JP4962174B2 - 不可視情報用トナー、不可視情報用現像剤、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents

不可視情報用トナー、不可視情報用現像剤、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用現像剤、プロセスカートリッジ及び画像形成装置に関する。
電子写真法など静電荷像を経て画像情報を作成する方法は、現在様々な分野で利用されている。電子写真法においては、帯電、露光工程により像保持体上に静電潜像を形成し(潜像形成工程)、静電荷像現像用トナー(以下、単に「トナー」と呼ぶ場合がある。)を含む静電荷像現像用現像剤(以下、単に「現像剤」と呼ぶ場合がある。)で静電潜像を現像し(現像工程)、転写工程、定着工程を経て可視化される。ここで用いられる現像剤には、トナーとキャリアからなる2成分現像剤と、磁性トナーまたは非磁性トナーを単独で用いる1成分現像剤とがあるが、そのトナーの製法は、通常、熱可塑性樹脂などの結着樹脂を顔料などの着色剤、帯電制御剤、ワックスなどの離型剤等とともに溶融混練し、冷却後、粉砕し、さらに分級する混練粉砕法が使用されている。こうして得られるトナー粒子には、必要であれば流動性やクリーニング性を改善するための無機、有機の粒子をトナー粒子表面に添加することもある。
また、静電荷像現像用トナーの製造方法として、従来の混練粉砕法に代わり、乳化重合凝集法によるトナーを始め、懸濁重合法、溶解懸濁法などの各種化学的トナー製法が開発され、実施されている。例えば乳化重合凝集法では、結着樹脂の重合性単量体を乳化重合させて形成された樹脂分散液と着色剤、離型剤等の粒子分散液とを界面活性剤の存在下、水系溶媒中で撹拌、混合しながら、凝集、加熱融合させ、所定の粒径、粒度、形状、構造を有する着色樹脂粒子であるトナー粒子を作製する。
近年、カラー電子写真法の普及が著しいが、それと共に使用される分野も広くなっている。例えば、画像中に付加情報を重畳して記録した付加データを埋め込み、静止画像等のデジタル著作物の著作権保護、不正コピー防止やIDカード等に利用し、偽造防止やセキュリティ性を高める不可視情報用トナー(不可視トナー)が挙げられる。
特に近年は、複写機プリンタの高性能化により、それらを使用した紙幣、戸籍抄本、契約書等の複製が容易になったために、不正複写や不正使用が問題になってきている。
そのような不正複写等を防止する目的に使用する不可視情報用トナーとは、紫外波長領域または近赤外波長領域等に吸収を持ちながらも、可視波長領域では吸収をほとんど持たないトナーであり、任意の紫外光または近赤外光で情報を読み取ることが出来るものである。そのため、そのトナーを用いてバーコードや任意のコードを画像形成し、個人・会社情報、音声などの情報を埋め込み、スキャナ等で情報を読み取ることが出来る(例えば特許文献1〜4)。
このような不可視情報用トナーは、可視波長の吸収が無く(または殆ど無い)、任意の近赤外波長の吸収が多いという特徴を有している。ここで、画像の読み取り精度を向上させる等の目的でトナーの近赤外波長領域の吸収を多くするためには、トナーに近赤外線吸収剤を多く添加する方法や、トナー中の近赤外線吸収剤の粒子径を小さくするといった方法が一般的に取られている。
特開2006−38933号公報 特開2006−78888号公報 特開2006−251378号公報 特開2006−267511号公報
本発明は、近赤外線吸収量の多い不可視画像を形成することができる静電荷像現像用トナー、そのトナーを含む静電荷像現像用現像剤、その静電荷像現像用現像剤を含むプロセスカートリッジ及び画像形成装置である。
本発明は、フタロシアニン系化合物及びナフタロシアニン系化合物のうち少なくとも1つを含有し、かつ下記構造式(1)〜(10)の化合物のうち少なくとも1つを含有し、前記フタロシアニン系化合物及びナフタロシアニン系化合物が可視波長領域及び近赤外波長領域において吸収を有し、前記近赤外波長領域に最大吸収波長を有する不可視情報用トナーである。

(式(1)〜(10)中、R〜R57はそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基、アミノ基、ハロゲン基、アルコキシ基、アルキルチオ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、チオール基、アルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アルキルカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、カルボキシアミド基、ニトロイミノ基を示す。また、R〜R57のうち任意の2つの隣接するRは炭素環を形成してもよく、R〜R57のうち任意の2つの同じ炭素原子に結合するRはオキソ基、イミノ基、チオキソ基を形成してもよい。)
また、前記不可視情報用トナーにおいて、前記フタロシアニン系化合物及びナフタロシアニン系化合物の中心金属がV(O)であることが好ましい。
また、本発明は、フタロシアニン系化合物及びナフタロシアニン系化合物のうち少なくとも1つを含有し、かつ下記構造式(1)〜(10)の化合物のうち少なくとも1つを含有し、前記フタロシアニン系化合物及びナフタロシアニン系化合物が可視波長領域及び近赤外波長領域において吸収を有し、前記近赤外波長領域に最大吸収波長を有する静電荷像現像用トナーと、樹脂披覆率がキャリア表面に対して50%以上98%以下であるキャリアと、を含む不可視情報用現像剤である。

(式(1)〜(10)中、R〜R57はそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基、アミノ基、ハロゲン基、アルコキシ基、アルキルチオ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、チオール基、アルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アルキルカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、カルボキシアミド基、ニトロイミノ基を示す。また、R〜R57のうち任意の2つの隣接するRは炭素環を形成してもよく、R〜R57のうち任意の2つの同じ炭素原子に結合するRはオキソ基、イミノ基、チオキソ基を形成してもよい。)
また、本発明は、前記不可視情報用現像剤を含むプロセスカートリッジである。
さらに、本発明は、前記不可視情報用現像剤を用いる画像形成装置である。
本発明の請求項1によると、近赤外波長領域の吸収量が多い不可視画像を形成することができる不可視情報用トナーを提供することが出来る。
本発明の請求項2によると、さらに近赤外波長領域の吸収量がより多い不可視画像を形成することができる不可視情報用トナーを提供することが出来る。
本発明の請求項3によると、近赤外波長領域の吸収量が多い、細線再現性に優れる不可視画像を形成することができる不可視情報用現像剤を提供することが出来る。
本発明の請求項によると、近赤外波長領域の吸収量が多い、細線再現性に優れる不可視画像を形成することができるプロセスカートリッジを提供することが出来る。
本発明の請求項によると、近赤外波長領域の吸収量が多い、細線再現性に優れる不可視画像を形成することができる画像形成装置を提供することが出来る。
本発明の実施の形態について以下説明する。本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
(電子写真用トナー)
本発明の実施形態に係る静電荷像現像用トナーは、フタロシアニン系化合物及びナフタロシアニン系化合物のうち少なくとも1つを含有し、かつ下記構造式(1)〜(10)の化合物のうち少なくとも1つを含有する。

(式(1)〜(10)中、R〜R57はそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基、アミノ基、ハロゲン基、アルコキシ基、アルキルチオ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、チオール基、アルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アルキルカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、カルボキシアミド基、ニトロイミノ基を示す。また、R〜R57のうち任意の2つの隣接するRは炭素環を形成してもよく、R〜R57のうち任意の2つの同じ炭素原子に結合するRはオキソ基、イミノ基、チオキソ基を形成してもよい。)
〜R57としては例えば、それぞれ独立して水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の直鎖、分岐または環状のアルキル基;フェニル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基等のアリールアルキル基;アミノ基;フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン基;メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基;メチルチオ基、エチルチオ基等のアルキルチオ基;ニトロ基;ヒドロキシ基;チオール基;メチルカルボニル基、エチルカルボニル基等のアルキルカルボニル基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基;メチルカルボニルアミノ基、エチルカルボニルアミノ基、トリフルオロメチルカルボニルアミノ基等のアルキルカルボニルアミノ基、メトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基、t−ブトキシカルボニルアミノ等のアルコキシカルボニルアミノ基、カルボキシアミド基、ニトロイミノ基等が挙げられる。また、R〜R57のうち任意の2つの隣接するRはベンゼン環等の炭素環を形成してもよく、R〜R57のうち任意の2つの同じ炭素原子に結合するRはオキソ基(>C=O)、イミノ基(>C=NH)、チオキソ基(>C=S)を形成してもよい。
また、フェニル基、ナフチル基等のアリール基は、メチル基等の炭素数1以上4以下のアルキル基、ハロゲン基等を有していても良い。
フタロシアニン系化合物またはナフタロシアニン系化合物のような近赤外線吸収剤は、近赤外波長領域の吸収性を増加させるために、その含有量を増加させるか、または近赤外線吸収剤の粒子径を小さくして、トナーを作製するのが一般的である。前者の場合、近赤外線吸収剤が本来有する可視波長領域の吸収の影響を受けてしまう傾向にあり、後者の場合は、近赤外線吸収剤の粒子径を小さくしてトナーを作製しても、フタロシアニン系化合物またはナフタロシアニン系化合物の粒子は凝集を生じやすいため、トナー作製中に2次凝集を生じてしまい、結果として、予想する程高い近赤外線吸収量が得られないことが多い。
そこで、トナー内での2次凝集の発生を抑制するために、フタロシアニン系化合物またはナフタロシアニン系化合物の骨格に近い構造を有する化合物(以下、「添加剤」と呼ぶ場合がある。)を添加することにより、近赤外線吸収剤粒子同士の2次凝集よりも添加剤と近赤外線吸収剤粒子との凝集を生じさせ、近赤外線吸収剤粒子の2次凝集を抑制し、その結果、近赤外線吸収剤が1次粒子径または小さい2次粒子径で存在し易くなり、近赤外線吸収量を増加させることができる。
このときの添加剤は、上記式(1)〜(10)で示される構造の含窒素複素環化合物のうち少なくとも1つである。上記式(1)〜(10)の添加剤が、フタロシアニン系化合物またはナフタロシアニン系化合物構造の一部に近い構造を有しているために、ナフタロシアニン系化合物等との親和性が高くなり、近赤外線吸収剤粒子同士の凝集よりも近赤外線吸収剤粒子と添加剤の凝集を生じやすくさせることができる。
上記式(1)で示される構造の含窒素複素環化合物は、他の2つ以上窒素を含有する含窒素複素環化合物と比較して、環内の窒素数が1つであるために、安定性が向上し、また太陽光等による黄変が少ないため、トナーの変色が少なくなる傾向にある。更に水により溶解し難くなるため、乳化重合凝集法等の重合法トナーにより好ましくなる。
上記式(2)または(3)で示される構造の含窒素複素環化合物は、3つ以上の窒素を含有する含窒素複素環化合物のような窒素を多く含むものと比較して、環内の窒素数が少ないために、安定性が向上し、また太陽光等による黄変が少ないため、トナーの変色が少なくなる傾向にある。
上記式(4)〜(8)で示される構造の含窒素複素環化合物、特に上記式(7),(8)で示される構造の含窒素複素環化合物は、2つ以上の2重結合を有する含窒素複素環化合物のような2重結合を多く含むものと比較して、環内の2重結合が少ないために、太陽光や熱による酸化劣化が少ないため、トナーの変色が少なくなる傾向にある。
上記式(9)で示される構造の含窒素複素環化合物は、2重結合を有する含窒素複素環化合物のような2重結合を多く含むものと比較して、環内の2重結合が無いために、太陽光や熱による酸化劣化が少ないため、トナーの変色が少なくなる傾向にある。
上記式(10)で示される構造の含窒素複素環化合物は、5員環骨格に窒素原子を4つ含むことにより、フタロシアニンまたはナフタロシアニンの5員環の窒素と親和しやすくなる傾向にある。窒素原子が5つのものも存在するが、分解し易いため、窒素原子は4つが好ましい。
これら(1)〜(10)の化合物のうち、環内の窒素原子が多いほど、フタロシアニン系化合物またはナフタロシアニン系化合物のような近赤外線吸収剤との親和性が向上し、近赤外線吸収剤粒子の2次凝集をより抑制することができる。一方、環内の窒素原子が少ないほど化合物の安定性が向上し、また太陽光等による黄変が少ないため、トナーの変色が少なくなる。また、環内の2重結合が少ないほど太陽光や熱による酸化劣化が少ないため、トナーの変色が少なくなる。しかし、環内の窒素原子や2重結合が少なくなると、化合物の融点が低下し、液体状になるため、トナー画像にした時、画像中から染み出てきてオフセットが発生し易くなる。このような観点から、化合物(4),(5),(6)のような環内に窒素原子を2個、2重結合を2つ有する含窒素複素環化合物が、近赤外線吸収剤粒子の2次凝集抑制効果と、トナーの色安定性とのバランスがとれるため好ましい。
上記添加剤の構造に水素原子以外の置換基はあっても無くても良いが、置換基がある場合は、あまり嵩高い置換基を持つものにすると、近赤外線吸収剤粒子と立体障害が起こり、近赤外線吸収剤粒子との間の親和性が低下する場合があるために、なるべく嵩高くない置換基が好ましい。よって、R〜R57としては、水素原子、炭素数1以上4以下の直鎖アルキル基、炭素数1以上4以下の直鎖アルコキシ基、炭素数1以上4以下の直鎖アルキルチオ基、炭素数1以上4以下の直鎖アルコキシカルボニル基が好ましい。また、近赤外線吸収剤粒子と添加剤の凝集効果により近赤外線吸収剤の長波長化が起こる場合があり、フタロシアニン系化合物またはナフタロシアニン系化合物との親和性、近赤外線吸収剤の長波長化の観点からは、R〜R57としては電子供与性の置換基、例えば炭素数1以上4以下の直鎖アルキル基、フェニル基、アミノ基、炭素数1以上4以下の直鎖アルコキシ基、炭素数1以上4以下の直鎖アルキルチオ基が好ましい。また、不可視トナー用途の場合、着色していると不可視ではなくなるため、ほとんど着色していない微色の化合物が好ましく、白色のものがより好ましい。
また同様な理由で、水素原子以外の置換基数は0個以上5個以下が好ましく、0個以上3個以下がより好ましく、0個または1個がさらに好ましい。また、水素原子以外の置換基が1個以上の場合、嵩高い構造になり、同様に近赤外線吸収剤粒子との親和性が低下するおそれがある。したがって、式(1)のR〜Rのうち少なくとも4つ、式(2)のR〜Rのうち少なくとも3つ、式(3)のR10〜R13のうち少なくとも3つ、式(4)のR14〜R19のうち少なくとも5つ、式(5)のR20〜R24のうち少なくとも4つ、式(6)のR25〜R30のうち少なくとも5つ、式(7)のR31〜R38のうち少なくとも7つ、式(8)のR39〜R46のうち少なくとも7つ、式(9)のR47〜R55のうち少なくとも8つ、式(9)のR56〜R57のうち少なくとも1つは水素原子であることが好ましい。
また、上記式(1)〜(10)の化合物の融点は、10℃以上200℃以下の範囲、より好ましくは20℃以上100℃以下の範囲が好ましい。融点が10℃未満の場合、低い融点により、添加剤のトナー外への染み出しが発生して、オフセットが生じる場合がある。また融点が200℃を超える場合、通常の定着温度より高く、トナー作製または定着時に溶融しないため、近赤外線吸収剤粒子に親和しにくくなり、近赤外線吸収剤粒子の凝集防止の効果が低減し易い。
また本実施形態に係るトナーは、混練粉砕法よりも、ヘテロ凝集法によるトナーが好ましい。混練粉砕法の場合、混練温度が100℃以上であり、なおかつ流動性が高くないために、効率的に添加剤が近赤外線吸収剤粒子に親和し難い可能性がある。また、機械的衝撃により、添加剤が分解する場合がある。
また上記式(1)〜(10)の化合物の添加量はトナー重量に対して0.1重量部以上10重量部以下、好ましくは0.5重量部以上8重量部以下が好ましい。0.1重量部を下回ると添加剤の効果が減少する場合があり、また10重量部を上回ると、結着樹脂の割合が低下するために、トナー強度が低下する場合や、トナー帯電性に悪影響を及ぼす場合がある。
一方、ヘテロ凝集法によるトナーであれば、トナー作製時のトナー内流動性も高く、また機械的衝撃も少ないため、添加剤が近赤外線吸収剤粒子と親和し易くなる。
(トナーの製造方法)
本実施形態に係る静電荷像現像用トナーは、トナーとして使用するには、特に限定はないが、トナー特性を考慮すると、不可視情報パターン形成用トナー(不可視情報用トナー)としての使用に適している。
トナー製造方法としては、混練粉砕法、乳化重合凝集法、懸濁重合法などいずれでも可能だが、近赤外線吸収剤と添加剤とが親和し易くするためには、混練粉砕法よりも乳化重合凝集法、懸濁重合法等のヘテロ凝集法が好ましい。
乳化重合凝集法によるトナーの製造方法について、より詳細に説明する。まず、樹脂粒子を分散した樹脂粒子分散液と、近赤外線吸収剤分散液及び添加剤分散液とを混合し、樹脂粒子、近赤外線吸収剤及び添加剤を含有する凝集粒子(場合により、さらに着色剤を含む着色粒子)との分散液を調製した後、樹脂粒子のガラス転移点又は融点以上の温度に加熱して溶融、融合し、トナー粒子を形成する。
トナー用の結着樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば、乳化重合凝集法の場合、ビニル系二重結合を有する重合性モノマを重合して得られる樹脂であることが好ましく、不飽和カルボン酸を繰り返し単位に含有するスチレン−アクリル系共重合樹脂であることがより好ましい。具体的には、例えば、以下に列挙するような材料を用いることができる。
スチレン、パラクロルスチレンなどのスチレン類;ビニルナフタレン、塩化ビニル、臭化ビニル、フッ化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル、酪酸ビニルなどのビニルエステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニル、α−クロルアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチルなどのメチレン脂肪族カルボン酸エステル類;アクリロニトリル;メタクリロニトリル;アクリルアミド;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルなどのビニルエーテル類;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンなどのN−ビニル化合物などの、窒素元素を含む極性基(含N極性基)を有するモノマ;メタクリル酸、アクリル酸、桂皮酸、カルボキシエチルアクリレートなどビニルカルボン酸類;等が挙げられる。
乳化重合工程において、樹脂を乳化粒子にするためには、乳化剤(分散剤)が用いられる。好ましい乳化剤(分散剤)としては、例えば、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリメタクリル酸ナトリウムの等の水溶性高分子、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、オクタデシル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム等のアニオン性界面活性剤、ラウリルアミンアセテート、ステアリルアミンアセテート、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド等のカチオン性界面活性剤、ラウリルジメチルアミンオキサイド等の両性イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン等のノニオン性界面活性剤等の界面活性剤、リン酸三カルシウム、水酸化アルミニウム、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム等の無機化合物等が挙げられる。
分散剤として無機化合物を用いる場合、市販のものをそのまま用いてもよいが、微粒子を得る目的で、分散剤中にて無機化合物粒子を生成する方法を採用してもよい。分散剤の使用量としては、樹脂(結着樹脂)100重量部に対して、0.01重量部以上20重量部以下の範囲であることが好ましい。
ヘテロ凝集法による製造法の場合、例えば乳化重合凝集法は、通常1μm以下の粒子化された原材料を出発物質とするため、小径かつ狭い粒度分布のトナーを効率的に作成することができ、高画像な定着画像を得ることが出来るため、好ましい。
このようにして得られる結着樹脂粒子分散液中の結着樹脂粒子の体積平均粒径(メジアン径)は1μm以下であることが好ましく、より好ましくは50nm以上400nm以下、さらに好ましくは70nm以上350nm以下の範囲が適当である。なお、結着樹脂粒子の体積平均粒径は、レーザ回析式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−700)で測定することができる。
近赤外線吸収剤や添加剤を分散させる時は、分散に用いる界面活性剤や分散剤としては、結着樹脂を分散させる際に用い得る分散剤と同様のものを用いることができるが、なるべく統一した方が良い。
前述の近赤外線吸収剤や添加剤等の分散方法としては、任意の方法、例えば回転せん断型ホモジナイザや、メディアを有するボールミル、サンドミル、ダイノミルなどの一般的な分散方法を使用することができ、何ら制限されるものでない。
このようにして得られる近赤外線吸収剤分散液や添加剤分散液中の粒子の体積平均粒径(メジアン径)は、2μm以下が好ましく、より好ましくは0.5μm以上1.5μm以下、さらに好ましくは0.2μm以上1μm以下の範囲である。なお、これらの体積平均粒径は、レーザ回析式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−700)で測定することができる。
本実施形態で使用する離型剤の例としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類;加熱により軟化点を示すシリコーン類;オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等のような加熱により軟化点を示す脂肪酸アミド類;カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等のような加熱により軟化点を示す植物系ワックス;ミツロウのような加熱により軟化点を示す動物系ワックス;モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等のような加熱により軟化点を示す鉱物系・石油系ワックス、及びそれらの変性物などを挙げることができる。これらのワックス類は、室温付近では、トルエンなど溶剤にはほとんど溶解しないか、溶解しても極めて微量である。
また、これらの離型剤は、トナーを構成する固体分総重量に対して5重量%以上25重量%以下の範囲で添加することが、オイルレス定着システムにおける定着画像の剥離性を確保する上で好ましい。
乳化重合凝集法トナーの製造における凝集工程において、pH変化により凝集を発生させ、粒子の大きさを調整することができる。同時に粒子の凝集を安定に、また迅速に、またはより狭い粒度分布を持つ凝集粒子を得る方法として、凝集剤を添加しても良い。
凝集剤としては一価以上の電荷を有する化合物が好ましい。凝集剤として好適に使用することの可能な一価以上の電荷を有する化合物の具体例としては、前述のイオン性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤等の水溶性界面活性剤類;塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、シュウ酸等の酸類;塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、硫酸アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸アンモニウム、硝酸アルミニウム、硝酸銀、硫酸銅、炭酸ナトリウム等の無機酸の塩類;酢酸ナトリウム、蟻酸カリウム、シュウ酸ナトリウム、フタル酸ナトリウム、サリチル酸カリウム等の脂肪族酸、芳香族酸の金属塩:ナトリウムフェノレート等のフェノール類の金属塩;アミノ酸の金属塩、トリエタノールアミン塩酸塩、アニリン塩酸塩等の脂肪族、芳香族アミン類の無機酸塩類;等が挙げられるが、これに限るものではない。
このような凝集剤のうち、凝集粒子の安定性、凝集剤の熱や経時に対する安定性、洗浄時の除去を考慮した場合、無機酸の金属塩が性能、使用の点で特に好ましい。具体的には塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、硫酸アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸アンモニウム、硝酸アルミニウム、硝酸銀、硫酸銅、炭酸ナトリウム等の無機酸の塩類が挙げられる。
これらの凝集剤の添加量は、電荷の価数により異なるが、いずれも少量であってよく、トナーを構成する固体分総重量に対して、例えば一価の場合は3重量%以下程度、二価の場合は1重量%以下程度、三価の場合は0.5重量%以下程度である。凝集剤の量は少ない方が好ましいため、価数の多い化合物が好ましい。
本実施形態のトナー製造方法において、融合工程を終了した後、必要に応じて洗浄工程にすすみ、固液分離工程、乾燥工程等を経ることにより本実施形態のトナーを得ることができる。この際、洗浄工程においては帯電性を考慮すると、イオン交換水で十分に置換洗浄することが好ましい。また、固液分離工程としては特に制限はないが、生産性の点から吸引濾過、加圧濾過等が好適である。さらに、乾燥工程としても特に制限はないが、生産性の点から凍結乾燥、フラッシュジェット乾燥、流動乾燥、振動型流動乾燥等が好ましく用いられる。
本実施形態のトナーは、主となるトナー母粒子(コア層)の表面に、樹脂やその他の成分からなる外殻(シェル層)を設けた、いわゆるコアシェル構造を有しているものであっても良い。トナーがコアシェル構造を有していると、例えばコア層にフタロシアニン系化合物またはナフタロシアニン系化合物を含有させ、シェル層で閉じ込めることにより、帯電性がより改善され易くなる。
トナーの体積平均粒径D50vは、3μm以上6μm以下の範囲であることが好ましく、より好ましくは、3.5μm以上5μm以下の範囲である。トナーの体積平均粒径D50vが3μm未満であると、微粉が多くなるためトナーかぶりやクリーニング不良を起こしやすくなる。
また、本実施形態に係る静電荷像現像用トナーの体積平均粒度分布指標GSDvは、1.0以上1.3以下の範囲であることが好ましく、1.1以上1.3以下の範囲であることがより好ましく、1.15以上1.24以下の範囲であることがさらに好ましい。GSDvが1.3を超える場合、粗大粒子及び微粉粒子の存在が多くなるために、トナー同士の凝集が激しくなり、帯電不良や転写不良を引き起こしやすくなる。また、GSDvが1.1を下回る場合には、製造上かなり困難を有することとなる。
なお、体積平均粒径D50v及び体積平均粒度分布指標GSDvは、コールター−マルチサイザー−II型(ベックマン−コールター社製)を用いて、100μmのアパーチャ径で測定することにより得ることができる。この時、測定はトナーを電解質水溶液(アイソトンII水溶液)に分散させ、超音波により30秒以上分散させた後に行う。前記コールター−マルチサイザー−II型で測定されるトナーの粒度分布を基にして分割された粒度範囲(チャネル)に対して体積、数をそれぞれ小径側から累積分布を描いて、累積16%となる粒径を体積D16v、累積50%となる粒径を体積D50v、累積84%となる粒径を体積D84vと定義する。この際、D50vは体積平均粒径を表し、体積平均粒度分布指標(GSDv)は(D84v/D16v)1/2として求められる。
トナー内に含まれるフタロシアニン系化合物またはナフタロシアニン系化合物(近赤外線吸収剤)の平均分散径は、1μm以下が好ましく、0.5μm以下がより好ましい。平均分散径が1μmを超える場合、近赤外線吸収剤の吸収性が低下し易くなるために、より多くの近赤外線吸収剤が必要になる場合や、スペクトルがブロードになり易くなる。
なお、「平均分散径」とは、トナー中に分散している個々の近赤外線吸収剤の平均粒子径を意味する。この平均分散径は、TEM(透過型電子顕微鏡:日本電子データム(株)製、JEM−1010)観察により、トナー中に分散している1000個の粒子状の近赤外線吸収剤について、個々の断面積よりその粒径を算出し、これを平均した値より求めることができる。
また、本実施形態に係る静電荷像現像用トナーの、下記式で表される形状係数SF1は110以上140以下の範囲であることが好ましく、115以上135以下の範囲であることがより好ましく、120以上130以下の範囲であることがさらに好ましい。SF1が110に満たないと、トナー粒子が球形に近くなるため転写後のクリーニング不良が発生してしまう場合がある。またSF1が140を超えると、転写効率や画質が低下するだけでなく、湿式による低温での製造法で得られるトナー粒子の形状範囲を超える場合がある。
SF1=(ML/A)×(π/4)×100
(上記式において、MLはトナーの最大長(μm)を表し、Aはトナーの投影面積(μm)を表す。)
なお、形状係数SF1は、ルーゼックス画像解析装置(株式会社ニレコ製、FT)を用いて、次のようにして測定することが可能である。まず、スライドグラス上に散布したトナーの光学顕微鏡像を、ビデオカメラを通じてルーゼックス画像解析装置に取り込み、50個のトナーについて最大長(ML)と投影面積(A)を測定し、個々のトナーについて、SF1を算出し、これを平均した値を形状係数SF1として求めることができる。
(静電荷像現像用現像剤)
本実施形態に係る静電荷像現像用現像剤は、本実施形態のトナーを含む一成分現像剤、あるいは、キャリアと本実施形態のトナーを含む二成分現像剤のいずれであってもよい。二成分現像剤として用いる場合にはキャリアと混合して使用される。以下、二成分現像剤である場合について説明する。
二成分現像剤に使用し得るキャリアとしては、特に制限はなく、公知のキャリアを用いることができる。例えば酸化鉄、ニッケル、コバルト等の磁性金属、フェライト、マグネタイト等の磁性酸化物や、これら芯材表面に樹脂被覆層を有する樹脂コートキャリア、磁性分散型キャリア等を挙げることができる。またマトリックス樹脂に導電材料などが分散された樹脂分散型キャリアであってもよい。好ましい樹脂披覆量は、キャリア表面に対して50%以上98%以下であることが好ましく、60%以上95%以下であることがより好ましく、70%以上90%以下であることがさらに好ましい。これは一般にトナーに添加される該化合物は正に帯電する場合が多く、その結果トナー本来の帯電能力を低下させる場合があるため、被覆樹脂により帯電量を補うためである。樹脂披覆量がキャリア表面に対して50%未満であると低帯電による濃度ムラの場合があり、98%を超えると製造上困難の場合がある。
キャリアに使用される被覆樹脂・マトリックス樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルエーテル、ポリビニルケトン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、オルガノシロキサン結合からなるストレートシリコーン樹脂またはその変性品、フッ素樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリル系樹脂等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。これらの中では、高い帯電量等の点からジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリル系樹脂が好ましい。
導電材料としては、金、銀、銅といった金属やカーボンブラック、更に酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム、酸化スズ等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。
またキャリアの芯材としては、鉄、ニッケル、コバルト等の磁性金属、フェライト、マグネタイト等の磁性酸化物、ガラスビーズ等が挙げられるが、キャリアを磁気ブラシ法に用いるためには、磁性材料であることが好ましい。キャリアの芯材の体積平均粒径としては、一般的には10μm以上500μm以下の範囲であり、好ましくは30μm以上100μm以下の範囲である。
またキャリアの芯材の表面に樹脂被覆するには、前述の被覆樹脂、および必要に応じて各種添加剤を適当な溶媒に溶解した被覆層形成用溶液により被覆する方法が挙げられる。溶媒としては、特に限定されるものではなく、使用する被覆樹脂、塗布適性等を勘案して適宜選択すればよい。
具体的な樹脂被覆方法としては、キャリアの芯材を被覆層形成用溶液中に浸漬する浸漬法、被覆層形成用溶液をキャリアの芯材表面に噴霧するスプレー法、キャリアの芯材を流動エアーにより浮遊させた状態で被覆層形成用溶液を噴霧する流動床法、ニーダーコーター中でキャリアの芯材と被覆層形成溶液とを混合し、溶剤を除去するニーダーコーター法等が挙げられる。
二成分現像剤における本実施形態に係る静電荷像現像用トナーと上記キャリアとの混合比(重量比)としては、トナー:キャリア=1:100以上30:100以下程度の範囲であり、3:100以上20:100以下程度の範囲がより好ましい。
(画像形成装置及びプロセスカートリッジ)
次に、本発明の実施形態に係る画像形成装置及び画像形成方法について説明する。本実施形態に係る画像形成装置及び画像形成方法は、前述のトナーおよびこれを含む現像剤を用いたものであれば特に限定されないが、具体的には以下のような画像形成装置及び画像形成方法であることが好ましい。
すなわち、本発明の実施形態に係る画像形成装置は、像保持体と、像保持体表面に静電潜像を形成する潜像形成手段と、現像剤担持体に担持された現像剤を用い、像保持体表面に形成された静電潜像を現像してトナー画像を形成する現像手段と、像保持体表面に形成されたトナー画像を被転写体表面に転写する転写手段と、被転写体表面に転写されたトナー画像(可視画像および不可視画像のうち少なくとも1つ)を定着(光定着および熱定着のうち少なくとも1つ)する定着手段と、を有し、現像剤として少なくとも本実施形態に係る静電荷像現像用トナーを含有する静電荷像現像用現像剤を用いるものである。
本発明の実施形態に係る画像形成方法は、像保持体表面に静電潜像を形成する潜像形成工程と、現像剤担持体に担持された現像剤を用い、像保持体表面に形成された静電潜像を現像してトナー画像を形成する現像工程と、像保持体表面に形成されたトナー画像を被転写体表面に転写する転写工程と、被転写体表面に転写されたトナー画像(可視画像および不可視画像のうち少なくとも1つ)を定着(光定着および熱定着のうち少なくとも1つ)する定着工程と、を含み、現像剤として、少なくとも本実施形態に係る静電荷像現像用トナーを含有する静電荷像現像用現像剤を用いるものである。
上述の各工程は、いずれも従来の画像形成方法で採用されている公知の方法により行うことができる。また、本実施形態に係る画像形成方法は、例えば、潜像保持体表面をクリーニングするクリーニング工程等、上記工程以外の工程をさらに含むものであってもよい。
像保持体としては、例えば、電子写真感光体および誘電記録体等が使用できる。電子写真感光体の場合、該電子写真感光体の表面を、コロトロン帯電器、接触帯電器等により一様に帯電した(帯電工程)後、露光し、静電潜像を形成する(潜像形成工程)。次いで、表面に現像剤層を形成させた現像ロールと接触若しくは近接させて、静電潜像にトナーの粒子を付着させ、電子写真感光体上にトナー像を形成する(現像工程)。形成されたトナー像は、コロトロン帯電器等を利用して紙等の被転写体表面に転写される(転写工程)。さらに、被転写体表面に転写されたトナー像は、定着機により定着(熱定着等)され(定着工程)、最終的なトナー像が形成される。
図1は、本実施形態の画像形成方法により画像を形成するための、画像形成装置の構成の一例を示す概略図である。図1に示した画像形成装置200は、像保持体201、帯電器202、像書き込み装置203、ロータリー現像装置204、一次転写ロール205、クリーニングブレード206、中間転写体207、複数(図では3つ)の支持ロール208,209,210、二次転写ロール211等を備えて構成されている。
像保持体201は、全体としてドラム状に形成されたもので、その外周面(ドラム表面)に感光層を有している。この像保持体201は図1の矢印C方向に回転可能に設けられている。帯電器202は、像保持体201を一様に帯電するものである。像書き込み装置203は、帯電器202によって一様に帯電された像保持体201に像光を照射することにより、静電潜像を形成するものである。
ロータリー現像装置204は、それぞれイエロー用、マゼンタ用、シアン用、ブラック用のトナーを収容する4つの現像器204Y,204M,204C,204Kと、不可視画像用のトナーを収容する現像器204Fとを有するものである。本装置では、画像形成のための現像剤にトナーを用いることから、現像器204Yにはイエロー色トナー、現像器204Mにはマゼンタ色トナー、現像器204Cにはシアン色トナー、現像器4Kにはブラック色トナーがそれぞれ収容されることになる。このロータリー現像装置204は、上記5つの現像器204Y,204M,204C,204K,204Fが順に像保持体201と近接・対向するように回転駆動することにより、それぞれの色に対応する静電潜像にトナーを転移して可視トナー像及び不可視トナー像を形成するものである。
ここで、必要とする可視画像に応じて、ロータリー現像装置204内の現像器204F以外の現像器を部分的に除去しても良い。例えば、現像器204Fと、現像器204Y、現像器204M、現像器204Cといった4つの現像器からなるロータリー現像装置であってもよい。また、可視画像形成用の現像器をレッド、ブルー、グリーン等の所望する色の現像剤を収容した現像器に変換して使用しても良い。
一次転写ロール205は、像保持体201との間で中間転写体207を挟持しつつ、像保持体201表面に形成されたトナー像(可視トナー像又は不可視トナー像)をエンドレスベルト状の中間転写体207の外周面に転写(一次転写)するものである。クリーニングブレード206は、転写後に像保持体201表面に残ったトナーをクリーニング(除去)するものである。中間転写体207は、その内周面を、複数の支持ロール208,209,210によって張架され、矢印D方向及びその逆方向に周回可能に支持されている。二次転写ロール211は、図示しない用紙搬送手段によって矢印E方向に搬送される記録用紙(画像出力媒体)を支持ロール210との間で挟持しつつ、中間転写体207外周面に転写されたトナー像を記録用紙に転写(二次転写)するものである。
画像形成装置200は、順次、像保持体201表面にトナー像を形成して中間転写体207外周面に重ねて転写するものであり、次のように動作する。すなわち、先ず、像保持体201が回転駆動され、帯電器202によって像保持体201の表面が一様に帯電された後、その像保持体201に像書き込み装置203による像光が照射されて静電潜像が形成される。この静電潜像はイエロー用の現像器204Yによって現像された後、そのトナー像が一次転写ロール205によって中間転写体207外周面に転写される。このとき記録用紙に転写されずに像保持体201表面に残ったイエロー色トナーは、クリーニングブレード206によりクリーニングされる。また、イエロー色のトナー像が、外周面に形成された中間転写体207は、該外周面にイエロー色のトナー像を保持したまま、一旦矢印D方向と逆方向に周回移動し、次のマゼンタ色のトナー像が、イエロー色のトナー画像の上に積層されて転写される位置に備えられる。
以降、マゼンタ、シアン、ブラックの各色についても、上記同様に帯電器202による帯電、像書き込み装置203による像光の照射、各現像器204M,204C,204Kによるトナー像の形成、中間転写体207外周面へのトナー像の転写が順次、繰り返される。
こうして、中間転写体207外周面には、4色のトナー像が重ね合わされたフルカラー像(可視トナー像)が形成される。このフルカラーの可視トナー像は二次転写ロール211により一括して被転写体に転写される。これにより、被転写体の画像形成面には、フルカラーの可視画像からなる記録画像が得られる。
なお、図1において、トナー像が二次転写ロール211によって被転写体表面に転写された後に、110℃乃至200℃、好ましくは110℃乃至160℃の温度域で加熱定着させることが望ましい。
トナー画像を転写する被転写体(記録材)としては、例えば、電子写真方式の複写機、プリンタ等に使用される普通紙、OHPシート等が挙げられる。定着後における画像表面の平滑性をさらに向上させるには、前記被転写体の表面もできるだけ平滑であることが好ましく、例えば、普通紙の表面を樹脂等でコーティングしたコート紙、印刷用のアート紙等を好適に使用することができる。
本実施形態の画像形成装置において用いられるトナーの補給は、トナーのみの補給であっても良く、内部に補給トナーを収容し、画像形成装置の現像器またはその近傍に着脱可能なカートリッジの交換によるものであっても良い。
カートリッジは、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリスチレン−アクリル共重合体、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリロニトリル樹脂、PET樹脂など、公知のいかなるものを用いてもかまわない。強度、加工性、安定性等の観点で、より好ましくはポリスチレン、アクリル樹脂、ポリスチレン−アクリル共重合体、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂が挙げられる。また、公知の金属材料や紙、不織布などの構造材料を用いてもかまわない。
カートリッジの形状は、円筒形、柱状、箱形、ボトル型、あるいはこれらの形状の複合形や、その他の形状など、いかなる形状であってもかまわない。画像形成装置の内部のレイアウトや交換・装着性、補給トナーの投入性などの観点から任意に選択することができる。画像形成装置内部でのカートリッジの配置は、縦置き、横置きなど、画像形成装置の内部のレイアウトや交換・装着性、補給トナーの投入性などの観点から任意に選択することができる。画像形成装置の小型化に伴うレイアウトの高集積のため、カートリッジの形状は円筒形や柱状や円筒形と箱形の複合形が、画像形成装置内部でのカートリッジの配置は横置きが適しているが、これらに限らない。
なお、本実施形態において、カートリッジは、補給用トナーを内部に収容した補給用カートリッジであってもよく、補給用トナーおよびキャリアを内部に収容したものであっても良い。また、内部に、例えば、感光体ドラムや現像ロールなどをさらに収容したプロセスカートリッジであっても良い。
本発明の実施形態に係るプロセスカートリッジは、像保持体、現像剤を用いて像保持体表面に形成された静電潜像を現像してトナー画像を形成する現像手段等のプロセス手段のを一体的にカートリッジ化し、画像形成装置本体に対して着脱可能とするものである。そして、現像剤として、少なくとも本実施形態に係る静電荷像現像用トナーを含有する静電荷像現像用現像剤を用いるものである。さらに必要に応じて、像保持体と接触して像保持体を帯電する帯電手段、トナー画像の転写後に像保持体の表面に残存したトナーをクリーニングするクリーニング手段等を備えることができる。
本発明の実施形態に係るプロセスカートリッジの一例の概略を図2に示し、その構成について説明する。プロセスカートリッジ100は、静電潜像が形成される像保持体としての電子写真感光体(感光体ドラム)110と、電子写真感光体110の表面を接触帯電する接触帯電手段としての帯電ロール112と、電子写真感光体110の表面に形成された静電潜像にトナーを付着させてトナー画像を形成する現像手段としての現像ロール114と、電子写真感光体110の表面に接触して、転写後に電子写真感光体110に残ったトナーをクリーニングするクリーニング手段としてのクリーニングブレード118とが一体に支持されており、画像形成装置に着脱自在である。画像形成装置に装着されたときには電子写真感光体110の周囲に、帯電ロール112、レーザ光あるいは原稿の反射光等により電子写真感光体110の表面に静電潜像を形成する潜像形成手段としての露光装置122、現像ロール114、電子写真感光体110表面のトナー画像を被転写材である記録紙(記録用紙)120に転写処理する転写手段としての転写ロール116、クリーニングブレード118がこの順序で配置されるようになっている。なお、図2では、他の電子写真プロセスにおいて通常必要な機能ユニットは、その記載を省略してある。
(不可視情報トナーを使用した画像形成方法)
本実施形態に係る画像形成方法において、不可視情報パターンの場合は、被転写体(画像出力媒体)表面に、不可視画像のみ、または、不可視画像の上に可視画像が積層されて設けられ、少なくともいずれかの不可視画像が2次元パターンからなる画像形成方法であって、不可視画像が、不可視情報用トナーにより形成される。
本実施形態において形成される不可視画像は、不可視情報用トナーを用いて印刷されることにより、赤外光照射によって機械読み取り・復号化処理が長期間にわたり安定して可能で、情報が高密度に記録できる。また、この不可視画像は、可視域において発色性をほとんど有さず、不可視であるために、画像出力媒体の画像形成面に可視画像が設けられるか否かに関係なく、該画像形成面の任意の領域に形成することができる。
なお、「不可視画像」とは、近赤外域において、CCD等の読み取り装置により認識することができる画像であると共に、不可視画像を形成する静電荷像現像用トナーが可視光領域における特定の波長の吸収に起因する発色性をほとんど有さないために、可視域において、目視により認識することがほとんどできない(即ち、不可視である)画像を意味する。
不可視情報用トナーに使用される近赤外光吸収剤は、読み取り波長を考慮すると、最大吸収波長λmaxが800nm以上1200nm以下の範囲の近赤外波長領域にあることが好ましく、850nm以上950nm以下の範囲であることがより好ましい。近赤外光吸収剤の吸収量は、上記波長のλmaxにおける吸収量が、15%以上、より好ましくは20%以上あることが好ましい。
なお、ここで使用されている「吸収率」とは、吸収率(%)=100−(トナー画像反射率)(%)で表され、反射率は、分光光度計(例えば、日立製:U−4000)により測定することが出来る。
近赤外線吸収剤としては、最大吸収波長λmaxが800nm以上1200nm以下の範囲であることを考慮すると、フタロシアニン誘導体またはナフタロシアニン誘導体、特にナフタロシアニン誘導体が望ましく、更に少ない可視吸収や、長波長化のし易さを考慮すると、置換基が付加した置換ナフタロシアニン誘導体がより好ましい。具体的には、次に示す化合物を挙げることができる。

上記のナフタロシアニン化合物、フタロシアニン化合物において、X〜X、Y〜Yのそれぞれのうち少なくとも1つはアルコキシ基、アルキルチオ基、フェニル基等であり、Mは、Cu、V(O)、Zn、Ni、Pb等の金属(または金属酸化物)である。また、X〜X、Y〜Y以外の他の部位に、ニトロ基、アミノ基等の他の置換基を導入しても良い。
不可視情報用トナーに用いられる近赤外光吸収剤以外の材料は、上記静電荷像現像用トナーと同様のものを用いることができる。また、不可視情報用トナーは、着色剤として近赤外光吸収剤を使用し、上記静電荷像現像用トナーと同様に製造することができる。
不可視情報用トナーにおける近赤外光吸収剤の合計量は、トナーを構成する固体分総重量に対し0.1重量%以上10重量%以下含まれることが好ましく、0.2重量%以上5重量%以下含まれることがより好ましい。0.1重量%未満の場合、情報の読み込みが出来る吸収が得られない場合がある。また、10重量%を超える場合は、近赤外光吸収剤の着色が目立ち、目視で認知し易くなるおそれがあるだけでなく、例えば、混練にてトナー化の際、バインダが相対的に少なくなるために、トナー化困難になる場合や、また近赤外光吸収剤が均一に分散し難くなる可能性が高い。また、目視可能な通常の着色剤と併用するトナーの場合には、トナーを構成する固体分総重量に対し1重量%以上10重量%以下程度、好ましくは2重量%以上7重量%以下の着色剤を含有することが可能である。
また、不可視情報用トナー中の近赤外光吸収剤の平均分散径は1μm以下が望ましく、より望ましくは0.5μm以下が良い。1μmを超える場合、近赤外光吸収剤の着色が目立ち易くなる。
不可視情報用トナーは、赤外領域に吸収を持つので、カーボンブラック等を使用した黒トナーを用いると、赤外領域で、波長が重なってしまい、読み取りエラーや再現性低下を招くため、カーボンブラック含有トナーは使用出来ない。そのため、カーボンブラック並の黒色を実現する場合は、シアン・マゼンタ・イエロー顔料の3種類を混合したトナーまたはそれら単独の顔料を含んだトナーによるプロセスブラックや、近赤外線吸収性の少ないペリレン系化合物、アントラキノン系化合物、イカ墨等を含んだトナーを使用することが好ましい。
以下、実施例および比較例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
まず、本実施例において、各測定は次のように行った。
<粒度及び粒度分布測定方法>
粒径(「粒子径」、「粒子直径」、「粒度」ともいう。)及び粒径分布測定(「粒度分布測定」ともいう。)について述べる。
測定する粒子直径が2μm以上の場合、測定装置としてはコールター−マルチサイザー−II型(ベックマン−コールター社製)を用い、電解液はアイソトンII(ベックマン−コールター社製)を使用した。
測定法としては、分散剤として界面活性剤であるアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの5%水溶液2mL中に測定試料を0.5mg以上50mg以下加えた。これを電解液100mL中に添加した。
試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1分間分散処理を行い、アパーチャ径として100μmアパーチャを用いて2μm以上60μm以下の粒子の粒度分布を測定して体積平均分布、個数平均分布を求めた。測定する粒子数は50,000であった。
また、トナーの粒度分布は以下の方法により求めた。測定された粒度分布を分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、粒度の小さいほうから体積累積分布を描き、累積16%となる累積体積粒径をD16vと定義し、累積50%となる累積体積粒径をD50vと定義する。さらに累積84%となる累積体積粒径をD84vと定義した。
ここで該D50vを体積平均粒径とし、体積平均粒度分布指標GSDvは以下の式によって算出した。
GSDv=(D84v/D16v)1/2
また、測定する粒子直径が2μm未満の場合、レーザ回析式粒度分布測定装置(LA−700:堀場製作所製)を用いて測定した。測定法としては分散液となっている状態の試料を固形分で約2gになるように調整し、これにイオン交換水を添加して、約40mlにした。これをセルに適当な濃度になるまで投入し、約2分間待って、セル内の濃度がほぼ安定になったところで測定した。得られたチャンネルごとの体積平均粒径を、体積平均粒径の小さい方から累積し、累積50%になったところを体積平均粒径とした。
なお、外添剤などの粉体を測定する場合は、界面活性剤であるアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの5%水溶液50mL中に測定試料を2g加え、超音波分散機(1,000Hz)にて2分間分散して、試料を作製し、前述の分散液と同様の方法で測定した。
<トナーの形状係数SF1測定方法>
トナーの形状係数SF1は、トナー粒子表面の凹凸の度合いを示す形状係数SFであり、以下の式により算出した。
SF1=(ML/A)×(π/4)×100
式中、MLはトナー粒子の最大長を示し、Aは粒子の投影面積を示す。形状係数SF1の測定は、まずスライドグラス上に散布したトナーの光学顕微鏡像をビデオカメラを通じて画像解析装置に取り込み、50個のトナーについてSF1を計算し、平均値を求めた。
<トナー、樹脂粒子の分子量、分子量分布測定方法>
分子量分布は、以下の条件で行ったものである。GPCは「HLC−8120GPC、SC−8020(東ソー(株)社製)装置」を用い、カラムは「TSKgel、SuperHM−H(東ソー(株)社製、6.0mmID×15cm)」を2本用い、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いた。実験条件としては、試料濃度0.5%、流速0.6mL/min、サンプル注入量10μL、測定温度40℃、IR検出器を用いて実験を行った。また、検量線は東ソー社製「polystylene標準試料TSK standard」:「A−500」、「F−1」、「F−10」、「F−80」、「F−380」、「A−2500」、「F−4」、「F−40」、「F−128」、「F−700」の10サンプルから作製した。
<融点、ガラス転移温度の測定方法>
融点及びトナーのガラス転移温度は、DSC(示差走査型熱量計)測定法により決定し、ASTMD3418−8に準拠して測定された主体極大ピークより求めた。
主体極大ピークの測定には、パーキンエルマー社製のDSC−7を用いた。この装置の検出部の温度補正はインジウムと亜鉛との融点を用い、熱量の補正にはインジウムの融解熱を用いた。サンプルは、アルミニウム製パンを用い、対照用に空パンをセットし、昇温速度10℃/minで測定を行った。
<酸価の測定方法>
樹脂約1gを精秤し、テトラヒドロフラン80mLに溶解した。指示薬としてフェノールフタレインを加え、0.1N KOH エタノール溶液を用いて滴定し、30秒間色が持続したところを終点とし、使用した0.1N KOH エタノール溶液量より、酸価(樹脂1gに含有する遊離脂肪酸を中和するのに必要なKOHのmg数(JIS K0070:92記載に準ずる)を算出した。
<トナー中の近赤外線吸収剤の平均分散径の測定方法>
TEM(透過型電子顕微鏡:日本電子データム(株)製、JEM−1010)観察により、トナー中に分散している1000個の粒子状の近赤外線吸収剤について、個々の断面積よりその粒径を算出し、これを平均した値より求めた。
<トナーの最大吸収波長>
分光光度計(日立製、U−4000)を使用して、トナー画像スペクトルを測定し、最大吸収波長及び吸収量(%)=紙の反射率−トナー画像反射率(%)を求めた。
<キャリアの樹脂被覆率>
(1)測定対象となる現像剤に対し、10gのサンプルを採取する。
(2)50mLビーカに上記サンプル10gと1%界面活性剤水溶液を入れ、超音波振盪機で5分間振盪し分離する。
(3)振盪終了後、数分間静置した後、ビーカ内の試料を外側から磁石で保持しながら溶液を捨て、キャリアのみを取り出す。
(4)取り出したキャリアを乾燥機に入れ、水分を乾燥除去する。
(5)乾燥したキャリアをXPS(JPS80(日本電子製))の10mm×10mmのアルミニウムセルにセットし、測定する。このとき測定元素は、樹脂被膜の成分および芯材の成分の、それぞれ主成分の元素を選択する。
(6)測定結果から元素個数比率を算出し、これを樹脂被覆率とする。
<ナフタロシアニン系化合物の合成>
(ニトロイソブトキシナフタロシアニン化合物(近赤外線吸収剤(1))の合成)
下記構造式で示す化合物5.0重量部、塩化銅(I)0.4重量部、DBU2mL及びn−アミルアルコール25mLを混合した後、還流下において、6時間撹拌した。室温まで冷却した後、100mLのメタノールに加えて、化合物を析出させた。それをろ過し、前記構造式で示すナフタロシアニン化合物において、M=Cu、置換基X〜X=イソブトキシ基(2−メチルプロポキシ基)、さらにβ位のそれぞれにニトロ基を有するβ−テトラニトロ−オクタイソブトキシ銅ナフタロシアニン(ニトロイソブトキシナフタロシアニン化合物)3.43重量部(収率:65%)を得た。
上記ニトロイソブトキシナフタロシアニン化合物をトルエンに溶解させた時の最大吸収波長(λmax)は860nmであり、グラム吸光係数(ε)は1.02×10mL/g・cmであった。これを近赤外線吸収剤(1)とする。
(オクタブトキシナフタロシアニン化合物(近赤外線吸収剤(2))の合成)
下記構造式で示す化合物10重量部、塩化銅(I)0.921重量部、DBU6.9mL及びn−アミルアルコール100mLを混合した後、還流下において、20時間撹拌した。室温まで冷却した後、100mLのメタノールに加えて、化合物を析出させた。それをろ過し、前記構造式で示すナフタロシアニン化合物において、M=Cu、置換基X〜X=ノルマルブトキシ基を有するオクタノルマルブトキシナフタロシアニン1.9重量部(収率:18%)を得た。
上記オクタノルマルブトキシナフタロシアニン化合物をトルエンに溶解させた時の最大吸収波長(λmax)は850nmであり、グラム吸光係数(ε)は1.9×10mL/g・cmであった。これを近赤外線吸収剤(2)とする。
(バナジルオクタチオフェニルフタロシアニン化合物(近赤外線吸収剤(3))の合成)
下記文献に従い、バナジルオクタチオフェニルフタロシアニン化合物を合成した。
文献名:Campbell, James Stanley; Carr, Kathryn; Griffiths, Russell Jon
WO2004020529 (AU 2003248995/EP 1537181/BR 2003013671/CN 1678691/
JP 2005537319/US 2006000388)
CAS番号108210-59-9
上記バナジルオクタチオフェニルフタロシアニン化合物をTHFに溶解させた時の最大吸収波長(λmax)は830nmであり、グラム吸光係数(ε)は1.7×10mL/g・cmであった。これを近赤外線吸収剤(3)とする。
(近赤外線吸収剤粒子分散液(1)の作製)
近赤外線吸収剤(1)10重量部、アニオン性界面活性剤(ネオゲンR、第一工業製薬製)1重量部、イオン交換水89重量部を混合し、超音波ホモジナイザ(日本精機製、US−150T)にて150Wで5分間均一分散し、体積平均粒子径0.41μm、固形分濃度11重量%、茶色の近赤外線吸収剤分散液(1)を得た。
(近赤外線吸収剤粒子分散液(2)の作製)
近赤外線吸収剤粒子分散液(1)の作製において、近赤外線吸収剤(1)の代わりに近赤外線吸収剤(2)を使用したこと以外は、同様に作製し、体積平均粒子径0.38μm、固形分濃度11重量%、茶色の近赤外線吸収剤分散液(2)を得た。
(近赤外線吸収剤粒子分散液(3)の作製)
近赤外線吸収剤粒子分散液(1)の作製において、近赤外線吸収剤(1)の代わりにバナジルナフタロシアニン(山本化成製、YKR−5010、最大吸収波長845nm)を使用したこと以外は、同様に作製し、体積平均粒子径0.3μm、固形分濃度11重量%、緑色の近赤外線吸収剤分散液(3)を得た。
(近赤外線吸収剤粒子分散液(4)の作製)
近赤外線吸収剤粒子分散液(1)の作製において、近赤外線吸収剤(1)の代わりにテトラフェニルバナジルナフタロシアニン(Sigma−Ardlich製)を使用したこと以外は、同様に作製し、体積平均粒子径0.32μm、固形分濃度11重量%、緑色の近赤外線吸収剤分散液(4)を得た。
(近赤外線吸収剤粒子分散液(5)の作製)
近赤外線吸収剤粒子分散液(1)の作製において、近赤外線吸収剤(1)の代わりに近赤外線吸収剤(3)を使用したこと以外は、同様に作製し、体積平均粒子径0.28μm、固形分濃度20重量%、茶色の近赤外線吸収剤分散液(5)を得た。
(添加剤粒子分散液(1)の作製)
下記構造式で示す1−フェニルピロール(融点60℃、和光純薬製)10重量部、アニオン性界面活性剤(ネオゲンR、第一工業製薬製)1重量部、イオン交換水89重量部を混合し、超音波ホモジナイザ(日本精機製、US−150T)にて150Wで5分間均一分散し、体積平均粒子径0.51μm、固形分濃度11重量%、白色の添加剤粒子分散液(1)を得た。
(添加剤粒子分散液(2)の作製)
添加剤粒子分散液(1)の作製において、1−フェニルピロールの代わりに下記構造式で示す1−(4−クロロフェニル)−1H−ピロール(融点88℃、関東化学製)を使用したこと以外は、同様に作製し、体積平均粒子径0.38μm、固形分濃度11%、白色の添加剤粒子分散液(2)を得た。
(添加剤粒子分散液(3)の作製)
添加剤粒子分散液(1)の作製において、1−フェニルピロールの代わりに下記構造式で示す3−アセチル−2,4−ジメチルピロール(融点136℃、関東化学製)を使用したこと以外は、同様に作製し、体積平均粒子径0.40μm、固形分濃度11%、白色の添加剤粒子分散液(3)を得た。
(添加剤粒子分散液(4)の作製)
下記構造式で示す2−エチルイミダゾール(融点76℃、和光純薬製)10重量部、アニオン性界面活性剤(ネオゲンR、第一工業製薬製)1重量部、イオン交換水89重量部を混合し、超音波ホモジナイザ(日本精機製、US−150T)にて150Wで5分間均一分散し、体積平均粒子径0.35μm、固形分濃度11重量%、白色の添加剤粒子分散液(4)を得た。
(添加剤粒子分散液(5)の作製)
添加剤粒子分散液(4)の作製において、2−エチルイミダゾールの代わりに下記構造式で示す3−メチル−5−ピラゾールカルボン酸エチル(融点80℃、和光純薬製)を使用したこと以外は、同様に作製し、体積平均粒子径0.4μm、固形分濃度11%、白色の添加剤粒子分散液(5)を得た。
(添加剤粒子分散液(6)の作製)
添加剤粒子分散液(4)の作製において、2−エチルイミダゾールの代わりに下記構造式で示すベンズイミダゾール(融点170℃、和光純薬製)を使用したこと以外は、同様に作製し、体積平均粒子径0.42μm、固形分濃度11%、白色の添加剤粒子分散液(6)を得た。
(添加剤粒子分散液(7)の作製)
添加剤粒子分散液(4)の作製において、2−エチルイミダゾールの代わりに下記構造式で示す2,4,5−トリフェニルイミダゾール(融点274℃、和光純薬製)を使用したこと以外は、同様に作製し、体積平均粒子径0.55μm、固形分濃度11%、白色の添加剤粒子分散液(7)を得た。
(添加剤粒子分散液(8)の作製)
下記構造式で示す2−フェニル−2−イミダゾリン(融点95℃、和光純薬製)10重量部、アニオン性界面活性剤(ネオゲンR、第一工業製薬製)1重量部、イオン交換水89重量部を混合し、超音波ホモジナイザ(日本精機製、US−150T)にて150Wで5分間均一分散し、体積平均粒子径0.30μm、固形分濃度11重量%、白色の添加剤粒子分散液(8)を得た。
(添加剤粒子分散液(9)の作製)
添加剤粒子分散液(8)の作製において、2−フェニル−2−イミダゾリンの代わりに下記構造式で示す3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン(融点130℃、和光純薬製)を使用したこと以外は、同様に作製し、体積平均粒子径0.35μm、固形分濃度11%、白色の添加剤粒子分散液(9)を得た。
(添加剤粒子分散液(10)の作製)
添加剤粒子分散液(8)の作製において、2−フェニル−2−イミダゾリンの代わりに下記構造式で示す2−(ニトロイミノ)−イミダゾリジン(融点220℃、和光純薬製)を使用したこと以外は、同様に作製し、体積平均粒子径0.38μm、固形分濃度11%、白色の添加剤粒子分散液(10)を得た。
(添加剤粒子分散液(11)の作製)
添加剤粒子分散液(8)の作製において、2−フェニル−2−イミダゾリンの代わりに下記構造式で示す1−(2−クロロフェニル)−イミダゾリン−2−チオン(融点246℃、和光純薬製)を使用したこと以外は、同様に作製し、体積平均粒子径0.40μm、固形分濃度11%、白色の添加剤粒子分散液(11)を得た。
(添加剤粒子分散液(12)の作製)
添加剤粒子分散液(8)の作製において、2−フェニル−2−イミダゾリンの代わりに下記構造式で示す1−フェニル−4−メチル−4−フェニルメチルピラゾリジン−3−チオン(融点133℃、特開平7−157471を参照して合成した)を使用したこと以外は、同様に作製し、体積平均粒子径0.30μm、固形分濃度11%、微黄色の添加剤粒子分散液(12)を得た。
(添加剤粒子分散液(13)の作製)
下記構造式で示す3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−ピロリジン(融点54℃、東京化成製)10重量部、アニオン性界面活性剤(ネオゲンR、第一工業製薬製)1重量部、イオン交換水89重量部を混合し、超音波ホモジナイザ(日本精機製、US−150T)にて150Wで5分間均一分散し、体積平均粒子径0.29μm、固形分濃度11重量%、白色の添加剤粒子分散液(13)を得た。
(添加剤粒子分散液(14)の作製)
添加剤粒子分散液(13)の作製において、3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−ピロリジンの代わりに下記構造式で示す1−ベンジル−3−(トリフルオロアセトアミド)−ピロリジン(融点71℃、東京化成製)を使用したこと以外は、同様に作製し、体積平均粒子径0.32μm、固形分濃度11%、白色の添加剤粒子分散液(14)を得た。
(添加剤粒子分散液(15)の作製)
添加剤粒子分散液(13)の作製において、3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−ピロリジンの代わりに下記構造式で示す1−ベンジル−3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)ピロリジン(融点113℃、東京化成製)を使用したこと以外は、同様に作製し、体積平均粒子径0.35μm、固形分濃度11%、白色の添加剤粒子分散液(15)を得た。
(添加剤粒子分散液(16)の作製)
添加剤粒子分散液(13)の作製において、3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−ピロリジンの代わりに下記構造式で示す2,2,5,5−テトラメチル−3−ピロリジンカルボキサミド(融点131℃、関東化学製)を使用したこと以外は、同様に作製し、体積平均粒子径0.39μm、固形分濃度11%、白色の添加剤粒子分散液(16)を得た。
(添加剤粒子分散液(17)の作製)
下記構造式で示す5−(エチルチオ)−1H−テトラゾール(融点84℃、和光純薬製)10重量部、アニオン性界面活性剤(ネオゲンR、第一工業製薬製)1重量部、イオン交換水89重量部を混合し、超音波ホモジナイザ(日本精機製、US−150T)にて150Wで5分間均一分散し、体積平均粒子径0.50μm、固形分濃度11重量%、白色の添加剤粒子分散液(17)を得た。
(添加剤粒子分散液(18)の作製)
添加剤粒子分散液(17)の作製において、5−(エチルチオ)−1H−テトラゾールの代わりに下記構造式で示す5−クロロ−1−フェニルテトラゾール(融点122℃、和光純薬製)を使用したこと以外は、同様に作製し、体積平均粒子径0.40μm、固形分濃度11%、白色の添加剤粒子分散液(18)を得た。
(添加剤粒子分散液(19)の作製)
添加剤粒子分散液(17)の作製において、5−(エチルチオ)−1H−テトラゾールの代わりに下記構造式で示す5−(4−メチルフェニル)−1H−テトラゾール(融点250℃、和光純薬製)を使用したこと以外は、同様に作製し、体積平均粒子径0.45μm、固形分濃度11%、白色の添加剤粒子分散液(19)を得た。
(離型剤粒子分散液(以下、離型剤分散液ともいう)(1)の調製)
パラフィンワックス(日本精蝋社製、HNPO190、融点85℃)46重量部、アニオン性界面活性剤(ダウケミカル社製、ダウファクス)4重量部、イオン交換水200重量部を96℃に加熱して、ホモジナイザ(IKA社製、ウルトラタラックスT50)で3000rpm、1時間分散した後、圧力吐出型ホモジナイザ(ゴーリンホモジナイザ、ゴーリン社製)で分散処理し、中心径150nm、固形分量20.0重量%の離型剤分散液(1)を得た。
(樹脂粒子分散液の調製)
スチレン550重量部、n−ブチルアクリレート60重量部、アクリル酸15重量部、ドデカンチオール10重量部を混合溶解してモノマー溶液を調製した。
また、アニオン性界面活性剤(ダウケミカル社製、ダウファックス)14重量部をイオン交換水250重量部に溶解し、上述のモノマー溶液を加えてフラスコ中で分散し乳化した(単量体乳化液A)。さらに、同じくアニオン性界面活性剤(ダウケミカル社製、ダウファックス)1重量部を555重量部のイオン交換水に溶解し、重合用フラスコに移した。重合用フラスコを密栓し、還流管を設置し、窒素を注入し、ゆっくりと撹拌しながら、95℃まで重合用フラスコをウオーターバスで加熱し、保持した。過硫酸アンモニウム9重量部をイオン交換水43重量部に溶解し、重合用フラスコ中に定量ポンプを介して、20分かけて滴下した後、再度定量ポンプを介して200分かけて単量体乳化液Aを滴下した。その後、ゆっくりと撹拌を続けながら重合用フラスコを95℃に、3時間保持して重合を終了した。これにより粒子の体積平均粒径が200nm、ガラス転移点が56℃、酸価が25mgKOH/g、重量平均分子量が31,000、固形分量が40%のアニオン性の樹脂粒子分散液を得た。
<実施例1>
(トナーの作製)
樹脂粒子分散液200重量部(樹脂分:80重量部)、近赤外線吸収剤粒子分散液(1)15重量部(粒子分:1.5重量部)、添加剤粒子分散液(1)60重量部(粒子分:6重量部)、離型剤粒子分散液50重量部(離型剤分:10重量部)、ポリ塩化アルミニウム0.15重量部を丸型ステンレス製フラスコ中に入れ、分散した。次いで、加熱用オイルバスでフラスコを撹拌しながら50℃まで加熱し、この温度で90分間保持した後、ここに樹脂粒子分散液を、15分かけて250重量部を追加した。その後、0.5mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液で系内のpHを5.4にした後、ステンレス製フラスコを密閉し、磁力シールを用いて撹拌を継続しながら95℃まで加熱し、5時間保持した。
反応終了後、冷却し、濾過、イオン交換水で十分に洗浄した後、ヌッチェ式吸引濾過により固液分離を施した。これを更に40℃のイオン交換水3Lに再分散し、300rpmで15分間撹拌、洗浄した。これを更に5回繰り返し、濾液のpHが7.01となったところで、ヌッチェ式吸引濾過によりNo.5Aろ紙を用いて固液分離を行った。次いで真空乾燥を12時間継続しトナー粒子(1)を得た。
トナー粒子(1)の粒子径を測定したところ、体積平均粒径D50vは5.71μm、体積平均粒度分布指標GSDvは1.22であった。また、ルーゼックス画像解析装置による形状観察より求めた粒子の形状係数SF1は130でポテト状であることが観察された。また、トナー内のナフタロシアニン系化合物の平均分散径は0.52μm、トナーの最大吸収波長は870nmであった。
(現像剤(1)の調製)
上記のトナー粒子(1)50重量部に対し、疎水性シリカ(キャボット社製、TS720)1.2重量部を添加し、サンプルミルで混合して外添トナー(1)を得た。そして、ポリメチルメタアクリレート(綜研化学社製)を1%(トナーに対しての重量%)被覆した体積平均粒径50μmのフェライトキャリアを用い、トナー濃度が5%(現像剤に対しての重量%)になるように外添トナー(1)を秤量し、両者をボールミルで5分間撹拌、混合して現像剤(1)を調製した。キャリアの樹脂披覆率は、キャリア表面に対して85%であった。
<トナー粒子の評価>
(トナー近赤外線吸収量試験)
画像形成テストには、画像形成装置として富士ゼロックス社製のDocuColorCentre500CP改造機を用いた。また、画像形成テストに用いた記録媒体としては、A4サイズ白色紙(富士ゼロックス製、J紙−A4、幅:210mm、長さ:297mm)を使用した。
現像剤(1)を用いて、画像形成装置により画像出力媒体表面に画像形成を行った。得られた画像を分光光度測定器(U−4000、日立製作所製)を使用して、反射率測定を行った。λmax(近赤外波長領域)における反射率から、下式に基づいて吸収量を計算した。結果を表1に示す。
吸収率(%)=100−(トナー画像反射率)(%)
(不可視情報復元率の評価)
不可視情報復元率の評価は、記録物1の画像形成面を、該画像形成面の真上10cmのところに設置した、800nm以上1200nm以下の近赤外の波長域の光を含むリング状LED光源(京都電気製、LEB−3012CE)にて照射した。この状態で、画像形成面のほぼ真上15cmのところに設置した、800nm以下の波長成分をカットするフィルタをレンズ部に装着した800nm以上1000nm以下の波長域に受光感度を有するCCDカメラ(KEYENCE製、CCD TL−C2)によって、前記画像形成面を読み取り、一定のコントラスト(閾値)を境界として2値化処理することにより不可視画像を抽出し、これをソフトウエアで復号化処理し、著作権情報が正確に復元できるかどうかを評価した。そして、この評価は500回実施した際に、情報が正確に復元できた回数を、不可視情報復元率(%)として表2に示した。なお、不可視情報復元率(%)が80%以上、好ましくは85%以上であれば、実用上問題無いレベルとした。
(不可視情報の目視評価)
不可視情報の目視による視認性をX−RiteによるLを測定することにより下記基準により評価した。
◎:L≧95
○:93≦L<95
△:91≦L<93
×:L<91
(耐光性試験)
形成した画像の耐光性試験をサンテストCPS+(東洋精機製)を用いて光照射0時間と48時間において、X−RiteによるLを測定し、Lの差を計算することにより、以下の基準で評価を行った。
◎:L<1
○:1≦L<2
△:2≦L<3
×:L≧3
<実施例2>
近赤外線吸収剤粒子分散液(1)の代わりに近赤外線吸収剤粒子分散液(2)を使用した以外は、実施例1と同様にしてトナー粒子(2)、外添トナー(2)及び現像剤(2)を得た。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表1に示す。
<実施例3>
近赤外線吸収剤粒子分散液(1)の代わりに近赤外線吸収剤粒子分散液(3)を使用した以外は、実施例1と同様にしてトナー粒子(3)、外添トナー(3)及び現像剤(3)を得た。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表1に示す。
<実施例4>
近赤外線吸収剤粒子分散液(1)の代わりに近赤外線吸収剤粒子分散液(4)を使用した以外は、実施例1と同様にしてトナー粒子(4)、外添トナー(4)及び現像剤(4)を得た。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表1に示す。
<実施例5>
近赤外線吸収剤粒子分散液(1)の代わりに近赤外線吸収剤粒子分散液(5)を使用した以外は、実施例1と同様にしてトナー粒子(5)、外添トナー(5)及び現像剤(5)を得た。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表1に示す。
<実施例6>
近赤外線吸収剤粒子分散液(1)の代わりに近赤外線吸収剤粒子分散液(3)を、添加剤粒子分散液(1)の代わりに添加剤粒子分散液(2)を使用した以外は、実施例1と同様にしてトナー粒子(6)、外添トナー(6)及び現像剤(6)を得た。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表1に示す。
<実施例7>
近赤外線吸収剤粒子分散液(1)の代わりに近赤外線吸収剤粒子分散液(3)を、添加剤粒子分散液(1)の代わりに添加剤粒子分散液(3)を使用した以外は、実施例1と同様にしてトナー粒子(7)、外添トナー(7)及び現像剤(7)を得た。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表1に示す。
<実施例8>
線状ポリエステル89重量部(テレフタル酸/ビスフェノールA・エチレンオキシド付加物/シクロヘキサンジメタノールから得られた線状ポリエステル、Tg=62℃、数平均分子量Mn=4,000、重量平均分子量Mw=35,000、酸価=12、水酸価=25)、フェニルバナジルナフタロシアニン0.8重量部、1−フェニルピロール3重量部、ポリエチレンワックス(融点:135度)5重量部の混合物をエクストルーダーで混練し、粉砕機で粉砕後、風力式分級機で細粒・粗粒子を分級し、その中間径の粒子を得る工程を3回繰り返して、トナー粒子(8)、外添トナー(8)及び現像剤(8)を得た。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表1に示す。
<実施例9>
近赤外線吸収剤粒子分散液(1)の代わりに近赤外線吸収剤粒子分散液(3)を、添加剤粒子分散液(1)の添加量を60重量部から1.5重量部(粒子分:0.15重量部)に変更した以外は、実施例1と同様にしてトナー粒子(9)、外添トナー(9)及び現像剤(9)を得た。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表1に示す。
<実施例10>
近赤外線吸収剤粒子分散液(1)の代わりに近赤外線吸収剤粒子分散液(3)を、添加剤粒子分散液(1)の添加量を60重量部から120重量部(粒子分:12重量部)に変更した以外は、実施例1と同様にしてトナー粒子(10)、外添トナー(10)及び現像剤(10)を得た。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表1に示す。
<実施例11>
キャリアの被覆に使用するポリメチルメタアクリレートを0.8%(トナーに対しての重量%)とした以外は実施例3と同様にして、現像剤(11)を得た。キャリアの樹脂披覆率は、キャリア表面に対して45%であった。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表1に示す。
<実施例12>
キャリアの被覆に使用するポリメチルメタアクリレートを1.2%(トナーに対しての重量%)とした以外は実施例3と同様にして、現像剤(12)を得た。キャリアの樹脂披覆率は、キャリア表面に対して75%であった。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表1に示す。
<実施例13>
キャリアの被覆に使用するポリメチルメタアクリレートを2%(トナーに対しての重量%)とした以外は実施例3と同様にして、現像剤(13)を得た。キャリアの樹脂披覆率は、キャリア表面に対して95%であった。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表1に示す。
<実施例14>
キャリアの被覆に使用するポリメチルメタアクリレートを3%(トナーに対しての重量%)とした以外は実施例3と同様にして、現像剤(14)を得た。キャリアの樹脂披覆率は、キャリア表面に対して98%であった。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表1に示す。
<比較例1>
近赤外線吸収剤粒子分散液(1)の代わりに近赤外線吸収剤粒子分散液(3)を、添加剤粒子分散液(1)を使用しないこと以外は、実施例1と同様にしてトナー粒子(75)、外添トナー(75)及び現像剤(75)を得た。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表1に示す。
このように、実施例1〜14の静電荷像現像用トナーは、近赤外線吸収剤含有トナーに含窒素系添加剤が含まれているために、通常の近赤外線吸収剤含有トナーよりも、格段に近赤外線吸収量を増加させることが出来、不可視情報復元率を向上させることができた。また、実施例1〜14の静電荷像現像用トナーは、近赤外線吸収剤含有トナーに含窒素系添加剤が含まれているために、近赤外線吸収剤の分散が向上し、通常の近赤外線吸収剤含有トナーに比べて、目視により視認しにくくなった。
<実施例15>
添加剤粒子分散液(1)の代わりに添加剤粒子分散液(4)を使用した以外は、実施例1と同様にしてトナー粒子(15)、外添トナー(15)及び現像剤(15)を得た。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表2に示す。
<実施例16>
近赤外線吸収剤粒子分散液(1)の代わりに近赤外線吸収剤粒子分散液(2)を使用した以外は、実施例15と同様にしてトナー粒子(16)、外添トナー(16)及び現像剤(16)を得た。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表2に示す。
<実施例17>
近赤外線吸収剤粒子分散液(1)の代わりに近赤外線吸収剤粒子分散液(3)を使用した以外は、実施例15と同様にしてトナー粒子(17)、外添トナー(17)及び現像剤(17)を得た。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表2に示す。
<実施例18>
近赤外線吸収剤粒子分散液(1)の代わりに近赤外線吸収剤粒子分散液(4)を使用した以外は、実施例15と同様にしてトナー粒子(18)、外添トナー(18)及び現像剤(18)を得た。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表2に示す。
<実施例19>
近赤外線吸収剤粒子分散液(1)の代わりに近赤外線吸収剤粒子分散液(5)を使用した以外は、実施例15と同様にしてトナー粒子(19)、外添トナー(19)及び現像剤(19)を得た。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表2に示す。
<実施例20>
近赤外線吸収剤粒子分散液(1)の代わりに近赤外線吸収剤粒子分散液(3)を、添加剤粒子分散液(4)の代わりに添加剤粒子分散液(5)を使用した以外は、実施例15と同様にしてトナー粒子(20)、外添トナー(20)及び現像剤(20)を得た。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表2に示す。
<実施例21>
近赤外線吸収剤粒子分散液(1)の代わりに近赤外線吸収剤粒子分散液(3)を、添加剤粒子分散液(4)の代わりに添加剤粒子分散液(6)を使用した以外は、実施例15と同様にしてトナー粒子(21)、外添トナー(21)及び現像剤(21)を得た。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表2に示す。
<実施例22>
近赤外線吸収剤粒子分散液(1)の代わりに近赤外線吸収剤粒子分散液(5)を、添加剤粒子分散液(4)の代わりに添加剤粒子分散液(7)を使用した以外は、実施例15と同様にしてトナー粒子(22)、外添トナー(22)及び現像剤(22)を得た。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表2に示す。
<実施例23>
1−フェニルピロールの代わりに2−エチルイミダゾールを使用した以外は、実施例8と同様にしてトナー粒子(23)、外添トナー(23)及び現像剤(23)を得た。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表2に示す。
<実施例24>
近赤外線吸収剤粒子分散液(1)の代わりに近赤外線吸収剤粒子分散液(3)を、添加剤粒子分散液(4)の添加量を60重量部から1.5重量部(粒子分:0.15重量部)に変更した以外は、実施例15と同様にしてトナー粒子(24)、外添トナー(24)及び現像剤(24)を得た。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表2に示す。
<実施例25>
近赤外線吸収剤粒子分散液(1)の代わりに近赤外線吸収剤粒子分散液(3)を、添加剤粒子分散液(4)の添加量を60重量部から120重量部(粒子分:12重量部)に変更した以外は、使用した以外は、実施例15と同様にしてトナー粒子(25)、外添トナー(25)及び現像剤(25)を得た。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表2に示す。
<実施例26>
キャリアの被覆に使用するポリメチルメタアクリレートを0.8%(トナーに対しての重量%)とした以外は実施例17と同様にして、現像剤(26)を得た。キャリアの樹脂披覆率は、キャリア表面に対して45%であった。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表2に示す。
<実施例27>
キャリアの被覆に使用するポリメチルメタアクリレートを1.2%(トナーに対しての重量%)とした以外は実施例17と同様にして、現像剤(27)を得た。キャリアの樹脂披覆率は、キャリア表面に対して75%であった。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表2に示す。
<実施例28>
キャリアの被覆に使用するポリメチルメタアクリレートを2%(トナーに対しての重量%)とした以外は実施例17と同様にして、現像剤(28)を得た。キャリアの樹脂披覆率は、キャリア表面に対して95%であった。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表2に示す。
<実施例29>
キャリアの被覆に使用するポリメチルメタアクリレートを3%(トナーに対しての重量%)とした以外は実施例17と同様にして、現像剤(29)を得た。キャリアの樹脂披覆率は、キャリア表面に対して98%であった。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表2に示す。
このように、実施例15〜29の静電荷像現像用トナーは、近赤外線吸収剤含有トナーに含窒素複素環系添加剤が含まれているために、通常の近赤外線吸収剤含有トナーよりも、格段に近赤外線吸収量を増加させることが出来、不可視情報復元率を向上させることができた。また、実施例15〜29の静電荷像現像用トナーは、近赤外線吸収剤含有トナーに含窒素複素環系添加剤が含まれているために、近赤外線吸収剤の分散が向上し、通常の近赤外線吸収剤含有トナーに比べて、目視により視認しにくくなった。
<実施例30>
添加剤粒子分散液(1)の代わりに添加剤粒子分散液(8)を使用した以外は、実施例1と同様にしてトナー粒子(30)、外添トナー(30)及び現像剤(30)を得た。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表3に示す。
<実施例31>
近赤外線吸収剤粒子分散液(1)の代わりに近赤外線吸収剤粒子分散液(2)を使用した以外は、実施例30と同様にしてトナー粒子(31)、外添トナー(31)及び現像剤(31)を得た。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表3に示す。
<実施例32>
近赤外線吸収剤粒子分散液(1)の代わりに近赤外線吸収剤粒子分散液(3)を使用した以外は、実施例30と同様にしてトナー粒子(32)、外添トナー(32)及び現像剤(32)を得た。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表3に示す。
<実施例33>
近赤外線吸収剤粒子分散液(1)の代わりに近赤外線吸収剤粒子分散液(4)を使用した以外は、実施例30と同様にしてトナー粒子(33)、外添トナー(33)及び現像剤(33)を得た。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表3に示す。
<実施例34>
近赤外線吸収剤粒子分散液(1)の代わりに近赤外線吸収剤粒子分散液(5)を使用した以外は、実施例30と同様にしてトナー粒子(34)、外添トナー(34)及び現像剤(34)を得た。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表3に示す。
<実施例35>
近赤外線吸収剤粒子分散液(1)の代わりに近赤外線吸収剤粒子分散液(3)を、添加剤粒子分散液(8)の代わりに添加剤粒子分散液(9)を使用した以外は、実施例30と同様にしてトナー粒子(35)、外添トナー(35)及び現像剤(35)を得た。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表3に示す。
<実施例36>
近赤外線吸収剤粒子分散液(1)の代わりに近赤外線吸収剤粒子分散液(3)を、添加剤粒子分散液(8)の代わりに添加剤粒子分散液(10)を使用した以外は、実施例30と同様にしてトナー粒子(36)、外添トナー(36)及び現像剤(36)を得た。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表3に示す。
<実施例37>
近赤外線吸収剤粒子分散液(1)の代わりに近赤外線吸収剤粒子分散液(3)を、添加剤粒子分散液(8)の代わりに添加剤粒子分散液(11)を使用した以外は、実施例30と同様にしてトナー粒子(37)、外添トナー(37)及び現像剤(37)を得た。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表3に示す。
<実施例38>
近赤外線吸収剤粒子分散液(1)の代わりに近赤外線吸収剤粒子分散液(3)を、添加剤粒子分散液(8)の代わりに添加剤粒子分散液(12)を使用した以外は、実施例30と同様にしてトナー粒子(38)、外添トナー(38)及び現像剤(38)を得た。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表3に示す。
<実施例39>
1−フェニルピロールの代わりに2−フェニル−2−イミダゾリンを使用した以外は、実施例8と同様にしてトナー粒子(39)、外添トナー(39)及び現像剤(39)を得た。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表3に示す。
<実施例40>
近赤外線吸収剤粒子分散液(1)の代わりに近赤外線吸収剤粒子分散液(3)を、添加剤粒子分散液(8)の添加量を60重量部から1.5重量部(粒子分:0.15重量部)に変更した以外は、実施例30と同様にしてトナー粒子(40)、外添トナー(40)及び現像剤(40)を得た。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表3に示す。
<実施例41>
近赤外線吸収剤粒子分散液(1)の代わりに近赤外線吸収剤粒子分散液(3)を、添加剤粒子分散液(8)の添加量を60重量部から120重量部(粒子分:12重量部)に変更した以外は、使用した以外は、実施例30と同様にしてトナー粒子(41)、外添トナー(41)及び現像剤(41)を得た。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表3に示す。
<実施例42>
キャリアの被覆に使用するポリメチルメタアクリレートを0.8%(トナーに対しての重量%)とした以外は実施例32と同様にして、現像剤(42)を得た。キャリアの樹脂披覆率は、キャリア表面に対して45%であった。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表3に示す。
<実施例43>
キャリアの被覆に使用するポリメチルメタアクリレートを1.2%(トナーに対しての重量%)とした以外は実施例32と同様にして、現像剤(43)を得た。キャリアの樹脂披覆率は、キャリア表面に対して75%であった。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表3に示す。
<実施例44>
キャリアの被覆に使用するポリメチルメタアクリレートを2%(トナーに対しての重量%)とした以外は実施例32と同様にして、現像剤(44)を得た。キャリアの樹脂披覆率は、キャリア表面に対して95%であった。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表3に示す。
<実施例45>
キャリアの被覆に使用するポリメチルメタアクリレートを3%(トナーに対しての重量%)とした以外は実施例32と同様にして、現像剤(45)を得た。キャリアの樹脂披覆率は、キャリア表面に対して98%であった。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表3に示す。
このように、実施例30〜45の静電荷像現像用トナーは、近赤外線吸収剤含有トナーに含窒素複素環系添加剤が含まれているために、通常の近赤外線吸収剤含有トナーよりも、格段に近赤外線吸収量を増加させることが出来、不可視情報復元率を向上させることができた。また、実施例30〜45の静電荷像現像用トナーは、近赤外線吸収剤含有トナーに含窒素複素環系添加剤が含まれているために、近赤外線吸収剤の分散が向上し、通常の近赤外線吸収剤含有トナーに比べて、目視により視認しにくくなった。
<実施例46>
添加剤粒子分散液(1)の代わりに添加剤粒子分散液(13)を使用した以外は、実施例1と同様にしてトナー粒子(46)、外添トナー(46)及び現像剤(46)を得た。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表4に示す。
<実施例47>
近赤外線吸収剤粒子分散液(1)の代わりに近赤外線吸収剤粒子分散液(2)を使用した以外は、実施例46と同様にしてトナー粒子(47)、外添トナー(47)及び現像剤(47)を得た。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表4に示す。
<実施例48>
近赤外線吸収剤粒子分散液(1)の代わりに近赤外線吸収剤粒子分散液(3)を使用した以外は、実施例46と同様にしてトナー粒子(48)、外添トナー(48)及び現像剤(48)を得た。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表4に示す。
<実施例49>
近赤外線吸収剤粒子分散液(1)の代わりに近赤外線吸収剤粒子分散液(4)を使用した以外は、実施例46と同様にしてトナー粒子(49)、外添トナー(49)及び現像剤(49)を得た。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表4に示す。
<実施例50>
近赤外線吸収剤粒子分散液(1)の代わりに近赤外線吸収剤粒子分散液(5)を使用した以外は、実施例46と同様にしてトナー粒子(50)、外添トナー(50)及び現像剤(50)を得た。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表4に示す。
<実施例51>
近赤外線吸収剤粒子分散液(1)の代わりに近赤外線吸収剤粒子分散液(3)を、添加剤粒子分散液(13)の代わりに添加剤粒子分散液(14)を使用した以外は、実施例46と同様にしてトナー粒子(51)、外添トナー(51)及び現像剤(51)を得た。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表4に示す。
<実施例52>
近赤外線吸収剤粒子分散液(1)の代わりに近赤外線吸収剤粒子分散液(3)を、添加剤粒子分散液(13)の代わりに添加剤粒子分散液(15)を使用した以外は、実施例46と同様にしてトナー粒子(52)、外添トナー(52)及び現像剤(52)を得た。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表4に示す。
<実施例53>
近赤外線吸収剤粒子分散液(1)の代わりに近赤外線吸収剤粒子分散液(3)を、添加剤粒子分散液(13)の代わりに添加剤粒子分散液(16)を使用した以外は、実施例46と同様にしてトナー粒子(53)、外添トナー(53)及び現像剤(53)を得た。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表4に示す。
<実施例54>
1−フェニルピロールの代わりに3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−ピロリジンを使用した以外は、実施例8と同様にしてトナー粒子(54)、外添トナー(54)及び現像剤(54)を得た。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表4に示す。
<実施例55>
近赤外線吸収剤粒子分散液(1)の代わりに近赤外線吸収剤粒子分散液(3)を、添加剤粒子分散液(13)の添加量を60重量部から1.5重量部(粒子分:0.15重量部)に変更した以外は、実施例46と同様にしてトナー粒子(55)、外添トナー(55)及び現像剤(55)を得た。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表4に示す。
<実施例56>
近赤外線吸収剤粒子分散液(1)の代わりに近赤外線吸収剤粒子分散液(3)を、添加剤粒子分散液(13)の添加量を60重量部から120重量部(粒子分:12重量部)に変更した以外は、使用した以外は、実施例46と同様にしてトナー粒子(56)、外添トナー(56)及び現像剤(56)を得た。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表4に示す。
<実施例57>
キャリアの被覆に使用するポリメチルメタアクリレートを0.8%(トナーに対しての重量%)とした以外は実施例48と同様にして、現像剤(57)を得た。キャリアの樹脂披覆率は、キャリア表面に対して45%であった。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表4に示す。
<実施例58>
キャリアの被覆に使用するポリメチルメタアクリレートを1.2%(トナーに対しての重量%)とした以外は実施例48と同様にして、現像剤(58)を得た。キャリアの樹脂披覆率は、キャリア表面に対して75%であった。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表4に示す。
<実施例59>
キャリアの被覆に使用するポリメチルメタアクリレートを2%(トナーに対しての重量%)とした以外は実施例48と同様にして、現像剤(59)を得た。キャリアの樹脂披覆率は、キャリア表面に対して95%であった。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表4に示す。
<実施例60>
キャリアの被覆に使用するポリメチルメタアクリレートを3%(トナーに対しての重量%)とした以外は実施例48と同様にして、現像剤(60)を得た。キャリアの樹脂披覆率は、キャリア表面に対して98%であった。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表4に示す。
このように、実施例46〜60の静電荷像現像用トナーは、近赤外線吸収剤含有トナーに含窒素複素環系添加剤が含まれているために、通常の近赤外線吸収剤含有トナーよりも、格段に近赤外線吸収量を増加させることが出来、不可視情報復元率を向上させることができた。また、実施例46〜60の静電荷像現像用トナーは、近赤外線吸収剤含有トナーに含窒素複素環系添加剤が含まれているために、近赤外線吸収剤の分散が向上し、通常の近赤外線吸収剤含有トナーに比べて、目視により視認しにくくなった。
<実施例61>
添加剤粒子分散液(1)の代わりに添加剤粒子分散液(17)を使用した以外は、実施例1と同様にしてトナー粒子(61)、外添トナー(61)及び現像剤(61)を得た。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表5に示す。
<実施例62>
近赤外線吸収剤粒子分散液(1)の代わりに近赤外線吸収剤粒子分散液(2)を使用した以外は、実施例61と同様にしてトナー粒子(62)、外添トナー(62)及び現像剤(62)を得た。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表5に示す。
<実施例63>
近赤外線吸収剤粒子分散液(1)の代わりに近赤外線吸収剤粒子分散液(3)を使用した以外は、実施例61と同様にしてトナー粒子(63)、外添トナー(63)及び現像剤(63)を得た。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表5に示す。
<実施例64>
近赤外線吸収剤粒子分散液(1)の代わりに近赤外線吸収剤粒子分散液(4)を使用した以外は、実施例61と同様にしてトナー粒子(64)、外添トナー(64)及び現像剤(64)を得た。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表5に示す。
<実施例65>
近赤外線吸収剤粒子分散液(1)の代わりに近赤外線吸収剤粒子分散液(5)を使用した以外は、実施例61と同様にしてトナー粒子(65)、外添トナー(65)及び現像剤(65)を得た。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表5に示す。
<実施例66>
近赤外線吸収剤粒子分散液(1)の代わりに近赤外線吸収剤粒子分散液(3)を、添加剤粒子分散液(17)の代わりに添加剤粒子分散液(18)を使用した以外は、実施例61と同様にしてトナー粒子(66)、外添トナー(66)及び現像剤(66)を得た。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表5に示す。
<実施例67>
近赤外線吸収剤粒子分散液(1)の代わりに近赤外線吸収剤粒子分散液(3)を、添加剤粒子分散液(17)の代わりに添加剤粒子分散液(19)を使用した以外は、実施例61と同様にしてトナー粒子(67)、外添トナー(67)及び現像剤(67)を得た。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表5に示す。
<実施例68>
1−フェニルピロールの代わりに5−(エチルチオ)−1H−テトラゾールを使用した以外は、実施例8と同様にしてトナー粒子(68)、外添トナー(68)及び現像剤(68)を得た。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表5に示す。
<実施例69>
近赤外線吸収剤粒子分散液(1)の代わりに近赤外線吸収剤粒子分散液(3)を、添加剤粒子分散液(17)の添加量を60重量部から1.5重量部(粒子分:0.15重量部)に変更した以外は、実施例61と同様にしてトナー粒子(69)、外添トナー(69)及び現像剤(69)を得た。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表5に示す。
<実施例70>
近赤外線吸収剤粒子分散液(1)の代わりに近赤外線吸収剤粒子分散液(3)を、添加剤粒子分散液(17)の添加量を60重量部から120重量部(粒子分:12重量部)に変更した以外は、使用した以外は、実施例61と同様にしてトナー粒子(70)、外添トナー(70)及び現像剤(70)を得た。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表5に示す。
<実施例71>
キャリアの被覆に使用するポリメチルメタアクリレートを0.8%(トナーに対しての重量%)とした以外は実施例63と同様にして、現像剤(71)を得た。キャリアの樹脂披覆率は、キャリア表面に対して45%であった。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表5に示す。
<実施例72>
キャリアの被覆に使用するポリメチルメタアクリレートを1.2%(トナーに対しての重量%)とした以外は実施例63と同様にして、現像剤(72)を得た。キャリアの樹脂披覆率は、キャリア表面に対して75%であった。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表5に示す。
<実施例73>
キャリアの被覆に使用するポリメチルメタアクリレートを2%(トナーに対しての重量%)とした以外は実施例63と同様にして、現像剤(73)を得た。キャリアの樹脂披覆率は、キャリア表面に対して95%であった。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表5に示す。
<実施例74>
キャリアの被覆に使用するポリメチルメタアクリレートを3%(トナーに対しての重量%)とした以外は実施例63と同様にして、現像剤(74)を得た。キャリアの樹脂披覆率は、キャリア表面に対して98%であった。また、実施例1と同様に評価試験を行った。結果を表5に示す。
このように、実施例61〜74の静電荷像現像用トナーは、近赤外線吸収剤含有トナーに含窒素複素環系添加剤が含まれているために、通常の近赤外線吸収剤含有トナーよりも、格段に近赤外線吸収量を増加させることが出来、不可視情報復元率を向上させることができた。また、実施例61〜74の静電荷像現像用トナーは、近赤外線吸収剤含有トナーに含窒素複素環系添加剤が含まれているために、近赤外線吸収剤の分散が向上し、通常の近赤外線吸収剤含有トナーに比べて、目視により視認しにくくなった。
表1〜5からわかるように、環内の窒素原子が多いほど、近赤外線吸収剤との親和性が向上し、近赤外線吸収剤粒子の2次凝集をより抑制することができた。一方、環内の窒素原子が少ないほどトナーの変色が少なくなった。また、環内の2重結合が少ないほどトナーの変色が少なくなった。
本発明の実施形態に係る、不可視画像と可視画像を形成する、画像形成装置の構成例を示す概略図である。 本発明の実施形態に係る、不可視画像と可視画像を形成する、プロセスカートリッジの構成例を示す概略図である。
符号の説明
100 プロセスカートリッジ、110 電子写真感光体、112 帯電ロール、114 現像ロール、116 転写ロール、118 クリーニングブレード、120 記録紙、122 露光装置、124 画像光、200 画像形成装置、201 像保持体、202 帯電器、203 像書き込み装置、204 ロータリー現像器、204Y イエロー用現像器、204M マゼンタ用現像器、204C シアン用現像器、204K ブラック用現像器、204F 不可視画像用現像器、205 一次転写ロール、206 クリーニングブレード、207 中間転写体、208,209,210 支持ロール、211 二次転写ロール。

Claims (6)

  1. フタロシアニン系化合物及びナフタロシアニン系化合物のうち少なくとも1つを含有し、かつ下記構造式(1)〜(10)の化合物のうち少なくとも1つを含有し、
    前記フタロシアニン系化合物及びナフタロシアニン系化合物が可視波長領域及び近赤外波長領域において吸収を有し、前記近赤外波長領域に最大吸収波長を有することを特徴とする不可視情報用トナー。

    (式(1)〜(10)中、R〜R57はそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基、アミノ基、ハロゲン基、アルコキシ基、アルキルチオ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、チオール基、アルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アルキルカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、カルボキシアミド基、ニトロイミノ基を示す。また、R〜R57のうち任意の2つの隣接するRは炭素環を形成してもよく、R〜R57のうち任意の2つの同じ炭素原子に結合するRはオキソ基、イミノ基、チオキソ基を形成してもよい。)
  2. 請求項1に記載の不可視情報用トナーであって、
    前記フタロシアニン系化合物及びナフタロシアニン系化合物の中心金属がV(O)であることを特徴とする不可視情報用トナー。
  3. フタロシアニン系化合物及びナフタロシアニン系化合物のうち少なくとも1つを含有し、かつ下記構造式(1)〜(10)の化合物のうち少なくとも1つを含有し、
    前記フタロシアニン系化合物及びナフタロシアニン系化合物が可視波長領域及び近赤外波長領域において吸収を有し、前記近赤外波長領域に最大吸収波長を有する不可視情報用トナーと、
    樹脂披覆率がキャリア表面に対して50%以上98%以下であるキャリアと、
    を含むことを特徴とする不可視情報用現像剤。

    (式(1)〜(10)中、R〜R57はそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基、アミノ基、ハロゲン基、アルコキシ基、アルキルチオ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、チオール基、アルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アルキルカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、カルボキシアミド基、ニトロイミノ基を示す。また、R〜R57のうち任意の2つの隣接するRは炭素環を形成してもよく、R〜R57のうち任意の2つの同じ炭素原子に結合するRはオキソ基、イミノ基、チオキソ基を形成してもよい。)
  4. 請求項3に記載の不可視情報用現像剤であって、
    前記フタロシアニン系化合物及びナフタロシアニン系化合物の中心金属がV(O)であることを特徴とする不可視情報用現像剤。
  5. 請求項3または4に記載の不可視情報用現像剤を含むことを特徴とするプロセスカートリッジ。
  6. 請求項3または4に記載の不可視情報用現像剤を用いることを特徴とする画像形成装置。
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