JP4992434B2 - 金メッキ液および金メッキ方法 - Google Patents
金メッキ液および金メッキ方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4992434B2 JP4992434B2 JP2007009268A JP2007009268A JP4992434B2 JP 4992434 B2 JP4992434 B2 JP 4992434B2 JP 2007009268 A JP2007009268 A JP 2007009268A JP 2007009268 A JP2007009268 A JP 2007009268A JP 4992434 B2 JP4992434 B2 JP 4992434B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gold
- plating solution
- gold plating
- weight
- protic solvent
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Electroplating And Plating Baths Therefor (AREA)
Description
また、チオシアン酸を用いたもの(特開昭54−66340)も開示されているが、チオシアンが加熱により分解してシアンとなるため火災時にはシアン系と同等の危険がある。
即ち、親プロトン性溶媒の含有量を65〜90重量%とすると、メッキの前駆体である金イオンが液中で安定になるので、良質な金メッキ膜が得られる。
本発明はこのような知見に基いて達成されたものであり、以下を要旨とする。
[2] 該親プロトン性溶媒が、N−アルキルピロリドンである[1]に記載の金メッキ液。
[3] 金錯イオン、水、および親プロトン性溶媒を含有してなり、親プロトン性溶媒の含有量が65〜90重量%である金メッキ液であって、該金錯イオンがヨウ化金錯イオンであり、かつ、三ヨウ素イオンを実質的に含まないことを特徴とする金メッキ液。
本発明の金メッキ液は、金錯イオン、水、および親プロトン性溶媒を含有してなり、親プロトン性溶媒の含有量が65〜90重量%であることを特徴とする金メッキ液である。
本発明の金メッキ液においては、必須成分である親プロトン性溶媒が65重量%以上存在することにより、次のような機構でメッキの前駆体である金イオンが安定となる。
例えば、ヨウ化金錯イオンの場合、金の析出は、
また、他の金錯イオンの場合においても、メッキの前駆体である金イオンが安定化されると、金の析出が抑制されるので、良質の金メッキ膜が得られる。
ラクタム構造を有するものとしては、水と自由に混和する、アルキル基の炭素数が1〜3のN−アルキルピロリドンが好ましく、N−メチルピロリドンが特に好ましい。
ヨウ化金錯イオンを含むメッキ液は、通常、例えば、特開2004−43958、WO2006−49021のように、ヨウ素、ヨウ化物イオンを含む液に金を溶解して調製することができるが、調製した液が一定量以上の三ヨウ素イオンを含まないと、ヨウ化金錯イオンが不安定で、金が析出してしまう。それに対して、本発明では、親プロトン性溶媒の含有量を65重量%以上にすることで、アルコルビン酸等の還元剤によって三ヨウ素イオンを全てヨウ化物イオンに還元しても、ヨウ化金錯イオンが安定に存在するようになる。
なお、三ヨウ素イオンを実質的に含まなければ、金源が金であることは必須ではなく、塩化金酸であっても、亜硫酸金であってもよい。他の金錯イオンの場合も金錯イオンが安定に保たれるのでメッキ性能は向上する。
なお、以下において、金は三菱マテリアル(株)製の純度99.99%以上の純金を、ヨウ素は合同資源産業(株)製の純度99.5%以上品、ヨウ化カリウムは合同資源産業(株)製の純度99.5%以上品、NMPはキシダ化学(株)の高純度溶媒、ジエチレングリコールは三菱化学(株)製品、それ以外の試薬については和光純薬工業(株)製の試薬特級を用いて評価を実施した。
また、形成された金メッキ膜の表面粗さ(Ra)はキーエンス社の超深度形状測定顕微鏡VK−8550及び付属のソフトウェアにより測定した。
金、ヨウ素、ヨウ化カリウム、N−メチルピロリドン(NMP)、および水を混合して、Au/I2/KI/NMP/H2O=1/1/4/75/19(重量比)からなる金メッキ液を調製したところ、濃い褐色であった。この金メッキ液に対して2重量%のアスコルビン酸を添加したところ、金メッキ液中の三ヨウ素イオンがヨウ化物イオンに還元され、無色透明となった。
無アルカリガラス基板上に純Niを約1μmの厚さにスパッタした試料を用い、この金メッキ液中で、50℃にて、6mA/cm2を0.1秒、電流オフを0.1秒のパルスメッキを90分間行ったところ、約90%の電流効率で金メッキ膜が得られた。この金メッキ膜の表面粗さ(Ra)を測定したところ、1.4μmであった。
実施例1と同様にして、Au/I2/KI/NMP/H2O=1/1/4/70/24(重量比)からなる金メッキ液を調製したところ、濃い褐色であった。この金メッキ液に対して2重量%のアスコルビン酸を添加したところ、金メッキ液中の三ヨウ素イオンがヨウ化物イオンに還元され、無色透明となった。
無アルカリガラス基板上にTiを約100nmの厚さに、その上にAuを400nmの厚さにスパッタした試料を用い、この金メッキ液中で、実施例1と同様の条件でパルスメッキを行ったところ、約90%の電流効率で金メッキ膜が得られた。この金メッキ膜の表面粗さ(Ra)は、1.5μmであった。
実施例1と同様にして、Au/I2/KI/NMP/H2O=1/1/4/60/34(重量比)からなる金メッキ液を調製したところ、濃い褐色であった。この金メッキ液に対して、2重量%のアスコルビン酸を添加したところ、メッキ液中の三ヨウ素イオンがヨウ化物イオンに還元され、無色透明となった。この金メッキ液を用いて、実施例1と同様にしてメッキ処理したところ、ほぼ100%の電流効率で金メッキ膜が得られた。この金メッキ膜の表面粗さ(Ra)は、2.3nmであった。
ただし、この金メッキ液は調製したときには安定であったが、保存試料を数日後に確認したところ、金が析出していた。
アスコルビン酸を添加しなかった他は、実施例1と同様にしてメッキ処理を行ったところ、電流効率は約20%であり、しかも、膜が不均一に剥がれ落ちてしまった。
実施例1と同様にして、Au/I2/KI/NMP/H2O=1/1/4/50/44(重量比)からなる金メッキ液を調製したところ、濃い褐色であった。この金メッキ液に対して2重量%のアスコルビン酸を添加したところ、金メッキ液中の三ヨウ素イオンがヨウ化物イオンに還元され、無色透明となったが、しばらくしてAuが析出してしまい安定な金メッキ液が調製できなかった。
N−メチルピロリドンの代りにジエチレングリコール(DEG)を用い、Au/I2/KI/DEG/H2O=1/1/4/75/19(重量比)とした他は実施例1と同様にして金メッキ液を調製したところ、濃い褐色であった。この金メッキ液にアスコルビン酸を添加しないで、そのまま実施例1と同様にしてメッキ処理を行ったところ、電流効率は約20%であり薄い膜しか得られなかった。
Claims (9)
- 金錯イオン、水、および親プロトン性溶媒を含有してなり、親プロトン性溶媒の含有量が65〜90重量%である金メッキ液であって、該親プロトン性溶媒が、ラクタム構造を有することを特徴とする金メッキ液。
- 該親プロトン性溶媒が、N−アルキルピロリドンである請求項1に記載の金メッキ液。
- 金錯イオン、水、および親プロトン性溶媒を含有してなり、親プロトン性溶媒の含有量が65〜90重量%である金メッキ液であって、該金錯イオンがヨウ化金錯イオンであり、かつ、三ヨウ素イオンを実質的に含まないことを特徴とする金メッキ液。
- 該親プロトン性溶媒が、非プロトン性極性溶媒である請求項3に記載の金メッキ液。
- 該親プロトン性溶媒が、ラクタム構造を有する請求項3又は4に記載の金メッキ液。
- 該親プロトン性溶媒が、N−アルキルピロリドンである請求項5に記載の金メッキ液。
- 該親プロトン性溶媒100重量%に対して水を10〜50重量%含有する請求項1乃至6のいずれか1項に記載の金メッキ液。
- シアンを実質的に含まない請求項1乃至7のいずれか1項に記載の金メッキ液。
- 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の金メッキ液を用いてメッキを行うことを特徴とする金メッキ方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007009268A JP4992434B2 (ja) | 2007-01-18 | 2007-01-18 | 金メッキ液および金メッキ方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007009268A JP4992434B2 (ja) | 2007-01-18 | 2007-01-18 | 金メッキ液および金メッキ方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008174795A JP2008174795A (ja) | 2008-07-31 |
JP4992434B2 true JP4992434B2 (ja) | 2012-08-08 |
Family
ID=39702020
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007009268A Expired - Fee Related JP4992434B2 (ja) | 2007-01-18 | 2007-01-18 | 金メッキ液および金メッキ方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4992434B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5959798B2 (ja) * | 2010-10-12 | 2016-08-02 | キヤノン株式会社 | 液体レンズ及びこれを備えた機器 |
JP5620798B2 (ja) * | 2010-12-01 | 2014-11-05 | メタローテクノロジーズジャパン株式会社 | 金バンプ形成用非シアン系電解金めっき浴、及び金バンプ形成方法 |
CN108754554B (zh) * | 2018-09-18 | 2019-10-22 | 泉州益丰贵金属科技有限公司 | 一种镀金液及一种镀金方法 |
JP6953068B1 (ja) * | 2021-02-25 | 2021-10-27 | 松田産業株式会社 | 亜硫酸金塩を含む金めっき液、及び亜硫酸金塩を含む金めっき液用補充液 |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3450098B2 (ja) * | 1995-07-25 | 2003-09-22 | 株式会社山王 | 金めっき用非水性浴 |
JP3898334B2 (ja) * | 1998-04-15 | 2007-03-28 | 日本エレクトロプレイテイング・エンジニヤース株式会社 | 金メッキ液及びその金メッキ液を用いたメッキ方法 |
JP4256994B2 (ja) * | 1999-10-05 | 2009-04-22 | 日本エレクトロプレイテイング・エンジニヤース株式会社 | 回路基板の実装方法及び金めっき液並びに金めっき方法 |
JP2003013278A (ja) * | 2001-06-26 | 2003-01-15 | Japan Pure Chemical Co Ltd | 金めっき液 |
JP3680838B2 (ja) * | 2002-03-13 | 2005-08-10 | 三菱化学株式会社 | 金メッキ液および金メッキ方法 |
JP4186716B2 (ja) * | 2003-06-04 | 2008-11-26 | 三菱化学株式会社 | 金メッキ液および金メッキ方法 |
JPWO2006049021A1 (ja) * | 2004-11-02 | 2008-05-29 | 三菱化学株式会社 | 金メッキ液および金メッキ方法 |
JP2006131926A (ja) * | 2004-11-02 | 2006-05-25 | Sharp Corp | 微細孔に対するメッキ方法、及びこれを用いた金バンプ形成方法と半導体装置の製造方法、並びに半導体装置 |
-
2007
- 2007-01-18 JP JP2007009268A patent/JP4992434B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2008174795A (ja) | 2008-07-31 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Goh et al. | Effects of hydroquinone and gelatin on the electrodeposition of Sn–Bi low temperature Pb-free solder | |
JP6622712B2 (ja) | 非導電性プラスチック表面を金属化するための組成物及び方法 | |
JP3776566B2 (ja) | めっき方法 | |
JP6144258B2 (ja) | ノーシアン金めっき浴、及び、ノーシアン金めっき浴の製造方法 | |
JPWO2006049021A1 (ja) | 金メッキ液および金メッキ方法 | |
JP4992434B2 (ja) | 金メッキ液および金メッキ方法 | |
JP7352515B2 (ja) | 電解金合金めっき浴及び電解金合金めっき方法 | |
JP2014519555A (ja) | 電解質、黒色ルテニウムコーティングの堆積へのその使用およびそのようにして得られたコーティング | |
US20080073218A1 (en) | Plating solution of palladium alloy and method for plating using the same | |
WO2017064874A1 (ja) | 無電解白金めっき液 | |
FR2807450A1 (fr) | Bain electrolytique destine au depot electrochimique du palladium ou de ses alliages | |
KR20180064378A (ko) | 무전해 은 도금욕 및 이를 이용하는 방법 | |
JP5583896B2 (ja) | パラジウムおよびパラジウム合金の高速めっき方法 | |
TWI259852B (en) | Gold plating solution and gold plating method | |
CN108360029B (zh) | 通过将锡与金掺杂减轻锡和镀锡表面上的锡须生长的方法和装置 | |
EP1268347B1 (fr) | Sel complexe de palladium et son utilisation pour ajuster la concentration en palladium d'un bain electrolytique destine au depot du palladium ou d'un de ses alliages | |
JP2008174796A (ja) | 金メッキ液および金メッキ方法 | |
KR20190068046A (ko) | 이온성 액체 전해질을 이용한 무전해 주석도금액 | |
WO2018211727A1 (ja) | 無電解白金めっき液及びそれを用いて得られた白金皮膜 | |
JP2004043958A (ja) | 金メッキ液および金メッキ方法 | |
Tsai et al. | Composition control of the eutectic sn-based alloys: Sn-Ag, Sn-Cu, Sn-Ag-Cu, from simple plating baths | |
JP3824770B2 (ja) | 錫−銀合金電気めっき浴 | |
JP2797951B2 (ja) | 銀−パラジウム合金めっき方法およびめっき浴 | |
Vorobyova et al. | Formation of alloys upon the simultaneous electrochemical deposition of gold and tin from ethylene glycol and aqueous electrolytes | |
JP7154415B2 (ja) | クロム層又はクロム合金層を析出させるための方法及びめっき装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20090821 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120111 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120117 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120306 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120410 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120423 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150518 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4992434 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |