JP6278178B2 - ウエハ加工用テープ - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、ウエハ加工用テープに関する。
一般に、半導体装置の製造工程では、半導体ウエハに伸縮性かつ粘着性のあるダイシングテープを貼り付けたのち、半導体ウエハを切断(ダイシング)する工程、ダイシングテープを伸張(エキスパンド)する工程、ダイシングされたチップをピックアップする工程等が行われる。
上記半導体装置の製造工程に使用されるウエハ加工用テープとして、基材層と粘着層とからなるダイシングテープに、接着層(ダイボンドフィルム)が積層されたダイシング・ダイボンドフィルムが提案されている。
従来、ダイシング・ダイボンドフィルムを用いる場合、ダイシング工程では、ダイシングブレードを用い半導体ウエハと接着層とを一緒にダイシングしていた。しかし、ダイシングする半導体ウエハの薄肉化により、チップ欠けやチップ割れが問題となってきた。
近年、半導体ウエハの切断方法として、レーザ加工装置を用い、非接触にて半導体ウエハを切断する、いわゆるステルスダイシング法が提案されている。
例えば、特許文献1に開示されたステルスダイシング法では、まず、接着層を介在させてダイシングテープが貼り付けられた半導体ウエハを用意する。次いで、半導体ウエハの内部に焦点光を合わせてレーザ光を照射することにより半導体ウエハの内部に多光子吸収による改質領域を形成し、改質領域からなる切断予定部を形成する工程が行われる。その後、ダイシングテープをエキスパンドし、切断予定部に沿って半導体ウエハ及び接着層を分断する工程が行われる。
特許文献1に開示されたステルスダイシング法によれば、レーザ光の照射とダイシングテープのエキスパンドによって、非接触で半導体ウエハと接着層とを切断できる。そのため、ダイシングブレードを用いる場合に生じるチップ欠け、チップ割れ等の解消が可能である。したがって、ステルスダイシング法は、例えば50μm以下の薄肉化した半導体ウエハに特に有効である。
しかしながら、ステルスダイシング法では、半導体ウエハ及び接着層を分断する際に、分断の衝撃により、接着層が粘着層から剥離し、飛散したり捲れ上がったりする問題があった。
特許4358502号公報
本発明の実施形態は、半導体ウエハと接着層とを分断する際に、接着層の剥離を防止できるウエハ加工用テープを提供することを目的とする。
本発明の実施形態は、上記課題を解決するために、検討を重ねた結果得られたものであり、基材層、粘着層、及び接着層をこの順に有するウエハ加工用テープであって、前記粘着層と前記接着層との接着強度が、前記接着層の外周部の少なくとも一部において、前記接着層の中央部よりも高められているウエハ加工用テープに関する。
前記ウエハ加工用テープの好ましい形態として、前記接着層の外周部の少なくとも一部が、粘着テープによって前記粘着層に接着されているウエハ加工用テープが挙げられる。
また、他の好ましい形態として、前記接着層の外周部の少なくとも一部が、アンカー効果によって前記粘着層に接着されているウエハ加工用テープが挙げられる。
本発明の実施形態であるウエハ加工用テープを用いることにより、半導体ウエハと接着層とを分断する際に、接着層の剥離を防止できる。
図1は、接着強度を高める前のウエハ加工用テープの一例を示す模式図である。 図2は、本発明の実施形態であるウエハ加工用テープの一例を示す模式図である。 図3は、本発明の実施形態であるウエハ加工用テープの一例を示す模式図である。
以下、図面を参照しながら、好適な実施形態であるウエハ加工用テープについて説明する。なお、図面の説明において同一要素には同符号を付し、重複する説明は省略する。また、図面は理解を容易にするため一部を誇張して描いており、寸法比率は説明のものと必ずしも一致しない。
本実施形態のウエハ加工用テープは、ダイシング工程、エキスパンド工程、ピックアップ工程、ダイボンド工程等の半導体装置製造工程における半導体ウエハ及び当該半導体ウエハから得られる半導体チップの加工に使用できる。
本実施形態のウエハ加工用テープは、基材層、粘着層、及び接着層をこの順に有する。ウエハ加工用テープは、さらに保護フィルム層等の任意の層を有していてよい。また、各層は、それぞれ二層以上から形成されていてもよい。図1(a)は、接着強度を高める前のウエハ加工用テープの一例を示す断面模式図であり、図1(b)は、接着強度を高める前のウエハ加工用テープの一例を示す平面模式図である。図1(a)に示すウエハ加工用テープは、基材層10、粘着層1、接着層2、及び保護フィルム層20を有し、図1(b)に示すウエハ加工用テープは、基材層10、粘着層1、及び接着層2を有している。
基材層、保護フィルム層、接着層、及び粘着層について説明する。
[基材層]
基材層10としてプラスチックフィルムを用いることができる。プラスチックフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリ−4−メチルペンテン−1、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エチル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸メチル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、これらのアイオノマー等のα−オレフィンの単独重合体又は共重合体であるポリオレフィン;ポリテトラフルオロエチレン;ポリビニルアセテート;ポリ塩化ビニル;ポリイミド、又はこれらから選択される2種以上を含む混合物等から形成されるフィルムが挙げられる。
基材層10と粘着層1との密着性を向上させるために、基材層10の表面に、コロナ処理、クロム酸処理、オゾン暴露処理、火炎暴露処理、イオン化放射線処理等の化学的又は物理的表面処理が施されていてもよい。
基材層10の厚さは、作業性を損なわない範囲で適宜選択される。但し、粘着層1を構成する粘着剤として、高エネルギー線(中でも紫外線)硬化性粘着剤を用いる場合は、その高エネルギー線の透過を阻害しない厚みが好ましい。基材層10の厚さは、例えば10〜500μm、好ましくは50〜200μmであり、さらに好ましくは70〜150μmである。この範囲は実用的に問題がなく、経済的にも有効な範囲であるといえる。
基材層10として、温度−10℃、引張り速度500mm/minにおける引張り変形時に降伏点を有さないフィルムを用いることが好ましい。降伏点を有さないことは、低温エキスパンドの際にネッキングの発生を防止でき、基材層が破断しにくくなるという点で好ましい。
降伏点を有さないとは、フィルムの引張り試験に基づいて作成された応力ひずみ線図において、傾きdY/dXが正の値から0又は負の値に変化する点がないことをいう。引張り試験には、例えば、テンシロン万能材料試験機(例えば、株式会社オリエンテック製「RTC−1210」)を用いることができる。
基材層10の形状(平面視形状)は、粘着層1の平面視形状と同じかそれより一回り広い面積を持ち、粘着層1を支持できる形状であり、接着層2と重なり合わない外周部10a(ダイシング用リング載置部となる)を有する形状であることがより好ましい。例えば、円形、略円形、四角形、五角形、六角形、八角形、ウエハ形状等がある。
[保護フィルム層]
保護フィルム層20として、上述のプラスチックフィルムを用いることができる。例えば、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂からなるフィルムを用いてもよく、フッ素樹脂フィルムは、表面エネルギーが低いために好ましい。
保護フィルム層20と接着層2との間の剥離力を低く抑えるために、保護フィルム層20は、シリコーン系剥離剤、フッ素系剥離剤、長鎖アルキルアクリレート系剥離剤等の離型剤により処理されていることが好ましい。このようなフィルムとしては、市販品として、例えば、帝人デュポンフィルム株式会社製のテイジンテトロンフィルム「A−63」(PETフィルム、離型処理剤:変性シリコーン系)、同じく帝人デュポンフィルム株式会社製のテイジンテトロンフィルム「A−31」(PETフィルム、離型処理剤:Pt系シリコーン系)等がある。
保護フィルム層20の厚さは、作業性を損なわない範囲で適宜選択される。保護フィルム層20の厚さは、例えば100μm以下、好ましくは10〜75μm、さらに好ましくは25〜50μmである。この範囲は実用的に問題がなく、経済的にも有効な範囲であるといえる。
保護フィルム層20の形状(平面視形状)は、基材層10より広い面積を持ち、接着層2、粘着層1、及び基材層10を保護し、支持できる形状であることが好ましい。例えば、円形、略円形、四角形、五角形、六角形、八角形、ウエハ形状、矩形、長尺状等がある。取扱い性に優れる点で、矩形、長尺状等が好ましい。
[接着層]
接着層2は、熱硬化性樹脂を含有する樹脂組成物を用いて形成できる。樹脂組成物としては、例えば、ベース樹脂として、アクリルゴム、ポリイミド樹脂、フェノキシ樹脂等のフィルム形成性を有する樹脂と、熱硬化性成分として、エポキシ樹脂、ビスマレイミド樹脂、トリアジン樹脂、フェノール樹脂等の熱により硬化する樹脂とを含有する組成物が挙げられる。樹脂組成物は、さらに熱硬化性樹脂と反応する硬化剤を含んでもよい。ウエハ加工用テープの用途によっては、接着層2の硬化時間が長いことが好ましく、硬化時間を長くするため、硬化剤は、ポリウレタン系、ポリエステル系等の高分子物質等で被覆され、マイクロカプセル化されていてもよい。また、樹脂組成物は、イミダゾールなどの硬化促進効果を有する硬化促進剤を含んでもよい。各成分は、それぞれ単独で又は二種類以上を組み合わせて使用できる。
接着層2と半導体ウエハとの接着強度を上げるために、樹脂組成物は、カップリング剤を含んでもよく、カップリング剤としては、例えば、シラン系、チタン系、アルミニウム系等のカップリング剤が挙げられる。シラン系カップリング剤としては、例えば、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシランが挙げられる。カップリング剤は、単独で又は二種類以上を組み合わせて使用できる。
樹脂組成物には、接着層2の流動性を制御し、弾性率を向上させる観点から、前述した高エネルギー線の透過を維持できる程度にフィラーを加えてもよい。フィラーとしては、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、窒化ほう素、結晶性シリカ、非晶性シリカ等からなるフィラーが挙げられる。フィラーの形状は特に制限されるものではない。フィラーは単独で又は二種類以上を組み合わせて使用できる。
樹脂組成物にイオン捕捉剤を添加してイオン性不純物を吸着させることにより、接着層2の吸湿時の絶縁信頼性を向上させることもできる。イオン捕捉剤としては、例えば、トリアジンチオール系化合物、ビスフェノール系還元剤等の、銅がイオン化して溶け出すことを防止するため銅害防止剤として知られる化合物や、ジルコニウム系化合物、アンチモンビスマス系化合物、マグネシウムアルミニウム系化合物等の無機イオン吸着剤が挙げられる。
接着層2を形成する際に、樹脂組成物はワニスの状態にされていてもよい。樹脂組成物をワニス化するための溶剤としては、有機溶媒が好ましく、有機溶媒は、沸点を参考に、接着層を作製する際の揮発性を考慮して選択できる。例えば、メタノール、エタノール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、酢酸エチル、メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、キシレン等の比較的沸点が低い溶媒は、接着層を作製する際に硬化が進みにくいという点で好ましい。溶媒は、単独で又は二種類以上を組み合わせて使用できる。
接着層2の厚さは、例えば3〜200μm、好ましくは4〜100μm、さらに好ましくは5〜50μmである。3μm以上であると、薄い半導体ウエハに対しても十分な接着力を確保でき、また、回路基板の凸電極を良好に埋め込むことができるという点で好ましい。一方、200μm以下であると、半導体装置の小型化の要求に応えることができるという点で好ましい。なお、200μmよりも厚くしてもよいが、不経済であり、また、特性上の利点も期待できないという傾向がある。
接着層2の主面の形状(平面視形状)は、円形、略円形、又は半導体ウエハ形状が好ましい。
接着層2は、硬化反応前(Bステージの状態)における動的粘弾性測定による0℃の弾性率が、500MPa以上であることが好ましく、1,000MPa以上であることがより好ましい。0℃の弾性率が500MPa以上であると、分断しやすくなる傾向がある。また、0℃の弾性率は、分断性、取り扱い性等を考慮し、2,000MPa以下であることが好ましく、1,750MPa以下であることがより好ましい。弾性率の測定には、動的粘弾性測定装置(例えば、レオロジ社製「DVE−V4」)を使用できる。
[粘着層]
粘着層1としては、室温(25℃)及び−10℃で粘着力があり、接着層2に対し密着力を有するものが好ましい。粘着層1は、粘着剤として機能するベース樹脂を含有する樹脂組成物を用いて形成できる。粘着層1を構成するベース樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、各種合成ゴム、天然ゴム、ポリイミド樹脂などが挙げられる。糊残りしにくいという観点から、ベース樹脂は、架橋剤などの他の添加剤と反応しうる官能基、例えば、水酸基、カルボキシル基等を有していることが好ましい。ベース樹脂として、紫外線や放射線等の高エネルギー線や熱によって硬化する(すなわち、粘着力が低下する)樹脂を使用してもよい。
また、粘着力の調整のため、樹脂組成物は、架橋反応によりベース樹脂の官能基と反応する架橋剤として、好ましくは、エポキシ基、イソシアネート基、アジリジン基及びメラミン基から選ばれる少なくとも1種の官能基を有する化合物を含有する。ベース樹脂及び架橋剤は、それぞれ単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。また、反応速度が遅い場合は、適宜にアミンやスズ等の触媒を用いることができる。
紫外線や放射線等の高エネルギー線や熱によって硬化するベース樹脂を使用する場合は、さらに光重合開始剤や熱重合開始剤を添加することが望ましい。また、粘着特性を調整するために、ロジン樹脂系、テルペン樹脂系等のタッキファイヤー、各種界面活性剤等の任意成分を適宜含有させてもよい。粘着層1を形成する際に、樹脂組成物はワニス化されていてもよい。ワニスには、接着層2の形成に用いられる上記の溶媒の使用が可能である。
粘着層1の主面の形状(平面視形状)は、接着層2の平面視形状よりも一回り広い面積を持ち、接着層2を支持できる形状で、接着層2と重なり合わない外周部1a(ダイシング用リング載置部となる)を有する形状が好ましい。円形、略円形、四角形、五角形、六角形、八角形、ウエハ形状等がある。ただし、前記した接着層2の好ましい形状(円形やウエハ形状)との関係から、好ましい形状は円形である。
粘着層1で、接着層2と重なり合わない外周部1aは、ダイシング用リングを載置し、固定するのに充分な面積とするのが好適である。
粘着層1の厚さは、例えば1〜100μm、好ましくは2〜50μm、さらに好ましくは5〜40μmである。1μmよりも厚いと接着層2との十分な接着力を確保でき、分断時に半導体チップ及び接着層2の飛散を防止する観点から好ましい。一方、100μmよりも厚くしてもよいが、不経済であり、また、特性上の利点も期待できないという傾向がある。
粘着層1と接着層2とは、分断の際に両者の間で剥離が生じ、接着層2が半導体ウエハ上に飛散し、または、接着層2が捲れ上がり、半導体ウエハ上に乗ることを防止するために、密着していることが好ましい。具体的には、接着強度が高められていない箇所において、粘着層と接着層間の温度25℃、剥離速度500mm/分におけるT字剥離強度が、0.1N/25mm以上であることが好ましく、0.15N/25mm以上であることがより好ましく、0.2N/25mm以上であることがさらに好ましい。また、T字剥離強度は、2N/25mm以下であることが好ましく、1N/25mm以下であることがより好ましく、0.5N/25mm以下であることがさらに好ましい。2N/25mm以下であることは、分断後に通常、常温で行われるピックアップ工程において良好なピックアップ性が得られる点でも好ましい。
分断性向上のために低温でエキスパンドが行われる場合があることを考慮すると、粘着層1と接着層2とは、低温時に密着していることが好ましい。具体的には、接着強度が高められていない箇所において、粘着層と接着層間の−10℃、剥離速度500mm/分におけるT字剥離強度が、0.07N/25mm以上であることが好ましく、0.08N/25mm以上であることがより好ましく、0.1N/25mm以上であることがさらに好ましい。また、T字剥離強度は、1.5N/25mm以下であることが好ましく、1N/25mm以下であることがより好ましく、0.5N/25mm以下であることがさらに好ましい。1.5N/25mm以下であることは、分断後に通常、常温で行われるピックアップ工程において良好なピックアップ性が得られる点でも好ましい。
粘着層1と接着層2のT字剥離強度は、以下の方法で測定できる。まず、ラミネーターにより粘着層と接着層を貼り合せた後に、25mm幅の矩形のサンプルを切り出す。粘着層に、高エネルギー線硬化型の粘着剤が用いられている場合は、高エネルギー線照射前のサンプルを用いて測定を行う。サンプルを用いて、例えば、テンシロン万能材料試験機(例えば、株式会社オリエンテック製「RTC−1210」)を用い、温度25℃又は−10℃、剥離速度500mm/分でT字剥離強度を測定する。
ウエハ加工用テープは、例えば以下に述べる方法により作製できる。すなわち、まず保護フィルム層20上に、接着層2を形成するための樹脂組成物(原料のベース樹脂等を有機溶剤等の溶媒に溶解させてワニス化したもの)を、ナイフコート法、ロールコート法、スプレーコート法、グラビアコート法、バーコート法、カーテンコート法等により塗工し、溶媒を除去して接着層2を形成し、保護フィルム層20と接着層2とを有する接着シートを得る。別途、支持フィルム上に、粘着層1を形成するための組成物(原料のベース樹脂等を有機溶剤等に溶解させてワニス化したもの)を上記と同様の方法により塗工し、溶媒を除去して、粘着層1を形成する。次いで、粘着層1上に基材層10を積層し、粘着層1と基材層10とを有するダイシングテープを得る。接着層2と、粘着層1及び基材層10とを所期の形状にプリカットするとともに、接着層2上に、支持フィルムを剥離したダイシングテープを、接着層2と粘着層1とが接するように積層する。積層には、一般的なラミネーターを使用でき、例えば、ラミネート温度50℃〜100℃、線圧0.5〜3.0kgf/cm、送り速度0.2〜2.0m/分の条件で積層する。これにより、基材層10、粘着層1、接着層2及び保護フィルム層20を、この順に有するウエハ加工用テープを得ることができる。
続いて、粘着層と接着層との接着強度を高める方法について説明する。
本実施形態のウエハ加工用テープは、エキスパンド時における接着層2の粘着層1からの剥離を抑制する目的で、粘着層1と接着層2との接着強度が、接着層2の外周部の少なくとも一部において、接着層2の中央部よりも高められている。例えば、図2及び3に示すように、本実施形態のウエハ加工用テープは、接着層2の外周部2aで、粘着層1と接着層2との接着が補強されている。補強する方法としては、(1)接着層2の外周部2aの少なくとも一部を粘着テープによって粘着層1に接着する、すなわち、粘着層1と接着層2とを粘着テープで貼り付ける(図2(a)及び(b))、(2)接着層2の外周部2aの少なくとも一部をアンカー効果によって粘着層1に接着する、すなわち、接着層2が粘着層1にアンカリングされている状態になるよう、ピン等により加工する(図3)などが挙げられる。補強によって、接着層の外周部の少なくとも一部において、接着強度が高められる。なお、アンカー効果とは、接着層と粘着層との機械的結合による効果をいい、例えば、接着剤が粘着層表面の孔、凹み等に侵入することによって発揮される。
粘着層1と接着層2との接着強度を高める方法は特に限定されない。上記(1)のように、粘着層1と接着層2との間の接着力自体は変化しないが、他の部材を用いて粘着層2と接着層1とが接着されている例も本発明の実施形態に含まれる。接着強度が、接着層の外周部の少なくとも一部において、接着層の中央部よりも高められていることは、例えば、上述のT字剥離強度の測定により、接着層外周部の剥離強度と接着層中央部の剥離強度とを比較して確認できる。25℃及び−10℃の少なくともいずれか一方のT字剥離強度の測定によって、接着層の外周部の剥離強度が高いことが確認できれば、接着層の外周部の接着強度が高められているといえる。
[方法(1)]
用いる粘着テープとしては、粘着層1と接着層2との接着強度を高めることができれば、特に材質は限定されない。例えば、日東電工株式会社製のポリエステルテープ(透明)「♯31B」、日東電工株式会社製のポリエステルテープ(青)「♯337」等を用いることができる。
図2(a)では、粘着層1と接着層2との界面に、複数枚の粘着テープが貼り付けられている。粘着テープのサイズや貼り付け位置は、特に限定されないが、接着層2には半導体ウエハが貼り付けられること、また、粘着層1にはダイシング用リングが貼り付けられることを考慮したうえで、適宜設定することが好ましい。例えば、幅0.5〜3cm、長さ2〜4cmの矩形にカットした粘着テープ30を、粘着テープ30の幅方向の中央が粘着層及び接着層の界面3にほぼ一致するように、貼り付けることが好ましい。貼り付け枚数は、例えば4〜16枚とする。
T字剥離強度の測定は、例えば、図2(a)に、外周部測定用のサンプル4a(幅25mm×長さ50mm)、中央部測定用のサンプル4b(幅25mm×長さ50mm)として示した箇所から切り出したウエハ加工用テープを用いて行うことができる。
図2(b)では、粘着層1と接着層2との界面4に、リング状の粘着テープ40が貼り付けられている。リング状の粘着テープ40の形状は、接着層2の形状に応じて定められ、また、リング状の粘着テープ40の幅は、例えば1〜3cmとすることが好ましい。リング状の粘着テープ40は、充分な大きさを有する市販の粘着テープをリング状にカットして得られる。
粘着テープ(矩形の粘着テープ30、リング状の粘着テープ40)の貼り付けは、基材層10、粘着層1、接着層2及び保護フィルム層20を有するウエハ加工テープから、保護フィルム層2を剥離した後に行うことができる。半導体ウエハを貼り付ける前でも後でも構わない。
[方法(2)]
図3では、接着層2の外周部2aに、ピンによる加工が施されている。ピンによる加工として、例えば、接着層2の外周部2a(粘着層と接着層の界面3より内側のリング状の部分)の複数個所に、ピンを刺し、ウエハ加工用テープに穴50を開け、その後、ピンを抜くという加工が挙げられる。用いるピンとしては、粘着層1と接着層2との接着強度を高めることができれば、特に材質は限定されない。例えば、市販の縫い針を用いることができる。
ピンのサイズやピンを刺す位置も、特に限定されないが、接着層2には半導体ウエハが貼り付けられることを考慮したうえで、適宜設定することが好ましい。例えば、接着層2の外周部2aである幅1〜3cmのリング状部分に、穴の密度が10〜100個/cmとなるようにピンを刺す。
ピンは、基材層10、粘着層1、接着層2、及び保護フィルム層20を有するウエハ加工テープに刺すことができる。また、保護フィルム層2を剥離した後に刺してもよく、この場合、半導体ウエハを貼り付ける前でも後でも構わない。
以上により得られたウエハ加工用テープは、ステルスダイシング法による半導体ウエハ及び接着層の分断に好ましく用いられる。ステルスダイシング法は、特に、極薄の半導体ウエハを切断するために適した方式であり、ステルスダイシング法によればチッピング発生を抑制できることが知られている。ステルスダイシング法は次にように行われる。
一例を示すと、ステルスダイシング法では、まず、半導体ウエハ内部に集光点を合わせ半導体ウエハにレーザ光を照射し、半導体ウエハ内部に多光子吸収による脆弱な改質部を形成する。半導体ウエハを個々の半導体チップに分割する予定のライン(「分割予定ライン」ともいう。)に沿ってレーザ光の照射位置を移動させると、分割予定ラインに沿った改質部(「ダイシングライン」ともいう。)を形成できる(レーザ光照射工程)。次いで、半導体ウエハの裏面(回路が形成されていない面)にウエハ加工用テープを貼り付けた後、ウエハ加工用テープを引き伸ばす(エキスパンド工程)。半導体ウエハの裏面にウエハ加工用テープを貼り付けた後に、半導体ウエハにダイシングラインを形成してもよい。レーザ光照射工程及びエキスパンド工程としては、公知の一般的な方法を適用できる。分断性の観点から、エキスパンド工程は低温、好ましくは−30〜0℃、より好ましくは−20〜−10℃で行う。
引き伸ばしにより、半導体ウエハに外部応力が与えられ、分割予定ラインに沿って半導体ウエハ及び接着層が分断され、個々の接着層付き半導体チップ(以下、単に「チップ」ともいう。)に分断されると共に、チップの間隔が広げられる。
本発明の実施形態であるウエハ加工用テープを用いることによって、分断の衝撃による接着層の飛散及び捲り上がりを防止し、歩留の低下を抑えることができる。
得られたチップは、半導体装置の製造に用いられる。チップは、粘着層からピックアップされ(ピックアップ工程)、被着体にダイボンディングされる(ダイボンディング工程)。被着体としては、半導体チップ搭載用支持部材、他の半導体チップ等が挙げられ、半導体チップ搭載用支持部材としては、例えば、42アロイリードフレーム、銅リードフレーム等のリードフレーム;ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂等からなるプラスチックフィルム;ガラス不織布基材で強化されたポリイミド樹脂、エポキシ樹脂等のプラスチックフィルム;アルミナ等のセラミックス;表面に有機レジスト層が設けられた有機基板;配線付き有機基板等が挙げられる。ダイボンディング後、封止材による封止等を行い(封止工程)、半導体装置が製造される。さらに他の工程を経てもよい。ピックアップ工程、ダイボンディング工程、及び封止工程としては、公知の一般的な方法を適用できる。
本発明を以下の実施例に基づき、さらに詳細に説明する。本発明は、これらの実施例に制限されるものではない。
(ダイシングテープの作製)
粘着剤には、主モノマーとして2−エチルヘキシルアクリレートとメチルメタクリレートを用い、官能基モノマーとしてヒドロキシエチルアクリレートとアクリル酸を用いたアクリル共重合体を溶液重合法にて得て使用した。この合成したアクリル共重合体の質量平均分子量は40万、ガラス転移点は−38℃であった。このアクリル共重合体100質量部に対し、多官能イソシアネート架橋剤(三菱化学(株)製、マイテックNY730A−T)10質量部を配合し、溶媒として酢酸エチル及びメチルエチルケトンを用い、粘着剤ワニスを調製した。得られた粘着剤ワニスを、表面に離型処理が施されたポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人デュポンフィルム(株)製、テイジンテトロンフィルムA−31、厚さ25μm)上に、乾燥時の粘着層の厚さが10μmになるよう塗工し乾燥させた。さらに、エチレン−メタクリル酸共重合体の分子間を金属イオンで架橋したアイオノマー樹脂フィルム(三井・デュポン ポリケミカル(株)製、ハイミラン1706を押出したフィルム、厚さ80μm)を粘着層上にラミネートし、ダイシングテープを得た。
(接着シートの作製)
HTR−860P−3(ナガセケムテックス(株)製、グリシジル基含有アクリルゴム、分子量100万、Tg−7℃)100質量部、YDCN−703(東都化成(株)製、o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、エポキシ当量210)5.4質量部、YDCN−8170C(東都化成(株)製、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、エポキシ当量157)16.2質量部、プライオーフェンLF2882(大日本インキ化学工業(株)製、ビスフェノールAノボラック樹脂)15.3質量部、NUCA−189(日本ユニカー(株)製、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン)0.1質量部、NUCA−1160(日本ユニカー(株)製、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン)0.3質量部、及びシクロヘキサノンを加えて撹拌混合し、真空脱気した。得られた接着剤ワニスを、表面に離型処理が施されたポリエチレンテレフタレート(帝人デュポンフィルム(株)製、テイジンテトロンフィルムA−31、厚さ75μm)上に、乾燥時の接着層の厚さが20μmになるよう塗布し、接着シートを得た。
上記で得たダイシングテープと接着シートを用い、ウエハ加工用テープを作製した。ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離したダイシングテープと、接着シートとを、プリカットした後に、粘着層と接着層とが接するように貼り合わせ、アイオノマー樹脂フィルム(基材層)、粘着層、接着層、及びポリエチレンテレフタレートフィルム(保護フィルム層)を有するウエハ加工用テープを得た。貼り合わせは、ラミネーターを用い、温度80℃、線圧1.0kgf/cm、送り速度0.5mm/分の条件で行った。なお、接着層は、12インチウエハへ適応可能なサイズの円形状にカットし、基材層及び粘着層は、接着層よりも大きい円形状であって、外周部にダイシング用リングを載置可能な形状にした。
基材層の降伏点、接着層の弾性率、及び粘着層と接着層とのT字剥離強度の測定方法及び測定結果を以下に示す。
(降伏点)
上記で用いたアイオノマー樹脂フィルムを、幅10mm×長さ60mmに切り出し、テンシロン万能材料試験機(株式会社オリエンテック製「RTC−1210」)を用い、チャック間距離40mm、温度−10℃、引張速度500mm/分の条件で引張り試験を行った。フィルムが破断するまでのひずみと応力を測定し、みずみをX軸、応力をY軸にそれぞれプロットした。降伏点(傾きdY/dXが正の値から0又は負の値に変化する点)は確認されなかった。
(弾性率)
上記で得た接着シートから、幅4mm×長さ20mmの接着層を切り出し、評価用サンプルとした。動的粘弾性測定装置(例えば、レオロジ社製、DVE−V4)を用い、チャック間距離10mm、測定温度範囲−50〜300℃、昇温速度3℃/分、引張りモード、周波数10Hzの条件で、0℃における弾性率を測定した。弾性率は550MPaであった。
(T字剥離強度)
上記で得たウエハ加工用シートからポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離した後、接着層の中央部から幅25mm×長さ50mmの評価用サンプルを切り出した。評価用サンプルに、紫外線を照射せずにテンシロン万能材料試験機(株式会社オリエンテック製「RTC−1210」)を用い、温度25℃及び−10℃、剥離速度500mm/分の条件でT字剥離強度を測定した。25℃におけるT字剥離強度は0.13N/25mm、0℃におけるT字剥離強度は0.08N/25mmであった。
(実施例1)
ウエハ加工用テープからポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離した後、接着層に、ダイシングラインが形成された厚さ50μmの12インチ半導体ウエハを、ラミネート温度80℃、線圧1.0kgf/cm、送り速度0.5mm/分の条件で貼り付けた。接着層の外周部を、2cm×3cmの粘着テープ(日東電工株式会社製、ポリエステルテープ♯31B)8枚を、粘着テープの幅方向の中央が粘着層及び接着層の界面にほぼ一致するようにそれぞれ用い、粘着層に貼り付け、接着層と粘着層の接着強度を高めた。接着強度が高められたことは、以下により確認した。その後、同様に作成したウエハ加工用テープを用いて冷却エキスパンド評価を行った。
接着層の外周部から、貼り付けた粘着テープに沿って、幅25mm×長さ50mmの評価用サンプルを切り出した。前記のT字剥離強度の測定方法と同様に、温度25℃及び−10℃のT字剥離強度を測定した。接着層の外周部の温度25℃及び−10℃におけるT字剥離強度は、いずいれも接着層の中央部のT字剥離強度より高い値を示した。
(実施例2)
ウエハ加工用テープからポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離した後、接着層に、ダイシングラインが形成された厚さ50μmの12インチ半導体ウエハを、ラミネート温度80℃、線圧1.0kgf/cm、送り速度0.5mm/分の条件で貼り付けた。粘着テープ(日東電工株式会社製、ポリエステルテープ♯31B)をカットし、リング状の粘着テープ(幅2cm)を得た。接着層の外周部を、リング状の粘着テープを用いて粘着層に貼り付け、接着層と粘着層の接着強度を高めた。接着強度が高められたことは、以下により確認した。その後、同様に作成したウエハ加工用テープを用いて冷却エキスパンド評価を行った。
接着層の外周部から、貼り付けたリング状の粘着テープに沿って、幅25mm×長さ50mmの評価用サンプルを切り出した。前記のT字剥離強度の測定方法と同様に、温度25℃及び−10℃のT字剥離強度を測定した。接着層の外周部の温度25℃及び−10℃におけるT字剥離強度は、いずいれも接着層の中央部のT字剥離強度より高い値を示した。
(実施例3)
ウエハ加工用テープの接着層の外周部(粘着層と接着層の界面より内側の幅1cmのリング状の部分)に、縫い針を用い、ウエハ加工用テープを貫通する穴を開けることにより、アンカー効果を生じさせ、接着層と粘着層の接着強度を高めた。穴の数は、25個/cmとした。接着強度が高められたことは、以下により確認した。ウエハ加工用テープからポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離した後、接着層に、ダイシングラインが形成された厚さ50μmの12インチ半導体ウエハを、ラミネート温度80℃、線圧1.0kgf/cm、送り速度0.5m/分の条件で貼り付けた。その後、同様に作成したウエハ加工用テープを用いて冷却エキスパンド評価を行った。
接着層の外周部から、穴を開けたリング状の部分に沿って、幅25mm×長さ50mmの評価用サンプルを切り出した。前記のT字剥離強度の測定方法と同様に、温度25℃及び−10℃のT字剥離強度を測定した。接着層の外周部の温度25℃及び−10℃におけるT字剥離強度は、いずいれも接着層の中央部のT字剥離強度より高い値を示した。
(比較例1)
ウエハ加工用テープからポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離した後、接着層に、ダイシングラインが形成された厚さ50μmの12インチ半導体ウエハを、ラミネート温度80℃、線圧1.0kgf/cm、送り速度0.5m/分の条件で貼り付けた。その後、ウエハ加工用テープを用いて冷却エキスパンド評価を行った。
冷却エキスパンド評価には、株式会社ディスコ製「DDS2300 Fully Automatic Die Separator」を用いた。条件を下記に示す。
エキスパンド条件
冷却温度(Temperature):−15℃
冷却時間(Cooling Time):60秒
エキスパンド量(Height):10mm
エキスパンド速度(Speed):100mm/秒
待機時間(Waiting time):10秒
エキスパンド後の接着層を観察し、分断の際に、粘着層との間で剥離が生じ、接着層が半導体ウエハ上に飛散し、又は、接着層が捲れ上がり、半導体ウエハ上に乗っていないか確認した。実施例1〜3で得たウエハ加工用シートでは、接着層が粘着層から剥がれていなかった。比較例1で得たウエハ加工用シートでは、接着層が粘着層から剥がれ、接着層が半導体ウエハ上に飛散し、かつ、捲れ上がり半導体ウエハ上に乗っていた。
以上の結果より、実施例1〜3は、歩留向上に関して効果があることが確認された。また、エキスパンド温度、エキスパンド速度等を変更させた場合にも、本発明の実施形態であるウエハ加工用シートを用いた場合には、剥離が防止され、高い歩留で半導体ウエハを切断できた。
1 粘着層
1a 粘着層の外周部
2 接着層
2a 接着層の外周部
2b 接着層の中央部
3 粘着層と接着層の界面
4a 外周部測定用のサンプル
4b 中央部測定用のサンプル
10 基材層
10a 基材層の外周部
20 保護フィルム層
30 矩形の粘着テープ
40 リング状の粘着テープ
50 穴

Claims (3)

  1. 基材層、粘着層、及び接着層をこの順に有するウエハ加工用テープであって、
    前記粘着層と前記接着層との接着強度が、前記接着層の外周部の少なくとも一部において、前記接着層の中央部よりも高められており、
    前記接着層の外周部の少なくとも一部が、アンカー効果によって前記粘着層に接着され、
    前記接着剤層の外周部の複数箇所において、前記ウエハ加工用テープにピンによる穴が開けられているウエハ加工用テープ。
  2. 前記接着剤層の外周部である幅1〜3cmのリング状部分に穴が開けられ、穴の密度が10〜100個/cm である、請求項1に記載のウエハ加工用テープ。
  3. 基材層、粘着層、及び接着層をこの順に有し、前記粘着層と前記接着層との接着強度が、前記接着層の外周部の少なくとも一部において、前記接着層の中央部よりも高められているウエハ加工用テープの製造方法であり、
    前記接着層の外周部の複数個所に、ピンを刺し、前記ウエハ加工用テープに穴を開け、その後、ピンを抜くという加工を施す工程を含む、
    ウエハ加工用テープの製造方法。
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