JP4971363B2 - モータポンプ組体 - Google Patents

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Description

本発明は、モータポンプ組体、特に、空気ブレーキブースター特に真空ブレーキブースターを有する車両ブレーキシステムのブレーキ駆動装置に圧力を供給し、ポンプと、ポンプを駆動する電気モータと、を具備し、ポンプは2つの互いに対向する作動ダイアフラムを有するダブルダイアフラムポンプとして形成されており、2つの互いに対向する作動ダイアフラムは、ポンプハウジングと作動チャンバカバーとの間で夫々圧縮されて、作動チャンバを規定し、偏心部と接続ロッドとを有するクランク駆動部によって移動可能であり、各作動チャンバに、入口弁を有する入口チャンネル及び出口弁を有する出口チャンネルが対応している、モータポンプ組体に関する。
空気ブレーキブースターの内部は少なくとも1つの真空チャンバと1つの作動チャンバとに分割されており、空気ブレーキブースターにおいて真空を得るために、真空チャンバから残留エアを吸気して大気へと排気する真空ポンプが用いられる。このために、自動車産業では、典型的にベーン型ポンプ又はウイングポンプが用いられる。これらポンプは、原理的に、大きな摩擦を受け、許容できる耐用年数を達成するために潤滑を必要とする。従って、車両の内燃機関によって駆動されるベーンを有する真空ポンプは内燃機関のオイル循環路に接続されている。しかしながら、このタイプのポンプを駆動するためには、内燃機関による出力のかなりの部分を必要とする。真空引きされたチャンバ内の真空度が既に充分なものとなっている場合であっても必要である。従って、真空ポンプを、電気エネルギーによって作動させ、真空チャンバ内の絶対圧力が所定の値を越えて上昇した場合にのみ起動させることがより適切である。
また、電気あるいはハイブリッド駆動の車両では、内燃機関によって真空ポンプが全く作動されないあるいは一時的に作動されないことになる。このため、これら車両では、電気的に駆動される真空ポンプが用いられる。
このような電気的に駆動されるポンプを潤滑回路に装着あるいは接続するには、非常に多額の費用がかかるであろう。従って、乾式運転真空ポンプのみが電気的に駆動される真空ポンプを備えるブレーキシステムを有する車両に用いるのに適している。このために、ベーン型ポンプでは、自己潤滑材料であるグラファイトが用いられ、このような材料によってベーンが必要な精度で形成され、多額の費用が必要となる。従って、ブレーキ真空を電気的に供給するダイアフラムポンプを用いることに努力が向けられている。
ダイアフラムポンプは周知である。特許文献1は、電気モータによって駆動される回転偏心シャフトを備えるダブルダイアフラムポンプを有するモータポンプ組体を開示している。
独国特許出願公開第3529978号明細書
自動車産業では車両部品の音響快適性について非常に高い要求があり、販売者からは、耐性があり、長寿命であって、騒音の発生が非常に小さいポンプが要求されている。これら要求は、夫々、従来のダイアフラムポンプによっては、振動及び吸音手段に必要な多額な費用のために満たされ得ない。
本発明の目的は、乾式運転ポンプを有し、音響快適性についての高い要求を満たすモータポンプ組体を提供することである。本発明の他の目的は、ポンプ効果の観点からモータポンプ組体を改良することである。
本発明に従い、この目的は、作動チャンバのカバー内及びポンプハウジング内の出口チャンネルが、作動チャンバから放出されたエアがポンプハウジングの内部空間へと移送されるように配置され、エア出口ユニットが低騒音での内部空間からのエアの排気を可能とするように設けられている、ことにより達成される。この内部空間は、クランクチャンバとも称され、排気エアが大気中に直接移送されず、排気により騒音が発生するのを防止するため、吸音スペースとして機能する。
好ましくは、エア出口ユニットは音を吸収するための手段を有する。これにより、エアがエア出口ユニットから放出される際の空気音を減少することが可能となる。
本発明の好ましい実施態様に従い、エア出口ユニットはポンプハウジングの壁の開口部を密封状態で閉塞する。そして、開口部は、モータポンプ組体の取付中、取付窓としての機能を果たすことが可能であり、これにより非常に容易に取付を行うことが可能となる。
本発明の好ましい改良態様に従い、搭載を容易にする別の方法を達成することが可能であり、この改良態様では、エア出口ユニットは、弁部材に加えて、フィルターハウジング、フィルター、エア出口カバー、エア出口閉塞キャップを有し、予め組立可能な副組体として提供される。
好ましくは、エア出口カバー、エア出口閉塞キャップ及び弁部材によって逆止弁が形成されることにより、エア出口ユニットへの排気エアの逆流及び流体即ち気体物質の侵入が防止される。代わって、エア出口カバー、エア出口閉塞キャップ及び弁部材によって逆止弁が形成される。
好ましい実施態様に従い、フィルターハウジングがエア出口カバーにリベット止めされることにより、副組体は拘束状態で製造される。
好ましくは、エア出口カバーはねじ要素によって壁に固定可能であり、これにより、簡単な方法で密封状態での固定が可能となる。
本発明の好ましい改良態様に従い、2つの入口チャンネルは、ポンプハウジングに形成されているチャンネルを介して相互接続され、1つの共通のポートを有する。第2のポートは不要であり、この結果、モータポンプ組体の取付空間が最適化可能である。
好ましくは、ポートはホースを固定するための手段を有する。例えば、好ましい実施態様に従い、ポートをエア取入継手として形成することが可能である。
本発明に従うモータポンプ組体の別の好ましい実施態様に従い、アダプタが設けられており、アダプタは、ポートに密封状態で固定され、アダプタ出口部を有し、アダプタ出口部はホースを取り付けるための手段を有する。このため、ポンプハウジングの改良を必要とせず、顧客の個々の要求にアダプタを適応させることが可能となる。
好ましくは、アダプタは連結部においてロック係合によって位置決め可能であり、あるいはピン状要素によって回転可能に位置決め可能であり、ピン状要素はアダプタの外側溝へと係合されている。
最も多様な搭載条件を有するモータポンプ組体を実現するため、本発明の好ましい実施態様に従うポンプハウジングは2つの互いに対向するポートを有し、1つのポートは閉塞されている。このために、1つのポートはプラグによって堅く閉塞可能であり、あるいは、1つの連結部は製造中には閉塞されたままであり、必要な場合にのみ、例えば穿孔によって開放される。
好ましくは、ポンプハウジングはプラスチックあるいはアルミニウムによって形成可能であり、プラスチックによって形成されているポンプハウジングによって低重量のモータポンプ組体を実現することが可能である。他方、アルミニウムのポンプハウジングによってモータからの良好な熱拡散が可能となり、これによってモータの耐用年数が延長される。
同様に、作動チャンバカバーをプラスチックあるいはアルミニウムによって形成することが可能であり、これにより、作動チャンバカバーの製造を簡単化することが可能となる。
好ましい実施態様に従い、入口弁及び作動チャンバの出口弁が夫々予め組立可能な弁ユニットとして提供されるため、取付が簡単化されている。これに関連し、予め組み立てられた弁ユニットが作動チャンバカバーに一体化可能であり、それと共に搭載準備の完了した作動チャンバカバーユニットを形成するため、取付をさらに簡単化することが可能である。
本発明の好ましい形態に従い、作動チャンバカバーは密封状態で相互接続されている上部蓋及び下部蓋を有し、弁は上部蓋と下部蓋との間に設けられる。このため、簡単な方法で弁を取り付けることが可能となる。
好ましくは、上部蓋は下部蓋に溶接あるいは螺着されている。この結果、追加の手段を用いることなく下部蓋において上部蓋の心出を行うことが可能である。
本発明の好ましい実施態様に従い、入口チャンネルが上部蓋に形成されており、出口チャンネルが上部蓋と下部蓋との間に設けられており、作動チャンバカバーの簡単な製造が実現される。
好ましくは、入口チャンネルは、入口弁の領域において、入口弁の中心線を中心として周方向に配置されている幾つかの単一チャンネルへと分岐しており、入口チャンネルによって、入口弁のオリフィスの断面積の最適な利用が実現されている。
好ましくは、入口弁及び出口弁はポンプの対称軸に対して斜めに配置されており、これにより、取付空間を最適化するように作動チャンバカバーを形成することが可能となる。好ましくは、弁は弁体を有するプレート弁として提供される。
弁体の組立を容易にするために、本発明の好ましい改良態様に従い、弁体を位置決めするために下部蓋に位置決めピンが設けられる。
下部蓋は、好ましくは入口弁及び出口弁に対応する作動チャンバカバー開口を有し、作動チャンバカバー開口は弁の中心線を中心として環状に配置されている。この結果、作動チャンバカバー開口を満たす体積を減少させることなく、所謂損失体積を可能な限り最小化することが可能となる。
本発明の好ましい改良形態に従い、入口及び出口チャンネルは、2つの作動チャンバカバーが同一の形状を有するようにポンプハウジングに配置されている。従って、ポンプの両側に同一の形態の作動チャンバカバーを設けることが可能となり、2つの異なる作動チャンバカバーをストックしておくことが必要ではなくなる。
好ましくは、作動チャンバカバーと作動ダイアフラムとの間の距離を調節するために空間調節手段が設けられており、これにより、製造公差及び取付公差を補償することが可能となっている。
好ましい実施態様に従い、空間調節手段が接続ロッドと、作動ダイアフラムに連結されているタペットとの間の調節可能な接続部として提供されている場合には、空間調節手段を簡単な形態で提供することが可能である。
本発明の別の好ましい実施態様では、作動チャンバカバーとポンプハウジングとの間の距離を調節するために、空間調節手段が配置されている。この結果、取付公差に加えて、製造公差を補償することがまた可能となる。例えば、溶接結合によって距離を調節することが可能であり、あるいは、作動チャンバカバーとポンプハウジングとの間のねじ連結によっても可能となる。
電気モータのモータシャフトがモータに配置されている第1のベアリング及び第2のベアリングに取り付けられるという効果的な方法により、クランク駆動部がポンプハウジング内で心出しされており、第2のベアリングが部分的にモータハウジング内に、部分的にポンプハウジング内に収容されており、モータシャフト端部がポンプハウジング内へと突出している。このため、ポンプハウジングのモータシャフトのための追加の取付支持部が必要ではなくなる。
好ましくは、クランク駆動部(偏心部及び接続ロッド)がモータシャフトに配置されることにより、単一部品の部品点数が削減される。このため、追加の偏心シャフトが必要ではなくなる。
しかしながら、好ましい実施態様に従い、クランク駆動部(偏心部及び接続ロッド)を偏心シャフトに配置し、偏心シャフトをねじ連結によってモータシャフトに接続させ、モータシャフト及び偏心シャフトの中心線を互いに整列させることも可能である。
モータポンプ組体の円滑な運転を確保するために、好ましくは、複数の偏心部の中心点はモータシャフト又は偏心シャフトの中心線に対して対向して配置される。この結果、質量振動による反作用をほぼバランスさせることが可能である。
代わって、偏心部が2部分の偏心部として一部品で形成されていることにより、構成部品の削減を達成可能である。
本発明のモータポンプ組体の好ましい改良態様に従い、ポンプハウジング及び作動チャンバカバーは、作動チャンバカバーの取付を改良するために、ポンプハウジングにおいて作動チャンバカバーを所定の位置に位置決めするための手段を有する。
好ましくは、モータポンプ組体はセンサの信号に基づいて電子制御ユニットによって駆動され、センサはブレーキブースターの真空チャンバと作動チャンバとの間の圧力差、あるいは、真空チャンバの絶対圧力を検知する。
好ましい実施態様に従い、ボールベアリングを安定化するために、接続ロッドが接続ロッド穴部の領域において射出成形された支柱リングを有する場合には、重量が最適化されるように接続ロッドをプラスチックによって形成することが可能である。好ましい変形態様では、接続ロッドは接続ロッド穴部の領域にスロットを有し、ボールベアリングを弾性的に収容することが可能となる。従って、上述した射出成形された支柱リングが不要となる。
本発明を実施するための最良の形態
以下の幾つかの実施形態についての説明から、また、添付した図面により、本発明のさらなる特徴、効果、可能な応用が理解され得るだろう。
図1は本発明の第1の実施形態のモータポンプ組体1を示す三次元図であり、モータポンプ組体は、例えば、空気ブレーキブースター(不図示)を有する車両ブレーキシステムのブレーキ駆動装置に真空を供給するために提供される。モータポンプ組体1は、ポンプハウジング5を備えるポンプ2と、ポンプ2を駆動し、例えば直流モータとして形成可能な電気モータ3と、を有する。
図2はモータポンプ組体を第1の面に沿う縦断面図で示しており、特に図2に示されるように、ポンプ2は2つの互いに対向する作動ダイアフラム4を有するダブルダイアフラムポンプとして形成されており、2つの互いに対向する作動ダイアフラム4は夫々ポンプハウジング5と作動チャンバカバー6との間で圧縮されて、作動チャンバ7を規定する。作動ダイアフラム4はクランク駆動部8によって互いに対向する方向に移動可能であり、クランク駆動部8は作動ダイアフラム4毎に偏心部9及び接続ロッド10を有する。
図3はモータポンプ組体1を第2の平面に沿う断面図で示す部分図であり、図3に示されるように、各作動チャンバ7に、出口弁14を有する出口チャンネル13に加えて、入口弁12を有する各1つの入口チャンネル11が対応している。入口弁12及び出口弁14は逆止弁として形成され、夫々、弁取付部15、16及び弁体17、18を有し、入口弁及び出口弁12、14は、取付準備が完了した作動チャンバカバーユニット21を続いて提供するために、予め組立可能で、作動チャンバカバー6の凹部19に取り付け可能な弁ユニット20として提供される。そして、弁ユニット20及び作動チャンバカバーユニット21は副組体として予め組立可能であり、これによりモータポンプ組体1を容易に組み立てることが可能となる。
入口弁12の弁取付部15はピン状部分を有し、ピン状部分は、弁ユニット20が作動チャンバカバー6に取り付けられた後に、作動チャンバカバー6の対応する凹部へと突入される。この位置決めによって、弁ユニット20を容易に取り付けることが可能となる。加えて、図3に示されるように、出口弁14の弁取付部16もピン状部分を有し、ピン状部分は、副組体の形成後、入口弁12の弁取付部15の対応する凹部へと突入される。
弁ユニット20は、例えば、ねじ連結部22によって作動チャンバカバー6に安定して保持することが可能である。また、凹部19は、弁フラップ23によって強固に閉塞されており、弁フラップ23はねじ要素24によって作動チャンバカバーユニット21に固定されている。
2つの作動チャンバ7の2つの入口チャンネル11はチャンネル54によって相互接続されており、チャンネル54は、ポンプハウジング5において延び、ポンプハウジング5の共通のポート25へと開口され、続いて、真空ホース(不図示)を介してブレーキブースター(不図示)の真空チャンバに接続され、ポート25は、例えば、ポンプハウジング5内にあるいはポンプハウジング5に気密に固定されるエア取入継手として形成可能である。車両における取付条件に応じて、このエア取入継手は直線状あるいは傾斜状の形態をなし得、ポンプハウジング5内であるいはポンプハウジング5において、回転可能にあるいは固定して、気密に取り付け可能である。
図2及び図3に示されるように、図示される実施形態に従い、入口チャンネル11は、入口弁12に向かって、弁ユニット20の中心線を中心として周方向に配置されている幾つかのより小さな入口チャンネル26へと分岐可能であり、1つの単一チャンネル27によって作動チャンバ7へと開口可能である。
チャンネル27の体積は、所謂損失体積、即ち、排気作動において残存する残留体積であるため、損失体積を最小化するために、1つの単一チャンネル27のみが設けられている。
作動チャンバ7の体積は、作動ダイアフラム4が図示された位置にある場合には、非常に小さく、好ましくは零となるようにされており、作動チャンバ7はクランク駆動部8の回転によって増大され、この結果、ブレーキブースターの真空チャンバ内に存在する残留エアの一部分がポート25及び入口チャンネル11を介して作動チャンバ8へと吸気される程度まで、作動チャンバ7内の圧力が減少する。入口弁12の弁体18は吸気作動により開口する。続いてクランク駆動部8が回転されて作動チャンバ7が縮小する場合には、入口弁12が閉塞し、出口弁14が開口する。この際、吸気された残留エアはチャンネル27及び出口チャンネル13を介して作動チャンバ7から排気される。特に図3に示されるように、作動チャンバ7から排出されたエアがポンプハウジング5の内部空間28へと供給されるように、作動チャンバカバー6内及びポンプハウジング5内に出口チャンネル13が配置されている。
ポンプハウジング5に設けられているエア出口ユニット29により、低騒音での内部空間28からのエアの排気が可能となる。従って、内部空間28は、クランクチャンバとも称され、吸音チャンバとして機能する。エア出口ユニット29は、一部品あるいは多部品の弁部材34を備える逆止弁49を有し、クランクチャンバ28への排気済みのエアの逆流及び流体即ち気体物質の侵入が防止される。
加えて、エア出口ユニット29はフィルターハウジング30に配置されているフィルター31を有し、フィルター31を介してエアが大気へと排出されるため、内部空間28からのエアの排出において、空気音が減少される。また、エア出口ユニット29は、エア出口カバー32、エア出口閉塞キャップ33及び弁部材34を有し、予め組立可能な副組体として提供可能である。エア出口カバー32、エア出口閉塞キャップ33及びフィルターハウジング30は夫々ねじ要素35,36,37を用いて取り付けられている。騒音を吸収するために追加の手段を設けることが可能であり、追加の手段は好ましくは副組体であるエア出口ユニット29へと一体化される。
ポンプ8の内部空間28内のエアの圧力がポンプ2を取り囲む大気圧よりも大きくなった場合には、弁部材34が少なくとも部分的にエア出口カバー32の貫通孔38から持ち上げられ、逆止弁49が開口し、ポンプハウジング5からエア出口閉塞キャップ33の不図示の開口を介して、また、フィルター31を介して大気へとエアが放出可能となる。そして、一方で、ポンプ2の内部空間28内の圧力は、逆止弁49を開口するのに必要な小さな差圧値だけ大気圧を越えて上昇可能であり、他方で、内部空間28内の圧力は、クランクの移動に伴う内部空間の体積の変化サイクルにおいて周期的に変動する。この結果、時間的に平均された内部空間の圧力は大気圧以下となる。
さらに、図2に示されるように、モータ3に配置されている不図示の第1のベアリング、及び、第2のベアリング40に電気モータ3のモータシャフト39が取り付けられており、第2のベアリング40は、部分的にモータハウジング41に、部分的にポンプハウジング5に収容されており、モータシャフト端部42はポンプハウジング5へと突出している。偏心シャフト43は、モータシャフト39に堅く連結され、偏心部9及び接続ロッド10を備えるクランク駆動部8を保持しており、モータシャフト39及び偏心シャフト43の中心線M,Eは互いに整列されている。上述したモータハウジング41内及びポンプハウジング5内の両方での第2のベアリング40の固定により、ポンプハウジング5内で、クランク駆動部8に必要な心出しは既に確保されているため、ポンプハウジング5においてモータシャフト39又は偏心シャフト43のための追加の取付支持部は必要ない。別の実施形態では、モータシャフト39の延長部分を偏心シャフト43の代わりに用いる、即ち、モータ及び偏心シャフト39、43を一体的な形態で提供することも可能である。
モータポンプ組体1の円滑な運転を確保するために、複数の偏心部9の中心点は、偏心シャフト43の中心線Eに対して互いに対向して等距離で配置されている。この結果、作動ダイアフラム4、接続ロッド10及び偏心部9の移動の各位相において、質量の共通点が静止しているか、少なくともそれに近似しているため、これらの質量振動による反作用をほぼバランスさせることが可能である。図2に示されるように、作動ダイアフラム4が同じ軸方向レベルで移動される一方で、2つの偏心部9が軸方向にオフセットされて配置されているため、理想的な質量バランスからの僅かなずれが存在する。
好ましいことに、偏心部9は2部分の偏心部として一体的に形成可能であり、例えば、偏心シャフト43にプレスばめにより配置される。
別の好ましい形態では、2部分の偏心部は、互いに180°だけ捻られた2つの円板状の単一の偏心部9内に偏心シャフト43をプレスばめすることにより形成されている。
モータポンプ組体1の組立を簡単化するためには、ポンプハウジング5内で偏心シャフト43とモータシャフト39とを連結することが好ましい。このために、偏心シャフト43は、モータ側の端部において、雌ねじ又は雄ねじの形態のねじ連結部を有する。ねじ連結部を締め付けるための工具を配置することを可能とするために、モータ又はシャフトの自由端部に少なくとも1つの工具接触面が設けられている。このために、多角形形状を有する自由端部を提供することも可能である。
図3に示されるように、作動ダイアフラム4は、クランクチャンバ28から作動チャンバ7を分離し、タペット45に堅く連結されており、タペット45は好ましくは変形可能ではなく、タペット45には作動ダイアフラム4となる弾性変形可能な材料をスプレーにより被覆可能である。この結果、作動ダイアフラム4の中心において、タペット45の周囲に、変形されにくい部分50が形成され、この部分は、外向きに、作動ダイアフラム4の変形されやすい部分44まで延びており、続いて、後者は外向きにダイアフラムビード51まで延びており、ダイアフラムビード51はポンプハウジング5に堅く気密に連結されている。本実施形態のタペット45はねじ連結部によって接続ロッド10に堅く連結されている。しかしながら、別の実施形態に従い、タペット45を接続ロッド10と一体化することも可能である。タペット45及び接続ロッド10が別個の構成部品として提供される場合には、それらは構成部品の材料に応じて互いに溶接あるいは螺着される。
接続ロッド10はボールベアリング46によって偏心部9に移動可能に取り付けられている。
作動チャンバ7内の非常に小さな残留体積を維持するために、作動チャンバカバー6は、クランク駆動部8により移動されるタペット45の傾動により形成される、作動チャンバ側のダイアフラム表面52の包絡面に対応した三次元形状を有する。好ましくは、作動ダイアフラム4のほとんど変形しない部分50の領域と作動チャンバカバー6との間に所定の小さな距離を維持する一方で、作動ダイアフラム4の変形しやすい部分44及びダイアフラムビード51の領域における作動チャンバカバー6への距離が零となるようにすることで、作動チャンバカバーの三次元的な内形は包絡面に対応する。作動ダイアフラム4の中心領域における、作動チャンバカバーの内形と、作動チャンバ側のダイアフラム表面52の包絡面との間の小さな距離により、ポンプ2の作動中に、作動チャンバカバー6にそれが当接することが防止され、クランク駆動部8の上死点でも、作動チャンバ7と、作動チャンバカバー6内のチャンネル27との間でエアが流れることが可能となる。
また、作動ダイアフラム4からの作動チャンバカバー6の距離を調節するための手段が設けられており、これにより製造公差即ち組体公差が補償される。これは、モータポンプ組体1の最終組立中に調節を行うことにより提供される。
一実施形態では、接続ロッド10とタペット45との間の調節可能な接続によって、空間調節手段が形成されている。このような接続の一例は溶接結合である。別の一例はインレイドワッシャを有するねじ連結である。
別の一実施形態では、空間調節手段はポンプハウジング5と作動チャンバカバー6との間の調節可能な接続部である。このような調節可能な接続の一例は溶接結合であり、別の一例はポンプハウジング5と作動チャンバカバー6との間のねじ連結であり、連結ねじの締付モーメントはダイアフラム縁部の圧縮変形を規定するのに用いられ、ダイアフラム縁部はこのためにダイアフラムビード51として形成されている。
質量が最適化された組体1はポンプハウジング5及び作動チャンバカバー6をプラスチックにより、例えば射出成形によって形成することにより得られ、構成部品は好ましくは超音波溶接によって相互接続されている。さらに、アルミニウムによってモータ3からの良好な熱拡散が可能となるため、ポンプハウジング5及び作動チャンバカバー6、あるいは、ポンプハウジング5のみをアルミニウムによって形成することが可能である。そして、2つの構成部品であるポンプハウジング5と作動チャンバカバー6とについて、プラスチックとアルミニウムとの材料の組合が可能である。
好ましくは、2つの作動チャンバカバー6を同一の形態とすることができるように、入口及び出口チャンネル11、13がポンプハウジング5において位置決めされる。これに関し、組立を容易にし、位置決めの誤りを防止するために、作動チャンバカバー6及びポンプハウジング5は、ポンプハウジング5において作動チャンバカバー6を所定の位置に位置決めするための手段を有する。
さらに精密に所定の位置に位置決めするための手段を提供するために、接続表面に、突起部のような非対称な結合外形部を設けることが可能である。作動チャンバカバー6とポンプハウジング5とをねじによって連結する場合には、非対称な穿孔パターンが位置決め手段として適切である。
作動チャンバカバー6とポンプハウジング5との間の接続表面を通って延びている流れチャンネルは、例えば、気密な溶接結合により、シール要素47を用いて、環境に対して気密に、作動チャンバカバー6とポンプハウジング5との間の移行部に形成されている。
上述したエア出口ユニット29は、基本的に、フィルターハウジング30、フィルター31、弁カバー32、弁閉塞キャップ33及び弁部材34を有し、予め組み立てられるユニットとして形成され、モータ3から離間した、ポンプハウジング5の壁53の開口部48へと搭載されるように形成されている。図示されるように、弁閉塞キャップ33によって、例えば円板状の弁部材34を弁カバー32に当接させることができる。これに関し、エア出口ユニット28に搭載する前の開口部48は、ポンプハウジング5の内部空間28へのアクセスを可能とする取付窓としての機能を果たす。
出口チャンネル13はポンプハウジング5の内部空間28へと開口しており、後者は、エアが作動チャンバ7から排気される際の排気音を低減する吸音空間として用いられる。
本発明に従うモータポンプ組体1は以下の作業工程によって組み立てられる。
1.副組体であるモータ3、作動チャンバカバーユニット21及びエア出口ユニット29を予め組み立てる。
2.偏心シャフト43は2部分の偏心部9を有し、2部分の偏心部9は、180°だけオフセットされた2つの偏心部9から形成され、ボールベアリング46を保持しており、偏心シャフト43、モータ端部接続ロッド10、モータ端部接続ロッド10に対応する第1の作動ダイアフラム4を予め組み立てる。
3.偏心シャフト43をモータシャフト39と接続することにより、工程2で製造された副組体をモータ3に接続する。この作業工程はポンプハウジング5内で行われる。エア出口ユニット29、第2の作動ダイアフラム4を収容するために設けられているポンプハウジング5の開口がこのための取付窓として用いられる。
4.第2の作動ダイアフラム4に第2の接続ロッド10を接続する。
5.工程4で製造された副組体をポンプハウジング5内へと挿入する。
6.第2の接続ロッド10をエア出口側の偏心部9のボールベアリング46に取り付ける。
7.ポンプハウジング5にモータ3を取り付ける。
8.作動チャンバカバーユニット21をポンプハウジング5に接続する。
9.エア出口ユニット29によって開口部48を閉塞する。
図4乃至図6は、第2の実施形態のモータポンプ組体101を示す。形態及び機能は第1の実施形態と大部分同一であり、同様の構成部品又は同様の機能を有する構成部品は100だけ大きな同様な参照符号で示される。
図4は本発明の第2の実施形態のモータポンプ組体101の三次元図を示し、モータポンプ組体101は、ポンプハウジング105を備えるポンプ102と、ポンプ102駆動する電気モータ103と、有し、モータ103は、例えば、直流モータとして形成可能である。
図5は第1の平面に沿う縦断面図でモータポンプ組体101を示し、特に図5に示されるように、ポンプ102は2つの互いに対向する作動ダイアフラム104を有するダブルダイアフラムポンプとして提供されており、2つの互いに対向する作動ダイアフラム104は、夫々、ポンプハウジング105と作動チャンバカバー106との間で圧縮されて、作動チャンバ107を規定する。作動ダイアフラム104は、クランク駆動部108によって互いに対向する方向に移動可能であり、クランク駆動部108は、作動ダイアフラム104毎に偏心部109及び接続ロッド110を有する。
図6はモータポンプ組体101の作動チャンバカバー106の断面図である。図示されるように、作動チャンバカバー106は上部蓋155及び下部蓋156を有し、これらは、材料即ちプラスチックあるいはアルミニウムに応じて、気密に互いに溶接あるいは螺着されている。上部蓋155は、下部蓋156において、例えば溶接付加部165によって心出しされており、上部蓋155を取り付ける際に溶接付加部165は対応する外形部166に係合される。
図4に示されるように、ポンプハウジング105には、アダプタ157を有するポート125が設けられており、アダプタ157はポート125に密封状態で固定されており、アダプタ157を介して、接続されたブレーキブースターが真空引きされる。アダプタ157は、例えば、図示されるような屈曲形態を有し得る。しかしながら、購買者の要求を満たすために、直線状のアダプタ157であってもよい。また、真空ホース(不図示)が取り付けられるアダプタ出口部158の形態は接続の種類に応じて異なる。そして、図示されている松の木状の外形ではなく、スナップ閉塞あるいはロックタイプ閉塞であってもよい。
アダプタ157はポート125においてロック係合によって位置決め可能であり、あるいは、回転可能なポート−アダプタ接続が提供される。回転可能な接続の実施形態として、例えば、ポート125の孔内へと突出し、アダプタ157の図示されない外側溝へと係合するピン状要素159が可能である。
ポート125は不図示のハウジング孔へと開口しており、ハウジング孔は、ポンプハウジング105に設けられている2つのチャンネルに分岐し、2つの作動チャンバカバー106へと延びている。このため、ポンプ102の両側において、作動チャンバカバー106を同一の形態とすることが可能であり、これにより組体が充分に簡単化される。好ましくは、第2のポート125をポンプハウジング105の対向する側に設けることが可能である。また、購買者の要求及びモータポンプ組体101の搭載条件に応じて、アダプタ157を一方側あるいは対向側に接続することが可能である。このために、1つのポート125をプラグによって堅く閉塞することが可能である。1つのポート125は、製造中、閉塞されたままであり、あるいは、必要に応じて、例えば穿孔によってのみ開口されるようにすることも可能である。
各々の作動チャンバカバー106に、上部蓋155に設けられている入口チャンネル111があり、チャンネルは、シール要素によって上述したポンプハウジングチャンネルに気密に接続され、吸気されたエアを入口弁112に移送する。入口弁112は、好ましくは、弾性材料によって形成されている弁体117を有するプレート弁として形成されている。弾性弁体117によって閉塞されるオリフィスの全断面積は、適宜、夫々円形断面を備えるオリフィスの幾つかの小断面積に分割されている。このために、上部蓋155の入口チャンネル111は、入口弁111の中心線を中心として周方向に配置されている対応する個数の単一チャンネル160へと分岐している。
入口弁112を通過した後、吸気エアは、下部蓋156の作動チャンバカバー開口161介して、ダイアフラム104と作動チャンバカバー106との間の作動チャンバ107へと広がり、圧縮され、追加作動チャンバカバー開口162を介して出口弁114に達し、また、出口弁114は、弾性材料によって形成されている弁体118を有するプレート弁として形成されている。図示されるように、出口チャンネル113は上部蓋155と下部蓋156との間に形成されている。
作動チャンバ107の非常に小さな残留体積を維持するために、本実施形態の作動チャンバカバー6も、クランク駆動部108によって移動されるタペット145の傾動により形成される、作動チャンバ側のダイアフラム表面152の包絡面に対応した三次元形状を有する。好ましくは、作動チャンバカバーの三次元的な内形は、作動ダイアフラム104のほとんど変形しない部分150の領域と作動チャンバカバー106との間の所定の小さな距離を維持する一方で、作動ダイアフラム104の変形しやすい部分144及びダイアフラムビード151の領域での距離を零とすることで、包絡面に対応している。作動チャンバカバーの内形と、作動ダイアフラム104の中心領域における作動チャンバ側のダイアフラム表面152の包絡面との間の小さな距離により、ポンプ102の作動中、それの作動チャンバ106への当接が防止され、また、クランク駆動部108の上死点において、作動チャンバ107と作動チャンバカバー開口161、162との間のエアの流れを可能とする。
作動チャンバカバー開口161、162は、所謂損失体積、即ち、排気作動において残存する残留体積をなす。残存した大気圧下のエアは、吸気工程で膨張し、これにより、より少ない体積が吸気されることになる。従って、作動チャンバカバー開口161、162には、可能な限り小さな体積を付与することが適切である。
従って、入口及び出口弁112、114は、作動チャンバカバーの内形に対して接線方向、即ち、ポンプ102の対称面に対して傾斜して配置されており、作動チャンバカバー開口161、162は短孔として形成されている。このような形態の作動チャンバカバー106では必要な取付スペースは小さく、これはさらに別の効果であると考えられる。
排気エアは、出口弁114から、作動チャンバカバー106の出口チャンネル113を介して、ポンプハウジング105の出口チャンネル(不図示)へと導かれる。作動チャンバカバー106とポンプハウジング105との出口チャンネル113はシール要素によって気密に相互接続されている。ポンプハウジング105の2つの出口チャンネルは、ポンプハウジング105の内部空間128、所謂クランクチャンバへと開口している。
弁体117、118の取付を容易にするために、下部蓋156は弁112、114の領域の各1つの位置決めピン163、164を有し、ピンは弁体117、118をガイドするのに用いられる。
入口弁112は2つの共軸な環状のシール表面167、168をさらに有し、環状のシール表面167、168は、上部蓋155に設けられ、環状突出部として形成されており、1つのシール表面167は単一チャンネル160の外側に配置されており、1つのシール表面168は単一チャンネル160の内側に配置されている。このようにシール表面が減少されているため、大きなシール効果が得られ、特に低温において、弁体117が上部蓋155に貼り付くことが防止される。
ポンプハウジング105に設けられているエア出口ユニット129により、内部空間128からの低騒音でのエア排気が可能となる。従って、内部空間128は、クランクチャンバとも称され、吸音スペースとして用いられる。第1実施形態において既に説明したように、エア出口ユニット129は、一部品あるいは多部品の弁部材134を備える逆止弁149を有し、逆止弁149は、クランクチャンバ128への流体即ち気体物質の侵入に加えて、排気済みのエアの逆流を防止する。
加えて、エア出口ユニット129がフィルターハウジング130に配置されているフィルター131を有し、フィルター131を介してエアが大気へと排出されるため、内部空間128からのエアの排気における空気音が減衰される。また、エア出口ユニット129は、弁部材134に加えて、エア出口カバー132、エア出口閉塞キャップ133を有し、予め組み立てられる副組体として提供され得る。エア出口カバー132、エア出口閉塞キャップ133及びフィルターハウジング130は、夫々、ねじ要素135、137によって取り付けられる。図示されるように、フィルターハウジング130は、エア出口カバー132にリベット止めされる。騒音の減衰のための追加の手段を設けることが可能であり、好ましくは、副組体であるエア出口ユニット129に一体化されている。
ポンプの内部空間128のエアの圧力がポンプを取り囲む大気圧よりも大きくなった場合には、弁部材134がエア出口カバー132の貫通孔138から少なくとも部分的に持ち上げられ、逆止弁149が開口し、ポンプハウジング105から大気へとエア出口閉塞キャップ133の不図示の開口を介して、また、フィルター131を介してエアが放出可能である。そして、一方で、ポンプ102の内部空間128の圧力は、逆止弁149を開口するのに必要な小さな差圧値だけ大気圧を越えて上昇可能であり、他方で、内部空間128の圧力は、クランクの移動に伴う内部空間の体積の変化のサイクルにおいて周期的に変動する。この結果、内部空間の圧力の時間平均は大気圧以下となる。
さらに、図5に示されるように、電気モータ103のモータシャフト139は、モータ3に配置されている不図示の第1のベアリング及び第2のベアリング140に取り付けられており、第2のベアリング140は、モータハウジング141に部分的に、ポンプハウジング105に部分的に収容されている。このため、モータ103及びポンプ102の好ましい心出しが達成される。モータ103はねじ要素(不図示)によってポンプハウジング105に締め付け固定されており、ねじ要素は、ポンプハウジング105がプラスチックによって形成されている場合には、ポンプハウジング105のねじ座へと係合されている。
本実施形態のモータシャフト139はさらに偏心シャフト143として機能し、偏心シャフト143は、偏心部109及び接続ロッド110を備えるクランク駆動部108を保持する。しかしながら、第1の実施形態に従って説明したように、モータシャフト139と偏心シャフト143とを分離して形成することも可能である。
モータポンプ組体101の円滑な運転を確保するために、複数の偏心部109の中心点は、モータシャフト139の中心線に対して対向して等距離で配置されており、偏心部109は180°だけオフセットされている。この結果、作動ダイアフラム104、接続ロッド110及び偏心部109の移動の各位相において、質量の共通点が静止しているか、少なくともそれに近いため、これらの質量振動による反作用をバランスさせることが可能である。図5に示される2つの偏心部109が軸方向にオフセットして配置されている一方で、複数の作動ダイアフラム104が同一の軸方向レベルで移動されるため、理想的な質量バランスからの僅かなずれが存在する。
例えば、偏心部109を互いに90°だけオフセットさせることも可能であり、90°のオフセットにより、より低いトルクが発生し、ポンプ102の作動の開始に加えて、騒音の発生について、良い効果が得られる。
さらに図5に示されるように、作動ダイアフラム104は、クランクチャンバ128から作動チャンバ107を分離し、タペット145に堅く接続されており、タペット145は、好ましくは変形不能であり、タペット145には、作動ダイアフラム104をなす弾性変形可能な材料をスプレーにより被覆することが可能である。この結果、作動ダイアフラム104の中心の上述したほとんど変形しない部分150は、タペット145の周囲に形成されており、この部分は外向きに作動ダイアフラム104の変形しやすい部分144まで延びており、後者は、続いて、外向きにダイアフラムビード151へと延びており、ダイアフラムビード151はポンプハウジング105に堅く気密に接続されている。溶接結合あるいはねじ連結によって、タペット145を接続ロッド110に堅く接続することが可能である。しかしながら、タペットを接続ロッド110と一体化することも可能である。接続ロッド110はボールベアリング146によって偏心部109に移動可能に取り付けられている。
接続ロッド110がプラスチックによって形成されている場合には、接続ロッド穴部171の領域における射出成形された支柱リング169によって、接続ロッド110へのボールベアリング146の設置を安定化することが可能となる。代わって、図7は別の実施形態の接続ロッド110を示しており、図7に示されるように、接続ロッド穴部171の領域において接続ロッド110にスロット170を形成することにより、ボールベアリング146を弾性的に収容することが可能となる。
本実施形態では、また、作動ダイアフラム104からの作動チャンバカバー106の距離を調節するための手段が設けられており、これにより、製造公差即ち組体公差が補償される。それはモータポンプ組体101の最終組立中に調節を行うように配置されている。
一実施形態では、空間調節手段は、接続ロッド110とタペット145との間の調節可能な連結部として形成される。このような連結部の1つの例は溶接結合である。別の例は、インレイドワッシャを備えるねじ連結部を有する。
別の実施形態では、空間調節手段の例として、ポンプハウジング105と作動チャンバ106との間に調節可能な接続部を配置している。調節可能な接続の1つの例は溶接結合であり、別の例はポンプハウジング105と作動チャンバカバー106との間のねじ連結であり、連結ねじの締め付けモーメントはダイアフラム縁部の圧縮変形を規定するのに用いられ、このためにダイアフラム縁部はダイアフラムビード151として形成されている。
ポンプハウジング105と作動チャンバカバー106とがプラスチックにより、例えば射出成形によって形成され、複数の単一の射出成形された構成部品が好ましくは超音波溶接によって相互接続されることにより、質量が最適化された組体101が得られる。さらに、アルミニウムによってモータ103からの良好な熱拡散が可能となるため、ポンプハウジング105及び作動チャンバカバー106、あるいは、ポンプハウジング105のみをアルミニウムによって形成することが可能である。そして、2つの構成部品について、プラスチックとアルミニウムとの材料の組み合わせが可能である。
好ましくは、2つの作動チャンバカバー106を同一の形態で形成することが可能となるように、ポンプハウジング105において入口及び出口チャンネル111,113が位置決めされる。これに関し、組立を容易にし、誤った位置決めを防止するために、作動チャンバカバー106及びポンプハウジング105は、ポンプハウジング105において作動チャンバカバー106を所定の位置に位置決めするための手段を有する。
より精密に所定の位置に位置決めするための手段を付与するために、接続表面に突出部のような非対称な接続外形部を設けることが可能である。作動チャンバカバー106とポンプハウジング105とをねじによって連結する場合には、位置決め手段として非対称な穿孔パターンが適切である。
作動チャンバカバー106とポンプハウジング105との間の結合表面を通って延びている流れチャンネルは、例えば気密溶接作業により、シール要素147によって、周囲に対して気密に、作動チャンバカバー106とポンプハウジング105との間の移行部に形成されている。
上述したエア出口ユニット129は、基本的に、フィルターハウジング130、フィルター131、弁カバー132、弁閉塞キャップ133及び弁部材134を有し、予め組み立てられるユニットとして形成され、モータ103から離間した、ポンプハウジング105の壁153の開口部148へと搭載されるようになっている。図示されるように、弁閉塞キャップ133によって、例えば円板状の弁部材134を弁カバー132に当接させることが可能である。これに関し、開口部148は、エア出口ユニット129の搭載前には、ポンプハウジング105の内部空間128へのアクセスを可能とする取付窓としての機能を果たす。
出口チャンネル113はポンプハウジング105の内部空間128へと開口しており、後者は、エアが作動チャンバ107から排気される際に排気音を減衰するための吸音空間として用いられる。
本発明に従うモータポンプ組体1は以下の作業工程を用いて組み立てられる。
1.副組体としてのモータ103及びエア出口ユニット129を予め組み立てる。
2.ポンプハウジング105へとモータ103を取り付ける。
3.2部分の偏心部109は、互いに180°だけオフセットされボールベアリング146を保持している2つの偏心部109から形成されており、2部分の偏心部109、モータ端部接続ロッド110、モータ端部接続ロッド110に対応する第1の作動ダイアフラム104を取り付ける。この作業工程はポンプハウジング105内で行われる。エア出口ユニット129、第2の作動ダイアフラム104を収容するために設けられているポンプハウジング105の開口はこのための取付窓として用いられる。
4.第2の接続ロッド110を第2の作動ダイアフラム104に接続する。
5.工程4で製造された副組体をポンプハウジング105へと挿入する。
6.第2の接続ロッド110をエア排出側の、偏心部109のボールベアリング146に取り付ける。
7.モータ103をポンプハウジング105に取り付ける。
8.エア出口ユニット129によって開口部148を閉塞する。
各実施形態で説明されたモータポンプ組体1、101は、電子制御ユニット(ECU)(不図示)によって、センサの信号に基づいて駆動され、センサは、ブレーキブースターの真空チャンバと作動チャンバとの間の圧力差、あるいは、真空チャンバ内の絶対圧力を検知する。これに関し、モータポンプ組体101は、信号が第1の規定の最低値以下となった場合に駆動され、第2の規定の最大値を越えた場合に停止される。制御ユニットは、例えば、ブレーキシステムの1つのシステムである電子制御ユニットECUに一体化可能であり、あるいは、別個の制御ユニットとして設けることが可能である。
ブレーキブースターは、電子制御ユニットのような駆動ユニットの一部が故障した場合であっても、ブレーキのブースター作動を実現することが要求され、ブレーキブースターの真空チャンバの真空引きを確保するために、車両が駆動され(点火され)、電子制御ユニットが駆動されていない場合に、モータポンプ組体1、101が完全に電気駆動されるような作動を実行する装置が形成される。
本発明のモータポンプ組体1,101は、特に、真空ブレーキブースターを有する車両に用いられ、内燃機関によって駆動される真空ポンプによる排気を用いた従来の高価な真空供給に代わって用いられる。このような技術上の変化は以下の事実に基づいている。
・内燃機関の設計エンジニアは絞り損失を減少させて、真空レベルを減少させることを目的としており、また、真空ポートを介して発火領域に導入される二次エアが内燃機関の排気ガスの制御を妨げるため、現行の内燃機関では移動量をより少なく、あるいは、なくすようになっている。
・より広く用いられている、直接噴射による内燃機関は、原理的に真空を生成せず、従って、従来技術では、内燃機関によって直接的に駆動される真空ポンプを備えており、これら真空ポンプはたいていはカムシャフトに接続されている。
・内燃機関によって直接的に駆動される真空ポンプでは、内燃機関が運転されている限りは、真空度が必要なレベルに既に達しているような場合であっても、常時、出力損失が生じる。エネルギーの観点からは、真空ポンプを電気的に駆動し、所望の真空レベルに到達した場合に停止することがより好ましい。
・電気モータと内燃機関とを有するハイブリッド車両では、内燃機関が停止され、ブレーキブースターに真空を供給しない作動条件が生じ、従って、モータポンプ組体1が必要となる。
・純粋な電気車両では、真空を生成するための唯一のエネルギー源として電気エネルギーが利用可能である。
上述した本発明のモータポンプ組体1,101は、上述したような真空装置への適用に限定されるわけではない。このタイプの組体1,101は、高効率かつ低騒音排気で、気体を第1の圧力レベルからより高い第2の圧力レベルにすることを目的とする全ての場合に利用可能である。例えば、本発明の組体1,101をコンプレッサーとして用いることも可能である。好ましくは、このような適用例では弁の搭載方向は反転され、ポンプハウジング5、105の内部空間28、128からのエアの吸気、及び、圧縮空気の放出はポート25、125を介して行われる。
本発明の第1の実施形態のモータポンプ組体を示す三次元図。 図1に従うモータポンプ組体を第1の平面に沿う縦断面で示す図。 図1に従うモータポンプ組体を第2の平面に沿う縦断面で示す図。 本発明に従う第2の実施形態のモータポンプ組体を示す三次元図。 図4に従うモータポンプ組体を第1の平面に沿う縦断面で示す図。 図4に従うモータポンプ組体の作動チャンバカバーを第2の平面に沿う縦断面図で示す図。 本発明に従う別の実施形態のモータポンプ組体の接続ロッドを示す図
符号の説明
1…モータポンプ組体、2…ポンプ、3…モータ、4…作動ダイアフラム、5…ポンプハウジング、6…作動チャンバカバー、7…作動チャンバ、8…クランク駆動部、9…偏心部、10…接続ロッド、11…入口チャンネル、12…入口弁、13…出口チャンネル、14…出口弁、15…弁取付部、16…弁取付部、17…弁体、18…弁体、19…凹部、20…弁ユニット、21…作動チャンバカバーユニット、22…ねじ連結部、23…弁フラップ、24…ねじ要素、25…ポート、26…入口チャンネル、27…チャンネル、28…内部空間、29…エア出口ユニット、30…フィルターハウジング、31…フィルター、32…エア出口カバー、33…エア出口閉塞キャップ、34…弁部材、35…ねじ要素、36…ねじ要素、37…ねじ要素、38…貫通孔、39…モータシャフト、40…ベアリング、41…モータハウジング、42…モータシャフト端部、43…偏心シャフト、44…部分、45…タペット、46…ボールベアリング、47…シール要素、48…開口部、49…逆止弁、50…部分、51…ダイアフラムビード、52…ダイアフラム表面、53…壁、54…チャンネル、101…モータポンプ組体、102…ポンプ、103…モータ、104…作動ダイアフラム、105…ポンプハウジング、106…作動チャンバカバー、107…作動チャンバ、108…クランク駆動部、109…偏心部、110…接続ロッド、111…入口チャンネル、112…入口弁、113…出口チャンネル、114…出口弁、117…弁体、118…弁体、125…ポート、128…内部チャンバ、129…エア出口ユニット、130…フィルターハウジング、131…フィルター、132…エア出口カバー、133…エア出口閉塞キャップ、134…弁部材、135…ねじ要素、137…ねじ要素、138…貫通孔、139…モータシャフト、140…ベアリング、141…モータハウジング、142…モータシャフト端部、143…偏心シャフト、144…部分、145…タペット、146…ボールベアリング、147…シール要素、148…開口部、149…逆止弁、150…部分、151…ダイアフラムビード、152…ダイアフラム表面、153…壁、155…上部蓋、156…下部蓋、157…アダプタ、158…アダプタ出口部、159…要素、160…単一チャンネル、161…作動チャンバカバー開口、162…作動チャンバカバー開口、163…位置決めピン、164…位置決めピン、165…溶接付加部、166…外形部、167…シール表面、168…シール表面、169…支柱リング、170…スロット、171…接続ロッド穴部、A…中心線、E…中心線、M…中心線。

Claims (43)

  1. モータポンプ組体(1,101)であって、真空ブレーキブースターを有する車両ブレーキシステムのブレーキ駆動装置に圧力を供給し、ポンプ(2,102)と、ポンプ(2,102)を駆動する電気モータ(3,103)と、を具備し、ポンプ(2,102)は、2つの互いに対向する作動ダイアフラム(4,104)を有するダブルダイアフラムポンプとして形成されており、2つの互いに対向する作動ダイアフラム(4,104)は、ポンプハウジング(5,105)と作動チャンバカバー(6,106)との間で夫々圧縮されて、作動チャンバ(7,107)を規定し、偏心部(9,109)と接続ロッド(10,110)とを備えるクランク駆動部(8,108)によって移動可能であり、各作動チャンバ(7,107)に、入口弁(12,112)を有する入口チャンネル(11,111)及び出口弁(14,114)を有する出口チャンネル(13,113)が対応している、モータポンプ組体(1,101)において、
    出口チャンネル(13,113)は、作動チャンバ(7,107)から放出されたエアがポンプハウジング(5,105)の、クランク駆動部(8,108)を取り囲んでいる内部空間(28,128)へと移送されるように、作動チャンバのカバー(6,106)及びポンプハウジング(5,105)に配置されており、低騒音での内部空間(28,128)からのエアの排気を可能とするエア出口ユニット(29,129)が設けられている、ことを特徴とするモータポンプ組体(1,101)。
  2. エア出口ユニット(29,129)は音を吸収するための手段を有する、ことを特徴とする請求項1に記載のモータポンプ組体。
  3. エア出口ユニット(29,129)はポンプハウジング(5,105)の壁(53,153)の開口部(48,148)を密封状態で閉塞する、ことを特徴とする請求項2に記載のモータポンプ組体。
  4. エア出口ユニット(29)は、弁部材(34)に加えて、フィルターハウジング(30)、フィルター(31)、エア出口カバー(32)、エア出口閉塞キャップ(33)を有し、予め組立可能な副組体として提供される、ことを特徴とする請求項3に記載のモータポンプ組体。
  5. エア出口カバー(32)、エア出口閉塞キャップ(33)及び弁部材(34)は逆止弁(49)を形成する、ことを特徴とする請求項4に記載のモータポンプ組体。
  6. フィルターハウジング(130)、エア出口閉塞キャップ(133)及び弁部材(134)は逆止弁(149)を形成する、ことを特徴とする請求項4に記載のモータポンプ組体。
  7. フィルターハウジング(130)はエア出口カバー(132)にリベット止めされている、ことを特徴とする請求項5に記載のモータポンプ組体。
  8. エア出口カバー(32,132)はねじ要素(35,135)によって壁(53,153)に固定可能である、ことを特徴とする請求項4乃至7のいずれか1項に記載のモータポンプ組体。
  9. 2つの入口チャンネル(11,111)は、ポンプハウジング(5,105)に形成されているチャンネル(54、−)を介して相互接続され、1つの共通のポート(25,125)を有する、ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のモータポンプ組体。
  10. ポート(25)はホースを固定するための手段を有する、ことを特徴とする請求項9に記載のモータポンプ組体。
  11. ポート(25)はエア取入継手として形成されている、ことを特徴とする請求項10に記載のモータポンプ組体。
  12. アダプタ(157)が設けられており、アダプタ(157)は、ポート(125)に密封状態で固定され、アダプタ出口部(158)を有し、また、アダプタ出口部(158)はホースを取り付けるための手段を有する、ことを特徴とする請求項9に記載のモータポンプ組体、
  13. アダプタ(157)はポート(125)においてロック係合によって位置決め可能である、ことを特徴とする請求項12に記載のモータポンプ組体。
  14. アダプタ(157)は,ピン状要素(159)によって回転可能に、ポート(125)に配置されており、ピン状要素(159)はアダプタ(157)の外側溝へと係合されている、ことを特徴とする請求項13に記載のモータポンプ組体。
  15. ポンプハウジング(105)は2つの互いに対向するポート(125)を有し、1つのポート(125)は閉塞されている、ことを特徴とする請求項9乃至14のいずれか1項に記載のモータポンプ組体。
  16. ポンプハウジング(5,105)はプラスチックあるいはアルミニウムによって形成されている、ことを特徴とする請求項1乃至15のいずれか1項に記載のモータポンプ組体。
  17. 作動チャンバカバー(6,106)はプラスチックあるいはアルミニウムによって形成されている、ことを特徴とする請求項1乃至16のいずれか1項に記載のモータポンプ組体。
  18. 作動チャンバ(7)の入口弁(12)及び出口弁(14)は夫々予め組立可能な弁ユニット(20)として提供されている、ことを特徴とする請求項1乃至17のいずれか1項に記載のモータポンプ組体。
  19. 予め組立可能な弁ユニット(20)は夫々作動チャンバカバー(6)に一体化可能であり、それと共に搭載準備の完了した作動チャンバカバーユニット(21)を形成する、ことを特徴とする請求項18に記載のモータポンプ組体。
  20. 作動チャンバカバー(106)は密封状態で相互接続されている上部蓋(155)と下部蓋(156)とを有し、上部蓋(155)と下部蓋(156)との間には弁(112,114)が設けられている、ことを特徴とする請求項1乃至19のいずれか1項に記載のモータポンプ組体。
  21. 上部蓋(155)は下部蓋(156)に溶接あるいは螺着されている、ことを特徴とする請求項20に記載のモータポンプ組体。
  22. 入口チャンネル(111)は上部蓋(155)に形成されており、出口チャンネル(113)は上部蓋(155)と下部蓋(156)との間に設けられている、ことを特徴とする請求項21に記載のモータポンプ組体。
  23. 入口チャンネル(111)は、入口弁(112)の領域において、入口弁(112)の中心線を中心として周方向に配置されている幾つかの単一チャンネル(160)に分岐している、ことを特徴とする請求項22に記載のモータポンプ組体。
  24. 入口弁(112)及び出口弁(114)はポンプ(102)の対称軸に対して斜めに配置されている、ことを特徴とする請求項22又は23に記載のモータポンプ組体。
  25. 弁(112,114)は弁体(117,118)を有するプレート弁として提供されている、ことを特徴とする請求項24に記載のモータポンプ組体。
  26. 弁体(117,118)を位置決めするために、下部蓋(156)には位置決めピン(163,164)が設けられている、ことを特徴とする請求項25に記載のモータポンプ組体。
  27. 下部蓋(156)は入口弁及び出口弁(112,114)に対応する作動チャンバカバー開口(161,162)を有し、作動チャンバカバー開口(161,162)は弁(112,114)の中心線を中心として環状に配置されている、ことを特徴とする請求項26に記載のモータポンプ組体。
  28. 入口及び出口チャンネル(11,111,13,113)は、2つの作動チャンバカバー(6,106)が同一の形状を有するように、ポンプハウジング(5,105)に配置されている、ことを特徴とする請求項19乃至27のいずれか1項に記載のモータポンプ組体。
  29. 作動チャンバカバー(6,106)と作動ダイアフラム(4,104)との間の距離を調節するために空間調節手段が設けられている、ことを特徴とする請求項1乃至28のいずれか1項に記載のモータポンプ組体。
  30. 空間調節手段は、作動ダイアフラム(4,104)に連結されているタペット(45,145)と接続ロッド(10,110)との間の調節可能な接続により提供されている、ことを特徴とする請求項29に記載のモータポンプ組体。
  31. 作動チャンバカバー(6,106)とポンプハウジング(5,105)との間の距離を調節するために空間調節手段が設けられている、ことを特徴とする請求項1乃至30のいずれか1項に記載のモータポンプ組体。
  32. 距離は溶接結合によって調節されている、ことを特徴とする請求項31に記載のモータポンプ組体。
  33. 距離は作動チャンバカバー(6,106)とポンプハウジング(5,105)との間のねじ連結によって調節されている、ことを特徴とする請求項31に記載のモータポンプ組体。
  34. モータ(3,103)に配置されている第1のベアリング及び第2のベアリング(40,140)に、電気モータ(3,103)のモータシャフト(39,139)が設けられており、第2のベアリング(40,140)は、モータハウジング(41,141)に部分的に、また、ポンプハウジング(5,105)に部分的に収容されており、モータシャフト端部(42,142)はポンプハウジング(5,105)へと突出している、ことを特徴とする請求項1乃至33のいずれか1項に記載のモータポンプ組体。
  35. クランク駆動部(108)(偏心部(109)及び接続ロッド(110))はモータシャフト(139)に配置されている、ことを特徴とする請求項34に記載のモータポンプ組体。
  36. クランク駆動部(8)(偏心部(9)及び接続ロッド(10))は偏心シャフト(43)に配置されており、偏心シャフト(43)はねじ連結によってモータシャフト(39)に接続されており、モータシャフト(39)と偏心シャフト(43)との中心線(M,E)は互いに整列されている、ことを特徴とする請求項34に記載のモータポンプ組体。
  37. 複数の偏心部(9,109)の中心点は、夫々、偏心シャフト(43,143)又はモータシャフト(39,139)の中心線(M,E)に対して対向して配置されている、ことを特徴とする請求項35又は36に記載のモータポンプ組体。
  38. 偏心部(9)は2部分の偏心部として一部品で形成されている、ことを特徴とする請求項1乃至37のいずれか1項に記載のモータポンプ組体。
  39. ポンプハウジング(5,105)及び作動チャンバカバー(6,106)は、ポンプハウジング(5,105)において作動チャンバカバー(6,106)を所定の位置に位置決めするための手段を有する、ことを特徴とする請求項1乃至38のいずれか1項に記載のモータポンプ組体。
  40. モータポンプ組体(1,101)はセンサの信号に基づいて電子制御ユニットによって駆動され、センサはブレーキブースターの真空チャンバと作動チャンバとの間の圧力差あるいは真空チャンバの絶対圧力を検知する、ことを特徴とする請求項1乃至39のいずれか1項に記載のモータポンプ組体。
  41. ボールベアリング(146)を安定化するために、接続ロッド(110)は接続ロッド穴部(171)の領域において射出成形された支柱リング(169)を有する、ことを特徴とする請求項1乃至40のいずれか1項に記載のモータポンプ組体。
  42. 接続ロッド(110)は接続ロッド穴部(171)の領域においてスロット(170)を有する、ことを特徴とする請求項1乃至41のいずれか1項に記載のモータポンプ組体。
  43. 車両ブレーキシステムにおいて、請求項1乃至42のいずれか1項に記載のモータポンプ組体(1,101)を具備することを特徴とする車両ブレーキシステム。
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