JP4958547B2 - スクリーン紗用モノフィラメントおよびそれを用いたスクリーン紗 - Google Patents

スクリーン紗用モノフィラメントおよびそれを用いたスクリーン紗 Download PDF

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Description

本発明は、スクリーン紗用モノフィラメントおよびそれを用いたスクリーン紗に関するものである。
スクリーン印刷やスクリーン捺染において、印刷模様を形成するために用いられるスクリーン紗としては、ポリエステルやポリアミド等の繊維形成性ポリマーからなるモノフィラメントを製織して、平織、綾織等の織物にしたものが一般的である。
スクリーン紗は、例えば、以下のような工程を経て印刷される。モノフィラメントを紗織物とした後、フレーム枠に紗張りし、感光樹脂を塗布、乾燥させ感光膜とし、その面にポジフィルムを密着させる。これを紫外線で露光すると、露光部は光化学反応を起こし、水不溶性に変化する。これを水洗すると、ポジフィルムの不透明部分に相当する未反応の感光膜が洗い流されてスクリーンが露出(現像)する。そして、被印刷物の上にこの現像したスクリーン紗を載せ、さらにその上からインクを流すと、その織目からインクが押し流され、印刷される。このような工程において、紫外線露光工程で、ハレーションを防止することは重要である。すなわち、紫外線で露光する際に、紗織物の糸表面でハレーションが生じると、露光部のみでなく、露光不要な部分まで感光して硬化するため、印刷の精度が大きく低下する。
上記スクリーン紗を構成するモノフィラメントには、従来から、ハレーション防止のために、酸化チタンを比較的多く配合し、上記酸化チタンによって、露光時の光をできるだけ乱反射させることが行われてきた。しかし、上記酸化チタン含有モノフィラメントを用いた場合も、可視光領域の光の反射の抑制が不十分で、ハレーションを完全に防止することはできないという問題がある。
また、上記酸化チタン含有モノフィラメントの表面は、酸化チタンの粒子の突出によって凹凸になるため、印刷に際し、インキ離れが悪く、印刷が不鮮明になるという問題や、製織時に、筬削れによるスカム等が発生して操業性が悪いという問題もある。
そこで、できるだけ酸化チタンの配合量を低減したスクリーン紗として、紫外線吸収剤と黄系または赤系の顔料を含有するモノフィラメントを用いたもの(特許文献1参照)や、鞘部のみ着色または染色して光吸収性を付与した芯鞘型モノフィラメントを用いたもの(特許文献2参照)等が提案されている。
また、特許文献3には、スクリーン紗の経糸および緯糸に物理的に紫外線反射防止膜を被覆する方法が提案されている。
実願昭60−119078号(実開昭62−28567号)のマイクロフィルム 特開昭64−47591号公報 特開2003−19875号公報
しかしながら、上記特許文献1のものは、モノフィラメント全体に、紫外線吸収剤と顔料が分散含有されるため、モノフィラメントの糸としての強度が低下し、製織時にトラブルが生じやすいという問題がある。
また、酸化チタンを高い割合で含有する従来品ほどではないが、モノフィラメント表面に多少の凹凸が生じるため、製織時のトラブルや印刷時のインク離れ等の問題を完全に解消することができないという問題がある。
一方、上記特許文献2のものは、予め鞘部に、紫外線吸収剤や顔料等を練り込んで得る場合、モノフィラメント表面に顔料等の粒子によって凹凸が形成されるため、この凹凸に由来するトラブルが、依然として生じやすいという問題がある。例えば、鞘成分に顔料等を含有させると、繊度斑、物性のばらつき等、いわゆる、糸斑が生じて印刷斑の原因となりやすく、精度が低下するおそれがある。特に、ハレーションを十分に防止するために、多量に鞘部に顔料を練り込むと、紡糸操業性が低下するだけでなく、ハイメッシュのスクリーン紗を製織する場合に、筬により糸が削れてスカムが発生するなど製織時にトラブルが生じやすい。また、製織後、染色工程を経由させて顔料等を付与することもできる、と記載されているが、その場合、染色工程という余分な工程が増えるため、製造コストが高くなるという問題がある。また、例えばポリエステルとナイロン6等の熱収縮率の異なるポリマーを組み合わせて芯鞘構造とした場合、染色によってモノフィラメント強度等の物性が低下し、紗張りが困難になるという問題がある。
そして、特許文献3のスクリーン紗の経糸および緯糸に物理的に紫外線反射防止膜を被覆する方法では、工程が増えるうえ、特別な設備が必要であり、製造コストが高くなる。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、モノフィラメントの強度低下やスカムの発生、筬等周辺部材の磨耗、インク離れ不良等を生じることがなく、しかも染色工程や特別な設備が不要で余分なコストもかからない、優れたスクリーン紗用モノフィラメントおよびそれを用いたスクリーン紗の提供を、その目的とする。
すなわち、本発明のスクリーン紗用モノフィラメントは、芯部に、波長350〜450nmの光を吸収してその反射を抑える特性を備えた光吸収物質が含有された特殊な芯鞘型複合モノフィラメントであり、上記光吸収物質によって、波長350〜450nmの光に対する平均反射率が15%以下に設定されているため、スクリーン紗とした場合に、ハレーションを生じず、鮮明な印刷模様を得ることができる。そして、光吸収物質が芯部に存在しているため、製織時に筬等周辺部材の磨耗やスカム発生を抑えることができ、300メッシュ以上のハイメッシュ紗織物が安定的に製織可能となる。しかも、染色工程や特別な設備が不要で余分なコストがかからないという利点を有している。
そして、本発明のスクリーン紗用モノフィラメントのなかでも、特に、上記モノフィラメントの芯部における光吸収物質の含有割合が、芯部全体に対し0.1〜2.0重量%に設定されているものは、より十分な糸強度を備え、優れたハレーション防止効果を維持しつつも、紡糸操業性は安定して良好となる。
特に、上記芯鞘型複合モノフィラメントの芯鞘横断面積比率が、40:60〜90:10であるものは、優れたハレーション防止効果を維持しつつも、鞘成分が芯成分の保護層の役割を果たすため、より十分な糸強度を備え、ハイメッシュ製織時や印刷時の激しい摩擦にも耐えることができる。
特に、上記芯鞘型複合モノフィラメントが、破断伸度20〜30%、破断強度5.5cN/dtex以上に設定されているものは、高張力での紗張りでも破れることがなく、さらにスクリーン紗としても長期にわたって良好に使用することができる。
特に、上記芯部がポリエステルからなるものは、寸法安定性に優れているので、高張力での紗張りでも変形することなく精密な印刷が可能となる。その極限粘度が0.60以上であるものは、高い破断強度を得ることができ、さらに紡糸操業性が安定する。特に、上記鞘部が、相対粘度2.0以上のナイロン6であるものは、より激しい摩擦にも耐えることができるので製織性にも優れ、またより精密な印刷が可能となる。
そして、本発明のスクリーン紗は、上記スクリーン紗用モノフィラメントを経糸および緯糸の少なくとも一方に用いて構成されているため、ハレーションを生じず、鮮明な印刷模様を得ることができる。
本発明の一実施例を示す模式的な説明図である。 染料等の色と反射率との関係を示す線図である。
つぎに、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施の形態であるスクリーン紗用モノフィラメントを示している。このモノフィラメントは、芯部1と鞘部2とを備えた芯鞘型複合モノフィラメントで、上記芯部1は、波長350〜450nmの光吸収特性を備えた光吸収物質3を含有する繊維形成性ポリマー4で形成されている。
すなわち、製版工程にて感光樹脂を紫外線で硬化させる際、波長350〜450nm(但し、紫外線領域は400nmまでであり、400〜450nmは低可視光領域にあたる)の光を照射させることが多く、ハレーション防止のためにこの範囲の反射を抑える必要がある。よって、上記範囲の光吸収特性を備えた光吸収物質を含有することが重要である。
上記光吸収物質3としては、波長350〜450nmの光吸収特性を備えていれば、特に限定するものではないが、例えば、タルク、クロム酸塩、フェロシアン化物、各種金属硫酸塩、硫化物、セレン化物、リン酸塩等の無機顔料、フタロシアニン系、キナクリドン系、イソインドリノン系、ペリノン系、ジオキサジン系等の有機顔料、ベンゼンアゾ系(モノアゾ、ジスアゾ等)、複素環アゾ系(チアゾールアゾ、ベンゾチアゾールアゾ、キノリンアゾ、ピリジンアゾ、イミダゾールアゾ、チオフェンアゾ等)、アントラキノン系、縮合系(キノフタリン、スチリル、クマリン等)インジゴイド染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染料、アリザリン染料、アクリジン染料、シアニン色素等の染料、あるいはカーボンブラック、あるいは有機化合物から形成される微粒子中に顔料あるいは染料を分散させた着色フィラー等をあげることができる。これらは、単独で用いても2種以上を併用してもよい。
上記光吸収物質は、耐熱性の観点から、顔料や染料が好ましく、モノフィラメント中の均一分散性の観点から、染料が最適である。
上記光吸収物質3は、糸の強度や糸斑などの物性を安定なものとしやすい点から、示差熱重量分析(TG−DTA)による1%重量減少するときの温度が280℃以上、特に300℃以上が好ましい。また、糸物性の安定なものとしやすい点から、窒素雰囲気下における300℃、10分ホールド時における重量減少が5重量%以下、特に3重量%以下が好ましい。これらの範囲であれば、紡糸の際の溶融粘度の低下によって、剤の分解による糸物性の低下を防止することが容易である。また、紡糸操業性も良好となる。
なお、上記光吸収物質3として用いる粉末あるいは粒子の数平均粒子径は、0.01μm〜10μmが好ましく、より好ましくは0.05μm〜2μmが望ましい。この範囲であると、糸斑が生じにくい。すなわち、光吸収物質3が大きすぎると、均一に分散し難くなる等により、糸の強度低下を起こして糸斑が生じやすく、小さすぎると凝縮しやすくなり、固まって糸斑が生じやすい。そして、なかでも、ポリエステルの紡糸操業性の点から、水に難溶性の分散染料を用いることが好ましい。
代表的な分散染料としては、ダイスター社製のDianixシリーズ染料、住化ケムテック社製のSumikaronシリーズ染料、日本化薬社製のKayalon Polyesterシリーズ染料およびKayalon Microesterシリーズ染料、Kayasetシリーズ染料、三井BASF社製のMiketonシリーズ染料およびPalanilシリーズ染料、ダイトーケミック社製のTDシリーズ染料、紀和化学工業社製のKiwalon Polyesterシリーズ染料、チバスペシャリティケミカルズ社製のTerasilシリーズ染料、クラリアント社製のForonシリーズ染料、三菱化成ヘキスト社製のDiaresinシリーズなどが好適である。これらの分散染料も、単独でまたは併用して使用することができる。
好適な市販品の染料としては、黄色系染料として、三菱化成ヘキスト社製のDiaresin Yellow H2G、OG CORPORATION社製のNylosan Yellow N−5GL等をあげることができる。また、赤色系染料として、ダイスター社製のDianix Red AC−Eをあげることができ、青色系染料として、ダイスター社製のDianix Blue AC−Eをあげることができる。
ちなみに、染料は、その色ごとに、光吸収特性が異なることがわかっており、例えば、代表的な色である黒色(OG CORPORATION社製、Nylosan Black F−ML)、赤色(OG CORPORATION社製、Nylosan Red F−RL200)、青色(OG CORPORATION社製、Nylosan Blue)、黄色(OG CORPORATION社製、Nylosan Yellow N−5GL)、緑色(OG CORPORATION社製、Nylosan Green F−BL)の各染料を用い、後述する実施例1に準じて芯鞘型複合モノフィラメントを作製し、以下に示す測定方法により光吸収特性を測定すると、反射率は、図2に示すようになった。また、同様にして、芯部分に1.0重量%の酸化チタンを含有させた芯鞘型複合モノフィラメント(白色)を作製し、同様の特定を行った。なお、ここで、図2の11は黒色、12は赤色、13は青色、14は黄色、15は緑色、16は白色の光吸収特性を示す。
〔光吸収特性の測定方法〕
モノフィラメントを、小池製作所社製の1口編機(MODEL CR−B)により、ウエル数24本/2.54cm、コース数34本/2.54cmの条件で筒編みにしたサンプルを、2回折り(8枚重ね)として、3cm×3cmの測定用ホルダーに装着し、波長200〜600nmの範囲における反射率を、島津製作所社製のUV−3101PC分光光度計にて5nm単位で測定した。
上記図2によれば、350〜450nmの波長域で反射率が低い赤色、黄色、緑色、黒色の染料が、本発明の光吸収物質3として用いるのに適していることがわかる。
なお、本発明の光吸収物質に染料を用いる際は、スクリーン紗の製版工程で、ポジフィルムを貼る際に見易くする点から、黄色系の染料、赤色系の染料が好ましく、上記範囲の波長域の光の反射率がより低い黄色系の染料が最適である。
なお、本発明のモノフィラメントは、波長350〜450nmの平均反射率が15%以下であり、好ましくは10%以下、特に好ましくは8%以下である。すなわち、製版工程にて感光樹脂を紫外線で硬化させる際、この範囲の波長の光を反射させることが多く、ハレーション防止のためにこの範囲の波長の反射を押さえることが好ましい。この波長域の平均反射率が上記の範囲であると、光が経糸または緯糸の表面でハレーションが生じにくくなるので、露光不要な部分まで感光させ硬化することがなくなり、精密印刷が可能となる。
一方、上記光吸収物質3を含有させる繊維形成性ポリマー4としては、従来からモノフィラメントの製造に用いられているものであればどのようなものでもよく、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン類、またはこれらを主成分とする変性ポリオレフィン、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン10、ナイロン12等のポリアミド類、またはこれらを主成分とする変性ポリアミド共重合体、ポリエチレンテレフタレート(以下、PETと記す)、ポリブチレンテレフタレート、ポリテトラエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル類、ポリ乳酸、ポリグリコール酸等の脂肪族ポリエステル、またはこれらを主成分とする変性ポリエステル共重合体、ポリアリレート、ポリベンザゾール、全芳香族ポリエステル、全芳香族ポリアミド等があげられる。なかでも、寸法安定性および強度の点で、ポリエステル類が好ましい。
なお、上記繊維形成性ポリマー4に対する光吸収物質3の含有割合は、光吸収物質3の種類や、芯鞘横断面積比率にもよるが、通常、芯部全体に対し0.1〜2.0重量%、なかでも0.3〜2.0重量%、特に0.3〜1.0重量%に設定することが好ましい。この範囲であれば、ハレーションを効果的に抑制できる。また溶融粘度低下が抑えられるので、紡糸操業性が良好となる。なお、含有割合が大きすぎると、得られるモノフィラメントが脆くなり、高張力での紗張りができないおそれがある。
そして、繊維全体における光吸収物質の含有割合は、0.1〜1.8重量%、なかでも0.4〜1.4重量%、特に0.3〜0.7重量%に設定することが、効果の上で好適である。
また、鞘部2(図1に戻る)は、上記光吸収物質3を含有せず、適宜の繊維形成性ポリマー5で形成されている。このものは、前記芯部1に用いられる繊維形成性ポリマー4と同様、従来からモノフィラメントの製造に用いられているどのようなものでもよく、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン類、またはこれらを主成分とする変性ポリオレフィン、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン10、ナイロン12等のポリアミド類、またはこれらを主成分とする変性ポリアミド共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリテトラエチレンテレフタレート等のポリエステル類、またはこれらを主成分とする変性ポリエステル共重合体等があげられる。なかでも、筬に対し糸削れが少ないという点で、ポリアミドが好ましい。
ここでは、鞘部2の繊維形成性ポリマー5として、光吸収物質を含まない例をあげたが、本発明の効果を損なわない範囲であれば、鞘部に光吸収物質を少量含んでもよい。鞘部に光吸収物質を含む場合でも、芯部の光吸収物質の重量割合が、鞘部のものよりも大きい方が好ましい。なお、鞘部2の繊維形成性ポリマー5は、図1に示したように、光吸収物質を含有しないものがより好ましい。特に染料や粒子径の大きい(例えば、1μm以上)ものは、筬削れによる製織性の低下を防止したり、強度などの糸物性や紡糸操業性を良好に保つ点から含有しないことが好ましい。
上記芯部1と鞘部2の繊維形成性ポリマーは、上述したポリマーが使用可能であるが、特に好ましい組み合わせを以下に示す。芯部1の繊維形成性ポリマー4は、高張力の紗張りができるような、十分な糸強度を備え、精密な印刷を可能としやすい点から、極限粘度が0.60以上のポリエステルであることが好ましい。鞘部2の繊維形成性ポリマー5は、さらに高張力の紗張りができるような、十分な糸強度を備えたものとできる点から、相対粘度が2.0以上のナイロン6であることが好ましい。
上記芯部1と鞘部2の横断面積比率は、芯鞘型複合モノフィラメントの紡糸が可能であれば、特に限定するものではないが、通常、芯部1の横断面積:鞘部2の横断面積が、40:60〜90:10の割合、なかでも40:60〜70:30の割合に設定することが好ましい。すなわち、芯部1の横断面積の割合が小さすぎると、光吸収効果が発現しにくくハレーションが生じるおそれがあり、逆に、芯部1の横断面積の割合が大きすぎると、紡糸操業性が悪くなるおそれや、繊度斑による印刷性能の低下が生じるおそれがあるからである。よって、上記の範囲であれば、ハレーションを効果的に抑制し、紡糸操業性が安定して繊度斑も低減するうえ、鞘部が芯部の保護層として十分な効果を発揮し、ハイメッシュ製織時や印刷時の激しい擦過に耐えることができるので、精密な印刷性能が得られやすい。
そして、本発明の芯鞘型複合モノフィラメントの繊度は、スクリーン紗の大きさや要求される解像度等に応じて適宜に設定することができるが、通常、4〜30dtex、なかでも7〜18dtexに設定することが好ましい。すなわち、繊度が4dtexより細いと、製織が困難になるおそれがあり、逆に、繊度が30dtexより太いと、紡糸操業性が悪くなるおそれがあるとともに、緻密なハイメッシュ構造にできず、鮮明な画質を得るという本発明の意義が損なわれるおそれがある。したがって、上記の範囲であれば、紡糸操業性が安定し、さらに緻密なハイメッシュ構造にできるため、スクリーン印刷時に鮮明な印刷画像を得ることができる。
さらに、本発明の芯鞘型複合モノフィラメントは、スクリーン紗として用いるには、破断伸度20〜30%、破断強度5.5cN/dtex以上、なかでも5.7cN/dtex以上に設定されていることが望ましい。破断伸度が20〜30%であれば、製織性が良好となる。また、このときの破断強度が5.5cN/dtex以上であれば、高い張力での紗張りが可能となり、より精密な印刷が可能となる。
なお、本発明の芯鞘型複合モノフィラメントは、紡糸操業性を良好にするために、モノフィラメントの平均反射率が極端に悪化しない程度に、芯部および/または鞘部に、無機粒子を含有させてもよい。この無機粒子としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、炭酸マグネシウム、酸化ケイ素、炭酸カルシウム、アルミナなどがあげられる。この無機粒子は、紡糸操業性に支障がなければ、特に限定されないが、分散性やコストパフォーマンスの観点より酸化チタンが好ましい。また、紡糸操業性を向上するには、無機粒子を糸全体に対し0.1重量%以上添加することが好ましく、特に0.3重量%以上が好ましい。一方、多量に入れすぎると、モノフィラメントの平均反射率が不十分となったり、ハイメッシュで製織する際に、筬に対する耐摩擦性が悪化したりするおそれがあるため、上限は1重量%程度が好ましく、さらに好ましくは、0.5重量%である。上記の範囲であれば、モノフィラメントの紡糸操業性と、ハイメッシュ製織時の耐摩擦性との両方を良好に保ち易い。
上記無機粒子の平均粒子径は、0.01〜2μmが好ましく、特に好ましくは0.05〜1μmである。この範囲であると、粒子の分散が良好となるため、繊度斑が生じにくくなり、安定した強度を得ることができる。
本発明の芯鞘型複合モノフィラメントは、例えばつぎのようにして得ることができる。すなわち、まず、芯部形成用として、ポリエステル等の繊維形成性ポリマーチップを真空乾燥し、これを2軸混練機等の混合手段に投入する。そして、黄色染料等の光吸収物質を、所定割合になるよう、上記混合手段に投入する。そして、両者を十分に混練して押し出すことにより混練チップを得る。一方、鞘部形成用として、芯部と同じく真空乾燥したポリアミドなどの繊維形成性ポリマーチップを用意する。そして、芯鞘型複合モノフィラメント溶融紡糸口金と、上記2種類のチップを用い、従来公知の方法にしたがって溶融紡糸を行うことにより、目的とする芯鞘型複合モノフィラメントを得ることができる。
なお、芯部形成用のチップとして、ポリエステルポリマーチップを用いる場合は、チップの水分率が20ppm以下のもの(20mg/kg以下のものに相当)を用いて混練することが好適である。また、鞘部形成用のチップとして、ナイロン6チップなどのポリアミドポリマーチップを用いる場合は、チップの水分率が100ppm以下のもの(100mg/kg以下のものに相当)を用いることが好ましい。このように、チップの水分率を一定以下にしたものを用いることにより、紡糸操業性がより向上する。
また、得られる芯鞘型複合モノフィラメントの強度を十分なものにするため、芯部となる繊維形成性ポリマーチップの溶融粘度を、通常の場合より高めに設定することが望ましい。例えば、その極限粘度を0.60〜0.80に設定することが好ましい。
そして、2軸混練機などで光吸収物質と繊維形成性ポリマーとを混練させる場合は、できるだけ工程中で水分を吸わないようにすることが好ましい。吸湿をできるだけ抑えることによって、混練チップの急激な粘度低下を抑えることができ、紡糸操業性の良好なチップを得ることができる。吸湿を抑えるためには、練込機にチップを投入する際に、チップ供給タンク内を窒素雰囲気下としたり、もしくは光吸収物質と繊維形成性ポリマーを混練して押し出す際、80kPa以下に真空引きをしながら押出しすることが好ましい。
また、芯部の繊維形成性ポリマーとしては、上述したような、さまざまな種類の繊維形成性ポリマーがあげられるが、好ましくは、ポリエステルである。ポリエステルであれば、ハイメッシュスクリーン紗の強い紗張りに必要な寸法安定性が良好となり、精密な印刷が可能となる。また、コストや紡糸操業性の観点から、PETが特に好ましい。芯部がポリエステルの場合、混練チップの極限粘度は、0.60以上であることが好ましく、特に好ましくは0.62以上である。0.60以上であれば、より高い破断強度が得られるため、高い張力にて紗張りをすることができる。また、紡糸時に溶融粘度も高く維持されるために、紡糸操業性が良好となる。なお、極限粘度の上限は特に限定されないが、溶融紡糸の安定操業性の観点から、0.90までで十分である。
また、鞘部の繊維形成性ポリマーとしては、上述したような、さまざまな種類の繊維形成性ポリマーがあげられるが、好ましくは、ポリアミドである。なかでも、ナイロン6が好ましい。ナイロン6の場合、相対粘度2.0以上であれば、高い破断強度を得ることができ、高い張力で紗張りすることができる。なお、相対粘度の上限は特に限定されないが、溶融紡糸の安定操業性の観点から、3.5までで十分である。
そして、上記のようにして得られる芯鞘型複合モノフィラメントを用い、通常の方法により、製織し、紗張りすることにより、本発明のスクリーン紗を得ることができる。なお、製織条件は、特に限定するものではない。経糸および緯糸のいずれか一方に用いてもよいし、経糸および緯糸に用いてもよい。通常のハイメッシュスクリーン紗であれば、いずれか一方に用いれば、十分な性能を発揮することができ、両方に用いるよりも低コストである。経糸および緯糸の両方に用いると、さらにハレーションが低減できるので、より高精度の印刷に好適に用いることができる。
なお、上記芯鞘型複合モノフィラメントは、精度の高い印刷を容易にできる点から、300メッシュ以上、より好ましくは、400メッシュ以上の高密度のハイメッシュスクリーン紗とすることが好ましい。
このようにして得られるスクリーン紗は、低コストで得られるにもかかわらず、波長350〜450nmの光に対する平均反射率が15%以下という良好な光吸収特性を示し、ハレーションを生じず、インク離れも良好で、鮮明な印刷模様を形成することができる。なお、上記波長350〜450nmの光に対する平均反射率は、特に、10%以下であることが、ハレーション防止の点で好ましい。
つぎに、本発明の実施例について、比較例と併せて説明する。なお、各物性の測定方法および評価方法を以下に示す。
〔極限粘度、相対粘度〕
粘度の測定は、柴山科学機械製作所製の自動粘度測定装置(SS−600−L1型)を用いて測定した。極限粘度は、溶媒にフェノール/テトラクロロエタン(体積比率6/4)を用いて、恒温槽20℃にて測定した。相対粘度は、溶媒に96%濃硫酸を用いて、試料濃度1g/dLとし、恒温槽25℃にて測定した。
〔紡糸操業性〕
実機により、1日間連続紡糸を行い、その間の芯ポリマーおよび鞘ポリマーの押出安定性と収量、および芯鞘形状の安定性を観察して評価した。いずれの項目も安定して非常に良好であったものを非常に良好(◎)、いずれの項目もほぼ安定して良好であったものを良好(○)、いずれかの項目が不良であったものを不良(×)として評価した。
〔破断強度、破断伸度〕
JIS L 1013法に準じ、島津製作所社製のAGS−1KNGオートグラフ引張試験機を用い、試料長20cm、低速引張速度20cm/分の条件で求めた。
〔平均反射率〕
芯鞘型複合モノフィラメントを、小池製作所社製の1口編機(MODEL CR−B)により、ウエル数24本/2.54cm、コース数34本/2.54cmの条件で筒編みにしたサンプルを、2回折り(8枚重ね)として、3cm×3cmの測定用ホルダーに装着し、波長350〜450nmの範囲における反射率を、島津製作所社製のUV−3101PC分光光度計にて5nm単位で測定し、平均値を求めた。
〔製織性〕
芯鞘型複合モノフィラメントを用い、スルーザー社製の織機(G−6200)にて300メッシュスクリーン紗を製織する際の、糸切れ発生、スカム発生の頻度を観察して評価した。そして、正常な製織を維持できず停機せざるを得なくなった時点での製織長を測定した。その製織長が1000m以上のものを優良(◎)、500m以上のものを良好(○)、500m未満のものを不良(×)とした。
〔スクリーン紗の紗張り性〕
300メッシュの紗織物を、紗枠に35Nの張力、22.5°のバイアスで紗張りし、スクリーン紗が破裂するかどうかを観察した。そして、破裂したものを不良(×)とし、破裂しなかった場合であって、40Nの張力で紗張りして破裂したものをやや良好(△)とした。そして、40Nの張力で紗張りして破裂しなかった場合であって、45Nの張力で紗張りして破裂したものを良好(○)とし、破裂しなかったものを非常に良好(◎)とした。
〔印刷性能〕
300メッシュの紗織物を、320mm×205mmの紗に35Nの張力で紗張りしたスクリーン紗に、ジアゾ樹脂型感光樹脂を、膜厚10〜11μmに塗布し、線幅400μm、ピッチ400μmのストライプパターンを有するフォトマスクを覆った。また、同様にして、線幅200μm、ピッチ200μmのストライプパターンを有するフォトマスクを覆った。その後、適正露光して水洗することにより、2種類の印刷版を作製した。これらを用いて100枚連続印刷し、画線の状態を400倍の顕微鏡写真撮影を行い、観察した。ハレーションを起こしている場合、感光樹脂の硬化に乱れが生じ、ストライプパターンの線形が凹凸になったり、太さ斑が発生する。そこで、下記の基準で評価した。
優良(◎):ストライプパターンに凹凸や太さ斑が全くないもの。
良好(○):感光樹脂の硬化に乱れが生じ、ストライプパターンに、数枚もしくは若干の凹凸や太さ斑があるもの。
不良(×):感光樹脂の硬化に乱れが生じ、ストライプパターンに、著しい凹凸や太さ斑があるもの。
不可(−):紗張り時に、スクリーン紗が破れて印刷性能が評価できなかったもの。
〔実施例1〕
極限粘度0.66のホモPET(ポリエステル)チップを、カールフィッシャー水分測定法により、チップ水分20ppm(20mg/kg)となるまで真空乾燥させた。これを2軸混練機に、窒素パージ下で仕込み、黄色染料(三菱化成ヘキスト社製、Diaresin Yellow H2G Disperse Yellow160)を1.0重量%となるよう混練した。なお、混練の際には、80kPaにて真空引きをしながら混練押出した。混練PETの極限粘度は0.64であった。
そして、得られた黄色染料含有PETチップを芯成分とし、前記ホモPET同様に真空乾燥させ、チップ水分を100ppm(100mg/kg)としたセミダルナイロン6チップ(酸化チタン含有量0.4重量%、相対粘度2.6)を鞘成分として、芯鞘型複合モノフィラメント溶融紡糸用口金を用いて、芯鞘横断面積比率が50:50の未延伸糸を得た。この未延伸糸を、ホットローラー温度85℃、プレートヒーター温度150℃の条件で、破断伸度25%±1%の範囲になるように延伸倍率を設定して延撚し、繊度13dtexの芯鞘型複合モノフィラメントを得た。
〔実施例2〜5、比較例1、2〕
芯部における黄色染料の含有割合を、後記の表1に示すように変えた。それ以外は、上記実施例1と同様にして、芯鞘型複合モノフィラメントを得た。
そして、これらの芯鞘型複合モノフィラメントについて、紡糸操業性、350〜450nmの波長域における平均反射率、破断強度、製織性、スクリーン紗の紗張り性、印刷性能を、前記の方法にしたがって測定もしくは評価した。これらの結果を、後記の表1に併せて示す。
Figure 0004958547
比較例1は、黄色染料が全く入っていないために平均反射率が高く、印刷評価の際にハレーションを起こし、性能不良であった。比較例2は平均反射率が不十分であるために、比較例1と同様に、ハレーションを起こし、印刷性能が不良であった。なお、本発明に準ずる実施例1〜5は製織性、紗張り性、印刷性能いずれも良好であった。特に実施例1、3は芯部における黄色染料含有割合が最適であり、いずれも優良な結果であった。
<光吸収物質の含有法の違いによる各種評価>
〔比較例3〕
相対粘度2.5のナイロン6チップを、カールフィッシャー水分測定法により、チップ水分が500ppm(500mg/kgに相当)となるまで真空乾燥させた。これを2軸混練機に、窒素パージ下で仕込み、黄色染料(三菱化成ヘキスト社製、Diaresin Yellow H2G H2G Disperse Yellow160)を1.0重量%となるよう混練した。なお、混練の際には、80kPaにて真空引きをしながら混練押出した。そして、混練の相対粘度は2.6であった。
得られた黄色染料含有ナイロン6チップを鞘成分とし、極限粘度0.66の染料の含まれていないPETを芯成分として、芯鞘型複合モノフィラメント溶融紡糸用口金を用いて、芯鞘横断面積比率が50:50、繊度13dtexの芯鞘型複合モノフィラメントを溶融紡糸した。
〔比較例4〕
比較例2と同様の黄色染料含有ナイロン6チップを用い、芯鞘型ではない断面丸形状の、繊度13dtexのモノフィラメントを溶融紡糸した。
〔実施例6、7〕
実施例1の黄色染料に変えて、赤色染料(ダイスター社製、Dianix Red AC−E)を用いたもの(実施例6)と、緑色染料(OG CORPORATION社製、Nylosan Green F−BL)を用いたもの(実施例7)とを作製した。
これらについて、前記と同様にして、紡糸操業性、平均反射率、破断強度、製織性、スクリーン紗の紗張り性、印刷性能を測定もしくは評価した。これらの結果を、下記の表2に併せて示す。
Figure 0004958547
比較例3は、鞘部に黄色染料を含有させているため、製織時に筬による削れでスカムが発生し、製織性が不良であった。比較例4は、全体に黄色染料を含有させているために、溶融粘度低下が著しく、紡糸操業性が不良であった。また、比較例3同様に製織性も不良であり、さらには紗張りも困難であった。一方、本発明に準ずる実施例6、7は、紡糸操業性も製織性も優良な結果であった。
<芯鞘緯断面比率の違いによる各種評価>
〔実施例8〜12〕
芯鞘横断面積比率を下記の表3に示すように変えた。それ以外は、前記実施例1と同様にして、芯鞘型複合モノフィラメントを得た。これらについて、前記と同様にして、紡糸操業性、平均反射率、破断強度、製織性、スクリーン紗の紗張り性、印刷性能を測定もしくは評価した。これらの結果を、下記の表3に併せて示す。
Figure 0004958547
実施例8は、比較的に芯成分の比率が低いために、平均反射率がやや高くなり、印刷性能は良好にとどまった。実施例11は、破断強度がやや低くなり、紗張り性能は良好にとどまった。その結果、高い張力をかけることができなかったので、印刷性能も200μmピッチのみ良好にとどまった。実施例12は、保護層が少なすぎるために、紗張り性がやや良好にとどまった。一方、実施例9、10は、芯鞘横断面積比率が最適であるため、いずれの評価も優良であった。
<芯成分のポリエステルの極限粘度の違いによる性能評価>
〔実施例13〜15〕
ホモPETの極限粘度を変更する以外、実施例1と同様に処理し、種々の極限粘度の混練PETを得た。この混練PETを芯成分に用いる以外は、実施例1記載の方法にしたがって、芯鞘型複合モノフィラメントを作製し、スクリーン紗評価を行った。混練PETの極限粘度、芯成分の極限粘度、破断強度およびスクリーン紗の紗張り性を表4に示す。
Figure 0004958547
実施例13は、極限粘度がやや低いため、破断強度が最良までいかず、紗張り性能は良好にとどまった。実施例1、14、15は、より高い破断強度であり、紗張り性は優良であった。
<鞘成分のナイロン6の相対粘度の違いによる性能評価>
〔実施例16〜18〕
鞘成分に用いるナイロン6の相対粘度を種々変化させる以外は、実施例1記載の方法にしたがって芯鞘型複合モノフィラメントを作製し、スクリーン紗評価を行った。その結果を表5に示す。
Figure 0004958547
実施例16は、相対粘度がやや低いため、破断強度が最良までいかず製織性および紗張り性能は良好にとどまった。実施例1、17、18は、より高い破断強度であるので、紗張り性は優良であった。また、ナイロン6は芯成分の保護層としての役割を十分に果たし、製織時、筬の擦過によるスカム発生は全くなかった。
〔比較例5〕
極限粘度0.66のホモPETチップを芯成分に使う以外は、実施例1と同様にして、芯鞘型複合モノフィラメントを得、これを筒編みに製編した。そして、筒編物重量に対し黄色染料(OG CORPORATION社製、Nylosan Yellow N−5GL)を1.0重量%、硫酸アンモニウムを1重量%加えた染色溶液の中に、上記筒編物を浸漬し、染料が0.5重量%吸着するように撹拌しながら30分間で沸騰状態まで昇温した後、95℃の温度で25分間保持した。そして、上記筒編物を染色溶液の中から取り出し、水洗後、自然乾燥した。染色前後の筒編物の重量は、0.5重量%増加していた。
上記染色後の筒編物を解いて、モノフィラメントの破断強度を、前記と同様にして測定すると、5.0cN/dtexであった。また、この筒編物の平均反射率を、前記と同様にして測定すると、6.2%であった。さらに、このモノフィラメントを用いて300メッシュの紗織物を製織し、紗枠に35Nの張力で紗張りを試みたが、フィラメントの強度不足により、スクリーン紗が破裂した。
〔実施例19〕
経糸に実施例1で得られた芯鞘型複合モノフィラメントを用い、緯糸に、繊度13dtexのホモPETモノフィラメントを用いて、スルーザー社製の織機(G−6200)にて300メッシュスクリーン紗を製織した。この紗織物を、紗枠に35Nの張力、22.5°のバイアスで紗張りし、実施例1と同様に印刷性能を評価した。その結果、ハレーションによりストライプパターンに若干の太さ斑が発生したが、稀にごく少量発生する程度であり、印刷性能は良好(○)であった。
〔実施例20〕
経糸に繊度13dtexのホモPETモノフィラメントを用い、緯糸に実施例1で得られた芯鞘型複合モノフィラメントを用いる以外は、実施例19と同様に印刷性能を評価した。その結果、実施例19同様、ごく稀に太さ斑が生じる程度であり、印刷性能は良好(○)であった。
以上のように、本発明のスクリーン紗用モノフィラメントは、高精度で操作性良好な印刷性能を必要とするスクリーン紗に用いるのに好適である。特に、300メッシュ以上のハイメッシュのスクリーン紗に有用である。

Claims (7)

  1. 芯鞘型複合モノフィラメントであって、芯部が波長350〜450nmの光吸収してその反射を抑える特性を備えた光吸収物質を含有する繊維形成性ポリマー、鞘部が繊維形成性ポリマーで形成されており、上記芯部に含有された光吸収物質によって、波長350〜450nmの光に対する平均反射率が15%以下に設定されていることを特徴とするスクリーン紗用モノフィラメント。
  2. 上記芯部における光吸収物質の含有割合が、芯部全体に対し0.1 〜2.0重量%に設定されている請求項1記載のスクリーン紗用モノフィラメント。
  3. 上記芯鞘型複合モノフィラメントの芯鞘横断面積比率が、40:60〜90:10である請求項1記載のスクリーン紗用モノフィラメント。
  4. 上記芯鞘型複合モノフィラメントが、破断伸度20〜30%、破断強度5.5cN/dtex以上に設定されている請求項1記載のスクリーン紗用モノフィラメント。
  5. 上記芯鞘型複合モノフィラメントの芯部が、極限粘度が0.60以上のポリエステルからなることを特徴とする請求項1記載のスクリーン紗用モノフィラメント。
  6. 上記芯鞘型複合モノフィラメントの鞘部が、相対粘度が2.0以上のナイロン6からなることを特徴とする請求項1記載のスクリーン紗用モノフィラメント。
  7. 請求項1ないし6いずれか一項に記載のスクリーン紗用モノフィラメントを、経糸および緯糸の少なくとも一方に用いて構成されていることを特徴とするスクリーン紗。
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