JP4979081B2 - 光走査装置 - Google Patents
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Description
このようなバインディングの原因の1つに、ポリゴンミラーの高速回転等によって折返しミラーが共振する現象があげられる。このため、折返しミラーの共振を防ぐことが画像の品位を維持するための課題となっている。
ここでは基板120に第1〜第3突起部131〜133が設けられ、これら3つの突起部131〜133により図示しない固定板金(折返しミラー取り付け板金)の受け部が形成されている。また第3突起部133には、ネジ取り付け孔133aが設けられていて、取り付けネジを用いることにより、固定板金を第3突起部133に固定できるようになっている。固定板金は、これら3つの突起部131〜133による3点で支持され、この固定板金に対して折返しミラーが取り付けられる。
例えば図11(A)及び図11(B)に示すように、第1突起部131及び第2突起部132またはこれらのいずれかの先端部が、その公差等によって傾斜し、もしくは段差ができたものとする。ここでは第1突起部131及び第2突起部132は、第3突起部133側に高さが高い部分が形成されたものとする。このような場合、固定板金124は第1及び第2突起部131,132の高さが最も高い点に接触する。このとき第1及び第2突起部131,132の固定板金の接触領域131a,132aは、突起部先端の狭い領域となる。
一方、第1突起部131及び第2突起部132では、固定板金124が軽く接触しているだけとなる。このため第1突起部131及び第2突起部132では、固定板金124による押しつけ力が弱く、固定板金124を安定して支持することができない。ここでポリゴンモータが駆動することによって振動が発生すると、振動が折返しミラー151の受け部に伝搬し、折返しミラー111が振動して上記のバンディングが生じてしまう。
また特許文献1の受け部は、上記のように3点の突起で折返しミラー取り付け板金を支持する構成ではなく、折り返しミラーをその長手方向の両端部及び中間部で支持する構成となっている。
特に本発明による光走査装置は、折返しミラー取り付け板金を支持する複数の突起部のうち、一部の突起部による折返しミラー取り付け板金の支持位置が、他の突起部と比べて突起部の高さ方向に高い位置にあることで、折返しミラーを保持する折返しミラー取り付け板金が、必ず複数点で支持されて安定した状態となる。また光走査装置の内外からの振動に対する折返しミラーの共振を簡単な構成で抑えることができ、バンディングを防止することができる。これらは光走査装置の設計段階において対策すればよく、簡単な構成で振動を抑えることが可能となる。
第1fθレンズ202は、主走査方向にレンズパワーを有している。これにより主走査方向において、ポリゴンミラー201から出射した平行光の光ビームを、感光体ドラム300表面で所定のビーム径となるように収束させる。また第1fθレンズ202は、ポリゴンミラー201の等角速度運動により主走査方向に等角速度で移動する光ビームを、感光体ドラム300上の走査ライン上で等線速で移動するように変換する機能を有している。
また分離されたY用の光ビームは、Y用第1〜第3ミラー210,211,212で反射して、Y用シリンドリカルレンズ220を通って感光体ドラム300(Y)に入射する。同様に、分離されたC用の光ビームは、C用第1〜第3ミラー205,206,207で反射して、C用シリンドリカルレンズ220を通って感光体ドラム300(C)に入射する。また分離されたM用の光ビームは、M用第1〜第2ミラー208,209で反射して、M用シリンドリカルレンズ220を通って感光体ドラム300(M)に入射する。
そして固定板金124に対して押さえバネ122により第2ミラー111が取り付けられている。また第2ミラー111には、その傾きを調整するための調整ネジ121が取り付けられている。上記の固定板金124は、本発明の折返しミラー取り付け板金に相当し、取利付けネジ123は、本発明の固定手段に相当するものである。
基板120には、第1〜第3突起部131〜133が設けられ、これら3つの突起部131〜133により固定板金124の受け部が形成されている。そして固定板金124は、これら3つの突起部131〜133による3点で支持される構成となっている。
ここでは第1突起部131及び第2突起部132が第2ミラー111の直下に位置し、第3突起部133が第2ミラー111から外れて位置している。そして第3突起部133には、取り付けネジ123を取り付けるためのネジ取り付け孔133aが設けられていて、取り付けネジ123により固定板金124を第3突起部133に固定できるようになっている。
本例では、上述した第1〜第3突起部131〜133を備えた第2ミラー111の取り付け部分において、第3突起部133と固定板金124との間に挿入されるプレート141を設ける。プレート141は、第2ミラー111の反射光路の両側に設けられた2つの取り付けネジ142によって基板120に固定されている。そして第3突起部133の第2ミラー111から遠い側の一部の領域にプレート141が挿入される。
このプレート141は、金属材料で構成できる。この金属材料としては、例えばSUS301(JIS G4304)を用いることができる。
つまり図7に示すように、プレート141を取り付けることにより、3つの突起部(第1〜第3突起部)131〜133のうち、取り付けネジ123を取り付ける第3突起部133の高さが、第1突起部131及び第2突起部132の高さよりも高くなっている。
つまり図7(B)に示すように、第1突起部131と第2突起部132に対する固定板金124の接触領域131a,132aが十分に広くなる。また図7(C)に示すように、取り付け板金124は、位置S1において第3突起部133と取り付けネジ123とによって支持され、かつ位置S2において第1突起部131及び第2突起部132で支持されている。位置S2は、第1突起部131及び第2突起部132において、固定板金124の垂直部分のほぼ直下にある。
上記のように3つの突起部(第1〜第3突起部)131〜133を受け部として設けた構成で、第1突起部131と第2突起部132の高さを、第3突起部133の高さより高くした構成を比較例として考える。この場合、第1突起部131及び第2突起部132の高さが第3突起部133より高いため、第2ミラー111が、その反射面の前方に向かって傾斜した状態となる。このときに、光ビームの光軸を最適にするために、調整ネジ121によって第2ミラー111の傾きを矢印T方向に調整する必要が生じる。
つまり、第1突起部131と第2突起部132の高さを第3突起部133の高さより高くすると、第2ミラー111の角度調整範囲が狭くなり、光ビームの光軸調整ができなくなる。
図8のように第1突起部131と第2突起部132の高さが第3突起部133の高さより高い場合、図9に示すように、調整ネジ121の位置を下方に移動させることによって第2ミラー111の角度調整範囲を広くすることができる。
しかしながら、調整作業者による調整ネジ121へのアクセスを考慮すると、第2ミラー111とその周囲のハウジングの隙間を広く取って、作業スペースを確保する必要が生じる。この場合、調整作業にのみ使用する無駄な作業スペースを作ることになり、他の光学要素の配置等に影響してしまう。従って上記本発明に係る実施形態のように、第3突起部133の高さを高くする構成によって、簡単かつ有効に第2ミラー111の振動を防止することができる。
そして複数の突起部のうち一部の突起部を、他の突起部よりも固定板金124に向けて突出させ、その突起部の先端で固定板金124を支持させる。そして他の突起部よりも突出した突起部は、第2ミラー(折返しミラー)111に近い側よりも遠い側を突出させる。
そして取り付けネジ123による固定手段は、一部の突起部に固定板金124を固定する。ここでは取り付けネジ123により固定される突起部とは異なる2つの突起部上に、第2ミラー111が位置するように構成する。
Claims (7)
- 光源から出射された複数の光ビームをポリゴンミラーに向けて反射させる折返しミラーを備え、回転する前記ポリゴンミラーにより前記光ビームを走査光とする光走査装置において、
該光走査装置は、前記折返しミラーを保持する折返しミラー取り付け板金と、
該折返しミラー取り付け板金を支持する受け部と、
前記折返しミラー取り付け板金を前記受け部に固定する固定手段とを備え、
前記受け部は、前記折返しミラー取り付け板金を支持する複数の突起部を有し、
該複数の突起部のうち一部の突起部による前記折返しミラー取り付け板金の支持位置は、他の突起部と比較して該突起部の高さ方向に高い位置にあり、
前記突起部の高さ方向に高い位置にある前記支持位置は、前記折返しミラーに近い側よりも遠い側の突起部に位置することを特徴とする光走査装置。 - 請求項1に記載の光走査装置において、該複数の突起部のうち一部の突起部は、他の突起部に比べて該突起部の高さ方向に突出し、該突出した突起部の先端で前記折返しミラー取り付け板金を支持していることを特徴とする光走査装置。
- 請求項1に記載の光走査装置において、該複数の突起部のうち一部の突起部と前記折返しミラー取り付け板金との間にプレートが挿入され、前記一部の突起部は、該プレートによって前記折り返しミラー取り付け板金を支持していることを特徴とする光走査装置。
- 請求項3に記載の光走査装置において、前記プレートは、金属で形成されていることを特徴とする光走査装置。
- 請求項2に記載の光走査装置において、前記受け部は、3つの突起部により形成され、該3つの突起部のうちの1つの突起部が他の突起部よりも前記突出していることを特徴とする光走査装置。
- 請求項3に記載の光走査装置において、前記受け部は、3つの突起部により形成され、該3つの突起部のうちの1つの突起部と前記折返しミラー取り付け板金との間に、前記プレートが挿入されていることを特徴とする光走査装置。
- 請求項1〜3のいずれか1に記載の光走査装置において、前記固定手段は、前記一部の突起部に前記折返しミラー取り付け板金を固定し、
前記固定手段により固定される突起部とは異なる2つの突起部上に、前記折返しミラーが位置することを特徴とする光走査装置。
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