JP4978062B2 - 高周波誘電加熱用電力制御装置およびその制御方法 - Google Patents

高周波誘電加熱用電力制御装置およびその制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、電子レンジなどのように、マグネトロンを用いた高周波誘電加熱用電力制御に関するものであり、特にマグネトロンの特性のバラツキや種類、それにマグネトロンのアノード温度等の差異に影響されない高周波誘電加熱に関するものである。
高周波加熱装置に搭載されている従来の電源は重たくて、かつ大きいものであったので、その小型、軽量化が望まれてきた。このため、電源のスイッチング化による小型、軽量、低コスト化が現在の様々な分野で積極的に進められてきた。特にマグネトロンで発生されるマイクロ波により食品を調理する高周波加熱装置では、マグネトロンを駆動するための電源の小型化、軽量化が要求され、スイッチング化されたインバータ回路により実現された。
このうち、特に、本発明が対象としている高周波インバータ回路は、スイッチング素子2石の直列接続で構成されるブリッジのアームを一組、あるいは二組用いたブリッジ共振型回路方式のものである(例えば、特許文献1参照)。
上記スイッチング化は、マグネトロンが図21のVAK(アノード・カソード電圧)−Ib特性で示される非線形負荷であることと相まって、マグネトロン駆動用電源に供給される商用電源の電流波形は高調波成分を多く含む波形になるという課題が残されている。
また一方、上記高調波成分の絶対値は、電子レンジの調理時間短縮の要求を満足するためのマグネトロン駆動用電源の消費電力増加に伴い高くなり、電源高調波電流抑制をより困難にしている。
この高調波電流抑制のための種々の制御方式が提案されている(例えば特許文献2参照)。
図20は高周波加熱装置のマグネトロン駆動用電源(インバータ電源)の一例を示している。直流電源1、リーケージトランス2、第一の半導体スイッチング素子3、第二の半導体スイッチング素子4、第一のコンデンサ5(スナバコンデンサ)、第二のコンデンサ6(共振コンデンサ)、第三のコンデンサ7(平滑コンデンサ)、駆動部13、全波倍電圧整流回路11、およびマグネトロン12とから構成されている。
直流電源1は商用電源を全波整流して直流電圧VDCを、第二のコンデンサ6とリーケージトランス2の一次巻線8との直列回路に印加する。第一の半導体スイッチング素子3と第二の半導体スイッチング素子4とは直列に接続され、リーケージトランス2の一次巻線8と第二のコンデンサ6との直列回路(共振回路)は第二の半導体スイッチング素子4に並列に接続されている。
第一のコンデンサ5は第二の半導体スイッチング素子4に並列に接続され、スイッチングの際に発生する突入電流(電圧)を抑えるスナバ的な役割を有する。リーケージトランス2の二次巻線9で発生した交流高電圧出力は倍電圧整流回路11で直流の高電圧に変換されてマグネトロン12のアノード−カソード間に印加されている。リーケージトランス2の三次巻線10はマグネトロン12のカソードに電流を供給している。
第一の半導体スイッチング素子3および第二の半導体スイッチング素子4はIGBTと
、それに並列に接続されるフライホイールダイオードとから構成されている。当然であるが前記第一、第二の半導体スイッチング素子3,4はこの種類に限定されるものではなくサイリスタ、GTOスイッチング素子等を用いることもできる。
駆動部13はその内部に第一の半導体スイッチング素子3と第二の半導体スイッチング素子4の駆動信号を作るための発振部を有し、この発振部で所定周波数の矩形波が発生され、第一の半導体スイッチング素子3および第二の半導体スイッチング素子4にDRIVE信号が与えられる。第一の半導体スイッチング素子3、あるいは第二の半導体スイッチング素子4の一方がターンオフした直後は他方の半導体スイッチング素子の両端電圧が高いため、この時点でターンオンさせるとスパイク状の過大電流が流れ、不要な損失、ノイズが発生する。しかし、デッドタイムを設けることにより、この両端電圧が約0Vに減少するまでターンオフを遅らせるため前記不要な損失、ノイズ発生が防止できる。当然、逆の切り替わり時も同様の働きをする。
駆動部13より与えられるDRIVE信号と両半導体スイッチング素子の各動作モードにおける詳細な動作の説明は特許文献1に記載されているので割愛する。
図20の回路構成の特徴としては一般家庭向け電源で最も高い電圧となる欧州240Vにおいても第一の半導体スイッチング素子3、第二の半導体スイッチング素子4への印加電圧は直流電源電圧VDCと同等となり、すなわち240√2=339Vとなる。よって誘導雷サージ、瞬時電圧停止からの復帰時等の異常時を想定したとしても、第一の半導体スイッチング素子3と第二の半導体スイッチング素子4は600V耐圧程度の安価な素子を使用できる。
次にこの種のインバータ電源回路(インダクタンスLとキャパシタンスCで直列共振回路を構成)における共振特性を図23に示す。
図23は一定電圧を印加した場合の周波数−電流特性を示す図であり、横軸がスイッチング周波数、縦軸がリーケージトランスの一次側に流れる電流に相当する。
直列共振回路のインピーダンスは共振周波数f0の時最小になり、その周波数から遠ざかるに従い増加するので、図示されるように、共振周波数f0で電流I1は最大になり、周波数範囲がf1〜f3へと高くなるにしたがって電流I1は減少する。
実際のインバータ動作においては共振周波数f0より高いf1〜f3の(実線部I1) 周波数範囲を使用し、さらには入力される電源が商用電源のような交流の場合、後述するようにマグネトロンの非線形負荷特性に合わせ、商用電源の位相に応じてスイッチング周波数を変化させている。
図23の共振特性を利用して、商用電源電圧に対するマグネトロン印加電圧の昇圧比を比較的要求されない商用電源の瞬時電圧が最も高くなる90度および270度近傍の位相は、それぞれの高周波出力において、スイッチング周波数は最も高く設定している。
例えば電子レンジを200Wで使用する場合はf3近傍に、500Wの場合はそれより低く、1000Wの場合はさらに低い周波数になる。
当然であるが、入力電力あるいは入力電流等を制御しているので、商用電源電圧、マグネトロン温度等の変化により、この周波数は変化している。
また商用電源の瞬時電圧が最も低くなる0度および180度付近の位相においては、高
電圧を印加しないと高周波発振しないマグネトロンの特性に合わせて、スイッチング周波数を共振周波数f0近傍まで下げて、商用電源電圧に対するマグネトロン印加電圧の昇圧比を高め、マグネトロンから電波が発せられる商用電源の位相幅を広くする設定にしている。
このように、電源位相ごとのインバータ動作周波数を変えることで、基本波(商用電源周波数)成分の多い、また高調波成分の少ない電流波形を実現できる。
しかし、上記マグネトロンの非線形特性は、マグネトロンの種類により異なり、またマグネトロン温度や、電子レンジ内の被加熱物(負荷)によっても変動するものである。
図21はマグネトロンのアノード・カソード印加電圧−アノード電流特性図であり、(a)はマグネトロンの種類による違い、(b)はマグネトロンの給電とのマッチングの善し悪しによる違い、(c)はマグネトロンの温度による違い、をそれぞれ示す図であり、また(a)〜(c)に共通して縦軸はアノード−カソード間電圧、横軸はアノード電流である。
そこで(a)について見ると、A,B,Cは3種類のマグネトロンの特性図で、マグネトロンAの場合、VAKがVAK1(=ebm)になるまでは電流はIA1以下の僅かな電流しか流れない。ところが、VAKがVAK1を超えると電流IAは急激に増加し始める。この領域ではVAKの僅かの違いでIAは大きく変化することとなる。次に、マグネトロンBの場合、VAK2(=ebm)はVAK1より低く、さらにマグネトロンCの場合、VAK3(=ebm)はVAK2よりさらに低くなっている。このようにマグネトロンのこの非線形特性は、マグネトロンの種類A,B,Cにより異なるので、ebmが低いマグネトロンに合わせた変調波形の場合、ebmが高いマグネトロンを使用した時に入力電流波形が歪んでしまった。従来装置ではこれらの問題に対処できなかった。そこで、それらの種類の影響を受けない高周波誘電加熱回路を作ることが課題となっている。
同じく(b)について見ると、3種類のマグネトロンの特性図はマグネトロンから見た加熱室のインピーダンスマッチングの良、悪を示している。インピーダンスマッチングが良の場合、VAK1(=ebm)が最大で、以下悪くなるにしたがって小さくなってゆく。このようにマグネトロンのこの非線形特性は、インピーダンスマッチングの良、悪でも大きく異なるので、それらの種類の影響を受けない高周波誘電加熱回路を作ることが課題となっている。
同じく(c)について見ると、3種類のマグネトロンの特性図はマグネトロンの温度の高低を示している。温度が低い場合、VAK1(=ebm)が最大で、以下次第に温度が高くなるにしたがってebmは低くなってゆく。したがって、マグネトロンの温度を低い方に合わせると、マグネトロンの温度が高くなったときに入力電流波形が歪んでしまうことが起きた。
このようにマグネトロンの非線形特性は、マグネトロンの温度の違いでも大きく異なるので、それらの種類の影響を受けない高周波誘電加熱回路を作ることが課題となっている。
そこでれらの課題を解決するために、図22に示すように電源電圧検知手段27で検知した商用電源電圧波形を変調部21で加工・整形した変調波形を用いて半導体スイッチング素子3,4の駆動パルス周波数を変調し、入力電流波形が正弦波に近づくように「見込み制御方式」による波形整形を実施して半導体スイッチング素子3,4を駆動する方式が提案されている。
特開2000−58252号公報 特開2004−6384号公報
しかしながらこのような「見込み制御方式」によっても、前述したマグネトロンの種類や特性のバラツキ、それにマグネトロンのアノードの温度や電子レンジ内の負荷によるebm(アノード・カソード間電圧)変動、さらに電源電圧変動に対してまでは波形整形が追従しきれていない、ということが判明した。
更に、第一の半導体スイッチング素子3の最初のオン動作開始直前の平滑回路の出力電圧波形は商用電源の位相に関係なく直流になるので、商用電源電圧波形を加工・整形した変調波形の採用に伴い、上記オン動作開始の商用電源位相を、この変調波形から決まるオン時間幅(1/周波数)が最も小さくなる位相、すなわち90度、270度付近に制御して、マグネトロンに過大電圧が掛かることを防止する必要があり、このための制御調整が複雑になるという問題があった。
また、前述したマグネトロンの特性変動等に追従した電源電流波形整形を実現させるために、波形基準信号を作成し、この波形に入力電流波形が追従するように半導体スイッチング素子の駆動パルス周波数を変調制御する方式があるが、回路構成が複雑、大規模になるという問題があった。
また、公知のようにマグネトロンは真空管の一種であるため、そのヒータに電流を供給してから電磁波を発振出力するまでの遅れ時間(以下、起動時間と略記する)が生ずる。上記ヒータ電流を高めることで、この起動時間は短縮されるものの、起動時間内はマグネトロンのアノードとカソード間のインピーダンスは無限大のため、その両端に印加される電圧が過剰に高くなるおそれがあり、この弊害を防止する対策が必要になるという問題があった。
そこで、本発明は、マグネトロンの起動時間内での非発振時に、印加電圧が各部の耐電圧に対して過大にならないように構成して起動時間を短縮させつつ、マグネトロンの種類やその特性にバラツキがあっても、またマグネトロンのアノードの温度や電子レンジ内の負荷によるebm(アノード・カソード間電圧)変動、さらに電源電圧変動があっても、それらの影響を受けることが無く、運転効率を向上させることができる高周波誘電加熱用電力制御装置およびその制御方法を提供することを目的としている。
本発明は、交流電源の電圧を整流し、半導体スイッチング素子の高周波スイッチングのスイッチング周波数を変調して高周波電力に変換するインバータ回路を制御する高周波誘電加熱用電力制御装置であって、前記交流電源からの前記インバータ回路への入力電流を検知し、入力電流波形情報を出力する入力電流検出部と、前記交流電源からの前記インバータ回路への入力電圧を検知し、入力電圧波形情報を出力する入力電圧検出部と、前記マグネトロンの発振を検知する発振検知部と、前記発振検知部が前記マグネトロンの発振を検知するまでの期間において、前記入力電圧波形情報を、前記入力電圧検出部に出力させる切替スイッチと、前記入力電流波形情報と、前記マグネトロンの発振を検知するまでの期間において出力された前記入力電圧波形情報とを、前記インバータ回路の半導体スイッチング素子の駆動信号に変換する変換部と、を備える。
前記入力電流検出部及び前記変換部の間に接続され、前記入力電流波形情報と、前記マグネトロンの発振を検知するまでの期間において出力された前記入力電圧波形情報と、前
記インバータ回路の任意の箇所における電流又は電圧が所定値になるように制御する電力制御情報とをミックスし、スイッチング周波数制御信号を生成するミックス回路を更に設け、前記変換部は、前記マグネトロンに印加される電圧のピークが抑制されるように、前記スイッチング周波数制御信号を前記駆動信号に変換するよう構成することができる。
前記変換部は周波数制限部を備え、前記高周波スイッチング周波数に上限、ないし下限を設けることが好ましい。
前記変換部はデューティ制御部を更に有し、少なくとも前記高周波スイッチング周波数が前記周波数制限部の上限に制限される範囲は、前記高周波スイッチングのオンデューティを制御するデューティ制御で補完するよう構成され得る。
前記ミックス回路は、前記入力電流波形情報と、前記入力電圧波形情報と、前記入力電流検出部の出力が所定値になるように制御する電力制御情報とをミックスし、スイッチング周波数制御信号を生成するように構成してもよい。さらに、前記入力電流波形情報及び前記入力電圧波形情報を、直接前記ミックス回路に入力し、当該ミックス回路は直接入力された入力電流波形情報及び入力電圧波形情報を加算しかつ反転し、前記電力制御情報とミックスするような構成にしてもよい。
前記入力電流検出部は、前記入力電流を検知する変流器と、検知された前記入力電流を整流し、出力する整流回路とを有するものであってもよい。また、前記入力電流と出力設定信号と比較して前記電力制御情報を出力する比較回路を更に設けることができる。
一方、前記入力電流検出部は、前記インバータ回路の入力電流を整流した後の単一方向電流を検知して出力するように構成することができる。ここで、前記入力電流検出部には、前記インバータ回路の入力電流を整流した後の単一方向電流を検知するシャント抵抗と、当該シャント抵抗の両端に生ずる電圧を増幅する増幅回路を有するように構成され得る。さらに前記増幅回路により得られた出力を、前記入力電流波形情報として直接前記ミックス回路に入力し、前記増幅回路により得られた出力と出力設定信号と比較して前記電力制御情報を出力する比較回路を更に備えるものであってよい。
前記ミックス回路は、前記電力制御情報の高域成分をカットする構成、また、前記入力電流の増加制御時と前記入力電流の減少制御時との間で回路構成が切り替わる構成を備えてもよい。前記ミックス回路は、前記入力電流の増加制御時には時定数が増加し、前記入力電流の減少制御時には時定数が減少するよう構成されうる。
また、前記ミックス回路には、前記共振回路の共振回路電圧を所定値に制御する共振回路電圧制御情報が入力され、前記共振回路電圧の大きさに応じて回路構成が切り替わるよう構成してもよい。ここで前記ミックス回路は、前記共振電圧が低い場合には時定数が増加し、前記共振電圧が高い場合には時定数が減少するよう構成されうる。
さらに、前記入力電流検出部には、商用電源の高次周波数部分および高周波スイッチング周波数等の高周波部分を減衰するフィルタ回路を設けることができ、さらに前記フィルタ回路に位相進み補償を付加することもできる。
また、前記入力電圧検出部は、前記交流電源からの前記インバータ回路への入力電圧を検知する一組のダイオードと、当該ダイオードにより検出された入力電圧を波形整形して出力する整形回路と、から構成されうる。前記整形回路は、前記入力電圧の高次周波数部分を減衰する構成を有してもよく、位相進み補償を更に有してもよい。
さらに、前記発振検知部を、前記入力電流検出部と前記入力電圧検出部との間に接続された発振検知回路より構成し、前記切替スイッチを、前記発振検知回路と前記入力電圧検知部との接続点に設けることもできる。
また、前記変換部は、前記スイッチング周波数制御信号でその周波数が設定される搬送波とスライス制御信号を重ね合わせて、前記半導体スイッチング素子の駆動信号を生成する周波数変調回路より構成され得る。
更に本発明は、交流電源の電圧を整流し、半導体スイッチング素子の高周波スイッチング周波数を変調して高周波電力に変換するインバータ回路を制御する高周波誘電加熱用電力制御方法を提供し、該方法は、前記交流電源からの前記インバータ回路への入力電流を検知するステップと、前記入力電流に対応した入力電流波形情報を取得するステップと、前記交流電源からの前記インバータ回路への入力電圧を検知するステップと、前記入力電圧に対応した入力電圧波形情報を取得するステップと、前記マグネトロンの発振を検知するステップと、前記マグネトロンの発振が検知されるまでの期間において、前記入力電圧波形情報を出力するステップと、前記入力電流波形情報と、前記マグネトロンの発振を検知するまでの期間において出力された前記入力電圧波形情報とを、前記インバータ回路の半導体スイッチング素子の駆動信号に変換するステップと、
を備える。
本発明によれば、交流電源電圧を整流して所定周波数の交流に変換するインバータ回路の入力電流波形情報が、その瞬時変動が抑制されるようなインバータ回路の半導体スイッチング素子の駆動信号に変換される。例えば、入力電流波形情報を周波数変調方式によりインバータ回路の半導体スイッチング素子のオン・オフ駆動信号の周波数に変換して使用する。従って、入力電流が大きい部分はスイッチング周波数を高く、小さい部分はスイッチング周波数を低くなるようにして入力電流を補正する制御ループが構成される。従って、マグネトロンの種類やその特性にバラツキがあっても、またマグネトロンのアノードの温度や電子レンジ内の負荷によるebm(アノード・カソード間電圧)変動、更に電源電圧変動があっても、これらの影響を受けない入力電流波形整形が、より簡単な構成で得られるようになり、マグネトロンの安定出力が簡単な構成で達成される。
また、この補正ループに、マグネトロンの非発振時は入力電圧波形情報も入力しているので、マグネトロンの起動時間が短縮されるという効果がある。
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を用いて詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1に係る高周波加熱装置を説明するブロック図である。図1において、高周波加熱装置はインバータ回路40と、インバータの第一、第二の半導体ス
イッチング素子3,4を制御する制御回路45と、マグネトロン12とからなる。インバータ回路40は、交流電源50と、ダイオードブリッジ型整流回路60と、平滑回路61と、共振回路36と、第一、第二の半導体スイッチング素子3,4、倍電圧整流回路11とを含む。
交流電源50の交流電圧は4個のダイオード63から成るダイオードブリッジ型整流回路60で整流され、インダクタ64と第三のコンデンサ7から成る平滑回路61を経て、直流電源1に変換される。その後、第一のコンデンサ5、第二のコンデンサ6とトランス41の1次巻線8から成る共振回路36と第一,第二の半導体スイッチング素子3,4に
より高周波交流に変換され、トランス41を介してその2次側巻線9に高周波高圧が誘起される。
2次側巻線9に誘起された高周波高圧は、コンデンサ65、ダイオード66、コンデンサ67、ダイオード68から成る倍電圧整流回路11を介して、高電圧がマグネトロン12のアノード69とカソード70間に印加される。また、トランス41には3次巻線10があって、これによりマグネトロン12のヒータ(カソード)70を加熱する。以上がインバータ回路40である。
次に、インバータ回路40の第一、第二の半導体スイッチング素子3,4を制御する制御回路45について説明する。まず、交流電源50とダイオードブリッジ型整流回路60との間に設けられたCT(Current Transformer;変流器)71等より構成される電流検知部が、整流回路72に接続され、CT71と整流回路72よりインバータ回路への入力電流を検知する入力電流検出部が構成される。インバータ回路への入力電流はCT71で絶縁・検出され、その出力は整流回路72で整流され、入力電流波形情報90が生成される。
整流回路72により得られた電流信号は、平滑回路73で平滑化され、これと、他方の加熱出力設定に対応した出力設定信号を出力する出力設定部75からの信号を比較回路74で比較する。なお、比較回路74は電力の大きさを制御するため、平滑回路73で平滑化された入力電流信号と出力設定部75からの設定信号の比較を行う。従って、平滑回路73で平滑化された入力電流信号の代わりにマグネトロン12のアノード電流信号や、あるいは第一、第二の半導体スイッチング素子3,4のコレクタ電流信号等を入力信号として用いることもできる。すなわち、比較回路74は、入力電流検出部の出力が所定値になるように制御する電力制御情報91を出力するが、比較回路74、電力制御情報91は後述するように本発明にとって必須ではない。
同様に、図2に示す実施の形態2のダイオードブリッジ型整流回路60と平滑回路61間に設けたシャント抵抗86よりなる電流検知部と、その両端電圧を増幅する増幅回路85とで入力電流検出部を構成し、その出力を入力電流波形情報90としてもよい。シャント抵抗86は、ダイオードブリッジ型整流回路60により単一方向に整流された後の入力電流を検知する。
他方、本実施の形態において制御回路45は、交流電源50の電圧を検知して整流する一組のダイオード46と、整流された電圧を波形整形し、入力電圧波形情報49を生成する整形回路47とからなる入力電圧検出部をも備える。さらに制御回路45は、整流回路72により得られた電流信号が所定のレベルであるか否か、マグネトロンが発振されているか否かを検知する発振検知部を構成する発振検知回路48を備える。発振検知回路48は、電流信号のレベルによりマグネトロンが発振開始したことを検知し、この時点を境に検知前を非発振状態、検知後を発振状態に区分している。非発振と判定されると、発振検知回路48は、整形回路47とミックス回路81の間に配置された切替スイッチSW3をオンにする。言い換えると、切替スイッチSW3は、発振検知回路48がマグネトロン12の発振を検知するまでの期間において、入力電圧波形情報49を、入力電圧検出部に出力させるものである。注意すべきは、マグネトロンの発振開始以降も商用電源の周期に合わせて、マグネトロンは発振・非発振を繰り返すのであるが、ここでいう非発振、すなわち発振開始後の非発振により、切替スイッチSW3がオンとなることは、本発明とは関係がない。
本実施の形態では、入力電流波形情報90と比較回路74からの電力制御情報91、及び、入力電圧波形情報49(SW3オン時)も付加してミックス回路81でミックスしフ
ィルタリングしてスイッチング周波数制御信号92を出力する。ノコギリ波発生回路83より出力されるノコギリ波84は後述されるように前記スイッチング周波数制御信号92により周波数変調される。
コンパレータ82は前記ノコギリ波84と、後述するスライス制御信号87を比較して矩形波に変換し、得られる矩形波がドライバを介して第一,第二の半導体スイッチング素子3,4のゲートに与えられる。スイッチング周波数制御信号92で周波数変調されたノコギリ波発生回路83からのノコギリ波とコンパレータ82で比較して、インバータ回路の半導体スイッチング素子をオン・オフ制御するというように、入力電流波形情報検出系を簡略化している。特に本実施の形態では、入力電流波形情報90が直接ミックス回路81に入力されるという簡略化された構成を採用している。
尚、上記したスイッチング周波数制御信号92から第一,第二の半導体スイッチング素子3,4の駆動信号を生成する部分は、交流電源50からの入力電流が大きい部分はスイッチング周波数が高く、入力電流が小さい部分はスイッチング周波数が低くなるように、スイッチング周波数制御信号92をインバータ回路の半導体スイッチング素子の駆動信号に変換する変換部として構成されていればよく、この構成には限定されない。
そして、特に本発明において変換部は、入力電流波形情報90と、マグネトロン12の発振を検知するまでの期間において出力された入力電圧波形情報49とを、インバータ回路の半導体スイッチング素子3,4の駆動信号に変換する。
また入力電流波形情報90に対する半導体スイッチング素子3,4のオン・オフ制御は、入力電流が大きい時はスイッチング周波数が高く、逆に小さい時スイッチング周波数が低くする極性で変換される。従って、そのような波形とするべく、入力電流波形情報は後述するミックス回路81内で反転処理して使用される。
図3はノコギリ波(搬送波)発生回路83の詳細な回路図である。コンパレータ164、165の出力はそれぞれSRフリップフロップ166のS端子とR端子に入れられる。コンデンサ163への充放電はSRフリップフロップ166の非Q端子の出力極性で切り換り、Hiの時は電流I10にて充電、Loの時は電流I11にて放電される。またSRフリップフロップ166の非Q端子はコンデンサ163の電位がV1を超えた時、コンパレータ164の出力Hiを受けてセットされてLoに、V2を下回った時コンパレータ165の出力Hiを受けてリセットされてHiに切り換る。
このような構成によりコンデンサ163の電位はノコギリ波状(三角波)になり、この信号がコンパレータ82へ搬送される。
また、コンデンサ163への充放電電流I10、I11は、スイッチング周波数制御信号92の電圧とVccとの電位差を抵抗の値で除した電流I12が反映されて決定され、この電流の大きさにより三角波の勾配が変わる。したがって、スイッチング周波数制御信号を反映したI10、I11の大きさでスイッチング周波数が決定される。
図5(a)にミックス回路81の1例を示す。ミックス回路81の入力端子は3つあり、一方に電力制御情報91、他方に入力電流波形情報90、SW3を介して入力電圧波形情報49が加えられ、図のような内部回路でミックスされる。入力電流波形情報90はミックス回路81に入力して反転回路で反転処理され、補正信号となる。
また、図5(b)のように、電力制御情報91から出力間には、ミックス回路81に交流等価回路で示されるように、高周波カットフィルタが構成される。これによって入力電
流波形を整形するための入力電流波形情報90に対して妨害になっていた電力制御に含まれる高周波成分は、このフィルタによりカットされる。
また、図5(c)に示すように、入力電流波形情報90及び入力電圧波形情報49から出力間には、ミックス回路81に交流等価回路で示されるように、低周波カットフィルタが構成される。したがって、電力制御情報91はミックス回路81出力の直流成分に、また入力電流波形情報90及び入力電圧波形情報49は交流成分に変換されることになる。
実施の形態1は、以上のように、入力電流波形情報90、または、マグネトロンの非発振時には入力電流波形情報90に入力電圧波形情報49を付加した信号をインバータ回路の半導体スイッチング素子3,4のスイッチング周波数に変換して使用するものである。一般に電子レンジ等に使用されるインバータは周知であり、50〜60サイクルの商用交流電源を整流して直流に変換し、変換した直流電源をインバータにより、例えば、20kHz〜50Hz程度の高周波に変換し、変換した高周波を昇圧トランスで昇圧し、さらに倍電圧整流回路で整流した高電圧をマグネトロンに印加するものである。
インバータの回路方式としては、例えば、商用電源が100V地域等でよく使用されるような半導体スイッチング素子を1つ使用してスイッチングを行い、スイッチングパルスのオン時間を変えて出力を変える、いわゆる一石式電圧共振型回路を用いたオン時間変調方式と、本発明の図1や、特許文献2の図22等に示すような、直列接続された二つの半導体スイッチング素子3,4を交互にオンさせ、そのスイッチング周波数を制御して出力を変化させる(ハーフ)ブリッジ式電圧共振型回路方式の2通りがある。ブリッジ式電圧共振型回路方式は、スイッチング周波数を高くすれば出力は低下し、スイッチング周波数を低くすれば出力が増加する、というようにシンプルな構成・制御が可能な方式である。
図6は本発明の実施の形態1により得られる波形を説明する図である。この例は、マグネトロンが通常に発振しているとき、すなわち通常運転時の状況である。このとき、発振検知回路48は、整流回路72から得られる電流値より、マグネトロンが通常運転下にあると判断し、SW3をオフにする。従って、本運転時においては、ダイオード46、整形回路47が作用することはなく、入力電圧波形情報49は生成されない。
図6において、(a)は入力電流が大きい場合、(b)は入力電流が小さい場合である。また、後述するように、実線は以下の説明で主に用いられる本発明の電力制御装置による補正後の信号形状を表わし、破線は交流電源50からの補正前の瞬時変動する出力の信号形状を表わす。
図6(a)において、上から(イ)の入力電流波形情報の波形は、図1では整流回路72の出力で、図2では増幅回路85の出力である入力電流波形情報90であって、点線はマグネトロンの非線形負荷特性に起因する補正前の波形を示している。図6(a)の(ロ)は、ミックス回路81の補正出力であるスイッチング周波数制御信号92で、このスイッチング周波数制御信号92は入力電流波形情報90、電力制御情報91に追従してその大きさが変化し、更に、入力電流の歪み分を相補・補正するために(イ)の反転波形として出力されている。
図6(a)の(ハ)は、(ロ)で示したスイッチング周波数制御信号で周波数変調されたノコギリ波(搬送波)とスライス制御信号を示し、(二)で示す第一,第二の半導体スイッチング素子3,4のオン・オフ信号である駆動信号が生成される。
この二つの駆動信号はオン・オフが相補関係になる。
コンパレータ82に周波数変調されたノコギリ波(搬送波)84とスライス制御信号87を入力して比較し、得られる第一,第二の半導体スイッチング素子の駆動信号は図(ニ)のようにノコギリ波と同様の周波数変調を受ける。
つまり図示のように、スイッチング周波数制御信号の振幅値が大きい部分(0度、180度近傍、入力電流は小さい部分)では、ノコギリ波の周波数が低いので前述した共振特性から入力電流を上げる極性に補正される。又、スイッチング周波数制御信号の振幅値が小さい部分(90度、270度近傍、入力電流は逆に大きい部分)は、ノコギリ波の周波数が高いので前述した共振特性から入力電流を下げる極性に補正するという(ニ)のような周波数のパルス列を半導体スイッチング素子の駆動信号として出力する。つまり、入力電流波形情報(イ)に対してスイッチング周波数制御信号(ロ)は補正波形として反転しているので、入力電流波形情報(イ)の入力が大きい(90度、270度近傍)部分では、(ニ)のパルス列信号のように周波数を高くし、入力電流波形情報(イ)の入力が小さい(0度、180度のゼロクロス近傍)部分では、周波数を低くするという、(イ)とは逆の反転出力に変換するものである。これによって入力波形の補正効果が得られるが、特にこの効果はゼロクロス近辺にて大きい。
下段の(ホ)の波形は、第一,第二の半導体スイッチング素子3,4のスイッチング周波数を示し、(イ)に示す入力電流波形情報を反転した補正波形のスイッチング周波数制御信号(ロ)で高周波のノコギリ波に周波数変調し、周波数変調されたノコギリ波とスライス制御信号とを比較することで、20Hz〜50Hz等の高周波にインバータ変換されて、(ニ)の駆動信号が生成される。この駆動信号(ホ)に応じて半導体スイッチング素子3,4はオン・オフ駆動され、高周波電力を昇圧トランス1次側に入力し、昇圧トランス2次側に昇圧された高圧を発生する。(ホ)はこのオン・オフ信号(ニ)の各パルスの周波数が商用電源の周期内でどのように変化しているかを視覚化するために、それぞれの周波数情報をY軸にプロットし、その各点を結んだものである。
上述の説明は、交流電源50からの入力電流が理想的な状態(例えばサイン波)で得られる場合の状態と同一の信号を示している。しかしながら、一般的に交流電源50からの入力電流は、瞬時的に見れば理想的なサイン波から乖離し、変動している。このような現実的な状態を示すのが破線の信号である。この破線で示すように、商用電源の半周期(0から180度)という瞬時の期間でみても、現実の信号は理想信号の状態から乖離し、瞬時変動が生じているのが一般である。このような信号形状は、トランス、倍電圧回路による昇圧作用、倍電圧回路の平滑特性、かつ電圧がebm以上のみのときだけアノード電流が流れるマグネトロン特性等により発生する。すなわち、マグネトロン用のインバータ回路においては不可避的な変動ということができる。
本発明の電力制御装置では、入力電流の変動状態を反映した破線で示された入力電流波形情報((イ)参照)が入力電流検出部より得られ、この入力電流波形情報を元にその後の制御がなされる。この制御は、例えば半周期の如き期間で発現する入力電流波形情報の瞬時変動が、矢印で示すように理想的な信号に近づくよう抑制されるように行なわれる。そして、この抑制は第一,第二の半導体スイッチング素子3,4の駆動信号を調整することにより達成される。具体的には、入力電流波形情報90が理想信号より小さい場合は、上述した周波数がより低くなり、入力電流を増す補正がなされる。入力電流波形情報が理想信号より大きい場合は、上述した周波数がより高くなり、入力電流を減らす補正がなされる。さらに短い期間の瞬時変動においても、その変動した波形が周波数情報に反映されて、上記同様の補正がなされる。
駆動信号が与えられた第一,第二の半導体スイッチング素子3,4の瞬時変動抑制作用により、入力電流波形情報90には、矢印で示すような補正がなされ、常時理想波に近い
入力がマグネトロンに与えられることとなる。尚、修正後の(ロ)及び(ハ)の図示は省略している。ここで、上記した理想信号は仮想信号であるが、この信号は正弦波になる。
すなわち、商用電源の半周期如き短い期間において、理想信号波形と入力電流波形情報の瞬時誤差あるいは補正量の総和は、他の手段で入力電流の大きさ等が制御(電力制御)されているので略ゼロである。また、非線形負荷に起因して入力電流が流れない部分は流す方向に補正されるので、入力電流が大きい部分を減少させて上記略ゼロを成立させている。これは、非線形負荷であっても、その電流波形があたかも線形負荷とみなせるように補正することであり、商用電源電圧波形は正弦波なので、線形負荷に流れる電流波形と同じく、理想波形は正弦波になる。
このように入力電流波形の変化や、理想波形に対する過不足を打ち消すように、その波形の逆極性で入力電流が補正される。したがって、マグネトロンの非線形負荷によって生じる商用電源周期内の急激な電流変化、すなわち歪はこの制御ループで打ち消され、入力電流波形整形が行なわれることになる。
更に、このように、入力電流の瞬時値に追従した入力電流波形情報で制御ループが動作するので、マグネトロンの種類やその特性にバラツキがあっても、またマグネトロンのアノードの温度や電子レンジ内の負荷によるebm(アノード・カソード間電圧)変動、さらに電源電圧変動があっても、それらの影響を受けない入力電流波形整形がなされることができる。
特に本発明では、瞬時変動する入力電流波形情報を元に半導体スイッチング素子の制御がなされる。入力電流の瞬時変動が、入力電流波形情報という形にて直接ミックス回路81に入力され、スイッチング周波数制御信号92にも反映されるため、入力電流波形歪の抑制や、瞬時変動に対する追随性の優れた半導体スイッチング素子の駆動信号を得ることができる。
本発明の主題は、入力電流波形の歪や瞬時変動が抑制されるように、該情報を有する入力電流波形情報をインバータ回路の半導体スイッチング素子の駆動信号に変換するということである。当該目的達成のためには電力制御情報91は特に必須ではない。電力制御情報91は長期的な期間、すなわち商用電源周期程度より長い周期での電力変動を制御するための情報であり、本発明が狙う交流の半周期の如き短期間、瞬時の変動を補正する情報ではないからである。従って、ミックス回路81、コンパレータ82、ノコギリ波発生回路83の採用も実施形態の一例に過ぎず、上述した変換を行なう変換部に相当するものが、入力電流検出部と半導体スイッチング素子の間に存在すればよい。
また、電力制御情報を用いる場合においても、上述の実施形態の様に入力電流検出部の出力が所定値になるように制御する電力制御情報91をミックス回路81に入力することは必須ではない。すなわち上述の実施の形態では、電力制御情報91は、入力電流を検知する電流検知部71及び整流回路72(図1)又はシャント抵抗86及び増幅回路85(図2)をその起源としているが、インバータ回路40の任意の箇所における電流又は電圧が所定値になるように制御する情報を電力制御情報として、ミックス回路81に入力することができる。例えば、図1、図2で示したような共振回路62の共振回路電圧情報42をそのまま、又は平滑回路73による平滑化及び比較回路74における出力設定信号との比較を経た後の情報を電力制御情報として使用することができる。
次に、図6(b)は図6(a)に対して入力電流の小さい場合を比較して示したもので、(ト)は入力が小さい場合の入力電流波形情報で、図6(a)の(イ)に対応し、(チ)はスイッチング周波数制御信号で、(リ)は半導体スイッチング素子のスイッチング周
波数で、夫々図6(a)の(ロ)、(ホ)に対応している。また、図示は省略しているが、図6(a)の(ハ)、(ニ)に示したノコギリ波の比較処理は、ここでも同一の処理が行なわれることは、勿論である。
以上の図6に基づく説明は、マグネトロンの通常運転時に関する説明である。次に、マグネトロンの起動時における作用について説明する。起動時とは、マグネトロンに電圧が印加されているが、発振はしておらず、発振が開始する前の準備段階の状態をいう。
マグネトロンの起動時(非発振時に相当)においては、定常運転時と異なり、そのアノードとカソード間のインピーダンスは無限大に等しくなる。そして、トランス41を介して、このような定常運転時と起動時の違いが、入力電流の状態に影響を及ぼすため、発振検知回路48は、整流回路72から得られる電流値より、マグネトロンが起動時にあるか否かを判断することができる。起動時にあると判断した場合、発振検知回路48はSW3をオンにする。従って、起動時においては、ダイオード46、整形回路47が作用し、入力電圧波形情報49が生成される。
ところで、本発明においては、商用の交流電源50からの電圧にスイッチング周波数制御方式による電力制御を掛け合わして、すなわち商用電源電圧をスイッチング周波数変調方式による電力制御で振幅変調して、トランス41の一次側に印加している。そして、この一次側の印加電圧のピーク値がマグネトロン12への印加電圧に関連し、印加電圧と経過時間から定義される面積がヒータへの供給電力に関連する。
本発明では、入力電流波形情報90が小さい起動時においては、入力電圧波形情報49を、切替スイッチSW3を介して、ミックス回路81に入力するように構成している。すなわち特に起動時における参照信号としての入力電流の不足を、入力電圧が補う形式を採用している。
図7は、入力電圧波形情報を付加した場合と付加しない場合の動作を比較説明するための図であり、図7(a)は上から順に、入力電圧波形情報を付加しない場合の、スイッチング周波数制御信号、スイッチング周波数、トランス一次側の印加電圧、マグネトロン印加電圧と、ヒータ入力電力の各波形を示している。
図7(b)は、入力電圧波形情報を付加した場合(起動時)の動作を説明する。図7(a)、図7(b)はともに後述する実施の形態7等の構成により、トランス一次側の印加電圧のピーク値が制限された場合を示している。さらに図7(b)では、付加される入力電圧波形情報の作用で、トランス1次側印加電圧、マグネトロン印加電圧のピークが抑圧され、波形は台形を示している。なお、この図7(b)も図6(a)と同様、上からスイッチング周波数制御信号、スイッチング周波数、トランス1次側印加電圧、マグネトロン印加電圧、ヒータ入力電力の各波形を示している。
図7で示したように、位相0度、180度付近では、半導体スイッチング素子のスイッチング周波数は低いため、トランス1次側印加電圧、マグネトロン印加電圧は比較的増幅幅が大きくなる。一方、位相90度、270度付近では、半導体スイッチング素子のスイッチング周波数は高いため、増幅幅は比較的抑圧され、位相0度、180度における増幅幅との相対的な関係から、波形の全体図が台形になり、ピークが抑圧されたような形状を示す。
図7(a)と図7(b)のマグネトロン印加電圧を比較してみると、マグネトロン印加電圧が同一の場合、ヒータ入力電力を示す波形面積は、図7(b)のほうが大きい。すなわち図7(b)のほうがヒータ入力電力は増大するので、ヒータは短時間で熱せられ、起
動時間を短縮することが可能となる。
この場合の発振検知回路は、たとえばマグネトロンが発振を開始すると入力電流が増加する特性を利用し、入力電流検出部の出力をコンパレータ等で発振検知スレッシュレベルと比較し、その出力をラッチする構成等がある。その検出値をSW3へ出力する。
図8は本発明の実施の形態1に用いられる、入力電流波形情報と入力電圧波形情報を加算する加算・反転回路の一例を示す図である。この加算・反転回路は、図5、図10、図11に示すようにミックス回路81内に設けられている。
入力電流波形情報90と入力電圧波形情報49は、各々バッファトランジスタに入力され、その出力はコレクタ抵抗を共通にした二つのトランジスタに入力される。バッファトランジスタは、入力電流波形情報90と入力電圧波形情報49の干渉を防ぐために設けられる。二つのトランジスタ各々のエミッタ抵抗には入力された信号の大きさに応じた電流(エミッタ電流)が流れ、共通のコレクタ抵抗にはそれぞれのエミッタ電流を加算した値に応じて電圧降下が生じる。
ここで、エミッタの電圧が高くなると上記電流が大きくなり、電圧降下が大きくなる、すなわちコレクタ電圧は下がるので、入力信号に対してコレクタ電圧は極性が反転する。またコレクタ抵抗とエミッタ抵抗との抵抗値比で信号の変換係数も変わる。電力制御信号との干渉という面では、共通コレクタ接続点の信号はバッファを介してインピーダンス変換して、その後のコンデンサに接続するほうがより効果的である。このように、この回路は二つの信号を加算し、かつ反転して出力する。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2は、入力電流波形情報、およびマグネトロンの非発振時は入力電圧波形情報をさらに付加した信号と、比較回路74からの電力制御情報をミックスし、フィルタリング処理してインバータ回路の半導体スイッチング素子3,4のオン・オフ駆動信号に変換して使用するという、制御回路(変換部)の構成についてのものである。
この構成によれば、商用電源電圧波形情報をマグネトロンの非線形負荷特性に合わせて加工する必要がなく、周波数変調信号作成回路が簡略化され、簡易化、小型化が達成できる。更に、簡単な構成で入力電流波形情報90に入力電圧波形情報49を加算して、起動時のヒータ電力を増加させ起動時間を短縮する構成とし、マグネトロンのアノード69−カソード70間への過大電圧印加を防止する安全策をも付加しているため、製品の信頼性が向上する。
また、以上のように構成することで、入力電流波形情報90を用いる制御ループは入力電流の波形整形に特化し、電力制御情報91を用いる制御ループは電力制御に特化し、ミックス回路81で、お互いの制御自体は特に干渉しない構成として、変換効率を保持している。
(実施の形態3)
この実施の形態3は入力電流検出部に関するものであって、図1に示すように、前記入力電流検出部は、インバータ回路の入力電流をCT71などで検知して、整流回路72より整流出力するように構成したものである。この構成はCT等を用いて入力電流を検出するので絶縁性を保ちつつ大きい信号が取り出せるので、入力電流波形整形の効果は大きく、入力電流の品質が良くなる。
また、図2に示す例では、入力電流検出部は、インバータ回路の整流回路60で整流後
の単方向電流を、整流回路60と平滑回路61の間に配置されたシャント抵抗86を介して検知して、その両端に生ずる電圧を増幅回路(アンプ)85より増幅し、出力するように構成したものである。この構成はその検出部を電子回路と絶縁する必要がなく、また整流する必要もないので、入力電流検出部を安価に構成できる利点がある。
また図2に示す前記入力電流検出部の増幅回路85は商用電源の高次周波数部分や、高周波スイッチング周波数等の高周波部分を減衰するように構成して不要な共振を防止している。具体的には、図4の入力電流検出部の詳細図に示すように、図4(a)のように増幅回路85は、高域カット用のコンデンサを用いて、商用電源の高次周波数部分や、高周波スイッチング周波数等の高周波部分を減衰させている。
更に、増幅回路85の高域カット用コンデンサの挿入により、図4(b)の位相特性図に示すように、発生する位相遅れをコンデンサに直列に抵抗を挿入して、位相進み補償を付加して過渡な時間遅れを防止し、制御ループの安定性を確保している。図1の整流回路72においても高周波部分を減衰するような構成や、位相進み補償を付加して過渡な時間遅れを防止する構成を用いることができる。図9に示すように、入力電圧波形情報49作成部の整形回路47においても、同様の構成を用いることができる。
(実施の形態4)
実施の形態4は、図1、図2に示すミックス回路81に関するもので、図5(a)に示すように、入力電流波形情報90と、入力電圧波形情報49と、電力制御情報91を入力する3端子が設けられている。この構成により、ヒータ入力電力を補償するもので、起動時間を短縮できる。
入力電流波形情報90と入力電圧波形情報49(SW3のオン時)は、図8に示したような加算・反転回路に入力され、加算反転処理がなされる。この処理後の信号と、電力制御情報91は、各々C、R1、R2で構成されるフィルタ回路に入力され、フィルタリングの後、スイッチング周波数制御信号92としてノコギリ波発生回路へ出力される。フィルタ回路は、図5(b)の等価回路図に示すように、電力制御出力91の高域成分をカットするように構成している。このように構成することで入力電流波形整形の妨げとなる高域成分はカットされるので、入力電流波形の品質が向上する。一方、図5(c)の等価回路図に示すように、入力電流波形情報90及び入力電圧波形情報49に対しては低域カットフィルタを構成して、波形保全を行っている。
(実施の形態5)
本発明の実施の形態5は、図10の実施の形態5に関わるミックス回路の構成図に示すように、入力電流検出部の入力電流波形情報及び入力電圧検出部の入力電圧波形情報、並びに該入力電流検出部の出力が所定値になるように制御する電力制御情報を合成するミックス回路の特性を、入力電流増加制御時と減少制御時とで差を設けて制御するものである。
図10(a)の構成図では、電力制御情報91でSW1をオン/オフして、スイッチング周波数制御信号92を下降/上昇させる。入力電流の増加制御時は、SW1をオフして図10(b)の等価回路に示すように、C*R2の時定数でスイッチング周波数制御信号を徐々に上げて半導体スイッチング素子のスイッチング周波数が低くなるように制御している。
入力電流の減少制御時は、SW1をオンして、図10(c)の等価回路に示すように、C*{R1*R2/(R1+R2)}の時定数でスイッチング周波数制御信号を急速に下げて半導体スイッチング素子のスイッチング周波数が高くなるように制御している。すな
わち、入力電流の増加制御時と入力電流の減少制御時との間で、ミックス回路81の回路構成が切り替わるものである。特に入力電流の増加制御時には時定数を大きく設定し、入力電流の減少制御時には時定数を小さく設定する。
このように差を設けることで、通常は緩やかに応答する制御特性と、何らかの要因で入力電流が過渡に上昇した場合、素早い応答で入力電流を減少させて部品破壊等を防止する制御特性を実現できる。また、マグネトロンの非直線性負荷に対する制御特性の安定性も確保できる。
(実施の形態6)
本発明の実施の形態6は、図11の実施の形態6に関わるミックス回路の構成図に示すように、前記共振回路の共振回路電圧情報26を所定値に制御する共振電圧制御情報93を、前記ミックス回路81に入力する。
図11に示すように、共振回路の共振電圧と基準値とを比較した共振電圧制御情報93でSW2をオン/オフ制御している。共振電圧が低い場合は、SW2をオフしてC*R2の時定数でスイッチング周波数制御信号を徐々に上げて半導体スイッチング素子のスイッチング周波数が低くなるように制御している。共振電圧が高い場合は、SW2をオンしてC*{R2*R3/(R2+R3)}の時定数でスイッチング周波数制御信号を急速に下げて半導体スイッチング素子のスイッチング周波数が高くなるように制御している。すなわち、共振回路の共振電圧の大きさに応じて、ミックス回路81の回路構成が切り替わるものである。特に、共振電圧が低い場合には時定数が増加し、共振電圧が高い場合には時定数が減少する。
図12は、マグネトロンの発振検知に関する時系列チャートを示し、入力電流の変化に伴う、アノード電流、共振回路の共振電圧の変化をも示す。マグネトロン12の発振開始以前においては、トランス41の二次側インピーダンスが非常に大きい、すなわち、マグネトロンのアノード・カソード間のインピーダンスが無限大である。従って、トランスの二次側負荷でほとんど電力消費されず、共振回路の共振電圧を反映する共振電圧制御情報93が所定値に制御(制限)されているので、発振検知回路48への入力電流は小さい(図12のIin1)。
一方、マグネトロン12の発振開始以降においては、マグネトロンのアノード・カソード間のインピーダンスが小さくなり、トランスの二次側インピーダンスも小さくなる。従って、共振回路の共振電圧が所定値に制御(制限)されたまま、このような重負荷(マグネトロン)を駆動するので、発振検知回路48への入力電流は発振開始前と比較して大きくなる(図12のIin2)。
先に述べた、発振検知回路48の発振検知スレッシュレベルは、図12に示したように上記Iin1とIin2の間に予め設定されている。すなわち、共振回路の共振電圧が一定レベルに維持されつつも、発振開始以前と以降とで入力電流に明確に差が生じることを判断材料としている。図示の例では、アノード電流の増加に伴う発振検知回路48への入力電流が増加を開始した後、スレッシュレベルまで到達するのに要する時間をt1、その後発振検知回路48が発振開始を判断するのに要する時間をt2としている。このとき、t3=t1+t2の時間、発振開始しても、発振開始と判別するまで共振回路の共振電圧制御が機能している。
この制御はマグネトロンが発振していないとき、すなわち前記電力制御が機能していないときのマグネトロンへの過大電圧印加防止に効果がある。また、マグネトロンの発振開始以降は、この制御を無効化して電力制御に影響しないようにするため、共振回路の共振
電圧と比較される基準値をマグネトロン発振開始以前に比べて大きく設定するのが好ましい。
(実施の形態7)
本発明の実施の形態7は、図13の実施の形態7に関わるスイッチング周波数制限回路の構成図に示すように、スイッチング周波数に制限を設ける。
ノコギリ波発生回路83に入力される周波数変調信号94は、スイッチング周波数制御信号92に固定電圧V1に依存した第一の制限回路95と、固定電圧V2に依存した第一の制限回路96を通じて、最低電位と最高電位の制限を受け作成される。
この電位制限はスイッチング周波数制御信号92とスイッチング周波数の関係より、前者は最高スイッチング周波数を、後者は最低スイッチング周波数を制限される。
この第一の制限回路95は最高周波数を制限して、スイッチング周波数が高まった時の半導体スイッチング素子3,4のスイッチング損失増加を防止する。
また共振回路62はスイッチング周波数が共振周波数に近づくと異常共振を起こし、半導体スイッチング素子の破壊等を生じるが、第二の制限回路96は最低周波数を制限して、この現象を防止する機能を有する。
(実施の形態8)
本発明の実施の形態8は、図13の実施の形態8に関わるスライス制御信号作成回路の構成図に示すように、第一の制限回路95より最高周波数制限を受ける範囲を半導体スイッチング素子のオンデューティー制御による電力制御で補完する。
図14はブリッジ共振型インバータの、第一のトランジスタ3のオンデューティーと高周波電力との関係を示した図である。オンデューティーが50%時にピークとなり、デューティーが50%より下がる、あるいは上がるに従い高周波電力は減少していく。
また第二のトランジスタのオンデューティーは、第一のトランジスタのオンデューティーと補完の関係にあるので、図14のX軸数値の0と100を入れ替えて読まれる。
高周波出力を小さく、すなわち入力電流を小さくするには、前述したようにスイッチング周波数を高くする方向にスイッチング周波数制御信号92を変化させるが、周波数変調信号94が第一の制限回路95より周波数制限を受けている期間はこの電力制御が機能しなくなる。スライス制御信号作成回路97は第一の制限回路95と同一の固定電圧V1とスイッチング周波数制御信号92を受け、上記期間は電流I20を流しスライス制御信号87が変化するように構成される。
図15はX軸にスイッチング周波数制御信号92の電位をとり、この信号に影響される各種信号をY軸に取ったものである。(イ)はスイッチング周波数、および周波数変調信号94を示し、電圧V1以下は最高周波数を、V2以上は最低周波数が制限される。(ロ)はスライス制御信号87が電圧V1以下の範囲で変化するのを示している。(ハ)、(ニ)は後述するようにスライス制御信号87を受けて変化する第一、第二の半導体スイッチング素子3,4のオンデューティーを示している。
図16は図15の(ハ)、(ニ)のデューティー変化を視覚化したもので、スライス制御信号87の変化に追従して、この信号とノコギリ波84からコンパレータ82を通じて導き出される第一、第二の半導体スイッチング素子3,4のオンデューティーが変化して
いる。
上記した第一の制限回路95より周波数制限を受けていない期間はスライス制御信号87も変化しないのでオンデューティーは50%近傍に保たれるが、周波数制限を受けている範囲、すなわち周波数変調による電力制御が機能しない範囲はオンデューティーを下げることで高周波電力を下げるように構成し、補完している。
また前記補完が成り立つためには、スイッチング周波数制御信号92電位に対するスライス制御信号87の変化開始点は、周波数変調による電力制御が機能しなくなる前記V1を包含していればよく、V1に限定されるものではない。
新たに基準電位が必要になるが、V1より高い電位から変化するように構成すると、高いスイッチング周波数の割合が減少するので、半導体スイッチング素子のスイッチング損失を軽減することができる。
(実施の形態9)
本発明の実施の形態9は、共振回路に関するもので、図17の構成図に示すように共振回路98は、第一のコンデンサ5、第二のコンデンサ6とトランス41の1次巻線8から成る共振回路36のうち、第一のコンデンサ5を省略している。
この実施例においても、前記実施例同様、入力電流波形情報をスイッチング周波数制御信号に変換し、インバータ回路の半導体スイッチング素子のスイッチング周波数を変調するよう構成することにより、電源高調波電流の抑制が可能になる。
(実施の形態10)
本発明の実施の形態10はインバータ回路の構成に関するもので、図18に示されるように商用電源を整流して得られる直流電源に2個の半導体スイッチング素子からなる第一,第二の直列回路99,100を並列に接続し、トランス41の1次巻線8と第二のコンデンサ6が接続された共振回路98の一端は一方の直列回路の中点に、他端は他方の直列回路の中点に接続する構成をとる。
この実施例においても、前記実施例同様、入力電流波形情報をスイッチング周波数制御信号に変換し、インバータ回路の半導体スイッチング素子のスイッチング周波数を変調するよう構成することにより、電源高調波電流の抑制が可能になる。
(実施の形態11)
本発明の実施の形態11はインバータ回路の構成に関するもので、図19に示されるように商用電源を整流して得られる直流電源に2個の半導体スイッチング素子からなる第一の直列回路99を並列に接続し、トランス41の1次巻線8と第二のコンデンサ6が接続された共振回路98を交流等価回路において一端は第一の直列回路99の中点に、他端は直流電源101の一端に接続する構成をとる。
この実施例においても、前記第一の実施例同様、入力電流波形情報をスイッチング周波数制御信号に変換し、インバータ回路の半導体スイッチング素子のスイッチング周波数を変調するよう構成することにより、電源高調波電流の抑制が可能になる。
以上、本発明の各種実施形態を説明したが、本発明は前記実施形態において示された事項に限定されず、明細書の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者がその変更・応用することも本発明の予定するところであり、保護を求める範囲に含まれる。
本発明の高周波誘電加熱用電力制御によれば、入力電流が大きい部分は小さく、小さい部分は大きくなるように反転して入力電流を補正する制御ループが構成される。従って、マグネトロンの種類、特性によるバラツキ、アノード・カソード間電圧変動、電源電圧変動等があっても、これらの影響を受けない入力電流波形整形が、より簡単な構成で得られるようになり、マグネトロンの安定出力が簡単な構成で達成される。また、この補正ループに、マグネトロンの非発振時は入力電圧波形情報も入力しているので、マグネトロンの起動時間が短縮される。
本発明の実施の形態1に係る高周波誘電加熱用電力制御装置の構成図 本発明の実施の形態3に係る入力電流検出部を有する高周波誘電加熱用電力制御装置の構成図 図1に示すノコギリ波発生回路の詳細を示す回路図 図2に示す入力電流検出部の詳細図 本発明の実施の形態4に係るミックス回路の回路図 図1に示す高周波誘電加熱用電力制御装置の各部の基本波形を示す図 図1に示す高周波誘電加熱用電力制御装置の入力電圧波形情報加算時の各部波形図 図5に示す加算・反転回路の1例を示す図 図1に示す整形回路の詳細回路図 本発明の実施の形態5に係るミックス回路の構成図 本発明の実施の形態6に係るミックス回路の構成図 マグネトロンの発振検知に関する時系列チャート 本発明の実施の形態7,8に関わるスイッチング周波数制限回路,およびスライス制御信号作成回路の構成図 本発明の実施の形態8に関わる電力制御特製図 本発明の実施の形態7,8関わる各種信号の関係を示す図 図15に示す信号の一部について、その変化を視覚化した図 本発明の実施の形態9に係る高周波誘電加熱用電力制御装置の構成図 本発明の実施の形態10に係る高周波誘電加熱用電力制御装置の構成図 本発明の実施の形態11に係る高周波誘電加熱用電力制御装置の構成図 従来の高周波加熱装置の構成図 マグネトロンのアノード・カソード印加電圧−アノード電流特性図 従来の高周波誘電加熱用電力制御装置の構成図 高周波誘電加熱用電力制御装置の共振回路の特性図
符号の説明
3 第一の半導体スイッチング素子
4 第二の半導体スイッチング素子
5 第一のコンデンサ
6 第二のコンデンサ
7 第三のコンデンサ
8 一次巻線
9 二次巻線
10 三次巻線
11 倍電圧整流回路
12 マグネトロン
40 インバータ回路
41 トランス
42 共振回路電圧情報
45 制御回路
46 ダイオード(入力電圧検出部)
47 整形回路(入力電圧検出部)
48 発振検知回路
49 入力電圧波形情報
50 交流電源
51 直流電源
60 ダイオードブリッジ型整流回路
61 平滑回路
62 共振回路
63 ダイオード
64 インダクタ
65 コンデンサ
66 ダイオード
67 コンデンサ
68 ダイオード
69 アノード
70 カソード
71 電流検知部(入力電流検出部)
72 整流回路(入力電流検出部)
73 平滑回路
74 比較回路
75 出力設定部
81 ミックス回路(変換部)
82 コンパレータ(変換部)
83 ノコギリ波発生回路(変換部)
84 ノコギリ波
85 増幅回路
86 シャント抵抗
87 スライス制御信号
90 入力電流波形情報
91 電力制御情報
92 スイッチング周波数制御信号
93 共振電圧制御情報
94 周波数変調信号
95 第一の制限回路
96 第二の制限回路
97 スライス制御信号作成回路
98 共振回路
99 第一の直列回路
100 第二の直列回路
163 コンデンサ
164 コンパレータ
165 コンパレータ
166 SRフリップフロップ

Claims (24)

  1. 交流電源の電圧を整流して得られる直流電源に、2個の半導体スイッチング素子からなる直列回路を並列に接続し、前記半導体スイッチング素子の一方にリーケージトランスの1次巻線とコンデンサを接続した共振回路を並列に接続し、前記半導体スイッチング素子のスイッチング周波数を変調して高周波電力に変換し、リーケージトランスの2次側に発生する出力をマグネトロンに印加して付勢するマグネトロン駆動用のインバータ回路を制御する高周波誘電加熱用電力制御装置であって、
    前記交流電源からの前記インバータ回路への入力電流の波形を検知し、入力電流波形情報を出力する入力電流検出部と、
    同前記インバータ回路への入力電圧の波形を検知し、入力電圧波形情報を出力する入力電圧検出部と、
    前記マグネトロンの発振を検知する発振検知部と、
    前記発振検知部が前記マグネトロンの発振を検知するまでの期間において、前記入力電圧波形情報を、前記入力電圧検出部に出力させる切替スイッチと、
    前記入力電流波形情報と、前記発振検知部が前記マグネトロンの発振を検知するまでの期間において出力された前記入力電圧波形情報とを加算し前記波形情報の大きい部分はスイッチング周波数を高くする極性に、かつ前記波形情報の小さい部分はスイッチング周波数を低くする極性に、前記前記インバータ回路の半導体スイッチング素子のオン・オフ駆動信号に変換する変換部と、
    を備える高周波誘電加熱用電力制御装置。
  2. 交流電源の電圧を整流して得られる直流電源に、二組の2個の半導体スイッチング素子からなる直列回路を並列に接続し、前記直列回路の中点間にリーケージトランスの1次巻線とコンデンサを接続した共振回路を接続し、前記半導体スイッチング素子の高周波スイッチングの周波数を変調し、二相全波駆動して高周波電力に変換し、前記リーケージトランスの2次巻線に接続される整流手段の出力をマグネトロンに印加して付勢するマグネトロン駆動用のインバータ回路を制御する高周波誘電加熱用電力制御装置であって、
    前記交流電源からの前記インバータ回路への入力電流の波形を検知し、入力電流波形情報を出力する入力電流検出部と、
    同前記インバータ回路への入力電圧の波形を検知し、入力電圧波形情報を出力する入力
    電圧検出部と、
    前記マグネトロンの発振を検知する発振検知部と、
    前記発振検知部が前記マグネトロンの発振を検知するまでの期間において、前記入力電圧波形情報を、前記入力電圧検出部に出力させる切替スイッチと、
    前記入力電流波形情報と、前記発振検知部が前記マグネトロンの発振を検知するまでの期間において出力された前記入力電圧波形情報とを加算し前記波形情報の大きい部分はスイッチング周波数を高くする極性に、かつ前記波形情報の小さい部分はスイッチング周波数を低くする極性に、前記インバータ回路の半導体スイッチング素子のオン・オフ駆動信号に変換する変換部と、
    を備える高周波誘電加熱用電力制御装置。
  3. 交流電源の電圧を整流して得られる直流電源に、2個の半導体スイッチング素子からなる直列回路を並列に接続し、リーケージトランスの1次巻線とコンデンサを接続した共振回路の一端を前記半導体スイッチング素子の中点に、他端を交流等価回路において前記直流電源に接続し、前記半導体スイッチング素子の高周波スイッチングの周波数を変調して高周波電力に変換し、前記リーケージトランスの2次巻線に接続される整流手段の出力をマグネトロンに印加して付勢するマグネトロン駆動用のインバータ回路を制御する高周波誘電加熱用電力制御装置であって、
    前記交流電源からの前記インバータ回路への入力電流の波形を検知し、入力電流波形情報を出力する入力電流検出部と、
    同前記インバータ回路への入力電圧の波形を検知し、入力電圧波形情報を出力する入力電圧検出部と、
    前記マグネトロンの発振を検知する発振検知部と、
    前記発振検知部が前記マグネトロンの発振を検知するまでの期間において、前記入力電圧波形情報を、前記入力電圧検出部に出力させる切替スイッチと、
    前記入力電流波形情報と、前記発振検知部が前記マグネトロンの発振を検知するまでの期間において出力された前記入力電圧波形情報とを加算し前記波形情報の大きい部分はスイッチング周波数を高くする極性に、かつ前記波形情報の小さい部分はスイッチング周波数を低くする極性に、前記インバータ回路の半導体スイッチング素子のオン・オフ駆動信号に変換する変換部と、
    を備える高周波誘電加熱用電力制御装置。
  4. 請求項1ないし3記載の高周波誘電加熱用電力制御装置であって、前記入力電流検出部及び前記変換部の間に接続され、前記入力電流波形情報と、前記マグネトロンの発振を検知するまでの期間において出力された前記入力電圧波形情報と、前記インバータ回路の任意の箇所における電流又は電圧が所定値になるように制御する電力制御情報とをミックスし、スイッチング周波数制御信号を生成するミックス回路を更に有し、前記変換部は、前記電力制御情報の任意の箇所における電流又は電圧が所定値に対し大きい場合、あるいは前記波形情報の大きい部分は、スイッチング周波数を高くする極性に、
    電流又は電圧が所定値に対し小さい場合、あるいは前記波形情報の小さい部分は、スイッチング周波数を低くする極性に、前記スイッチング周波数制御信号を前記駆動信号に変換する高周波誘電加熱用電力制御装置。
  5. 請求項4記載の高周波誘電加熱用電力制御装置であって、前記変換部は前記高周波スイッチング周波数に上限ないし下限を設ける周波数制限部を備えた高周波誘電加熱用電力制御装置。
  6. 請求項5記載の高周波誘電加熱用電力制御装置であって、前記変換部は前記高周波スイッチングのオンデューティを制御するデューティ制御部を更に有し、少なくとも前記高周波スイッチング周波数が周波数制限部の上限に制限される範囲は、デューティ制御で補完す
    るように前記デューティ制御部の動作範囲を設定した高周波誘電加熱用電力制御装置。
  7. 請求項4記載の高周波誘電加熱用電力制御装置であって、前記入力電流波形情報及び前記入力電圧波形情報は、直接前記ミックス回路に入力され、当該ミックス回路は直接入力された入力電流波形情報及び入力電圧波形情報を加算しかつ反転し、低域周波数成分をカットした情報と、前記電力制御情報の高域周波数成分をカットした情報と、をミックスする高周波誘電加熱用電力制御装置。
  8. 請求項1ないし3記載の高周波誘電加熱用電力制御装置であって、前記入力電流検出部は、前記入力電流を検知する変流器と、検知された前記入力電流を整流し、出力する整流回路とを有する高周波誘電加熱用電力制御装置。
  9. 請求項記載の高周波誘電加熱用電力制御装置であって、前記入力電流検出部の出力と出力設定信号と比較して前記電力制御情報を出力する比較回路を更に備える高周波誘導加熱用電力制御装置。
  10. 請求項記載の高周波誘電加熱用電力制御装置であって、前記入力電流検出部は、前記インバータ回路の入力電流を整流した後の単一方向電流を検知して出力するように構成した高周波誘電加熱用電力制御装置。
  11. 請求項10記載の高周波誘電加熱用電力制御装置であって、前記入力電流検出部は、前記インバータ回路の入力電流を整流した後の単一方向電流を検知するシャント抵抗と、当該シャント抵抗の両端に生ずる電圧を増幅する増幅回路を有し、前記増幅回路により得られた出力を、前記入力電流波形情報として直接前記ミックス回路に入力し、前記増幅回路により得られた出力と出力設定信号と比較して前記電力制御情報を出力する比較回路を更に備える高周波誘導加熱用電力制御装置。
  12. 請求項記載の高周波誘電加熱用電力制御装置であって、前記ミックス回路は、前記電力制御情報の高域成分をカットする構成を有する高周波誘電加熱用電力制御装置。
  13. 請求項4記載の高周波誘電加熱用電力制御装置であって、前記ミックス回路は、前記入力電流の増加制御時と前記入力電流の減少制御時との間でフィルタ回路構成が切り替わる高周波誘電加熱用電力制御装置。
  14. 請求項13記載の高周波誘電加熱用電力制御装置であって、前記ミックス回路は、前記入力電流の増加制御時にはフィルタ回路の時定数が増加し、前記入力電流の減少制御時にはフィルタ回路の時定数が減少する高周波誘電加熱用電力制御装置。
  15. 請求項記載の高周波誘電加熱用電力制御装置であって、前記ミックス回路には、前記共振回路電圧を所定値に制御する共振回路電圧制御情報が入力され、前記共振回路電圧の大きさに応じてフィルタ回路構成が切り替わる高周波誘電加熱用電力制御装置。
  16. 請求項15記載の高周波誘電加熱用電力制御装置であって、前記ミックス回路は、前記共振回路電圧が低い場合にはフィルタ回路の時定数が増加し、前記共振回路電圧が高い場合にはフィルタ回路の時定数が減少する高周波誘電加熱用電力制御装置。
  17. 請求項1ないし3記載の高周波誘電加熱用電力制御装置であって、前記入力電流検出部は、交流電源の高次周波数部分および高周波スイッチング周波数等の高周波部分を減衰するフィルタ回路を有する高周波誘電加熱用電力制御装置。
  18. 請求項17記載の高周波誘電加熱用電力制御装置であって、前記入力電流検出部は、前記フィルタ回路に位相進み補償を付加した構成とした高周波誘電加熱用電力制御装置。
  19. 請求項1ないし3記載の高周波誘電加熱用電力制御装置であって、前記入力電圧検出部は、前記交流電源からの前記インバータ回路への入力電圧を検知する一組のダイオードと、当該ダイオードにより検出された入力電圧を波形整形して出力する整形回路と、を備える高周波誘電加熱用電力制御装置。
  20. 請求項19記載の高周波誘電加熱用電力制御装置であって、前記整形回路が、前記入力電圧の高次周波数部分を減衰する構成を有する高周波誘電加熱用電力制御装置。
  21. 請求項19記載の高周波誘電加熱用電力制御装置であって、前記整形回路が、位相進み補償を更に有する高周波誘電加熱用電力制御装置。
  22. 請求項1ないし3記載の高周波誘電加熱用電力制御装置であって、前記発振検知部が、前記入力電流検出部と前記入力電圧検出部との間に接続された発振検知回路より構成され、前記切替スイッチが、前記発振検知回路と前記入力電圧検知部との接続点に設けられた高周波誘電加熱用電力制御装置。
  23. 請求項記載の高周波誘電加熱用電力制御装置であって、前記変換部が、前記スイッチング周波数制御信号でその周波数が設定される搬送波とスライス制御信号を重ね合わせて、前記半導体スイッチング素子の駆動信号を生成する周波数変調回路より構成された高周波誘電加熱用電力制御装置。
  24. 交流電源の電圧を整流し、半導体スイッチング素子の高周波スイッチングのスイッチング周波数を変調して高周波電力に変換するインバータ回路を制御する高周波誘電加熱用電力制御方法であって、
    前記交流電源からの前記インバータ回路への入力電流を検知するステップと、
    前記入力電流に対応した入力電流波形情報を取得するステップと、
    前記交流電源からの前記インバータ回路への入力電圧を検知するステップと、
    前記入力電圧に対応した入力電圧波形情報を取得するステップと、
    前記マグネトロンの発振を検知するステップと、
    前記マグネトロンの発振が検知されるまでの期間において、前記入力電圧波形情報を出力するステップと、
    前記入力電流波形情報と、前記発振検知部が前記マグネトロンの発振を検知するまでの期間において出力された前記入力電圧波形情報とを加算し、前記波形情報の大きい部分はスイッチング周波数を高くする極性に、かつ前記波形情報の小さい部分はスイッチング周波数を低くする極性に、前記インバータ回路の半導体スイッチング素子のオン・オフ駆動信号に変換するステップと、
    を備える高周波誘電加熱用電力制御方法
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