明 細 書
杜仲葉成分を含むリパーゼ阻害剤
技術分野
[0001] 本発明は、杜仲葉成分、特に杜仲葉粉砕物または杜仲葉水抽出物を含むリパー ゼ阻害剤、脂肪蓄積抑制剤、および脂肪吸収抑制剤に関する。さらに本発明は、当 該リパーゼ阻害剤、脂肪蓄積抑制剤、または脂肪吸収抑制剤を含む経口摂取用組 成物、飲食物、医薬組成物、食品組成物、化粧料等に関する。
背景技術
[0002] 肥満とは脂肪組織が過剰に蓄積された状態であり、医学的に特に肥満の治療が必 要な状態を「肥満症」という。肥満症は、糖尿病、高血圧、高脂血症などの疾患にお ける危険因子となり、近年、肥満症を伴う上記疾患の患者においての増加が問題と なっている。肥満症を治療するための有効な手段の 1つとして、生体内におけるリバ ーゼ阻害による脂肪吸収の抑制が注目されている。
[0003] 摂取された食物中の長鎖の中性脂肪(トリアシルグリセロール)の主な消化酵素の 1 つである脾リパーゼは、トリァシルグリセロールの 1位な 、し 3位のエステル結合の加 水分解を触媒する。こうして生成した脂肪酸とモノァシルグリセロールは、消化管から 吸収された後に、再びトリァシルグリセロールに変換される。血液を通して各組織に 運ばれるトリァシルグリセロールはエネルギーとして消費される力 消費量を上回る分 の脂肪は脂肪組織に蓄積される。このような生体内においての脂肪の吸収および蓄 積の機構における脾リパーゼの役割に注目して、脾リパーゼの阻害剤を投与するこ とにより脂肪の吸収を阻害する試みが行われている。しかし、現在までに肥満症治療 のためのリパーゼ阻害剤が臨床で使用されて 、る例はな!/、。
[0004] また微生物性のリパーゼは特定の皮膚疾患に関与していることが知られている。す なわち、皮脂腺の肥大増殖や毛嚢孔の角化亢進などが原因となって皮脂が溜まると 、毛嚢の毛漏斗に存在する皮膚常在菌のニキビ桿菌や皮膚ブドウ球菌が増殖し、こ れらのリパーゼが皮脂を構成して 、るトリァシルグリセロールを分解して、遊離脂肪酸 が生成する。この遊離脂肪酸が上皮に作用し、各種の酵素を産生して、二キビ、皮膚
炎、フケなどの要因になるといわれている (非特許文献 1を参照)。従って、当該微生 物性のリパーゼを阻害することができれば、当該リパーゼに起因する特定の皮膚病 につ 、ての治療 ·予防手段を提供することができると考えられる。
[0005] 天然物由来の食品や漢方薬は、一般に副作用が少ないなどの利点を有することか ら、近年において発生が増加している各種難治疾患に対してのその有用性が注目さ れている。上述のリパーゼ関連疾患に関しても、天然物由来の食品成分においてリ パーゼ活性を有する物質の探索が行われている (特許文献 1および 2を参照)。
[0006] 杜仲(Eucommia ulmoides oliver)は、中国中央部起源のトチュウ科トチュウ属のー 科ー属一種に分類される落葉性木本類で、榭高が 20mに達する喬木である。杜仲 は、一般にお茶と称するツバキ科の植物と比較し、カフェインを全く含んでいないほ 力 含有物も異なる。例えば、杜仲の葉および樹皮には、引っ張るとさけ目力ら白く 糸を引く成分が含まれている。これは温帯に分布する榭木ではほとんど確認されてい な!ヽトランス型高分子イソプレノイド「グッタペル力」と称せられる物質である。杜仲葉 は、 1980年代から飲料としての用途が普及している。杜仲の榭皮は医薬品として取 り扱われており、中国では「高血圧症、腰痛、関節痛、腎臓病、肝臓病、ストレス、精 力減退、利尿困難、物忘れ」に有効な漢方薬として利用されている。
[0007] 杜仲葉の成分のリパーゼ阻害活性について検討した例もいくつかの報告がされて V、るが、十分な阻害活性を有する杜仲葉成分に関する報告は未だなされて 、な!/、 ( 特許文献 3および 4を参照)。
[0008] また、通常の杜仲茶葉の製造においては、天日乾燥ゃ焙煎などの工程が含まれる ため、生の杜仲葉に本来含まれる成分が当該工程において失われる場合があり、そ のような成分の生理活性についてはほとんど知られていな力つた。さらに、通常の焙 煎などの工程において安定な成分であっても、通常茶葉として用いられる形状の杜 仲葉で水抽出した場合に、水抽出物にはほとんど含まれず、杜仲葉に残留する成分 もあり、そのような成分にっ 、ての生理活性にっ ヽてもほとんど知られて 、なかった。 特許文献 1:特開 2002— 97147号公報
特許文献 2:特開 2001-321166号公報
特許文献 3 :特開 2002-179586号公報
特許文献 4:特開 2002-275077号公報
非特許文献 1 :光井武夫、「新化粧品学」第 29 - 30頁、南山堂、東京、 1993年 発明の開示
課題を解決するための手段
[0009] 本発明者は、カゝかる課題を解決する為に鋭意研究を進めたところ、特定の方法によ り調製した杜仲葉粉砕物、およびそれから得られる水抽出物が、リパーゼ阻害活性、 脂肪蓄積抑制活性、および脂肪吸収抑制活性を有することを発見して本発明を完成 させた。
本発明の目的は、リパーゼ阻害活性、脂肪蓄積抑制活性、および脂肪吸収抑制活 性を有する杜仲葉粉砕物および水抽出物、および当該粉砕物または水抽出物を含 むリパーゼ阻害剤、脂肪蓄積抑制剤および脂肪吸収抑制剤を提供することである。 さらに本発明の目的は、当該リパーゼ阻害剤、脂肪蓄積抑制剤、または脂肪吸収抑 制剤を含む、経口摂取用組成物、経皮吸収用組成物、医薬組成物、食品組成物、 食品および飲料、ならびに化粧料を提供することである。
[0010] すなわち本発明の一つの側面によれば、杜仲生葉を蒸熱する工程;杜仲葉を攪拌 および Zまたは揉圧しながら乾燥する工程;杜仲葉を乾燥する工程;および、杜仲葉 を粉砕する工程を含む製造方法により得られる杜仲葉粉砕物を含むリパーゼ阻害剤 が提供される。
さらに本発明の別の側面によれば、杜仲生葉を蒸熱する工程;杜仲葉を攪拌およ び Zまたは揉圧しながら乾燥する工程;杜仲葉を乾燥する工程;杜仲葉を粉砕する 工程;および、杜仲葉粉砕物の水抽出物を得る工程を含む製造方法により得られる 杜仲葉水抽出物を含むリパーゼ阻害剤が提供される。
本発明の他の側面によれば、杜仲葉粉砕物が緑色である前記のリパーゼ阻害剤が 提供される。
本発明の別の側面によれば、前記リパーゼ阻害剤を含む飲食物、医薬組成物、お よび化粧料が提供される。
さらに本発明の別の側面によれば、杜仲生葉を蒸熱する工程;杜仲葉を攪拌およ び Zまたは揉圧しながら乾燥する工程;杜仲葉を乾燥する工程;および、杜仲葉を粉
砕する工程を含む製造方法により得られる杜仲葉粉砕物を含む脂肪蓄積抑制剤が 提供される。
さらに本発明の別の側面によれば、杜仲生葉を蒸熱する工程;杜仲葉を攪拌およ び Zまたは揉圧しながら乾燥する工程;杜仲葉を乾燥する工程;杜仲葉を粉砕する 工程;および、杜仲葉粉砕物の水抽出物を得る工程を含む製造方法により得られる 杜仲葉水抽出物を含む脂肪蓄積抑制剤が提供される。
本発明の他の側面によれば、杜仲葉粉砕物が緑色である前記の脂肪蓄積抑制剤 が提供される。
本発明の別の側面によれば、前記の脂肪蓄積抑制剤を含む飲食物、化粧料およ び医薬組成物が提供される。
さらに本発明の別の側面によれば、杜仲生葉を蒸熱する工程;杜仲葉を攪拌およ び Zまたは揉圧しながら乾燥する工程;杜仲葉を乾燥する工程;および、杜仲葉を粉 砕する工程を含む製造方法により得られる杜仲葉粉砕物を含む脂肪吸収抑制剤が 提供される。
さらに本発明の別の側面によれば、杜仲生葉を蒸熱する工程;杜仲葉を攪拌およ び Zまたは揉圧しながら乾燥する工程;杜仲葉を乾燥する工程;杜仲葉を粉砕する 工程;および、杜仲葉粉砕物の水抽出物を得る工程を含む製造方法により得られる 杜仲葉水抽出物を含む脂肪吸収抑制剤が提供される。
本発明の他の側面によれば、杜仲葉粉砕物が緑色である前記の脂肪吸収抑制剤 が提供される。
本発明の別の側面によれば、前記の脂肪吸収抑制剤を含む飲食物、化粧料およ び医薬組成物が提供される。
以下、本発明をさらに具体的に説明する。
本発明における杜仲生葉は、収穫後乾燥前の杜仲葉を意味するものであり、栽培 により生産されたものであっても天然より採取されたものであってもよい。例えば、当 年葉で落葉前の生葉を用い、採取時期は 4月から 10月、好ましくは 5月から 8月、より 好ましくは 7月から 8月までの生葉を用いることができる。
本発明の杜仲生葉は、そのまま用いてもよいが、裁断したものを用いてもよい。従つ
て、本願発明は、杜仲生葉を裁断する工程をさらに含んでいてもよい。杜仲生葉は、 例えば 5— 30mm程度、好ましくは 10— 20mm程度の幅に切断して用いてもよい。 本発明にお ヽては裁断されて ヽな 、杜仲生葉を用いることが好適である。裁断され ていない杜仲生葉を利用することにより、その後の乾燥工程において、緩やかな乾 燥が可能となり、乾燥中に葉が崩れることによる歩留まりの低下、および杜仲葉の変 色を抑制することができる。
[0012] 本発明における杜仲生葉の蒸熱工程は、市販されて!ヽる蒸し機またはオートクレー ブなどを用いて、当該技術分野で通常行われている方法により実施することができる 。例えば、ネットコンベア上に杜仲生葉を広げ、ボイラーから供給される無圧蒸気を 充満させた処理室を通過させることにより、杜仲生葉を蒸熱処理することができる。例 えば、宫村鉄工株式会社製、給葉機、地上型 1500およびネットコンベア、送帯式 10 00などを用いることができる。蒸熱温度は、杜仲葉の大きさに応じて、例えば 90— 1 20°C、好ましくは 95— 110°C、より好ましくは 100— 110°Cの範囲で適宜選択されう る。また蒸熱時間も、 10— 240秒間、好ましくは 20— 180秒間、より好ましくは 20— 1 20秒間の範囲で適宜選択されうる。また、使用する蒸気量は、例えば 200— 70LZ 分、好ましくは 170— 100L/分の範囲で適宜選択されうる。蒸し葉の処理量は、生 葉の水分率に応じて、例えば 3— lOkgZ分、好ましくは 4一 8kgZ分、より好ましくは 5— 7kgZ分の範囲で適宜選択されうる。この蒸熱工程は、杜仲葉を褐色に変色さ せる酵素が失活することにより杜仲葉の緑色が保たれやすくなる;および、杜仲葉が 柔らかくなることで、蒸熱工程の後の杜仲葉を攪拌および Zまたは揉圧しながら乾燥 する工程の実施が容易になる、などの効果をもたらす。
蒸熱処理された杜仲葉は、そのまま次の工程に使用することもできる力 冷却後に 次の工程で使用することもできる。ここでの冷却は、送風などにより荒熱を取り除くこと により行われうる。
[0013] 本発明において、杜仲葉を攪拌および Zまたは揉圧しながら乾燥する工程は、例 えば、市販されている連続式葉打機、回転式葉打機、回分型葉打機または粗揉機な どを用いて、当該技術分野で通常行われている方法により実施することができる。例 えば市販の葉打機としては、カワサキ機工株式会社製、葉打機(回分型) 60K、 90Κ
、 120Kおよび 180Kなどを用いることができる。例えば、本工程における揉圧は、適 当な弾性を有する板パネで支えられた「より手」が葉打機内で回転し、処理胴の壁面 に杜仲葉を押さえつけることにより行われる。また、本工程における攪拌は、葉打機 に取り付けられた「葉ざらい」が回転することにより行われる。本工程における揉圧は 、緩やかに行うのが好ましぐ例えば葉ざらいの回転のみで行ってもよい。乾燥方法 は特に限定されないが、好ましくは杜仲葉に熱風を送ることにより行われる。ここで熱 風の温度は、特に限定されないが、例えば 70— 120°C、好ましくは 75— 110°Cの範 囲から適宜選択されうる。また本工程に要する時間は、 10— 60分間、好ましくは 15 一 50分間、より好ましくは 20— 40分間の範囲で適宜選択されうる。例えば本工程は 、 100°Cで 20— 30分間行うことができる。本工程により、杜仲葉各部分の水分を均 一に保ちつつ効率よく杜仲葉が乾燥される。また本工程における攪拌および Zまた は揉圧により、杜仲葉に含まれる糖質、脂質などの粘性物質が杜仲葉から分離され 、その結果杜仲特有の「えぐ味」および「青臭さ」が低減される。本工程は、好ましくは 、水分の杜仲葉表面力 の蒸散速度と杜仲葉内部での水分拡散速度が平衡となる ように行われる。また、得られる杜仲特有の「えぐ味」および「青臭さ」を低減するため に、葉打ち機内の密封性が高いほうが好ましい。このような条件を保ちながら行うこと により、杜仲葉表面がしめった状態を保ち、杜仲葉の表面温度を一定範囲内に保つ ことができ、杜仲生葉の変色を抑制しつつ乾燥させることが可能となる。ここで、本ェ 程における乾燥時の杜仲茶葉表面温度は、例えば 30— 60°C、好ましくは 40— 50 °Cである。本工程を経て得られる杜仲葉の水分量は、例えば乾量基準で 30— 45% 、好ましくは 30— 40%、より好ましくは 30— 35%である。
本発明にお 、ては、「杜仲葉を攪拌および Zまたは揉圧しながら乾燥する工程」と「 杜仲葉を乾燥する工程」の間に、杜仲葉の水分を均一化する工程が含まれていても よい。本発明において、杜仲葉中の水分を均一化する工程は、例えば市販されてい る揉捻機、粗揉機または中揉機を用いて、当該技術分野で通常行われている方法 により実施することができる。例えば市販の揉捻機としては、株式会社寺田製作所製 、揉捻機 60Kg型などを用いることができる。本工程における杜仲葉中の水分の均一 化は、例えば、揉捻機の揉捻盤と回転胴の間に杜仲葉が挟まれ、かつ揉捻盤により
加圧されると同時に回転胴が回転することにより行われる。杜仲葉は葉肉、葉脈、葉 軸の順に乾燥するので、例えば葉肉の乾燥度が十分な場合でも葉軸にはまだ余分 な水分が残っている。従って、本工程により、杜仲葉中の水分が均一に整えられ、部 分乾燥による粉体ィ匕が抑制されるのと同時に、乾燥に要する時間を短縮することが できる。本工程は、必要に応じて加熱下で行うこともできる力 好ましくは加熱せずに 行われる。また本工程に要する時間は、 10— 80分間、好ましくは 20— 60分間、より 好ましくは 30— 45分間の範囲で適宜選択されうる。例えば本工程は、常温で 40分 間行うことができる。本工程中に揉捻盤による加圧がなされる力 工程開始時の無加 圧時間は、 0— 10分間、好ましくは 2— 8分間、より好ましくは 4一 5分間の範囲で適 宜選択されうる。本工程を経て得られる杜仲葉の水分量は、例えば乾量基準で 25— 40%、好ましくは 25— 35%である。
[0015] 本発明に「杜仲葉中の水分を均一化する工程」が含まれる場合、杜仲葉を乾燥す る工程の前に、追加の「杜仲葉を攪拌および Zまたは揉圧しながら乾燥する工程」お よび「杜仲葉中の水分を均一化する工程」、または「杜仲葉を攪拌および Zまたは揉 圧しながら乾燥する工程」が含まれて 、てもよ 、。これらの工程を繰り返すことにより、 不要な脂質などがさらに取り除かれた杜仲葉を得ることができる。
[0016] 「杜仲葉を攪拌および Zまたは揉圧しながら乾燥する工程」を追加する場合、当該 工程は上述の方法および条件で行うことができ、熱風の温度は、特に限定されない 力 例えば 50— 110°C、好ましくは 55— 105°Cの範囲力も適宜選択されうる。また本 工程に要する時間は、 5— 45分間、好ましくは 10— 40分間、より好ましくは 10— 35 分間の範囲で適宜選択されうる。例えば 70°Cで 20— 30分間行うことができる。
[0017] 「杜仲葉中の水分を均一化する工程」を追加する場合、当該工程は上述の方法お よび条件で行うことができ、また本工程に要する時間は、 10— 80分間、好ましくは 20 一 60分間、より好ましくは 30— 45分間の範囲で適宜選択されうる。例えば常温で 40 分間行うことができる。
[0018] 本発明の杜仲葉を乾燥する工程は、例えば、市販されている乾燥機を用いて当該 技術分野で通常行われている方法により実施することができる。本工程における乾燥 方法は、特に限定はされないが、例えば、搬送コンベア上の杜仲葉を、熱風発生器
による熱風で満たされた高温の乾燥室内を移動させることにより行うことができる。例 えば、株式会社寺田製作所製、乾燥機 ND120型により行われうる。ここで熱風の温 度は、特に限定されないが、例えば 70— 100°C、好ましくは 85— 95°Cの範囲力も適 宜選択されうる。また本工程に要する時間は、 5— 80分間、好ましくは 10— 70分間、 より好ましくは 20— 80分間の範囲で適宜選択されうる。本工程を経て得られる杜仲 葉の水分量は、例えば水分率 5%以下、好ましくは水分率 3%以下、より好ましくは水 分率 2%以下である。
[0019] 本発明の杜仲葉を粉砕する工程は、特に限定はされないが、例えば市販されてい る粉砕器を用いて行うことができる。本工程における粉砕方法は、特には限定されな いが、例えば、株式会社ホーライ製、 UGC— 280型などにより行われうる。本工程を 経て得られる杜仲葉の大きさは、例えば 2. 8mm— 0. 71mm、好ましくは 2. 8mm— 1. 4mmである。本工程で得られる杜仲葉の色調は、株式会社島津製作所製、分光 色彩計 CLR— 7100Fの反射式で測定すると L値力 S— 65—— 72、 a値力 S— 1. 5一— 3、 b直力 S 7— 12、女子まし <ίま 1 直力 S— 68 71. 5、 a直力 S— 1. 5一一 2. 5、b直力 7— 11 、より好ましくは L値力 S— 69—— 71、 a値力 S— 1. 5一— 2、 b値が 8— 8. 5である。
[0020] 本発明においては、杜仲葉に対して遠赤外線を照射することにより杜仲葉を乾燥 する工程を含んでいてもよい。当該工程は、特に限定はされないが、例えば市販され ている遠赤外線ヒーターを用いて行うことができる。例えば、山益製作所株式会社製 、 VR型により行われうる。ここで照射される遠赤外線の波長は、例えば 1一 1000 m、好ましくは 2. 5— 50 μ m、より好ましくは 3— 30 μ mの範囲から適宜選択される。 乾燥中の照射設定温度は、例えば 100— 400°C、好ましくは 150— 350°C、より好ま しくは 200— 300°Cの範囲の範囲より適宜選択されうる。また本工程に要する時間は 、赤外線ランプ通過速度として 30— 60秒間、好ましくは 40— 55秒間、より好ましくは 45— 50秒間の範囲で適宜選択されうる。本工程を経て得られる杜仲葉の水分量は 、例えば水分率 5%以下、好ましくは水分率 3%以下、より好ましくは水分率 2%以下 である。
[0021] 本工程で得られる杜仲葉の色調は、特に限定はされな ヽが、本工程で得られる杜 仲葉には、例えば株式会社島津製作所製、分光色彩計 CLR - 7100Fの反射式で
測定すると L値が 24— 27、 a値カ 3. 8一— 6、 b値が 6. 7-8. 5、好ましくは L値が 2 5— 26、 a値力 S— 4. 5一一 5. 5、 b値力 7— 8. 5、 Jり好まし <ίま 値力 25. 5— 26、 afg がー 4一一 5、 b値が 7. 5— 8の色調を有するものが含まれる。また、本工程で得られた 杜仲葉の容積形状は、 300— 360mLZg、好ましくは 310— 350mLZgの範囲であ りうる。
[0022] 遠赤外線照射後の杜仲葉は、ジェットミルなどにより粉砕して粉末として用いること ができる。また当該粉砕工程の前に仮粉砕を行ってもよい。ここで仮粉砕の方法は、 特に限定はされないが、例えば市販されている粉砕器を用いて行うことができる。本 工程における粉砕方法は、特には限定されないが、例えば、稹野産業株式会社製、 コロプレックス 250Z型などにより行われうる。本工程を経て得られる杜仲葉粉砕物の 大きさは、例えば 150 μ m以下、好ましくは 100 μ m以下、より好ましくは 75 μ m以下 である。本発明において杜仲葉粉砕物とは、特に限定されないが、例えば 150 m 以下、好ましくは 100 μ m以下、より好ましくは 75 μ m以下の仮粉砕物であってもよく 、またジェットミルにより粉砕して得られる粉末であってもよ!/、。
杜仲葉をジヱットミルにより粉末にする場合は、特に限定はされないが、例えば市販 されて 、るジェットミルを用いて行うことができる。ここでジェットミルにぉ 、て使用する 圧縮空気は加熱していてもよぐ例えば 150— 70°C、好ましくは 150— 90°C、より好 ましくは 150— 105°Cの範囲力も適宜選択される温度であってもよい。圧縮空気を加 熱して粉砕を行う場合、本工程において加熱殺菌も行うことができるという利点がある 一方で、杜仲葉粉砕物の変色は極めてわずかである。さらに、粉末粒径の均一性が 高められる。得られる杜仲葉粉砕物は、例えば 3— 14 m、好ましくは 4一 8 m、特 に好ましくは 4. 5— 6 μ mの範囲の平均粒径を有し、例えば 5 μ mである。また、本ェ 程で得られる杜仲葉粉砕物は、例えば 2— 14 m、好ましくは 2— 8 m、特に好まし くは 4一 5 μ mの範囲のメディアン径を有し、例えば 5 μ mである。また、本工程で得ら れる杜仲葉粉砕物は、例えば 2— 32 m、好ましくは 2— 9 m、特に好ましくは 4一 6 μ mの範囲のモード径を有し、例えば 5 μ mである。
[0023] 本工程の粉砕室への原料供給量は、投入風量を 5. 5m3Z分、粉砕圧力を 0. 6M paに固定した場合、 1一 12kgZ時間、好ましくは 1一 8kgZ時間、より好ましくは 1一
6kgZ時間の範囲で適宜選択されうる。本工程を経て得られる杜仲葉の水分量は、 例えば乾量基準で 6%以下、好ましくは 4以下%、より好ましくは 2%以下である。本 工程で得られる杜仲葉の色調は特に限定はされな ヽが、本工程で得られる杜仲葉に は、株式会社島津製作所製、分光色彩計 CLR - 7100Fの反射式で測定すると L値 力 S 60 64、 a直力 S 4一一 5、 b直力 S 12— 15、女子ましく ίま 直力 S 60. 5一一 62. 5、 直力 S 4. 5一一 4. 8、 b直力 13. 5— 14. 8、 Jり女子ましく ίま 直力 S 61 62、 a直力 S 4. 6一一 4. 7、 b値が 14一 14. 8である色調を有する杜仲葉が含まれる。
[0024] 本発明のリパーゼ阻害剤、脂肪吸収抑制剤および脂肪蓄積阻害剤は、杜仲葉粉 砕物をそのまま使用することもでき、また杜仲葉粉末を水中に分散させた分散液とし て使用することもできる。また、当該粉末の水抽出液、およびその濃縮物も、本発明 のリパーゼ阻害剤、脂肪吸収抑制剤および脂肪蓄積阻害剤として用いることができ る。
[0025] 杜仲葉粉砕物の水抽出物を得る工程は、当該技術分野において通常行われる方 法で実施されうる。抽出温度は、特に限定されないが、例えば 0— 35°C、好ましくは 1 5— 25°Cの冷水抽出であっても、 80— 100°C、好ましくは 85— 95°Cの熱水抽出で あってもよい。抽出時間は、例えば 10— 120分、好ましくは 20— 90分、より好ましく は 30— 60分から適宜選択されうる。使用される水量は、杜仲葉粉砕物 lkgに対して 、例えば 5— 50kg、好ましくは 10— 30kg、より好ましくは 15— 20kg力も適宜選択さ れる量の水が用いることができる。
[0026] 抽出液の濾過は、例えば 30— 200メッシュのフィルターなどを用いて行われうる。
濾液は濃縮を行う前に一定時間静置し、生じる沈殿物を取り除いてもよい。濾液とし て得られる抽出液の濃縮は、当該技術分野で通常用いられる方法により行われるが 、例えばロータリーエバポレーターなど用いて行われうる。得られる濃縮物を、そのま ま本発明の杜仲葉水抽出エキス液として使用することができるが、さらに遠心分離、 加熱殺菌などの処理を行うこともでき、さらにスプレードライ法またはフリーズドライ法 などにより抽出エキスの粉末としてもよい。当該抽出エキス粉末も本発明のリパーゼ 阻害剤、脂肪吸収抑制剤および脂肪蓄積阻害剤として用いることができる。
[0027] 本明細書で用いられる用語「リパーゼ阻害剤」とは、特に限定はされないが、例え
ば、トリァシルグリセロール力 遊離脂肪酸が生産される酵素反応を阻害する化合物 を意味する。ここでの「リパーゼ」には、リパーゼ活性を有するすべての酵素が含まれ る。本発明のリパーゼ阻害剤が阻害するリパーゼの例としては、脾リパーゼの消化管 における脂肪吸収に関連するリパーゼ、および皮膚表皮に常在する微生物プロピオ
-バクテリゥム ァクネス(Propionibacterium acnes)、ピティロスポラム オパール( Pityrosporum ovale)およびマイクロッカス属 (Micrococcus sp.)などの皮膚常在菌が 産生するリパーゼが挙げられる。特に対象となるリパーゼは、脾リパーゼである。 本明細書で用いられる用語「脂肪吸収抑制剤」とは、特に限定はされないが、例え ば、腸管力もの中性脂肪の吸収を抑制する化合物を意味し、例えば、リパーゼなど の消化酵素の阻害により脂肪の吸収を阻害するリパーゼ阻害剤などが含まれる。 本明細書で用いられる用語「脂肪蓄積抑制剤」とは、特に限定はされないが、例え ば、腸管力 の中性脂肪の吸収を抑制することにより生体内における脂肪の蓄積を 抑制する化合物、脂肪細胞の分化もしくは増殖を抑制する化合物、または脂肪細胞 の成熟もしくは肥大化に伴う脂肪細胞内への中性脂肪の取り込みを抑制する化合物 などを意味する。脂肪蓄積抑制剤には、例えば、リパーゼ阻害剤、脂肪吸収抑制剤 などが含まれる。
本発明のリパーゼ阻害剤、脂肪吸収阻害剤および脂肪蓄積阻害剤は、特に限定 はされないが、他の脂肪吸収阻害剤、他の肥満症の治療剤または予防剤、抗脂血 症の予防剤および治療剤、ならびに肥満症が危険因子となりうる疾患、例えば糖尿 病、高血圧など治療剤または予防剤において使用されうる。またリパーゼ阻害剤によ つて治癒される病気として、動脈硬化、心筋梗塞、脂肪肝がありうる。
本発明のリパーゼ阻害剤、脂肪吸収阻害剤および脂肪蓄積阻害剤は、医薬組成 物の有効成分として使用することができる。当該医薬組成物は、種々の剤形、例えば 、経口投与のためには、錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、丸剤、液剤、乳剤、懸濁 液、溶液剤、酒精剤、シロップ剤、エキス剤、エリキシル剤などとすることができ、例え ば、経皮投与のためにはクリーム、ゼリー、ゲル、ペースト、軟膏などとすることができ る力 これらには限定されない。当該医薬組成物は、一般に用いられる各種成分を 含みうるものであり、例えば、 1種もしくはそれ以上の薬学的に許容され得る賦形剤、
崩壊剤、希釈剤、滑沢剤、着香剤、着色剤、甘味剤、矯味剤、懸濁化剤、湿潤剤、 乳化剤、分散剤、補助剤、防腐剤、緩衝剤、結合剤、安定剤、コーティング剤等を含 みうる。また本発明の医薬組成物は、持続性または徐放性剤形であってもよい。 本発明のリパーゼ阻害剤、脂肪吸収阻害剤および脂肪蓄積阻害剤の投与量は、 患者の体型、年齢、体調、疾患の度合い、発症後の経過時間等により、適宜選択す ることができ、本発明の医薬組成物は、治療有効量および Zまたは予防有効量のリ パーゼ阻害剤を含むことができる。例えば本発明の杜仲葉粉砕物またはその水抽出 物として、一般に 10— 50000mg/曰/成人、好ましくは 100— 5000mg/曰/成 人の用量で使用される。当該医薬組成物の投与は、単回投与または複数回投与で あってもよぐたとえば他のリパーゼ阻害剤、脂肪吸収阻害剤および脂肪蓄積阻害剤 などの他の薬剤と組み合わせて使用することもできる。
[0029] 本発明の飲食物は、機能性飲料などの液体飲料、機能性食品を含む。当該食品 組成物は、医薬部外品、他の飲食物などの成分、食品添加物などとして使用するこ とができる。また本明細書における経口摂取用組成物は、そのまま機能性食品として 使用できるほか、医薬品、医薬部外品、飲食物等の成分、食品添加物などとして使 用することができる。当該使用により、本発明のリパーゼ阻害効果、脂肪吸収阻害効 果および脂肪蓄積阻害効果を有する当該食品組成物または経口摂取用組成物の 日常的および継続的な摂取が可能となり、効果的な脂肪吸収抑制効果による肥満 症の治療および予防が可能となる。
さらに、リパーゼ阻害剤が食品中に存在することにより、微生物由来のリパーゼによ る食品中に含まれる脂肪の加水分解が抑制され、遊離脂肪酸に起因する食品の劣 化が防止され、食品の品質を長期にわたって保持することも可能になる。従って、本 発明のさらに別の側面によれば、上述の方法で製造された杜仲葉粉砕物または杜 仲葉水抽出物を含む食品保存料もまた提供される。
[0030] 本発明のリパーゼ阻害剤、脂肪吸収阻害剤および脂肪蓄積阻害剤を含む食品ま たは飲料の例としては、リパーゼ阻害効果もしくは肥満抑制効果を有する機能性食 品、健康食品、一般食品 (ジュース、菓子、加工食品等)、栄養補助食品 (栄養ドリン ク等)などが含まれる。本明細書における食品または飲料は、限定はされないが、杜
仲葉粉砕物または当該粉砕物の水抽出物の他に、鉄およびカルシウムなどの無機 成分、種々のビタミン類、オリゴ糖およびキトサンなどの食物繊維、大豆抽出物などの タンパク質、レシチンなどの脂質、ショ糖および乳糖などの糖類を含むことができる。 本発明のリパーゼ阻害剤、脂肪吸収阻害剤および脂肪蓄積阻害剤を含む化粧料 は、特に限定はされないが、例えば、乳液、化粧液、フェイスクリーム、ハンドクリーム 、ローション、シャンプー、リンスなどを含む。
発明の効果
[0031] 以下の実施例で示すように、本発明は、リパーゼ阻害作用、血中中性脂肪低下作 用、脂肪蓄積抑制作用を有する。したがって本発明により、リパーゼ活性、血中中性 脂肪およびに脂肪蓄積に起因する疾患に対する治療および Zまたは予防のための 有効な手段が提供される。
図面の簡単な説明
[0032] [図 1]杜仲葉粉末に関しての、脾リパーゼ活性阻害試験の結果の一例を示すもので ある。
[図 2]杜仲葉粉末の血清中性脂肪量の低下効果についての試験結果の一例を示す ものである。
[図 3]杜仲葉粉末の脂肪組織蓄積抑制効果および体脂肪率抑制効果の試験結果の 一例を示すものである。
発明を実施するための最良の形態
[0033] 以下、本発明の好適な実施例についてさらに詳細に説明する力 本発明はこれら の実施例に限定されるものではない。
[0034] [実施例 1 3] リパーゼ阻害剤用の杜仲葉の調製
各バッチにおいて 120kgの杜仲生葉を、送帯蒸機において蒸熱処理し、葉打機で 攪拌および揉圧しながら乾燥し、揉捻機で杜仲葉中の水分を均一化した。その後、 葉打機で攪拌および揉圧しながら乾燥し、その後実施例 2においてはさらに揉捻機 で杜仲葉中の水分を均一化した。このようにして処理した杜仲葉を再乾機により乾燥 してリパーゼ阻害剤用杜仲葉を得た。各工程における条件を以下に示す:
送帯蒸機:蒸気量 140LZ分、蒸熱時間 80秒、蒸気温度 100— 110°C。
葉打機:回転数 36rpm
[表 1]
リバ一ゼ 111,害活性 ffl杜仲葉の製 SISの条 «:設定
m s乾後の歩留まり :再乾後重 *zia入量 X I 0 0
[0035] [実施例 4] 遠赤外線照射による杜仲葉焙煎葉の製造
実施例で得られた実施例 1一 3の杜仲葉 30kgを、株式会社ホーライ製、 UGC— 28 0型で、 2. 8mm— 1. 4mmに粉砕した。次に遠赤外焙煎機を用いて、通過速度を 4 5秒としてセラミックヒーターを上段、下段それぞれ 1灯照射し、約 200°Cで焙煎を行 い、杜仲葉遠赤焙煎葉 26kgを得た。実施例 1で得られた杜仲葉の色調は、株式会 社島津製作所製、分光色彩計 CLR— 7100Fの反射式で測定すると L値が 25. 89、 a値が 4. 97、 b値が 7. 91であった。また、当該杜仲葉 3gを lOOmLの熱水にて 2分 間抽出して得られる杜仲葉抽出液は、株式会社島津製作所製、分光色彩計 CLR - 7100Fの透過光式で色調を測定すると L値が 37. 51、 a値カ 7. 06、 b値が 19. 14 の緑黄色を呈していた。
[0036] [実施例 5] 杜仲葉粉末の製造
実施例 1の杜仲葉を使用して実施例 4で得られた杜仲葉遠赤焙煎葉 26kgを、稹野 産業株式会社製、コロプレックス 250Z型により 75 mに粉砕した。次に、ジェットミル にて粉砕圧力を 0. 6Mpaに固定して、原料供給量を 4kgZ時間で微粉砕した。この ジェットミルに粉砕する時に、圧縮空気を雰囲気温度で通気し、杜仲葉粉末をそれぞ れ 25kg得た。
[0037] [比較例 1]
比較例として、杜仲生葉を水分率が 11%以下となるまで天日乾燥し、粉砕機((株)
ホーライ UGC-280)により 12番篩以下となるまで粉砕し、その後、焙煎機 (横山製 作所 品温自動排出式排気乾燥火入れ機 80kg)を用いて 140°C— 170°Cで 20分 間焙煎し、得られた焙煎物 lkgを 90°Cの熱水 15kgに投入し、 90°Cで 30分間抽出し た。その後 150メッシュのフィルターを用いて濾過し、濾液を 5°Cに冷却しー晚放置し た。上澄み液を取り出し、減圧下濾液を濃縮した。濃縮液を遠心分離器で処理し、濾 過により沈殿物を除去し、得られた上澄み液を加熱殺菌 (85°C、 2時間)し、杜仲葉 水抽出ヱキス (950g)を得た。
[0038] [試験例 1] in vitroリパーゼ阻害活性試験
被験物質の調製にあたっては、実施例 5で得た粉末または比較例 1で得たエキスを 0. 1M NaClを含む 0. 1M TES緩衝液(pH7. 0)で各最終濃度が 1、 5、 10、 20 mg/mLになるようそれぞれ調整し、サンプル液とした。また基質溶液の調製には、ト リオレイン 80mg、ホスファチジルコリン 10mg及びタウロコール酸ナトリウム 5mgを 9m Lの 0. 1M緩衝液中で超音波処理したものを用い、これを基質溶液とした。酵素溶 液として、ブタ脾臓由来リパーゼを最終濃度 4 gZmLに 0. 1M TES緩衝液で調 整したものを用いた。リパーゼ活性の測定は、基質溶液 100 Lに酵素溶液 50 L 及びサンプル溶液 50 Lを加え、 37°Cで 30分間反応させた後、遊離する脂肪酸量 を市販のキット(和光純薬、 NEFA C—テスト ヮコ一)を用いて定量した。
結果を図 1に示す。実施例 5で得た杜仲葉粉末の添加により、脾リパーゼの濃度依 存的な阻害作用が確認された。また当該阻害作用は、比較例 1で得た煮出しエキス 液を添加した場合を大きく上回った。
[0039] [試験例 2] 血清中性脂肪低下作用の評価試験
血清中性脂肪低下作用および脂肪蓄積抑制作用の評価試験
ICR系雌性マウスに、牛脂と杜仲葉粉末を配合した高脂肪食を摂取させて、血液 中の中性脂肪量、脂肪組織重量、及び体重に対する影響を調べた。なお、実施例 5 で得た杜仲葉粉末は 7. 5% (wZw)となるように飼料に添加し、摂取させた。
具体的には、無作為に選択した ICR系雌性マウス (4週齢、体重 20— 25g)を 2群 に分けた (各群 6匹)。第 1群は実施例 5で得た杜仲葉粉末、第 2群のマウスには、ネ ガティブコントロールとして、 40%牛脂のみを配合した飼料を 4週間投与した (コント口
ール群)。なお試験中は、ラットに餌および水を自由に摂取させた。
上記飼料を投与して力も 4週間後、体重を測定した後に、マウスをエーテル麻酔に よりと殺し、腹大静脈より採血し、血清中の中性脂肪を測定した。なお、血清中の中 性脂肪は、トリグリセライド E—テストヮコーを用いて測定した。また開腹後、生殖器周 囲脂肪組織重量を秤量により測定した。
結果を図 2に示す。杜仲葉粉末の添カ卩により、有意に血清中性脂肪量が低下する ことが確認された。
脂肪蓄積抑制作用の評価試験結果を図 3に示す。杜仲葉粉末の摂取群において 、有意な脂肪蓄積の抑制が確認された。