JP4968136B2 - ウエザストリップ - Google Patents

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Description

本発明は、自動車ボディの開口部周縁や当該開口部を開閉する開閉部材の周縁部に設けられるウエザストリップに関するものである。
一般に、自動車ボディの開口部周縁や当該開口部を開閉する開閉部材(ドア等)の周縁部にはウエザストリップが取付けられる。例えば、エンジンフード(ボンネット)の前縁部と、これに対向するエンジンルームの前縁部との間をシールするウエザストリップは、例えば、エンジンルームの前縁部に位置するラジエータグリル等に設けられた被取付部に取付けられる板状の取付基部と、取付基部から延出し、エンジンフードの閉鎖時において、エンジンフードの前縁部に圧接されるシール部とを備えている(例えば、特許文献1参照。)。
ところで、ウエザストリップは、上述のとおり取付基部と、シール部とを備えているのであるが、各部位によってその機能は異なる。すなわち、取付基部としては、被取付部に取付けられる部位であるため、その形状を長期間に亘って保持することが要求される。一方、シール部としては、エンジンフードの前縁部に圧接する際の変形追従性能が要求される。
しかしながら、従来のウエザストリップとしては、取付基部及びシール部ともに同一材料により形成されることが多く、上記のようないわば相反する性能を同時に実現することが困難であった。一方、取付基部とシール部とを異なった材料で構成する技術が提案されているのも事実であり、例えば、取付基部として、ソリッド材料が用いられるものがある(例えば、特許文献2参照)。
特開平5−301547号公報 特開2002−178769号公報
ところが、単に取付基部としてソリッド材料を用いた場合には、当該取付基部の剛性が確保され、取付状態の安定化を図ることができるものの、取付作業が困難となったり、全体としての剛性も高くなり過ぎたりしてしまい、ドア閉時における荷重が増大してしまうことも懸念される。
また、取付基部としてソリッド材を用いたのでは、昨今における軽量化の要請に反することにもなる。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、取付状態の安定化、及び、シール性の向上をともに図るとともに、昨今の軽量化の要請にも応えることのできるウエザストリップを提供することにある。
以下、上記目的等を解決するのに適した各手段につき項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する手段に特有の作用効果等を付記する。
手段1.車両本体に形成された開口部の周縁部、又は、前記開口部を開閉する開閉部材の周縁部のうち一方側に設けられた被取付部に取付けられる取付基部と、
前記取付基部から延出し、前記開閉部材の閉鎖時において、前記開口部の周縁部又は前記開閉部材の周縁部のうち他方側に圧接するシール部とを具備し、
スポンジゴムを主成分とする材料により構成されたウエザストリップであって、
前記取付基部の材料剛性は、前記シール部の材料剛性よりも大きく、
前記取付基部の比重は、前記シール部の比重よりも小さいことを特徴とするウエザストリップ。
手段1によれば、被取付部に取付けられる取付基部の材料剛性がシール部の材料剛性よりも大きい。このため、ウエザストリップの取付状態においては、取付基部が変形したりしにくい。従って、取付状態の安定化を図ることができる。一方で、シール部の材料剛性は比較的小さいことから、開閉部材の閉鎖時における変形追従性能に優れる。結果として、シール性の向上が図られる。
その上、取付基部及びシール部ともに、スポンジゴムを主成分とする材料により構成されていることから、全体としての軽量化を図ることができる。また、取付基部に関していえば、取付基部の材料剛性が比較的大きいとはいえ、スポンジゴムを主成分とする材料により構成されているため、ソリッド材料により構成した場合に比べ変形しやすい。その結果、開閉部材を閉鎖する際に開閉部材に作用する荷重が増大してしまうといった事態をも抑制できる。
また、例えば、取付用のクリップを取付基部に係止しようとした場合には、当該取付基部の剛性が比較的大きいことから、クリップが取付基部から外れて(抜けて)しまったり、取付基部が破れたりしてしまうといった事態を抑止することができ、クリップの取付状態の安定化をも図ることができる。尚、スポンジゴムとしては、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエン共重合)スポンジゴム等が挙げられる。
さらに、材料剛性の大きい取付基部の比重がシール部の比重よりも小さい。結果として、ウエザストリップ全体としての著しい軽量化を図ることができる。
手段2.前記取付基部を構成する材料の低伸張応力は、200kPa以上であることを特徴とする手段1に記載のウエザストリップ。
上述のように、前記取付基部を構成する材料の剛性を勘案する際の指標として低伸張応力を挙げることができる。より具体的には、「JIS K6251」に規定されるところの、「所定伸び引っ張り応力」 M25(試験片に所定の伸び(25%)を与えたときの引張力を、試験片の初期断面積で除した値)で評価することができる(以下同様)。手段2によれば、取付基部を構成する材料の低伸張応力が200kPa以上であることから、上述の取付状態の安定化に関する作用効果がより確実に奏される。
手段3.前記シール部を構成する材料の低伸張応力は、120kPa以上200kPa未満であることを特徴とする手段1又は2に記載のウエザストリップ。
手段3によれば、シール部を構成する材料の低伸張応力は、120kPa以上200kPa未満であることから、上述のシール性の向上に関する作用効果がより確実に奏される。尚、120kPa以上180kPa未満とすることがより望ましく、120kPa以上150kPa未満とすることがより一層望ましい。
手段.前記シール部の比重を0.45以上1.0以下とする一方で、
前記取付基部の比重を0.2以上0.45未満としたことを特徴とする手段1乃至3のいずれかに記載のウエザストリップ。
手段によれば、ウエザストリップ全体としての著しい軽量化を図ることができるという作用効果をより確実に奏せしめることができる。
手段.前記取付基部には、ポリオレフィン系の樹脂成分が混入されていることを特徴とする手段1乃至のいずれかに記載のウエザストリップ。
上述した手段のように、取付基部の比重を小さくするには、発泡比率を大きくすればよいのであるが、単に発泡比率を大きくしたのでは、材料剛性は小さくなる傾向にある。この点、手段によれば、取付基部には、ポリオレフィン系の樹脂成分が混入されており、当該樹脂成分の存在によって材料剛性を大きくすることができる。また、取付基部はシール部に比べ弾性復元性能がさほど要求されない。このため、樹脂成分を混入することに起因して若干の「へたり」が生じたとしても、取付基部の機能としては特段の支障を生じることがない。尚、ポリオレフィン系の樹脂成分としては、ポリエチレン、ポリプロピレンが代表例として挙げられる。
手段.前記取付基部に取付けられたクリップを備える手段1乃至のいずれかに記載のウエザストリップにおいて、
前記クリップは、前記被取付部に形成された取付孔に嵌め込まれて係合可能な係合部と、前記取付基部に係止される係止部とを備え、
前記係合部は、棒状の軸部と、前記軸部の一端部から鍔状に広がる傘部と、前記軸部の外周部から外方かつ前記傘部側に向けて延びる支持部とを備え、
前記係止部は、細長形状の係止片部と、前記係止片部から当該係止片部の長手方向に対して交差する方向に延びて前記傘部と連結される連結部とを備え、
略筒状をなし先端が尖った挿入ピンを具備する挿入手段を用いて、前記挿入ピンの先端部を前記取付基部に突き通し、前記挿入ピンの内周側を通して前記係止片部を前記挿入ピンの先端部から送り出すことにより、前記クリップが前記取付基部に取付けられ、
前記取付基部から突出する前記係合部を前記取付孔に嵌め込むことで、前記傘部と前記支持部の先端部との間に前記取付孔の周縁部が挟持され、前記取付基部が前記被取付部に固定されることを特徴とするウエザストリップ。
手段のように取付基部に対してクリップが取付けられる場合であっても、上記のように取付基部の剛性が比較的大きいことから、クリップ(係止片部)が取付基部から外れて(抜けて)しまったり、取付基部が破れたりしてしまうといった事態を抑止することができる。従って、たとえ係止片部及び連結部が比較的細く形成されていても、クリップの取付状態の安定性が確保されやすい。
また、上述のクリップを用いることで、「クリップをウエザストリップに取付けるために、取付基部の肉を切り取ったり削ったりして開口部(孔)を形成するといった作業を省略することができる。このため、前記開口部の形成に伴う形成屑の発生を回避することができ、形成屑を除去するための手間や装置(吸引装置等)を省略することができる。結果として、製造作業性の向上や品質の向上等を図ることができる。」という作用効果を奏しうるものにおいて、ウエザストリップの取付状態の一層の安定化を図ることができる。
また、上記のようなクリップを用いてウエザストリップを被取付部に取付けることで、被取付部に対してウエザストリップが位置ずれしてしまうといった事態を防止することができるとともに、ウエザストリップの取付けに両面接着テープを用いる場合に比べ、コストの削減を図ることができる。
以下に、一実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は自動車の斜視図である。図2は自動車のエンジンフードの前縁部と、これに対向するエンジンルームの前縁部との間をシールするウエザストリップの断面図である。
図1に示すように、自動車1の前部にはエンジンルーム(図示略)を開閉するエンジンフード2が設けられ、エンジンルームの前側にはラジエータグリル3、バンパ4、ヘッドランプ5などが設けられている。そして、エンジンルームの前縁部の被取付部となるラジエータグリル3の上端部に沿ってフードシールウエザストリップ(以下、単にウエザストリップ6と称する)が取付けられている。
図2に示すように、ウエザストリップ6は、ラジエータグリル3の上端部に設けられた被取付部8に取付けられる略平板状の取付基部11と、取付基部11の前端部から後方に向けて上方傾斜して延びるリップ状のシール部12とを備えてる。そして、エンジンフード2の閉時において、シール部12がエンジンフード2の前縁部に弾性的に圧接することで、エンジンフード2の前縁部と、これに対向するエンジンルームの前縁部との間がシールされるようになっている。
本実施形態では、取付基部11に対して、ウエザストリップ6の長手方向に沿って所定間隔毎にクリップ21が取付けられている。そして、クリップ21を被取付部8に形成された取付孔9に嵌め込むことで、ウエザストリップ6が被取付部8(エンジンルームの前縁部)に取付けられている。
ここで、クリップ21の構成について説明すると、クリップ21は、ポリオキシメチレンやポリアミド等の合成樹脂材料よりなり、図3等に示すように、取付孔9に嵌め込まれて係合される係合部31と、取付基部11に係止される係止部41とを備えている。
係合部31は、棒状の軸部32と、軸部32の一端部から鍔状に広がる傘部33と、軸部32の外周部から外方かつ傘部33側に向けて延びる一対の支持片部34とを備えている。支持片部34は軸部32との境界部付近を中心に傾動するようにして弾性変形可能に設けられている。また、図2に示すように、各支持片部34の先端部には、突起35が形成されることで外面側に段差部36が形成されている。加えて、各支持片部34の内側面と傘部33とを連結する補助板部37が設けられている。
図3等に示すように、係止部41は、軸部32の延在方向に対して直交する方向に延びる円柱状の係止片部42と、軸部32の延在方向に対して平行する方向に延び、係止片部42の長手方向中央部と傘部33の中央部とを連結する円柱状の連結部43とを備え、全体として略T字状をなしている。
クリップ21の取付基部11への取付状態においては、係止片部42が取付基部11の上面側(被取付部8と対向する面とは反対側の面)に位置し、係止片部42と傘部33との間に取付基部11が挟持される格好となる。本実施形態では、係止片部42から傘部33までの距離が、取付基部11の肉厚よりも小さく設定されており、クリップ21の取付基部11への取付状態(係止部41の係止状態)においては、係止片部42や傘部33が取付基部11に若干くい込んでいる。また、連結部43は可撓性を有しており、本実施形態では、軸部32の延在方向に対して係止部41を約90度程度(軸部32の延在方向とほぼ平行するまで)傾けることができ、さらに、その状態から自らの弾性力によりほぼ元の状態に復帰可能となっている。
尚、ウエザストリップ6に対してクリップ21を取付けるに際しては、例えば、図7に示すように、内周側に係止片部42を挿通させる略筒状の挿入ピン51と、挿入ピン51の内周側を挿入ピン51の長手方向に沿ってスライド可能な押出棒55(押出手段)とを備える挿入手段が用いられる。挿入ピン51には長手方向に沿って連結部43を挿通可能なスリット53が形成されているとともに、スリット53の幅は、連結部43の直径よりも大きく、かつ、係止片部42の直径よりも小さくなっている。これにより、挿入ピン51の内周側に係止片部42をセットした状態で、クリップ21を挿入ピン51の長手方向に沿ってスライドさせることができるとともに、スリット53から係止片部42が抜け出してしまうといった事態を防止することができる。
また、挿入ピン51の先端部は針のように尖っており、ウエザストリップ6の取付基部11に対して予め開口部等を形成しておかなくても、当該先端部を取付基部11に押付けることで、比較的スムースに当該先端部を突き通すことができる。
取付手順としては、先ず、図4に示すように、係止片部42を挿入ピン51の内周側にセットし、取付基部11の下面(被取付部8と対向する面)に対してほぼ垂直に挿入ピン51を突き刺す。
そして、図5に示すように、挿入ピン51の先端部を取付基部11に突き通し、挿入ピン51の先端部(挿入ピン51の先端部に形成される開口部)を取付基部11の上面側に位置させた後、押出棒55を挿入ピン51の先端側にスライドさせる。これにより、係止片部42が押出棒55によって押され、挿入ピン51の先端部から押し出される。この途中、傘部33が取付基部11に接触するが、連結部43や傘部33が追従的に撓むため、押出棒55をさらに奥まで押し込むことができ、係止片部42全体を挿入ピン51の先端から取付基部11の上面側へと押し出すことができるようになっている。
そして、図6に示すように、挿入ピン51の先端から係止片部42を押し出した後、取付基部11から挿入ピン51を引き抜くと、係止片部42が取付基部11の上面側に残ることとなり、当該係止片部42が取付基部11の上面に係止されることとなる。
また、ウエザストリップ6の被取付部8への取付状態においては、傘部33と支持片部34の先端部(段差部36)との間に取付孔9周縁の被取付部8が挟持される。また、ウエザストリップ6の取付状態においては、突起35が取付孔9の内周側に位置して段差部36が取付孔9の周縁部に係合するため、取付孔9に嵌め込まれたクリップ21、ひいてはウエザストリップ6の位置ずれを防止することができる。尚、傘部33の存在により、取付孔9の周縁部をシールすることができるとともに、クリップ21が取付基部11に埋没しすぎてしまい、係合部31を取付孔9に嵌め込みにくくなってしまうといった事態を防止することができるようになっている。
さて、本実施形態におけるウエザストリップ6は、スポンジEPDM(エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム)により構成されている。但し、取付基部11の材料剛性の方が、シール部12の材料剛性よりも大きいものとなっている。より詳しくは、取付基部11を構成する材料の低伸張応力(JIS K6251)は、200kPa以上であるのに対し、シール部12を構成する材料の低伸張応力は、120kPa以上200kPa未満となっている。尚、シール部12を構成する材料の低伸張応力としては、120kPa以上180kPa未満とすることがより望ましく、120kPa以上150kPa未満とすることがより一層望ましい。本実施形態では、取付基部11を構成する材料に、ポリオレフィン系の樹脂成分(例えばポリエチレン)が混入されることで、取付基部11の材料剛性が高められている。
また、本実施形態では、取付基部11の比重が、シール部12の比重よりも小さいものとなっている。より詳しくは、シール部12の比重が0.45以上1.0以下であるのに対し、取付基部11の比重は0.2以上0.45未満となっている。本実施形態では、取付基部11の発泡比率が著しく高く設定されることで、比重が小さくなっている。
以上詳述したように、本実施形態によれば、取付基部11の材料剛性がシール部12の材料剛性よりも大きいため、ウエザストリップ6の取付状態においては、取付基部11が変形したりしにくい。従って、取付状態の安定化を図ることができる。一方で、シール部12の材料剛性は比較的小さいことから、エンジンフード2の閉鎖時においてエンジンフード2の前縁部に圧接する際の変形追従性能に優れる。結果として、シール性の向上が図られる。
その上、取付基部11及びシール部12ともに、スポンジゴムを主成分とする材料により構成されていることから、全体としての軽量化を図ることができる。また、取付基部11に関していえば、当該取付基部11の材料剛性が比較的大きいとはいえ、スポンジゴムを主成分とする材料により構成されているため、ソリッド材料により構成した場合に比べ変形しやすい。その結果、エンジンフード2を閉鎖する際にエンジンフード2に作用する荷重が増大してしまうといった事態をも抑制できる。
また、本実施形態では、材料剛性の大きい取付基部11の比重の方が、シール部12の比重よりも小さい。シール部12の比重を0.45以上1.0以下とする一方で、取付基部11の比重を0.2以上0.45未満としている。結果として、ウエザストリップ6全体としての著しい軽量化を図ることができる。
また、本実施形態では、発泡比率を大きくすることで、取付基部11の比重が小さくされているのであるが、単に発泡比率を大きくしたのでは、材料剛性は小さくなる傾向にある。この点、本実施形態では、取付基部11に、ポリエチレンが混入されており、当該樹脂成分の存在によって材料剛性を大きくすることができる。また、取付基部11は、シール部12に比べ弾性復元性能がさほど要求されない。このため、ポリエチレンを混入することに起因して若干の「へたり」が生じたとしても、取付基部11の機能としては特段の支障を生じることがない。
さらに、本実施形態では、取付基部11にクリップ21が取付けられ、該クリップ21を介してウエザストリップ6が被取付部8(エンジンルームの前縁部)に取付けられている。本実施形態のクリップ21は、係止片部42を、取付基部11に突き刺された挿入ピン51の内周側を通して取付基部11の上面側に送り出すことで取付基部11に取付けられる。従って、クリップ21を取付基部11に取付けるために、取付基部11の肉を切り取ったり削ったりして開口部を形成するといった作業を省略することができる。このため、前記開口部の形成に伴う形成屑の発生を回避することができ、形成屑を除去するための手間や装置(吸引装置等)を省略することができる。結果として、製造作業性の向上や品質の向上等を図ることができる。また、いわば一工程でクリップ21を取付基部11に取付けることができるため、取付基部11に予め開口部を形成する工程と、開口部にクリップ21を挿通させる工程とを必要としていた従来技術に比べ、作業効率の向上を図ることができる。
また、上記のように取付基部11に対してクリップ21が取付けられる場合であっても、取付基部11の剛性が比較的大きいことから、クリップ21(係止片部42)が取付基部11から外れて(抜けて)しまったり、取付基部11が破れたりしてしまうといった事態を抑止することができ、たとえ係止片部42及び連結部43が比較的細く形成されていても、クリップ21の取付状態の安定性が確保されやすい。
また、上記のようなクリップ21を用いてウエザストリップ6を被取付部8に取付けることで、被取付部8に対してウエザストリップ6が位置ずれしてしまうといった事態を防止することができるとともに、ウエザストリップ6の取付けに両面接着テープを用いる場合に比べ、コストの削減を図ることができる。
尚、上記実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
(a)上記第1実施形態では、ウエザストリップ6がラジエータグリル3の上端部に設けられた被取付部8に取付けられるようになっているが、自動車の前部の構成の違いにより、例えばヘッドランプ5に設けられた被取付部にウエザストリップ6が取付けられる構成であってもよい。また、ウエザストリップ6をエンジンフード2の前縁部に沿って設け、エンジンフード2の閉時において、シール部12がラジエータグリル3の上端部に弾性的に圧接することで、エンジンフード2の前縁部とエンジンルームの前縁部との間がシールされるよう構成してもよい。
(b)上記実施形態では、ウエザストリップ6がEPDMスポンジゴムによって形成されているが、他のゴム材料により形成してもよい。また、上記実施形態では、樹脂成分として、ポリエチレンを取付基部11を構成する材料に混入することとしているが、他のポリオレフィン系樹脂、例えばポリプロピレン等を混入してもよい。加えて、取付基部11の構成材料の比重がシール部12の構成材料の比重よりも大きくてもよい。
(c)クリップ21が取付けられるウエザストリップとしては、フードシールウエザストリップ6に限定されるものではなく、その他の自動車ボディに形成される開口部と、当該開口部を開閉する開閉部材との間をシールするウエザストリップに適用してもよい。例えば、フロントドア、リヤドア、バックドア、ラッゲージドア(トランクリッド)、ルーフドア(スライディングルーフパネル)、スライディングドア等の周縁部、又は、これらの開閉部材に対応して自動車ボディに形成される開口部の周縁部に設けられるウエザストリップに適用することも可能である。
(d)上記実施形態におけるクリップ21の形状は特に限定されるものではなく、取付孔9に嵌め込まれて係合する係合部31と、挿入ピン51を用いて取付基部11に係止される係止部41とを備えていればよい。例えば、補助板部37が突起35の先端部と傘部33とを連結する構成にしたり、補助板部37を省略したりしてもよい。
尚、上記実施形態では特に言及しなかったが、クリップ21は、型成形により係合部31及び係止部41が同時形成されることとしてもよいし、係合部31及び係止部41を別々に形成しておき、後で両者を結合してもよい。
また、必ずしも上記実施形態のようなクリップ21を用いる必要はない。従って、例えば図8に示すように、従来より使用されている一般的なクリップ61でウエザストリップ6を取付けることとしてもよい。さらに、クリップ21に代えて、或いは、加えて、両面接着テープでウエザストリップを取付ける構成であってもよい。
(e)上記実施形態では、クリップ21がポリオキシメチレンやポリアミド等の合成樹脂材料により構成されているが、その他の素材を用いて形成してもよく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、TPO、TPV(動的架橋型オレフィン系熱可塑性エラストマー)により構成してもよい。
自動車の斜視図である。 ウエザストリップの断面図である。 クリップを示す斜視図である。 クリップの取付工程を示す説明図である。 クリップの取付工程を示す説明図である。 クリップの取付工程を示す説明図である。 挿入手段の先端部を模式的に示す斜視図である。 別の実施形態におけるウエザストリップを示す部分断面図である。
符号の説明
1…自動車、2…エンジンフード、3…ラジエータグリル、4…バンパ、6…フードシールウエザストリップ、8…被取付部、9…取付孔、11…取付基部、12…シール部、21…クリップ、31…係合部、32…軸部、33…傘部、34…支持片部、41…係止部、42…係止片部、43…連結部、51…挿入ピン、53…スリット、55…押出棒。

Claims (6)

  1. 車両本体に形成された開口部の周縁部、又は、前記開口部を開閉する開閉部材の周縁部のうち一方側に設けられた被取付部に取付けられる取付基部と、
    前記取付基部から延出し、前記開閉部材の閉鎖時において、前記開口部の周縁部又は前記開閉部材の周縁部のうち他方側に圧接するシール部とを具備し、
    スポンジゴムを主成分とする材料により構成されたウエザストリップであって、
    前記取付基部の材料剛性は、前記シール部の材料剛性よりも大きく、
    前記取付基部の比重は、前記シール部の比重よりも小さいことを特徴とするウエザストリップ。
  2. 前記取付基部を構成する材料の低伸張応力は、200kPa以上であることを特徴とする請求項1に記載のウエザストリップ。
  3. 前記シール部を構成する材料の低伸張応力は、120kPa以上200kPa未満であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のウエザストリップ。
  4. 前記シール部の比重を0.45以上1.0以下とする一方で、
    前記取付基部の比重を0.2以上0.45未満としたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のウエザストリップ。
  5. 前記取付基部には、ポリオレフィン系の樹脂成分が混入されていることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載のウエザストリップ。
  6. 前記取付基部に取付けられたクリップを備える請求項1乃至のいずれか1項に記載のウエザストリップにおいて、
    前記クリップは、前記被取付部に形成された取付孔に嵌め込まれて係合可能な係合部と、前記取付基部に係止される係止部とを備え、
    前記係合部は、棒状の軸部と、前記軸部の一端部から鍔状に広がる傘部と、前記軸部の外周部から外方かつ前記傘部側に向けて延びる支持部とを備え、
    前記係止部は、細長形状の係止片部と、前記係止片部から当該係止片部の長手方向に対して交差する方向に延びて前記傘部と連結される連結部とを備え、
    略筒状をなし先端が尖った挿入ピンを具備する挿入手段を用いて、前記挿入ピンの先端部を前記取付基部に突き通し、前記挿入ピンの内周側を通して前記係止片部を前記挿入ピンの先端部から送り出すことにより、前記クリップが前記取付基部に取付けられ、
    前記取付基部から突出する前記係合部を前記取付孔に嵌め込むことで、前記傘部と前記支持部の先端部との間に前記取付孔の周縁部が挟持され、前記取付基部が前記被取付部に固定されることを特徴とするウエザストリップ。
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