JP4975316B2 - ダクト部品及びダクト構造 - Google Patents

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本発明は、遮音効果の優れたダクト部品及びダクト構造に関する。
外筒体と外筒体の内側に設けられた内筒体とを備え、内筒体の筒周面に内筒体の内側と内筒体の外側とに貫通する複数の孔を備えたダクト部品が知られている(例えば、特許文献1等参照)。また、外筒体と外筒体の内側に設けられた内筒体とを備え、内筒体の筒周面に内筒体の内側と内筒体の外側とに貫通する複数の孔を備え、外筒体と内筒体との間の空間に無機珪酸塩発泡体層が形成されたダクト部品が知られている(例えば、特許文献2等参照)。外筒体と外筒体の内側に設けられた内筒体とを備え、外筒体と内筒体との間には一端部から他端部に続く螺旋経路が形成され、内筒体の内側を通過する音の位相と螺旋経路を通過する音の位相との違いを利用した波形合成によって消音効果を得るようにしたダクト部品が知られている(例えば、特許文献3等参照)。
実開昭58−153934号公報 特開平6−331208号公報 特開平6−147624号公報
しかしながら、特許文献1のダクト部品では、音の高周波成分を吸収できない。また、外筒体と内筒体との間の空間が一端部側で開口しているので、音の低周波成分を減衰させる効果も少ない。さらに、内筒体の筒周面の筒の長さ方向及び筒の周面に沿った方向、即ち、内筒体の筒周面の全面において複数の孔が均等に満遍なく形成されているために、内筒体に形成された複数の孔が内筒体の筒内を流通する空気の抵抗となって圧力損失を生じたり、空気が複数の孔を経由して内筒体の筒内側から筒外側に流出することによって圧力損失を生じたりするため、送風機として能力の大きいものを使用しなければならなくなる。特許文献2のダクト部品では、無機珪酸塩発泡体層により音の高周波成分を吸収できるが、音の低周波成分を減衰できない。さらに、特許文献1と同様に内筒体の筒周面全体に複数の孔が形成されていると考えられるために、内筒体に形成された複数の孔が内筒体の筒内を流通する空気の抵抗となって圧力損失を生じ、送風機として能力の大きいものを使用しなければならなくなる。特許文献3のダクト部品では、波形合成による消音作用を利用しているので、音の低周波成分に対して減衰効果が得られるが、音の高周波成分に対する減衰効果は少ないと考えられる。また、外筒体と内筒体との間に螺旋経路を形成しなければならず、構成が複雑となる。さらに、螺旋経路を備えるため、圧力損失が生じ、送風機として能力の大きいものを使用しなければならなくなると考えられる。すなわち、従来のダクト部品では、音の低周波成分及び高周波成分を共に効果的に減衰させることができず、さらに、圧力損失も小さくないという課題があった。
本発明によるダクト部品は、外筒体と、外筒体の内側に設けられた内筒体と、外筒体の端部と内筒体の端部とを繋いで外筒体の端部と内筒体の端部との間を密閉状態に塞ぐ塞体と、外筒体と内筒体と塞体とで囲まれた空気層と、内筒体の筒軸に沿った方向の一端部に形成された一方の有孔筒部と、内筒体の筒軸に沿った方向の中央部に形成された無孔筒部と、内筒体の筒軸に沿った方向の他端部に形成された他方の有孔筒部と、他方の有孔筒部の外周側に形成されて空気層と遮断された吸音体収納部と、吸音体収納部に収納された吸音体とを備え、一方の有孔筒部の筒周面には一方の有孔筒部の内側と空気層とに貫通する複数の孔を備え、他方の有孔筒部の筒周面には他方の有孔筒部の内側と吸音体収納部とに貫通する複数の孔を備え、内筒体の筒軸に沿った方向の両端部には有孔筒部よりも内筒体の筒軸に沿った方向に突出する連結部を備え、他のダクト部品が同軸状に配置された外筒体と内筒体とを備えた筒体により形成され、連結部が他のダクト部品における筒体の端部側から他のダクト部品の内筒体の内面に嵌り込むことによって、他のダクト部品と相隣接して接続可能に形成されたことを特徴とする。
有孔筒部が、孔として連続気泡を備えた材料により形成されたことも特徴とする。
外筒体の内面又は外面に保温体を備えたことも特徴とする
筒体の直径が他のダクト部品の外筒体の直径と同一寸法に形成され、内筒体の直径が他のダクト部品の内筒体の直径と同一寸法に形成されたことも特徴とする。
本発明のダクト構造は、住居内のレンジフードと住居外とを繋ぐ排気ダクトの途中箇所に上記ダクト部品を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、一方の有孔筒部の貫通孔を経由して空気層に入る音の低周波成分が減衰し、他方の有孔筒部の貫通孔を経由して吸音体収納部に入る音の高周波成分が減衰する。また、内筒体が無孔筒部を備えたのでダクト部品内での圧力損失を小さくできる。即ち、内筒体に形成する孔を少なくしたことで、孔に起因する圧力損失を少なくできる。よって、音の低周波成分及び高周波成分を共に効果的に減衰させることができるとともに圧力損失も小さくできるダクト部品を得ることができる。また、本発明のダクト部品は、他のダクト部品との接続のための連結部を備えたことにより、他のダクト部品との接続作業が容易となり、排気ダクトのようなダクトの配設作業が容易となる。
有孔筒部が、孔として連続気泡を備えた材料により形成された場合には、連続気泡や材料の板振動などによって、遮音効果及び圧力損失防止効果のより優れたダクト部品を得ることができる。
ダクト部品が、外筒体の内面又は外面に保温体を備えた構成とすることによって、吸音効果が向上するとともに、結露防止効果も得られ、耐火性能に優れた不燃ダクトとしての機能を得ることができる
クト部品の外筒体の直径が他のダクト部品の外筒体の直径と同一寸法に形成され、ダクト部品の内筒体の直径が他のダクト部品の内筒体の直径と同一寸法に形成された構成としたことで、他のダクトとの組付けが容易で、他のダクトとの一体性が良くなる。さらに、内部空間における圧力損失の小さいダクトを形成できるようになる。
本発明のダクト構造によれば、ダクト部品が、住居内のレンジフードと住居外とを繋ぐ排気ダクトの途中箇所に設けられることによって排気ダクトの一部を形成した構造としたことで、ダクト部品を排気ダクトの一部を形成する中継用遮音ダクトとして機能させることができ、音の低周波成分及び高周波成分を共に効果的に減衰させることができるとともに圧力損失も小さくできる排気ダクトのようなダクトを形成できる。
図1乃至図5は本発明によるダクト部品の最良の形態を示し、図1は排気ダクトを形成するダクト部品及び単位ダクトの断面を示し、図2は排気ダクトの設置例を示し、図3はダクト部品の外観を示し、図4及び図5はダクト部品の遮音性能を示す。
最良の形態によるダクト部品1は、図3に示すように円筒形状に形成される。図1を参照し、ダクト部品1を説明する。ダクト部品1は、外筒体2、内筒体3、塞体4、連結部5;6を備える。外筒体2、内筒体3、塞体4、連結部5;6は、板厚0.5mm〜1.6mm程度の金属板により形成される。内筒体3は、外筒体2の内側に外筒体2と同軸に設けられる。塞体4は、外筒体2の端部7と内筒体3の端部8とを繋いで外筒体2の端部7と内筒体3の端部8との間を密閉状態に塞ぐ。外筒体2と内筒体3と塞体4とにより囲まれた空気層9が区画形成される。連結部5は、内筒体3の一端8aより外側に延長する筒体により形成され、連結部6は、内筒体3の他端8bより外側に延長する筒体により形成される。連結部5;6を形成する筒体は、内筒体3と同軸で内筒体3と同じ直径寸法に形成される。内筒体3は、有孔筒部11;12、無孔筒部13、吸音体収納部14、吸音体15を備える。一方の有孔筒部11は、内筒体3の筒軸に沿った方向(以下、筒軸方向という)の一端部に形成され、有孔筒部12は内筒体3の筒軸方向の他端部に形成され、無孔筒部13は内筒体3の筒軸方向の中央部に形成される。有孔筒部11;12は、筒周面に複数の貫通孔16を備える。すなわち、有孔筒部11;12は、パンチング鉄板により形成される。無孔筒部13は、無孔筒部13の内側と無孔筒部13の外側である空気層9とを遮断する。吸音体収納部14は、他方の有孔筒部12の外側周囲に設けられる。吸音体収納部14は、一方の有孔筒部12と同軸に設けられた筒周面に孔のない無孔筒体17と、無孔筒体17の他端と有孔筒部12の他端とを繋いで無孔筒体17の他端と有孔筒部12の他端との間を密閉状態に塞ぐ塞体4と、無孔筒体17の一端と有孔筒部12の一端とを繋いで無孔筒体17の一端と有孔筒部12の一端との間を密閉状態に塞ぐ他塞体18と、一方の有孔筒部12の外周面とによって区画形成され、かつ、空気層9と遮断された空間により形成される。吸音体収納部14内には、連続気泡を備えたグラスウールやガラス繊維フェルトや不織布などのような吸音体15が収納される。一方の有孔筒部11の筒周面に形成された複数の貫通孔16が、一方の有孔筒部11の内側と空気層9とに跨って貫通する。したがって、一方の有孔筒部11に形成された複数の貫通孔16は空気層9への唯一の空気の出入口となる。他方の有孔筒部12の筒周面に形成された複数の貫通孔16が、他方の有孔筒部12の内側と吸音体収納部14とに跨って貫通する。したがって、他方の有孔筒部12に形成された複数の貫通孔16は吸音体収納部14への唯一の空気の出入口となる。
ダクト部品1は、例えば、以下のように形成される。パンチング鉄板を筒状に形成して有孔筒部11;12を形成し、亜鉛鉄板を筒状に形成して無孔筒部13を形成し、亜鉛鉄板を筒状に形成して2つの連結部5;6を形成し、亜鉛鉄板を筒状に形成して吸音体収納部14の無孔筒体17を形成するとともに亜鉛鉄板を座金形状の環状に形成して吸音体収納部14の他塞体18を形成し、亜鉛鉄板を座金形状の環状に形成して2つの塞体4;4を形成し、亜鉛鉄板を筒状に形成して外筒体2を形成しておく。次に、連結部5、有孔筒部11、無孔筒部13、有孔筒部12、連結部6を、筒の中心軸に沿った方向に当該順番に並べてこれらを互いに溶接で接続することによって内筒体2及び連結部5;6からなる内側構成体20を形成する。内側構成体20における有孔筒部12の外周に吸音体15を筒状に巻き付ける。吸音体収納部14を形成する無孔筒体17の一端に他塞体18を溶接で接続して吸音体収納部14の収納筒体21を形成する。当該収納筒体21の他端部の開口側から当該収納筒体21を内側構成体20の連結部5の外周に嵌め込み、当該収納筒体21を有孔筒部12の外周の位置まで移動させて有孔筒部12の外周に巻き付けられた吸音体15の外側を覆うように設置し、収納筒体21の他塞体18と内筒体2の外周面とを溶接で接続する。一方の塞体4を連結部5の外周に嵌め込んで、内筒体3の一端位置まで移動させ、一方の塞体4と内筒体3の外周面とを溶接で接続する。他方の塞体4を連結部6の外周に嵌め込んで、内筒体3の他端位置まで移動させ、他方の塞体4と内筒体3の外周面とを溶接で接続し、他方の塞体4と吸音体収納部14の収納筒体21の他端とを溶接で接続する。外筒体2を内筒体3の外周側に配置し、外筒体2の一端と一方の塞体4とを溶接で接続するとともに、外筒体2の他端と他方の塞体4とを溶接で接続する。以上によって、ダクト部品1が形成される。
図2に示すように、ダクト部品1は、集合住宅30において、空調ファン31を備えたレンジフード32と集合住宅30の外部とを繋ぐ排気ダクト33の途中箇所に繋がれることによって排気ダクト33の一部を形成する中継用遮音ダクトとして機能させることができる。つまり、排気ダクト33の一部にダクト部品1を設けることによって、音の低周波成分及び高周波成分を共に効果的に減衰させることができるとともに圧力損失も小さくできる排気ダクト33を形成できる。
排気ダクト33は、複数の単位ダクト34(他のダクト)とダクト部品1とにより形成される。単位ダクト34は、同軸配置された内筒体35と外筒体36とを備えて内筒体35と外筒体36との間にグラスウールのような保温材37を備えた構成である(図1参照)。複数の単位ダクト34としては、両端側にダクト部品1の連結部5;6と同様の連結部を備えた形態の雄形単位ダクト41と、両端側に連結部を備えない形態の雌形単位ダクト42とが用いられる。複数の単位ダクト34のみで排気ダクト33を構成する場合は、雄形単位ダクト41の連結部を雌形単位ダクト42の内筒体35の内側に嵌め込んで雄形単位ダクト41と雌形単位ダクト42とを交互に連結していけばよいが、最良の形態では、排気ダクト33の途中箇所に位置させる1つの雄形単位ダクト41の代わりにダクト部品1を接続する。この際、ダクト部品1が、連結部5;6を備えるので、雌形単位ダクト42との接続作業が容易となり、排気ダクト33の配設作業を容易とできる。また、ダクト部品1は、一端側をレンジフード32側に位置させ、他端側を集合住宅30の外部側に位置させて接続する。これにより、ダクト部品1内の音進入側において、空調ファン31の駆動によって発生する音の低周波成分が効率的に減衰される。なお、図2において、43はレンジ台、44は壁コンクリート、45は階上コンクリート、46は床、47は天井、48は排気ダクト33の吊具である。
ダクト部品1の大きさは、例えば、外筒体2及び内筒体3の長さが500mm、連結部5;6の長さがそれぞれ60mm、全長が620mmであり、外筒体2の直径が250mm、内筒体2及び連結部5;6の直径が150mm、吸音体収納部14の直径が190mm、有孔筒部11の長さが100mm、有孔筒部12の長さが200mm、無孔筒部13の長さが200mmである。
雄形単位ダクト41の大きさは、例えば、外筒体36及び内筒体35の長さが1000mm、連結部の長さがそれぞれ60mmであり、外筒体36の直径が250mm、内筒体35及び連結部の直径が150mmである。
雌形単位ダクト42の大きさは、例えば、外筒体36及び内筒体35の長さが1000mm、外筒体36の直径が250mm、内筒体35の両端部の直径が、ダクト部品1の連結部5;6の直径や雄形単位ダクト41の連結部の直径よりダクト部品1の連結部5;6や雄形単位ダクト41の連結部の板厚分だけ大きい。
すなわち、ダクト部品1は、連結部5;6の直径が単位ダクト34の内筒体35の外周面と嵌り合う寸法に形成され、内筒体3の直径が単位ダクト34の内筒体35の直径と同一寸法に形成され、外筒体2の直径が単位ダクト34の外筒体36の直径と同一寸法に形成されたので、単位ダクト34との組付けが容易で、単位ダクト34との一体性を良くできる。また、組み立て後の排気ダクト33の内部において径方向の段差が少なくなるので排気ダクト33内の圧力損失も小さくできる。
作用を説明する。外部からの音が排気ダクト33内に進入したり、レンジフード32側から空調ファン31の駆動によって発生する音などが排気ダクト33内に進入すると、音が、中継用遮音ダクトとして機能するダクト部品1の一方の有孔筒部11の貫通孔16を経由して空気層9に入ったり、他方の有孔筒部12の貫通孔16を経由して吸音体収納部14に入る。空気層9に入った音の低周波成分は外筒体2の内面と内筒体3の内面とに衝突して減衰する。吸音体収納部14に入った音の高周波成分は吸音体15に吸収されることによって減衰する。
最良の形態1のダクト部品1によれば、音の低周波成分が空気層9内で減衰するとともに音の高周波成分が吸音体収納部14内の吸音体15によって吸収されて減衰するので、遮音効果の優れたダクト部品1を提供できる。また、内筒体3が無孔筒部13を備えたので、ダクト部品1内で圧力損失を小さくできる。さらに、他方の有孔筒部12の外周には、空気層9と遮断された吸音体収納部14を備えるため、内筒体3の筒内側を流通する空気が有孔筒部12の貫通孔16を経由して空気層9に流出しないので、有孔筒部12での圧力損失をなくすことができる。つまり、音の低周波成分及び高周波成分を共に効果的に減衰させることができるとともに圧力損失も小さくできるダクト部品1を得ることができる。
最良の形態1によるダクト部品1の遮音効果について図4;5を参照し、説明する。図4は膨張型消音ダクトによる理論値と最良の形態1によるダクト部品1による実測値とを示したグラフである。膨張側消音ダクトの理論値とは、ダクト部品1の内筒体3を取り除いた形状、即ち、外筒体2、塞体4、連結部5;6を備え、外筒体2の筒内面に吸音材を設けた構成で、外筒体2、塞体4、連結部5;6の寸法がダクト部品1と同じである膨張側消音ダクトを想定し、周知の減衰量計算式で求めた値である。図4からわかるように、ダクト部品1によれば、250Hzを境として250Hz以上の周波数成分の音に対する音圧レベル減衰量(dB)が膨張型消音ダクトによる理論値よりも優れている。
図5は、最良の形態1のダクト部品1による実測値と単位ダクト34による実測値とを示したグラフである。図5からわかるように、ダクト部品1によれば、125Hz付近を除いて、1kHz以上の高周波成分の音及び1kHz未満の低周波成分の音に対する音圧レベル減衰量が単位ダクト34よりも優れている。
最良の形態1では、内筒体3及び連結部5;6の直径を150mm、外筒体2の直径を250mmmとした。即ち、内筒体3の直径と外筒体2の直径との寸法比を1:1.67とし、なるべく、この直径寸法比を小さくすることによって、一方の有孔筒部11での圧力損失が小さくなるように構成している。つまり、直径寸法比を大きくすれば、空気層9の容積が大きくなり、空気が有孔筒部11の貫通孔16を経由して空気層9に流出することによる圧力損失が大きくなるからである。消音マフラーのように消音効果を重視して圧力損失を考慮しないものであれば、むしろ上記直径寸法比を大きくすることが好ましいが、圧力損失を極力少なくしたいダクト部品1としては好ましくないからである。そこで、例えば、外筒体2の直径寸法を内筒体3の直径寸法の2倍以下とすることによって、有孔筒部11での圧力損失の小さいダクト部品1を得ることができる。また、ダクト部品1は天井裏に設置されるものであるから、外筒体2の直径寸法は天井裏への設置を考慮した寸法に形成する。実際には、ダクト部品1の外筒体2の直径寸法が250mm以上の場合、天井裏スペースの問題から天井裏へのダクト部品1の設置が困難な場合が多いと考えられる。そこで、例えば、外筒体2の直径寸法を250mm以下とすることで、天井裏に設置容易なダクト部品1を得ることができる。
最良の形態2
有孔筒部11;12が、孔16としての連続気泡を備えた金属製の繊維積層板により形成された構成とする。金属製の繊維積層板は、アルミのくず、ステンレスのくずのような金属くずをプレスして板状に形成したものである。この繊維積層板では、狭い空間が板の厚さ方向に階段状に連続するような連続気泡が形成される。このような連続気泡を備えた繊維積層板により有孔筒部11;12を形成することによって、音の高周波成分が連続気泡の壁に衝突することによって減衰し、また、音圧によって有孔筒部11;12が板振動するので、音の低周波成分がこの板振動によって減衰する。さらに、音の低周波成分が小さな空間である連続気泡から大きな空間である空気層に入るので、効率的に減衰する。また、有孔筒部11;12の内面の抵抗も小さくなるので、圧力損失も小さくできる。よって、遮音効果及び圧力損失防止効果のより優れたダクト部品1を得ることができる。
図6に示すように、ダクト部品1が外筒体2の内周面にグラスウールのような吸音性能を備えた保温体51を備えた構成としたり、図7に示すように、ダクト部品1が外筒体2の外周面に上記保温体51を備えた構成とすれば、吸音効果が向上するとともに、結露防止効果も得られ、耐火性能に優れた不燃ダクトとしての機能を得ることができる。図7に示すように、他方の有孔筒部12の外周面とこの外周面に対応する外筒体2の内周面との間すべてを吸音体収納部14に形成してもよい。有孔筒部11;12はガラス繊維メッシュのような多孔性材料により形成してもよい。ダクト部品1は、1戸建住居における排気ダクトのようなダクトにも使用できる。ダクト部品1は、筒の延長形態が直線状である筒形状に形成されたものであってもよいし、筒の延長形態が曲線状である筒形状に形成されたものであってもよい。
排気ダクトを形成するダクト部品及び単位ダクトの断面図(最良の形態1)。 排気ダクトの設置例を示す図(最良の形態1)。 ダクト部品の外観を示す斜視図(最良の形態1)。 ダクト部品の遮音性能を示すグラフ(最良の形態1)。 ダクト部品の遮音性能を示すグラフ(最良の形態1)。 ダクト部品の他の形態を示す断面図。 ダクト部品の他の形態を示す断面図。
符号の説明
1 ダクト部品、2 外筒体、3 内筒体、4 塞体、5;6 連結部、
9 空気層、11 一方の有孔筒部、12 他方の有孔筒部、13 無孔筒部、
14 吸音体収納部、15 吸音体、16 孔、30 集合住宅(住居)、
32 レンジフード、33 排気ダクト、
34 単位ダクト(他のダクト部品)、51 保温体。

Claims (5)

  1. 外筒体と、外筒体の内側に設けられた内筒体と、外筒体の端部と内筒体の端部とを繋いで外筒体の端部と内筒体の端部との間を密閉状態に塞ぐ塞体と、外筒体と内筒体と塞体とで囲まれた空気層と、内筒体の筒軸に沿った方向の一端部に形成された一方の有孔筒部と、内筒体の筒軸に沿った方向の中央部に形成された無孔筒部と、内筒体の筒軸に沿った方向の他端部に形成された他方の有孔筒部と、他方の有孔筒部の外周側に形成されて空気層と遮断された吸音体収納部と、吸音体収納部に収納された吸音体とを備え、一方の有孔筒部の筒周面には一方の有孔筒部の内側と空気層とに貫通する複数の孔を備え、他方の有孔筒部の筒周面には他方の有孔筒部の内側と吸音体収納部とに貫通する複数の孔を備え、内筒体の筒軸に沿った方向の両端部には有孔筒部よりも内筒体の筒軸に沿った方向に突出する連結部を備え、他のダクト部品が同軸状に配置された外筒体と内筒体とを備えた筒体により形成され、連結部が他のダクト部品における筒体の端部側から他のダクト部品の内筒体の内面に嵌り込むことによって、他のダクト部品と相隣接して接続可能に形成されたことを特徴とするダクト部品。
  2. 有孔筒部が、孔として連続気泡を備えた材料により形成されたことを特徴とする請求項1に記載のダクト部品。
  3. 外筒体の内面又は外面に保温体を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のダクト部品
  4. 外筒体の直径が他のダクト部品の外筒体の直径と同一寸法に形成され、内筒体の直径が他のダクト部品の内筒体の直径と同一寸法に形成されたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のダクト部品。
  5. 住居内のレンジフードと住居外とを繋ぐ排気ダクトの途中箇所に請求項1乃至請求項のいずれかに記載のダクト部品を備えたことを特徴とするダクト構造。
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