JP5005465B2 - 流体動力伝動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、流体動力伝動装置に関するものである。
従来、作業用車両では、エンジンと走行機構との動力伝達手段として流体動力伝動装置が用いられている。流体動力伝動装置は、例えば、図4に示すように、HSTポンプ1と油圧モータ2とステアリングポンプ3とを有して構成されている。HSTポンプ1は、エンジンEによって駆動されるものである。このHSTポンプ1は、伝達管路4,5を介して油圧モータ2に接続されることで、閉回路6を形成している(いわゆるHST:Hydro Static Transmission)。この伝達管路4,5には、それぞれ分岐管路7,8が接続されている。この分岐管路7,8は、緊急供給管路9を介してステアリング回路10に接続されている。この緊急供給管路9には、切換弁11が配設されている。ステアリングポンプ3は、HSTポンプ1と同様にエンジンEによって駆動されるものである。このステアリングポンプ3は、ステアリング管路12を介してステアリング回路10に接続されている。
この流体動力伝動装置では、エンジンEが駆動している場合、HSTポンプ1が伝達管路4もしくは伝達管路5に作動油を吐出するとともに、ステアリングポンプ3がステアリング管路12に作動油を吐出することになる。このとき、切換弁11が緊急供給管路9を閉鎖し、作動油が閉回路6内で循環することになるため、油圧モータ2が回転することになる。そのため、油圧モータ2の回転力が、走行機構に伝達されることで建設用車両を走行させることができる。一方、ステアリングポンプ3から吐出される作動油がステアリング回路10に供給されることになり、ステアリング用油圧アクチュエータに対する作動油の供給制御を行うことができる。次に、エンジンEが停止した場合でも、作業用車両が走行していれば、走行機構により駆動される油圧モータ2が回転することになり、ポンプ作用をするため、油圧モータ2が伝達管路4もしくは伝達管路5に作動油を吐出することになる。このとき、切換弁11が緊急供給管路9を開放し、作動油が分岐管路7もしくは分岐管路8を介して緊急供給管路9に供給されることになる。そのため、作動油がステアリング回路10に供給されることになり、ステアリング用油圧アクチュエータに対する作動油の供給制御を行うことができる。したがって、この種の流体動力伝動装置によれば、エンジンEの駆動に関わらず、作業用車両が走行している場合には、ステアリング用油圧アクチュエータに対する作動油の供給制御を行うことができることになるため、運転者のステアリングホイール操作に応じて、作業車両を操舵することが可能である(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−153768号公報
ところで、一般的に従来の作業用車両において、閉回路6中の作動油は、エンジンと走行機構との動力伝達手段を担う動力伝達媒体であるため、極めて高圧で循環している。これと比較して、ステアリング管路12中の作動油は、ステアリングホイール操作の動力を得るための動力伝達媒体であるため、約半分程度の圧力で利用されている。
したがって、従来の流体動力伝動装置では、走行中のエンジンE停止時に、油圧モータ2がポンプ作用した場合、閉回路6中の高圧状態にある作動油がステアリング回路10にそのまま供給されることになるため、ステアリング回路10内の補機や、その配管系の耐圧性に悪影響を及ぼす虞がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、エンジンの停止時において、車両が走行している場合にも、ステアリング回路内の補機や、その配管系の耐圧性に悪影響を及ぼすことなく、車両を操舵することができる流体動力伝動装置の提供を目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の請求項1にかかる流体動力伝動装置は、車両のエンジンによって駆動されるHSTポンプと、車両のエンジンによって駆動されるステアリングポンプと、前記HSTポンプに一対の管路を介して接続されることで、前記HSTポンプと共に閉回路を形成する油圧モータと、前記ステアリングポンプにステアリング管路を介して接続され、ステアリング用油圧アクチュエータに対する作動油の供給制御を行うステアリング回路と、前記一対の管路の高圧側を選択する高圧選択ユニットと、前記高圧選択ユニットが選択した管路から前記ステアリング管路に緊急供給管路を介して作動油を供給することで、前記閉回路内の作動油を前記ステアリング回路へと供給可能な緊急供給手段とを備え、前記緊急供給手段は、設定バネの弾性力と、下流側に配置された固定絞りの前後差圧とのバランスにより動作し、その開口面積を変化させることで、前記緊急供給管路を通過する作動油の流量を制御する流量制御弁と、前記ステアリング管路の油圧が所定圧力以上の場合に前記緊急供給管路を遮断し、かつ、前記ステアリング管路の油圧が所定圧力未満となった場合に前記緊急供給管路を開いて前記閉回路から前記ステアリング管路への作動油の流通を許容する切換弁とを有し、車両のエンジンが駆動している場合に、前記ステアリングポンプから前記ステアリング回路に作動油を供給する一方、車両のエンジンが停止し、かつ、車両が走行している場合には、前記切換弁が作動油の流通を許容する状態に切り換わると共に、車両の走行機構により駆動される前記油圧モータのポンプ作用によって、前記一対の管路の高圧側から前記ステアリング回路に前記流量制御弁を通して作動油を供給するようにしたことを特徴とする。
また、本発明の請求項2にかかる流体動力伝動装置は、前述した請求項1において、作業機用油圧アクチュエータに対する作動油の供給制御を行う作業機回路と、前記ステアリング管路に配設し、前記ステアリング回路及び前記作業機回路への作動油の供給を制御するプライオリティ弁とをさらに備え、前記ステアリング管路における前記プライオリティ弁の上流側に前記緊急供給手段の緊急供給管路を接続したことを特徴とする。
さらに、本発明の請求項3にかかる流体動力伝動装置は、前述した請求項1において、作業機用油圧アクチュエータに対する作動油の供給制御を行う作業機回路と、前記ステアリング管路に配設し、前記ステアリング回路及び前記作業機回路への作動油の供給を制御するプライオリティ弁とをさらに備え、前記ステアリング管路における前記プライオリティ弁の下流側に前記緊急供給手段の緊急供給管路を接続したことを特徴とする。
本発明にかかる流体動力伝動装置は、例えばエンジンが停止し、ステアリングポンプを駆動できない場合にも、閉回路からステアリング管路に作動油を供給する緊急供給手段を備えているため、車両が走行していれば、車両の走行機構により駆動される油圧モータのポンプ作用によって、閉回路からステアリング回路に作動油を供給することができるという効果を奏する。したがって、ステアリング用油圧アクチュエータに対する作動油の供給制御を行うことができることになるため、運転者のステアリングホイール操作に応じて、作業車両を操舵することが可能となる。しかも、緊急供給手段の供給経路に流量制御弁を設けたため、ステアリング回路に供給される作動油が制御されることになり、ステアリング回路内の補機や、その配管系の耐圧性に悪影響を及ぼす虞がない。
以下に、本発明にかかる流体動力伝動装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明にかかる流体動力伝動装置の実施の形態を示す回路図である。ここで例示する流体動力伝動装置は、ホイールローダやフォークリフトなどの種々の作業用車両において、エンジンEと走行機構91との動力伝達手段として用いられるものである。図2は、図1に示した流体動力伝動装置を適用したホイールローダを示す概念図である。このホイールローダには、走行用ユニット20を備えている。
走行用ユニット20は、図1に示すように、HSTポンプ21と油圧モータ22とを備えて構成してある。HSTポンプ21は、エンジンEによって駆動される可変容量形油圧ポンプである。このHSTポンプ21は、一対の伝達管路23,24を介して油圧モータ22に接続することで、閉回路25を形成している。また、このHSTポンプ21は、斜板の傾転角を制御することにより、作動油を伝達管路23から吸引すると同時に伝達管路24に吐出する状態と、伝達管路24から吸引すると同時に伝達管路23に吐出する状態とに切り替わることが可能である。油圧モータ22は、その回転力を走行機構91に伝達するための可変容量形油圧モータである。この油圧モータ22は、HSTポンプ21における作動油の吐出方向に応じて正回転、あるいは逆回転することが可能である。一方、この油圧モータ22は、HSTポンプ21が作動油を吐出しない場合にも、ホイールローダが走行していれば、走行機構91により駆動され回転し、ポンプ作用をするように構成してある。ポンプ作用とは、この場合、作動油を伝達管路23から吸引すると同時に伝達管路24に吐出、あるいは伝達管路24から吸引すると同時に伝達管路23に吐出することである。なお、図中の符号26は、走行用ユニット20に設けたリリーフ弁であり、後述する高圧選択ユニット72とチャージ管路31との間に介在している。このリリーフ弁26は、後述する高圧選択ユニット72により選択された作動油が、所定のリリーフ圧に達した場合にチャージ管路31にリリーフするものである。
また、走行用ユニット20には、チャージ手段30が設けてある。チャージ手段30は、閉回路25に作動油を補給するためのものであり、チャージ管路31を備えている。チャージ管路31は、チャージポンプ32が吐出した作動油を、低圧選択ユニット33を介して閉回路25に補給するための管路である。チャージポンプ32は、エンジンEによって駆動する定容量形油圧ポンプである。このチャージポンプ32は、駆動した場合に、作動油タンク100に貯留された作動油をチャージ管路31に吐出するものである。低圧選択ユニット33は、一対の伝達管路23,24の低圧側を選択するものである。
また、チャージ手段30には、緊急チャージ管路34が設けてある。緊急チャージ管路34は、チャージ管路31において、チャージポンプ32と低圧選択ユニット33との間となる部分と、作動油タンク100とに接続してある。この緊急チャージ管路34は、作動油タンク100に貯留された作動油を、当該緊急チャージ管路34に配設したチェック弁35を介してチャージ管路31に補給するための管路である。なお、図中の符号36は、チャージリリーフ弁である。
また、上記ホイールローダには、図1に示すように、ステアリングポンプ42が設けてある。ステアリングポンプ42は、エンジンEによって駆動される定容量形油圧ポンプである。このステアリングポンプ42は、駆動した場合、作動油タンク100に貯留された作動油をステアリング管路41に吐出するものである。ステアリング管路41には、プライオリティ弁60が設けてある。
プライオリティ弁60は、ステアリング管路41に流通する作動油の、ステアリング回路40及び作業機回路50への供給を制御する3ポート切換弁である。このプライオリティ弁60は、設定バネ61の弾性力と、ステアリング管路41において、プライオリティ弁60における下流側の作動油の圧力とのバランスにより動作し、圧力に応じた開口面積でステアリング回路40及び作業機回路50への作動油の配分を制御するものである。
ステアリング回路40は、ステアリングホイール92の操作に応じて、ステアリング用油圧アクチュエータ93に対する作動油の供給制御を行うものである。このステアリング回路40は、ステアリング管路41を介してステアリングポンプ42に接続してある。
作業機回路50は、作業機管路51を介してプライオリティ弁60と接続したもので、操作レバー(図示せず)の操作に応じて、作業機用油圧アクチュエータ94に対する作動油の供給制御を行うものである。この作業機回路50は、作業機用油圧アクチュエータ94を供給制御する際に、余剰した作動油を作動油タンク100にドレンするように構成してある。
さらに、上記ホイールローダには、図1に示すように、緊急供給手段70が設けてある。緊急供給手段70は、閉回路25の作動油をステアリング管路41に供給するためのものであり、緊急供給管路71を備えている。緊急供給管路71は、閉回路25の作動油を、当該緊急供給管路71に配設した高圧選択ユニット72を介してステアリング管路41に供給するための管路である。この緊急供給管路71には、2ポートパイロット作動形の切換弁73が配設してある。高圧選択ユニット72は、一対の伝達管路23,24の高圧側を選択するものである。
切換弁73は、緊急供給管路71において、ステアリング管路41と高圧選択ユニット72との間となる部位に配設してある。この切換弁73は、バネ73aの弾性力と、ステアリング管路41において、プライオリティ弁60における下流側のパイロット油圧とのバランスにより動作し、ステアリング管路41への作動油の流通を供給制御するものである。
また、緊急供給手段70には、2ポート切換弁である流量制御弁80が設けてある。流量制御弁80は、緊急供給管路71において、高圧選択ユニット72と切換弁73の間となる部位に配設してある。この流量制御弁80は、固定絞り80aの上流側の作動油を当該流量制御弁80の一方の端部に誘導する一方、固定絞り80aの下流側の作動油を当該流量制御弁80の他方の端部に誘導している。そして、この流量制御弁80は、設定バネ80bの弾性力と、固定絞り80aにおける前後差圧とのバランスにより動作し、その開口面積を変化させ、作動油の流通を制御するものである。
上記のように構成したホイールローダでは、エンジンEを駆動すると、HSTポンプ21が伝達管路23あるいは伝達管路24に作動油を吐出することになる。この結果、伝達管路23あるいは伝達管路24に吐出された作動油は、閉回路25内で循環することになり、油圧モータ22を回転させることになる。そのため、油圧モータ22の回転力を走行機構91に伝達することでホイールローダが走行することができる。
また、前述したようにエンジンEを駆動すると、ステアリングポンプ42もステアリング管路41に作動油を吐出することになる。ステアリング管路41に作動油が吐出されると、プライオリティ弁60を介してステアリング回路40に作動油が供給されることになり、ステアリング用油圧アクチュエータ93に対する作動油の供給制御を行うことができる。したがって、運転者のステアリングホイール92を操作することでホイールローダを操舵することができる。ここで、ステアリング管路41において、プライオリティ弁60における下流側の作動油の圧力が上昇するため、プライオリティ弁60の開口面積に対応した作動油が、作業機管路51に配分されることになる。この結果、作業機回路50が、操作レバー(図示せず)の操作に応じて、作業機用油圧アクチュエータ94に対する作動油の供給制御を行うことができる。したがって、運転者が操作レバー(図示せず)を操作することで、バケット95(図2参照)やアーム96(図2参照)を作動させることができる。上述の動作の間、切換弁73は、ステアリング管路41において、プライオリティ弁60における下流側の作動油の圧力が上昇するため、バネ73aの弾性力に抗して、ステアリング管路41を閉鎖し、作動油の流通を阻止している。
なお、上述したようにエンジンEを駆動している間、チャージポンプ32もチャージ管路31に作動油を吐出することになる。チャージ管路31に作動油が吐出されると、チャージリリーフ弁36のリリーフ圧よりも、一対の伝達管路23,24における作動油の圧力が低くなった場合に、低圧選択ユニット33を介して一対の伝達管路23,24の低圧側に作動油が補給されることになる。この結果、閉回路25内で作動油が不足した時にも、作動油が補給されるため、キャビテーションの発生を防止することができる。
上記のように構成したホイールローダでは、エンジンEが停止した場合、ステアリングポンプ42の駆動が停止することになり、ステアリング管路41に作動油が吐出されなくなるため、ステアリング用油圧アクチュエータ93や作業機用油圧アクチュエータ94に対する作動油の供給制御ができなくなる。しかしながら、本発明では、エンジンEが停止した場合でも、走行していれば、走行機構91により駆動される油圧モータ22が回転することになり、ポンプ作用をするため、油圧モータ22が伝達管路23あるいは伝達管路24に作動油を吐出することになる。ここで、ステアリングポンプ42の駆動も停止するため、ステアリング管路41において、プライオリティ弁60における下流側の作動油の圧力が下降し、バネ73aの弾性復元力よりも下回ると、切換弁73がステアリング回路40への作動油の流通を許容する状態に切り換わる。この結果、伝達管路23あるいは伝達管路24に吐出された作動油を、緊急供給管路71、高圧選択ユニット72及び流量制御弁80を介してステアリング管路41に供給することが可能になる。ステアリング管路41に作動油が供給されると、プライオリティ弁60を介してステアリング回路40に作動油が供給されることになり、ステアリング用油圧アクチュエータ93に対する作動油の供給制御を行うことができる。したがって、エンジンEの駆動に関わらず、ホイールローダが走行している場合には、運転者のステアリングホイール92を操作することでホイールローダを操舵することが可能となる。これにより、例えば、走行中にエンジンEが停止した場合や、坂道でエンジンEが停止した場合などの非常時にも、ホイールローダを操舵できることになる。
しかも、ステアリング管路41に供給された作動油は、流量制御弁80の開口面積により、流量制御されることになるため、プライオリティ弁60を介してステアリング回路40に供給されても、ステアリング回路40内の補機や、その配管系に耐圧性で悪影響を及ぼすことがない。さらに、流量制御弁80は、固定絞り80aを有するものであるため、その固定絞り80aに対応する作動油のみ流通することになる。したがって、流量制御弁80を流通する作動油が制限されることになり、閉回路25内の作動油が急激にステアリング管路41に供給されることはなく、閉回路25内におけるキャビテーションの発生を防止することができる。
ところで、上述した状態において、プライオリティ弁60の開口面積に対応した作動油が、作業機管路51に配分された場合、作業機回路50は、作業機用油圧アクチュエータ94を供給制御する際に、余剰した作動油を作動油タンク100にドレンすることになり、そのエネルギーをロスすることになる。しかしながら、上記のように構成したホイールローダでは、ステアリング管路41に供給された作動油は、流量制御弁80の開口面積により、流量制御されることになるとともに、その固定絞り80aにより流通する作動油が制限されることになる。したがって、エネルギーのロスを抑制することができる。
また、前述した状態において、エンジンEが停止すると、チャージポンプ32もチャージ管路31に作動油を吐出することを停止することになる。この場合にも、上記のように構成したホイールローダでは、チャージ管路31に緊急チャージ管路34が設けてある。そのため、閉回路25内における作動油の圧力が降下すれば、チャージ管路31に接続してある作動油タンク100からチェック弁35及び低圧選択ユニット33を介して閉回路25に作動油が補給されることになる。この結果、閉回路25内で作動油が不足した時にも、作動油が補給されるため、キャビテーションの発生を防止することができる。しかも、このときの補給経路は、通常時における補給経路に緊急チャージ管路34及びチェック弁35を設けたのみであるため、個別に設ける場合に比べて、コストを削減することが可能となる。
さらに、上記のように構成したホイールローダでは、図2に示すように、車体の後方にエンジンEが搭載してあり、そのエンジンEの前方にHSTポンプ21を介してステアリングポンプ42が連係してある。ステアリングポンプ42は、ステアリング管路41を介して、車体の上方に配置したステアリング回路40に接続してある。ステアリング管路41には、車体の略中央に配置したプライオリティ弁60が配設してある。これに対して、流量制御弁80は、ステアリングポンプ42の前方に配置してある。したがって、図2からも明らかなように、緊急供給管路71をステアリング管路41において、プライオリティ弁60の上流側に接続したため、流量制御弁80からの配管距離が極僅かとなる。これにより、他の補機レイアウトの自由度を高めることが可能となる。
しかしながら、図3の変形例に示すように、緊急供給管路171をステアリング管路41において、プライオリティ弁60の下流側に接続しても良い。この変形例の流体動力伝動装置は、上述した実施の形態と同様に、ホイールローダに適用したものであり、緊急供給管路がステアリング管路において、プライオリティ弁の下流側に接続してある点のみ異なっている。なお、変形例において実施の形態と同様の構成に関しては同一の符号を付してそれぞれの詳細説明を省略する。
この変形例においても、ステアリング管路41に供給された作動油は、流量制御弁80の開口面積により、流量制御されることになるため、プライオリティ弁60を介してステアリング回路40に供給されても、ステアリング回路40内の補機や、その配管系に耐圧性で悪影響を及ぼすことがない。さらに、流量制御弁80は、固定絞り80aを有するものであるため、その固定絞り80aに対応する作動油のみ流通することになる。したがって、流量制御弁80を流通する作動油が制限されることになり、閉回路25内の作動油が急激にステアリング管路41に供給されることはなく、閉回路25内におけるキャビテーションの発生を防止することができる。
また、この変形例においては、上述した状態において、伝達管路23あるいは伝達管路24に吐出された作動油は、作業機管路51に配分されることはない。したがって、上記の変形例のように構成したホイールローダでは、作動油タンク100から作動油をドレンすることがないため、エネルギーのロスを抑制することができる。
なお、上述した実施の形態及び変形例では、ステアリングポンプ42が吐出した作動油を、プライオリティ弁60を介してステアリング回路40と作業機回路50とに分配供給するように構成した流体動力伝動装置を例示しているが、ステアリング回路40のみ作動油が供給されるように構成してもよい。この場合、プライオリティ弁60を備える必要はない。
本発明にかかる流体動力伝動装置の実施の形態を示す回路図である。 図1に示した流体動力伝動装置を適用したホイールローダを示す概念図で有る。 図1に示した流体動力伝動装置の変形例を示す回路図である。 従来の流体動力伝動装置を示す回路図である。
符号の説明
20 走行用ユニット
21 HSTポンプ
22 油圧モータ
23 伝達管路
24 伝達管路
25 閉回路
30 チャージ手段
40 ステアリング回路
41 ステアリング管路
42 ステアリングポンプ
50 作業機回路
51 作業機管路
60 プライオリティ弁
61 設定バネ
70 緊急供給手段
71 緊急供給管路
72 高圧選択ユニット
73 切換弁
73a バネ
80 流量制御弁
80a 固定絞り
80b 設定バネ
91 走行機構
92 ステアリングホイール
93 ステアリング用油圧アクチュエータ
94 作業機用油圧アクチュエータ
171 緊急供給管路
E エンジン

Claims (3)

  1. 車両のエンジンによって駆動されるHSTポンプと、車両のエンジンによって駆動されるステアリングポンプと、前記HSTポンプに一対の管路を介して接続されることで、前記HSTポンプと共に閉回路を形成する油圧モータと、前記ステアリングポンプにステアリング管路を介して接続され、ステアリング用油圧アクチュエータに対する作動油の供給制御を行うステアリング回路と、前記一対の管路の高圧側を選択する高圧選択ユニットと、前記高圧選択ユニットが選択した管路から前記ステアリング管路に緊急供給管路を介して作動油を供給することで、前記閉回路内の作動油を前記ステアリング回路へと供給可能な緊急供給手段とを備え、
    前記緊急供給手段は、設定バネの弾性力と、下流側に配置された固定絞りの前後差圧とのバランスにより動作し、その開口面積を変化させることで、前記緊急供給管路を通過する作動油の流量を制御する流量制御弁と、
    前記ステアリング管路の油圧が所定圧力以上の場合に前記緊急供給管路を遮断し、かつ、前記ステアリング管路の油圧が所定圧力未満となった場合に前記緊急供給管路を開いて前記閉回路から前記ステアリング管路への作動油の流通を許容する切換弁とを有し、
    車両のエンジンが駆動している場合に、前記ステアリングポンプから前記ステアリング回路に作動油を供給する一方、車両のエンジンが停止し、かつ、車両が走行している場合には、前記切換弁が作動油の流通を許容する状態に切り換わると共に、車両の走行機構により駆動される前記油圧モータのポンプ作用によって、前記一対の管路の高圧側から前記ステアリング回路に前記流量制御弁を通して作動油を供給するようにしたことを特徴とする流体動力伝動装置。
  2. 作業機用油圧アクチュエータに対する作動油の供給制御を行う作業機回路と、前記ステアリング管路に配設し、前記ステアリング回路及び前記作業機回路への作動油の供給を制御するプライオリティ弁とをさらに備え、
    前記ステアリング管路における前記プライオリティ弁の上流側に前記緊急供給手段の緊急供給管路を接続したことを特徴とする請求項1に記載の流体動力伝動装置。
  3. 作業機用油圧アクチュエータに対する作動油の供給制御を行う作業機回路と、前記ステアリング管路に配設し、前記ステアリング回路及び前記作業機回路への作動油の供給を制御するプライオリティ弁とをさらに備え、
    前記ステアリング管路における前記プライオリティ弁の下流側に前記緊急供給手段の緊急供給管路を接続したことを特徴とする請求項1に記載の流体動力伝動装置。
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