JP4998538B2 - 表示装置および電子機器 - Google Patents

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本発明は、表示装置および電子機器に関し、特に電気光学素子を含む画素が行列状(マトリクス状)に配置されてなる平面型(フラットパネル型)の表示装置および当該表示装置を有する電子機器に関する。
近年、画像表示を行う表示装置の分野では、発光素子を含む画素(画素回路)が行列状に配置されてなる平面型の表示装置が急速に普及している。平面型の表示装置としては、画素の発光素子として、デバイスに流れる電流値に応じて発光輝度が変化するいわゆる電流駆動型の電気光学素子、例えば有機薄膜に電界をかけると発光する現象を利用した有機EL(Electro Luminescence)素子を用いた有機EL表示装置が開発され、商品化が進められている。
有機EL表示装置は次のような特長を持っている。すなわち、有機EL素子が10V以下の印加電圧で駆動できるために低消費電力であり、また自発光素子であることから、液晶セルを含む画素ごとに当該液晶セルにて光源(バックライト)からの光強度を制御することによって画像を表示する液晶表示装置に比べて、画像の視認性が高く、しかも液晶表示装置には必須なバックライト等の照明部材を必要としないために軽量化および薄型化が容易である。さらに、有機EL素子の応答速度が数μsec程度と非常に高速であるために動画表示時の残像が発生しない。
有機EL表示装置では、液晶表示装置と同様、その駆動方式として単純(パッシブ)マトリクス方式とアクティブマトリクス方式を採ることができる。ただし、単純マトリクス方式の表示装置は、構造が簡単であるものの、電気光学素子の発光期間が走査線(即ち、画素数)の増加によって減少するために、大型でかつ高精細な表示装置の実現が難しいなどの問題がある。
そのため、近年、電気光学素子に流れる電流を、当該電気光学素子と同じ画素回路内に設けた能動素子、例えば絶縁ゲート型電界効果トランジスタ(一般には、TFT(Thin Film Transistor;薄膜トランジスタ))によって制御するアクティブマトリクス方式の表示装置の開発が盛んに行われている。アクティブマトリクス方式の表示装置は、電気光学素子が1フレームの期間に亘って発光を持続するために、大型でかつ高精細な表示装置の実現が容易である。
ところで、一般的に、有機EL素子のI−V特性(電流−電圧特性)は、時間が経過すると劣化(いわゆる、経時劣化)することが知られている。有機EL素子を電流駆動するトランジスタ(以下、「駆動トランジスタ」と記述する)としてNチャネル型のTFTを用いた画素回路では、駆動トランジスタのソース側に有機EL素子が接続されることになるために、有機EL素子のI−V特性が経時劣化すると、駆動トランジスタのゲート−ソース間電圧 gs が変化し、その結果、有機EL素子の発光輝度も変化する。
このことについてより具体的に説明する。駆動トランジスタのソース電位は、当該駆動トランジスタと有機EL素子の動作点で決まる。そして、有機EL素子のI−V特性が劣化すると、駆動トランジスタと有機EL素子の動作点が変動してしまうために、駆動トランジスタのゲートに同じ電圧を印加したとしても駆動トランジスタのソース電位が変化する。これにより、駆動トランジスタのソース−ゲート間電圧 gs が変化するために、当該駆動トランジスタに流れる電流値が変化する。その結果、有機EL素子に流れる電流値も変化するために、有機EL素子の発光輝度が変化することになる。
また、ポリシリコンTFTを用いた画素回路では、有機EL素子のI−V特性の経時劣化に加えて、駆動トランジスタの閾値電圧 th や、駆動トランジスタのチャネルを構成する半導体薄膜の移動度(以下、「駆動トランジスタの移動度」と記述する)μが経時的に変化したり、製造プロセスのばらつきによって閾値電圧 th や移動度μが画素ごとに異なったりする(個々のトランジスタ特性にばらつきがある)。
駆動トランジスタの閾値電圧 th や移動度μが画素ごとに異なると、画素ごとに駆動トランジスタに流れる電流値にばらつきが生じるために、駆動トランジスタのゲートに画素間で同じ電圧を印加しても、有機EL素子の発光輝度に画素間でばらつきが生じ、その結果、画面の一様性(ユニフォーミティ)が損なわれる。
そこで、有機EL素子のI−V特性が経時劣化したり、駆動トランジスタの閾値電圧 th や移動度μが経時変化したりしても、それらの影響を受けることなく、有機EL素子の発光輝度を一定に保つようにするために、有機EL素子の特性変動に対する補償機能、さらには駆動トランジスタの閾値電圧 th の変動に対する補正(以下、「閾値補正」と記述する)や、駆動トランジスタの移動度μの変動に対する補正(以下、「移動度補正」と記述する)の各補正機能を画素回路の各々に持たせる構成を採っている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−215213号公報
特許文献1記載の従来技術では、画素回路の各々に、有機EL素子の特性変動に対する補償機能および駆動トランジスタの閾値電圧 th や移動度μの変動に対する補正機能を持たせることで、有機EL素子のI−V特性が経時劣化したり、駆動トランジスタの閾値電圧 th や移動度μが経時変化したりしたとしても、それらの影響を受けることなく、有機EL素子の発光輝度を一定に保つことができるが、その反面、画素回路を構成する素子数が多く、画素サイズの微細化の妨げとなる。
これに対して、画素回路を構成する素子数や配線数の削減を図るために、例えば、画素回路の駆動トランジスタに供給する電源電位を切り替え可能な構成とし、当該電源電位の切り替えによって有機EL素子の発光期間/非発光期間を制御する機能を駆動トランジスタに持たせ、発光/非発光を制御する専用のトランジスタを省略する手法を採ることが考えられる。
かかる手法を採ることにより、映像信号をサンプリングして画素内に書き込む書き込みトランジスタと、この書き込みトランジスタによって書き込まれた映像信号に基づいて有機EL素子を駆動する駆動トランジスタの必要最小限の2つのトランジスタ(容量素子を除く)によって画素回路を構成できる(その詳細については後述する)。
ところで、カラー方式の表示装置において、単位画素(一画素)300aは、図20に示すように、同一の行に属する隣り合うR(赤色)G(緑色)B(青色)の三原色のサブピクセル301R,301G,301Bによって構成されているのが一般的である。
これに対して、高輝度化や低消費電力化などを図るために、図21に示すように、RGBのサブピクセル301R,301G,301Bに加えて使用頻度の高い白色(W)のサブピクセル301Wを用いて、WRGBの4種のサブピクセル301W,301R,301G,201Bで単位画素300bを構成する場合もある。
このように、単位画素300bを4種のサブピクセル301W,301R,301G,301Bで構成する場合、一般的には、図Bに示すように、正方形のサブピクセル301W,301R,301G,301Bを複数行、例えば2行に亘って上下左右に均等にレイアウトすることになる。この場合、単位画素当たりの信号線の本数を、RGBの場合の3本から2本へと削減することができる。
しかしながら、単位画素300bが2行を単位としていることから、有機EL素子の発光期間/非発光期間を制御する機能を駆動トランジスタに持たせる画素構成を採る場合、駆動トランジスタに電源電位を供給する電源供給線としてRGBの場合の2倍の本数が必要になる。
電源供給線の本数が2倍になると、当該電源供給線は画素面積にて占める割合が大きいために、画素の高精細度が低下してしまう。また、電源供給線の本数が2倍になると、当該電源供給線を駆動する電源供給走査回路の段数も2倍になるために、当該電源供給走査回路の回路規模が増大し、表示パネル上のいわゆる額縁と称される画素アレイ部の周辺部の狭額縁化が困難になる。
そこで、本発明は、複数行に属する隣接する複数のサブピクセルによって単位画素を構成するとともに、発光期間/非発光期間を制御する機能を駆動トランジスタに持たせる画素構成を採る場合において、表示パネルの高精細化および狭額縁化を可能にした表示装置および当該表示装置を有する電子機器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、電気光学素子と、映像信号を書き込む書き込みトランジスタと、前記書き込みトランジスタによって書き込まれた前記映像信号を保持する保持容量と、前記保持容量に保持された前記映像信号に基づいて前記電気光学素子を駆動する駆動トランジスタとを含むサブピクセルが行列状に配置され、複数行に属する隣接する複数の前記サブピクセルによって単位画素が構成された画素アレイ部と、前記駆動トランジスタに対して電位が異なる電源電位を選択的に供給する電源供給線とを備えた表示装置において、前記電源供給線を前記複数行ごとに、即ち単位画素ごとに1本ずつ配線する構成を採っている。
上記構成の表示装置および当該表示装置を用いた電子機器において、同一の単位画素を構成する複数行に属する複数のサブピクセルに対して、1本の電源供給線を共通化することで、複数行を例えば2行とした場合、即ち2行を単位として単位画素を構成した場合に電源供給線の本数が2倍にふやさなければならないところを増やさなくて済み、電源供給線を駆動する電源供給走査回路の回路構成もそのままで済むために、表示パネルの狭額縁化が可能になる。また、サブピクセル個々のサイズの縮小化を図ることができるために、表示パネルの高精細化を図ることが可能になる。
本発明によれば、複数行に属する隣接する複数のサブピクセルによって単位画素を構成するとともに、発光期間/非発光期間を制御する機能を駆動トランジスタに持たせる画素構成を採る場合において、電源供給線を前記複数行ごとに(単位画素ごとに)1本ずつ配線することにより、表示パネルの高精細化および狭額縁化が可能になる。
図1は、本発明の参考例に係る有機EL表示装置の構成の概略を示すシステム構成図である。 図2は、画素(画素回路)の回路構成の一例を示す回路図である。 図3は、画素の断面構造の一例を示す断面図である。 図4は、本発明の参考例に係る有機EL表示装置の動作説明に供するタイミング波形図である。 図5は、本発明の参考例に係る有機EL表示装置の回路動作の説明図(その1)である。 図6は、本発明の参考例に係る有機EL表示装置の回路動作の説明図(その2)である。 図7は、駆動トランジスタの閾値電圧 th のばらつきに起因する課題の説明に供する特性図である。 図8は、駆動トランジスタの移動度μのばらつきに起因する課題の説明に供する特性図である。 図9は、閾値補正、移動度補正の有無による映像信号の信号電圧 sig と駆動トランジスタのドレイン・ソース間電流 ds との関係の説明に供する特性図である。 図10は、本発明の一実施形態に係る有機EL表示装置の構成の概略を示すシステム構成図である。 図11は、電源供給線を1行につき1本ずつ配線した場合の単位画素の各サブピクセルの構成素子と走査線および電源供給線の配置関係を示すレイアウト図である。 図12は、電源供給線を2行につき1本ずつ配線した場合の単位画素の各サブピクセルの構成素子と走査線および電源供給線の配置関係の第1例を示すレイアウト図である。 図13は、電源供給線を2行につき1本ずつ配線した場合の単位画素の各サブピクセルの構成素子と走査線および電源供給線の配置関係の第2例を示すレイアウト図である。 図14は、本実施形態に係る有機EL表示装置の動作説明に供するタイミング波形図である。 図15は、本発明が適用されるテレビジョンセットの外観を示す斜視図である。 図16は、本発明が適用されるデジタルカメラの外観を示す斜視図であり、(A)は表側から見た斜視図、(B)は裏側から見た斜視図である。 図17は、本発明が適用されるノート型パーソナルコンピュータの外観を示す斜視図である。 図18は、本発明が適用されるビデオカメラの外観を示す斜視図である。 図19は、本発明が適用される携帯電話機を示す外観図であり、(A)は開いた状態での正面図、(B)はその側面図、(C)は閉じた状態での正面図、(D)は左側面図、(E)は右側面図、(F)は上面図、(G)は下面図である。 図20は、同一の行に属する隣り合うRGBの三原色のサブピクセルによって構成された単位画素を有するカラー表示装置を示すシステム構成図である。 図21は、上下2行に属する隣接するWRGBの4種のサブピクセルによって構成された単位画素を有するカラー表示装置を示すシステム構成図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
[参考例に係る有機EL表示装置]
先ず、本発明の理解を容易にするために、本発明の前提となるアクティブマトリクス型表示装置について参考例として説明する。この参考例に係るアクティブマトリクス型表示装置は、本願出願人によって特願2006−141836号明細書にて提案された表示装置である。
図1は、参考例に係るアクティブマトリクス型表示装置の構成の概略を示すシステム構成図である。ここでは、一例として、デバイスに流れる電流値に応じて発光輝度が変化する電流駆動型の電気光学素子、例えば有機EL素子(有機電界発光素子)をサブピクセル(サブ画素)の発光素子として用いたアクティブマトリクス型有機EL表示装置の場合を例に挙げて説明するものとする。
図1に示すように、参考例に係る有機EL表示装置10Aは、同一の行に属する隣り合うRGBのサブピクセル20R,20G,20Bからなる単位画素20aが行列状(マトリクス状)に2次元配置されてなる画素アレイ部30と、当該画素アレイ部30の周辺部(額縁)に配置され、各単位画素(1ピクセル)20aを駆動する駆動部とを有するシステム構成となっている。単位画素20aを駆動する駆動部としては、例えば、書き込み走査回路40、電源供給走査回路50および水平駆動回路60が設けられている。
画素アレイ部30には、m行n列のサブピクセル配列に対して、行ごとに走査線31−1〜31−mと電源供給線32−1〜32−mとが配線され、列ごとに信号線33−1〜33−nが配線されている。
画素アレイ部30は、通常、ガラス基板などの透明絶縁基板上に形成され、平面型(フラット型)のパネル構造となっている。画素アレイ部30の各サブピクセル20R,20G,20Bは、アモルファスシリコンTFT(Thin Film Transistor;薄膜トランジスタ)または低温ポリシリコンTFTを用いて形成することができる。低温ポリシリコンTFTを用いる場合には、書き込み走査回路40、電源供給走査回路50および水平駆動回路60についても、画素アレイ部30を形成する表示パネル(基板)70上に実装することができる。
書き込み走査回路40は、クロックパルスckに同期してスタートパルスspを順にシフト(転送)するシフトレジスタ等によって構成され、画素アレイ部30の各サブピクセル20R,20G,20Bへの映像信号の書き込みに際して、走査線31−1〜31−mに順次書き込み走査信号WS1〜WSmを供給することによって画素アレイ部30の各サブピクセル20R,20G,20Bを行単位で順番に走査(線順次走査)する。
電源供給走査回路50は、クロックパルスckに同期してスタートパルスspを順にシフトするシフトレジスタ等によって構成され、書き込み走査回路40による線順次走査に同期して、第1電位 ccp と当該第1電位 ccp よりも低い第2電位 ini で切り替わる電源供給線電位DS1〜DSmを電源供給線32−1〜32−mに供給することにより、サブピクセル20R,20G,20Bの発光/非発光の制御を行なう。
すなわち、電源供給線32−1〜32−mの電位DS1〜DSmは、サブピクセル20R,20G,20Bの発光/非発光の制御を行なう発光制御信号としての機能を持っている。また、電源供給走査回路50は、サブピクセル20R,20G,20Bの発光駆動の制御を行なう発光駆動走査回路としての機能を持っている。
水平駆動回路60は、信号供給源(図示せず)から供給される輝度情報に応じた映像信号の信号電圧(以下、単に「信号電圧」と記述する場合もある) sig とオフセット電圧 ofs のいずれか一方を適宜選択し、信号線33−1〜33−nを介して画素アレイ部30の各サブピクセル20R,20G,20Bに対して例えば行単位で書き込む。すなわち、水平駆動回路60は、映像信号の信号電圧 sig を行(ライン)単位で書き込む線順次書き込みの駆動形態を採る信号供給部である。
ここで、オフセット電圧 ofs は、映像信号の信号電圧 sig の基準となる基準電圧(例えば、黒レベルに相当する電圧)である。また、第2電位 ini は、オフセット電圧 ofs よりも低い電位、例えば、駆動トランジスタ22の閾値電圧を th とするとき(V ofs −V th よりも低い電位、好ましくは(V ofs −V th よりも十分に低い電位に設定される。
(サブピクセルの画素回路)
図2は、参考例に係る有機EL表示装置10Aにおけるサブピクセル20R,20G,20Bの画素回路の具体的な構成例を示す回路図である。
図2に示すように、サブピクセル20R,20G,20Bは、デバイスに流れる電流値に応じて発光輝度が変化する電流駆動型の電気光学素子、例えば有機EL素子21を発光素子として有し、当該有機EL素子21に加えて、駆動トランジスタ22、書き込みトランジスタ23および保持容量24を有する画素構成となっている。
ここで、駆動トランジスタ22および書き込みトランジスタ23としてNチャネル型のTFTを用いている。ただし、ここでの駆動トランジスタ22および書き込みトランジスタ23の導電型の組み合わせは一例に過ぎず、これらの組み合わせに限られるものではない。
有機EL素子21は、全てのサブピクセル20R,20G,20Bに対して共通に配線された共通電源供給線34にカソード電極が接続されている。駆動トランジスタ22は、ソース電極が有機EL素子21のアノード電極に接続され、ドレイン電極が電源供給線32(32−1〜32−m)に接続されている。
書き込みトランジスタ23は、ゲート電極が走査線31(31−1〜31−m)に接続され、一方の電極(ソース電極/ドレイン電極)が信号線33(33−1〜33−n)に接続され、他方の電極(ドレイン電極/ソース電極)が駆動トランジスタ22のゲート電極に接続されている。
保持容量24は、一方の電極が駆動トランジスタ22のゲート電極に接続され、他方の電極が駆動トランジスタ22のソース電極(有機EL素子21のアノード電極)に接続されている。なお、有機EL素子21のアノード電極と固定電位との間に補助容量を接続して有機EL素子21の容量不足分を補う構成を採る場合もある。
上記構成のサブピクセル20R,20G,20Bにおいて、書き込みトランジスタ23は、書き込み走査回路40から走査線31を通してゲート電極に印加される書き込み走査信号WSに応答して導通状態となることにより、信号線33を通して水平駆動回路60から供給される輝度情報に応じた映像信号の信号電圧 sig またはオフセット電圧 ofs をサンプリングしてサブピクセル20R,20G,20B内に書き込む。
この書き込まれた信号電圧 sig またはオフセット電圧 ofs は、駆動トランジスタ22のゲート電極に印加されるとともに保持容量24に保持される。駆動トランジスタ22は、電源供給線32(32−1〜32−m)の電位DSが第1電位 ccp にあるときに、電源供給線32から電流の供給を受けて、保持容量24に保持された信号電圧 sig の電圧値に応じた電流値の駆動電流を有機EL素子21に供給し、当該有機EL素子21を電流駆動することによって発光させる。
(サブピクセルの構造)
図3は、サブピクセル20R,20G,20Bの断面構造の一例を示す断面図である。図3に示すように、サブピクセル20R,20G,20Bは、駆動トランジスタ22、書き込みトランジスタ23等の画素回路が形成されたガラス基板201上に絶縁膜202、絶縁平坦化膜203およびウインド絶縁膜204が順に形成され、当該ウインド絶縁膜204の凹部204Aに有機EL素子21が設けられた構成となっている。
有機EL素子21は、上記ウインド絶縁膜204の凹部204Aの底部に形成された金属等からなるアノード電極205と、当該アノード電極205上に形成された有機層(電子輸送層、発光層、ホール輸送層/ホール注入層)206と、当該有機層206上に全画素共通に形成された透明導電膜等からなるカソード電極207とから構成されている。
この有機EL素子21において、有機層206は、アノード電極205上にホール輸送層/ホール注入層2061、発光層2062、電子輸送層2063および電子注入層(図示せず)が順次堆積されることによって形成される。そして、図2の駆動トランジスタ22による電流駆動の下に、駆動トランジスタ22からアノード電極205を通して有機層206に電流が流れることで、当該有機層206内の発光層2062において電子と正孔が再結合する際に発光するようになっている。
図3に示すように、画素回路が形成されたガラス基板201上に、絶縁膜202、絶縁平坦化膜203およびウインド絶縁膜204を介して有機EL素子21がサブピクセル単位で形成された後は、パッシベーション膜208を介して封止基板209が接着剤210によって接合され、当該封止基板209によって有機EL素子21が封止されることにより、表示パネル70が形成される。
(参考例に係る有機EL表示装置の回路動作)
次に、参考例に係る有機EL表示装置10Aの基本的な回路動作について、図4のタイミング波形図を基に、図5および図6の動作説明図を用いて説明する。なお、図5および図6の動作説明図では、図面の簡略化のために、書き込みトランジスタ23をスイッチのシンボルで図示している。有機EL素子21の容量成分(EL容量25)についても図示している。
図4のタイミング波形図においては、1H(Hは水平期間)における走査線31(31−1〜31−m)の電位(書き込み走査信号)WSの変化、電源供給線32(32−1〜32−m)の電位DSの変化、信号線33(33−1〜33−n)の電位( ofs /V sig )の変化、駆動トランジスタ22のゲート電位 g およびソース電位 s の変化を表している。
<発光期間>
図4のタイミングチャートにおいて、時刻t1以前は有機EL素子21が発光状態にある(発光期間)。この発光期間では、電源供給線32の電位DSが第1電位 ccp にあり、また、書き込みトランジスタ23が非導通状態にある。このとき、駆動トランジスタ22は飽和領域で動作するように設定されているために、図5(A)に示すように、電源供給線32から駆動トランジスタ22を通して当該駆動トランジスタ22のゲート−ソース間電圧 gs に応じた駆動電流(ドレイン−ソース間電流) ds が有機EL素子21に供給される。よって、有機EL素子21が駆動電流 ds の電流値に応じた輝度で発光する。
<閾値補正準備期間>
そして、時刻t1になると、線順次走査の新しいフィールドに入り、図5(B)に示すように、電源供給線32の電位DSが第1電位(以下、「高電位」と記述する) ccp から、信号線33のオフセット電圧(V ofs −V th よりも十分に低い第2電位(以下、「低電位」と記述する) ini に切り替わる。
ここで、有機EL素子21の閾値電圧を el 、共通電源供給線34の電位を cath とするとき、低電位 ini ini (V el +V cath とすると、駆動トランジスタ22のソース電位 s が低電位 ini にほぼ等しくなるために、有機EL素子21は逆バイアス状態となって消光する。
次に、時刻t2で走査線31の電位WSが低電位側から高電位側に遷移することで、図5(C)に示すように、書き込みトランジスタ23が導通状態となる。このとき、水平駆動回路60から信号線33に対してオフセット電圧 ofs が供給されているために、駆動トランジスタ22のゲート電位 g がオフセット電圧 ofs になる。また、駆動トランジスタ22のソース電位 s は、オフセット電圧 ofs よりも十分に低い電位 ini にある。
このとき、駆動トランジスタ22のゲート−ソース間電圧 gs (V ofs −V ini となる。ここで、(V ofs −V ini が駆動トランジスタ22の閾値電圧 th よりも大きくないと、後述する閾値補正動作を行うことができないために、(V ofs −V ini th なる電位関係に設定する必要がある。このように、駆動トランジスタ22のゲート電位 g をオフセット電圧 ofs に、ソース電位 s を低電位 ini にそれぞれ固定して(確定させて)初期化する動作が閾値補正準備の動作である。
<閾値補正期間>
次に、時刻t3で、図5(D)に示すように、電源供給線32の電位DSが低電位 ini から高電位 ccp に切り替わると、駆動トランジスタ22のソース電位 s が上昇を開始する。やがて、駆動トランジスタ22のゲート−ソース間電圧 gs が当該駆動トランジスタ22の閾値電圧 th に収束し、当該閾値電圧 th に相当する電圧が保持容量24に保持される。
ここでは、便宜上、駆動トランジスタ22の閾値電圧 th に収束したゲート−ソース間電圧 gs を検出して当該閾値電圧 th に相当する電圧を保持容量24に保持する期間を閾値補正期間と呼んでいる。なお、この閾値補正期間において、電流が専ら保持容量24側に流れ、有機EL素子21側には流れないようにするために、有機EL素子21がカットオフ状態となるように共通電源供給線34の電位 cath を設定しておくこととする。
次に、時刻t4で走査線31の電位WSが低電位側に遷移することで、図6(A)に示すように、書き込みトランジスタ23が非導通状態となる。このとき、駆動トランジスタ22のゲート電極がフローティング状態になるが、ゲート−ソース間電圧 gs が駆動トランジスタ22の閾値電圧 th に等しいために、当該駆動トランジスタ22はカットオフ状態にある。したがって、駆動トランジスタ22にドレイン−ソース間電流 ds は流れない。
<書き込み期間/移動度補正期間>
次に、時刻t5で、図6(B)に示すように、信号線33の電位がオフセット電圧 ofs から映像信号の信号電圧 sig に切り替わる。続いて、時刻t6で、走査線31の電位WSが高電位側に遷移することで、図6(C)に示すように、書き込みトランジスタ23が導通状態になって映像信号の信号電圧 sig をサンプリングして書き込む。
この書き込みトランジスタ23による信号電圧 sig の書き込みにより、駆動トランジスタ22のゲート電位 g が信号電圧 sig となる。そして、映像信号の信号電圧 sig による駆動トランジスタ22の駆動の際に、当該駆動トランジスタ22の閾値電圧 th が保持容量24に保持された閾値電圧 th に相当する電圧と相殺されることによって閾値補正が行われる。閾値補正の原理については後述する。
このとき、有機EL素子21は始め逆バイアス状態にあることによってカットオフ状態(ハイインピーダンス状態)にある。有機EL素子21は逆バイアス状態にあるときは容量性を示す。したがって、映像信号の信号電圧 sig に応じて電源供給線32から駆動トランジスタ22に流れる電流(ドレイン−ソース間電流 ds )は有機EL素子21のEL容量25に流れ込み、当該EL容量25の充電が開始される。
このEL容量25の充電により、駆動トランジスタ22のソース電位 s が時間の経過と共に上昇していく。このとき既に、駆動トランジスタ22の閾値電圧 th のばらつきは補正されており、駆動トランジスタ22のドレイン−ソース間電流 ds は当該駆動トランジスタ22の移動度μに依存したものとなる。
ここで、書込みゲイン(映像信号の信号電圧 sig に対する保持容量24の保持電圧 gs の比率)が1(理想値)であると仮定すると、駆動トランジスタ22のソース電位 s (V ofs −V th +ΔVの電位まで上昇することで、駆動トランジスタ22のゲート‐ソース間電圧 gs (V sig −V ofs +V th −ΔVとなる。
すなわち、駆動トランジスタ22のソース電位 s の上昇分ΔVは、保持容量24に保持された電圧( sig −V ofs +V th )から差し引かれるように、換言すれば、保持容量24の充電電荷を放電するように作用し、負帰還がかけられたことになる。したがって、ソース電位 s の上昇分ΔVは負帰還の帰還量となる。
このように、駆動トランジスタ22に流れるドレイン−ソース間電流 ds を当該駆動トランジスタ22のゲート入力に、即ちゲート‐ソース間電圧 gs に負帰還することにより、駆動トランジスタ22のドレイン−ソース間電流 ds の移動度μに対する依存性を打ち消す、即ち移動度μの画素ごとのばらつきを補正する移動度補正が行われる。
より具体的には、映像信号の信号電圧 sig が高いほどドレイン−ソース間電流 ds が大きくなるために、負帰還の帰還量(補正量)ΔVの絶対値も大きくなる。したがって、発光輝度レベルに応じた移動度補正が行われる。また、映像信号の信号電圧 sig を一定とした場合、駆動トランジスタ22の移動度μが大きいほど負帰還の帰還量ΔVの絶対値も大きくなるために、画素(サブピクセル)ごとの移動度μのばらつきを取り除くことができる。移動度補正の原理については後述する。
<発光期間>
次に、時刻t7で走査線31の電位WSが低電位側に遷移することで、図6(D)に示すように、書き込みトランジスタ23が非導通状態となる。これにより、駆動トランジスタ22のゲート電極は信号線33から切り離されてフローティング状態になる。
ここで、駆動トランジスタ22のゲート電極がフローティング状態にあるときは、駆動トランジスタ22のゲート−ソース間に保持容量24が接続されていることにより、駆動トランジスタ22のソース電位 s が変動すると、当該ソース電位 s の変動に連動して(追従して)駆動トランジスタ22のゲート電位 g も変動する。これが保持容量24によるブートストラップ動作である。
駆動トランジスタ22のゲート電極がフローティング状態になり、それと同時に、駆動トランジスタ22のドレイン−ソース間電流 ds が有機EL素子21に流れ始めることにより、有機EL素子21のアノード電位は、駆動トランジスタ22のドレイン−ソース間電流 ds に応じて上昇する。
有機EL素子21のアノード電位の上昇は、即ち駆動トランジスタ22のソース電位 s の上昇に他ならない。駆動トランジスタ22のソース電位 s が上昇すると、保持容量24のブートストラップ動作により、駆動トランジスタ22のゲート電位 g も連動して上昇する。
このとき、ブートストラップゲインが1(理想値)であると仮定した場合、ゲート電位 g の上昇量はソース電位 s の上昇量に等しくなる。故に、発光期間中駆動トランジスタ22のゲート‐ソース間電圧 gs (V sig −V ofs +V th −ΔVで一定に保持される。
そして、駆動トランジスタ22のソース電位 s の上昇に伴って、有機EL素子21の逆バイアス状態が解消され、順バイアス状態になると、駆動トランジスタ22から有機EL素子21に駆動電流が供給されるために、有機EL素子21が実際に発光を開始する。その後、時刻t8で信号線33の電位が映像信号の信号電圧 sig からオフセット電圧 ofs に切り替わる。
(閾値補正の原理)
ここで、駆動トランジスタ22の閾値補正の原理について説明する。駆動トランジスタ22は、飽和領域で動作するように設計されているために定電流源として動作する。これにより、有機EL素子21には駆動トランジスタ22から、次式(1)で与えられる一定のドレイン−ソース間電流(駆動電流) ds が供給される。
ds =(1/2)・μ(W/L) ox gs −V th 2 (1)
ここで、Wは駆動トランジスタ22のチャネル幅、Lはチャネル長、 ox は単位面積当たりのゲート容量である。
図7に、駆動トランジスタ22のドレイン−ソース間電流 ds 対ゲート−ソース間電圧 gs の特性を示す。
この特性図に示すように、駆動トランジスタ22の閾値電圧 th の画素(サブピクセル)ごとのばらつきに対する補正を行わないと、閾値電圧 th th1 のとき、ゲート−ソース間電圧 gs に対応するドレイン−ソース間電流 ds ds1 になる。
これに対して、閾値電圧 th th2 th2 th1 )のとき、同じゲート−ソース間電圧 gs に対応するドレイン−ソース間電流 ds ds2 ds2 ds )になる。すなわち、駆動トランジスタ22の閾値電圧 th が変動すると、ゲート−ソース間電圧 gs が一定であってもドレイン−ソース間電流 ds が変動する。
一方、上記構成の画素回路では、先述したように、発光時の駆動トランジスタ22のゲート−ソース間電圧 gs (V sig −V ofs +V th −ΔVであるために、これを式(1)に代入すると、ドレイン−ソース間電流 ds は、
ds =(1/2)・μ(W/L) ox sig −V ofs −ΔV)2 (2)
で表される。
すなわち、駆動トランジスタ22の閾値電圧 th の項がキャンセルされており、駆動トランジスタ22から有機EL素子21に供給されるドレイン−ソース間電流 ds は、駆動トランジスタ22の閾値電圧 th に依存しない。その結果、駆動トランジスタ22の製造プロセスのばらつきや経時変化により、駆動トランジスタ22の閾値電圧 th が画素ごとに変動しても、ドレイン−ソース間電流 ds が変動しないために、有機EL素子21の発光輝度を一定に保つことができる。
(移動度補正の原理)
次に、駆動トランジスタ22の移動度補正の原理について説明する。ここでは、説明の都合上、「サブピクセル」を「画素」と記述するものとする。
図8に、駆動トランジスタ22の移動度μが相対的に大きい画素Aと、駆動トランジスタ22の移動度μが相対的に小さい画素Bとを比較した状態で特性カーブを示す。駆動トランジスタ22をポリシリコン薄膜トランジスタなどで構成した場合、画素Aや画素Bのように、画素間で移動度μがばらつくことは避けられない。
画素Aと画素Bで移動度μにばらつきがある状態で、例えば両画素A,Bに同レベルの映像信号の信号電圧 sig を書き込んだ場合に、何ら移動度μの補正を行わないと、移動度μの大きい画素Aに流れるドレイン−ソース間電流 ds1 と移動度μの小さい画素Bに流れるドレイン−ソース間電流 ds2 との間には大きな差が生じてしまう。このように、移動度μの画素ごとのばらつきに起因してドレイン−ソース間電流 ds に画素間で大きな差が生じると、画面のユニフォーミティが損なわれることになる。
ここで、先述した式(1)のトランジスタ特性式から明らかなように、移動度μが大きいとドレイン−ソース間電流 ds が大きくなる。したがって、負帰還における帰還量ΔVは移動度μが大きくなるほど大きくなる。図8に示すように、移動度μの大きな画素Aの帰還量ΔV1は、移動度の小さな画素Vの帰還量ΔV2に比べて大きい。
そこで、移動度補正動作によって駆動トランジスタ22のドレイン−ソース間電流 ds を映像信号の信号電圧 sig 側に負帰還させることにより、移動度μが大きいほど負帰還が大きくかかることになるために、移動度μの画素ごとのばらつきを抑制することができる。
具体的には、移動度μの大きな画素Aで帰還量ΔV1の補正をかけると、ドレイン−ソース間電流 ds ds1 から ds1 まで大きく下降する。一方、移動度μの小さな画素Bの帰還量ΔV2は小さいために、ドレイン−ソース間電流 ds ds2 から ds2 までの下降となり、それ程大きく下降しない。結果的に、画素Aのドレイン−ソース間電流 ds1 と画素Bのドレイン−ソース間電流 ds2 とはほぼ等しくなるために、移動度μの画素ごとのばらつきが補正される。
以上をまとめると、移動度μの異なる画素Aと画素Bがあった場合、移動度μの大きい画素Aの帰還量ΔV1は移動度μの小さい画素Bの帰還量ΔV2に比べて大きくなる。つまり、移動度μが大きい画素ほど帰還量ΔVが大きく、ドレイン−ソース間電流 ds の減少量が大きくなる。
したがって、駆動トランジスタ22のドレイン−ソース間電流 ds を映像信号の信号電圧 sig 側に負帰還させることにより、移動度μの異なる画素のドレイン−ソース間電流 ds の電流値が均一化される。その結果、移動度μの画素ごとのばらつきを補正することができる。
ここで、図2に示した画素回路において、閾値補正、移動度補正の有無による映像信号の信号電位(サンプリング電位) sig と駆動トランジスタ22のドレイン・ソース間電流 ds との関係について図9を用いて説明する。
図9において、(A)は閾値補正および移動度補正を共に行わない場合、(B)は移動度補正を行わず、閾値補正のみを行った場合、(C)は閾値補正および移動度補正を共に行った場合をそれぞれ示している。図9(A)に示すように、閾値補正および移動度補正を共に行わない場合には、閾値電圧 th および移動度μの画素A,Bごとのばらつきに起因してドレイン・ソース間電流 ds に画素A,B間で大きな差が生じることになる。
これに対して、閾値補正のみを行った場合は、図9(B)に示すように、当該閾値補正によってドレイン−ソース間電流 ds のばらつきをある程度低減できるものの、移動度μの画素A,Bごとのばらつきに起因する画素A,B間でのドレイン−ソース間電流 ds の差は残る。
そして、閾値補正および移動度補正を共に行うことにより、図9(C)に示すように、閾値電圧 th および移動度μの画素A,Bごとのばらつきに起因する画素A,B間でのドレイン−ソース間電流 ds の差をほぼ無くすことができるために、どの階調においても有機EL素子21の輝度ばらつきは発生せず、良好な画質の表示画像を得ることができる。
また、図2に示した画素20は、閾値補正および移動度補正の各補正機能に加えて、先述したブートストラップ機能を備えていることで、次のような作用効果を得ることができる。
すなわち、有機EL素子21のI−V特性が経時変化し、これに伴って駆動トランジスタ22のソース電位 s が変化したとしても、保持容量24によるブートストラップ動作により、駆動トランジスタ22のゲート−ソース間電位 gs が一定に維持されるため、有機EL素子21に流れる電流は変化しない。したがって、有機EL素子21の発光輝度も一定に保たれるために、有機EL素子21のI−V特性が経時変化しても、それに伴う輝度劣化のない画像表示を実現できる。
以上説明したことから明らかなように、参考例に係る有機EL表示装置10Aは、サブピクセル20R,20G,20Bが、駆動トランジスタ22および書き込みトランジスタ23の2つのトランジスタを有する画素構成にて、これらトランジスタに加えて数個のトランジスタを有する画素構成の特許文献1記載の有機EL表示装置と同等に、有機EL素子21の特性変動に対する補償機能や、閾値補正および移動度補正の各補正機能を実現できるとともに、画素回路の構成素子が少ない分だけ画素サイズを微細化でき、表示パネル70の高精細化を図ることができる。
[本実施形態に係る有機EL表示装置]
図10は、本発明の一実施形態に係るアクティブマトリクス型表示装置の構成の概略を示すシステム構成図であり、図中、図1と同等部分には同一符号を付して示している。
本実施形態においても、一例として、デバイスに流れる電流値に応じて発光輝度が変化する電流駆動型の電気光学素子、例えば有機EL素子をサブピクセルの発光素子として用いたアクティブマトリクス型有機EL表示装置の場合を例に挙げて説明するものとする。
図10に示すように、本実施形態に係る有機EL表示装置10Bは、単位画素20bが行列状に2次元配置されてなる画素アレイ部30と、当該画素アレイ部30の周辺部(額縁)に配置され、各単位画素20bを駆動する駆動部、例えば、書き込み走査回路40、電源供給走査回路50および水平駆動回路60とを有し、基本的には、参考例に係る有機EL表示装置10Aと同じシステム構成となっている。
そして、本実施形態に係る有機EL表示装置10Bは、単位画素20bの構成とそれに伴う駆動系の構成の点で参考例に係る有機EL表示装置10Aと相違している。具体的には、参考例に係る有機EL表示装置10Aでは、単位画素20aが同一の行に属するサブピクセル20R,20G,20Bによって構成されているのに対して、本実施形態に係る有機EL表示装置10Bでは、単位画素20bが複数行、例えば上下2行に属する隣接する複数のサブピクセルによって構成されている。
そして、本例に係る単位画素20bは、高輝度化や低消費電力化などを目的として、RGBのサブピクセル20R,20G,20Bに加えて使用頻度の高いW(白色)のサブピクセル20Wを有する4種のサブピクセル20W,20R,20G,20Bにより、2行2列を単位として構成されている。
4種のサブピクセル20W,20R,20G,20Bのうち、例えばサブピクセル20Wと20Bが上の行に属し、サブピクセル20Rと20Gが下の行に属している。また、サブピクセル20Wと20Rが左の列に属し、サブピクセル20Bと20Gが右の列に属している。4種のサブピクセル20W,20R,20G,20Bの個々の画素回路は、図2に示した画素回路と同じである。
このように、単位画素20bが2行2列を単位としていることから、1行3列を単位とする単位画素20aの場合(参考例に係る有機EL表示装置10Aの場合)に比べて、画素アレイ部30の行数が2倍となり、列数が2/3となる。したがって、画素アレイ部30のサブピクセルの配列は、j行(j=2m)k列(k=(2/3)×n)となる。
このj行k列のサブピクセル配列に対して行ごとに走査線31−1〜31−jが配線され、列ごとに信号線33−1〜33−kが配線されている。すなわち、1行3列を単位とする単位画素20aの場合に対して、走査線31−1〜31−jの本数が2倍に増えるものの、信号線33−1〜33−kについては、単位画素当たり3本から2本に削減することができる。
通常は、電源供給線32についても、走査線31と同様に行ごとに配線されることになるが、本実施形態に係る有機EL表示装置10Bにおいては、単位画素20b(4つのサブピクセル20W,20R,20G,20B)当たり1本ずつ、即ち2行に1本ずつ電源供給線32−1〜32−mが配線されている。すなわち、本実施形態に係る有機EL表示装置10Bでは、同一の単位画素20bを構成する4つのサブピクセル20W,20R,20G,20B間で1本の電源供給線32(32−1〜32−m)を共用した構成を採っている。
このように、同一の単位画素20bを構成する上下2行に属する4つのサブピクセル20W,20R,20G,20Bに対して、1本の電源供給線32(32−1〜32−m)を共通化するようにした点が本実施形態の特徴とするところである。1本の電源供給線32(32−1〜32−m)を介して電源供給走査回路50により4つのサブピクセル20W,20R,20G,20Bを駆動する場合の具体的な回路動作等については後述する。
単位画素20bを構成する4つのサブピクセル20W,20R,20G,20Bに対して、1本の電源供給線32を共通化したことにより、1行3列を単位とする単位画素20aの場合に対して行数が2倍に増えるものの、電源供給走査回路50としては、1行3列を単位とする単位画素20aの場合と同じm段の回路構成のままでよい。
書き込み走査回路40については、行数分のj個の書き込み走査信号を出力する回路構成のものでなければならないが、後述する理由により、シフトレジスタの段数としてはm段の回路構成のものでよい。そして、m段のシフトレジスタから出力されるm個の書き込み走査信号を基に、シフトレジスタの後段のロジック回路において、2倍のj個の書き込み走査信号を生成するようにすればよい(その詳細については後述する)。
また、水平駆動回路60については、1行3列を単位とする単位画素20aの場合に対して列数が2/3に減るために、それに対応して水平駆動回路60の回路規模の縮小化を図ることができる。
(単位画素のレイアウト)
ここで、単位画素20bの各サブピクセルの構成素子と走査線31および電源供給線32の配置関係について説明する。ここでは、保持容量(Cs)24に加えて、有機EL素子21の容量不足を補うための補助容量(Csub)25が設けられた場合を例に挙げて示している。なお、補助容量(Csub)25のサイズが発光色によって異なるのは次の理由による。
すなわち、有機EL素子21は発光色によって発光効率が異なる。そのため、有機EL素子21を電流駆動する駆動トランジスタ22のサイズは有機EL素子21の発光色によって異なる。駆動トランジスタ22のサイズが有機EL素子21の発光色によって異なると、移動度補正を行う際の補正時間に、有機EL素子21の発光色によって違いが生じることになる。
移動度補正時間は、有機EL素子21が持つ容量成分(EL容量)によって決まる。したがって、移動度補正時間を有機EL素子21の発光色に関係なく一定にするには、駆動トランジスタ22のサイズに応じて有機EL素子21のサイズを変えることにより、有機EL素子21の発光色間でEL容量に違いをもたせるようにすれば良い。しかしながら、画素の開口率などの関係から、有機EL素子21のサイズを大きくするにも限界がある。
このため、補助容量(Csub)25を用いてその一方の電極を有機EL素子21のアノード電極に、他方の電極を固定電位、例えば共通電源供給線34に接続し、当該補助容量25のサイズを有機EL素子21の発光色ごとに変えることによってEL容量の容量不足を補いつつ、移動度補正時間を有機EL素子21の発光色に関係なく一定にするようにしているからである。
<参考例>
先ず、電源供給線32を1行につき1本ずつ配線した場合の単位画素20aの各サブピクセルの構成素子と走査線31および電源供給線32の配置関係について参考例として、図11を用いて説明する。
図11に示すように、WRGBの4種のサブピクセル20W,20R,20G,20Bのうち、例えばサブピクセル20Wと20Bが上の行に属し、サブピクセル20Rと20Gが下の行に属している。また、サブピクセル20Wと20Rが左の列に属し、サブピクセル20Bと20Gが右の列に属している。
これらサブピクセル20W,20R,20G,20Bはいずれも、上側部分が配線領域となっており、中央部から下側に保持容量(Cs)24や補助容量(Csub)25を含む構成素子が形成されている。
そして、サブピクセル20W,20Bの配線領域には、上側の行の走査線31Uと電源供給線32Uが所定の間隔dをもって行方向(行のサブピクセル配列方向)に沿って配線されている。同様に、サブピクセル20R,20Gの配線領域には、下側の行の走査線31Lと電源供給線32Lが所定の間隔dをもって行方向に沿って配線されている。
ここで、電源供給線32U,32Lは、駆動トランジスタ22に駆動電流を供給し、かつ有機EL素子21の発光/非発光を制御するための配線である。したがって、電源供給線32U,32Lの配線幅w2は、書き込み走査信号を伝送する走査信号31U,31Lの配線幅w1に比べて広くなっている。
上述したように、電源供給線32(32U,32L)を1行につき1本ずつ配線する構成を採った場合は、上述したことから明らかなように、当該電源供給線32は画素面積にて占める割合が大きいために、画素(サブピクセル)の高精細度が低下してしまう。
<第1例>
図12は、電源供給線32を2行につき1本ずつ配線した場合の単位画素20bの各サブピクセルの構成素子と走査線31および電源供給線32の配置関係の第1例を示すレイアウト図である。図中、図11と同等部分には同一符号を付して示している。
図12に示すように、WRGBの4種のサブピクセル20W,20R,20G,20Bのうち、例えばサブピクセル20Wと20Bが上の行に属し、サブピクセル20Rと20Gが下の行に属している。また、サブピクセル20Wと20Rが左の列に属し、サブピクセル20Bと20Gが右の列に属している。
また、図12から明らかなように、上の行に属するサブピクセル20W,20Bと下の行に属するサブピクセル20R,20Gとは、保持容量(Cs)24や補助容量(Csub)25を含む構成素子の配置について、上の行と下の行の境界線Oに関して上下対称な関係となっている。これにより、サブピクセル20W,20Bの下端部分とサブピクセル20R,20Gの上端部分との間に広い配線領域を確保することができる。
そして、上側の行の走査線31Uがサブピクセル20W,20Bの上端の配線領域に行方向に沿って配線され、下側の行の走査線31Lがサブピクセル20R,20Gの下端の配線領域に行方向に沿って配線されている。また、上下2行に共通の電源供給線32がサブピクセル20W,20Bの下端の配線領域およびサブピクセル20R,20Gの上端の配線領域に配線幅2w2で行方向に沿って配線されている。
このように、上の行に属するサブピクセル20W,20Bと下の行に属するサブピクセル20R,20Gの各構成素子が境界線Oに関して上下対称な配置関係にあり、これら上下のサブピクセルの各構成素子間の配線領域に電源供給線32を配線することにより、当該電源供給線32と上下のサブピクセルの各駆動トランジスタ22のドレイン電極との間の距離が近くなるために、両者間の電気的接続が簡単になるという利点がある。
このように、電源供給線32を2行につき1本ずつ、即ち同一の単位画素20の4つのサブピクセル20W,20R,20G,20Bにつき1本ずつ配線する構成を採ることにより、図12における上側の行の走査線31U−電源供給線32U間の間隔dおよび下側の行の走査線31L−電源供給線32L間の間隔dを確保する必要がなくなるために、その分だけ画素(サブピクセル)の高精細度を上げることができるとともに、レイアウトの自由度を上げることができる。
また、電源供給線32の配線幅2w2が、電源供給線32を1行につき1本ずつ配線する場合の配線幅w2の2倍になることにより、単色発光の場合、具体的にはサブピクセル20R,20G,20Bが単独で発光する場合の1サブピクセル当たりの配線抵抗を小さくできるために、電源供給走査回路50から遠いサブピクセルと近いサブピクセルとの間での伝播遅延の差を小さくすることができる。
<第2例>
図13は、電源供給線32を2行につき1本ずつ配線した場合の単位画素20bの各サブピクセルの構成素子と走査線31および電源供給線32の配置関係の第2例を示すレイアウト図である。図中、図12と同等部分には同一符号を付して示している。
第1例では、電源供給線32の配線幅2w2を、電源供給線32を1行につき1本ずつ配線する場合の配線幅w2の2倍に設定した構成を採っているのに対して、第2例では、図13から明らかなように、電源供給線32の配線幅w3を配線幅2w2よりも狭く設定した構成を採っている。
このように、電源供給線32の配線幅w3を配線幅2w2よりも狭く設定することにより、単色発光の場合の1サブピクセル当たりの配線抵抗が上がるものの、サブピクセル20W,20R,20G,20B個々の素子の配置スペースを十分にとることができるために、その分だけ画素回路の構成素子数を増やすことが可能になる。また、サブピクセル20W,20R,20G,20B個々のサイズの縮小化を図ることができるために、表示パネル70の高精細化を図ることが可能になる。
(回路動作)
続いて、本実施形態に係る有機EL表示装置10Bの回路動作について、図14のタイミング波形図を用いて説明する。
図14には、1F(Fはフィールド/フレーム期間)における信号線33の電位( ofs sig )の変化、上下2行の走査線31U,31Lの電位(書き込み走査信号)WSU,WSLの変化、電源供給線32の電位DSの変化駆動トランジスタ22のゲート電位 g およびソース電位 s の変化を表している。
なお、4種のサブピクセル20W,20R,20G,20Bにおける閾値補正準備、閾値補正、信号書き込み&移動度補正および発光の各具体的な動作については、先述した参考例に係る有機EL表示装置10Aの回路動作の場合と基本的に同じである。
非発光の状態において、時刻t11で上下2行の走査線31U,31Lの電位WSU,WSLが共に低電位側から高電位側に遷移する。時刻t11は、図4のタイミング波形図における時刻t2に相当する。このとき、信号線33の電位がオフセット電圧 ofs の状態にあり、上下2行のサブピクセル20W,20R,20G,20Bにおいて、オフセット電圧 ofs が書き込みトランジスタ23によって駆動トランジスタ22のゲート電極に書き込まれる。
次に、時刻t12で電源供給線32の電位DSが低電位 ini から高電位 ccp に切り替わることで、上下2行のサブピクセル20W,20R,20G,20Bにおいて、閾値補正動作が開始される。時刻t12は、図4のタイミング波形図における時刻t3に相当する。閾値補正動作は、時刻t12から走査線31U,31Lの電位WSU,WSLが共に高電位側から低電位側に遷移する時刻t13までの期間(閾値補正期間)で行われる。
次に、時刻t14で水平駆動回路60から信号線33に対して上の行についての映像信号の信号電圧 sig が供給され、次いで、時刻t15で上の行の走査線31Uの電位WSUが再び低電位側から高電位側に遷移することにより、上の行のサブピクセル20W,20Bにおいて、書き込みトランジスタ23によって映像信号の信号電圧 sig が駆動トランジスタ22のゲート電極に書き込まれる。時刻t14,t15は、図4のタイミング波形図における時刻t5,t6に相当する。
次に、時刻t16で上の行の走査線31Uの電位WSUが高電位側から低電位側に遷移するとともに、水平駆動回路60から信号線33に対して下の行についての映像信号の信号電圧 sig が供給され、次いで、時刻t17で下の行の走査線31Lの電位WSLが再び低電位側から高電位側に遷移することにより、下の行のサブピクセル20R,20Gにおいて、書き込みトランジスタ23によって映像信号の信号電圧 sig が駆動トランジスタ22のゲート電極に書き込まれる。そして、時刻t18で下の行の走査線31Lの電位WSLが高電位側から低電位側に遷移することによって発光期間に入る。
上述した一連の動作説明から明らかなように、電源供給線32を2行につき1本ずつ配線し、当該電源供給線32を介して電源供給走査回路50から与えられ、有機EL素子21の発光期間を制御する電源電位DS( ccp ini )を同一の単位画素20bの4つのサブピクセル20W,20R,20G,20Bで共通化する場合、電源電位DSの低電位 ini から高電位 ccp への遷移タイミングで決まる閾値補正期間が上の行のサブピクセル20W,20Bと下の行のサブピクセル20R,20Gで同一になる。閾値補正動作については、上下2行間で同時に実行されても回路動作上何ら問題となることはない。
一方、信号書き込み&移動度補正の動作については、閾値補正期間を含む1H期間内において、上の行のサブピクセル20W,20Bと下の行のサブピクセル20R,20Gで一定時間(t16−t17)、例えば数μsecの時間のずれをもって実行する。これらの動作により、上の行のサブピクセル20W,20Bと下の行のサブピクセル20R,20Gで発光期間に差異が生じるが、その差は数μsecの値であり、発光輝度差としては視認されないレベルであるために、何ら問題となることはない。
また、上の行のサブピクセル20W,20Bと下の行のサブピクセル20R,20Gで信号書き込み&移動度補正の動作を1H期間内に時間をずらして行うことにより、垂直走査の走査周期としては、行数がmの場合と同じ1H周期でよいことになるために、先述したように、書き込み走査信号を発生する書き込み走査回路40を構成するシフトレジスタの段数を、行数j(j=2m)の半分に相当するm段にすることができる。
そして、m段のシフトレジスタから出力されるm個の書き込み走査信号を基に、シフトレジスタの後段のロジック回路において、2倍のj個の書き込み走査信号を生成するようにすればよい。より具体的には、ロジック回路において、例えば、シフトレジスタから出力される書き込み走査信号を上の行の書き込み走査信号として用いる一方、当該上の行の書き込み走査信号を基に上記一定時間だけ遅れた書き込み走査信号を生成し、当該書き込み走査信号を下の行の書き込み走査信号として用いるようにすればよい。
(本実施形態の作用効果)
以上説明したように、複数行、例えば上下2行に属する互いに隣接する4つのサブピクセル20W,20R,20G,20Bによって単位画素20bを構成するとともに、有機EL素子21の発光期間/非発光期間を制御する機能を駆動トランジスタ22に持たせる画素構成を採るアクティブマトリクス型有機EL表示装置10Bにおいて、同一の単位画素20bを構成する上下2行に属する4つのサブピクセル20W,20R,20G,20Bに対して、1本の電源供給線32(32−1〜32−m)を共通化することで、書き込み走査回路40のシフトレジスタおよび電源供給走査回路50としてはm段の回路構成のままでよく、書き込み走査回路40については回路規模を削減できるために、表示パネル70の狭額縁化を図ることができる。
また、同一の単位画素20bを構成する上下2行に属する4つのサブピクセル20W,20R,20G,20Bに対して、1本の電源供給線32(32−1〜32−m)を共通化することで、サブピクセル20W,20R,20G,20B個々の面積を十分にとることができるために、その分だけ画素回路の構成素子数を増やすことが可能になり、また、サブピクセル20W,20R,20G,20B個々のサイズの縮小化を図ることができるために、表示パネル70の高精細化を図ることが可能になる。
[変形例]
上記実施形態では、サブピクセル20W,20R,20G,20Bの電気光学素子として、有機EL素子を用いた有機EL表示装置に適用した場合を例に挙げて説明したが、本発明はこの適用例に限られるものではなく、複数の行に属する複数のサブピクセルからなる単位画素が行列状に2次元配置されてなる平面型(フラットパネル型)の表示装置全般に対して適用可能である。
[適用例]
以上説明した本発明による表示装置は、一例として、図15〜図19に示す様々な電子機器、例えば、デジタルカメラ、ノート型パーソナルコンピュータ、携帯電話等の携帯端末装置、ビデオカメラなど、電子機器に入力された映像信号、若しくは、電子機器内で生成した映像信号を、画像若しくは映像として表示するあらゆる分野の電子機器の表示装置に適用することが可能である。
このように、あらゆる分野の電子機器の表示装置として本発明による表示装置を用いることにより、先述した実施形態の説明から明らかなように、本発明による表示装置は、表示パネル70の狭額縁化および高精細化を図ることができるために、各種の電子機器において、機器本体の小型化に寄与できるとともに、高精細な画像表示を実現できる。
なお、本発明による表示装置は、封止された構成のモジュール形状のものをも含む。例えば、画素アレイ部30に透明なガラス等の対向部に貼り付けられて形成された表示モジュールが該当する。この透明な対向部には、カラーフィルタ、保護膜等、更には、上記した遮光膜が設けられてもよい。尚、表示モジュールには、外部から画素アレイ部への信号等を入出力するための回路部やFPC(フレキシブルプリントサーキット)等が設けられていてもよい。
以下に、本発明が適用される電子機器の具体例について説明する。
図15は、本発明が適用されるテレビジョンセットの外観を示す斜視図である。本適用例に係るテレビテレビジョンセットは、フロントパネル102やフィルターガラス103等から構成される映像表示画面部101を含み、その映像表示画面部101として本発明による表示装置を用いることにより作成される。
図16は、本発明が適用されるデジタルカメラの外観を示す斜視図であり、(A)は表側から見た斜視図、(B)は裏側から見た斜視図である。本適用例に係るデジタルカメラは、フラッシュ用の発光部111、表示部112、メニュースイッチ113、シャッターボタン114等を含み、その表示部112として本発明による表示装置を用いることにより作製される。
図17は、本発明が適用されるノート型パーソナルコンピュータの外観を示す斜視図である。本適用例に係るノート型パーソナルコンピュータは、本体121に、文字等を入力するとき操作されるキーボード122、画像を表示する表示部123等を含み、その表示部123として本発明による表示装置を用いることにより作製される。
図18は、本発明が適用されるビデオカメラの外観を示す斜視図である。本適用例に係るビデオカメラは、本体部131、前方を向いた側面に被写体撮影用のレンズ132、撮影時のスタート/ストップスイッチ133、表示部134等を含み、その表示部134として本発明による表示装置を用いることにより作製される。
図19は、本発明が適用される携帯端末装置、例えば携帯電話機を示す外観図であり、(A)は開いた状態での正面図、(B)はその側面図、(C)は閉じた状態での正面図、(D)は左側面図、(E)は右側面図、(F)は上面図、(G)は下面図である。本適用例に係る携帯電話機は、上側筐体141、下側筐体142、連結部(ここではヒンジ部)143、ディスプレイ144、サブディスプレイ145、ピクチャーライト146、カメラ147等を含み、そのディスプレイ144やサブディスプレイ145として本発明による表示装置を用いることにより作製される。
10A,10B…有機EL表示装置、20…単位画素、20W,20R,20G,20B…サブピクセル、21…有機EL素子、22…駆動トランジスタ、23…書き込みトランジスタ、24…保持容量、25…補助容量、30…画素アレイ部、31(31−1〜31−j,31−1〜31−m)…走査線、32(32−1〜32−m)…電源供給線、33(33−1〜33−k,33−1〜33−n)…信号線、34…共通電源供給線、40…書き込み走査回路、50…電源供給走査回路、60…水平駆動回路、70…表示パネル

Claims (4)

  1. 電気光学素子と、映像信号を書き込む書き込みトランジスタと、前記書き込みトランジスタによって書き込まれた前記映像信号を保持する保持容量と、前記保持容量に保持された前記映像信号に基づいて前記電気光学素子を駆動する駆動トランジスタとを含むサブピクセルが行列状に配置され、2行に属する隣接する複数の前記サブピクセルによって単位画素が構成された画素アレイ部と、
    行方向に延び、前記駆動トランジスタに対して電位が異なる電源電位を選択的に供給する電源供給線、
    とを備え、
    前記電源供給線は、前記2行ごとに1本ずつ配線されており、
    前記サブピクセルは、前記駆動トランジスタの閾値電圧のサブピクセルごとのばらつきを補正する閾値補正動作が可能であり、前記単位画素を構成する同一列に属するサブピクセルにおいて前記閾値補正動作の補正期間を同一にする表示装置。
  2. 行方向に延び、前記書き込みトランジスタの動作を制御する走査線を、更に備えており、
    前記走査線は、前記サブピクセルの1行に1本、配線されている請求項1に記載の表示装置。
  3. 記2行に属する上下のサブピクセルにおいて、前記書き込みトランジスタ、前記保持容量および前記駆動トランジスタが前記2行の境界線に関して上下対称に配置されている請求項1又は請求項2に記載の表示装置。
  4. 電気光学素子と、映像信号を書き込む書き込みトランジスタと、前記書き込みトランジスタによって書き込まれた前記映像信号を保持する保持容量と、前記保持容量に保持された前記映像信号に基づいて前記電気光学素子を駆動する駆動トランジスタとを含むサブピクセルが行列状に配置され、2行に属する隣接する複数の前記サブピクセルによって単位画素が構成された画素アレイ部と、
    行方向に延び、前記駆動トランジスタに対して電位が異なる電源電位を選択的に供給する電源供給線、
    とを備えた表示装置を有する電子機器であって、
    前記電源供給線は、前記2行ごとに1本ずつ配線されており、
    前記サブピクセルは、前記駆動トランジスタの閾値電圧のサブピクセルごとのばらつきを補正する閾値補正動作が可能であり、前記単位画素を構成する同一列に属するサブピクセルにおいて前記閾値補正動作の補正期間を同一にする電子機器。
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