JP4979185B2 - 杜仲葉成分を含むリパーゼ阻害剤 - Google Patents

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Description

本発明は、杜仲葉成分、特に杜仲葉粉砕物または杜仲葉水抽出物を含むリパーゼ阻害剤、脂肪蓄積抑制剤、および脂肪吸収抑制剤に関する。さらに本発明は、当該リパーゼ阻害剤、脂肪蓄積抑制剤、または脂肪吸収抑制剤を含む経口摂取用組成物、飲食物、医薬組成物、食品組成物、化粧料等に関する。
肥満とは脂肪組織が過剰に蓄積された状態であり、医学的に特に肥満の治療が必要な状態を「肥満症」という。肥満症は、糖尿病、高血圧、高脂血症などの疾患における危険因子となり、近年、肥満症を伴う上記疾患の患者においての増加が問題となっている。肥満症を治療するための有効な手段の1つとして、生体内におけるリパーゼ阻害による脂肪吸収の抑制が注目されている。
摂取された食物中の長鎖の中性脂肪(トリアシルグリセロール)の主な消化酵素の1つである膵リパーゼは、トリアシルグリセロールの1位ないし3位のエステル結合の加水分解を触媒する。こうして生成した脂肪酸とモノアシルグリセロールは、消化管から吸収された後に、再びトリアシルグリセロールに変換される。血液を通して各組織に運ばれるトリアシルグリセロールはエネルギーとして消費されるが、消費量を上回る分の脂肪は脂肪組織に蓄積される。このような生体内においての脂肪の吸収および蓄積の機構における膵リパーゼの役割に注目して、膵リパーゼの阻害剤を投与することにより脂肪の吸収を阻害する試みが行われている。しかし、現在までに肥満症治療のためのリパーゼ阻害剤が臨床で使用されている例はない。
また微生物性のリパーゼは特定の皮膚疾患に関与していることが知られている。すなわち、皮脂腺の肥大増殖や毛嚢孔の角化亢進などが原因となって皮脂が溜まると、毛嚢の毛漏斗に存在する皮膚常在菌のニキビ桿菌や皮膚ブドウ球菌が増殖し、これらのリパーゼが皮脂を構成しているトリアシルグリセロールを分解して、遊離脂肪酸が生成する。この遊離脂肪酸が上皮に作用し、各種の酵素を産生して、ニキビ、皮膚炎、フケなどの要因になるといわれている(非特許文献1を参照)。従って、当該微生物性のリパーゼを阻害することができれば、当該リパーゼに起因する特定の皮膚病についての治療・予防手段を提供することができると考えられる。
天然物由来の食品や漢方薬は、一般に副作用が少ないなどの利点を有することから、近年において発生が増加している各種難治疾患に対してのその有用性が注目されている。上述のリパーゼ関連疾患に関しても、天然物由来の食品成分においてリパーゼ活性を有する物質の探索が行われている(特許文献1および2を参照)。
杜仲(Eucommia ulmoides oliver)は、中国中央部起源のトチュウ科トチュウ属の一科一属一種に分類される落葉性木本類で、樹高が20mに達する喬木である。杜仲は、一般にお茶と称するツバキ科の植物と比較し、カフェインを全く含んでいないほか、含有物も異なる。例えば、杜仲の葉および樹皮には、引っ張るとさけ目から白く糸を引く成分が含まれている。これは温帯に分布する樹木ではほとんど確認されていないトランス型高分子イソプレノイド「グッタペルカ」と称せられる物質である。杜仲葉は、1980年代から飲料としての用途が普及している。杜仲の樹皮は医薬品として取り扱われており、中国では「高血圧症、腰痛、関節痛、腎臓病、肝臓病、ストレス、精力減退、利尿困難、物忘れ」に有効な漢方薬として利用されている。
杜仲葉の成分のリパーゼ阻害活性について検討した例もいくつかの報告がされているが、十分な阻害活性を有する杜仲葉成分に関する報告は未だなされていない(特許文献3および4を参照)。
また、通常の杜仲茶葉の製造においては、天日乾燥や焙煎などの工程が含まれるため、生の杜仲葉に本来含まれる成分が当該工程において失われる場合があり、そのような成分の生理活性についてはほとんど知られていなかった。さらに、通常の焙煎などの工程において安定な成分であっても、通常茶葉として用いられる形状の杜仲葉で水抽出した場合に、水抽出物にはほとんど含まれず、杜仲葉に残留する成分もあり、そのような成分についての生理活性についてもほとんど知られていなかった。
特開2002−97147号公報 特開2001−321166号公報 特開2002−179586号公報 特開2002−275077号公報 光井武夫、「新化粧品学」第29−30頁、南山堂、東京、1993年
本発明者は、かかる課題を解決する為に鋭意研究を進めたところ、特定の方法により調製した杜仲葉粉砕物、およびそれから得られる水抽出物が、リパーゼ阻害活性、脂肪蓄積抑制活性、および脂肪吸収抑制活性を有することを発見して本発明を完成させた。
本発明の目的は、リパーゼ阻害活性、脂肪蓄積抑制活性、および脂肪吸収抑制活性を有する杜仲葉粉砕物および水抽出物、および当該粉砕物または水抽出物を含むリパーゼ阻害剤、脂肪蓄積抑制剤および脂肪吸収抑制剤を提供することである。さらに本発明の目的は、当該リパーゼ阻害剤、脂肪蓄積抑制剤、または脂肪吸収抑制剤を含む、経口摂取用組成物、経皮吸収用組成物、医薬組成物、食品組成物、食品および飲料、ならびに化粧料を提供することである。
すなわち本発明の一つの側面によれば、杜仲生葉を蒸熱する工程;杜仲葉を攪拌および/または揉圧しながら乾燥する工程;杜仲葉を乾燥する工程;および、杜仲葉を粉砕する工程を含む製造方法により得られる杜仲葉粉砕物を含むリパーゼ阻害剤が提供される。
さらに本発明の別の側面によれば、杜仲生葉を蒸熱する工程;杜仲葉を攪拌および/または揉圧しながら乾燥する工程;杜仲葉を乾燥する工程;杜仲葉を粉砕する工程;および、杜仲葉粉砕物の水抽出物を得る工程を含む製造方法により得られる杜仲葉水抽出物を含むリパーゼ阻害剤が提供される。
本発明の他の側面によれば、杜仲葉粉砕物が緑色である前記のリパーゼ阻害剤が提供される。
本発明の別の側面によれば、前記リパーゼ阻害剤を含む飲食物、医薬組成物、および化粧料が提供される。
さらに本発明の別の側面によれば、杜仲生葉を蒸熱する工程;杜仲葉を攪拌および/または揉圧しながら乾燥する工程;杜仲葉を乾燥する工程;および、杜仲葉を粉砕する工程を含む製造方法により得られる杜仲葉粉砕物を含む脂肪蓄積抑制剤が提供される。
さらに本発明の別の側面によれば、杜仲生葉を蒸熱する工程;杜仲葉を攪拌および/または揉圧しながら乾燥する工程;杜仲葉を乾燥する工程;杜仲葉を粉砕する工程;および、杜仲葉粉砕物の水抽出物を得る工程を含む製造方法により得られる杜仲葉水抽出物を含む脂肪蓄積抑制剤が提供される。
本発明の他の側面によれば、杜仲葉粉砕物が緑色である前記の脂肪蓄積抑制剤が提供される。
本発明の別の側面によれば、前記の脂肪蓄積抑制剤を含む飲食物、化粧料および医薬組成物が提供される。
さらに本発明の別の側面によれば、杜仲生葉を蒸熱する工程;杜仲葉を攪拌および/または揉圧しながら乾燥する工程;杜仲葉を乾燥する工程;および、杜仲葉を粉砕する工程を含む製造方法により得られる杜仲葉粉砕物を含む脂肪吸収抑制剤が提供される。
さらに本発明の別の側面によれば、杜仲生葉を蒸熱する工程;杜仲葉を攪拌および/または揉圧しながら乾燥する工程;杜仲葉を乾燥する工程;杜仲葉を粉砕する工程;および、杜仲葉粉砕物の水抽出物を得る工程を含む製造方法により得られる杜仲葉水抽出物を含む脂肪吸収抑制剤が提供される。
本発明の他の側面によれば、杜仲葉粉砕物が緑色である前記の脂肪吸収抑制剤が提供される。
本発明の別の側面によれば、前記の脂肪吸収抑制剤を含む飲食物、化粧料および医薬組成物が提供される。
以下、本発明をさらに具体的に説明する。
本発明における杜仲生葉は、収穫後乾燥前の杜仲葉を意味するものであり、栽培により生産されたものであっても天然より採取されたものであってもよい。例えば、当年葉で落葉前の生葉を用い、採取時期は4月から10月、好ましくは5月から8月、より好ましくは7月から8月までの生葉を用いることができる。
本発明の杜仲生葉は、そのまま用いてもよいが、裁断したものを用いてもよい。従って、本願発明は、杜仲生葉を裁断する工程をさらに含んでいてもよい。杜仲生葉は、例えば5〜30mm程度、好ましくは10〜20mm程度の幅に切断して用いてもよい。本発明においては裁断されていない杜仲生葉を用いることが好適である。裁断されていない杜仲生葉を利用することにより、その後の乾燥工程において、緩やかな乾燥が可能となり、乾燥中に葉が崩れることによる歩留まりの低下、および杜仲葉の変色を抑制することができる。
本発明における杜仲生葉の蒸熱工程は、市販されている蒸し機またはオートクレーブなどを用いて、当該技術分野で通常行われている方法により実施することができる。例えば、ネットコンベア上に杜仲生葉を広げ、ボイラーから供給される無圧蒸気を充満させた処理室を通過させることにより、杜仲生葉を蒸熱処理することができる。例えば、宮村鉄工株式会社製、給葉機、地上型1500およびネットコンベア、送帯式1000などを用いることができる。蒸熱温度は、杜仲葉の大きさに応じて、例えば90〜120℃、好ましくは95〜110℃、より好ましくは100〜110℃の範囲で適宜選択されうる。また蒸熱時間も、10〜240秒間、好ましくは20〜180秒間、より好ましくは20〜120秒間の範囲で適宜選択されうる。また、使用する蒸気量は、例えば200〜70L/分、好ましくは170〜100L/分の範囲で適宜選択されうる。蒸し葉の処理量は、生葉の水分率に応じて、例えば3〜10kg/分、好ましくは4〜8kg/分、より好ましくは5〜7kg/分の範囲で適宜選択されうる。この蒸熱工程は、杜仲葉を褐色に変色させる酵素が失活することにより杜仲葉の緑色が保たれやすくなる;および、杜仲葉が柔らかくなることで、蒸熱工程の後の杜仲葉を攪拌および/または揉圧しながら乾燥する工程の実施が容易になる、などの効果をもたらす。
蒸熱処理された杜仲葉は、そのまま次の工程に使用することもできるが、冷却後に次の工程で使用することもできる。ここでの冷却は、送風などにより荒熱を取り除くことにより行われうる。
本発明において、杜仲葉を攪拌および/または揉圧しながら乾燥する工程は、例えば、市販されている連続式葉打機、回転式葉打機、回分型葉打機または粗揉機などを用いて、当該技術分野で通常行われている方法により実施することができる。例えば市販の葉打機としては、カワサキ機工株式会社製、葉打機(回分型)60K、90K、120Kおよび180Kなどを用いることができる。例えば、本工程における揉圧は、適当な弾性を有する板バネで支えられた「より手」が葉打機内で回転し、処理胴の壁面に杜仲葉を押さえつけることにより行われる。また、本工程における攪拌は、葉打機に取り付けられた「葉ざらい」が回転することにより行われる。本工程における揉圧は、緩やかに行うのが好ましく、例えば葉ざらいの回転のみで行ってもよい。乾燥方法は特に限定されないが、好ましくは杜仲葉に熱風を送ることにより行われる。ここで熱風の温度は、特に限定されないが、例えば70〜120℃、好ましくは75〜110℃の範囲から適宜選択されうる。また本工程に要する時間は、10〜60分間、好ましくは15〜50分間、より好ましくは20〜40分間の範囲で適宜選択されうる。例えば本工程は、100℃で20〜30分間行うことができる。本工程により、杜仲葉各部分の水分を均一に保ちつつ効率よく杜仲葉が乾燥される。また本工程における攪拌および/または揉圧により、杜仲葉に含まれる糖質、脂質などの粘性物質が杜仲葉から分離され、その結果杜仲特有の「えぐ味」および「青臭さ」が低減される。本工程は、好ましくは、水分の杜仲葉表面からの蒸散速度と杜仲葉内部での水分拡散速度が平衡となるように行われる。また、得られる杜仲特有の「えぐ味」および「青臭さ」を低減するために、葉打ち機内の密封性が高いほうが好ましい。このような条件を保ちながら行うことにより、杜仲葉表面がしめった状態を保ち、杜仲葉の表面温度を一定範囲内に保つことができ、杜仲生葉の変色を抑制しつつ乾燥させることが可能となる。ここで、本工程における乾燥時の杜仲茶葉表面温度は、例えば30〜60℃、好ましくは40〜50℃である。本工程を経て得られる杜仲葉の水分量は、例えば乾量基準で30〜45%、好ましくは30〜40%、より好ましくは30〜35%である。
本発明においては、「杜仲葉を攪拌および/または揉圧しながら乾燥する工程」と「杜仲葉を乾燥する工程」の間に、杜仲葉の水分を均一化する工程が含まれていてもよい。本発明において、杜仲葉中の水分を均一化する工程は、例えば市販されている揉捻機、粗揉機または中揉機を用いて、当該技術分野で通常行われている方法により実施することができる。例えば市販の揉捻機としては、株式会社寺田製作所製、揉捻機60Kg型などを用いることができる。本工程における杜仲葉中の水分の均一化は、例えば、揉捻機の揉捻盤と回転胴の間に杜仲葉が挟まれ、かつ揉捻盤により加圧されると同時に回転胴が回転することにより行われる。杜仲葉は葉肉、葉脈、葉軸の順に乾燥するので、例えば葉肉の乾燥度が十分な場合でも葉軸にはまだ余分な水分が残っている。従って、本工程により、杜仲葉中の水分が均一に整えられ、部分乾燥による粉体化が抑制されるのと同時に、乾燥に要する時間を短縮することができる。本工程は、必要に応じて加熱下で行うこともできるが、好ましくは加熱せずに行われる。また本工程に要する時間は、10〜80分間、好ましくは20〜60分間、より好ましくは30〜45分間の範囲で適宜選択されうる。例えば本工程は、常温で40分間行うことができる。本工程中に揉捻盤による加圧がなされるが、工程開始時の無加圧時間は、0〜10分間、好ましくは2〜8分間、より好ましくは4〜5分間の範囲で適宜選択されうる。本工程を経て得られる杜仲葉の水分量は、例えば乾量基準で25〜40%、好ましくは25〜35%である。
本発明に「杜仲葉中の水分を均一化する工程」が含まれる場合、杜仲葉を乾燥する工程の前に、追加の「杜仲葉を攪拌および/または揉圧しながら乾燥する工程」および「杜仲葉中の水分を均一化する工程」、または「杜仲葉を攪拌および/または揉圧しながら乾燥する工程」が含まれていてもよい。これらの工程を繰り返すことにより、不要な脂質などがさらに取り除かれた杜仲葉を得ることができる。
「杜仲葉を攪拌および/または揉圧しながら乾燥する工程」を追加する場合、当該工程は上述の方法および条件で行うことができ、熱風の温度は、特に限定されないが、例えば50〜110℃、好ましくは55〜105℃の範囲から適宜選択されうる。また本工程に要する時間は、5〜45分間、好ましくは10〜40分間、より好ましくは10〜35分間の範囲で適宜選択されうる。例えば70℃で20〜30分間行うことができる。
「杜仲葉中の水分を均一化する工程」を追加する場合、当該工程は上述の方法および条件で行うことができ、また本工程に要する時間は、10〜80分間、好ましくは20〜60分間、より好ましくは30〜45分間の範囲で適宜選択されうる。例えば常温で40分間行うことができる。
本発明の杜仲葉を乾燥する工程は、例えば、市販されている乾燥機を用いて当該技術分野で通常行われている方法により実施することができる。本工程における乾燥方法は、特に限定はされないが、例えば、搬送コンベア上の杜仲葉を、熱風発生器による熱風で満たされた高温の乾燥室内を移動させることにより行うことができる。例えば、株式会社寺田製作所製、乾燥機ND120型により行われうる。ここで熱風の温度は、特に限定されないが、例えば70〜100℃、好ましくは85〜95℃の範囲から適宜選択されうる。また本工程に要する時間は、5〜80分間、好ましくは10〜70分間、より好ましくは20〜80分間の範囲で適宜選択されうる。本工程を経て得られる杜仲葉の水分量は、例えば水分率5%以下、好ましくは水分率3%以下、より好ましくは水分率2%以下である。
本発明の杜仲葉を粉砕する工程は、特に限定はされないが、例えば市販されている粉砕器を用いて行うことができる。本工程における粉砕方法は、特には限定されないが、例えば、株式会社ホーライ製、UGC−280型などにより行われうる。本工程を経て得られる杜仲葉の大きさは、例えば2.8mm〜0.71mm、好ましくは2.8mm〜1.4mmである。本工程で得られる杜仲葉の色調は、株式会社島津製作所製、分光色彩計CLR−7100Fの反射式で測定するとL値が−65〜−72、a値が−1.5〜−3、b値が7〜12、好ましくはL値が−68〜−71.5、a値が−1.5〜−2.5、b値が7〜11、より好ましくはL値が−69〜−71、a値が−1.5〜−2、b値が8〜8.5である。
本発明においては、杜仲葉に対して遠赤外線を照射することにより杜仲葉を乾燥する工程を含んでいてもよい。当該工程は、特に限定はされないが、例えば市販されている遠赤外線ヒーターを用いて行うことができる。例えば、山益製作所株式会社製、VR型により行われうる。ここで照射される遠赤外線の波長は、例えば1〜1000μm、好ましくは2.5〜50μm、より好ましくは3〜30μmの範囲から適宜選択される。乾燥中の照射設定温度は、例えば100〜400℃、好ましくは150〜350℃、より好ましくは200〜300℃の範囲の範囲より適宜選択されうる。また本工程に要する時間は、赤外線ランプ通過速度として30〜60秒間、好ましくは40〜55秒間、より好ましくは45〜50秒間の範囲で適宜選択されうる。本工程を経て得られる杜仲葉の水分量は、例えば水分率5%以下、好ましくは水分率3%以下、より好ましくは水分率2%以下である。
本工程で得られる杜仲葉の色調は、特に限定はされないが、本工程で得られる杜仲葉には、例えば株式会社島津製作所製、分光色彩計CLR−7100Fの反射式で測定するとL値が24〜27、a値が−3.8〜−6、b値が6.7〜8.5、好ましくはL値が25〜26、a値が−4.5〜−5.5、b値が7〜8.5、より好ましくはL値が25.5〜26、a値が−4〜−5、b値が7.5〜8の色調を有するものが含まれる。また、本工程で得られた杜仲葉の容積形状は、300〜360mL/g、好ましくは310〜350mL/gの範囲でありうる。
遠赤外線照射後の杜仲葉は、ジェットミルなどにより粉砕して粉末として用いることができる。また当該粉砕工程の前に仮粉砕を行ってもよい。ここで仮粉砕の方法は、特に限定はされないが、例えば市販されている粉砕器を用いて行うことができる。本工程における粉砕方法は、特には限定されないが、例えば、槇野産業株式会社製、コロプレックス250Z型などにより行われうる。本工程を経て得られる杜仲葉粉砕物の大きさは、例えば150μm以下、好ましくは100μm以下、より好ましくは75μm以下である。本発明において杜仲葉粉砕物とは、特に限定されないが、例えば150μm以下、好ましくは100μm以下、より好ましくは75μm以下の仮粉砕物であってもよく、またジェットミルにより粉砕して得られる粉末であってもよい。
杜仲葉をジェットミルにより粉末にする場合は、特に限定はされないが、例えば市販されているジェットミルを用いて行うことができる。ここでジェットミルにおいて使用する圧縮空気は加熱していてもよく、例えば150〜70℃、好ましくは150〜90℃、より好ましくは150〜105℃の範囲から適宜選択される温度であってもよい。圧縮空気を加熱して粉砕を行う場合、本工程において加熱殺菌も行うことができるという利点がある一方で、杜仲葉粉砕物の変色は極めてわずかである。さらに、粉末粒径の均一性が高められる。得られる杜仲葉粉砕物は、例えば3〜14μm、好ましくは4〜8μm、特に好ましくは4.5〜6μmの範囲の平均粒径を有し、例えば5μmである。また、本工程で得られる杜仲葉粉砕物は、例えば2〜14μm、好ましくは2〜8μm、特に好ましくは4〜5μmの範囲のメディアン径を有し、例えば5μmである。また、本工程で得られる杜仲葉粉砕物は、例えば2〜32μm、好ましくは2〜9μm、特に好ましくは4〜6μmの範囲のモード径を有し、例えば5μmである。
本工程の粉砕室への原料供給量は、投入風量を5.5m3/分、粉砕圧力を0.6Mpaに固定した場合、1〜12kg/時間、好ましくは1〜8kg/時間、より好ましくは1〜6kg/時間の範囲で適宜選択されうる。本工程を経て得られる杜仲葉の水分量は、例えば乾量基準で6%以下、好ましくは4以下%、より好ましくは2%以下である。本工程で得られる杜仲葉の色調は特に限定はされないが、本工程で得られる杜仲葉には、株式会社島津製作所製、分光色彩計CLR−7100Fの反射式で測定するとL値が−60〜−64、a値が−4〜−5、b値が12〜15、好ましくはL値が−60.5〜−62.5、a値が−4.5〜−4.8、b値が13.5〜14.8、より好ましくはL値が−61〜−62、a値が−4.6〜−4.7、b値が14〜14.8である色調を有する杜仲葉が含まれる。
本発明のリパーゼ阻害剤、脂肪吸収抑制剤および脂肪蓄積阻害剤は、杜仲葉粉砕物をそのまま使用することもでき、また杜仲葉粉末を水中に分散させた分散液として使用することもできる。また、当該粉末の水抽出液、およびその濃縮物も、本発明のリパーゼ阻害剤、脂肪吸収抑制剤および脂肪蓄積阻害剤として用いることができる。
杜仲葉粉砕物の水抽出物を得る工程は、当該技術分野において通常行われる方法で実施されうる。抽出温度は、特に限定されないが、例えば0〜35℃、好ましくは15〜25℃の冷水抽出であっても、80〜100℃、好ましくは85〜95℃の熱水抽出であってもよい。抽出時間は、例えば10〜120分、好ましくは20〜90分、より好ましくは30〜60分から適宜選択されうる。使用される水量は、杜仲葉粉砕物1kgに対して、例えば5〜50kg、好ましくは10〜30kg、より好ましくは15〜20kgから適宜選択される量の水が用いることができる。
抽出液の濾過は、例えば30〜200メッシュのフィルターなどを用いて行われうる。濾液は濃縮を行う前に一定時間静置し、生じる沈殿物を取り除いてもよい。濾液として得られる抽出液の濃縮は、当該技術分野で通常用いられる方法により行われるが、例えばロータリーエバポレーターなど用いて行われうる。得られる濃縮物を、そのまま本発明の杜仲葉水抽出エキス液として使用することができるが、さらに遠心分離、加熱殺菌などの処理を行うこともでき、さらにスプレードライ法またはフリーズドライ法などにより抽出エキスの粉末としてもよい。当該抽出エキス粉末も本発明のリパーゼ阻害剤、脂肪吸収抑制剤および脂肪蓄積阻害剤として用いることができる。
本明細書で用いられる用語「リパーゼ阻害剤」とは、特に限定はされないが、例えば、トリアシルグリセロールから遊離脂肪酸が生産される酵素反応を阻害する化合物を意味する。ここでの「リパーゼ」には、リパーゼ活性を有するすべての酵素が含まれる。本発明のリパーゼ阻害剤が阻害するリパーゼの例としては、膵リパーゼの消化管における脂肪吸収に関連するリパーゼ、および皮膚表皮に常在する微生物プロピオニバクテリウム アクネス(Propionibacterium acnes)、ピティロスポラム オバール(Pityrosporum ovale)およびマイクロッカス属(Micrococcus sp.)などの皮膚常在菌が産生するリパーゼが挙げられる。特に対象となるリパーゼは、膵リパーゼである。
本明細書で用いられる用語「脂肪吸収抑制剤」とは、特に限定はされないが、例えば、腸管からの中性脂肪の吸収を抑制する化合物を意味し、例えば、リパーゼなどの消化酵素の阻害により脂肪の吸収を阻害するリパーゼ阻害剤などが含まれる。
本明細書で用いられる用語「脂肪蓄積抑制剤」とは、特に限定はされないが、例えば、腸管からの中性脂肪の吸収を抑制することにより生体内における脂肪の蓄積を抑制する化合物、脂肪細胞の分化もしくは増殖を抑制する化合物、または脂肪細胞の成熟もしくは肥大化に伴う脂肪細胞内への中性脂肪の取り込みを抑制する化合物などを意味する。脂肪蓄積抑制剤には、例えば、リパーゼ阻害剤、脂肪吸収抑制剤などが含まれる。
本発明のリパーゼ阻害剤、脂肪吸収阻害剤および脂肪蓄積阻害剤は、特に限定はされないが、他の脂肪吸収阻害剤、他の肥満症の治療剤または予防剤、抗脂血症の予防剤および治療剤、ならびに肥満症が危険因子となりうる疾患、例えば糖尿病、高血圧など治療剤または予防剤において使用されうる。またリパーゼ阻害剤によって治癒される病気として、動脈硬化、心筋梗塞、脂肪肝がありうる。
本発明のリパーゼ阻害剤、脂肪吸収阻害剤および脂肪蓄積阻害剤は、医薬組成物の有効成分として使用することができる。当該医薬組成物は、種々の剤形、例えば、経口投与のためには、錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、丸剤、液剤、乳剤、懸濁液、溶液剤、酒精剤、シロップ剤、エキス剤、エリキシル剤などとすることができ、例えば、経皮投与のためにはクリーム、ゼリー、ゲル、ペースト、軟膏などとすることができるが、これらには限定されない。当該医薬組成物は、一般に用いられる各種成分を含みうるものであり、例えば、1種もしくはそれ以上の薬学的に許容され得る賦形剤、崩壊剤、希釈剤、滑沢剤、着香剤、着色剤、甘味剤、矯味剤、懸濁化剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、補助剤、防腐剤、緩衝剤、結合剤、安定剤、コーティング剤等を含みうる。また本発明の医薬組成物は、持続性または徐放性剤形であってもよい。
本発明のリパーゼ阻害剤、脂肪吸収阻害剤および脂肪蓄積阻害剤の投与量は、患者の体型、年齢、体調、疾患の度合い、発症後の経過時間等により、適宜選択することができ、本発明の医薬組成物は、治療有効量および/または予防有効量のリパーゼ阻害剤を含むことができる。例えば本発明の杜仲葉粉砕物またはその水抽出物として、一般に10〜50000mg/日/成人、好ましくは100〜5000mg/日/成人の用量で使用される。当該医薬組成物の投与は、単回投与または複数回投与であってもよく、たとえば他のリパーゼ阻害剤、脂肪吸収阻害剤および脂肪蓄積阻害剤などの他の薬剤と組み合わせて使用することもできる。
本発明の飲食物は、機能性飲料などの液体飲料、機能性食品を含む。当該食品組成物は、医薬部外品、他の飲食物などの成分、食品添加物などとして使用することができる。また本明細書における経口摂取用組成物は、そのまま機能性食品として使用できるほか、医薬品、医薬部外品、飲食物等の成分、食品添加物などとして使用することができる。当該使用により、本発明のリパーゼ阻害効果、脂肪吸収阻害効果および脂肪蓄積阻害効果を有する当該食品組成物または経口摂取用組成物の日常的および継続的な摂取が可能となり、効果的な脂肪吸収抑制効果による肥満症の治療および予防が可能となる。
さらに、リパーゼ阻害剤が食品中に存在することにより、微生物由来のリパーゼによる食品中に含まれる脂肪の加水分解が抑制され、遊離脂肪酸に起因する食品の劣化が防止され、食品の品質を長期にわたって保持することも可能になる。従って、本発明のさらに別の側面によれば、上述の方法で製造された杜仲葉粉砕物または杜仲葉水抽出物を含む食品保存料もまた提供される。
本発明のリパーゼ阻害剤、脂肪吸収阻害剤および脂肪蓄積阻害剤を含む食品または飲料の例としては、リパーゼ阻害効果もしくは肥満抑制効果を有する機能性食品、健康食品、一般食品(ジュース、菓子、加工食品等)、栄養補助食品(栄養ドリンク等)などが含まれる。本明細書における食品または飲料は、限定はされないが、杜仲葉粉砕物または当該粉砕物の水抽出物の他に、鉄およびカルシウムなどの無機成分、種々のビタミン類、オリゴ糖およびキトサンなどの食物繊維、大豆抽出物などのタンパク質、レシチンなどの脂質、ショ糖および乳糖などの糖類を含むことができる。
本発明のリパーゼ阻害剤、脂肪吸収阻害剤および脂肪蓄積阻害剤を含む化粧料は、特に限定はされないが、例えば、乳液、化粧液、フェイスクリーム、ハンドクリーム、ローション、シャンプー、リンスなどを含む。
以下の実施例で示すように、本発明は、リパーゼ阻害作用、血中中性脂肪低下作用、脂肪蓄積抑制作用を有する。したがって本発明により、リパーゼ活性、血中中性脂肪およびに脂肪蓄積に起因する疾患に対する治療および/または予防のための有効な手段が提供される。
以下、本発明の好適な実施例についてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1−3] リパーゼ阻害剤用の杜仲葉の調製
各バッチにおいて120kgの杜仲生葉を、送帯蒸機において蒸熱処理し、葉打機で攪拌および揉圧しながら乾燥し、揉捻機で杜仲葉中の水分を均一化した。その後、葉打機で攪拌および揉圧しながら乾燥し、その後実施例2においてはさらに揉捻機で杜仲葉中の水分を均一化した。このようにして処理した杜仲葉を再乾機により乾燥してリパーゼ阻害剤用杜仲葉を得た。各工程における条件を以下に示す:
送帯蒸機:蒸気量140L/分、蒸熱時間80秒、蒸気温度100〜110℃。
葉打機:回転数36rpm
Figure 0004979185
[実施例4] 遠赤外線照射による杜仲葉焙煎葉の製造
実施例で得られた実施例1〜3の杜仲葉30kgを、株式会社ホーライ製、UGC−280型で、2.8mm〜1.4mmに粉砕した。次に遠赤外焙煎機を用いて、通過速度を45秒としてセラミックヒーターを上段、下段それぞれ1灯照射し、約200℃で焙煎を行い、杜仲葉遠赤焙煎葉26kgを得た。実施例1で得られた杜仲葉の色調は、株式会社島津製作所製、分光色彩計CLR−7100Fの反射式で測定するとL値が25.89、a値が−4.97、b値が7.91であった。また、当該杜仲葉3gを100mLの熱水にて2分間抽出して得られる杜仲葉抽出液は、株式会社島津製作所製、分光色彩計CLR−7100Fの透過光式で色調を測定するとL値が37.51、a値が−7.06、b値が19.14の緑黄色を呈していた。
[実施例5] 杜仲葉粉末の製造
実施例1の杜仲葉を使用して実施例4で得られた杜仲葉遠赤焙煎葉26kgを、槇野産業株式会社製、コロプレックス250Z型により75μmに粉砕した。次に、ジェットミルにて粉砕圧力を0.6Mpaに固定して、原料供給量を4kg/時間で微粉砕した。このジェットミルに粉砕する時に、圧縮空気を雰囲気温度で通気し、杜仲葉粉末をそれぞれ25kg得た。
[比較例1]
比較例として、杜仲生葉を水分率が11%以下となるまで天日乾燥し、粉砕機((株)ホーライ UGC−280)により12番篩以下となるまで粉砕し、その後、焙煎機(横山製作所 品温自動排出式排気乾燥火入れ機80kg)を用いて140℃〜170℃で20分間焙煎し、得られた焙煎物1kgを90℃の熱水15kgに投入し、90℃で30分間抽出した。その後150メッシュのフィルターを用いて濾過し、濾液を5℃に冷却し一晩放置した。上澄み液を取り出し、減圧下濾液を濃縮した。濃縮液を遠心分離器で処理し、濾過により沈殿物を除去し、得られた上澄み液を加熱殺菌(85℃、2時間)し、杜仲葉水抽出エキス(950g)を得た。
[試験例1] in vitroリパーゼ阻害活性試験
被験物質の調製にあたっては、実施例5で得た粉末または比較例1で得たエキスを0.1M NaClを含む0.1M TES緩衝液(pH7.0)で各最終濃度が1、5、10、20mg/mLになるようそれぞれ調整し、サンプル液とした。また基質溶液の調製には、トリオレイン80mg、ホスファチジルコリン10mg及びタウロコール酸ナトリウム5mgを9mLの0.1M緩衝液中で超音波処理したものを用い、これを基質溶液とした。酵素溶液として、ブタ膵臓由来リパーゼを最終濃度4μg/mLに0.1M TES緩衝液で調整したものを用いた。リパーゼ活性の測定は、基質溶液100μLに酵素溶液50μL及びサンプル溶液50μLを加え、37℃で30分間反応させた後、遊離する脂肪酸量を市販のキット(和光純薬、NEFA C−テスト ワコー)を用いて定量した。
結果を図1に示す。実施例5で得た杜仲葉粉末の添加により、膵リパーゼの濃度依存的な阻害作用が確認された。また当該阻害作用は、比較例1で得た煮出しエキス液を添加した場合を大きく上回った。
[試験例2] 血清中性脂肪低下作用および脂肪蓄積抑制作用の評価試験
ICR系雌性マウスに、牛脂と杜仲葉粉末を配合した高脂肪食を摂取させて、血液中の中性脂肪量、脂肪組織重量、及び体重に対する影響を調べた。なお、実施例5で得た杜仲葉粉末は7.5%(w/w)となるように飼料に添加し、摂取させた。
具体的には、無作為に選択したICR系雌性マウス(4週齢、体重20〜25g)を2群に分けた(各群6匹)。第1群は実施例5で得た杜仲葉粉末、第2群のマウスには、ネガティブコントロールとして、40%牛脂のみを配合した飼料を4週間投与した(コントロール群)。なお試験中は、ラットに餌および水を自由に摂取させた。
上記飼料を投与してから4週間後、体重を測定した後に、マウスをエーテル麻酔によりと殺し、腹大静脈より採血し、血清中の中性脂肪を測定した。なお、血清中の中性脂肪は、トリグリセライドE−テストワコーを用いて測定した。また開腹後、生殖器周囲脂肪組織重量を秤量により測定した。
結果を図2に示す。杜仲葉粉末の添加により、有意に血清中性脂肪量が低下することが確認された。
脂肪蓄積抑制作用の評価試験結果を図3に示す。杜仲葉粉末の摂取群において、有意な脂肪蓄積の抑制が確認された。
杜仲葉粉末に関しての、膵リパーゼ活性阻害試験の結果の一例を示すものである。 杜仲葉粉末の血清中性脂肪量の低下効果についての試験結果の一例を示すものである。 杜仲葉粉末の脂肪組織蓄積抑制効果および体脂肪率抑制効果の試験結果の一例を示すものである。

Claims (2)

  1. 杜仲生葉を蒸熱する工程;杜仲葉を攪拌および/または揉圧しながら乾燥する工程;杜仲葉を乾燥する工程;および、杜仲葉を粉砕する工程を含む製造方法により得られる杜仲葉粉砕物を含むリパーゼ阻害剤。
  2. 杜仲葉粉砕物が緑色である請求項1に記載のリパーゼ阻害剤。
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