JP4967274B2 - 光反射フィルムおよびそれを用いた面光源 - Google Patents

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Description

本発明は、反射部材用に使用される光反射フィルムの改良に関し、さらに詳しくは、面光源の反射板として好適な光反射フィルムであって、より明るく、かつ照明効率に優れた面光源を得ることのできる、光反射フィルムおよびそれを用いた面光源に関するものである。
近年、パソコン、テレビおよび携帯電話などの表示装置として、液晶を利用したディスプレイが数多く用いられている。これらの液晶ディスプレイは、それ自体は発光体でないために、裏側からバックライトと呼ばれる面光源を設置して、それを使用して光を照射することにより表示が可能となっている。また、バックライトは、単に光を照射するだけでなく、画面全体を均一に照射せねばならないという要求に応えるため、サイドライト型もしくは直下型と呼ばれる面光源の構造をとっている。なかでも、薄型で小型化が望まれるノート型パソコン等に使用される薄型液晶ディスプレイ用途には、サイドライト型、つまり画面に対し側面から光を照射するタイプのバックライト(電飾用光源)が適用されている(特許文献1参照)。
一般的に、このサイドライト型バックライトでは、乱反射面が少なくても一面に設けられた透明板からなる導光板と呼ばれる板のエッジから冷陰極線管を照明光源とし、光を均一に伝播し拡散する導光板を利用し、液晶ディスプレイ全体を均一に照射する導光板方式が採用されている。この照明方法において、より光を効率的に活用するため、冷陰極線管の周囲、および、導光板の側面のうち冷陰極管を有さない側面には白色フィルムや白色テープ等からなるリフレクターが設けられ、更に、導光板から拡散された光を液晶画面側に効率的に反射させるために、導光板の乱反射面の下には反射板と呼ばれる反射層が設けられている。これにより冷陰極線管からの光のロスを少なくし、液晶画面を明るくする機能が付与されている。
一方、液晶テレビのような大画面用では、エッジライト方式では画面の高輝度化が望めないことから、直下型ライト方式が採用されてきている。この方式は、液晶画面の下部に冷陰極線管を並列に設けるもので、反射板の上に平行に冷陰極線管が並べられる。反射板は平面状もしくは、冷陰極線管の部分を半円凹状に成形したものなどが用いられる。
このような液晶画面用の面光源に用いられるリフレクターや反射板(面光源反射部材と総称する)には、薄膜であることと同時に高い反射機能が要求され、従来、白色顔料を添加したフィルムや内部に微細な気泡を含有させたフィルムが単独で、もしくはこれらのフィルムと金属板、プラスチック板などとを張り合わせたものが使用されてきた。特に内部に微細な気泡を含有させたフィルムを使用した場合には、輝度の向上効果や均一性に優れることから広く使用されている。かかる微細な気泡は、樹脂にそれとは非相溶な成分(ボイド核剤)を含有せしめ、一方向以上に延伸させることにより得ることができる。このような内部に微細な気泡を含有したフィルムは特許公報などに開示されている(特許文献2参照)。
ところで、液晶画面の用途は、従来からのノート型パソコンに加えて、近年では据置型のパソコンやテレビ、携帯電話のディスプレイなど、様々な機器に採用されており、需要は急速に増大している。一方、液晶画面の画像も、より高精細なものが求められるのに伴い、液晶画面の明るさを増して画像をより鮮明に、より見やすくする改良が進められており、照明光源(例えば、蛍光管管)もより高輝度で高出力のものとなってきている。
しかしながら、面光源反射部部材である反射板やリフレクターとして上記フィルムを用いた場合には、期待されたほど正面輝度は向上しない。ボイド核剤を単純に増量した反射フィルムやボイド核剤を2種以上用いた反射フィルム等も提案されているが(特許文献3参照)、バックライト正面輝度の飛躍的な向上にはつながっていない。
また、直下型バックライトでは、その構造上、画面上で光源の直上に当る位置と、そうでない位置で、大きな輝度差が生じやすく、輝度ムラとして認識されやすいという課題もある。このため、一般に光出射面に非常に強い光拡散性を有する半透明の乳白板(いわゆる光拡散板)を用い、可能な限り輝度ムラを低減させている。この光拡散板は、有機や無機の微粒子などの光散乱物質を混入させた、厚さ数mmのアクリル樹脂やポリカーボネート樹脂などからなる樹脂板が用いられている。
しかしながら、かかる光拡散板の全光線透過率はせいぜい60%程度であるため、光拡散板の使用によって液晶画面の輝度(明るさ)が不足し、さらには照明光源からの光の伝達ロスによって照明の効率が低下する等の問題が指摘されていた。
このような問題に対し、光反射フィルムを光源の配置に合わせて変形させ、光の光出射方向を制御することにより、輝度ムラ低減を狙ったものも提案されている(特許文献4および特許文献5参照)が、これらの加工に非常に大掛かりな装置を必要すると同時に、一枚一枚加工する必要があることから生産性の点で課題があり、結果的に高コストになっていた。加えて、変形後の反射板の取扱い性が良くないことや、バックライト全体の薄膜化に寄与しないこと、さらには、輝度ムラ改善効果が費用に対して低いことも問題となっている。
特開昭63−62104号公報(特許請求の範囲) 特開平6−322153号公報(第0010欄、実施例1) 特開2001−288291号公報(請求項5、第0007欄、第0027欄、第0031欄、実施例1〜3) 特開平2001−318614号公報(請求項1、第0012欄、第0013欄、第0037欄、図1) 特開平2002−82624号公報(請求項1、第0009欄、第0023欄、第0025欄、図1、図2)
本発明は、上記従来技術の問題点を鑑み大掛かりな加工を必要とせず、低コストで、高反射性を維持しつつ、正面輝度を向上せしめる効果や輝度ムラ改善効果を有する反射板をフィルムを用いることによって、より明るく、かつ輝度ムラのない鮮明な液晶画像を提供することを課題とするものである。
具体的に、本発明の目的は、面光源の反射板等の反射部材用に好適に使用される光反射フィルムであって、より明るく、かつ照明効率に優れた面光源を得ることのできる、光反射フィルムおよびそれを用いた面光源を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために、フィルム表面に低光沢層を有し、かつ、低光沢層中に凝集シリカ粒子、および、アクリル樹脂粒子またはシリコーン樹脂粒子である低光沢性粒子の総含有量が、バインダーの固形分100重量部に対して、86重量部以上であり、20°鏡面光沢度、60°鏡面光沢度および85°鏡面光沢度の和が30以下であり、かつ20°鏡面光沢度、60°鏡面光沢度および85°鏡面光沢度の何れもが20以下であり、かつ光反射率が80%以上であることを特徴とする光反射フィルムをその骨子とするものであり、本発明の光反射フィルムは、面光源の反射板材料として好適に用いられる。
本発明の好ましい態様によれば、前記光反射フィルムのフィルム表面には低光沢層が設けられている。また、本発明の好ましい態様によれば、前記光反射フィルムは、光反射層と低光沢層とで基本的に構成されている。また、本発明の好ましい態様によれば、前記光反射層は内部に気泡を含む構成を有している。
本発明は、上記課題を解決するために、20°鏡面光沢度、60°鏡面光沢度および85°鏡面光沢度の和が30以下であり、かつ20°鏡面光沢度、60°鏡面光沢度および85°鏡面光沢度の何れもが20以下であり、かつ光反射率が80%以上であることから、正面輝度向上性と輝度ムラ改善性に優れており、液晶画面を明るく照らし、液晶画像をより鮮明かつ見やすくすることができる。
本発明の光反射フィルムは、20°鏡面光沢度、60°鏡面光沢度および85°鏡面光沢度の和が30以下であり、かつ20°鏡面光沢度、60°鏡面光沢度および85°鏡面光沢度の何れもが20以下であり、かつ光反射率が80%以上であることが必要である。
まず、20°鏡面光沢度、60°鏡面光沢度および85°鏡面光沢度の和が30以下であり、かつ20°鏡面光沢度、60°鏡面光沢度および85°鏡面光沢度の何れもが20以下であることが必要である。
また、20°鏡面光沢度、60°鏡面光沢度および85°鏡面光沢度はそれぞれ10以下であることが好ましい。
さらに、20°鏡面光沢度、60°鏡面光沢度および85°鏡面光沢度は、より好ましくはそれぞれ7以下であり、さらに好ましくはそれぞれ5以下である。下限は特に設定されるものではないが、測定上は0が下限となる。
鏡面光沢度をかかる範囲に規定した本発明の光反射フィルムを用いることにより、サイドライト型バックライトでは正面輝度が大幅に改善され、また、直下型バックライトでは輝度ムラが大幅に改善される。かかる効果が発現される詳細な理由については未だ不明であるが、本発明者らは次のように考えている。
まず、サイドライト型バックライトについて述べる。サイドライト型バックライトでは、上述したように導光板の表面から光が観察者方向へ出射される。しかしながら、光は導光板の表面からのみ出射されるわけではなく、裏面からも出射される。そのため、サイドライト型バックライトでは、裏面から出射する光を反射板で観察者方向へ反射させ、光を有効に活用している。
しかしながら、本発明者らの測定によれば、導光板裏面から光反射フィルムへ出射される光線の出射角は、非法線方向へ非常に偏っている。具体的には、導光板に対して垂直方向へ出射される光は僅かであり、大部分が導光板の垂直方向に対してかなり大きな角度(60〜85°)を有して出射される。そのため、光反射フィルムがもしこれらの光線を鏡面反射的に反射してしまったならば、その反射光はやはり導光板の垂直方向(観察者方向)に対してかなり大きな角度を有すると考えられる。つまり、光反射性能がいかに高くとも、正面輝度の向上には寄与しないのである。一方、光反射フィルムが非鏡面反射的に、即ち拡散反射的に入射光線を反射した場合、拡散反射された光線の一部が正面方向へと出射されると考えられ、正面輝度が向上すると考えられる。
ここで、前述したとおり、導光板裏面より光反射フィルムへ入射される光の大部分は、光反射フィルムの法線方向に対して60°〜85°程度傾いた状態で光反射フィルムへ入射される。そのため、光反射フィルムの60°および85°鏡面光沢度がより低いほど、入射角度60°〜85°付近の光に対する光拡散性は高いことになり、正面輝度向上効果が発現されるものと推察される。
また、サイドライト型バックライトの多くには、プリズムシートや偏光分離シートが搭載されていることが非常に多い。これらのシートは再帰反射性を示すため、バックライトから観察者方向へ出射された光の一部は、プリズムシートや偏光分離シートの再帰反射性によってバックライトへ再び返される。例えば、プリズムシートは、プリズムシートの法線方向に対して、約30°の角度で入射された光をプリズムによって0°へと屈折させ出射することにより、正面輝度を向上せしめる光学シートである。しかしながら、約20°以下の角度で入射された光についてはそのほぼ全てを全反射によって、バックライトへ再帰させる。ここで、かかる再帰光のバックライトへの入射角は、バックライト面の法線方向に対して約20°以下の角度となる。そのため、かかる再帰光線を光反射フィルム上で、効率良く散乱させることができれば、その散乱光の一部はプリズムシートにとって最適な角度(約30°)となるため、正面輝度が向上すると考えられる。ゆえに、光反射フィルムの20°鏡面光沢度がより低いほど、入射角度0°〜20°付近の光に対する光拡散性は高いことになり、正面輝度向上効果が発現されるものと推察される。
次に、直下型バックライトについて述べる。まず、輝度ムラとは、蛍光管直上の輝度と蛍光管間の輝度が異なることにより生じる現象である。バックライトを正面から観察すると(バックライト背面板に対して法線方向から観察すると)、蛍光管の直上は蛍光管自体が発光体であるために非常に高輝度となる。一方、蛍光管間には当然のことながら、発光体は存在せず、光反射フィルムが存在するのみであり、輝度は蛍光管直上と比較して著しく低い。ここで蛍光管間の輝度(即ち蛍光管間に位置する光反射フィルムの輝度)は、主に近接する蛍光管から光反射フィルムへ入射する光がどの程度観察者方向へ反射(拡散反射)されるかで決定されると推察される。
ここで、蛍光管から、蛍光管間に位置する光反射フィルムへ、いかなる角度で入射されるのかということについて、種々のバックライトについて調査したところ、光反射フィルムの法線方向に対して60°〜85°程傾いた角度で入射するバックライトが多いこととが分かった。
そのため、光反射フィルムの60°および85°鏡面光沢度がより低いほど、60°〜85°付近の角度で入射する光線に対する拡散反射性は高いと考えられ、正面輝度向上効果および輝度ムラ改善効果が発現されるものと推察される。
また、直下型バックライトにおいても、プリズムシートや偏光分離シートは用いられることが多い。そのため、やはり、光反射フィルムの20°鏡面光沢度がより低いことが好ましい。
なお、本発明の光反射フィルムは、サイドライト型バックライトでは、導光板裏面から出射光の出射角度が導光板法線方向から大きく傾いている程、高い正面輝度向上性が期待され、また、直下型バックライトについても蛍光管から蛍光管間に位置する光反射フィルムへの出射光の出射角度が光反射フィルムの法線方向から大きく傾いている程、高い輝度ムラ改善性が期待できる。また、プリズムシートや偏光分離シートが組み込まれているバックライトにおいても、高い正面輝度向上性が期待できる。
一方、市販の白色フィルム(E60L,E20(以上、東レ(株))、WS−100,WS−180(三井化学(株))、MC−PET(古河電工(株))など)について、85°鏡面光沢度を測定したところ、20よりも非常に高い数値を示し、20°鏡面光沢度、60°鏡面光沢度および85°鏡面光沢度の和が30より大であった。また、これらの白色フィルムを後述する方法で実際にバックライトへ組み込み、正面輝度や輝度ムラを観察したところ、十分な正面輝度向上性や輝度ムラ改善性はみられなかった。その理由の詳細は不明であるが、これらの白色フィルムは、高光反射性の発現にのみ重点を置いているためと考えられる。
また、上述した光拡散性に着目し、光沢度を規定した例もあるが(特許第3018539号公報参照)、当該特許公報に示されている要件を満たしても、85°鏡面光沢度が20以下になるとは限らず、さらに実施例等に示されているフィルムについて再度作成し、85°鏡面光沢度を測定したところ、何れも20よりも非常に高い数値を示した。これは、60°程度の鏡面光沢度を低くするには、単に表面のつや消し処理等行えば達成することができるが、入射角が80°以上となると正反射光強度が異常に大きくなるシーン現象等が発生するため、単に表面を荒らすなどつや消し処理を行っただけでは85°以上の鏡面光沢度も低くなるわけではないためと考えられる。そのため、上記市販の白色フィルムは、本発明でねらいとする光反射板用途では不十分と言わざるを得ないものであった。
さらに、本発明の比較例に示すように、85°鏡面光沢度のみ20以下としても、必ずしも20°光沢度や60度光沢度が20以下になるとは限らない。かかる現象が起こる詳細な理由は不明であるが、光がフィルムに入射された後に起こる光散乱現象は一の機構で説明されるわけではなく、種々の散乱現象が同時に起こっているため、光線の入射角度によって散乱する度合いも異なるためと考えられる。
20°鏡面光沢度、60°鏡面光沢度、および85°鏡面光沢度の何れをも20以下とし、かつ20°鏡面光沢度、60°鏡面光沢度および85°鏡面光沢度の和を30以下とするためには、例えば、フィルムの一方の表面に低光沢性粒子を有する低光沢層を積層することによって達成することができる。かかる低光沢層を設けることにより、光反射フィルムへ入射した光が効率的に拡散反射し、20°鏡面光沢度、60°鏡面光沢度、および85°鏡面光沢度を効率的に小さくすることができる。
低光沢層の形成方法としては、例えば、バインダー樹脂に低光沢性粒子を添加した塗剤をフィルムの少なくとも一方の面にコーティングする方法を好適に用いることができる。以下、当該方法において、好ましく用いられるバインダー成分と低光沢性粒子について述べる。
バインダー成分は、有機成分を主体とする樹脂が好ましく、例えば、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂およびフッ素系樹脂などが挙げられる。これらの樹脂は、単独で用いても、あるいは2種以上の共重合体もしくは混合物としたものを用いてもよい。中でも、耐熱性と透明性の点から、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂およびメタクリル樹脂を用いることが好ましい。
一方、低光沢性粒子としては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム、アクリル樹脂(コポリマー含む)等の各種有機樹脂およびシリコーン樹脂粒子等を好適に用いることができる。ここで、低光沢性粒子としてシリカやアルミナを用いる場合は、凝集体であるものを用いることが好ましい。凝集体を用いることによって、塗布層表面に特定の形状が形成されないためか、低光沢を達成することが可能となる。中でも、凝集シリカは、塗液中での分散性や安定性に優れている点から特に好ましく用いられる。一方、アクリル樹脂等の有機樹脂やシリコーン樹脂を用いる場合は、不定形や球形もしくは球形に近いコンペイ糖形状のものが好ましい。これらの形状の粒子を用いることによって、粒子間での多重散乱が誘発されるためか、低光沢を達成することが可能となる。
低光沢性粒子は、単一成分であってもよいが、2種以上の成分を併用して方が低光沢性が発揮されやすいため特に好ましい。
ここで、低光沢層中における低光沢性粒子の含有量(2種類以上の粒子を添加する場合は、合計した量)は、粒子種や塗液中の分散性等にも依存するため、バインダー成分の固形分100重量部に対して86重量部以上であることが好ましい。より好ましくは96重量部以上である。含有量が86重量部より少ない場合は低光沢性が十分に発現されないことがある。また、含有量の上限は特に限定されるものではないが、300重量部以上であると、塗布性に劣ることがある。
また、2種以上の成分を用いる場合には、光散乱効率の点から互いに(1)平均粒径が異なること、(2)屈折率が異なる粒子を用いることが好ましい。好ましい組み合わせの一例としては、相互に平均粒径が異なるシリカ粒子とアクリル樹脂の組み合わせや、シリカ粒子とシリコーン樹脂等の組み合わせが挙げられる。
以下、好ましく用いることができる凝集シリカ、アクリル樹脂およびシリコーン樹脂について述べる。
凝集シリカの平均粒子径(レーザー法)は、0.1〜50μmであることが低光沢性発現の点から好ましく、より好ましくは2〜20μmであり、さらに好ましくは5〜15μmである。平均粒子径が0.1μmより小さいと、光の波長に比して著しく小さいために充分な低光沢性が発現されないことがある。また、平均粒子径が50μmよりも大きいと、低光沢層の層厚の増大を招くことがあり、結果として光反射フィルム全体の厚膜化につながり、好ましくないことがある。また、細孔容積は、0.2〜4ml/gであることが好ましく、より好ましくは0.4〜3ml/gであり、さらに好ましくは0.8〜2ml/gである。一方、平均細孔径は、1〜50nmであることが好ましく、より好ましくは3〜35nmであり、さらに好ましくは5〜25nmである。細孔容積や平均細孔径をかかる範囲内とすることにより、細孔内においても、光がさらに散乱されるためか、より高い低光沢性を発現させることができる。一方、上記範囲外の場合は、充分な低光沢性が発現されないことや、粘度が高くなり過ぎて塗布性に欠けるなどの不都合が起こることがある。
アクリル樹脂とシリコーン樹脂の平均粒子径(レーザー法)は、低光沢性発現の点から、0.1〜50μm程度であることが好ましく、さらに好ましくは1〜10μmである。平均粒子径が0.1μmより小さいと、光の波長に比して著しく小さいために十分な低光沢性が発現されないことがある。また、平均粒子径が50μmよりも大きいと、低光沢層の層厚の増大を招くことがあり、結果として光反射フィルム全体の厚膜化につながり、好ましくないことがある。なお、アクリル樹脂はホモポリマーであっても良いし、コポリマーであっても良い。コポリマーとすることにより屈折率を制御することが可能である。屈折率を変化させることにより、より大きな低光沢性を発現させることができる場合がある。屈折率は、1.4〜1.6程度が好ましく、特に他の粒子と混合する場合は、低光沢性発現の点から、屈折率差が0.02以上となるように調節することが好ましい。粒子の屈折率を1.4未満もしくは1.6より大としようとすると、特殊な官能基の導入が必要となり、コストや物質安定性の点で不利となることがある。
なお、塗布の手段としては、例えば、グラビアコート、ロールコート、スピンコート、リバースコート、バーコート、スクリーンコート、ブレードコート、エアーナイフコートおよびディッピングなどの方法を用いることができる。また、塗布後に低光沢層を硬化する場合、その硬化方法は、公知の方法をとりうる。例えば、熱硬化、あるいは紫外線、電子線および放射線などの活性線を用いる方法、さらにはこれらの組み合わせによる方法などが適用できる。このとき、架橋剤などの硬化剤を併用することが好ましい。また、低光沢層を設けるタイミングとしては、光反射層製造時に塗布(インラインコーティング)してもよいし、結晶配向完了後の光反射層上に塗布(オフラインコーティング)してもよい。
また、塗液中には、本発明の効果を阻害しない範囲内で、各種添加物、例えば、架橋剤、耐熱安定剤、耐酸化安定剤、紫外線吸収剤、有機の滑剤、有機、無機の微粒子、充填剤、耐光剤、帯電防止剤、核剤、染料、分散剤およびカップリンブ剤などが添加されていてもよい。
また、本発明の光反射フィルムは、光反射率が80%以上あることが必要である。光反射率は、より好ましくは85%以上であり、さらに好ましくは90%以上である。光反射率が高い程、バックライトの正面輝度は高くなるためである。光反射率が80%未満の場合は、面光源に組み込んだ場合に、輝度特性に乏しくなることがある。なお、上限は特に規定されるものでないが、色調の点から150%以下であることが好ましい。
上述した低光沢層を設けることによっても、光反射率を80%以上とすることは可能であるが、より高い光反射率を達成するために、本発明の光反射フィルムは、以下に述べるような光反射層を有することが好ましい。ここで、光反射層とは、それ自体の光反射率が60%以上ある層を指す。尚、光反射層の光反射率は80%以上であることが好ましく、さらに好ましくは90%以上である。高い光反射率を有する光反射層を用いることにより、光反射フィルム全体の光反射率を高くすることができる。
かかる光反射層を設けることによって、光反射フィルムの光反射率85%以上を達成することができる。また、該光反射層上の少なくとも一方の側に上述した低光沢層を設けることにより、20°鏡面光沢度、60°鏡面光沢度、および85°鏡面光沢度を10以下さらには7以下とすることも併せて可能とすることもできる。光反射層の存在が、低光沢性に寄与する明確な理由は不明であるが、(i)光反射層も一定の光拡散性を有しており、かかる光拡散性が低光沢性に寄与するため(ii)光反射層が後述するように熱可塑性樹脂から構成されることが多いため、上述した低光沢層を均一かつ密着性良く設けることができ、低光沢層による低光沢性能が十分に発現されることなどが主な理由と考えられる。
本発明において、光反射層として好適に用いられる具体例としては、(イ)多量の微細気泡を有する層、(ロ)アルミや銀などから構成される金属板、(ハ)フィルムの表面等への金属蒸着層、および(ニ)異なる屈折率を有する透明樹脂層が交互に多層積層されている層などが挙げられる。
本発明の光反射フィルムでは、中でも上記の(イ)の手法を好適に用いることができる。微細な気泡は光反射性に優れることから、微細な気泡を有する層を設けることにより、光反射フィルムの光反射性を飛躍的に向上させることができ、バックライトの輝度特性をより大とすることができる。
多量の微細気泡を有する光反射層の形成法としては、例えば、
(1) 光反射層内部にボイド核剤を含有せしめ、それを少なくとも一方向に延伸することにより内部に微細な気泡(ボイド)を生成させる方法、
(2) 炭酸ガスなどの気体を注入して押出発泡させることにより、内部に気泡を形成させる方法、
(3) 二成分以上のポリマー、有機物、もしくは無機物を混合し、溶融押出しした後、溶媒抽出により、少なくても一成分を溶解させることより、内部に気泡を形成させる方法、および
(4) 中空粒子を添加し、溶融押出しすることによって、気泡を形成させる方法、
などが挙げられる。
ここで、フィルム内部の気泡の形状は、フィルム面方向に対して伸長されている楕円状、すなわち、扁平形状であることが光反射性の点から望ましい。気泡の形状を扁平にすることで、フィルム厚み方向に多数の気泡を形成させることが可能となり、光反射性を飛躍的に向上させることができるためである。さらに、フィルム内部の気泡は各々が独立していることが、光反射性およびバックライト輝度特性の点より好ましい。
従って、本発明においては、微細な独立扁平気泡を数多く形成させることできる上記(1)の手法を用いることが特に好ましい態様である。上記(1)の手法は延伸中に光反射フィルムを構成する樹脂成分とボイド核剤の界面で剥離が起こることを利用して、扁平気泡(ボイド)を生成させる手法である。
さらに、当該手法では、(i)二軸延伸することによって、気泡占有体積を増大させ、厚み当りの気泡数を増大させること、(ii)膜厚を増大させること、および(iii)以下の述べるボイド核剤の添加量を増大させることの少なくとも一つ以上の処置を取ることにより、光反射率を90%以上とすることができる。ここで、光反射率90%以上を達成するために必要な上記の(ii)や(iii)の措置における具体的な膜厚やボイド核剤の添加量は、マトリックス樹脂およびボイド核剤の種類や延伸条件等によっても異なるため、一義的に示すことはできないが、一般的に膜厚であれば100μm以上、ボイド核剤の添加量であれば10重量%以上とすることにより達成することができる。
以下、上記(1)の手法で好適に用いることができる樹脂成分およびボイド核剤について、詳述する。まず、光反射層を構成する主たる樹脂は特に限定されるものではないが、可視光領域に吸収を有しないものが好ましい。また、当該手法ではフィルム内部の気泡と樹脂との気固界面にて光を反射させることにより、光反射性を発現させるため、固相を形成する樹脂成分の屈折率は、気相の屈折率との差が大であることが好ましい。屈折率差が小であると、気固界面での反射があまり起こらず、結果として所望の光反射効果が得られない。気体および真空の屈折率は実質1.0であることから、実質的に有効な光反射性を得るためには、樹脂成分の屈折率は1.4以上であることが好ましく、より好ましくは1.5以上である。かかる条件を満たす樹脂の例としては、例えば、ポリオレフィンやポリエステル等が挙げられる。中でも、寸法安定性、機械特性およびハンドリング特性(取扱い性)が良好でかつ高い屈折率を有する樹脂として、芳香族ポリエステルが好適に用いられる。
芳香族ポリエステルの中でも、製膜性が良好なポリエチレンテレフタレート(以下、PETと略称する)、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、およびポリ−1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレートなどが好ましく用いられる。さらに、これらの中でもPET樹脂は、安価かつ入手容易であることから、最も好ましく用いることができる。
これらのポリエステルは、ホモポリマーであってもコポリマーであってもよいが、好ましくはホモポリマーである。コポリマーの場合の共重合成分としては、芳香族ジカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸および炭素数2〜15のジオール成分を挙げることができ、これらの例としては、例えば、イソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸、フタル酸、スルホン酸塩基含有イソフタル酸、およびこれらのエステル形成性化合物、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、および分子量400〜2万のポリアルキレングリコールなどを挙げることができる。
これらのポリエステル樹脂中には、本発明の効果を阻害しない範囲内で、各種添加物、例えば、蛍光増白剤、架橋剤、耐熱安定剤、耐酸化安定剤、紫外線吸収剤、有機の滑剤、有機、無機の微粒子、充填剤、耐光剤、帯電防止剤、核剤、染料、分散剤およびカップリンブ剤などが添加されていてもよい。
次に、気泡を形成するために添加されるボイド核剤について述べる。ボイド核剤は、光反射層を構成する主たる樹脂と同一ではなく、かつ当該樹脂成分中に粒子状に分散し得るものであればよく、例えば、無機微粒子、有機微粒子および各種熱可塑性樹脂などが挙げられる。
ボイド核剤は、それ自体を核として気泡を形成し得るものが好ましく、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、酸化チタン(アナターゼ型、ルチル型)、酸化亜鉛、硫酸バリウム、硫化亜鉛、塩基性炭酸鉛、雲母チタン、酸化アンチモン、酸化マグネシウム、リン酸カルシウム、シリカ、アルミナ、マイカ、タルク、カオリン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、およびフッ素樹脂などが好適に用いられる。
特に、光反射層を構成する主たる樹脂に芳香族ポリエステルを用いた場合は、気泡生成能の点から、ボイド核剤として、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、ポリプロピレン、ポリスチレンおよびポリメチルペンテンなどを用いることが好ましい。さらに、樹脂にPETを用いる場合は、硫酸バリウムやポリメチルペンテンなどを好適に用いることができる。
ボイド核剤は、単一の成分であってもよいが、2種類以上の成分を用いてもよい。
また、かかる方法で形成される光反射層の少なくとも片面に、他の樹脂層を共押出などの方法によって、積層しても良い。かかる樹脂層を積層することにより、表面平滑性および機械的強度をフィルムに付与することができる。なお、かかる熱可塑性樹脂層にも粒子、各種成分を加えたり、微細な扁平気泡を内包せしめてもよい。
さらに、本発明の効果が失われない範囲で、光反射層の表面に、易接着性や帯電防止性等を付与するために、各種塗液を塗布したり、耐衝撃性を高めるためにハードコート層などを設けても良い。
また、ボイド核剤や低光沢性粒子に無機粒子を用いる場合、光反射フィルム中の無機粒子の含有量は10重量%以上70重量%以下であることが好ましい。より好ましくは25%〜65%、さらに好ましくは40%〜60%である。無機粒子含有量をかかる範囲にすることにより、光反射率をより高くしたり、光沢度をより低くすることが可能となる。一方、無機粒子含有量が10%未満の場合には充分な反射特性や低光沢性を有しないことがあり、70%を超える場合は、製膜中に破れが頻発するなど生産性に劣ることがある。尚、無機粒子の含有量はJIS K7250−2(2002)に記載の“充てん材料”の灰分測定に準じて行うことによって求めることができる。
また、電磁波遮蔽性や折り曲げ加工性付与などの目的で、フィルムの一方の表面に各種紙類、各種プラスチック類、アルミニウムおよび銀などを貼り合わせや金属蒸着などの手法によって加えてもよい。
光反射フィルムとは、前述したように光反射のために面光源に組込まれる板状材であって、具体的には、液晶画面用のエッジライトの反射板、直下型ライトの面光源の反射板、および冷陰極線管の周囲のリフレクター等に用いられるものである。このような用途に本発明の光反射フィルムに用いる場合、画面の色調の点で反射板は白色度が高い方が好ましく、また、黄味より青みがかった色目の方が好ましい。この点を考慮して光反射フィルム中に蛍光増白剤を添加することも好ましい態様の一つである。蛍光増白剤としては市販のものを適宜使用すればよく、例えば、“ユビテック”(登録商標)(チバガイギ−社製)、OB−1(イーストマン社製)、TBO(住友精化社製)、“ケイコール”(登録商標)(日本曹達社製)、“カヤライト”(日本化薬社製)、および“リューコプア”(登録商標)EGM(クライアントジャパン社製)などを用いることができる。
本発明の光反射フィルムのみかけの比重は、0.1以上1.5未満であることが好ましい。比重は、さらに好ましくは0.3以上1.3未満である。比重が0.1未満の場合にはフィルムとしての機械的強度が不十分であったり、折れやすく取り扱い性に劣るなどの問題が生じる場合がある。一方、比重が1.5を超える場合には、光反射層中の気相の占有率が低すぎて光反射率が低下し、輝度が不十分になることがある。
本発明における光反射フィルムの厚みは、10〜2000μmが好ましく、20〜1000μmがより好ましく、さらに好ましくは30〜500μmである。厚みが10μm未満の場合、フィルムの平坦性を確保することが困難となり、面光源として用いた際に、明るさにムラが生じやすい。一方、厚みが2000μmより厚い場合、光反射フィルムとして液晶ディスプレイなどに用いた場合、厚みが大きくなりすぎることがある。
本発明においてフィルムとは特定の性能や構成を有するものや、特定の形状を指し示すものではないが、一般概念としては「厚みの薄い平面体」が挙げられる。ここで、厚みの程度については一義的に特定されるものではないが、上述した光反射フィルムの厚みの範囲内、即ち2000μm以下の平面体であれば、それはフィルムに含まれる。
次に、本発明の光反射フィルムの製造方法について、その一例を説明するが、本発明はかかる例に限定されるものではない。
主押し出し機、副押し出し機を有する複合製膜装置において、必要に応じて十分な真空乾燥を行った光反射層を構成する主たる樹脂成分のチップとボイド核剤を混合したものを、加熱された主押し出し機に供給する。ボイド核剤の添加は、事前に均一に溶融混練して配合させて作製されたマスターチップを用いても、もしくは直接混練押し出し機に供給するなどしてもよい。また、フィルム強度を付与する熱可塑性樹脂層を積層するために、必要に応じて十分な真空乾燥を行った熱可塑性樹脂のチップ、無機粒子および蛍光増白剤を加熱された副押し出し機に供給する。
このようにして各押し出し機に原料を供給し、Tダイ複合口金内で主押し出し機のポリマーの片面に副押し出し機のポリマーが来るように積層(A層/B層もしくはA層/B層/A層)してシート状に共押し出し成形し、溶融積層シートを得る。図1は、フィルムの積層構造を例示説明するための断面図であり、図2は、フィルムの他の積層構造を例示説明するための断面図である。図1においては、厚み方向に、異なるA層1とB層2が積層されており、図2においては、同様にA層1とB層2とA層1が積層されている。このような積層構造のフィルムは、共押し出し等によって製造することができる。
この溶融積層シートを、冷却されたドラム上で密着冷却固定化し、未延伸積層フィルムを作製する。この時、均一なフィルムを得るために静電気を印加してドラムに密着させることが望ましい。その後、必要により延伸工程、熱処理工程等を経て目的の光反射フィルムを得る。
延伸の方法は特に問われないが、長手方向の延伸と巾方向の延伸を分離して行う逐次二軸延伸法や長手方向の延伸と巾方向の延伸を同時に行う同時二軸延伸法がある。逐次二軸延伸の方法としては、例えば、上記の未延伸積層フィルムを加熱したロール群に導き、長手方向(縦方向、すなわちフィルムの進行方向)に延伸し、次いで冷却ロール群で冷却する。続いて、長手方向に延伸したフィルムの両端をクリップで把持しながら加熱されたテンターに導き、長手方向に垂直な方向(横方向あるいは幅方向)に延伸を行うことができる。
同時二軸延伸の方法としては、例えば、上記の未延伸積層フィルムの両端をクリップで把持しながら加熱されたテンターに導き、巾方向に延伸を行うと同時にクリップ走行速度を加速していくことで、長手方向の延伸を同時に行う方法がある。この同時二軸延伸法は、フィルムが加熱されたロールに接触することがないため、フィルム表面に光学的な欠点となるキズが入らないという利点を有する。
このようして得られた二軸延伸積層フィルムに、平面安定性と寸法安定性を付与するため、引き続いてテンター内で熱処理(熱固定)を行い、均一に徐冷後、室温付近まで冷却した後、巻き取ることにより、微細な気泡を有するフィルム(光反射層)を得ることができる。
次に、凝集シリカ、アクリル樹脂および適当なバインダー成分を、適当な溶剤中に分散させる。ここで、本発明の光反射フィルムとする第一の方法として、凝集シリカの平均粒子径は、5〜10μm程度であることが好ましい。かかる範囲の粒子を用いると、可視光線を効率良く散乱させることができるためか、20°鏡面光沢度、60°鏡面光沢度、および85°鏡面光沢度をより低くすることができる。また、かかる場合アクリル樹脂の平均粒子径は、2〜4μm程度とすることが好ましい。平均粒子径に差を付けることによって、種々の散乱現象が起き、可視光線をさらに効率良く散乱させることができるためか、20°鏡面光沢度、60°鏡面光沢度、および85°鏡面光沢度をさらに低くすることができるためである。
また、本発明の光反射フィルムとする第二の方法として、凝集シリカの細孔容積が1〜1.5程度であり、かつ平均細孔径が10〜25nmであることが好ましい。細孔容積および平均細孔径をかかる範囲とすると、細孔部でも可視光がさらに散乱されるためか、20°鏡面光沢度、60°鏡面光沢度、および85°鏡面光沢度をより低くすることができる。
また、本発明の光反射フィルムとする第三の方法として、屈折率が1.5未満のアクリルコポリマー樹脂を用いることが好ましい。かかる屈折率の樹脂を用いることにより、シリカ粒子との屈折率差が0.04程度となり、異種粒子間での散乱がより強くなるためか、20°鏡面光沢度、60°鏡面光沢度、および85°鏡面光沢度をより低くすることができる。
さらに、本発明の光反射フィルムとする第四の方法として、凝集シリカとアクリル樹脂の総添加量はバインダーの固形分100重量部に対して86重量部以上とし、かつ、凝集シリカとアクリル樹脂の添加比は1:1であることが好ましい。添加量等をかかる範囲にすることにより、良好な塗布性を維持しつつ、低光沢性を発現させることができる。
この溶剤を、上記で巻き取ったフィルム上に塗布する。塗液を乾燥すると、20°鏡面光沢度、60°鏡面光沢度および85°鏡面光沢度の和が30以下であり、かつ20°鏡面光沢度、60°鏡面光沢度および85°鏡面光沢度の何れもが20以下であり、かつ光反射率が80%以上である光反射フィルムを得ることができる。
特に、上記方法で光反射層を設け、さらに上述した“本発明の光反射フィルムとする第一、第二、第三、第四の方法”を採用した低光沢層を設けることにより、0°鏡面光沢度、60°鏡面光沢度および85°鏡面光沢度が5以下である光反射フィルムを得ることが可能となる。
[特性の測定方法および評価方法]
以下の各測定は、室温下(20℃〜30℃)で、高湿条件下(相対湿度80%以上)を避け、大気圧下、かつ大気中で行うものとする。
(1)20°鏡面光沢度、60°鏡面光沢度、85°鏡面光沢度
光沢度はスガ試験機(株)製のハンディ型光沢度計No.CG1450およびスガ試験機(株)製のデジタル変角光沢計UGV−5Dを用いて測定する。鏡面光沢度はより低い数値を採用するものとする。以下、各測定機の測定条件を記す。
(A)スガ試験機(株)製のハンディ型光沢度計No.CG1450を用いて、20°鏡面光沢度、60°鏡面光沢度、および85°鏡面光沢度を測定した。測定は、当該測定機に添付の標準板で標準合わせをした後、測定を行い、20°鏡面光沢度、60°鏡面光沢度、および85°鏡面光沢度のそれぞれの値を読み取った。測定は平坦な机上で行うものとし、測定フィルムを測定機の間には隙間を生じさせないものとする。また、非測定面側に、即ち、測定フィルムの下側にはケンラン黒紙を敷設するものとする。
(B)スガ試験機(株)製のデジタル変角光沢計UGV−5Dを用いて、JIS Z8741に準拠して、20°鏡面光沢度、60°鏡面光沢度、および85°鏡面光沢度を測定した。
(2)光反射フィルムの光反射率、光反射層の光反射率
分光光度計U−3410((株)日立製作所)に、φ60積分球130−0632((株)日立製作所)および10°傾斜スペーサーを取りつけた状態で560nmの光反射率を求めた。なお、光反射率は光反射フィルムの両面について求め、より高い数値を当該光反射フィルムの光反射率とする。標準白色板には(株)日立計測器サービス製の部品番号210−0740を用いた。光反射層の光反射率についても同様に求めた。
(3)バックライト正面輝度
評価用に用意した直管一灯型サイドライト式バックライト(対角線35.8cm(14.1インチ型))を用い、低光沢面が観察者方向となるように光反射フィルムを組み込んだ。ここで、バックライト上にはバックライトに添付の光拡散シート、プリズムシートおよび偏光分離のシートが搭載されている。測定は、点灯1時間後の正面輝度を求めることによって行った。輝度はトプコン社製のBM−7を用いて正面輝度を測定した。また、測定点は以下のようにして決定した。バックライト面の長辺の一方の辺を辺方向に3等分し、各等分点から該長辺に対して垂直に対峙するもう一方の長辺へ直線を引く。次いで、短辺についても同様に直線を引く。すると、長辺から引いた直線と短辺から引いた直線の交点が4つ存在することになる。測定はかかる4つの交点上で行い、輝度の単純平均を求め、バックライト正面輝度とした。
(4)輝度ムラ
輝度ムラは以下のとおり測定した。まず、バックライトに低光沢面が観察者方向となるように光反射フィルムを組み込む。使用したバックライトは評価用に用意した対角線50.8cm(20インチ型)の直下型バックライトである。当該バックライトは長辺に対して平行に直径2mmの蛍光管が12本、等間隔に並んでいるものである。なお、蛍光管とそれに隣接する蛍光管の平均距離は26mm、蛍光管と光反射フィルムの平均距離は3mmである。バックライトに光拡散板を搭載し、バックライト点灯から1時間経過後に、目視により輝度ムラを判定した。判定基準は、輝度ムラが全く見られないものを◎とし、僅かに見られるものを○とし、若干見られるものを△とし、そしてはっきり見られるものを×とした。
以下、本発明を下記の実施例を用いて説明するが、本発明は特にこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
押出し機にポリエチレンテレフタレート(PET)(IV=0.65ものを用いた。以下PETについては同様のIVのものを用いた)のみを供給し、所定の方法により鏡面のキャストドラム上で冷却して単層シートを作製した。この単層シートを、温度85℃で長手方向に3.1倍に延伸し、続いてテンターにて95℃の温度の予熱ゾーンを通して105℃で巾方向に3.5倍に延伸した。さらに225℃の温度にて30秒間熱処理し、膜厚188μmの透明フィルムを得た。かかる単層透明フィルムの一方の表面に、下記組成の塗剤を、乾燥後の厚みが5μmとなるように塗布した。塗布後、120℃の温度で2分間乾燥することにより、単層透明層に低光沢層が形成された光反射フィルムを得た。
(低光沢層形成塗剤)
バインダー;ユーダブルUVG13(登録商標)(固形分40%、日本触媒(株)製):10重量部
硬化剤;スミジュールN3200(登録商標)(住化バイエルウレタン(株)製):0.5重量部
低光沢性粒子1(凝集シリカ);サイロホービック100(登録商標)(富士シリシア(株)製、平均粒子径2.5μm、細孔容積1.60ml/g、平均細孔径21nm)、屈折率1.54:1.7重量部
低光沢性粒子2(球状アクリル粒子);ラブコロールRC230(SM)(登録商標)(大日精化工業(株)製)平均粒子径3μm、屈折率1.49:1.7重量部
溶剤;トルエン:12重量部
得られた光反射フィルムの20°鏡面光沢度、60°鏡面光沢度、および85°鏡面光沢度は、ハンディ型光沢度計No.CG1450を用いた場合はそれぞれ3.2、9.2、6.1であり、デジタル変角光沢計UGV−5Dを用いた場合はそれぞれ2.8、8.8、5.9であり、光反射率は82%であり、正面輝度は1480cd/m2であり、輝度ムラは○であった。このように、本発明の光反射フィルムは、一定の正面輝度を有しかつ良好なび輝度ムラ改善性を示し、実用的な光反射フィルムが得られた。
(実施例2)
塗剤の乾燥後の厚みが8μmとなるように塗布したこと以外は、実施例1と同様に作成し、単層透明層に低光沢層が形成された光反射フィルムを得た。得られた光反射フィルムの20°鏡面光沢度、60°鏡面光沢度、および85°鏡面光沢度は、ハンディ型光沢度計No.CG1450を用いた場合はそれぞれ3.3、9.7、5.5であり、デジタル変角光沢計UGV−5Dを用いた場合はそれぞれ3.0、7.7、5.2であり、光反射率は87%であり、正面輝度は1540cd/m2であり、輝度ムラは○であった。このように、本発明の光反射フィルムは、高い正面輝度特性および輝度ムラ改善性を示し、実用性に優れた光反射フィルムが得られた。
(実施例3)
光反射層として、厚み0.5mmのステンレス板を用い、一方の表面に下記組成の塗剤を乾燥後の厚みが5μmとなるように塗布した。塗布後、120℃の温度で2分間乾燥することにより、光反射層上に低光沢層を形成し、光反射フィルムを得た。尚、光反射層の光反射率は72%であった。
(低光沢層形成塗剤)
バインダー;ユーダブルUVG13(登録商標)(固形分40%、日本触媒(株)製):10重量部
硬化剤;スミジュールN3200(登録商標)(住化バイエルウレタン(株)製):0.5重量部
低光沢性粒子1(凝集シリカ);サイロホービック100(登録商標)(富士シリシア(株)製、平均粒子径2.5μm、細孔容積1.60ml/g、平均細孔径21nm)、屈折率1.54:1.7重量部
低光沢性粒子2(球状アクリル粒子);ラブコロールRC230(SM)(登録商標)(大日精化工業(株)製)平均粒子径3μm、屈折率1.49:1.7重量部
溶剤;トルエン:12重量部
得られた光反射フィルムの20°鏡面光沢度、60°鏡面光沢度、および85°鏡面光沢度は、ハンディ型光沢度計No.CG1450を用いた場合はそれぞれ3.1、8.8、6.5であり、デジタル変角光沢計UGV−5Dを用いた場合はそれぞれ2.6、8.1、6.2であり、光反射率は93%であり、正面輝度は1650cd/m2であり、輝度ムラは○であった。このように、本発明の光反射フィルムは高い正面輝度特性および輝度ムラ改善性を示し、実用性に優れた光反射フィルムが得られた。
(実施例4)
主押出し機に、光反射層を構成する主たる樹脂成分としてPETを89重量%、ボイド核剤としてポリメチルペンテンを10重量%、分散剤としてポリエチレングリコールを1重量%混合したペレットを供給し、また、主押出し機とは別に副押出し機を用い、この副押出し機に、ポリエチレンテレフタレート(PET)を86重量%、炭酸カルシウムを14重量%を混合したペレットを供給し、所定の方法により、主押出し機に供給した成分層の両側表層に副押出し機に供給した成分層を有するよう溶融3層積層共押出しを行い、静電印加法により鏡面のキャストドラム上で冷却して3層積層シートを作成した。この積層シートを温度87℃で長手方向に3.2倍に延伸し、続いてテンターにて95℃の予熱ゾーンを通して110℃で巾方向に3.4倍に延伸した。さらに222℃の温度にて30秒間熱処理し、膜厚200μmの積層フィルムからなる微細な気泡を多量に含む光反射層を得た。かかる光反射層の一方の表面に以下の塗剤を乾燥後の厚みが5μmとなるように塗布した。塗布後、120℃の温度で2分間乾燥することにより、光反射層に低光沢層が形成された光反射フィルムを得た。尚、光反射層の光反射率は95%であった。
(低光沢層形成塗剤)
バインダー;ユーダブルUVG13(登録商標)(固形分40%、日本触媒(株)製):10重量部
硬化剤;スミジュールN3200(登録商標)(住化バイエルウレタン(株)製):0.5重量部
低光沢性粒子(凝集シリカ);サイロホービック100(登録商標)(富士シリシア(株)製、平均粒子径2.5μm、細孔容積1.60ml/g、平均細孔径21nm)、屈折率1.54:3.5重量部
溶剤;トルエン:12重量部
得られた光反射フィルムの20°鏡面光沢度、60°鏡面光沢度、および85°鏡面光沢度は、ハンディ型光沢度計No.CG1450を用いた場合はそれぞれ2.1、4.0、9.8であり、デジタル変角光沢計UGV−5Dを用いた場合はそれぞれ1.8、3.9、9.3であり、光反射率は96%であり、正面輝度は1700cd/m2であり、輝度ムラは○であった。このように、本発明の光反射フィルムは高い正面輝度特性および輝度ムラ改善性を示し、実用性に優れた光反射フィルムが得られた。
(実施例5)
実施例4で得られた積層フィルムからなる光反射層に、実施例1で示した塗剤を乾燥後の厚みが5μmとなるように塗布した。塗布後、120℃の温度で2分間乾燥することにより、光反射層上に低光沢層を形成し、光反射フィルムを得た。
得られた光反射フィルムの20°鏡面光沢度、60°鏡面光沢度、および85°鏡面光沢度は、ハンディ型光沢度計No.CG1450を用いた場合はそれぞれ3.5、7.0、7.0であり、デジタル変角光沢計UGV−5Dを用いた場合はそれぞれ2.8、6.4、6.3であり、光反射率は97%であり、正面輝度は1820cd/m2であり、輝度ムラは○であった。このように、本発明の光反射フィルムは高い正面輝度特性および輝度ムラ改善性を示し、実用性に優れた光反射フィルムが得られた。
(実施例6)
実施例4で得られた積層フィルムからなる光反射層に、以下の塗剤を乾燥後の厚みが5μmとなるように塗布した。塗布後、120℃の温度で2分間乾燥することにより、光反射層上に低光沢層を形成し、光反射フィルムを得た。
(低光沢層形成塗剤)
バインダー;ユーダブルUVG13(登録商標)(固形分40%、日本触媒(株)製):10重量部
硬化剤;スミジュールN3200(登録商標)(住化バイエルウレタン(株)製):0.5重量部
低光沢性粒子1(凝集シリカ);サイロホービック100(登録商標)(富士シリシア(株)製、平均粒子径2.5μm、細孔容積1.60ml/g、平均細孔径21nm)、屈折率1.54:2.0重量部
低光沢性粒子2(球状アクリル粒子);ラブコロールRC230(SM)(登録商標)(大日精化工業(株)製)平均粒子径3μm、屈折率1.49:2.0重量部
溶剤;トルエン:12重量部
得られた光反射フィルムの20°鏡面光沢度、60°鏡面光沢度、および85°鏡面光沢度は、ハンディ型光沢度計No.CG1450を用いた場合はそれぞれ2.1、5.0、5.7であり、デジタル変角光沢計UGV−5Dを用いた場合はそれぞれ1.8、4.4、5.1であり、光反射率は97%であり、正面輝度は1890cd/m2であり、輝度ムラは◎であった。このように、本発明の光反射フィルムは高い正面輝度特性および輝度ムラ改善性を示し、実用性に優れた光反射フィルムが得られた。
(実施例7)
実施例4で得られた積層フィルムからなる光反射層に、以下の塗剤を乾燥後の厚みが5μmとなるように塗布した。塗布後、120℃の温度で2分間乾燥することにより、光反射層上に低光沢層を形成し、光反射フィルムを得た。
(低光沢層形成塗剤)
バインダー;ユーダブルUVG13(登録商標)(固形分40%、日本触媒(株)製):10重量部
硬化剤;スミジュールN3200(登録商標)(住化バイエルウレタン(株)製):0.5重量部
低光沢性粒子1(凝集シリカ);サイロホービック100(登録商標)(富士シリシア(株)製、平均粒子径2.5μm、細孔容積1.60ml/g、平均細孔径21nm)、屈折率1.54:2.0重量部
低光沢性粒子2(球状アクリル粒子);ラブコロールRC030(10MD)(登録商標)(大日精化工業(株)製)平均粒子径9μm、屈折率1.56:2.0重量部
溶剤;トルエン:12重量部
得られた光反射フィルムの20°鏡面光沢度、60°鏡面光沢度、および85°鏡面光沢度は、ハンディ型光沢度計No.CG1450を用いた場合はそれぞれ2.1、5.5、2.7であり、デジタル変角光沢計UGV−5Dを用いた場合はそれぞれ1.2、5.3、1.8であり、光反射率は97%であり、正面輝度は1910cd/m2であり、輝度ムラは◎であった。このように、本発明の光反射フィルムは高い正面輝度特性および輝度ムラ改善性を示し、実用性に優れた光反射フィルムが得られた。
(実施例8)
実施例4で得られた積層フィルムからなる光反射層に、以下の塗剤を乾燥後の厚みが5μmとなるように塗布した。塗布後、120℃で2分間乾燥することにより、光反射層上に低光沢層を形成し、光反射フィルムを得た。
(低光沢層形成塗剤)
バインダー;ユーダブルUVG13(登録商標)(固形分40%、日本触媒(株)製):10重量部
硬化剤;スミジュールN3200(住化バイエルウレタン(株)製):0.5重量部
低光沢性粒子1(凝集シリカ);サイロホービック100(登録商標)(富士シリシア(株)製、平均粒子径2.5μm、細孔容積1.60ml/g、平均細孔径21nm)、屈折率1.54:2.0重量部
低光沢性粒子2(コンペイ糖形状粒子);シリコーンレジンパウダーMSP−K050(日興リカ(株)製)平均粒子径5μm、屈折率1.45:2.0重量部
溶剤;トルエン:12重量部
得られた光反射フィルムの20°鏡面光沢度、60°鏡面光沢度、および85°鏡面光沢度はハンディ型光沢度計No.CG1450を用いた場合はそれぞれ2.1、5.0、3.8、
デジタル変角光沢計UGV−5Dを用いた場合はそれぞれ1.7、4.5、3.1、光反射率は96%、正面輝度は1950cd/m2、輝度ムラは◎であった。このように、本発明の光反射フィルムは非常に高い正面輝度特性および輝度ムラ改善性を示し、実用性に優れた光反射フィルムが得られた。
(実施例9)
実施例4で得られた積層フィルムからなる光反射層に、以下の塗剤を乾燥後の厚みが5μmとなるように塗布した。塗布後、120℃の温度で2分間乾燥することにより、光反射層上に低光沢層を形成し、光反射フィルムを得た。
(低光沢層形成塗剤)
バインダー;ユーダブルUVG13(登録商標)(固形分40%、日本触媒(株)製):10重量部
硬化剤;スミジュールN3200(登録商標)(住化バイエルウレタン(株)製):0.5重量部
低光沢性粒子1(凝集シリカ);サイロホービック100(登録商標)(富士シリシア(株)製、平均粒子径2.5μm、細孔容積1.60ml/g、平均細孔径21nm)、屈折率1.54:2.0重量部
低光沢性粒子2(球状アクリル粒子);ラブコロールRC230(SM)(登録商標)(大日精化工業(株)製)平均粒子径3μm、屈折率1.56:2.0重量部
溶剤;トルエン:12重量部
得られた光反射フィルムの20°鏡面光沢度、60°鏡面光沢度、および85°鏡面光沢度は、ハンディ型光沢度計No.CG1450を用いた場合はそれぞれ2.0、4.5、2.5であり、デジタル変角光沢計UGV−5Dを用いた場合はそれぞれ1.5、3.9、1.8であり、光反射率は97%であり、正面輝度は1960cd/m2であり、輝度ムラは◎であった。このように、本発明の光反射フィルムは非常に高い正面輝度特性および輝度ムラ改善性を示し、実用性に優れた光反射フィルムが得られた。
(実施例10)
主押出し機に、光反射層を構成する主たる樹脂成分としてPETを45重量%、ボイド核剤として硫酸バリウム(平均粒径0.7μm)を55重量%混合したペレットを供給し、また、主押出し機とは別に副押出し機を用い、この副押出し機に、PETペレットのみを供給し、所定の方法により、主押出し機に供給した成分層の両側表層に副押出し機に供給した成分層を有するよう溶融3層積層共押出しを行い、静電印加法により鏡面のキャストドラム上で冷却して3層積層シートを作成した。この積層シートを温度86℃で長手方向に3.0倍に延伸し、続いてテンターにて100℃の温度の予熱ゾーンを通して110℃の温度で巾方向に3.0倍に延伸した。さらに215℃の温度にて30秒間熱処理し、膜厚200μmの積層フィルムからなる微細な気泡を多量に含む光反射層を得た。ここで、副押出し機より供給された層の厚みは10μmであり、主押出し機より供給された層の厚みは180μmであった。かかる光反射層の一方の表面に、下記の塗剤を乾燥後の厚みが5μmとなるように塗布した。塗布後、120℃の温度で2分間乾燥することにより、光反射層に低光沢層が形成された光反射フィルムを得た。ここで、光反射フィルム中の無機粒子含有量は50重量%であった。尚、光反射層の光反射率は97%であった。
(低光沢層形成塗剤)
バインダー;ユーダブルUVG13(登録商標)(固形分40%、日本触媒(株)製):10重量部
硬化剤;スミジュールN3200(登録商標)(住化バイエルウレタン(株)製):0.5重量部
低光沢性粒子1(凝集シリカ);サイロホービック100(登録商標)(富士シリシア(株)製、平均粒子径2.5μm、細孔容積1.60ml/g、平均細孔径21nm)、屈折率1.54:2.0重量部
低光沢性粒子2(球状アクリル粒子);ラブコロールRC230(SM)(登録商標)(大日精化工業(株)製)平均粒子径3μm、屈折率1.56:2.0重量部
溶剤;トルエン:12重量部
得られた光反射フィルムの20°鏡面光沢度、60°鏡面光沢度、および85°鏡面光沢度は、ハンディ型光沢度計No.CG1450を用いた場合はそれぞれ1.9、4.3、および2.3であり、デジタル変角光沢計UGV−5Dを用いた場合はそれぞれ1.8、3.9、1.4であり、光反射率は99%であり、正面輝度は2010cd/m2であり、輝度ムラは◎であった。このように、本発明の光反射フィルムは非常に高い正面輝度特性および輝度ムラ改善性を示し、実用性に優れた光反射フィルムが得られた。
(実施例11)
実施例1で得られた単層透明フィルムの一方の表面に、以下の塗剤を乾燥後の厚みが5μmとなるように塗布した。塗布後、120℃の温度で2分間乾燥することにより、単層透明層に低光沢層が形成された光反射フィルムを得た。
(低光沢層形成塗剤)
バインダー;ユーダブルUVG13(登録商標)(固形分40%、日本触媒(株)製):10重量部
硬化剤;スミジュールN3200(登録商標)(住化バイエルウレタン(株)製):0.5重量部
低光沢性粒子1(凝集シリカ);サイロホービック100(登録商標)(富士シリシア(株)製、平均粒子径2.5μm、細孔容積1.60ml/g、平均細孔径21nm)、屈折率1.54:1.4重量部
低光沢性粒子2(球状アクリル粒子);ラブコロールRC230(SM)(登録商標)(大日精化工業(株)製)平均粒子径3μm、屈折率1.49:1.4重量部
溶剤;トルエン:12重量部
得られた光反射フィルムの20°鏡面光沢度、60°鏡面光沢度、および85°鏡面光沢度は、ハンディ型光沢度計No.CG1450を用いた場合はそれぞれ4.1、16.8、8.1であり、デジタル変角光沢計UGV−5Dを用いた場合はそれぞれ3.7、16.2、7.5であり、光反射率は85%であり、正面輝度は1480cd/m2であり、輝度ムラは○であった。このように、本発明の光反射フィルムは、一定の正面輝度を有しかつ良好なび輝度ムラ改善性を示し、実用的な光反射フィルムが得られた。
(比較例1)
実施例4で得られた積層フィルムからなる光反射層に一切の塗剤を塗布せず、光反射フィルムとした。
得られた光反射フィルムの光反射率は97%であったが、20°鏡面光沢度、60°鏡面光沢度、および85°鏡面光沢度は、ハンディ型光沢度計No.CG1450を用いた場合は
それぞれ5.2、27.5、72.5であり、デジタル変角光沢計UGV−5Dを用いた場合はそれぞれ5.1、25.5、68.3であり、正面輝度は1360cd/m2であり、輝度ムラは△であった。
(比較例2)
実施例4で得られた積層フィルムからなる光反射層に、以下の塗剤を乾燥後の厚みが5μmとなるように塗布した。塗布後、120℃の温度で2分間乾燥することにより、光反射フィルムを得た。
(塗剤)
バインダー;ユーダブルUVG13(固形分40%、日本触媒(株)製):10重量部
硬化剤;スミジュールN3200(住化バイエルウレタン(株)製):0.5重量部
溶剤;トルエン:10重量部
得られた光反射フィルムの20°鏡面光沢度、60°鏡面光沢度、および85°鏡面光沢度は、ハンディ型光沢度計No.CG1450を用いた場合はそれぞれ38.1、113.0、113.7であり、デジタル変角光沢計UGV−5Dを用いた場合はそれぞれ35.5、108.2、109.1であり、光反射率は98%であり、正面輝度は1110cd/m2であり、輝度ムラは×であった。
(比較例3)
実施例4で得られた積層フィルムからなる光反射層の一方の表面に、以下の塗剤を乾燥後の厚みが5μmとなるように塗布した。塗布後、120℃の温度で2分間乾燥することにより、光反射フィルムを得た。
(塗剤)
バインダー;ユーダブルUVG13(登録商標)(固形分40%、日本触媒(株)製):10重量部
硬化剤;スミジュールN3200(住化バイエルウレタン(株)製):0.5重量部
添加粒子(凝集シリカ);サイロホービック100(登録商標)(富士シリシア(株)製、平均粒子径2.5μm、細孔容積1.60ml/g、平均細孔径21nm):2.5重量部
溶剤;トルエン:11重量部
得られた光反射フィルムの20°、60°、85°鏡面光沢度は、ハンディ型光沢度計No.CG1450を用いた場合はそれぞれ1.7、2.9、28.8であり、デジタル変角光沢計UGV−5Dを用いた場合はそれぞれ1.2、2.2、25.2であり、光反射率は96%であり、正面輝度は1430cd/m2であり、輝度ムラは△であった。
(比較例4)
実施例4で得られた積層フィルムからなる光反射層の一方の表面に、以下の塗剤を乾燥後の厚みが5μmとなるように塗布した。塗布後、120℃の温度で2分間乾燥することにより、光反射フィルムを得た。
(塗剤)
バインダー;ユーダブルUVG13(登録商標)(固形分40%、日本触媒(株)製):10重量部
硬化剤;スミジュールN3200(登録商標)(住化バイエルウレタン(株)製):0.5重量部
添加粒子(凝集シリカ);ラブコロール030(F)(登録商標)(大日精化工業(株)製)平均粒子径20μm:2.0重量部
溶剤;トルエン:11重量部
得られた光反射フィルムの20°鏡面光沢度、60°鏡面光沢度、および85°鏡面光沢度は、ハンディ型光沢度計No.CG1450を用いた場合はそれぞれ6.4、20.8、1.9であり、デジタル変角光沢計UGV−5Dを用いた場合はそれぞれ6.4、20.6、1.6であり、光反射率は97%であり、正面輝度は1470cd/m2であり、輝度ムラは△であった。
(比較例5)
ケンダン黒厚紙の表面を#240の紙やすりで10回擦り、光反射シートとした。
得られたシートの20°鏡面光沢度、60°鏡面光沢度、および85°鏡面光沢度は、ハンディ型光沢度計No.CG1450を用いた場合はそれぞれ1.3、1.4、1.7であり、デジタル変角光沢計UGV−5Dを用いた場合はそれぞれ1.2、1.2、1.8であり、光反射率は1.3%であり、正面輝度は350cd/m2であり、輝度ムラは×であった。
Figure 0004967274
本発明の光反射フィルムは、面光源に用いられる他に、受容紙等の印刷用部材やクッション性を必要とする緩衝材などにも応用することができるが、その応用範囲が、これらに限られるものではない。
図1は、フィルムの積層構造を例示説明するための断面図である。 図2は、フィルムの他の積層構造を例示説明するための断面図である。
符号の説明
1:A層
2:B層

Claims (8)

  1. フィルム表面に低光沢層を有し、かつ、低光沢層中に凝集シリカ粒子、および、アクリル樹脂粒子またはシリコーン樹脂粒子である低光沢性粒子の総含有量が、バインダーの固形分100重量部に対して、86重量部以上であり、20°鏡面光沢度、60°鏡面光沢度および85°鏡面光沢度の和が30以下であり、かつ20°鏡面光沢度、60°鏡面光沢度および85°鏡面光沢度の何れもが20以下であり、かつ光反射率が80%以上であることを特徴とする光反射フィルム。
  2. 20°鏡面光沢度、60°鏡面光沢度および85°鏡面光沢度の何れもが10以下であることを特徴とする請求項1に記載の光反射フィルム。
  3. 光反射層と低光沢層を有することを特徴とする請求項1または2に記載の光反射フィルム。
  4. 光反射層が内部に気泡を含む構成であることを特徴とする請求項3に記載の光反射フィルム。
  5. 低光沢層に2種以上の低光沢性粒子を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光反射フィルム。
  6. 無機粒子を10重量%以上70重量%以下含有してなることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の光反射フィルム。
  7. 低光沢層がポリエステルを用いてなることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の光反射フィルム。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の光反射フィルムを用いてなる面光源。
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