以下、図面を参照して本発明の画像形成装置の実施の形態を詳細に説明する。
図1に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置10は、LAN12を介してパーソナルコンピュータ等の外部装置14と接続されている。画像形成装置10は、外部装置14からLAN12を介して入力された画像データに基づいた画像を形成媒体である用紙に形成し、画像が形成された用紙を出力する。
図2及び図3に示すように、画像形成装置10は、ユーザインタフェース(UI)16、画質調整用パターン編集装置18、画像処理装置20、画像出力装置22、スキャナ部24、及び用紙Pを給紙する用紙フィード部26を備えている。
画質調整用パターン編集装置18は、OS等の基本プログラムが記憶された記憶媒体としてのROM18a、下記で詳細を説明する画質調整用パターン編集処理ルーチンを実行するためのプログラム及び各種処理ルーチンを実行するためのプログラムが記憶された記憶媒体としてのHDD(ハード ディスク ドライブ)18b、プログラムをROM18a及びHDD18bから読み出して実行するCPU18c、データを一時的に記憶するRAM18d、及びI/O(入出力)ポート18e等を含んで構成されたマイクロコンピュータで構成されており、これらROM18a、HDD18b、CPU18c、RAM18d、及びI/Oポート18eは互いにバス18fで接続されている。
また、ROM18aには、図4に示すように、PS(Post Script)等のページ記述言語(PDL:Page Description Language)で記述された、用紙Pに形成するためのPDLデータとして、用紙フィード部26に設けられたN個、例えば4個のトレイの各々に格納されている用紙Pのサイズを表すデータ76、及び用紙Pの紙質を表すデータ78が記憶されている。
また、HDD18bには、図5(A)に示すように、PS等のページ記述言語で記述された、用紙Pに形成するためのPDLデータとして、詳細を以下で説明するN個のセンサ(本実施の形態では、例えばN=5)で構成された検出装置40のセンサの各々の読み取り位置を表すデータ、例えば、読み取り範囲の四隅の位置座標を表すデータ80と、センサの測定保証サイズ、すなわち検出範囲(本実施の形態では、例えば10mm×10mm)を表すデータ82とが記憶されている。
また、HDD18bには、図5(B)に示すように、PS等のページ記述言語で記述された、用紙Pに形成するためのPDLデータとして、画質を調整するための画質調整用パターン(画質調整用画像)におけるパッチ(領域)の縦及び横の各個数、例えば、パッチの縦の個数”5”及び横の個数”3”を表すデータ84と、1つのパッチの各辺の大きさ、例えば、縦5mm×横5mmを表すデータ86と、各パッチの四隅の位置座表を表すデータ88と、各パッチのYMCKの階調値を表すデータ90とが記憶されている。なお、HDD18bに記憶されているこれらのデータは、ユーザの必要に応じて変更することが可能である。例えば、検出装置40のセンサを変更した場合等には、変更後のセンサの読み取り範囲等に適した内容となるように、UI16の後述するタッチパネル28をユーザが操作することにより、HDD18bに記憶されているデータ80やデータ82の内容を変更することができる。
画質調整用パターン編集装置18のI/Oポート18eには、UI16と、画像処理装置20と、画像出力装置22とが接続されている。
UI16は、ユーザの指示または所望の情報を入力するためのタッチパネル28と、LCD等で構成された表示装置を有し、入力された情報に基づいた内容を表示装置に表示するディスプレイ30とを備えている。
画像処理装置20は、外部装置14または画質調整用パターン編集装置18から入力された、PDLによって記述された印刷対象データ(PDLデータ)を解釈してラスタイメージを生成するコントローラ描画部32、及びコントローラ描画部32で生成されたラスタイメージに対して色補正処理やγ補正処理を行うコントローラ画像処理部34を備えている。
画像出力装置22は、コントローラ画像処理部34からのラスタイメージ及びスキャナ部24が原稿等を読み取ることにより得られたラスタイメージに対してスクリーン処理を行い画像データを生成するエンジン画像処理部36、及びエンジン画像処理部36で生成された画像データに基づいた画像を、用紙フィード部26から給紙された形成媒体としての用紙Pに形成するエンジン38、エンジン38内の用紙Pの搬送経路上の用紙Pに形成された画質調整用パターンに対して画質調整用パターンの横方向に並ぶように配置された所定数N個、例えば5個のセンサを含み、用紙Pに形成された画質調整用パターンを構成する複数のパッチの各々の濃度を縦方向(行方向)及び横方向(列方向)に配列された複数のパッチの1行毎に検出する検出装置40、及び検出装置40の検出結果と画質調整用パターン編集装置18から出力された画質調整用パターンのデータとに基づいて、用紙に形成される画像の画質が適正な画質となるように、画像処理装置20、エンジン画像処理部36、及びエンジン38を制御する画質調整処理部42を含んで構成されている。
エンジン38は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色毎に、エンジン画像処理部36から入力した画像データに基づいてYMCKの各色毎のROS46に駆動電流を与えてROS46を駆動するレーザドライバ44、レーザドライバ44により駆動して、帯電された感光体48の表面を露光光により露光して感光体48上に静電潜像を形成するレーザ出力部(ROS:Raster Output Scanner)46、矢印で示す方向に回転する感光体48、感光体48の表面を帯電する接触帯電器50、現像器54にトナーを供給するトナーカートリッジ52、感光体48上の静電潜像を各色トナーで現像し、感光体48上にトナー像を形成する現像器54、及び感光体48上のYMCK各色トナー像を中間転写体ベルト58に転写する一次転写器56を備えている。また、エンジン38は、中間転写体ベルト58、中間転写体ベルト58上のトナー像を用紙フィード部26によって給紙された用紙Pに転写する二次転写器60、及び用紙Pに転写されたトナー像を定着する定着器62を備えている。
次に、本実施の形態に係る画像形成装置10の作用について説明する。
画質調整用パターン編集装置18のCPU18cが行う画質調整用パターン編集処理ルーチンについて図6及び図7を用いて説明する。なお、本実施の形態において、この画質調整用パターン編集処理ルーチンは、画像形成装置10のスイッチ(図示せず)がオンされることにより実行される。
まず、ステップ100で、タッチパネル28から、画質調整処理を行う指示が入力されたか否かを判定する。なお、この指示には、画質調整を行うための画質調整用パターンが形成される用紙Pのサイズ及びパターンを形成する際の用紙Pの向きの指定が含まれている。
ステップ100で、タッチパネル28から、画質調整処理を行う指示が入力されたと判定されると、次のステップ102では、HDD18bから検出装置40の各センサのセンシング状態のPDLデータ、すなわち各センサの読み取り範囲の四隅の位置座標を表すデータ80及びセンサの検出範囲(測定保証サイズ)の大きさを表すデータ82、並びに画質調整用パターンに関するPDLデータ、すなわち画質調整用パターンにおけるパッチの縦及び横の各個数を表すデータ84、パッチの各辺の大きさを表すデータ86、各パッチの四隅の位置座表を表すデータ88、及び各パッチのYMCKの階調値を表すデータ90を読み込むと共に、画質調整を行う指示に含まれている指定されたサイズの用紙Pに対応する紙質78をROM18aから読み込む。なお、本実施の形態では、画質調整を行う指示に含まれている指定された用紙Pのサイズは”A4”とし、用紙Pの向きは”横向き”とし、ROM18aから紙質78として”コート紙”を読み込んだ例について説明する。
次のステップ104では、ステップ102で読み込んだ画質調整用パターンに関するPDLデータ(データ84、86、88、90)を解釈してディスプレイ30に表示させるための画質調整用パターンの画像データ及び情報データを生成する。また、ステップ104では、ステップ102で読み込んだ各センサのセンシング状態のPDLデータ(データ80、82)を解釈してディスプレイ30に表示させるためのセンサの検出範囲の輪郭を示す画像データ及び情報データを生成する。また、ステップ104では、ステップ102で読み込んだ紙質78のPDLデータ”コート紙”を解釈してディスプレイ30に表示させるための紙質”コート紙”を示す画像データを生成する。更に、ステップ104では、指示に含まれている指定された用紙Pのサイズ”A4”及び向き”横向き”の情報に基づいて、ディスプレイ30に表示させるためのサイズ”A4”及び向き”横向き”の用紙Pの輪郭を示す図形の画像データ及び情報データを生成する。
なお、画質調整用パターンの情報データとは、縦のパッチの個数として、例えば、”5”、横のパッチの個数として、例えば、”3”、パッチの縦の長さとして、例えば、”5mm”、及びパッチの横の長さとして、例えば、”5mm”を示す情報データである。また、用紙Pの輪郭を示す図形の情報データとは、用紙Pの縦の長さとして、例えば、”210mm”、用紙Pの横の長さとして、例えば、”297mm”を示す情報データである。更に、センサの検出範囲の輪郭を示す情報データとは、検出範囲の縦の長さとして、例えば、”10mm”、検出範囲の横の長さとして、例えば、”10mm”を示す情報データである。
次のステップ106では、図7に詳細を示す判定処理を実行する。
この判定処理のルーチンについて説明すると、まずステップ200では、指定された用紙Pのサイズ及び向きと、ステップ102で読み込んだ各パッチの四隅の位置座表を表すデータ88等に基づいて定まる画質調整用パターンの大きさとを比較することにより、指定されたサイズの用紙Pに画質調整用パターンのパッチを全て形成できるか否かを判定する。例えば、図8(B)に示すように、指定された用紙Pのサイズが”A4”であり、指定された向きが”横向き”の場合には、用紙Pの縦の長さが210mm、横の長さが297mmとなる。このとき、図8(A)に示すように、画質調整用パターンの左上に位置するパッチ1の左上の位置座標(X1,Y1)と右下に位置するパッチ15の右下の位置座標(X15´´´,Y15´´´)とを用いて、画質調整用パターンの縦の長さを(Y15´´´−Y1)の計算式より求め、同様に横の長さを(X15´´´−X1)の計算式より求め、求めた画質調整用パターンの縦の長さ(Y15´´´−Y1)と横向きのA4の用紙Pの縦の長さ210mmとを比較すると共に、求めた画質調整用パターンの横の長さ(X15´´´−X1)と横向きのA4の用紙Pの横の長さ297mmとを比較することによって、指定されたサイズの用紙Pに画質調整用パターンの各パッチを全て形成できるか否かを判定することができる。
ステップ200で否定判定された場合、すなわち、指定されたサイズの用紙Pに画質調整用パターンのパッチを全て形成できない場合には、次のステップ206で、画質調整用パターンが不適切であることを示す情報である”NG”を判定結果として、判定処理を終了する。
一方、ステップ200で肯定判定された場合は、次のステップ202で、ステップ102で読み込んだパッチの各辺の大きさを表すデータ86とステップ102で読み込んだセンサの検出範囲の大きさを表すデータ82とを比較することにより、検出装置40のセンサによりパッチの必要な部分を検出することが可能か否かを判定する。図9(B)に示すように、センサの検出範囲よりパッチの大きさが大きい場合には安定した状態でパッチを検出することができ、検出装置40のセンサによりパッチの必要な部分を検出することができるが、図9(A)に示すように、センサの検出範囲よりパッチの大きさが小さい場合には、不安定な状態でパッチを検出することになるため、検出装置40のセンサによりパッチの必要な部分を検出することができない。このステップ202での判定によって、パッチの大きさがセンサの検出範囲に対して適切な画質調整用パターンであるか否か、すなわち、検出装置40のセンサによりパッチの必要な部分を検出することが可能か否かを判定することができる。
ステップ202で肯定判定された場合、すなわち、センサの検出範囲よりパッチの大きさが小さいため、検出装置40のセンサによりパッチの必要な部分を検出することが可能でない場合、上記で説明したステップ206へ進む。
一方、ステップ202で否定判定された場合、すなわち、センサの検出範囲よりパッチの大きさが大きいため、検出装置40のセンサによりパッチの必要な部分を検出することが可能である場合、次のステップ204で、画質調整用パターンが適切であることを示す情報である”OK”を判定結果として、判定処理を終了する。
次のステップ108では、ステップ104で生成した画質調整用パターンの画像データ及び情報データ、センサの検出範囲の輪郭を示す画像データ及び情報データ、紙質を示す画像データ、指定されたサイズ及び向きの用紙Pの輪郭を示す図形の画像データ及び情報データ、並びにステップ106での判定結果をディスプレイ30に出力する。
このステップ108での処理により、図10(A)に示すように、ディスプレイ30には、画質調整用パターンの縦のパッチの個数を示す情報500、画質調整用パターンの横のパッチの個数を示す情報502、パッチの縦の長さを示す情報504、パッチの横の長さを示す情報506、用紙Pの縦の長さを示す情報508、用紙Pの横の長さを示す情報510、測定保証サイズ(検出範囲)の縦の長さを示す情報512、測定保証サイズ(検出範囲)の横の長さを示す情報514、判定結果を示す情報516、紙質を示す画像データ700が表示される。例えば、ステップ102で、HDD18bからセンサの検出範囲(測定保証サイズ)の各辺の大きさを表すデータ82として”10mm×10mm”、画質調整用パターンにおけるパッチの縦及び横の各個数を表すデータ84として、縦の個数”5”及び横の個数”3”、パッチの大きさを表すデータ86として”縦5mm×横5mm”を読み込み、画質調整を行う指示に含まれている指定された用紙Pのサイズが”A4”であり、用紙Pの向きが”横向き”であり、ROM18aから紙質78として”コート紙”を読み込んだ場合に、ステップ206へ進んで、判定結果が”NG”となるときには、図10(A)に図示されるように、画質調整用パターンの縦のパッチの個数を示す情報500として”5”、画質調整用パターンの横のパッチの個数を示す情報502として”3”、パッチの縦の長さを示す情報504として”5”、パッチの横の長さを示す情報506として”5”、用紙Pの縦の長さを示す情報508として”210”、用紙Pの横の長さを示す情報510として”297”、検出範囲の縦の長さを示す情報512として”10”、検出範囲の横の長さを示す情報514として”10”、判定結果を示す情報516として”NG”、紙質を示す画像データ700として”コート紙”が表示される。
また、ディスプレイ30には、画質調整用パターンを形成する用紙Pの輪郭を示す図形70と共に画質調整用パターン96の形成範囲72が表示されると共に、パッチの輪郭76と共にセンサの測定保障サイズ(検出範囲)の輪郭78が表示される。
また、画質調整処理を行うために、ディスプレイ30に表示されているように画質調整用パターン96を用紙P上に形成する指示を受け付ける表示として”パターンOK”518がディスプレイ30に表示される。
また、ディスプレイ30に表示された画質調整用パターン96のパッチの配列やパッチの大きさを変更する指示を受け付ける表示として”パターン変更”520がディスプレイ30に表示される。
更に、詳細は以下で説明する分割された画質調整用パターンが形成される用紙Pの枚数を示す情報522が表示される。
そして、次のステップ110では、ユーザから入力された指示が、”パターンOK”518上の対応するタッチパネル28を介して、ディスプレイ30に表示されているように画質調整用パターン96を用紙P上に形成する指示であるか否かを判定し、ステップ110で否定判定されると、その次のステップ112では、ユーザから入力された指示が、”パターン変更”520上の対応するタッチパネル28を介して、ディスプレイ30に表示される画質調整用パターン96のパッチの配列やパッチの大きさを変更する指示であるか否かを判定する。
ここで、ステップ110以降の処理について例を挙げて説明する。例えば、図10(A)に示すような内容がディスプレイ30に表示されている場合、ディスプレイ30に表示された内容から、用紙Pの輪郭を示す図形70内に、画質調整用パターン96の全てのパッチが含まれていないこと、また、センサの検出範囲を示す輪郭78よりパッチの輪郭76が小さいことが確認できる。更に、ユーザは、判定結果を示す情報516の”NG”を見て、ディスプレイ30に表示された画質調整用パターン96は不適切な画質調整用パターンであると判断することができる。そして、ユーザが、図形70内に画質調整用パターン96の全てのパッチを含めるために、タッチパネル28を介して、例えば、画質調整用パターン96の縦のパッチの個数が”3”、横のパッチの個数が”5”となるような指示を入力し、また、センサの検出範囲を示す輪郭78よりパッチの輪郭76が大きくなるように、例えば、パッチの縦の長さが”12”、パッチの横の長さが”12”となるような指示を入力し、そして、ユーザが、”パターン変更”520上の対応するタッチパネル28を介して、ディスプレイ30に表示する画質調整用パターン96のパッチの配列及びパッチの大きさを変更する指示を入力した場合には、上記で説明したステップ110で否定判定されて、上記で説明したステップ112で肯定判定される。そして、次のステップ114では、入力された画質調整用パターン96のパッチの配列及びパッチの大きさを変更する指示に基づいて、画質調整用パターンの縦のパッチの個数が”3”、横のパッチの個数が”5”、パッチの縦の長さが”12”、パッチの横の長さが”12”となるように、ステップ102でHDD18bから読み込んだ画質調整用パターンのPDLデータ(データ84、86、88、90)の記述を変更し、上記で説明したステップ104に戻る。なお、画質調整用パターンのPDLデータのパッチの縦の長さ及び横の長さの記述が変更された場合には、その変更に対応するように、各パッチの四隅の位置座表を表すデータ88の記述も変更される。
2回目以降のステップ104では、1回目のステップ104で生成されたセンサの検出範囲の画像データ及び情報データ、紙質”コート紙”を示す画像データ、及び向きが”横向き”でありサイズが”A4”の用紙Pの輪郭を示す図形の画像データ及び情報データに関しては再度生成することは行わず、直近のステップ114で記述が変更された画質調整用パターンに関するPDLデータ(データ84、86、88、90)を解釈してディスプレイ30に表示させるための画質調整用パターンの画像データ及び情報データを生成する。
そして、2回目以降のステップ106における判定処理では、ステップ200において、指定された用紙Pのサイズ及び向きと、直近のステップ114で変更された画質調整用パターンに関するPDLデータの各パッチの四隅の位置座表を表すデータ88等に基づいて定まる画質調整用パターンの大きさとを比較することにより、指定されたサイズの用紙Pに画質調整用パターンの各パッチを全て形成できるか否かを判定する。また、ステップ202で、直近のステップ114で変更された画質調整用パターンに関するPDLデータのパッチの各辺の大きさを表すデータ86とステップ102で読み込んだセンサの検出範囲の大きさを表すデータ82とを比較することにより、パッチの大きさが、センサの検出範囲(測定保証サイズ)より小さいか否かを判定する。
そして、ステップ106における判定処理で、判定結果が”OK”となった場合、次に処理が行われる2回目以降のステップ108において、直近のステップ104の処理で生成された画質調整用パターンの画像データ及び情報データ、1回目のステップ104の処理で生成されたセンサの検出範囲の輪郭を示す図形の画像データ及び情報データ、1回目のステップ104の処理で生成された紙質を示す画像データ、並びに1回目のステップ104の処理で生成された、指定された向き及びサイズの用紙Pの輪郭を示す図形の画像データ及び情報データと共に、直近のステップ106における判定処理の判定結果をディスプレイ30に出力する。これにより、図10(B)に示すように、ディスプレイ30には、画質調整用パターンの縦のパッチの個数を示す情報500として”3”、画質調整用パターンの横のパッチの個数を示す情報502として”5”、パッチの縦の長さを示す情報504として”12”、パッチの横の長さを示す情報506として”12”、用紙Pの縦の長さを示す情報508として”210”、用紙Pの横の長さを示す情報510として”297”、検出範囲の縦の長さを示す情報512として”10”、検出範囲の横の長さを示す情報514として”10”、判定結果を示す情報516として”OK”、紙質を示す画像データ700として”コート紙”が表示される。
図10(B)に示すような内容がディスプレイ30に表示されている場合、ディスプレイ30に表示された内容から、用紙Pの輪郭を示す図形70内に、画質調整用パターン96の全てのパッチが含まれていること、また、センサの検出範囲78を示す輪郭よりパッチの輪郭76が大きいことが確認できる。更に、ユーザは、判定結果を示す情報516の”OK”を見て、ディスプレイ30に表示された画質調整用パターン72は適切な画質調整用パターンであると判断する。
そして、ユーザが、”パターンOK”518上の対応するタッチパネル28を介して、ディスプレイ30に表示されているように画質調整用パターン96を用紙P上に形成する指示を入力した場合には、ステップ110で肯定判定されて、次のステップ116で、ステップ114において画質調整用パターンのPDLデータの記述が変更された場合には、図11(A)に示すように、ステップ102で読み込んだ各センサのセンシング状態のPDLデータ、図11(B)に示すように、記述が変更された画質調整用パターンのPDLデータ、並びに、図11(C)に示すように、指定された用紙Pのサイズ、向き、及びステップ102で読み込んだ紙質を表すPDLデータを各々対応付けて、履歴としてHDD18bに記憶する。
次のステップ118では、ステップ114において画質調整用パターンのPDLデータの記述が変更された場合には、直近の記述が変更された画質調整用パターンのPDLデータを画像処理装置20のコントローラ描画部32に出力し、また、ステップ114において画質調整用パターンのPDLデータの記述が変更されていない場合には、ステップ102で読み込んだ画質調整用パターンのPDLデータを画像処理部20のコントローラ描画部32に出力し、ステップ100の処理に戻る。
以上説明したように、第1の実施の形態に係る画像形成装置10によれば、複数のパッチ(領域)を配列した画質調整用パターン(画質調整用画像)における複数のパッチの大きさを示すデータ86、複数のパッチの配列を示すデータ84、88、及びパッチの濃度を検出する検出装置40のセンサの検出範囲を示すデータ82を記憶したROM18a、HDD18bに記憶された内容に基づいて、画質調整用パターンを形成する用紙P(形成媒体)の輪郭を示す図形70と共に画質調整用パターン96の形成範囲72が表示手段としてのディスプレイ30に表示されるように、制御手段としてのCPU18cが制御すると共に、パッチの輪郭76と共に検出範囲78がディスプレイ30に表示されるように制御手段としてのCPU18cが制御する。これにより、ディスプレイ30には、用紙Pの輪郭を示す図形70と共に画質調整用パターン96の形成範囲72が表示され、パッチの輪郭76と共に検出範囲78が表示される。ユーザは、このディスプレイ30に表示された内容を確認して、用紙Pに画質調整用パターン96の全てのパッチが含まれるように、画質調整用パターン96のパッチの配列を変更するための指示を入力手段としてのタッチパネル28から入力し、また、パッチの必要な部分が検出装置40のセンサによって検出可能なように、例えば検出範囲78よりパッチの大きさが大きくなるように、パッチの大きさを変更するための指示をタッチパネル28から入力することができる。タッチパネル28から入力された指示に基づいて、変更手段としてのCPU18cが、パッチの配列を示すデータ84、88及びパッチの大きさを示すデータ86の少なくとも一方が変更されるように、HDD18bの記憶内容を変更するので、HDD18bには、画質調整用パターンのパッチの配列を示すデータ84、88及びパッチの大きさを示すデータ86が適切な画質調整用パターンが記憶される。
従って、第1の実施の形態に係る画像形成装置10によれば、画質調整用パターンのパッチの配列及びパッチの大きさを適切に変更することができる。
また、第1の実施の形態に係る画像形成装置10によれば、判定手段としてのCPU18cによって、用紙Pに画質調整用パターンのパッチを全て形成することが可能でないと判定された場合、及びパッチの必要な部分が検出装置40のセンサによって検出可能でないと判定された場合の少なくとも一方の場合において、ディスプレイ30に、画質調整用パターンが不適切であることを示す情報”NG”が表示されるので、ユーザは、用紙Pに画質調整用パターンのパッチを全て形成することが可能でない場合や、パッチの必要な部分が検出装置40のセンサによって検出可能でない場合には、画質調整用パターンが不適切であることを認識することができる。
また、第1の実施の形態に係る画像形成装置10によれば、パッチの配列を示すデータ84、88及びパッチの各辺の大きさを示すデータ86の履歴が、対応する検出装置40のセンサの検出範囲を示すデータ80、82及び用紙Pのサイズや向きを示すデータの履歴と共にHDD18bに記憶され、ユーザはHDD18bに記憶された履歴を用いることで、特定の検出装置40のセンサの検出範囲及び特定の用紙Pのサイズや向きに適したパッチの配列及びパッチの大きさの画質調整用パターンを容易に得ることができる。
また、本実施の形態において、画質調整用パターン編集処理ルーチンのステップ108での処理により、例えば、ディスプレイ30に図12(A)に示されるような内容が表示された場合に、以下で詳細を説明するように、画質調整用パターン96を分割して、図形70内に、分割された画質調整用パターン96の各々における配列された全てのパッチが含まれるようにすることができる。すなわち、ユーザがタッチパネル28を介して、例えば、形成媒体の1ページ目に形成される画質調整用パターンの縦のパッチの個数が”3”、横のパッチの個数が”5”となるような指示を入力すると共に、形成媒体の2ページ目に形成される画質調整用パターンの縦のパッチの個数が”2”、横のパッチの個数が”5”となるような指示を入力する。そして、ユーザが、”パターン変更”520上の対応するタッチパネル28を介して、ディスプレイ30に表示する画質調整用パターン96のパッチの配列を変更する指示を入力した場合には、上記で説明した画質調整用パターン編集処理においてステップ110で否定判定されて、次のステップ112で肯定判定される。そして、次のステップ114で、入力された画質調整用パターン96のパッチの配列を変更する指示に基づいて、用紙Pの1ページ目に形成される画質調整用パターンの縦のパッチの個数が”3”、横のパッチの個数が”5”となるように、また、用紙Pの2ページ目に形成される画質調整用パターンの縦のパッチの個数が”2”、横のパッチの個数が”5”となるように、ステップ102でHDD18bから読み込んだ画質調整用パターンのPDLデータの記述を変更し、上記で説明したステップ104に戻る。そして、再びステップ104、106、108の処理を実行した場合には、1ページ目の画質調整用パターンを形成する用紙Pの輪郭を示す図形70と共に変更後の画質調整用パターン96の形成範囲72が、図12(B)に示すように、ディスプレイ30に表示される。このとき、1つの画質調整用パターンが形成される用紙Pの枚数を示す情報522として、2枚であることを示す情報”2”がディスプレイ30に表示される。
次に、本発明の第2の実施の形態に係る画像形成装置について説明する。なお、第1の実施の形態と同様の構成及び同様の処理については、説明を省略する。
本実施の形態において、第1の実施の形態と異なる点は、第1の実施の形態では、画質調整用パターン編集処理において、ユーザがディスプレイ30を確認して、画質調整用パターンのパッチの配列及びパッチの大きさを適切に変更する例について説明したが、本実施の形態では、処理によって自動的に、画質調整用パターンのパッチの配列及びパッチの大きさを適切に変更する点が異なる。
本実施の形態に係る画質調整用パターン編集装置18のCPU18cが行う画質調整用パターン編集処理ルーチンについて図13を用いて説明する。なお、本実施の形態において、この画質調整用パターン編集処理ルーチンは、画像形成装置10のスイッチ(図示せず)がオンされることにより実行される。
ステップ100及びステップ102については、上記で説明した内容と同様であるので、説明は省略する。なお、ステップ100で、入力されたか否かを判定される指示には、指定されたサイズ及び向きの用紙Pに対して、画質調整用パターンのパッチを全て形成できなかった場合に、パッチの配列を変更することにより用紙Pに画質調整用パターンのパッチを全て形成できるように対処するのか、それとも、画質調整用パターンを分割することにより用紙Pに画質調整用パターンの各パッチを全て形成できるように対処するのかについてのどちらか一方の指定が含まれている。
次のステップ304では、1回目の処理では、指定された用紙Pのサイズ及び向きと、ステップ102で読み込んだ各パッチの四隅の位置座表を表すデータ88等に基づいて定まる画質調整用パターンの大きさとを比較することにより、指定されたサイズの用紙Pに画質調整用パターンのパッチを全て形成できるか否かを判定する。なお、2回目以降のステップ304の処理では、指定された用紙Pのサイズ及び向きと、後述するステップ308またはステップ310で記述が変更された画質調整用パターンのPDLデータの各パッチの四隅の位置座標を表すデータ88等に基づいて定まる画質調整用パターンの大きさとを比較することにより、指定されたサイズ及び向きの用紙Pに画質調整用パターンのパッチを全て形成できるか否かを判定する。
ステップ304で否定判定された場合は、次のステップ306で、指示に含まれている指定を判別し、指定がパッチの配列を変更する指定である場合、次のステップ308で、指定された用紙Pのサイズ及び向きと、ステップ102で読み込んだ各センサの読み取り範囲の四隅の位置座標を表すデータ80、画質調整用パターンにおけるパッチの縦及び横の個数を表すデータ84、パッチの大きさを表すデータ86、及び各パッチの四隅の位置座表を表すデータ88に基づいて定まる画質調整用パターンの大きさ、各パッチの位置、各パッチの大きさとから、例えば、センサで読み取ることが可能な位置に、指定されたサイズの用紙Pの縦方向または横方向に多くのパッチを形成できるように、かつ、指定されたサイズの用紙Pに各パッチを全て形成できるように、画質調整用パターンのPDLデータのパッチの配列の記述を変更し、ステップ304に戻る。
ステップ308では、例えば、指定された用紙Pのサイズ及び向きと、定められた画質調整用パターンの大きさ、各パッチの位置、各パッチの大きさとから、用紙Pの縦方向に5つのパッチを並べることが可能であり、用紙Pの横方向に4つのパッチを並べることが可能であると判定した場合には、例えば、縦方向のパッチの個数が”5”、横方向のパッチの個数が”3”となるように画質調整用パターンのPDLデータの記述を変更する。
一方、ステップ306で、指示に含まれている指定が、画質調整用パターンを分割する指定である場合、次のステップ310で、指定された用紙Pのサイズ及び向きと、ステップ102で読み込んだ各センサの読み取り範囲の四隅の位置座標を表すデータ80、画質調整用パターンにおけるパッチの縦及び横の個数を表すデータ84、パッチの大きさを表すデータ86、及び各パッチの四隅の位置座表を表すデータ88に基づいて定まる画質調整用パターンの大きさ、各パッチの位置、各パッチの大きさとから、以下で詳細を説明するように、例えば、センサで読み取ることが可能な位置に、指定されたサイズの用紙Pの縦方向または横方向に1ページ目から順に多くのパッチを形成できるように、かつ、指定されたサイズの用紙Pに各パッチを全て形成できるように、画質調整用パターンのPDLデータを変更することにより、画質調整用パターンを分割し、ステップ304に戻る。すなわち、ステップ310では、指定された用紙Pのサイズ及び向きと、定められた画質調整用パターンの大きさ、各パッチの位置、各パッチの大きさとから、例えば、縦方向のパッチの個数が”5”、横方向のパッチの個数が”5”の画質調整用パターンのパッチを用紙Pに全て形成することが可能でない場合には、用紙Pの1ページ目に形成される画質調整用パターンの縦のパッチの個数が”3”、横のパッチの個数が”5”となるように、また、用紙Pの2ページ目に形成される画質調整用パターンの縦のパッチの個数が”2”、横のパッチの個数が”5”となるように、画質調整用パターンのPDLデータの記述を変更し、ステップ304に戻る。
一方、ステップ304で、肯定判定された場合は、次のステップ312で、ステップ102で読み込んだパッチの各辺の大きさを表すデータ86とステップ102で読み込んだセンサの検出範囲(測定保証サイズ)の大きさを表すデータ82とを比較することにより、パッチの各辺の大きさが、センサの検出範囲(測定保証サイズ)より小さいか否かを判定する。
ステップ312で、肯定判定された場合は、次のステップ314で、パッチの縦の長さ及び横の長さが所定値、例えば2mm長くなるように、PDLで記述された画質調整用パターンのPDLデータの記述を変更し、再びステップ312へ戻る。なお、2回目以降のステップ312の処理は、直近のステップ314の処理において記述が変更されたPDLデータが示すパッチの縦及び横の各辺の長さとステップ102で読み込んだセンサの検出範囲の大きさを表すデータ82とを比較することにより、パッチの大きさが、センサの検出範囲より小さいか否かを判定する。
一方、ステップ312で否定判定された場合、次のステップ316で、図11(A)に示すように、ステップ102で読み込んだ各センサのセンシング状態のPDLデータ、図11(B)に示すように、ステップ308、ステップ310、またはステップ314で記述が変更された画質調整用パターンのPDLデータ、並びに、図11(C)に示すように、指定された用紙Pのサイズ及び向き及びステップ102で読み込んだ紙質を表すPDLデータを各々対応付けて、履歴としてHDD18bに記憶する。
次のステップ318では、画質調整用パターンのPDLデータがステップ308、310、及び314などで記述が変更された場合には、直近の記述が変更された画質調整用パターンのPDLデータを画像処理装置20のコントローラ描画部32に出力し、変更されていない場合には、ステップ102で読み込んだ画質調整用パターンのPDLデータを画像処理装置20のコントローラ描画部32に出力し、ステップ100に戻る。
以上説明したように、第2の実施の形態に係る画像形成装置10によれば、判定手段としてのCPU18cが、複数のパッチを配列した画質調整用パターンにおける複数のパッチの大きさを示すデータ86、複数のパッチの配列を示すデータ84、88、並びにパッチの濃度を検出する検出装置40のセンサの検出範囲を示すデータ82を記憶した記憶手段としてのROM18a、HDD18bに記憶された内容に基づいて、画質調整用パターンを形成する形成媒体としての用紙Pに画質調整用パターンのパッチを全て形成することが可能であるか否かの判定、及び検出装置40のセンサによりパッチの必要な部分が検出可能か否かの判定の少なくとも一方の判定を行う。変更手段としてのCPU18cが、判定手段としてのCPU18cの判定結果に基づいて、用紙Pに画質調整用パターンのパッチを全て形成できるようにパッチの配列を示すデータ84、88が変更されるか、またはパッチの必要な部分が検出装置40のセンサにより検出可能なように、例えば検出装置40のセンサの検出範囲より大きくなるようにパッチの大きさを示すデータ86が変更されるように、HDD18bの記憶内容を変更するので、HDD18bには、画質調整用パターンのパッチの配列を示すデータ84、88及びパッチの大きさを示すデータ86が適切な画質調整用パターンのデータが記憶される。
従って、第2の実施の形態に係る画像形成装置10によれば、画質調整用パターンのパッチの配列及びパッチの大きさを適切に変更することができる。
次に、本発明の第3の実施の形態に係る画像形成装置について説明する。なお、第1の実施の形態及び第2の実施の形態と同様の構成及び同様の処理については、説明を省略する。
本実施の形態において、第1の実施の形態及び第2の実施の形態と異なる点は、第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、複数のセンサで構成された検出装置40における各センサによって用紙Pに形成された画質調整用パターンのパッチの濃度を検出して、画質調整処理部42がその検出結果を用いて画質調整処理を行う例について説明したが、本実施の形態では、図14に示すように、複数の測色器で構成された検出装置500を画像出力装置22の外部に設け、検出装置500における測色器によって用紙Pに形成された画質調整用パターンのパッチの色を検出して、画質調整処理部42がその検出結果を用いて画質調整処理を行う点が異なる。また、第1及び第2の実施の形態では、画質調整用パターン編集処理において、図5(A)に示す各センサのセンシング状態のPDLデータ(データ80、82)を用いる例について説明したが、本実施の形態では、図15に示す、PS等のページ記述言語で記述された、用紙Pに形成するためのPDLデータとして、検出装置500のK個(本実施の形態では、例えばK=25)の測色器の各々の読み取り位置を表すデータ、例えば、読み取り範囲の四隅の位置座標を表すデータ502と、測色器の検出範囲(読み取り範囲、本実施の形態では、例えば縦10mm×横10mm)を表すデータ504とがHDD18bに記憶されており、画質調整用パターン編集処理において、HDD18bに記憶されたPDLデータ(502、504)を用いる点が異なる。
次に、本発明の第4の実施の形態に係る画像形成装置について説明する。なお、第1の実施の形態、第2の実施の形態、及び第3の実施の形態と同様の構成及び同様の処理については、説明を省略する。
本実施の形態において、第3の実施の形態と異なる点は、本実施の形態では、画質調整用パターン編集処理におけるステップ108の処理によって、ディスプレイ30に、図16に示すように、所定個、例えば25個の測色器の各々の読み取り範囲(検出範囲)の輪郭606、配列された25個の測色器の各々の縦方向の個数608(例えば個数=”5”)、横方向の個数610(例えば個数=”5”)、測色器の検出範囲の縦方向の長さ612(例えば長さ=”10”)、測色器の読み取り範囲の横方向の長さ614(例えば長さ=”10”)を表示して、以下で詳細を説明するように、ユーザによって画質調整用パターンのパッチの配列及びパッチの大きさを設定する点が異なる。
例えば、表示された測色器の縦及び横方向の個数(5×5)から、生成しようとする画質調整用パターンの全てのパッチが測色器によって検出されるために5×5以内にパッチの配列が収まるように、ユーザはタッチパネル28を介してパッチの配列についての指示を入力することができる。例えば、ユーザは、縦方向のパッチの数が”5”、横方向のパッチの数が”5”となるようにタッチパネル28を介して指示を入力することができる。
また、表示された測色器の検出範囲の縦方向及び横方向の長さ(縦10mm×横10mm)から、生成しようとする画質調整用パターンのパッチの縦方向及び横方向の長さが測色器の検出範囲の縦方向及び横方向より長くなるように、ユーザはタッチパネル28を介してパッチの大きさについての指示を入力することができる。例えば、ユーザは、縦方向のパッチの長さが”12”、横方向のパッチの長さが”12”となるようにタッチパネル28を介して指示を入力することができる。
そして、入力された指示に基づいたパッチの画質調整用パターンをディスプレイ30に表示させるために、”パターン表示”616上の対応するタッチパネル28をユーザが操作することによって、画質調整用パターン編集装置18に、入力された指示に基づいたパッチの画質調整用パターンをディスプレイ30に表示させる指示を出力する。
画質調整用パターン編集装置18のCPU18cは、入力された指示に基づいたパッチの配列及びパッチの大きさの画質調整用パターンをPDLで記述したPDLデータを生成し、生成したPDLデータをHDD18bに記憶(設定)する。CPU18cは、HDD18bに記憶された画質調整用パターンのPDLデータを解釈して、ディスプレイ30に表示させるための画像データを生成し、生成した画像データを表示させるためにディスプレイ30に出力する。
これにより、ディスプレイ30には、図16(B)に示すように、ユーザの指示に基づいた縦方向5個、横方向5個の計25個のパッチ626が表示される。
以上説明したように、第4の実施の形態に係る画像形成装置10によれば、制御手段としてのCPU18cが、複数のパッチを配列した画質調整用パターンにおける複数のパッチを検出する検出装置40の測色器の検出範囲を示すデータ502、504を記憶したHDD18bに記憶された内容に基づいて、検出装置40の測色器の検出範囲がディスプレイ30に表示されるように制御する。これにより、ディスプレイ30には、検出装置40の測色器の検出範囲606が表示される。ユーザは、このディスプレイ30に表示された内容を確認して、検出装置40の測色器によりパッチが検出されるように、または、パッチの必要な部分が検出装置40の測色器により検出可能なように、例えば検出装置40の測色器の検出範囲606よりパッチの大きさが大きくなるように、パッチの配列及びパッチの大きさを設定するための指示を入力手段としてのタッチパネル28から入力することができる。タッチパネル28から入力された指示に基づいて、設定手段としてのCPU18cが、パッチの配列のデータ84、88及びパッチの大きさのデータ86が設定されるように、HDD18bの記憶内容を設定するので、HDD18bには、設定手段としてのCPU18cにより設定されたパッチの配列のデータ84、88及びパッチの大きさのデータ86が適切な画質調整用パターンが記憶される。
従って、第4の実施の形態に係る画像形成装置10によれば、画質調整用パターンのパッチの配列及びパッチの大きさを適切に設定することができる。
また、第4の実施の形態に係る画像形成装置10によれば、ユーザはHDD18bに記憶された履歴を用いることで、特定の検出装置500の測色器の検出範囲に適したパッチの配列及びパッチの大きさの画質調整用パターンを容易に得ることができる。
次に、本発明の第5の実施の形態に係る画像形成装置について説明する。なお、第1の実施の形態及び第2の実施の形態と同様の構成及び同様の処理については、説明を省略する。
本実施の形態において、第1の実施の形態及び第2の実施の形態と異なる点は、第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、複数のセンサで構成された検出装置40における各センサによって画質調整用パターンのパッチの濃度を検出して、画質調整処理部42がその検出結果を用いて画質調整処理を行う例について説明したが、本実施の形態では、図17に示すように、特定のサイズ及び向きの用紙Pのみを読み取ることが可能であり、読み取った用紙Pの画像データを取得するスキャナ部800が、用紙Pに形成された画質調整用パターンを読み込み、取得した画質調整用パターンの画像データを画質調整処理部42に出力し、画質調整処理部42がその画質調整用パターンの画像データを用いて画質調整処理を行う点が異なる。また、第1及び第2の実施の形態では、画質調整用パターン編集処理において、図5(A)に示す各センサのセンシング状態のPDLデータ(データ80、82)を用いる例について説明したが、本実施の形態では、図18に示す、PS等のページ記述言語で記述された、用紙Pに形成するためのPDLデータとして、スキャナ部800が読み取り可能な用紙Pの読み取りサイズ(読み取り幅)を表すデータ900(例えば、”A4”(297mm×210mm))、及びスキャナ部800が読み取り可能な用紙Pの向き(例えば、横向き)902がHDD18bに記憶されており、画質調整用パターン編集処理において、HDD18bに記憶されたPDLデータ(900、902)を用いる点が異なる。
以上、第1〜第5の実施の形態に係る画像形成装置10について説明したが、第1〜第5の実施の形態において、LAN12に接続されている他の画像形成装置(図示しない)から、画像形成装置10のHDD18bに記憶されている履歴の要求が画像形成装置10にあったとCPU18cが判断した場合には、CPU18cは、HDD18bに記憶された履歴を他の画像形成装置に出力するようにしてもよい。これにより、他の画像形成装置は、出力された履歴を用いることで、特定の検出装置40のセンサや特定の検出装置500の測色器の検出範囲または特定の用紙Pのサイズ及び向きに適したパッチの配列及びパッチの大きさの画質調整用パターンを容易に得ることができる。