JP4968098B2 - 作動流体の回路 - Google Patents

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Description

本発明は、ホイールクレーン等の車両に設けられる作動流体の回路に関する。特に、ステアリング装置を備える車両に設けられる作動流体の回路に関する。
従来、車両に設けられる作動流体の回路として、特許文献1に記載の油圧回路が知られている。この油圧回路は、ステアリングバルブに油圧供給流路を介して作動油を供給するためのステアリングポンプと、車輪の回転動力によって駆動されてタンク内の作動油を吸い込み、ステアリングバルブに当該作動油を供給可能な非常用ポンプと、を備えている。そして、前記非常用ポンプから吐出した作動油をタンクへ戻す戻り流路と、前記非常用ポンプから吐出した作動油を前記油圧供給流路へ流す非常用供給流路と、当該戻り流路と非常用供給流路とのいずれかに切り換える非常用切換バルブと、を有している。当該非常用切換バルブは、ステアリングポンプの吐出側圧力によって切換作動する。
これによると、ステアリングポンプに異常が発生して停止してしまった場合でも、非常用ポンプの作動によって、作動油をステアリングシリンダへ供給することができるため、ステアリングハンドルの回転操作によって、車両が左右に方向転換し得る。
特開2001−171505号公報
しかしながら、特許文献1に記載された油圧回路においては、非常用ポンプは、タンクからのみ作動油を吸い上げて、ステアリングバルブに供給する構成である。そのため、車両の高速走行時においては、高速で回転する車輪の回転動力によって非常用ポンプが作動することにより、大流量の作動油がタンクから吸い上げられることになる。この場合、非常用ポンプまで作動油を吸い上げるための吸込流路においてキャビテーションが発生しやすく、吸込流路の内壁や非常用ポンプの損傷が起こりやすいという問題がある。
本発明は、上記実情に鑑みることにより、非常用ポンプの吸込流路においてキャビテーションが発生することを抑制可能な作動流体の回路を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段及び効果
本発明は、ホイールクレーン等の車両に設けられる作動流体の回路に関する。特に、ステアリング装置を備える車両に設けられる作動流体の回路に関する。
そして、本発明に係る作動流体の回路は、上記目的を達成するために以下のようないくつかの特徴を有している。すなわち、本発明の作動流体の回路は、以下の特徴を単独で、若しくは、適宜組み合わせて備えている。
上記目的を達成するための本発明に係る作動流体の回路における第1の特徴は、作動流体の供給により作動するステアリング装置を備える車両における作動流体の回路であって、作動流体をタンクから前記ステアリング装置へ供給する第1ポンプと、作動流体をタンクから前記ステアリング装置以外の他の装置へ供給する第2ポンプと、車輪の回転動力により駆動されて、前記ステアリング装置に作動流体を供給する非常用ポンプと、前記第2ポンプにより前記他の装置に供給された作動流体をタンクに戻すリターン流路と、タンクと前記非常用ポンプとの間に設けられた第1サクション流路と、前記第1サクション流路に設けられ、前記非常用ポンプからタンクへの作動流体の流れを遮断するとともに、タンクから前記非常用ポンプへの作動流体の流れを許容する第1逆止弁と、前記リターン流路から分岐して、前記第1サクション流路における、前記第1逆止弁よりも前記非常用ポンプ側に接続する第2サクション流路と、を備えることである。
この構成によると、非常用ポンプは、リターン流路を流れる作動流体を、第2サクション流路を介して吸込むことが可能になる。この場合、背圧を有するリターン流路の作動流体を吸込むことで、非常用ポンプまで作動流体を吸込むための吸込流路におけるキャビテーションの発生を抑制することが可能になる。これにより、吸込流路及び非常用ポンプの損傷を防ぐことが可能になる。また、吸込流路を形成する配管を細くすることができ、配管スペースを削減することができる。
尚、第1逆止弁を有することにより、リターン流路から第2サクション流路を介して第1サクション流路に流れ込む作動流体がタンクに戻ることを防止できる。
また、本発明に係る作動流体の回路における第2の特徴は、前記第2サクション流路において、前記第1サクション流路から前記リターン流路への作動流体の流れを遮断するとともに、前記リターン流路から前記第1サクション流路への作動流体の流れを許容する、前記第1逆止弁よりもクラッキング圧が大きい第2逆止弁を備えていることである。
ここで、異常が発生して第1ポンプ及び第2ポンプが停止してしまった場合、第2ポンプから作動流体を供給される他の装置からタンクへの作動流体の流れは停止することになる。この場合において、車輪の回転により非常用ポンプが作動すると、リターン流路及び第2サクション流路を介して作動流体がタンクから当該非常用ポンプに吸込まれる可能性がある。即ち、リターン流路においてタンク側から第2サクション流路へと逆流が発生してしまう可能性がある。当該逆流の発生により、例えば、当該タンクから第2サクション流路までの流路に異物除去用のフィルタ等を設置している場合は、当該フィルタに付着した異物が非常用ポンプに流れ込む虞があり、当該非常用ポンプやステアリング装置の破損につながり問題となる。
しかしながら、上記第2の特徴を有する構成によれば、第2逆止弁のクラッキング圧が第1逆止弁よりも大きいことにより、第2逆止弁よりも先に第1逆止弁が開き、第1サクション流路のみを利用して作動流体を非常用ポンプまで吸い上げることができる。これにより、リターン流路においてタンク側から第2サクション流路へと逆流が発生してしまうことを防止することができる。
また、本発明に係る作動流体の回路における第3の特徴は、前記リターン流路における前記第2サクション流路への分岐位置よりもタンク側において、前記タンクから前記分岐位置への作動流体の流れを遮断するとともに、前記分岐位置から前記タンクへの作動流体の流れを許容する第3逆止弁を備えることである。
この構成によると、第3逆止弁により、リターン流路においてタンク側から第2サクション流路へと逆流が発生してしまうことを確実に防止することができる。
また、本発明に係る作動流体の回路における第4の特徴は、前記第3逆止弁は、所定のクラッキング圧を付与する付勢部材を有することである。
この構成によると、他の装置からリターン流路を通過して第3逆止弁まで流れる作動流体に対して、第3逆止弁の付勢部材による付勢力に対応した背圧を与えることが可能になる。これにより、非常用ポンプにて、より大きな背圧を有する作動流体を吸込むことが可能になり、吸込流路におけるキャビテーションの発生をより確実に抑制することが可能になる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しつつ説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る油圧回路(作動流体の回路)を備えるホイールクレーン100(車両)を示す全体図である。
ホイールクレーン100は、車輪101a、101bを備えた下部走行体102と、当該下部走行体102上にて旋回軸受103を介して縦軸まわりに旋回自在に搭載された上部旋回体104と、当該上部旋回体104に設けられ、走行時の運転室とクレーン作業時の操縦室を兼ねるキャブ105と、当該上部旋回体104に設けられキャブ105の前方に向かって延出する主ジブ106と、当該主ジブ106の延出方向先端部に接続される補ジブ107とを備えている。尚、図1においては、下部走行体102が油圧により駆動するアウトリガ102aで地面から支持された、クレーン作業時の状態を示している。
このホイールクレーン100においては、シリンダ本体を上部旋回体104側に固定され当該シリンダ本体から突出するピストンロッド先端を主ジブ106に固定されて構成される油圧シリンダ装置106aを伸縮させることにより主ジブ106の起伏動作が行われる。また、下部走行体102を支持するアウトリガ102aは、シリンダ本体を下部走行体102に固定されており、油圧の作用により当該シリンダ本体から地面に向かってピストンロッドを突出させることで、車体を地面から上方に持ち上げて支持している。尚、走行する場合は、当該ピストンロッドがシリンダ本体内に引き戻され、車輪101a、101bにより下部走行体102が地面から支持されることになる。
また、このホイールクレーン100はエンジンの動力により車軸により連結される左右一対の車輪101a・101aが回転して走行できるように構成されている。そして、走行時において、キャブ105に設けられたステアリングハンドル(図1において図示せず)を操作することで、油圧によって駆動する油圧ステアリング装置(図1において図示せず)を介して、左折又は右折できるように左右一対の車輪101a・101aを左又は右方向を向くように動作させることが可能である。
このように、ホイールクレーン100は、油圧により駆動する複数の油圧装置(油圧シリンダ装置106a、アウトリガ102a、油圧ステアリング装置等)が設けられており、当該複数の油圧装置に作動油を供給するための油圧回路1を備えている。図2は、ホイールクレーン100に設けられた油圧回路1を模式的に示す図である。
図2に示すように、油圧回路1には、第1ポンプ11と、第2ポンプ12と、非常用ポンプ13とが、設けられている。
第1ポンプ11は、作動油をタンク2から油圧ステアリング装置3へ供給することが可能である。尚、油圧ステアリング装置3内の作動油はタンク2に排出可能である。
第2ポンプ12は、作動油をタンク2から油圧ステアリング装置3以外の油圧装置10(例えば、油圧シリンダ装置106a、アウトリガ102a等)へ供給することが可能である。
ここで、エンジン6の出力軸6aと、プロペラシャフト5と、第1ポンプ11及び第2ポンプ12を駆動するための駆動軸7aとは、複数のギア等を有して構成されるパワーディバイダ7により連結されている。そして、パワーディバイダ7は、エンジン6の回転動力がプロペラシャフト5及び駆動軸7aに伝達されるように構成されている。車輪101a・101aの車軸4は、当該プロペラシャフト5の回転に伴って回転するように連結されているため、エンジン6を駆動することで、プロペラシャフト5及び車軸4を介して車輪101a・101aを回転させることができる。これによりホイールクレーン100の走行が可能になる。また、エンジン6の駆動により、第1ポンプ11及び第2ポンプ12が駆動され、油圧ステアリング装置3及び油圧装置10に作動油を供給することができる。
非常用ポンプ13は、プロペラシャフト5に連結されているため、当該プロペラシャフト5が回転することで駆動される。尚、非常用ポンプ13は、プロペラシャフト5の回転数に応じた動作を行う。そのため、エンジン6が駆動していない状態においても、車輪101a・101aの回転動力によりプロペラシャフト5が回転することで、当該非常用ポンプ13が駆動されることになる。当該非常用ポンプ13は、駆動されることで油圧ステアリング装置3に作動油を供給することが可能である。即ち、この構成によれば、車両走行中においては、エンジン6の駆動・停止に拘らず、非常用ポンプ13が駆動され、油圧ステアリング装置3に作動油が供給される。
尚、第1ポンプ11が正常に駆動して油圧ステアリング装置3に作動油を供給している場合は、非常用ポンプ13から油圧ステアリング装置3に供給された作動油は、油圧ステアリング装置3の作動に寄与することなくタンク2に排出される。一方、第1ポンプ11が停止するなどして、当該第1ポンプ11から油圧ステアリング装置3への作動油の供給が断たれた場合は、非常用ポンプ13から油圧ステアリング装置3に供給される作動油の作用により油圧ステアリング装置3が作動するように構成されている。
油圧ステアリング装置3は、例えば、ステアリングシリンダを有して構成される。そして、ステアリングハンドル8の操作に基づいて作動油の供給流路を切り換えるための切換バルブが切り換えられることにより、当該ステアリングシリンダのピストンロッドが進退移動するように構成されている。当該ピストンロッドは、車軸4に連結されており、進退移動させることで、車輪101a・101aを左折及び右折位置に移動させることができる。
また、油圧回路1は、タンク2と油圧装置10との間のリターン流路14と、タンク2と非常用ポンプ13との間の第1サクション流路15と、第1サクション流路15に設けられた第1逆止弁16と、リターン流路14と第1サクション流路15との間の第2サクション流路17と、を備えている。
リターン流路14は、タンク2と油圧装置10との間に設けられる流路であり、油圧装置10側の流路14aとタンク2側の流路14bとを有する。当該リターン流路14を介して、第2ポンプ12により油圧装置10に供給された作動油をタンク2に戻すことができる。タンク2側の流路14bには、リターンフィルタ19が設けられている。当該リターンフィルタ19により、油圧装置10からタンク2に流れる作動油に混入した異物を除去することができる。
第1サクション流路15は、タンク2と非常用ポンプ13との間に設けられる流路であり、非常用ポンプ13に連通する流路15aと、当該流路15aから第1逆止弁16に連結する流路15bと、当該第1逆止弁16からタンク2に連通する流路15c,15dとを有する。当該第1サクション流路15を介して、非常用ポンプ13にタンク2内の作動油を供給することができる。
第1逆止弁16は、第1サクション流路15に設けられ、非常用ポンプ13からタンク2への作動油の流れを遮断するとともに、タンク2から非常用ポンプ13への作動油の流れを許容する弁である。
第2サクション流路17は、リターン流路14から分岐して、第1サクション流路15における、第1逆止弁16よりも非常用ポンプ13側に位置する流路15aに接続された流路であり、第2逆止弁18が設けれられている。
る。当該第2サクション流路17は、第1サクション流路15の流路15aと第2逆止弁18とを連通する流路17aと、第2逆止弁18とリターン流路14とを連通する流路17bとを有する。当該第2サクション流路17を介して、非常用ポンプ13にリターン流路14内の作動油を供給することができる。
第2逆止弁18は、第2サクション流路17における、第1サクション流路15からリターン流路14への作動油の流れを遮断するとともに、リターン流路14から第1サクション流路15への作動油の流れを許容する弁である。そして、当該第2逆止弁18は、第1逆止弁16よりもクラッキング圧が大きくなるように、弁を閉弁状態に付勢するバネを有して構成されている。ここで、クラッキング圧とは、逆止弁に連結する流路の作動油の圧力が上昇し、弁が開き始める圧力をいう。
以下、上述した構成の油圧回路1における作用を説明する。
ホイールクレーン100の通常走行時においては、エンジン6によってパワーディバイダ7を介して車軸4が回転駆動されている。また、油圧ステアリング装置3には、エンジン6により駆動される第1ポンプ11から作動油が供給されている。これにより、油圧ステアリング装置3を用いて車輪101a・101aの向きを変える操舵動作が可能である。この時、車軸4に連結するプロペラシャフト5に設置された非常用ポンプ13も駆動されることになる。
ここで、リターン流路14における第2サクション流路17への分岐位置においては、リターンフィルタ19を作動油が通過する際の圧損や、当該分岐位置よりもタンク2側の流路14bにおける配管圧損により、少なくともタンク2内の圧力(以下、タンク圧と称する)よりも高い圧力が発生している。そのため、第2逆止弁18のクラッキング圧を当該リターン流路14側に発生する圧力よりも低く設定することで、リターン流路14側から第1サクション流路15側へ作動油が供給される。これにより、非常用ポンプ13の吸込口には、リターン流路14から、第2サクション流路17及び第1サクション流路15の流路15aを介して作動油が供給される。このように、リターン流路14に発生するタンク圧よりも高い圧力を利用して、非常用ポンプ13の吸込口に供給される作動油の圧力がタンク圧よりも高い圧力となるように構成することで、非常用ポンプ13まで作動流体を吸込むための吸込流路におけるキャビテーションの発生が抑制される。
次に、リターン流路14を介して油圧装置10からタンク2へと作動油が流れていない場合について、以下説明する。
エンジン6の故障により、第1ポンプ11及び第2ポンプ12の駆動が停止した状態で、ホイールクレーン100が他の車両により牽引される場合を例に挙げて説明する。この場合、第2ポンプ12の停止によりリターン流路14を介して油圧装置10からタンク2へと作動油が流れない。しかしながら、牽引されて車輪101a・101aが回転することで、車軸4及びプロペラシャフト5を介して非常用ポンプ13は駆動される。これにより非常用ポンプ13から油圧ステアリング装置3への作動油の供給が行われる。尚、牽引時においては、通常、牽引負荷を減らすためプロペラシャフト5とエンジン6との連結が外されるため、プロペラシャフト5の回転動力により第1ポンプ11及び第2ポンプ12が駆動されることはない。
このとき、第2逆止弁18のリターン流路14側の流路の圧力は、略タンク圧に等しくなる。即ち、第2逆止弁18に連結するリターン流路14側の流路17bの圧力と、第1逆止弁16に連結する第2逆止弁18とは逆側の流路15c(第1ポンプ11、第2ポンプ12の吸込流路側の流路)の圧力とは、略等しくなる。この場合、第2逆止弁18のクラッキング圧は、第1逆止弁16よりも高くなるように構成されているので、第2逆止弁18が開くことなく、第1逆止弁16が開いて作動油が非常用ポンプ13に供給される。つまり、リターン流路14側から非常用ポンプ13に作動油が供給されることはない。これにより、リターン流路14の逆流(タンク2から第2サクション流路17への流れ)を防ぐことができる。
尚、牽引時においては、通常速度制限が設けられるため、プロペラシャフト5の回転が過度に高速になることはない。したがって、当該プロペラシャフト5に連動して駆動する非常用ポンプ13によって吸引される流量が過度に大きくなることはない。そのため、吸込流路においてのキャビテーションは生じにくい。
以上説明したように、本実施形態に係る油圧回路1は、作動油の供給により作動する油圧ステアリング装置3を備える車両における油圧回路である。そして、当該油圧回路1は、作動油をタンク2から油圧ステアリング装置3へ供給する第1ポンプ11と、作動油をタンク2から油圧ステアリング装置3以外の他の油圧装置10へ供給する第2ポンプ12と、車輪101a・101aの回転動力により駆動されて、油圧ステアリング装置3に作動油を供給する非常用ポンプ13と、第2ポンプ12により他の油圧装置10に供給された作動油をタンク2に戻すリターン流路14と、タンク2と非常用ポンプ13との間に設けられた第1サクション流路15と、第1サクション流路15に設けられ、非常用ポンプ13からタンク2への作動油の流れを遮断するとともに、タンク2から非常用ポンプ13への作動油の流れを許容する第1逆止弁16と、リターン流路14から分岐して、第1サクション流路15における、第1逆止弁16よりも非常用ポンプ13側に接続する第2サクション流路17と、を備える。
この構成によると、非常用ポンプ13は、リターン流路14を流れる作動油を、第2サクション流路17を介して吸込むことが可能になる。この場合、背圧を有するリターン流路14の作動油を吸込むことで、非常用ポンプ13まで作動油を吸込むための吸込流路(第2サクション流路17、流路15a)におけるキャビテーションの発生を抑制することが可能になる。これにより、吸込流路の内壁及び非常用ポンプ13の損傷を防ぐことが可能になる。
また、吸込流路を流れる作動油の圧力を高くすることができるため、キャビテーションの発生を抑制しつつ、第1サクション流路15や第2サクション流路17等を形成する配管を細く構成することが可能である。これにより、配管スペースを削減することができる。
また、第1逆止弁16を有することにより、リターン流路14から第2サクション流路17を介して第1サクション流路15に流れ込む作動油が、流路15b、15cを通過してタンク2に逆流することを防止できる。
また、第1実施形態に係る油圧回路1は、第2サクション流路17において、第1サクション流路15からリターン流路14への作動油の流れを遮断するとともに、リターン流路14から第1サクション流路15への作動油の流れを許容する、第1逆止弁16よりもクラッキング圧が大きい第2逆止弁18を備えている。
この構成によれば、第2逆止弁18のクラッキング圧が第1逆止弁16よりも大きいことにより、リターン流路14にタンク圧よりも大きな背圧が作用しない場合においても、第2逆止弁18より先に第1逆止弁16が開弁し、第1サクション流路15のみを利用して作動油を非常用ポンプ13まで吸い上げることができる。これにより、リターン流路14においてタンク2側から第2サクション流路17へと逆流が発生してしまうことを防止することができる。その結果、リターンフィルタ19に付着した異物が非常用ポンプ13に流れ込むことを防止でき、異物が流れ込むことで非常用ポンプ13や油圧ステアリング装置3が破損することを防止できる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る油圧回路20について説明する。図3は、第2実施形態に係る油圧回路20を模式的に示す図である。尚、上記第1実施形態に係る油圧回路1と同一部材には同一符号を付し説明を省略する。
図3に示すように、油圧回路20は、リターン流路14における第2サクション流路17への分岐位置Xよりもタンク2側において、第3逆止弁21が設けられている。また、油圧回路20においては、油圧回路1におけるバネ付きの第2逆止弁18に換えて、バネを有さない逆止弁28が、前記第2逆止弁18と同方向の流れを遮断するように設置されている。これらの点で、第2実施形態における油圧回路20は、第1実施形態における油圧回路1とは異なる。
第3逆止弁21は、タンク2から分岐位置Xへの作動油の流れを遮断するとともに、分岐位置Xからタンク2への作動油の流れを許容するように設けられている。また、第3逆止弁21は、所定のクラッキング圧を付与するバネを有して構成されている。
この構成によれば、第3逆止弁21が、タンク2から第2サクション流路17への作動油の流れを遮断するので、リターン流路14においてタンク2側から第2サクション流路17へと逆流が発生してしまうことを確実に防止することができる。その結果、リターンフィルタ19に付着した異物が非常用ポンプ13に流れ込むことを確実に防止でき、異物が流れ込むことで非常用ポンプ13や油圧ステアリング装置3が破損することを確実に防止できる。
尚、第2実施形態においては、逆止弁28は所定のクラッキング圧を付与する付勢部材は有していない。そのため、逆止弁28のクラッキング圧は第1逆止弁16のクラッキング圧と略同等である。しかしながら、第3逆止弁21を備える構成であるので、例えば、エンジン6の停止時においてホイールクレーン100が牽引された場合においても、タンク2から逆止弁28を通過して非常用ポンプ13に作動油が流れ込むことはない。
また、第3逆止弁21は、バネ付きの逆止弁として構成されているので、油圧装置10からリターン流路14を通過して第3逆止弁21まで流れる作動油に対して、第3逆止弁21が有するバネによる付勢力に対応した背圧を与えることが可能になる。これにより、非常用ポンプ13にて、より大きな背圧を有する作動油を吸込むことが可能になり、吸込流路におけるキャビテーションの発生をより確実に抑制することが可能になる。尚、バネによる付勢力により逆止弁に所定のクラッキング圧を付与する場合に限らず、他の弾性部材による付勢力や、パイロット流路によるパイロット圧を付与することで、所定のクラッキング圧を付与することもできる。
また、上記構成に限らず、リターン流路14の流路14bに配管径を部分的に小さくした絞り流路を形成することによっても、リターン流路14を通過する作動油により大きな背圧を与えることが可能である。また、リターンフィルタ19の目を細かくしたり、複数のフィルタを設けたりすることで、リターン流路14を通過する作動油により大きな背圧を与えることも可能である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々に変更して実施することができるものである。
本実施形態においては、エンジン6の駆動によりプロペラシャフト5を回転させて走行する構成の車両(ホイールクレーン100)を例示したが、この場合に限定されず、油圧モータ、電動モータにより走行する車両であっても同様に本発明を適用可能である。
本発明の第1実施形態に係る油圧回路を備えるホイールクレーンを示す全体図である。 ホイールクレーンに設けられた油圧回路を模式的に示す図である。 第2実施形態に係る油圧回路を模式的に示す図である。
符号の説明
1、20 油圧回路(作動流体の回路)
2 タンク
3 油圧ステアリング装置(ステアリング装置)
10 油圧装置(他の装置)
11 第1ポンプ
12 第2ポンプ
13 非常用ポンプ
14 リターン流路
15 第1サクション流路
16 第1逆止弁
17 第2サクション流路
18 第2逆止弁
21 第3逆止弁
100 ホイールクレーン(車両)
101a 車輪

Claims (4)

  1. 作動流体の供給により作動するステアリング装置を備える車両における作動流体の回路であって、
    作動流体をタンクから前記ステアリング装置へ供給する第1ポンプと、
    作動流体をタンクから前記ステアリング装置以外の他の装置へ供給する第2ポンプと、
    前記第2ポンプを駆動させるエンジンと、
    前記エンジンの駆動により回転可能な車輪と、
    前記車輪の回転動力により駆動されて、前記ステアリング装置に作動流体を供給する非常用ポンプと、
    前記第2ポンプにより前記他の装置に供給された作動流体をタンクに戻すリターン流路と、
    タンクと前記非常用ポンプとの間に設けられた第1サクション流路と、
    前記第1サクション流路に設けられ、前記非常用ポンプからタンクへの作動流体の流れを遮断するとともに、タンクから前記非常用ポンプへの作動流体の流れを許容する第1逆止弁と、
    前記リターン流路から分岐して、前記第1サクション流路における、前記第1逆止弁よりも前記非常用ポンプ側に接続する第2サクション流路と、
    を備えることを特徴とする作動流体の回路。
  2. 前記第2サクション流路において、前記第1サクション流路から前記リターン流路への作動流体の流れを遮断するとともに、前記リターン流路から前記第1サクション流路への作動流体の流れを許容する、前記第1逆止弁よりもクラッキング圧が大きい第2逆止弁を備えていることを特徴とする請求項1に記載の作動流体の回路。
  3. 前記リターン流路における前記第2サクション流路への分岐位置よりもタンク側において、前記タンクから前記分岐位置への作動流体の流れを遮断するとともに、前記分岐位置から前記タンクへの作動流体の流れを許容する第3逆止弁を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の作動流体の回路。
  4. 前記第3逆止弁は、所定のクラッキング圧を付与する付勢部材を有することを特徴とする請求項3に記載の作動流体の回路。
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