JP4970365B2 - A/d変換器 - Google Patents

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Description

本発明はA/D変換器に関し、特に、チョッパ型コンパレータを用いた逐次比較型A/D変換器に適用して好適なものである。
逐次比較型A/D変換器では、アナログ入力電圧を参照電圧と比較するために、チョッパ型コンパレータを用いることで、低消費電力化および低電圧化を図る方法がある(特許文献1)。このチョッパ型コンパレータを用いた逐次比較型A/D変換器では、上位ビットのA/D変換値に応じた参照電圧をラダー抵抗にて生成するD/A変換器が設けられ、サンプリングされたアナログ入力電圧がコンデンサに保持される。そして、コンデンサ上にサンプリングされたアナログ入力電圧を参照電圧と順次比較することで、A/D変換が各ビットごとに順次行われる。
しかしながら、従来の逐次比較型A/D変換器では、各ビットをA/D変換するごとに、コンデンサの浮遊容量のチャージ動作および比較動作が順次行われるため、A/D変換に時間がかかり、変換速度が遅いという問題があった。
特開2008−5001号公報
そこで、本発明の目的は、消費電力および回路面積の増大を抑制しつつ、逐次比較によるA/D変換処理を高速化することが可能なA/D変換器を提供することである。
上述した課題を解決するために、本発明の一態様によれば、第1、第2および第3のスイッチング回路とそれぞれ協働してアナログ入力電圧をそれぞれサンプリングする第1、第2および第3のコンデンサと、前記第1、第2および第3のコンデンサごとに第1、第2および第3の参照電圧を発生し、前記第1、第2および第3のコンデンサの一方の端子に印加する参照電圧発生回路と、前記第1、第2および第3のコンデンサの他方の端子の電圧をそれぞれ所定値と比較することで、前記アナログ入力電圧と、前記第1、第2および第3の参照電圧との大小関係を判定する比較器と、上位からN(Nは1以上の整数)ビット目のA/D変換値が確定する前に、上位から(N+1)ビット目のA/D変換値を求めるために参照される可能性のある2つの参照電圧を、前記第1、第2および第3のコンデンサのうちのいずれか2つの一方の端子にそれぞれ印加させるチャージタイミング制御部と、前記Nビット目のA/D変換値の確定後に、前記Nビット目のA/D変換値に応じた参照電圧が一方の端子に印加された前記第1、第2および第3のコンデンサのうちのいずれか1つのコンデンサの他方の端子の電圧と所定値との比較を行わせることで、前記(N+1)ビット目のA/D変換値を確定させる比較タイミング制御部とを備えることを特徴とするA/D変換器を提供する。
また、本発明の一態様によれば、第1、第2および第3のスイッチング回路とそれぞれ協働してアナログ入力電圧をそれぞれサンプリングする第1、第2および第3のコンデンサと、前記第1および第2のコンデンサを接続する第4のスイッチング回路と、前記第2および第3のコンデンサを接続する第5のスイッチング回路と、前記第1、第2および第3のコンデンサごとに第1、第2および第3の参照電圧を発生し、前記第1、第2および第3のコンデンサの一方の端子に印加する参照電圧発生回路と、前記第1、第2および第3のコンデンサの他方の端子の電圧をそれぞれ所定値と比較することで、前記アナログ入力電圧と、前記第1、第2および第3の参照電圧との大小関係を判定する比較器と、上位からM(Mは1以上の整数)ビット目までについては、前記第4および第5のスイッチング回路をオフさせた状態で、上位からN(Nは1以上M以下の整数)ビット目のA/D変換値が確定する前に、上位から(N+1)ビット目のA/D変換値を求めるために参照される可能性のある2つの参照電圧を、前記第1、第2および第3のコンデンサのうちのいずれか2つの一方の端子にそれぞれ印加させ、前記Nビット目のA/D変換値の確定後に、前記Nビット目のA/D変換値に応じた参照電圧が一方の端子に印加された前記第1、第2および第3のコンデンサのうちのいずれか1つのコンデンサの他方の端子の電圧と所定値との比較を行わせることで、前記(N+1)ビット目のA/D変換値を確定させる上位ビット変換制御部と、上位から(M+1)ビット目以降については、前記第4および第5のスイッチング回路をオンさせることで、前記第1、第2および第3のコンデンサの一方の端子を接続してから、K(Kは(M+1)以上の整数)ビット目のA/D変換値を求めるために参照される1つの参照電圧を前記第1、第2および第3のコンデンサの一方の端子に印加させ、前記参照電圧が一方の端子に印加された前記第1、第2および第3のコンデンサの他方の端子の電圧と所定値との比較を行わせることで、前記Kビット目のA/D変換値を確定させる下位ビット変換制御部とを備えることを特徴とするA/D変換器を提供する。
以上説明したように、本発明によれば、消費電力および回路面積の増大を抑制しつつ、逐次比較によるA/D変換処理を高速化することが可能となる。
以下、本発明の実施形態に係るA/D変換器について図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係るA/D変換器の概略構成を示すブロック図である。
図1において、A/D変換器には、直列抵抗RA、切り替え部SL、スイッチング回路SW1〜SW3、コンデンサC1〜C3、制御回路11、比較器12および逐次比較レジスタ13が設けられている。なお、直列抵抗RAおよび切り替え部SLは、第1、第2および第3の参照電圧をコンデンサC1〜C3にそれぞれ入力する参照電圧発生回路として用いることができる。
ここで、直列抵抗RAには抵抗R1〜Rxが設けられ、直列抵抗RAは、基準電圧VREFを分圧した複数の分圧電圧を発生することができる。すなわち、A/D変換のビット幅がnであるものとすると、2個の抵抗R1〜Rxを直列接続することができる。そして、各抵抗R1〜Rxの端子からは、基準電圧VREFを1/2ずつ順次降下させた2個の分圧電圧を取り出すことができる。
また、切り替え部SLには、コンデンサC1〜C3にそれぞれ対応した切り替え回路SL1〜SL3が設けられ、切り替え回路SL1〜SL3は、直列抵抗RAにて発生された分圧電圧を第1、第2および第3の参照電圧としてコンデンサC1〜C3の一方の端子にそれぞれ入力することができる。すなわち、nビット分のA/D変換が行われるものとすると、切り替え回路SL1〜SL3には、2個のスイッチング素子をそれぞれ設けることができる。そして、コンデンサC1〜C3の浮遊容量にチャージを行う場合、各切り替え回路SL1〜SL3は、2個のスイッチング素子のうちのいずれか1つのスイッチング素子をそれぞれオンすることで、抵抗R1〜Rxのいずれかの端子から分圧電圧をそれぞれ取り出し、コンデンサC1〜C3の一方の端子にそれぞれ入力することができる。
また、スイッチング回路SW1〜SW3は、アナログ入力電圧Ainをそれぞれサンプリングし、コンデンサC1〜C3の一方の端子にそれぞれ入力することができる。コンデンサC1〜C3は、スイッチング回路SW1〜SW3にてサンプリングされたアナログ入力電圧Ainをそれぞれ保持することができる。比較器12は、コンデンサC1〜C3の他方の端子の電圧をそれぞれ所定値と比較することで、アナログ入力電圧Ainと、第1、第2および第3の参照電圧との大小関係を判定することができる。逐次比較レジスタ13は、比較器12からの出力を保持し、A/D変換値Doutを出力することができる。
制御回路11は、各コンデンサC1〜C3の浮遊容量のチャージ期間において、切り替え回路SL1〜SL3のいずれのスイッチング素子をそれぞれオンさせるかを指定するとともに、比較器12による比較期間において、どのコンデンサC1〜C3を選択させるかを指定することができる。ここで、制御回路11は、各コンデンサC1〜C3の浮遊容量のチャージ期間においては、3つの切り替え回路SL1〜SL3のうちの少なくとも2つの切り替え回路を選択し、その選択した切り替え回路のスイッチング素子のいずれか1つを同時にオンさせ、比較器12による比較期間においては、コンデンサC1〜C3のうちのいずれか一つを一回の比較動作時に選択させ、次回の比較動作では異なるコンデンサC1〜C3を選択させることができる。
すなわち、制御回路11には、チャージタイミング制御部11aおよび比較タイミング制御部11bが設けられている。そして、チャージタイミング制御部11aは、上位からN(Nは1以上の整数)ビット目のA/D変換値Doutが確定する前に、上位から(N+1)ビット目のA/D変換値Doutを求めるために参照される可能性のある2つの参照電圧を、コンデンサC1〜C3のうちのいずれか2つの一方の端子にそれぞれ印加させることができる。比較タイミング制御部11bは、Nビット目のA/D変換値Doutの確定後に、Nビット目のA/D変換値Doutに応じた参照電圧が一方の端子に印加されたコンデンサC1〜C3のうちのいずれか1つのコンデンサの他方の端子の電圧と所定値との比較を行わせることで、(N+1)ビット目のA/D変換値Doutを確定させることができる。
そして、サンプリング期間において、スイッチング回路SW1〜SW3がオンし、アナログ入力電圧AinがコンデンサC1〜C3に保持される。そして、アナログ入力電圧AinがコンデンサC1〜C3に保持されると、スイッチング回路SW1〜SW3がオフする。そして、制御回路11は、各コンデンサC1〜C3の浮遊容量のチャージ期間において、3つの切り替え回路SL1〜SL3のうちの少なくとも2つの切り替え回路を選択し、その選択した切り替え回路のスイッチング素子のいずれか1つを同時にオンさせることで、コンデンサC1〜C3のうちの少なくとも2つの一方の端子に、第1、第2および第3のうちの少なくとも2つの参照電圧をそれぞれ印加させる。
また、制御回路11は、比較器12による比較期間においては、コンデンサC1〜C3のうちのいずれか一つを一回の比較動作時に選択させ、アナログ入力電圧Ainと、第1、第2および第3のうちのいずれか1つの参照電圧との大小関係を判定させることで、Nビット目のA/D変換値Doutを確定させ、次回の比較動作では異なるコンデンサC1〜C3を選択させ、アナログ入力電圧Ainと、第1、第2および第3のうちの残りの2つのいずれか一方の参照電圧との大小関係を判定させることで、(N+1)ビット目のA/D変換値Doutを確定させる。
なお、A/D変換値Doutのビット幅がnビットであるものとすると、上位から(N+1)ビット目のA/D変換値Doutを求めるために参照される可能性のある2つの参照電圧Va、Vbは、以下のように設定することができる。
(2±2(N−1)±・・・±2)・VREF/2N+1
ただし、上式において、分子の±2よりも前の項の符号においては、上位からNビット目のA/D変換値Doutが1ならば+が選択され、上位からNビット目のA/D変換値Doutが0ならば−が選択される。
また、上位からNビット目のA/D変換値を求めるために参照される1つの参照電圧Vcは、以下のように設定することができる。
(2±2(N−1)±・・・±2)・VREF/2N+1
ただし、上式において、分子の項の符号においては、上位から(N−1)ビット目のA/D変換値Doutが1ならば+が選択され、上位から(N−1)ビット目のA/D変換値Doutが0ならば−が選択される。
すなわち、Nビット目の比較動作時の参照電圧をVcとすると、(N+1)ビット目の比較動作時に参照される可能性のある2つの参照電圧Va、Vbは、以下のように設定することができる。
Vc±VREF/2N+1
そして、Nビット目のA/D変換値Doutが1の場合、(N+1)ビット目の参照電圧VaとしてVc+VREF/2N+1という値を選択し、Nビット目のA/D変換値Doutが0の場合、(N+1)ビット目の参照電圧VbとしてVc−VREF/2N+1という値を選択することができる。
図2は、図1のA/D変換器における参照電圧VREFの遷移状態を示す図である。
図2において、例えば、アナログ入力電圧Ainが41/64VREFであるものとする。そして、上位から1ビット目のA/D変換値Doutを求める場合、図1のコンデンサC1〜C3のうちのいずれか1つの一方の端子には、1/2・VREFという参照電圧が印加されるとともに、コンデンサC1〜C3のうちのいずれか2つの一方の端子には、1/4・VREFと3/4・VREFという参照電圧が印加される。
そして、アナログ入力電圧Ain=41/64VREFと1/2・VREFとを比較した結果、アナログ入力電圧Ain=41/64VREFの方が1/2・VREFよりも大きいと判断すると、上位から1ビット目のA/D変換値Doutとして1が出力される。また、上位から1ビット目のA/D変換値Doutとして1が出力されると、3/4・VREFという参照電圧が一方の端子に印加されたコンデンサC1〜C3が選択され、アナログ入力電圧Ain=41/64VREFと3/4・VREFとが比較される。そして、アナログ入力電圧Ain=41/64VREFと3/4・VREFとを比較した結果、アナログ入力電圧Ain=41/64VREFの方が3/4・VREFよりも小さいと判断すると、上位から2ビット目のA/D変換値Doutとして0が出力される。
同様にして、上位から3ビット目では、上位2ビットが‘10・・・’であるので、アナログ入力電圧Ain=41/64VREFと5/8・VREFとが比較され、アナログ入力電圧Ain=41/64VREFの方が5/8・VREFよりも大きいと判断すると、上位から3ビット目のA/D変換値Doutとして1が出力される。また、上位から4ビット目では、上位3ビットが‘101・・・’であるので、アナログ入力電圧Ain=41/64VREFと11/16・VREFとが比較され、アナログ入力電圧Ain=41/64VREFの方が11/16・VREFよりも小さいと判断すると、上位から4ビット目のA/D変換値Doutとして0が出力される。また、上位から5ビット目では、上位4ビットが‘1010・・・’であるので、アナログ入力電圧Ain=41/64VREFと21/32・VREFとが比較され、アナログ入力電圧Ain=41/64VREFの方が21/32・VREFよりも小さいと判断すると、上位から5ビット目のA/D変換値Doutとして0が出力される。
これにより、今回の比較動作のためのチャージ動作を前回の比較動作時またはチャージ動作時に行うことが可能となる。このため、比較器12が1個だけしかない場合においても、各ビットをA/D変換するごとに、コンデンサC1〜C3の浮遊容量のチャージ動作および比較動作を順次行う必要がなくなり、消費電力および回路面積の増大を抑制しつつ、逐次比較によるA/D変換処理を高速化することが可能となる。
(第2実施形態)
この第2実施形態では、制御回路11は、コンデンサC1〜C3のうちのいずれか2つの浮遊容量のチャージ動作と、コンデンサC1〜C3のうちの残りの1つについての比較動作を同時に行うことができる。すなわち、比較タイミング制御部11bは、(N+1)ビット目のA/D変換値Doutを求めるために参照される可能性のある2つの参照電圧が、コンデンサC1〜C3のうちのいずれか2つの一方の端子にそれぞれ印加されている期間に、コンデンサC1〜C3のうちの残りの1つのコンデンサの他方の端子の電圧と所定値との比較を行わせることで、Nビット目のA/D変換値Doutを算出させることができる。
図3は、本発明の第2実施形態に係る図1のコンデンサC1〜C3ごとの浮遊容量のチャージ動作および比較動作のタイミングを示す図である。
図3において、例えば、アナログ入力電圧Ainが41/64VREFであるものとする。そして、アナログ入力電圧Ain=41/64VREFをA/D変換する場合、図1のスイッチング回路SW1〜SW3をオンすることで、アナログ入力電圧Ain=41/64VREFがコンデンサC1〜C3にそれぞれサンプリングされる。そして、アナログ入力電圧Ain=41/64VREFがコンデンサC1〜C3にそれぞれサンプリングされると、スイッチング回路SW1〜SW3がオフされる。
そして、上位から1ビット目のA/D変換値Doutを求める場合、制御回路11は、切り替え回路SL1〜SL3を制御することにより、図1のコンデンサC1〜C3のうちのいずれか1つの一方の端子には、1/2・VREFという参照電圧を印加させるとともに、コンデンサC1〜C3のうちの残りの2つの一方の端子には、1/2・VREF±1/2・VREF、すなわち1/4・VREFと3/4・VREFという参照電圧をそれぞれ印加させる。
そして、制御回路11は、コンデンサC1〜C3のうちから1/2・VREFという参照電圧が一方の端子に印加されたコンデンサを選択し、アナログ入力電圧Ain=41/64VREFと1/2・VREFとを比較器12に比較させる。そして、比較器12は、アナログ入力電圧Ain=41/64VREFと1/2・VREFとを比較した結果、アナログ入力電圧Ain=41/64VREFの方が1/2・VREFよりも大きいと判定すると、上位から1ビット目のA/D変換値Dout(MSB)として1を出力する。そして、上位から1ビット目のA/D変換値Doutとして1が出力されると、上位から1ビット目のA/D変換値Doutとして1が逐次比較レジスタ13に保持され、制御回路11に出力される。
そして、上位から1ビット目のA/D変換値Doutとして1が制御回路11に出力されると、制御回路11は、コンデンサC1〜C3のうちから3/4・VREFという参照電圧が一方の端子に印加されたコンデンサを選択し、アナログ入力電圧Ain=41/64VREFと3/4・VREFとを比較器12に比較させる。
そして、比較器12は、アナログ入力電圧Ain=41/64VREFと3/4・VREFとを比較した結果、アナログ入力電圧Ain=41/64VREFの方が3/4・VREFよりも小さいと判定すると、上位から2ビット目のA/D変換値Dout(MSB−1)として0を出力する。そして、上位から2ビット目のA/D変換値Doutとして0が出力されると、上位から2ビット目のA/D変換値Doutとして0が逐次比較レジスタ13に保持され、制御回路11に出力される。
ここで、アナログ入力電圧Ain=41/64VREFと3/4・VREFとの比較が行われている時に、制御回路11は、切り替え回路SL1〜SL3を制御することにより、コンデンサC1〜C3のうちから3/4・VREFという参照電圧が一方の端子に印加されたコンデンサを除いた2つのコンデンサの一方の端子に、3/4・VREF±1/2・VREF、すなわち5/8・VREFと7/8・VREFという参照電圧をそれぞれ印加させる。
そして、上位から2ビット目のA/D変換値Doutとして0が制御回路11に出力されると、制御回路11は、コンデンサC1〜C3のうちから5/8・VREFという参照電圧が一方の端子に印加されたコンデンサを選択し、アナログ入力電圧Ain=41/64VREFと5/8・VREFとを比較器12に比較させる。
そして、比較器12は、アナログ入力電圧Ain=41/64VREFと5/8・VREFとを比較した結果、アナログ入力電圧Ain=41/64VREFの方が5/8・VREFよりも大きいと判定すると、上位から3ビット目のA/D変換値Dout(MSB−2)として1を出力する。そして、上位から3ビット目のA/D変換値Doutとして1が出力されると、上位から3ビット目のA/D変換値Doutとして1が逐次比較レジスタ13に保持され、制御回路11に出力される。
ここで、アナログ入力電圧Ain=41/64VREFと5/8・VREFとの比較が行われている時に、制御回路11は、切り替え回路SL1〜SL3を制御することにより、コンデンサC1〜C3のうちから5/8・VREFという参照電圧が一方の端子に印加されたコンデンサを除いた2つのコンデンサの一方の端子に、5/8・VREF±1/2・VREF、すなわち9/16・VREFと11/16・VREFという参照電圧をそれぞれ印加させる。
そして、上位から3ビット目のA/D変換値Doutとして1が制御回路11に出力されると、制御回路11は、コンデンサC1〜C3のうちから11/16・VREFという参照電圧が一方の端子に印加されたコンデンサを選択し、アナログ入力電圧Ain=41/64VREFと11/16・VREFとを比較器12に比較させる。
そして、比較器12は、アナログ入力電圧Ain=41/64VREFと11/16・VREFとを比較した結果、アナログ入力電圧Ain=41/64VREFの方が11/16・VREFよりも小さいと判定すると、上位から4ビット目のA/D変換値Dout(MSB−3)として0を出力する。そして、上位から4ビット目のA/D変換値Doutとして0が出力されると、上位から4ビット目のA/D変換値Doutとして0が逐次比較レジスタ13に保持され、制御回路11に出力される。
ここで、アナログ入力電圧Ain=41/64VREFと11/16・VREFとの比較が行われている時に、制御回路11は、切り替え回路SL1〜SL3を制御することにより、コンデンサC1〜C3のうちから11/16・VREFという参照電圧が一方の端子に印加されたコンデンサを除いた2つのコンデンサの一方の端子に、11/16・VREF±1/2・VREF、すなわち21/32・VREFと23/32・VREFという参照電圧をそれぞれ印加させる。
そして、上位から4ビット目のA/D変換値Doutとして0が制御回路11に出力されると、制御回路11は、コンデンサC1〜C3のうちから21/32・VREFという参照電圧が一方の端子に印加されたコンデンサを選択し、アナログ入力電圧Ain=41/64VREFと21/32・VREFとを比較器12に比較させる。
そして、比較器12は、アナログ入力電圧Ain=41/64VREFと21/32・VREFとを比較した結果、アナログ入力電圧Ain=41/64VREFの方が21/32・VREFよりも小さいと判定すると、上位から5ビット目のA/D変換値Dout(MSB−4)として0を出力する。そして、上位から5ビット目のA/D変換値Doutとして0が出力されると、上位から5ビット目のA/D変換値Doutとして0が逐次比較レジスタ13に保持され、制御回路11に出力される。
ここで、アナログ入力電圧Ain=41/64VREFと21/32・VREFとの比較が行われている時に、制御回路11は、切り替え回路SL1〜SL3を制御することにより、コンデンサC1〜C3のうちから21/32・VREFという参照電圧が一方の端子に印加されたコンデンサを除いた2つのコンデンサの一方の端子に、21/32・VREF±1/2・VREF、すなわち41/64・VREFと43/64・VREFという参照電圧をそれぞれ印加させる。
以下、同様にして、制御回路11は、コンデンサC1〜C3のうちの2つの一方の端子に参照電圧を印加させながら、コンデンサC1〜C3のうちの残りの1つの他方の端子の電圧についての比較を行わせることで、今回の比較動作のためのチャージ動作を前回の比較動作時に行うことが可能となり、逐次比較によるA/D変換処理を高速化することができる。
図4は、本発明の第2実施形態に係るA/D変換動作を示すフローチャートである。なお、図4の例では、A/D変換のビット幅n=10(LSB=0・・・MSB=9)であるものとする。また、Dout(N)はNビット目のA/D変換値Dout、C(i)(i=1,2,3)はコンデンサC1〜C3、Vref(N,C(i))は、コンデンサC(i)を比較動作に用いた場合のNビット目の参照電圧を示す。
図4において、スイッチング回路SW1〜SW3をオンすることで(ステップS1)、アナログ入力電圧AinをコンデンサC1〜C3にそれぞれサンプリングさせた後、スイッチング回路SW1〜SW3をオフする(ステップS2)。
そして、N=9、i=2に設定し(ステップS3)、i=1ならば(ステップS4)、行列[2,3]をaに設定し(ステップS5)、i=2ならば(ステップS6)、行列[1,3]をaに設定し(ステップS7)、i=3ならば、行列[1,2]をaに設定する(ステップS8)。
そして、アナログ入力電圧Ainが、コンデンサC(i)を比較動作に用いた場合のNビット目の参照電圧よりも大きいかどうかを判断し(ステップS10)、アナログ入力電圧Ainが、コンデンサC(i)を比較動作に用いた場合のNビット目の参照電圧以下の場合、Dout(N)を0に設定し(ステップS11)、行列aの要素のうち大きい方をiに設定する(ステップS12)。
一方、アナログ入力電圧Ainが、コンデンサC(i)を比較動作に用いた場合のNビット目の参照電圧よりも大きい場合、Dout(N)を1に設定し(ステップS13)、行列aの要素のうち小さい方をiに設定する(ステップS14)。そして、Nを1ずつデクリメントさせながら(ステップS15)、Nが0より小さくなるまで、ステップS4以降の動作を繰り返す(ステップS9)。
(第3実施形態)
この第3実施形態では、制御回路11は、3つのコンデンサC1〜C3の浮遊容量のチャージ動作を同時に行った後に、コンデンサC1〜C3のうちから1つを選択させて第1の比較動作を行わせ、その第1の比較動作に引き続いて、残りの2つのコンデンサC1〜C3のうちのいずれか1つを選択させて第2の比較動作を行わせることができる。
すなわち、チャージタイミング制御部11aは、Nビット目のA/D変換値Doutを求めるために参照される1つの参照電圧を、コンデンサC1〜C3のうちのいずれか1つの一方の端子に印加させると同時に、(N+1)ビット目のA/D変換値Doutを求めるために参照される可能性のある2つの参照電圧を、コンデンサC1〜C3のうちの残りの2つのコンデンサの一方の端子にそれぞれ印加させることができる。また、比較タイミング制御部11bは、Nビット目のA/D変換値Doutを求めるために参照される1つの参照電圧が一方の端子に印加されたコンデンサC1〜C3のうちのいずれか1つのコンデンサの他方の端子の電圧と所定値との比較を行わせることで、Nビット目のA/D変換値Doutを算出させた後、Nビット目のA/D変換値Doutに応じた参照電圧が一方の端子に印加されたコンデンサC1〜C3のうちのいずれか1つのコンデンサの他方の端子の電圧と所定値との比較を行わせることで、(N+1)ビット目のA/D変換値Doutを確定させることができる。
なお、A/D変換値Doutのビット幅がnビットであるものとすると、上位からNビット目のA/D変換値を求めるために参照される1つの参照電圧Vcは、以下のように設定することができる。
(2±2(N−1)±・・・±2)・VREF/2N+1
ただし、上式において、分子の項の符号においては、上位から(N−1)ビット目のA/D変換値Doutが1ならば+が選択され、上位から(N−1)ビット目のA/D変換値Doutが0ならば−が選択される。
また、上位から(N+1)ビット目のA/D変換値Doutを求めるために参照される可能性のある2つの参照電圧Va、Vbは、以下のように設定することができる。
Vc±VREF/2N+1
図5は、本発明の第3実施形態に係る図1のコンデンサC1〜C3に対する浮遊容量のチャージ動作および比較動作のタイミングを示す図である。
図5において、例えば、アナログ入力電圧Ainが41/64VREFであるものとする。そして、アナログ入力電圧Ain=41/64VREFをA/D変換する場合、図1のスイッチング回路SW1〜SW3をオンすることで、アナログ入力電圧Ain=41/64VREFがコンデンサC1〜C3にそれぞれサンプリングされる。そして、アナログ入力電圧Ain=41/64VREFがコンデンサC1〜C3にそれぞれサンプリングされると、スイッチング回路SW1〜SW3がオフされる。
そして、上位から1ビット目のA/D変換値Doutを求める場合、制御回路11は、切り替え回路SL1〜SL3を制御することにより、図1のコンデンサC1〜C3のうちのいずれか1つの一方の端子には、1/2・VREFという参照電圧を印加させるとともに、コンデンサC1〜C3のうちの残りの2つの一方の端子には、1/2・VREF±1/2・VREF、すなわち1/4・VREFと3/4・VREFという参照電圧をそれぞれ印加させる。
そして、制御回路11は、コンデンサC1〜C3のうちから1/2・VREFという参照電圧が一方の端子に印加されたコンデンサを選択し、アナログ入力電圧Ain=41/64VREFと1/2・VREFとを比較器12に比較させる。そして、比較器12は、アナログ入力電圧Ain=41/64VREFと1/2・VREFとを比較した結果、アナログ入力電圧Ain=41/64VREFの方が1/2・VREFよりも大きいと判定すると、上位から1ビット目のA/D変換値Dout(MSB)として1を出力する。そして、上位から1ビット目のA/D変換値Doutとして1が出力されると、上位から1ビット目のA/D変換値Doutとして1が逐次比較レジスタ13に保持され、制御回路11に出力される。
そして、上位から1ビット目のA/D変換値Doutとして1が制御回路11に出力されると、制御回路11は、コンデンサC1〜C3のうちから3/4・VREFという参照電圧が一方の端子に印加されたコンデンサを選択し、アナログ入力電圧Ain=41/64VREFと3/4・VREFとを比較器12に比較させる。
そして、比較器12は、アナログ入力電圧Ain=41/64VREFと3/4・VREFとを比較した結果、アナログ入力電圧Ain=41/64VREFの方が3/4・VREFよりも小さいと判定すると、上位から2ビット目のA/D変換値Dout(MSB−1)として0を出力する。そして、上位から2ビット目のA/D変換値Doutとして0が出力されると、上位から2ビット目のA/D変換値Doutとして0が逐次比較レジスタ13に保持され、制御回路11に出力される。
次に、上位から3ビット目のA/D変換値Doutを求める場合、制御回路11は、上位から2ビット目のA/D変換値Doutとして0が出力されると、3ビット目の参照電圧として5/8・VREFを選択する。そして、制御回路11は、切り替え回路SL1〜SL3を制御することにより、図1のコンデンサC1〜C3のうちのいずれか1つの一方の端子には、5/8・VREFという参照電圧を印加させるとともに、コンデンサC1〜C3のうちの残りの2つの一方の端子には、5/8・VREF±1/2・VREF、すなわち9/16・VREFと11/16・VREFという参照電圧を印加させる。
そして、制御回路11は、コンデンサC1〜C3のうちから5/8・VREFという参照電圧が一方の端子に印加されたコンデンサを選択し、アナログ入力電圧Ain=41/64VREFと5/8・VREFとを比較器12に比較させる。そして、比較器12は、アナログ入力電圧Ain=41/64VREFと5/8・VREFとを比較した結果、アナログ入力電圧Ain=41/64VREFの方が5/8・VREFよりも大きいと判定すると、上位から3ビット目のA/D変換値Dout(MSB−2)として1を出力する。そして、上位から3ビット目のA/D変換値Doutとして1が出力されると、上位から3ビット目のA/D変換値Doutとして1が逐次比較レジスタ13に保持され、制御回路11に出力される。
そして、上位から3ビット目のA/D変換値Doutとして1が制御回路11に出力されると、制御回路11は、コンデンサC1〜C3のうちから11/16・VREFという参照電圧が一方の端子に印加されたコンデンサを選択し、アナログ入力電圧Ain=41/64VREFと11/16・VREFとを比較器12に比較させる。
そして、比較器12は、アナログ入力電圧Ain=41/64VREFと11/16・VREFとを比較した結果、アナログ入力電圧Ain=41/64VREFの方が11/16・VREFよりも小さいと判定すると、上位から4ビット目のA/D変換値Dout(MSB−3)として0を出力する。そして、上位から4ビット目のA/D変換値Doutとして0が出力されると、上位から4ビット目のA/D変換値Doutとして0が逐次比較レジスタ13に保持され、制御回路11に出力される。
次に、上位から5ビット目のA/D変換値Doutを求める場合、制御回路11は、上位から4ビット目のA/D変換値Doutとして0が出力されると、5ビット目の参照電圧として21/32・VREFを選択する。そして、制御回路11は、切り替え回路SL1〜SL3を制御することにより、図1のコンデンサC1〜C3のうちのいずれか1つの一方の端子には、21/32・VREFという参照電圧を印加させるとともに、コンデンサC1〜C3のうちの残りの2つの一方の端子には、21/32・VREF±1/2・VREF、すなわち41/64・VREFと43/64・VREFという参照電圧をそれぞれ印加させる。
そして、制御回路11は、コンデンサC1〜C3のうちから21/32・VREFという参照電圧が一方の端子に印加されたコンデンサを選択し、アナログ入力電圧Ain=41/64VREFと21/32・VREFとを比較器12に比較させる。そして、比較器12は、アナログ入力電圧Ain=41/64VREFと21/32・VREFとを比較した結果、アナログ入力電圧Ain=41/64VREFの方が21/32・VREFよりも小さいと判定すると、上位から5ビット目のA/D変換値Dout(MSB−4)として0を出力する。そして、上位から5ビット目のA/D変換値Doutとして0が出力されると、上位から5ビット目のA/D変換値Doutとして0が逐次比較レジスタ13に保持され、制御回路11に出力される。
以下、同様にして、制御回路11は、3つのコンデンサC1〜C3の一方の端子に参照電圧を印加させた後、今回の比較動作と次回の比較動作とを連続して行わせることで、次回の比較動作のためのチャージ動作を今回の比較動作のためのチャージ動作時に行うことが可能となり、逐次比較によるA/D変換処理を高速化することができる。
図6は、本発明の第3実施形態に係るA/D変換動作を示すフローチャートである。
図6において、スイッチング回路SW1〜SW3をオンすることで(ステップS21)、アナログ入力電圧AinをコンデンサC1〜C3にそれぞれサンプリングさせた後、スイッチング回路SW1〜SW3をオフする(ステップS22)。
そして、N=9、i=2に設定し(ステップS23)、アナログ入力電圧Ainが、コンデンサC(i)を比較動作に用いた場合のNビット目の参照電圧よりも大きいかどうかを判断する(ステップS25)。そして、アナログ入力電圧Ainが、コンデンサC(i)を比較動作に用いた場合のNビット目の参照電圧以下の場合、Dout(N)を0に設定し(ステップS26)、Nを2で割った余りが0かどうかを判断する(ステップS27)。そして、Nを2で割った余りが0でない場合、iを1だけインクリメントし(ステップS28)、Nを2で割った余りが0である場合、iを2に設定する(ステップS29)。
一方、アナログ入力電圧Ainが、コンデンサC(i)を比較動作に用いた場合のNビット目の参照電圧よりも大きい場合、Dout(N)を1に設定し(ステップS30)、Nを2で割った余りが0かどうかを判断する(ステップS31)。そして、Nを2で割った余りが0でない場合、iを1だけデクリメントし(ステップS32)、Nを2で割った余りが0である場合、iを2に設定する(ステップS33)。そして、Nを1ずつデクリメントさせながら(ステップS34)、Nが0より小さくなるまで、ステップS24以降の動作を繰り返す(ステップS24)。
(第4実施形態)
図7は、本発明の第4実施形態に係るA/D変換器の概略構成を示すブロック図である。
図7において、このA/D変換器では、図1の構成に加え、スイッチング回路SW4、SW5が設けられるとともに、図1の制御回路11の代わりに制御回路21が設けられている。
ここで、スイッチング回路SW4はオンすることで、コンデンサC1、C2の一方の端子を接続することができ、スイッチング回路SW5はオンすることで、コンデンサC2、C3の一方の端子を接続することができる。
また、制御回路21は、上位ビットのA/D変換では、今回の比較動作のためのチャージ動作を前回の比較動作時またはチャージ動作時に行わせ、下位ビットのA/D変換では、チャージ動作および比較動作を各ビットごとに交互に行わせることができる。
すなわち、制御回路21には、上位ビット変換制御部21aおよび下位ビット変換制御部21bが設けられている。そして、上位ビット変換制御部21aは、上位からM(Mは1以上の整数)ビット目までについては、スイッチング回路SW4、SW5をオフさせた状態で、上位からN(Nは1以上M以下の整数)ビット目のA/D変換値が確定する前に、上位から(N+1)ビット目のA/D変換値を求めるために参照される可能性のある2つの参照電圧を、コンデンサC1〜C3のうちのいずれか2つの一方の端子にそれぞれ印加させることができる。そして、Nビット目のA/D変換値の確定後に、Nビット目のA/D変換値に応じた参照電圧が一方の端子に印加されたコンデンサC1〜C3のうちのいずれか1つのコンデンサの他方の端子の電圧と所定値との比較を行わせることで、(N+1)ビット目のA/D変換値を確定させることができる。例えば、上位ビット変換制御部21aは、図3または図5のタイミングに従って、チャージ動作および比較動作を行うことができる。
また、下位ビット変換制御部21bは、上位から(M+1)ビット目以降については、スイッチング回路SW4、SW5をオンさせることで、コンデンサC1〜C3を並列接続してから、K(Kは(M+1)以上の整数)ビット目のA/D変換値を求めるために参照される1つの参照電圧をコンデンサC1〜C3の一方の端子に印加し、そのコンデンサC1〜C3の他方の端子の電圧と所定値との比較を行わせることで、Kビット目のA/D変換値を確定させることができる。
そして、サンプリング期間において、スイッチング回路SW4、SW5がオフした状態で、スイッチング回路SW1〜SW3がオンし、アナログ入力電圧AinがコンデンサC1〜C3に保持される。そして、アナログ入力電圧AinがコンデンサC1〜C3に保持されると、スイッチング回路SW1〜SW3がオフする。そして、制御回路21は、上位からMビット目までについては、各コンデンサC1〜C3の浮遊容量のチャージ期間において、3つの切り替え回路SL1〜SL3のうちの少なくとも2つの切り替え回路を選択し、その選択した切り替え回路のスイッチング素子のいずれか1つを同時にオンさせることで、コンデンサC1〜C3のうちの少なくとも2つの一方の端子に、第1、第2および第3のうちの少なくとも2つの参照電圧をそれぞれ印加させる。
また、制御回路21は、比較器12による比較期間においては、コンデンサC1〜C3のうちのいずれか一つを一回の比較動作時に選択させ、アナログ入力電圧Ainと、第1、第2および第3のうちのいずれか1つの参照電圧との大小関係を判定させることで、Nビット目のA/D変換値Doutを確定させ、次回の比較動作では異なるコンデンサC1〜C3を選択させ、アナログ入力電圧Ainと、第1、第2および第3のうちの残りの2つのいずれか一方の参照電圧との大小関係を判定させることで、(N+1)ビット目のA/D変換値Doutを確定させる。
次に、制御回路21は、上位から(M+1)ビット目以降については、スイッチング回路SW4、SW5をオンさせることで、コンデンサC1〜C3を並列接続させる。そして、コンデンサC1〜C3の浮遊容量のチャージ期間において、Kビット目のA/D変換値を求めるために参照される1つの参照電圧をコンデンサC1〜C3の一方の端子に印加させる。そして、比較器12による比較期間において、参照電圧が一方の端子に印加されたコンデンサC1〜C3の他方の端子の電圧と所定値との比較を行わせることで、Kビット目のA/D変換値を確定させる。
これにより、上位ビットについては、今回の比較動作のためのチャージ動作を前回の比較動作時またはチャージ動作時に行うことが可能となるとともに、下位ビットについては、比較動作に用いられるコンデンサの電荷量を上位ビットのA/D変換時の3倍に増大させることができる。このため、比較器12が1個だけしかない場合においても、ノイズの影響による下位ビットの誤変換を低減させつつ、逐次比較によるA/D変換処理を高速化することが可能となる。
なお、変換精度を向上させるために、Xビット分の冗長性を持つ比較動作を採用し、冗長性を持たせて比較した分をデジタル補正で修正するようにしてもよい。そして、冗長性を持つ比較動作を採用した場合、参照電圧がコンデンサC1〜C3に完全に印加される前に、比較動作を開始することもできる。
(第5実施形態)
図8は、本発明の第5実施形態に係る図7のコンデンサC1〜C3ごとの浮遊容量のチャージ動作および比較動作のタイミングを示す図である。
図8において、フェーズAでは、例えば、上位から7ビット目までは図3と同様の方法でA/D変換する。そして、フェーズBでは、図7の制御回路21は、スイッチング回路SW4、SW5をオンさせることで、コンデンサC1〜C3を並列接続させる。そして、上位から8ビット目のA/D変換値Dout(MSB−7)を求める場合、制御回路21は、切り替え回路SL1〜SL3を制御することにより、上位から8ビット目のA/D変換値を求めるために参照される1つの参照電圧をコンデンサC1〜C3の一方の端子に印加させる。そして、上位から8ビット目のA/D変換値を求めるために参照される1つの参照電圧がコンデンサC1〜C3の一方の端子に印加されると、制御回路21は、その参照電圧が一方の端子に印加されたコンデンサC1〜C3の他方の端子の電圧と所定値との比較を比較器12に行わせることで、8ビット目のA/D変換値を確定させる。
次に、8ビット目のA/D変換値を確定されると、制御回路21は、切り替え回路SL1〜SL3を制御することにより、上位から9ビット目のA/D変換値(MSB−8)を求めるために参照される1つの参照電圧をコンデンサC1〜C3の一方の端子に印加させる。そして、上位から9ビット目のA/D変換値を求めるために参照される1つの参照電圧がコンデンサC1〜C3の一方の端子に印加されると、制御回路21は、その参照電圧が一方の端子に印加されたコンデンサC1〜C3の他方の端子の電圧と所定値との比較を比較器12に行わせることで、9ビット目のA/D変換値を確定させる。
次に、9ビット目のA/D変換値を確定されると、制御回路21は、切り替え回路SL1〜SL3を制御することにより、上位から10ビット目のA/D変換値(MSB−9)を求めるために参照される1つの参照電圧をコンデンサC1〜C3の一方の端子に印加させる。そして、上位から10ビット目のA/D変換値を求めるために参照される1つの参照電圧がコンデンサC1〜C3の一方の端子に印加されると、制御回路21は、その参照電圧が一方の端子に印加されたコンデンサC1〜C3の他方の端子の電圧と所定値との比較を比較器12に行わせることで、10ビット目のA/D変換値を確定させる。
(第6実施形態)
図9は、本発明の第6実施形態に係る図7のコンデンサC1〜C3に対する浮遊容量のチャージ動作および比較動作のタイミングを示す図である。
図9において、フェーズAでは、例えば、上位から7ビット目までは図5と同様の方法でA/D変換する。そして、フェーズBでは、上位から8ビット目以降について、図8のフェーズBと同様の方法でA/D変換する。
図10は、図7の下位ビット変換制御部21bのA/D変換動作を示すフローチャートである。図10の例では、A/D変換のビット幅n=10(LSB=0・・・MSB=9)であるものとし、下位ビット変換制御部21bにてA/D変換されるビットは上位から8ビット目以降であるものとする。また、Vref(N)は、Nビット目の参照電圧を示す。
図10において、N=2に設定する(ステップS41)。そして、アナログ入力電圧Ainが、Nビット目の参照電圧よりも大きいかどうかを判断し(ステップS43)、アナログ入力電圧Ainが、Nビット目の参照電圧以下の場合、Dout(N)を0に設定する(ステップS44)。
一方、アナログ入力電圧Ainが、Nビット目の参照電圧よりも大きい場合、Dout(N)を1に設定する(ステップS45)。そして、Nを1ずつデクリメントさせながら(ステップS46)、Nが0より小さくなるまで、ステップS42以降の動作を繰り返す(ステップS42)。
(第7実施形態)
図11は、本発明の第7実施形態に係るA/D変換器に用いられる比較器の概略構成を示す図である。
図11において、比較器32には、オペアンプ33が設けられている。そして、オペアンプ33の反転入力端子は、スイッチング回路SW6〜SW8をそれぞれ介して図1または図7のコンデンサC1〜C3の他方の端子に接続されるとともに、スイッチング回路SW9を介して所定電位に接続されている。また、オペアンプ33の非反転入力端子は、所定電位に接続され、オペアンプ33の出力端子は、制御回路31に接続されている。
そして、アナログ入力電圧AinをコンデンサC1〜C3にそれぞれサンプリングする場合、制御回路31は、スイッチング回路SW6〜SW9をオンさせることで、コンデンサC1〜C3の他方の端子を所定電位に接続する。そして、制御回路31は、スイッチング回路SW1〜SW3をオンさせることで、コンデンサC1〜C3の一方の端子にアナログ入力電圧Ainを入力し、アナログ入力電圧AinをコンデンサC1〜C3に保持させる。
そして、比較器32にて比較動作を行わせる場合、制御回路31は、スイッチング回路SW9をオフし、1回の比較動作ごとにスイッチング回路SW6〜SW8のいずれか1つをオンさせることで、コンデンサC1〜C3のうちのいずれか1つのコンデンサの他方の端子の電圧をオペアンプ33の反転入力端子に入力する。
なお、図7の下位ビットのA/D変換では、1回の比較動作ごとにスイッチング回路SW6〜SW8を全てオンさせることで、コンデンサC1〜C3の他方の端子の電圧をオペアンプ33の反転入力端子に入力することができる。
(第8実施形態)
図12は、本発明の第8実施形態に係るA/D変換器に用いられる比較器の概略構成を示す図である。
図12において、オペアンプ33の反転入力端子がスイッチング回路SW9を介してオペアンプ33の出力端子に接続されている点を除き、図11の構成と同様である。また、スイッチング回路SW6〜SW9のオン/オフのタイミングも、図11の構成と同様である。
ここで、アナログ入力電圧AinをコンデンサC1〜C3に保持させる時に、スイッチング回路SW9を介してオペアンプ33の反転入力端子をオペアンプ33の出力端子に接続することで、入力オフセットをキャンセルさせることができる。
なお、図7の下位ビットのA/D変換では、1回の比較動作ごとにスイッチング回路SW6〜SW8を全てオンさせることで、コンデンサC1〜C3の他方の端子の電圧をオペアンプ33の反転入力端子に入力することができる。
(第9実施形態)
図13は、本発明の第9実施形態に係るA/D変換器に用いられる比較器の概略構成を示す図である。
図13において、比較器42には、電界効果トランジスタM10〜M13が設けられている。そして、電界効果トランジスタM10のドレインは、負荷素子43を介して電源電位AVDDに接続されるとともに、制御回路41に接続され、電界効果トランジスタM11〜M13のドレインは、スイッチング回路SW11〜SW13をそれぞれ介し、さらに負荷素子43を介して電源電位AVDDに接続されている。また、電界効果トランジスタM10〜M13のソースは、電流源44を介してグランド電位に接続されている。また、電界効果トランジスタM10のゲートは、所定電位に接続され、電界効果トランジスタM11〜M13のゲートは、図1または図7のコンデンサC1〜C3の他方の端子にそれぞれ接続されるとともに、スイッチング回路SW14〜SW16をそれぞれ介して所定電位に接続されている。なお、負荷素子43は、抵抗やトランジスタなどで構成することができる。
そして、アナログ入力電圧AinをコンデンサC1〜C3にそれぞれサンプリングする場合、制御回路41は、スイッチング回路SW11〜SW16をオンさせることで、コンデンサC1〜C3の他方の端子を所定電位に接続する。そして、制御回路41は、スイッチング回路SW1〜SW3をオンさせることで、コンデンサC1〜C3の一方の端子にアナログ入力電圧Ainを入力し、アナログ入力電圧AinをコンデンサC1〜C3に保持させる。
そして、比較器42にて比較動作を行わせる場合、制御回路41は、スイッチング回路SW14〜SW16をオフし、1回の比較動作ごとにスイッチング回路SW11〜SW13のいずれか1つをオンさせることで、コンデンサC1〜C3のうちのいずれか1つのコンデンサの他方の端子の電圧に対応した電流を電界効果トランジスタM11〜M13にそれぞれ流し、電界効果トランジスタM10に流れる電流との差分を出力させる。
ここで、コンデンサC1〜C3の他方の端子の電圧を電界効果トランジスタM11〜M13のゲートにそれぞれ入力することで、スイッチング回路SW11〜SW13のスイッチングノイズがコンデンサC1〜C3の他方の端子の電圧に重畳させるのを防止することが可能となり、A/D変換精度の劣化を低減することができる。
なお、図7の下位ビットのA/D変換では、1回の比較動作ごとにスイッチング回路SW11〜SW13を全てオンさせることで、コンデンサC1〜C3の他方の端子の電圧に対応した電流を電界効果トランジスタM11〜M13にそれぞれ流し、電界効果トランジスタM10に流れる電流との差分を出力させることができる。
(第10実施形態)
図14は、本発明の第10実施形態に係るA/D変換器に用いられる比較器の概略構成を示す図である。
図14において、比較器52には、図13の電界効果トランジスタM10の代わりに電界効果トランジスタM11´〜M13´およびスイッチング回路SW11´〜SW13´が設けられている。そして、電界効果トランジスタM11´〜M13´のドレインは、スイッチング回路SW11´〜SW13´をそれぞれ介し、さらに負荷素子43を介して電源電位AVDDに接続されている。また、電界効果トランジスタM11´〜M13´のソースは、電流源44を介してグランド電位に接続されている。また、電界効果トランジスタM11´〜M13´のゲートは、所定電位に接続されている。
そして、アナログ入力電圧AinをコンデンサC1〜C3にそれぞれサンプリングする場合、制御回路51は、スイッチング回路SW11〜SW16、SW11´〜SW13´をオンさせることで、コンデンサC1〜C3の他方の端子を所定電位に接続する。そして、制御回路51は、スイッチング回路SW1〜SW3をオンさせることで、コンデンサC1〜C3の一方の端子にアナログ入力電圧Ainを入力し、アナログ入力電圧AinをコンデンサC1〜C3に保持させる。
そして、比較器52にて比較動作を行わせる場合、制御回路51は、スイッチング回路SW14〜SW16をオフし、1回の比較動作ごとにスイッチング回路SW11〜SW13のいずれか1つを、スイッチング回路SW11´〜SW13´のいずれか1つにそれぞれ同期させながらオンさせることで、コンデンサC1〜C3のうちのいずれか1つのコンデンサの他方の端子の電圧に対応した電流を電界効果トランジスタM11〜M13にそれぞれ流すとともに、電界効果トランジスタM11´〜M13´のうちのいずれか1つにもそれぞれ流すことで、電界効果トランジスタM11´〜M13´のうちのいずれか1つに流れる電流との差分を出力させる。
ここで、アナログ入力電圧Ainをサンプリングする場合、比較器52の反転入力と出力とを接続するオートゼロという技術を用いることで、入力オフセットをキャンセルさせることが可能となるとともに、コンデンサC1〜C3の他方の端子の電圧を電界効果トランジスタM11〜M13のゲートにそれぞれ入力することで、スイッチング回路によるクロックフィードスルー、チャージインジェクションを防ぐことができ、A/D変換精度の劣化を低減することができる。
なお、図7の下位ビットのA/D変換では、1回の比較動作ごとにスイッチング回路SW11〜SW13、SW11´〜SW13´を全てオンさせることで、コンデンサC1〜C3の他方の端子の電圧に対応した電流を電界効果トランジスタM11〜M13にそれぞれ流すとともに、電界効果トランジスタM11´〜M13´にも電流を流し、電界効果トランジスタM11´〜M13´に流れる電流との差分を出力させることができる。
また、上述した実施形態では、第1、第2および第3の参照電圧をコンデンサC1〜C3の一方の端子にそれぞれ入力する参照電圧発生回路として、直列抵抗RAおよび切り替え部SLを用いる方法について説明したが、参照電圧発生回路は、直列抵抗RAおよび切り替え部SLを用いて構成する方法に限定されることなく、それ以外の構成を用いるようにしてもよい。
(第11実施形態)
図15は、本発明の第11実施形態に係るA/D変換器に用いられる参照電圧発生回路の概略構成を示す図である。
図15において、オペアンプ61の反転入力端子は、スイッチング回路SE1〜SEnをそれぞれ介して抵抗RE1〜REnに接続されるとともに、抵抗RE0を介してオペアンプ61の出力端子に接続されている。また、オペアンプ61の非反転入力端子は、グランド電位に接続されている。
ここで、抵抗RE1の抵抗値をRとすると、抵抗RE2の抵抗値は2×R、抵抗RE3の抵抗値は2×R、・・・、抵抗REnの抵抗値は2(n−1)×Rに設定することができる。また、a1を上位から1ビット目のA/D変換値、a2を上位から2ビット目のA/D変換値、a3を上位から3ビット目のA/D変換値、・・・、anを上位からnビット目のA/D変換値とすると、スイッチング回路SE1〜SEnは、A/D変換値(a1、a2、a3、・・・、an)でオン/オフ制御することができる。例えば、anが1ならスイッチング回路SEnはオン、anが0ならスイッチング回路SEnはオフさせることができる。
そして、A/D変換値(a1、a2、a3、・・・、an)に基づいてスイッチング回路SE1〜SEnをオン/オフ制御することで、A/D変換値(a1、a2、a3、・・・、an)に対応したアナログ電圧をオペアンプ61から出力させることができる。
そして、第1、第2および第3の参照電圧を発生する参照電圧発生回路として図15の参照電圧発生回路を用いる場合、この参照電圧発生回路を図1または図7のコンデンサC1〜C3にそれぞれ対応させて3個分だけ設けることができる。
ここで、図1または図7の直列抵抗RAおよび切り替え部SLを参照電圧発生回路として用いた場合、2個の抵抗および3×2個のスイッチング素子が必要になるのに対して、図15の参照電圧発生回路では、3×(n+1)個の抵抗および3×n個のスイッチング素子で済ませることができ、A/D変換のビット幅nが大きい場合には、参照電圧発生回路に必要な抵抗およびスイッチング素子の個数を大幅に削減することができる。
(第12実施形態)
図16は、本発明の第12実施形態に係るA/D変換器に用いられる参照電圧発生回路の概略構成を示す図である。
図16において、オペアンプ71の非反転入力端子は、抵抗RDn+1、RDn+2、RDn+3、・・・、RD2nを順次介してグランド電位に接続されるとともに、抵抗RD2n+1を介してグランド電位に接続されている。また、抵抗RD2n+1、RDn+1、RDn+2、RDn+3、・・・、RD2nの各接続点は、スイッチング回路SD1〜SDnをそれぞれ介して抵抗RD1〜RDnにそれぞれ接続されている。また、オペアンプ71の反転入力端子はオペアンプ71の出力端子に接続されている。
ここで、抵抗RD1の抵抗値を2Rとすると、抵抗RD2〜RDn、RD2n、RD2n+1の抵抗値は2R、抵抗RDn+1〜RD2n−1の抵抗値はRに設定することができる。また、a1を上位から1ビット目のA/D変換値、a2を上位から2ビット目のA/D変換値、a3を上位から3ビット目のA/D変換値、・・・、anを上位からnビット目のA/D変換値とすると、スイッチング回路SD1〜SDnは、A/D変換値(a1、a2、a3、・・・、an)でオン/オフ制御することができる。
そして、A/D変換値(a1、a2、a3、・・・、an)に基づいてスイッチング回路SD1〜SDnをオン/オフ制御することで、A/D変換値(a1、a2、a3、・・・、an)に対応したアナログ電圧をオペアンプ71から出力させることができる。
そして、第1、第2および第3の参照電圧を発生する参照電圧発生回路として図16の参照電圧発生回路を用いる場合、この参照電圧発生回路を図1または図7のコンデンサC1〜C3にそれぞれ対応させて3個分だけ設けることができる。
ここで、図1または図7の直列抵抗RAおよび切り替え部SLを参照電圧発生回路として用いた場合、2個の抵抗および3×2個のスイッチング素子が必要になるのに対して、図16の参照電圧発生回路では、3×(2n+1)個の抵抗および3×n個のスイッチング素子で済ませることができ、A/D変換のビット幅nが大きい場合には、参照電圧発生回路に必要な抵抗およびスイッチング素子の個数を大幅に削減することが可能となるとともに、抵抗値がRと2Rの2種類の抵抗を用意すればよく、高精度で温度特性も良好な参照電圧を発生させることができる。
本発明の第1実施形態に係るA/D変換器の概略構成を示すブロック図。 図1のA/D変換器における参照電圧VREFの遷移状態を示す図。 本発明の第2実施形態に係る図1のコンデンサC1〜C3ごとの浮遊容量のチャージ動作および比較動作のタイミングを示す図。 本発明の第2実施形態に係るA/D変換動作を示すフローチャート。 本発明の第3実施形態に係る図1のコンデンサC1〜C3に対する浮遊容量のチャージ動作および比較動作のタイミングを示す図。 本発明の第3実施形態に係るA/D変換動作を示すフローチャート。 本発明の第4実施形態に係るA/D変換器の概略構成を示すブロック図。 本発明の第5実施形態に係る図7のコンデンサC1〜C3ごとの浮遊容量のチャージ動作および比較動作のタイミングを示す図。 本発明の第6実施形態に係る図7のコンデンサC1〜C3に対する浮遊容量のチャージ動作および比較動作のタイミングを示す図。 図7の下位ビット変換制御部21bのA/D変換動作を示すフローチャート。 本発明の第7実施形態に係るA/D変換器に用いられる比較器の概略構成を示す図。 本発明の第8実施形態に係るA/D変換器に用いられる比較器の概略構成を示す図。 本発明の第9実施形態に係るA/D変換器に用いられる比較器の概略構成を示す図。 本発明の第10実施形態に係るA/D変換器に用いられる比較器の概略構成を示す図。 本発明の第11実施形態に係るA/D変換器に用いられる参照電圧発生回路の概略構成を示す図。 本発明の第12実施形態に係るA/D変換器に用いられる参照電圧発生回路の概略構成を示す図。
符号の説明
RA 直列抵抗
R1〜Rx、RE0〜REn、RDn〜RD2n+1 抵抗
SL 切り替え部
SL1〜SL3 切り替え回路
SW1〜SW16、SW11´〜SW13´、SE1〜SEn、SD1〜SDn スイッチング回路
C1〜C3 コンデンサ
11、21、31、41、51 制御回路
11a チャージタイミング制御部
11b 比較タイミング制御部
12、32、42、52 比較器
13 逐次比較レジスタ
21a 上位ビット変換制御部
21b 下位ビット変換制御部
33、61、62 オペアンプ
43 負荷素子
44 電流源
M10〜M13、M11´〜M13´ 電界効果トランジスタ

Claims (5)

  1. 第1、第2および第3のスイッチング回路とそれぞれ協働してアナログ入力電圧をそれぞれサンプリングする第1、第2および第3のコンデンサと、
    前記第1、第2および第3のコンデンサごとに第1、第2および第3の参照電圧を発生し、前記第1、第2および第3のコンデンサの一方の端子に印加する参照電圧発生回路と、
    前記第1、第2および第3のコンデンサの他方の端子の電圧をそれぞれ所定値と比較することで、前記アナログ入力電圧と、前記第1、第2および第3の参照電圧との大小関係を判定する比較器と、
    上位からN(Nは1以上の整数)ビット目のA/D変換値が確定する前に、上位から(N+1)ビット目のA/D変換値を求めるために参照される可能性のある2つの参照電圧を、前記第1、第2および第3のコンデンサのうちのいずれか2つの一方の端子にそれぞれ印加させるチャージタイミング制御部と、
    前記Nビット目のA/D変換値の確定後に、前記Nビット目のA/D変換値に応じた参照電圧が一方の端子に印加された前記第1、第2および第3のコンデンサのうちのいずれか1つのコンデンサの他方の端子の電圧と所定値との比較を行わせることで、前記(N+1)ビット目のA/D変換値を確定させる比較タイミング制御部とを備えることを特徴とするA/D変換器。
  2. 前記比較タイミング制御部は、前記(N+1)ビット目のA/D変換値を求めるために参照される可能性のある2つの参照電圧が、前記第1、第2および第3のコンデンサのうちのいずれか2つの一方の端子にそれぞれ印加されている期間に、残りの1つのコンデンサの他方の端子の電圧と所定値との比較を行わせることで、前記Nビット目のA/D変換値を算出させることを特徴とする請求項1に記載のA/D変換器。
  3. 前記チャージタイミング制御部は、前記Nビット目のA/D変換値を求めるために参照される1つの参照電圧を、前記第1、第2および第3のコンデンサのうちのいずれか1つの一方の端子に印加させると同時に、前記(N+1)ビット目のA/D変換値を求めるために参照される可能性のある2つの参照電圧を、残りの2つのコンデンサの一方の端子にそれぞれ印加させ、
    前記比較タイミング制御部は、前記Nビット目のA/D変換値を求めるために参照される1つの参照電圧が一方の端子に印加されたコンデンサの他方の端子の電圧と所定値との比較を行わせることで、前記Nビット目のA/D変換値を算出させた後、前記Nビット目のA/D変換値に応じた参照電圧が一方の端子に印加された前記第1、第2および第3のコンデンサのうちのいずれか1つのコンデンサの他方の端子の電圧と所定値との比較を行わせることで、前記(N+1)ビット目のA/D変換値を確定させることを特徴とする請求項1に記載のA/D変換器。
  4. 第1、第2および第3のスイッチング回路とそれぞれ協働してアナログ入力電圧をそれぞれサンプリングする第1、第2および第3のコンデンサと、
    前記第1および第2のコンデンサを接続する第4のスイッチング回路と、
    前記第2および第3のコンデンサを接続する第5のスイッチング回路と、
    前記第1、第2および第3のコンデンサごとに第1、第2および第3の参照電圧を発生し、前記第1、第2および第3のコンデンサの一方の端子に印加する参照電圧発生回路と、
    前記第1、第2および第3のコンデンサの他方の端子の電圧をそれぞれ所定値と比較することで、前記アナログ入力電圧と、前記第1、第2および第3の参照電圧との大小関係を判定する比較器と、
    上位からM(Mは1以上の整数)ビット目までについては、前記第4および第5のスイッチング回路をオフさせた状態で、上位からN(Nは1以上M以下の整数)ビット目のA/D変換値が確定する前に、上位から(N+1)ビット目のA/D変換値を求めるために参照される可能性のある2つの参照電圧を、前記第1、第2および第3のコンデンサのうちのいずれか2つの一方の端子にそれぞれ印加させ、前記Nビット目のA/D変換値の確定後に、前記Nビット目のA/D変換値に応じた参照電圧が一方の端子に印加された前記第1、第2および第3のコンデンサのうちのいずれか1つのコンデンサの他方の端子の電圧と所定値との比較を行わせることで、前記(N+1)ビット目のA/D変換値を確定させる上位ビット変換制御部と、
    上位から(M+1)ビット目以降については、前記第4および第5のスイッチング回路をオンさせることで、前記第1、第2および第3のコンデンサの一方の端子を接続してから、K(Kは(M+1)以上の整数)ビット目のA/D変換値を求めるために参照される1つの参照電圧を前記第1、第2および第3のコンデンサの一方の端子に印加させ、前記参照電圧が一方の端子に印加された前記第1、第2および第3のコンデンサの他方の端子の電圧と所定値との比較を行わせることで、前記Kビット目のA/D変換値を確定させる下位ビット変換制御部とを備えることを特徴とするA/D変換器。
  5. 前記比較器は、
    第1、第2および第3のコンデンサの他方の端子の電圧のうちのいずれか少なくとも1つを選択して所定値との比較を行わせる選択回路と、
    前記アナログ入力電圧が前記第1、第2および第3のコンデンサの一方の端子を介してサンプリングされる時に、前記第1、第2および第3のコンデンサの他方の端子を所定の電位に接続する第6のスイッチング回路とを備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のA/D変換器。
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