JP2012240210A - インクジェット記録ヘッドおよびその製造方法 - Google Patents

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辰徳 藤井
Hirotaka Miyazaki
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Abstract

【課題】 液体流路への接着剤はみ出し、および記録液リークの発生を抑制したインクジェット記録ヘッドを提供する。
【解決手段】 インクジェット記録ヘッドが、記録液を吐出するための吐出口列を備えた記録素子基板と、前記記録素子基板を支持するための支持部材と、前記記録素子基板と前記支持部材を接合するための接着剤とを有し、前記支持部材の前記記録素子基板との接合面上に凸部を有する。
【選択図】 図6

Description

本発明は、インクジェット記録ヘッドおよびその製造方法に関する。
図1にインクジェット記録ヘッドの分解斜視図を示す。インクジェット記録ヘッドは、記録液を吐出するための吐出口が形成された記録素子基板101と、記録素子基板101を保持固定し、記録液を記録素子基板101に供給するための記録液流路106を有する支持部材109を備えている。記録素子基板101の裏面と支持部材109の接合面115は、接着剤104を介して接合される。支持部材109にはコスト、加工性等の点からモールド成形品が用いられているために、接合面115の平面度があまりよくない。そのため、以下の方法で記録素子基板の固定が行われる。
まず、支持部材109の接合面115へ、ディスペンサー(不図示)による描画塗布方法によって接着剤104の塗布が行われる。そして、位置および姿勢精度を確保された記録素子基板101を、接合面115から所定の高さだけ上方、例えば80μm程度上方で接着剤104と当接させる。そして、この状態を保持しつつ接着剤104を硬化させる。その後、記録素子基板101周辺と、記録素子基板101の電気接続部を封止剤で封止し、熱硬化させることにより記録素子基板101の固定を行う。以上の方法により、支持部材109の接合面115の平面度の影響を受けずに記録素子基板101を接着固定することができる。
ところで近年、コストダウンのために、記録素子基板101のシュリンクが進められており、それに合わせて、支持部材109に形成された記録液流路106も狭くなってきている。そのため、図2に示すように記録液流路106にはみ出した余剰の接着剤104によって、記録液の流れが阻害されたり、泡を抱き込んでトラップしてしまうという問題が発生する恐れがある。
特許文献1には、液体流路の周囲に接着剤遮蔽用突起部を設け、接着剤が液体流路内にはみ出すことを防いだ液体流路部材が記載されている。
特開2007−203483号公報
接着剤104のはみ出し量を少なくするには、接着剤104を薄く塗布することで余剰となる接着剤量を減らす方法が考えられる。しかし、この方法では薄く塗布するあまり、接着剤104と記録素子基板101が当接しない部位が発生する。そのため、記録液が該当接しない部位を通して流れ出る記録液リークの問題が発生し、製造歩留まりが低下する。
また、記録素子基板101のシュリンクに合わせて、記録液流路間隔壁も細くなっている。そのため、特許文献1に記載のような接着剤遮蔽用突起部を記録液流路隔壁上に形成することは、モールド成型品の加工特性上、非常に困難である。
そこで本発明では、液体流路への接着剤はみ出し、および記録液リークの発生を抑制したインクジェット記録ヘッドを提供することを目的とする。
上述のような課題を解決するための本発明のインクジェットプリンタは、記録液を吐出するための吐出口列を備えた記録素子基板と、前記記録素子基板を支持するための支持部材と、前記記録素子基板と前記支持部材を接合するための接着剤とを有し、前記支持部材は吐出口列に記録液を供給する複数の記録液供給口を有したインクジェット記録ヘッドにおいて、前記支持部材の前記記録素子基板との接合面上に少なくとも1つの凸部を有する。
本発明によると、支持部材と記録素子基板を接合する際に、凸部に記録素子基板を当接させることで、接着剤の押しつぶし量を制御することが可能となる。それによって、余剰接着剤による記録液流路内へのはみ出しを防ぐことが可能となる。
従来例における模式図である。 従来例における断面模式図である。 本発明の実施例における分解斜視図である。 記録素子基板の概略図である。 本発明の実施例における模式図である。 本発明の製造方法の一例を示す模式図である。
以下に、添付の図面に基づき、本発明の実施の形態を説明する。なお、同一の機能を有する構成には添付図面中、同一の番号を付与し、その説明を省略する場合もある。
図3は本発明におけるインクジェット記録ヘッドの分解斜視図である。インクジェット記録ヘッドは、記録液収納室内に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の3色の記録液(不図示)が収容されている。さらに、記録液収納室内には、各記録液を保持するための吸収体(不図示)が収容されている。モールド成形により成形された支持部材9の底部の接合面15には、記録液吐出用の記録素子基板1が取り付けられている。なお、以下で説明する実施形態においては、支持部材9は形状的剛性を向上させるためにガラスフィラーを35%混入した樹脂材料で成形している。
図4は、記録素子基板1の概略図であり、図4(a)は被記録媒体側(表面)を、(b)は支持部材9側(裏面)を示した図である。記録素子基板1には、記録液を吐出するための発熱素子(不図示)、流路(不図示)、吐出口3、および記録液供給口5が予め形成されている。記録素子基板1は、電気配線基板2と接合されている。また、図3に示すように、電気配線基板2には、記録素子基板1を組み込むためのデバイスホール20と、記録素子基板1の電極7に対応する電極端子21とが形成されている。さらに、記録装置本体からの駆動制御信号を受け取るための外部信号入力端子22を有し、この外部入力端子22と電極端子21とは銅箔の配線でつながっている。
(実施形態)
本発明に係る実施形態について説明する。図5は、支持部材9上の接合面15の拡大図である。支持部材9および接合面15は、モールド成形により形成されている。この支持部材9は、記録液を供給するための記録液供給路6を有し、各記録液が混色しないように、隔壁8が形成されている。接合面15には円柱形状の凸部16が形成されている。
図6に、本発明の製造方法における実施例の模式図を示す。まず図6(a)に示されるように、ディスペンサー31による描画塗布方法にて矢印の方向に移動しながら接合面15上に接着剤4が塗布される。
次に、図6(b)に示すように記録素子基板1を凸部16に当接するようにして、支持部材9に接着固定を行う。この時、全ての凸部16と記録素子基板1が突き当たっている必要はなく、少なくとも一つ突き当たっていればよい。これによって、支持部材9と記録素子基板1との間を隙間なくシールすることができる。さらにこのとき、凸部16があることによって、記録素子基板1と支持部材9の間は必ず凸部16の高さ以上の距離を作ることが出来る。こうすることによって、記録素子基板1の接着時に接着剤4が必要以上に押し潰されず、横に接着剤4がはみ出ることによる記録液流路6への入り込みを防ぐことが可能となる。
1:記録素子基板
2:電気配線基板
3:吐出口
4:接着剤
5:記録液供給口
6:記録液流路
7:電極
8:隔壁
9:支持部材
10:蓋
15:接合面
16:凸部
20:デバイスホール
21:電極端子
22:外部入力端子
31:ディスペンサー
101:記録素子基板
104:接着剤
106:記録液流路
109:支持部材
115:接合面

Claims (2)

  1. 記録液を吐出するための吐出口列を備えた記録素子基板と、前記記録素子基板を支持するための支持部材と、前記記録素子基板と前記支持部材を接合するための接着剤とを有し、前記支持部材は吐出口列に記録液を供給する複数の記録液供給口を有したインクジェット記録ヘッドにおいて、前記支持部材の前記記録素子基板との接合面上に少なくとも1つの凸部を有することを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  2. 記録液を吐出するための吐出口列を備えた記録素子基板と、前記記録素子基板を支持するための支持部材と、前記記録素子基板と前記支持部材を接合するための接着剤とを有し、前記支持部材は吐出口列に記録液を供給する複数の記録液供給口を有したインクジェット記録ヘッドの製造方法であり、前記支持部材の前記記録素子基板との接合面上に少なくとも1つの凸部を有し、前記凸部が形成された面に接着剤を塗布し、少なくとも一つの前記凸部に前記記録素子基板を当接させて、前記支持部材と前記記録素子基板を接合することを特徴とする、インクジェット記録ヘッドの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015223833A (ja) * 2014-05-30 2015-12-14 キヤノン株式会社 液体吐出ヘッドおよびその製造方法
US9962947B2 (en) 2013-06-11 2018-05-08 Canon Kabushiki Kaisha Method of manufacturing liquid ejection head and liquid ejection head

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