JP4959664B2 - クレーン及びクレーンによるコンテナの吊り下ろし方法 - Google Patents

クレーン及びクレーンによるコンテナの吊り下ろし方法 Download PDF

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Description

本発明は、タイヤ式門型クレーン等のコンテナの吊り下ろし、吊り上げを行うクレーン及び該クレーンによるコンテナの吊り下ろし方法を提供する。
一般に、タイヤ式門型クレーンは、一方向に沿った所定の範囲である走行レーンを移動(レーン内移動)しながらコンテナを積み降ろし、該コンテナを整列させる。通常、コンテナヤード内に複数の走行レーンが構成されているため、タイヤ式門型クレーンは、隣接する他の走行レーンに移動(レーン間移動)を可能とする手段を有する。これにより、タイヤ式門型クレーンは、レーン間移動し、複数の走行レーンにてコンテナの荷役をすることが可能となる。
このようなタイヤ式門型クレーンでは、梁部に懸架されかつ該梁部に沿うように走行される吊下機構によって、レーン内にてコンテナの吊り上げ、吊り下ろしを行わせるようにしている。
また、コンテナの吊り下ろしに際しては、検出手段を用いてコンテナの吊り下ろし速度を制限する技術が開示されている。
例えば、特許文献1に示されるコンテナ衝突防止装置は、コンテナのハンドリングを行うクレーンに吊られたコンテナの下縁部位置の見通し範囲におかれた距離センサによりコンテナ下縁部を検出するとともに、少なくとも、該距離センサによりスタック対象コンテナの天井面エッジ位置を検出することにより、コンテナ衝突防止を図りつつ、コンテナの吊下ろし処理をなすものである。
特許文献2に示される門型クレーンのスプレッダー衝突防止装置では、スプレッダ(吊下機構)に、複数の第1ユニットセンサをスプレッダーの横行方向に所定の間隔を隔てて下向きに設けると共に、複数の第2ユニットセンサをスプレッダーの横行方向に対して交叉する方向に所定の間隔を隔てて下向きに設け、これらユニットセンサの検出に基づき、スプレッダーとコンテナとの衝突を防止するものである。
特開2005−104665公報 特開2004−75355公報
ところで、上記特許文献に示される技術は、いずれも、コンテナヤードに載置されているコンテナなどを検出し、その検出結果から吊り下ろすコンテナの吊り下ろし速度を制限するものであるが、検出結果に応じて単にコンテナの吊り下ろし速度を制限させると、吊り下ろし作業に伴う作業時間が長くなり、非効率となってしまう問題があった。一方で、できる限り吊り下ろし速度を制限せずに吊り下ろしを行おうとすると、十分に減速できずに、吊り下ろし時にコンテナに衝撃を与えてしまうおそれがあった。
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、下ろすコンテナの吊り下ろし速度を制限する技術でありながら、載置面に吊り下ろす際の衝撃を抑えつつ効率的にコンテナを吊り下ろすことが可能なクレーン及びこのクレーンによるコンテナの吊り下ろし方法を提供する。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。すなわち、本発明では、クレーン本体と、該クレーン本体に設けられて載置面へのコンテナの吊り下ろし、吊り上げを行う吊下機構と、前記載置面への前記コンテナの吊り下ろし速度、及び前記載置面から前記コンテナの下面までの吊り下ろし距離を監視し、前記吊り下ろし速度と予め設定された減速度とに基づき算出される停止距離が、前記吊り下ろし距離よりも大きい場合には、前記吊下機構による吊り下ろしを強制減速させる制御手段と、前記コンテナの種類を検出するコンテナ検出手段と、を備え、前記制御手段は、前記コンテナ検出手段によって特定のコンテナが検出された場合に、前記吊下機構による吊り下ろしの強制減速の制御を行い、前記特定のコンテナは、コンテナ本体内部に発電機が搭載されて給電ケーブルを介して前記クレーン本体に設けられたクレーン電気制御部に電力を供給する電源コンテナであり、前記コンテナ検出手段は、該電源コンテナの前記給電ケーブルと前記クレーン電気制御部との接続の有無を検出することによって、特定コンテナか否かを検出することを特徴とする。
この構成では、載置面へのコンテナの吊り下ろし速度、及び該載置面からコンテナの下面までの吊り下ろし距離を監視し、前記吊り下ろし速度と、予め設定された減速度とに基づき算出される停止距離が、前記吊り下ろし距離よりも大きい場合には、吊下機構による吊り下ろしを強制減速させるようにした。これによって載置面に近づくまでは通常速度でコンテナを降下させ、該載置面に近づいた時点で、該載置面に衝突しないように急減速させることができ、その結果、載置面へのコンテナの降下及び載置を短時間で行うことができ、該載置面への衝撃(衝突)を抑えつつ効率的にコンテナを吊り下ろすことが可能となる。
また、本発明のクレーンでは、前記載置面の高さを検出する載置面検出手段を備え、前記制御手段は、該載置面検出手段の検出結果と、前記吊下機構から取得する前記コンテナの吊り下ろし量とに基づいて前記吊り下ろし距離を算出することが好ましいとされる。
この構成では、載置面の高さを検出する載置面検出手段の検出結果と、吊下機構から取得するコンテナの吊り下ろし量とに基づいて、吊下機構の吊り下ろし距離を算出するようにしたので、該吊り下ろし距離を正確に算出することができ、上述したコンテナの減速を確実に行うことができる。
また、上記各構成では、コンテナの種類を検出するコンテナ検出手段の検出結果に基づき、特定のコンテナが検出された場合に、吊下機構による吊り下ろしの強制減速の制御を行うようにしたので、通常のコンテナではより効率良く、また、対衝撃性の弱いような特定コンテナでは、特に衝撃を抑えつつ、かつ、効率良く、吊り下ろしを行うことができる。
また、上記各構成では、特定のコンテナとして、コンテナ本体内部に発電機が搭載されて給電ケーブルを介してクレーン本体に設けられたクレーン電気制御部に電力を供給する電源コンテナが設置されている。このため、当該特定コンテナを吊り上げつつ、内部の発電機から給電ケーブルを介して電力の供給を受けて、クレーン電気制御部を駆動させて走行することができる。また、コンテナ検出手段は、該電源コンテナの給電ケーブルと、クレーン本体のクレーン電気制御部との接続の有無を検出することによって、特定コンテナか否かを検出するようにしたので、内部に発電機が搭載されて取扱いにより慎重を要する電源コンテナについて、確実に衝撃を抑えつつ、効率的に、吊り下ろしを行うことができる。
また、本発明のクレーンでは、前記コンテナ検出手段は、さらに前記吊下機構による前記電源コンテナの吊り下げの有無を検出し、前記制御手段は、前記コンテナ検出手段の検出結果に基づき、前記電源コンテナが給電ケーブルによりクレーン電気制御部と接続されていると判別し、かつ前記コンテナ検出手段の検出結果に基づき、前記吊下機構が前記電源コンテナを吊り下げていると判別した場合に、前記吊下機構による吊り下ろしの強制減速の制御を行うことが好ましいとされる。
この構成では、コンテナ検出手段の検出結果に基づき電源コンテナが、給電ケーブルを介してクレーン本体のクレーン電気制御部と接続されていると判別され、かつコンテナ検出手段の検出結果に基づき、吊下機構が該電源コンテナを吊り下げていると判別された場合に、吊下機構により当該電源コンテナの吊り下ろしの強制減速の制御を行うようにした。このため、吊下機構により電源コンテナが吊り下げられた状態にある場合にのみ、上述した該電源コンテナの吊り下ろしを行うことができる。これによって吊下機構に対する無駄な制御を防止し、効率的な装置運用が可能となる。
また、本発明のクレーンでは、前記電源コンテナからの電力の供給により駆動可能なタイヤ式門型クレーンであることが好ましいとされる。
この構成では、特定コンテナに搭載された発電機によってタイヤ走行することができるので、ヤード内を自在に走行できる。
また、本発明のコンテナの吊り下ろし方法は、クレーン本体と、該クレーン本体に設けられて載置面へのコンテナの吊り下ろし、吊り上げを行う吊下機構と、を有するクレーンによるコンテナの吊り下ろし方法であって、コンテナの種類を検出するコンテナ検出手段の検出結果に基づき、特定のコンテナである否かを判別し、該コンテナが特定コンテナである場合であって、前記吊下機構によるコンテナの載置面へのコンテナの吊り下ろし速度、及び該載置面からコンテナの下面までの吊り下ろし距離を監視し、前記吊り下ろし速度と予め設定された減速度とに基づき算出される停止距離が、前記吊り下ろし距離よりも大きい場合には、吊下機構による吊り下ろしを強制減速させ、前記特定のコンテナとして、コンテナ本体内部に発電機が搭載されて給電ケーブルを介してクレーン本体に設けられたクレーン電気制御部に電力を供給する電源コンテナが用いられ、該電源コンテナの給電ケーブルと、クレーン本体のクレーン電気制御部との接続の有無を検出することによって、特定コンテナか否かを検出することを特徴とする。
この方法では、載置面に近づくまでは通常速度でコンテナを降下させ、該載置面に近づいた時点で、該載置面に衝突しないように急減速させることができ、その結果、載置面へのコンテナの降下及び載置を短時間で行うことができ、該載置面への衝撃(衝突)を抑えつつ効率的にコンテナを吊り下ろすことが可能となる。
また、本発明のコンテナの吊り下ろし方法では、コンテナが載置される載置面の高さを検出し、この載置面の高さデータと、前記吊下機構から取得されるコンテナの吊り下ろし量とに基づいて、該吊下機構の吊り下ろし距離を算出することが好ましいとされる。
この方法では、コンテナの吊り下ろし距離を正確に算出することができ、上述したコンテナの減速を確実に行うことが可能となる。
上記各方法では、当該特定コンテナの吊り下ろしを効率良く行うことができる。
上記各方法では、当該特定コンテナである電源コンテナの吊り下ろしを効率良く行うことができる。例えば、移動の効率性が要求される電源コンテナについて、コンテナの吊り下ろしを速やかに行うことができる。
また、本発明のコンテナの吊り下ろし方法では、前記電源コンテナが、給電ケーブルを介してクレーン本体のクレーン電気制御部と接続されているか否かを判別するとともに、前記吊下機構が該電源コンテナを吊り下げているか否かを判別し、これら判別結果に基づき、前記電源コンテナが給電ケーブルを介してクレーン本体のクレーン電気制御部と接続され、かつ前記吊下機構が当該電源コンテナを吊り下げているとの判別結果である場合に、前記吊下機構により当該電源コンテナの吊り下ろしの強制減速の制御を行うことが好ましいとされる。
この方法では、吊下機構により電源コンテナが吊り下げられた状態にある場合にのみ、上述した該電源コンテナの吊り下ろしを行うことができる。これによって吊下機構に対する無駄な制御を防止し、効率的な装置運用が可能となる。
本発明のクレーン及びクレーンによるコンテナの吊り下ろし方法によれば、載置面に近づくまでは通常速度でコンテナを降下させ、該載置面に近づいた時点で、該載置面に衝突しないように急減速させることができ、その結果、載置面へのコンテナの降下及び載置を短時間で行うことができ、該載置面への衝撃(衝突)を抑えつつ効率的にコンテナを吊り下ろすことが可能である。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態を図1〜図5に基づき説明する。
以下、本発明の第1実施形態に係るタイヤ式門型クレーン1及びタイヤ式門型クレーン1を用いたコンテナの吊下ろし方法の一例を図1〜図3を参照して説明する。図1〜図3は、本発明に係るタイヤ式門型クレーン1を含むタイヤ式門型クレーンシステム100の全体図である。
本実施形態に示すタイヤ式門型クレーン1は、図1に示すように、コンテナヤードY内の所定の走行レーンLに沿ってレーン内移動しながら、トレーラTなどによって搬入出されるコンテナ(コンテナヤード用コンテナ)C1を積み降ろしする。そして、コンテナヤードY内には、複数のコンテナ列が各走行レーンLに沿って整列した状態で複数のコンテナ行列Cが形成されている。なお、図1に示すコンテナ行列Cは、説明をわかりやすくするため、隣接するコンテナC1同士がそれぞれ接しているように図示したが、実際には後述するタイヤ式門型クレーン1の吊下機構5によって把持するため、図2に示すように、所定の間隔が空いている。また、走行レーンLの数、コンテナ行列Cに整列されているコンテナC1の数は、図1及び図2に示した数に限らない。
図2及び図3に示すように、タイヤ式門型クレーン1は、タイヤ式の走行手段2と、該走行手段2に略平行に立設されかつ該走行手段2によりそれぞれ走行可能な一対の脚部3と、該脚部3間に上部で架設された梁部4と、からなるクレーン本体1Aにより構成されるものであって、梁部4には、コンテナC1をコンテナヤードY上、トレーラTの上面、他のコンテナC1の上面等の載置面上に対して昇降させる吊下機構5が設けられている。そして、走行手段2及び吊下機構5には、動力源となる電気が供給されるように、クレーン電気制御部Eが接続されている。なお、クレーン電気制御部Eの配置は図2及び図3に示した配置に限らない。
走行手段2は、走行車輪2aと、走行車輪2aの方向を変更させる方向調整機構(図示せず)と、走行車輪2aを駆動させる駆動モータを有する走行駆動部(図示せず)と、クレーン電気制御部Eより受電した上で方向調整機構及び走行駆動部を制御する走行手段制御部(図示せず)と、を備える。走行手段2は、クレーン電気制御部Eより受電した走行手段制御部が、方向調整機構によって走行車輪2aの方向を切り替えさせ、走行駆動部によって走行車輪2aを駆動させることにより、レーン内移動と、レーン内移動と直角方向のレーン間移動との両方向に沿って所定の距離だけ走行することが可能である。
即ち、タイヤ式門型クレーン1は、クレーン電気制御部Eを介して走行手段2に給電されることにより、コンテナヤードY内を自在に移動することができる。
一対の脚部3は、梁部4及び吊下機構5を支持している。そして、一方の脚部3の外側面には、後述する外部電源10から受電する受電ケーブル6及び該受電ケーブル6を収納するケーブルリール6aが設けられている。
受電ケーブル6は、後述する外部電源10と接続して受電可能な外部電源用受電コネクタ6bを先端に有している。また、受電ケーブル6の基端は、クレーン電気制御部Eと電気的に接続されている。また、ケーブルリール6aは、軸心部を有しており、該軸心部に受電ケーブル6を巻き取ることで収納している。ケーブルリール6aは、ケーブルリール制御部(図示せず)により制御されており、巻き取られている受電ケーブル6の張力及び移動方向に基づいて、受電ケーブル6の巻取り又は巻出しを行う。
梁部4は、吊下機構5を吊り下げるように支持している。そして、梁部4には、該梁部4の長手方向に沿って吊下機構5が横行可能なように、ガイドレール4aが設けられている。
吊下機構5は、クレーン電気制御部Eより受電することにより、コンテナC1を積み降ろしするように作動する。より具体的に、吊下機構5は、梁部4のガイドレール4aに沿って横行可能なトロリ5aと、コンテナC1を把持するツイストロック機構5bと、トロリ5aからツイストロック機構5bを吊り下げている吊下ケーブル5cと、該吊下ケーブル5cの巻取り及び巻出しを行う巻上機5dと、トロリ5a、ツイストロック機構5b及び巻上機5dの作動を制御する吊下機構制御手段55(図4参照)と、を備えている。
吊下機構制御手段55は、クレーン電気制御部Eに電気的に接続されている上に、クレーン電気制御部Eから受電した電力を動力として、トロリ5a、ツイストロック機構5b及び巻上機5dが、それぞれ上述した作動をするように制御する。即ち、クレーン電気制御部Eから給電された吊下機構制御手段55は、トロリ5a及び巻上機5dを作動させてツイストロック機構5bの位置決めを行い、図3に示すように、ツイストロック機構5bによりコンテナC1を把持させることが可能である。更に、把持したコンテナC1を、ツイストロック機構5bの位置決めを行い、積み降ろしした後開放させることが可能である。つまり、吊下機構5は、給電されることにより、吊下機構5の稼動範囲内(脚部3及び梁部4に囲まれた空間)に配置されているコンテナC1を積み降ろしすることが可能である。
次に、タイヤ式門型クレーン1に接続される電源について、図2及び図3を参照して説明する。タイヤ式門型クレーン1に接続される電源として、外部電源10、及び発電用補助エンジン11がある。
外部電源10は、図1に示すように、コンテナ行列Cの形成されている各走行レーンLの一端側の近傍に設けられている。外部電源10は、上述したように、タイヤ式門型クレーン1の受電ケーブル6と電気的に接続可能である。従って、タイヤ式門型クレーン1の受電ケーブル6と、外部電源10とを接続することで、タイヤ式門型クレーン1のクレーン電気制御部Eに給電することが可能である。
発電用補助エンジン11は、タイヤ式門型クレーン1の梁部4に搭載されて、タイヤ式門型クレーン1をコンテナヤードY内に横移動させる際に稼動させるものである。
次に、本実施形態におけるタイヤ式門型クレーン1の移動方法について説明する。
レーン内移動の際には、図1〜図3に示すように、タイヤ式門型クレーン1の受電ケーブル6を外部電源10に接続する。これにより、外部電源10から受電ケーブル6、クレーン電気制御部Eを介して、走行手段2及び吊下機構5に給電することが可能となる。また、受電ケーブル6は、ケーブルリール制御部により張力及び移動方向に基づいて巻取り又は巻出しを行っているため、タイヤ式門型クレーン1と外部電源10との距離によって、長さが適宜調整される。従って、タイヤ式門型クレーン1は、外部電源10からの給電されることで、走行手段2によって走行レーンLに沿って移動しながら、吊下機構5によってコンテナC1の積み降ろしをすることが可能となる。
一方、荷役を終えたタイヤ式門型クレーン1を、例えば、隣の走行レーンLに横移動させるレーン間移動の場合には、外部電源10による走行手段2の駆動によって、先ず、タイヤ式門型クレーン1の受電ケーブル6をケーブルリール6aに巻き込みながら外部電源10の近傍まで移動させる。
その後に、方向調整機構(図示せず)を作動させて走行手段2のタイヤを90°水平面内で回動させた後、受電ケーブル6の外部電源用受電コネクタ6bを外部電源10から開放する。次いで、発電用補助エンジン11を駆動して、クレーン電気制御部Eを介して、走行手段2の走行駆動部(図示せず)に給電し、タイヤ式門型クレーン1を横移動させ、現在のレーンLから隣の走行レーンLへ移動させる。
その後に、受電ケーブル6の外部電源用受電コネクタ6bを外部電源10に接続する。そして、外部電源10からの給電が可能になった後に、発電用補助エンジン11を停止させる。これにより再び外部電源10からの給電により現在の走行レーンL内で移動することが可能となる。なお、上記移動方法は一例にすぎず、例えば、発電機による給電のみで走行レーンL内の走行と、走行レーンL間の走行を行うものとしても良い。あるいは、外部電源10または発電機からの給電により、一つの走行レーンL内のみ走行するものとしても良い。
図4は本実施形態に係わるタイヤ式門型クレーンにおける各種制御の制御ブロック図であり、図5は制御ブロック図のRTG制御部50Aで実行される制御フローである。
まず、図4において、符号50Aで示すものは吊下機構5の吊下ケーブル5cの吊り下ろし速度を制御するためのRTG制御手段であり、符号51で示すものは吊下機構5の巻上機5dのドラム(図示せず)に設けられて該ドラムの回転量を検知するためのエンコーダである。
エンコーダ51からの検出信号は、巻下げ速度演算部52及びコンテナ下面位置演算部53に出力される。そして、エンコーダ51からの検出信号に基づき、巻下げ速度演算部52にて吊下機構5における吊下ケーブル5cの吊り下ろし速度を算出する。また、エンコーダ51からの出力信号に基づき、コンテナ下面位置演算部53にて、予め規定しておいた基準吊り込み位置からどれだけ降下したかを表す吊り下ろし量を演算することにより、吊下機構5で吊り下げたコンテナC1の下面位置を算出する。
一方、RTG制御部50Aには、吊下機構5のツイストロック機構5bにて、コンテナC1を把持したか否かを検出するコンテナ吊下げ検出手段54が接続され、コンテナ吊下げ検出手段54からの検出結果が入力されている。そして、RTG制御部50Aは、ケーブル巻下げ速度演算部52及びコンテナ下面位置演算部53の演算結果に基づいて後述するようにコンテナC1の吊り下ろしの制御を行うものであり、すなわち、RTG制御部50Aと、巻下げ速度演算部52と、コンテナ下面位置演算部53とによって制御手段が構成されている。
また、符号55で示すものは、RTG制御部50Aにて実行される以下の制御フローの指令に基づき、吊下機構5の巻上機5dを駆動させる吊下機構制御手段である。
次に、上記制御手段によって実行される制御フローの詳細について説明する。
(ステップS1)〜(ステップS2)
ステップS1として、RTG制御部50Aは、コンテナ吊下げ検出手段54からの検出信号に基づき、吊下機構5にコンテナC1が把持されているか否かを判断し、NOの場合にステップS2に進んで、オペレータに操作に応じた通常の運転を行う。また、YESの場合にステップS3に進む。
(ステップS3)
RTG制御部50Aは、吊下機構5に把持されたコンテナC1がケーブル5cの吊り下ろしにより降下した場合において、巻下げ速度演算部52で検出された吊り下ろし速度と、予め設定された吊下機構5のモータの減速度(定数として設定される)とに基づき、前記吊下機構5に把持されたコンテナC1の停止距離(H1)を演算する。また、吊下機構5のモータの減速度は、定数として予め定めても良いし、変数として状況に応じて変更しても良い。
(ステップS4)
RTG制御部50Aは、コンテナ下面位置演算部53にて演算された吊下機構5で吊り下げたコンテナC1の下面位置に基づき、該コンテナC1の下面から載置面までの吊り下ろし距離(H2)(図3に示す)を計算する。
(ステップS5)
RTG制御部50Aは、ステップS3で演算されたコンテナC1の吊り下ろし速度と、予め設定された減速度とに基づくコンテナ停止距離(H1)が、ステップS4で求められた吊り下ろし距離(H2)よりも大きいか否かを判断する。そして、コンテナ停止距離(H1)が吊り下ろし距離(H2)より小さい場合はステップS6に進み、また、コンテナ停止距離(H1)が吊り下ろし距離(H2)以上である場合はステップS7に進む。
(ステップS6)
RTG制御部50Aは、コンテナ停止距離(H1)が吊り下ろし距離(H2)より小さい場合には、距離にまだ余裕があるとして吊下機構制御手段55に通常の繰り下げ運転を続行させるとともに、先のステップS3に戻り、再びコンテナ停止距離(H1)と吊下ろし距離(H2)との関係の監視を行う。
(ステップS7)
また、RTG制御部50Aは、コンテナ停止距離(H1)が吊り下ろし距離(H2)以上である場合には、コンテナC1が載置面に十分に減速されないまま接触し、コンテナC1に衝撃が与えられる恐れがあるとして、吊下機構5に急ブレーキをかけて強制的に急減速させる指令を吊下機構制御手段55に行う。このため、吊下機構制御手段55では、オペレータの操作に係らず、RTG制御部50Aから入力された指令に基づいて急減速させるように吊下機構5を駆動させることができ、コンテナC1を、衝撃を抑えて載置面に吊り下ろすことができる。
以上詳細に説明したように第1実施形態に係るタイヤ式門型クレーン1では、載置面へのコンテナC1の吊り下ろし速度、及び該載置面からコンテナC1の下面までの吊り下ろし距離(H2)を監視し、前記吊り下ろし速度と、予め設定された減速度とに基づき算出されるコンテナ停止距離(H1)が、前記吊り下ろし距離(H2)以上である場合には、吊下機構5による吊り下ろしを強制減速させるようにした。これによって載置面に近づくまでは通常速度でコンテナC1を降下させ、該載置面に近づいた時点で、該載置面に衝突しないように急減速させることができ、その結果、載置面へのコンテナC1の降下及び載置を短時間で行うことができ、該載置面への衝撃(衝突)を抑えつつ効率的にコンテナC1を吊り下ろすことが可能となる。
また、タイヤ式門型クレーン1では、コンテナ下面位置演算部53にて演算された吊下機構5で吊り下げたコンテナC1の下面位置に基づき、該コンテナC1の下面から載置面までの吊り下ろし距離(H2)を算出するようにしたので、該吊り下ろし距離(H2)を正確に算出することができ、上述したコンテナC1の減速を確実に行うことができる。
なお、ステップS4で言う載置面とは、前述したように、コンテナヤードY上、他のコンテナC1上、トレーラTの荷台上のいずれも含むものである。
コンテナヤードYを載置面とする場合には、コンテナヤードYの高さが変化することはないので、前記コンテナ下面位置演算部53にて計算されたコンテナC1の下面位置と、コンテナヤード及びトレーラの荷台の既定の上面(載置面)高さ位置の差から、コンテナC1の下面から載置面までの吊り下ろし距離(H2)が計算される。
また、他のコンテナC1の上面が載置面となる場合には、コンテナヤードYにおけるコンテナC1の配置状況によって変化することとなる。このような場合には、例えば、図2及び図3に符号12で示すような距離センサなどを載置面検出手段として用いて、梁部4から載置面までの高さ方向の距離を検出し、当該検出された距離とコンテナ下面位置演算部53の演算結果とから、吊り下ろし距離(H2)を演算するものとすれば良い。なお、コンテナヤードYにおいて、コンテナC1が載置される蔵置範囲は限定されているので、蔵置範囲以外にコンテナC1を載置する場合には、上記制御フローを実施し、当該蔵地範囲でコンテナC1を他のコンテナ上に積み上げる際には、上記制御フローによらずに巻下げの開始から終了まで全てを低速モードとして吊り下ろしを行うものとしても良い。
また、上記ステップS4において、トレーラTの荷台上面を載置面とする場合において、トレーラTの規格が様々である場合にも距離センサ等を利用して荷台上面の高さを検出し、これに基づいて吊り下ろし距離(H2)を演算するものとすれば良い。ここで、一般的にトレーラTの荷台の上面高さは、コンテナヤードYの路面から1100〜1500mmの範囲にある。また、トレーラTの荷台は、梁材などによって枠状に構成されるものが多く、平板状に構成されていないので、梁部4に設けられた距離センサ12によって、上方から検出できない場合もある。このため、トレーラTの荷台の上面高さを正確に検出するためには、載置面検出手段として、図2に符号13で示すようなスキャン式距離センサをクレーン本体1Aの脚部3に設置して、トレーラTの側方から水平方向に高さ検出を実施することが好適である。このスキャン式距離センサ13は、予め定めた角度の範囲でスキャンしながら対象物までの距離を検出するものである。そして、スキャン式距離センサ13による検出結果は、トレーラTの側面を測定する角度範囲においては、当該側面までの距離が検出されるとともに、トレーラTの荷台上面と対応する角度よりも上方の角度範囲においては、トレーラTの側面よりも遠方の対象の距離を測定することとなる。
このため、検出される距離が大きく変化したときのトレーラTの側面までの距離と角度とを、スキャン式距離センサ13の検出結果から抽出することでトレーラTの荷台上面の高さを演算することができる。すなわち、RTG制御部50Aは、スキャン式距離センサ13にて検出された距離が大きく変化した時の当該距離(W)及びスキャン角度(θ)を取得し、これらとスキャン式距離センサ13の設置高さ(h)から、載置面となるトレーラの荷台の上面高さを演算する。そして、この演算結果と、前述のコンテナ下面位置演算部53にて演算したコンテナC1の下面位置との差から、吊下ろし距離(H2)を計算する。これによってトレーラTの実際の高さに応じた吊下ろし距離(H2)を正確に計算することができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態を図2、図3及び図6〜図8に基づき説明する。
第2実施形態に示される、タイヤ式門型クレーン1及びタイヤ式門型クレーン1を用いたコンテナC1の吊下ろし方法が第1実施形態と異なるのは、例えば図2及び図3に示すような特定のコンテナC1(このコンテナを以下、特定コンテナCXとする)についてのみ、上述したような、載置面に接近した場合に降下速度を強制的に急減速させる制御を行うようにした点である。
この特定コンテナCXとしては、例えば、他のコンテナに収容された物品に比較してより耐衝撃性が低い精密部品等が収容されたものであって、それを識別するために、図6で示すように、特定コンテナCXの上面に被検出子30を設け、吊下機構5のツイストロック機構5bに、降下時において特定コンテナCXの被検出子30を検出する非接触型のセンサ5eを設けるようにしている。
そして、該非接触型のセンサ5eが被検出子30を検出したか否かによって、吊下機構5のツイストロック機構5bに吊り下げられたコンテナが、通常のコンテナC1か、特定コンテナCXかを判定する。なお、特定コンテナCXを検出するための検出手段として示した非接触型のセンサ5eでは、光、磁気などを用いて被接触な状態で被検出子30を検出するものであるが、これに限定されず、接触式のセンサを用いても良い。
図7に示す制御ブロック図では、符号60で示すように、前記非接触型のセンサ5eの出力に基づき、コンテナC1が特定コンテナCXか否かを検出するコンテナ種別検出手段60が設けられている。
また、図8で示す制御フローを実行するRTG制御部50Bでは、コンテナ種別検出手段60の出力に基づき、特定コンテナである電源コンテナ20が検出された場合にのみ、吊下機構5による吊り下ろしの強制減速制御を行うように予め設定がなされている。
図8に示す制御フローは、第1実施形態に示される制御フロー(図5参照)のステップS1〜ステップS7の前に、特定コンテナCXであるか否かを検出するステップS10を行う点に特徴を有する。
すなわち、ステップS10において、RTG制御部50Bは、上述したコンテナ種別検出手段60の検出結果に基づき、特定コンテナCXであるか否かというコンテナの種別判定を行う。そして、この判定の結果、特定コンテナCXでない通常運転が実施される。また、ステップS2にて特定コンテナCXである判定したYESの場合には、以降のステップS1〜ステップS7に進み、特定コンテナCXについてのみ、載置面に接近した場合に降下速度を強制的に急減速させる制御を行う。
以上詳細に説明したように第2実施形態に係るタイヤ式門型クレーン1では、RTG制御部50Bが、コンテナの種類を検出するコンテナ種別検出手段60の検出結果に基づき、特定コンテナCXが検出された場合に、吊下機構5による吊り下ろしの強制減速の制御を行うようにしたので、当該特定コンテナCXの吊り下ろしを効率良く行うことができる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態を図9〜図12を参照して説明する。第3実施形態に示される、タイヤ式門型クレーン1及びタイヤ式門型クレーン1を用いたコンテナの吊下ろし方法が先の実施形態と異なるのは、発電用補助エンジン11に代えて、コンテナC1とほぼ同形状の電源コンテナ20をコンテナヤードY上に設けた点である。
電源コンテナ20は、図9に示すように、電源を供給する発電機21と、該発電機21に回生抵抗22及び端子箱23を介して電気的に接続されている給電ケーブル24と、該給電ケーブル24を軸心部に巻き取らせることで収納する給電ケーブル用リール25と、発電機21、回生抵抗22、端子箱23、給電ケーブル24及び給電ケーブル用リール25を収納する筐体26と、を備える。
発電機21には、電源コンテナ20の筐体26内で発電可能なように、発電用エンジンなどが用いられる。また、発電機21の発電によって発生する排ガスを排気するため、発電機21と外部とを直接連通する排気口26aと、筐体26内と外部とを連通する換気扇26bとがそれぞれ筐体26に設けられている。
給電ケーブル24は、先端に給電コネクタ24aを有しており、図5に示すように、脚部3の内側面に設けられ、かつ、クレーン電気制御部Eに電気的に接続された電源コンテナ用受電コネクタ7と接続可能である。即ち、タイヤ式門型クレーン1の電源コンテナ用受電コネクタ7と、給電ケーブル24とを接続することで、タイヤ式門型クレーン1のクレーン電気制御部Eに給電することが可能になる。
また、筐体26には、コンテナC1に用いられているものと同様の規格のコンテナを用いている。従って、電源コンテナ20の給電ケーブル24と、タイヤ式門型クレーン1の電源コンテナ用受電コネクタ7とを接続した後、単に、コンテナC1を積み降ろしするのと同様に吊下機構5を作動させるだけで、図5に示すように、電源コンテナ20を吊り下げることが可能となる。そして、電源コンテナ20を積み降ろしするために必要なスペースも、コンテナC1と同様のスペースがあればよい。
また、他の走行レーンLに配置されている電源コンテナ20をトレーラTによって運搬することで、他の走行レーンLと電源コンテナ20を共用することもできる。
次に、本実施形態におけるタイヤ式門型クレーン1の移動方法について、図1、図10、図11を用いて説明する。
本実施形態におけるタイヤ式門型クレーン1は、レーン内移動の際には、各走行レーンLに配置された外部電源10から給電させることで移動し、レーン間移動の際には、電源コンテナ20を搭載し、該電源コンテナ20から給電させることで移動するが、これについては、先の第1実施形態のタイヤ式門型クレーン1と同じなので詳細な説明を省略する。
レーン間移動の際には、まず、電源コンテナ20が載置されているコンテナ行列Cの一端側(図1にL1で示す位置)に、タイヤ式門型クレーン1を移動させる。続いて、タイヤ式門型クレーン1の受電ケーブル6を外部電源10から取り外し、タイヤ式門型クレーン1の電源コンテナ用受電コネクタ7と、電源コンテナ20の給電ケーブル24とを接続する。これにより、タイヤ式門型クレーン1のクレーン電気制御部Eへの給電元を外部電源10から電源コンテナ20へと切り替えることができる。
次に、タイヤ式門型クレーン1の吊下機構5を作動させることにより、図10に示すように、電源コンテナ20を吊り下げる。これにより、タイヤ式門型クレーン1は、外部電源10との位置関係にとらわれることなく、電源コンテナ20からの給電によりコンテナヤードY内を自在に移動可能となる。次に、タイヤ式門型クレーン1の走行手段2を作動させることにより、タイヤ式門型クレーン1をコンテナヤードY内においてレーン間移動が可能な位置に移動させる。そして、電源コンテナ20を吊り下げた状態で、走行手段2の方向調整機構をレーン内移動の方向から、レーン内移動と直角方向のレーン間移動の方向に調整後、走行駆動部を駆動させることで、レーン間移動を実施する。
目的の走行レーンLまで移動した後、走行手段2の方向調整機構により、走行車輪2aの向きをレーン間移動の方向から、レーン間移動と直角方向のレーン内移動の方向に90°回転させて調整する。次に、吊り下げた電源コンテナ20を、予め定めた電源置場L1(図1参照)に載置する。この際、RTG制御部50Cは、後述する制御フローを実施する。そして、タイヤ式門型クレーン1の電源コンテナ用受電コネクタ7を、電源コンテナ20の給電ケーブル24から取り外し、タイヤ式門型クレーン1の受電ケーブル6と外部電源10とを接続する。これにより、レーン間移動した先の走行レーンLにおいて、レーン内移動及びコンテナC1の積み降ろしが可能となる。
次に、図12に示す本実施形態に係わる制御ブロック図、及び図13に示す制御ブロック図のRTG制御部50Cで実行される制御フローについて説明する。
これらの制御ブロック図及び制御フローが、第2実施形態と構成を異にするのは、載置面に接近した場合に降下速度を強制的に急減速させる対象物となる特定コンテナを、通常型のコンテナC1ではなく、上記の電源コンテナ20とした点にある。
図12に示す制御ブロック図では、符号61で示すようにコンテナの種類を検出するコンテナ種別検出手段が設けられている。
また、RTG制御部50Cでは、コンテナ種別検出手段61の出力に基づき、特定コンテナである電源コンテナ20が検出された場合にのみ、吊下機構5による吊り下ろしの強制減速制御を行うように予め設定がなされている。
コンテナ種別検出手段61は、以下のような手段で特定コンテナである電源コンテナ20であるか否かを検出する。
すなわち、このコンテナ種別検出手段61では、タイヤ式門型クレーン1のクレーン電気制御部Eと接続された電源コンテナ用受電コネクタ7と、電源コンテナ20の給電ケーブル24とが接続されているか否かにより、吊下機構5に吊り下げられているコンテナが電源コンテナ20かを判定する。このときの判定は、電源コンテナ20の給電ケーブル24側から、電源コンテナ用受電コネクタ7側に電流が流れているか否かを検出することで行う。あるいは、電源コンテナ用受電コネクタ7に接触式のセンサなどを設けて、該センサの検出結果に基づいて、給電ケーブル24の接続の有無を検出するようにしても良い。
そして、上記のように構成されたRTG制御部50Cでは、図13の制御フローに示す処理を行う。
この制御フローは、第1実施形態に示される制御フローのステップS1〜ステップS7の前に、特定コンテナである電源コンテナ20であるか否かを検出するステップS20を行う点に特徴を有する。
すなわち、ステップS20において、RTG制御部50Cは、上述したコンテナ種別検出手段61からの検出結果に基づき、吊下機構5で吊り下げられているコンテナが、電源コンテナ20であるか否かというコンテナの種別判定を行う。そして、判定の結果、電源コンテナ20でない通常のコンテナC1であると判定したNOの場合には、ステップS21に進み、特別な制御は行わず、通常のオペレータによる操作に応じた運転を行う。また、ステップS20にて電源コンテナ20であると判定したYESの場合には、以降のステップS1〜ステップS7に進み、電源コンテナ20についてのみ、載置面に接近した場合に降下速度を強制的に急減速させる制御を行う。
以上詳細に説明したように第3実施形態に係るタイヤ式門型クレーン1では、特定のコンテナとして電源コンテナ20か否かを検出するようにした。そして、当該電源コンテナ20についてのみ上記制御フローによる吊り下ろし制御を実施するようにしたので、通常のコンテナについてはオペレータの操作に応じた吊り下ろしを行うとともに、内部に発電機が搭載されて取扱いにより慎重を要する電源コンテナ20については確実に衝撃を抑えつつ、効率的に吊り下ろしを行うことができる。
なお、上記コンテナ種別検出手段61では、タイヤ式門型クレーン1の電源コンテナ用受電コネクタ7と、電源コンテナ20の給電ケーブル24との接続の有無により、吊下機構5に吊り下げられているコンテナが電源コンテナ20か否かを判定したが、以下の(1)〜(3)に示す手段で、コンテナが電源コンテナ20か否かを判定しても良い。
(1)タイヤ式門型クレーン1をレーン間移動させた後で、レーン内移動に移行した場合において、吊下機構5に(最初に)吊り下げられているコンテナを、電源コンテナ20と見なす。すなわち、上記実施形態の場合には、レーン間移動させる際の給電は電源コンテナ20から行われるので、レーン内移動に移行した後で、吊下機構5に最初に吊り下げられているコンテナは電源コンテナ20であるとみなすことができる。なお、レーン内移動に移行したとする判断は、走行手段2の方向調整機構により、レーン間移動の横方向から、レーン間移動と直角方向のレーン内移動の縦方向に、走行車輪2aの向きが90°変化したかを(例えばエンコーダの出力、角度センサ等で)検出することで判断することができる。
(2)第2実施形態の図6に示すように、特定コンテナとして電源コンテナ20に被検出子30を設け、吊下機構5のツイストロック機構5bに、該電源コンテナ20に被検出子30を検出する非接触型のセンサ5eを設ける。そして、該非接触型のセンサ5eによる被検出子30の検出によって、吊下機構5に、該電源コンテナ20に吊り下げられたか否かを判定する。
(3)受電ケーブル6の外部電源用受電コネクタ6bから外部電源10から外れているか否かを判別し、外部電源用受電コネクタ6bから外部電源10から外れている場合に、吊下機構5に吊り下げられているコンテナが電源コンテナ20と見なす。このときの判定は、外部電源10からの電流が受電ケーブル6の外部電源用受電コネクタ6bに流れているか否かを検出することで行うことができる。
なお、上記第1〜第3の実施形態では、タイヤ式門型クレーン1を例に上げて説明したが、クレーンの形状は門型であることに限定されるものではない。片脚クレーン、アームクレーンなどのクレーンにも適用可能である。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
本発明の第1実施形態に係るタイヤ式門型クレーンシステムの全体図である。 図1に示すタイヤ式門型クレーンシステムにおいて、タイヤ式門型クレーンを正面から見た図である。 図2に示すタイヤ式門型クレーンシステムにおいて、タイヤ式門型クレーンがコンテナを吊り下げた様子を正面から見た図である。 本発明の第1実施形態に係わる制御ブロック図である。 図4のRTG制御部50Aで実行される制御フローである。 特定コンテナを検出するための検出手段の一例を示す図 本発明の第2実施形態に係わる制御ブロック図である。 図7のRTG制御部50Bで実行される制御フローである。 本発明に係る電源コンテナを示す図である。 本発明に係るタイヤ式門型クレーンが図9に示す電源コンテナを搭載した様子を正面から見た図である。 本発明に係るタイヤ式門型クレーンシステムの移動方法を説明するための一工程図であって、タイヤ式門型クレーンを正面から見た図である。 本発明の第3実施形態に係わる制御ブロック図である。 図12のRTG制御部50Cで実行される制御フローである。
符号の説明
1 タイヤ式門型クレーン(クレーン)
1A クレーン本体
5 吊下機構
20 電源コンテナ(特定コンテナ)
21 発電機
50A〜50C RTG制御部
12 距離センサ(載置面検出手段)
13 スキャン式距離センサ(載置面検出手段)
54 コンテナ吊下げ検出手段(コンテナ検出手段)
60、61 コンテナ種別検出手段(コンテナ検出手段)
C1 コンテナ
CX 特定コンテナ
H2 吊り下ろし距離

Claims (7)

  1. クレーン本体と、
    該クレーン本体に設けられて載置面へのコンテナの吊り下ろし、吊り上げを行う吊下機構と、
    前記載置面への前記コンテナの吊り下ろし速度、及び前記載置面から前記コンテナの下面までの吊り下ろし距離を監視し、前記吊り下ろし速度と予め設定された減速度とに基づき算出される停止距離が、前記吊り下ろし距離よりも大きい場合には、前記吊下機構による吊り下ろしを強制減速させる制御手段と、
    前記コンテナの種類を検出するコンテナ検出手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記コンテナ検出手段によって特定のコンテナが検出された場合に、前記吊下機構による吊り下ろしの強制減速の制御を行い、
    前記特定のコンテナは、コンテナ本体内部に発電機が搭載されて給電ケーブルを介して前記クレーン本体に設けられたクレーン電気制御部に電力を供給する電源コンテナであり、
    前記コンテナ検出手段は、該電源コンテナの前記給電ケーブルと前記クレーン電気制御部との接続の有無を検出することによって、特定コンテナか否かを検出することを特徴とするクレーン。
  2. 前記載置面の高さを検出する載置面検出手段を備え、
    前記制御手段は、該載置面検出手段の検出結果と、前記吊下機構から取得する前記コンテナの吊り下ろし量とに基づいて前記吊り下ろし距離を算出することを特徴とする請求項1記載のクレーン。
  3. 前記コンテナ検出手段は、さらに前記吊下機構による前記電源コンテナの吊り下げの有無を検出し、
    前記制御手段は、前記コンテナ検出手段の検出結果に基づき、前記電源コンテナが給電ケーブルによりクレーン電気制御部と接続されていると判別し、かつ、前記吊下機構が前記電源コンテナを吊り下げていると判別した場合に、前記吊下機構による吊り下ろしの強制減速の制御を行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のクレーン。
  4. 前記電源コンテナからの電力の供給により駆動可能であるタイヤ式門型クレーンであることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のクレーン。
  5. クレーン本体と、該クレーン本体に設けられて載置面へのコンテナの吊り下ろし、吊り上げを行う吊下機構と、を有するクレーンによるコンテナの吊り下ろし方法であって、
    コンテナの種類を検出するコンテナ検出手段の検出結果に基づき、特定のコンテナである否かを判別し、該コンテナが特定コンテナである場合であって、前記吊下機構によるコンテナの載置面へのコンテナの吊り下ろし速度、及び該載置面からコンテナの下面までの吊り下ろし距離を監視し、前記吊り下ろし速度と予め設定された減速度とに基づき算出される停止距離が、前記吊り下ろし距離よりも大きい場合には、吊下機構による吊り下ろしを強制減速させ
    前記特定のコンテナとして、コンテナ本体内部に発電機が搭載されて給電ケーブルを介してクレーン本体に設けられたクレーン電気制御部に電力を供給する電源コンテナが用いられ、
    該電源コンテナの給電ケーブルと、クレーン本体のクレーン電気制御部との接続の有無を検出することによって、特定コンテナか否かを検出することを特徴とするクレーンによるコンテナの吊り下ろし方法。
  6. コンテナが載置される載置面の高さを検出し、この載置面の高さデータと、前記吊下機構から取得されるコンテナの吊り下ろし量とに基づいて、該吊下機構の吊り下ろし距離を算出することを特徴とする請求項5に記載のクレーンによるコンテナの吊り下ろし方法。
  7. 前記電源コンテナが、給電ケーブルを介してクレーン本体のクレーン電気制御部と接続されているか否かを判別するとともに、前記吊下機構が該電源コンテナを吊り下げているか否かを判別し、これら判別結果に基づき、前記電源コンテナが給電ケーブルを介してクレーン本体のクレーン電気制御部と接続され、かつ前記吊下機構が当該電源コンテナを吊り下げている場合に、前記吊下機構により当該電源コンテナの吊り下ろしの強制減速の制御を行うことを特徴とする請求項5または請求項6に記載のクレーンによるコンテナの吊り下ろし方法。
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