JP4999111B2 - ウエハ加工用テープ - Google Patents
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Description
図7で示したダイシング・ダイボンディングテープ50が、テープ両端部上の支持層が支持粘着テープ63のみからなる単層構造を有しているのに対し、図10で示すダイシング・ダイボンディングテープ70は、支持層80の一部が、接着剤層52と同じ組成の支持接着剤層82と、粘着テープ53と同じ組成の支持粘着テープ83との積層構造を有している。このような構成のダイシング・ダイボンディングテープ70は、図11に示す接着剤層の1次プリカット工程、及び、図12に示す粘着テープの2次プリカット工程を経て形成される。
図1(a)は、本発明の実施形態にかかるウエハ加工用テープ(ダイシング・ダイボンディングテープ)10の平面図であり、図1(b)は、図1(a)の線A−A断面図であり、図1(c)は、図1(a)の線B−Bによる断面図である。また、図2は、図1(a)の線C−C断面図である。図示のように、ダイシング・ダイボンディングテープ10は、長尺の離型フィルム11と、離型フィルム11上に設けられた円形状の接着剤層12と、接着剤層12を覆い、且つ、接着剤層12の周囲で離型フィルム11に接触するように設けられた円形状の粘着テープ13とを有している。そして、離型フィルム11の幅方向両端部上には、支持層20が設けられている。また、この支持層20は、円形状の接着剤層12と粘着テープ13との積層体の周囲を囲むように、離型フィルム11の長手方向に沿って連続的に設けられている。
支持接着剤層22は、少なくとも支持層20の最狭部Nには存在しないことを条件に、その平面形状、大きさについては限定されない。
支持接着剤層22は、後述する1次プリカット加工により、円形状の接着剤層12と同時に形成され、接着剤層12と同じ組成、同じ膜厚を有する。接着剤層12の組成及び膜厚については、後に詳述する。
支持粘着テープ23は、少なくとも支持層20の最狭部Nにおいては、離型フィルム51に直接接触するように構成されること、すなわち図2に示すような長手方向の断面形状を有することを条件に、その平面形状、大きさについては限定されない。最狭部Nでの支持層20の浮きや剥離を十分に抑制する観点からは、支持粘着テープ23が離型フィルム11と直接する面積が大きくなるように、すなわち支持接着剤層22が存在しない支持粘着テープの単層部分の面積が大きくなるようにすることが好ましいが、テープをロール状に巻き取った際の転写痕の発生を十分に抑制する観点からは、積層部分の面積が大きくなるように構成することが好ましい。
接着剤層12は、半導体ウエハが貼合されダイシングされた後、チップをピックアップする際に、チップ裏面に付着しており、チップを基板やリードフレームに固定する際の接着剤として使用されるものである。
接着剤層12としては、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、フェノール系樹脂から選択される少なくとも1種を含む接着剤等を好ましく使用することができる。この他、ポリイミド系樹脂やシリコーン系樹脂を使用することもできる。その厚さは適宜設定してよいが、5〜100μm程度が好ましい。
粘着テープ13は、半導体ウエハを個々のチップに切断分離(ダイシング)する際に半導体ウエハを固定するために使用されるものである。
粘着テープ13としては、特に制限はなく、ウエハをダイシングする際にはウエハが剥離しないように十分な粘着力を有し、ダイシング後にチップをピックアップする際には容易に接着剤層から剥離できるよう低い粘着力を示すものであればよい。例えば、基材フィルムに粘着剤層を設けたものを好適に使用できる。
例えば、その材料として、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリブテン−1、ポリ−4−メチルペンテン−1、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、アイオノマーなどのα−オレフィンの単独重合体または共重合体あるいはこれらの混合物、ポリウレタン、スチレン−エチレン−ブテンもしくはペンテン系共重合体、ポリアミド−ポリオール共重合体等の熱可塑性エラストマー、およびこれらの混合物を列挙することができる。また、基材フィルムはこれらの群から選ばれる2種以上の材料が混合されたものでもよく、これらが単層又は複層化されたものでもよい。
基材フィルムの厚さは、特に限定されるものではなく、適宜に設定してよいが、50〜200μmが好ましい。
粘着剤層の樹脂には、アクリル系粘着剤、放射線重合性化合物、光重合開始剤、硬化剤等を適宜配合して粘着剤を調製することが好ましい。粘着剤層の厚さは特に限定されるものではなく適宜に設定してよいが、5〜30μmが好ましい。
具体的には、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、1,4−ブチレングリコールジアクリレート、1,6ヘキサンジオールジアクリレート、ポリエチレ
ングリコールジアクリレートや、オリゴエステルアクリレート等が適用可能である。
粘着剤層には、上記の樹脂から選ばれる2種以上が混合されたものでもよい。
ニルプロパン等を使用することができる。これら光重合開始剤の配合量はアクリル系共重合体100質量部に対して0.01〜5質量部が好ましい。
離型フィルム11は、ダイシング・ダイボンディングテープの製造時及び使用時にキャリアフィルムとしての役割を果たすものである。離型フィルム11としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)系、ポリエチレン系、その他、離型処理がされたフィルム等周知のものを使用することができる。
離型フィルムの厚さは、特に限定されるものではなく、適宜に設定してよいが、25〜50μmが好ましい。
次に、上記構成のダイシング・ダイボンディングテープ10の製造方法の一例について、図3及び図4を用いて説明する。
まず、離型フィルム11の全面に接着剤層を形成した後、接着剤層を所定形状に打ち抜く1次プリカット工程を実施する。この工程では、平面刃具等の打ち抜き部材を用いて、接着剤層を所定の形状に打ち抜き、その後、打ち抜き加工された接着剤層の不要部分を除去することで、図3に示すような、円形状の接着剤層12と、最狭部が除去された支持接着剤層22とが形成される。
以上の工程により、本発明のダイシング・ダイボンディングテープ10を得ることができる。
11:離型フィルム
12:接着剤層
13:粘着テープ
20:支持層
22:支持接着剤層
23:支持粘着テープ
Claims (4)
- 長尺の離型フィルムと、
前記離型フィルム上に設けられた円形状の接着剤層と、
前記接着剤層を覆い、且つ、前記接着剤層の周囲で前記離型フィルムに接触するように設けられた円形状の粘着テープと、
前記離型フィルムの幅方向両端部上に設けられた支持層と
を有するウエハ加工用テープであって、
前記支持層は、前記接着剤層と同じ組成の支持接着剤層と、前記粘着テープと同じ組成の支持粘着テープとがこの順に積層された積層構造部分と、該支持粘着テープのみの単層構造部分とを有し、
前記支持層は、少なくとも、前記離型フィルムの幅方向と平行な前記粘着テープの直径の延長線上に位置する、前記支持層の幅寸法の最も小さい最狭部で前記単層構造部分になっており、それ以外の領域では前記積層構造部分になっていることを特徴とするウエハ加工用テープ。 - 前記単層構造部分の前記支持粘着テープの平面形状は、前記離型フィルムの幅方向の両端で非対称であることを特徴とする請求項1記載のウエハ加工用テープ。
- 前記支持層は、前記離型フィルムの長手方向に沿って連続的に設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のウエハ加工用テープ。
- 前記円形状の接着剤層と前記支持接着剤層とは同じ膜厚を有し、前記円形状の粘着テープと前記支持粘着テープとは同じ膜厚を有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のウエハ加工用テープ。
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