JPH09245965A - 有機エレクトロルミネセンス素子 - Google Patents
有機エレクトロルミネセンス素子Info
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- JPH09245965A JPH09245965A JP8078265A JP7826596A JPH09245965A JP H09245965 A JPH09245965 A JP H09245965A JP 8078265 A JP8078265 A JP 8078265A JP 7826596 A JP7826596 A JP 7826596A JP H09245965 A JPH09245965 A JP H09245965A
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Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H10—SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H10K—ORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
- H10K50/00—Organic light-emitting devices
- H10K50/80—Constructional details
- H10K50/805—Electrodes
- H10K50/81—Anodes
-
- H—ELECTRICITY
- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05B—ELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
- H05B33/00—Electroluminescent light sources
- H05B33/12—Light sources with substantially two-dimensional radiating surfaces
- H05B33/26—Light sources with substantially two-dimensional radiating surfaces characterised by the composition or arrangement of the conductive material used as an electrode
- H05B33/28—Light sources with substantially two-dimensional radiating surfaces characterised by the composition or arrangement of the conductive material used as an electrode of translucent electrodes
-
- H—ELECTRICITY
- H10—SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H10K—ORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
- H10K59/00—Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
- H10K59/80—Constructional details
- H10K59/805—Electrodes
- H10K59/8051—Anodes
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- Physics & Mathematics (AREA)
- Optics & Photonics (AREA)
- Electroluminescent Light Sources (AREA)
- Luminescent Compositions (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 駆動時にリーク電流の発生しない安定した有
機エレクトロルミネセンス素子を提供するものである。 【解決手段】 陽極、有機発光層を含み少なくとも一層
からなる有機層、及び陰極を備えた有機エレクトロルミ
ネセンス素子において、陽極の少なくとも有機層と接合
する面は、日本工業規格(JIS)で定められた表面粗
さの定義と表示(BO6O1)において定義される表面
粗さの最大高さ(Rmax)が50オングストローム以下で
形成されることを特徴とする。
機エレクトロルミネセンス素子を提供するものである。 【解決手段】 陽極、有機発光層を含み少なくとも一層
からなる有機層、及び陰極を備えた有機エレクトロルミ
ネセンス素子において、陽極の少なくとも有機層と接合
する面は、日本工業規格(JIS)で定められた表面粗
さの定義と表示(BO6O1)において定義される表面
粗さの最大高さ(Rmax)が50オングストローム以下で
形成されることを特徴とする。
Description
【0001】
【0001】
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は、各種情報産業機器のデ
ィスプレイや発光素子等に好適に用いられる有機エレク
トロルミネセンス素子に関し、特に有機エレクトロルミ
ネセンス素子の陽極構造に関する。
ィスプレイや発光素子等に好適に用いられる有機エレク
トロルミネセンス素子に関し、特に有機エレクトロルミ
ネセンス素子の陽極構造に関する。
【0003】
【0002】
【0004】
【従来の技術】従来、各種産業機器の表示装置のユニッ
トや画素に用いられている電界発光素子として有機エレ
クトロルミネセンス(electroluminesc
ence)素子(以下有機EL素子という)が知られて
いる。図4は従来の有機EL素子の主要部の概略断面図
である。有機EL素子は透明なガラス基板101の表面
に透明な陽極102が形成され、さらに陽極102上に
は有機蛍光体薄膜や有機正孔輸送層等から成る有機層1
03が形成されてさらにその上には金属からなる陰極1
04が真空蒸着等によって形成されている。
トや画素に用いられている電界発光素子として有機エレ
クトロルミネセンス(electroluminesc
ence)素子(以下有機EL素子という)が知られて
いる。図4は従来の有機EL素子の主要部の概略断面図
である。有機EL素子は透明なガラス基板101の表面
に透明な陽極102が形成され、さらに陽極102上に
は有機蛍光体薄膜や有機正孔輸送層等から成る有機層1
03が形成されてさらにその上には金属からなる陰極1
04が真空蒸着等によって形成されている。
【0005】
【0003】また、有機EL素子は、陰極104と陽極
102間に接続された駆動源105から供給される電圧
によって両極間に位置する有機層103に電流が流れ、
陰極104および陽極102のパターン形状に応じて発
光し、透明なガラス基板101を介して表示される。
102間に接続された駆動源105から供給される電圧
によって両極間に位置する有機層103に電流が流れ、
陰極104および陽極102のパターン形状に応じて発
光し、透明なガラス基板101を介して表示される。
【0006】
【0004】また、有機EL素子の陽極は、ほとんどの
場合、Indium−Tin−Oxide(ITO)と
呼ばれる透明電極が用いられる。ITOの製法は、透明
なガラス基板上にスパッタリング蒸着、電子ビーム蒸着
(EB)などさまざまな手法を用いて所定の厚さに形成
されるが、いずれの手法を用いても形成されるITOの
表面は粗く、その値は、日本工業規格(JIS)で定め
られた表面粗さの定義と表示(BO6O1)において定
義される表面粗さの最大高さ(Rmax)が数十〜数百オン
グストロームのオーダーである。
場合、Indium−Tin−Oxide(ITO)と
呼ばれる透明電極が用いられる。ITOの製法は、透明
なガラス基板上にスパッタリング蒸着、電子ビーム蒸着
(EB)などさまざまな手法を用いて所定の厚さに形成
されるが、いずれの手法を用いても形成されるITOの
表面は粗く、その値は、日本工業規格(JIS)で定め
られた表面粗さの定義と表示(BO6O1)において定
義される表面粗さの最大高さ(Rmax)が数十〜数百オン
グストロームのオーダーである。
【0007】
【0005】ところが有機EL素子の場合、陽極上に積
層される有機層の厚さはせいぜい1000〜2000オ
ングストロームであり、ITO表面の粗さは決して無視
できないものである。
層される有機層の厚さはせいぜい1000〜2000オ
ングストロームであり、ITO表面の粗さは決して無視
できないものである。
【0008】ITO表面に突起が存在すると、そこだけ
陽極と陰極間の距離が短くなり、素子に正方向(素子を
発光させる方向)の電圧を印加した場合にその部分に集
中的に電流が流れる現象が起こる。これがリーク電流で
あり、素子の発光中にリーク電流が発生すると、流れた
電流に対する輝度(電流−輝度特性)が低下するばかり
でなく、その部分の陽極と陰極がショートして、そこだ
けにしか電流が流れなくなって素子が発光しなくなる場
合がある。
陽極と陰極間の距離が短くなり、素子に正方向(素子を
発光させる方向)の電圧を印加した場合にその部分に集
中的に電流が流れる現象が起こる。これがリーク電流で
あり、素子の発光中にリーク電流が発生すると、流れた
電流に対する輝度(電流−輝度特性)が低下するばかり
でなく、その部分の陽極と陰極がショートして、そこだ
けにしか電流が流れなくなって素子が発光しなくなる場
合がある。
【0009】
【0006】また、本来有機EL素子の場合、逆方向の
電圧の印加(逆バイアス)では、電流値が、素子膜厚に
もよるが、1×10-7A/cm2 以下の低いレベルで安
定するのに対し、リーク電流が発生すると、その部分で
は逆方向にも電流が流れやすくなるので、素子の逆バイ
アス電流が増加し、またその電流値も安定しない現象が
見られるようになる。
電圧の印加(逆バイアス)では、電流値が、素子膜厚に
もよるが、1×10-7A/cm2 以下の低いレベルで安
定するのに対し、リーク電流が発生すると、その部分で
は逆方向にも電流が流れやすくなるので、素子の逆バイ
アス電流が増加し、またその電流値も安定しない現象が
見られるようになる。
【0010】このリーク電流発生時に起こる逆バイアス
特性の悪化は、素子の実駆動を行う回路あるいは駆動上
の都合で素子に逆バイアスをかける場合にも問題とな
る。
特性の悪化は、素子の実駆動を行う回路あるいは駆動上
の都合で素子に逆バイアスをかける場合にも問題とな
る。
【0011】
【0007】
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の問題点
に鑑みなされたものであり、発光駆動時において、リー
ク電流のない安定した有機エレクトロルミネセンス素子
を提供するものである。
に鑑みなされたものであり、発光駆動時において、リー
ク電流のない安定した有機エレクトロルミネセンス素子
を提供するものである。
【0013】
【0008】
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、陽極、有機発
光層を含み少なくとも一層からなる有機層、及び陰極を
備えた有機エレクトロルミネセンス素子において、陽極
の少なくとも前記有機層と接合する面は、日本工業規格
(JIS)で定められた表面粗さの定義と表示(BO6
O1)において定義される表面粗さの最大高さ(Rmax)
が50オングストローム以下で形成されることにより、
上記課題を効果的に解決している。
光層を含み少なくとも一層からなる有機層、及び陰極を
備えた有機エレクトロルミネセンス素子において、陽極
の少なくとも前記有機層と接合する面は、日本工業規格
(JIS)で定められた表面粗さの定義と表示(BO6
O1)において定義される表面粗さの最大高さ(Rmax)
が50オングストローム以下で形成されることにより、
上記課題を効果的に解決している。
【0015】
【0009】
【0016】
【作用】本発明では以上のように構成したことによっ
て、有機エレクトロルミネセンス素子の駆動時に、種々
の欠陥の原因となりうるリーク電流の発生を防止するこ
とができる。
て、有機エレクトロルミネセンス素子の駆動時に、種々
の欠陥の原因となりうるリーク電流の発生を防止するこ
とができる。
【0017】
【0010】
【0018】
【実施例】次に本発明の一実施例を図1乃至図3に基づ
いて以下に説明する。
いて以下に説明する。
【0019】図1は、本発明の一実施例による有機EL
素子の主要部を概略断面図で表したものであり、図1
(a)は、発光用駆動電圧が印加されていない状態を示
し、図1(b)は、発光用駆動電圧が順方向に印加され
た状態を示す。図1(a)において、有機EL素子9
は、透明なガラス基板1の表面上に、Indium−T
in−Oxide(ITO)などの材料を所定の形状に
スパッタリング蒸着、電子ビーム蒸着(EB)などによ
って蒸着された後、表面を研磨することによって、陽極
2が所定の厚さに形成される。
素子の主要部を概略断面図で表したものであり、図1
(a)は、発光用駆動電圧が印加されていない状態を示
し、図1(b)は、発光用駆動電圧が順方向に印加され
た状態を示す。図1(a)において、有機EL素子9
は、透明なガラス基板1の表面上に、Indium−T
in−Oxide(ITO)などの材料を所定の形状に
スパッタリング蒸着、電子ビーム蒸着(EB)などによ
って蒸着された後、表面を研磨することによって、陽極
2が所定の厚さに形成される。
【0020】
【0011】陽極2の表面8は、例えばポリシング、ラ
ッピング、テープラッピングなどの手法を用いて、IT
Oの表面の凹凸を研磨して、ITOの表面が日本工業規
格(JIS)で定められた表面粗さの定義と表示(BO
6O1)において定義される表面粗さの最大高さ(Rma
x)が50オングストローム以下となるように研磨されて
形成される。図2は、本発明における有機EL素子のガ
ラス基板1上に蒸着されたITOの表面が未研磨の状態
と研磨後の状態とで比較し示したAFM(Altern
ating Force Magnetometer、
原子間力顕微鏡)による表面分析結果であり、図2
(a)は研磨後の状態を、図2(b)は未研磨の状態を
示す。同図からわかるように、未研磨の図2(b)では
表面粗さの最大高さ(Rmax)が100オングストローム
程度に形成されているが、研磨することによって、図2
(a)に示すように陽極2の表面8は、表面粗さの最大
高さ(Rmax)が20オングストローム以下となってい
る。
ッピング、テープラッピングなどの手法を用いて、IT
Oの表面の凹凸を研磨して、ITOの表面が日本工業規
格(JIS)で定められた表面粗さの定義と表示(BO
6O1)において定義される表面粗さの最大高さ(Rma
x)が50オングストローム以下となるように研磨されて
形成される。図2は、本発明における有機EL素子のガ
ラス基板1上に蒸着されたITOの表面が未研磨の状態
と研磨後の状態とで比較し示したAFM(Altern
ating Force Magnetometer、
原子間力顕微鏡)による表面分析結果であり、図2
(a)は研磨後の状態を、図2(b)は未研磨の状態を
示す。同図からわかるように、未研磨の図2(b)では
表面粗さの最大高さ(Rmax)が100オングストローム
程度に形成されているが、研磨することによって、図2
(a)に示すように陽極2の表面8は、表面粗さの最大
高さ(Rmax)が20オングストローム以下となってい
る。
【0021】
【0012】また、研磨された表面8上には、有機蛍光
体薄膜や有機正孔輸送層等から成る有機層3が形成され
てさらにその上には金属からなる陰極4が真空蒸着等に
よって形成され有機EL素子を構成する。したがって、
有機EL素子9は、陽極2と陰極4の極間の距離が均一
に形成される。
体薄膜や有機正孔輸送層等から成る有機層3が形成され
てさらにその上には金属からなる陰極4が真空蒸着等に
よって形成され有機EL素子を構成する。したがって、
有機EL素子9は、陽極2と陰極4の極間の距離が均一
に形成される。
【0022】
【0013】有機EL素子9は以上のように構成される
ので、電極間距離が極端に短い場所はなく、したがっ
て、図1(b)に示すように、SW7によって素子に順
方向の発光用駆動電圧を印加しても、有機EL素子9
は、リーク電流が発生することなく発光する。この結
果、電流−輝度特性や逆バイアス特性の低下はなく、ま
た、素子のショート破壊も発生しなくなる。
ので、電極間距離が極端に短い場所はなく、したがっ
て、図1(b)に示すように、SW7によって素子に順
方向の発光用駆動電圧を印加しても、有機EL素子9
は、リーク電流が発生することなく発光する。この結
果、電流−輝度特性や逆バイアス特性の低下はなく、ま
た、素子のショート破壊も発生しなくなる。
【0023】
【0014】ここで、有機EL素子のリーク電流の有無
を知る一つの手段として、素子の逆バイアス特性を測定
する、という方法がある。この方法は、図1(b)にお
ける駆動源6の極性を逆にして素子に逆バイアス電圧を
印加した場合に、素子に流れる電流値を測定することに
より容易に調べることができ、この場合、電流値が低く
安定している素子がリーク電流のない良好な素子とな
り、印加する逆バイアス電圧に対し電流値が大きい場合
には、リーク電流が発生していることがわかる。
を知る一つの手段として、素子の逆バイアス特性を測定
する、という方法がある。この方法は、図1(b)にお
ける駆動源6の極性を逆にして素子に逆バイアス電圧を
印加した場合に、素子に流れる電流値を測定することに
より容易に調べることができ、この場合、電流値が低く
安定している素子がリーク電流のない良好な素子とな
り、印加する逆バイアス電圧に対し電流値が大きい場合
には、リーク電流が発生していることがわかる。
【0024】
【0015】図3は、図1(b)の駆動源6の極性を図
1(b)の状態と逆にして有機EL素子9に逆バイアス
電圧を印加した場合における逆バイアス電流特性を示し
たグラフであり、本発明における有機EL素子9と、陽
極が未研磨の状態で構成する従来の有機EL素子とを比
較で示したものである。横軸は素子に印加する逆バイア
ス電圧(V)であり、縦軸は、素子に流れる電流の密度
(A/cm2 )である。同図において、実線は、陽極が
未研磨の状態で構成する従来の有機EL素子に逆バイア
ス電圧を最大10Vで1回スイープしながら印加し得ら
れた特性であり、2つの点線は、陽極が研磨状態で構成
された本発明における有機EL素子9に同じく逆バイア
ス電圧を最大10Vで2回スイープしながら印加して得
られたそれぞれの特性である。
1(b)の状態と逆にして有機EL素子9に逆バイアス
電圧を印加した場合における逆バイアス電流特性を示し
たグラフであり、本発明における有機EL素子9と、陽
極が未研磨の状態で構成する従来の有機EL素子とを比
較で示したものである。横軸は素子に印加する逆バイア
ス電圧(V)であり、縦軸は、素子に流れる電流の密度
(A/cm2 )である。同図において、実線は、陽極が
未研磨の状態で構成する従来の有機EL素子に逆バイア
ス電圧を最大10Vで1回スイープしながら印加し得ら
れた特性であり、2つの点線は、陽極が研磨状態で構成
された本発明における有機EL素子9に同じく逆バイア
ス電圧を最大10Vで2回スイープしながら印加して得
られたそれぞれの特性である。
【0025】
【0016】同図からわかるように、従来における有機
EL素子においては電流密度が大きな値で流れ、しかも
印加する逆バイアス電圧値によってその値が大きく変動
することがわかる。このことにより、従来の有機EL素
子においてはリーク電流が発生しているが、一方、本発
明における有機EL素子9においては、電流密度は極め
て低く、しかも印加する逆バイアス電圧の変動に影響さ
れず安定していることから、リーク電流が生じていない
ことがわかる。
EL素子においては電流密度が大きな値で流れ、しかも
印加する逆バイアス電圧値によってその値が大きく変動
することがわかる。このことにより、従来の有機EL素
子においてはリーク電流が発生しているが、一方、本発
明における有機EL素子9においては、電流密度は極め
て低く、しかも印加する逆バイアス電圧の変動に影響さ
れず安定していることから、リーク電流が生じていない
ことがわかる。
【0026】
【0017】なお、陽極の表面8の表面の粗さは、上記
実施例において構成したように、日本工業規格(JI
S)で定められた表面粗さの定義と表示(BO6O1)
において定義される表面粗さの最大高さ(Rmax)が20
オングストローム以下で形成されるのが望ましいが、最
大高さ(Rmax)が50オングストローム以下であればよ
く、同様の効果を有する。
実施例において構成したように、日本工業規格(JI
S)で定められた表面粗さの定義と表示(BO6O1)
において定義される表面粗さの最大高さ(Rmax)が20
オングストローム以下で形成されるのが望ましいが、最
大高さ(Rmax)が50オングストローム以下であればよ
く、同様の効果を有する。
【0027】
【0018】
【0028】
【発明の効果】本発明は以上のように構成した事によっ
て、有機エレクトロルミネセンス素子の駆動時に、電流
−輝度特性の低下、素子のショート破壊、逆バイアス特
性の低下等の原因となるリーク電流の発生を防止するこ
とができる。
て、有機エレクトロルミネセンス素子の駆動時に、電流
−輝度特性の低下、素子のショート破壊、逆バイアス特
性の低下等の原因となるリーク電流の発生を防止するこ
とができる。
【図1】本発明の一実施例による有機EL素子の主要部
を表した概略断面図である。
を表した概略断面図である。
【図2】本発明における有機EL素子のガラス基板上に
形成するための陽極の表面が未研磨の状態と研磨後の状
態とで比較し示したAFMによる表面分析結果を示す図
である。
形成するための陽極の表面が未研磨の状態と研磨後の状
態とで比較し示したAFMによる表面分析結果を示す図
である。
【図3】本発明における有機EL素子の逆バイアス電流
特性を、従来の有機ELとの比較において示したグラフ
である。
特性を、従来の有機ELとの比較において示したグラフ
である。
【図4】従来の有機EL素子の主要部の概略断面図であ
る。
る。
1・・・・・ガラス基板 2・・・・・陽極 3・・・・・有機層 4・・・・・陰極 6・・・・・駆動源 7・・・・・SW 8・・・・・表面 9・・・・・有機EL素子
【手続補正書】
【提出日】平成9年2月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種情報産業機器のデ
ィスプレイや発光素子等に好適に用いられる有機エレク
トロルミネセンス素子に関し、特に有機エレクトロルミ
ネセンス素子の陽極構造に関する。
ィスプレイや発光素子等に好適に用いられる有機エレク
トロルミネセンス素子に関し、特に有機エレクトロルミ
ネセンス素子の陽極構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、各種産業機器の表示装置のユニッ
トや画素に用いられている電界発光素子として有機エレ
クトロルミネセンス(electroluminesc
ence)素子(以下有機EL素子という)が知られて
いる。図4は従来の有機EL素子の主要部の概略断面図
である。有機EL素子は透明なガラス基板101の表面
に透明な陽極102が形成され、さらに陽極102上に
は有機蛍光体薄膜や有機正孔輸送層等から成る有機層1
03が形成されてさらにその上には金属からなる陰極1
04が真空蒸着等によって形成されている。
トや画素に用いられている電界発光素子として有機エレ
クトロルミネセンス(electroluminesc
ence)素子(以下有機EL素子という)が知られて
いる。図4は従来の有機EL素子の主要部の概略断面図
である。有機EL素子は透明なガラス基板101の表面
に透明な陽極102が形成され、さらに陽極102上に
は有機蛍光体薄膜や有機正孔輸送層等から成る有機層1
03が形成されてさらにその上には金属からなる陰極1
04が真空蒸着等によって形成されている。
【0003】また、有機EL素子は、陰極104と陽極
102間に接続された駆動源105から供給される電圧
によって両極間に位置する有機層103に電流が流れ、
陰極104および陽極102のパターン形状に応じて発
光し、透明なガラス基板101を介して表示される。
102間に接続された駆動源105から供給される電圧
によって両極間に位置する有機層103に電流が流れ、
陰極104および陽極102のパターン形状に応じて発
光し、透明なガラス基板101を介して表示される。
【0004】また、有機EL素子の陽極は、ほとんどの
場合、Indium−Tin−Oxide(ITO)と
呼ばれる透明電極が用いられる。ITOの製法は、透明
なガラス基板上にスパッタリング蒸着、電子ビーム蒸着
(EB)などさまざまな手法を用いて所定の厚さに形成
されるが、いずれの手法を用いても形成されるITOの
表面は粗く、その値は、日本工業規格(JIS)で定め
られた表面粗さの定義と表示(BO6O1)において定
義される表面粗さの最大高さ(Rmax)が数十〜数百
オングストロームのオーダーである。
場合、Indium−Tin−Oxide(ITO)と
呼ばれる透明電極が用いられる。ITOの製法は、透明
なガラス基板上にスパッタリング蒸着、電子ビーム蒸着
(EB)などさまざまな手法を用いて所定の厚さに形成
されるが、いずれの手法を用いても形成されるITOの
表面は粗く、その値は、日本工業規格(JIS)で定め
られた表面粗さの定義と表示(BO6O1)において定
義される表面粗さの最大高さ(Rmax)が数十〜数百
オングストロームのオーダーである。
【0005】ところが有機EL素子の場合、陽極上に積
層される有機層の厚さはせいぜい1000〜2000オ
ングストロームであり、ITO表面の粗さは決して無視
できないものである。ITO表面に突起が存在すると、
そこだけ陽極と陰極間の距離が短くなり、素子に正方向
(素子を発光させる方向)の電圧を印加した場合にその
部分に集中的に電流が流れる現象が起こる。これがリー
ク電流であり、素子の発光中にリーク電流が発生する
と、流れた電流に対する輝度(電流−輝度特性)が低下
するばかりでなく、その部分の陽極と陰極がショートし
て、そこだけにしか電流が流れなくなって素子が発光し
なくなる場合がある。
層される有機層の厚さはせいぜい1000〜2000オ
ングストロームであり、ITO表面の粗さは決して無視
できないものである。ITO表面に突起が存在すると、
そこだけ陽極と陰極間の距離が短くなり、素子に正方向
(素子を発光させる方向)の電圧を印加した場合にその
部分に集中的に電流が流れる現象が起こる。これがリー
ク電流であり、素子の発光中にリーク電流が発生する
と、流れた電流に対する輝度(電流−輝度特性)が低下
するばかりでなく、その部分の陽極と陰極がショートし
て、そこだけにしか電流が流れなくなって素子が発光し
なくなる場合がある。
【0006】また、本来有機EL素子の場合、逆方向の
電圧の印加(逆バイアス)では、電流値が、素子膜厚に
もよるが、1×10−7A/cm2以下の低いレベルで
安定するのに対し、リーク電流が発生すると、その部分
では逆方向にも電流が流れやすくなるので、素子の逆バ
イアス電流が増加し、またその電流値も安定しない現象
が見られるようになる。このリーク電流発生時に起こる
逆バイアス特性の悪化は、素子の実駆動を行う回路ある
いは駆動上の都合で素子に逆バイアスをかける場合にも
問題となる。
電圧の印加(逆バイアス)では、電流値が、素子膜厚に
もよるが、1×10−7A/cm2以下の低いレベルで
安定するのに対し、リーク電流が発生すると、その部分
では逆方向にも電流が流れやすくなるので、素子の逆バ
イアス電流が増加し、またその電流値も安定しない現象
が見られるようになる。このリーク電流発生時に起こる
逆バイアス特性の悪化は、素子の実駆動を行う回路ある
いは駆動上の都合で素子に逆バイアスをかける場合にも
問題となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の問題点
に鑑みなされたものであり、発光駆動時において、リー
ク電流のない安定した有機エレクトロルミネセンス素子
を提供するものである。
に鑑みなされたものであり、発光駆動時において、リー
ク電流のない安定した有機エレクトロルミネセンス素子
を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、陽極、有機発
光層を含み少なくとも一層からなる有機層、及び陰極を
備えた有機エレクトロルミネセンス素子において、陽極
の少なくとも前記有機層と接合する面は、日本工業規格
(JIS)で定められた表面粗さの定義と表示(BO6
O1)において定義される表面粗さの最大高さ(Rma
x)が50オングストローム以下で形成されることによ
り、上記課題を効果的に解決している。
光層を含み少なくとも一層からなる有機層、及び陰極を
備えた有機エレクトロルミネセンス素子において、陽極
の少なくとも前記有機層と接合する面は、日本工業規格
(JIS)で定められた表面粗さの定義と表示(BO6
O1)において定義される表面粗さの最大高さ(Rma
x)が50オングストローム以下で形成されることによ
り、上記課題を効果的に解決している。
【0009】
【作用】本発明では以上のように構成したことによっ
て、有機エレクトロルミネセンス素子の駆動時に、種々
の欠陥の原因となりうるリーク電流の発生を防止するこ
とができる。
て、有機エレクトロルミネセンス素子の駆動時に、種々
の欠陥の原因となりうるリーク電流の発生を防止するこ
とができる。
【0010】
【実施例】次に本発明の一実施例を図1乃至図3に基づ
いて以下に説明する。図1は、本発明の一実施例による
有機EL素子の主要部を概略断面図で表したものであ
り、図1(a)は、発光用駆動電圧が印加されていない
状態を示し、図1(b)は、発光用駆動電圧が順方向に
印加された状態を示す。図1(a)において、有機EL
素子9は、透明なガラス基板1の表面上に、Indiu
m−Tin−Oxide(ITO)などの材料を所定の
形状にスパッタリング蒸着、電子ビーム蒸着(EB)な
どによって蒸着された後、表面を研磨することによっ
て、陽極2が所定の厚さに形成される。
いて以下に説明する。図1は、本発明の一実施例による
有機EL素子の主要部を概略断面図で表したものであ
り、図1(a)は、発光用駆動電圧が印加されていない
状態を示し、図1(b)は、発光用駆動電圧が順方向に
印加された状態を示す。図1(a)において、有機EL
素子9は、透明なガラス基板1の表面上に、Indiu
m−Tin−Oxide(ITO)などの材料を所定の
形状にスパッタリング蒸着、電子ビーム蒸着(EB)な
どによって蒸着された後、表面を研磨することによっ
て、陽極2が所定の厚さに形成される。
【0011】陽極2の表面8は、例えばポリシング、ラ
ッピング、テープラッピングなどの手法を用いて、IT
Oの表面の凹凸を研磨して、ITOの表面が日本工業規
格(JIS)で定められた表面粗さの定義と表示(BO
6O1)において定義される表面粗さの最大高さ(Rm
ax)が50オングストローム以下となるように研磨さ
れて形成される。図2は、本発明における有機EL素子
のガラス基板1上に蒸着されたITOの表面が未研磨の
状態と研磨後の状態とで比較し示したAFM(Alte
rnating Force Magnetomete
r、原子間力顕微鏡)による表面分析結果であり、図2
(a)は研磨後の状態を、図2(b)は未研磨の状態を
示す。同図からわかるように、未研磨の図2(b)では
表面粗さの最大高さ(Rmax)が100オングストロ
ーム程度に形成されているが、研磨することによって、
図2(a)に示すように陽極2の表面8は、表面粗さの
最大高さ(Rmax)が20オングストローム以下とな
っている。
ッピング、テープラッピングなどの手法を用いて、IT
Oの表面の凹凸を研磨して、ITOの表面が日本工業規
格(JIS)で定められた表面粗さの定義と表示(BO
6O1)において定義される表面粗さの最大高さ(Rm
ax)が50オングストローム以下となるように研磨さ
れて形成される。図2は、本発明における有機EL素子
のガラス基板1上に蒸着されたITOの表面が未研磨の
状態と研磨後の状態とで比較し示したAFM(Alte
rnating Force Magnetomete
r、原子間力顕微鏡)による表面分析結果であり、図2
(a)は研磨後の状態を、図2(b)は未研磨の状態を
示す。同図からわかるように、未研磨の図2(b)では
表面粗さの最大高さ(Rmax)が100オングストロ
ーム程度に形成されているが、研磨することによって、
図2(a)に示すように陽極2の表面8は、表面粗さの
最大高さ(Rmax)が20オングストローム以下とな
っている。
【0012】また、研磨された表面8上には、有機蛍光
体薄膜や有機正孔輸送層等から成る有機層3が形成され
てさらにその上には金属からなる陰極4が真空蒸着等に
よって形成され有機EL素子を構成する。したがって、
有機EL素子9は、陽極2と陰極4の極間の距離が均一
に形成される。
体薄膜や有機正孔輸送層等から成る有機層3が形成され
てさらにその上には金属からなる陰極4が真空蒸着等に
よって形成され有機EL素子を構成する。したがって、
有機EL素子9は、陽極2と陰極4の極間の距離が均一
に形成される。
【0013】有機EL素子9は以上のように構成される
ので、電極間距離が極端に短い場所はなく、したがっ
て、図1(b)に示すように、SW7によって素子に順
方向の発光用駆動電圧を印加しても、有機EL素子9
は、リーク電流が発生することなく発光する。この結
果、電流−輝度特性や逆バイアス特性の低下はなく、ま
た、素子のショート破壊も発生しなくなる。
ので、電極間距離が極端に短い場所はなく、したがっ
て、図1(b)に示すように、SW7によって素子に順
方向の発光用駆動電圧を印加しても、有機EL素子9
は、リーク電流が発生することなく発光する。この結
果、電流−輝度特性や逆バイアス特性の低下はなく、ま
た、素子のショート破壊も発生しなくなる。
【0014】ここで、有機EL素子のリーク電流の有無
を知る一つの手段として、素子の逆バイアス特性を測定
する、という方法がある。この方法は、図1(b)にお
ける駆動源6の極性を逆にして素子に逆バイアス電圧を
印加した場合に、素子に流れる電流値を測定することに
より容易に調べることができ、この場合、電流値が低く
安定している素子がリーク電流のない良好な素子とな
り、印加する逆バイアス電圧に対し電流値が大きい場合
には、リーク電流が発生していることがわかる。
を知る一つの手段として、素子の逆バイアス特性を測定
する、という方法がある。この方法は、図1(b)にお
ける駆動源6の極性を逆にして素子に逆バイアス電圧を
印加した場合に、素子に流れる電流値を測定することに
より容易に調べることができ、この場合、電流値が低く
安定している素子がリーク電流のない良好な素子とな
り、印加する逆バイアス電圧に対し電流値が大きい場合
には、リーク電流が発生していることがわかる。
【0015】図3は、図1(b)の駆動源6の極性を図
1(b)の状態と逆にして有機EL素子9に逆バイアス
電圧を印加した場合における逆バイアス電流特性を示し
たグラフであり、本発明における有機EL素子9と、陽
極が未研磨の状態で構成する従来の有機EL素子とを比
較で示したものである。横軸は素子に印加する逆バイア
ス電圧(V)であり、縦軸は、素子に流れる電流の密度
(A/cm2)である。同図において、実線は、陽極が
未研磨の状態で構成する従来の有機EL素子に逆バイア
ス電圧を最大10Vで1回スイープしながら印加し得ら
れた特性であり、2つの点線は、陽極が研磨状態で構成
された本発明における有機EL素子9に同じく逆バイア
ス電圧を最大10Vで2回スイープしながら印加して得
られたそれぞれの特性である。
1(b)の状態と逆にして有機EL素子9に逆バイアス
電圧を印加した場合における逆バイアス電流特性を示し
たグラフであり、本発明における有機EL素子9と、陽
極が未研磨の状態で構成する従来の有機EL素子とを比
較で示したものである。横軸は素子に印加する逆バイア
ス電圧(V)であり、縦軸は、素子に流れる電流の密度
(A/cm2)である。同図において、実線は、陽極が
未研磨の状態で構成する従来の有機EL素子に逆バイア
ス電圧を最大10Vで1回スイープしながら印加し得ら
れた特性であり、2つの点線は、陽極が研磨状態で構成
された本発明における有機EL素子9に同じく逆バイア
ス電圧を最大10Vで2回スイープしながら印加して得
られたそれぞれの特性である。
【0016】同図からわかるように、従来における有機
EL素子においては電流密度が大きな値で流れ、しかも
印加する逆バイアス電圧値によってその値が大きく変動
することがわかる。このことにより、従来の有機EL素
子においてはリーク電流が発生しているが、一方、本発
明における有機EL素子9においては、電流密度は極め
て低く、しかも印加する逆バイアス電圧の変動に影響さ
れず安定していることから、リーク電流が生じていない
ことがわかる。
EL素子においては電流密度が大きな値で流れ、しかも
印加する逆バイアス電圧値によってその値が大きく変動
することがわかる。このことにより、従来の有機EL素
子においてはリーク電流が発生しているが、一方、本発
明における有機EL素子9においては、電流密度は極め
て低く、しかも印加する逆バイアス電圧の変動に影響さ
れず安定していることから、リーク電流が生じていない
ことがわかる。
【0017】なお、陽極の表面8の表面の粗さは、上記
実施例において構成したように、日本工業規格(JI
S)で定められた表面粗さの定義と表示(BO6O1)
において定義される表面粗さの最大高さ(Rmax)が
20オングストローム以下で形成されるのが望ましい
が、最大高さ(Rmax)が50オングストローム以下
であればよく、同様の効果を有する。
実施例において構成したように、日本工業規格(JI
S)で定められた表面粗さの定義と表示(BO6O1)
において定義される表面粗さの最大高さ(Rmax)が
20オングストローム以下で形成されるのが望ましい
が、最大高さ(Rmax)が50オングストローム以下
であればよく、同様の効果を有する。
【0018】
【発明の効果】本発明は以上のように構成した事によっ
て、有機エレクトロルミネセンス素子の駆動時に、電流
−輝度特性の低下、素子のショート破壊、逆バイアス特
性の低下等の原因となるリーク電流の発生を防止するこ
とができる。
て、有機エレクトロルミネセンス素子の駆動時に、電流
−輝度特性の低下、素子のショート破壊、逆バイアス特
性の低下等の原因となるリーク電流の発生を防止するこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 氏原 孝志 山形県天童市大字久野本字日光1105番地 東北パイオニア株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 陽極、有機発光層を含み少なくとも一層
からなる有機層、及び陰極を備えた有機エレクトロルミ
ネセンス素子において、 前記陽極の少なくとも前記有機層と接合する面は、日本
工業規格(JIS)で定められた表面粗さの定義と表示
(BO6O1)において定義される表面粗さの最大高さ
(Rmax)が50オングストローム以下で形成されること
を特徴とする有機エレクトロルミネセンス素子。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8078265A JPH09245965A (ja) | 1996-03-06 | 1996-03-06 | 有機エレクトロルミネセンス素子 |
US08/808,167 US5929561A (en) | 1996-03-06 | 1997-02-28 | Organic electroluminescence element and method of making thereof |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8078265A JPH09245965A (ja) | 1996-03-06 | 1996-03-06 | 有機エレクトロルミネセンス素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09245965A true JPH09245965A (ja) | 1997-09-19 |
Family
ID=13657161
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8078265A Pending JPH09245965A (ja) | 1996-03-06 | 1996-03-06 | 有機エレクトロルミネセンス素子 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5929561A (ja) |
JP (1) | JPH09245965A (ja) |
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-
1996
- 1996-03-06 JP JP8078265A patent/JPH09245965A/ja active Pending
-
1997
- 1997-02-28 US US08/808,167 patent/US5929561A/en not_active Expired - Lifetime
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