JP2007026951A - 自発光パネルの製造方法、および自発光パネル - Google Patents

自発光パネルの製造方法、および自発光パネル Download PDF

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Abstract

【課題】 各種要因の発光不良を未然に防止すること、発光不良のない自発光パネルを得ること等を実現できる自発光パネルの製造方法および自発光パネルを提供する。
【解決手段】 基板2上に直接または他の層を介して第1の導電層3を形成し、第1の導電層3の上に発光層を含む成膜層6を積層し、成膜層6の上に第2の導電層7を形成して自発光パネルを製造する場合に、第1の導電層3aの形成後、第1の導電層3a上の発光領域A1となる開口部3bを区画する区画層4を形成する第1の工程と、少なくとも第1の導電層の開口部内の表面に表面処理を行う第2の工程と、少なくとも第2の工程によって表面処理が施された第1の導電層3d上に成膜層6を成膜する第3の工程と行う。
【選択図】図2

Description

本発明は、自発光パネルの製造方法、および自発光パネルに関するものである。
有機EL(Electroluminescence)パネルに代表される自発光パネルは、携帯電話や薄型テレビ、情報端末等のディスプレイは勿論のこと、車載用機能表示、例えばスピードメータ等のインパネや電化製品の機能表示部、フィルム状ディスプレイへの応用、屋外案内表示または照明への応用が期待され、盛んに開発・研究が進められている。
このような自発光パネルは基板上に自発光素子を複数又は単数配置して形成されるものであり、自発光素子としては、有機EL素子の他に、LED(Light Emitting Diode)、FED(Field Emission Display)等の発光素子を挙げることができる。
このような自発光素子は、基板上に直接又は他の層を介して、第1の導電層を形成し、第1の導電層の上に発光層を含む成膜層を積層し、成膜層の上に第2の導電層を形成する構造を有しており、第1の導電層と第2の導電層との間に電圧を印加することによって、第1及び第2の導電層の一方に形成される陰極側から電子が注入され、第1及び第2の導電層の他方に形成される陽極側から正孔が注入されて、それらが発光層等で再結合することで発光が得られるものである。
このような自発光素子では、第1の導電層上に少なくとも発光層を有する成膜層を形成する関係上、第1の導電層における表面の平坦性が素子性能、さらには自発光パネルに大きく影響する。下記特許文献1に記載のものでは、陽極、有機発光層を含み少なくとも一層からなる有機層、及び陰極を備えた有機ELにおいて、陽極の少なくとも有機層と接合する面を、表面粗さの最大高さ(Rmax:JISB0601)が50オングストローム以下になるように研磨することが提案されている。
特開平9−245965号公報
従来技術に記載されているように、自発光パネルの性能低下の一つに発光不良があり、その原因の一つとして第1の導電層と第2の導電層間に短絡が生じることが考えられている。これは、基板上に第1の導電層(例えば、陽極)を形成された表面にゴミなどの異物が付着することが挙げられる。これを防ぐために、従来技術に記載されたような第1の導電層(陽極)を形成した後に表面研磨を施すことで表面を平坦化している。しかしながら、第1の導電層(陽極)を研磨処理しても、絶縁膜などを用いて開口部を形成し、UV、オゾン、プラズマなどを照射、または加熱するなどの成膜前処理工程を経て、成膜層の成膜工程に至るまでの工程の過程で、ゴミ等の異物が第1の導電層(陽極)上に付着する。その一例を下記に示す。
図1(a)に示すように、基板2j上に形成された第1の導電層3j(陽極)上に発光領域A1を区画する区画層4jが形成され、この区画層4jによって区画された開口部S上に成膜層が積層されるが、この区画層4jのパターン形成時に、露出した第1の導電層の3j表面にゴミ21、22や例えばレジスト、酸化した膜などの被膜23等の異物が付着することがある。また図1(b)に示すように、区画層4j上に隔壁部5j等の構造物を形成する場合もある。このような区画層4jや隔壁部5j等の構造物が形成された後には、前述したように研磨処理を行うことができないので、前述した異物を除去することができず発光不良を避けることができないという問題があった。
本発明は、このような問題に対処することを課題の一例とするものである。すなわち第1の導電層上の表面処理を効果的に行うことによって、各種要因の発光不良を未然に防止すること、第1の導電層上の表面処理後に他の工程を介することなく成膜工程を行うことで、成膜不良を効果的に回避すること、第1の導電層に対して区画層等の構造物を形成した後に効果的に第1の導電層に対して表面処理を行い、発光不良のない自発光パネルを得ることができること、等が本発明の目的である。
このような目的を達成するために、本発明は、以下の各独立請求項に係る構成を少なくとも具備するものである。
請求項1に係る発明の自発光素子の製造方法は、基板上に直接または他の層を介して第1の導電層を形成し、該第1の導電層の上に発光層を含む成膜層を積層し、該成膜層の上に第2の導電層を形成する自発光素子を発光領域となる開口部内に形成する自発光パネルの製造方法であって、前記第1の導電層の形成後、該第1の導電層上の発光領域となる開口部を区画する区画層を形成する第1の工程と、前記第1の工程の後、少なくとも前記第1の導電層の前記開口部内の表面に表面処理を施す第2の工程と、少なくとも前記表面処理が施された前記第1の導電層上に前記成膜層を成膜する第3の工程とを有することを特徴とする。
請求項6に係る発明の自発光パネルは、基板上に直接又は他の層を介して形成された第1の導電層と、該第1の導電層の上に積層された、発光層を含む成膜層と、該成膜層の上に形成された第2の導電層とを有する自発光素子を発光領域となる開口部内に形成する自発光パネルであって、前記第1の導電層上の発光領域となる開口部を区画する区画層を有し、前記第1の導電層は、前記開口部内に薄厚部を備え、該薄厚部の表面が前記成膜層との接触面になることを特徴とする。
本発明の一実施形態に係る自発光パネルの製造方法は、基板上に直接または他の層を介して第1の導電層を形成し、該第1の導電層の上に発光層を含む成膜層を積層し、該成膜層の上に第2の導電層を形成する場合に、第1の導電層の形成後、該第1の導電層上の発光領域となる開口部を区画する区画層を形成する第1の工程と、その第1の工程の後、少なくとも第1の導電層の開口部内の表面に表面処理を施す第2の工程と、少なくとも第2の工程によって表面処理が施された第1の導電層上に成膜層成膜層を形成する第3の工程とを有する。
上述した製造方法により製造される自発光パネルは、基板上に直接又は他の層を介して形成された第1の導電層と、該第1の導電層の上に積層された、発光層を含む成膜層と、該成膜層の上に形成された第2の導電層と、第1の導電層上の発光領域となる開口部を区画する区画層とを有し、第1の導電層は、薄厚部を備え、薄厚部の表面が成膜層との接触面になっている。
また、上述した製造方法によれば、区画層形成後、成膜層形成前に、少なくとも第1の導電層の開口部内の表面に表面処理を行うことで、各種要因の発光不良を未然に防止することができる。また、第1の導電層上の表面処理後に成膜層を形成する工程を行うことで、成膜不良を効果的に回避することができる。また、第1の導電層に対して区画層等の構造物を形成した後に効果的に第1の導電層に対して表面処理を行うことで、発光不良のない自発光パネルを得ることができる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。
[第1実施形態]
図2〜図5は本発明の第1実施形態に係る自発光パネルおよびその製造方法を説明するための図である。
特に、図2は本発明の第1実施形態に係る自発光パネルにおける、単数または複数からなる自発光素子を備える自発光素子部及びその製造方法を説明するための図である。図3は本発明の第1実施形態に係る自発光パネルにおける自発光素子部の製造方法を説明するためのフローチャートである。図2,3を参照しながら本実施形態に係る自発光パネルの自発光素子部およびその製造方法を説明する。以下、例えばアクティブ駆動型有機ELパネルを説明する。
ステップST1において、図2(a)に示すように、基板2上に第1の導電層3を形成する。基板2は、例えば有機EL素子を支持する支持基板としての機能を有し、例えばガラス、プラスチック、石英、金属等の材料で形成されている。第1の導電層3は、導電性材料により形成されており、例えばITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide )などの透明導電性材料、クロム、アルミニウム等の金属材料、マグネシウムと銀、アルミニウムとリチウム等の合金材料等により形成されている。例えば第1の導電層3をITOにより形成する場合には、スパッタリング等で成膜する。
ステップST2において、図2(b)に示すように、基板2上に形成された第1の導電層3をパターニングする。詳細には、例えばフォトリソグラフィー(フォトリソ)工程等により、基板2上に予め規定されたパターン形状の第1の導電層3aを形成する。
ステップST3において、区画層4を形成する。詳細には、例えば図2(c)に示すように、第1の導電層3a及びその下地面2aに絶縁膜4aを形成し、その第1の導電層3a及びその下地面2aに形成された絶縁膜4aをフォトリソ工程により、例えば発光領域A1に対応する領域に開口部が形成されたフォトマスク41を用いてパターニングする。図2(d)に示すように第1の導電層3a上の発光領域A1となる開口部3bを区画する区画層4を形成する。区画層4は、図2(d)に示すように、第1の導電層3aのエッジ部3cおよび下地面2aを覆うように形成されている。この区画層4は、例えば各第1の導電層3間や、第1の導電層3と第2の導電層7との間で短絡を防止する機能を有する。区画層4は、例えばポリイミドなど感光性樹脂に代表されるようなポリマー系の絶縁材料により形成される。また、本実施形態では図2に示すように非発光領域A1に対応する領域に絶縁層(区画層)が形成されている。
ステップST4において、例えば上述したように基板2上に形成された第1の導電層3や区画層4上に付着しているゴミ21,22等の異物を除去する。具体的には、図2(e)に示すように、少なくとも第1の導電層3aの開口部3b内の表面に表面処理を施す。この表面処理は、例えば区画層4に対して第1の導電層3aが選択的に処理される化学的表面処理(ウェットエッチング処理)や、区画層4に対して第1の導電層3aが選択的に処理される物理的表面処理(ドライエッチング処理)等により行う。本実施形態に係る化学的表面処理として、例えば区画層4に対して第1の導電層3aを選択的に溶解するエッチング処理により行う。本実施形態では表面処理の際に、区画層4がマスクとして機能して、区画層4に対して第1の導電層3aの表面が選択的に表面処理されている。
図4は、本発明に係る表面処理を説明するための図であり、自発光素子部1の有機EL素子の断面を拡大した図である。本実施形態に係る表面処理により、例えば図2(e),図4に示すように、第1の導電層3dの開口部3b内の表面に表面処理によって薄厚部3fが形成される。この薄厚部3fの表面3eが成膜層6との接触面になる。この第1の導電層3dは、開口部3b内の表面3eと区画層4で覆われた表面3gとの間に段差が形成されている。つまり、第1の導電層3dのエッジ部3c厚さL31より、薄厚部3fの厚さL32が薄い。
上述した化学的表面処理としては、例えば第1の導電層3の材料を溶解する溶剤を用いて第1の導電層3aをエッチングする。エッチング処理用の溶剤としては、第1の導電層3の材料に応じて、例えば上記パターニング時に使用したエッチング用溶剤やレジスト剥離用溶剤等の有機溶剤、水酸化ナトリウム水溶液、塩酸、フッ化水素酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、過塩素酸、ホウ酸、塩化第二鉄水溶液等を含む水溶液を用いる。
一方、物理的表面処理としては、例えばドライエッチングや逆スパッタ法などの公知の方法がある。必要に応じ化学的表面処理と組み合わせて処理を行っても構わない。
薄厚部3fの表面3eに対する表面処理は、具体的には例えば希釈エッチング液によって実現される低エッチングレートで行い、その設定膜厚L32は例えば第1の導電層上の異物による汚れの度合い等に応じて適宜設定される。ここでいう低エッチングレートを実現するには、例えば(1)希釈エッチング液を用いる方法、(2)エッチング工程の時間を短くする方法、(3)エッチング工程を行う装置のエッチング噴出量を少なくする方法、(4)エッチング工程における作業温度を下げる方法、(5) (1)〜(4)に記載の方法を組み合わせて行う方法等を挙げることができる。
また、上記エッチング処理後、例えば溶剤を純水により基板から洗い流す。本実施形態に係る表面処理により、第1の導電層3dの開口部3b内の表面3eと、区画層4で覆われた表面3gによって形成された段差の長さL33は、例えば約50オングストロームである。
上述したように本実施形態に係る表面処理により、例えば一般的なUV、オゾン処理法や加熱処理法等の洗浄処理と比べて、区画層4等の構造物が形成されていても、第1の導電層上のゴミ21、22や被膜23等の異物を効果的に除去することが可能である。
ステップST5において、上記表面処理の後、処理液を乾燥させる加熱処理を施すことが好ましい。加熱処理は、例えば規定室内温度約300°Cのクリーンオーブン中に所定時間、図2(e)や図4に示した第1の導電層3dや区画層4が形成された基板2を保持することで、基板2上の水分や処理液等を除去する。さらにUV処理等により洗浄処理を施してもよい。
ステップST6において、上記エッチング処理が施された第1の導電層3a上に、例えば図2(f)に示すように、発光層を含む成膜層6を形成する。成膜層6には、例えは有機EL材料による発光層や、例えば層間の接合性向上や正孔(電子)輸送性向上のために、必要に応じて正孔注入層(電子注入層)や正孔輸送層(電子注入層)等が形成される。この成膜層6は、例えば真空蒸着法、スピンコーティング法、インクジェット法、スクリーン印刷法、イオン化蒸着法、MBE(Molecular Beam Epitaxy)法、電子ビーム法、スパッタ法、CVD(Chemical Vapor Deposition )法等の成膜方法より形成する。上述したようにエッチング処理した後、第1の導電層3d上に成膜層6を形成することにより、第1の導電層3dと成膜層6の密着性が向上し、界面の平滑度が向上し、良好な成膜層6を形成することができ、成膜不良を効果的に回避することができる。
ステップST7において、例えば図2(g)に示すように、成膜層6上に第2の導電層7を形成する。第2の導電層7は、例えば導電材料により形成される。必要に応じ、成膜層と第2の導電層の間にアルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類や、これらの合金などからなるバッファ層を形成しても構わない。
図5は、自発光パネルの製造方法における封止工程の説明フローチャートである。図5を参照しながら、自発光パネルの封止工程を説明する。先ず、自発光素子部形成工程ST101Aとして、例えば図2に示すように上記実施形態に係る製造方法により、基板2上に、第1の導電層3、区画層4、成膜層6、および第2の導電層7を形成する。自発光素子部1は、上述したように有機EL素子がドットマトリクス状に配列されたものであっても、所望のパターンを有する有機EL素子が単数または複数配列されたものであってもよい。一方、封止部材形成工程ST101Bとして、凹部を備えた封止部材(図示しない)を形成する。次に、封止部材形成工程ST101Bにおいて、前記凹部の内側面に対して例えば切り込み等によって所望のパターンに形成されるシート状乾燥部材を設ける。
次に、封止工程ST102として、自発光素子部の周囲、または封止部材の支持部の接着面に接着剤が塗布され、基板2上に封止部材が貼り付けられて成膜層6等の封止がなされる。詳細には、窒素、アルゴンなどの不活性ガスの環境下、または真空の環境下にて、基板2上に形成された成膜層6を囲むように、基板2と封止部材形成工程ST101Bにより形成された封止部材とを支持部を介して貼り合わせて上記封止を行う。その後、必要に応じて適宜の検査工程ST103を行い、自発光パネルを製造する。
以上説明したように、基板2上に直接または他の層を介して第1の導電層3を形成し、第1の導電層3の上に発光層を含む成膜層6を積層し、該成膜層6の上に第2の導電層7を形成して自発光素子部1を製造する場合に、第1の導電層3aの形成後、該第1の導電層3a上の発光領域A1となる開口部3bを区画する区画層4を形成する第1の工程と、その第1の工程の後、少なくとも第1の導電層の開口部内の表面に表面処理を行う第2の工程と、少なくとも第2の工程によって表面処理が施された第1の導電層3d上に成膜層6を成膜する第3の工程と行うので、第1の導電層上の表面処理を効果的に行うことによって、各種要因の第1、第2の導電層間での短絡等による発光不良を未然に防止することができる。
また、第1の導電層3に対して区画層4等の構造物を形成した後に効果的に第1の導電層3に対して表面処理を行うことで、発光不良のない自発光パネルを得ることができる。
また、本実施形態では表面処理として、例えば区画層4がマスクとして機能し、区画層4に対して第1の導電層3を選択的に溶解するエッチング処理によって化学的表面処理を行うことで、第1の導電層3の開口部3b内表面に効果的に表面処理を施すことができる。
また、例えば成膜層形成前に、基板の表面研磨により第1の導電層3上の異物を除去した場合には、区画層4等の構造物を破損しまい発光不良を起こす虞があるが、本発明に係る製造方法では、上述したように区画層4に対して第1の導電層3が選択的に処理される化学的表面処理や物理的表面処理によって表面処理を施すことにより、区画層4を破損することなく、効果的に第1の導電層の開口部3b内のゴミや被膜等の異物を除去することができる。また、表面処理の後、処理液を乾燥させる加熱処理を施すことにより良好に成膜層6を形成することができる。
また、本実施形態ではステップST4にて表面処理を行うことで、例えば上記区画層形成工程(第1の工程に相当)前の第1の導電層3に対する表面処理を省略することができ、製造工程の簡単化や製造時間の短縮化を実現することができる。
また、本実施形態に係る製造方法では、第1の導電層3及びその下地面2aに形成された絶縁膜をフォトリソ工程でパターニングすることにより区画層4を形成し、その際に第1の導電層3上にゴミ、被膜等の異物が付着した場合であっても、上記表面処理を行うことで、それら第1の導電層3上のゴミ、被膜等の異物を効果的に除去することができ、
また、区画層4は、第1の導電層3の開口部3b以外のエッジ部3cを覆うように形成されるので、表面処理の際にエッジ部3cに対して表面処理することを抑止することができる。
[第2実施形態]
図6は本発明の第2実施形態に係る自発光パネルの製造方法を説明するための図である。図7は本発明の第2実施形態に係る自発光パネルの製造方法を説明するためのフローチャートである。図6,7を参照しながら本実施形態に係る自発光素子を採用したパッシブ駆動型自発光パネルの製造方法を説明する。第1および第1実施形態との共通する部分については一部説明を省略する。図7に示すように、ステップST1〜ST3については、図2に示したステップST1〜ST3と略同様な工程であり説明を省略する。
ステップST31において、図6(c)に示すように、区画層4上に隔壁部5を形成する。例えば隔壁部5は、感光性樹脂等の材料を区画層4上に塗布し、フォトマスクを介して現像し、現像の際の厚さ方向の露光量の違いによる現像速度の差を利用して逆テーパ形状の隔壁部5を形成する。その工程後、ステップST4において第1実施形態と略同様に表面処理を施すことにより、図6(d)に示すように第1の導電層3に薄厚部3fを形成する。ステップST5により必要に応じて加熱処理を施す。その後ステップST6,ST7において、図6(e),(f)に示すように、表面処理が施された第1の導電層3上に、成膜層6および第2の導電層7を形成する。この際、例えば成膜層6および第2の導電層7は、隔壁部5により分断され、マスクを用いることなく所望のパターンの成膜層6および第2の導電層7を形成することができる。前述の隔壁部5の形状は逆テーパに限定されなく、例えばST31の工程を二回行うことで傘の形状を持つ隔壁部5を作成しても構わなく、公知の方法を使用できる。
以上説明したように、本実施形態に係るパッシブ駆動用自発光パネルを製造する場合でも、区画層4上に隔壁部5を形成した後、成膜層6形成前に、基板に表面処理を施すことにより、区画層4や隔壁部5を破損することなく第1の導電層3上に付着している異物を効果的に除去することができ、各種要因の発光不良を未然に防止することができる。
[第3実施形態]
本願発明者は、本発明に係る自発光パネルの表示特性を確認するために、本発明に係る表面処理を施さない自発光パネルを製作して表示特性の比較を行った。以下、本実施形態に係る自発光パネルの製造方法をより詳細に説明する。
先ず、ガラス製の基板2上に、約110nmのITO(第1の導電層)を例えばスパッタ製造方法等により成膜する。フォトレジストを用いてフォトジソグラフィ製造方法により格子形状にITO電極(第1の導電層3)をパターン形成する。次にITO電極を形成した基板2に絶縁材料により隔壁部5を形成する。
区画層4形成の工程は、例えば詳細には、基板2上に電気絶縁機能が比較的高いポジ型レジスト材料を塗布し、例えばスピンコート法にて成膜する。第1の導電層3および区画層4が形成された基板2を約100°Cにて約80秒間加熱して溶媒を揮発させ、露光装置にてフォトマスクを介して、約50mJ/cm2 の照射条件にて露光を行う。次にアルカリ水溶液にて現像を行い、恒温恒湿槽にて300°Cにて加熱処理することで、パターン化された区画層4を形成する。
次に、区画層4が形成された支持基板2を、ITOエッチング液として例えば塩化第二鉄水溶液で満たされた槽内に、所定時間、例えば50秒間経過したら純水で満たした槽内へ浸漬させて、支持基板2上のエッチング液を希釈する。本実施形態ではさらに、純水で満たした別槽内に再度その支持基板2を浸漬させ、支持基板2を槽内で振動させることでエッチング液を洗い落とす。そして槽内から支持基板2を取り出し、スピン乾燥にてスピン乾燥を行う。乾燥し終えた支持基板2を、例えばUV・オゾン照射により、ホットプレートにて約300°Cにて加熱処理を行う。
加熱処理後、支持基板を真空槽に投入し、抵抗加熱蒸着でホール注入層として例えば銅フタロシアニン(CuPc)を厚さ約25nm、ホール輸送層にとして例えばナフチルジアミン(α-NPD )を厚さ約45nm、発光層として例えばAlq3(tris(8-hydroxyquinoline)aluminum)を厚さ約60nm、電子注入層として例えばフッ化リチウム(LiF )を厚さ約0.5nmを抵抗加熱真空成膜法により、それぞれを形成する。
次に真空室中にて、上部電極(第2の導電層7)として例えばアルミニウムを毎秒1nmの速度にて厚さ約100nmになるまで、抵抗加熱真空成膜法により形成する。上記製造方法により有機EL素子からなる自発光素子部を製造する。
次に、自発光素子部が形成された基板2を窒素気体(N2 )で満たされたチャンバーへ移送し、封止用UV硬化型接着剤が塗布されている封止用ガラスと、自発光素子部が形成された基板2とを貼り合わせUV照射により接着剤を硬化することで自発光素子部を封止し、駆動回路等を設けることにより自発光パネルを製造する。
上述した工程により、ITOエッチング溶剤にて第1の導電層3を溶解させた後、エッチング処理が施された第1の導電層3の面(凹部)と、エッチング処理が施されていない面との高低差は、約50オングストロームであった。つまり、基板2表面から第1の接触面(第1の導電層3と区画層4との接触面)までの第1の距離と、上部電極側の基板表面から第2の接触面(第1の導電層3と成膜層6との接触面)までの第2の距離との差L33は、約50オングストロームであった。
次に、比較対象の一般的な自発光パネルを、本発明に係る基板への表面処理を施さずに第1の導電層上に成膜層および第2の導電層を形成して製作した。
上述した本実施形態に係る自発光パネルと一般的な自発光パネルの表示性能を比較する。一般的な自発光パネルでは表示パネル内にシミムラ等の表示不良が確認できたが、本実施形態に係る自発光パネルでは、シミムラ等の表示不良が確認できず、良好な発光状態を示した。
図8は、本発明の第3実施形態に係る自発光パネルと一般的な自発光パネルの発光輝度特性および駆動電圧特性を説明するための図である。図8に示す横軸は時間tを示す。上部実線L1は本実施形態に係る自発光パネルの発光輝度Luの経時変化を示し、上部破線L1aは一般的な自発光パネルの発光輝度Luの経時変化を示す。下部実線L2は本発明に係る自発光パネルの駆動電圧(基準駆動電圧との電圧差ΔV)の経時変化を示し、上部破線L1aは一般的な自発光パネルの駆動電圧(基準駆動電圧との電圧差ΔV)の経時変化を示す。
図8に示すように、一般的な自発光パネルでは、発光輝度Luが時間の経過に伴い大きく低下した。一方、本発明の一実施形態に係る自発光パネルでは、発光輝度Luが比較的緩やかに低下した。また、図8に示すように、一般的な自発光パネルにおいて駆動電圧ΔVが長時間経過すると時間に略比例して駆動電圧が増加するのと比べて、本発明の一実施形態に係る自発光パネルでは、駆動電圧ΔVの増加率が非常に小さい。上述したように本発明に係る自発光パネルは、一般的な自発光パネルと比べて電気的な特性が良好であることが確認できた。
なお、本発明は上述した実施形態に限られるものではない。上述した実施形態それぞれを組み合わせてもよい。
例えば図2,6に示した自発光素子部1の形態に限られるものではない。例えば、下部電極(第1の導電層3)に電子注入電極、上部電極(第2の導電層7)に正孔注入電極が形成された自発光素子でもよい。また、下部電極に反射電極、上部電極に透明性を有する電極が形成された自発光素子でもよい。また、下部電極、上部電極共に透明性を有する電極が形成された自発光素子でもよい。
以下、図9によって、前述した自発光パネルの具体例として有機ELパネルを例に挙げて、具体構成を説明する。
有機ELパネル100の基本構成は、第1電極(下部電極)131と第2電極(上部電極)132との間に発光層を含む成膜層133を挟持して支持基板110上に複数の有機EL素子130を形成したものである。図示の例では、支持基板110上にSiO被覆層120aを形成しており、その上に形成される第1電極131をITO等の透明電極からなる陽極(第1の導電層)に設定し、第2電極132(第2の導電層)をAl等の金属材料からなる陰極に設定して、支持基板110側から光を取り出すボトムエミッション方式を構成している。また、成膜層133としては、正孔輸送層133A,発光層133B,電子輸送層133Cの3層構造の例を示している。そして、支持基板110と封止部材111とを接着層112を介して貼り合わせることによって封止領域Sを形成し、この封止領域S内に有機EL素子130からなる自発光素子部を形成している。
有機EL素子130からなる自発光素子部は、図示の例では、第1電極131を絶縁層134で区画しており、区画された第1電極131の下に各有機EL素子130による単位表示領域(130R,130G,130B)を形成している。また、封止領域Sを形成する封止部材111の内面には乾燥手段140が取り付けられて、湿気による有機EL素子130の劣化を防止している。
また、支持基板110の端部に形成される引出領域110A上には、第1電極131と同材料,同工程で形成される第1の電極層121Aが、第1電極131とは絶縁層134で絶縁された状態でパターン形成されている。第1の電極層121Aの引出配線部分には、銀合金等を含む低抵抗配線部分を形成する第2の電極層121Bが形成されており、更にその上に、必要に応じてIZO等の保護被膜121Cが形成されて、第1の電極層121A,第2の電極層121B,保護被膜121Cからなる引出配線部121が形成されている。そして、封止領域S内端部で第2電極132の端部132aが引出配線121に接続されている。
第1電極131の引出配線は、図示省略しているが、第1電極131を延出して封止領域S外に引き出すことによって形成することができる。この引出配線においても、前述した第2電極132の場合と同様に、Ag合金等を含む低抵抗配線部分を形成する電極層を形成することもできる。
そして、封止部材111の引出配線部121に臨む端縁111E0は支持基板110と封止部材111の貼り合わせ前に加工された孔加工縁によって形成されている。
以下、有機ELパネル100の細部について、更に具体的に説明する。
a.電極;
第1電極131,第2電極132は、一方が陰極側、他方が陽極側に設定される。陽極側は陰極側より仕事関数の高い材料で構成され、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、白金(Pt)等の金属材料やITO、IZO等の透明導電材料が用いられる。逆に陰極側は陽極側より仕事関数の低い材料で構成され、アルカリ金属(Li,Na,K,Rb,Cs)、アルカリ土類金属(Be,Mg,Ca,Sr,Ba)、希土類金属等のような仕事関数の低い金属、又はそれらの組み合わせからなる合金などを使用できる。また、第1電極131,第2電極132ともに透明な材料により構成した場合には、光の放出側と反対の電極側に反射膜を設けた構成にすることもできる。
引出配線部(図示の引出配線部121及び第1電極131の引出配線)には、有機ELパネル100を駆動する駆動回路部品やフレキシブル配線基板が接続されるが、可能な限り低抵抗に形成することが好ましく、前述したように、Ag合金或いはAPC,Cr,Al等の低抵抗金属電極層を積層するか、或いはこれらの低抵抗金属電極単独で形成することができる。
b.成膜層;
成膜層133は、少なくとも有機EL成膜層を含む単層又は多層の有機化合物材料層からなるが、層構成はどのように形成されていても良い。一般には、図9に示すように、陽極側から陰極側に向けて、正孔輸送層133A、発光層133B、電子輸送層133Cを積層させたものを用いることができるが、発光層133B、正孔輸送層133A、電子輸送層133Cはそれぞれ1層だけでなく複数層積層して設けても良く、正孔輸送層133A、電子輸送層133Cについてはどちらかの層を省略しても、両方の層を省略しても構わない。また、正孔注入層、電子注入層等を用途に応じて挿入することも可能である。正孔輸送層133A、発光層133B、電子輸送層133Cは従来の使用されている材料(高分子材料、低分子材料を問わない)を適宜選択して採用できる。
また、発光層133Bを形成する発光材料においては、蛍光材料、燐光材料のどちらを採用しても良い。
c.封止部材;
有機ELパネル100において、有機EL素子130を気密に封止するための封止部材111としては、ガラス製,プラスチック製、金属製等による板状部材を用いることができる。ガラス製の封止基板にプレス成形,エッチング,ブラスト処理等の加工によって封止用凹部(一段掘り込み、二段掘り込みを問わない)を形成したものを用いることもできるし、或いは平板ガラスを使用してガラス(プラスチックでも良い)製のスペーサにより支持基板110との間に封止領域Sを形成することもできる。また、上記のような封止部材により封止領域Sを形成する気密封止法を利用しても良く、例えば封止領域S内に樹脂やシリコーンオイル等の充填剤を封入した封止形態や、樹脂フィルムと高いバリア性を有する金属箔とを積層させたフィルムで封止した封止形態などのような固体封止法、バリア膜等で有機EL素子130を封止する膜封止法でも良い。
d.接着剤;
接着層112を形成する接着剤は、熱硬化型,化学硬化型(2液混合),光(紫外線)硬化型等を使用することができ、材料としてアクリル樹脂,エポキシ樹脂,ポリエステル,ポリオレフィン等を用いることができる。特には、加熱処理を要さず即硬化性の高い紫外線硬化型のエポキシ樹脂製接着剤の使用が好ましい。
e.乾燥手段;
乾燥手段140は、ゼオライト,シリカゲル,カーボン,カーボンナノチューブ等の物理的乾燥剤、アルカリ金属酸化物,金属ハロゲン化物,過酸化塩素等の化学的乾燥剤、有機金属錯体をトルエン,キシレン,脂肪族有機溶剤等の石油系溶媒に溶解した乾燥剤、乾燥剤粒子を透明性を有するポリエチレン,ポリイソプレン,ポリビニルシンナエート等のバインダに分散させた乾燥剤により形成することができる。
f.有機ELパネルの各種方式等;
本発明の実施例である有機ELパネル100としては、本発明の要旨を逸脱しない範囲で各種の設計変更が可能である。例えば、有機EL素子130から生じる光を取り出す手段は、前述したように支持基板110側から光を取り出すボトムエミッション方式でも、封止部材111側から光を取り出すトップエミッション方式でも構わなく(この場合封止部材111を透明材にして、乾燥手段140の配置を考慮する必要がある)、マルチフォトン構造であっても良い。また、有機ELパネル100は単色表示であっても複数色表示であっても良く、複数色表示を実現するためには、塗り分け方式を含むことは勿論のこと、白色や青色等の単色の成膜層にカラーフィルタや蛍光材料による色変換層を組み合わせた方式(CF方式、CCM方式)、単色の成膜層の発光エリアに電磁波を照射する等して複数発光を実現する方式(フォトブリーチング方式)、2色以上の単位表示領域を縦に積層し一つの単位表示領域を形成した方式(SOLED(transparent Stacked OLED)方式)、異なる発光色の低分子有機材料を予め異なるフィルム上に成膜してレーザによる熱転写で一つの基板上に転写するレーザ転写方式、等を採用することができる。また、図示の例ではパッシブ駆動方式を示しているが、支持基板110としてTFT基板上に第1電極131を形成するようにして、アクディブ駆動方式を採用したものであってもよい。
図10は、本発明の他の実施形態に係る自発光パネルを説明するための図である。本発明に係るアクティブ駆動型自発光パネルを、図10を参照しながら説明する。上記実施形態との共通する部分については一部説明を省略する。本実施形態に係るアクティブ駆動型自発光パネルは、図10に示すように、基板2上に駆動用トランジスタとしてTFT8(Thin Film Transistor)が形成されたTFT基板上に平坦化膜9が形成され、その平坦化膜9上に第1の導電層3が形成され、区画層4、成膜層6、第2の導電層7、および保護層200等が形成されている。上記構成のアクティブ駆動型自発光パネルにおいても、本発明に係る表面処理を第1の導電層3に施すことにより各種要因の発光不良を未然に防止することができ、発光不良のない自発光パネルを得ることができる。
以上説明したように、基板2上に直接または他の層を介して第1の導電層3を形成し、第1の導電層3の上に発光層を含む成膜層6を積層し、該成膜層6の上に第2の導電層7を形成する自発光素子を発光領域となる開口部に形成する自発光パネルを製造する場合に、第1の導電層3aの形成後、該第1の導電層3a上の発光領域A1となる開口部3bを区画する区画層4を形成する第1の工程と、少なくとも第1の導電層の開口部内の表面に表面処理を行う第2の工程と、少なくとも第2の工程によって表面処理が施された第1の導電層3d上に成膜層6を成膜する第3の工程と行うので、第1の導電層上の表面処理を効果的に行うことによって、各種要因の短絡等による発光不良を未然に防止することができる。
具体的には、本発明に係る表面処理を第1の導電層3に施すことにより成膜不良を解消することができる。また、本発明に係る表面処理を施すことにより、第1の導電層と成膜層との間の被膜やごみ等の異物を除去することで、電子(正孔)注入障害を低減することができる。また、区画層4や隔壁部5等の構造物が形成されている場合でも、区画層4や隔壁部5等の構造物を破損することなく、第1の導電層3上の開口部内の表面に表面処理を施すことができる。また、第1の導電層3上に表面処理を行った後に成膜層6を成膜することで、上述したように良好に成膜層を形成可能である。また、上記製造方法により形成された自発光素子を自発光パネルに採用すると、例えばシミムラ等の表示不良がない、良好な発光特性の自発光パネルを得ることができる。
また、本発明に係る自発光素子パネルは、基板2上に直接又は他の層を介して形成された第1の導電層3と、該第1の導電層3の上に積層された、発光層を含む成膜層6と、成膜層6の上に形成された第2の導電層7と、第1の導電層3上の発光領域A1となる開口部3bを区画する区画層4とを有し、第1の導電層3は、開口部3b内の表面処理によって形成された薄厚部3fを備え、薄厚部3fの表面が成膜層6との接触面になっているので、発光不良を未然に防止することができる。
つまり区画層4は、第1の導電層3及びその下地面2aに形成された絶縁膜をパターニングして、少なくとも第1の導電層3のエッジ部3cを覆うように形成され、第1の導電層3は、開口部3b内の表面3eと区画層で覆われた表面3gとの間に段差が形成されているので、薄厚部3f上に異物がない状態で成膜層6が形成することにより発光不良を未然に防止することができる。つまり化学的表面処理や物理的表面処理により薄厚部3fの表面3eが表面処理しているので、薄厚部3f上に異物がない状態で成膜層6が形成することにより良好な発光特性を得ることができる。
この他に、第1の導電層に薄厚部fを設けたことにより、光取り出し効率を向上させることもできる。
一般的な自発光パネルの問題点を説明するための図であり。(a)は一般的なアクティブ駆動型自発光パネルの断面図である。(b)は一般的なパッシブ駆動型自発光パネルの断面図である。 本発明の第1実施形態に係る自発光素子パネルにおける、単数または複数からなる自発光素子を備える自発光素子部及びその製造方法を説明するための図である。 本発明の第1実施形態に係る自発光パネルにおける自発光素子部の製造方法を説明するためのフローチャートである。 本発明に係る表面処理を説明するための図であり、自発光素子部の断面を拡大した図である。 本発明の第2実施形態に係る自発光パネルの製造方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る自発光素子部の製造方法を説明するための図である。 本発明の第2実施形態に係る自発光素子部の製造方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の第3実施形態に係る自発光パネルと一般的な自発光パネルの発光輝度特性および駆動電圧特性を説明するための図である。 本発明の他の実施形態に係る自発光パネルを説明するための断面図である。 本発明の他の実施形態に係る自発光パネルを説明するための断面図である。
符号の説明
1 自発光素子部
2 基板
3 第1の導電層(第1電極:下部電極)
4 区画層(絶縁層:絶縁材料)
5 隔壁部(絶縁材料)
6 成膜層(自発光層を含む)
7 第2の導電層(第2電極:上部電極)
A1 発光領域

Claims (11)

  1. 基板上に直接または他の層を介して第1の導電層を形成し、該第1の導電層の上に発光層を含む成膜層を形成し、該成膜層の上に第2の導電層を形成する自発光素子を発光領域となる開口部内に形成する自発光パネルの製造方法であって、
    前記第1の導電層の形成後、該第1の導電層上の発光領域となる開口部を区画する区画層を形成する第1の工程と、
    前記第1の工程の後、少なくとも前記第1の導電層の前記開口部内の表面に表面処理を施す第2の工程と、
    少なくとも前記表面処理が施された前記第1の導電層上に前記成膜層を形成する第3の工程と
    を有することを特徴とする自発光パネルの製造方法。
  2. 前記表面処理は、前記区画層に対して前記第1の導電層が選択的に処理される化学的表面処理によってなされることを特徴とする請求項1に記載の自発光パネルの製造方法。
  3. 前記化学的表面処理は、前記区画層に対して前記第1の導電層を選択的に溶解するエッチング処理によってなされることを特徴とする請求項2に記載の自発光パネルの製造方法。
  4. 前記表面処理は、前記区画層に対して前記第1の導電層が選択的に処理される物理的表面処理によってなされることを特徴とする請求項1に記載の自発光パネルの製造方法。
  5. 前記区画層は、少なくとも前記第1の導電層のエッジ部を覆うように形成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一に記載の自発光パネルの製造方法。
  6. 基板上に直接又は他の層を介して形成された第1の導電層と、該第1の導電層の上に積層された、発光層を含む成膜層と、該成膜層の上に形成された第2の導電層とを有する自発光素子を発光領域となる開口部内に形成する自発光パネルであって、
    前記第1の導電層上の発光領域となる開口部を区画する区画層を有し、
    前記第1の導電層は、前記開口部内に薄厚部を備え、該薄厚部の表面が前記成膜層との接触面になることを特徴とする自発光パネル
  7. 前記第1の導電層は、前記開口部内の表面と前記区画層で覆われた表面によって段差が形成されていることを特徴とする請求項6に記載の自発光パネル。
  8. 前記薄厚部の表面は、化学的表面処理による処理面であることを特徴とする請求項6又は7に記載の自発光パネル。
  9. 前記薄厚部の表面は、物理的表面処理による処理面であることを特徴とする請求項6又は7に記載の自発光パネル。
  10. 前記区画層上に形成された隔壁部を更に有することを特徴とする請求項6〜9のいずれか一に記載の自発光パネル。
  11. 前記第1の導電層は、TFTを備える基板上に形成されることを特徴とする請求項6〜9のいずれか一に記載の自発光パネル。
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