JP4958971B2 - カルバミン酸エステルおよび芳香族ヒドロキシ化合物を含む組成物を用いるイソシアネートの製造方法、ならびにカルバミン酸エステル移送用および貯蔵用組成物 - Google Patents
カルバミン酸エステルおよび芳香族ヒドロキシ化合物を含む組成物を用いるイソシアネートの製造方法、ならびにカルバミン酸エステル移送用および貯蔵用組成物 Download PDFInfo
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Description
第2に、ホスゲン法においては、腐食性の高い塩化水素が大量に副生するため、該塩化水素を除害するためのプロセスが必要となる上、製造されたイソシアネートには多くの場合加水分解性塩素が含有されることになり、ホスゲン法で製造されたイソシアネートを使用した場合に、ポリウレタン製品の耐候性、耐熱性に悪影響を及ぼす場合がある。
R’は、1価の有機残基を表し、
xは、1以上の整数を表す。)
これらの副反応は、カルバミン酸エステルの収率低下を招くばかりでなく、特にカルバミン酸エステルを取り扱う場合においては、ポリマー状固形物が析出し、移送ラインを閉塞させたり、貯槽に蓄積されたりする場合があった。
特許文献1には、芳香族ウレタン(芳香族イソシアネートとヒドロキシ化合物との反応物に相当するカルバミン酸エステル)を、有機溶媒と共存させる芳香族ウレタンの貯蔵または輸送方法が開示されている。これは、芳香族ウレタンに対して1〜10重量倍の、該ウレタンおよび該ウレタンに対応するイソシアネートに対して不活性である有機溶媒を存在させることを特徴とするが、当該方法においてもウレタンの減少を抑制することはできず、構造不明物の生成量も多い。
このように、カルバミン酸エステルを変性させることなく移送したり貯蔵したりする方法については、未だに課題が残されている。
特許文献3の記載によれば、脂肪族ジウレタンおよび/または脂環式ジウレタンおよび/または脂肪族ポリウレタンおよび/または脂環式ポリウレタンは、脂肪族第1級ジアミンおよび/または脂環式第1級ジアミンおよび/または脂肪族第1級ポリアミンおよび/または脂環式第1級ポリアミンをO−アルキルカルバメートと、アルコールの存在下にアミンのNH2基:カルバメート:アルコールの比1:0.8〜10:0.25〜50で160℃〜300℃で、触媒の存在下または不存在下で反応させ、かつ必要に応じて生じるアンモニアを除去することによって得られる。
特許文献3の記載によれば、脂肪族ジウレタンおよび/または脂環式ジウレタンおよび/または脂肪族ポリウレタンおよび/または脂環式ポリウレタンは、脂肪族第1級ジアミンおよび/または脂環式第1級ジアミンおよび/または脂肪族第1級ポリアミンおよび/または脂環式第1級ポリアミンをO−アルキルカルバメートと、アルコールの存在下にアミンのNH2基:カルバメート:アルコールの比1:0.8〜10:0.25〜50で160℃〜300℃で、触媒の存在下または不存在下で反応させ、かつ必要に応じて生じるアンモニアを除去することによって得られる。生じるジウレタンおよび/またはポリウレタンは、必要に応じて、相応するジイソシアネートおよび/または高官能価ポリイソシアネートに変換することができる。熱分解についての詳細な反応条件は、当該特許文献には記載されていない。
(環式)脂肪族、ならびに殊に芳香族のモノウレタンおよびジウレタンの熱分解により対応するイソシアネートおよびアルコールを生成する方法は、いくつかが知られており、気相中で高温下において実施する方法や、液相中で比較的に低い温度条件下で実施する方法があるが、反応混合物が、例えば、上記した副反応を生起し、反応器および回収装置中で、沈殿物、ポリマー状物質および閉塞物を形成したり、また該物質が反応器壁面へ固着物を形成する場合があり、長い期間に亘ってイソシアネートを製造する場合には経済的効率が悪い。
[1] カルバミン酸エステルと芳香族ヒドロキシ化合物とを含む組成物を用いてイソシアネートを製造する製造方法であって、
該組成物を、該カルバミン酸エステルの熱分解反応がおこなわれる反応器に移送する工程を含み、
該カルバミン酸エステルを構成するエステル基のモル数;A
該芳香族ヒドロキシ化合物のモル数;B
のAに対するBの比率が0.1〜50の範囲であり、
該カルバミン酸エステルの融点が200℃以下であり、
該芳香族ヒドロキシ化合物の融点が190℃以下である、
イソシアネートを製造する製造方法、
[2] 以下の工程(1)、工程(3)、工程(4)および工程(5)を含む工程、または、工程(2)、工程(3)、工程(4)および工程(5)を含む工程、によりイソシアネートを製造する前項[1]記載の製造方法;
工程(1):アミン化合物と炭酸エステルとを反応させて、カルバミン酸エステルとアルコールと炭酸エステルを含有する混合物を得る工程、
工程(2):アミン化合物と尿素とアルコールとを反応させて、カルバミン酸エステルとアルコールと尿素化合物とを含有する混合物を得る工程、
工程(3):工程(1)または工程(2)の該混合物と芳香族ヒドロキシ化合物とを用いて、該混合物に含有されるアルコール、および、炭酸エステルまたは尿素を分離して、該カルバミン酸エステルと芳香族ヒドロキシ化合物とを含む組成物を製造する工程、
工程(4):工程(3)で得られる該組成物を、液体の状態で工程(5)が実施される反応器に移送する工程、
工程(5):工程(4)で移送した該組成物を用いてイソシアネートを製造する工程、
[3] 芳香族ヒドロキシ化合物の標準沸点が、カルバミン酸エステルのエステル基を構成するRO(Rはアルキル基を表し、Oは酸素原子を表す)に水素原子が付加した構造を有する化合物ROHの標準沸点よりも高い前項[2]記載の製造方法、
[4] 該芳香族ヒドロキシ化合物の標準沸点が、カルバミン酸エステルのエステル基を構成する基RO(Rはアルキル基を表し、Oは酸素原子を表す)がカルボニル基を介して結合した構造を有する化合物ROCOORの標準沸点よりも高い前項[3]記載の製造方法、
[5] 工程(3)が、工程(1)または工程(2)の混合物と、芳香族ヒドロキシ化合物との混合物から、アルコール、および、炭酸エステルまたは尿素を分離し、カルバミン酸エステルと芳香族ヒドロキシ化合物とを含む組成物を得る工程である、前項[4]記載の製造方法、
[6] 工程(3)が蒸留塔においておこなわれ、工程(1)または工程(2)の該混合物を、芳香族ヒドロキシ化合物との混合物として蒸留塔に供給し、塔頂から、アルコール、および、炭酸エステルまたは尿素を回収し、塔底より、カルバミン酸エステルと芳香族ヒドロキシ化合物とを含む組成物を得る工程である、前項[5]記載の製造方法、
[7] 工程(3)が、工程(1)または工程(2)の混合物から、一部または全部のアルコール、および/または、一部の、炭酸エステルまたは尿素を分離して得られる混合物と、芳香族ヒドロキシ化合物とを混合して混合液を得、該混合液から、炭酸エステルまたは尿素を分離する工程である、前項[6]記載の製造方法、
[8] 工程(3)が蒸留塔においておこなわれ、下記の工程(3−1)および工程(3−2)を含む工程である前項[7]記載の製造方法:
工程(3−1):工程(1)または工程(2)の混合物を蒸留塔に供給し、塔頂から、アルコール、および/または、炭酸エステルまたは尿素を回収し、塔底より、カルバミン酸エステルと、アルコール、および/または、炭酸エステルまたは尿素を含有する混合液を回収する工程、
工程(3−2);工程(3−1)の混合液を、芳香族ヒドロキシ化合物との混合物として蒸留塔に供給し、塔頂からアルコール、および/または、炭酸エステルまたは尿素を回収し、塔底より、カルバミン酸エステルと芳香族ヒドロキシ化合物とを含む組成物を回収する工程、
[9] 工程(3)で分離した炭酸エステルまたは尿素を、工程(1)の炭酸エステル、または工程(2)の尿素として再利用する工程を含む前項[2]記載の製造方法、
[10] 工程(4)が180℃以下でおこなわれる前項[2]記載の製造方法、
[11] 工程(5)が、工程(4)の組成物に含有されるカルバミン酸エステルを熱分解反応に付す工程であって、該熱分解反応によって生成する低沸点成分を、気体成分として、該熱分解反応がおこなわれる反応器から回収し、カルバミン酸エステルおよび/または芳香族ヒドロキシ化合物を含有する混合物の一部または全部を、該反応器の底部から回収する工程である前項[2]記載の製造方法、
[12] 該低沸点成分が、カルバミン酸エステルに由来するアルコールである前項[11]記載の製造方法、
[13] 工程(5)が、工程(4)の該組成物を加熱して、該組成物に含有されるカルバミン酸エステルと芳香族ヒドロキシ化合物とを反応させて、該芳香族ヒドロキシ化合物に由来する基を有するカルバミン酸アリールを得、次いで、該カルバミン酸アリールを熱分解反応に付してイソシアネートを製造する工程である前項[2]記載の製造方法、
[14] 工程(5)が、次の工程(5−1)および工程(5−2)を含む前項[13]記載の製造方法;
工程(5−1):工程(4)の該組成物に含有されるカルバミン酸エステルと芳香族ヒドロキシ化合物とを反応させて、生成する低沸点成分を気体成分として回収し、該カルバミン酸アリールと該芳香族ヒドロキシ化合物とを含む反応液を、該反応がおこなわれる反応器底部から取り出す工程、
工程(5−2):工程(5−1)の反応液を、熱分解反応がおこなわれる反応器に供給して該カルバミン酸アリールを熱分解反応に付し、生成するイソシアネートと芳香族ヒドロキシ化合物のうち、少なくとも一方の化合物を気体成分として回収し、気体成分として回収されない、イソシアネートおよび/または芳香族ヒドロキシ化合物および/またはカルバミン酸アリールを含有する混合液の一部または全部を該反応器底部から回収する工程、
[15] 工程の(5−1)の低沸点成分が、該カルバミン酸エステルに由来するアルコールである前項[14]記載の製造方法、
[16] 前項11]記載の、カルバミン酸エステルおよび/または芳香族ヒドロキシ化合物を含有する混合物、または、前項[14]記載の工程(5−1)の反応液、前項[14]記載の工程(5−2)で反応器底部から回収された混合液および/または気体成分として回収された化合物から、芳香族ヒドロキシ化合物を回収し、該芳香族ヒドロキシ化合物を工程(3)の芳香族ヒドロキシ化合物として再利用する前項[11]または[14]の何れか一項に記載の製造方法、
[17] 前項[2]記載の工程(3)で分離されるアルコール、および/または、前項[10]および/または前項[13]のアルコールを、前項[2]記載の工程(2)におけるアルコールの一部または全部として使用する前項[2]記載の製造方法、
[18] 該芳香族ヒドロキシ化合物の分子量が、120〜370の範囲である前項[4]記載の製造方法、
[19] 該芳香族ヒドロキシ化合物が、該芳香族ヒドロキシ化合物を構成する芳香族炭化水素環に直接結合するヒドロキシル基を1つ有する化合物である前項[18]記載の製造方法、
[20] 該芳香族ヒドロキシ化合物が、下記式(5)で表される、少なくとも1つの置換基R1を有する芳香族ヒドロキシ化合物である前項[19]記載の製造方法:
環Aは、置換基を有してもよい、炭素数6〜20の芳香族炭化水素環を表し、単環でも複数環でもよく、
R1は、炭素、酸素、窒素からなる群から選ばれる原子を含む、炭素数1〜20の脂肪族基、炭素数1〜20の脂肪族アルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数7〜20のアラルキル基、または炭素数7〜20のアラルキルオキシ基を表し、更にR1は、Aと結合して環構造を形成してもよい。)、
[21] 該芳香族ヒドロキシ化合物が、環Aが、ベンゼン環、ナフタレン環およびアントラセン環からなる群から選ばれる少なくとも1つの構造を含有する構造である前項[20]記載の製造方法、
[22] 該芳香族ヒドロキシ化合物が、下記式(6)で表される化合物である前項[21]記載の製造方法:
R2、R3、R4、R5およびR6は、各々独立に、水素原子、もしくは、炭素、酸素、窒素からなる群から選ばれる原子を含む、炭素数1〜20の脂肪族基、炭素数1〜20の脂肪族アルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数7〜20のアラルキル基、または炭素数7〜20のアラルキルオキシ基を表し、R2、R3、R4、R5およびR6のうち、少なくとも1つは水素原子以外である。)、
[23] 該芳香族ヒドロキシ化合物が、上記式(6)で表される化合物のうち、R2が水素原子ではない化合物である前項[21]記載の製造方法、
[24] 該芳香族ヒドロキシ化合物が、上記式(6)で表される化合物のうち、R2とR6を構成する炭素原子の合計数が2〜20である前項[23]記載の製造方法、
[25] 工程(1)のアミン化合物がポリアミン化合物である前項[2]記載の製造方法、
[26] 該アミン化合物が、下記式(7)で表される化合物である前項[25]記載の製造方法、
R7は、炭素、酸素から選ばれる原子を含む、炭素数1〜20の脂肪族基および炭素数6〜20の芳香族基からなる群から選ばれる1つの基であって、nに等しい原子価を有する基を表し、
nは、2〜10の整数である。)
[27] 該ポリアミン化合物が、式(7)においてnが2であるジアミン化合物である前項[26]記載の製造方法、
[28] 該ジアミン化合物が、式(7)において、R7が、炭素、酸素から選ばれる原子を含む、炭素数1〜20の脂肪族基である化合物である前項[27]記載の製造方法、
[29] 該ジアミン化合物が、下記式(8)、(9)および(10)からなる群から選ばれる少なくとも1つの化合物である前項[28]記載の製造方法、
[31] 該炭酸エステルが、以下の工程(A)および工程(B)を含む工程によって製造される前項[30]記載の製造方法:
工程(A):スズ−酸素−炭素結合を有する有機スズ化合物と二酸化炭素とを反応させて炭酸エステルを含有する反応混合物を得る工程、
工程(B):該反応混合物から該炭酸エステルを分離するとともに残留液を得る工程、
[32] 前項[31]記載の工程(A)および工程(B)に加えて、以下の工程(C)および工程(D)をおこなう前項[31]記載の製造方法:
工程(C):工程(B)で得られた該残留液とアルコールを反応させて、スズ−酸素−炭素結合を有する有機スズ化合物と水を形成し、該水を反応系より除去する工程、
工程(D):工程(C)で得られたスズ−酸素−炭素結合を有する該有機スズ化合物を、工程(A)のスズ−酸素−炭素結合を有する有機スズ化合物として再利用する工程、
[33] 前項[2]記載の工程(3)で分離されるアルコール、および/または、前項[10]および/または前項[13]のアルコールを、前項[32]記載の工程(C)におけるアルコールの一部または全部として使用する前項[32]記載の製造方法、
[34] 工程(1)のアルコールが、炭酸エステルに由来するアルキル基を有するアルコールである前項[2]記載の製造方法、
[35] 工程(1)のアミン化合物と炭酸エステルとの反応が、金属アルコキシド化合物存在下におこなわれる前項[2]記載の製造方法、
[36] 該金属アルコキシド化合物が、アルカリ金属またはアルカリ土類金属のアルコキシド化合物である前項[35]記載の製造方法、
[37] 該炭酸エステルを構成するアルキル基と、該金属アルコキシド化合物を構成するアルキル基が同一である前項[36]記載の製造方法、
[38] 工程(2)のアルコールが、下記式(12)で表される化合物である前項[2]記載の製造方法:
R9は、直鎖状または分岐鎖状の炭素数1〜10のアルキル基を表す。)、
[39] 該カルバミン酸エステルが、ポリカルバミン酸エステルである前項[2]記載の製造方法、
[40] 該ポリカルバミン酸エステルが、下記式(13)で表される化合物である前項[39]記載の製造方法、
R7は、上記定義した基を表し、
R11は、炭素、酸素から選ばれる原子を含む、炭素数1〜10の脂肪族基または芳香族基を表し、
nは、2〜10の整数である。)
[41] 該ポリカルバミン酸エステルが、式(13)で表される化合物のうち、nが2である化合物である前項[40]記載の製造方法、
[42] 該ポリカルバミン酸エステルが、式(13)で表される化合物のうち、R11が炭素、酸素から選ばれる原子を含む、炭素数1〜10の脂肪族基である前項[41]記載の製造方法、
[43] 該ポリカルバミン酸エステルが、式(13)で表される化合物のうち、R7が、炭素数1〜20のアルキル基、および炭素数5〜20のシクロアルキル基からなる群から選ばれる1つの基である化合物である前項[42]記載の製造方法、
[44] 該ポリカルバミン酸エステルが、下記式(14)、(15)、および(16)で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物である前項[43]記載の製造方法:
R11は上記定義した基である。)。
を提供する。
[45] カルバミン酸エステルと芳香族ヒドロキシ化合物とを含む、カルバミン酸エステル移送用および貯蔵用組成物であって、
該カルバミン酸エステルを構成するエステル基のモル数;A
該芳香族ヒドロキシ化合物のモル数;B
のAに対するBの比率が0.1〜50の範囲であり、
該カルバミン酸エステルの融点が200℃以下であり、
該芳香族ヒドロキシ化合物の融点が190℃以下である、
カルバミン酸エステル移送用および貯蔵用組成物、
を提供する。
本実施の形態におけるカルバミン酸エステルと芳香族ヒドロキシ化合物とを含む組成物は、
該組成物中に含有される、カルバミン酸エステルを構成するエステル基のモル数;A
該組成物中に含有される芳香族ヒドロキシ化合物のモル数;B
のAに対するBの比率(B/A)が、好ましくは0.1〜50の範囲であり、かつ、該組成物の融点が150℃以下である。本実施の形態の好ましい態様では、前記組成物は、カルバミン酸エステル移送用および貯蔵用組成物である。
本実施の形態におけるカルバミン酸エステルとしては、特に限定されないが、好ましくは、ポリカルバミン酸エステルである。ポリカルバミン酸エステルとしては、下記式(17)で表わされる化合物を挙げることができる。
R7は、炭素、酸素から選ばれる原子を含む、炭素数1〜20の脂肪族基および炭素数6〜20の芳香族基からなる群から選ばれる1つの基であって、nに等しい原子価を有する基を表し、
R11は、炭素、酸素から選ばれる原子を含む、炭素数1〜10の脂肪族基または芳香族基を表し、
nは、2〜10の整数である。)
上記式(17)において、R11は、炭素、酸素から選ばれる原子を含む炭素数1〜10の脂肪族基が好ましく、より好ましくは、炭素数1〜10の炭化水素基である。このようなR11の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基(各異性体)、ブチル基(各異性体)、ペンチル基(各異性体)、ヘキシル基(各異性体)、ヘプチル基(各異性体)、オクチル基(各異性体)等の、該基を構成する炭素原子の数が1〜10の整数より選ばれる数であるアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等の、該基を構成する炭素原子の数が5〜10の整数より選ばれる数であるシクロアルキル基が挙げられる。
上記式(17)におけるR7は、より好ましくは、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数5〜20のシクロアルキル基が挙げられ、このようなR7の例としては、メチレン、ジメチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、オクタメチレン等の直鎖炭化水素基;シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、ビス(シクロヘキシル)アルカン等の無置換の脂環式炭化水素基;メチルシクロペンタン、エチルシクロペンタン、メチルシクロヘキサン(各異性体)、エチルシクロヘキサン(各異性体)、プロピルシクロヘキサン(各異性体)、ブチルシクロヘキサン(各異性体)、ペンチルシクロヘキサン(各異性体)、ヘキシルシクロヘキサン(各異性体)等のアルキル置換シクロヘキサン;ジメチルシクロヘキサン(各異性体)、ジエチルシクロヘキサン(各異性体)、ジブチルシクロヘキサン(各異性体)等のジアルキル置換シクロヘキサン;1,5,5−トリメチルシクロヘキサン、1,5,5−トリエチルシクロヘキサン、1,5,5−トリプロピルシクロヘキサン(各異性体)、1,5,5−トリブチルシクロヘキサン(各異性体)等のトリアルキル置換シクロヘキサン;トルエン、エチルベンゼン、プロピルベンゼン等のモノアルキル置換ベンゼン;キシレン、ジエチルベンゼン、ジプロピルベンゼン等のジアルキル置換ベンゼン;ジフェニルアルカン、ベンゼン等の芳香族炭化水素等が挙げられる。中でも、ヘキサメチレン、フェニレン、ジフェニルメタン、トルエン、シクロヘキサン、キシレニル、メチルシクロヘキサン、イソホロンおよびジシクロヘキシルメタン基が好ましく使用される。
R11は上記定義した基である。)
本実施の形態における芳香族ヒドロキシ化合物は、特に制限されないが、好ましくは、該芳香族ヒドロキシ化合物の標準沸点が、上記式(17)で表される、カルバミン酸エステルのエステル基を構成するR11O(Oは酸素原子を表す)に水素原子が付加した構造を有する化合物R11OHの標準沸点よりも高い芳香族ヒドロキシ化合物であり、より好ましくは、標準沸点がR11OHよりも20℃以上高い芳香族ヒドロキシ化合物であり、さらに好ましくは、標準沸点がR11OHよりも50℃以上高い芳香族ヒドロキシ化合物である。ここでいう「標準沸点」とは、1気圧下での沸点を指す。
環Aは、置換基を有してもよい、炭素数6〜20の芳香族炭化水素環を表し、単環でも複数環でもよく、
R1は、炭素、酸素、窒素からなる群から選ばれる原子を含む、炭素数1〜20の脂肪族基、炭素数1〜20の脂肪族アルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数7〜20のアラルキル基または炭素数7〜20のアラルキルオキシ基を表し、更にR1は、Aと結合して環構造を形成してもよい。)
R2、R3、R4、R5およびR6は、各々独立に、水素原子、または、炭素、酸素、窒素からなる群から選ばれる原子を含む、炭素数1〜20の脂肪族基、炭素数1〜20の脂肪族アルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数7〜20のアラルキル基もしくは炭素数7〜20のアラルキルオキシ基を表し、
R2、R3、R4、R5およびR6のうち、少なくとも1つは水素原子以外である。)
フェノール(各異性体)、ジドデシルデシルフェノール(各異性体)、ジドデシルドデシルフェノール(各異性体)、ジドデシルフェニルフェノール(各異性体)、ジドデシルフェノキシフェノール(各異性体)、ジドデシルクミルフェノール(各異性体)、ジフェニルメチルフェノール(各異性体)、ジフェニルエチルフェノール(各異性体)、ジフェニルプロピルフェノール(各異性体)、ジフェニルブチルフェノール(各異性体)、ジフェニルペンチルフェノール(各異性体)、ジフェニルヘキシルフェノール(各異性体)、ジフェニルヘプチルフェノール(各異性体)、ジフェニルオクチルフェノール(各異性体)、ジフェニルノニルフェノール(各異性体)、ジフェニルデシルフェノール(各異性体)、ジフェニルドデシルフェノール(各異性体)、ジフェニルフェノキシフェノール(各異性体)、ジフェニルクミルフェノール(各異性体)、ジフェノキシメチルフェノール(各異性体)、ジフェノキシエチルフェノール(各異性体)、ジフェノキシプロピルフェノール(各異性体)、ジフェノキシブチルフェノール(各異性体)、ジフェノキシペンチルフェノール(各異性体)、ジフェノキシヘキシルフェノール(各異性体)、ジフェノキシヘプチルフェノール(各異性体)、ジフェノキシオクチルフェノール(各異性体)、ジフェノキシノニルフェノール(各異性体)、ジフェノキシデシルフェノール(各異性体)、ジフェノキシドデシルフェノール(各異性体)、ジフェノキシフェニルフェノール(各異性体)、ジフェノキシクミルフェノール(各異性体)、ジクミルメチルフェノール(各異性体)、ジクミルエチルフェノール(各異性体)、ジクミルプロピルフェノール(各異性体)、ジクミルブチルフェノール(各異性体)、ジクミルペンチルフェノール(各異性体)、ジクミルヘキシルフェノール(各異性体)、ジクミルヘプチルフェノール(各異性体)、ジクミルオクチルフェノール(各異性体)、ジクミルノニルフェノール(各異性体)、ジクミルデシルフェノール(各異性体)、ジクミルドデシルフェノール(各異性体)、ジクミルフェニルフェノール(各異性体)、ジクミルフェノキシフェノール(各異性体)、メチルエチルプロピルフェノール(各異性体)、メチルエチルブチルフェノール(各異性体)、メチルエチルペンチルフェノール(各異性体)、メチルエチルヘキシルフェノール(各異性体)、メチルエチルヘプチルフェノール(各異性体)、メチルエチルオクチルフェノール(各異性体)、メチルエチルノニルフェノール(各異性体)、メチルエチルデシルフェノール(各異性体)、メチルエチルドデシルフェノール(各異性体)、メチルエチルフェニルフェノール(各異性体)、メチルエチルフェノキシフェノール(各異性体)、メチルエチルクミルフェノール(各異性体)、メチルプロピルメチルプロピルブチルフェノール(各異性体)、メチルプロピルペンチルフェノール(各異性体)、メチルプロピルヘキシルフェノール(各異性体)、メチルプロピルヘプチルフェノール(各異性体)、メチルプロピルオクチルフェノール(各異性体)、メチルプロピルノニルフェノール(各異性体)、メチルプロピルデシルフェノール(各異性体)、メチルプロピルドデシルフェノール(各異性体)、メチルプロピルフェニルフェノール(各異性体)、メチルプロピルフェノキシフェノール(各異性体)、メチルプロピルクミルフェノール(各異性体)、メチルブチルペンチルフェノール(各異性体)、メチルブチルヘキシルフェノール(各異性体)、メチルブチルヘプチルフェノール(各異性体)、メチルブチルオクチルフェノール(各異性体)、メチルブチルノニルフェノール(各異性体)、メチルブチルデシルフェノール(各異性体)、メチルブチルドデシルフェノール(各異性体)、メチルブチルフェニルフェノール(各異性体)、メチルブチルフェノキシフェノール(各異性体)、メチルブチルクミルフェノール(各異性体)、メチルペンチルヘキシルフェノール(各異性体)、メチルペンチルヘプチルフェノール(各異性体)、メチルペンチルオクチルフェノール(各異性体)、メチルペンチルノニルフェノール(各異性体)、メチルペンチルデシルフェノール(各異性体)、メチルペンチルドデシルフェノール(各異性体)、メチルペンチルフェニルフェノール(各異性体)、メチルペンチルフェノキシフェノール(各異性体)、メチルペンチルクミルフェノール(各異性体)、メチルヘキシルヘプチルフェノール(各異性体)、メチルヘキシルオクチルフェノール(各異性体)、メチルヘキシルノニルフェノール(各異性体)、メチルヘキシルデシルフェノール(各異性体)、メチルヘキシルドデシルフェノール(各異性体)、メチルヘキシルフェニルフェノール(各異性体)、メチルヘキシルフェノキシフェノール(各異性体)、メチルヘキシルクミルフェノール(各異性体)、エチルプロピルブチルフェノール(各異性体)、エチルプロピルペンチルフェノール(各異性体)、エチルプロピルヘキシルフェノール(各異性体)、エチルプロピルヘプチルフェノール(各異性体)、エチルプロピルオクチルフェノール(各異性体)、エチルプロピルノニルフェノール(各異性体)、エチルプロピルデシルフェノール(各異性体)、エチルプロピルドデシルフェノール(各異性体)、エチルプロピルフェニルフェノール(各異性体)、エチルプロピルフェノキシフェノール(各異性体)、エチルプロピルクミルフェノール(各異性体)、エチルブチルフェノール(各異性体)、エチルブチルペンチルフェノール(各異性体)、エチルブチルヘキシルフェノール(各異性体)、エチルブチルヘプチルフェノール(各異性体)、エチルブチルオクチルフェノール(各異性体)、エチルブチルノニルフェノール(各異性体)、エチルブチルデシルフェノール(各異性体)、エチルブチルドデシルフェノール(各異性体)、エチルブチルフェニルフェノール(各異性体)、エチルブチルフェノキシフェノール(各異性体)、エチルブチルクミルフェノール(各異性体)、エチルペンチルヘキシルフェノール(各異性体)、エチルペンチルヘプチルフェノール(各異性体)、エチルペンチルオクチルフェノール(各異性体)、エチルペンチルノニルフェノール(各異性体)、エチルペンチルデシルフェノール(各異性体)、エチルペンチルドデシルフェノール(各異性体)、エチルペンチルフェニルフェノール(各異性体)、エチルペンチルフェノキシフェノール(各異性体)、エチルペンチルクミルフェノール(各異性体)、エチルヘキシルヘプチルフェノール(各異性体)、エチルヘキシルオクチルフェノール(各異性体)、エチルヘキシルノニルフェノール(各異性体)、エチルヘキシルデシルフェノール(各異性体)、エチルヘキシルドデシルフェノール(各異性体)、エチルヘキシルフェニルフェノール(各異性体)、エチルヘキシルフェノキシフェノール(各異性体)、エチルヘキシルクミルフェノール(各異性体)、エチルヘプチルオクチルフェノール(各異性体)、エチルヘプチルノニルフェノール(各異性体)、エチルヘプチルデシルフェノール(各異性体)、エチルヘプチルドデシルフェノール(各異性体)、エチルヘプチルフェニルフェノール(各異性体)、エチルヘプチルフェノキシフェノール(各異性体)、エチルヘプチルクミルフェノール(各異性体)、エチルオクチルフェノール(各異性体)、エチルオクチルノニルフェノール(各異性体)、エチルオクチルデシルフェノール(各異性体)、エチルオクチルドデシルフェノール(各異性体)、エチルオクチルフェニルフェノール(各異性体)、エチルオクチルフェノキシフェノール(各異性体)、エチルオクチルクミルフェノール(各異性体)、エチルノニルデシルフェノール(各異性体)、エチルノニルドデシルフェノール(各異性体)、エチルノニルフェニルフェノール(各異性体)、エチルノニルフェノキシフェノール(各異性体)、エチルノニルクミルフェノール(各異性体)、エチルデシルドデシルフェノール(各異性体)、エチルデシルフェニルフェノール(各異性体)、エチルデシルフェノキシフェノール(各異性体)、エチルデシルクミルフェノール(各異性体)、エチルドデシルフェニルフェノール(各異性体)、エチルドデシルフェノキシフェノール(各異性体)、エチルドデシルクミルフェノール(各異性体)、エチルフェニルフェノキシフェノール(各異性体)、エチルフェニルクミルフェノール(各異性体)、プロピルブチルフェノール(各異性体)、プロピルブチルペンチルフェノール(各異性体)、プロピルブチルヘキシルフェノール(各異性体)、プロピルブチルヘプチルフェノール(各異性体)、プロピルブチルオクチルフェノール(各異性体)、プロピルブチルノニルフェノール(各異性体)、プロピルブチルデシルフェノール(各異性体)、プロピルブチルドデシルフェノール(各異性体)、プロピルブチルフェニルフェノール(各異性体)、プロピルブチルフェノキシフェノール(各異性体)、プロピルブチルクミルフェノール(各異性体)、プロピルペンチルフェノール(各異性体)、プロピルペンチルヘキシルフェノール(各異性体)、プロピルペンチルヘプチルフェノール(各異性体)、プロピルペンチルオクチルフェノール(各異性体)、プロピルペンチルノニルフェノール(各異性体)、プロピルペンチルデシルフェノール(各異性体)、プロピルペンチルドデシルフェノール(各異性体)、プロピルペンチルフェニルフェノール(各異性体)、プロピルペンチルフェノキシフェノール(各異性体)、プロピルペンチルクミルフェノール(各異性体)、プロピルヘキシルフェノール(各異性体)、プロピルヘキシルヘプチルフェノール(各異性体)、プロピルヘキシルオクチルフェノール(各異性体)、プロピルヘキシルノニルフェノール(各異性体)、プロピルヘキシルデシルフェノール(各異性体)、プロピルヘキシルドデシルフェノール(各異性体)、プロピルヘキシルフェニルフェノール(各異性体)、プロピルヘキシルフェノキシフェノール(各異性体)、プロピルヘキシルクミルフェノール(各異性体)、プロピルヘプチルオクチルフェノール(各異性体)、プロピルヘプチルノニルフェノール(各異性体)、プロピルヘプチルデシルフェノール(各異性体)、プロピルヘプチルドデシルフェノール(各異性体)、プロピルヘプチルフェニルフェノール(各異性体)、プロピルヘプチルフェノキシフェノール(各異性体)、プロピルヘプチルクミルフェノール(各異性体)、プロピルオクチルノニルフェノール(各異性体)、プロピルオクチルデシルフェノール(各異性体)、プロピルオクチルドデシルフェノール(各異性体)、プロピルオクチルフェニルフェノール(各異性体)、プロピルオクチルフェノキシフェノール(各異性体)、プロピルオクチルクミルフェノール(各異性体)、プロピルノニルデシルフェノール(各異性体)、プロピルノニルドデシルフェノール(各異性体)、プロピルノニルフェニルフェノール(各異性体)、プロピルノニルフェノキシフェノール(各異性体)、プロピルノニルクミルフェノール(各異性体)、プロピルデシルドデシルフェノール(各異性体)、プロピルデシルフェニルフェノール(各異性体)、プロピルデシルフェノキシフェノール(各異性体)、プロピルデシルクミルフェノール(各異性体)、プロピルドデシルフェニルフェノール(各異性体)、プロピルドデシルフェノキシフェノール(各異性体)、プロピルドデシルクミルフェノール(各異性体)、メチルフェノール(各異性体)、エチルフェノール(各異性体)、プロピルフェノール(各異性体)、ブチルフェノール(各異性体)、ペンチルフェノール(各異性体)、ヘキシルフェノール(各異性体)、ヘプチルフェノール(各異性体)、オクチルフェノール(各異性体)、ノニルフェノール(各異性体)、デシルフェノール(各異性体)、ドデシルフェノール(各異性体)、フェニルフェノール(各異性体)、フェノキシフェノール(各異性体)、クミルフェノール(各異性体)、プロピルフェニルフェノキシフェノール(各異性体)、プロピルフェニルクミルフェノール(各異性体)、プロピルフェノキシクミルフェノール(各異性体)
プロピルブチルペンチルフェノール(各異性体)、プロピルブチルヘキシルフェノール(各異性体)、プロピルブチルヘプチルフェノール(各異性体)、プロピルブチルオクチルフェノール(各異性体)、プロピルブチルノニルフェノール(各異性体)、プロピルブチルデシルフェノール(各異性体)、プロピルブチルドデシルフェノール(各異性体)、プロピルブチルフェニルフェノール(各異性体)、プロピルブチルフェノキシフェノール(各異性体)、プロピルブチルクミルフェノール(各異性体)、プロピルペンチルフェノール(各異性体)、プロピルペンチルヘキシルフェノール(各異性体)、プロピルペンチルヘプチルフェノール(各異性体)、プロピルペンチルオクチルフェノール(各異性体)、プロピルペンチルノニルフェノール(各異性体)、プロピルペンチルデシルフェノール(各異性体)、プロピルペンチルドデシルフェノール(各異性体)、プロピルペンチルフェニルフェノール(各異性体)、プロピルペンチルフェノキシフェノール(各異性体)、プロピルペンチルクミルフェノール(各異性体)、プロピルヘキシルヘプチルフェノール(各異性体)、プロピルヘキシルオクチルフェノール(各異性体)、プロピルヘキシルノニルフェノール(各異性体)、プロピルヘキシルデシルフェノール(各異性体)、プロピルヘキシルドデシルフェノール(各異性体)、プロピルヘキシルフェニルフェノール(各異性体)、プロピルヘキシルフェノキシフェノール(各異性体)、プロピルヘキシルクミルフェノール(各異性体)、プロピルヘプチルオクチルフェノール(各異性体)、プロピルヘプチルノニルフェノール(各異性体)、プロピルヘプチルデシルフェノール(各異性体)、プロピルヘプチルドデシルフェノール(各異性体)、プロピルヘプチルフェニルフェノール(各異性体)、プロピルヘプチルフェノキシフェノール(各異性体)、プロピルヘプチルクミルフェノール(各異性体)、プロピルオクチルノニルフェノール(各異性体)、プロピルオクチルデシルフェノール(各異性体)、プロピルオクチルドデシルフェノール(各異性体)、プロピルオクチルフェニルフェノール(各異性体)、プロピルオクチルフェノキシフェノール(各異性体)、プロピルオクチルクミルフェノール(各異性体)、プロピルノニルデシルフェノール(各異性体)、プロピルノニルドデシルフェノール(各異性体)、プロピルノニルフェニルフェノール(各異性体)、プロピルノニルフェノキシフェノール(各異性体)、プロピルノニルクミルフェノール(各異性体)、プロピルデシルドデシルフェノール(各異性体)、プロピルデシルフェニルフェノール(各異性体)、プロピルデシルフェノキシフェノール(各異性体)、プロピルデシルクミルフェノール(各異性体)、プロピルドデシルフェニルフェノール(各異性体)、プロピルドデシルフェノキシフェノール(各異性体)、クミルフェノール(各異性体)、プロピルフェニルフェノキシフェノール(各異性体)、プロピルフェニルクミルフェノール(各異性体)、ブチルペンチルヘキシルフェノール(各異性体)、ブチルペンチルヘプチルフェノール(各異性体)、ブチルペンチルオクチルフェノール(各異性体)、ブチルペンチルノニルフェノール(各異性体)、ブチルペンチルデシルフェノール(各異性体)、ブチルペンチルドデシルフェノール(各異性体)、ブチルペンチルフェニルフェノール(各異性体)、ブチルペンチルフェノキシフェノール(各異性体)、ブチルペンチルクミルフェノール(各異性体)、ブチルヘキシルヘプチルフェノール(各異性体)、ブチルヘキシルオクチルフェノール(各異性体)、ブチルヘキシルノニルフェノール(各異性体)、ブチルヘキシルデシルフェノール(各異性体)、ブチルヘキシルドデシルフェノール(各異性体)、ブチルヘキシルフェニルフェノール(各異性体)、ブチルヘキシルフェノキシフェノール(各異性体)、ブチルヘキシルクミルフェノール(各異性体)、ブチルヘプチルオクチルフェノール(各異性体)、ブチルヘプチルノニルフェノール(各異性体)、ブチルヘプチルデシルフェノール(各異性体)、ブチルヘプチルドデシルフェノール(各異性体)、ブチルヘプチルフェニルフェノール(各異性体)、ブチルヘプチルフェノキシフェノール(各異性体)、ブチルヘプチルクミルフェノール(各異性体)、ブチルオクチルノニルフェノール(各異性体)、ブチルオクチルデシルフェノール(各異性体)、ブチルオクチルドデシルフェノール(各異性体)、ブチルオクチルフェニルフェノール(各異性体)、ブチルオクチルフェノキシフェノール(各異性体)、ブチルオクチルクミルフェノール(各異性体)、ブチルノニルデシルフェノール(各異性体)、ブチルノニルドデシルフェノール(各異性体)、ブチルノニルフェニルフェノール(各異性体)、ブチルノニルフェノキシフェノール(各異性体)、ブチルノニルクミルフェノール(各異性体)、ブチルデシルドデシルフェノール(各異性体)、ブチルデシルフェニルフェノール(各異性体)、ブチルデシルフェノキシフェノール(各異性体)、ブチルデシルクミルフェノール(各異性体)、ブチルドデシルフェノール(各異性体)、ブチルドデシルフェニルフェノール(各異性体)、ブチルドデシルフェノキシフェノール(各異性体)、ブチルドデシルクミルフェノール(各異性体)、ブチルフェニルフェノール(各異性体)、ブチルフェニルフェノキシフェノール(各異性体)、ブチルフェニルクミルフェノール(各異性体)、ペンチルヘキシルヘプチルフェノール(各異性体)、ペンチルヘキシルオクチルフェノール(各異性体)、ペンチルヘキシルノニルフェノール(各異性体)、ペンチルヘキシルデシルフェノール(各異性体)、ペンチルヘキシルドデシルフェノール(各異性体)、ペンチルヘキシルフェニルフェノール(各異性体)、ペンチルヘキシルフェノキシフェノール(各異性体)、ペンチルヘキシルクミルフェノール(各異性体)、ペンチルヘプチルオクチルフェノール(各異性体)、ペンチルヘプチルノニルフェノール(各異性体)、ペンチルヘプチルデシルフェノール(各異性体)、ペンチルヘプチルドデシルフェノール(各異性体)、ペンチルヘプチルフェニルフェノール(各異性体)、ペンチルヘプチルフェノキシフェノール(各異性体)、ペンチルヘプチルクミルフェノール(各異性体)、ペンチルオクチルノニルフェノール(各異性体)、ペンチルオクチルデシルフェノール(各異性体)、ペンチルオクチルドデシルフェノール(各異性体)、ペンチルオクチルフェニルフェノール(各異性体)、ペンチルオクチルフェノキシフェノール(各異性体)、ペンチルオクチルクミルフェノール(各異性体)、ペンチルノニルデシルフェノール(各異性体)、ペンチルノニルドデシルフェノール(各異性体)、ペンチルノニルフェニルフェノール(各異性体)、ペンチルノニルフェノキシフェノール(各異性体)、ペンチルノニルクミルフェノール(各異性体)、ペンチルデシルドデシルフェノール(各異性体)、ペンチルデシルフェニルフェノール(各異性体)、ペンチルデシルフェノキシフェノール(各異性体)、ペンチルデシルクミルフェノール(各異性体)、ペンチルデシルドデシルフェノール(各異性体)、ペンチルデシルフェニルフェノール(各異性体)、ペンチルデシルフェノキシフェノール(各異性体)、ペンチルデシルクミルフェノール(各異性体)、ペンチルドデシルフェニルフェノール(各異性体)、ペンチルドデシルフェノキシフェノール(各異性体)、ペンチルドデシルクミルフェノール(各異性体)、ペンチルフェニルフェノキシフェノール(各異性体)、ペンチルフェニルクミルフェノール(各異性体)、ヘキシルヘプチルオクチルフェノール(各異性体)、ヘキシルヘプチルノニルフェノール(各異性体)、ヘキシルヘプチルデシルフェノール(各異性体)、ヘキシルヘプチルドデシルフェノール(各異性体)、ヘキシルヘプチルフェニルフェノール(各異性体)、ヘキシルヘプチルフェノキシフェノール(各異性体)、ヘキシルヘプチルクミルフェノール(各異性体)、ヘキシルオクチルノニルフェノール(各異性体)、ヘキシルオクチルデシルフェノール(各異性体)、ヘキシルオクチルドデシルフェノール(各異性体)、ヘキシルオクチルフェニルフェノール(各異性体)、ヘキシルオクチルフェノキシフェノール(各異性体)、ヘキシルオクチルクミルフェノール(各異性体)、ヘキシルノニルデシルフェノール(各異性体)、ヘキシルノニルドデシルフェノール(各異性体)、ヘキシルノニルフェニルフェノール(各異性体)、ヘキシルノニルフェノキシヘキシルデシルドデシルフェノール(各異性体)、ヘキシルデシルフェニルフェノール(各異性体)、ヘキシルデシルフェノキシフェノール(各異性体)、ヘキシルデシルクミルフェノール(各異性体)、ヘキシルドデシルフェニルフェノール(各異性体)、ヘキシルドデシルフェノキシフェノール(各異性体)、ヘキシルドデシルクミルフェノール(各異性体)、ヘキシルフェニルフェノキシフェノール(各異性体)、ヘキシルフェニルクミルフェノール(各異性体)、ヘプチルオクチルノニルフェノール(各異性体)、ヘプチルオクチルデシルフェノール(各異性体)、ヘプチルオクチルドデシルフェノール(各異性体)、ヘプチルオクチルフェニルフェノール(各異性体)、ヘプチルオクチルフェノキシフェノール(各異性体)、ヘプチルオクチルクミルフェノール(各異性体)、ヘプチルノニルデシルフェノール(各異性体)、ヘプチルノニルドデシルフェノール(各異性体)、ヘプチルノニルフェニルフェノール(各異性体)、ヘプチルノニルフェノキシフェノール(各異性体)、ヘプチルノニルクミルフェノール(各異性体)、ヘプチルデシルドデシルフェノール(各異性体)、ヘプチルデシルフェニルフェノール(各異性体)、ヘプチルデシルフェノキシフェノール(各異性体)、ヘプチルデシルクミルフェノール(各異性体)、ヘプチルドデシルフェニルフェノール(各異性体)、ヘプチルドデシルフェノキシフェノール(各異性体)、ヘプチルドデシルクミルフェノール(各異性体)、ヘプチルフェニルフェノキシフェノール(各異性体)、ヘプチルフェニルクミルフェノール(各異性体)、オクチルノニルデシルフェノール(各異性体)、オクチルノニルドデシルフェノール(各異性体)、オクチルノニルフェニルフェノール(各異性体)、オクチルノニルフェノキシフェノール(各異性体)、オクチルノニルクミルフェノール(各異性体)、オクチルデシルドデシルフェノール(各異性体)、オクチルデシルフェニルフェノール(各異性体)、オクチルデシルフェノキシフェノール(各異性体)、オクチルデシルクミルフェノール(各異性体)、オクチルドデシルフェニルフェノール(各異性体)、オクチルドデシルフェノキシフェノール(各異性体)、オクチルドデシルクミルフェノール(各異性体)、オクチルドデシルフェニルフェノール(各異性体)、オクチルドデシルフェノキシフェノール(各異性体)、オクチルドデシルクミルフェノール(各異性体)、オクチルフェニルフェノキシフェノール(各異性体)、オクチルフェニルクミルフェノール(各異性体)、ノニルデシルドデシルフェノール(各異性体)、ノニルデシルフェニルフェノール(各異性体)、ノニルデシルフェノキシフェノール(各異性体)、ノニルデシルクミルフェノール(各異性体)、ノニルドデシルフェニルフェノール(各異性体)、ノニルドデシルフェノキシフェノール(各異性体)、ノニルドデシルクミルフェノール(各異性体)、ノニルフェニルフェノキシフェノール(各異性体)、ノニルフェニルクミルフェノール(各異性体)、デシルドデシルフェニルフェノール(各異性体)、デシルドデシルフェノキシフェノール(各異性体)、デシルドデシルクミルフェノール(各異性体)、デシルフェニルフェノキシフェノール(各異性体)、デシルフェニルクミルフェノール(各異性体)、ドデシルフェニルフェノキシフェノール(各異性体)、ドデシルフェニルクミルフェノール(各異性体)、フェニルフェノキシクミルフェノール(各異性体)等のトリ置換フェノール類等を挙げることができる。これらの芳香族ヒドロキシ化合物は
、1種類であっても、複数種を組み合わせても差し支えない。
このような芳香族ヒドロキシ化合物としては、2−エチルフェノール、2−プロピルフェノール(各異性体)、2−ブチルフェノール(各異性体)、2−ペンチルフェノール(各異性体)、2−ヘキシルフェノール(各異性体)、2−ヘプチルフェノール(各異性体)、2,6−ジメチルフェノール、2,4−ジエチルフェノール、2、6−ジエチルフェノール、2,4−ジプロピルフェノール(各異性体)、2,6−ジプロピルフェノール(各異性体)、2,4−ジブチルフェノール(各異性体)、2,4−ジペンチルフェノール(各異性体)、2,4−ジヘキシルフェノール(各異性体)、2,4−ジヘプチルフェノール(各異性体)、2−メチル−6−エチルフェノール、2−メチル−6−プロピルフェノール(各異性体)、2−メチル−6−ブチルフェノール(各異性体)、2−メチル−6−ペンチルフェノール(各異性体)、2−エチル−6−プロピルフェノール(各異性体)、2−エチル−6−ブチルフェノール(各異性体)、2−エチル−6−ペンチルフェノール(各異性体)、2−プロピル−6−ブチルフェノール(各異性体)、2−エチル−4−メチルフェノール(各異性体)、2−エチル−4−プロピルフェノール(各異性体)、2−エチル−4−ブチルフェノール(各異性体)、2−エチル−4−ペンチルフェノール(各異性体)、2−エチル−4−ヘキシルフェノール(各異性体)、2−エチル−4−ヘプチルフェノール(各異性体)、2−エチル−4−オクチルフェノール(各異性体)、2−エチル−4−フェニルフェノール(各異性体)、2−エチル−4−クミルフェノール(各異性体)、2−プロピル−4−メチルフェノール(各異性体)、2−プロピル−4−エチルフェノール(各異性体)、2−プロピル−4−ブチルフェノール(各異性体)、2−プロピル−4−ペンチルフェノール(各異性体)、2−プロピル−4−ヘキシルフェノール(各異性体)、2−プロピル−4−ヘプチルフェノール(各異性体)、2−プロピル−4−オクチルフェノール(各異性体)、2−プロピル−4−フェニルフェノール(各異性体)、2−プロピル−4−クミルフェノール(各異性体)、2−ブチル−4−メチルフェノール(各異性体)、2−ブチル−4−エチルフェノール(各異性体)、2−ブチル−4−プロピルフェノール(各異性体)、2−ブチル−4−ペンチルフェノール(各異性体)、2−ブチル−4−ヘキシルフェノール(各異性体)、2−ブチル−4−ヘプチルフェノール(各異性体)、2−ブチル−4−オクチルフェノール(各異性体)、2−ブチル−4−フェニルフェノール(各異性体)、2−ブチル−4−クミルフェノール(各異性体)、2−ペンチル−4−メチルフェノール(各異性体)、2−ペンチル−4−エチルフェノール(各異性体)、2−ペンチル−4−プロピルフェノール(各異性体)、2−ペンチル−4−ブチルフェノール(各異性体)、2−ペンチル−4−ヘキシルフェノール(各異性体)、2−ペンチル−4−ヘプチルフェノール(各異性体)、2−ペンチル−4−オクチルフェノール(各異性体)、2−ペンチル−4−フェニルフェノール(各異性体)、2−ペンチル−4−クミルフェノール(各異性体)、2−ヘキシル−4−メチルフェノール(各異性体)、2−ヘキシル−4−エチルフェノール(各異性体)、2−ヘキシル−4−プロピルフェノール(各異性体)、2−ヘキシル−4−ブチルフェノール(各異性体)、2−ヘキシル−4−ペンチルフェノール(各異性体)、2−ヘキシル−4−ヘプチルフェノール(各異性体)、2−ヘキシル−4−オクチルフェノール(各異性体)、2−ヘキシル−4−フェニルフェノール(各異性体)、2−ヘキシル−4−クミルフェノール(各異性体)、2−ヘプチル−4−メチルフェノール(各異性体)、2−ヘプチル−4−エチルフェノール(各異性体)、2−ヘプチル−4−プロピルフェノール(各異性体)、2−ヘプチル−4−ブチルフェノール(各異性体)、2−ヘプチル−4−ペンチルフェノール(各異性体)、2−ヘプチル−4−ヘキシルフェノール(各異性体)、2−ヘプチル−4−オクチルフェノール(各異性体)、2−ヘプチル−4−フェニルフェノール(各異性体)、2−ヘプチル−4−クミルフェノール(各異性体)、2,4,6−トリメチルフェノール、2,6−ジメチル−4−エチルフェノール、2,6−ジメチル−4−プロピルフェノール(各異性体)、2,6−ジメチル−4−ブチルフェノール(各異性体)、2,6−ジメチル−4−ペンチルフェノール(各異性体)、2,6−ジメチル−4−ヘキシルフェノール(各異性体)、2,6−ジメチル−4−フェニルフェノール、2,6−ジメチル−4−クミルフェノール、2,4,6−トリエチルフェノール、2,6−ジエチル−4−メチルフェノール、2,6−ジエチル−4−プロピルフェノール(各異性体)、2,6−ジエチル−4−ブチルフェノール(各異性体)、2,6−ジエチル−4−ペンチルフェノール(各異性体)、2,6−ジエチル−4−ヘキシルフェノール(各異性体)、2,6−ジエチル−4−フェニルフェノール、2,6−ジエチル−4−クミルフェノール、2,4,6−トリプロピルフェノール(各異性体)、2,6−ジプロピル−4−エチルフェノール(各異性体)、2,6−ジプロピル−4−メチルフェノール(各異性体)、2,6−ジプロピル−4−ブチルフェノール(各異性体)、2,6−ジプロピル−4−ペンチルフェノール(各異性体)、2,6−ジプロピル−4−ヘキシルフェノール(各異性体)、2,6−ジプロピル−4−フェニルフェノール(各異性体)、2,6−ジプロピル−4−クミルフェノール(各異性体)、2,4−ジメチル−6−エチルフェノール、2−メチル−4,6−ジエチルフェノール、2−メチル−4−プロピル−6−エチルフェノール(各異性体)、2−メチル−4−ブチル−6−エチルフェノール(各異性体)、2−メチル−4−ペンチル−6−エチルフェノール(各異性体)、2−メチル−4−ヘキシル−6−エチルフェノール(各異性体)、2−メチル−4−フェニル−6−エチルフェノール(各異性体)、2−メチル−4−クミル−6−エチルフェノール(各異性体)、2,4−ジメチル−6−プロピルフェノール(各異性体)、2−メチル−4,6−ジプロピルフェノール(各異性体)、2−メチル−4−エチル−6−プロピルフェノール(各異性体)、2−メチル−4−ブチル−6−プロピルフェノール(各異性体)、2−メチル−4−ペンチル−6−プロピルフェノール(各異性体)、2−メチル−4−ヘキシル−6−プロピルフェノール(各異性体)、2−メチル−4−フェニル−6−プロピルフェノール(各異性体)、2−メチル−4−クミル−6−プロピルフェノール(各異性体)、2,4−ジメチル−6−ブチルフェノール、2−メチル−4,6−ジブチルフェノール、2−メチル−4−プロピル−6−ブチルフェノール(各異性体)、2−メチル−4−エチル−6−ブチルフェノール(各異性体)、2−メチル−4−ペンチル−6−ブチルフェノール(各異性体)、2−メチル−4−ヘキシル−6−ブチルフェノール(各異性体)、2−メチル−4−フェニル−6−ブチルフェノール(各異性体)、2−メチル−4−クミル−6−ブチルフェノール(各異性体)、2,4−ジメチル−6−ペンチルフェノール、2−メチル−4,6−ジペンチルフェノール、2−メチル−4−プロピル−6−ペンチルフェノール(各異性体)、2−メチル−4−ブチル−6−ペンチルフェノール(各異性体)、2−メチル−4−エチル−6−ペンチルフェノール(各異性体)、2−メチル−4−ヘキシル−6−ペンチルフェノール(各異性体)、2−メチル−4−フェニル−6−ペンチルフェノール(各異性体)、2−メチル−4−クミル−6−ペンチルフェノール(各異性体)、2,4−ジメチル−6−ヘキシルフェノール、2−メチル−4,6−ジヘキシルフェノール、2−メチル−4−プロピル−6−ヘキシルフェノール(各異性体)、2−メチル−4−ブチル−6−ヘキシルフェノール(各異性体)、2−メチル−4−ペンチル−6−ヘキシルフェノール(各異性体)、2−メチル−4−エチル−6−ヘキシルフェノール(各異性体)、2−メチル−4−フェニル−6−ヘキシルフェノール(各異性体)、2−メチル−4−クミル−6−ヘキシルフェノール(各異性体)、2−エチル−4−メチル−6−プロピルフェノール(各異性体)、2,4−ジエチル−6−プロピルフェノール(各異性体)、2−エチル−4,6−プロピルフェノール(各異性体)、2−エチル−4−ブチル−6−プロピルフェノール(各異性体)、2−エチル−4−ペンチル−6−プロピルフェノール(各異性体)、2−エチル−4−ヘキシル−6−プロピルフェノール(各異性体)、2−エチル−4−ヘプチル−6−プロピルフェノール(各異性体)、2−エチル−4−オクチル−6−プロピルフェノール(各異性体)、2−エチル−4−フェニル−6−プロピルフェノール(各異性体)、2−エチル−4−クミル−6−プロピルフェノール(各異性体)、2−エチル−4−メチル−6−ブチルフェノール(各異性体)、2,4−ジエチル−6−ブチルフェノール(各異性体)、2−エチル−4,6−ブチルフェノール(各異性体)、2−エチル−4−プロピル−6−ブチルフェノール(各異性体)、2−エチル−4−ペンチル−6−ブチルフェノール(各異性体)、2−エチル−4−ヘキシル−6−ブチルフェノール(各異性体)、2−エチル−4−ヘプチル−6−ブチルフェノール(各異性体)、2−エチル−4−オクチル−6−ブチルフェノール(各異性体)、2−エチル−4−フェニル−6−ブチルフェノール(各異性体)、2−エチル−4−クミル−6−ブチルフェノール(各異性体)、2−エチル−4−メチル−6−ペンチルフェノール(各異性体)、2,4−ジエチル−6−ペンチルフェノール(各異性体)、2−エチル−4,6−ペンチルフェノール(各異性体)、2−エチル−4−ブチル−6−ペンチルフェノール(各異性体)、2−エチル−4−プロピル−6−ペンチルフェノール(各異性体)、2−エチル−4−ヘキシル−6−ペンチルフェノール(各異性体)、2−エチル−4−ヘプチル−6−ペンチルフェノール(各異性体)、2−エチル−4−オクチル−6−ペンチルフェノール(各異性体)、2−エチル−4−フェニル−6−ペンチルフェノール(各異性体)、2−エチル−4−クミル−6−ペンチルフェノール(各異性体)、2−エチル−4−メチル−6−ヘキシルフェノール(各異性体)、2,4−ジエチル−6−ヘキシルフェノール(各異性体)、2−エチル−4,6−ヘキシルフェノール(各異性体)、2−エチル−4−プロピル−6−ヘキシルフェノール(各異性体)、2−エチル−4−ペンチル−6−ヘキシルフェノール(各異性体)、2−エチル−4−ブチル−6−ヘキシルフェノール(各異性体)、2−エチル−4−ヘプチル−6−ヘキシルフェノール(各異性体)、2−エチル−4−オクチル−6−ヘキシルフェノール(各異性体)、2−エチル−4−フェニル−6−ヘキシルフェノール(各異性体)、2−エチル−4−クミル−6−ヘキシルフェノール(各異性体)、2−プロピル−4−メチル−6−ブチルフェノール(各異性体)、2,4−ジプロピル−6−ブチルフェノール(各異性体)、2−プロピル−4,6−ブチルフェノール(各異性体)、2−プロピル−4−エチル−6−ブチルフェノール(各異性体)、2−プロピル−4−ペンチル−6−ブチルフェノール(各異性体)、2−プロピル−4−ヘキシル−6−ブチルフェノール(各異性体)、2−プロピル−4−ヘプチル−6−ブチルフェノール(各異性体)、2−プロピル−4−オクチル−6−ブチルフェノール(各異性体)、2−プロピル−4−フェニル−6−ブチルフェノール(各異性体)、2−プロピル−4−クミル−6−ブチルフェノール(各異性体)等を挙げることができる。これらの芳香族ヒドロキシ化合物は、1種類であっても、複数種を組み合わせても差し支えない。
本実施の形態において、上記した、カルバミン酸エステルと芳香族ヒドロキシ化合物とを含む組成物を用いてイソシアネートを製造することができる。以下、本実施の形態におけるイソシアネートの製造方法について説明する。
工程(1):アミン化合物と炭酸エステルとを反応させて、カルバミン酸エステルとアルコールと炭酸エステルを含有する混合物を得る工程、
工程(2):アミン化合物と尿素アルコールとを反応させて、カルバミン酸エステルとアルコールと尿素化合物を含有する混合物を得る工程、
工程(3):工程(1)または工程(2)の混合物と芳香族ヒドロキシ化合物とを用いて、該混合物に含有されるアルコール、および、炭酸エステルまたは尿素を分離して、該カルバミン酸エステルと芳香族ヒドロキシ化合物とを含む組成物を製造する工程、
工程(4):工程(3)で得られる該組成物を、液体の状態で工程(5)に移送する工程、
工程(5):工程(4)で移送した該組成物を用いてイソシアネートを製造する工程。
以下に、工程(1)における、炭酸エステルとアミン化合物との反応によるカルバミン酸エステルの製造工程を説明する。
炭酸エステルとしては、下記式(21)で表される炭酸エステルを使用することができる。
上記式(26)のR8としては、より好ましくは、直鎖状または分岐鎖状の炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基であり、さらに好ましくは、直鎖状または分岐状の炭素数1〜8ノアルキル基である。このようなR8の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基(各異性体)、ブチル基(各異性体)、ペンチル基(各異性体)、ヘキシル基(各異性体)、ヘプチル基(各異性体)、オクチル基(各異性体)等の、該基を構成する炭素原子の数が1〜8の整数より選ばれる数である脂肪族炭化水素基であるアルキル基が挙げられる。このような炭酸ジアルキルとしては、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸ジプロピル(各異性体)、炭酸ジブチル(各異性体)、炭酸ジペンチル(各異性体)、炭酸ジヘキシル(各異性体)、炭酸ジヘプチル(各異性体)、炭酸ジオクチル(各異性体)等が例示される。中でも、アルキル基を構成する炭素原子の数が4〜6の整数から選ばれる数である炭酸ジアルキルが好ましく使用される。
工程(A):(炭酸エステル生成工程)スズ−酸素−炭素結合を有する有機スズ化合物と二酸化炭素とを反応させて炭酸エステルを含有する反応混合物を得る工程、
工程(B):(炭酸エステル分離工程)該反応混合物から該炭酸エステルを分離するとともに残留液を得る工程。
工程(C):(有機スズ化合物再生工程)工程(B)で得られた該残留液とアルコールとを反応させて、スズ−酸素−炭素結合を有する有機スズ化合物と水を形成し、該水を反応系より除去する工程、
工程(D):(リサイクル工程)工程(C)で得られたスズ−酸素−炭素結合を有する該有機スズ化合物を、工程(A)のスズ−酸素−炭素結合を有する有機スズ化合物として再利用する工程。
該ジアルキルスズ化合物の例としては、下記式(27)で表されるジアルキルスズ化合物および下記式(28)で表されるテトラアルキルジスタンオキサン化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物から選ばれる化合物が挙げられる。
R13およびR14は、各々独立に、直鎖状または分岐鎖状の炭素数1〜12のアルキル基を表し;
X1およびX2は、各々独立に、アルコキシ基、アシルオキシル基およびハロゲン原子よりなる群から選ばれる少なくとも1種の置換基を表し;
aおよびbは、各々0〜2の整数であり、a+b=2であり;
cおよびdは、各々0〜2の整数であり、c+d=2である。)
R15、R16、R17およびR18は、各々独立に、直鎖状または分岐鎖状の炭素数1〜12のアルキル基を表し;
X3およびX4は、アルコキシ基、アシルオキシル基およびハロゲン原子よりなる群から選ばれる少なくとも1種の置換基を表し;
e、f、g、hは、各々0〜2の整数であり、e+f=2、g+h=2である。)
1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジクロロジスタンオキサン、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジブロモジスタンオキサン、1,1,3,3−テトラブチル−1,3−ジクロロジスタンオキサン(各異性体)、1,1,3,3−テトラブチル−1,3−ジブロモジスタンオキサン(各異性体)、1,1,3,3−テトラオクチル−1,3−ジクロロジスタンオキサン(各異性体)、1,1,3,3−テトラオクチル−1,3−ジブロモジスタンオキサン(各異性体)等の1,1,3,3−テトラアルキル−1,3−ジハロゲン化ジスタンオキサンを挙げることができる。
R19およびR20は、各々独立に、直鎖状または分岐状の炭素数1〜12のアルキル基を表す。)
nは、2〜10の整数である。)
上記式(30)において、R7は上記で説明した基が好ましい。
次に、工程(2)の、尿素とアルコールとアミン化合物との反応によってカルバミン酸エステルを製造する工程について説明する。
アルコールとしては、下記式(31)で表されるアルコールを使用することができる。
R9は、直鎖状または分岐鎖状の炭素数1〜10のアルキル基を表す。)
工程(3)は、工程(1)または工程(2)の混合物と芳香族ヒドロキシ化合物を用いて、該混合物に含有されるアルコール、および、炭酸エステルまたは尿素を分離して、該カルバミン酸エステルと芳香族ヒドロキシ化合物とを含む組成物を製造する工程である。
工程(3)は、好ましくは、工程(1)または工程(2)の混合物と芳香族ヒドロキシ化合物との混合液から、アルコール、および、炭酸エステルまたは尿素を分離し、カルバミン酸エステルと芳香族ヒドロキシ化合物とを含む組成物を得る工程である。該工程(3)を実施する方法としては、いくつかの方法が考えられるが、一つの態様は、蒸留装置においておこなわれ、工程(1)または工程(2)の混合物を、芳香族ヒドロキシ化合物との混合物として蒸留装置に供給し、塔頂から、アルコール、および、炭酸エステルまたは尿素を回収し、塔底より、カルバミン酸エステルと芳香族ヒドロキシ化合物とを含む組成物を得る。
また、別の態様としては、工程(1)または工程(2)の混合物から、一部または全部のアルコール、および/または、一部の、炭酸エステルまたは尿素を分離して得られる混合物と、芳香族ヒドロキシ化合物とを混合し、該混合液から、炭酸エステルまたは尿素を分離する。すなわち、工程(3)が蒸留装置においておこなわれ、下記の工程(3−1)および工程(3−2)を含む工程にて実施される。
工程(3−1):工程(1)または工程(2)の混合物を蒸留装置に供給し、塔頂から、アルコール、および/または、炭酸エステルまたは尿素を回収し、塔底より、カルバミン酸エステルと、アルコール、および/または、炭酸エステルまたは尿素を含有する混合液を回収する工程、
工程(3−2);工程(3−1)の混合液を、芳香族ヒドロキシ化合物との混合物として蒸留装置に供給し、塔頂からアルコール、および/または、炭酸エステルまたは尿素を回収し、塔底より、カルバミン酸エステルと芳香族ヒドロキシ化合物とを含む組成物を回収する工程。
工程(4)は、工程(3)で得られる組成物を、液体の状態で工程(5)が実施される反応器に移送する工程である。該工程(4)において、該組成物を移送する際の温度は、好ましくは180℃以下である。該組成物を液体状として移送する際は、該組成物が均一な液体となる温度以上の温度に加熱して液体状とするが、該組成物が均一な液体となる温度が180℃よりも高い場合は、該組成物を液体状とする際に、該組成物を構成するカルバミン酸エステルの熱分解反応が生起して、所望しない場所でイソシアネートを生成する場合があり好ましくない。このような観点から、該組成物が均一な液体となる温度は、好ましくは180℃以下であり、移送ラインの保温のしやすさ等から、より好ましくは150℃以下、さらに好ましくは100℃以下である。
工程(5)は、工程(4)で移送した組成物を用いてイソシアネートを製造する工程である。該工程(5)は、該組成物に含有されるカルバミン酸エステルを、該組成物に含有される芳香族ヒドロキシ化合物存在下で熱分解反応に付してイソシアネートを製造する方法、または、該組成物に含有されるカルバミン酸エステルを、該組成物に含有される芳香族ヒドロキシ化合物と反応させて該芳香族ヒドロキシ化合物に由来する基を有するカルバミン酸アリールを得、該カルバミン酸アリールを熱分解反応に付すことによってイソシアネートを製造する方法、または、これらの方法を組み合わせた方法によっておこなうことができる。以下、工程(5)について説明する。工程(5)としては、次に示す2つの方法をおこなうことができる。
まず第1の方法として、該組成物に含有されるカルバミン酸エステルを、該組成物に含有される芳香族ヒドロキシ化合物存在下で熱分解反応に付してイソシアネートを製造する方法について説明する。
工程(5)の第2の方法として、工程(4)の組成物に含有されるカルバミン酸エステルを、該組成物に含有される芳香族ヒドロキシ化合物と反応させて該芳香族ヒドロキシ化合物に由来する基を有するカルバミン酸アリールを得、該カルバミン酸アリールを熱分解反応に付すことによってイソシアネートを製造する方法について説明する。
工程(5−1):工程(4)の組成物に含有されるカルバミン酸エステルと芳香族ヒドロキシ化合物とを反応させて、生成する低沸点成分を気体成分として回収し、該カルバミン酸アリールと該芳香族ヒドロキシ化合物とを含む反応液を、該反応がおこなわれる反応器底部から取り出す工程、
工程(5−2):工程(5−1)の反応液を、熱分解反応がおこなわれる反応器に供給して該カルバミン酸アリールを熱分解反応に付し、生成するイソシアネートを芳香族ヒドロキシ化合物のうち、少なくとも一方の化合物を気体成分として回収し、気体成分として回収されない、イソシアネートおよび/または芳香族ヒドロキシ化合物および/またはカルバミン酸アリールを含有する混合液の一部または全部を、該反応器底部から回収する工程。
工程(5−1)では、カルバミン酸エステルと芳香族ヒドロキシ化合物を反応させて該芳香族ヒドロキシ化合物に由来する基を有するカルバミン酸アリールを得る。該反応は、該カルバミン酸エステルのエステル基を、該芳香族ヒドロキシ化合物に由来するアリールオキシ基と交換させて、対応するカルバミン酸アリールと、該カルバミン酸エステルに由来するヒドロキシ化合物とを生成する反応(本明細書においてはエステル交換反応と呼称する)である。
R21は、水素原子以外の基であって、炭素、酸素、窒素からなる群から選ばれる原子を含む、炭素数1〜20の脂肪族アルキル基、炭素数1〜20の脂肪族アルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数7〜20のアラルキル基、または炭素数7〜20のアラルキルオキシ基を表し、
R22は、炭素、酸素、窒素からなる群から選ばれる原子を含む、炭素数1〜20の脂肪族アルキル基、炭素数1〜20の脂肪族アルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数7〜20のアラルキル基、または炭素数7〜20のアラルキルオキシ基を表す。)
R22、R23、R24、およびR25は、各々独立に、炭素、酸素、窒素からなる群から選ばれる原子を含む、炭素数1〜20の脂肪族アルキル基、炭素数1〜20の脂肪族アルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数7〜20のアラルキル基もしくは炭素数7〜20のアラルキルオキシ基、または水素原子を表す。)
工程(5−2)におけるカルバミン酸アリールの分解反応について説明する。
本実施の形態における該分解反応は、カルバミン酸アリールから、対応するイソシアネートと芳香族ヒドロキシ化合物を生成させる熱分解反応である。
1)NMR分析方法
装置:日本国、日本電子(株)社製JNM−A400 FT−NMRシステム
(1)1H、13Cおよび119Sn−NMR分析サンプルの調製
サンプル溶液を約0.3g秤量し、重クロロホルム(米国、アルドリッチ社製、99.8%)を約0.7gと内部標準物質としてテトラメチルスズ(日本国、和光純薬工業社製、和光一級)を0.05g加えて均一に混合した溶液をNMR分析サンプルとした。
(2)定量分析法
各標準物質について分析を実施し、作成した検量線を基に、分析サンプル溶液の定量分析を実施した。
装置:日本国、島津社製 LC−10ATシステム
カラム:日本国、東ソー社製 Silica−60カラム 2本直列に接続
展開溶媒:ヘキサン/テトラヒドロフラン=80/20(体積比)の混合液
溶媒流量:2mL/分
カラム温度:35℃
検出器:R.I.(屈折率計)
(1)液体クロマトグラフィー分析サンプル
サンプルを約0.1g秤量し、テトラヒドロフラン(日本国、和光純薬工業社製、脱水)を約1gと内部標準物質としてビスフェノールA(日本国、和光純薬工業社製、一級)を約0.02g加えて均一に混合した溶液を、液体クロマトグラフィー分析のサンプルとした。
(2)定量分析法
各標準物質について分析を実施し、作成した検量線を基に、分析サンプル溶液の定量分析を実施した。
装置:日本国、島津社製 GC−2010
カラム:米国、アジレントテクノロジーズ社製 DB−1
長さ30m、内径0.250mm、膜厚1.00μm
カラム温度:50℃で5分間保持後、昇温速度10℃/分で200℃まで昇温
200℃で5分間保持後、昇温速度10℃/分で300℃まで昇温
検出器:FID
(1)ガスクロマトグラフィー分析サンプル
サンプルを約0.05g秤量し、アセトン(日本国、和光純薬工業社製、脱水)を約1gと内部標準物質としてトルエン(日本国、和光純薬工業社製、脱水)を約0.02g加えて均一に混合した溶液を、液体クロマトグラフィー分析のサンプルとした。
(2)定量分析法
各標準物質について分析を実施し、作成した検量線を基に、分析サンプル溶液の定量分析を実施した。
・工程(1−1):炭酸ビス(3−メチルブチル)の製造
容積5000mLのナス型フラスコに、ジ−n−ブチルスズオキシド(日本国、三共有機合成社製)625g(2.7mol)および3−メチル−1−ブタノール(日本国、クラレ社製)2020g(22.7mol)を入れた。該フラスコを、温度調節器のついたオイルバス(日本国、増田理化工業社製、OBH−24)と真空ポンプ(日本国、ULVAC社製、G−50A)と真空コントローラー(日本国、岡野製作所社製、VC−10S)を接続したエバポレーター(日本国、柴田社製、R−144)に取り付けた。エバポレーターのパージバルブ出口は常圧で流れている窒素ガスのラインと接続した。エバポレーターのパージバルブを閉め、系内の減圧を行った後、パージバルブを徐々に開き、系内に窒素を流し、常圧に戻した。オイルバス温度を約145℃に設定し、該フラスコを該オイルバスに浸漬してエバポレーターの回転を開始した。エバポレーターのパージバルブを開放したまま大気圧窒素下で約40分間加熱したところで、水を含む3−メチル−1−ブタノールの蒸留が始まった。この状態を7時間保った後、パージバルブを閉め、系内を徐々に減圧し、系内の圧力が74〜35kPaの状態で過剰の3−メチル−1−ブタノールを蒸留した。留分が出なくなった後、該フラスコをオイルバスからあげた。該フラスコが室温(25℃)付近まで冷却されたのち、該フラスコをオイルバスからあげてパージバルブを徐々に開き系内の圧力を大気圧に戻した。該フラスコには反応液1173gが得られた。119Sn、1H、13C−NMRの分析結果から、1,1,3,3−テトラ−n−ブチル−1,3−ビス(3−メチルブチルオキシ)−ジスタンオキサンがジ−n−ブチルスズオキシドに対して収率99%で得られたことを確認した。同様の操作を12回繰り返し、1,1,3,3−テトラ−n−ブチル−1,3−ビス(3−メチルブチルオキシ)−ジスタンオキサンを合計10335g得た。
図1に示すような連続製造装置において、炭酸ビス(3−メチルブチル)を製造した。充填物Metal Gauze CY(スイス国、Sulzer Chemtech Ltd.製)を充填した、内径151mm,有効長さ5040mmの塔型反応器102に、移送ライン4から上記で製造した1,1,3,3−テトラブチル−1,3−ビス(3−メチルブチルオキシ)ジスタンオキサンを4388g/hrで供給し、移送ライン2から蒸留塔101で精製された3−メチル−1−ブタノールを14953g/hrで供給した。該反応器内102は液温度が160℃になるようにヒーターおよびリボイラー112によって調整し、圧力が約120kPa−Gになるように圧力調節バルブによって調整した。該反応器内の滞留時間は約17分であった。反応器上部から移送ライン6を経て水を含む3−メチル−1−ブタノール15037g/hrを、および、供給ライン1を経て3−メチル−1−ブタノール825g/hrを、充填物Metal Gauze CYを充填し、リボイラー111およびコンデンサー121を備えた蒸留塔101に輸送し、蒸留精製を行った。蒸留塔101の上部では高濃度の水を含む留分がコンデンサー121によって凝縮され回収ライン3から回収された。精製された3−メチル−1−ブタノールは、蒸留塔101の下部にある移送ライン2を経て塔型反応器102に輸送した。塔型反応器102の下部からジ−n−ブチル−ビス(3−メチルブチルオキシ)スズと1,1,3,3−テトラ−n−ブチル−1,3−ビス(3−メチルブチルオキシ)ジスタンオキサンを含むアルキルスズアルコキシド触媒組成物を得、移送ライン5を経て薄膜蒸発装置103(日本国、神鋼環境ソリューション社製)に供給した。薄膜蒸発装置103において3−メチル−1−ブタノールを留去し、コンデンサー123、移送ライン8および移送ライン4を経て塔型反応器102に戻した。薄膜蒸発装置103の下部から移送ライン7を経てアルキルスズアルコキシド触媒組成物を輸送し、ジ−n−ブチル−ビス(3−メチルブチルオキシ)スズと1,1,3,3−テトラ−n−ブチル−1,3−ビス(3−メチルブチルオキシ)−ジスタンオキサンの流量が約5130g/hrになるように調節しオートクレーブ104に供給した。オートクレーブに移送ライン9より、二酸化炭素を973g/hrで供給し、オートクレーブ内圧を4MPa−Gに維持した。オートクレーブにおける温度を120℃に設定し、滞留時間を約4時間に調整し、二酸化炭素とアルキルスズアルコキシド触媒組成物との反応を行い、炭酸ビス(3−メチルブチル)を含む反応液を得た。該反応液を移送ライン10と調節バルブを介して除炭槽105に移送し残存二酸化炭素を除去し、移送ライン11から二酸化炭素を回収した。その後、該反応液を、移送ライン12を経て約142℃、約0.5kPaとした薄膜蒸発装置106(日本国、神鋼環境ソリューション社製)に移送し、1,1,3,3−テトラ−n−ブチル−1,3−ビス(3−メチルブチルオキシ)−ジスタンオキサンの流量が約4388g/hrになるように調節し供給して、炭酸ビス(3−メチルブチル)を含む留分を得、一方で蒸発残渣を移送ライン13と移送ライン4を介して、1,1,3,3−テトラブチル−1,3−ビス(3−メチルブチルオキシ)−ジスタンオキサンの流量が約4388g/hrになるように調節し塔型反応器102に循環した。炭酸ビス(3−メチルブチル)を含む留分はコンデンサー126および移送ライン14を経て、充填物Metal Gauze CYを充填しリボイラー117およびコンデンサー127を備えた蒸留塔107に959g/hrで供給して、蒸留精製を行った後、回収ライン16から99wt%の炭酸ビス(3−メチルブチル)を944g/hrで得た。移送ライン13のアルキルスズアルコキシド触媒組成物を119Sn,1H,13C−NMRによって分析したところ、1,1,3,3−テトラ−n−ブチル−1,3−ビス(3−メチルブチルオキシ)ジスタンオキサンが含まれており、ジ−n−ブチル−ビス(3−メチルブチルオキシ)スズは含まれていなかった。上記連続運転を約240時間行った後、抜き出しライン16からアルキルスズアルコキシド触媒組成物を18g/hrで抜き出し、一方で供給ライン17から上記方法で製造した1,1,3,3−テトラ−n−ブチル−1,3−ビス(3−メチルブチルオキシ)ジスタンオキサンを18g/hrで供給した。
内溶液5Lの4つ口フラスコに工程(1−2)で得た炭酸ビス(3−メチルブチル)1537g(7.6mol)とヘキサメチレンジアミン(米国、Aldrich社製)220.8g(1.9mol)を入れ、撹拌子を入れ、ジムロート冷却器および三方コックを取り付けた。系内を窒素置換した後、該フラスコを、80℃に加熱したオイルバス(日本国、増田理化工業社製、OBH−24)に浸漬し、ナトリウムメトキシド(米国、Aldrich社製、25%メタノール溶液)18.3gをシリンジで添加し、反応を開始した。適宜、反応液をサンプリングしてNMR分析をおこない、ヘキサメチレンジアミンが検出されなくなった時点で反応を停止した。
得られた溶液を、水分を除去して調整した酸性スルホン酸イオン交換樹脂(Amberlyst−15(球状):米国ROHM&HAAS社製)を収容し、かつ外部ジャケットによって65℃に保温したカラムに供給し、該溶液中のナトリウムメトキシドの中和をおこなった。
該溶液を、液体クロマトグラフィーで分析した結果、N,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ビス(3−メチルブチル)エステルを36.7wt%含有していた。
工程(1−2)で得られた溶液および2,4−ジ−tert−アミルフェノール(日本国、東京化成社製)2218gを混合し、均一な溶液とした。該溶液を、300g/Hrで分子蒸留装置(日本国、柴田科学社製、MS−300型)に供給し温度約130℃、圧力約0.13kPaにおいて低沸点成分を除去し、留出物が1097g得られた。ガスクロマトグラフィー分析をおこなったところ、該留出物は、炭酸ビス(3−メチルブチル)69.2wt%と3−メチル−1−ブタノール29.0wt%を含有する溶液であった。また、該フラスコ内に得られた残留物について液体クロマトグラフィー分析をおこなったところ、該残留物は、N,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ビス(3−メチルブチル)エステルを22.7wt%含有し、ヘキサメチレンジアミンに対するN,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ビス(3−メチルブチル)エステルの収率は98%であった。N,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ビス(3−メチルブチル)エステルと2,4−ジ−tert−アミルフェノールの化学量論比は1:5.0である組成物であった。該組成物は130℃において液体であり、窒素雰囲気下、130℃で10日間保持した後、N,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ビス(3−メチルブチル)エステルの濃度は、22.6wt%であった。
・工程(2−1):炭酸ビス(3−メチルブチル)の製造
実施例1の工程(1−1)と同様の方法で炭酸ビス(3−メチルブチル)を製造した。
工程(2−1)で得た炭酸ビス(3−メチルブチル)を2039g(10.1mol)使用し、ヘキサメチレンジアミンを244g(2.1mol)使用し、ナトリウムメトキシド(25%メタノール溶液)を20.3g使用した以外は、実施例1の工程(1−2)と同様の方法をおこない、N,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ビス(3−メチルブチル)エステルを31.3wt%含有する溶液を得た。
工程(2−2)で得られた溶液、および2,4−ジ−tert−アミルフェノールの代わりに2−フェニルフェノール(日本国、東京化成社製)3560gを使用した以外は、実施例1の工程(1−3)と同様の方法をおこない、留出物を1097g得た。ガスクロマトグラフィー分析をおこなったところ、該留出物は、炭酸ビス(3−メチルブチル)75.1wt%と3−メチル−1−ブタノール22.0wt%を含有する溶液であった。また、該フラスコ内に得られた残留物について液体クロマトグラフィー分析をおこなったところ、該残留物は、N,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ビス(3−メチルブチル)エステルを16.9wt%含有し、ヘキサメチレンジアミンに対するN,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ビス(3−メチルブチル)エステルの収率は97%であった。該溶液は、N,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ビス(3−メチルブチル)エステルと2−フェニルフェノールの化学量論比が1:9.9である組成物であった。該組成物は130℃において液体であり、窒素雰囲気下、130℃で10日間保持した後、N,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ビス(3−メチルブチル)エステルの濃度は、16.9wt%であった。
・工程(3−1):炭酸ビス(3−メチルブチル)の製造
実施例1の工程(1−1)と同様の方法で炭酸ビス(3−メチルブチル)を製造した。
工程(3−1)で得た炭酸ビス(3−メチルブチル)を2630g(13.0mol)使用し、ヘキサメチレンジアミンを291g(2.5mol)使用し、ナトリウムメトキシド(25%メタノール溶液)を24.1g使用した以外は、実施例1の工程(1−2)と同様の方法をおこない、N,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ビス(3−メチルブチル)エステルを28.4wt%含有する溶液を得た。
工程(3−2)で得られた溶液、および2,4−ジ−tert−アミルフェノールの代わりに2,4−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェノール(日本国、東京化成社製)2401gを使用した以外は、実施例1の工程(1−3)と同様の方法をおこない、留出物を2068g得た。ガスクロマトグラフィー分析をおこなったところ、該留出物は、炭酸ビス(3−メチルブチル)79.3wt%と3−メチル−1−ブタノール20.3wt%を含有する溶液であった。また、該フラスコ内に得られた残留物について液体クロマトグラフィー分析をおこなったところ、該残留物は、N,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ビス(3−メチルブチル)エステルを25.5wt%含有し、ヘキサメチレンジアミンに対するN,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ビス(3−メチルブチル)エステルの収率は97%であった。該溶液は、N,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ビス(3−メチルブチル)エステルと2,4−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェノールの化学量論比が1:3.0である組成物であった。該組成物は130℃において液体であり、窒素雰囲気下、130℃で10日間保持した後、N,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ビス(3−メチルブチル)エステルの濃度は、25.3wt%であった。
・工程(4−1):N,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ジメチルエステルの製造
炭酸ビス(3−メチルブチル)の代わりに炭酸ジメチル(米国、Aldrich社製)を1517g(16.8mol)使用し、ヘキサメチレンジアミンを325g(2.8mol)使用し、ナトリウムメトキシド(25%メタノール溶液)を5.4g使用した以外は、実施例1の工程(1−2)と同様の方法をおこない、N,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ジメチルエステルを33.4wt%含有する溶液を得た。
工程(4−1)で得られた溶液、および2,4−ジ−tert−アミルフェノールの代わりに2,6−キシレノール(日本国、東京化成社製)6493gを使用し、装置内を13.1kPaとした以外は、実施例1の工程(1−3)と同様の方法をおこない、留出物を1326g得た。ガスクロマトグラフィー分析をおこなったところ、該留出物は、炭酸ジメチル77.9wt%とメタノール12.8wt%を含有する溶液であった。また、該フラスコ内に得られた残留物について液体クロマトグラフィー分析をおこなったところ、該残留物は、N,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ジメチルエステルを8.8wt%含有し、ヘキサメチレンジアミンに対するN,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ジメチルエステルの収率は95%であった。該溶液は、N,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ジメチルエステルと2,6−キシレノールの化学量論比が1:19.6である組成物であった。該組成物は130℃において液体であり、窒素雰囲気下、130℃で10日間保持した後、N,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ジメチルエステルの濃度は、8.8wt%であった。
・工程(5−1):N,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ジメチルエステルの製造
炭酸ビス(3−メチルブチル)の代わりに炭酸ジメチル(米国、Aldrich社製)を1113g(12.3mol)使用し、ヘキサメチレンジアミンを325g(2.8mol)使用し、ナトリウムメトキシド(25%メタノール溶液)を5.4g使用した以外は、実施例1の工程(1−2)と同様の方法をおこない、N,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ジメチルエステルを44.6wt%含有する溶液を得た。
工程(5−1)で得られた溶液、および2,4−ジ−tert−アミルフェノールの代わりに2,4,6−トリメチルフェノール(米国、Aldrich社製)13915gを使用し、装置内を13.1kPaとした以外は、実施例1の工程(1−3)と同様の方法をおこない、留出物を1086g得た。ガスクロマトグラフィー分析をおこなったところ、該留出物は、炭酸ジメチル54.4wt%とメタノール15.7wt%を含有する溶液であった。また、該フラスコ内に得られた残留物について液体クロマトグラフィー分析をおこなったところ、該残留物は、N,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ジメチルエステルを4.4wt%含有し、ヘキサメチレンジアミンに対するN,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ジメチルエステルの収率は96%であった。該溶液は、N,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ジメチルエステルと2,4,6−トリメチルフェノールの化学量論比が1:37.1である組成物であった。該組成物は130℃において液体であり、窒素雰囲気下、130℃で10日間保持した後、N,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ジメチルエステルの濃度は、4.3wt%であった。
・工程(6−1):N,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ジメチルエステルの製造
炭酸ビス(3−メチルブチル)の代わりに炭酸ジメチルを1987g(22.0mol)使用し、ヘキサメチレンジアミンを256g(2.2mol)使用し、ナトリウムメトキシド(25%メタノール溶液)を4.2g使用した以外は、実施例1の工程(1−2)と同様の方法をおこない、N,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ジメチルエステルを22.5wt%含有する溶液を得た。
工程(6−1)で得られた溶液、および2,4−ジ−tert−アミルフェノールの代わりに2−エトキシフェノール(米国、Aldrich社製)11092gを使用し、装置内を13.1kPaとした以外は、実施例1の工程(1−3)と同様の方法をおこない、留出物を2234g得た。ガスクロマトグラフィー分析をおこなったところ、該留出物は、炭酸ジメチル69.0wt%とメタノール5.9wt%を含有する溶液であった。また、該フラスコ内に得られた残留物について液体クロマトグラフィー分析をおこなったところ、該残留物は、N,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ジメチルエステルを4.5wt%含有し、ヘキサメチレンジアミンに対するN,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ジメチルエステルの収率は96%であった。該溶液は、N,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ジメチルエステルと2−エトキシフェノールの化学量論比が1:36.1である組成物であった。該組成物は130℃において液体であり、窒素雰囲気下、130℃で15日間保持した後、N,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ジメチルエステルの濃度は、4.3wt%であった。
・工程(7−1):炭酸ジブチルの製造
容積3000mLのナス型フラスコに、ジ−n−ブチルスズオキシド692g(2.78mol)および1−ブタノール(日本国、和光純薬工業社製)2000g(27mol)を入れた。白色スラリー状の該混合物を入れたフラスコを、温度調節器のついたオイルバスと真空ポンプと真空コントローラーを接続したエバポレーターに取り付けた。エバポレーターのパージバルブ出口は常圧で流れている窒素ガスのラインと接続した。エバポレーターのパージバルブを閉め、系内の減圧を行った後、パージバルブを徐々に開き、系内に窒素を流し、常圧に戻した。オイルバス温度を126℃に設定し、該フラスコを該オイルバスに浸漬してエバポレーターの回転を開始した。エバポレーターのパージバルブを開放したまま常圧で約30分間回転攪拌と加熱した後、混合液が沸騰し、低沸成分の蒸留が始まった。この状態を8時間保った後、パージバルブを閉め、系内を徐々に減圧し、系内の圧力が76〜54kPaの状態で残存低沸成分を蒸留した。低沸成分が出なくなった後、該フラスコをオイルバスからあげた。反応液は透明な液になっていた。その後、該フラスコをオイルバスからあげてパージバルブを徐々に開き系内の圧力を常圧に戻した。該フラスコには反応液952gを得た。119Sn,1H,13C−NMRの分析結果から、生成物1,1,3,3−テトラ−n−ブチル−1,3−ジ(n−ブチルオキシ)−ジスタンオキサンがジ−n−ブチルスズオキシド基準で収率99%を得た。同様な操作を12回繰り返し、1,1,3,3−テトラ−n−ブチル−1,3−ジ(n−ブチルオキシ)−ジスタンオキサンを合計11480g得た。
図1に示すような連続製造装置において、炭酸エステルを製造した。充填物Mellapak 750Y(スイス国、Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充填した、内径151mm,有効長さ5040mmの塔型反応器に供給ライン4から上記で製造した1,1,3,3−テトラ−n−ブチル−1,3−ジ(n−ブチルオキシ)−ジスタンオキサン4201g/hrで、供給ライン2から蒸留塔101で精製した1−ブタノールを24717g/hrで、塔型反応器102に供給した。該反応器内は液温度が160℃になるようにヒーターおよびリボイラー112によって調整し、圧力が約250kPa−Gになるように圧力調節バルブによって調整した。該反応器内の滞留時間は約10分であった。反応器上部から移送ライン6を経て水を含む1−ブタノール24715g/hrおよび供給ライン1を経て1−ブタノール824g/hrを、充填物Metal Gauze CY(スイス国、Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充填しリボイラー111およびコンデンサー121を備えた蒸留塔101に輸送し、蒸留精製を行った。蒸留塔101の上部では高濃度の水を含む留分がコンデンサー121によって凝縮され移送ライン3から回収された。蒸留塔101の下部にある移送ライン2を経て精製された1−ブタノールを輸送した。塔型反応器102の下部からジ−n−ブチルスズ−ジ−n−ブトキシドと1,1,3,3−テトラ−n−ブチル−1,3−ジ(n−ブチルオキシ)−ジスタンオキサンを含むアルキルスズアルコキシド触媒組成物を得、移送ライン5を経て薄膜蒸発装置103(日本国、神鋼環境ソリューション社製)に供給した。薄膜蒸発装置103において1−ブタノールを留去し、コンデンサー123、移送ライン8および移送ライン4を経て塔型反応器102に戻した。薄膜蒸発装置103の下部から移送ライン7を経てアルキルスズアルコキシド触媒組成物を輸送し、ジブチルスズジブトキシドと1,1,3,3−テトラ−n−ブチル−1,3−ジ(n−ブチルオキシ)−ジスタンオキサンの活性成分の流量が約4812g/hrになるように調節しオートクレーブ104に供給した。オートクレーブに供給ライン9を介し二酸化炭素を973g/hrで供給し、オートクレーブ内圧を4MPa−Gに維持した。オートクレーブにおける温度を120℃に設定し、滞留時間を約4時間に調製し、二酸化炭素とアルキルスズアルコキシド触媒組成物との反応を行い、炭酸ジブチルを含む反応液を得た。該反応液を移送ライン10と調節バルブを介して除炭槽105に移送し残存二酸化炭素を除去し、移送ライン11から二酸化炭素を回収した。その後、該反応液を、移送ライン12を経て140℃、約1.4kPaとした薄膜蒸発装置106(日本国、神鋼環境ソリューション社製)に輸送し、1,1,3,3−テトラ−n−ブチル−1,3−ジ(n−ブチルオキシ)−ジスタンオキサンの流量が約4201g/hrになるように調節し供給して炭酸ジブチルを含む留分を得、一方で蒸発残渣を移送ライン13と移送ライン4を介して、1,1,3,3−テトラ−n−ブチル−1,3−ジ(n−ブチルオキシ)−ジスタンオキサン流量が約4201g/hrになるように調節し塔型反応器102に循環する。炭酸ジブチルを含む留分はコンデンサー126および移送ライン14を経て、充填物Metal Gauze CY(スイス国、Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充填しリボイラー117およびコンデンサー127を備えた蒸留塔107に830g/hrで供給して、蒸留精製を行った後、移送ライン16から99wt%の炭酸ビス(3−メチルブチル)を814g/hr得た。移送ライン13のアルキルスズアルコキシド触媒組成物を119Sn,1H,13C−NMRによる分析を行ったところ、1,1,3,3−テトラ−n−ブチル−1,3−ジ(n−ブチルオキシ)−ジスタンオキサンが含まれており、ジ−n−ブチルスズ−ジ−n−ブトキシドは含まれていなかった。上記連続運転を約600時間行った後、抜き出しライン16からアルキルスズアルコキシド触媒組成物を16g/hrで、一方でフィードライン17から上記で製造した1,1,3,3−テトラ−n−ブチル−1,3−ジ(n−ブチルオキシ)−ジスタンオキサンを16g/hrで供給した。
炭酸ビス(3−メチルブチル)の代わりに、工程(7−1)で得た炭酸ジブチルを2760g(15.8mol)使用し、ヘキサメチレンジアミンを209g(1.8mol)使用し、ナトリウムメトキシド(25%メタノール溶液)を10.4g使用した以外は、実施例1の工程(1−2)と同様の方法をおこない、N,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ジブチルエステルを18.7wt%含有する溶液を得た。
工程(7−2)で得られた溶液、および2,4−ジ−tert−アミルフェノールの代わりに2,6−ジメトキシフェノール(米国、Aldrich社製)3957gを使用し、装置内を13.1kPaとした以外は、実施例1の工程(1−3)と同様の方法をおこない、留出物を2441g得た。ガスクロマトグラフィー分析をおこなったところ、該留出物は、炭酸ジブチル85.1wt%と1−ブタノール5.4wt%を含有する溶液であった。また、該フラスコ内に得られた残留物について液体クロマトグラフィー分析をおこなったところ、該残留物は、N,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ジブチルエステルを12.3wt%含有し、ヘキサメチレンジアミンに対するN,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ジブチルエステルの収率は95%であった。該溶液は、N,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ジブチルエステルと2,6−ジメトキシフェノールの化学量論比が1:14.1である組成物であった。該組成物は130℃において液体であり、窒素雰囲気下、130℃で12日間保持した後、N,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ジブチルエステルの濃度は、12.3wt%であった。
・工程(8−1):炭酸ジブチルの製造
実施例7の工程(7−1)と同様の方法によって炭酸ジブチルを製造した。
炭酸ビス(3−メチルブチル)の代わりに、工程(8−1)で得た炭酸ジブチルを1821g(10.5mol)使用し、ヘキサメチレンジアミンを221g(1.9mol)使用し、ナトリウムメトキシド(25%メタノール溶液)を11.0g使用した以外は、実施例1の工程(1−2)と同様の方法をおこない、N,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ジブチルエステルを28.8wt%含有する溶液を得た。
工程(8−2)で得られた溶液、および2,4−ジ−tert−アミルフェノールの代わりに4−ノニルフェノール(米国、Aldrich社製)8710gを使用し、装置内を13.1kPaとした以外は、実施例1の工程(1−3)と同様の方法をおこない、留出物を1488g得た。ガスクロマトグラフィー分析をおこなったところ、該留出物は、炭酸ジブチル75.2wt%と1−ブタノール17.7wt%を含有する溶液であった。また、該フラスコ内に得られた残留物について液体クロマトグラフィー分析をおこなったところ、該残留物は、N,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ジブチルエステルを6.2wt%含有し、ヘキサメチレンジアミンに対するN,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ジブチルエステルの収率は83%であった。該溶液は、N,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ジブチルエステルと4−フェニルフェノールの化学量論比が1:24.7である組成物であった。該組成物は70℃において液体であり、窒素雰囲気下、70℃で70日間保持した後、N,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ビスジブチルエステルの濃度は、6.2wt%であった。
・工程(9−1):炭酸ビス(3−メチルブチル)の製造
実施例1の工程(1−1)と同様の方法により炭酸ビス(3−メチルブチル)を製造した。
内溶液5Lの4つ口フラスコに工程(9−1)で得た炭酸ビス(3−メチルブチル)2549g(12.6mol)、3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミン(米国、Aldrich社製)358g(2.1mol)を入れ、撹拌子を入れ、ジムロート冷却器および三方コックを取り付けた。系内を窒素置換した後、該フラスコを、80℃に加熱したオイルバス(日本国、増田理化工業社製、OBH−24)に浸漬し、ナトリウムメトキシド(25%メタノール溶液)20.3gをシリンジで添加し、反応を開始した。適宜、反応液をサンプリングしてNMR分析をおこない、3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミンが検出されなくなった時点で反応を停止した。
得られた溶液を、水分を除去して調整した酸性スルホン酸イオン交換樹脂(Amberlyst−15(球状):米国ROHM&HAAS社製)を収容し、かつ外部ジャケットによって65℃に保温したカラムに供給し、該溶液中のナトリウムメトキシドの中和をおこなった。
該溶液を、液体クロマトグラフィーで分析した結果、3−((3−メチルブチル)オキシカルボニルアミノ−メチル)−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルカルバミン酸(3−メチルブチル)エステルを28.2wt%含有していた。
工程(9−2)で得られた溶液、および2,4−ジ−tert−アミルフェノール4654gを混合し、均一な溶液とした。該溶液を、300g/Hrで分子蒸留装置(日本国、柴田科学社製、MS−300型)に供給し温度約130℃、圧力約0.13kPaにおいて低沸点成分を除去し、留出物が2398g得られた。ガスクロマトグラフィー分析をおこなったところ、該留出物は、炭酸ビス(3−メチルブチル)68.4wt%と3−メチル−1−ブタノール14.3wt%を含有する溶液であった。また、該フラスコ内に得られた残留物について液体クロマトグラフィー分析をおこなったところ、該残留物は、3−((3−メチルブチル)オキシカルボニルアミノ−メチル)−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルカルバミン酸(3−メチルブチル)エステルを15.6wt%含有し、3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミンに対する3−((3−メチルブチル)オキシカルボニルアミノ−メチル)−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルカルバミン酸(3−メチルブチル)エステルの収率は96%であった。3−((3−メチルブチル)オキシカルボニルアミノ−メチル)−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルカルバミン酸(3−メチルブチル)エステルと2,4−ジ−tert−アミルフェノールの化学量論比は1:9.1である組成物であった。該組成物は80℃において液体であり、窒素雰囲気下、80℃で100日間保持した後、3−((3−メチルブチル)オキシカルボニルアミノ−メチル)−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルカルバミン酸(3−メチルブチル)エステルの濃度は、15.5wt%であった。
・工程(10−1):炭酸ビス(3−メチルブチル)の製造
実施例1の工程(1−1)と同様の方法により炭酸ビス(3−メチルブチル)を製造した。
工程(10−1)で得た炭酸ビス(3−メチルブチル)2124g(10.5mol)、および3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミン358g(2.1mol)を使用し、ナトリウムメトキシド(25%メタノール溶液)20.3gを使用した以外は、実施例9の工程(9−2)と同様の方法をおこない、3−((3−メチルブチル)オキシカルボニルアミノ−メチル)−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルカルバミン酸(3−メチルブチル)エステルを33.0wt%含有する溶液を得た。
工程(10−2)で得られた溶液を使用し、2,4−ジ−tert−アミルフェノールの代わりに2,4−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェノール2625gを使用した以外は、実施例9の工程(9−3)と同様の方法をおこない、留出物を1618g得た。ガスクロマトグラフィー分析をおこなったところ、該留出物は、炭酸ビス(3−メチルブチル)76.1wt%と3−メチル−1−ブタノール21.5wt%を含有する溶液であった。また、該フラスコ内に得られた残留物について液体クロマトグラフィー分析をおこなったところ、該残留物は、3−((3−メチルブチル)オキシカルボニルアミノ−メチル)−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルカルバミン酸(3−メチルブチル)エステルを23.2wt%含有し、3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミンに対する3−((3−メチルブチル)オキシカルボニルアミノ−メチル)−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルカルバミン酸(3−メチルブチル)エステルの収率は95%であった。3−((3−メチルブチル)オキシカルボニルアミノ−メチル)−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルカルバミン酸(3−メチルブチル)エステルと2,4−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェノールの化学量論比は1:3.9である組成物であった。組成物は170℃において液体であり、窒素雰囲気下、170℃で3日間保持した後、3−((3−メチルブチル)オキシカルボニルアミノ−メチル)−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルカルバミン酸(3−メチルブチル)エステルの濃度は、23.1wt%であった。
・工程(11−1):3−(メチルオキシカルボニルアミノ−メチル)−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルカルバミン酸メチルエステルの製造
炭酸ビス(3−メチルブチル)の代わりに炭酸ジメチル1820g(20.2mol)、および3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミン545g(3.2mol)を使用し、ナトリウムメトキシド(25%メタノール溶液)12.3gを使用した以外は、実施例9の工程(9−2)と同様の方法をおこない、3−(メチルオキシカルボニルアミノ−メチル)−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルカルバミン酸メチルエステルを38.2wt%含有する溶液を得た。
工程(11−1)で得られた溶液を使用し、2,4−ジ−tert−アミルフェノールの代わりに2,6−キシレノール16720gを使用し、装置内を13.1kPaとした以外は、実施例9の工程(9−3)と同様の方法をおこない、留出物を2027g得た。ガスクロマトグラフィー分析をおこなったところ、該留出物は、炭酸ジメチル59.0wt%とメタノール9.6wt%を含有する溶液であった。また、該フラスコ内に得られた残留物について液体クロマトグラフィー分析をおこなったところ、該残留物は、3−(メチルオキシカルボニルアミノ−メチル)−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルカルバミン酸メチルエステルを5.1wt%含有し、3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミンに対する3−(メチルオキシカルボニルアミノ−メチル)−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルカルバミン酸メチルエステルの収率は95%であった。3−(メチルオキシカルボニルアミノ−メチル)−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルカルバミン酸メチルエステルと2,6−キシレノールの化学量論比は1:43.3である組成物であった。組成物は130℃において液体であり、窒素雰囲気下、130℃で10日間保持した後、3−(メチルオキシカルボニルアミノ−メチル)−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルカルバミン酸メチルエステルの濃度は、5.1wt%であった。
・工程(12−1):3−(メチルオキシカルボニルアミノ−メチル)−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルカルバミン酸メチルエステルの製造
炭酸ビス(3−メチルブチル)の代わりに炭酸ジメチル1214g(13.4mol)、および3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミン478g(2.8mol)を使用し、ナトリウムメトキシド(25%メタノール溶液)10.8gを使用した以外は、実施例9の工程(9−2)と同様の方法をおこない、3−(メチルオキシカルボニルアミノ−メチル)−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルカルバミン酸メチルエステルを46.7wt%含有する溶液を得た。
工程(12−1)で得られた溶液を使用し、2,4−ジ−tert−アミルフェノールの代わりに2,4,6−トリメチルフェノール11960gを使用し、装置内を13.1kPaとした以外は、実施例9の工程(9−3)と同様の方法をおこない、留出物を1427g得た。ガスクロマトグラフィー分析をおこなったところ、該留出物は、炭酸ジメチル71.2wt%とメタノール17.1wt%を含有する溶液であった。また、該フラスコ内に得られた残留物について液体クロマトグラフィー分析をおこなったところ、該残留物は、3−(メチルオキシカルボニルアミノ−メチル)−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルカルバミン酸メチルエステルを6.0wt%含有し、3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミンに対する3−(メチルオキシカルボニルアミノ−メチル)−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルカルバミン酸メチルエステルの収率は94%であった。3−(メチルオキシカルボニルアミノ−メチル)−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルカルバミン酸メチルエステルと2,4,6−トリメチルフェノールの化学量論比は1:32.7である組成物であった。組成物は150℃において液体であり、窒素雰囲気下、150℃で2日間保持した後、3−(メチルオキシカルボニルアミノ−メチル)−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルカルバミン酸メチルエステルの濃度は、6.0wt%であった。
・工程(13−1):炭酸ジブチルの製造
実施例7の工程(7−1)と同様の方法により炭酸ジブチルを製造した。
工程(13−1)で得た炭酸ジブチル2342g(13.4mol)、および3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミン477g(2.8mol)を使用し、ナトリウムメトキシド(25%メタノール溶液)20.3gを使用した以外は、実施例9の工程(9−2)と同様の方法をおこない、3−(ブチルオキシカルボニルアミノ−メチル)−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルカルバミン酸ブチルエステルを35.6wt%含有する溶液を得た。
工程(13−2)で得られた溶液を使用し、2,4−ジ−tert−アミルフェノールの代わりに4−ノニルフェノール5805gを使用した以外は、実施例9の工程(9−3)と同様の方法をおこない、留出物を1633g得た。ガスクロマトグラフィー分析をおこなったところ、該留出物は、炭酸ジブチル82.6wt%と1−ブタノール10.4wt%を含有する溶液であった。また、該フラスコ内に得られた残留物について液体クロマトグラフィー分析をおこなったところ、該残留物は、3−(ブチルオキシカルボニルアミノ−メチル)−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルカルバミン酸ブチルエステルを14.1wt%含有し、3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミンに対する3−((ブチルオキシカルボニルアミノ−メチル)−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルカルバミン酸ブチルエステルの収率は90%であった。3−(ブチルオキシカルボニルアミノ−メチル)−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルカルバミン酸ブチルエステルと4−ノニルフェノールの化学量論比は1:10.2である組成物であった。組成物は30℃において液体であり、窒素雰囲気下、30℃で100日間保持した後、3−(ブチルオキシカルボニルアミノ−メチル)−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルカルバミン酸ブチルエステルの濃度は、13.9wt%であった。
・工程(14−1):炭酸ジブチルの製造
実施例7の工程(7−1)と同様の方法により炭酸ジブチルを製造した。
工程(14−1)で得た炭酸ジブチル3403g(19.5mol)、および3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミン528g(3.1mol)を使用し、ナトリウムメトキシド(25%メタノール溶液)12.0gを使用した以外は、実施例9の工程(9−2)と同様の方法をおこない、3−(ブチルオキシカルボニルアミノ−メチル)−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルカルバミン酸ブチルエステルを28.3wt%含有する溶液を得た。
工程(14−2)で得られた溶液を使用し、2,4−ジ−tert−アミルフェノールの代わりに2,4−ジメトキシフェノール9443gを使用した以外は、実施例9の工程(9−3)と同様の方法をおこない、留出物を2814g得た。ガスクロマトグラフィー分析をおこなったところ、該留出物は、炭酸ジブチル81.0wt%と1−ブタノール15.3wt%を含有する溶液であった。また、該フラスコ内に得られた残留物について液体クロマトグラフィー分析をおこなったところ、該残留物は、3−(ブチルオキシカルボニルアミノ−メチル)−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルカルバミン酸ブチルエステルを10.3wt%含有し、3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミンに対する3−((ブチルオキシカルボニルアミノ−メチル)−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルカルバミン酸ブチルエステルの収率は94.1%であった。3−(ブチルオキシカルボニルアミノ−メチル)−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルカルバミン酸ブチルエステルと2,4−ジメトキシフェノールの化学量論比は1:20.8である組成物であった。組成物は30℃において液体であり、窒素雰囲気下、30℃で90日間保持した後、3−(ブチルオキシカルボニルアミノ−メチル)−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルカルバミン酸ブチルエステルの濃度は、10.0wt%であった。
・工程(15−1):炭酸ジブチルの製造
実施例7の工程(7−1)と同様の方法により炭酸ジブチルを製造した。
内溶液5Lの4つ口フラスコに工程(15−1)で得た炭酸ジブチル2305g(13.2mol)、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)(米国、Aldrich社製)442g(2.1mol)を入れ、撹拌子を入れ、ジムロート冷却器および三方コックを取り付けた。系内を窒素置換した後、該フラスコを、80℃に加熱したオイルバスに浸漬し、ナトリウムメトキシド(25%メタノール溶液)20.3gをシリンジで添加し、反応を開始した。適宜、反応液をサンプリングしてNMR分析をおこない、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)が検出されなくなった時点で反応を停止した。
得られた溶液を、水分を除去して調整した酸性スルホン酸イオン交換樹脂(Amberlyst−15(球状):米国ROHM&HAAS社製)を収容し、かつ外部ジャケットによって65℃に保温したカラムに供給し、該溶液中のナトリウムメトキシドの中和をおこなった。
該溶液を、液体クロマトグラフィーで分析した結果、ジブチル−4,4’−メチレン−ジシクロヘキシルカルバメートを30.8wt%含有していた。
工程(15−2)で得られた溶液および2−tert−アミルフェノール6023gを混合し、均一な溶液とした。該溶液を、300g/Hrで分子蒸留装置(日本国、柴田科学社製、MS−300型)に供給し温度約130℃、圧力約0.13kPaにおいて低沸点成分を除去し、留出物が1977g得られた。ガスクロマトグラフィー分析をおこなったところ、該留出物は、炭酸ジブチル78.2wt%と1−ブタノール15.2wt%を含有する溶液であった。また、該フラスコ内に得られた残留物について液体クロマトグラフィー分析をおこなったところ、該残留物は、ジブチル−4,4’−メチレン−ジシクロヘキシルカルバメートを12.4wt%含有し、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)に対するジブチル−4,4’−メチレン−ジシクロヘキシルカルバメートの収率は97%であった。ジブチル−4,4’−メチレン−ジシクロヘキシルカルバメートと2−tert−アミルフェノールの化学量論比は1:17.6である組成物であった。組成物は30℃において液体であり、窒素雰囲気下、30℃で85日間保持した後、ジブチル−4,4’−メチレン−ジシクロヘキシルカルバメートの濃度は、12.2wt%であった。
・工程(16−1):炭酸ビス(3−メチルブチル)の製造
実施例1の工程(1−1)と同様の方法により炭酸ビス(3−メチルブチル)を製造した。
炭酸ジブチルの代わりに工程(16−1)で得た炭酸ビス(3−メチルブチル)2270g(11.2mol)を使用し、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)(米国、Aldrich社製)463g(2.2mol)、およびナトリウムメトキシド(25%メタノール溶液)21.2gを使用した以外は、実施例15の工程(15−2)と同様の方法をおこない、ビス(3−メチルブチル)−4,4’−メチレン−ジシクロヘキシルカルバメートを34.7wt%含有する溶液を得た。
工程(16−2)で得られた溶液を使用し、2−tert−アミルフェノールの代わり2,4−ジ−tert−アミルフェノール2476gを使用した以外は、実施例15の工程(15−3)と同様の方法を実施し、留出物を1775g得た。ガスクロマトグラフィー分析をおこなったところ、該留出物は、炭酸ビス(3−メチルブチル)75.7wt%と3−メチル−1−ブタノール16.9wt%を含有する溶液であった。また、該フラスコ内に得られた残留物について液体クロマトグラフィー分析をおこなったところ、該残留物は、ビス(3−メチルブチル)−4,4’−メチレン−ジシクロヘキシルカルバメートを27.5wt%含有し、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)に対するビス(3−メチルブチル)−4,4’−メチレン−ジシクロヘキシルカルバメートの収率は96%であった。ビス(3−メチルブチル)−4,4’−メチレン−ジシクロヘキシルカルバメートと2,4−ジ−tert−アミルフェノールの化学量論比は1:4.7である組成物であった。組成物は30℃において液体であり、窒素雰囲気下、30℃で85日間保持した後、ビス(3−メチルブチル)−4,4’−メチレン−ジシクロヘキシルカルバメートの濃度は、27.2wt%であった。
・工程(17−1):ジメチル−4,4’−メチレン−ジシクロヘキシルカルバメートの製造
炭酸ジブチルの代わりに炭酸ジメチル1150g(12.7mol)を使用し、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)(米国、Aldrich社製)547g(2.6mol)、およびナトリウムメトキシド(25%メタノール溶液)25.1gを使用した以外は、実施例15の工程(15−2)と同様の方法をおこない、ジメチル−4,4’−メチレン−ジシクロヘキシルカルバメートを48.3wt%含有する溶液を得た。
工程(17−1)で得られた溶液を使用し、2−tert−アミルフェノールの代わり2,4−ジイソプロピルフェノール5287gを使用した以外は、実施例15の工程(15−3)と同様の方法を実施し、留出物を1045g得た。ガスクロマトグラフィー分析をおこなったところ、該留出物は、炭酸ジメチル63.8wt%とメタノール15.1wt%を含有する溶液であった。また、該フラスコ内に得られた残留物について液体クロマトグラフィー分析をおこなったところ、該残留物は、ジメチル−4,4’−メチレン−ジシクロヘキシルカルバメートを13.6wt%含有し、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)に対するジメチル−4,4’−メチレン−ジシクロヘキシルカルバメートの収率は95%であった。ジメチル−4,4’−メチレン−ジシクロヘキシルカルバメートと2,4−ジイソプロピルフェノールの化学量論比は1:11.5である組成物であった。組成物は30℃において液体であり、窒素雰囲気下、30℃で98日間保持した後、ジメチル−4,4’−メチレン−ジシクロヘキシルカルバメートの濃度は、13.2wt%であった。
・工程(18−1):ジメチル−4,4’−メチレン−ジシクロヘキシルカルバメートの製造
炭酸ジブチルの代わりに炭酸ジメチル1625g(18.0mol)を使用し、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)(米国、Aldrich社製)631g(3.0mol)、およびナトリウムメトキシド(25%メタノール溶液)17.4gを使用した以外は、実施例15の工程(15−2)と同様の方法をおこない、ジメチル−4,4’−メチレン−ジシクロヘキシルカルバメートを42.6wt%含有する溶液を得た。
工程(18−1)で得られた溶液を使用し、2−tert−アミルフェノールの代わり2,6−キシレノール9600gを使用した以外は、実施例15の工程(15−3)と同様の方法を実施し、留出物を1699g得た。ガスクロマトグラフィー分析をおこなったところ、該留出物は、炭酸ジメチル62.6wt%とメタノール10.9wt%を含有する溶液であった。また、該フラスコ内に得られた残留物について液体クロマトグラフィー分析をおこなったところ、該残留物は、ジメチル−4,4’−メチレン−ジシクロヘキシルカルバメートを9.4wt%含有し、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)に対するジメチル−4,4’−メチレン−ジシクロヘキシルカルバメートの収率は97%であった。ジメチル−4,4’−メチレン−ジシクロヘキシルカルバメートと2,6−キシレノールの化学量論比は1:25.7である組成物であった。組成物は130℃において液体であり、窒素雰囲気下、130℃で3日間保持した後、ジメチル−4,4’−メチレン−ジシクロヘキシルカルバメートの濃度は、9.2wt%であった。
・工程(19−1):炭酸ビス(3−メチルブチル)の製造
実施例1の工程(1−1)と同様の方法により炭酸ビス(3−メチルブチル)を製造した。
炭酸ジブチルの代わりに工程(16−1)で得た炭酸ビス(3−メチルブチル)3010g(14.9mol)を使用し、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)505g(2.4mol)、およびナトリウムメトキシド(25%メタノール溶液)23.1gを使用した以外は、実施例15の工程(15−2)と同様の方法をおこない、ビス(3−メチルブチル)−4,4’−メチレン−ジシクロヘキシルカルバメートを29.5wt%含有する溶液を得た。
工程(19−2)で得られた溶液を使用し、2−tert−アミルフェノールの代わり2−フェニルフェノール5492gを使用した以外は、実施例15の工程(15−3)と同様の方法を実施し、留出物を2511g得た。ガスクロマトグラフィー分析をおこなったところ、該留出物は、炭酸ビス(3−メチルブチル)79.0wt%と3−メチル−1−ブタノール16.1wt%を含有する溶液であった。また、該フラスコ内に得られた残留物について液体クロマトグラフィー分析をおこなったところ、該残留物は、ビス(3−メチルブチル)−4,4’−メチレン−ジシクロヘキシルカルバメートを15.0wt%含有し、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)に対するビス(3−メチルブチル)−4,4’−メチレン−ジシクロヘキシルカルバメートの収率は91.2%であった。ビス(3−メチルブチル)−4,4’−メチレン−ジシクロヘキシルカルバメートと2−フェニルフェノールの化学量論比は1:14.1である組成物であった。組成物は150℃において液体であり、窒素雰囲気下、150℃で1日間保持した後、ビス(3−メチルブチル)−4,4’−メチレン−ジシクロヘキシルカルバメートの濃度は、13.3wt%であった。
・工程(20−1):炭酸ジブチルの製造
実施例7の工程(7−1)と同様の方法により炭酸ジブチルを製造した。
工程(20−1)で得た炭酸ジブチル3133g(18.0mol)を使用し、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)652g(3.1mol)、およびナトリウムメトキシド(25%メタノール溶液)29.9gを使用した以外は、実施例15の工程(15−2)と同様の方法をおこない、ジブチル−4,4’−メチレン−ジシクロヘキシルカルバメートを33.0wt%含有する溶液を得た。
工程(20−2)で得られた溶液を使用し、2−tert−アミルフェノールの代わり4−tert−ブチルフェノール4025gを使用した以外は、実施例15の工程(15−3)と同様の方法を実施し、留出物を2533g得た。ガスクロマトグラフィー分析をおこなったところ、該留出物は、炭酸ジブチル78.8wt%と1−ブタノール17.4wt%を含有する溶液であった。また、該フラスコ内に得られた残留物について液体クロマトグラフィー分析をおこなったところ、該残留物は、ジブチル−4,4’−メチレン−ジシクロヘキシルカルバメートを21.4wt%含有し、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)に対するジブチル−4,4’−メチレン−ジシクロヘキシルカルバメートの収率は87.4%であった。ジブチル−4,4’−メチレン−ジシクロヘキシルカルバメートと4−tert−ブチルフェノールの化学量論比は1:9.7である組成物であった。組成物は100℃において液体であり、窒素雰囲気下、100℃で30日間保持した後、ジブチル−4,4’−メチレン−ジシクロヘキシルカルバメートの濃度は、21.0wt%であった。
・工程(21−1):炭酸ビス(3−メチルブチル)の製造
実施例1の工程(1−1)と同様の方法により炭酸ビス(3−メチルブチル)を製造した。
内溶液5Lの4つ口フラスコに工程(21−1)で得た炭酸ビス(3−メチルブチル)1529g(7.6mol)、2,4−トルエンジアミン(米国、Aldrich社製)257g(2.1mol)を入れ、撹拌子を入れ、ジムロート冷却器および三方コックを取り付けた。系内を窒素置換した後、該フラスコを、80℃に加熱したオイルバスに浸漬し、ナトリウムメトキシド(25%メタノール溶液)28.4gをシリンジで添加し、反応を開始した。適宜、反応液をサンプリングしてNMR分析をおこない、2,4−トルエンジアミンが検出されなくなった時点で反応を停止した。
得られた溶液を、水分を除去して調整した酸性スルホン酸イオン交換樹脂(Amberlyst−15(球状):米国ROHM&HAAS社製)を収容し、かつ外部ジャケットによって65℃に保温したカラムに供給し、該溶液中のナトリウムメトキシドの中和をおこなった。
該溶液を、液体クロマトグラフィーで分析した結果、トルエン−2,4−ジカルバミン酸ビス(3−メチルブチル)エステルを39.8wt%含有していた。
工程(21−2)で得られた溶液および2,6−キシレノール5411gを混合し、均一な溶液とした。該溶液を、300g/Hrで分子蒸留装置(日本国、柴田科学社製、MS−300型)に供給し温度約130℃、圧力約0.13kPaにおいて低沸点成分を除去し、留出物が1461g得られた。ガスクロマトグラフィー分析をおこなったところ、該留出物は、炭酸ビス(3−メチルブチル)46.4wt%と3−メチル−1−ブタノール23.9wt%を含有する溶液であった。また、該フラスコ内に得られた残留物について液体クロマトグラフィー分析をおこなったところ、該残留物は、トルエン−2,4−ジカルバミン酸ビス(3−メチルブチル)エステルを12.3wt%含有し、2,4−トルエンジアミンに対するトルエン−2,4−ジカルバミン酸ビス(3−メチルブチル)エステルの収率は95%であった。トルエン−2,4−ジカルバミン酸ビス(3−メチルブチル)エステルと2−tert−アミルフェノールの化学量論比は1:20.3である組成物であった。組成物は120℃において液体であり、窒素雰囲気下、120℃で2日間保持した後、トルエン−2,4−ジカルバミン酸ビス(3−メチルブチル)エステルの濃度は、12.1wt%であった。
・工程(22−1)トルエン−2,4−ジカルバミン酸ジメチルエステルの製造
炭酸ビス(3−メチルブチル)の代わりに炭酸ジメチル1422g(15.8mol)を使用し、2,4−トルエンジアミン305g(2.5mol)を使用し、ナトリウムメトキシド(25%メタノール溶液)33.8gを使用した以外は、実施例21の工程(21−2)と同様の方法をおこない、トルエン−2,4−ジカルバミン酸ジメチルエステルを33.1wt%含有する溶液を得た。
工程(22−1)で得られた溶液、および2,6−キシレノールの代わりに2,4−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェノール5554gを使用した以外は、実施例21の工程(21−3)と同様の方法をおこない、留出物を1179g得た。ガスクロマトグラフィー分析をおこなったところ、該留出物は、炭酸ジメチル81.2wt%とメタノール13.0wt%を含有する溶液であった。また、該フラスコ内に得られた残留物について液体クロマトグラフィー分析をおこなったところ、該残留物は、トルエン−2,4−ジカルバミン酸ジメチルエステルを9.4wt%含有し、2,4−トルエンジアミンに対するトルエン−2,4−ジカルバミン酸ジメチルエステルの収率は96%であった。トルエン−2,4−ジカルバミン酸ジメチルエステルと2,4−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェノールの化学量論比は1:6.9である組成物であった。組成物は130℃において液体であり、窒素雰囲気下、130℃で1日間保持した後、トルエン−2,4−ジカルバミン酸ジメチルエステルの濃度は、12.8wt%であった。
・工程(23−1):炭酸ビス(3−メチルブチル)の製造
実施例1の工程(1−1)と同様の方法により炭酸ビス(3−メチルブチル)を製造した。
内溶液5Lの4つ口フラスコに工程(23−1)で得た炭酸ビス(3−メチルブチル)2634g(13.0mol)、4,4’−メチレンジアニリン(米国、Aldrich社製)416.3g(2.1mol)を入れ、撹拌子を入れ、ジムロート冷却器および三方コックを取り付けた。系内を窒素置換した後、該フラスコを、80℃に加熱したオイルバスに浸漬し、ナトリウムメトキシド(25%メタノール溶液)16.2gをシリンジで添加し、反応を開始した。適宜、反応液をサンプリングしてNMR分析をおこない、4,4’−メチレンジアニリンが検出されなくなった時点で反応を停止した。
得られた溶液を、水分を除去して調整した酸性スルホン酸イオン交換樹脂(Amberlyst−15(球状):米国ROHM&HAAS社製)を収容し、かつ外部ジャケットによって65℃に保温したカラムに供給し、該溶液中のナトリウムメトキシドの中和をおこなった。
該溶液を、液体クロマトグラフィーで分析した結果、N,N’−(4,4’−メタンジイル−ジフェニル)−ビスカルバミン酸ビス(3−メチルブチル)エステルを28.6wt%含有していた。
工程(23−2)で得られた溶液および2,4−ジ−tert−アミルフェノール2339gを混合し、均一な溶液とした。該溶液を、300g/Hrで分子蒸留装置(日本国、柴田科学社製、MS−300型)に供給し温度約130℃、圧力約0.13kPaにおいて低沸点成分を除去し、留出物が2341g得られた。ガスクロマトグラフィー分析をおこなったところ、該留出物は、炭酸ビス(3−メチルブチル)74.5wt%と3−メチル−1−ブタノール14.9wt%を含有する溶液であった。また、該フラスコ内に得られた残留物について液体クロマトグラフィー分析をおこなったところ、該残留物は、N,N’−(4,4’−メタンジイル−ジフェニル)−ビスカルバミン酸ビス(3−メチルブチル)エステルを28.6wt%含有し、4,4’−メチレンジアニリンに対するN,N’−(4,4’−メタンジイル−ジフェニル)−ビスカルバミン酸ビス(3−メチルブチル)エステルの収率は95%であった。N,N’−(4,4’−メタンジイル−ジフェニル)−ビスカルバミン酸ビス(3−メチルブチル)エステルと2,4−ジ−tert−アミルフェノールの化学量論比は1:4.5である組成物であった。組成物は30℃において液体であり、窒素雰囲気下、30℃で10日間保持した後、N,N’−(4,4’−メタンジイル−ジフェニル)−ビスカルバミン酸ビス(3−メチルブチル)エステルの濃度は、28.3wt%であった。
・工程(24−1):炭酸ジブチルの製造
実施例7の工程(7−1)と同様の方法により炭酸ジブチルを製造した。
炭酸ビス(3−メチルブチル)の代わりに炭酸ジブチル1622g(9.3mol)を使用し、4,4’−メチレンジアニリン377g(1.9mol)およびナトリウムメトキシド(25%メタノール溶液)11.0gを使用した以外は、実施例23の工程(23−2)と同様の方法をおこない、N,N’−(4,4’−メタンジイル−ジフェニル)−ビスカルバミン酸ジブチルエステルを36.9wt%含有する溶液を得た。
工程(24−2)で得られた溶液、および2,4−ジ−tert−アミルフェノールの代わりに2,4,6−トリメチルフェノール1988gを使用した以外は、実施例23の工程(23−3)と同様の方法をおこない、留出物を1430g得た。ガスクロマトグラフィー分析をおこなったところ、該留出物は、炭酸ジブチル66.5wt%と1−ブタノール18.8wt%を含有する溶液であった。また、該フラスコ内に得られた残留物について液体クロマトグラフィー分析をおこなったところ、該残留物は、N,N’−(4,4’−メタンジイル−ジフェニル)−ビスカルバミン酸ジブチルエステルを28.8wt%含有し、4,4’−メチレンジアニリンに対するN,N’−(4,4’−メタンジイル−ジフェニル)−ビスカルバミン酸ジブチルエステルの収率は96%であった。N,N’−(4,4’−メタンジイル−ジフェニル)−ビスカルバミン酸ジブチルエステルと2,4,6−トリメチルフェノールの化学量論比は1:7.2である組成物であった。組成物は120℃において液体であり、窒素雰囲気下、120℃で3日間保持した後、N,N’−(4,4’−メタンジイル−ジフェニル)−ビスカルバミン酸ジブチルエステルの濃度は、28.2wt%であった。
実施例1の工程(1−3)で得た組成物に、ジラウリン酸ジブチルスズ(日本国、和光純薬工業社製、化学用)58.7gを加え、均一な溶液とした。
該溶液を使用して、図2に示すような反応装置において、熱分解反応を実施した。
伝熱面積0.2m2の薄膜蒸留装置202(日本国、神鋼環境ソリューション社製)を200℃に加熱し、該薄膜蒸留装置内の圧力を約1.3kPaとした。上記で調製した溶液を、フィードタンク201に投入し、ライン21を介して、約980g/hrで該薄膜蒸留装置に供給した。薄膜蒸留装置202の底部に具備されたライン23より、液体成分を抜き出し、ライン24を介してフィードタンク201に戻した。薄膜蒸留装置203の上部に具備されたライン22より、ヘキサメチレンジイソシアネート、3−メチル−1−ブタノールおよび2,4−ジ−tert−アミルフェノールを含む気体成分を抜き出した。該気体成分を、蒸留塔203に導入し、3−メチル−1−ブタノールを分離し、高沸成分の一部は、蒸留塔203の底部に具備されたライン26を介し、ライン24を経由してフィードタンク201に戻した。蒸留塔203に具備されたライン27より、ヘキサメチレンジイソシアネートおよび2,4−ジ−tert−アミルフェノールを含有する気体成分を抜き出し、蒸留塔204に導入した。該蒸留塔204において、ヘキサメチレンジイソシアネートを分離した。13時間反応をおこなったところ、ライン32より294gの溶液を回収した。該溶液の1Hおよび13C−NMR分析の結果、該溶液は、ヘキサメチレンジイソシアネートを99wt%含有していた。ヘキサメチレンジアミンに対する収率は91.9%であった。また、反応後、該薄膜蒸発装置内に付着物は見られなかった。
実施例1の工程(1−3)で得た組成物の代わりに実施例2の工程(2−3)で得た組成物を使用し、ジラウリン酸ジブチルスズ(化学用)64.2gを使用した以外は、実施例25と同様の方法をおこない、ライン32より301gの溶液を回収した。該溶液の1Hおよび13C−NMR分析の結果、該溶液は、ヘキサメチレンジイソシアネートを99wt%含有していた。ヘキサメチレンジアミンに対する収率は85.2%であった。また、反応後、該薄膜蒸発装置内に付着物は見られなかった。
実施例1の工程(1−3)で得た組成物の代わりに実施例3の工程(3−3)で得た組成物を使用し、ジラウリン酸ジブチルスズ(化学用)76.4gを使用した以外は、実施例25と同様の方法をおこない、ライン32より378gの溶液を回収した。該溶液の1Hおよび13C−NMR分析の結果、該溶液は、ヘキサメチレンジイソシアネートを99wt%含有していた。ヘキサメチレンジアミンに対する収率は90.0%であった。また、反応後、該薄膜蒸発装置内に付着物は見られなかった。
・工程(28−1):エステル交換反応によるN,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ジ(2,6−ジメチルフェニル)エステルの製造
図3に示すような反応装置において、エステル交換反応を実施した。
実施例4の工程(4−3)で得た組成物に、ジラウリン酸ジブチルスズ83.9g添加し、均一な溶液とした。該溶液をフィードタンク401に投入した。伝熱面積0.2m2の薄膜蒸留装置402(日本国、神鋼環境ソリューション社製)を240℃に加熱し、該薄膜蒸留装置内を大気圧窒素雰囲気とした。該溶液を、供給ライン41を介して該薄膜蒸留装置に約1200g/hrで供給した。該薄膜蒸留装置402の上部に具備されたライン45より、3−メチル−1−ブタノールと2,6−キシレノールを含有する混合気体を抜き出し、充填物Metal Gauze CY(スイス国、Sulzer Chemtech Ltd.製)を充填した蒸留塔403に供給した。蒸留403において、3−メチル−1−ブタノールと2,6−キシレノールを分離し、蒸留塔403の底部に具備されたライン46より2,6−キシレノールを薄膜蒸留装置402の上部に戻した。薄膜蒸留装置402の底部に具備されたライン42より反応液を抜き出し、ライン43を介してフィードタンク401に戻した。
該工程を62時間おこなったのち、ライン44より反応液を抜き出した。抜き出された反応液は6926g、蒸留塔203の上部に具備されたライン47から回収された溶液は166gであった。
抜き出された反応液について液体クロマトグラフィー分析をおこなったところ、該反応液には、N,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ビス(2,6−ジメチルフェニル)エステルが15.2wt%含有されていた。また、ライン47から回収された溶液について1Hおよび13C−NMR測定をおこなったところ、該溶液は、メタノールを98wt%含有していた。
図2に示すような反応装置において、熱分解反応を実施した。
伝熱面積0.2m2の薄膜蒸留装置202(日本国、神鋼環境ソリューション社製)を200℃に加熱し、該薄膜蒸留装置内の圧力を約1.3kPaとした。工程(28−1)で得られた溶液を、フィードタンク201に投入し、ライン21を介して、約680g/hrで該薄膜蒸留装置に供給した。薄膜蒸留装置202の底部に具備されたライン23より、液体成分を抜き出し、ライン24を介してフィードタンク201に戻した。薄膜蒸留装置202の上部に具備されたライン22より、ヘキサメチレンジイソシアネートおよび2,6−ジメチルフェノールを含む気体成分を抜き出した。該気体成分を、蒸留塔203に導入し、ヘキサメチレンジイソシアネートと2,6−ジメチルフェノールを分離し、蒸留塔203の塔頂部を経てライン25より2,6−ジメチルフェノールを抜き出し、蒸留塔203に具備されたライン27よりヘキサメチレンジイソシアネートを含有する気体成分を抜き出した。一方、蒸留塔の底部に具備されたライン26から高沸物を抜き出し、一部を、ライン24を介してフィードタンク201に戻した。ライン27から抜き出されたヘキサメチレンジイソシアネートを含有する気体成分は、蒸留塔204に移送され、該蒸留塔204において、ヘキサメチレンジイソシアネートを蒸留分離した。該蒸留塔204に具備されたライン31から高沸物を抜き出し、一部を、ライン24を介してフィードタンク201に戻した。一方、ライン30より気体成分を抜き出し、凝縮器を経てライン32よりヘキサメチレンジイソシアネートを抜き出した。11時間反応をおこなったところ、ライン32よりヘキサメチレンジイソシアネートを99wt%含有する溶液が416g回収された。ヘキサメチレンジアミンに対する収率は88.4%であった。
工程(5−2)で得た組成物に、ジラウリン酸ジブチルスズを84.9g加え、均一な溶液とした。
該溶液を使用して、図4に示すような反応装置において、熱分解反応を実施した。
伝熱面積0.2m2の薄膜蒸留装置502(日本国、神鋼環境ソリューション社製)を200℃に加熱し、該薄膜蒸留装置内の圧力を約1.3kPaとした。上記で調製した溶液を、フィードタンク501に投入し、ライン51を介して、約980g/hrで該薄膜蒸留装置に供給した。薄膜蒸留装置502の底部に具備されたライン53より、液体成分を抜き出し、ライン54を介してフィードタンク501に戻した。薄膜蒸留装置502の上部に具備されたライン52より、ヘキサメチレンジイソシアネート、メタノールおよび2,4,6−トリメチルフェノールを含む気体成分を抜き出した。該気体成分を、蒸留塔503に導入し、メタノールを分離し、高沸成分の一部は、蒸留塔503の底部に具備されたライン56を介し、ライン54を経由してフィードタンク501に戻した。蒸留塔503に具備されたライン57より、ヘキサメチレンジイソシアネートおよび2,4,6−トリメチルフェノールを含有する気体成分を抜き出し、蒸留塔504に導入した。該蒸留塔504において、2,4,6−トリメチルフェノールを分離し、ライン62より2,4,6−トリメチルフェノールを回収した。蒸留塔504に具備されたライン64よりヘキサメチレンジイソシアネートを含有する気体成分を抜き出し、蒸留塔505に導入した。該蒸留塔505において、ヘキサメチレンジイソシアネートを蒸留分離し、ライン67よりヘキサメチレンジイソシアネートを回収した。13時間反応をおこなったところ、ライン67より430gの溶液を回収した。該溶液の1Hおよび13C−NMR分析の結果、該溶液は、ヘキサメチレンジイソシアネートを99wt%含有していた。ヘキサメチレンジアミンに対する収率は91.2%であった。反応後、該薄膜蒸発装置内に付着物は見られなかった。
工程(5−2)で得た組成物の代わりに、工程(6−2)で得た組成物を使用し、ジラウリン酸ジブチルスズを66.7g使用した以外は、実施例29と同様の方法をおこない、ライン67より330gの溶液を回収した。該溶液の1Hおよび13C−NMR分析の結果、該溶液は、ヘキサメチレンジイソシアネートを99wt%含有していた。ヘキサメチレンジアミンに対する収率は89.3%であった。反応後、該薄膜蒸発装置内に付着物は見られなかった。
・工程(31−1):エステル交換反応によるN,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ビス(2,6−ジメトキシフェニル)エステルの製造
図3に示すような反応装置において、エステル交換反応を実施した。
実施例4の工程(4−3)で得た組成物の代わりに、実施例7の工程(7−3)で得た組成物を使用し、ジラウリン酸ジブチルスズ54.0gを使用した以外は、実施例28の工程(28−1)と同様の方法をおこない、ライン44より反応液を4088g回収した。反応液について液体クロマトグラフィー分析をおこなったところ、該反応液には、N,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ビス(2,6−ジメトキシフェニル)エステルが19.1wt%含有されていた。また、ライン47から回収された溶液について1Hおよび13C−NMR測定をおこなったところ、該溶液は、ブタノールを96wt%含有していた。
工程(28−1)で得られた溶液の代わりに工程(31−1)で得られた溶液を使用した以外は、実施例28の工程(28−2)と同様の方法をおこない、ライン32よりヘキサメチレンジイソシアネートを99wt%含有する溶液を267g回収した。ヘキサメチレンジアミンに対する収率は88.4%であった。
実施例1の工程(1−3)で得た組成物の代わりに実施例8の工程(8−3)で得た組成物を使用し、ジラウリン酸ジブチルスズ(化学用)56.8gを使用した以外は、実施例25と同様の方法をおこない、ライン32より257gの溶液を回収した。該溶液の1Hおよび13C−NMR分析の結果、該溶液は、ヘキサメチレンジイソシアネートを99wt%含有していた。ヘキサメチレンジアミンに対する収率は80.4%であった。また、反応後、該薄膜蒸発装置内に付着物は見られなかった。
実施例1の工程(1−3)で得た組成物の代わりに実施例9の工程(9−3)で得た組成物を使用し、ジラウリン酸ジブチルスズ(化学用)62.7gを使用した以外は、実施例25と同様の方法をおこない、ライン32より390gの溶液を回収した。該溶液の1Hおよび13C−NMR分析の結果、該溶液は、イソホロンジイソシアネートを99wt%含有していた。3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミンに対する収率は85.1%であった。また、反応後、該薄膜蒸発装置内に付着物は見られなかった。
実施例1の工程(1−3)で得た組成物の代わりに実施例10の工程(10−3)で得た組成物を使用し、ジラウリン酸ジブチルスズ(化学用)62.6gを使用した以外は、実施例25と同様の方法をおこない、ライン32より392gの溶液を回収した。該溶液の1Hおよび13C−NMR分析の結果、該溶液は、イソホロンジイソシアネートを99wt%含有していた。3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミンに対する収率は84.0%であった。また、反応後、該薄膜蒸発装置内に付着物は見られなかった。
工程(5−2)で得た組成物の代わりに、工程(11−2)で得た組成物を使用し、ジラウリン酸ジブチルスズを96.1g使用した以外は、実施例29と同様の方法をおこない、ライン67より588gの溶液を回収した。該溶液の1Hおよび13C−NMR分析の結果、該溶液は、イソホロンジイソシアネートを99wt%含有していた。3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミンに対する収率は82.7%であった。反応後、該薄膜蒸発装置内に付着物は見られなかった。
・工程(36−1):エステル交換反応による3−((2,4,6−トリメチルフェニルオキシカルボニルアミノ−メチル)−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルカルバミン酸(2,4,6−トリメチルフェニル)エステルの製造
図3に示すような反応装置において、エステル交換反応を実施した。
実施例4の工程(4−3)で得た組成物の代わりに、実施例12の工程(12−2)で得た組成物を使用し、ジラウリン酸ジブチルスズ83.2gを使用した以外は、実施例28の工程(28−1)と同様の方法をおこない、ライン44より反応液を12410g回収した。 反応液について液体クロマトグラフィー分析をおこなったところ、該反応液には、エステル交換反応による3−((2,4,6−トリメチルフェニルオキシカルボニルアミノ−メチル)−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルカルバミン酸(2,4,6−トリメチルフェニル)エステルが10.1wt%含有されていた。また、ライン47から回収された溶液について1Hおよび13C−NMR測定をおこなったところ、該溶液は、メタノールを98wt%含有していた。
工程(28−1)で得られた溶液の代わりに工程(36−1)で得られた溶液を使用した以外は、実施例28の工程(28−2)と同様の方法をおこない、ライン32よりイソホロンジイソシアネートを99wt%含有する溶液を544g回収した。3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミンに対する収率は87.5%であった。
・工程(37−1):エステル交換反応による3−((4−ノニルフェニル)オキシカルボニルアミノ−メチル)−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルカルバミン酸(4−ノニルフェニル)エステルの製造
図3に示すような反応装置において、エステル交換反応を実施した。
実施例13の工程(13−3)で得た組成物に、ジラウリン酸ジブチルスズ83.2gを加えて均一な溶液とし、フィードタンク401に投入した。伝熱面積0.2m2の薄膜蒸留装置402(日本国、神鋼環境ソリューション社製)を240℃に加熱し、該薄膜蒸留装置内を大気圧窒素雰囲気とした。該溶液を、供給ライン21を介して該薄膜蒸留装置に約1200g/hrで供給した。該薄膜蒸留装置402の上部に具備されたライン45より、1−ブタノールと4−ノニルフェノールを含有する混合気体を抜き出し、充填物Metal Gauze CY(スイス国、Sulzer Chemtech Ltd.製)を充填した蒸留塔403に供給した。蒸留塔403において、1−ブタノールと4−ノニルフェノールを分離し、蒸留塔403の底部に具備されたライン46より4−ノニルフェノールを薄膜蒸留装置402の上部に戻した。薄膜蒸留装置402の底部に具備されたライン42より反応液を抜き出し、ライン43を介してフィードタンク401に戻した。
該工程を62時間おこなったのち、ライン44より反応液を抜き出した。抜き出された反応液は6419g、蒸留塔403の上部に具備されたライン47から回収された溶液は575gであった。
抜き出された反応液について液体クロマトグラフィー分析をおこなったところ、該反応液には、3−((4−ノニルフェニル)オキシカルボニルアミノ−メチル)−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルカルバミン酸(4−ノニルフェニル)エステルが24.5wt%含有されていた。また、ライン47から回収された溶液について1Hおよび13C−NMR測定をおこなったところ、該溶液は、1−ブタノールを98wt%含有していた。
図5に示すような反応装置において、熱分解反応を実施した。
伝熱面積0.2m2の薄膜蒸留装置702(日本国、神鋼環境ソリューション社製)を200℃に加熱し、該薄膜蒸留装置内の圧力を約1.3kPaとした。工程(37−2)で得られた溶液を、フィードタンク701に投入し、ライン71を介して、約980g/hrで該薄膜蒸留装置に供給した。薄膜蒸留装置702の底部に具備されたライン73より、液体成分を抜き出し、ライン74を介してフィードタンク701に戻した。薄膜蒸留装置703の上部に具備されたライン72より、イソホロンジイソシアネートおよび4−ノニルフェノールを含む気体成分を抜き出した。該気体成分を、蒸留塔703に導入し、イソホロンジイソシアネートと4−ノニルフェノールを分離し、4−ノニルフェノールの一部は、蒸留塔703の底部に具備されたライン76を介し、ライン74を経由してフィードタンク701に戻された。13時間反応をおこなったところ、ライン75より484gの溶液が回収され、該溶液の1Hおよび13C−NMR分析の結果、該溶液は、イソホロンジイソシアネートを99wt%含有していた。3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミンに対する収率は77.8%であった。
・工程(38−1):エステル交換反応による3−((2,6−ジメトキシフェニルオキシカルボニルアミノ−メチル)−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルカルバミン酸(2,6−ジメトキシフェニル)エステルの製造
図3に示すような反応装置において、エステル交換反応を実施した。
実施例4の工程(4−3)で得た組成物の代わりに、実施例14の工程(14−3)で得た組成物を使用し、ジラウリン酸ジブチルスズ92.1gを使用した以外は、実施例28の工程(28−1)と同様の方法をおこない、ライン44より反応液を10121g回収した。反応液について液体クロマトグラフィー分析をおこなったところ、該反応液には、エステル交換反応による3−((2,6−ジメトキシフェニルオキシカルボニルアミノ−メチル)−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルカルバミン酸(2,6−ジメトキシフェニル)エステルが14.7wt%含有されていた。また、ライン27から回収された溶液について1Hおよび13C−NMR測定をおこなったところ、該溶液は、1−ブタノールを98wt%含有していた。
工程(28−1)で得られた溶液の代わりに工程(38−1)で得られた溶液を使用した以外は、実施例28の工程(28−2)と同様の方法をおこない、ライン32よりイソホロンジイソシアネートを99wt%含有する溶液を579g回収した。3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミンに対する収率は84.0%であった。
工程(5−2)で得た組成物の代わりに、工程(15−3)で得た組成物を使用し、ジラウリン酸ジブチルスズを64.4g使用した以外は、実施例29と同様の方法をおこない、ライン67より481gの溶液を回収した。該溶液の1Hおよび13C−NMR分析の結果、該溶液は、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルジイソシアネート)を99wt%含有していた。4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)に対する収率は87.3%であった。反応後、該薄膜蒸発装置内に付着物は見られなかった。
工程(5−2)で得た組成物の代わりに、工程(16−3)で得た組成物を使用し、ジラウリン酸ジブチルスズを66.7g使用した以外は、実施例29と同様の方法をおこない、ライン67より498gの溶液を回収した。該溶液の1Hおよび13C−NMR分析の結果、該溶液は、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルジイソシアネート)を99wt%含有していた。4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)に対する収率は86.4%であった。反応後、該薄膜蒸発装置内に付着物は見られなかった。
工程(5−2)で得た組成物の代わりに、工程(17−2)で得た組成物を使用し、ジラウリン酸ジブチルスズを78.1g使用した以外は、実施例29と同様の方法をおこない、ライン67より577gの溶液を回収した。該溶液の1Hおよび13C−NMR分析の結果、該溶液は、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルジイソシアネート)を99wt%含有していた。4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)に対する収率は84.6%であった。反応後、該薄膜蒸発装置内に付着物は見られなかった。
・工程(42−1):エステル交換反応によるビス(2,6−ジメチルフェニル)−4,4’−メチレン−ジシクロヘキシルカルバメートの製造
図3に示すような反応装置において、エステル交換反応を実施した。
実施例4の工程(4−3)で得た組成物の代わりに、実施例18の工程(18−2)で得た組成物を使用し、ジラウリン酸ジブチルスズ78.1gを使用した以外は、実施例28の工程(28−1)と同様の方法をおこない、ライン44より反応液を5832g回収した。反応液について液体クロマトグラフィー分析をおこなったところ、該反応液には、ビス(2,6−ジメチルフェニル)−4,4’−メチレン−ジシクロヘキシルカルバメートが25.2wt%含有されていた。また、ライン47から回収された溶液について1Hおよび13C−NMR測定をおこなったところ、該溶液は、メタノールを96wt%含有していた。
工程(28−1)で得られた溶液の代わりに工程(42−1)で得られた溶液を使用した以外は、実施例28の工程(28−2)と同様の方法をおこない、ライン32より4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルジイソシアネート)を99wt%含有する溶液を603g回収した4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)に対する収率は88.5%であった。
・工程(43−1):エステル交換反応によるビス(2−フェニルフェニル)−4,4’−メチレン−ジシクロヘキシルカルバメートの製造
図3に示すような反応装置において、エステル交換反応を実施した。
実施例4の工程(4−3)で得た組成物の代わりに、実施例19の工程(19−3)で得た組成物を使用し、ジラウリン酸ジブチルスズ72.8gを使用した以外は、実施例28の工程(28−1)と同様の方法をおこない、ライン44より反応液を6091g回収した。反応液について液体クロマトグラフィー分析をおこなったところ、該反応液には、ビス(2−フェニルフェニル)−4,4’−メチレン−ジシクロヘキシルカルバメートが25.2wt%含有されていた。また、ライン47から回収された溶液について1Hおよび13C−NMR測定をおこなったところ、該溶液は、3−メチル−1−ブタノールを96wt%含有していた。
工程(28−1)で得られた溶液の代わりに工程(43−1)で得られた溶液を使用した以外は、実施例28の工程(28−2)と同様の方法をおこない、ライン32より4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルジイソシアネート)を99wt%含有する溶液を517g回収した4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)に対する収率は82.0%であった。
工程(5−2)で得た組成物の代わりに、工程(20−3)で得た組成物を使用し、ジラウリン酸ジブチルスズを92.6g使用した以外は、実施例29と同様の方法をおこない、ライン67より630gの溶液を回収した。該溶液の1Hおよび13C−NMR分析の結果、該溶液は、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルジイソシアネート)を99wt%含有していた。4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)に対する収率は77.5%であった。反応後、該薄膜蒸発装置内に付着物は見られなかった。
工程(5−2)で得た組成物の代わりに、工程(21−3)で得た組成物を使用し、ジラウリン酸ジブチルスズを63.6g使用した以外は、実施例29と同様の方法をおこない、ライン67より325gの溶液を回収した。該溶液の1Hおよび13C−NMR分析の結果、該溶液は、2,4−トルエンジイソシアネートを99wt%含有していた。2,4−トルエンジアミンに対する収率は89.1%であった。反応後、該薄膜蒸発装置内に付着物は見られなかった。
・工程(46−1):エステル交換反応によるトルエン−2,4−ジカルバミン酸ビス(2,4−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル)エステルの製造
図3に示すような反応装置において、エステル交換反応を実施した。
実施例13の工程(13−3)で得た組成物の代わりに、実施例22の工程(22−2)で得た組成物を使用し、ジラウリン酸ジブチルスズ46.3gを使用した以外は、実施例37の工程(37−1)と同様の方法をおこない、ライン44より5433gの反応液を抜き出した。
抜き出された反応液について液体クロマトグラフィー分析をおこなったところ、該反応液には、トルエン−2,4−ジカルバミン酸ビス(2,4−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル)エステルが14.9wt%含有されていた。また、ライン47から回収された溶液について1Hおよび13C−NMR測定をおこなったところ、該溶液は、メタノールを98wt%含有していた。
実施例37の工程(37−1)で得た溶液の代わりに、工程(38−1)で得た溶液を使用し、実施例37の工程(37−2)と同様の方法をおこない、ライン75より319gの溶液が回収された。該溶液の1Hおよび13C−NMR分析の結果、該溶液は、2,4−トルエンジイソシアネートを99wt%含有していた。2,4−トルエンジアミンに対する収率は87.3%であった。
工程(5−2)で得た組成物の代わりに、工程(23−3)で得た組成物を使用し、ジラウリン酸ジブチルスズを63.0g使用した以外は、実施例29と同様の方法をおこない、ライン67より469gの溶液を回収した。該溶液の1Hおよび13C−NMR分析の結果、該溶液は、4,4’−メチレンビス(フェニルイソシアネート)を99wt%含有していた。4,4’−メチレンジアニリンに対する収率は89.3%であった。反応後、該薄膜蒸発装置内に付着物は見られなかった。
・工程(48−1):エステル交換反応によるN,N’−(4,4’−メタンジイル−ジフェニル)−ビスカルバミン酸ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)エステルの製造
図3に示すような反応装置において、エステル交換反応を実施した。
実施例4の工程(4−3)で得た組成物の代わりに、実施例24の工程(24−3)で得た組成物を使用し、ジラウリン酸ジブチルスズ57.6gを使用した以外は、実施例28の工程(28−1)と同様の方法をおこない、ライン44より反応液を2321g回収した。反応液について液体クロマトグラフィー分析をおこなったところ、該反応液には、N,N’−(4,4’−メタンジイル−ジフェニル)−ビスカルバミン酸ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)エステルが39.0wt%含有されていた。また、ライン27から回収された溶液について1Hおよび13C−NMR測定をおこなったところ、該溶液は、1−ブタノールを98wt%含有していた。
工程(28−1)で得られた溶液の代わりに工程(48−1)で得られた溶液を使用した以外は、実施例28の工程(28−2)と同様の方法をおこない、ライン32より4,4’−メチレンビス(フェニルイソシアネート)を99wt%含有する溶液を420g回収した。4,4’−メチレンジアニリンに対する収率は88.3%であった。反応後、該薄膜蒸発装置内に付着物は見られなかった。
図6に示すような反応装置において、ヘキサメチレンジイソシアネートの製造をおこなった。
・工程(49−1):N,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ビス(3−メチルブチル)エステル製造工程
撹拌槽801(内容積30L)を80℃に加熱した。ライン82を閉じた状態で、撹拌槽801に、実施例1の工程(1−1)と同様の方法で製造し、80℃に予熱した炭酸ビス(3−メチルブチル)をライン80より1820g/hrで移送し、同時に、ヘキサメチレンジアミンと3−メチル−1−ブタノールとナトリウムメトキシド(28%メタノール溶液)の混合溶液(混合比:ヘキサメチレンジアミン50部/3−メチル−1−ブタノール50部/ナトリウムメトキシド4.2部)をライン81より209g/hrで移送した。5時間後、ライン83を閉じた状態でライン82を開き、水分を除去して調整した酸性スルホン酸イオン交換樹脂(Amberlyst−15(球状):ROHM&HAAS社製)を収容し、かつ外部ジャケットによって80℃に保温したイオン交換樹脂塔812に供給し、ナトリウムメトキシドの中和をおこない、ライン84を通して反応液をタンク802に移送した。該反応液からの固形分の析出を防ぐために、ライン82、ライン83は80℃に保温した。
タンク802に移送された反応液について液体クロマトグラフィー分析をおこなったところ、該反応液に含有されるN,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ビス(3−メチルブチル)エステルは29.7%であった。
工程(49−1)で製造した反応液を、タンク802よりライン84を通じて、80℃に保温された撹拌槽803に130g/hrで移送した。同時に、撹拌槽803に、ライン85より、80℃に加熱された2,4−ジ−tert−アミルフェノールを131g/hrで投入し、均一な溶液とした。該溶液を261g/hrで、80℃に保温されたライン86を通して、150℃に加熱し、装置内の圧力を0.1kPaとした薄膜蒸留装置804(日本国、神鋼環境ソリューション社製、伝熱面積0.2m2)に移送し、該溶液に含まれる低沸成分の留去をおこなった。留去された低沸成分は、ライン87より薄膜蒸留装置803から抜き出された。一方、高沸成分を、80℃に保温されたライン88より薄膜蒸留装置803から抜き出し、80℃に保温されたタンク805に移送した。ジラウリン酸ジブチルスズをライン89より16.7g/hrでタンク805に投入した。
該タンク605に貯蔵された溶液について液体クロマトグラフィー分析をおこなったところ、該溶液にはN,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ビス(3−メチルブチル)エステルが24.1wt%含有されていた。
200℃に加熱し、装置内の圧力を約1.3kPaとした薄膜蒸留装置806(日本国、神鋼環境ソリューション社製、伝熱面積0.1m2)に、タンク805に貯蔵された溶液を、ライン90より800g/hrで供給した。薄膜蒸留装置806の上部に具備されたライン95より、ヘキサメチレンジイソシアネート、3−メチル−1−ブタノールおよび2,4−ジ−tert−アミルフェノールを含む気体成分を抜き出した。該気体成分を、蒸留塔807に導入し、3−メチル−1−ブタノールを分離し、高沸成分の一部は、蒸留塔807の底部に具備されたライン94を介し、ライン93を経由して薄膜蒸留装置806に戻した。蒸留塔807に具備されたライン97より、ヘキサメチレンジイソシアネートおよび2,4−ジ−tert−アミルフェノールを含有する気体成分を抜き出し、蒸留塔810に導入した。該蒸留塔810において、ヘキサメチレンジイソシアネートを分離した。12時間反応をおこなったところ、ライン99より約88g/hrで溶液を回収し、該溶液の1Hおよび13C−NMR分析の結果、該溶液は、ヘキサメチレンジイソシアネートを99wt%含有していた。ヘキサメチレンジアミンに対する収率は92%であった。また、反応後、該薄膜蒸発装置内に付着物は見られなかった。
・工程(50−1):炭酸ビス(3−メチルブチル)の製造
容積5000mLのナス型フラスコに、ジ−n−ブチルスズオキシド(日本国、三共有機合成社製)688g(3.0mol)および3−メチル−1−ブタノール(日本国、クラレ社製)2222g(25.0mol)を入れた。該フラスコを、温度調節器のついたオイルバス(日本国、増田理化工業社製、OBH−24)と真空ポンプ(日本国、ULVAC社製、G−50A)と真空コントローラー(日本国、岡野製作所社製、VC−10S)を接続したエバポレーター(日本国、柴田社製、R−144)に取り付けた。エバポレーターのパージバルブ出口は常圧で流れている窒素ガスのラインと接続した。エバポレーターのパージバルブを閉め、系内の減圧を行った後、パージバルブを徐々に開き、系内に窒素を流し、常圧に戻した。オイルバス温度を約145℃に設定し、該フラスコを該オイルバスに浸漬してエバポレーターの回転を開始した。エバポレーターのパージバルブを開放したまま大気圧窒素下で約40分間加熱したところで、水を含む3−メチル−1−ブタノールの蒸留が始まった。この状態を7時間保った後、パージバルブを閉め、系内を徐々に減圧し、系内の圧力が74〜35kPaの状態で過剰の3−メチル−1−ブタノールを蒸留した。留分が出なくなった後、該フラスコをオイルバスからあげた。該フラスコが室温(25℃)付近まで冷却されたのち、該フラスコをオイルバスからあげてパージバルブを徐々に開き系内の圧力を大気圧に戻した。該フラスコには反応液1290gが得られた。119Sn、1H、13C−NMRの分析結果から、1,1,3,3−テトラ−n−ブチル−1,3−ビス(3−メチルブチルオキシ)−ジスタンオキサンがジ−n−ブチルスズオキシドに対して収率99%で得られたことを確認した。同様の操作を12回繰り返し、1,1,3,3−テトラ−n−ブチル−1,3−ビス(3−メチルブチルオキシ)−ジスタンオキサンを合計11368g得た。
図7に示すような連続製造装置において、炭酸ビス(3−メチルブチル)を製造した。充填物Metal Gauze CY(スイス国、Sulzer Chemtech Ltd.製)を充填した、内径151mm,有効長さ5040mmの塔型反応器A102に、移送ラインA4から上記で製造した1,1,3,3−テトラブチル−1,3−ビス(3−メチルブチルオキシ)ジスタンオキサンを4388g/hrで供給した。一方、タンクA100からラインA1より蒸留塔A101に3−メチル−1−ブタノール供給し、蒸留塔A101において精製した3−メチル−1−ブタノールを、ラインA2より塔型反応器A102に14953g/hrで供給した。該反応器内A102は液温度が160℃になるようにヒーターおよびリボイラーA112によって調整し、圧力が約120kPa−Gになるように圧力調節バルブによって調整した。該反応器内の滞留時間は約17分であった。反応器上部から移送ラインA6を経て水を含む3−メチル−1−ブタノール15037g/hrを、および、供給ラインA1を経て3−メチル−1−ブタノール825g/hrを、充填物Metal Gauze CYを充填し、リボイラーA111およびコンデンサーA121を備えた蒸留塔A101に輸送し、蒸留精製を行った。蒸留塔A101の上部では高濃度の水を含む留分がコンデンサーA121によって凝縮され回収ラインA3から回収された。精製された3−メチル−1−ブタノールは、蒸留塔A101の下部にある移送ラインA2を経て塔型反応器A102に輸送した。塔型反応器A102の下部からジ−n−ブチル−ビス(3−メチルブチルオキシ)スズと1,1,3,3−テトラ−n−ブチル−1,3−ビス(3−メチルブチルオキシ)ジスタンオキサンを含むアルキルスズアルコキシド触媒組成物を得、移送ラインA5を経て薄膜蒸発装置A103(日本国、神鋼環境ソリューション社製)に供給した。薄膜蒸発装置A103において3−メチル−1−ブタノールを留去し、コンデンサーA123、移送ラインA8および移送ラインA4を経て塔型反応器A102に戻した。薄膜蒸発装置A103の下部から移送ラインA7を経てアルキルスズアルコキシド触媒組成物を輸送し、ジ−n−ブチル−ビス(3−メチルブチルオキシ)スズと1,1,3,3−テトラ−n−ブチル−1,3−ビス(3−メチルブチルオキシ)−ジスタンオキサンの流量が約5130g/hrになるように調節しオートクレーブA104に供給した。オートクレーブに移送ラインA9より、二酸化炭素を973g/hrで供給し、オートクレーブ内圧を4MPa−Gに維持した。オートクレーブにおける温度を120℃に設定し、滞留時間を約4時間に調整し、二酸化炭素とアルキルスズアルコキシド触媒組成物との反応を行い、炭酸ビス(3−メチルブチル)を含む反応液を得た。該反応液を移送ラインA10と調節バルブを介して除炭槽A105に移送し残存二酸化炭素を除去し、移送ラインA11から二酸化炭素を回収した。その後、該反応液を、移送ラインA12を経て約142℃、約0.5kPaとした薄膜蒸発装置A106(日本国、神鋼環境ソリューション社製)に移送し、1,1,3,3−テトラ−n−ブチル−1,3−ビス(3−メチルブチルオキシ)−ジスタンオキサンの流量が約4388g/hrになるように調節し供給して、炭酸ビス(3−メチルブチル)を含む留分を得、一方で蒸発残渣を移送ラインA13と移送ラインA4を介して、1,1,3,3−テトラブチル−1,3−ビス(3−メチルブチルオキシ)−ジスタンオキサンの流量が約4388g/hrになるように調節し塔型反応器A102に循環した。炭酸ビス(3−メチルブチル)を含む留分はコンデンサーA126および移送ラインA14を経て、充填物Metal Gauze CYを充填しリボイラーA117およびコンデンサーA127を備えた蒸留塔A107に959g/hrで供給して、蒸留精製を行った後、回収ラインA15から99wt%の炭酸ビス(3−メチルブチル)を944g/hrで得た。該炭酸ビス(3−メチルブチル)はタンクA108に貯蔵した。移送ラインA13のアルキルスズアルコキシド触媒組成物を119Sn,1H,13C−NMRによって分析したところ、1,1,3,3−テトラ−n−ブチル−1,3−ビス(3−メチルブチルオキシ)ジスタンオキサンが含まれており、ジ−n−ブチル−ビス(3−メチルブチルオキシ)スズは含まれていなかった。上記連続運転を約240時間行った後、抜き出しラインA16からアルキルスズアルコキシド触媒組成物を20g/hrで抜き出し、一方で供給ラインA17から上記方法で製造した1,1,3,3−テトラ−n−ブチル−1,3−ビス(3−メチルブチルオキシ)ジスタンオキサンを20g/hrで供給した。
撹拌槽A110を80℃に加熱した。ラインA22を閉じた状態で、撹拌槽A110に、タンクA108からラインA21より炭酸ビス(3−メチルブチル)を1214g/hrで移送し、同時に、ヘキサメチレンジアミンと3−メチル−1−ブタノールとナトリウムメトキシド(28%メタノール溶液)の混合溶液(混合比:ヘキサメチレンジアミン50部/3−メチル−1−ブタノール50部/ナトリウムメトキシド0.42部)をライン61より234g/hrで移送した。4時間後、ラインA23を閉じた状態でラインA22を開き、80℃に保温された撹拌槽A111に、該反応液を1448g/hrで移送を開始した。該反応液からの固形分の析出を防ぐために、ラインA22は80℃に保温した。同時に、撹拌槽A111に、タンクA109より2,4−ジ−tert−アミルフェノールを、ラインA25と通じて2225g/hrで移送し、撹拌槽A111にて均一な溶液とした。該溶液をラインA23を経て、80℃に保温したタンクA112に貯蔵した。
タンクA112に移送された混合液について液体クロマトグラフィー分析をおこなったところ、該溶液に含有されるN,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ビス(3−メチルブチル)エステルは9.2wt%であった。
薄膜蒸留装置A113(日本国、神鋼環境ソリューション社製、伝熱面積0.2m2)を150℃に加熱し、装置内の圧力を約0.1kPaとした。
タンクA112に貯蔵された溶液を、80℃に保温したラインA24より、3673g/hrで薄膜蒸留装置A113に移送し、該溶液に含まれる低沸成分の留去をおこなった。留去された低沸成分は、ラインA27より薄膜蒸留装置A113から抜き出された。抜き出した低沸成分を蒸留塔A118に導入し、蒸留分離をおこない、ラインA30より3−メチル−1−ブタノールを回収し、タンクA100に貯蔵した。一方、高沸成分を、150℃に保温されたラインA26より薄膜蒸留装置A113から抜き出し、80℃に保温された撹拌槽A114に移送した。同時に、ジラウリン酸ジブチルスズをライン67より29g/hrで撹拌槽A114に移送し、均一な溶液とした。
撹拌槽A114で調製された混合液は、ラインA33を閉じた状態で、ラインA32よりタンクA115に移送し、該タンクA115に貯蔵した。該タンクA115に貯蔵した溶液について液体クロマトグラフィー分析をおこなったところ、該溶液にはN,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ビス(3−メチルブチル)エステルが13.4wt%含有されていた。
薄膜蒸留装置A116(日本国、神鋼環境ソリューション社製、伝熱面積0.2m2)を240℃に加熱した。
ラインA36を閉じた状態で、タンクA115に貯蔵されたN,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ビス(3−メチルブチル)エステルと2,4−ジ−tert−アミルフェノールとジラウリン酸ジブチルスズの混合液を、ラインA32を介して、2436g/hrで薄膜蒸留装置A116に移送し、エステル交換反応をおこなった。薄膜蒸留装置A116の上部に具備されたラインA37より、3−メチル−1−ブタノールと2,4−ジ−tert−アミルフェノールを含有する混合気体を抜き出し、蒸留塔A119に供給した。蒸留塔A119において、3−メチル−1−ブタノールと2,4−ジ−tert−アミルフェノールを分離し、3−メチル−1−ブタノールをラインA39より抜き出し、ラインA40を経てタンクA100に貯蔵した。一方、2,4−ジ−tert−アミルフェノールは、蒸留塔A119の底部に具備されたラインA38より薄膜蒸留装置A116の上部に戻した。薄膜蒸留装置A116の底部に具備されたラインA34より反応液を抜き出し、ラインA35を経て薄膜蒸留装置A116に供給した。ラインA35より抜き出される反応液中のN,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ビス(2,4−ジ−tert−アミルフェニル)エステルが25.2wt%となったところで、ラインA41を閉じた状態でラインA36を開き、該反応液をタンクA121に移送した。
200℃に加熱し、装置内の圧力を約1.3kPaとした薄膜蒸留装置A122(日本国、神鋼環境ソリューション社製、伝熱面積0.1m2)に、タンクA121に貯蔵された溶液を、ラインA41より2306/hrで供給した。薄膜蒸留装置A122の上部に具備されたラインA43より、ヘキサメチレンジイソシアネートを含む気体成分を抜き出し、蒸留塔A123に供給した。蒸留塔A123で蒸留分離をおこない、ラインA45よりヘキサメチレンジイソシアネートを447g/hrで回収した。
蒸留塔A123で分離された高沸成分は、ラインA47より抜き出し、ラインA48を介して蒸留塔A126に導入した。蒸留塔A126において、該高沸成分から2,4−ジ−tert−アミルフェノールを分離し、ラインA49よりタンクA109に移送した。
上記の一連の工程をおこない、ヘキサメチレンジイソシアネートを643kg回収したが、反応後、薄膜蒸留装置および薄膜蒸留装置に付着物はみられなかった。
・工程(A−1):炭酸ビス(3−メチルブチル)の製造
実施例1の工程(1−1)と同様の方法で炭酸ビス(3−メチルブチル)を製造した。
工程(A−1)で得た炭酸ビス(3−メチルブチル)を1537g(7.6mol)使用し、ヘキサメチレンジアミンを232g(2.0mol)使用し、ナトリウムメトキシド(25%メタノール溶液)を19.3g使用した以外は、実施例1の工程(1−2)と同様の方法をおこない、N,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ビス(3−メチルブチル)エステルを37.7wt%含有する溶液を得た。
工程(A−2)で得た溶液を、三方コック、冷却器、留出液受器および温度計を備えた内容積10Lのフラスコにいれ、該フラスコ内を真空−窒素置換した。該フラスコを、約130℃に加熱したオイルバスに浸漬した。装置内を徐々に減圧しながら蒸留をおこない、最終的に、装置内を0.13kPaとした。留出物を1078g得た。ガスクロマトグラフィー分析をおこなったところ、該留出物は、炭酸ビス(3−メチルブチル)68.1wt%と3−メチル−1−ブタノール31.5wt%を含有する溶液であった。また、該フラスコ内に得られた残留物について液体クロマトグラフィー分析をおこなったところ、該残留物は、N,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ビス(3−メチルブチル)エステルを59.8wt%含有し、ヘキサメチレンジアミンに対するN,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ビス(3−メチルブチル)エステルの収率は60.3%であった。該残留物は160℃で液体であった。該残留物を160℃で1日間保持した後、該残留物中のN,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ビス(3−メチルブチル)エステルは32.2wt%であった。
・工程(B−1):N,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ジメチルエステルの製造
炭酸ビス(3−メチルブチル)の代わりに炭酸ジメチルを1625g(18.0mol)使用し、ヘキサメチレンジアミンを349g(3.0mol)使用し、ナトリウムメトキシド(25%メタノール溶液)を28.9g使用した以外は、実施例1の工程(1−2)と同様の方法をおこない、N,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ジメチルエステルを34.1wt%含有する溶液を得た。
工程(B−1)で得られた溶液、および2,4−ジ−tert−アミルフェノールの代わりにトルエン(日本国、和光純薬工業社製)2702gを使用した以外は、実施例1の工程(1−3)と同様の方法をおこない、留出物を3972g得た。ガスクロマトグラフィー分析をおこなったところ、該留出物は、炭酸ジメチル27.5wt%とメタノール4.7wt%、およびトルエン67.7wt%を含有する溶液であった。また、該フラスコ内に得られた残留物について液体クロマトグラフィー分析をおこなったところ、該残留物は、N,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ジメチルエステルを67.3wt%含有し、ヘキサメチレンジアミンに対するN,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ジメチルエステルの収率は70.5%であった。該残留物は50℃で液体であった。該残留物を50℃で10日間保持した後、該残留物中のN,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ビス(3−メチルブチル)エステルは31.6wt%であった。
・工程(C−1):炭酸ジブチルの製造
実施例7の工程(7−1)と同様の方法により炭酸ジブチルを製造した。
炭酸ビス(3−メチルブチル)の代わりに工程(C−1)で製造した炭酸ジブチルを2324g(13.3mol)使用し、ヘキサメチレンジアミンを267g(2.3mol)使用し、ナトリウムメトキシド(25%メタノール溶液)を13.3g使用した以外は、実施例1の工程(1−2)と同様の方法をおこない、N,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ジブチルエステルを27.4wt%含有する溶液を得た。
工程(C−1)で得られた溶液、および2,4−ジ−tert−アミルフェノールの代わりにフタル酸ベンジルブチル(日本国、和光純薬工業社製)2850gを使用した以外は、実施例1の工程(1−3)と同様の方法をおこない、留出物を1901g得た。ガスクロマトグラフィー分析をおこなったところ、該留出物は、炭酸ジブチル78.4wt%と1−ブタノール16.8wt%を含有する溶液であった。また、該フラスコ内に得られた残留物について液体クロマトグラフィー分析をおこなったところ、該残留物は、N,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ジブチルエステルを14.9wt%含有し、ヘキサメチレンジアミンに対するN,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ジメチルエステルの収率は71.3%であった。該残留物は70℃で液体であった。該残留物を70℃で1日間保持した後、該残留物中のN,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ジブチルエステルは8.6wt%であった
・工程(D−1):炭酸ビス(3−メチルブチル)の製造
実施例1の工程(1−1)と同様の方法で炭酸ビス(3−メチルブチル)を製造した。
工程(D−1)で得た炭酸ビス(3−メチルブチル)を1922g(9.5mol)使用し、ヘキサメチレンジアミンを221g(1.9mol)使用し、ナトリウムメトキシド(25%メタノール溶液)を18.3g使用した以外は、実施例1の工程(1−2)と同様の方法をおこない、N,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ビス(3−メチルブチル)エステルを29.4wt%含有する溶液を得た。
工程(D−2)で得られた溶液、および2,4−ジ−tert−アミルフェノールの代わりに2,6−ジメチルフェノール3117gを使用した以外は、実施例1の工程(1−3)と同様の方法をおこない、留出物を4190g得た。ガスクロマトグラフィー分析をおこなったところ、該留出物は、炭酸ビス(3−メチルブチル)27.8wt%と3−メチル−1−ブタノール8.1wt%、および2,6−ジメチルフェノール64.4wt%を含有する溶液であった。また、該フラスコ内に得られた残留物について液体クロマトグラフィー分析をおこなったところ、該残留物は、N,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ビス(3−メチルブチル)エステルを80.7wt%含有し、ヘキサメチレンジアミンに対するN,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ビス(3−メチルブチル)エステルの収率は85.1%であった。該残留物は150℃で液体であった。該残留物を150℃で1日間保持した後、該残留物中のN,N’−ヘキサンジイル−ビス−カルバミン酸ビス(3−メチルブチル)エステルは42.1wt%であった
101,107:蒸留塔、102:塔型反応器、103,106:薄膜蒸留装置、104:オートクレーブ、105:除炭槽、111,112,117:リボイラー、121,123,126,127:コンデンサー、1,9:供給ライン、2,4,5,6,7,8,10,11,12,13,14:移送ライン、3,15:回収ライン、16:抜き出しライン、17:フィードライン
(図2)
201:タンク、202:薄膜蒸留装置、203,204:蒸留塔、205,207:コンデンサー、206,208:リボイラー、21,22,23,24,25,26,27,28,29,30,31,32,33:移送ライン
(図3)
401:タンク、402:薄膜蒸留装置、403:蒸留塔、404:コンデンサー、41,42,43,44,45,46,47,48,49:移送ライン
(図4)
501:タンク、502:薄膜蒸留装置、503,504,505:蒸留塔、507,509,511:コンデンサー、506,508,510:リボイラー、51,52,53,54,55,56,57,58,59,60,61,62,63,64,65,66,67,68:移送ライン、
(図5)
701:タンク、702:薄膜蒸留装置、703:蒸留塔、704:リボイラー、705:コンデンサー、71,72,73,74,75,76,77,78,79:移送ライン
(図6)
801,803:撹拌槽、812:イオン交換塔、802,805:タンク、804,806:薄膜蒸留装置、807,810:蒸留塔、808,812:コンデンサー、809,811:リボイラー、80,81,82,83,84,85,86,87,88,89,90,91,92,93,94,95,96,97,98,99,100,101:移送ライン
(図7)
A100,A108,A109,A112,A115,A121:タンク、A101,A107,A118,A119,A123,A126:蒸留塔、A102:塔型反応器、A103,A106,A113,A116,A122:薄膜蒸留装置、A104:オートクレーブ、A105:除炭槽、A110,A111,A114:撹拌槽、A129:イオン交換塔、A132,A133,A136,A130,A125,A127:リボイラー、A131,A137,A134,A135,A117,A120,A124,A128:コンデンサー、A1,A2,A3,A4,A5,A6,A7,A8,A9,A10,A11,A12,A13,A14,A15,A16,A17,A20,A21,A22,A23,A24,A25,A26,A27,A28,A29,A30,A31,A32,A33,A34,A35,A36,A37,A38,A39,A40,A41,A42,A43,A44,A45,A46,A47,A48,A49,A50,A51:移送ライン
Claims (43)
- カルバミン酸エステルと芳香族ヒドロキシ化合物とを含む組成物を用いてイソシアネートを製造する製造方法であって、
該組成物を、該カルバミン酸エステルの熱分解反応がおこなわれる反応器に移送する工程を含み、
該カルバミン酸エステルを構成するエステル基のモル数;A
該芳香族ヒドロキシ化合物のモル数;B
のAに対するBの比率が0.1〜50の範囲であり、
該カルバミン酸エステルの融点が200℃以下であり、
該芳香族ヒドロキシ化合物の融点が190℃以下であって、下記式(1)で表される、少なくとも1つの置換基R1を有する芳香族ヒドロキシ化合物である、
イソシアネートを製造する製造方法。
環Aは、置換基を有してもよい、炭素数6〜20の芳香族炭化水素環を表し、単環でも複数環でもよく、
R1は、炭素、酸素、窒素からなる群から選ばれる原子を含む、炭素数1〜20の脂肪族基、炭素数1〜20の脂肪族アルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数7〜20のアラルキル基、または炭素数7〜20のアラルキルオキシ基を表し、更にR1は、Aと結合して環構造を形成してもよい。)。 - 以下の工程(1)、工程(3)、工程(4)および工程(5)を含む工程、または、工程(2)、工程(3)、工程(4)および工程(5)を含む工程、によりイソシアネートを製造する請求項1記載の製造方法;
工程(1):アミン化合物と炭酸エステルとを反応させて、カルバミン酸エステルとアルコールと炭酸エステルを含有する混合物を得る工程、
工程(2):アミン化合物と尿素とアルコールとを反応させて、カルバミン酸エステルとアルコールと尿素化合物とを含有する混合物を得る工程、
工程(3):工程(1)または工程(2)の該混合物と芳香族ヒドロキシ化合物とを用いて、該混合物に含有されるアルコール、および、炭酸エステルまたは尿素を分離して、該カルバミン酸エステルと芳香族ヒドロキシ化合物とを含む組成物を製造する工程、
工程(4):工程(3)で得られる該組成物を、液体の状態で工程(5)が実施される反応器に移送する工程、
工程(5):工程(4)で移送した該組成物を用いてイソシアネートを製造する工程。 - 芳香族ヒドロキシ化合物の標準沸点が、カルバミン酸エステルのエステル基を構成するRO(Rはアルキル基を表し、Oは酸素原子を表す)に水素原子が付加した構造を有する化合物ROHの標準沸点よりも高い請求項2記載の製造方法。
- 該芳香族ヒドロキシ化合物の標準沸点が、カルバミン酸エステルのエステル基を構成する基RO(Rはアルキル基を表し、Oは酸素原子を表す)がカルボニル基を介して結合した構造を有する化合物ROCOORの標準沸点よりも高い請求項3記載の製造方法。
- 工程(3)が、工程(1)または工程(2)の混合物と、芳香族ヒドロキシ化合物との混合物から、アルコール、および、炭酸エステルまたは尿素を分離し、カルバミン酸エステルと芳香族ヒドロキシ化合物とを含む組成物を得る工程である、請求項4記載の製造方法。
- 工程(3)が蒸留塔においておこなわれ、工程(1)または工程(2)の該混合物を、芳香族ヒドロキシ化合物との混合物として蒸留塔に供給し、塔頂から、アルコール、および、炭酸エステルまたは尿素を回収し、塔底より、カルバミン酸エステルと芳香族ヒドロキシ化合物とを含む組成物を得る工程である、請求項5記載の製造方法。
- 工程(3)が、工程(1)または工程(2)の混合物から、一部または全部のアルコール、および/または、一部の、炭酸エステルまたは尿素を分離して得られる混合物と、芳香族ヒドロキシ化合物とを混合して混合液を得、該混合液から、炭酸エステルまたは尿素を分離する工程である、請求項4記載の製造方法。
- 工程(3)が蒸留塔においておこなわれ、下記の工程(3−1)および工程(3−2)を含む工程である請求項7記載の製造方法:
工程(3−1):工程(1)または工程(2)の混合物を蒸留塔に供給し、塔頂から、アルコール、および/または、炭酸エステルまたは尿素を回収し、塔底より、カルバミン酸エステルと、アルコール、および/または、炭酸エステルまたは尿素を含有する混合液を回収する工程、
工程(3−2);工程(3−1)の混合液を、芳香族ヒドロキシ化合物との混合物として蒸留塔に供給し、塔頂からアルコール、および/または、炭酸エステルまたは尿素を回収し、塔底より、カルバミン酸エステルと芳香族ヒドロキシ化合物とを含む組成物を回収する工程。 - 工程(3)で分離した炭酸エステルまたは尿素を、工程(1)の炭酸エステル、または工程(2)の尿素として再利用する工程を含む請求項2記載の製造方法。
- 工程(4)が180℃以下でおこなわれる請求項2記載の製造方法。
- 工程(5)が、工程(4)の組成物に含有されるカルバミン酸エステルを熱分解反応に付す工程であって、該熱分解反応によって生成する低沸点成分を、気体成分として、該熱分解反応がおこなわれる反応器から回収し、カルバミン酸エステルおよび/または芳香族ヒドロキシ化合物を含有する混合物の一部または全部を、該反応器の底部から回収する工程である請求項2記載の製造方法。
- 該低沸点成分が、カルバミン酸エステルに由来するアルコールである請求項11記載の製造方法。
- 工程(5)が、工程(4)の該組成物を加熱して、該組成物に含有されるカルバミン酸エステルと芳香族ヒドロキシ化合物とを反応させて、該芳香族ヒドロキシ化合物に由来する基を有するカルバミン酸アリールを得、次いで、該カルバミン酸アリールを熱分解反応に付してイソシアネートを製造する工程である請求項2記載の製造方法。
- 工程(5)が、次の工程(5−1)および工程(5−2)を含む請求項13記載の製造方法;
工程(5−1):工程(4)の該組成物に含有されるカルバミン酸エステルと芳香族ヒドロキシ化合物とを反応させて、生成する低沸点成分を気体成分として回収し、該カルバミン酸アリールと該芳香族ヒドロキシ化合物とを含む反応液を、該反応がおこなわれる反応器底部から取り出す工程、
工程(5−2):工程(5−1)の反応液を、熱分解反応がおこなわれる反応器に供給して該カルバミン酸アリールを熱分解反応に付し、生成するイソシアネートと芳香族ヒドロキシ化合物のうち、少なくとも一方の化合物を気体成分として回収し、気体成分として回収されない、イソシアネートおよび/または芳香族ヒドロキシ化合物および/またはカルバミン酸アリールを含有する混合液の一部または全部を該反応器底部から回収する工程。 - 工程の(5−1)の低沸点成分が、該カルバミン酸エステルに由来するアルコールである請求項14記載の製造方法。
- 請求項11記載の、反応器底部から回収されたカルバミン酸エステルおよび/または芳香族ヒドロキシ化合物を含有する混合物、または、請求項14記載の工程(5−1)の反応液、請求項14記載の工程(5−2)で反応器底部から回収された混合液および/または気体成分として回収された化合物から、芳香族ヒドロキシ化合物を回収し、該芳香族ヒドロキシ化合物を工程(3)の芳香族ヒドロキシ化合物として再利用する請求項11または14の何れか一項に記載の製造方法。
- 請求項2記載の工程(3)で分離されるアルコール、および/または、請求項10および/または請求項13のアルコールを、請求項2記載の工程(2)におけるアルコールの一部または全部として使用する請求項2記載の製造方法。
- 該芳香族ヒドロキシ化合物の分子量が、120〜370の範囲である請求項4記載の製造方法。
- 該芳香族ヒドロキシ化合物が、該芳香族ヒドロキシ化合物を構成する芳香族炭化水素環に直接結合するヒドロキシル基を1つ有する化合物である請求項18記載の製造方法。
- 該芳香族ヒドロキシ化合物が、環Aが、ベンゼン環、ナフタレン環およびアントラセン環からなる群から選ばれる少なくとも1つの構造を含有する構造である請求項1記載の製造方法。
- 該芳香族ヒドロキシ化合物が、上記式(2)で表される化合物のうち、R2が水素原子ではない化合物である請求項21記載の製造方法。
- 該芳香族ヒドロキシ化合物が、上記式(2)で表される化合物のうち、R2とR6を構成する炭素原子の合計数が2〜20である請求項22記載の製造方法。
- 工程(1)のアミン化合物がポリアミン化合物である請求項2記載の製造方法。
- 該ポリアミン化合物が、式(3)においてnが2であるジアミン化合物である請求項25記載の製造方法。
- 該ジアミン化合物が、式(3)において、R7が、炭素、酸素から選ばれる原子を含む、炭素数1〜20の脂肪族基である化合物である請求項26記載の製造方法。
- 該炭酸エステルが、以下の工程(A)および工程(B)を含む工程によって製造される請求項29記載の製造方法:
工程(A):スズ−酸素−炭素結合を有する有機スズ化合物と二酸化炭素とを反応させて炭酸エステルを含有する反応混合物を得る工程、
工程(B):該反応混合物から該炭酸エステルを分離するとともに残留液を得る工程。 - 請求項30記載の工程(A)および工程(B)に加えて、以下の工程(C)および工程(D)をおこなう請求項30記載の製造方法:
工程(C):工程(B)で得られた該残留液とアルコールを反応させて、スズ−酸素−炭素結合を有する有機スズ化合物と水を形成し、該水を反応系より除去する工程、
工程(D):工程(C)で得られたスズ−酸素−炭素結合を有する該有機スズ化合物を、工程(A)のスズ−酸素−炭素結合を有する有機スズ化合物として再利用する工程。 - 請求項2記載の工程(3)で分離されるアルコール、および/または、請求項10および/または請求項13のアルコールを、請求項31記載の工程(C)におけるアルコールの一部または全部として使用する請求項31記載の製造方法。
- 工程(1)のアルコールが、炭酸エステルに由来するアルキル基を有するアルコールである請求項2記載の製造方法。
- 工程(1)のアミン化合物と炭酸エステルとの反応が、金属アルコキシド化合物存在下におこなわれる請求項2記載の製造方法。
- 該金属アルコキシド化合物が、アルカリ金属またはアルカリ土類金属のアルコキシド化合物である請求項34記載の製造方法。
- 該炭酸エステルを構成するアルキル基と、該金属アルコキシド化合物を構成するアルキル基が同一である請求項35記載の製造方法。
- 該カルバミン酸エステルが、ポリカルバミン酸エステルである請求項2記載の製造方法。
- 該ポリカルバミン酸エステルが、式(9)で表される化合物のうち、nが2である化合物である請求項39記載の製造方法。
- 該ポリカルバミン酸エステルが、式(9)で表される化合物のうち、R11が炭素、酸素から選ばれる原子を含む、炭素数1〜10の脂肪族基である請求項40記載の製造方法。
- 該ポリカルバミン酸エステルが、式(9)で表される化合物のうち、R7が、炭素数1〜20のアルキル基、および炭素数5〜20のシクロアルキル基からなる群から選ばれる1つの基である化合物である請求項41記載の製造方法。
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