JP4455555B2 - 液体吐出記録ヘッド及びその製造方法 - Google Patents

液体吐出記録ヘッド及びその製造方法 Download PDF

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本発明は、インク等の液体を吐出して記録を行う記録装置に搭載される液体吐出記録ヘッド及びその製造方法に関する。
インクジェットプリンタ等の液体吐出方式の記録装置は、いわゆるノンインパクト記録方式の記録装置であり、高速な記録や、様々な記録メディアに対する記録が可能であるとともに、記録時における騒音がほとんど生じないという特徴を有する。このため、液体吐出記録ヘッドは、プリンタ、ワードプロセッサ、ファクシミリ、複写機等の記録装置として広く採用されている。
図5は、一従来例による液体吐出記録ヘッドの主要部を示す斜視図である。同図(a)は吐出面を示す斜視図であり、同図(b)は(a)の反対側からみた斜視図である。
図5(a)に示すように、液体吐出記録ヘッドである記録ヘッド1001は、一つまたは複数の記録素子1100、電気配線基板1300、インクタンク(図示せず)に接続される支持部材1500等から構成されている。記録素子1100は、発熱抵抗体である電気熱変換体によってインクを加熱し、膜沸騰の作用によりインク滴を吐出させる。電気配線基板1300は、ベースフィルム1307、接着剤層1308、および配線1309から構成され(図8(b)参照)、記録装置本体(図示せず)からの駆動信号等を記録素子1100に印加する。支持部材1500は、インクタンクから記録素子1100にインクを供給するためのインク流路を備えている。支持部材1500は、図5(b)に示すように、接続部にフィルター1504およびシールゴム1505を備えている。
図6の分解斜視図に示すように、記録素子1100は接着剤1501によって支持部材1500に固定され、記録素子1100の吐出口列(図示せず)が、支持部材1500のインク供給口(図示せず)と接続されている。記録素子1100は電気配線基板1300と電気的に接続されている。電気配線基板1300は記録素子1100を組み込む開口部1303を有している。電気配線基板1300は、電気配線基板1300のインナーリード1302が、支持部材1500に接着固定された記録素子1100の電極部1103(図7(b)参照)と接続するように、支持部材1500に対して位置決めされる。その後、電気配線基板1300は接着剤1502によって支持部材1500に固定される。電気配線基板1300は、装置本体からの駆動信号等が入力される外部信号入力端子1301を有している。外部信号入力端子1301を備えた電気配線基板1300の曲折面は、支持部材1500の側面に接着剤1503によって接着固定される。
図7は、記録ヘッドの組み立て過程を示す概念図である。同図(a)は記録ヘッドの斜視図、同図(b)は同図(a)の円C5で囲んだ部分の部分拡大斜視図である。記録素子1100の主面には、吐出口列1101を備えるノズルプレート1102と、電極部1103とが備えられている。これらは、電気配線基板1300の開口部1303に組み込まれている。開口部1303にはインナーリード1302も配設されている。電極部1103には金のバンプ1104が形成され、インナーリード1302と電極部1103とがバンプ1104を介してTAB(Tape Automated Bonding)実装技術によって電気的に接続される(特許文献1参照)。
図8は記録ヘッドの封止部を示す図で、同図(a)は記録素子の一端の封止部の部分拡大斜視図、同図(b)は同図(a)のA−A線に沿った部分断面図である。図8(a)に示すように、記録素子1100の側面周囲を、封止剤1201によって封止する。さらに、インナーリード1302を含む電気接続部1400を封止剤1202によって封止し、電気接続部1400をインクによる腐食や外力から保護する(特許文献2参照)。
記録素子1100の側面周囲に充填する封止剤1201は、図8(b)に示すように、電気接続部1400の裏面には直接塗布できない。そこで電気接続部の裏面にも浸透するように、封止剤1201としては、低粘度で、記録素子1100に応力をかけない弾性のある封止剤が使用される。これに対して、電気接続部1400の表側を封止する封止材1202は、吐出口列1101を備えるノズルプレート1102の面上に広がらないように、高い粘度と、外力に対する剛性が必要であるため、封止剤1201とは特性の違う封止剤が使われる。ノズルプレート面への封止剤の広がりを防止するため、ノズルプレート面に中断部を設ける場合もある(特許文献3参照)。
特開平10−000776号公報 特開2001−130001号公報 特開平08−048042号公報
インナーリード1302の先端側の封止幅L7は、封止剤塗布装置の性能や、封止剤の封止性能を考慮した幅が必要である。しかし、封止幅L7が大きいと、ノズルプレート1102と電極部1103(バンプ1104)との距離が拡大するため、記録素子1100の寸法増加を招く。
また、電気接続部を、粘度が高く流動性に劣る封止剤1202で確実に封止するためには、開口部1303の縁から距離L1だけ封止剤1202をオーバーラップさせ、さらに、ベースフィルム1307上に高さH1だけ塗布する必要があった。特許文献3に述べられている技術も、電気配線基板のベースフィルム上を封止する点では、同様に高さH1が必要である。記録装置においては、記録ヘッド1001と記録紙等の記録媒体との間に、両者が接触しないように、例えば2mm程度の間隔を空けている。しかし、電気配線基板1300上の封止剤1202の高さが大きいほど、ノズルプレート1102と記録媒体の間隔を大きくする必要があり、画像性能の低下を招く。
本発明は、上記従来技術の有する未解決の課題に鑑みてなされたものであり、封止剤のノズルプレート面への拡散を防止しつつ、封止剤の幅および高さを抑えることの容易な液体吐出記録ヘッドを提供することを目的とする。具体的には、記録素子と電気配線基板との間の電気接続部に対する改善された封止構造を提供することを目的とする。
本発明の液体吐出記録ヘッドは、液体を吐出する吐出口列を備えた記録素子と、記録素子に電気エネルギーを供給する電気配線基板と、記録素子と電気配線基板とを電気的に接続する電気接続部と、を有している。電気配線基板は、記録素子の吐出口列を露出させるように記録素子に対して位置決めされたデバイスホールと、デバイスホールと近接して設けられ、電気接続部を露出させるように記録素子に対して位置決めされた補助開口と、を有している。電気配線基板はまた、デバイスホールと連結して設けられ、デバイスホールの辺のうち補助開口が設けられる側の辺から補助開口の側部に沿って延びるスリットと、デバイスホールと補助開口とを仕切る分離帯と、を有している。電気配線基板はさらに、記録素子と分離帯との間毛細管現象によって充填されて、分離帯を持上げて硬化した第1の封止材と、電気接続部を封止する第2の封止材と、を有している。分離帯は、デバイスホールと、スリットと、補助開口との間で略コの字状に形成されている。また、本発明の液体吐出記録ヘッドの製造方法は、液体を吐出する吐出口列を備えた記録素子と、記録素子に電気エネルギーを供給する電気配線基板と、記録素子と電気配線基板とを電気的に接続する電気接続部と、を有し、電気配線基板は、記録素子の吐出口列を露出させるように記録素子に対して位置決めされたデバイスホールと、デバイスホールと近接して設けられ、電気接続部を露出させるように記録素子に対して位置決めされた補助開口と、デバイスホールと連結して設けられ、デバイスホールの辺のうち補助開口が設けられる側の辺から補助開口の側部に沿って延びるスリットと、デバイスホールと補助開口とを仕切る分離帯と、を有し、分離帯は、デバイスホールと、スリットと、補助開口との間で略コの字状に形成されている液体吐出記録ヘッドの製造方法である。この製造方法は、電気接続部によって記録素子と電気配線基板とを電気的に接続する工程と、電気配線基板と電気的に接続された記録素子と、分離帯と、の間に、第1の封止材を毛細管現象によって充填し、分離帯を持上げて硬化させる工程と、電気接続部を第2の封止材で封止する工程と、を含んでいる。
このように、本発明によれば封止剤のノズルプレート面への拡散を防止しつつ、封止剤の幅および高さを抑えることの容易な液体吐出記録ヘッドを提供することができる。すなわち、記録素子と電気配線基板との間の電気接続部に対する改善された封止構造を提供することが可能となる。
本発明の液体吐出記録ヘッドは、一般的なプリント装置のほかに、複写機、ファクシミリ、ワードプロセッサ等の記録装置、さらには、各種処理装置と複合的に組み合わされた産業用の記録装置に適用することができる。以下、図1から図4を参照して、本発明の記録ヘッドの一実施形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態にかかる記録ヘッドの斜視図である。同図(a)はその主要部を示す斜視図、同図(b)は同図(a)の方形範囲C1で囲んだ部分の部分拡大斜視図である。図2は、図1の記録ヘッドの分解斜視図である。図3は、図1の記録ヘッドの封止剤による封止前の状態を示す図で、同図(a)はその斜視図、同図(b)は同図(a)中、円C2で囲んだ部分の部分拡大斜視図である。図4は、図1(b)のB−B線に沿った図1の記録ヘッドの部分断面図である。
本実施形態の液体吐出記録ヘッド(以下、記録ヘッド100という。)は、記録素子110に設けられた電気熱変換体を用いて、液体であるインクに電気信号に応じて膜沸騰を生ぜしめ記録を行う、インクジェット方式のサイドシューター型記録ヘッドである。
液体吐出記録ヘッド100は、液体を吐出する吐出口列111を備えた記録素子110と、記録素子110に電気エネルギーを供給する電気配線基板130と、記録素子110と電気配線基板130とを電気的に接続する電気接続部140と、を有している。
記録素子110は、シリコン製の基板を有している。基板の中央にはインク供給口(図示せず)が長穴の形状で開いており、基板上のインク供給口の両側には、複数の発熱抵抗体からなる電気熱変換体(図示せず)がほぼ等間隔で並んでいる。このような発熱抵抗体が形成された基板はヒーターボード110a(図4参照)と呼ばれる。記録素子110の本体であるヒーターボード110aの主面(記録媒体と対向する面)には、発熱抵抗体に電力を供給する配線(図示せず)が設けられ、図3に示すように、記録素子110の両端に設置された電極部113と結線されている。ヒーターボード110a上には、保護膜と吐出口列111を有するノズルプレート112が形成されている。発熱抵抗体は、装置本体からの駆動信号によってインクを加熱し、膜沸騰の作用により吐出口列111からインク滴を吐出させる。
ノズルプレート112の表面は撥水処理されている。ノズルプレート112の厚みは、例えば、25μmあるいは75μmと多様であり、図1に示すような複数の記録素子110を搭載する記録ヘッド100の場合、ノズルプレート112の厚みが異なる記録素子110が用いられる。
電気配線基板130は、デバイスホール134と一対の補助開口135とを有している。デバイスホール134はノズルプレート112よりも大きく形成され、記録素子110のノズルプレート112(吐出口列111)を露出させるように記録素子110に対して位置決めされている。一対の補助開口135は、デバイスホール134と近接して、デバイスホール134の両側に設けられ、電気接続部140を露出させるように記録素子110に対して位置決めされている。電気配線基板130はさらに、デバイスホール134と連結して設けられ、デバイスホール134の補助開口135と対向する辺161から補助開口135の側部162に沿って延びるスリット136を有している。デバイスホール134と補助開口135とは、電気接続部140と平行に延在する分離手段である分離帯130aによって仕切られ、互いに独立して配設されている。この結果、分離帯130aは、デバイスホール134と、スリット136と、補助開口135との間で略コの字状に形成されている。電気配線基板130はさらに、図示しない外部配線と接続される外部信号入力端子131を有している。
デバイスホール134内の記録素子110の側面および分離帯130aの下方は第1の封止材121で充填されている。補助開口135は電気接続部140を保護するために、電気配線基板130の表面側から第2の封止材122で封止されている。
電気配線基板130は、記録媒体を記録ヘッド100に対向するように搬送する搬送手段を備えた記録装置の本体から、外部信号入力端子131を経て供給される駆動信号を電気接続手段であるインナーリード132によって記録素子110に伝える。電気配線基板130としては、例えばTABテープが用いられる。図4に示すように、電気配線基板130は、ベースフィルム137に接着剤138を介して、インナーリード132に接続する配線139が積層された積層構造を有している。各材料の厚みは、例えば、ベースフィルム137が50μm、接着剤138が20μm、配線139が25μmである。ノズルプレート112を露出させるデバイスホール134と、電気接続部140を露出させる補助開口135はベースフィルム137に形成され、その一部である分離帯130aによって分離される構成となっている。
分離帯130aの幅L2は、広いほど記録素子110のサイズも大きくなってしまうため、できるだけ狭い方が望ましい。本実施形態では、デバイスホール134および補助開口135の打ち抜きを行う金型の加工精度や、ベースフィルム137の材料の剛性を考慮し、分離帯130aの幅L2を0.35mmとしている。分離帯130aからインナーリード132の先端までの距離L3 も、できるだけ狭くすることによって、記録素子110のサイズを小さくすることができる。本実施形態では、TABテープの加工精度を考慮し、距離L3を0.1mmとしている。
デバイスホール134から延びるスリット136は、分離帯130aの可動性を高めるため、できるだけ長く延びていることが望ましい。分離帯130aの可動性は以下のようにして高められる。上述したように、分離帯130aは略コの字状に形成されている。具体的には、分離帯130aはデバイスホール134と隣接して延びる主部130bと、主部130bの両側を延びる連結部130cと、を有している。連結部130cはスリット136を設けることによってはじめて形成される。主部130bは、片持ち梁あるいはアームの機能を有する連結部130cの先端に支持される。この結果、主部130bは連結部130cが変形することによって、上下方向に動きやすくなる。
本実施形態では、補助開口135内に設けられるインナーリード132のリード群の根元の線(補助開口135の、デバイスホール134からみて遠い側の辺)163の位置までスリット136を形成している。しかし、スリット136は、分離帯130aの変形性を高めるという目的が達成される限り、線163の位置まで延びている必要はない。
図2および図4に示すように、記録素子110は接着剤151によって支持部材150に固定され、電気配線基板130は接着剤152、153によって支持部材150に固定されている。支持部材150には、インクタンク(図示せず)から記録素子110にインクを供給するためのインク流路(図示せず)が形成され、上面のインクタンクとの接続位置には、フィルターおよびシールゴムが備えられている。記録素子110は、支持部材150の凹部157に組み込まれる。
記録素子110は、インク供給口(図示せず)が支持部材150のインク流路156に対応するように位置決めされ、接着剤151によって固定される。記録素子110は、ノズルプレート112が電気配線基板130のデバイスホール134に組み込まれ、補助開口135内に突出するインナーリード132に電気接続される。すなわち、電気配線基板130は、図3に示すように、電気配線基板130のインナーリード132が支持部材150に固定された記録素子110の電極部113に接続できる位置に位置決めされる。その状態で、電気配線基板130の主要部が接着剤152で、装置本体からの駆動信号を受け取る外部信号入力端子131を有する曲折部が接着剤153で、それぞれ支持部材150に接着固定される。位置決め固定された記録素子110の電極部113と電気配線基板130のインナーリード132は、電極部113に設けたバンプ114を介して、TAB実装技術によって電気的に接続され、電気接続部140が形成される。
電気配線基板130が支持部材150に接着固定されると、分離帯130aの上述した構成によって、分離帯130aは自重で変形し、記録素子110のヒーターボード110a上に接触(接地)する。この際、ノズルプレート112の厚みが異なる複数の記録素子110を搭載する記録ヘッド100においては、分離帯130aの変形形状は各ノズルプレート112の厚みに左右されることはない。最も好ましい形態としては、厚みの異なるノズルプレート112に対しても、分離帯130aがヒーターボード110aに対して同様の曲げ形状で接触するものである。
次いで、電気配線基板130のデバイスホール134から、記録素子110の側面周囲に、第1の封止剤121を充填する。第1の封止剤121は、直接塗布することのできない電気接続部140の裏側まで充填させる必要があるため、初期の粘度が低く流動性の良いものが用いられる。本実施形態では、熱硬化型の封止剤であるサンユレック社製NR200Cを使用している。第1の封止剤121を、例えば100℃で1時間から4時間程度加熱することにより、第1の封止剤121の一部121aを記録素子110の側面全体に充填し、仮硬化させる。これと同時に、ヒーターボード110aと分離帯130aの間にも、第1の封止剤121の一部121bが毛細管現象によって充填され仮硬化する。これにより分離帯130aは、第1の封止剤121(121b)を介してヒーターボード110aから持ち上げられ、その状態で記録素子110の主面に接着固定される。分離帯130aは、ノズルプレート112と補助開口135とを仕切る土手(ダム)として機能する(図4参照)。また、補助開口135は、分離帯130aおよび電気配線基板130の一般部に周囲を取り囲まれ、ピット状の開口となる。
本実施形態においては、ノズルプレート112の外形をデバイスホール134より若干小さくしているため、分離帯130aの近傍に段差が形成される。さらに、ノズルプレート112の表面は撥水処理されている。これらによって、第1の封止剤121(121b)がノズルプレート112の表面に広がることが防止される。
次に、ピット状となった補助開口135に第2の封止剤122を充填し、電気接続部140を封止する。第2の封止剤122は、深さが例えば0.1mmほどのダム状部に充填するため、第1の封止剤121と同様に初期粘度が低く、レベリング性の良いものを用いることができる。これによって、第2の封止剤122の高さを電気配線基板130のベースフィルム137の表面とほぼ同じにすることができる。第2の封止剤122は、その外周がベースフィルム137で囲われるため、外力を受けにくくなり、例えば、記録装置本体に備わるワイピング機構のワイパーブレードから受ける接触時の外力が小さくなる。
本実施形態では、第1の封止剤121と同じく、サンユレック社製NR200Cを第2の封止剤122に用いている。第1、第2の第1の封止剤121、122を同一の材料にすることにより、両者の接着性を向上させることができ、生産性を高めることができる。第2の封止剤122を充填した後、例えば、150℃で3時間程度、加熱することにより、第1の封止剤121および第2の封止剤122を完全に硬化させる。
本実施形態の記録ヘッドにおいては、封止剤の記録素子側への流出を封止剤自体の粘性ではなく、分離帯によって防止しているので、従来技術のように封止剤の幅が大きく増えることはない。また、補助開口は持ち上げられた分離帯に囲まれて凹状となるため、電気接続部にも適量の第2の封止剤を充填することが可能となり、封止高さが抑制される。それによって、記録ヘッドと、図示しない搬送手段によって記録ヘッドと対向するように搬送される記録媒体との間隔を縮め、記録装置の印字品位等を向上させることができる。さらに、流動性の良い一種類の封止剤で、記録素子の周囲および電気接続部を封止することができるので、封止剤の塗布性、接着性を向上させ、かつ材料コストの低減を図ることができる。
また、ノズルプレートの厚みが異なる複数の記録素子を搭載した記録ヘッドの場合においても、分離帯のヒーターボードに対する変形は、その厚みに左右されることはない。そのため、分離帯は、各記録素子のヒーターボードに対して同様の位置関係で接触することとなる。したがって、分離帯とヒーターボードの間の隙間には同程度の封止剤が流入し、分離帯はノズルプレートの厚みが異なる各記録素子のヒーターボードに対して、その固定される高さは影響されることはない。最も好ましくは、分離帯はヒーターボードに対して、同一の高さ位置で固定される。この結果、ワイパーブレードから受ける接触時の外力による電気配線基板の損傷、剥がれを防止することができる。
本発明の一実施形態による記録ヘッドの斜視図である。 図1に示す記録ヘッドの分解斜視図である。 図1に示す記録ヘッドの、封止剤による封止前の状態を示す図である。 図1(b)のB−B線に沿った、図1の記録ヘッドの部分断面図である。 記録ヘッドの一従来例を示す斜視図である。 図5に示す記録ヘッドの分解斜視図である。 図5に示す記録ヘッドの封止前の状態を示す図である。 図5に示す記録ヘッドの封止部を示す図である。
符号の説明
110 記録素子
111 吐出口列
112 ノズルプレート
121 第1の封止剤
122 第2の封止剤
130 電気配線基板
130a 分離帯
134 デバイスホール
135 補助開口
136 スリット
140 電気接続部

Claims (4)

  1. 液体を吐出する吐出口列を備えた記録素子と、
    前記記録素子に電気エネルギーを供給する電気配線基板と、
    前記記録素子と前記電気配線基板とを電気的に接続する電気接続部と、
    を有し、
    前記電気配線基板は、
    前記記録素子の前記吐出口列を露出させるように該記録素子に対して位置決めされたデバイスホールと、
    前記デバイスホールと近接して設けられ、前記電気接続部を露出させるように前記記録素子に対して位置決めされた補助開口と、
    前記デバイスホールと連結して設けられ、該デバイスホールの辺のうち前記補助開口が設けられる側の辺から該補助開口の側部に沿って延びるスリットと、
    前記デバイスホールと前記補助開口とを仕切る分離帯と、
    前記記録素子と前記分離帯との間毛細管現象によって充填されて、前記分離帯を持上げて硬化した第1の封止材と、
    前記電気接続部を封止する第2の封止材と、
    を有し、
    前記分離帯は、前記デバイスホールと、前記スリットと、前記補助開口との間で略コの字状に形成されている、
    液体吐出記録ヘッド。
  2. 前記第1の封止材と前記第2の封止材は同一の封止である、請求項1に記載の液体吐出記録ヘッド。
  3. 液体を吐出する吐出口列を備えた記録素子と、前記記録素子に電気エネルギーを供給する電気配線基板と、前記記録素子と前記電気配線基板とを電気的に接続する電気接続部と、を有し、前記電気配線基板は、前記記録素子の前記吐出口列を露出させるように該記録素子に対して位置決めされたデバイスホールと、前記デバイスホールと近接して設けられ、前記電気接続部を露出させるように前記記録素子に対して位置決めされた補助開口と、前記デバイスホールと連結して設けられ、該デバイスホールの辺のうち前記補助開口が設けられる側の辺から該補助開口の側部に沿って延びるスリットと、前記デバイスホールと前記補助開口とを仕切る分離帯と、を有し、前記分離帯は、前記デバイスホールと、前記スリットと、前記補助開口との間で略コの字状に形成されている液体吐出記録ヘッドの製造方法であって、
    前記電気接続部によって前記記録素子と前記電気配線基板とを電気的に接続する工程と、
    前記電気配線基板と電気的に接続された前記記録素子と、前記分離帯と、の間に、第1の封止材を毛細管現象によって充填し、前記分離帯を持上げて硬化させる工程と、
    前記電気接続部を第2の封止材で封止する工程と、を含む、液体吐出記録ヘッドの製造方法。
  4. 前記第1の封止材と前記第2の封止材は同一の封止材である、請求項3に記載の液体吐出記録ヘッドの製造方
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