JP5000118B2 - 色素増感型太陽電池素子の製造方法 - Google Patents
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Description
例えば、対向する基板を重ね合わせ、その隙間に電解液を染込ませた後、シール用樹脂としてエポキシ樹脂、シリコン樹脂等を用いて、基板周縁部をシールする方法が報告されている(特許文献1)。
しかしながら、この方法では電解液中に含まれる溶存酸素等が除外できず、太陽電池性能を低下させるおそれがある。
しかしながら、この方法ではセル内の脱気が不充分なため、電解液中に溶存する酸素が完全には除去できないおそれがあり、さらに脱気が不充分なためセル内部に空孔部が発生するおそれがあり、太陽電池性能を低下させるおそれがある。
また前記注入口は、一般的にはセル外周部のシール部の一部に設けられていることが多く、電解液の真空注入方法は、例えば図3(a)に示すように、まず、真空容器1内に、注入口7が下部にくるようにセル6を垂直に立設すると共に、そのセル6の下方の容器4内下部に電解液を貯留する。そして、真空容器1内を排気してセル6内および電解液の脱気を行った後に、図3(b)に示すように、電解液にセル注入口7を浸漬する。その後、真空容器1内を常圧に戻すことにより電解液をセル6内に注入するものである。 この場合には、素子サイズが大型化した場合は、垂直に設置されたセルの下部に注入口が設けられているため、注入された電解液の静水圧によりセル内部に電解液が完全に充填されないおそれがある。
また複数のセルに電解液を注入する場合には電解液中に注入口を全て浸漬するために大量の電解液が必要であり、また電解液が真空に晒されることにより電解液中の溶媒が蒸発し、再使用が困難なおそれもある。
また、セルを電解液に完全に浸漬させるので、セル周辺に付着した電解液を拭き取り洗浄する必要がある。さらに、大量の電解液が長時間高真空下にさらされるため電解液中の溶媒が蒸発し電解液の組成変化および排気系への溶媒の混入も懸念される。
本発明における色素増感型太陽電池素子の電極基板(光極)は、光透過性を有する導電性基板と、色素で修飾された半導体層から構成される。
光透過性を有する導電性基板は、通常、透明基板上に透明電極層を有するものである。
透明基板としては、特に限定されず、材質、厚さ、寸法、形状等は目的に応じて適宜選択することができ、例えば無色あるいは有色ガラス、網入りガラス、ガラスブロック等が用いられる他、無色あるいは有色の透明性を有する樹脂でも良い。かかる樹脂としては、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリアミド、ポリスルホン、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイド、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、トリ酢酸セルロース、ポリメチルペンテンなどが挙げられる。なお、本発明における透明とは、10〜100%の透過率、好ましくは50%以上の透過率を有することであり、また、本発明における基板とは、常温において平滑な面を有するものであり、その面は平面あるいは曲面であってもよく、また応力によって変形するものであってもよい。
導電膜の膜厚は、通常10〜5000nm、好ましくは100〜3000nmである。また、表面抵抗(抵抗率)は適宜選択されるところであるが、通常0.5〜500Ω/sq、好ましくは1〜50Ω/sqである。
また表面抵抗をさらに低下させる必要がある場合には、前記導電基板上に銀、金等の金属細線を設置しても良い。
半導体層の形成方法としては、上記半導体のナノ粒子分散液、ゾル溶液等を、公知の方法により基板上に塗布することで得ることが出来る。この場合の塗布方法としては特に限定されるものではなく、キャスト法による薄膜状態で得る方法、スピンコート法、ディップコート法、バーコート法のほか、スクリーン印刷法を初めとした各種の印刷方法を挙げることができる。
半導体層の厚みは任意であるが、通常、0.1μm〜300μmであり、好ましくは1μm〜100μmである。
本発明において用いることができる色素としては、半導体層の光吸収効率を向上させる色素であれば、特に制限されるものではなく、通常、各種の金属錯体色素や有機色素の一種または二種以上を用いることができる。また、半導体層への吸着性を付与するために、色素の分子中にカルボキシル基、ヒドロキシル基、スルホニル基、ホスホニル基、カルボキシルアルキル基、ヒドロキシアルキル基、スルホニルアルキル基、ホスホニルアルキル基などの官能基を有するものが好適に用いられる。
金属錯体色素としては、ルテニウム、オスミウム、鉄、コバルト、亜鉛の錯体や、金属フタロシアニン、クロロフィル等を用いることができる。
導電性基板は、基板自身が導電性あるいは少なくとも一方の面が導電性であればよく、透明な導電性基板でも、また不透明な導電性基板でも良い。不透明な導電性基板としては、種々の金属製電極のほか、例えばガラス基板上に成膜されたAu、Pt、Crなどを挙げることができる。
触媒層は電解質のレドックス対の還元反応を進行させるためのものであり、触媒機能を有する材料であれば使用可能である。このような触媒層を形成するための材料としては、例えば、白金などの貴金属、ポリジオキシチオフェン、ポリピロールのような導電性有機化合物、若しくはカーボンなどを挙げることができる。
触媒層の形成方法は特に制限されるものではなく、公知の方法を採用することができる。例えば、白金などの場合には、通常公知の真空蒸着法、イオンプレーティング法、CVD法、あるいはスパッタリング法などにより製造することができる。また、前記の触媒形成材料とバインダーを混合してペースト状とし、導電性基板表面にスクリーン印刷、平板印刷、グラビア印刷、凹版印刷、フレキソ印刷、凸版印刷、特殊印刷する方法、ドクターブレード法等によっても製造することができる。
液体系の電解質としては特に限定されるものではなく、通常、溶媒、可逆な電気化学的酸化還元特性を示す物質(溶媒に可溶なもの)およびさらに必要に応じて支持電解質を基本的成分として構成される。
レドックス性常温溶融塩はその1種を単独で使用することができ、また2種以上を混合しても使用することもできる。
塩類としては、特に制限はなく、例えば、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩等の無機イオン塩、4級アンモニウム塩、環状4級アンモニウム塩、4級ホスホニウム塩などが使用でき、特にLi塩が好ましい。
またスペーサー材料の径は特に限定はされないが、好ましくは300μm以下、さらに好ましくは100μm以下である。下限については特に限定されないが、通常5μm以上が好ましい。
方法
(2)硬化性樹脂のペーストを基板表面に公知の印刷方法を用いて所望の形状に形成する
方法
(3)基板表面にシール材を随時塗布していく方法
(4)シール材をノズルから吐出させながら掃引し、基板上に任意のパターンを形成する
方法
これらのうちでは、特に(4)による方法が好ましい。
なお、シール材は電極基板と対向基板の両方に塗布しても良いし、どちらか一方のみに塗布しても良い。
熱硬化の場合では、室温で硬化可能なものも用いることができるが、通常加熱が必要な場合は、室温から150℃の間で、好ましくは室温から100℃の間で硬化できればよい。また、硬化に要する時間は、色素増感型太陽電池特性を損なわない範囲であれば特に限定されないが、好ましくは24時間以内、より好ましくは1時間以内である。
光硬化の場合では、開始剤の吸収波長に適合したランプであれば、低圧、高圧、超高圧の各水銀ランプ、キセノンランプ、白熱ランプ、レーザー光などが利用できる。硬化の際には素子全面を均一露光することで、全面同時硬化させても良いし、ランプや光源を移動させたり、光ファイバーなどの導光性材料を利用することによって集光したスポット光を走査して逐次硬化させても良い。
また、2回以上繰り返すことによって硬化させても良い。
また注入口を設ける別の方法としては、基板周縁部はシール材で覆い、対向する基板のどちらかの一方の基板に周縁シール部より内側部分に丸穴などの注入口を設置する方法も採用できる。
図1は本発明の色素増感型太陽電池素子の製造方法を実施するための製造装置の一例を示す概略図である。
図1において、1は真空容器を示し、この真空容器1には、容器1内を排気するための排気バルブ2及び不活性ガスを導入するリークバルブ3が接続されている。本発明において用いられる不活性ガスとしては特に限定されるものではないが、例えば、アルゴン、ヘリウム、窒素などが挙げられる。
真空容器1は、その形状、材質などは特に限定されることはなく、製造する色素増感型太陽電池素子の形状、大きさなどにより適宜選択される。真空容器1の到達真空度は、本発明の目的を損なわない限り特に限定されないが、通常150Pa以下、好ましくは15Pa以下であり、下限は低い方が好ましいが、経済性、生産性を考慮すると1Pa程度である。もちろん、係る到達真空度は、目的とする色素増感型太陽電池素子のサイズにより適宜調整されるところであり、例えば、素子のサイズが大きいほど到達真空度を高めることが望ましい。
注入治具9は、注入口7を封じるものであり、注入口7を封じることができるものならばどのような治具でもよい。すなわち、注入治具9は、セル内と外部とを注入管8のみによって連通させるものであり、注入管8以外からはセル内に液等の流体を注入することができないようになっている。また、注入管8の材質、形状、大きさは、特に限定されないが、電解質5や注入口7の大きさに応じて任意に決められる。すなわち、電解質5によって腐食や組成変形等をおこさない材質で、断面積があまりに大きくも小さくもない大きさに形成されている管である。
真空容器1内に配置されたセルには注入治具9が取り付けられ、その注入管8の先端の開口部が貯留容器4内の底部付近に配置されている。この注入管8の開口部の支持は、開口部が貯留容器4内の底部付近に配置されるならばどのようにしてもよく、例えば、注入管8自体をフレキシブルパイプのようなもので形成してもよいし、また、支持体により注入管8を支持するようにしてもよい。
また外部保存容器12中の電解質5を液体窒素などで凍結後、容器12中を脱気した後容器12を排気系と切り離し電解質5を溶解する。このとき溶存気体が容器12中に出てくるが、さらにこの気体を同様の方法で脱気する、凍結−排気−溶解−凍結−排気の工程を繰り返して脱気する方法等も用いることができる。
まず、真空容器1内にセル6を水平面に対して平行または所定の角度傾斜した状態、例えば真空容器内の底部に平置きに設置する。この際、セル6の注入口7の位置は特に限定されないが、例えば、貯留容器4の近傍に配置するようにする。このようにすれば、長さの短い注入管8でセル6への液の注入を行える。
セル6の注入口7には注入治具9が取り付けられ、その注入管8の先端開口部を貯留容器4内の底部付近に配設する。この際、注入管8の先端開口部は、貯留容器4内の底部付近に配設されていればその開口向きは特に限定されないが、好ましくは開口部の開口向きが下向きになっていることが好ましい。
真空容器1内でのセル6及び注入管8の配置が終了したら、排気バルブ2を介して容器1内を排気する。この場合の真空容器1の到達真空度は、本発明の目的を損なわない限り特に限定されないが、通常150Pa以下、好ましくは15Pa以下であり、下限は低い方が好ましいが、経済性、生産性を考慮すると1Pa程度である。この排気により、真空容器と共に注入管8を介してセル6内も排気される。
このように、貯留容器4内に電解質5を注入することにより、多量の電解質5を注入しなくても、セル6内に電解質5を注入することができる。すなわち、セル全体を電解質5に浸漬する場合にはセル全体を浸漬させるだけの液量が必要であるが、本発明では注入管8の開口部が液に没入していればよく、従来の真空注入方法に比して大幅に電解質5の使用量を低減することができる。
このように、真空容器1内を常圧にすることにより、容器1内とセル6内との間に圧力差が生じて、貯留容器4内の電解質5が注入管8を介してセル6内に注入され、セル6内の間隙が電解質5により満たされる。この際、セル6は、垂直ではなく水平面に対して水平または傾斜した状態で設置されているため、静水圧の影響を受けることがないので、セル6が大型化した場合でも電解質5をセル6内全体に円滑に注入することが可能となる。
なお、電解質5として電解質前駆体を用いた場合、その前駆体を電解質とするための操作、例えば光重合、光架橋、熱重合、熱架橋などを行う必要があるが、当該操作は、常圧に戻した直後に行ってもよく、また、セル6の注入口7から注入治具9を外した後でもよい。もちろん、当該操作は後述する封止操作後におこなってもよい。
封止材としては、特に限定されないが、例えば注入口部分に注入、充填あるいは塗布することにより素子内部を密封し外部とを隔絶して、素子の性能に影響を与える成分、例えば、水分や酸素、一酸化炭素などの活性ガスなどの透過を阻止することが可能な材料であれば特に制限されることはない。
光硬化の場合では、開始剤の吸収波長に適合したランプであれば、低圧、高圧、超高圧の各水銀ランプ、キセノンランプ、白熱ランプ、レーザー光などが利用できる。硬化の際には素子全面を均一露光し、全面同時硬化しても良いし、ランプや光源を移動させたり、光ファイバーなどの導光性材料で導いたり、ミラー等を利用することによって集光したスポット光を走査して逐次硬化しても良い。
上記の封止材は単独で用いるほか、適当に選択した2種以上を併用してもよい。
また、電解質5の脱気を真空容器1外で行うことにより、電解質5の影響を受けることなく真空容器1内を真空引きできるので、真空容器1内の真空度が向上し、注入後のセル6内に残留する空隙量を低減することができる。
さらに、電解質注入時のセル6は、セル基板が垂直ではなく水平面に対して平行または傾斜させた状態で設置されているため、セル6が大型化およびセル間隙が広くなっても、電解質5の静水圧の影響を受けることがない。このため、セル6内への電解質5の注入が円滑にできる。また、注入口7には注入治具9が取り付けられ、その注入管8を用いているため、電解質5の液を効率的に使用でき、実質的な液使用量が少なくてすむ。
これらのことから、結果として長寿命の色素増感型太陽電池素子を得ることが可能となる。
例えば、複数のセル6を処理する場合には、各セル6の注入口7にそれぞれ注入治具9を取り付け、これら複数のセル6を真空容器1内に適宜配置すると共に、各注入管8の開口部を貯留容器4内の底部付近にそれぞれ配置する。このようにすることにより複数のセル6内に電解質5を同時に注入することができる。
表面抵抗値2Ω/sqの20cm角ITOガラス(図2に示すようにガラスの辺から約15mmの距離に1mmφの開口部があるもの)上に、SOLARONIXS社製のチタニアペーストTi−Nanoxide T/SPをスクリーン印刷法により塗布し、100℃で乾燥させた後、450℃で30分焼成した。焼成後のチタニア半導体層の膜厚を触針式膜厚計で計測したところ12μmであることが分かった。得られた基板に下記式(1)で示されるルテニウム色素/エタノール溶液(3.0×10−4mol/L)に15時間浸し、チタニア半導体層に色素を含有させた。
また触媒電極基板として、20cm角チタン板上に膜厚30nmでPtを成膜した。
これらのように作製したチタニア電極基板および触媒電極基板を50μmの間隔を隔てて対向させ、これら基板間の周縁部全てをシール材を用いて接着し、セル断面ではなくセル表面に電解液注入口を備える20×20cmサイズのセルを組み立てた。
次に電解質として0.5mol/Lのヨウ化リチウムと0.05mol/Lのヨウ素と0.5mol/Lの4−t−ブチルピリジンを含むメトキシプロピオニトリル溶液を外部保存容器に入れて、電解液を予め脱気した。
次いで排気バルブを閉じた後電解液注入バルブを開けて、真空容器内の貯留容器にセル内に電解質を注入するために必要な所定量の電解液を導入しバルブを閉じた。このときセル注入口に連結している注入管の先端開口部は電解液中に浸され、真空容器内とセルは隔離される。
この状態でリークバルブを解放し、窒素を真空容器内に導入することにより常圧に戻した。
真空容器を解放してセルを取り出し、注入口を封止した。セル内の残留空隙部は1mmφ以下であった。
次に、チタニア電極基板の導電層部分と対向電極にリード線を接続した。
このようにして作製した素子にAM1.5Gの疑似太陽光を照射し、電流電圧特性を測定したところ、良好な光電変換特性(変換効率3.8%)が得られた。
ゲル電解質を以下のようにして調製した。
ポリ(フッ化ビニリデン−ヘキサフロロプロピレン)(アトフィナ社製Kynar2501)3gを、γ−ブチロラクトン17gに溶解し、ジエチルアミン50mgを加え、100℃にて2時間反応を行った。
次に、この反応液に、ヨウ素230mgおよびヨウ化リチウム1.2gを加え、加熱溶解を行った後、室温まで冷却し、これに1,4−シクロヘキサンジアミン50mgを添加してゲル電解質を得た。
実施例1において使用した電解液の代わりに、上記で得られたゲル電解質を用いた以外は実施例1と同様の方法を行った。容器内の真空度は6.7Paであった。ゲル電解質を注入後にセルの注入口を封止した。得られたセル内に残留する空隙部は1mmφ程度であった。得られたセルを1晩放置し、ゲル電解質の硬化を完了した。
このようにして作製した素子にAM1.5Gの疑似太陽光を照射し、電流電圧特性を測定したところ、良好な光電変換特性(変換効率3.6%)が得られた。
実施例1において、基板間の間隔を100μmにした以外は実施例1と同様の方法を行った。 容器内の真空度は6.7Paであった。 電解液を注入後にセルの注入口を封止した。得られたセル内に残留する空隙部は1mmφ程度であった。
このようにして作製した素子にAM1.5Gの疑似太陽光を照射し、電流電圧特性を測定したところ、良好な光電変換特性(変換効率3.1%)が得られた。
実施例1において20×20cmサイズのセルを4枚同時にセットした以外は実施例1と同様にして行った。
ただし各セルには注入管付き注入口治具を注入口に取り付け、注入管の先端開口部を真空容器内にある貯留容器に配置した。また電解液量は4セル分に必要な所定量を使用した。容器内の真空度は6.8Paであった。
4セル全てにおいて電解液の注入は問題なくでき、セル内に残留する空隙部は4セルとも1mmφ程度であった。
このようにして作製した素子にAM1.5Gの疑似太陽光を照射し、電流電圧特性を測定したところ、4セルとも良好な光電変換特性(変換効率3.7〜4.0%)が得られた。
実施例1においてセルを真空容器内に固定するとともに電解液をあらかじめ貯留容器内に充填しておき、セル注入口に連結している注入管の先端開口部は電解液に接触しないように固定し、その状態で10分排気した。真空度は93Paであった。次にセル注入口に連結している注入管開口部を電解液に浸し、その後容器内を常圧に戻した。セルを取り出し、注入口を封止した。セル内の空隙部は5mmφ程度であった。
一般的な真空注入法で採用されている方法に従い、基板間隔が100μmのセル断面に10mm幅の注入口を有する20×20cmサイズのセルを真空容器内に垂直に設置し、その下部に電解液容器を装着した。真空下で脱気後電解液に注入口を浸漬し注入を行った。しかし電解液の静水圧のためにセル全面には電解液が注入できなかった。
実施例3においてセルを垂直に設置した以外は実施例1と同様にして行った。容器内の真空度は6.7Paであった。
次いで容器を窒素を用いて常圧に戻したが、電解液は静水圧のためにセル全面に注入できなかった。
実施例1においてセルに電解液を注入し、次いでそのセルの注入口を封止しない状態で注入口を上にした以外は、実施例1と同様にして行った。その結果、電解液の静水圧のためにセル間隙が膨らみ電解液のメニスカスはセルの4/5程度まで下降しセル上部に空隙を生じた。
2 排気バルブ
3 リークバルブ
4 貯留容器
5 電解質
6 色素増感型太陽電池素子用セル
7 注入口
8 注入管
9 注入治具
10 注入バルブ
11 導管
12 外部保存容器
Claims (2)
- 光透過性を有する導電性基板上に色素で修飾された半導体層を有する電極基板と、導電性基板上に触媒層を有する対向基板とを所定の間隔を隔てて対向させ、これらの基板間の周縁部をシール材によりシールしてセルを形成し、そのセル内に注入口を介して電解質を注入することにより色素増感型太陽電池素子を製造する方法であって、電解質が貯留される貯留容器を真空容器内に設置すると共に、注入管が連結された注入治具を注入口に封着したセルを水平面に対して平行または傾斜させて設置し、該注入管の先端開口部を貯留容器内に配置してから真空容器内を排気し、排気後、真空容器外から電解質を貯留容器に供給して注入管の開口部を電解質に没入させ、その後、真空容器内の圧力を上げて、セル内に電解質を注入することを特徴とする色素増感型太陽電池素子の製造方法。
- 光透過性を有する導電性基板上に色素で修飾された半導体層を有する電極基板と、導電性基板上に触媒層を有する対向基板とを所定の間隔を隔てて対向させ、これらの基板間の周縁部をシール材によりシールしてセルを形成し、そのセル内に注入口を介して電解質を注入することにより色素増感型太陽電池素子を製造する方法であって、電解質が貯留される貯留容器を真空容器内に設置すると共に、注入管が連結された注入治具を注入口に封着した複数のセルをそれぞれ水平面に対して平行または傾斜させて設置し、それらの各注入管の先端開口部を貯留容器内に配置してから真空容器内を排気し、排気後、真空容器外から電解質を貯留容器に供給して全ての注入管の開口部を電解質に没入させ、その後、真空容器内の圧力を上げて、全てのセル内に電解質を注入することを特徴とする色素増感型太陽電池素子の製造方法。
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