JP5001098B2 - 熱源制御装置および熱源制御方法 - Google Patents

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Description

この発明は、空調制御システムにおける熱源の運転を制御する熱源制御装置および熱源制御方法に関するものである。
従来より、テナントビルなどにおいては、複数の熱源と、これら熱源のそれぞれに補機として設けられた1次ポンプと、熱源からの熱媒体の供給を受けて居住空間への調和空気を生成する空調機とを主要構成要素とする空調制御システムを設け、熱源からの熱媒体を1次ポンプによって往ヘッダへ送り、往ヘッダにおいて混合された熱媒体を2次ポンプによって圧送することにより、居住空間毎に設けられた空調機に供給するようにしている。空調機において熱交換された熱媒体は、還ヘッダに戻され、再び熱源に入り、以上の経路を循環する。例えば、熱源機を冷凍機とした場合、熱媒体は冷水とされ、上述した経路を循環する。熱源機を加熱機とした場合、熱媒体は温水とされ、上述した経路を循環する。
この空調制御システムには熱源の運転を制御する熱源制御装置が設けられる。熱源制御装置は、往ヘッダから送られる熱媒体の温度(往水温度)TS,還ヘッダに戻される熱媒体の温度(還水温度)TRおよび還ヘッダに戻される熱媒体の流量(負荷流量)Fとから、F×(TR−TS)×比熱=Qとして負荷熱量Qを求め、この求めた負荷熱量Qに応じて熱源の運転(起動/停止)を制御する。
例えば、予め定められている運転順序テーブルに従い、負荷熱量Qが所定値Q1に達するまでは指定順位1番の熱源を運転し、負荷熱量Qが所定値Q1を超えれば、指定順位1番の熱源に加えて指定順位2番の熱源の運転を開始する。その後、負荷熱量Qが所定値Q1’(Q1’<Q1)以下となると、指定順位2番の熱源機の運転を停止する。なお、熱源の運転が開始されれば、その熱源の補機である1次ポンプの運転も開始される。熱源の運転が停止されれば、その熱源の補機である1次ポンプの運転も停止される(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−18674号公報
しかしながら、上述した従来の熱源の運転制御方法によると、空調機個々の状態を監視せずに全体の負荷状態に基づいて熱源の運転を制御するようにしているので、空調機個々が現状の供給熱量で満足していても、全体である程度の負荷以上となると熱源が増段されてしまい、エネルギーが無駄に消費されてしまうという問題があった。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、熱源の無駄な運転をなくし、省エネルギーを図ることが可能な熱源制御装置および熱源制御方法を提供することにある。
このような目的を達成するために、本発明は、複数の熱源と、熱源のそれぞれに対して補機として設けられたポンプと、熱源からの熱媒体の供給を受けて居住空間毎にその居住空間への調和空気を生成する空調機とを備えた空調制御システムに用いられ、熱源およびポンプの起動および停止を制御する熱源制御装置において、居住空間毎の負荷状態に基づいて熱源およびポンプの起動および停止を制御する制御手段を備え、制御手段は、居住空間毎の負荷状態を少なくともその居住空間への調和空気を生成する空調機への熱媒体の流入量に基づいて判断する負荷状態判断手段と、負荷状態判断手段によって判断された居住空間毎の負荷状態のうち最大値を示す負荷状態が100%値と0%値との間にあり、かつ熱源が1台も起動されていない場合には、熱源およびその熱源に対して補機として設けられているポンプを1台起動し、負荷状態判断手段によって判断された居住空間毎の負荷状態のうち最大値を示す負荷状態が0%値以下にあり、かつ熱源が1台でも起動されていた場合には、熱源およびその熱源に対して補機として設けられているポンプを1台停止することを特徴とする。これにより、本発明では、全体の負荷状態ではなく、居住空間毎の負荷状態と熱源の運転状態に基づいて、熱源およびポンプの起動および停止が制御される。
また、本発明は、熱源制御装置としてではなく、熱源制御方法としても実現することが可能である
本発明によれば、居住空間毎の負荷状態と熱源の運転状態に基づいて熱源およびポンプの起動および停止を制御するようにしたので、居住空間毎の負荷状態と熱源の運転状態に応じて必要な熱源およびポンプのみが運転されるものとなり、熱源およびポンプの無駄な運転をなくし、省エネルギーを図ることができるようになる。
以下、本発明を図面に基づいて詳細に説明する。図1はこの発明に係る熱源制御装置を用いた空調制御システムの一実施の形態の要部を示す計装図である。
図1において、1−1〜1−nは熱源、2−1〜2−nは熱源1−1〜1−nからの熱媒体の循環通路に補機として各個に設けられた1次ポンプ、3は熱源1−1〜1−nからの熱媒体を混合する往ヘッダ、4は往水管路、5−1〜5−mは往ヘッダ3から往水管路4を介して送られてくる熱媒体の供給を受けて居住空間100−1〜100−mへの調和空気を生成する空調機、6−1〜6−mは空調機5−1〜5−mへの熱媒体の流入量を調節する流量調節弁、7は還水管路、8は空調機5−1〜5−mにおいて熱交換され還水管路7を介して送られてくる熱媒体が戻される還ヘッダ、9は往ヘッダ3と還ヘッダ8とを連通させるバイパス管路である。
往ヘッダ3は、第1の往ヘッダ3−1と第2の往ヘッダ3−2とから構成され、往ヘッダ3−1と往ヘッダ3−2との間には、往ヘッダ3−1からの熱媒体を往ヘッダ3−2へ圧送する2次ポンプ10−1〜10−3が設けられている。還ヘッダ8は、第1の還ヘッダ8−1と第2の還ヘッダ8−2とから構成されている。
また、図1において、11−1〜11−mは居住空間100−1〜100−mにおける各種の情報を収集するデータ収集装置(DDC)、12は本発明に係る熱源制御装置、13は熱源制御装置12からの制御指令を中継するコントローラ(PMX)である。なお、この例において、DDC11−1〜11−mが収集する居住空間100−1〜100−mにおける各種の情報には、流量調節弁6−1〜6−mの弁開度θ1〜θm、居住空間100−1〜100−mの室内温度T1〜Tmが含まれてるものとする。
この空調制御システムにおいて、熱源1−1〜1−nからの熱媒体は1次ポンプ2−1〜2−nによって往ヘッダ3へ送られ、往ヘッダ3において混合された熱媒体が2次ポンプ10−1〜10−3によって圧送され、往水管路4を介して空調機5−1〜5−mへ供給される。そして、空調機5−1〜5−mにおいて熱交換され、還水管路7を介して還ヘッダ8に戻され、再び熱源1−1〜1−nに入り、以上の経路を循環する。例えば、熱源機1−1〜1−nを冷凍機とした場合、熱媒体は冷水とされ、上述した経路を循環する。熱源機1−1〜1−nを加熱機とした場合、熱媒体は温水とされ、上述した経路を循環する。
また、この空調制御システムにおいて、空調機5−1〜5−mは、熱源1−1〜1−nからの熱媒体の供給を受けて調和空気を生成し、居住空間100−1〜100−mへ供給する。この居住空間100−1〜100−mへの調和空気の供給に際し、流量調節弁6−1〜6−mの弁開度θ1〜θmは、居住空間100−1〜100−mの負荷状態に応じて制御される。また、熱源制御装置12は、DDC11−1〜11−mからの流量調節弁6−1〜6−mの弁開度θ1〜θmを入力とし、熱源1−1〜1−n、1次ポンプ2−1〜2−n、2次ポンプ10−1〜10−3への制御指令を生成し、この生成した制御指令をPMX13へ送る。
図2に熱源制御装置12のハードウェア構成の概略を示す。同図において、12AはCPU、12BはRAM、12Cは記憶装置、12D,12Eはインターフェイスである。CPU12Aは、インターフェイス12Dを介して与えられる流量調節弁6−1〜6−mの弁開度θ1〜θmを得て、RAM12Bにアクセスしながら、記憶装置12Cに格納されているプログラムに従って動作する。
記憶装置12Cには、本実施の形態特有のプログラムとして、熱源1−1〜1−n、1次ポンプ2−1〜2−n、2次ポンプ10−1〜10−3の運転を制御する運転制御プログラムが格納されている。この運転台数制御プログラムは、例えばCD−ROMなどの記録媒体に記録された状態で提供され、この記録媒体から読み出されて記憶装置12Cにインストールされている。
〔実施の形態1〕
以下、図3に示すフローチャートを参照して、上述した運転制御プログラムに従うCPU12Aの処理動作の一例(実施の形態1)について説明する。CPU12Aはこの処理動作を繰り返し実行する。なお、この例において、熱源1−1〜1−nは冷凍機としてもよいし、加熱機としてもよい。但し、熱源1−1〜1−n中、冷凍機と加熱機とは混在しないものとする。
CPU12Aは、運転制御プログラムに従って、DDC11−1〜11−mから送られてくる流量調節弁6−1〜6−mの弁開度θ1〜θmを読み取り(ステップS101)、この読み取った弁開度θ1〜θm中の最大弁開度θmaxを抽出し(ステップS102)、この抽出した最大弁開度θmaxが100%以上であるか否かをチェックする(ステップS103)。
ここで、最大弁開度θmaxがθmax<100%であれば(ステップS103のNO)、最大弁開度θmaxが0%以下であるか否かをチェックし(ステップS106)、最大弁開度θmaxがθmax>0%であり(ステップS106のNO)、かつ熱源1がまだ1台も起動されていなければ(ステップS109のYES)、熱量が必要な状態であると判断し、熱源1を1台起動する(ステップS110)。この熱源1の起動に際しては、その熱源1に対して補機として設けられている1次ポンプ2も起動する。また、この場合、2次ポンプ10も起動する。
これに対し、最大弁開度θmaxがθmax≧100%で(ステップS103のYES)、熱源1が1台でも起動されていれば(ステップS104のYES)、熱量が不足している状態であると判断し、停止中の熱源1を1台起動(増段)する(ステップS105)。この熱源1の起動に際しては、その熱源1に対して補機として設けられている1次ポンプ2も起動する。
最大弁開度θmaxがθmax≦0%であり(ステップS106のYES)、熱源1が1台でも起動されていれば(ステップS107のYES)、熱量が過剰な状態であると判断し、運転中の熱源1を1台停止(減段)する(ステップS108)。この熱源1の停止に際しては、その熱源1に対して補機として設けられている1次ポンプ2も停止する。また、この熱源1の停止によって、全ての熱源1が停止状態となる場合には、2次ポンプ10も停止する。
なお、ステップS109において、熱源1が1台でも起動されていれば、そのままの状態を維持する。また、ステップS104において、熱源1が1台も起動されていなければ、ステップS110へ進み、ステップS109での処理がYESであった場合と同様にして、熱源1を1台起動する。また、ステップS107において、熱源1が1台も起動されていなければ、そのままの状態を維持する。
参考例1
次に、図4に示すフローチャートを参照して、上述した運転制御プログラムに従うCPU12Aの処理動作の他の例(参考例1)について説明する。CPU12Aはこの処理動作を繰り返し実行する。なお、この例において、熱源1−1〜1−nは冷凍機であるものとする。
CPU12Aは、運転制御プログラムに従って、DDC11−1〜11−mからの空調状態の居住空間100−1〜100−mの室内温度T1〜Tmを読み取り(ステップS201)、この読み取った室内温度T1〜Tmの設定温度T1sp〜Tmspとの偏差ΔT1〜ΔTm(ΔT1=T1−T1sp〜ΔTm=Tm−Tmsp)を求め(ステップS202)、この偏差ΔT1〜ΔTm中の正方向の最大偏差ΔTmax(+)の絶対値が予め定められている許容偏差ΔTCmax(+)以上であるか否かをチェックする(ステップS203)。
ここで、|ΔTmax(+)|<ΔTCmax(+)であれば(ステップS203のNO)、負方向の最大偏差ΔTmax(−)の絶対値が予め定められている許容偏差ΔTCmax(−)以上であるか否かをチェックし(ステップS206)、|ΔTmax(−)|<ΔTCmax(−)であり(ステップS206のNO)、かつ熱源1がまだ1台も起動されていなければ(ステップS209のYES)、熱量が必要な状態であると判断し、2次ポンプ10を起動すると共に、熱源1を1台起動する(ステップS210)。この熱源1の起動に際しては、その熱源1に対して補機として設けられている1次ポンプ2も起動する。また、この場合、2次ポンプ10も起動する。
これに対し、|ΔTmax(+)|≧ΔTCmax(+)で(ステップS203のYES)、熱源1が1台でも起動されていれば(ステップS204のYES)、熱量が不足している状態であると判断し、停止中の熱源1を1台起動(増段)する(ステップS205)。この熱源1の起動に際しては、その熱源1に対して補機として設けられている1次ポンプ2も起動する。
|ΔTmax(−)|≧ΔTCmax(−)であり(ステップS206のYES)、熱源1が1台でも起動されていれば(ステップS207のYES)、熱量が過剰な状態であると判断し、運転中の熱源1を1台停止(減段)する(ステップS208)。この熱源1の停止に際しては、その熱源1に対して補機として設けられている1次ポンプ2も停止する。また、この熱源1の停止によって、全ての熱源1が停止状態となる場合には、2次ポンプ10も停止する。
なお、ステップS209において、熱源1が1台でも起動されていれば、そのままの状態を維持する。また、ステップS204において、熱源1が1台も起動されていなければ、ステップS210へ進み、ステップS209での処理がYESであった場合と同様にして、熱源1を1台起動する。また、ステップS207において、熱源1が1台も起動されていなければ、そのままの状態を維持する。
参考例2
次に、図5に示すフローチャートを参照して、上述した運転制御プログラムに従うCPU12Aの処理動作の別の例(参考例2)について説明する。CPU12Aはこの処理動作を繰り返し実行する。なお、この例において、熱源1−1〜1−nは加熱機であるものとする。
CPU12Aは、運転制御プログラムに従って、DDC11−1〜11−mからの空調状態の居住空間100−1〜100−mの室内温度T1〜Tmを読み取り(ステップS301)、この読み取った室内温度T1〜Tmの設定温度T1sp〜Tmspとの偏差ΔT1〜ΔTm(ΔT1=T1−T1sp〜ΔTm=Tm−Tmsp)を求め(ステップS302)、この偏差ΔT1〜ΔTm中の負方向の最大偏差ΔTmax(−)の絶対値が予め定められている許容偏差ΔTHmax(−)以上であるか否かをチェックする(ステップS303)。
ここで、|ΔTmax(−)|<ΔTHmax(−)であれば(ステップS303のNO)、正方向の最大偏差ΔTmax(+)の絶対値が予め定められている許容偏差ΔTHmax(+)以上であるか否かをチェックし(ステップS306)、|ΔTmax(+)|<ΔTHmax(+)であり(ステップS306のNO)、かつ熱源1がまだ1台も起動されていなければ(ステップS309のYES)、熱量が必要な状態であると判断し、2次ポンプ10を起動すると共に、熱源1を1台起動する(ステップS310)。この熱源1の起動に際しては、その熱源1に対して補機として設けられている1次ポンプ2も起動する。また、この場合、2次ポンプ10も起動する。
これに対し、|ΔTmax(−)|≧ΔTHmax(−)で(ステップS303のYES)、熱源1が1台でも起動されていれば(ステップS304のYES)、熱量が不足している状態であると判断し、停止中の熱源1を1台起動(増段)する(ステップS305)。この熱源1の起動に際しては、その熱源1に対して補機として設けられている1次ポンプ2も起動する。
|ΔTmax(+)|≧ΔTHmax(+)であり(ステップS306のYES)、熱源1が1台でも起動されていれば(ステップS307のYES)、熱量が過剰な状態であると判断し、運転中の熱源1を1台停止(減段)する(ステップS308)。この熱源1の停止に際しては、その熱源1に対して補機として設けられている1次ポンプ2も停止する。また、この熱源1の停止によって、全ての熱源1が停止状態となる場合には、2次ポンプ10も停止する。
なお、ステップS309において、熱源1が1台でも起動されていれば、そのままの状態を維持する。また、ステップS304において、熱源1が1台も起動されていなければ、ステップS310へ進み、ステップS309での処理がYESであった場合と同様にして、熱源1を1台起動する。また、ステップS307において、熱源1が1台も起動されていなければ、そのままの状態を維持する。
以上の説明から分かるように、実施の形態1では流量調節弁6−1〜6−mの弁開度θ1〜θmと熱源1−1〜1−nの運転状態に基づいて熱源1−1〜1−nおよびポンプ2−1〜2−nの起動および停止が制御され、参考例1,2では室内温度T1〜Tmと熱源1−1〜1−nの運転状態に基づいて熱源1−1〜1−nおよびポンプ2−1〜2−nの起動および停止が制御され、居住空間100毎の負荷状態および熱源1−1〜1−nの運転状態に応じて必要な熱源1およびポンプ2のみが運転されるものとなる。これにより、補機である1次ポンプ2を含めて熱源1の無駄な運転がなくなり、省エネルギーが図られるものとなる。
なお、実施の形態1では流量調節弁6−1〜6−mの弁開度θ1〜θmより居住空間100−1〜100−mの負荷状態を判断し、参考例1,2では室内温度T1〜Tmより居住空間100−1〜100−mの負荷状態を判断するようにしたが、弁開度θ1〜θmと室内温度T1〜Tmとを組み合わせて居住空間100−1〜100−mの負荷状態を判断するようにしたり、空調機5−1〜5−mへの熱媒体の要求流量より居住空間100−1〜100−mの負荷状態を判断するようにしてもよい。また、空調機からの冷却加熱要求信号(室温と室温設定の偏差による制御出力(PID出力)、水冷パッケージのコンプレッサーINV出力、空調機単体からの現在能力信号(サーモオフ信号など)、風量コントロール信号、流量信号など)から、居住空間100−1〜100−mの負荷状態を判断するようにしてもよい。
また、熱源制御装置12に、2次ポンプ強制起動機能を設け、図6に示すフローチャートのように、外気の温度Toutが予め定められた閾値温度Tthよりも低く(ステップS401のYES)、2次ポンプ10−1〜10−3が起動していない場合(ステップS402のYES)、2次ポンプ10−1〜10−3を強制的に起動するようにしてもよい(ステップS403)。これにより、夜間など、外気温度Toutが閾値温度Tthよりも低い場合、2次ポンプ10−1〜10−3が強制的に起動され、往水還路4内を熱媒体が流れ、凍結防止が図られるようになる。
参考として、図7に、実施の形態1における熱源制御装置12の要部の機能ブロック図を示す。熱源制御装置12は制御部20を備えている。制御部20には、流量調節弁6−1〜6−mの弁開度θ1〜θmから居住空間100−1〜100−mの負荷状態を判断する負荷状態判断部20Aと、この負荷状態判断部20Aによって判断された居住空間100−1〜100−mの負荷状態と熱源1−1〜1−nの運転状態から熱源1の増減段を決定する増減段決定部20Bとが設けられている。負荷状態判断部20Aは、流量調節弁6−1〜6−mの弁開度θ1〜θmから最大弁開度θmaxを抽出し、この抽出した最大弁開度θmaxを負荷状態の判断結果として増減段決定部20Bへ送る。増減段決定部20Bは、負荷状態判断部20Aから送られてくる最大弁開度θmaxと熱源1−1〜1−nの運転状態から熱源1の増減段を決定し、その決定した増減段に応ずる制御指令をPMX13へ送る。
なお、熱源制御装置12に2次ポンプ強制起動機能を設ける場合には、負荷状態判断部20A、増減段決定部20Bに加えて、2次ポンプ強制起動部20Cが制御部20に設けられる。2次ポンプ強制起動部20Cは、増減段決定部20Bでの熱源1の増減段状況に基づいて2次ポンプ10−1〜10−3が起動しているか否かをチェックし、2次ポンプ10−1〜10−3が起動しておらず、外気温度Toutが閾値温度Tthよりも低ければ、2次ポンプ10−1〜10−3を強制的に起動する2次ポンプ強制起動指令をPMX13へ送る。
参考として、図8に、参考例1,2における熱源制御装置12の要部の機能ブロック図を示す。熱源制御装置12は制御部30を備えている。制御部30には、居住空間100−1〜100−mの室内温度T1〜Tmから居住空間100−1〜100−mの負荷状態を判断する負荷状態判断部30Aと、この負荷状態判断部30Aによって判断された居住空間100−1〜100−mの負荷状態と熱源1−1〜1−nの運転状態から熱源1の増減段を決定する増減段決定部30Bとが設けられている。負荷状態判断部30Aは、室内温度T1〜Tmから最大室内温度Tmaxを抽出し、この抽出した最大室内温度Tmaxを負荷状態の判断結果として増減段決定部30Bへ送る。増減段決定部30Bは、負荷状態判断部30Aから送られてくる最大室内温度Tmaxと熱源1−1〜1−nの運転状態から熱源1の増減段を決定し、その決定した増減段に応ずる制御指令をPMX13へ送る。
なお、熱源制御装置12に2次ポンプ強制起動機能を設ける場合には、制御部30に、負荷状態判断部30A、増減段決定部30Bに加えて、2次ポンプ強制起動部30Cが設けられる。2次ポンプ強制起動部30Cは、増減段決定部30Bでの熱源1の増減段状況に基づいて2次ポンプ10−1〜10−3が起動しているか否かをチェックし、2次ポンプ10−1〜10−3が起動しておらず、外気温度Toutが閾値温度Tthよりも低ければ、2次ポンプ10−1〜10−3を強制的に起動する2次ポンプ強制起動指令をPMX13へ送る。
本発明に係る熱源制御装置を用いた空調制御システムの一実施の形態の要部を示す計装図である。 この空調制御システムにおける熱源制御装置のハードウェア構成の概略を示す図である。 この熱源制御装置のCPUが実行する運転制御プログラムに従う処理動作の一例(実施の形態1)を示すフローチャートである。 この熱源制御装置のCPUが実行する運転制御プログラムに従う処理動作の他の例(参考例1)を示すフローチャートである。 この熱源制御装置のCPUが実行する運転制御プログラムに従う処理動作の別の例(参考例2)を示すフローチャートである。 この熱源制御装置に2次ポンプ強制起動機能を設けた場合のCPUが実行する処理動作を示すフローチャートである。 実施の形態1における熱源制御装置の要部の機能を示す機能ブロック図である。 参考例1,2における熱源制御装置の要部の機能を示す機能ブロック図である。
符号の説明
1(1−1〜1−n)…熱源、2(2−1〜2−n)…1次ポンプ、3(3−1,3−2)…往ヘッダ、4…往水管路、5(5−1〜5−m)…空調機、6(6−1〜6−m)…流量調節弁、7…還水管路、8(8−1,8−2)…還ヘッダ、9…バイパス管路、10(10−1,10−2,10−3)…2次ポンプ、11(11−1〜11−m)…データ収集装置(DDC)、12…熱源制御装置、12A…CPU、12B…RAM、12C…記憶装置、12D,12E…インターフェイス、13…コントローラ(PMX)、20…制御部、20A…負荷状態判断部、20B…増減段決定部、20C…2次ポンプ強制起動部、30…制御部、30A…負荷状態判断部、30B…増減段決定部、30C…2次ポンプ強制起動部、100(100−1〜100−m)…居住空間。

Claims (4)

  1. 複数の熱源と、前記熱源のそれぞれに対して補機として設けられたポンプと、前記熱源からの熱媒体の供給を受けて居住空間毎にその居住空間への調和空気を生成する空調機とを備えた空調制御システムに用いられ、前記熱源および前記ポンプの起動および停止を制御する熱源制御装置において、
    前記居住空間毎の負荷状態に基づいて前記熱源および前記ポンプの起動および停止を制御する制御手段を備え、
    前記制御手段は、
    前記居住空間毎の負荷状態を少なくともその居住空間への調和空気を生成する空調機への熱媒体の流入量に基づいて判断する負荷状態判断手段と、
    前記負荷状態判断手段によって判断された居住空間毎の負荷状態のうち最大値を示す負荷状態が100%値と0%値との間にあり、かつ前記熱源が1台も起動されていない場合には、前記熱源およびその熱源に対して補機として設けられている前記ポンプを1台起動し、前記負荷状態判断手段によって判断された居住空間毎の負荷状態のうち最大値を示す負荷状態が0%値以下にあり、かつ前記熱源が1台でも起動されていた場合には、前記熱源およびその熱源に対して補機として設けられている前記ポンプを1台停止する増減段手段と
    を備えることを特徴とする熱源制御装置。
  2. 請求項1に記載された熱源制御装置において、
    前記増減段手段は、さらに、前記負荷状態判断手段によって判断された居住空間毎の負荷状態のうち最大値を示す負荷状態が100%値以上にあり、かつ前記熱源が1台でも起動されていた場合には、前記熱源およびその熱源に対して補機として設けられている前記ポンプを1台起動する
    ことを特徴とする熱源制御装置。
  3. 複数の熱源と、前記熱源のそれぞれに対して補機として設けられたポンプと、前記熱源からの熱媒体の供給を受けて居住空間毎にその居住空間への調和空気を生成する空調機とを備えた空調制御システムに用いられ、前記熱源および前記ポンプの起動および停止を制御する熱源制御方法において、
    前記居住空間毎の負荷状態に基づいて前記熱源および前記ポンプの起動および停止を制御する制御ステップを備え、
    前記制御ステップは、
    前記居住空間毎の負荷状態を少なくともその居住空間への調和空気を生成する空調機への熱媒体の流入量に基づいて判断する負荷状態判断ステップと、
    前記負荷状態判断ステップによって判断された居住空間毎の負荷状態のうち最大値を示す負荷状態が100%値と0%値との間にあり、かつ前記熱源が1台も起動されていない場合には、前記熱源およびその熱源に対して補機として設けられている前記ポンプを1台起動し、前記負荷状態判断ステップによって判断された居住空間毎の負荷状態のうち最大値を示す負荷状態が0%値以下にあり、かつ前記熱源が1台でも起動されていた場合には、前記熱源およびその熱源に対して補機として設けられている前記ポンプを1台停止する増減段ステップと
    を備えることを特徴とする熱源制御方法
  4. 請求項3に記載された熱源制御方法において、
    前記増減段ステップは、さらに、前記負荷状態判断手段によって判断された居住空間毎の負荷状態のうち最大値を示す負荷状態が100%値以上にあり、かつ前記熱源が1台でも起動されていた場合には、前記熱源およびその熱源に対して補機として設けられている前記ポンプを1台起動する
    ことを特徴とする熱源制御方法
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