JP5003491B2 - 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法及び製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、面光源やディスプレイ等として利用される有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法に関し、特にプラスチックフィルム等のロール材料から連続的に有機エレクトロルミネッセンス素子を製造する方法に関する。
発光型の電子ディスプレイデバイスとして、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)がある。ELDの構成要素としては、無機エレクトロルミネッセンス素子や有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子ともいう。)が挙げられる。
有機エレクトロルミネッセンス素子は、発光する化合物を含有する発光層を、陰極と陽極で挟んだ構成を有し、発光層に電子及び正孔を注入して、再結合させることにより励起子(エキシトン)を生成させ、このエキシトンが失活する際の光の放出(蛍光・燐光)を利用して発光する素子であり、数V〜数十V程度の電圧で発光が可能であり、さらに、自己発光型であるために視野角に富み、視認性が高く、薄膜型の完全固体素子であるために省スペース、携帯性等の観点から注目されている。
これら有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法としては、蒸着法、スパッタ法といった乾式(ドライ)方式の大型の高価な製造装置が用いられてきたが、連続湿式(ウェット)塗布方式による製造方法が注目されてきている。
乾式(ドライ)方式は生産性という面ではコストが高く、効率も低い等の問題があったが、乾式(ドライ)方式により形成された薄膜は強靱で、耐久性を有するものであるのに対し、連続湿式塗布方式は生産性では優れるものの、連続湿式塗布方式により形成された薄膜は比較的表面が弱く、また多重層の場合の膜間接着が弱く取扱に注意を要するものであることが分かった。特に断裁時の製造方法、製造装置に特に注意が必要であることがわかってきた。
尚、連続湿式塗布により形成された有機EL素子の断裁に関する技術はまだ開示されていない。
本発明の目的は上記の様な連続湿式塗布方法により形成された比較的膜強度の弱い薄膜を有する有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法を提供することにある。
上記課題は、以下の構成により解決することができた。
1.基材フィルム上に、対向する一対の電極間に一層以上の有機層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法であって、前記基材フィルム上に形成された第一電極の上に前記有機層を連続湿式塗布方法により形成する塗布工程前記基材フィルムを断裁する断裁工程をこの順に有し、前記断裁工程では、上下の断裁刃を用い、下刃側を前記基材フィルムとし、上刃の刃先角度が30°〜60°であり、かつ、下刃の刃先角度が80°〜90°であることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
2.前記塗布工程の後であって前記断裁工程の前に、前記有機層の前記第一電極とは反対 側に第二電極を形成する第二電極形成工程を有することを特徴とする前記1に記載の有機 エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
3.前記上刃の刃先角度が30°〜50°であることを特徴とする前記1または2に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
4.前記上下の断裁刃のクリアランスが80μm以下であることを特徴とする前記1〜3の何れか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
5.前記クリアランスが、10μm以上であることを特徴とする前記4に記載の有機エレ クトロルミネッセンス素子の製造方法。
.前記上下の断裁刃の面粗度を0.1s以下とすることを特徴とする前記1〜の何れか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
.前記上下の断裁刃と基材フィルムとの動摩擦係数を0.2以下とすることを特徴とする前記1〜の何れか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
.断裁屑を吸引する吸引機構を有することを特徴とする前記1〜の何れか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
9.前記上刃及び前記下刃がそれぞれ回転可能な刃であり、前記断裁工程において、前記 上刃及び下刃が回転することにより、前記基材フィルムが断裁されることを特徴とする前 記1〜8に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
10.前記1〜の何れか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法に用いることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置。
本発明より、製造における膜剥がれ、裁断不良によるロスを低減し、故障のない有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法を提供することができた。
本発明の有機EL素子の断裁工程の概略構成図である。 有機EL素子材料の断裁の模式図である。 断裁屑を吸引する吸引機構を示す図である。
符号の説明
1 上刃
2 下刃
3 有機EL素子
4 基材フィルム
5 有機EL層
以下、本発明の有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)素子の製造方法について更に詳しく説明する。
本発明の製造方法により形成される有機EL素子は、ロール状に巻かれた基材フィルム上に、第1電極層が形成されており、その上に連続湿式塗布方法により、発光層を含む有機層が形成されたものであることが必要であり、更にその上に第2電極層が形成されたものであっても良く、この様にして形成された長尺の有機EL素子材料を特定の上下の断裁刃を用いて断裁することにより有機EL素子を形成することを特徴とする。
第1電極層及び第2電極層はどの様な方法によって形成されたものであってもよいが、本発明においては、有機層を含む有機層の形成と同様に連続湿式塗布方式により形成されたものであることが、生産性の面からも好ましい。
図1は、本発明の有機EL素子の断裁工程の概略構成図である。
長尺の有機EL素子材料は、元巻きから繰り出され、スリット工程において、本発明に係る上下刃を有する回転刃によりスリットされる。スリットされた長尺状の有機EL素子材料は更にクロス工程で本発明に係る上下刃を有する直状断裁刃によりクロスされて枚葉の有機EL素子シートとすることが出来る。また、スリット工程で一度巻き取り、その後クロス工程を行っても良い。
図2は、有機EL素子材料の断裁の模式図である。1は上刃を、2は下刃を、3は断裁される有機EL素子をそれぞれ示す。
図2(a)は全体の構成を示し、図2(b)は円形に囲まれた部分の拡大図である。
本発明の特徴は、有機EL素子3を構成する基材フィルム4が50μm〜数百μmであり、その上に塗られた有機EL層(第1電極層、有機層、第2電極層)5が1μm以下と非常に薄く、弱い多層構成となっていることから、高い断裁技術を要するものである。
本発明の断裁においては、下刃側を基材フィルムとし、上刃側に有機EL層として断裁することが必要である。これは形成された有機EL層の膜強度が弱いことから、できるだけ搬送機構に接触しないことが必要だからである。
また、下刃の刃先角度θ2は80°〜90°であることが好ましく、上刃の刃先角度θ1は30°〜60°であることが好ましい。また、上刃の刃先角度は30°〜50°であることが特に好ましい。
上下刃の関係を上記の様にすることにより、断裁時の有機EL素子との滑りが少なく、刃の食い込みがよく、鋭利な破断面を形成することができるからである。
上刃の刃先角度を小さくすることで、基材フィルムを断裁する際に必要となる剪断力をより小さくすることができ、基材フィルムの断裁面から発生する微少な基材屑を抑制することが可能となる。しかしながら、上刃の刃先角度が30°未満であると、繰り返し断裁を行うと刃先の微少な劣化が起こり、逆に基材フィルムからの基材屑の発生を招くこととなる。上刃の刃先角度を30°〜60°とすることで、断裁刃の耐久性が格段に向上し、基材フィルムの断裁面からの微少な基材屑の発生が劇的に減少し、更には基材フィルム上に形成された有機層の剥脱の発生を殆どなくすことが可能となる。
上下の断裁刃のクリアランスδは80μm以下であることが好ましく、更には50μm以下であり、下限は特に無いが、刃先の耐久性の観点からは10μm以上であることが好ましい。
本発明においては、上下の断裁刃の面粗度を0.1S以下とすることが好ましい。断裁刃の面粗度の測定は、接触式でも非接触式でもよいが、例えば、(株)ミツトヨ製接触式表面粗さ計を用いて測定することができる。
本発明においては、上下の断裁刃と基材フィルムとの動摩擦係数を0.2以下とすることが好ましい。断裁刃と基材フィルムとの動摩擦係数は、以下の条件で測定し、測定回数は3回、1回ごとに別のところを測定し、平均値として表す。
荷重:1N
走査速度:300mm/min
走査板:SUS製10mm角板
測定環境:23℃48%RH
被測定物は測定前2時間上記環境条件下で保存してから測定
測定装置:摩擦係数測定器(東洋精機製)
断裁刃の近傍では断裁屑が発生し、断裁屑が有機エレクトロルミネッセンス素子の表面に付着した場合、故障の原因となることから、断裁屑を吸引する吸引機構を有することが好ましく、例えば図3に示すような吸引機構6を有するものであることが好ましい。
以下、本発明に係る有機EL素子材料について説明する。
《有機エレクトロルミネッセンス層》
本発明に係る有機EL素子の第一画素電極と第二画素電極に挟まれた発光層を含む1層以上の有機エレクトロルミネッセンス層の好ましい具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されない。
(i)発光層ユニット/電子輸送層
(ii)正孔輸送層/発光層ユニット/電子輸送層
(iii)正孔輸送層/発光層ユニット/正孔阻止層/電子輸送層
(iv)正孔輸送層/発光層ユニット/正孔阻止層/電子輸送層/陰極バッファー層
(v)陽極バッファー層/正孔輸送層/発光層ユニット/正孔阻止層/電子輸送層/陰極バッファー層
ここで、発光層ユニットは、少なくとも1層の発光層を有し、複数の発光層を有する場合、各発光層間には非発光性の中間層を有していることが好ましい。
本発明においては、これらの各層は連続湿式塗布方式により形成されたものである。
連続湿式塗布方式としては、スライドコータ、カーテンコータ、ダイコータ、バーコータ、ドップロールコータ等のコータを用いたものや、インクジェット方式、ローラ転写方式等種々の方法を用いることが出来る。
《基板フィルム》
本発明の有機EL素子に係る基板フィルムとしては、70μm、好ましくは100μm以上の剛性のある樹脂フィルムであれば利用可能である。
樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、セロファン、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)、セルロースアセテートフタレート(TAC)、セルロースナイトレート等のセルロースエステル類またはそれらの誘導体、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンビニルアルコール、シンジオタクティックポリスチレン、ポリカーボネート、ノルボルネン樹脂、ポリメチルペンテン、ポリエーテルケトン、ポリイミド、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリフェニレンスルフィド、ポリスルホン類、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトンイミド、ポリアミド、フッ素樹脂、ナイロン、ポリメチルメタクリレート、アクリルあるいはポリアリレート類、アートン(商品名JSR社製)あるいはアペル(商品名三井化学社製)といったシクロオレフィン系樹脂等を挙げられる。
樹脂フィルムを用いる場合には、その表面には後述する無機物、有機物のバリア膜を有し、JIS K 7129−1992に準拠した方法で測定された水蒸気透過度(25℃±0.5℃、相対湿度(90±2)%RH)が、0.01g/(m2・day)以下のバリア性フィルムであることが好ましく、さらには
、JIS K 7126−1987に準拠した方法で測定された酸素透過度が、10-3ml/(m2・day・MPa)以下、水蒸気透過度が、10-3g/m2/day以下の高バリア性フィルムであることが好ましく、前記の酸素透過度が10-5ml/(m2・day)以下、水蒸気透過度は10-5g/(m2・day)以下であることが、さらに好ましい。
《第一電極:陽極》
有機EL素子における陽極としては、仕事関数の大きい(4eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが好ましく用いられる。このような電極物質の具体例としてはAu等の金属、CuI、インジウムチンオキシド(ITO)、SnO2、ZnO等の導電性透明材料が挙げられる。また、IDIXO(In23−ZnO)等非晶質で透明導電膜を作製可能な材料を用いてもよい。陽極はこれらの電極物質を蒸着やスパッタリング等の方法により、薄膜を形成させ、フォトリソグラフィー法で所望の形状のパターンを形成してもよく、あるいはパターン精度をあまり必要としない場合は(100μm以上程度)、上記電極物質の蒸着やスパッタリング時に所望の形状のマスクを介してパターンを形成してもよい。あるいは、有機導電性化合物のように塗布可能な物質を用いる場合には、印刷方式、コーティング方式等湿式製膜法を用いることもできる。この陽極より発光を取り出す場合には、透過率を10%より大きくすることが望ましく、また陽極としてのシート抵抗は数百Ω/□以下が好ましい。さらに膜厚は材料にもよるが、通常10〜1000nm、好ましくは10〜200nmの範囲で選ばれる。
《第二電極:陰極》
一方、陰極としては、仕事関数の小さい(4eV以下)金属(電子注入性金属と称する)、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが用いられる。このような電極物質の具体例としては、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al23)混合物、インジウム、リチウム/アルミニウム混合物、希土類金属等が挙げられる。
《有機EL素子の作製方法》
有機EL素子の作製方法の一例として、陽極/発光層/陰極からなる有機EL素子の作製法について説明する。
まず適当な長尺の基板フィルム上に所望の電極物質、例えば、陽極用物質からなる薄膜を1μm以下、好ましくは10〜200nmの膜厚になるように、塗布や、蒸着やスパッタリング等の方法により形成させ、陽極を作製する。
次に、この上に有機EL素子材料である発光層の有機化合物の塗布液を塗布乾燥し薄膜を形成させる。
この有機化合物薄膜の薄膜化の方法としては、前記の如くウェットプロセス(キャスト法、インクジェット法、ロール印刷法)等があるが、均質な膜が得られやすく、かつピンホールが生成しにくい等の点から、インクジェット法、印刷法が特に好ましい。
これらの層を形成後、その上に陰極用物質からなる薄膜を、1μm以下好ましくは50〜200nmの範囲の膜厚になるように、例えば、塗布や蒸着、スパッタリング等の方法により形成させ、陰極を設けることにより所望の有機EL素子が得られる。この有機EL素子の作製は、好ましくは電極層、有機層の何れの層も湿式塗布方式を用いることにより生産性が一層向上し好ましい。
《用途》
本発明の有機EL素子は、表示デバイス、ディスプレイ、各種発光光源として用いることができるが、本発明の製造方法は、均一塗布により形成される広い面積が均一に発光する発光光源に好ましく適用される。発光光源としては、例えば、家庭用照明、車内照明、時計や液晶用のバックライト、看板広告、信号機、光記憶媒体の光源、電子写真複写機の光源、光通信処理機の光源、光センサーの光源等が挙げられるがこれに限定するものではないが、特に、カラーフィルターと組み合わせた液晶表示装置のバックライト、照明用光源としての用途に有効に用いることができる。
本発明の有機EL素子の作製方法の一例として陽極/正孔輸送層/発光層ユニット/電子輸送層/陰極からなる有機ELの作製方法について説明する。
〈基板フィルム〉
基板として、基板幅500mm、厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人・デユポン社製フィルム、以下、PETと略記する)上に、大気圧プラズマ放電処理装置等によりガスバリア層を積層した透明ガスバリア性フィルムを作製した。
次いで、該ガスバリア性基板フィルム上にITO(インジウムチンオキシド)をスパッタ法により120nm成膜し、パターニングを行って、第1画素電極を形成した。
〈正孔輸送層の形成〉
第1画素電極が形成されたロール状帯状可撓性シートを繰り出し、表面の帯電除去処理を行った後、下記正孔輸送層を塗布し、乾燥後、熱処理して、ロール状に巻き取った。
塗布は正孔輸送層としてポリエチレンジオキシチオフェン・ポリスチレンスルホネート(PEDOT/PSS、Bayer社製 Bytron P AI 4083)を65%メタノール水溶液で5%濃度に希釈した溶液をダイコート法により乾燥後の厚みが50nmになるように成膜を行った。
〈発光層の形成〉
[塗布装置]
インクジェット記録装置を用いて発光層の形成を行った。
上記ITO電極、正孔輸送層が形成されたポリエチレンテレフタレート(以降単にPETと略す)フィルムの正孔輸送層の上に発光層パターン膜を形成させるように全塗布幅W=450mmで発光層の塗布を行った。
発光層は、ホスト材のポリビニルカルバゾール(PVK)にドーパント材としてIr(ppy)3、FIr(pic)、btp2Ir(acac)(1:1:1混合物)を10質量%になるように混合し、1,2−ジクロロエタン中に溶解し固形分濃度を1質量%溶液とした。この溶液を第一正孔輸送層上に、インクジェット方式を用いて乾燥後の厚み100nmになる様に成膜し、発光層を設けた。
続いて、正孔注入輸送層と同様な乾燥炉を用い60℃にて乾燥を行い連続して100℃にて加熱処理を行った。
用いたドーパント材の構造式を下記に示す。
〈電子輸送層、陰極、封止膜の形成〉
前記発光層形成後、得られたロール状の上記フィルムを5×10-4Paの真空下にて有機EL層形成領域に厚さ0.5nmのLiF層を蒸着した。続いて、有機EL層領域および電極出し領域を含めた領域に厚さ100nmのアルミ層も同様に蒸着を行い、この順に形成したあと、電極となる領域以外にスパッタリング法によりSiOxの無機膜を300nmの封止膜として形成し巻き取った。
続いて、不活性ガス下にて前記巻取りロールを繰り出し、封止接着材としてUV硬化性のエポキシ樹脂(ナガセケムテックス(株)製UVレジン XNR5570−B1)を電極端子部分を除く部分にダイコートにより塗布し、ガスバリア性を有する樹脂フィルムを圧着させ貼り合わせ後、UVランプを陰極側から照射し樹脂フィルムの接着を実施した。
接着封止後は、連続的に巻取り、次に下記の条件でスリット断裁及びクロス断裁を行い、パネル化を行った。
〈断裁条件〉
図1に記載の断裁装置を用いてスリット断裁を行った。
〈スリット〉
上刃(刃先角度θ1):30°
下刃(刃先角度θ2):85°
クリアランス(δ):30μm
面粗度:0.1S
動摩擦係数:0.2
吸引機構:あり
上記の様な基本条件に対し、更に表1記載のようにスリット断裁条件を変更した。
〔評価〕
有機層剥脱、層間剥離、エッジの盛り上がりの評価は光学顕微鏡を用いて行い、基材屑の発生の有無は目視評価を行った。
〈有機層剥脱〉
○:有機層剥脱あり、×:有機層剥脱なし
〈層間剥離〉
○:層間剥離あり、×:層間剥離あり
〈エッジの盛り上がり〉
○:エッジの盛り上がりなし、×:エッジの盛り上がりあり
〈基材屑の発生〉
○:基材屑の発生なし、×:基材屑の発生あり
各断裁条件により得られた評価結果を表2に示す。
上刃角度(θ1)が30°未満(断裁条件1−12)では、断裁時の基材との断裁抵抗で刃先の欠けが発生し、断裁時に有機層の剥脱、層間剥離や基材屑が発生した。また、上刃角度が60°を越える(断裁条件1−10)と断裁時に基材との微細な滑りが発生し、層間剥離が発生した。
下刃角度(θ2)が80°未満(断裁条件1−8)では、下刃側からの切断が進行し、基材が圧縮破断を起こすため、基材の破断面が荒れ基材屑が発生する。また、下刃角度が90°より大きい(断裁条件1−6)と、上刃が基材に食い込む際、基材が変形を起こし、断裁時にエッジ周辺が盛り上がり、膜厚が不均一になる。
クリアランスは80μmを越える(断裁条件1−4)と、上刃の食い込みがスムーズに行かず、基材が変形してしまい、有機層の剥脱や層間剥離が発生し易い。
粗面度が0.1sより大きい(断裁条件1−4)と、断裁時の基材との断裁抵抗が増大し、有機層の剥脱や層間剥離が発生する。
動摩擦係数が0,2より大きい(断裁条件1−1)と、断裁時の基材との断裁抵抗が増大し、有機層の剥脱や層間剥離が発生する。
上記で得られた有機エレクトロルミネッセンス素子は照明装置として利用することが可能で、低コストで生産性の高い照明用生産設備が提供できる。

Claims (10)

  1. 基材フィルム上に、対向する一対の電極間に一層以上の有機層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法であって、
    前記基材フィルム上に形成された第一電極の上に前記有機層を連続湿式塗布方法により形成する塗布工程前記基材フィルムを断裁する断裁工程をこの順に有し、
    前記断裁工程では、上下の断裁刃を用いて、下刃側を前記基材フィルムとし、上刃の刃先角度が30°〜60°であり、かつ、下刃の刃先角度が80°〜90°であることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  2. 前記塗布工程の後であって前記断裁工程の前に、前記有機層の前記第一電極とは反対側に第二電極を形成する第二電極形成工程を有することを特徴とする請求の範囲第1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  3. 前記上刃の刃先角度が30°〜50°であることを特徴とする請求の範囲第1項または第2項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  4. 前記上下の断裁刃のクリアランスが80μm以下であることを特徴とする請求の範囲第1項〜第3項の何れか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  5. 前記クリアランスが、10μm以上であることを特徴とする請求の範囲第4項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  6. 前記上下の断裁刃の面粗度を0.1s以下とすることを特徴とする請求の範囲第1項〜第項の何れか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  7. 前記上下の断裁刃と基材フィルムとの動摩擦係数を0.2以下とすることを特徴とする請求の範囲第1項〜第項の何れか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  8. 断裁屑を吸引する吸引機構を有することを特徴とする請求の範囲第1項〜第項の何れか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  9. 前記上刃及び前記下刃がそれぞれ回転可能な刃であり、
    前記断裁工程において、前記上刃及び下刃が回転することにより、前記基材フィルムが断裁されることを特徴とする請求の範囲第1項〜第8項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  10. 請求の範囲第1項〜第項の何れか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法に用いることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置。
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