JP4958604B2 - インクジェット記録ヘッド - Google Patents

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Description

本発明は記録液としてのインクを液滴として吐出させて記録媒体に記録を行うインクジェット記録ヘッドに関する。
図14(a)(b)に、従来のインクジェット記録ヘッド(以下「記録ヘッド」という。)の一般的な構成を示す。図示されている記録ヘッドでは、支持部材としてのタンクケース100に、記録素子基板(以下「チップ200」)と、電気配線基板(以下「TAB300」)とが実装されている。さらに、チップ200とTAB300とは、次のようにして電気的に接続されている。すなわち、成膜、フォトリソ、メッキ工程などによってチップ200上に形成された不図示の電極パッド(例えば、金メッキバンプ)に、TAB300が有する複数のリードを熱と荷重によって接合する(ILB:Inner Lead Bonding)。尚、ILBされたチップ200は、タンクケース100のインク供給口から供給されるインクがリークすることのないように、タンクケース100に接着接合されている。
また、TAB300は、チップ200の吐出面に付着したインクの流出などによってTAB300の銅箔面上でショートや腐食が起こらないように、その銅箔面を保護するカバーフィルム面側がタンクケース100に接着接合されている。
さらに、チップ200の周囲は、第1の封止材400で封止されている。本明細書では、封止材によるチップ周囲の封止を「チップ周囲封止」と呼ぶ場合がある。また、チップ200上の電極パッドとTAB300のリードとの接合部(電気接続部)が露出すると、吐出口から飛散した微細なインク滴などが電気接続部に付着して腐食などが発生するおそれがある。そこで、電気接続部は、エポキシ樹脂等の封止性およびイオン遮断性に優れた第2の封止材500によって封止されている。本明細書では、封止材による電気接続部の封止を「ILB封止」と呼ぶ場合がある。
チップ周囲及び電気接続部に塗布された第1、第2の封止材400、500は、加熱硬化されている。
図15は、図14に示す記録ヘッドの製造工程の一部を示す模式的平面図であって、(a)(b)及び(c)は、それぞれ異なる工程における記録ヘッドの主要部の状態を示している。
図15(a)には、TAB300と、これに電気接続されたチップ200とがタンクケース100にマウントされた状態が示されている。図15(b)には、チップ200の周囲に、第1の封止材400が塗布された状態が示されている。図5(c)には、TAB300とチップ200との電気接続部に、第2の封止材500が塗布された状態が示されている。
ここで、チップ周囲封止に用いられる第1の封止材400には、流動性が高く、かつ硬化後にチップ200に対して硬化収縮などの応力を与えにくい弾力性の高いものが選定される。一方、ILB封止に用いられる第2の封止材500には、吐出口の形成面に付着したインク滴を適時払拭するワイパーブレードに対する摩耗耐久性や、万一記録媒体が接触しても剥れないような耐久性を考慮して硬質のものが選定される。
次に、封止工程についてより詳しく説明する。上述のように、記録ヘッドの製造工程の一つである封止工程は、図15(b)(c)に示されるように、チップ周囲封止、ILB封止の順で行われる。通常、XYZ−3軸ロボット、ディスペンサー、シリンジ及びニードル等を用いて、所定の位置に所要の封止材を塗布する。
図16は、ILB封止の様子を示す概略側面図である。図中矢印の方向にニードル600を移動させながら、リード301及び予め塗布されている第1の封止材400の上に、第2の封止材500を塗布する。
ここで、チップ200の周囲に予め塗布されている第1の封止材400は、毛管力によって上記電気接続部の隅々まで充填されている。さらに、隣接する各リード301間では、表面張力によって第1の封止材400がリード301の高さまで引き上げられ、自重とバランスが取れる位置で形状が維持されている。第2の封止材500は、かかる第1の封止材400の上に塗布され、該封止材400に密着する。
しかし、第2の封止材500の塗布開始点及び塗布終了点において、第2の封止材500が落ち込み、リード301の一部が露出し、露出したリード301にインクが接触して、電気不良を生じることがあった。
そこで従来は、上記のような封止材の落ち込みを防止するために次のような解決手段がとられていた。すなわち、特許文献1には、TABの開口部周囲とチップ端面との隙間を狭くした液体吐出ヘッドが記載されている。さらに特許文献2には、リード上に塗布された封止材の落ち込みを防止するためのダミーリード(リード配列方向両端部に配置され、チップと電気的に接続されることのない、他のリードよりも短いリード)が配置された液体吐出ヘッドが記載されている。
しかしながら特許文献1及び特許文献2に記載されているような構成であってもILB封止の塗布面の一部となるTAB上面とチップ上面との間に段差が設けられている。これはILB封止を行うときに、リードがチップの角に接触する「エッジタッチ」を防止するため、意図的にTAB上面がチップ上面より高くなるように設計してあるためである。しかし、上記段差が原因で封止材にくびれが発生し、くびれが大きい場合には、リードの一部が露出し、露出したリードにインクが接触して、電気不良を生じるという新たな問題があった。
上記くびれが発生する原因について具体的に説明する。図17に示すように、第2の封止材500(図16)の塗布面となるTAB300の上面とチッ200の上面との間には、上記理由に基づいて0.1〜0.15mm程度の段差800が意図的に設けられている。
一方、図18(a)に模式的に示すように、第2の封止材500を塗布するニードル600は、紙面左側から右側へ一定速度で移動しながら段差800(図17)を含む平面に一定量の第2の封止材500を塗布する。
このとき、TAB上面とチップ上面との段差800(図17)を高い部位から低い部位の方向へ塗布する際に、第2の封止材500が塗布されない領域が部分的に発生する。第2の封止材500が塗布されない領域では、該封止材500が局所的に細くなり、これが上記くびれとなる。
くびれの発生原因について図18(b)を参照しながらより詳細に説明する。図中矢印の方向にニードル600が移動しながら第2の封止材500を塗布するとき、供給流量(Q)、ニードル速度(v)及び空間体積(ニードル断面積×塗布面からニードル先端までの距離:V)が一定(V1=V2)であれば連続的な直線塗布が可能である。
しかし実際には、ニードル600から吐出される第2の封止材500の供給流量(Q)が一定のまま、ニードル先端と塗布面とがなす空間体積(ニードル断面積×ニードル先端〜塗布面との距離)が急変する(V1<V2)。よって、その変化前後(段差近傍)で第2の封止材500の供給が遅れ、局所的に第2の封止材500が塗布されない領域が生じる(図中では、封止材の供給が局所的に遅れる箇所を丸数字の2で示した)。このように部分的に第2の封止材500が供給過少になるためくびれ700が発生する。特に塗布面の高さが高い部位から低い部位へ変化する時にこの現象が起こりやすい。また塗布速度が速くなると、塗布されない領域が大きくなるためくびれ700が顕著に発生する。
特開2004−255866号公報 特開平10−44442号公報
TAB上面とチップ上面との間に存在する上記段差をなくせば、上記くびれの発生を回避することはできる。しかし、この段差は、エッジタッチを防止する目的で設けられているものであることは既述のとおりであり、段差をなくしてTABとチップとを同一の高さにすることはできない。
また、生産性向上のためのプロセス時間短縮や、画質向上のためのチップ幅拡大によってILB封止領域の延長が要求された場合、ILB封止のための封止材の塗布速度の更なる高速化が要求される。しかし、塗布速度を高速化すると、上記段差に起因するくびれの発生が頻出し、生産性を低下させて歩留りにも影響する。
本発明の目的は、TABとチップとの間に段差を設けることによってエッジタッチを回避しつつ、該段差に起因する封止材のくびれ発生も同時に抑制することである。
本発明のインクジェット記録ヘッドは、インクを吐出する記録素子基板と、前記記録素子基板と電気的に接続される複数のリードからなるリード群を備えた電気配線基板と、前記記録素子基板及び前記電気配線基板を支持する支持部材とを備えている。また、前記リード群と前記記録素子基板との接続部は、前記リード群のリード配列方向の一端側から他端側に向かって塗布された封止材により封止されている。そして、前記記録素子基板及び前記電気配線基板を支持している前記支持部材の面からの高さに関して、前記電気配線基板の高さは前記記録素子基板の高さより高く、前記支持部材上であって、かつ、前記リード群のリード配線方向の前記一端側のリードの外側の領域及び前記他端側のリードの外側の領域のうち、前記一端側の外側の領域のみ凸部が形成されており、前記電気配線基板には前記他端側のリードの外側の領域に張出す張出し部が形成されており、前記凸部の上面及び前記張出し部の上面は封止材により覆われていることを特徴とする。
封止材塗布面における電気配線基板と記録素子基板との間の急激な高低差が軽減され、封止材の形状が安定する。また、封止材の塗布速度を高速化することが可能となり、生産性向上に対応することができる。
(実施形態1)
以下、本発明のインクジェット記録ヘッド(以下「記録ヘッド」という。)の実施形態の一例について図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本実施形態の記録ヘッドを構成するタンクケース100の底面を示す一部省略の平面図である。同図に示されているように、タンクケース100の底面には、電気配線基板(TAB300(図2))が接着される接合面102が設けられている。また、接合面102の内側には、該接合面102よりも一段低く掘り下げられた凹部103が形成され、該凹部103の底面上に記録素子基板(チップ200)が接合されている。換言すれば、タンクケース100は、チップ200及びTAB300を支持する支持部材であると言える。
凹部103の底面には、不図示のタンクから供給されるインクをチップ200へ供給するための複数のインク供給口104が形成されている。チップ200へ供給されたインクは、該チップ200に設けられた吐出口からインク滴の形態で被記録媒体に向けて吐出されることは言うまでもない。
凹部103の底面四隅には、凸部101が一体的に形成されている(図中では、2つの凸部101のみを図示し、他の2つの図示は省略されている)。より具体的には、凹部101は、樹脂材料によってタンクケース100を構成するその他の部分と同時に一体成形されたものである。
図2に示すように、凹部103内に配置されたチップ200に設けられているメッキバンプ202と、TAB300が有するリード301とは接合され、電気的接続が確保されている。具体的には、チップ200の端部に設けられたメッキバンプ202に、TAB300が有する複数のリード301の端部を重ね、そこに熱と荷重を付与することによって、両者を接合している。すなわち、ILB(Inner Lead Bonding)によって接合されている。尚、図示されている複数のリード301のうち、配列方向両端のリード301aは、チップ200と電気的に接合されることのないダミーリードである。
凸部101は、上記リード群の配列方向両端のリード(本例ではダミーリード301a)と、TAB300の開口部周縁302との間に形成されている。チップ200の端から凸部101まので距離(d1)は、部品精度、組み立て精度が許す限りで狭くすることが望ましく、隣接するリード301間の間隔以下であることがさらに望ましい。
図3は、図2のA−A断面図である。同図に示すように、凸部101は、封止材の塗布面の高低差を少なくするため、チップ200と略同一の高さを有することが望ましい。
図4は、図2のB−B断面図である。同図に示すように、凸部101は、凹部103の内壁103aから離間している。これはチップ200の周囲に第1の封止材400(図5)を塗布した時に、該第1の封止材400がリード301の下に回りこむための流路を確保するためである。
図5は第1の封止材400がチップ200の周囲に回り込む様子の一部を模式的に示す平面図である。第1の封止材400は、チップ200の外周両脇の長手方向に沿ってディスペンスで塗布される。塗布された第1の封止材400は、図5中の矢印方向に流れながらリード301の下に回り込み、やがてもう一方から回り込んでくる第1の封止材400と合流してリード301の下方空間に充満する。このように、リード301の下方空間に第1の封止材400を完全に回り込ませることができるならば、図3に示す距離(d1)及び距離(d2)は任意に選択できる。一例としてはd1=0.14mm、d2=0.5mmとした試作品で実験したところ、リード301の下方空間に第1の封止材400が完全に回りこむことが確認された。
以上のように、本実施形態の記録ヘッドの製造に際しては、チップ200の長手方向に沿って、チップ200と凹部103の内壁103aとの間の空間に第1の封止材400を充填し、チップ200とTAB300の開口部との間の隙間を埋める。
再び図4を参照すると、上述のエッジタッチを防ぐために、チップ200の上面とTAB300の上面との間には、段差800が設けられている。
さらに、第1の封止材400が完全にチップ周囲に充填された後、チップ200とTAB300との電気接続部をインク滴付着による腐食などから保護するために、第2の封止材500を封止する。
第2の封止材500の具体的な塗布方法は、図16に示す従来方法と同様であるが、念のため繰り返す。チップ200の周囲に塗布された第1の封止材400は毛管力で電気接続部の隅々まで充填されている。また、隣接する各リード301(ダミーリード301aを含む)間では表面張力によりリード301の高さまで引き上げられ、自重とバランスをとった位置で形状が維持されている。よって、第1の封止材400の上に塗布される第2の封止材500は、第1の封止材400に密着する(図16参照)。
以上のようにして第1、第2の封止材400、500が塗布された後、これら封止材を熱で硬化させる。本実施形態の記録ヘッドは、上記のようにして実装されたチップユニットを備えている。
以上の説明から理解できるように、本実施形態の記録ヘッドでは、リード群の配列方向両端のダミーリード301aの外側に凸部101が形成され、チップ200上面と凸部101上面との高低差が、チップ200上面とTAB300上面との高低差よりも小さい。
従来の記録ヘッドに関するILB封止の実験結果を図6に示し、本実施形態の記録ヘッドに関するILB封止の実験結果を図7に示す。尚、実験条件は次のとおりである。
<実験条件>
封止材 :熱硬化型エポキシ樹脂(粘度250Pa・s/25℃)
塗布スピード :8.0mm/s
塗布軌道 :リード並列方向と平行に一直線の軌道
図6(b)に示すように、ILB封止の開始位置付近におけるTAB300の端部とチップ200の端部との間には、約0.1mmの範囲内で0.1〜0.15mm程度の急激な段差(高低差)800が存在する。第2の封止材500が図6(a)中の矢印方向に塗布されるとき、この段差800の影響を受けて部分的に第2の封止材500の幅が細くなり、くびれ700が発生することが確認された。
一方、図7に示すように、本実施形態の記録ヘッドに関しては、同一条件下で第2の封止材500を塗布しても、図6(a)に示すようなくびれ700が発生しないことが確認された。尚、本実験では、凸部101の上面とチップ200の上面との間に20μm〜70μm程度の高低差があってもくびれ700が発生しないことが確認されている。
これまでの説明から、凸部が少なくとも封止材の塗布開始側に配置されており、該凸部が設けられている側からリード配列方向に沿って封止材を塗布することによって、くびれの発生を回避し得ることが理解できる。
(実施形態2)
本発明の記録ヘッドの実施形態の他例について説明する。もっとも、本実施形態の記録ヘッドの基本構成は、実施形態1の記録ヘッドと共通である。よって、共通の構成については同一の符号を用いることによって説明を省略する。
図8は、本実施形態の記録ヘッドを構成するタンクケース100の底面を示す一部省略の平面図である。図9は、タンクケース100の接合面102にTAB300が接合され、凹部103の底面にチップ200が接合され、TAB300とチップ200とがILBによって電気的に接続された状態を示している。また、図10は、図9のA−A断面図である。
これら図面から明らかなように、本実施形態の記録ヘッドにおいても、タンクケース100の凹部103の底面に凸部101が形成されている。しかし、実施形態1と異なり、リード群の配列方向一端のリード(本例では、紙面左側のダミーリード301a)の外側にのみ凸部101が設けられている。
ここで、本実施形態の記録ヘッドの製造に際しては、図10の矢印方向に不図示の第2の封止材を塗布する。すなわち、凸部101は、第2の封止材の塗布開始側にのみ配置されている。
尚、図10に示されているように、凸部101が凹部103の内壁103aから離間している点は実施形態1と同様である。また、チップ200の端から凸部101まので距離(d1)は、部品精度、組み立て精度が許す限りで狭くすることが望ましく、隣接するリード301間の間隔以下であることがさらに望ましい点も実施形態1と同様である。
本実施形態の記録ヘッドについても、第2の封止材の塗布開始部近傍におけるTAB300とチップ200との間の高低差が凸部101の存在によって軽減されるので、その製造に際して封止材のくびれの発生が抑制される。
さらに、TAB300の開口部には張出し部303が形成されている。より具体的には、図9、図10に示されているように、凸部101が形成されている側と反対側の開口部隅部に、凸部101側に向けて延在する張出し部303が設けられている。
図11(a)〜(c)に示すように、TAB300の張出し部303は、開口部の四隅に設けることもできる。図示されている形態では、タンクケース100の凹部底面の四隅に凸部101が設けられ、TAB300の開口部四隅に張出し部303が設けられている。そして、各張出し部303は、対応する凸部101の上面の一部とオーバーラップしている。もっとも、図11(c)に示されているように、凸部101の上面と張出し部303の底面とは接してはいない。
また、図11(c)に示されているように、凸部101とチップ200との間の間隔(d4)は、張出し部303とチップ200との間の間隔(d3)よりも小さい。すなわち、凸部101は、張出し部303よりもチップ200に近い位置まで延在している(d4<d3)。また、凸部101はチップ200と同等の高さを有する。具体的には、凸部101は、チップ200上面と凸部101上面との間の高低差が、チップ200上面とTAB300上面との間の高低差よりも小さくなる高さを有している。
図11(b)は、チップ200の周囲に第1の封止材400及び第2の封止材500が塗布された状態を示している。第2の封止材500は、TAB300の一方の張出し部303上を塗布開始点、他方の張出し部303上を塗布終了点として、両張出し部303間に配列されているリード301及びダミーリード301a(図11(a))の全てを被覆するように塗布されている。
ここで、TAB300の張出し部303が凸部101とオーバーラップしている場合には、第1の封止材400がリード301の下方に回り込むときに泡だまりが生ずるおそれがある。図12に示すように、チップ200の周囲に第1の封止材400を充填する際、凹部内壁と、これに対向する凸部側面と、張出し部303の底面とによって囲まれた閉空間に泡を巻き込みながら第1の封止材400が回り込むためである。泡だまりが生じると、熱キュアで第1の封止材400を硬化させた時に泡だまりが膨張して封止形状を乱すおそれがある。
そこで、TAB300の張出し部303が凸部101とオーバーラップする構成を採用する場合には、凸部101を凹部内壁から離間させずに形成することが望ましい。凸部101が凹部内壁から離間していなければ、すなわち、凸部101と凹部内壁との間に隙間が存在しなければ、上記閉空間は形成されず、泡だまりも発生しないからである。
尚、第2の封止材500の塗布開始点及び塗布終了点を凹凸のないTAB300の張出し部303上に設定することは、封止材塗布形状検査において画像処理でエッジを検出する際に、封止材の位置や形状を判定しやすくなるというメリットもある。
(実施形態3)
図13(a)〜(d)に、本発明の記録ヘッドの実施形態のさらに他例を示す。図13(a)は、本実施形態の記録ヘッドを構成するタンクケース100の底面を示す一部省略の平面図である。図13(b)は、タンクケース100の接合面102にTAB300が接合され、凹部103の底面にチップ200が接合され、TAB300とチップ200とがILBによって電気的に接続された状態を示している。また、図13(c)は、同図(b)のE−E断面図、図13(d)は、同F−F断面図である。
本実施形態の記録ヘッドの基本構成は、実施形態1の記録ヘッドと同一である。よって、共通する構成についての説明は省略し、相違点についてのみ以下に説明する。
本実施形態の記録ヘッドが実施形態1の記録ヘッドと異なるは、凸部101の上面形状である。具体的には、図13(d)に明示されているように、凸部101の上面が、TAB300の開口部周縁302から延出するリード301及びダミーリード301aの湾曲(同図(c)参照)に即した曲面形状を有する点である。尚、本実施形態では、TAB300の開口部周縁302と凸部101の上面とがオーバーラップしないように、開口部周縁302の位置を後退させてある。
以上のように、凸部101の上面をリード301やダミーリード301aの湾曲に即した曲面とすることによって、これらリード群を被覆する第2の封止材(不図示)の塗布面が平坦化され、上記くびれの発生が抑制される。もっとも、塗布面を平坦化する観点からは、凸部101の上面をリード301やダミーリード301aの湾曲を近似した斜面等としてもよい。
また、上記のような上面形状を有する凸部101は、例えば射出成形などの公知の方法によって容易に成形可能であると同時に、金型の補正により任意に上面形状を調整することができる。
本明細書では、TABが備えるリード群の配列方向両端のリードがダミーリードである場合を例にとって本発明の実施形態について説明した。しかし、リード群の配列方向両端のリードがダミーリードであることは本発明の必須要件ではない。すなわち、凸部に隣接するリードは、チップと電気的に接続される本来のリードであってもよい。
本発明のインクジェット記録ヘッドの実施形態の一例を示す図であって、タンクケースの底面を示す図である。 図1のタンクケースにチップ及びTABがマウントされた状態を示す図である。 図2のA−A断面図である。 図2のB−B断面図である。 第1の封止材の流れを模式的に示す図である。 従来の記録ヘッドに関するILB封止の実験結果を示す図である。 実施形態1の記録ヘッドに関するILB封止の実験結果を示す図である。 本発明のインクジェット記録ヘッドの実施形態の他例を示す図であって、タンクケースの底面を示す図である。 図8のタンクケースにチップ及びTABがマウントされた状態を示す図である。 図9のA−A断面図である。 張出し部を有するTABを用いた本発明のインクジェット記録ヘッドの実施形態を示す図である。 第1の封止材塗布時に泡だまりが発生する様子を模式的に示す図である。 本発明のインクジェット記録ヘッドの実施形態の他例を示す図である。 従来のインクジェット記録ヘッドの全体構成を示す図である。 従来のインクジェット記録ヘッドの製造工程の一部を示す図である。 ILB封止工程を示す図である。 エッジタッチを防止するためにTABとチップとの間に設けられる段差を示す図である。 封止材にくびれが発生する原因を模式的に示す図である。
符号の説明
100 タンクケース(支持部材)
101 凸部
103 凹部
103a 内壁
200 チップ(記録素子基板)
300 TAB(電気配線基板)
301 リード
301a ダミーリード
303 張出し部
400 第1の封止材
500 第2の封止材

Claims (5)

  1. インクを吐出する記録素子基板と、前記記録素子基板と電気的に接続される複数のリードからなるリード群を備えた電気配線基板と、前記記録素子基板及び前記電気配線基板を支持する支持部材とを備え、前記リード群のリード配列方向の一端側から他端側に向かって塗布された封止材により前記リード群と前記記録素子基板との接続部が封止されたインクジェット記録ヘッドであって、
    前記記録素子基板及び前記電気配線基板を支持している前記支持部材の面からの高さに関して、前記電気配線基板の高さは前記記録素子基板の高さより高く、
    前記支持部材の上であって、かつ、前記リード群のリード配列方向の前記一端のリードの外側の領域及び前記他端側のリードの外側の領域のうち、前記一端側の外側の領域のみ凸部が形成されており、
    前記電気配線基板には前記他端側のリードの外側の領域に張出す張出し部が形成されており、
    前記凸部の上面及び前記張出し部の上面は封止材により覆われていることを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  2. 前記記録素子基板の上面と前記凸部の上面との間の高低差が、前記記録素子基板の上面と前記電気配線基板の上面との間の高低差よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録ヘッド。
  3. 前記凸部の上面が前記リードの湾曲に即した曲面または斜面であることを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット記録ヘッド。
  4. 前記記録素子基板は、前記支持部材に形成された凹部の底面に接合され、前記凸部は前記凹部の底面上であって、該凹部の内壁から離間した位置に形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッド。
  5. 前記凸部が、樹脂材料によって前記支持部材と一体的に成形されていることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッド。
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