JP4968651B2 - プリント配線基板穿孔用水溶性樹脂組成物、該組成物よりなるシート及びかかるシートを用いたプリント配線基板の穿孔方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多層プリント配線基板等の積層板にスルーホールを形成させるための孔あけ(穿孔)加工に有用なプリント配線基板穿孔用水溶性樹脂組成物、該組成物よりなるシート及びかかるシートを用いたプリント配線基板の穿孔方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
プリント配線基板等の積層基板にスルーホールを穿孔する場合は、孔径が大きい場合は基板に直接ドリルを当てて穿孔が行われるが、孔径の小さい汎用品の基板では、一般に上記基板上にアルミニウム箔等の金属薄膜と各種の水溶性化合物の層を配置し、ドリル、錐、あるいはパンチャー等を用いて貫孔している。
上記方法において、水溶性化合物膜の使用は、基板表面の凹凸が原因となるドリルビット部の逃げを防止して目的とするスルーホール部の位置にドリル先端部を正確に設定する、つまり加工位置精度の確保の目的で用いられ、更にアルミニウム箔の使用は基板の穿孔終了後、ドリルの引抜きの際に基板上の銅面の剥離防止、いわゆるバリ防止と共に穿孔時に発生するスルーホール部の発熱に帰因するスルーホール部の目づまりや切削クズの付着のトラブルを避けるためのもので、かかるアルミニウム箔/水溶性化合物膜の積層利用によって効率よくスルーホール加工を実施している。その上、水溶性化合物膜は、長期間放置しても可塑性が低下せず、穿孔終了後に基板を水洗することによって、基板からの除去が可能であるというメリットも持っている。
【0003】
かかる目的で使用する水溶性化合物を示す公知文献として、例えば、▲1▼特開平4−92488号公報、▲2▼特開平4−92494号公報には、基板の片面あるいは両面にポリエチレングリコール,ポリプロピレングリコールを配置することが、▲3▼特開平7-96499号公報にはポリアルキレンオキシド化合物と多価カルボン酸及び又はジイソシアネート化合物よりなる水溶性高分子を、▲4▼特開平10-6298号公報ではかかる水溶性高分子と金属化合物よりなる組成物を配置すること等がいずれも記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記▲1▼、▲2▼の開示技術では、スルーホールの穿孔時に水溶性化合物膜面にべたつきが生じ易く、特に高湿度雰囲気下等の水分が多い条件下でのスルーホール部の加工位置精度が低下したり、又、水溶性化合物を膜状で使用する時に、成形性に劣りシート状に成形しにくいというような問題点を有している。
又、上記▲3▼、▲4▼の開示技術でも、特にドリル径が0.15mmのように細い場合はその精度、特に連続して穿孔を実施する場合の加工位置精度の点で改善の余地がある。
更に▲1▼〜▲4▼のいずれの開示技術も近時のより高度な品質要求の一つであるめっき付きまわり性、つまりスルーホール内にめっきを施す場合、均一なめっき加工が実施できるという点では更なる改良が必要である。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明者らが鋭意検討した結果、ポリビニルアルコール系樹脂55〜90重量%及びポリオキシアルキレン化合物10〜45重量%を含有してなるプリント配線基板穿孔用水溶性樹脂組成物が、かかる欠点を解決しうることを見いだし本発明を完成した。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の水溶性樹脂組成物について述べる。
本発明の水溶性樹脂組成物は、ポリビニルアルコール系樹脂及び必要に応じて更にポリオキシアルキレン化合物を配合してなるもので、かかるポリビニルアルコール系樹脂は、変性されていてもよく、該ポリビニルアルコールは酢酸ビニルを単独重合し、更にそれをケン化して製造される。また変性ポリビニルアルコールは酢酸ビニルと他の不飽和単量体との重合体をケン化して製造されたり、ポリビニルアルコールを後変性して製造される。
上記で他の不飽和単量体としては、例えばエチレン、プロピレン、イソブチレン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オクタデセン等のオレフィン類、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸等の不飽和酸類あるいはその塩あるいはモノ又はジアルキルエステル等、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル類、アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド類、エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホン酸あるいはその塩、アルキルビニルエーテル類、N−アクリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライド、アリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルアリルビニルケトン、N−ビニルピロリドン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ポリオキシエチレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシプロピレン(メタ)アリルエーテルなどのポリオキシアルキレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリルアミド等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシエチレン(1−(メタ)アクリルアミドー1,1−ジメチルプロピル)エステル、ポリオキシエチレンビニルエーテル、ポリオキシプロピレンビニルエーテル、ポリオキシエチレンアリルアミン、ポリオキシプロピレンアリルアミン、ポリオキシエチレンビニルアミン、ポリオキシプロピレンビニルアミン等が挙げられる。
又後変性の方法としては、ポリビニルアルコールをアセト酢酸エステル化、アセタール化、ウレタン化、エーテル化、グラフト化、リン酸エステル化、オキシアルキレン化する方法等が挙げられる。
【0007】
かかるポリビニルアルコール系樹脂の中でも、ケン化度が65モル%以上のものが好ましく、更には70〜100モル%、特には75〜99モル%が有利である。かかるケン化度が65モル%未満では水溶性が悪くなり、穿孔後の水洗に労力を要し好ましくない。
【0008】
又、4重量%水溶液の粘度は2.5〜100mPa・sが好ましく、更には2.5〜70mPa・s、特には2.5〜60mPa・sが有利である。該粘度が2.5mPa・s未満では、本発明の水溶性樹脂組成物をフィルムの形状にして使用する時に強度が劣り穿孔時にフィルムの破壊が起ることがあり、一方100mPa・sを越えるとフィルム、シートへの製膜性が悪くなり好ましくない。尚、上記粘度はJIS K 6726に準じて測定されるものである。
【0009】
本発明の水溶性樹脂組成物に可塑性を付与し、基板の金属との接着性やアルミニウム箔との接着性の向上あるいはフィルム状とした時のそりや割れ防止のためにポリオキシアルキレン化合物混合され、かかる効果は該組成物をフィルム状で用いる時、フィルム製造後それを長期にわたって保存される時に顕著に発揮される。
但し、その配合量は組成物全体の10〜45重量%であり、更には15〜45重量%の範囲とするのが望ましい。この範囲においては前述した公知技術におけるような欠点はほとんど発現せず、ポリビニルアルコール系樹脂の弱点を補強するという独自な効果が発揮できる。
【0010】
該ポリオキシアルキレン化合物としては、ポリアルキレングリコール及びポリアルキレングリコールのモノエーテル化物、モノエーテルモノエステル化物、ジエーテル化物、モノエステル化物、ジエステル化物等が挙げられ、かかるポリアルキレングリコールとして具体的には、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール等が例示される。
モノエーテル化物としては、ポリオキシエチレンモノオレイルエーテル、ポリオキシエチレンモノセチルエーテル、ポリオキシエチレンモノステアリルエーテル、ポリオキシエチレンモノラウリルエーテル、ポリオキシエチレンモノドデシルエーテル、ポリオキシエチレンモノノニルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンモノオクチルフェニルエーテルが例示される。モノエーテルモノエステル化物としてはメトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、プロポキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレートが例示される。ジエテール化物としては、ポリオキシエチレンジオレイルエーテル、ポリオキシエチレンジセチルエーテル、ポリオキシエチレンジステアリルエーテル、ポリオキシエチレンジラウリルエーテル、ポリオキシエチレンジドデシルエーテル、ポリオキシエチレンジノニルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンジオクチルフェニルエーテル等が例示される。
【0011】
モノエステル化物としては、ポリオキシエチレンモノ(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンモノラウレート、ポリオキシエチレンモノステアレート、ポリオキシエチレンモノ牛脂肪酸エステル、ポリグルセリンモノステアレート等が例示され、ジエステル化物としては、ポリオキシエチレンジ(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレンジオレエート、ポリオキシエチレンジラウレート、ポリオキシエチレンジステアレート、ポリオキシエチレンジ牛脂肪酸エステル、ポリグルセリンジステアレート等が例示される。
【0012】
上記ポリオキシアルキレン化合物の重量平均分子量としては、300〜10000が有利である。重量平均分子量が300未満では、本発明の水溶性樹脂組成物をフィルム又はシート状にして長期間放置する場合に、ブリードアウトがおこる原因となり、重量平均分子量が10000を越えると、水溶性の低下の原因となり好ましくない。
【0013】
本発明の水溶性樹脂組成物には、必要に応じて、非イオン界面活性剤等の滑剤、防錆剤、リン酸エステル類等の安定剤の他、無機粉体等の公知の添加剤を添加しても差し支えない。
【0014】
本発明の水溶性樹脂組成物をプリント配線基板穿孔用シートとして用いる(以下穿孔用シートと称する)場合、水溶性樹脂組成物を単独のフィルム又はシートとして、あるいは基材に該組成物をラミネートした積層シートとして利用され、実用的には積層シートが有利である。
【0015】
かかる本発明の穿孔用シートは、例えば次の方法により製造される。
単独のフィルムあるいはシートとするには、例えば溶液流延法、Tダイやインフレーションでの溶融押出法、またはカレンダ法等の汎用の製膜手段を採用すれば良い。かかる製膜の時、組成物は水溶液として用いられたり、ペレット状のものが用いられる。ポリビニルアルコール系樹脂とポリオキシアルキレン化合物を併用して水溶液とする場合は、先ずポリビニルアルコール系樹脂を水に溶解させた後、ポリオキシアルキレン化合物を添加するのが好ましい。
かかる穿孔用シートの厚みとしては、60〜1000μmの範囲に設定することが好ましい。
【0016】
上記の方法で得られた穿孔用シートの含水率は1〜10重量%になるように調整するのが好ましく、更には、1〜7重量%が好ましい。
かかる含水率が1重量%未満ではシート又はフィルムの成形時にクラックが発生し易く、10重量%を越えると成形機からのフィルム剥離性が劣り好ましくない。
【0017】
積層シートとして用いる場合、基材としては、特に限定するものではないが金属箔、プラスチックフィルム、プラスチックシートが好ましい。中でも、アルミニウム,亜鉛,鉄等の金属箔が好ましい。基材の厚みは、通常50〜300μmが好ましく、更には100〜250μmに設定される。
【0018】
該積層シートにおける水溶性樹脂組成物層の厚みは、10〜700μmの範囲に設定することが好ましい。また、穿孔用シート全体の厚みは、特に限定するものではないが、60〜1000μmの範囲となるよう設定する。
【0019】
積層シートは、金属箔等の基材に水溶性樹脂組成物をラミネートしたもので、具体的にはポリビニルアルコール系樹脂を水に溶解し、必要に応じて更にそれにポリオキシアルキレン化合物を添加して溶解し、この溶液を上記基材面にコーティングし、その後40〜100℃の温度で水分を除去して、水溶性樹脂組成物層を形成して製造されたり、また、基材上に上記で述べた水溶性樹脂組成物単独で作製したフィルムあるいはシートを熱圧着法やドライラミ法でラミネートして製造される。
積層シートの場合も水溶性樹脂組成物層の含水率は上記の単独層の時と同様の範囲に調整するのが好ましい。
【0020】
上記穿孔用シートを用いてプリント配線基板を穿孔する方法は、次の様にして行われる。
まず用いられるプリント配線基板は、通常は銅等の金属箔と電気絶縁体とが積層され一体化した基板であり、例えば外層に金属箔を配置したエポキシ基板等の金属箔張積層板,内層にプリント配線回路を有する多層積層板,内層にプリント配線回路を有する金属箔張積層板,金属箔張プラスチックフィルム等が挙げられる。
【0021】
上記基板の片面又は両面に本発明の穿孔用シートを配置し、このシートを介してプリント配線基板の所定の位置に、ドリルあるいは錐等により所定の大きさのスルーホールを穿孔する。
該穿孔用シートが積層シートの場合は、シートの基材面とプリント配線基板面が接するように配置するのが加工位置精度を上げる点で好ましい。
また、複数枚のプリント配線基板を積層して同時に穿孔することも可能である。
【0022】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
なお、例中「%」、「部」とあるのは、断りのない限り重量基準を意味する。
【0023】
実施例1
ケン化度78モル%、4%水溶液の粘度が13mPa・sのポリビニルアルコール(日本合成化学工業社製「ゴーセノールKM−11」)71部を水400部に溶解し、更に重量平均分子量600のポリエチレングリコール(キシダ化学社製「PEG600」)29部を添加して溶解し、水溶性樹脂組成物の水溶液を得た。
【0024】
上記水溶液を厚さ100μmのアルミニウム箔上に35ミルのアプリケーターを用いてコーティングして、65℃で96時間乾燥して膜厚160μmの塗膜を形成させ、該層の含水率が2%の穿孔用シートを得た。
【0025】
次に厚さ18μmの銅箔が両面に積層された全厚0.4mmのプリント配線基板を2枚重ね、その上に穿孔用シートをそのアルミニウム箔面が銅面と接触するように配置して、室温、30%RHの条件下で0.15mmφのドリルにて2枚の基板を貫通する1000穴のスルーホールを形成した。得られた穿孔基板についてスルーホールの加工位置精度、めっき付きまわり性、水溶性樹脂組成物層の除去性を以下の様に評価した。また、上記穿孔用シートの可塑性を評価するために穿孔用シートを30%RHの条件下で3ケ月放置してから同様の操作を行った。
【0026】
(加工位置精度)
穴の中心部を実測し、予め決められた位置とのズレをデジタル測長機(大日本スクリーン社製「DR−555−D」)にて測定し1枚目、2枚目の1、500、1000穴目の平均値を算出して、標準偏差σを求め、(平均値+3σ)値を算出し以下の様に評価した。
○・・・ドリル径の20%未満
△・・・ドリル径の20〜30%未満
×・・・ドリル径の30%以上
【0027】
(めっき付きまわり性)
穿孔基板に銅めっき(めっき浴:メルテックス社製「カパーグリーム125 」)を付け、1、2枚目の基板750穴、1000穴目の断面を確認し以下のように評価した。
○・・・すべての穴の銅めっきが均一に付いている
△・・・いずれか1つの穴の銅めっきの均一性が劣る
×・・・2つ以上の穴の銅めっきの均一性が劣る
【0028】
(除去性)
穿孔基板上に配置している穿孔用シート面に20℃の水をフルコーン型スプレーノズルより0.1MPaで噴射して、水の当り始めから水溶性樹脂組成物層が目視で完全に溶解するまでの時間を測定し、以下の様に評価した。
○・・・90秒未満
△・・・90〜120秒未満
×・・・120秒以上
【0029】
(可塑性)
ドリル穿孔を実施した時の穿孔用シートの様子を観察し以下の様に評価した。
○・・・シートに変化なし
△・・・シートのそりがみられたり、シートの端部でアルミ箔との剥離が見られた。
×・・・シートが割れたり、シートの全面でアルミ箔との剥離が見られた。
【0030】
比較例1
実施例1のポリエチレングリコール(キシダ化学社製「PEG600」)29部の添加を省略した以外は実施例1と同様に水溶性樹脂組成物及び穿孔用シートを作製して同様に評価した。
【0031】
実施例
実施例1で用いたポリビニルアルコールに替えて、ケン化度75モル%、4%水溶液粘度7mPa・sのポリビニルアルコールを使用した以外は実施例1と同様に水溶性樹脂組成物及び穿孔用シートを作製して同様に評価した。
【0032】
実施例
実施例1で用いたポリビニルアルコールに替えて、ケン化度88モル%、4%水溶液粘度52mPa・sのポリビニルアルコールを使用した以外は実施例1と同様に水溶性樹脂組成物及び穿孔用シートを作製して同様に評価した。
【0033】
実施例
実施例1で用いたポリエチレングリコール(キシダ化学社製「PEG600」)に替えて、重量平均分子量が2080のメトキシポリエチレングリコールメタクリレートの50%水溶液(第一工業製薬社製「NFバイソマーS20W」)58部を添加した以外は実施例1と同様に水溶性樹脂組成物及び穿孔用シートを作製して同様に評価した。
【0034】
実施例
実施例1においてポリビニルアルコールの配合量を80部に変更し、ポリエチレングリコールの配合量を20部に変更した以外は実施例1と同様に水溶性樹脂組成物及び穿孔用シートを作製して同様に評価した。
【0035】
実施例
実施例1で調製した水溶性樹脂組成物の水溶液を、93℃に調整した鉄製の回転熱ドラムに流延して製膜し、含水率が6%となるまで乾燥して、厚さ240μmの穿孔用シートを得、かかるシートを実施例1と同様の基板上に配置して、同様に評価した。
【0036】
比較例
実施例1のポリエチレングリコール40部を用いてその15%水溶液を使用して実施例1と同様に穿孔用シートを作製して、実施例1と同様に評価した。
実施例、比較例の評価結果を表1に示した。
【0037】
〔表1〕
加工位置精度 めっき付きまわり性 除去性 可塑性
実施例1 ○ ○ ○ ○
実施例2 ○ ○ ○ ○
実施例3 ○ ○ ○ ○
実施例4 ○ ○ ○ ○
実施例5 ○ ○ ○ ○
実施例6 ○ ○ ○ ○
比較例1 ○ ○ ○ △
比較例2 × × × ○
【0038】
【発明の効果】
本発明のプリント配線基板穿孔用水溶樹脂組成物は、ポリビニルアルコール系樹脂55〜90重量%及びポリオキシアルキレン化合物10〜45重量%を含有しているため、該組成物を成形したシートを使用してプリント配線基板の穿孔を行う時、穿孔時の加工位置精度やめっき付きまわり性、長期間放置後の該シートの可塑性に優れ、穿孔後の該シートの除去性も良好である。

Claims (7)

  1. ポリビニルアルコール系樹脂55〜90重量%及びポリオキシアルキレン化合物10〜45重量%を含有してなることを特徴とするプリント配線基板穿孔用水溶性樹脂組成物。
  2. ポリビニルアルコール系樹脂のケン化度が65モル%以上でかつ4重量%水溶液の粘度が2.5〜100mPa・sであることを特徴とする請求項1記載のプリント配線基板穿孔用水溶性樹脂組成物。
  3. ポリオキシアルキレン化合物の重量平均分子量が300〜10000であることを特徴とする請求項1あるいは2記載のプリント配線基板穿孔用水溶性樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3いずれか記載の組成物からなることを特徴とするプリント配線基板穿孔用シート。
  5. 請求項1〜3いずれか記載の組成物を基材にラミネートしたことを特徴とするプリント配線基板穿孔用シート。
  6. 請求項4あるいは5記載のシートをプリント配線基板上に配置して、ドリルで基板を穿孔することを特徴とするプリント配線基板の穿孔方法。
  7. 請求項5記載のシートをその基材面がプリント配線基板面と接する様に配置して、ドリルで基板に穿孔することを特徴とするプリント配線基板の穿孔方法。
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