JP2763895B2 - 像形成媒体のクリーニング方法 - Google Patents

像形成媒体のクリーニング方法

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【発明の詳細な説明】 〔目次〕 概要 産業上の利用分野 従来の技術(第4図) 発明が解決しようとする課題 課題を解決するための手段(第1図) 作用 実施例 (a)一実施例の説明(第2図、第3図) (b)他の実施例の説明 発明の効果 〔概要〕 感光ドラム等の像形成媒体をクリーナと現像器とによ
ってクリーニングする像形成媒体のクリーニング方法に
関し、 特別の構成を設けることなく、像形成媒体の寿命を長
期化することを目的とし、 像形成媒体に潜像を形成する潜像形成部と、穂高規制板
で穂高規制された2成分現像剤を現像ローラで潜像形成
された像形成媒体に供給する現像器と、該像形成媒体の
現像像を転写媒体に転写する転写器と、クリーニングブ
レードとファーブラシによって該像形成媒体を清掃する
クリーナとを有する印刷装置において、該クリーニング
ブレードを該像形成媒体に押し付ける線圧を10g/cm以下
とし、該現像ローラの周速を該像形成媒体の周速より速
くし、該穂高規制板と該現像ローラとの間隙Gbと、該現
像ローラと該像形成媒体との間隙Gdとの関係を、0.9Gb
≦Gd≦1.3Gbと設定することにより、該クリーナブレー
ド50と該ファーブラシ51と該現像ローラで該像形成媒体
上の残留物を取り除くようにした。
〔産業上の利用分野〕
本発明は、感光ドラム等の像形成媒体をクリーナと現
像器とによってクリーニングする像形成媒体のクリーニ
ング方法に関する。
像形成媒体に潜像を形成し、現像して可視トナー像を
える印刷装置は、感光ドラムを用いた電子写真装置等広
く利用されている。
このような印刷装置においては、像形成媒体の残留ト
ナーを完全に取り除くクリーナが設けられており、像形
成媒体の寿命を短命化せず、クリーニングする技術が求
められている。
〔従来の技術〕
第4図は従来技術の説明図である。
電子写真装置では、近年低価格、低ランニングコスト
が要求されている。
このため、クリーニング機構として、ウレタンゴムの
ブレードにより感光ドラムをクリーニングする機構が提
供されている。
第4図(A)、(B)では、感光ドラム1に対し帯電
器2aで帯電後、光像露光し、現像器3で現像し、印刷用
紙等の転写媒体6に転写器4で転写後、クリーナ5でク
リーニングする電子写真装置を示している。
第4図(A)では、クリーナ5は、ゴム製のブレード
50を有し、ブレード50を線圧10〜25g/cmで感光ドラム1
に押し付け、感光ドラム1上の残留トナーをこそぎ落と
すようにしている。
例えば、ブレード50に厚さ2.0mm、ヤング率45kg/cm2
のウレタンゴムを用いて、線圧20g/cmで感光ドラム1に
押し付けている。
第4図(B)のものは実公昭63−8917号公報等に示さ
れるように、ブレード50が軸50aを中心に回動できるよ
うにし、クリーニングが不要な時は、ブレード50が感光
ドラム1から退避するように構成し、感光体の寿命を長
めようとするものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
このようなブレード50によってクリーニングする方法
は、残留トナーを感光ドラム1からこそぎ落とすため、
その線圧が重要なファクターであり、線圧が10g/cm〜25
g/cmが最適とされている。
しかしながら、このような線圧を設定すると、感光体
1も削り取られ、(特に優れた電子写真特性を示す有機
感光体は軟らかいため)、寿命が短くなり、ランニング
コストを安くできないという問題があった。
このため、第4図(B)のように、ブレードの退避機
構を設けると、若干の寿命の長期化は得られるものの、
退避機構分コストアップになり、また、少なくとも感光
ドラムとクリープをユニット化し、ユニット単位で交
換、廃却する装置の場合には、ランニングコストを下げ
られないという問題があった。
従って、本発明は、特別の構成を設けることなく、ブ
レードの線圧を下げることができ像形成媒体の寿命を長
期化することのできる像形成媒体のクリーニング方法を
提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
第1図は本発明の原理図である。
本発明は、第1図に示すように、像形成媒体1に潜像
を形成する潜像形成部2と、穂高規制板31で穂高規制さ
れた2成分現像剤を現像ローラ30で潜像形成された像形
成媒体1に供給する現像器3と、該像形成媒体1の現像
像を転写媒体に転写する転写器4と、クリーニングブレ
ード50とファーブラシ51によって該像形成媒体1を清掃
するクリーナ5とを有する印刷装置において、該クリー
ニングブレード50を該像形成媒体1に押し付ける線圧を
10g/cm以下とし、該現像ローラ30の周速を該像形成媒体
1の周速より速くし、該穂高規制板31と該現像ローラ30
との間隙Gbと、該現像ローラ30と該像形成媒体1との間
隙Gdとの関係を、0.9Gb≦Gd≦1.3Gbと設定することによ
り、該クリーニングブレード50と該ファーブラシ51と該
現像ローラ30で該像形成媒体1上の残留物を取り除くよ
うにしたものである。
〔作用〕
従来は、全てクリーニングブレード50のみによって像
形成媒体1の残留物(トナーなど)をクリーニングしよ
うとするため、10〜25g/cmのブレード線圧(カウンタブ
レードの場合)を要していた。
本発明は、ブレード50の線圧を低めることによって像
形成媒体1の寿命を長くし、低めた結果クリーニング効
果が低減し、完全に残留物が取り除けないものは現像器
3の現像ローラ30によって取り除くものである。
現像ローラ30にクリーニング作用を持たせるため、本
発明では、間隙GbとGdとを0.9Gb≦Gd≦1.3Gdに定め且つ
現像ローラ30の周速を大として、現像ローラ30の磁器ブ
ラシの穂立ちによって、像形成媒体1の残留物をかきく
ずすようにした。
従って、特別の機構を設けずに、ブレード50の線圧を
低くしても、像形成媒体1を完全にクリーニングでき、
像形成媒体の長寿命化が図れる。
〔実施例〕
(a)一実施例の説明 第2図及び第3図は本発明の一実施例説明図である。
図中、第1図及び第4図で示したものと同一のもの
は、同一の記号で示してあり、2bは光学ユニットであ
り、光像を発生して感光ドラム1を露光するものであ
り、レーザ走査光学系、LED露光光学系等より成るも
の、30は現像ローラであり、複数の固定磁極を有し、少
なくとも一つの磁極(N極)が感光ドラム1と対向する
ように設けられた固定状態の磁石ローラ30aと、この磁
石ローラを包むように設けられ、この磁石ローラ30aの
回りを矢印方向に回転駆動される非磁性材料からなる円
筒状のスリーブ30bとを含む、攪拌ローラ32により攪拌
され、そして汲み上げられるキャリアとトナーから成る
2成分現像剤の磁気ブラシを形成し、感光ドラム1上の
潜像現像するもの、32は攪拌ローラ(パドルローラ)で
あり、流れ規制板32bとの作用により2成分現像剤を攪
拌するもの、33は補給ローラであり、トナーを攪拌ロー
ラ32へ補給するものである。
この実施例は、電子写真プリンタを示し、感光ドラム
1を帯電器2aで帯電後、光学ユニット2bで像露光し、現
像器3で現像し、転写器4で印刷用紙6にトナー像を転
写後、クリーナ5でクリーニングする。
このクリーナ5においては、ブレード50は10g/cm以下
の線圧で感光ドラム1に対してカウンタとなるように押
し付けられており、ファーブラシ51が線圧2g/cm以下で
感光ドラム1に接して矢印方向(反時計方向)に回転し
ている。
クリーニング動作は、先ずファーブラシ51が、感光ド
ラム1の残留物(トナー、紙粉等)をかきくずして、ブ
レード50によってこそぎ易くするとともに、ブレード50
でこそぎとった残留物をクリーナケースの中に取り込む
作用をする。
ブレード50は低線圧で、感光ドラム1の残留物をこそ
ぎ落とし、ファーブラシ51によってこそぎ取られた残留
物はブレード50に滞留することなく取り込まれる。
ブレード50が低線圧のため、完全に残留物を取り除く
ことができない場合がある。
このブレード50よりすり抜けた残留物は、現像器3の
現像ローラ30の磁気ブラシによって取り除かれ、クリー
ニングが完了する。
現像ローラ30の磁気ブラシは、キャリアとトナーが穂
立った形状をなし、ブラシの一種であり、クリーニング
に用いることができる。
この磁気ブラシにクリーニング作用を持たせるには、
第1に現像ローラ30のスリーブ30bの周速を感光ドラム
1の周速より大とし、磁気ブラシが感光ドラム1を掃く
ように作用させ、第2に、磁気ブラシの高さと、感光ド
ラム1とのギャップ(間隙)を適切なものとして、感光
ドラム1に良好に当接させることが必要である。
この当接条件は、現像ローラ30)スリーブ30bの表
面)と穂高規制板31の間隙(即ち磁気ブラシの高さ)Gb
と、現像ローラ30と感光ドラム1との間隙Gdにより決定
される。
以下に実験例を示す。
実験例1; ファーブラシ 材質;ポリエステル系パイル毛足長さ4mm、 回転数;周速240mm/sec、 回転方向;感光ドラム1にカウンター方向、 ブレード 材質;ウレタンゴム(ヤング率45kg/cm2)、 たわみ量;1.0mm、 線圧;7g/cm、 厚さ;1.5mm、 現像器 スリーブ回転速度;192mm/sec、 現像磁極N1の強さ;750〜800G、 感光ドラム 材質;有機感光体、 周速;80mm/sec、 上記設定条件の元に、Gb=1.00mmとし、残像形成した
ドラムに、現像ギャップGdを変えた現像器3を当接さ
せ、現像通過後のドラム上の像を観察したところ下表の
結果を得た。
尚、2成分現像剤のキャリアとしては、マグネタイト
等の磁性材料の表面に例えば、スチレン・アクリル系の
樹脂をコーティングしたもの、いわゆる樹脂キャリアを
用い、一方、トナーも同様にスチレン・アクリル系の樹
脂を用いる。この時、両者は、異なる添加剤により所望
の帯電系列となるようにされている。
以上の結果より、 クリーニングするための条件はGd≦1.3Gb圧接が生じ
ない条件は、Gd≧0.9Gbとなり、1.3Gb≧Gd≧0.9Gbの関
係が最適であった。
即ち、現像ギャップGdが、磁気ブラシの高さGbよりも
小さすぎると、圧接が生じ、現像不良となり、磁気ブラ
シの高さGbよりも大きすぎると、磁気ブラシによるこそ
ぎ取りが生じない。
この時、第3図に示すように、磁気ブラシが感光ドラ
ム1に当接する時に、感光ドラム1の残留物がこそぎ取
られ、感光ドラム1から離れる寸前に感光ドラム1の潜
像にトナーが吸引され、現像への影響は全くない。
実験例2; 実験例1と同一の条件において、Gb=0.95〜1.00mm、
Gd=1.00mmとした。
また、現像ローラ30の周速は、実験例1と同様に、感
光ドラム1の周速の2.4倍として、寿命試験を行った。
従来の第4図(A)のものでは、感光ドラム1の寿命
までの回転数が68万周であったのに対し、この実験例で
は200万周まで延び、約3倍寿命が延びた。
又、ブレード50も低線圧のため、同程度寿命が延び
た。
実験例3; 実験例2と同条件で、現像ローラ30の周速を変えてみ
たところ、現像ローラ30の周速は、感光ドラム1の周速
の1.8倍以上がクリーニング効果を示すのに最適であ
り、この範囲で、実験例1の間隙GbとGdの最適関係は、
実験例1と同一であった。
実験例4; 実験例2と同一条件で、ブレード50の線圧を10g/cm以
下の範囲で変えてみた。
その結果、ブレード50の線圧は3〜10g/cmの範囲が最
もよく、3g/cm未満では十分なクリーニング効果がえら
れず、残像が残った。
実験例5; 実験例1と同一条件で、Gb=0.9mmとGb=1.1mmに設定
して実験した。
その結果、実験例1と同一の1.3Gb≧Gd≧0.9Gbの関係
が最適であった。
以上のことから、現像ローラ30と感光ドラム1の当接
条件として、1.3Gb≧Gd≧0.9Gbがえられた。
(b)他の実施例の説明 上述の実施例では、感光体として有機感光体を用いて
いるが、他の種の感光体を用いた場合でも同様に適用で
あり、感光体に限らず、誘電フイルムを用いた静電記録
装置等の潜像を形成し、現像する全ての印刷装置に適用
できる。
また、クリーナとして、トレール方式のブレードを用
いる場合でもその線圧を低くできるようになることはい
うまでもない。
以上本発明を実施例により説明したが、本発明は本発
明の主旨に従い種々の変形が可能であり、本発明からこ
れらを排除するものではない。
〔発明の効果〕
以上説明した様に、本発明によれば、クリーニングブ
レードとファーブラシの外に現像ローラをも用いてクリ
ーニングするので、クリーニングブレードの線圧を10g/
cm以下と低くしても、充分残留物をクリーニングでき、
像形成媒体の長寿命化を実現するという効果を奏する。
又、特別の機構を付加せずに、実現できるという効果
を奏し、装置及びランニングコストを安価にするのに寄
与する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の原理図、 第2図及び第3図は本発明の一実施例説明図、 第4図は従来技術の説明図である。 図中、1……感光ドラム(像形成媒体)、2……潜像形
成部、3……現像器、4……転写器、5……クリーナ、
30……現像ローラ、31……穂高規制板、50……クリーニ
ングブレード、51……ファーブラシ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 21/00 314 G03G 21/00 318 G03G 15/08 507 G03G 13/24

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】像形成媒体(1)に潜像を形成する潜像形
    成部(2)と、 穂高規制板(31)で穂高規制された2成分現像剤を現像
    ローラ(30)で潜像形成された像形成媒体(1)に供給
    する現像器(3)と、 該像形成媒体(1)の現像像を転写媒体に転写する転写
    器(4)と、 クリーニングブレード(50)とファーブラシ(51)によ
    って該像形成媒体(1)を清掃するクリーナ(5)とを
    有する印刷装置において、 該クリーニングブレード(50)を該像形成媒体(1)に
    押し付ける線圧を10g/cm以下とし、 該現像ローラ(30)の周速を該像形成媒体(1)の周速
    より速くし、 該穂高規制板(31)と該現像ローラ(30)との間隙Gb
    と、該現像ローラ(30)と該像形成媒体(1)との間隙
    Gdとの関係を、 0.9Gb≦Gd≦1.3Gbと設定することにより、 該クリーニングブレード(50)と該ファーブラシ(51)
    と該現像ローラ(30)で該像形成媒体(1)上の残留物
    を取り除くことを 特徴とする像形成媒体のクリーニング方法。
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