JP5716322B2 - ウェハ加工用テープ - Google Patents

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Description

本発明は、ウェハ加工用テープに関する。
半導体チップの製造工程として、半導体ウェハを個々のチップに分離するダイシング工程、及び分離したチップをリードフレームやパッケージ基板等に接着するダイボンディング工程がある。スタックドパッケージでは、ダイボンディング工程において半導体チップ同士を積層・接着する場合もある。このような半導体チップの製造工程では、ダイシング工程における半導体ウェハの固定や、ダイボンディング工程における半導体チップとリードフレーム等との接着に併用できるウェハ加工用テープの導入が進められている。
ウェハ加工用テープには、ウェハへの貼り付け時や、ダイシングの際のリングフレームへの取り付け時の作業性を考慮し、プリカット加工が施されたものがある。図11は、プリカット加工された従来のウェハ加工用テープの一例を示す図である。また、図12は、その平面図であり、図13は、図12におけるXIII−XIII線断面図である。図11〜図13に示すように、ウェハ加工用テープ101は、離型フィルム102の一面側に、接着剤層103と、粘着フィルム104とを備え、通常はロール状に巻かれた状態となっている。
接着剤層104は、半導体ウェハの形状に対応して円形に形成され、離型フィルム102の中心線に沿って所定の間隔で配列されている。粘着フィルム104は、接着剤層103を覆う円形のラベル部105と、ラベル部105から離間して離型フィルム102の幅方向の両端部にそれぞれ配置された縁部106,106とを有している。ラベル部105は、接着剤層103と同心となるように接着剤層103上に積層され、接着剤層103からはみ出すラベル部105の周縁部は、接着剤層103の周囲で離型フィルム102に付着している。
ウェハ加工用テープ101を用いて半導体ウェハをダイシングする場合、離型フィルム102から接着剤層103及びラベル部105のみを積層状態のまま剥がし、図14に示すように、接着剤層3上に半導体ウェハ111の裏面側を貼り付ける。次に、ラベル部105の周縁部にリングフレーム112を粘着固定し、図15に示すように、ブレード113によって半導体ウェハ111を切断して半導体チップ114を得る。そして、図16に示すように、ラベル部105の裏面を突き上げピン115で押圧しながら、コレット116によって半導体チップ114をピックアップする。このとき、接着剤層103は、ラベル部105から剥離し、ピックアップされた半導体チップ114に付着した状態となる。この接着剤層103は、半導体チップ114をリードフレーム等に接着する際のダイボンディングフィルムとして機能する。
特開2009−88480号公報
ところで、上述した構成を有するウェハ加工用テープ101では、接着剤層103とラベル部105とが積層されている部分が縁部106,106よりも厚くなっており、ラベル部105と縁部106との間に段差が生じている(図13参照)。このため、ウェハ加工用テープ101が製品としてロール状に巻かれると、図17に示すように、ラベル部105と縁部106との段差に基づく転写痕(ラベル痕P)が柔軟な接着剤層103の表面に転写される現象が生じてしまうことがある。
ラベル痕Pは、特に、接着剤層103が柔らかい樹脂で形成される場合や厚みのある場合、或いはウェハ加工用テープ101の巻数が多い場合に顕著に発生すると考えられる。ラベル痕Pの発生は、例えば接着剤層103と半導体ウェハ111との接着不良といった不具合を招き、半導体チップ114の製造歩留まりの低下の原因となるおそれがある。
このようなラベル痕Pの発生を抑制するため、ウェハ加工用テープ101の巻き取り圧を弱くすることが考えられる。しかしながら、巻き取り圧を弱めると巻きずれが生じやすくなり、製品としてのウェハ加工用テープ101を使用するときに、例えばテープマウンタへのセットが困難になるといった問題が生じる場合がある。
また、例えば特許文献1では、離型フィルムの背面に支持テープを貼り付ける手法が採られている。しかしながら、この手法では、ウェハ加工用テープの全体の厚みが増して巻数が多くなるので、段取り工数が上昇するという問題がある。また、支持テープを導入することによる製造コストの増加も問題となる。
本発明は、上記課題の解決のためになされたものであり、ラベル痕の発生を抑制できるウェハ加工用テープを提供することを目的とする。
上記課題の解決のため、本発明に係るウェハ加工用テープは、半導体ウェハのダイシング及びダイシングによって得られた半導体チップのダイボンディングに用いられる長尺のウェハ加工用テープであって、テープの基部をなす離型フィルムと、半導体ウェハの形状に対応して離型フィルムの一面側に所定の間隔で設けられた接着剤層と、接着剤層を覆うように接着剤層に積層されたラベル部、及びラベル部から離間して離型フィルムの両脇に設けられた縁部からなる粘着フィルムと、を備え、離型フィルムと粘着フィルムの縁部との重なり部分に複数の貫通穴が形成されていることを特徴としている。
このウェハ加工用テープでは、離型フィルムと粘着フィルムの縁部との重なり部分に複数の貫通穴が形成されている。このため、フィルム同士の摩擦力が増加し、巻き取り圧を弱めた状態でウェハ加工用テープをロール状に巻いたとしても、巻きずれの発生を抑えることができる。巻き取り圧を弱めてウェハ加工用テープをロール状に巻くことで、ラベル痕の発生を抑えることが可能となり、接着剤層と半導体ウェハとの接着不良といった不具合の発生を抑制でき、半導体チップの製造歩留まりを向上できる。
また、粘着フィルムの縁部は、ラベル部よりも外側に位置する第1の部分と、ラベル部間に張り出す第2の部分とを有し、貫通穴は、テープの幅方向において接着剤層よりも外側に位置するように第2の部分に形成されていることが好ましい。この場合、ウェハ加工用テープをロール状に巻いたときに、貫通穴と接着剤層とが重なり合わないので、貫通穴による転写痕が接着剤層に発生することを防止できる。
また、貫通穴1個当たりの面積が200mm以下であることが好ましい。貫通穴の面積が過剰になると、巻き取り圧によって貫通穴の周辺に皺が生じやすくなり、この皺が転写痕を発生させてしまうおそれがある。したがって、貫通穴の面積を上記のように規定することで、皺による転写痕の発生を抑制できる。
また、貫通穴1個当たりの面積が5mm以上50mm以下であることが好ましい。この範囲では、皺による転写痕の発生を一層確実に抑制できる。また、貫通穴の面積を5mm以上とすることで、フィルム同士の摩擦力を十分に確保できる。
また、貫通穴の総面積が縁部の総面積に対して0.5%以上10%以下であることが好ましい。この範囲では、皺による転写痕の発生を抑制しつつ、フィルム同士の摩擦力を十分に確保できる。
また、離型フィルムを通る貫通穴の断面形状と、粘着フィルムの縁部を通る貫通穴の断面形状とが同一であることが好ましい。この場合、一般的な抜き打ち加工機を用いて貫通穴を形成することが可能となり、製造コストが抑えられる。また、抜き打ち加工で貫通穴を形成する場合、粘着フィルムの粘着成分が切断面で離型フィルム側に回り込み、フィルム同士の剥離強度が上昇する。したがって、ウェハ加工用テープを半導体ウェハに取り付ける際などに、粘着フィルムの縁部が離型フィルムから剥離してしまうことを抑制できる。
また、離型フィルムのヤング率が2Ga以上であることが好ましい。こうすると、貫通穴の周りの皺の発生を一層確実に抑えることができる。
また、ラベル部と縁部とが同一材料によって形成されていることが好ましい。この場合、プリカット加工において、粘着フィルムを張り合わせる工程を簡略化できる。
また、接着剤層がエポキシ樹脂、フェノール樹脂、及びエポキシ基含有アクリル共重合体を含有してなることが好ましい。このような組成を用いると、接着性、電極の埋め込み性、ワイヤ埋め込み性などを好適に確保できる。また、ダイボンディングの際、低温での接着や短時間での硬化が可能となる。さらに、封止剤でモールドした後の信頼性にも優れたものとなる。
また、粘着フィルムが、少なくとも1層の基材と、少なくとも1層の粘着剤層とからなることが好ましい。こうすると、ダイシング時の加工性及びダイボンディング時のプロセス性を良好に確保できる。
本発明に係るウェハ加工用テープによれば、ラベル痕の発生を抑制できる。この結果、このウェハ加工用テープを用いて製造した半導体チップの歩留まりの向上が図られる。
本発明に係るウェハ加工用テープの一実施形態を示す平面図である。 図1におけるII−II線断面図である。 図1におけるIII−III線断面図である。 実施例1に係るウェハ加工用テープを示す平面図である。 実施例2に係るウェハ加工用テープを示す平面図である。 実施例3に係るウェハ加工用テープを示す平面図である。 実施例4に係るウェハ加工用テープを示す平面図である。 比較例2に係るウェハ加工用テープを示す平面図である。 比較例3に係るウェハ加工用テープを示す平面図である。 実施例及び比較例の評価試験結果を示す図である。 従来のウェハ加工用テープを示す斜視図である。 図11に示したウェハ加工用テープの平面図である。 図12におけるXIII−XIII線断面図である。 半導体ウェハへのウェハ加工用テープの取り付け状態を示す図である。 ウェハ加工用テープを用いたダイシング工程を示す図である。 ウェハ加工用テープを用いたピックアップ工程を示す図である。 ウェハ加工用テープに現れるラベル痕の様子を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明に係るウェハ加工用テープの好適な実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明に係るウェハ加工用テープの一実施形態を示す平面図である。また、図2は、図1におけるII−II線断面図であり、図3は、図1におけるIII−III線断面図である。図1〜図3に示すウェハ加工用テープ1は、半導体ウェハのダイシング及びダイシングによって得られた半導体チップのダイボンディングに用いられる長尺のテープであり、通常はロール状に巻かれた状態(図11参照)となっている。
[ウェハ加工用テープの構成]
図1〜図3に示すように、ウェハ加工用テープ1は、プリカット加工されており、テープの基部をなす離型フィルム2と、半導体ウェハの形状に対応して離型フィルム2の一面側に所定の間隔で円形に設けられた接着剤層3と、接着剤層3を覆うように接着剤層3に積層されたラベル部5、及びラベル部5から離間して離型フィルム2の両脇にそれぞれ設けられた縁部6,6からなる粘着フィルム4とを備えている。
ラベル部5は、接着剤層3よりも一回り大径の円形をなしている。図2に示すように、ラベル部5の縁部は、接着剤層3よりも外側にはみ出しており、離型フィルム2の表面に付着した状態となっている。縁部6は、ラベル部5よりも脇側(外側)に位置する第1の部分6aと、ラベル部5,5間に張り出す第2の部分6bとを有している。縁部6は、接着剤層3を介さず、離型フィルム2の一面側に直接重ね合わされている。したがって、粘着フィルム4において、ラベル部5と縁部6との間には、接着剤層3の厚さに対応する段差が生じていることとなる。
ここで、図1及び図3に示すように、離型フィルム2と縁部6の第2の部分6bとの重ね合わせ部分には、テープの長手方向に沿って複数の貫通穴7が設けられている。この貫通穴7により、フィルム同士の摩擦力が増加し、巻き取り圧を弱めた状態でウェハ加工用テープ1をロール状に巻いたとしても、巻きずれの発生を抑えることができる。巻き取り圧を弱めてウェハ加工用テープ1をロール状に巻くことで、ラベル部5と縁部6との段差に基づく転写痕(ラベル痕P:図17参照)の発生を抑えることが可能となる。これにより、接着剤層3と半導体ウェハとの接着不良といった不具合の発生を抑制でき、半導体チップの製造歩留まりを向上できる。
貫通穴7は、例えば公知の打ち抜き加工機を用いて形成され、離型フィルム2を通る貫通穴7の断面形状と、縁部6を通る貫通穴7の断面形状とが同一(図1に示す実施形態では円形)となっている。貫通穴7を加工する場所は、離型フィルム2と縁部6の第2の部分6bとの重ね合わせ部分のみであるが、全ての貫通穴7は、ウェハ加工用テープ1の幅方向において接着剤層3よりも脇側(外側)に位置している。これにより、ウェハ加工用テープ1をロール状に巻いたときに、貫通穴7と接着剤層3とが重なり合わないので、貫通穴7自体の転写痕が接着剤層3に発生することを防止できる。
貫通穴7の形成方法に特に制限はないが、抜き打ち加工によって貫通穴7を形成する場合、粘着フィルム4の粘着成分が切断面で離型フィルム2側に回り込むため、フィルム同士の剥離強度を上昇させることができる。したがって、ウェハ加工用テープ1を半導体ウェハに取り付ける際などに、粘着フィルム4の縁部6が離型フィルムから剥離してしまうことを抑制できる。また、加工コストの低減化も図られる。
貫通穴7の1個当たりの面積は、200mm以下であることが好ましく、5mm以上50mm以下であることがより好ましい。また、貫通穴7の総面積が縁部6の総面積に対して0.5%以上10%以下であることが好ましい。貫通穴7の面積が過剰になると、巻き取り圧によって貫通穴7の周辺に皺が生じやすくなり、この皺が転写痕を発生させてしまうおそれがある。一方、貫通穴7の面積が不足すると、フィルム同士の摩擦力を増加させる効果が小さく、フィルム同士の剥離強度も十分に得られなくなる。したがって、貫通穴7の面積を上記の範囲にすることで、皺による転写痕の発生を抑制しつつ、フィルム同士の摩擦力を十分に確保できる。そして、フィルム同士の摩擦力を十分に確保できることで、巻き取り圧を一層弱くした場合でもウェハ加工用テープ1の巻きずれを抑制でき、ラベル痕Pの発生をより確実に抑制できる。
[ウェハ加工用テープの構成素材]
離型フィルム2は、ヤング率が2Ga以上となるように素材及び厚さが調整されている。こうすることで、ウェハ加工用テープ1を巻く際の離型フィルム2の伸びを防ぎ、貫通穴7の周りの皺の発生を一層確実に抑えることができる。離型フィルム2の素材には、公知の材料を用いることができるが、例示するのであれば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリ半芳香族エステルフィルム、全芳香族ポリエステルフィルム、液晶性芳香族ポリエステルフィルム、ポリアミドフィルム、ポリイミドフィルム、ポリアミドイミドフィルムなどが挙げられる。
接着剤層3は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、及びエポキシ基含有アクリル共重合体を必須成分として構成されている。このような組成を用いると、接着性、電極の埋め込み性、ワイヤ埋め込み性などを好適に確保できる。また、ダイボンディングの際、低温での接着や短時間での硬化が可能となる。さらに、封止剤でモールドした後の信頼性にも優れたものとなる。
エポキシ樹脂としては、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族鎖状エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ビフェノールのジグリシジリエーテル化物、ナフタレンジオールのジグリシジリエーテル化物、フェノール類のジグリシジリエーテル化物、アルコール類のジグリシジルエーテル化物、及びこれらのアルキル置換体、ハロゲン化物、水素添加物などの二官能エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂が挙げられる。また、多官能エポキシ樹脂や複素環含有エポキシ樹脂等、一般に知られているものを適用することもできる。これらは単独で又は二種類以上を組み合わせて使用することができる。さらに、特性を損なわない範囲でエポキシ樹脂以外の成分が不純物として含まれていてもよい。
また、フェノール樹脂としては、例えばフェノール化合物と2価の連結基であるキシリレン化合物を、無触媒又は酸触媒の存在下に反応させて得ることができるものであれば、特に制限はない。フェノール樹脂の製造に用いられるフェノール化合物としては、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−エチルフェノール、p−エチルフェノール、o−n−プロピルフェノール、m−n−プロピルフェノール、p−n−プロピルフェノール、o−イソプロピルフェノール、m−イソプロピルフェノール、p−イソプロピルフェノール、o−n−ブチルフェノール、m−n−ブチルフェノール、p−n−ブチルフェノール、o−イソブチルフェノール、m−イソブチルフェノール、p−イソブチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、2,4−キシレノール、2,6−キシレノール、3,5−キシレノール、2,4,6−トリメチルフェノール、レゾルシン、カテコール、ハイドロキノン、4−メトキシフェノール、o−フェニルフェノール、m−フェニルフェノール、p−フェニルフェノール、p−シクロヘキシルフェノール、o−アリルフェノール、p−アリルフェノール、o−ベンジルフェノール、p−ベンジルフェノール、o−クロロフェノール、p−クロロフェノール、o−ブロモフェノール、p−ブロモフェノール、o−ヨードフェノール、p−ヨードフェノール、o−フルオロフェノール、m−フルオロフェノール、p−フルオロフェノール等が例示される。これらのフェノール化合物は、単独で用いてもよく、二種類以上を混合して用いてもよい。
フェノール樹脂の製造に用いられる2価の連結基であるキシリレン化合物としては、次に示すキシリレンジハライド、キシリレンジグリコール及びその誘導体が用いることができる。すなわち、α,α′−ジクロロ−p−キシレン、α,α′−ジクロロ−m−キシレン、α,α′−ジクロロ−o−キシレン、α,α′−ジブロモ−p−キシレン、α,α′−ジブロモ−m−キシレン、α,α′−ジブロモ−o−キシレン、α,α′−ジヨード−p−キシレン、α,α′−ジヨード−m−キシレン、α,α′−ジヨード−o−キシレン、α,α′−ジヒドロキシ−p−キシレン、α,α′−ジヒドロキシ−m−キシレン、α,α′−ジヒドロキシ−o−キシレン、α,α′−ジメトキシ−p−キシレン、α,α′−ジメトキシ−m−キシレン、α,α′−ジメトキシ−o−キシレン、α,α′−ジエトキシ−p−キシレン、α,α′−ジエトキシ−m−キシレン、α,α′−ジエトキシ−o−キシレン、α,α′−ジ−n−プロポキシ−p−キシレン、α,α′−ジ−n−プロポキシ−m−キシレン、α,α′−ジ−n−プロポキシ−o−キシレン、α,α′−ジ−イソプロポキシ−p−キシレン、α,α′−ジイソプロポキシ−m−キシレン、α,α′−ジイソプロポキシ−o−キシレン、α,α′−ジ−n−ブトキシ−p−キシレン、α,α′−ジ−n−ブトキシ−m−キシレン、α,α′−ジ−n−ブトキシ−o−キシレン、α,α′−ジイソブトキシ−p−キシレン、α,α′−ジイソブトキシ−m−キシレン、α,α′−ジイソブトキシ−o−キシレン、α,α′−ジ−tert−ブトキシ−p−キシレン、α,α′−ジ−tert−ブトキシ−m−キシレン、α,α′−ジ−tert−ブトキシ−o−キシレンを挙げることができる。これらは単独で又は二種類以上を組み合わせて使用することができる。
上記したフェノール化合物とキシリレン化合物を反応させる際には、塩酸、硫酸、リン酸、ポリリン酸等の鉱酸類;ジメチル硫酸、ジエチル硫酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸等の有機カルボン酸類;トリフロロメタンスルホン酸等の超強酸類;アルカンスルホン酸型イオン交換樹脂のような、強酸性イオン交換樹脂類;パーフルオロアルカンスルホン酸型イオン交換樹脂の様な、超強酸性イオン交換樹脂類(商品名:ナフィオン、Nafion、Du Pont社製);天然及び合成ゼオライト類;活性白土(酸性白土)類等の酸性触媒を用い、50〜250℃において実質的に原料であるキシリレン化合物が消失し、且つ反応組成が一定になるまで反応させて得られる。反応時間は原料や反応温度にもよるが、おおむね1時間〜15時間程度であり、実際には、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)等により反応組成を追跡しながら決定すればよい。
エポキシ基含有アクリル共重合体とは、エポキシ基含有アクリル共重合体は、エポキシ基を有するグリシジルアクリレート又はグリシジルメタクリレートを0.5〜6質量%含む。高い接着力を得るためには、0.5質量%以上が好ましく、6質量%以下であればゲル化を抑制できる。上記エポキシ基含有アクリル共重合体のガラス転移点(Tg)としては、−50℃以上60℃以下、更には−10℃以上30℃以下であることが好ましい。
官能基モノマーとして用いるグリシジルアクリレート又はグリシジルメタクリレートの量は0.5〜6質量%の共重合体比である。つまり、本実施形態において、エポキシ基含有アクリル共重合体は、原料としてグリシジルアクリレート又はグリシジルメタクリレートを、得られる共重合体に対し0.5〜6質量%となる量用いて得られた共重合体をいう。その残部はメチルアクリレート、メチルメタクリレートなどの炭素数1〜8のアルキル基を有するアルキルアクリレート、アルキルメタクリレート、およびスチレンやアクリロニトリルなどの混合物を用いることができる。これらの中でもエチル(メタ)アクリレート及び/又はブチル(メタ)アクリレートが特に好ましい。混合比率は、共重合体のTgを考慮して調整することが好ましい。
Tgが−10℃未満であるとBステージ状態での接着剤層又はダイシングダイボンドシートのタック性が大きくなる傾向があり、取り扱い性が悪化することがある。重合方法は特に制限が無く、例えば、パール重合、溶液重合等が挙げられ、これらの方法により共重合体が得られる。このようなエポキシ基含有アクリル共重合体としては、例えば、HTR−860P−3(ナガセケムテックス株式会社製、商品名)が挙げられる。
エポキシ基含有アクリル共重合体の重量平均分子量は10万以上であり、この範囲であると接着性及び耐熱性が高く、30万〜300万であることが好ましく、50万〜200万であることがより好ましい。300万以下であると、フロー性が低下することにより、半導体素子を貼付ける支持部材に必要に応じて形成された配線回路への充填性が低下する可能性を減らすことができる。なお、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC)で標準ポリスチレンによる検量線を用いたポリスチレン換算値である。
また接着剤層3の成分には、更に必要に応じて、第三級アミン、イミダゾール類、第四級アンモニウム塩類などの硬化促進剤を添加しても良い。このような硬化促進剤としては具体的には、例えば、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテート等が挙げられ、これらは1種又は2種以上を併用することもできる。
さらに、接着剤層3の成分には、必要に応じて無機フィラーを添加することができる。具体的には水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、ほう酸アルミウイスカ、窒化ほう素、結晶質シリカ、非晶質シリカなどが挙げられ、これらは、1種又は2種以上を併用することもできる。
粘着フィルム4のラベル部5及び縁部6は、例えば同一材料によって形成されている。こうすることで、プリカット加工において、粘接着フィルムを張り合わせる工程を簡略化できる。また、粘着フィルム4は、少なくとも1層の基材と、少なくとも1層の粘着剤層とからなる。これにより、ダイシング時の加工性及びダイボンディング時のプロセス性を良好に確保できる。基材には、ダイボンディング工程におけるエキスパンド時にフィルムの破断などが生じず、かつ均等に伸長する素材であり、ウェハラミネート時の熱によって、収縮しない素材であれば特に制限なく用いることができる。
このような素材としては、例えば結晶性ポリプロピレン、非晶性ポリプロピレン、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、低密度直鎖ポリエチレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル(ランダム、交互)共重合体、エチレン−ブテン共重合体、エチレン−ヘキセン共重合体、ポリウレタン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミド、全芳香族ポリアミド、ポリフェニルスルフイド、アラミド(紙)、ガラス、ガラスクロス、フッ素樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、セルロース系樹脂、シリコーン樹脂や、これらに可塑剤を混合した混合物、また、電子線照射により架橋を施した硬化物などが挙げられる。
また、粘着剤層としては、公知の材料が用いられ、感光性材料及び非感光性材料の両方とも使用可能である。また用途に応じて、感光性粘着剤層に予め紫外線を照射することで、粘着剤層の一部又は全部を硬化したものも使用することができる。
以下、本発明の実施例について更に詳細に説明する。
[接着剤層の作製]
接着剤層3の作製にあたり、エポキシ樹脂としてYDCN−703(東都化成(株)製商品名、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、エポキシ当量210、分子量1200、軟化点80℃)55重量部、フェノール樹脂としてミレックスXLC−LL(三井化学(株)製商品名、フェノール樹脂、水酸基当量175、吸水率1.8%、350℃における加熱重量減少率4%)45重量部、シランカップリング剤としてNUC A−189(日本ユニカー(株)製商品名、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン)1.7重量部とNUCA−1160(日本ユニカー(株)製商品名、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン)3.2重量部、フィラーとしてアエロジルR972(シリカ表面にジメチルジクロロシランを被覆し、400℃の反応器中で加水分解させた、メチル基などの有機基を表面に有するフィラー、日本アエロジル(株)製商品名、シリカ、平均粒径0.016μm)32重量部からなる組成物に、シクロヘキサノンを加えて攪拌混合し、更にビーズミルを用いて90分混練した。
次に、上述したエポキシ樹脂にグリシジルアクリレート又はグリシジルメタクリレート3重量%を含むアクリルゴムHTR−860P−3(ナガセケムテックス(株)製商品名、重量平均分子量80万)を280重量部、及び硬化促進剤としてキュアゾール2PZ−CN(四国化成(株)製商品名、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール)を0.5重量部加え、攪拌混合し、真空脱気し、ワニスを得た。
得られたワニスを、離型処理が施され、かつヤング率が4GPaである厚さ35μm、幅300mmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に、塗工幅が290mmとなるよう塗布し、140℃で5分間加熱乾燥して、膜厚が10μmのBステージ状態の塗膜を形成した。その後、離型フィルム2を備えた接着剤層3を作製した。
[粘着フィルムの作製]
粘着フィルム4の作製にあたり、まず、スリーワンモータ、撹拌翼、窒素導入管が備え付けられた容量4000mlのオートクレーブに酢酸エチル1000g、2−エチルヘキシルアクリレートを650g、2−ヒドロキシエチルアクリレートを350g、アゾビスイソブチロニトリルを3.0gを配合し、均一になるまで撹拌後、流量100ml/minにて60分間バブリングを実施し、系中の溶存酸素を脱気した。1時間かけて60℃まで昇温し、昇温後4時間重合させた。その後1時間かけて90℃まで昇温し、更に90℃にて1時間保持後、室温に冷却した。
次に、酢酸エチルを1000g加えて撹拌し希釈した。これに重合禁止剤としてメトキノンを0.1g、ウレタン化触媒として、ジオクチルスズジラウレートを0.05g添加したのち、2−メタクリロキシエチルイソシアネート(昭和電工(株)製カレンズMOI)を100g加え、70℃で6時間反応させたのち室温に冷却した。その後、酢酸エチルを加え、アクリル樹脂溶液中の不揮発分含有量が35質量%となるよう調整し、連鎖重合可能な官能基を有するアクリル樹脂溶液を得た。この樹脂の酸価を、JIS K0070に従って、酸価と水酸基価を測定したところ、酸価は検出されなかった。水酸基価を求めたところ、121mgKOH/gであった。
また、得られたアクリル樹脂を60℃で一晩真空乾燥し、得られた固形分をエレメンタール社製全自動元素分析装置varioELにて元素分析し、窒素含有量から導入された2−メタクリロキシエチルイソシアネートの含有量を算出したところ、0.59mmol/gであった。
また、東ソー株式会社製SD−8022/DP−8020/RI−8020を使用し、カラムには日立化成工業株式会社製Gelpack GL−A150−S/GL−A160−Sを用い、溶離液にテトラヒドロフランを用いてGPC測定をした結果、ポリスチレン換算重量平均分子量は42万であった。
次に、上述の方法で得られた連鎖重合可能な二重結合を有するアクリル樹脂溶液を固形分として100g、架橋剤として多官能イソシアネート(日本ポリウレタン工業(株)製、コロネートL、固形分75%)を固形分として13.0g、光開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバスペシャリティケミカルズ(株)製、イルガキュア184)を1.0g、更に総固形分含有量が22質量%となるように酢酸エチルを加え、10分間均一に撹拌してダイシングフィルム用の粘着剤層用ワニスを得た。
そして、アプリケータを用いて粘着剤層厚みが10μmとなるようにギャップを調整しながら、片面が離型処理された厚み38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に粘着剤用ワニスを塗工し、80℃で5分間乾燥した。別途、片面がコロナ処理された厚み100μmのポリオレフィンフィルムを用い、ポリオレフィンフィルムのコロナ処理面と、上述粘着剤層付きポリエチレンテレフタレートフィルムの粘着剤層面を室温にて張り合わせ、ゴムロールで粘着させることで粘着剤層をポリオレフィンフィルムに転写した。その後、室温で14日間放置することで離型フィルム付きの粘着フィルム4を得た。
[ウェハ加工用テープの作製]
ウェハ加工用テープの作製には、離型フィルム2上に接着剤層3が形成された接着フィルムを用いた。接着剤層3に対して、離型フィルム2への切り込み深さが10μm以下になるように調整して直径220mmの円形プリカット加工を行った。その後、接着剤層3の不要部分を除去した。次に、離型フィルムを剥離した粘着フィルム4を室温でラミネートし、粘着フィルム4に対して離型フィルム2への切り込み深さが10μm以下となるように調節して接着剤層3と同心円状に直径270mm及び直径277mmの2つの円形プリカット加工を行った。この後、粘着フィルム4に切り込まれた2つの同心円に挟まれた不要部を除去し、粘着フィルム4のラベル部5及び縁部6を形成した。これにより、貫通穴7を形成する前のウェハ加工用テープを得た。
[実施例1]
実施例1では、上記のウェハ加工用テープにおいて、図4に示すように、離型フィルム2と縁部6の第2の部分6bとの重ね合わせ部分に、幅10mm、長さ20mmの長方形の貫通穴7Aを、接着剤層32箇所当たり計16箇所左右対称に設け、ウェハ加工用テープ1Aを得た。重量から算出した縁部6の総面積は39000mmであり、貫通穴7Aの1個当たりの面積は200mmであり、縁部6の総面積に対する貫通穴7Aの総面積の割合は8.2%であった。
[実施例2]
実施例2では、上記のウェハ加工用テープにおいて、図5に示すように、離型フィルム2と縁部6の第2の部分6bとの重ね合わせ部分に、幅5mm、長さ10mmの長方形の貫通穴7Bを、接着剤層32箇所当たり計16箇所左右対称に設け、ウェハ加工用テープ1Bを得た。重量から算出した縁部6の総面積は39000mmであり、貫通穴7Bの1個当たりの面積は50mmであり、縁部6の総面積に対する貫通穴7Bの総面積の割合は5.4%であった。
[実施例3]
実施例3では、上記のウェハ加工用テープにおいて、図6に示すように、離型フィルム2と縁部6の第2の部分6bとの重ね合わせ部分に、短軸長さ2mm、長軸長さ3mmの楕円形の貫通穴7Cを、接着剤層32箇所当たり計96箇所左右対称に設け、ウェハ加工用テープ1Cを得た。重量から算出した縁部6の総面積は39000mmであり、貫通穴7Cの1個当たりの面積は18.84mmであり、縁部6の総面積に対する貫通穴7Cの総面積の割合は4.6%であった。
[実施例4]
実施例4では、上記のウェハ加工用テープにおいて、図7に示すように、離型フィルム2と縁部6の第2の部分6bとの重ね合わせ部分に、幅2mm、長さ5mmの長方形の貫通穴7Dを、接着剤層32箇所当たり計20箇所左右対称に設け、ウェハ加工用テープ1Dを得た。重量から算出した縁部6の総面積は39000mmであり、貫通穴7Dの1個当たりの面積は10mmであり、縁部6の総面積に対する貫通穴7Dの総面積の割合は0.51%であった。
[比較例1]
比較例1では、貫通穴を設けずに上記のウェハ加工用テープをそのままウェハ加工用テープ10Aとした。
[比較例2]
比較例2では、上記のウェハ加工用テープにおいて、図8に示すように、離型フィルム2と縁部6の第2の部分6bとの重ね合わせ部分に、幅10mm、長さ30mmの長方形の貫通穴17Bを、接着剤層32箇所当たり計16箇所左右対称に設け、ウェハ加工用テープ10Bを得た。重量から算出した縁部6の総面積は39000mmであり、貫通穴17Bの1個当たりの面積は300mmであり、縁部6の総面積に対する貫通穴17Bの総面積の割合は12.3%であった。
[比較例3]
比較例3では、上記のウェハ加工用テープにおいて、図9に示すように、離型フィルム2と縁部6の第2の部分6bとの重ね合わせ部分に、直径2mmの円形の貫通穴17Cを、接着剤層32箇所当たり計16箇所左右対称に設け、ウェハ加工用テープ10Cを得た。重量から算出した縁部6の総面積は39000mmであり、貫通穴17Cの1個当たりの面積は3.14mmであり、縁部6の総面積に対する貫通穴17Cの総面積の割合は0.12%であった。
[評価試験]
上述した実施例1〜4及び比較例1〜3の各サンプルを接着剤層3が100箇所分配置される長さで用意し、これを3インチのプラスチック製コアに巻き取り圧1kgfにて巻いて、5℃で1ヶ月間保存した。その後、各サンプルの外観(貫通穴周りの皺)、巻きずれ、及び転写痕について観察した。また、歯角10°の鋭角くさびを用い、送引速度1.0m/min及び折れ曲がり角度60°の状態で、離型フィルム2からの縁部6の剥離が生じるか否かを観察した。判定基準は以下のとおりである。
外観の判定:
◎:全体に皺がなく良好
○:縁部に僅かに皺があるが、実用上問題なし
×:部分的に皺が発生
巻きずれの判定:
◎:巻きずれが発生せず良好
○:僅かに巻きずれが発生するが、実用上問題なし
×:巻きずれが酷く、ハンドリングに難あり
転写痕の判定:
◎:転写痕は発生せず
○:僅かに転写痕が見られるが、実用上問題なし
×:全面に明らかな転写痕がみられる
剥離の判定:
○:剥離は一切発生せず
×:一部に剥離の痕跡あり
図10は、評価試験の結果を示す図である。同図に示すように、実施例1〜4では、外観、巻きずれ、転写痕、剥離の全ての項目で良好な結果が得られている。これに対し、離型フィルム2と縁部6の第2の部分6bとの重ね合わせ部分に貫通穴を設けない比較例1では、巻きズレ、転写痕、剥離が生じ、貫通穴の面積が過剰となっている比較例2では、皺の発生が顕著であった。また、貫通穴の面積が不足している比較例3では、皺の発生は見られないものの、比較例1と同様に巻きズレ、転写痕、剥離が生じた。
1…ウェハ加工用テープ、2…離型フィルム、3…接着剤層、4…粘着フィルム、5…ラベル部、6…縁部、6a…第1の部分、6b…第2の部分、7…貫通穴。

Claims (10)

  1. 半導体ウェハのダイシング及びダイシングによって得られた半導体チップのダイボンディングに用いられる長尺のウェハ加工用テープであって、
    テープの基部をなす離型フィルムと、
    前記半導体ウェハの形状に対応して前記離型フィルムの一面側に所定の間隔で設けられた接着剤層と、
    前記接着剤層を覆うように前記接着剤層に積層されたラベル部、及び前記ラベル部から離間して前記離型フィルムの両脇に設けられた縁部からなる粘着フィルムと、を備え、
    前記離型フィルムと前記粘着フィルムの前記縁部との重なり部分に複数の貫通穴が形成されていることを特徴とするウェハ加工用テープ。
  2. 前記粘着フィルムの前記縁部は、前記ラベル部よりも外側に位置する第1の部分と、前記ラベル部間に張り出す第2の部分とを有し、
    前記貫通穴は、テープの幅方向において前記接着剤層よりも外側に位置するように前記第2の部分に形成されていることを特徴とする請求項1記載のウェハ加工用テープ。
  3. 前記貫通穴1個当たりの面積が200mm以下であることを特徴とする請求項1又は2記載のウェハ加工用テープ。
  4. 前記貫通穴1個当たりの面積が5mm以上50mm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載のウェハ加工用テープ。
  5. 前記貫通穴の総面積が前記縁部の総面積に対して0.5%以上10%以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載のウェハ加工用テープ。
  6. 前記離型フィルムを通る前記貫通穴の断面形状と、前記粘着フィルムの前記縁部を通る前記貫通穴の断面形状とが同一であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項記載のウェハ加工用テープ。
  7. 前記離型フィルムのヤング率が2Ga以上であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項記載のウェハ加工用テープ。
  8. 前記ラベル部と前記縁部とが同一材料によって形成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項記載のウェハ加工用テープ。
  9. 前記接着剤層がエポキシ樹脂、フェノール樹脂、及びエポキシ基含有アクリル共重合体を含有してなることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項記載のウェハ加工用テープ。
  10. 前記粘着フィルムが、少なくとも1層の基材と、少なくとも1層の粘着剤層とからなることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項記載のウェハ加工用テープ。
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