JP4992221B2 - 現像装置及びこれを用いた画像形成装置 - Google Patents
現像装置及びこれを用いた画像形成装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4992221B2 JP4992221B2 JP2005303693A JP2005303693A JP4992221B2 JP 4992221 B2 JP4992221 B2 JP 4992221B2 JP 2005303693 A JP2005303693 A JP 2005303693A JP 2005303693 A JP2005303693 A JP 2005303693A JP 4992221 B2 JP4992221 B2 JP 4992221B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- toner
- developing
- image
- carrier
- brush
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Dry Development In Electrophotography (AREA)
Description
更に、除電部材としての固定ブラシ5はトナー担持体3上の残留トナーを摺擦するようになっていればよく、通常、トナー担持体3の回転に伴って、ブラシ材(ブラシ繊維)が下流側に流れる方向になるように設置される。そして、本態様においては、固定ブラシ5に印加する除電バイアスに交流電界を重畳することで、トナー担持体3と固定ブラシ5との間でトナーの流動性が増し、除電効果が高まると共に、トナー担持体3からトナーを剥離し易くなる。したがって、トナー担持体3へのトナーの固着を防ぎ、フィルミングの発生を抑えることができる。尚、通常、固定ブラシ5とトナー担持体3との間の直流成分は、トナーへの影響を軽減する観点からゼロが好ましい。
一方、除電部材として固定ブラシ5を設けた態様としては、例えば特許文献2あるいは特許文献3に記されている。これらの特許文献では、固定ブラシ5とトナー担持体3とを同電位に保つことが記されている。しかしながら、固定ブラシ5とトナー担持体3とを同電位にすることは、トナー担持体3上の残留トナーを固定ブラシ5によって機械的に摺擦する効果を与えているに過ぎず、トナーの帯電量を全体に亘って小さくすることができ難くなる。
本発明では、固定ブラシ5に除電バイアスとして交流成分を重畳することで、トナー担持体3上の残留トナーの極性に関係なく、均一に除電することが可能になり、残留トナーのトナー担持体3からの剥離を容易に行うことができるようになる。
このように、除電部材としての固定ブラシ5を選定することで、除電性能を長期に亘って維持することが可能になる。また、このような態様によれば、トナー担持体3に残留したトナーへの除電作用を効果的に行い、トナー担持体3上でのトナーフィルミングに起因する各種画像欠陥の発生を抑えることができるようになる。
また、このときのシール部材としては、一端がトナー担持体3に接触するように設けられるシート状部材とすることが好ましく、これによれば、構成が簡略化され、薄型のシール部材が実現できるようになる。
更に、このようなシール部材は、トナー担持体3の回転方向と同方向にならって当該トナー担持体に接触していることが好ましい。
この態様は、トナーへ加わる各種ストレスによってトナーの劣化が促進された場合には、トナー担持体3上のトナーを除電することでは対応が取れなくなり、トナー担持体3上に付着したトナーを像担持体1側へ吐き出すことで、トナー担持体3上をクリーンにしようとするもので、特に、トナーとして最近の高画質化の要請に適合する重合トナーを用いる場合に一層好適である。このような態様によれば、トナー劣化を把握して、トナー担持体3上のトナーを有効に除去することができ、劣化トナーによるかぶり等の画像欠陥の発生を抑えることができるようになる。
更に、吐き出し電界としては、トナー担持体3と像担持体1とが接触配置のときは両者間に直流電界を印加すればよく、例えば交流電界を重畳するようにしても差し支えない。
そして、判別手段7としては、現像された画像の画像情報を判別するものであればよく、例えば像担持体1上の画像、像担持体1の画像が転写された後の画像等、いずれの画像でも差し支えない。
また、判別手段7は、トナー吐出手段8によるトナー吐出工程を所定のサイクル数だけ行った後も前記画像濃度情報が設定基準値を下回らない場合にはトナー吐出工程を中止してトナー寿命と判断することが好ましく、これによれば、トナー吐き出しを行っても回復しない場合には、適切にトナー寿命を判断することができ、トナー吐き出しを無用に継続することがない。尚、トナー寿命と判断した場合には、例えばUI画面(User Interface)等に表示することで、トナー交換をユーザーに喚起するようにすればよい。
また、パッチ画像としては、プロセス方向の長さがトナー担持体3の1回転分に相当する長さ以下であることが好ましく、これによれば、トナー担持体3の回転によってトナー担持体3上のトナー付着量が異なるような態様においても有効にトナー劣化を判断することができるようになる。
そして、本発明は、上述した現像装置に限られるものではなく、これらの現像装置を用いた画像形成装置をも対象とするもので、その場合、静電潜像が担持される像担持体1と、この像担持体1上の静電潜像を現像する現像装置として上述の現像装置を備えるようにすればよい。
また、この現像性能維持手段として、固定ブラシを設け、この固定ブラシのブラシ繊維の先端部位以外の部位をトナー担持体に接触させ、固定ブラシとトナー担持体との間に交流電界のみが作用するように前記現像バイアスの直流電界と同じ直流電界に交流バイアスが重畳された除電バイアスを固定ブラシに印加するようにしたので、トナー担持体に残留したトナーへの除電作用が効果的に行われ、トナー担持体上でのトナーフィルミングを防ぎ、フィルミングに起因する各種画像欠陥の発生を抑えることができるようになる。
◎実施の形態1
図3は、本発明の基本的構成が適用された現像装置を含む画像形成装置の実施の形態1を示す。同図において、符号21は、矢印方向に回転し、表面に光導電層を含む感光体であり、この感光体21はコロトロン等の帯電装置22によって帯電され、レーザ書込装置等の露光装置23によって静電潜像が形成される。この静電潜像は、感光体21の光の当たった部分の表面電位が低下し、光の当たっていない高電位部分とのコントラストによる電位画像として形成される。また、現像装置30は、現像ハウジング31内に着色粒子であるトナーが収容され、現像ロール32にトナーを担持させ、この現像ロール32にバイアス電源25(図4参照)からの現像バイアスを印加することで、現像ロール32側を静電潜像の高電位部と低電位部との中間電位に保持し、感光体21上の静電潜像の画像部を帯電されたトナーにて現像するようにしたものである。更に、転写装置26は、例えば感光体21に接触配置される転写ロールにて構成され、図示外のバイアス電源によって感光体21上のトナー像が引き付けられる方向の転写バイアスが印加されることで、感光体21上のトナー像を記録材27に転写させるようにしたものである。また、感光体21上に残留したトナーは、例えばドクターブレード式のクリーニング装置28によって除去される。
このシール部材44は、現像ハウジング31の内壁の一端側に固着された弾性部材43にその一端側が接着され、他端側が現像ロール32に接触するシート状部材からなり、固定ブラシ41よりも現像ロール32の軸方向に長く設定されている。そのため、固定ブラシ41からのトナー飛散を有効に防ぐことができる。
図4において、トナー室35からアジテータ37によって掻き出されたトナーは、現像室34内に導かれる。現像室34ではトナー供給ロール36によって現像ロール32にトナーが供給されると共に、供給時の摩擦によってトナーは帯電される。現像ロール32上で帯電されたトナーは、層規制部材33によって所定のトナー層厚に規制されると共に、ここでも摩擦帯電が行われるようになる。
その後、感光体21と現像ロール32との対向領域の現像領域で現像が行われ、現像後の現像ロール32上には、現像によってトナーが消費された部位(静電潜像の画像領域に相当する部位)とトナーが消費されなかった部位(静電潜像の非画像領域に相当する部位)とが混在した状態の残留トナーが残る。
その後、現像ロール32とトナー供給ロール36との接触開始点近傍にて、トナー供給ロール36の摺擦力によって除電された残留トナーは容易に現像ロール32から剥離されるようになる。そのため、続くトナー供給工程では、新たに均一なトナーが供給されるようになる。
本実施の形態では、図5(a)に示すように、現像ロール32上に付着しているトナーは主として鏡像力によって付着し、現像ロール32表面とトナーとの界面では、トナー側にマイナス、現像ロール32側をプラスにする静電吸引力が作用し、トナーが現像ロール32側に保持されている。
そして、固定ブラシ41によって除電されると、(b)に示すように、トナーの電荷が中和され、トナーの良好な除電がなされるようになる。更に、本実施の形態では、現像ロール32と固定ブラシ41との間に交流電界を印加したことから、現像ロール32表面からトナーが移動し易くなり、この点からトナー層全体に亘る除電効果が一層良好に発揮されるようになる。
また、このような作用を等価回路で示すと図6(a)(b)のようになる。すなわち、現像ロール32とトナーとの対向部位で静電引力によって現像ロール32側に吸引されていたトナーが、固定ブラシ41による除電が行われた後には電荷がほぼゼロになり、現像ロール32から容易にトナーを引き剥がすことができるようになる。
このような構成においては、図8(a)に示すように、現像ロール32とトナーとの間の鏡像力によって現像ロール32側に吸引されたトナーは、(b)のようにシート部材49が接触しても単にシート部材49と現像ロール32とが同電位であり、また、シート部材49によってトナーは現像ロール32側へ機械的に押しやられる力を帯びることから、シート部材49による除電効果はトナー層全体に亘って有効に作用し難くなり、現像ロール32とトナーとの界面では静電引力が低減されないようになる。そのため、現像ロール32からトナーを剥離させることが困難になる。尚、シート部材49を例えばフローティングするようにすると、却ってシート部材49とトナーとの摩擦によりトナーに電荷を付与し易くなることは云うまでもない。
また、本実施の形態では、使用するトナーを1色としたモノクロ用画像形成装置を説明したが、本実施の形態の現像性能維持手段を複数のカラートナーを用いるカラー用画像形成装置に適用することが可能であることは云うまでもない。
このように、所定の押圧力で現像ロール32に接するようにすることで、固定ブラシ41による一層安定した除電効果が得られるようになる。尚、この本例においても、導電性支持部411は図示外のバイアス電源に接続されて固定ブラシ41と現像ロール32との間に除電バイアスが加わるようになっていることは云うまでもない。
図10は、本発明に関連する参考発明が適用された現像装置30の実施の形態2を示す概要図である。同図において、本実施の形態は、実施の形態1の現像装置30と異なり、感光体21側に形成するパッチ画像による画像濃度情報を基に、現像ロール32上のトナーを吐き出すようにしたものである。尚、本実施の形態における画像形成装置は実施の形態1と同様の構成のため、ここでは省略し、また、実施の形態1と同様な構成要素には同様の符号を付し、ここでは詳細な説明は省略する。
また、現像ロール32側には、感光体21との間に現像電界を印加可能なバイアス電源25と、現像ロール32上のトナーを感光体21側に吐き出す吐き出し電界が印加可能なバイアス電源63とが設けられ、この両方のバイアス電源25,63の間で現像ロール32との接続を切り替える切替器62が設けられている。
更に、本実施の形態では、濃度センサ61からの信号に基づいて切替器62を切り替えるように制御する制御装置60が設けられている。
尚、本実施の形態では、現像ロール32と感光体21とは接触配置されており、バイアス電源63によるトナーの吐き出し電界としては、現像電界と同様の電界を加えることでよいが、吐き出し電界は現像ロール32が1回転する時間を少し超える程度の印加時間としていることから、別のバイアス電源を備えるようにしている。
本実施の形態では、予め決められた時期、例えばウォーミングアップ時や所定の出力枚数毎等に、この制御フローを行うようになっている。制御フローがスタートすると、感光体21上にパッチ画像の形成動作が行われ、現像されたパッチ画像の画像濃度を濃度センサ61によって測定する(ステップS1)。そして、画像濃度を予め決められた設定値と比較し、濃度がこの設定値以上であれば、切替器62によってバイアス電源の切替を行い、吐き出し電界を印加するようにする(ステップS2,S3)。このとき、設定値としては、トナー劣化が進行したときに現像されるトナー付着量を基に決められる。
吐き出し電界が印加された場合には、所定の吐き出し時間(現像ロール32が1回転する時間以上で設定されている)が経過するまで現像ロール32上のトナーを感光体21側に吐き出し続け、所定の時間が経過すると吐き出しを終えて、サイクルカウントを行いサイクルカウント数が所定の回数に達しているかどうか判断する(ステップS4,S5)。このとき、サイクルカウント数が所定の回数に達しない場合には、ステップS1の濃度測定からもう一度行い、1回のトナー吐き出しで劣化トナーが除去された場合には濃度が小さくなって終了するが、濃度が設定値を下回らない場合には、再度吐き出しを繰り返す。そして、この吐き出しサイクルが所定の回数行われた場合には、ステップS1とは異なるステップでの濃度測定を行い、測定結果が設定値を下回らない場合にはトナー寿命と判断し、例えばトナーの交換をユーザーに喚起するようにUI画面に表示する(ステップS5〜S8)。尚、このとき、濃度が設定値未満であれば制御フローを終了する。
また、このようなフローにおいて、トナー吐き出しを行った後の現像ロール32は複数回空回転させるようにすれば、現像ロール32上のトナーの性状が均一化されるため、一層正確な濃度の確認がなされる。
このような作用について、更に、図12(a)(b)を用いて説明する。同図は、現像領域(現像ニップ)通過前、現像ニップ通過後、層形成ニップ(層規制部材33によって形成されるニップ)通過後の現像ロール32上のトナーの様子を示したもので、(a)は劣化のない通常状態のトナーの場合であり、(b)は劣化したトナーの場合である。
一方、劣化トナーの場合には、トナーの外添剤の埋まり込み等によって流動性が悪くなったトナーは、どちらかというと互いに重なり易くなり、層形成ニップ通過後のトナーは現像ロール32上で重なり合った状態に推移する。そして、現像領域ではほぼ全量のトナーが感光体21側に飛翔し現像がなされる。ところが再度層形成ニップを通過した後には、トナー自体の劣化度合いによって従前と同じトナー搬送量であってもトナーがどちらかというと三次元的に付着し易く、現像ロール32上のトナー層はむら状に付着するようになる。このとき、現像ロールが1周する程度では(b)で示した現像ニップ通過前のような状態にはならず、徐々にトナー付着量が増えるようになる。
しかしながら、本実施の形態では、劣化トナーを現像ロール32から除去して劣化していないトナーに入れ替えることで、現像性能が維持されるようになる。尚、現像ロール32から感光体21へ吐き出されたトナーは、感光体21側のクリーニング装置28(図3参照)によって回収除去される。
図15は、測定される濃度の差を基に、トナーの劣化を判断しようとした場合の制御フローを示す。この制御フローでは、トナー劣化を所定の現像間隔での画像濃度によって検出しようとしたもので、特に急なトナー劣化が生じたような場合に有効になる。
制御フローがスタートすると、感光体21上にパッチ画像の形成動作が行われ、現像されたパッチ画像の画像濃度を濃度センサ61によって測定し、測定値(A)として記憶する(ステップS11)。次に、所定の時間経過した後、再度パッチ画像を形成し、画像濃度を測定する。この測定値(B)と前回の測定値(A)との差を比較し、B−Aが設定値以上かどうかの判定を行う(ステップS12〜S14)。
尚、所定の時間とは、現像ロール32の1回転以上の時間を意味し、適宜選定するようにすればよい。
吐き出し電界が印加された場合には、所定の吐き出し時間(現像ロール32が1回転する時間以上で設定されている)が経過するまで現像ロール32上のトナーを感光体21側に吐き出し続け、所定の時間が経過すると吐き出しを終えて、濃度測定を実施する(ステップS16,S17)。
また、このように吐き出しサイクルを所定の回数行っても濃度が下がらない場合には、トナー寿命と判定し、例えばトナーの交換をユーザーに喚起するようにUI画面に表示する(ステップS20)。
尚、上述の設定値もトナー劣化が進行したときに現像されるトナー付着量を基に決められる。
特に、このような制御フローは、例えば濃度センサ61の出力値が環境変動等により実際の画像濃度に対して多少低めにシフトし、実際には設定値以上ある濃度を適正濃度と判定するような場合でも、トナーが劣化していれば、現像ロール32の1周目以降のトナー搬送量の回復が遅れることから、最初と最後のパッチ画像では濃度差が生じるようになり、この濃度差を検出することでトナー劣化を判断することができるようになる。
そして、本実施の形態においても、トナーが1色の例を示したが、複数色のカラー用画像形成装置に適用できることは云うまでもない。
本実施例は、実施の形態1の現像装置の構成において、固定ブラシを図9に示すように均一な押圧力が加わるようにして、固定ブラシを含む各種除電部材の除電性能を評価検討したものである。
本実施例では、現像ロールはφ8mmの金属製シャフト上にカーボンブラックにて体積抵抗率を106Ω・cmに調整した4mm厚のゴム層(シリコーンゴム層)が巻かれた弾性ロール、現像ロールと除電部材間には400Vppの交流成分を印加した。更に、感光体の周速は200mm/s、現像ロールと感光体とは互いに接触し、With方向に回転しながら、速度比1.5(現像ロールの方が速い)、トナー供給ロールはウレタンフォームロールを使用し、現像ロールとのニップ幅が8mmになるように押圧し、互いにAgainst回転で、速度比0.8(トナー供給ロールの周速は現像ロールの0.8倍)になるように調整した。
そして、本実施例での評価は、A4判用紙をタテ通しにて、画像面積率5%の画像としたものを20000枚まで連続して出力し、出力画像でのかぶりの発生状況や現像ロール上のフィルミングの発生を目視確認した。評価基準は、レベル0からレベル3の4段階評価とし、レベル0は欠陥なし、レベル1はやや欠陥あるが問題外のレベル、レベル2は欠陥が確認されるが実用上問題とならないレベル、レベル3は欠陥が目立ち許容限界を超えるものとした。したがって、レベル3が明確にNGとなる。
除電部材を設けない場合に比べ、フッ素系樹脂シートを使用することでフィルミングやかぶりに対する寿命を延ばすことができ、更に、固定ブラシを使用することで、フッ素系樹脂シートを使用する場合に比べ、2倍以上長寿命化がなされることが判明した。
また、フッ素系樹脂シートでは、表面を粗くする(算術平均粗さRaを13μm)ことでフィルミングやかぶりに対する改善効果は見受けられたが、10000枚で却ってスジが発生するようになる。このことから、滑らかなシート状部材ではトナーの電荷を中和するような電荷をトナーの表面から付与するだけであって、トナーの現像ロールへの付着力が弱くなるものの少し残ってしまうようになる。一方、この除電部材にある程度の凹凸があると、現像ロール上のトナーが回転したり滑ったりしてかき乱され、実際のトナー上の摩擦帯電部分が除電部材に接触することで中和され、現像ロール表面の誘導電荷もトナーが離れることで中和されるようになることが理解される。しかしながら、除電部材の凹凸が粗すぎると画像へのスジ等の欠陥が発生するようにもなり、適切な表面粗さが必要であることが窺える。
また、通常、除電部材にランダムな凹凸がある場合には、その表面にトナーが徐々に捕捉されて次第に除電効果が弱くなるが、現像ロールの回転方向に揃ったブラシの場合にはブラシ材表面にトナーが捉えられず除電効果が弱くなり難い。
それは、ブラシ繊維の体積抵抗率が104Ω・cm以下であり、線径をDmm、植毛密度をE本/cm 2 、線圧をFgf/mmとしたときに、D×E×Fの値に着目すると、この値が400〜3200の範囲にあれば、フィルミングやかぶりが良好になることが確認された。
このことは、体積抵抗率が高すぎると、有効な除電電界を加えることができず、除電性能が十分発揮できないことが想定される。また、ブラシ材の線径、植毛密度、線圧は、ブラシ材がトナーに接触する際の状態に関係し、これらの積が所定の範囲になるように適宜選定することで、トナーへの接触状態が良好になり、例えば線径が太すぎたり、植毛密度が高すぎたり、線圧が大きすぎたりすると、現像ロール上のトナーに対するブラシ材の当たり具合が強くなりすぎ、トナーへのストレスが増加することで、トナー劣化が促進されてフィルミングやかぶりが発生するようになるものと推定された。
本実施例は、実施の形態2の現像装置の構成にて、トナー劣化に起因する各種ニップ間のストレスを比較検討したものである。
検討に使用した装置では、現像ロールとしてφ8mmのSUSシャフトにカーボンブラック等にて体積抵抗率を107Ω・cmに調整したシリコーンゴム層の弾性層を4mm厚で形成し、更に最表面層として厚さ20μmのNBR(アクリロニトリルブタジエンゴム)コート層を設けた弾性ロールを使用した。このときの弾性層としては、表面のマイクロゴム硬度(高分子計器製MD−1硬度計を使用して測定)が20度と低いものを使用し、トナー割れ等の不具合が発生することを防ぐようにした。尚、マイクロゴム硬度は、測定時の押針径が0.16mmであり、この押針を一定変位(0.5mm)させ、そのときの押針に加わる応力から試料のゴム硬度を算出したものであり、トナー割れを防ぐ観点から60度以下が好ましい。
本実施例は、上述した実施例2の現像装置の構成にて、実施の形態2のトナー吐き出しサイクルを適用させたシステム(システムA)と適用させないシステム(システムB)の双方にて、画像面積率5%の画像を連続出力し、600枚毎にベタ画像チャートと総合チャートを出力することで、このチャート出力からベタ画像の画像むら、かぶり(背景かぶり)について評価確認したものである。尚、ベタ画像はベタ画像全域を対象に評価し、かぶりは総合チャートの背景部についてかぶり状況を確認した。
使用したトナーは、乳化重合法によるスチレンアクリル樹脂系の粒径5.8μmとした。
本構成での適正トナー搬送量は0.38〜0.45mg/cm2であり、この範囲内でのパッチ画像の濃度を確認のために一旦用紙上に出力してX−Rite社製反射濃度計X−Rite404にて測定すると、1.35〜1.48となった。尚、実際のシステムでは、感光体上のパッチ画像はそのまま濃度測定が行われ、クリーナで回収されることは云うまでもない。
評価基準は、ベタ画像の画像むら、背景かぶり共に、目視にて評価を行い夫々G1〜G3までグレード付けした。このとき数値の小さい方がよいことを示す。
図19は、両システムにおける実際のトナー搬送量を測定した結果で、トナー吐き出しサイクルを実施したシステムAでは6000PV(Print Volume)までほぼ最適値の0.4mg/cm2を維持することが確認されたが、トナー吐き出しのないシステムBでは出力枚数を重ねるにつれトナー搬送量が徐々に多くなった。このことから、トナー吐き出しによってトナー劣化が生じても安定したトナー搬送量を維持することができることが分かる。
また、図21は、両システムにおけるかぶりの評価結果であり、システムAでは画像むら同様6000PVまではかぶりも少なく、そのレベルも一定に維持されるのに対し、システムBでは、2400PVでは許容限界に至り、4200PVでは許容限界を超えるようになった。
更に、本実施例については、層規制部材のニップ域でのトナー固着(層規制部材へのトナー固着)によって発生する画像スジについても確認したが、両システム共に画像スジの発生は確認されなかった。このことは、上述した現像装置の構成において、層規制部材の線圧条件等が適正に選定されていることによるものと推定された。
Claims (6)
- 静電潜像が担持される像担持体に対向して開口し且つトナーが収容可能な現像ハウジングと、
現像ハウジングの開口に面して配設され且つ表面にトナーが担持される回動自在なトナー担持体と、
像担持体上の静電潜像をトナー担持体上のトナーにて現像するようにトナー担持体に対して直流電界を有する現像バイアスを印加する現像バイアス印加手段と、
トナー担持体と像担持体との対向部位である現像領域での現像性能を維持可能にする現像性能維持手段とを備え、
現像性能維持手段は、
現像領域よりトナー担持体の回転方向下流側にて、トナー担持体と離間して配置され且つ現像ハウジングに対して揺動可能に支持された導電性支持部材と、この導電性支持部材に植毛された導電性のブラシ繊維とを有し、前記ブラシ繊維がトナー担持体の回転方向に沿って延びて当該ブラシ繊維の先端部位以外の部位がトナー担持体に接触することで前記トナー担持体上の残留トナーを除電可能とする固定ブラシと、
この固定ブラシのブラシ繊維をトナー担持体に接触させ且つブラシ繊維とトナー担持体との間で予め決められた押圧力が維持されるように導電性支持部材を一方向にばね付勢する付勢部材と、
前記現像バイアスの直流電界と同じ直流電界に交流電界が重畳された除電バイアスを固定ブラシに印加し、固定ブラシとトナー担持体との間に除電バイアスの交流電界のみを作用させる除電バイアス印加手段とを具備することを特徴とする現像装置。 - 請求項1記載の現像装置において、
固定ブラシは、ブラシ繊維の体積抵抗率が104Ω・cm以下であり、その線径をAmm、植毛密度をB本/cm 2 、線圧をCgf/mmとしたときに、A×B×Cの値が400以上3200以下になるように設定されていることを特徴とする現像装置。 - 請求項1又は2記載の現像装置において、
固定ブラシの上流側近傍には、当該固定ブラシによって摺擦されたトナーの飛散を防止するシール部材が設けられることを特徴とする現像装置。 - 請求項3記載の現像装置において、
シール部材は、一端がトナー担持体に接触するように設けられるシート状部材であることを特徴とする現像装置。 - 請求項4記載の現像装置において、
シール部材は、トナー担持体の回転方向と同方向にならって当該トナー担持体に接触していることを特徴とする現像装置。 - 静電潜像が担持される像担持体と、
この像担持体上の静電潜像を現像する請求項1乃至5のいずれかに記載の現像装置とを備えることを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005303693A JP4992221B2 (ja) | 2005-10-18 | 2005-10-18 | 現像装置及びこれを用いた画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005303693A JP4992221B2 (ja) | 2005-10-18 | 2005-10-18 | 現像装置及びこれを用いた画像形成装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007114318A JP2007114318A (ja) | 2007-05-10 |
JP4992221B2 true JP4992221B2 (ja) | 2012-08-08 |
Family
ID=38096600
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005303693A Expired - Fee Related JP4992221B2 (ja) | 2005-10-18 | 2005-10-18 | 現像装置及びこれを用いた画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4992221B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5245951B2 (ja) * | 2009-03-18 | 2013-07-24 | 株式会社リコー | 画像形成装置 |
JP5302166B2 (ja) * | 2009-11-06 | 2013-10-02 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | クリーニング装置及びこれを備えた画像形成装置 |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6142671A (ja) * | 1984-08-07 | 1986-03-01 | Ricoh Co Ltd | 現像装置 |
JPS63106768A (ja) * | 1986-10-24 | 1988-05-11 | Ricoh Co Ltd | 乾式現像装置 |
JP2763895B2 (ja) * | 1988-08-30 | 1998-06-11 | 富士通株式会社 | 像形成媒体のクリーニング方法 |
JP2915048B2 (ja) * | 1989-04-04 | 1999-07-05 | 株式会社リコー | カラー画像処理装置 |
JPH03296784A (ja) * | 1990-04-17 | 1991-12-27 | Ricoh Co Ltd | 乾式現像装置 |
JP3191488B2 (ja) * | 1992-07-10 | 2001-07-23 | ミノルタ株式会社 | 一成分現像装置 |
JP3501978B2 (ja) * | 1999-06-21 | 2004-03-02 | シャープ株式会社 | 現像装置 |
-
2005
- 2005-10-18 JP JP2005303693A patent/JP4992221B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2007114318A (ja) | 2007-05-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4985146B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JPH11219045A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2005173484A (ja) | 画像形成装置及びプロセスカートリッジ | |
US10444656B2 (en) | Image forming apparatus | |
JP6704744B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP2004085888A (ja) | 画像形成装置 | |
JP4992221B2 (ja) | 現像装置及びこれを用いた画像形成装置 | |
JP2015034978A (ja) | プロセスカートリッジ及び画像形成装置 | |
JP4816752B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP2002372878A (ja) | 画像形成装置 | |
JP5049482B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP3622176B2 (ja) | クリーニング装置及び画像形成装置 | |
JP2004325924A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2009020249A (ja) | クリーニング装置、これを用いた画像形成装置 | |
JP2008009149A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2006119304A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2001356600A (ja) | プロセスカートリッジ及び画像形成装置 | |
JP2006163118A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2005189767A (ja) | 現像装置及び画像形成装置 | |
JP3542488B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP2005189767A5 (ja) | ||
JP2003140466A (ja) | 現像装置及びこの現像装置を備える画像形成装置 | |
JP2005092146A (ja) | 画像形成装置、帯電部材、帯電装置、クリーニング手段及びプロセスカートリッジ | |
JP7196543B2 (ja) | 画像形成装置及びプログラム | |
JP7034653B2 (ja) | 画像形成装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080924 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20101026 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20101222 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110607 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110802 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120410 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120423 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150518 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |