JP4982282B2 - 誘導加熱調理器 - Google Patents

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Description

本発明は、筐体内に誘導加熱コイルを備え、その上面に耐熱ガラス製のトッププレートを配置した誘導加熱調理器に関するものである。
近年、住宅用機器を全て電化にするといった、所謂オール電化住宅の流れが顕著になりつつある。この一環として、加熱調理器として鍋の渦電流を利用して鍋そのものを発熱させる電磁誘導加熱調理器が見直されている。
誘導加熱調理器として、現在、筐体の前面側左右に配置された二口のコンロが誘導加熱式で、これらのコンロとコンロとの間の後部側略中央部に配置されたコンロがラジエントヒータ等を用いたヒータ式の加熱調理器が一般的である。
ところで、この筐体の後部側略中央部に配置されたヒータ式のコンロは、ヒータ式であるが故に熱伝導によって鍋を加熱するタイプである。これは、鍋を載置するトッププレートをヒータによって加熱し、その熱を鍋に伝える構造である。このためにトッププレートが高温になると云った欠点がある。このことは、コンロ及びその周辺が熱くならない誘導加熱方式の利点に反する。
そこで、3つのコンロ全てを誘導加熱方式とする調理器が望まれており、事実、特許文献1には、本体の後部側略中央部に設けられたコンロも誘導加熱式とし、全てのコンロを誘導加熱式とした加熱調理器が記載されている。
これらの誘導加熱調理器は、主な調理個所となっているのが筐体の前面側左右の誘導加熱コイルであり、出力が3kW程度と大きく、機能も充実していて揚げ物,炒め物,自動湯沸かし,自動炊飯等の自動調理が可能となっている。また、大きな調理鍋にも対応できるように一般的にコイル直径が略200mmとなっている。
これに対して、筐体の後部側略中央部の誘導加熱コイルは、筐体自体が規格化されたキッチンに埋め込んで設置されることから上面形状が略長方形になっていて奥行きが狭いことや、使用者から遠い位置にあり、使い勝手上の制約を受けるため、煮物や保温などの放置しておける調理が中心となる。そのために、必要な出力は、筐体の前面側左右に設けられた誘導加熱コイルの出力3kWに比べて小さい出力1.6kW 程度で十分であり、コイル直径も略150mmの小径でその性能を満足することができる。
一方、前記した筐体の前面側左右の誘導加熱コイルは、出力が3kW程度と大きいため、鍋を加熱した場合、加熱開始初期段階では、鍋の中央部よりも鍋の周辺部の方が早く温度上昇して高温になってしまうため、特許文献2に示すように、コイル自体を環状の内側誘導加熱コイルと、その外側に隙間を設けて配置した環状の外側誘導加熱コイルで形成し、両コイルで発生する磁束を分散させて鍋の温度分布を均一化するようにし、さらに、内側誘導加熱コイルの中心部に内側温度検知器,内側誘導加熱コイルと外側誘導加熱コイルとの隙間に外側温度検知器を夫々配置し、温度上昇の早い外側温度検知器による出力の制御動作のあとに内側温度検知器による出力の制御動作を行わせるようにして加熱開始初期の鍋の局部的な温度上昇を抑制し、鍋の温度の均一化を図るようにしている。
これに対して、筐体の後部側略中央部に配置された誘導加熱コイルは、上記したように出力が1.6kW程度で、コイル直径も略150mmの小径であることからコイル自体の巻き方は特許文献1に示すように、所謂シングル巻きでも煮込みや湯沸かし、保温を行うだけの出力が十分に得られるようになっている。
特開2004−319350号公報 特許第2822555号公報
上記した従来の誘導加熱装置においては、特許文献2に示すように筐体の前面側左右の誘導加熱コイルは、コイル自体を環状の内側誘導加熱コイルと、その外側に隙間を設けて配置した環状の外側誘導加熱コイルとで形成し、かつ、内側誘導加熱コイルの中心部に内側温度検知器,内側誘導加熱コイルと外側誘導加熱コイルとの隙間に外側温度検知器を夫々設置し、外側温度検知器による出力の制御動作のあとに内側温度検知器による出力の制御動作を行わせるようにしている。
このため、誘導加熱コイルのコイル直径略200mmに合う直径180mmから200mm程度の鍋底を有する大きな調理鍋を用いて揚げ物,炒め物等の調理を行う場合には図7(a)に示すように、誘導加熱コイル右13aを形成する内側誘導加熱コイル中心部の内側温度検知器16と内側誘導加熱コイルと外側誘導加熱コイルとの隙間の外側温度検知器17によって調理鍋の鍋底の温度を中心部と周辺部の二箇所で正確に検知し、加熱開始初期の鍋底の局部的な温度上昇を抑制し、調理鍋の温度の均一化を図ることができる。
しかしながら、図7(b)に示すように、鍋底の直径が120mm程度の小径の調理鍋20を使用し、かつ、調理鍋20が誘導加熱コイル13の中心から外れて外側温度検知器17の配置されていないところに載置された場合には、調理鍋20の温度を内側温度検知器16と外側温度検知器17の両方によって検出することができず、鍋底の周辺部が急激に温度上昇して高温になり、空焼きや煙等が発生するという問題があった。
本発明の目的は上記課題を解決し、調理鍋の大きさ,調理鍋の置く位置による調理鍋の温度検知精度を向上させ、必要以上の温度上昇による、空焼きや煙等の発生を抑制した誘導加熱調理器を提供することにある。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、請求項1では、筐体の上面に被加熱物を載置するトッププレートを配置し、該トッププレート下方の前記筐体内に誘導加熱コイルと、該誘導加熱コイルに電力を供給するインバータと、該インバータを制御する制御手段とを備えた誘導加熱調理器において、前記誘導加熱コイルは、環状の内側誘導加熱コイルと、その外側に隙間を設けて配置された環状の外側誘導加熱コイルとで構成され、前記内側誘導加熱コイルの中心部に内側温度検知器を配置し、内側誘導加熱コイルと外側誘導加熱コイルとの隙間に三個以上の外側温度検知器を配置し、前記制御手段は、前記外側温度検知器の中で一番高い温度の情報と、この一番高い温度の情報と前記内側温度検知器の検知温度の温度差の情報の、2つの情報に基づいて、前記インバータを制御して、前記外側誘導加熱コイルの電力を下げ、前記被加熱物の局部的な温度上昇を抑制するものである。
請求項2では、前記した内側誘導加熱コイルと外側誘導加熱コイルとの隙間に配置した外側温度検知器を三個としたものである。
請求項3では、前記した内側誘導加熱コイルと外側誘導加熱コイルとの隙間に配置した三個以上の外側温度検知器は、等間隔に配置されるものである。
本発明の請求項1または2によれば、加熱コイルの中心部に内側温度検知器を配置し、内側誘導加熱コイルと外側誘導加熱コイルとの隙間に三個以上の外側温度検知器を配置したので、小径の調理鍋を使用し、かつ、調理鍋が誘導加熱コイルの中心から外れて載置された場合でも、内側温度検知器と外側温度検知器によって内側誘導加熱コイルと外側誘導加熱コイルの電力を制御することができ、鍋底周辺部の温度が急激に上昇して空焼きや煙等を発生することがなくなり、安全であるとともに、安心して調理を行うことができる。
また、請求項3によれば、内側誘導加熱コイルと外側誘導加熱コイルとの隙間に設けた三個以上の外側温度検知器は、等間隔に配置されているので、さらに確実に内側温度検知器と外側温度検知器の上に調理鍋を載置して鍋底の温度を正確に検出することができ、内側温度検知器とによって電力を制御することができる。
以下、本発明の実施例を添付図面に従って説明する。
図1から図6は本発明の誘導加熱調理器の一実施例を示している。図1に示されている調理器は、以下に詳細に説明するが、トッププレート3上の三個所に鍋載置部6a,6b,6cを設けたビルトイン型の誘導加熱調理器である。
尚、本実施例は、キッチンに嵌め込むビルトイン型でなく、キッチンに載置する据置型の加熱調理器であっても差し支えない。
加熱調理器の筐体2は、システムキッチン1の上面から落とし込んで設置することで組み込まれる。設置後は後述するロースター部4と操作部パネル5がシステムキッチン1の前面部から操作できるようになっている。
調理を行う際の被加熱物である調理鍋(図4における符号20)は、筐体2の上面に配置された耐熱ガラス等からなるトッププレート3上に載置される。
調理鍋は、トッププレート3に描かれた載置部6に載置されることで調理可能となる。
載置部6は、トッププレート3の前面側に載置部右6aと載置部左6bが配置され、これら両載置部6aおよび6bの間の後部側略中央部に載置部中央6cが配置されている。そして、トッププレート3下面の鍋載置部6a,6b,6cに対応した筐体2の上部には、調理鍋を加熱するための誘導加熱コイル右13a,誘導加熱コイル左13b,誘導加熱コイル中央13cがそれぞれ設置されている。
載置部中央6cは、位置的に使用者の手の届きにくい場所である。このため、載置部中央6cで行う調理の種類は、調理者があまり手を動かさなくても良い料理、主に煮込みや保温などの調理に適している。また、煮込みや保温は、出力も弱くて済み、最大消費電力も限りがあることから、載置部中央6cに設置する誘導加熱コイル中央13cの出力を、載置部右6a及び載置部左6bに対応して設置されている誘導加熱コイル右13a及び誘導加熱コイル左13bより弱くし、消費電力が小さくなるよう設定されている。具体的には、誘導加熱コイル右13aと誘導加熱コイル左13bは、略3kW、載置部中央6cに設置される誘導加熱コイル中央13cは、略1.6kWである。
図1及び図2において、トッププレート3の周囲には、端面を保護するためのフレーム14が設けられている。トッププレート3の手前の上端縁に取り付けられるフレーム前14aと、トッププレート3の後方上端縁に取り付けられるフレーム後14bと、右側上端縁に取り付けられるフレーム右14cと、左側上端縁に取り付けられるフレーム左14dから構成されている。本例は4ピースにフレームを分割しているが、一体型でも2ピースでも何ピースでも可能であり、また、トッププレート3の4辺に取り付ける必要もなく、トッププレート3の手前だけ,後方だけ,前後の2辺だけ、若しくは左右の二辺だけでも良い。
筐体2の内部には、前記した発熱部材である誘導加熱コイル右13a,誘導加熱コイル左13b,誘導加熱コイル中央13cや電子部品(図示せず)が設けられており、これらを冷却するために筐体2の後部上面の右側に外部から空気を吸込むための吸気口7が設けられている。この吸気口7は、同じく筐体2の後部上面の左側に設けた排気口8の右側に位置する。
吸気口7で吸入した空気は、筐体2の内部で発熱する誘導加熱コイル右13a,誘導加熱コイル左13b,誘導加熱コイル中央13cや電子部品を冷却した後に、排気口8から筐体2外に排出される。また、この排気口8からは、後述するロースター部4の廃熱も同時に排出される。
ロースター部4は、魚やピザ等を焼くためのもので、筐体2前面部の左側若しくは右側に配置されており(本実施例では左側)、前面に中の焼け具合を覗き見できるロースタードア32、該ロースタードア32にハンドル11を備えている。なお、このロースター部4は、魚焼き専用ではないので、グリル若しくはオーブンと呼ぶこともある。
9は上面操作部で、複数のタクトスイッチで構成され、フレーム前14aに設けられており、誘導加熱コイル右13a,誘導加熱コイル左13b,誘導加熱コイル中央13cの出力調節や調理タイマーの設定,調理メニューの呼び出し,保温や煮物,自動炊飯,揚げ物調理等の設定,加熱の開始や停止等を行うことができるものであり、筐体2の前面の操作パネル5で行わなくとも筐体2の上面で簡単に操作できるようになっている。
10は上面表示部で、上面操作部9に沿ってトッププレート3の前面側に設けられており、上面操作部9で設定した出力設定や調理メニュー,タイマー値,調理温度等を使用者にわかりやすく表示する。
次に、図3を用いて誘導加熱コイル右13a,誘導加熱コイル左13b,誘導加熱コイル中央13cについて説明する。
誘導加熱コイル右13aは、環状の内側誘導加熱コイル13a1と、その外側に環状の隙間15を設けて配置された環状の外側誘導加熱コイル13a2とで形成され、誘導加熱コイル左13bは、環状の内側誘導加熱コイル13b1と、その外側に環状の隙間15を設けて配置された環状の外側誘導加熱コイル13b2とで形成され、さらに誘導加熱コイル中央13cは、環状の内側誘導加熱コイル13c1と、その外側に環状の隙間15を設けて配置された環状の外側誘導加熱コイル13c2とで形成されている。その理由は、両コイルで発生する磁束を分散させて鍋の温度を均一化するためである。
そして、誘導加熱コイル右13a(誘導加熱コイル左13bも同じ)は、図4(a)に示すように、内側誘導加熱コイル13a1の中心部に調理鍋20の中央部の温度を検知する内側温度検知器16を設け、隙間15に夫々一定の間隔を保持して、最も好ましくは等間隔に三個以上(本実施例では三個で説明する)の外側温度検知器17a,17b,17cよりなる外側温度検知器17を設ける。このとき、外側温度検知器17a,17b,17cの内の一個(図3では外側温度検知器17a)は、使用者側に近く、調理鍋が載置されやすい筐体2の手前側に配置する。また、外側温度検知器17a,17b,17cは、各々内側温度検知器16に対して120°ずつずれて配置されている。
一方、誘導加熱コイル中央13cは、図4(b)に示すように、環状の内側誘導加熱コイル13c1の中心部のみに温度検知器18を設けている。もちろん、これらの内側温度検知器16,外側温度検知器17,温度検知器18は、トッププレート3の下面に密着するように設置されている。
これによって、誘導加熱コイル右13a,誘導加熱コイル左13b,誘導加熱コイル中央13cを用いて自動調理などを行う場合には、鍋の温度検知は、トッププレート3を介して内側温度検知器16,三個の外側温度検知器17a,17b,17cよりなる外側温度検知器17、さらに温度検知器18により行われる。
また、誘導加熱コイル右13a,誘導加熱コイル左13b,誘導加熱コイル中央13cは、表皮効果を抑制するためリッツ線を採用している。そして、これらの誘導加熱コイル右13a,誘導加熱コイル左13b,誘導加熱コイル中央13cには調理鍋20を加熱するために後述するインバータ72から数十kHz,数百Vの電圧が印加される。
次に制御について図6を用いて簡単に説明する。なお、ロースター部4の制御については本発明とは直接関係ないので、図では省略している。
操作・表示部75は、これまで説明した上面操作部9,上面表示部10等から構成されている。操作・表示部75の操作で入力されたメニュー,出力情報,調理のスタート・切情報等を制御手段74に入力信号80として送り、制御手段74で認識した情報,調理の進行状況などの処理状況を表示信号79として操作・表示部75に送り、上面表示部10等に表示する。
制御手段74は、操作・表示部75で設定された内容及び事前に組み込まれた自動調理などのプログラムに基づき各加熱部を制御する。設定された内容に基づいて調理の開始,停止,出力の設定情報を制御信号78を経て後述するインバータ制御手段73に送る。
インバータ制御手段73は、制御手段74の指示に基づいて誘導加熱コイル右13a,誘導加熱コイル左13b,誘導加熱コイル中央13cへの電力の設定,通電の開始及び停止を行う。
さらに、制御手段74が誘導加熱コイル右13aと誘導加熱コイル左13bに設けられた内側温度検知器16,外側温度検知器17a,17b,17cからなる温度検知器17,誘導加熱コイル中央13cに設けられた温度検知器18からの温度情報を乗せた制御信号78を受信し、インバータ72に対してインバータ制御信号76を送出することでインバータ72を制御し、誘導加熱コイル右13a,誘導加熱コイル左13b,誘導加熱コイル中央13cの消費電力を監視し補正する。
誘導加熱コイル右13a,誘導加熱コイル左13b,誘導加熱コイル中央13cの出力を監視し補正することについては、インバータ72から検出信号77によって送られてくる各加熱コイル13の入力電流及び入力電圧から消費電力を算出し、出力が設定値になるようにインバータ制御信号76によりインバータ72を制御する。
インバータ72は、誘導加熱コイル右13a,誘導加熱コイル左13b,誘導加熱コイル中央13cに出力を供給するための手段であり、インバータ制御手段73からの指示に基づいて加熱コイル13の電源の供給を行う。また、このインバータ72は、インバータ制御手段73と同様に誘導加熱コイル右13a,誘導加熱コイル左13b,誘導加熱コイル中央13c毎に、インバータ右72a,インバータ左72b,インバータ中央72cが設けられている。そして、各誘導加熱コイル13(13a,13b,13c)の入力電圧及び入力電流を検出して各検出信号77に乗せてインバータ制御手段73に送る。
次にその動作について説明する。一例として使用者が載置部右6aに被加熱物である調理鍋20を載置して加熱する場合について説明する。
まず、上面操作部9の出力キーを押すと、その押したキー信号が入力信号80となって制御手段74に送られ、制御手段74は、出力キーが入力されたことを認識し、この内容を表示信号79として操作・表示部75に伝達し、上面表示部10のランプを点灯させる。
次に上面操作部9の切/入キーを押すと、同じ伝達経路(以後同じ信号経路の説明は省略する)を経てランプが点灯して加熱が開始される。
制御手段74が調理開始を指示すると、制御信号右78aによってインバータ制御手段右73aに設定された出力を伝送し、これを受けたインバータ制御手段右73aは設定された出力になるようにインバータ右72aの制御を行い、誘導加熱コイル右13aの電力制御を行う。インバータ右72aは、入力電圧及び入力電流の検出値を検出信号右77aに乗せてインバータ制御手段右73aに伝達し、インバータ制御手段右73aでは検出値から消費電力を求め、設定された出力が消費電力になるように誘導加熱コイル右13aの電力制御を行う(以後同じ信号経路の説明は省略する)。
以上の動作によって調理が行われるが、これらの動作については、載置部左6bおよび載置部中央6c上に調理鍋20を置いて誘導加熱コイル左13b,誘導加熱コイル中央13cで加熱する場合においても同じである。
次に、図4,図5及び図7を用いて、誘導加熱コイル右13a(誘導加熱コイル左13bは誘導加熱コイル右13aと同じであり、説明を省略する),誘導加熱コイル中央13cと、誘導加熱コイル右13aに設けられた内側温度検知器16,外側温度検知器17a,17b,17cからなる外側温度検知器17,誘導加熱コイル中央13cに設けられた温度検知器18との関係について説明する。
先ず、使用者がトッププレート3の載置部右6aに調理鍋20を載せて加熱する場合について説明する。
前記したトッププレート3の載置部右6aと対応した誘導加熱コイル右13aは、コイル直径が略200mmで出力が3kW程度と大きいため、鍋底の直径が略200mm程度の調理鍋20を誘導加熱コイル右13a(載置部右6a)に合わせて載置した場合、内側誘導加熱コイル13a1と外側誘導加熱コイル13a2の間に隙間15を保持して両コイルで発生する磁束を分散させて鍋の温度を均一化するようにしているが、それでも図5(a)に示すように、加熱開始初期段階では、内側温度検知器16によって検知される調理鍋20の中心部の温度よりも外側温度検知器17によって検知される周辺部の方が早く温度上昇して高温になってしまう。
そこで、この鍋底中心部の温度と鍋周辺部の温度を内側温度検知器16と、隙間15に設けた外側温度検知器17a,17b,17cによって検知し、それらの温度情報、具体的には外側温度検知器17a,17b,17cの検知温度の中で一番高い温度の情報と、この一番高い温度と一番低い内側温度検知器16の温度差の情報の2つの情報を検出信号右77aとしてインバータ右72aからインバータ制御手段右73aに送出し、さらに、制御信号右78aを制御手段74に送出する。
これによって、制御手段74は、前記と逆のルートを通してインバータ制御手段右73aに制御信号右78aを送出し、さらに、検出信号右77aをインバータ72に送出することでインバータ72を制御し、誘導加熱コイル右13aの外側誘導加熱コイル13a2の電力を下げる方向に補正し、調理鍋20の局部的な温度上昇を抑制する。
その後、調理鍋20の加熱が進行すると、鍋底の温度が均一化し、内側誘導加熱コイル13a1の中心部に設けられた内側温度検知器16と前記外側温度検知器17a,17b,17cで調理鍋20の鍋底温度を検知し、制御手段74によって誘導加熱コイル右13aに電力を制御しながら供給する。
また、内側温度検知器16と前記外側温度検知器17a,17b,17cは、上記以外にも加熱開始から所定時間が経っても温度上昇しないときや、調理鍋の中心部や周辺部が反っているもの等にも対応して加熱を停止する等の制御を行う。
一方、図7(c)に示すように、鍋底の直径が120mm程度の小径の調理鍋20を使用し、かつ、調理鍋20が誘導加熱コイル右13aの載置部6a上に載置されず、イ,ロ,ハに示すように上方や左右に位置がずれて載置された場合には、内側誘導加熱コイル13a1の中心部に設けられた内側温度検知器16と、少なくとも外側温度検知器17a,17b,17cの内の一個以上、外側温度検知器17a,17b,17cが等間隔に間隔を保持して配置されている場合には確実に二個で調理鍋20の鍋底温度を検知し、それらの検知温度の中で一番高い温度の情報と、この一番高い温度と一番温度の低い内側温度検知器16の温度の温度差の情報を検出信号右77aとしてインバータ右72aからインバータ制御手段右73aに送出し、さらに、制御信号右78aを制御手段74に送出し、内側誘導加熱コイル13a1と外側誘導加熱コイル13a2の電力を制御しながら供給し、調理鍋20が空焼き状態になったり、煙等が発生するのを防止する。具体的には、外側誘導加熱コイル13a2の電力を下げる方向に制御し、調理鍋20の局部的な温度上昇を抑制し、鍋底温度の均一化を図る。特に、調理鍋20が使用者側に近い側に載置されやすい筐体2の手前側に配置された場合には、内側温度検知器16と、手前側の外側温度検知器17aによって確実に内側誘導加熱コイル13a1と外側誘導加熱コイル13a2の電力が制御される。
次に、図4(b)に示すように、使用者がトッププレート3の載置部中央6cに調理鍋20を載せて加熱する場合には、誘導加熱コイル中央13cの出力が1.6kW 程度で、コイル直径も略150mmの小径であることから、コイル自体の巻き方は、従来のように、所謂シングル巻きでも十分な出力が得られる。
しかし、シングル巻きでは、調理鍋20を加熱した場合、加熱開始初期段階では、鍋の中央部よりも周辺部の方が早く温度上昇する。
そこで、本実施例では、誘導加熱コイル中央13cを環状の内側誘導加熱コイル13c1と、その外側に隙間15を設けて配置された外側誘導加熱コイル13c2とからなるため、発生磁束が分散して温度分布が均一化し、図5(b)に示すように鍋中心部と周辺部の温度がほぼ同じように上昇する。
また、この誘導加熱コイル中央13cで行われる調理内容は、その出力が他の誘導加熱コイルにおける出力よりも小さいことから、湯沸かしや保温,煮込み等である。そのため、内側誘導加熱コイル13c1の中心部の温度検知器18で十分調理鍋20の温度を正確に捉えることができる。また、異常温度上昇の検出や、保温や煮込み等の自動調理を可能にすることができる。
誘導加熱コイル中央13cの出力制御については、図6に示されているインバータ中央72c,インバータ制御手段中央73c,制御手段74によって行われるものであるが、先に述べた誘導加熱コイル右13aの場合と同様に、温度検出器18により負荷である調理鍋の温度を検知しながら誘導加熱コイル中央13cの出力を制御する。
なお、上記した実施例においては、内側誘導加熱コイル13a1と内側誘導加熱コイル13b1の中心部に調理鍋20の中央部の温度を検知する内側温度検知器16を設け、夫々の隙間15に一定の間隔を保持して三個の外側温度検知器17a,17b,17cよりなる外側温度検知器17を設けた場合について説明したが、外側温度検知器17は等間隔に四個,五個設けてもよく、この場合には、さらにきめ細かく内側誘導加熱コイル13a1と外側誘導加熱コイル13a2の温度を検知し、加熱開始初期の調理鍋20の局部的な温度上昇を抑制し、鍋底温度の均一化を図ることができる。
以上説明したように、本発明によれば、誘導加熱コイルの中心部に内側温度検知器を配置し、内側誘導加熱コイルと外側誘導加熱コイルとの隙間に三個以上の外側温度検知器を配置したので、小径の調理鍋を使用し、かつ、調理鍋が誘導加熱コイルの中心から外れて載置された場合でも、内側温度検知器と外側温度検知器によって内側誘導加熱コイルと外側誘導加熱コイルの電力の制御ができ、鍋底周辺部の温度が急激に上昇して空焼きや煙等を発生することがなくなり、安全であるとともに、安心して調理を行うことができる。
また、内側誘導加熱コイルと外側誘導加熱コイルとの隙間に設けた三個以上の外側温度検知器は、等間隔に配置されているので、さらに確実に内側温度検知器と外側温度検知器の上に調理鍋を載置して鍋底の温度を正確に検出することができ、内側温度検知器とによって電力を制御することができる。
本発明に係るビルトイン型の誘導加熱調理器をシステムキッチンに収納した状態の斜視図である。 同誘導加熱調理器の上面を示す説明図である。 同誘導加熱調理器の上面のトッププレートを外し、誘導加熱コイルが見える状態を示す説明図である。 (a)(b)は、同誘導加熱調理器で調理鍋を加熱した時の加熱状態の説明図である。 (a)(b)は、図4の説明図における温度上昇の説明図である。 同誘導加熱調理器の加熱部とその制御を説明するブロック図である。 (a)(b)(c)は、従来と本発明の調理鍋の異なる載置状態と温度上昇の状態を説明する説明図である。
符号の説明
1 システムキッチン
2 筐体
3 トッププレート
6 載置部
9 上面操作部
10 上面表示部
13a 誘導加熱コイル右
13b 誘導加熱コイル左
13c 誘導加熱コイル中央
16 内側温度検知器
17(17a,17b,17c) 外側温度検知器
18 温度検知器
72 インバータ
73 インバータ制御手段
74 制御手段
75 操作・表示部

Claims (3)

  1. 筐体の上面に被加熱物を載置するトッププレートを配置し、該トッププレート下方の前記筐体内に誘導加熱コイルと、該誘導加熱コイルに電力を供給するインバータと、該インバータを制御する制御手段とを備えた誘導加熱調理器において、前記誘導加熱コイルは、環状の内側誘導加熱コイルと、その外側に隙間を設けて配置された環状の外側誘導加熱コイルとで構成され、前記内側誘導加熱コイルの中心部に内側温度検知器を配置し、内側誘導加熱コイルと外側誘導加熱コイルとの隙間に三個以上の外側温度検知器を配置し、前記制御手段は、前記外側温度検知器の中で一番高い温度の情報と、この一番高い温度の情報と前記内側温度検知器の検知温度の温度差の情報の、2つの情報に基づいて、前記インバータを制御して、前記外側誘導加熱コイルの電力を下げ、前記被加熱物の局部的な温度上昇を抑制することを特徴とする誘導加熱調理器。
  2. 前記した内側誘導加熱コイルと外側誘導加熱コイルとの隙間に配置した外側温度検知器は、三個であることを特徴とする請求項1記載の誘導加熱調理器。
  3. 前記した内側誘導加熱コイルと外側誘導加熱コイルとの隙間に配置した三個以上の外側温度検知器は、等間隔に配置されることを特徴とする請求項1または2記載の誘導加熱調理器。
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