JP4964165B2 - インク組成物、インクセット、及び画像形成方法 - Google Patents

インク組成物、インクセット、及び画像形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、インク組成物、インクセット、及び画像形成方法に関する。
近年、インクジェット記録技術の進歩により、写真やオフセット印刷の用途向けであった高精細画像向けに、インクジェット記録方法が用いられるようになってきており、高品質な記録が求められている。
再生紙に対しても滲みが少ない印字が可能で、目詰まりしにくいインクであるとして、糖アルキレンオキシ誘導体またはそれらの集合体を含有するインクが開示されている(例えば、特許文献1。)。
また、SP値が16.5以上24.6未満の水溶性溶剤を全インクの30質量%以上含有し、水を10質量%以上50質量%未満含有し、顔料がアルカリ可溶性の高分子分散剤によって分散されているインクジェットインクが開示されている(例えば、特許文献2。)。
また、カルボン酸含有の分散剤で顔料を分散した後に、2官能以上の多価エポキシ基を架橋剤として用いて架橋反応を行うことにより得られた顔料分散液を含有したインクが開示されている(例えば、特許文献3)。
特開2002−30092号公報 特開2007−145887号公報 国際公開第06/064193号パンフレット
しかしながら、特許文献1である程度吐出性の効果は認められるものの、糖アルコール誘導体を含有することだけではカールは抑制できないという問題があった。また、特許文献2にはカール特性に優れているとの記載はあるものの、インクの安定性は低下し、浸透速度の遅い媒体との組み合せで用いた際には打滴干渉が生じ易いという問題があった。さらに、特許文献3には分散安定性の効果の記載はあるものの、高速印画時の打滴干渉、定着性の点で問題があった。
上記課題に鑑みて、本発明は、液安定性、吐出性が良好であり、かつ、インク付与後の被記録媒体のカール及び画像変形が抑制され得るインクセットを提供することを目的とする。
また、本発明は、液安定性、吐出性が良好であり、かつ、インク付与後の被記録媒体のカール及び画像変形が抑制され得るインクセットを用いた画像形成方法を提供することを目的とする。
<1> (a)顔料、(b)水溶性溶剤、(c)水、及び(d)樹脂微粒子を含み、前記(a)顔料が水溶性分散剤を用いて顔料分散した後に架橋剤により架橋する工程を経て得られた、ポリマーで被覆された顔料であるインク組成物と、
該インク組成物の凝集を促進させる凝集促進剤を含んだ無色インク組成物とを有するインクセット。
<2> 前記(b)水溶性溶剤は、SP値27.5以下の水溶性溶剤を90質量%以上含むことを特徴とする上記<1>に記載のインクセット。
<3> 前記(b)水溶性溶剤の含有量は、全インク組成物の10〜30質量%であることを特徴とする上記<1>又は<2>に記載のインクセット。
<4> 前記(b)水溶性溶剤として下記構造式(1)の化合物を含むことを特徴とする上記<1>〜<3>のいずれか1項に記載のインクセット。
Figure 0004964165
(式中、l、m、及びnは、それぞれ独立に、1以上の整数で、かつ、l+m+n=3〜15を表す。AOは、エチレンオキシ及び/又はプロピレンオキシを表す。)
<5> 前記構造式(1)の化合物中、AOがプロピレンオキシであることを特徴とする上記<4>に記載のインクセット。
<6> 前記構造式(1)の化合物の量が、水溶性溶剤全体の50質量%以上を占めることを特徴とする上記<1>〜<5>のいずれか1項に記載のインクセット。
<7> 前記水溶性分散剤が分子内にカルボキシル基又はその塩を含み、かつ前記架橋剤が2官能以上のエポキシ化合物であることを特徴とする上記<1>〜<6>のいずれか1項に記載のインクセット。
<8> 前記水溶性分散剤の酸価が135〜250mgKOH/gであることを特徴とする上記<1>〜<7>のいずれか1項に記載のインクセット。
<9> 前記凝集促進剤が酸であることを特徴とする上記<1>〜<8>のいずれか1項に記載のインクセット。
<10> 上記<1>〜<9>のいずれか1項に記載のインクセットを用いる画像形成方法。
<11> 上記<1>〜<9>のいずれか1項に記載のインクセットにおける前記無色インク組成物を、被記録媒体に付与する第1の工程と、前記無色インク組成物が付与された被記録媒体に前記インク組成物を付与する第2の工程とを含むことを特徴とする上記<10>に記載の画像形成方法。
<12> 前記無色インク組成物の前記被記録媒体への付与方法が、インクジェットで打滴する方法であることを特徴とする上記<11>に記載の画像形成方法。
<13> 前記無色インク組成物の前記被記録媒体への付与方法が、塗布装置を用いて塗布する方法であることを特徴とする上記<11>に記載の画像形成方法。
<14> インク受像体被記録媒体上にインク組成物を付与して印画する画像形成方法において、
前記インク組成物が(a)顔料と(b)水溶性溶剤と(c)水と(d)樹脂微粒子とを含むインク組成物であって、
前記(a)顔料が水溶性分散剤を用いて顔料分散した後に架橋剤により架橋する工程を経て得られた、ポリマーで被覆された顔料であり、前記被記録媒体が前記インク組成物の凝集を促進させる凝集促進剤が付与されたものであることを特徴とする画像形成方法。
本発明によれば、液安定性、吐出性が良好であり、かつ、インク付与後の被記録媒体のカール及び画像変形が抑制され得るインクセットを提供することができる。
また、本発明によれば、液安定性、吐出性が良好であり、かつ、インク付与後の被記録媒体のカール及び画像変形が抑制され得るインクセットを用いた画像形成方法を提供することができる。
本発明のインクセットは、(a)顔料、(b)水溶性溶剤、(c)水、及び(d)樹脂微粒子を含み、(a)顔料が水溶性分散剤を用いて顔料分散した後に架橋剤により架橋する工程を経て得られた、ポリマーで被覆された顔料であるインク組成物と、
該インク組成物の凝集を促進させる凝集促進剤を含んだ無色インク組成物とを有する。
上記構成とすることにより、本発明におけるインク組成物の液安定性、吐出性が良好であり、かつ、インク組成物を付与した後の被記録媒体のカール及び画像変形が抑制され得るインクセットを得ることができる。特に、架橋剤により架橋して得られたポリマー被覆顔料を(a)顔料を含むインク組成物と、前記顔料の凝集を促進する凝集促進剤を含む無色インク組成物とを組み合せて用いることにより、上記本発明の効果は顕著となる。
以下、本発明の構成成分等について説明する。
<インク組成物>
(a)顔料
本発明におけるインク組成物は、着色剤として顔料を含み、該顔料が水溶性分散剤を用いて顔料分散した後に架橋剤により架橋する工程を経て得られたポリマーで被覆された顔料(以下、「水分散性顔料」ともいう。)である。
水溶性分散剤としてはポリビニル類、ポリウレタン類、ポリエステル類等が挙げられるが、その中でもポリビニル類が好ましい。
前記水溶性分散剤は、分子内に、架橋剤により架橋する基を有することが必要である。該架橋する基としては、特に限定されず、カルボキシル基またはその塩、イソシアナート基、エポキシ基等が挙げられるが、分散性向上の観点からカルボキシル基またはその塩を有していることが好ましい。
水溶性分散剤の合成方法としては、共重合成分としてカルボキシル基含有モノマーを用いて得られる共重合体であることが好ましい。カルボキシル基含有モノマーとしては、メタクリル酸、β−カルボキシエチルアクリレート、フマル酸、イタコン酸、マレイン酸、クロトン酸等が挙げられ、中でも、架橋性および分散安定性の観点から、メタクリル酸やβ−カルボキシエチルアクリレートが好ましい。
本発明において、前記水溶性分散剤の酸価(水溶性分散剤1gを中和するに必要なKOHのmg数)が、顔料の分散性、分散安定性の観点から、135〜250mgKOH/gであることが好ましく、135〜200mgKOH/gであることがより好ましく、135〜180mgKOH/gが特に好ましい。
その他に、親水性モノマーや疎水性モノマーを共重合成分として使用出来る。親水性モノマーはイオン性でもノニオン性でも構わない。疎水性モノマーは特に限定しないが、炭素数1〜20のアルキルメタクリレートもしくは炭素数1〜20のアルキルアクリレートが好ましい。前記水溶性分散剤としてのポリマーは、ランダムポリマーでもブロックもしくはグラフトポリマーでも良い。
前記水溶性分散剤としてのポリマーの合成方法は特に限定されないが、ビニルモノマーのランダム重合が分散安定性の点で好ましい。
前記架橋剤は水溶性分散剤と反応する部位を2つ以上有している化合物であれば、特に限定されないが、中でも、カルボキシル基との反応性に優れている点から、好ましくは2つ以上のエポキシ部を有している化合物(2官能以上のエポキシ化合物)である。
具体例としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、1,6−へキサンジオールグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ジプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル等が挙げられ、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテルやジエチレングリコールジグリシジルエーテルが好ましい。
架橋剤の架橋部位と分散剤の被架橋部位のモル比は、架橋反応の速度、架橋後の分散液の安定性の観点から、1:1.1〜1:10が好ましく、1:1.1〜1:5がより好ましく、1:1.1〜1:3が最も好ましい。
本発明における前記水溶性分散剤の使用量としては、顔料に対して、10質量%〜200質量%が好ましく、20質量%〜150質量%がより好ましく、30質量%〜100質量%が特に好ましい。
本発明における前記水分散性顔料の調製方法としては、前記顔料が水溶性分散剤を用いて顔料分散した後に架橋剤により架橋する工程を経て得られたポリマーで被覆された顔料であれば特に限定されない。以下に、水分散性顔料の調整方法の一例を示すが、これに限定されるものではない。
(1)顔料および水溶性分散剤を水または極性溶媒の水溶液中に分散する顔料分散液を得る工程(顔料分散工程)。
(2)続いて、(1)で得られた分散液に架橋剤を加えて加熱して架橋反応させてポリマーで被覆された顔料(水分散性顔料)を得る工程(架橋反応工程)。
(3)上記で得られた架橋後の水分散性顔料を精製する工程(顔料精製工程)。
上記(1)〜(3)の工程を経て、前記水溶性顔料を調製できる。
上記の工程にはその他の公知の工程を必要に応じて適宜付加してもよい。上記工程等で用いる極性溶媒等は公知のものを適宜用いることができる。
本発明における前記水分散性顔料において用いられる顔料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、有機顔料、無機顔料のいずれであってもよい。
前記有機顔料としては、例えば、アゾ顔料、多環式顔料、染料キレート、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、などが挙げられる。これらの中でも、アゾ顔料、多環式顔料などがより好ましい。前記アゾ顔料としては、例えば、アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料、などが挙げられる。前記多環式顔料としては、例えば、フタロシアニン顔料、ぺリレン顔料、ぺリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料、などが挙げられる。前記染料キレートとしては、例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレート、などが挙げられる。
前記無機顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエロー、カーボンブラック、などが挙げられる。これらの中でも、カーボンブラックが特に好ましい。なお、前記カーボンブラックとしては、例えば、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたものが挙げられる。
黒色系のものとしては、カーボンブラックの具体例は、Raven7000,Raven5750,Raven5250,Raven5000 ULTRAII,Raven 3500,Raven2000,Raven1500,Raven1250,Raven1200,Raven1190 ULTRAII,Raven1170,Raven1255,Raven1080,Raven1060,Raven700(以上コロンビアン・カーボン社製)、Regal400R,Regal330R,Regal660R,Mogul L,Black Pearls L,Monarch 700,Monarch 800,Monarch 880,Monarch 900,Monarch 1000,Monarch 1100,Monarch 1300,Monarch 1400(以上キャボット社製)、Color Black FW1, Color Black FW2,Color Black FW2V,Color Black 18,Color Black FW200,Color Black S150,Color Black S160,Color Black S170,Printex35,Printex U,Printex V,Printex140U,Printex140V,Special Black 6,Special Black 5,Special Black 4A,Special Black4(以上デグッサ社製)、No.25,No.33,No.40,No.45,No.47,No.52,No.900,No.2200B,No.2300,MCF−88,MA600,MA7,MA8,MA100(以上三菱化学社製)等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
本発明において使用可能な有機顔料としては、イエローインクの顔料としては、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、14C、16、17、24、34、35、37、42、53、55、65、73、74、75、81、83、93、95、97、98、100、101、104、108、109、110、114、117、120、128、129、138、150、151、153、154、155、180等が挙げられる。
また、マゼンタインクの顔料としては、C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、48(Ca)、48(Mn)、48:2、48:3、48:4、49、49:1、50、51、52、52:2、53:1、53、55、57(Ca)、57:1、60、60:1、63:1、63:2、64、64:1、81、83、87、88、89、90、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、163、166、168、170、172、177、178、179、184、185、190、193、202、209、219、269等、およびC.I.ピグメントバイオレット19が挙げられ、特に、C.I.ピグメントレッド122が好ましい。
また、シアンインクの顔料としては、C.I.ピグメントブルー1、2、3、15、15:1、15:2、15:3、15:34、16、17:1、22、25、56、60、C.I.バットブルー4、60、63等が挙げられ、特に、C.I.ピグメントブルー15:3が好ましい。
上記の顔料は、単独種で使用してもよく、また上記した各群内もしくは各群間より複数種選択してこれらを組み合わせて使用してもよい。
本発明における(a)顔料の含有量は、全インク組成物に対して、発色性、粒状性、インク安定性、吐出信頼性の観点から、全インク組成物中、0.1質量%以上15質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以上12質量%以下であることがより好ましく、1質量%以上10質量%以下が特に好ましい。
<(b)水溶性溶剤>
インク組成物は、乾燥防止剤、湿潤剤あるいは浸透促進剤等の目的のために、水溶性溶剤を用いる。
特に、水溶性溶剤がインクジェット記録方式の水系インク組成物として用いる場合は、乾燥防止剤、湿潤剤あるいは浸透促進剤の目的で、水溶性有機溶剤を好ましく用いることができる。
ノズルのインク噴射口において該インクジェット用インクが乾燥することによる目詰まりを防止する目的で乾燥防止剤や湿潤剤が用いられ、乾燥防止剤や湿潤剤としては、水より蒸気圧の低い水溶性有機溶剤が好ましい。
また、インク組成物(特に、インクジェット用インク組成物)を紙により良く浸透させる目的で、浸透促進剤として水溶性有機溶剤が好適に使用される。
本発明においては、カールを抑制する目的のため、(a)水溶性溶剤は、SP値27.5以下の水溶性溶剤を90質量%以上含有することが好ましい。
ここで、「SP値27.5以下の水溶性溶剤」と「構造式(1)で表される化合物」とが同一であっても、異なるものであってもよい。
本発明でいう水溶性溶剤の溶解度パラメーター(SP値)とは、分子凝集エネルギーの平方根で表される値で、R.F.Fedors,Polymer Engineering Science,14,p147(1967)に記載の方法で計算することができ、本発明においてはこの数値を採用する。
また、本発明においては、(b)水溶性溶剤が下記構造式(1)で表される化合物を含有することも、インク組成物の液安定性及び吐出性の向上、インク付与後の被記録媒体のカール防止向上の点で好ましい。
Figure 0004964165
構造式(1)中、l、m、及びnは、それぞれ独立に、1以上の整数で、かつ、l+m+n=3〜15を表す。
上記の中でも、カール抑制の観点から、l+m+nが3〜12が好ましく、3〜10がより好ましい。
上記構造式(1)中、AOは、エチレンオキシ及び/又はプロピレンオキシを表すが、中でも、プロピレンオキシが好ましい。
前記(AO)、(AO)、及び(AO)の各AOはそれぞれ同一でも異なってもよい。
以下に、SP値が27.5以下に該当する水溶性溶剤及び上記構造式(1)で表される化合物の例について、SP値(カッコ内)と共に示す。但し、本発明はこれに限定されるものではない。
ジエチレングリコールモノエチルエーテル(22.4)
ジエチレングリコールモノブチルエーテル(21.5)
トリエチレングリコールモノブチルエーテル(21.1)
ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(21.3)
ジプロピレングリコール(27.2)
Figure 0004964165
・nCO(AO)−H (AO=EO又はPOで、比率はEO:PO=1:1) (20.1)
・nCO(AO)10−H (AO=EO又はPOで、比率はEO:PO=1:1) (18.8)
・HO(A’O)40−H (A’O=EO又はPOで、比率はEO:PO=1:3) (18.7)
・HO(A’’O)55−H (A’’O=EO又はPOで、比率はEO:PO=5:6) (18.8)
・HO(PO)−H (24.7)
・HO(PO)−H (21.2)
・1,2−ヘキサンジオール (27.4)
本発明において、EO、POはそれぞれエチレンオキシ、プロピレンオキシを表す。
上記構造式(1)の化合物の(a)水溶性溶剤中に占める割合(含有量)は、10%以上が好ましく、30%以上がより好ましく、更に50%以上が好ましい。その値が高くとも問題は生じるものではない。
上記範囲とすることにより、インクの安定性や吐出性を悪化させずにカールを抑制することができ好ましい。
また本発明においては、SP値が27.5以下の溶剤比率が90%未満にならない範囲で、他の溶剤を併用しても良い。
併用できる水溶性有機溶媒の例として、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、トリメチロールプロパン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ペンタエチレングリコール、ジプロピレングリコール、2−ブテン−1,4−ジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、1,2−オクタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−ペンタンジオール、4−メチル−1,2−ペンタンジオール等のアルカンジオール(多価アルコール類);グルコース、マンノース、フルクトース、リボース、キシロース、アラビノース、ガラクトース、アルドン酸、グルシトール、マルトース、セロビオース、ラクトース、スクロース、トレハロース、マルトトリオース等の糖類;糖アルコール類;ヒアルロン酸類;尿素類等のいわゆる固体湿潤剤;エタノール、メタノール、ブタノール、プロパノール、イソプロパノールなどの炭素数1〜4のアルキルアルコール類;
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、1−メチル−1−メトキシブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−iso−プロピルエーテルなどのグリコールエーテル類;2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ホルムアミド、アセトアミド、ジメチルスルホキシド、ソルビット、ソルビタン、アセチン、ジアセチン、トリアセチン、スルホラン等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
乾燥防止剤や湿潤剤の目的としては,多価アルコール類が有用であり、例えば、グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、テトラエチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、ポリエチレングリコール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
浸透剤の目的としては、ポリオール化合物が好ましく、脂肪族ジオールとしては、例えば、2−エチル−2−メチル−1,3−プロパンジオール、3,3−ジメチル−1,2−ブタンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジメチル−2,4−ペンタンジオール、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、5−ヘキセン−1,2−ジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオールなどが挙げられる。これらの中でも、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールが好ましい例として挙げることができる。
本発明に使用される(a)水溶性溶剤は、単独で使用しても、2種類以上混合して使用しても構わない。
(a)水溶性溶剤の含有量としては、全インク組成物中、安定性および吐出信頼性確保の点から、1質量%以上60質量%以下が好ましく、5質量%以上40質量%以下がより好ましく、10質量%以上30質量%以下が特に好ましく使用される。
本発明に使用される(c)水の添加量は特に制限は無いが、全インク組成物中、安定性および吐出信頼性確保の点から、好ましくは10質量%以上99質量%以下であり、より好ましくは30質量%以上80質量%以下であり、更に好ましくは、50質量%以上70質量%以下である。
(d)樹脂微粒子
本発明において、耐擦過性、打滴干渉回避のための凝集性付与、インク組成物の安定性の観点から樹脂微粒子を含む。該樹脂微粒子はポリマーラテックスの樹脂微粒子であることが好ましい。
本発明に用いることができるポリマーラテックスとしては、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリル−スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン系樹脂、架橋アクリル樹脂、架橋スチレン系樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン系樹脂、パラフィン系樹脂、フッ素系樹脂等のラテックスを挙げることができる。中でも、アクリル系樹脂、アクリル−スチレン系樹脂、スチレン系樹脂、架橋アクリル樹脂、架橋スチレン系樹脂のラテックスを好ましい例として挙げることができる。
ポリマーラテックス中の樹脂の重量平均分子量は、インク組成物の安定性の観点から、1万以上、20万以下が好ましく、より好ましくは10万以上、20万以下である。
樹脂微粒子の平均粒径は、10nm〜1μmの範囲が好ましく、10〜200nmの範囲がより好ましく、20〜100nmの範囲が更に好ましく、20〜50nmの範囲が特に好ましい。
ポリマーラテックスの添加量は、定着性、耐擦過性、インク組成物の粘度の観点から、インク組成物に対して、固形分で、0.5〜20質量%が好ましく、3〜20質量%がより好ましく、5〜15質量%がさらに好ましい。
樹脂微粒子のガラス転移温度Tgは、インク組成物の保存安定性の観点から、30℃以上であることが好ましく、40℃以上がより好ましく、50℃以上がさらに好ましい。
また、ポリマーラテックスの粒径分布に関しては、特に制限は無く、広い粒径分布を持つもの、又は単分散の粒径分布を持つもの、いずれでもよい。また、単分散の粒径分布を持つポリマーラテックスを、2種以上混合して使用してもよい。
<界面活性剤>
表面張力調整剤としてはノニオン、カチオン、アニオン、ベタイン界面活性剤が挙げられる。表面張力の調整剤の添加量は、インクジェットで良好に打滴するために、本発明におけるインク組成物、無色インク組成物の表面張力を後述の数値範囲に調整できる量が好ましい。
本発明における界面活性剤としては、分子内に親水部と疎水部を合わせ持つ構造を有する化合物等が有効に使用することができ、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤のいずれも使用することができる。更には、上記高分子物質(高分子分散剤)を界面活性剤としても使用することもできる。
アニオン系界面活性剤の具体例としては、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、オレイン酸カリウム、ナトリウムジオクチルスルホサクシネート、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテ硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、t−オクチルフェノキシエトキシポリエトキシエチル硫酸ナトリウム塩等が挙げられ、これらの1種、又は2種以上を選択することができる。
ノニオン性界面活性剤の具体例としては、例えば、アセチレンジオールのエチレンオキサイド付加物等のアセチレンジオール誘導体、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、オキシエチレン・オキシプロピレンブロックコポリマー、t−オクチルフェノキシエチルポリエトキシエタノール、ノニルフェノキシエチルポリエトキシエタノール等が挙げられ、これらの1種、又は2種以上を選択することができる。
カチオン性界面活性剤としては、テトラアルキルアンモニウム塩、アルキルアミン塩、ベンザルコニウム塩、アルキルピリジウム塩、イミダゾリウム塩等が挙げられ、具体的には、例えば、ジヒドロキシエチルステアリルアミン、2−ヘプタデセニル−ヒドロキシエチルイミダゾリン、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、セチルピリジニウムクロライド、ステアラミドメチルピリジウムクロライド等が挙げられる。
インクの打滴干渉回避の観点からは、ノニオン性界面活性剤が好ましく、中でもアセチレンジオール誘導体がもっとも好ましい。
本発明におけるインクジェット用液体組成物に添加する界面活性剤の量は、特に限定されるものではないが、0.1質量%以上であることが好ましく、より好ましくは0.5〜10質量%、更に好ましくは1〜3質量%である。
<その他成分>
その他の添加剤を含有してもよい。その他の添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤、褪色防止剤、防黴剤、pH調整剤、防錆剤、酸化防止剤、乳化安定剤、防腐剤、消泡剤、粘度調整剤、分散安定剤、キレート剤等の公知の添加剤が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、サリチレート系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、ニッケル錯塩系紫外線吸収剤、などが挙げられる。
褪色防止剤としては、各種の有機系及び金属錯体系の褪色防止剤を使用することができる。有機の褪色防止剤としてはハイドロキノン類、アルコキシフェノール類、ジアルコキシフェノール類、フェノール類、アニリン類、アミン類、インダン類、クロマン類、アルコキシアニリン類、ヘテロ環類などがあり、金属錯体としてはニッケル錯体、亜鉛錯体などがある。
防黴剤としてはデヒドロ酢酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、ナトリウムピリジンチオン−1−オキシド、p−ヒドロキシ安息香酸エチルエステル、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、ソルビン酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウムなどが挙げられる。これらはインク中に0.02〜1.00質量%使用するのが好ましい。
pH調整剤としては、調合される記録用インクに悪影響を及ぼさずにpHを所望の値に調整できるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、アルコールアミン類(例えば、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、2−アミノ−2−エチル−1,3プロパンジオールなど)、アルカリ金属水酸化物(例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなど)、アンモニウム水酸化物(例えば、水酸化アンモニウム、第4級アンモニウム水酸化物)、ホスホニウム水酸化物、アルカリ金属炭酸塩などが挙げられる。
防錆剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオジグリコール酸アンモン、ジイソプロピルアンモニウムニトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムニトライトなどが挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤(ヒンダードフェノール系酸化防止剤を含む)、アミン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、りん系酸化防止剤などが挙げられる。
キレート剤としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、ウラミル二酢酸ナトリウムなどが挙げられる。
<無色インク組成物>
本発明のインクセットは、画像変形がなく良好なプリント性を向上させるため、無色インク組成物を含有し、該無色インク組成物は前記インク組成物の凝集を促進させる凝集促進剤を含有する。
(凝集促進剤)
本発明における無色インク組成物は、凝集促進剤を含有し、該凝集促進剤としては酸が挙げられる。
前記酸として、無機酸、有機酸のいずれであってもよいが、ポリアクリル酸、酢酸、グリコール酸、マロン酸、リンゴ酸、マレイン酸、アスコルビン酸、コハク酸、グルタル酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸、乳酸、スルホン酸、オルトリン酸、ピロリドンカルボン酸、ピロンカルボン酸、ピロールカルボン酸、フランカルボン酸、ピリジンカルボン酸、クマリン酸、チオフェンカルボン酸、ニコチン酸、若しくはこれらの化合物の誘導体、又はこれらの塩等の中から選ばれることが好ましい。これらの化合物は、1種類で使用されてもよく、2種類以上併用されてもよい。
前記凝集促進剤の含有量は、凝集速度制御、画像変形抑制の観点から、無色インク組成物の全質量に対し、0.1〜30質量%が好ましく、0.5〜20質量%がより好ましく、1〜15質量%が更に好ましい。
前記凝集促進剤の含有量を上記範囲とすることにより、インクの打滴干渉を回避し、なおかつ画像変形を抑制が出来、好ましい。
本発明において、用いることができるプリント性を向上させる無色インク組成物の好ましい一例として、インク組成物のpHを変化させることにより凝集物を生じさせる無色インク組成物を挙げることができる。このとき、無色インク組成物のpHは1〜6であることが好ましく、pHは2〜5であることがより好ましく、pHは3〜5であることがさらに好ましい。前記pHは上記酸又はその他の公知のpH調製剤を用いて調整することができる。
また、本発明において、用いることができる画像変形を防止してプリント性を向上させるために、無色インク組成物には、多価金属塩あるいはポリアリルアミンを添加することが好ましい。
多価金属塩として周期表の2A属のアルカリ土類金属(例えば、マグネシウムとカルシウム);周期表の3B属の遷移金属(例えば、ランタン);周期表の3A属からのカチオン(例えば、アルミニウム);ランタニド類(例えば、ネオジム);及びポリアリルアミン、ポリアリルアミン誘導体、を挙げることができる。好ましい例として、カルシウムとマグネシウムを挙げることができる。
カルシウム又はマグネシウムの対塩として好ましく採用されるアニオンは、カルボン酸塩(蟻酸、酢酸、安息香酸塩など)、硝酸塩、塩化物、及びチオシアン酸塩を挙げることができる。
無色インク組成物への添加量として、当該塩は約1〜約10質量%、好ましくは約1.5〜約7質量%、より好ましくは約2〜約6質量%の範囲の量で処理液中に存在させることができる。
<インク組成物、無色インク組成物の物性>
前記インク組成物、無色インク組成物の表面張力は、インクジェット記録方法に用いられた場合、吐出安定性の点で、それぞれ独立に、20mN/m以上60mN/m以下であることが好ましい。より好ましくは、20mN以上45mN/m以下であり、更に好ましくは、25mN/m以上40mN/m以下である。
前記インク組成物及び無色インク組成物の20℃での粘度は、それぞれ独立に、1.2mPa・s以上15.0mPa・s以下であることが好ましく、より好ましくは2mPa・s以上13mPa・s未満、更に好ましくは2.5mPa・s以上10mPa・s未満である。
本発明のインクセットは、一般の筆記具用、記録計用、ペンプロッター用等に使用することができるが、インクジェット記録方法に用いることが特に好ましい。
<画像形成方法>
本発明の画像形成方法は、本発明の前記インクセットを用いて画像を形成する工程(画像形成工程)を含むことを特徴とする(第1の態様)。
前記画像を形成する工程は、下記の第一の工程と第二の工程を含むことが好ましい。
(1)第一の工程:前記無色インク組成物を被記録媒体に付与する工程(無色インク組成物付与工程)
(2)第二の工程:前記無色インク組成物が付与された被記録媒体に前記インク組成物を付与する工程(インク組成物付与工程)
前記画像を形成する工程は、更にその他の工程(乾燥除去工程、加熱定着工程等)を目的に応じて適宜選択して加えることができる。
前記乾燥除去工程としては、溶媒を乾燥除去する以外は特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記加熱定着工程としては、前記インク組成物中に含まれるラテックス粒子を溶融定着する以外は特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
(第一の工程)
無色インク組成物を被記録媒体(公知の受像材料)に付与する方法は、インクジェットで打滴する方法、及び塗布装置を用いて塗布する方法が好ましい。
前記インクジェットで打滴する方法は、無色インク組成物にエネルギーを供与して、下記の公知の被記録材料(受像材料)に無色インク組成物を付与することにより行われる。
前記公知の受像材料としては、即ち普通紙、樹脂コート紙、例えば特開平8−169172号公報、同8−27693号公報、同2−276670号公報、同7−276789号公報、同9−323475号公報、特開昭62−238783号公報、特開平10−153989号公報、同10−217473号公報、同10−235995号公報、同10−337947号公報、同10−217597号公報、同10−337947号公報等に記載されているインクジェット専用紙、フィルム、電子写真共用紙、布帛、ガラス、金属、陶磁器等が挙げられる。
なお、本発明に好ましいインクジェットで打滴する方法として特開2003−306623号公報の段落番号0093〜0105の記載が適用できる。
前記塗布装置を用いて塗布する方法は、特に限定されず、下記の公知の塗布装置を用いて、前記公知の被記録媒体(受像材料)に無色インク組成物を付与することにより行われる。
公知の塗布装置としては、例えば、スリットコーター、スピナー、ホワイラー、ローラーコーター、カーテンコーター、ナイフコーター、ワイヤーバーコーター、エクストルーダー等の塗布機が挙げられる。
(第二の工程)
インク組成物付与工程は、前記無色インク組成物が付与された被記録媒体に、インク組成物を付与する工程である。
インク組成物を付与する方法としては、前記第一の工程と同様に、塗布装置を用いる塗布方法及びインクジェットで打滴する方法を挙げることができ、インクジェットで打滴する方法が好ましい。
前記インクジェットで打滴する方法は、無色インク組成物が付与された被記録媒体に、エネルギーを供与されたインク組成物を付与して画像を形成することにより行われる。
なお、本発明に好ましいインクジェットの方法として特開2003−306623号公報の段落番号0093〜0105の記載が適用できる。
画像を形成する際に、光沢性や耐水性を与えたり耐候性を改善する目的からポリマーラテックス化合物を併用してもよい。ラテックス化合物を受像材料に付与する時期については、着色剤を付与する前であっても、後であっても、また同時であってもよく、したがって添加する場所も受像紙中であっても、インク中であってもよく、あるいはポリマーラテックス単独の液状物として使用しても良い。具体的には、特開2002−166638号、特開2002−121440号、特開2002−154201号、特開2002−144696号、特開2002−080759号の各公報に記載された方法を好ましく用いることができる。
本発明の画像形成方法は、前記無色インク組成物を被記録媒体に付与することにより、その後に付与されたインク組成物の顔料定着性が良好となり、画像変形の抑制の効果が顕著となる点で好ましい。
本発明の画像形成方法は、被記録媒体上に、インク組成物を付与して印画する画像形成方法において、前記インク組成物が(a)顔料と(b)水溶性溶剤と(c)水と(d)樹脂微粒子とを含むインク組成物であって、前記(a)顔料が水溶性分散剤を用いて顔料分散した後に架橋剤により架橋する工程を経て得られた、ポリマーで被覆された顔料であり、前記被記録媒体が前記インク組成物の凝集を促進させる凝集促進剤が付与されたものであることを特徴とする(第2の態様)。
ここで、前記インク組成物及び前記凝集促進剤等は、前述のインク組成物、無色インク組成物の項において記載したものと同様であり、好ましい例も同様である。
本発明に用いる被記録媒体は前記インク組成物の凝集を促進させる凝集促進剤が付与されていることにより、該被記録媒体に前記インク組成物を付与することにより顔料定着性が良好で、画像変形が少ない画像を形成することができる。
本発明の画像形成方法(第2の態様)は、前記第1の態様における第一の工程を含まないで、かつ、第二の工程の被記録媒体の代わりに、予め前記凝集促進剤を含む被記録媒体を用いた以外は前記第1の態様の工程と同様であり、追加できる工程等も同様である。
前記凝集促進剤を予め含む被記録媒体としては、第1の態様における無色インク組成物を付与して得られた被記録媒体であることが好ましい。
前記凝集促進剤の塗設量は、凝集速度制御、画像変形抑制の観点から、0.3g/m以上が好ましく、0.3〜2g/mがより好ましく、0.5〜1g/mが更に好ましい。前記凝集促進剤の塗設量を上記範囲とすることにより、インクの打滴干渉を回避し、なおかつ画像変形を抑制が出来、好ましい。
以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。尚、特に断りの無い限り、「部」及び「%」は質量基準である。
[合成例](水溶性樹脂分散剤P−1の合成)
下記に従って合成した。
イソプロパノール(187.5部)を窒素雰囲気下、80℃に加温した中に、メタクリル酸メチル(478部)/メタクリル酸(172部)/2―エチルヘキシルメタクリレート(350部)/2,2’―アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(22.05部)の混合液を2時間かけて滴下した。滴下終了後、更に4時間、80℃に保った後に、25℃まで冷却した。溶媒を減圧除去することにより、平均重量分子量約30000、酸価 154mgKOH/gの水溶性樹脂分散剤P−1(水溶性分散剤)を得た。
本発明における他の水溶性樹脂分散剤についても同様に合成する事ができる。
[ラテックスの調製]
<合成例1>
水120gに、ラテムルASK((株)花王製、カルボン酸塩系乳化剤)19.8g、5mol/L水酸化ナトリウム水溶液6g、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩0.3gを加え、均一に溶解させた。70℃に加熱し、窒素気流下に、スチレン25.9gとブチルアクリレート26.3gとアクリル酸5.1gのモノマー混合物を2時間かけて添加した。その後、70℃で2時間、80℃で3時間加熱した。室温に冷却後、pHが9前後になるように、攪拌しながら1mol/L水酸化ナトリウム水溶液を加えて、ラテックスPL−01を得た。得られたラテックスの体積平均粒子径は115nmであった。またラテックス分散液の固形分は33質量%であった。
[未架橋の顔料含有樹脂粒子の分散物N1、及び架橋された顔料含有樹脂粒子の分散物1の調製]
水溶性樹脂分散剤P−1(150部)を水に溶かして水酸化カリウム水溶液を用いて中和後のpHが10.1、水溶性樹脂分散剤濃度が30.6%となるように水溶性樹脂分散剤水溶液を調製した。この水溶性樹脂分散剤水溶液147部に対し、ピグメントブルー15:3(大日精化株式会社製 フタロシアニンブル−A220) 90部と水362部をを混合し、ビーズミル(0.1mmΦジルコニアビーズ)を使い、3時間分散し、顔料濃度15%の未架橋の顔料含有樹脂粒子の分散物N1を得た。
未架橋の顔料含有樹脂粒子の分散物N170部に対し、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル 0.35部を添加し、50℃にて6時間半反応後、25℃に冷却することにより、顔料濃度14.9%の架橋された顔料含有樹脂粒子の分散物1を得た。
[実施例1]
[インクセット1の作製]
下記インク組成物A1と無色インク組成物B1とのインクセット1を作製した。
(インク組成物A1(架橋顔料)の調製)
上記で得られた架橋された顔料含有樹脂粒子の分散物1を使い、以下の組成を混合し、その後5μmメンブランフィルタでろ過してインク組成物A1を調製した。
(1)上記架橋された顔料含有樹脂粒子の分散物1 26.8部
(2)ラテックスPL−01 24.2部
(3)化合物1(l+m+n=9)(21.7) 15部
(4)オルフィンE1010(日信化学工業(株)製) 1部
(5)イオン交換水 総量が100となる残量
(無色インク組成物B1の調製)
無色のインク組成物(凝集促進剤液)は、以下の材料を混合して調製した。
(組成)
(1)クエン酸 ・・・15g
(2)オルフィンE1010(日信化学工業(株)製)・・・1g
(3)イオン交換水 ・・・84g
(画像形成)
富士フイルムダイマティックス社製のダイマティクス・マテリアル・プリンター DMP−2831を用い(カートリッジは10pl吐出用(DMC−11610)を外部から液供給出来るように改造)、以下の評価を行なった。下記インクジェット記録媒体1に、上記無色のインク組成物B1を5g/mとなるように打滴し、その1min後に上記インク組成物A1を打滴して画像を形成した。
[インクジェット記録媒体1の作製(無色インク組成物の付与(酸処理)なし)]
<上塗り層用塗工液の調製>
カオリン(商品名:カオブライト90、白石カルシウム株式会社製)100部と、40%ポリアクリル酸ナトリウム(商品名:アロンT−50、東亞合成株式会社製)1.2部とを混合し、水中に分散し、7%PVA245(株式会社クラレ製)水溶液100部と、10%エマルゲン109P(花王株式会社製)水溶液を3.7部を添加して、最終的な固形分濃度が27%の上塗り層用塗工液を調製した。
<ソフトカレンダー処理>
上質紙(製品名 しらおい、76.5g/m品、日本製紙(株)製)に対し、金属ロールと樹脂ロールとが対をなすロール対を備えたソフトカレンダーを用いて、金属ロールの表面温度50℃、ニップ圧50kg/cmの条件でソフトカレンダー処理を行った。
<塗布>
上記カレンダー処理をした上質紙の両面に、前記調製された上塗り層用塗工液を、エクストルージョンダイコーターを用いて、片面当たりの乾燥重量が20g/mとなるように片面ずつ塗布し、温度70℃、風速10m/secで1分間乾燥して、上塗り層を形成して、記録媒体を得た。
[インク組成物の評価]
<分散安定性>
上記で得られたインク組成物について、60℃の恒温槽中で14日間保存後の粒子径、粘度を測定し、下記の合否を判定した。結果は表1に示す。
(1)粒子径変化が10nm以内
(2)粘度変化が10%以内
−評価基準−
○・・・2項目とも合格の場合
△・・・1項目のみ合格の場合
×・・・2項目とも不合格の場合
(粒子径の測定)
ナノトラック粒度分布測定装置 UPA−EX150(日機装(株)製)を用い、動的光散乱法により得られた顔料分散物の体積平均粒径を測定した。測定条件:水性インク10μlに対しイオン交換水10mlを加え、測定用溶液を調整し、25℃で測定した。
(粘度の測定)
VISCOMETER TV−22(TOKI SANGYO CO.LTD製)を用い、水性インクを25℃の条件下で測定した。
<カール>
インク塗設量が5g/mとなる量でベタ印画後した後のインクジェット記録媒体を、カール方向に5×50mmに裁断し、温度25℃、湿度50%の条件下で24時間放置して、カール挙動(カール値)を確認した。評価結果は表1に示す。
〜評価基準〜
○:曲率Cが20を超えない
×:曲率Cが20を超える
〜曲率の測定法〜
カール方向に5×50mmに裁断したサンプルをカール測定板にあててカール値(C)を読み取る。カールを半径Rの円の弧とみなして次のように表す。 C=1/R(m)
<吐出安定性>
インクジェット記録装置を用いた印刷の際に、下記の合否を判定した。画像ムラは目視観察した。
(1)60分連続吐出試験後の吐出率が90%以上。
(2)1分間吐出後、30分休止した後の吐出率が90%以上。
(3)画像ムラが見られない。
−評価基準−
○・・・3項目とも合格の場合
△・・・2項目が合格の場合
×・・・2項目以上が不合格
<画像変形>
5cm×5cmサイズで印画したサンプルを乾燥後、100℃10秒間定着加熱した際に、下記の合否を判定した。
(1)画像面積の変化が±5%以内である
(2)画像中のワレやムラが観測されない
下記基準に基づき判定した。
−評価基準−
○・・・2項目とも合格の場合
△・・・1項目のみ合格の場合
×・・・2項目とも不合格の場合
[実施例2]
実施例1において、インク組成物A1の(3)化合物1の水溶性溶剤を表1の水溶性溶剤に変更した以外は、同様に行った。
[実施例3]
実施例1において、インク組成物A1の(3)化合物1の水溶性溶剤を表1の水溶性溶剤に変更し、さらに、上記インクジェット記録媒体1を下記のインクジェット記録媒体A1に変更し、画像形成時の無色のインク組成物B1の打滴を省略した以外は、同様に行った。
[インクジェット記録媒体A1の作製(無色インク組成物の付与(酸処理)あり)]
<上塗り層用塗工液の調製>
カオリン(商品名:カオブライト90、白石カルシウム株式会社製)100部と、40%ポリアクリル酸ナトリウム(商品名:アロンT−50、東亞合成株式会社製)1.2部とを混合し、水中に分散し、7%PVA245(株式会社クラレ製)水溶液100部と、10%エマルゲン109P(花王株式会社製)水溶液を3.7部を添加して、最終的な固形分濃度が27%の上塗り層用塗工液を調製した。
<ソフトカレンダー処理>
上質紙(製品名 しらおい、76.5g/m品、日本製紙(株)製)に対し、金属ロールと樹脂ロールとが対をなすロール対を備えたソフトカレンダーを用いて、金属ロールの表面温度50℃、ニップ圧50kg/cmの条件でソフトカレンダー処理を行った。
<塗布>
上記カレンダー処理をした上質紙の両面に、前記調製された上塗り層用塗工液を、エクストルージョンダイコーターを用いて、片面当たりの乾燥重量が20g/mとなるように片面ずつ塗布し、温度70℃、風速10m/secで1分間乾燥して、上塗り層を形成して、記録媒体を得た。
<無色インク組成物B1(凝集促進剤液)の調製>
凝集促進剤液(無色のインク組成物)は、以下の材料を混合して調製した。
(組成)
・クエン酸・・・15g
・オルフィンE1010(日信化学工業(株)製)・・・1g
・イオン交換水・・・84g
<無色インク組成物B1の付与(酸処理)>
上記無色インク組成物B1(凝集促進剤液)を上記記録媒体に5g/mとなるように塗布(付与)し、60℃、15m/sで1分間乾燥して、インクジェット記録媒体A1を得た。
[比較例1]
実施例1において、インク組成物A1の代わりに、下記インク組成物N1を用い、画像形成時の無色のインク組成物B1の打滴を省略した以外は同様に行った。
(インク組成物N1の作製)
上記顔料含有樹脂粒子の分散物N1を使い、以下の組成でインク組成物N1を調製した。
(1)上記顔料含有樹脂粒子の分散物N1 26.8部
(2)ラテックスPL−01 24.2部
(3)ソルビトールにエチレンオキシ基が3モル付加された化合物
(SP値35.1) 5部
(4)DPGmBE(SP値20.5) 4部
(5)DEGmBE(SP値23.7) 8部
(6)グリセリン(SP値41.0) 15部
(7)チオジグリコール(SP値31.2) 2部
(8)1,5−ペンタンジオール(SP値29.0) 1部
(9)オルフィンE1010(日信化学工業(株)製) 1部
(10)イオン交換水 総量が100となる残量
[比較例2]
比較例1のインク組成物N1において、(2)ラテックスを用いず、さらに、(3)〜(8)の水溶性溶剤を表1に記載の水溶性溶剤を用いた以外は、同様に行い、インク組成物N2を得た。インクジェット記録媒体は比較例1と同様のものを用いた。
[比較例3]
比較例2において、顔料含有樹脂粒子の分散物N1を、上記架橋された顔料含有樹脂粒子の分散物1に変更し、(3)〜(8)の水溶性溶剤を表1に記載の水溶性溶剤に変更した以外は、同様に行った。
Figure 0004964165
実施例、比較例で用いられた材料の詳細を下記に示す。
化合物1:AO及びl+m+nが表1の記載で定義される、構造式(1)で表される化合物
DPGmBE:ジプロピレングリコールモノブチルエーテル
DEGmBE:ジエチレングリコールモノブチルエーテル
DPGmME:ジプロピレングリコールモノメチルエーテル
EGmBE:エチレングリコールモノブチルエーテル
表1から明らかな通り、比較例は、カール、分散安定性、及び吐出安定性の評価の全てが良好とはならないが、実施例はその全ての評価項目において優れることが判った。

Claims (14)

  1. (a)顔料、(b)水溶性溶剤、(c)水、及び(d)樹脂微粒子を含み、前記(a)顔料が水溶性分散剤を用いて顔料分散した後に架橋剤により架橋する工程を経て得られた、ポリマーで被覆された顔料であるインク組成物と、
    該インク組成物の凝集を促進させる凝集促進剤を含んだ無色インク組成物とを有するインクセット。
  2. 前記(b)水溶性溶剤は、SP値27.5以下の水溶性溶剤を90質量%以上含むことを特徴とする請求項1記載のインクセット。
  3. 前記(b)水溶性溶剤の含有量は、全インク組成物の10〜30質量%であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインクセット。
  4. 前記(b)水溶性溶剤として下記構造式(1)の化合物を含むことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のインクセット。
    Figure 0004964165

    (式中、l、m、及びnは、それぞれ独立に、1以上の整数で、かつ、l+m+n=3〜15を表す。AOは、エチレンオキシ及び/又はプロピレンオキシを表す。)
  5. 前記構造式(1)の化合物中、AOがプロピレンオキシであることを特徴とする請求項4に記載のインクセット。
  6. 前記構造式(1)の化合物の量が、水溶性溶剤全体の50質量%以上を占めることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のインクセット。
  7. 前記水溶性分散剤が分子内にカルボキシル基又はその塩を含み、かつ前記架橋剤が2官能以上のエポキシ化合物であることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のインクセット。
  8. 前記水溶性分散剤の酸価が135〜250mgKOH/gであることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載のインクセット。
  9. 前記凝集促進剤が酸であることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載のインクセット。
  10. 請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載のインクセットを用いる画像形成方法。
  11. 請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載のインクセットにおける前記無色インク組成物を、被記録媒体に付与する第1の工程と、前記無色インク組成物が付与された被記録媒体に前記インク組成物を付与する第2の工程とを含むことを特徴とする請求項10に記載の画像形成方法。
  12. 前記無色インク組成物の前記被記録媒体への付与方法が、インクジェットで打滴する方法であることを特徴とする請求項11に記載の画像形成方法。
  13. 前記無色インク組成物の前記被記録媒体への付与方法が、塗布装置を用いて塗布する方法であることを特徴とする請求項11に記載の画像形成方法。
  14. インク受像体被記録媒体上にインク組成物を付与して印画する画像形成方法において、
    前記インク組成物が(a)顔料と(b)水溶性溶剤と(c)水と(d)樹脂微粒子とを含むインク組成物であって、
    前記(a)顔料が水溶性分散剤を用いて顔料分散した後に架橋剤により架橋する工程を経て得られた、ポリマーで被覆された顔料であり、前記被記録媒体が前記インク組成物の凝集を促進させる凝集促進剤が付与されたものであることを特徴とする画像形成方法。
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