JP4974328B2 - メダル遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技用のメダルを貯留可能なホッパータンクと、ホッパータンクに貯留されたメダルを払い出すメダル払出し装置とを備えるメダル遊技機に係るものであり、詳しくは、ホッパータンク及びメダル払出し装置に対する不正な行為を防止できるようにするとともに、ホッパータンクに対して容易にメダルを補給できるようにした技術に関するものである。
メダルを用いて遊技を行うメダル遊技機、例えばスロットマシンは、遊技者がメダル投入口にメダルを投入し、スタートスイッチのレバー操作を行うことによって各リールを回転させ、その後、ストップスイッチを押すことによって各リールの回転を停止させる。そして、停止した各リールの図柄の組合せが予め定められた何らかの役の図柄の組合せと一致したときに当選となり、役に応じたメダルの払出しが行われる。そのため、スロットマシンには、メダルを貯留可能なホッパータンクと、ホッパータンクに貯留されたメダルを払い出すメダル払出し装置とが備えられている。
ここで、ホッパータンクに貯留されていたメダルが全て払い出されると、その後に当選した際に、メダルの払出しができなくなってしまう。そのため、ホッパータンク内のメダルがなくなるとメダル補給のエラーが出され、その場合には、係員が適宜メダルを補給するようにしている。すなわち、スロットマシンの筐体を構成する基体部の前面に取り付けられたフロントマスク部を開放し、基体部の内部に配置されているホッパータンク及びメダル払出し装置を引き出して露出させ、ホッパータンクにメダルを補給している。
しかし、一般的なスロットマシンでは、基体部の底面に取り付けられた金属製のレールの上に載置されているメダル払出し装置を滑らせて、メダル払出し装置の上部に固定されたホッパータンクを引き出すようにしているので、レールに錆が発生したりするとメダル払出し装置の動きが鈍くなり、ホッパータンクへのメダルの補給に支障が生じるようになる。また、メダルを補給した後のホッパータンクを基体部の内部に戻す際にも、かなりの力が必要になってしまう。
そこで、ホッパータンク及びメダル払出し装置を簡単に引き出せるようにした技術が知られている。すなわち、基体部の底面に、メダル払出し装置を前後方向に移動自在に支持するスライド機構を設けた技術である(例えば、特許文献1参照。)。
特開2002−263262号公報
特許文献1の技術によれば、スライド機構は、固定レールと、この固定レールに対して相対的に移動自在な移動レールとから構成されている。そして、固定レールを基体部の底面に取り付け、移動レールの上にメダル払出し装置を載置している。そのため、このスライド機構を利用することにより、係員は、軽い操作力でホッパータンク及びメダル払出し装置を基体部の内部から引き出し、ホッパータンクにメダルを補給することができる。
しかし、特許文献1の技術は、フロントマスク部を開放すれば、基体部の内部からホッパータンク及びメダル払出し装置が簡単に引き出せるので、悪意のある第三者がホッパータンクに貯留されているメダルを不正に持ち出したり、メダル払出し装置に対して何らかの不正な操作をすることも可能になる。そして、そのような行為を効果的に防止できなければ、遊技店等で大きな被害が出てしまう。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、ホッパータンク及びメダル払出し装置に対する不正な行為を防止できるようにするとともに、ホッパータンクに対して容易にメダルを補給できるようにすることである。
本発明は、以下の解決手段によって上述の課題を解決する。
請求項1の発明は、筐体を構成する基体部と、前記基体部の前面に取り付けられた開閉自在のフロントマスク部と、前記基体部の内部に配置され、遊技用のメダルを貯留可能なホッパータンクと、前記ホッパータンクに貯留されたメダルを払い出すメダル払出し装置とを備えるメダル遊技機であって、前記基体部と前記フロントマスク部との間に、前記ホッパータンク及び前記メダル払出し装置の前面を隠蔽する開閉自在の隔壁を備え、前記隔壁の開放により、少なくとも前記ホッパータンクが前記基体部の内部から露出し、前記隔壁を前記フロントマスク部に固定するための固定手段を備え、前記固定手段により前記隔壁を前記フロントマスク部に固定したときは、前記フロントマスク部の開閉と連動して前記隔壁を開閉することができ、前記固定手段により前記隔壁を前記フロントマスク部に固定しないときは、前記フロントマスク部及び前記隔壁をそれぞれ独立して開閉することができることを特徴とする。
また、請求項2の発明は、請求項1に記載のメダル遊技機において、少なくとも前記ホッパータンクは、前記隔壁と一体化されており、前記隔壁は、前記基体部の側壁に回動可能に取り付けられていることを特徴とする。
さらにまた、請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載のメダル遊技機において前記隔壁の開閉状態を検知する開閉検知センサを備えることを特徴とする。
(作用)
上記発明においては、基体部とフロントマスク部との間に、ホッパータンク及びメダル払出し装置の前面を隠蔽する開閉自在の隔壁を備えている。そのため、たとえフロントマスク部を開放したとしても、隔壁によってホッパータンク及びメダル払出し装置が隠蔽されているので、基体部の内部からホッパータンク及びメダル払出し装置を引き出すことができない。そして、隔壁を開放すればホッパータンクが基体部の内部から露出するので、ホッパータンクへのメダルの補給が可能になる。
また、必要に応じて隔壁の開閉をフロントマスク部の開閉と連動させることにより、ホッパータンクに対して一層容易にメダルを補給等することができる。
さらにまた、隔壁の開閉をフロントマスク部の開閉と独立させることにより、ホッパータンク等に対する不正な行為を防止できる。
本発明によれば、単にフロントマスク部を開放しただけでは、ホッパータンク及びメダル払出し装置を基体部の内部から引き出せないので、悪意のある第三者がホッパータンクに貯留されているメダルを不正に持ち出したり、メダル払出し装置に対して何らかの不正な操作をするような不正行為を効果的に防止できる。
また、必要に応じて隔壁を開放することにより、ホッパータンクに対して容易にメダルを補給することができる。
さらにまた、必要に応じて隔壁の開閉をフロントマスク部の開閉と連動させることにより、ホッパータンクに対して一層容易にメダルを補給等することができる。
さらに、隔壁の開閉をフロントマスク部の開閉と独立させることにより、ホッパータンク等に対する不正な行為を防止できる。
以下、図面等を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
なお、以下の実施形態では、本発明のメダル遊技機として、図柄を表示したリールを有するスロットマシンを例に挙げて説明する。
図1は、本発明のメダル遊技機に相当する第1実施形態のスロットマシン10aを示す前面側の斜視図である。
また、図2は、図1中、スロットマシン10aのフロントマスク部12を開放し、基体部11の内部が見えるように図示した斜視図である。
さらにまた、図3は、図1中、スロットマシン10aのフロントマスク部12を開放し、基体部11の内部が見えるように図示した正面図である。
図1から図3に示すように、スロットマシン10aの筐体は、基体部11と、基体部11の前面に取り付けられた開閉自在のフロントマスク部12とから構成されている。
ここで、基体部11は、木材等を組み立てて、前面を開口した箱形に形成したものであり、基体部11の内部であって、その下方部には、図3に点線で示すように、電源ユニット101と、メダルを貯留しておくホッパータンク110と、ホッパータンク110から溢れ出たメダルを収容するための補助タンク111と、ホッパータンク110に貯留されたメダルを払い出すメダル払出し装置102とが設けられている。
そして、基体部11の内部であって、電源ユニット101、ホッパータンク110、補助タンク111、及びメダル払出し装置102の前面側に、図2及び図3に示すように、これらの前面を隠蔽する隔壁113が設けられている。この隔壁113は、基体部11の側壁に蝶番114を介して回動可能に取り付けられており、把手115によって開閉自在となっている。そのため、把手115を持って隔壁113を開放すれば、電源ユニット101、ホッパータンク110、補助タンク111、及びメダル払出し装置102が基体部11の内部から露出する。
また、基体部11の内部であって、ホッパータンク110の上方部には、支持板103が設けられており、この支持板103の上に、リング状のリール31を含むリールユニットを3つ並設した図柄変動表示装置30が搭載されている。この図柄変動表示装置30における各リール31の回転中心部には、それぞれステッピングモータからなるリール駆動モータ(図示せず)が連結されており、リール駆動モータの駆動制御によって各リール31が個別に回転するようになっている。なお、各リール31の内周内側には、バックランプ21a(図2参照)が取り付けられている。
一方、フロントマスク部12は、基体部11の前面を覆うようにして、基体部11に開閉可能に取り付けられたものである。そして、このフロントマスク部12には、図1に示すように、その前面側(遊技者側)に、ベットスイッチ40、スタートスイッチ41、及びストップスイッチ42や、メダル投入口43、メダル受け皿44等が配置されている。
また、スタートスイッチ41等よりも上方部には、遊技に伴う演出のため、上部ランプ21b及びサイドランプ21c、スピーカ22、大型の液晶表示器からなる画像表示装置23が設けられている。
さらにまた、フロントマスク部12の中央部には、透明窓13が設けられている。そして、この透明窓13から、基体部11の内部の各リール31(図2及び図3参照)が透視できるようになっている。
ここで、各リール31の外周面には、複数の図柄(役を構成する図柄)を印刷したリールテープがそれぞれ貼り付けられている(図示せず)。すなわち、各リール31には、リールテープによって21個の図柄が表示されており、フロントマスク部12の透明窓13から、個々のリール31において上下に連続する3つの図柄が見えるようになっている。そのため、透明窓13からは、各リール31の合計9個の図柄が透視できることとなる。そして、リール31の停止時における図柄の組合せラインとなる有効ラインは、従来の5ラインのスロットマシンと同様に、水平方向上段、中段及び下段と、右下がり及び右上がりの斜め方向の各ラインの合計5本となっている。
また、基体部11の内部において、図柄変動表示装置30の上方部には、図3に示すように、透明なケース105内に収容されたメイン制御基板104が配置されている。このメイン制御基板104は、遊技の進行等の全体を統括制御する制御基板であり、図示しないが、演算等を行うCPU、遊技プログラムを記憶したROM、遊技用等のデータを一時的に記憶するRAM等を備えたものである。なお、メイン制御基板104は、不正を防止するため、ケース105内に収容された後にかしめされ、封印されている。
一方、フロントマスク部12の裏面側の上方部には、サブ制御基板106が設けられている。サブ制御基板106は、遊技中における演出を制御する基板であって、バックランプ21a、上部ランプ21b、及びサイドランプ21cの点灯、スピーカー22からのサウンド出力、画像表示装置23による画像表示等の各種の制御を行うものであり、演算等を行うCPU、演出プログラム及び演出用のデータを記憶したROM、各種のデータを一時的に記憶するRAM等を備えている。なお、サブ制御基板106は、メイン制御基板104の下位に属する基板であり、メイン制御基板104とは、図示しないハーネスによって電気的に接続されている。そして、メイン制御基板104からサブ制御基板106に対して演出実行指令等が送信されるようになっている。
また、フロントマスク部12の裏面側の下方部には、メダル投入口43(図1参照)に対応して、メダルセレクター107が配置されている。このメダルセレクター107は、投入されたメダルが遊技状態等に応じて受付け可能であるか否かを選別する装置であり、メダルの受付けができない場合には、投入されたメダルは、メダル返却路108を介してメダル受け皿44(図1参照)に誘導され、返却される。逆に、受付けできる場合には、投入されたメダルは、メダル誘導路109を介してホッパータンク110に誘導され、貯留される。
次に、このような第1実施形態のスロットマシン10aにおける遊技内容について説明する。
第1実施形態のスロットマシン10aは、遊技制御手段(図示せず)を備えている。この遊技制御手段は、スロットマシン10aの遊技の進行や演出等を含むスロットマシン10aの全体を統括制御する手段である。そして、この遊技制御手段は、役の抽選、各リール31の駆動制御、入賞時の払出し等といった遊技の進行を制御するメイン制御手段と、バックランプ21a、上部ランプ21b、サイドランプ21c、スピーカー22、及び画像表示装置23に対する演出の出力を制御するサブ制御手段とを備えている。なお、第1実施形態における各手段は例示であり、メイン制御手段やサブ制御手段等は、第1実施形態で示した手段に限定されるものではない。
メイン制御手段は、上述のメイン制御基板104(図3参照)上に実装されているCPU、ROM及びRAM等から構成されたものである。
また、サブ制御手段は、上述のサブ制御基板106(図3参照)上に実装されているCPU、ROM及びRAM等から構成されたものである。
そして、メイン制御手段の入力側には、図1に示すベットスイッチ40、スタートスイッチ41、及び3つのストップスイッチ42が電気的に接続されている。
ここで、ベットスイッチ40は、メダル投入口43からのメダルの投入と同様に、遊技者が貯留メダルを投入するときに操作するスイッチである。
また、スタートスイッチ41は、図2及び図3に示す図柄変動表示装置30の各リール31を始動させるときに遊技者が操作するスイッチである。
さらにまた、ストップスイッチ42は、3つのリール31に対応して3つ設けられ、対応する各リール31を個別に停止させるときに遊技者が操作するスイッチである。
また、メイン制御手段の出力側には、各リール31をそれぞれ駆動する3つのリール駆動モータ(図示せず)が電気的に接続されている。そして、遊技者は、図1に示すメダル投入口43からメダルを投入するか、又はベットスイッチ40を操作することによってメダルを投入し、有効ラインを有効化する。次に、スタートスイッチ41が操作されると、そのときに発生する信号がメイン制御手段に入力され、メイン制御手段は、この信号に基づいてリール駆動モータを駆動することで、全てのリール31が回転するように制御する。これにより、スタートスイッチ41の操作によって各リール31が回転し、透明窓13内において、各リール31の図柄が所定の速度で上下方向に移動表示されることとなる。
さらに、メイン制御手段は、スタートスイッチ41が操作されたときは、スタートスイッチ41が操作された旨の信号をサブ制御手段に送信する。これにより、サブ制御手段は、この信号を受信し、サブ制御手段の出力側に電気的に接続された各演出出力機器の制御(バックランプ21a、上部ランプ21b、及びサイドランプ21cの点灯、スピーカ22からのサウンド出力、画像表示装置23の画像表示)を行う。
また、ストップスイッチ42が操作されると、そのときに発生する信号がメイン制御手段に入力され、メイン制御手段は、リール駆動モータを駆動して、操作されたストップスイッチ42に対応するリール31を停止させるように制御する。さらにまた、メイン制御手段は、ストップスイッチ42が操作された旨の信号を受信すると、その旨の信号をサブ制御手段に送信する。サブ制御手段は、この受信した信号に基づいて、演出の出力を制御する。
そして、全てのリール31の停止時に、各リール31における有効ライン上の図柄の組合せが予め定められた何らかの役の図柄の組合せと一致し、その役の入賞となったときに、成立役に応じたメダルの払出し等が行われることとなる。
また、サブ制御手段の出力側には、上記したように、サブ制御手段によって作動するバックランプ21a、上部ランプ21b、サイドランプ21c、スピーカ22、及び画像表示装置23からなる演出出力機器を備えている。
このバックランプ21a、上部ランプ21b、及びサイドランプ21cは、スロットマシン10の演出用のランプであり、所定の条件を満たしたときに、所定のパターンで点灯する。なお、バックランプ21aは、図2に示すように、各リール31の内周側に配置され、前方側に位置する図柄を透明窓13(図1参照)から透視できるようにしている。一方、上部ランプ21b及びサイドランプ21cは、スロットマシン10の前面側に配置され、役の入賞時等に点滅する。
また、スピーカ22は、フロントマスク部12(図1参照)の上部に設けられ、遊技中に各種の演出を行うべく、所定の条件を満たしたときに、所定のサウンドを出力するものである。
さらにまた、画像表示装置23は、液晶表示器であり、各種の図柄を画像表示して、遊技中に図柄による様々な演出を表示するものである。
このように、各種の演出出力機器によって様々な演出がなされ、その演出の内容によって役の抽選結果(当選か非当選か)等が報知される。そして、全てのリール31の停止時に、いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止し、当選した役が入賞した場合には、その役に対応する枚数のメダルがホッパータンク110から払い出される。また、入賞しても、メダルが払い出されない役も存在する。そのため、メダル払出し装置102によって払い出されるメダルの枚数は、多い場合もあれば少ない場合もある。逆に、メダルが全く払い出されないこともあり、入賞しなければ、メダルが払い出されない状況が続くことになる。
したがって、ホッパータンク110に貯留されるメダルの枚数は、増減が激しく、多くのメダルが払い出された場合には、ホッパータンク110内からメダルがなくなることがある。
また、メダルが払い出されない状況が続き、ホッパータンク110内のメダルが著しく増えた場合には、ホッパータンク110からメダルが溢れ出て、補助タンク111に収容される。そして、補助タンク111内でメダルが満杯になることがある。
そのため、必要に応じて係員がフロントマスク部12を開放し、ホッパータンク110にメダルを適宜補給したり、補助タンク111からメダルを回収したりする必要がある。
また、フロントマスク部12を開放した場合に、ホッパータンク110や補助タンク111等に対する不正な行為を防止できるようにしておく必要もある。
図4は、第1実施形態のスロットマシン10aを示す横断面図である。
また、図5は、図4中、スロットマシン10aのフロントマスク部12を開放した状態を示す横断面図である。
さらにまた、図6は、図5中、スロットマシン10aの隔壁113を開放した状態を示す横断面図である。
図4に示すように、第1実施形態のスロットマシン10aは、筐体を構成する基体部11の前面に開閉自在のフロントマスク部12が取り付けられている。すなわち、フロントマスク部12は、基体部11の側壁に回動可能に取り付けられている。そして、基体部11の内部には、メダルを貯留可能なホッパータンク110と、ホッパータンク110に貯留されたメダルを払い出すメダル払出し装置102とが配置されている。
ここで、ホッパータンク110は、底面110aを有する箱状であって、メダル払出し装置102の上部に固定されており、ホッパータンク110の底面110aの端部側にメダル払出し装置102との接続口110bが設けられている。そのため、ホッパータンク110に貯留されたメダルは、接続口110bを通り、遊技結果に応じて、メダル払出し装置102によってメダル受け皿44に払い出される。
また、基体部11の側壁に沿って電源ユニット101が配置されており、ホッパータンク110に隣接して補助タンク111が配置されている。そして、電源ユニット101、ホッパータンク110、補助タンク111、及びメダル払出し装置102の前面側に隔壁113が設けられており、これらの前面を隠蔽している。なお、隔壁113は、基体部11の側壁に蝶番114を介して回動可能に取り付けられており、把手115によって開閉自在となっている。
このような第1実施形態のスロットマシン10aは、図5に示すように、フロントマスク部12を開放しても、隔壁113により、基体部11の内部に配置されている電源ユニット101、ホッパータンク110、補助タンク111、及びメダル払出し装置102が隠蔽された状態となる。そのため、悪意のある第三者がホッパータンク110や補助タンク111に貯留されているメダルを不正に持ち出そうとしたり、メダル払出し装置102や電源ユニット101に対して何らかの不正な操作をしようとしても、隔壁113が障害となるので、このような不正な行為を効果的に防止することができる。
一方、ホッパータンク110内にメダルがなくなると、メダル補給のエラーが出され、係員がホッパータンク110にメダルを補給する必要がある。また、ホッパータンク110からメダルが溢れ出ると、そのメダルは補助タンク111に収容され、係員が適宜メダルを回収する必要がある。そのため、このような場合には、基体部11の内部からホッパータンク110や補助タンク111を引き出して露出させなければならない。そこで、隔壁113は、基体部11の側壁に蝶番114を介して回動可能に取り付けられており、把手115によって開閉自在となっている。
そして、把手115を持って隔壁113を開放すると、図6に示すように、電源ユニット101、ホッパータンク110、補助タンク111、及びメダル払出し装置102が基体部11の内部から露出するようになる。特に、ホッパータンク110は、メダル払出し装置102の上部に固定されており、隔壁113と一体化されているので、隔壁113を開放すれば、ホッパータンク110及びメダル払出し装置102が自動的に引き出されることとなる。そのため、ホッパータンク110に対して容易にメダルを補給することができる。なお、ホッパータンク110を引き出す際に、ホッパータンク110が電源ユニット101と干渉しないように、ホッパータンク110の外形は、4分の1円の形状になっている。
このように、第1実施形態のスロットマシン10aによれば、隔壁113を閉じておくことにより、ホッパータンク110等に対する不正な行為を効果的に防止することができる。また、例えば左手で隔壁113を開けることにより、ホッパータンク110に対して右手で容易にメダルを補給等することができる。さらにまた、隔壁113を開放すると同時にホッパータンク110等が引き出されるので、ホッパータンク110を引き出さなくてもメダルを補給できるようにしておくための空間が不要になり、その空間を他の用途に転用できるようになる。
次に、本発明のメダル遊技機の他の実施形態について説明する。
図7は、第2実施形態のスロットマシン10bを示す横断面図であり、スロットマシン10bのフロントマスク部12及び隔壁113を開放した状態を示す図である。
また、図8は、図7中、スロットマシン10bのフロントマスク部12から隔壁113を分離した状態を示す横断面図である。
図7に示すように、第2実施形態のスロットマシン10bは、隔壁113がフロントマスク部12の開閉と連動して開閉するようになっている。すなわち、隔壁113は、一端側が蝶番114によって基体部11の側壁に回動可能に取り付けられており、他端側がネジ116によってフロントマスク部12の裏面側に固定されている。そして、ホッパータンク110は、隔壁113と一体化されている。
したがって、第2実施形態のスロットマシン10bでは、第1実施形態のスロットマシン10aがフロントマスク部12を開放し、さらに隔壁113を開放してホッパータンク110にメダルを補給等しなければならなかったのに対し、フロントマスク部12を開放するだけで、隔壁113がフロントマスク部12と連動して開閉するようになっている。その結果、第2実施形態のスロットマシン10bは、第1実施形態のスロットマシン10aよりも一層容易に、ホッパータンク110にメダルを補給等することができる。
一方、隔壁113が常にフロントマスク部12の開閉と連動して開閉すると、フロントマスク部12を開放しただけで、基体部11の内部に配置されているホッパータンク110等がフロントマスク部12及び隔壁113とともに基体部11の内部から引き出され、露出してしまう。そのため、悪意のある第三者がホッパータンク110に貯留されているメダルを不正に持ち出す等の不正な行為を行うことが懸念される。
そこで、第2実施形態のスロットマシン10bは、ネジ116を取り外すことにより、フロントマスク部12から隔壁113を分離できるようになっている。すなわち、図8に示すように、ネジ116を取り外せば、フロントマスク部12から隔壁113が分離するので、たとえフロントマスク部12を開放しても、隔壁113が連動して開閉することはない。そのため、ネジ116を取り外し、隔壁113だけが独立して開閉するようにしておけば、第三者の不正な行為を防止できるようになる。
このように、第2実施形態のスロットマシン10bによれば、必要に応じて隔壁113の開閉をフロントマスク部12の開閉と連動させることにより、ホッパータンク110に対して一層容易にメダルを補給等することができる。また、隔壁113の開閉をフロントマスク部12の開閉と独立させることにより、ホッパータンク110等に対する不正な行為を防止できる。
次に、本発明のメダル遊技機のさらに他の実施形態について説明する。
図9は、第3実施形態のスロットマシン10cを示す斜視図であり、スロットマシン10cのフロントマスク部12及び隔壁113を開放した状態を示す図である。
また、図10は、第3実施形態のスロットマシン10cの基体部11を示す横断面図である。なお、図10では、フロントマスク部の図示を省略している。
図9に示すように、第3実施形態のスロットマシン10cは、隔壁113がネジ116によってフロントマスク部12の裏面側に固定されており、第2実施形態のスロットマシン10bと同様に、隔壁113がフロントマスク部12の開閉と連動して開閉するようになっている。そのため、フロントマスク部12を開放するだけで、基体部11の内部からホッパータンク110及びメダル払出し装置102が引き出されるので、第3実施形態のスロットマシン10cは、第1実施形態のスロットマシン10aよりも一層容易に、ホッパータンク110にメダルを補給等することができる。
一方、上述したように、隔壁113が常にフロントマスク部12の開閉と連動して開閉すると、第三者の不正な行為を防止できなくなる。そのため、第2実施形態のスロットマシン10bの場合には、ネジ116を取り外すことにより、フロントマスク部12から隔壁113を分離できるようにしていた。しかしながら、ネジ116によって隔壁113がフロントマスク部12の裏面側に固定されている際に、第三者がフロントマスク部12を不正に開放することも考えられる。
そこで、第3実施形態のスロットマシン10cには、基体部11の側壁に、隔壁113の開閉状態を検知する開閉検知センサ117が取り付けられている。すなわち、図10に2点鎖線で示すように、隔壁113が閉じられ、ホッパータンク110が基体部11の内部に配置されている状態では、ホッパータンク110の側壁が開閉検知センサ117に接触しているので、隔壁113が閉じられていることが検知される。
逆に、図10に実線で示すように、隔壁113が開けられ、ホッパータンク110が基体部11の内部から引き出された状態では、ホッパータンク110の側壁が開閉検知センサ117から離れるので、隔壁113が開けられていることが検知される。そのため、隔壁113がフロントマスク部12の裏面側に固定された状態で、第三者がフロントマスク部12を不正に開放した場合には、その不正な開放が開閉検知センサ117によって検知される。
このように、第3実施形態のスロットマシン10cは、第2実施形態のスロットマシン10bと同様、ホッパータンク110に対して一層容易にメダルを補給等することができる。また、第3実施形態のスロットマシン10cによれば、開閉検知センサ117によってフロントマスク部12の不正な開放が検知されるので、ホッパータンク110に貯留されているメダルの不正な持ち出し等を効果的に防止することができる。
以上、本発明の各実施形態について説明したが、本発明は、上述した各実施形態に限定されることなく、例えば、以下のような種々の変形が可能である。
(1)第1実施形態から第3実施形態では、隔壁113を基体部11の側壁に回動可能に取り付けたが、隔壁113が開閉自在であれば、これに限られない。
(2)第2実施形態及び第3実施形態では、ホッパータンク110を隔壁113と一体化し、さらに隔壁113をフロントマスク部12の裏面側に固定することで、フロントマスク部12の開放に伴ってホッパータンク110が引き出されるようにした。しかし、これに限ることなく、例えばリンク機構等を用いることにより、フロントマスク部12の開放とともにホッパータンク110が引き出されるようにしても良い。
本発明のメダル遊技機に相当する第1実施形態のスロットマシンを示す前面側の斜視図である。 図1中、スロットマシンのフロントマスク部を開放し、基体部の内部が見えるように図示した斜視図である。 図1中、スロットマシンのフロントマスク部を開放し、基体部の内部が見えるように図示した正面図である。 第1実施形態のスロットマシンを示す横断面図である。 図4中、スロットマシンのフロントマスク部を開放した状態を示す横断面図である。 図5中、スロットマシンの隔壁を開放した状態を示す横断面図である。 第2実施形態のスロットマシンを示す横断面図であり、スロットマシンのフロントマスク部及び隔壁を開放した状態を示す図である。 図7中、スロットマシンのフロントマスク部から隔壁を分離した状態を示す横断面図である。 第3実施形態のスロットマシンを示す斜視図であり、スロットマシンのフロントマスク部及び隔壁を開放した状態を示す図である。 第3実施形態のスロットマシンの基体部を示す横断面図である。
符号の説明
10a,10b,10c スロットマシン
11 基体部
12 フロントマスク部
13 透明窓
21 ランプ
21a バックランプ
21b 上部ランプ
21c サイドランプ
22 スピーカ
23 画像表示装置
30 図柄変動表示装置
31 リール
40 ベットスイッチ
41 スタートスイッチ
42 ストップスイッチ
43 メダル投入口
44 メダル受け皿
101 電源ユニット
102 メダル払出し装置
103 支持板
104 メイン制御基板
105 ケース
106 サブ制御基板
107 メダルセレクター
108 メダル返却路
109 メダル誘導路
110 ホッパータンク
110a 底面
110b 接続口
111 補助タンク
113 隔壁
114 蝶番
115 把手
116 ネジ
117 開閉検知センサ

Claims (3)

  1. 筐体を構成する基体部と、
    前記基体部の前面に取り付けられた開閉自在のフロントマスク部と、
    前記基体部の内部に配置され、遊技用のメダルを貯留可能なホッパータンクと、
    前記ホッパータンクに貯留されたメダルを払い出すメダル払出し装置と
    を備えるメダル遊技機であって、
    前記基体部と前記フロントマスク部との間に、前記ホッパータンク及び前記メダル払出し装置の前面を隠蔽する開閉自在の隔壁を備え、
    前記隔壁の開放により、少なくとも前記ホッパータンクが前記基体部の内部から露出し、
    前記隔壁を前記フロントマスク部に固定するための固定手段を備え、
    前記固定手段により前記隔壁を前記フロントマスク部に固定したときは、前記フロントマスク部の開閉と連動して前記隔壁を開閉することができ、
    前記固定手段により前記隔壁を前記フロントマスク部に固定しないときは、前記フロントマスク部及び前記隔壁をそれぞれ独立して開閉することができる
    ことを特徴とするメダル遊技機。
  2. 請求項1に記載のメダル遊技機において、
    少なくとも前記ホッパータンクは、前記隔壁と一体化されており、
    前記隔壁は、前記基体部の側壁に回動可能に取り付けられている
    ことを特徴とするメダル遊技機。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のメダル遊技機において、
    前記隔壁の開閉状態を検知する開閉検知センサを備える
    ことを特徴とするメダル遊技機。
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