JP6101168B2 - 建設機械用キャビテーション防止装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば旋回モータ又は走行モータ等の油圧モータを備える建設機械に設けられる建設機械用キャビテーション防止装置に関する。
従来において、下部走行体上に上部旋回体を旋回自在に搭載した例えば油圧ショベルでは、図6に示す油圧回路1のように旋回操作を行っている操作レバー2を、図7に示すように急に中立位置に戻して旋回動作を停止させる操作(ブレーキ操作)を行うと、第1駆動用回路4と第2駆動用回路5がマルチコントロール弁8によって遮断され、旋回モータ3(油圧モータ)の第2ポート3bから吐出される第2駆動用回路5内の作動油の圧力が第2リリーフ弁6で設定された圧力まで上昇し、第2リリーフ弁6が作動する。このとき、第2駆動用回路5は第2リリーフ弁6によって所定の圧力に保持されることにより、旋回モータ3に油圧によるブレーキ力が働き、上部旋回体は徐々に減速する。
なお、第2リリーフ弁6の作動中は、第2駆動用回路5から第2リリーフ弁6を介して低圧の作動油が排出され、第1チェック弁7、及び第1駆動用回路4を通って旋回モータ3の第1ポート3aに供給される。
すなわち、旋回モータ3の第2ポート3bから吐出される作動油は、第2駆動用回路5、第2リリーフ弁6、第1チェック弁7及び第1駆動用回路4を通って、旋回モータ3の第1ポート3aに供給され、作動油は循環される。
ただし、このとき、旋回モータ3の第1ポート3aから流入した作動油の一部がこの旋回モータ3内(図示しないシリンダブロックとピストンの間隙等)から系外へ漏出する。そのために、旋回モータ3の第2ポート3bから吐出されてその第1ポート3aに供給される作動油の供給流量が、旋回モータ3の回転によって作動油を吸い込むことができる要求吸込み流量よりも小さくなり、旋回モータ3の第1ポート3a側が負圧になろうとする。このようにして、キャビテーションが発生すると、旋回モータ3が損傷することがある。
そこで、図7に示すように、マルチコントロール弁8から排出される作動油をタンク9に戻す戻り回路10に背圧チェック弁11を設けてその戻り回路10内に背圧を発生させると共に、この戻り回路10と第1駆動用回路4とをメイクアップ回路12を介して互いに連通させ、旋回減速時には、その戻り回路10に生じている背圧を圧源として第1駆動用回路4に圧油を供給し、これによって、旋回モータ3の第1ポート3a、及び第1駆動用回路4でのキャビテーションを防止することが行われている。
上記のようなキャビテーション防止装置13を備える建設機械の一例が、特開2005−195131号公報(例えば、特許文献1参照。)に開示されている。
特開2005−195131号公報
しかし、図6に示す油圧回路1を備える従来の油圧ショベルでは、旋回操作を行っている操作レバー2を急に中立位置に戻して旋回動作を停止させる操作を行っていないときでも、つまり、戻り回路10に背圧を発生させる必要がないときでも、常に背圧チェック弁11により戻り回路10に背圧が発生している。そのために、マルチコントロール弁8に接続されている例えばアームシリンダ14を作動させるときに、この背圧が原因して圧損が生じ、油圧ショベルの消費エネルギを増大させる要因となっている。
更に詳しく説明すると、アームを押し方向に動作させるようにアームシリンダ14が作動しているとき(アームシリンダ用方向制御弁が(イ)の位置にあるとき)は、アームシリンダ14からの戻り油は、第3駆動用回路15、マルチコントロール弁8、戻り回路10、及び背圧チェック弁11を通ってタンク9内に戻される。
そして、アームシリンダ14からの戻り油の流量が大きいときは、戻り回路10内の作動油の戻り圧力(背圧)が、背圧チェック弁11のクラッキング圧力よりもかなり大きくなってしまう。このように、戻り圧力が大きく上昇すると、油圧ポンプ16のポンプ圧を、その戻り圧力(背圧)の分だけ不必要に高くしてアームシリンダ14を作動させる必要がある。これによって、油圧ショベルの消費エネルギが増大するので、燃料消費量が増加してしまう。
要は、図6に示す油圧回路1では、旋回操作を行っている操作レバー2を急に中立位置に戻して旋回動作を停止させる操作を行っているときであっても、そうでないときであっても、更に、アームを動作させるためにアームシリンダ14を作動させるときには、油圧ポンプ16のポンプ圧を、その戻り圧力(背圧)の分だけ不必要に高くして、旋回モータ3やアームシリンダ14等を作動させる必要があり、その結果、燃料消費量が増加してしまうという問題がある。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、油圧モータの流入口側にキャビテーションが起こることを抑制又は防止すると共に、油圧モータ又は油圧シリンダを作動させるときに、その消費エネルギの低減を図ることができる建設機械用キャビテーション防止装置及びそれを備える建設機械を提供することを目的としている。
本発明に係る建設機械用キャビテーション防止装置は、油圧モータを備える建設機械のキャビテーション防止装置において、前記油圧モータによって回転駆動され、圧油を前記油圧モータの流入口側に供給するキャビテーション防止ポンプと、前記キャビテーション防止ポンプの吸込み口と油供給源とを接続するメイクアップ用吸込み回路と、を備えることを特徴とするものである。
この発明に係る建設機械用キャビテーション防止装置によると、操縦者が操作レバーを中立位置から作動位置側に操作して油圧モータを作動させている状態では、油圧ポンプから供給される圧油によって油圧モータが回転しており、この油圧モータによってキャビテーション防止ポンプが回転駆動される。そして、キャビテーション防止ポンプから吐出される圧油は、油圧モータの低圧側に供給される。
このように、油圧モータは、油圧ポンプ及びキャビテーション防止ポンプから供給される圧油によって回転するので、油圧モータの回転がキャビテーション防止ポンプから供給される圧油によって邪魔されることはない。
次に、操縦者が操作レバーを作動位置側から中立位置に操作して油圧モータを停止させようとする状態では、油圧モータに油圧ポンプから圧油が供給されている状態から圧油の供給が停止すると共に、マルチコントロール弁によって油圧モータの流出口からタンクへの通路が遮断されるので、油圧モータの流出口から吐出される作動油が油圧モータの流入口に流入する状態となる。
このとき、油圧モータの流入口から吸い込んだ作動油の一部がこの油圧モータ内(図示しないシリンダブロックとピストンの間隙等)から系外へ漏出する。そのため、油圧モータの流出口から吐出されてその流入口に供給される作動油の供給流量が、油圧モータの回転によって作動油を吸い込むことができる要求吸込み流量よりも小さくなり、油圧モータの流入口側が負圧になろうとするが、キャビテーション防止ポンプから吐出される圧油によって、油圧モータの流入口側にキャビテーションが起こることを抑制又は防止することができる。
更に、上記のように、操縦者が操作レバーを作動位置側から中立位置に操作して油圧モータを停止させようとする状態では、油圧モータの回転速度に応じた大きさの負圧がこの油圧モータの流入口側に生じるが、キャビテーション防止ポンプは、油圧モータによって回転駆動されているので、油圧モータの流入口側に生じる負圧の大きさに応じた流量の圧油を当該流入口側に供給することができる(押し込むことができる)。よって、油圧モータの回転速度に対して実用上影響を与えることなく、流入口側にキャビテーションが起こることを効果的に抑制又は防止することができる。
この発明に係る建設機械用キャビテーション防止装置において、前記キャビテーション防止ポンプの羽根車が、前記油圧モータの回転軸に設けられているものとするとよい。
このようにすると、油圧モータの回転をキャビテーション防止ポンプの羽根車に伝達するための動力伝達機構を不要にすることができる。よって、この建設機械用キャビテーション防止装置の重量及び嵩を小さくすることができ、更に、費用の低減を図ることができる。
この発明に係る建設機械用キャビテーション防止装置において、前記キャビテーション防止ポンプから吐出される作動油を前記油圧モータの流入口側に供給するための供給回路を有し、この供給回路の全部又は一部を、前記油圧モータのハウジングに設けたものとするとよい。
このようにすると、油圧モータの流出口から吐出される作動油を油圧モータの流入口側に供給するための供給回路を短くしたり簡素化することができる。よって、この建設機械用キャビテーション防止装置の重量及び嵩を小さくすることができ、更に、費用の低減を図ることができる。
この発明に係る建設機械用キャビテーション防止装置において、前記油圧モータからの漏洩油用回路が前記メイクアップ用吸込み回路と接続しているとよい。
このようにすると、油圧モータからの漏洩油を系外(タンク)まで排出するための専用回路が必要なくなり、装置構成としてコンパクトになる。
本発明に係る建設機械用キャビテーション防止装置によると、油圧モータの流入口側にキャビテーションが起こることを抑制又は防止することができるので、キャビテーションによって旋回モータ又は走行モータを含むこの油圧モータが損傷することを確実に防止できる。
しかも、本願発明によると、従来の油圧ショベルのように、油圧モータ及び油圧シリンダ(例えばアームシリンダ)の戻り回路に背圧チェック弁を設けて、この戻り回路に背圧を生じさせ、この背圧を圧源として、油圧モータ(旋回モータ等)の流入口側に圧油を供給してキャビテーションを防止する構成としていないので、油圧ポンプの圧油によって油圧モータや油圧シリンダを作動させるときに、当該背圧に基づく圧損を解消することができ、これによって、建設機械の消費エネルギの低減を図ることができる。従って、油圧ショベルを含む建設機械の燃料消費量を従来よりも低減させることができる。
また、上記のように、油圧モータやアームシリンダ等の油圧シリンダを作動させるときに、当該背圧に基づく圧損を解消できるので、その背圧の分だけポンプ圧を低下させることができる。これによって、油圧モータによって駆動される減速機や油圧モータを駆動させるための油圧ポンプにおける、トルクが掛るベアリング等の部品の寿命を延ばすことができる。
この発明の一実施形態に係る建設機械用キャビテーション防止装置を備える油圧ショベルを示す側面図である。 図1に示す油圧ショベルの油圧モータが作動して旋回体を旋回させている状態を示す油圧回路である。 図1に示す油圧ショベルの油圧モータが旋回体の慣性力によって回転している状態を示す油圧回路である。 同実施形態に係る建設機械用キャビテーション防止装置が適用される油圧モータの回転軸に平行する方向の概略縦断面図である。 同実施形態に係る建設機械用キャビテーション防止装置が適用される油圧モータの回転軸に直交する方向の概略縦断面図である。 従来の油圧ショベルの油圧モータが作動して旋回体を旋回させている状態を示す油圧回路である。 同従来の油圧ショベルの油圧モータが旋回体の慣性力によって回転している状態を示す油圧回路である。
以下、本発明に係る建設機械用キャビテーション防止装置、及びそれを備える建設機械の一実施形態を、図1〜図4を参照して説明する。この建設機械用キャビテーション防止装置21は、例えば図1に示す油圧ショベル22を含む建設機械の油圧モータ23(例えば旋回モータ又は走行モータ)を急停止させたときに、油圧モータ23の流入口側が負圧になろうとするときに、この流入口側にキャビテーションが起こることを抑制又は防止すると共に、当該油圧モータ23及び油圧シリンダ24(例えばアームシリンダ)等を作動させるときに、その消費エネルギの低減を図ることができるものである。
図1は建設機械の一例としての油圧ショベル22を示している。この油圧ショベル22は、下部走行体25の上に旋回機構を介して上部旋回体26が旋回自在に載置されている。上部旋回体26にはその前方中央部にブーム27が俯仰可能に取り付けられている。更に、ブーム27の先端部にアーム28が鉛直面内で回動自在に取り付けられ、該アーム28の先端部にバケット29が鉛直面内で回動自在に取り付けられている。
図2は、油圧ショベル22の油圧回路30を示し、この油圧回路30には、キャビテーション防止装置21が設けられている。図2は、油圧ショベル22の油圧モータ23(例えば旋回モータ)が作動して、この油圧モータ23が旋回体26を旋回させている状態を示している。図3は、油圧ショベル22の油圧モータ23(旋回モータ)が旋回体26の慣性力によって回転している状態を示している。
ただし、油圧モータ23として旋回モータを例に挙げて説明するが、油圧モータ23は、走行モータであってもよいし、これ以外でも、停止させようとするときに、慣性力が働く油圧モータであってもよい。
この油圧回路30に設けられている油圧ポンプ31の吐出回路32は、マルチコントロール弁(MCV)33に設けられている旋回用方向制御弁67、走行用方向制御弁(図示せず)、及び油圧シリンダ用方向制御弁68等に接続されている。
このマルチコントロール弁33は、油圧ショベル22の油圧モータ23、油圧シリンダ24等の動きを総合的にコントロールするためのものであり、旋回及び走行の各機能を含んだ回路、並びに、ブーム27、アーム28、及びバケット29を作動させるための各機能を含んだ回路を備えている。よって、このマルチコントロール弁33は、複数の方向制御弁、リリーフ弁、及びチェック弁等を内蔵しており、旋回や走行用等の複数のリモートコントロール弁(以下、単に「リモコン弁」と言う。)34、66やタンク35も接続されている。
また、マルチコントロール弁33には、油圧モータ23が第1及び第2駆動用回路36、37を介して接続しており、油圧シリンダ24(アームシリンダ)が第3及び第4駆動用回路38、39を介して接続している。そして、図には示さないが、例えば走行モータ、ブームシリンダ40、及びバケットシリンダ41等もそれぞれの駆動用回路を介して接続している。
また、この第1及び第2駆動用回路36、37は、逆向きに配置された2つの第1及び第2チェック弁42、43と、同じく逆向きに配置された第1及び第2リリーフ弁44、45とを介して互いに接続されている。そして、2つの第1及び第2チェック弁42、43は、第1接続回路46を間に介して互いに直列に接続しており、2つの第1及び第2リリーフ弁44、45は、第2接続回路47を間に介して互いに直列に接続している。そして、この2つの第1及び第2接続回路46、47は、第3接続回路48を間に介して互いに接続している。
なお、図示していないが、油圧モータ23には、旋回用リモコン弁34の非操作時(操作レバー49が中立位置にあるとき)に油圧モータ23を制動し、旋回用リモコン弁34の操作時(操作レバー49が作動位置側にあるとき)に制動が解除されるブレーキ(図示せず)が設けられている。
次に、キャビテーション防止装置21を説明する。このキャビテーション防止装置21は、図2に示すように、キャビテーション防止ポンプ50を備えている。このキャビテーション防止ポンプ50は、油圧モータ23によって回転駆動され、吐出する圧油を油圧モータ23の流入口側に供給するように構成されている。油圧モータ23の流入口は旋回用方向制御弁67の位置により第1ポート23aまたは第2ポート23bが選択される。例えば、旋回用方向制御弁67の位置(イ)が選ばれた場合は、第1ポート23aが流入口となる。そして、キャビテーション防止ポンプ50が油圧モータ23の第1ポート23a側に供給する圧油の流量は、油圧モータ23がキャビテーションを起こすことを抑制又は防止することができる流量に設定されている。
このキャビテーション防止ポンプ50の羽根車50aは、図2及び図4に示すように、油圧モータ23の回転軸51に直接に設けられており、油圧モータ23のハウジング52内に収容されている。よって、油圧モータ23のハウジング52は、キャビテーション防止ポンプ50のハウジングとして役割も果たしている。
図4は、キャビテーション防止ポンプ50を備える油圧モータ23の回転軸51と平行する方向の概略縦断面図である。図5は、この油圧モータ23の回転軸51と直交する方向の概略縦断面図である。この油圧モータ23は、例えばアキシャルピストン式の斜板式油圧モータであり、シリンダブロック53の回転によって回転軸51が回転するものである。この油圧モータ23のハウジング52内には、回転軸51に固定されて一体に回転し得るシリンダブロック53が設けられ、このシリンダブロック53の後端面は、バルブプレート54に当接して支持されている。シリンダブロック53には、回転軸51の周囲に複数のシリンダボア55が互いに平行に形成され、これら各シリンダボア55には、ピストン56が挿入されている。各ピストン56の先端部は、シュー57に連結されている。シュー57は、シリンダブロック53及びピストン56と一体に回転可能であり、斜板58に固定されたシュープレート59に対して摺動可能に設けられている。
この油圧モータ23は、油圧ポンプ31から供給される圧油によってピストン56がシリンダ55内を移動すると、斜板58からの反作用によって、シリンダブロック53及び回転軸51が一体となって回転するものである。
また、図4及び図5に示すキャビテーション防止装置21は、キャビテーション防止ポンプ50から吐出される圧油を油圧モータ23の第1ポート23a側に供給するための供給回路60を有し、この供給回路60の全部は、油圧モータ23のハウジング52に設けられている。この供給回路60は、図2に示すように、キャビテーション防止ポンプ50の吐出口50cと、第1接続回路46とを互いに接続している。また、キャビテーション防止ポンプ50の吸込み口50bは、メイクアップ用吸込み回路61を介してタンク35と接続している。
次に、上記のように構成された建設機械用キャビテーション防止装置21、及びそれを備える油圧ショベル22(建設機械)の作用を説明する。図2に示す油圧ショベル22の油圧回路30によると、旋回用リモコン弁34の操作レバー49を操作することによって、パイロット回路63に図示しない油圧源からパイロット圧が導出され、マルチコントロール弁33が備える旋回用方向制御弁67が中立位置から旋回位置側に切り換わり、このとき、油圧ポンプ31から吐出された圧油が第1及び第2駆動用回路36、37のうちの一方の例えば第1駆動用回路36に供給されて、油圧モータ23(旋回モータ)が所定方向に回転する。そして、油圧モータ23が所定方向に回転すると、この油圧モータ23によってキャビテーション防止ポンプ50が所定方向に回転駆動される。そして、キャビテーション防止ポンプ50は、タンク35からメイクアップ用吸込み回路61を介して作動油を吸い込んで吐出口50cから吐出し、この吐出口50cから吐出される圧油は、供給回路60、第1接続回路46、第2チェック弁43、及び第2駆動用回路37、更にマルチコントロール弁33を通ってタンク35に戻される。
なお、キャビテーション防止ポンプ50は、メイクアップ用吸込み回路61に接続された漏洩油用回路65を介して作動油を吸い込んで吐出口50cから吐出するように構成されていてもよい。
このように、油圧モータ23は、油圧ポンプ31から供給される圧油によって回転するので、油圧モータ23の回転がキャビテーション防止ポンプ50から供給される圧油によって邪魔されることはない。
次に、操縦者が操作レバー49を作動位置側から中立位置に操作して油圧モータ23を停止させようとする状態では、油圧モータ23に油圧ポンプ31から圧油が供給されている状態から圧油の供給が停止して、油圧モータ23の第2ポート23bから吐出される作動油が油圧回路を介して油圧モータ23の第1ポート23aに流入する状態となる。
つまり、図3に示すように、油圧モータ23の第2ポート23bから吐出される作動油は、第2駆動用回路37、第2リリーフ弁45、第3接続回路48、第1チェック弁42、第1駆動用回路36を通って油圧モータ23の第1ポート23aに流入する状態となる。
このとき、例えば油圧モータ23の第1ポート23aから吸い込んだ作動油の一部がこの油圧モータ23内で漏れて系外に排出されるために、油圧モータ23の第2ポート23bから吐出されて油圧回路を介して第1ポート23aに供給される作動油の供給流量が、油圧モータ23の回転によって作動油を吸い込むことができる要求吸込み流量よりも小さく、油圧モータ23の第1ポート23a側が負圧になろうとする。しかし、キャビテーション防止ポンプ50から吐出される圧油によって、油圧モータ23の第1ポート23a側にキャビテーションが起こることを抑制又は防止することができる。
本発明の実施形態においては、油圧モータ23からの漏洩油は漏洩油用回路65を介してメイクアップ用吸込み回路61へと導くことによって装置構成のコンパクト化を図っているが、油圧モータ23からの漏洩油を直接タンク35に導いても良い。
なお、油圧モータ23の第1ポート23aから吸い込んだ作動油の一部がこの油圧モータ23内で漏れて系外に排出されるというのは、図4に示す油圧モータ23のピストン56とシリンダボア55との隙間から作動油の一部がこの油圧モータ23内に漏れてドレン(漏洩油)として系外に排出されるということである。
更に、上記のように、操縦者が操作レバー49を作動位置側から中立位置に操作して油圧モータ23を停止させようとする状態では、油圧モータ23の回転速度に応じた大きさの負圧がこの油圧モータ23の第1ポート23a側に生じるが、キャビテーション防止ポンプ50は、油圧モータ23によって回転駆動されているので、油圧モータ23の第1ポート23a側に生じる負圧の大きさに応じた流量の圧油を当該第1ポート23a側に供給することができる(押し込むことができる)。よって、油圧モータ23の回転速度に対して実用上影響を与えることなく、第1ポート23a側にキャビテーションが起こることを効果的に抑制又は防止することができる。
そして、操縦者が旋回用リモコン弁34の操作レバー49を中立側に戻しつつ、中立位置と旋回位置の中間に操作しており、油圧モータ23が油圧ポンプ31から供給される圧油によって任意の回転速度で回転駆動されている状態でも、上記のように、キャビテーション防止ポンプ50は、油圧モータ23によって回転駆動されているので、油圧モータ23の第1ポート23a側に必要とされる油圧を生じさせることができる流量の圧油をその第1ポート23a側に供給することができる。よって、油圧モータ23を操作レバー49によって操作された通りに作動させることができる。
このように、図2〜図5に示す建設機械用キャビテーション防止装置21によると、油圧モータ23の第1ポート23a側にキャビテーションが起こることを抑制又は防止することができるので、キャビテーションによって旋回モータを含むこの油圧モータ23が損傷することを確実に防止できる。
しかも、この建設機械用キャビテーション防止装置21によると、従来の油圧ショベルのように、当該油圧モータ及び油圧シリンダ(例えばアームシリンダ)の戻り回路に背圧チェック弁を設けて、この戻り回路に背圧を生じさせ、この背圧を圧源として、油圧モータ(旋回モータ)の流入口側(上記の例では、第1ポート23a側)に圧油を供給してキャビテーションを防止する構成としていないので、油圧ポンプ31の圧油によって油圧モータ23や油圧シリンダ24を作動させるときに、当該背圧に基づく圧損を解消することができ、これによって、油圧ショベル22等の建設機械の消費エネルギの低減を図ることができる。従って、油圧ショベル22を含む建設機械の燃料消費量を従来よりも低減させることができる。
また、上記のように、油圧モータ23や油圧シリンダ24(アームシリンダ)24等を作動させるときに、当該背圧に基づく圧損を解消できるので、その背圧の分だけポンプ圧を低下させることができる。これによって、油圧モータ23により駆動される減速機や、油圧モータ23を駆動させるための油圧ポンプ31の駆動軸に連結されていて、トルクが掛るベアリング等の部品の寿命を延ばすことができる。
更に、図4に示すように、キャビテーション防止ポンプ50の羽根車50aを、油圧モータ23の回転軸51に設けた構成とすると、油圧モータ23の回転をキャビテーション防止ポンプ50の羽根車50aに伝達するための動力伝達機構を不要にすることができる。よって、この建設機械用キャビテーション防止装置21の重量及び嵩を小さくすることができ、更に、費用の低減を図ることができる。
そして、図4に示すように、キャビテーション防止ポンプ50から吐出される作動油を油圧モータ23の第1ポート23a側に供給するための供給回路60の全部を、油圧モータ23のハウジング52に設けたことによって、この供給回路60を短くしたり簡素化することができる。よって、この建設機械用キャビテーション防止装置21の重量及び嵩を小さくすることができ、更に、費用の低減を図ることができる。
また、旋回用操作レバー49が上述と反対側に倒され、旋回用方向制御弁67が図2の(ハ)の位置に切換えられたとき、油圧モータ23は第2ポート23bから油が流入し、第1ポート23aから油が流出し、油圧モータ23とキャビテーション防止装置21の回転方向が前述と逆の方向となるが、この場合も前述と同等の効果が得られる。
ただし、上記実施形態では、図4に示すように、キャビテーション防止ポンプ50の羽根車50aを油圧モータ23の回転軸51に設けて、この油圧モータ23及びキャビテーション防止ポンプ50を互いに連結させた構成としたが、これに代えて、油圧モータ23及びキャビテーション防止ポンプ50を別個の機械として設け、油圧モータ23の回転を動力伝達機構を介してキャビテーション防止ポンプ50に伝達してこのキャビテーション防止ポンプ50の羽根車50aを回転させる構成としてもよい。
そして、上記実施形態では、本発明を油圧ショベル22に適用したが、これ以外のクレーン等の建設機械の油圧モータに適用することができる。
また、上記実施形態では、図4に示すように、供給回路60の全部を油圧モータ23のハウジング52に設けたたが、これに代えて、供給回路60の一部を油圧モータ23のハウジング52に設けてもよい。
以上のように、本発明に係る建設機械用キャビテーション防止装置及びそれを備える建設機械は、油圧モータが油圧ブレーキとして動作するときに流入口側にキャビテーションが起こることを抑制又は防止すると共に、当該油圧モータ又は油圧シリンダを作動させるときに、その消費エネルギの低減を図ることができる優れた効果を有し、このような建設機械用キャビテーション防止装置及びそれを備える建設機械に適用するのに適している。
21 建設機械用キャビテーション防止装置
22 油圧ショベル(建設機械)
23 油圧モータ(旋回モータ)
23a 第1ポート
23b 第2ポート
24 油圧シリンダ(アームシリンダ)
25 下部走行体
26 上部旋回体
27 ブーム
28 アーム
29 バケット
30 油圧回路
31 油圧ポンプ
32 吐出回路
33 マルチコントロール弁
34 リモートコントロール弁(リモコン弁)
35 タンク
36〜39 第1〜第4駆動用回路
40 ブームシリンダ
41 バケットシリンダ
42、43 第1及び第2チェック弁
44、45 第1及び第2リリーフ弁
46〜48 第1〜第3接続回路
49 操作レバー
50 キャビテーション防止ポンプ
50a 羽根車
50b 吸込み口
50c 吐出口
51 回転軸
52 ハウジング
53 シリンダブロック
54 バルブプレート
55 シリンダボア
56 ピストン
57 シュー
58 斜板
59 シュープレート
60 供給回路
61 メイクアップ用吸込み回路
63 パイロット回路
64 ドレンポート
65 漏洩油用回路
66 リモコン弁(アームシリンダ用)
67 旋回用方向制御弁
68 油圧シリンダ用方向制御弁

Claims (4)

  1. 油圧モータを備える建設機械のキャビテーション防止装置において、
    前記油圧モータによって回転駆動され、圧油を前記油圧モータの第1ポート側に供給するキャビテーション防止ポンプと、
    前記キャビテーション防止ポンプの吸込み口と油供給源とを接続するメイクアップ用吸込み回路と、を備えることを特徴とする建設機械用キャビテーション防止装置。
  2. 前記キャビテーション防止ポンプの羽根車が、前記油圧モータの回転軸に設けられていることを特徴とする請求項1記載の建設機械用キャビテーション防止装置。
  3. 前記キャビテーション防止ポンプから吐出される作動油を前記油圧モータの第1ポート側に供給するための供給回路を有し、この供給回路の全部又は一部を、前記油圧モータのハウジングに設けたことを特徴とする請求項2記載の建設機械用キャビテーション防止装置。
  4. 前記油圧モータからの漏洩油用回路が前記メイクアップ用吸込み回路と接続していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の建設機械用キャビテーション防止装置。
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