JP5869248B2 - 被膜材組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、被膜材組成物に関する。特に、建造物の屋内(閉じ)空間を形成し照明が必要な部位(壁、天井、柱、梁など)の塗装(コーティング)に適用した場合、室内や通路(廊下や階段)等の照度(明るさ)向上に寄与することのできる被膜材組成物(塗料)に係る発明である。
ここで、「屋内」とは、壁や屋根・天井などによって囲まれた閉じ空間を意味する。即ち、建築物(トンネル、地下通路、地下鉄のホームを含む。)の内部に限らず、建造物(電車、飛行機、船舶)の室内等や、それら内部の通路(階段や廊下)、更には、自動車の室内も含む。
なお、以下の説明では、それらの中でも代表的なものとして、主に建築物の屋内に適用する場合について説明する。
明細書および特許請求の範囲において、配合単位を示す「部」および「%」は特に断らない限り、質量単位とする。また、各技術用語の意味を下記する。
1)「60°光沢度」:JIS K5600−4−1「鏡面光沢度」における60°光沢度、
2)「明度指数(L*)」:「CIE1976(L*a*b)表色系」におけるもの、
3)「拡散反射率」:積分球分光光度計で全反射率および鏡面反射率それぞれ測定し、全反射率(可視光線の)から鏡面反射率を差し引いた値、
4)「照度」:JIS C1609に規定する照度計で測定した値、
5)「メジアン径(50%値)」:JIS Z8825−1「レーザ回折分布曲線」に基づくメジアン径、試験例では「HORIBA LA−750」(堀場製作所社製商品名)を用いて測定したもの、
6)「球状」:真球度が0.7以上もの(真球度が0.7未満のものは「非球状」とする。)、なお、「真球度」は、走査電子顕微鏡(SEM)で撮った写真から求めた粒子の面積と周囲長に基づいて、下記計算式により求めたもの(特許文献2段落0006参照)
(真球度)={4π×(面積)÷(周囲長)
人の諸活動を安全、容易、かつ快適に行うためには、その活動内容にあった適正な照度(明るさ)が必要である。例えば、JIS Z9110には、「領域、作業又は活動の種類」毎に、照度の基準が示されている。
例えば、「事務所/執務空間/事務室」では750lux、「事務所/共用空間/会議室」は500lux、「工場/作業/一般の製造工場での普通の視作業」は500luxと規定されている。
そして、建築物の屋内(室内等)では、主に人工照明によって適正な照度を得ている。
一方、近年は省エネへの関心が高まっており、人工照明においてもエネルギー効率が良いことが求められている。
これに対応するために、室内等の壁面を反射率の高い鏡面とすることも考えられるが、室内におけるアメニティ(快適性)の要請から制限される。
このため、室内等に適用した場合、室内の明るさ向上に寄与することのできる屋内つや消し塗料の出現が希求されている。
しかし、本発明者らは、そのような塗料(コーティング材;被膜材組成物)の存在は、寡聞にして知らない。
特許文献1において、「白色以外の着色顔料を相対的に少量含有させるだけで要求される色相に発色せしめ、また高い日射反射率有する塗料を提供する」ことを目的として(段落0006)、「白色顔料として平均粒子径が0.5〜1.4μmのルチル型酸化チタンを用いることを特徴とする塗料」(請求項1等)が、提案されているのみである。
なお、本文献段落0004には、「人間が白色として物体を認識するためには、0.35〜0.78μmの可視光線領域が高いレベルで反射される必要があり、ここで可視光線領域0.35〜0.78μmを反射せしめるためには、この波長の略半分の粒子径を持つルチル型酸化チタンを白色塗料の顔料として使用することは理にかなっている」旨の記載がある。
また、本発明の特許性に影響を与えるものではないが、本発明で使用する「金属酸化物製の球状微粒子」を用いた先行技術文献として、特許文献2・3等が存在する。
特許文献2には、高い熱遮蔽性をもつ水系塗料組成物を提供することを目的として、「球状金属酸化物粒子を含む無機物粒子が配合されている水系塗料組成物。」(請求項1等)が提案されている。
特許文献3には、高い熱線反射性をもつ熱線反射性壁紙を提供すること、即ち、暖房効率化を目的として、「シート状基材と、金属酸化物球状微粒子が配合されており、該シート状基材の少なくとも一面側に形成されている熱線反射層とを有することを特徴とする熱線反射性壁紙。」(請求項1、段落0003等)が提案されている。
特開2006−8874号公報 特表2006/104290号公報 特開2007−314912号公報
本発明は、上記にかんがみて、屋内壁面等に適用した場合、照明を変えずに、屋内等の照度(明るさ)向上に寄与することのできる被膜材組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意開発をした結果、下記構成の被膜材組成物に想到した。
照明器具のカバー体の内側に塗装される、金属酸化物製の一次粒子である球状微粒子と白顔料である酸化チタンとが合成樹脂中に分散されてなる固形被膜を形成する被膜材組成物であって、
前記球状微粒子のメジアン径が0.1〜1.0μmの範囲にあるとともに、
前記固形被膜の組成が、
球状微粒子:10〜60質量%、
酸化チタン:10〜40質量%、
球状微粒子+酸化チタン:40〜75質量%、及び、
球状微粒子/酸化チタン:0.2〜5.0
の要件を満たし、更に、
前記球状微粒子がシリカ微粒子である、
ことを特徴とする。
本発明の被膜材組成物は、照明器具のカバー体の内側に適用した場合、照明を変えることなく屋内等の照度(明るさ)を増大させることができるため、結果として照明に使用するエネルギーを低減することができる。
本発明の実施例・比較例の被膜材組成物(塗料)を用いて屋内壁面に適用した場合における試験例Aにおける試験方法の説明図である。 本発明の実施例および対照例・比較例の被膜材組成物(塗料)を用いて照明カバーの内面に適用した場合における試験例Bにおける試験方法の説明図である。 本発明の実施例および対照例・比較例の被膜材組成物(塗料)を用いて屋外通路の側壁面に適用した場合における試験例Cにおける試験方法の説明図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明に係る被膜材組成物(塗料)は、金属酸化物製の一次微粒子である球状微粒子(以下、単に「球状微粒子」)と白顔料である酸化チタンとが合成樹脂である母材(マトリックス;バインダー)に分散されて固形被膜(塗膜)を形成するものである。被膜材組成物中における球状微粒子の分散状態は、球状微粒子が二次粒子(凝集粒子)を形成しないように分散させることが望ましい。より大きな照度(明るさ)向上効果を、安定させて発揮することができる。
ここでは、被膜材組成物として、塗料を例に採り説明するが、該塗料によって形成される固形被膜(塗膜)はつや消しであることが好ましい。
ここで、塗料をつや消しとするのは、つや有りとすると、照度の変化が急となるためである。照度の変化が穏やかな方が、室内環境の見地から望ましいためである。つや消しのレベルは、60°光沢度が10以下のものをいう。60°光沢度は、8.0以下、さらには6.0以下、よりさらには4.0以下が望ましい。即ち、壁面の全反射率における正反射率(鏡面反射率)の比率が低い方が、拡散反射率の比率が相対的に高くなり、つや消し壁面となる。
前記球状微粒子は、その粒径が特定範囲にあるとき、可視光線波長域における全反射率(白色度)及び拡散反射率の比率が、白顔料である酸化チタンと相乗して、上昇する。
球状微粒子の粒径は、メジアン径が、0.1〜1.0μmの範囲から、望ましくは0.3〜0.8μmの範囲から適宜選択する。この範囲の球状微粒子を酸化チタンとともに配合することにより、可視光線を多く反射できるため、周辺の照度を向上させることができる。
金属酸化物としては、シリカ、アルミナ、ジルコニア等を挙げることができるが、シリカが望ましい。
さらに望ましくは、本願出願人の一人から「アドマファイン」(登録商標)の商品名で上市されている、比表面積が30m/g以下で、真球度が0.7以上である「微粒子シリカ」を好適に使用可能である。
前記球状微粒子の配合量は、固形被膜(固形分)の組成において、10〜60%、さらには15〜40%、よりさらには20〜40%が望ましい。「球状微粒子」の配合量が上記範囲外では、酸化チタンと相乗しての全反射率および拡散反射率の比率の増大作用を得がたく、結果的に照度向上の効果を得がたい。
また、酸化チタンとともに、酸化チタン以外の各種の白顔料、さらには、有機・無機の着色顔料を組み合わせて用いてもよい。その場合は、塗膜における白色度(全反射率)の間接指標である明度指数(L*)が80以上、望ましくは85以上、さらに望ましくは90以上になるように他の顔料の添加量を調整する。明度指数(L*)が低くては、全反射率の増大作用を奏しがたく、結果的に本発明の照度向上効果を得がたい。
この「酸化チタン」の配合量は、固形被膜組成において10〜40%、さらには22〜35%、よりさらには22〜30%が望ましい。「酸化チタン」の配合量が過少では、全反射率の増大作用を得難く、過多になると、相対的に球状微粒子の配合比率が少なくなり、球状微粒子との相乗による全反射率および拡散反射率比の増大作用を得がたく、結果的に本発明の照度向上効果を得がたい。
そして、球状微粒子と酸化チタンの合計量が、固形被膜組成において40〜75%、さらには、43〜62%が望ましい。合計量が少なくては、全反射率及び拡散反射率比の増大作用の増大作用を奏しがたく、本発明の照度向上効果を発揮し難い。
さらに、球状微粒子と酸化チタンとの比率(前者/後者)は、0.2〜5.0が、さらには、0.4〜2.0が望ましい。酸化チタンの比率が過多でも過少でも、本発明の全反射率及び拡散反射率比の増大作用を奏しがたく、結果的に照度向上効果を発揮し難い。
酸化チタンのうち、ルチル型チタニアが、屈折率2.70と白顔料中最大で、全反射率の増大に寄与するため望ましい。
また、酸化チタンと組み合わせる白顔料および着色顔料としては、下記のものを挙げることができる。
白顔料・・・亜鉛華、リトポン、鉛白等
着色顔料・・・カドニウム赤、べんがら、トルイジンレッド、黄鉛、鉄黄、チタン黄、ファストイエロー、アントラキノンイエロー、ベンジジンイエロー、酸化クロム、フタロシアニングリーン、紺青、群青、フタロンシアニンブルー、カーボンブラック、鉄墨、黒鉛、等。
上記合成樹脂(バインダー)としては、下記のような各種熱可塑性・熱硬化性合成樹脂を挙げることができる。
アクリル樹脂、スチレン樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリエステル樹脂。
これらの樹脂は様々な形態のものから適宜選択して用いればよい。例えば、分散媒である水に合成樹脂を分散させたエマルション系や、水や有機溶剤などの溶媒中に合成樹脂を溶解させた溶液系ものなどを用いることができる。
ここで、固形被膜における合成樹脂(バインダー)の組成は、5〜25%、さらには5〜20%が望ましい。
また、溶媒を用いない無溶剤型の合成樹脂を用いてもよい。これらの形態の合成樹脂を用いた被膜材組成物は、塗料等の塗り材料となり、塗装されたのちに、乾燥や反応硬化することによって固形被膜(塗膜)を形成する。
上記以外にも、例えば、加熱溶融した熱可塑性樹脂(ホットメルトタイプの)を用いることもできる。加熱溶融した熱可塑性樹脂中に金属酸化物球状微粒子と酸化チタンとを含む成分を分散させたものを冷やすことによって、樹脂が固化して固形被膜(塗膜)を形成することができる。
本発明のつや消し塗料(被膜材組成物)は、さらに、他の副資材、例えば、体質顔料(炭酸カルシウム、カオリンクレー)、塗膜形成副要素(分散剤、湿潤材、消泡剤、増粘剤、防腐剤、防カビ剤等)、さらには、塗膜形成助要素(凍結防止剤、造膜助剤、香料)を、適宜、添加する。
そして、本発明のつや消し塗料の、望ましい固形被膜の組成(1)、さらに望ましい固形被膜の組成(2)は、下記の如くになる。
固形被膜の組成(1)
球状微粒子:10〜60%、
酸化チタン:10〜40%、
球状微粒子+酸化チタン:40〜75%、及び、
球状微粒子/酸化チタン:0.2〜5.0
固形被膜の組成(2)
球状微粒子:15〜40%、
酸化チタン:22〜35%、
球状微粒子+酸化チタン:43〜62%、
球状微粒子/酸化チタン:0.4〜2.0
そして、上記組成の本発明の被膜材組成物は、水やその他の分散媒により、適宜粘度に調整して、スプレー、刷毛塗り等の汎用の塗布手段により、所要部位に塗布して、白色系のつや消し塗装の施工に使用する。こうして、建造物の屋内壁面又は屋外壁面において、全部又は一部に被膜材組成物で形成された固形被膜を備えたものとすることができる。
このときの塗膜厚は、30〜1000μm、望ましくは50〜300μmとする。塗膜厚は、薄すぎると屋内照度向上効果を得難く、厚すぎると屋内照度向上効果の更なる増大を望めず無駄である。
本発明の被膜材組成物(塗料)使用態様は、適用対象となる建造物の照明光を受ける屋内壁面(柱・梁・壁等)に直接塗装して固形被膜(塗膜)を形成する場合に限られない。
被膜材組成物のみによって又は支持体を介して形成したフィルム状ないしシート状(板状)部材を適用対象となる部位に配設(貼着等)して形成してもよい。
例えば、適用部位が壁面である場合には、壁や天井などを形成する壁材(例えば、合板やスレート板)の表面にあらかじめ被膜材組成物による塗膜を形成しておき、その壁材を取り付けて壁や天井を形成することによって、表面に塗膜を有する室(閉じ)空間を形成できる。また、壁紙などの仕上げ材の表面にあらかじめ塗膜を形成しておき、その壁紙を壁面に貼り付けることによっても、表面に被膜材組成物による膜を有する室空間を形成できる。さらには、板状部材を、他部材の被膜材やパーティションとして使用することもできる。
また、本発明の被膜材組成物は、可視光線を効率よく拡散反射するため、前記屋内以外の部位や配置部材に適用しても周囲の照度向上効果を発揮させることができる。特に、人工光源(LED、白熱電球、蛍光灯など)からの照明光を受ける壁面の全部又は一部(壁面や配置部材)に適用すると、人工光源によって周囲の照度をより向上させることができる。
屋内以外では、特に、開放空間を形成する天井壁面に適用した場合の効果が大きい。例えば、屋根を備えた開放形駐車場の天井壁面、駅のプラットホームの天井壁面、ピロティーにおける天井側壁面、さらには、高架橋の橋脚や橋板・桁下面などが挙げられる。
さらには、照明器具のカバー、人工照明によってライトアップする看板などに用いても照度向上効果を発揮する。
以下、本発明の効果を確認するために、比較例とともに行なった実施例について説明する。なお、照度計は「TOPCON ILLUMINATION METER IM-1」トプコン社製の照度計を用いた。
参考例A>
表1に示す各組成の塗料(被膜材組成物)を用意するとともに、前面閉じ可能な開口を備えた内側一辺910cmの試験用の立方箱(板材:スレート板)11を用意した。なお、床13は市販グレー色の塗装(乾燥膜厚150μmの2度塗り)を施しておいた。
比較例1は微粉シリカ無配合の従来例に相当し、比較例2・3は、シリカ微粒子(球状微粒子)/酸化チタンがシリカ微粒子過剰、シリカ微粒子過少の試験例である。
そして、全側壁(前蓋の内面も含めて。)15、・・・および天井壁17に、比較例1の塗料を用いてローラで下塗り乾燥後(乾燥膜厚150μm)、各実施例および比較例の塗料を用いてローラで上塗りし乾燥させた(乾燥膜厚150μm)。
そして、天井壁17の中央部に照明器具(直管蛍光灯:昼光色10W)19を取り付け、該照明器具19の真下の床面13中央に照度計20を配して、前面を蓋で閉じて測定した。
また、各塗料について、1)60°光沢度、2)明度指数(L*)、3)拡散反射率も前述の方法に準じて測定した。
そして、それらの結果を示す表2から、下記のことが分かる。
各実施例1〜5の照度は、拡散反射率が高い程、照度向上効果が大きい。即ち、比較例1(従来例相当)に比しては勿論、酸化チタン過剰の比較例2、酸化チタン過少の比較例3に比しても、顕著に照度が向上した。
特に、シリカ微粒子と酸化チタンの配合比および合計配合量が、本発明の好適な組成の範囲内にある実施例1〜3は、その照度向上効果が顕著である。特に実施例2・3は、60°光沢度が低い(つや消し度が高い)にもかかわらず、照度向上効果が顕著である。
Figure 0005869248
Figure 0005869248
実施対象例B>
実施対象例は、照明器具21のカバー体22に適用した実施対象例である(図2)。
照明器具(蛍光管40W又はLED管22W:何れも長さ120cm)21のカバー体22の内側を、比較例1及び実施例2の塗膜を試験例Aと同様に塗装25して試験体を調製した。
対照例は、市販の艶あり塗料を2回塗り(合計膜厚250μm)して試験体を調製した。該市販塗料の塗膜特性は、60°光沢度:87.0、明度指数(L*):96.1であった。
上記各試験体のカバー体を取り付けた照明器具21を、図に示す如く、部屋(床:約200cm×約350cm、天井高:約220cm)Bの天井に取り付け、該照明器具21の真下の床面23中央に照度計20を配するとともに、床面23隅(奥)に照度計20´を配して、それぞれ照度を測定した。
そして、各試験例での照度(lux)は、下記の如くであった。上段は床面中央、下段は床面隅での照度である。
対照例(つや有り):253(蛍光管)、318(LED)
116(蛍光管)、135(LED)
比較例1: 256(蛍光管)、335(LED)
122(蛍光管)、138(LED)
実施例2: 292(蛍光管)、388(LED)
142(蛍光管)、166(LED)
本発明の塗料(被膜材組成物)は、部屋の隅でも顕著な照度向上効果を発揮することが確認できた。
参考例C>
上記と同じ部屋Bにおいて、開口部(窓や扉)を除く壁部に比較例1の塗料を用いて、参考例Aと同条件で塗装して、実施対象例Bと同様、部屋の床面中央および床面隅で照度を測定した。さらに、上記比較例1の塗料による塗装の上へ参考例Aと同条件で実施例2の塗料を塗装して、実施対象例Bと同様、部屋の床面中央および床面隅で照度を測定した。
そして、各試験例での照度(lux)は、下記の如くであった。上段は床面中央、下段は床面隅での照度である。
比較例1: 268(蛍光管)、321(LED)
115(蛍光管)、123(LED)
実施例2: 301(蛍光管)、364(LED)
159(蛍光管)、165(LED)
本発明の塗料(被膜材組成物)は、部屋に適用した場合、部屋の中央ばかりでなく、部屋の隅でも顕著な照度向上効果(中央に比して低減度も低い。)を発揮することが確認できた。
参考例D>
参考例は、開放空間である屋外通路に適用した場合の参考例である(図3参照)。
図3に示す屋外通路(幅約200cm、天井高約220cm)Dにおける壁面(幅約400cmの天井から床まで)26に、比較例1および実施例2の塗料を用いて、試験例Aと同様に塗装27して、夜間に照明器具(蛍光管40W、長さ約120cm)28の真下の床面29に照度計20を配して照度を測定した。
そして、各塗料での照度(lux)は、比較例1:121、実施例2:132であった。開放空間(屋外)でも、本発明の塗料(被膜材組成物)は、顕著な照度向上効果を発揮することが確認できた。

Claims (3)

  1. 照明器具のカバー体の内側に塗装される、金属酸化物製の一次粒子である球状微粒子と白顔料である酸化チタンとが合成樹脂中に分散されてなる固形被膜を形成する被膜材組成物であって、
    前記球状微粒子のJISZ8825−1「レーザ回折分布曲線」に基づくメジアン径(以下、単に「メジアン径」)が0.1〜1.0μmの範囲にあるとともに、
    前記固形被膜の組成が、
    球状微粒子:10〜60質量%、
    酸化チタン:10〜40質量%、
    球状微粒子+酸化チタン:40〜75質量%、及び、
    球状微粒子/酸化チタン:0.2〜5.0
    の要件を満たし、更に、
    前記球状微粒子がシリカ微粒子である、
    ことを特徴とする被膜材組成物。
  2. 照明器具のカバー体の内側に塗装される、金属酸化物製の一次粒子である球状微粒子と白顔料である酸化チタンとが合成樹脂中に分散されてなる固形被膜を形成する被膜材組成物であって、
    前記球状微粒子のメジアン径が0.3〜0.8μmの範囲にあるとともに、
    前記固形被膜の組成が、
    球状微粒子:15〜40質量%、
    酸化チタン:22〜35質量%、
    球状微粒子+酸化チタン:43〜62質量%、
    球状微粒子/酸化チタン:0.4〜2.0
    の要件を満たし、更に、
    前記球状微粒子がシリカ微粒子である、
    ことを特徴とする被膜材組成物。
  3. 前記固形被膜が、
    1)JISK5600−4−1「鏡面光沢度」における60°光沢度:4.0以下、
    2)明度指数(L*):95以上、
    の特性を示すものであることを特徴とする請求項1又は2記載の被膜材組成物。
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