JP4957031B2 - 駆動切替制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、4輪駆動車両の駆動力の伝達を機械的に切り替える駆動切替装置の制御装置に関する。より詳しくは、4輪駆動車両の前輪、後輪への駆動力の伝達と切断とを切り替える駆動切替装置を制御する駆動切替制御装置に関する。
従来、4輪駆動車の駆動伝達装置として、モータの駆動によりシフトフォークをストロークさせるアクチュエータを用いて、車両室内のスイッチ操作により2輪駆動と4輪駆動とを切替える駆動切替装置が知られている。これらの駆動切替装置はシフトフォークにより内スプラインを備えたスプールをストロークさせ、プロペラシャフトの端部のスプラインと、変速機の出力軸にギヤ嵌合するスプラインを嵌合又は離脱することで駆動力の伝達と遮断とを切り替える。
駆動力切替装置では、車内から2輪駆動と4輪駆動とを切換えることができる一方で、モータによりスプラインの嵌合と離脱を行っているため、実際にアクチュエータに異常がなくスプラインの嵌合又は離脱が確実に行われたかどうかを確認するために、アクチュエータの動作位置を検出するポジションスイッチを設けている。ポジションスイッチの状態の組み合わせによって、アクチュエータの動作位置を判断し、アクチュエータの動作を確認することができる。
例えば、特許文献1は、駆動制御装置のハウジングおよびアクチュエータの減速機構のウォームホイールに複数のリミットスイッチ(電極)を設けて、ウォームホイールの回転を検出し、車両の2輪駆動、4輪駆動(センターデフフリー)又は4輪駆動(センターデフロック)検出する技術が記載されている。
また、特許文献2は、駆動切替装置の状態を検出するポジションスイッチが故障した場合や電気的接点がショートした場合でも走行不能にならない駆動力切換装置の技術が記載されている。特許文献2の技術は、駆動力切換装置のアクチュエータの制御手段は、現在のポジションスイッチのパターンを記憶し、次の前記パターンが前記パターンマップから推定される前記パターンと異なるときは、異常を検出する。
特開2001−71782号公報 特開2005−225385号公報
駆動切替制御装置は一般に不揮発性メモリを備えていないので、車両のイグニッションスイッチが切断されて、駆動切替制御装置の電源がオフになると、その前の駆動切替装置の状態の記憶が消失する。改めてイグニッションスイッチをオンにして駆動切替制御装置の電源が投入されたときに、ポジションスイッチの状態で駆動切替装置の状態を判断する。
しかしながら、車両のイグニッションスイッチをオンにしたときに、駆動切替装置のアクチュエータに設けられたポジションスイッチの出力が、定位置のパターンでない場合に、切替制御装置はアクチュエータの各ポジション検知スイッチの状態と、操作スイッチの入力信号により、そのときの駆動切替装置の状態を判定し、定位置への切替を実施することになる。
駆動切替装置はシフトフォークでスプラインを嵌合又は離脱させて、駆動切替を行うので、アクチュエータの動作には遊びがある。そのため、駆動切替装置の状態が定位置であるにもかかわらず、駆動切替装置における駆動力の伝達又は切断の状態が変化しないまま、ポジションスイッチの出力が変化する場合がある。その場合、不揮発性メモリのない駆動切替制御装置では、駆動切替装置の状態が定位置ではないと判定するので、操作スイッチの信号に従って、駆動切替装置を定位置へ切り替える操作を実施してしまう。
そのような場合、駆動切替装置が定位置になったと判断するまでに時間がかかったり、車内の操作スイッチに合わせた切替動作に時間がかかることがある。また、駆動切替装置のアクチュエータに無用の負荷がかかることがある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、不揮発性メモリを備えない駆動切替制御装置で、起動時に正しくかつ早く駆動切替装置の制御を実施できる駆動切替制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る駆動切替制御装置は、車両の駆動力の伝達と遮断とを切り替える駆動切替装置の切替制御を行う駆動切替制御装置であって、前記駆動切替装置は、前記駆動力の伝達と遮断との切り替えを動作させるアクチュエータと、前記アクチュエータの動作位置を検出するポジション検知スイッチとを備え、前記駆動切替制御装置は、前記ポジション検知スイッチの状態の組み合わせを前記アクチュエータの動作位置に対応させて記憶したパターンマップと、前記駆動切替制御装置が起動されたときに、前記ポジション検知スイッチの状態を判別する判別手段と、前記パターンマップと前記判別手段で判別した前記ポジション検知スイッチの状態とから、前記アクチュエータを動作させる方向を判定する判定手段と、前記判定手段で判定した前記アクチュエータを動作させる方向にアクチュエータを動作させて、前記駆動切替装置の状態と前記ポジション検知スイッチの状態を一致させる補正手段と、を備えることを特徴とする。
本発明の第2の観点に係る駆動切替制御装置は、車両の駆動力の伝達と遮断とを切り替える駆動切替装置の切替制御を行う駆動切替制御装置であって、前記駆動切替装置は、前記駆動力の伝達と遮断との切り替えを動作させるアクチュエータと、前記アクチュエータの動作位置を検出するポジション検知スイッチとを備え、前記駆動切替制御装置は、前記ポジション検知スイッチの状態の組み合わせを前記アクチュエータの動作位置に対応させて記憶したパターンマップと、前記駆動切替制御装置が起動されたときに、前記ポジション検知スイッチの状態を判別する判別手段と、前記パターンマップと前記判別手段で判別した前記ポジション検知スイッチの状態とから、前記アクチュエータを動作させる方向を判定する判定手段と、前記判定手段で判定した前記アクチュエータを動作させる方向にアクチュエータを動作させて、前記駆動切替装置の状態と前記ポジション検知スイッチの状態を一致させる補正手段と、駆動力の切替を指令する操作スイッチと、を備え、前記補正手段で前記駆動切替装置の状態と前記ポジション検知スイッチの状態を一致させたのちに、前記操作スイッチの状態を入力して、その状態に適合する位置へ前記アクチュエータを動作させて、前記駆動切替装置の切替動作を行うことを特徴とする。
特に、前記ポジション検知スイッチは、前記駆動切替装置の駆動力の伝達と遮断との切替の途中のアクチュエータの動作位置に対応する状態の組み合わせを備えることを特徴とする。
さらに、前記駆動切替装置は、複数の前記アクチュエータと、該複数のアクチュエータのそれぞれに対応する複数の前記ポジション検知スイッチを備え、前記駆動切替制御装置は、前記複数のポジション検知スイッチのそれぞれに対応する複数の前記パターンマップを備え、前記判別手段は、前記複数のポジション検知スイッチの状態を判別し、前記判定手段は、前記複数のパターンマップと前記判別手段で判別した前記複数のポジション検知スイッチの状態とから、前記複数のアクチュエータのそれぞれを動作させる方向を判定し、前記補正手段は、前記判定手段で判定した前記複数のアクチュエータのそれぞれを動作させる方向に前記複数のアクチュエータを動作させて、前記駆動切替装置の状態と前記複数のポジション検知スイッチの状態を一致させる、ことを特徴とする。
本発明の第3の観点に係る駆動切替装置は、車両の駆動力の伝達と遮断とを切り替える駆動切替装置の切替制御を行う駆動切替制御装置であって、前記駆動切替装置は、前記駆動力の伝達と遮断との切り替えを動作させるアクチュエータと、前記アクチュエータの動作位置を検出するポジション検知スイッチとを備え、前記駆動切替制御装置は、前記ポジション検知スイッチの状態の組み合わせを前記アクチュエータの動作位置に対応させて記憶したパターンマップと、前記駆動切替制御装置が起動されたときに、前記ポジション検知スイッチの状態を判別する判別手段と、前記パターンマップと前記判別手段で判別した前記ポジション検知スイッチの状態のみから、前記アクチュエータを動作させる方向を判定する判定手段と、前記判定手段で判定した前記アクチュエータを動作させる方向にアクチュエータを動作させて、前記駆動切替装置の状態と前記ポジション検知スイッチの状態を一致させる補正手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、不揮発性メモリを備えない安価な駆動切替装置及び駆動切替制御装置において、起動時に正しくかつ早く駆動切替装置の制御を実施できる効果がある。
本発明に係る駆動切替制御装置の一実施の形態について、図を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る車両駆動力伝達系統2の構成概念図である。
車両駆動力伝達系統2は、動力源であるエンジン20と、エンジン20の回転を前進又は後進の回転方向に切り替えて減速する変速機21と、駆動力伝達装置23と、後輪差動装置(Rデフ)25と、前輪差動装置(Fデフ)27と、駆動切替制御装置1とから構成される。
エンジン20の駆動力は、変速機21を経由して駆動力伝達装置23に伝わり、駆動力伝達装置23から後輪差動装置25に伝わり、後車軸28Rを経由して後輪29Rを回転させる。また、4輪駆動の場合はさらに、駆動力伝達装置23から前輪差動装置27に駆動力が伝わり、前車軸28Fを経由して前輪29Fを回転させる。
駆動力伝達装置23は変速機21の出力である入力軸22と車両の前輪駆動軸26と後輪駆動軸24との間に配設されており、後述するアクチュエータ32(ACT2:図3参照)の作動によって車両の駆動状態を2輪駆動及び4輪駆動の状態に切替える装置である。尚、本実施の駆動力伝達装置23は、2輪駆動と4輪駆動の状態に加え、減速機によって4輪駆動時における終減速比をハイギヤとローギヤに切替可能な構成となっている。車内からのスイッチ操作により、アクチュエータ31(ACT1:図3参照)がハイ&ローシフトレバー(図示せず)を動作させることによってハイギヤとローギヤとの切替えが行われる。
後輪駆動軸24には駆動力伝達装置23から回転駆動力が伝達され、後輪駆動軸24の回転駆動力は、駆動力伝達装置23に備えられたセンターデフユニット(図示せず)からサイレントチェーン(図示せず)を介して前輪駆動軸26に伝達可能に構成されている。センターデフユニットは前輪駆動軸26と後輪駆動軸24との間の回転数の差を吸収する装置であり、遊星歯車機構によって構成されている。
車両の種類によっては4輪駆動の状態でさらに、センターデフユニットのフリーとロックの状態を切り替えられるように構成される。センターデフユニットのフリーの状態では、両駆動軸24、26の回転数の差を吸収しながら後輪駆動軸24の回転駆動力がサイレントチェーンを介して前輪駆動軸26に伝達される。4輪駆動のセンターデフロック状態ではセンターデフユニットの遊星歯車機構がロックされ、前輪駆動軸26と後輪駆動軸24とが直結状態となり、両駆動軸24、26は同じ回転数で回転駆動する。
2輪駆動の場合は、後輪29Rを駆動し前輪29Fは従動輪となるので、前輪29Fの差動動作を行わないため、前輪差動装置27を前車軸28Fから切り離す。そのため、前輪差動装置27にアクチュエータ33(ACT3:図4参照)が設けられている。前輪差動装置27は、車両の2輪駆動と4輪駆動の切替と同時に、切断と伝達を切り替える。本実施の形態では、駆動力伝達装置23と前輪差動装置27を合わせて駆動切替装置という。
なお、車種によっては後輪差動装置25のフリーとロック状態を切り替えられるように構成する場合がある。後輪差動装置25のフリーとロック状態を切り替える場合は、後輪差動装置25も駆動切替装置に含む。
本実施の形態では、車両の駆動切替のためのアクチュエータは、図1の車両駆動力伝達系統の場合、2輪−4輪駆動切替のアクチュエータ32(ACT2)と、ハイギヤとローギヤ切替のアクチュエータ31(ACT1)と、前輪差動装置27の切替のアクチュエータ33(ACT3)の3つがある。さらに、4輪駆動において、センターデフロック及びセンターデフフリーの状態を切替える装置を備える場合がある。以下、アクチュエータ31、32、33を総称してアクチュエータ3という。
駆動切替制御装置1は、駆動切替装置の3つのアクチュエータ31、32、33を制御して、車両の駆動切替を行う。駆動切替制御装置1は、アクチュエータ3のポジション検知スイッチの信号を入力し、それぞれのアクチュエータ3を駆動する信号を出力する。
図2は、本発明の実施の形態に係る駆動切替制御装置1のブロック図である。図2に示す駆動切替制御装置1の各部の構成を説明する。駆動切替制御装置1は、制御部11、主記憶部12、外部記憶部13、操作部14、表示部15、入力部16及び出力部17を備える。主記憶部12、外部記憶部13、操作部14、表示部15、入力部16及び出力部17はいずれも内部バス10を介して制御部11に接続されている。
制御部11はCPU(Central Processing Unit)等から構成され、外部記憶部13に記憶されているプログラムに従って、ポジション検知スイッチの状態を検出し、アクチュエータ3を動作させるための処理を実行する。また、操作スイッチの状態に従って、駆動切替装置の切替処理を実行する。
主記憶部12はRAM(Random-Access Memory)等から構成され、外部記憶部13に記憶されているプログラムをロードし、制御部11の作業領域として用いられる。
外部記憶部13は、ROM(Read Only Memory)等のメモリから構成され、前記の処理を制御部11に行わせるためのプログラムを予め記憶し、また、制御部11の指示に従って、このプログラムが記憶するデータを制御部11に供給する。
操作部14はキースイッチ等と、キースイッチ等を内部バスに接続するインターフェース装置から構成されている。操作部14を介して、車両の駆動を切り替えるユーザの指令が入力され、制御部11に供給される。操作部14には、車両室内の前面パネル等に設けられた操作スイッチ14aが接続している。
表示部15は、LED(Light Emitting Diode)又はLCD(Liquid Crystal Display)及びそれらを駆動する回路などから構成され、2輪駆動と4輪駆動、ハイギヤとローギヤ等の車両の駆動状態などを表示する。なお、LCD等は車両のナビゲーション装置のディスプレイと共用されていてもよい。
また、表示部15は、スピーカ7又はブザー等の音響出力装置を備えて、車両の駆動を切り替える際に、切り替える駆動系統の情報を音声等で出力してもよい。
入力部16は、駆動切替装置のポジション検知スイッチ4と接続するシリアルインタフェース又はLAN(Local Area Network)インターフェースから構成されている。駆動切替装置のポジション検知スイッチは、駆動切替装置のアクチュエータ3の動作位置を検出するためのスイッチであり、その状態の組み合わせでアクチュエータ3の動作位置を判断できる。
出力部17は、駆動切替装置のアクチュエータ駆動回路3dと接続するシリアルインタフェース又はLAN(Local Area Network)インターフェースから構成されている。制御部11は出力部17を介して、アクチュエータ駆動回路3dにアクチュエータの動作を指令する信号を出力する。
図3及び図4は、駆動切替装置のアクチュエータ3の構造を模式的に表す構成図である。図3では、上側が2輪駆動と4輪駆動を切り替えるアクチュエータ32(以下、ACT2)、下側がハイギヤとローギヤを切り替えるアクチュエータ31(以下、ACT1)である。また、図4は前輪差動装置を切り替えるアクチュエータ33(以下、ACT3)の構成を示す。図3及び4に示すように、アクチュエータ3はモータMの回転によって、ウォームギアGが回転する。ウォームギアGとウォームホイールWはかみ合っていて、ウォームギアGの回転を減速してウォームホイールWが回転する。ウォームホイールWの回転によって、シフトフォークFが軸方向に移動し、シフトフォークFの動きによって、前述のスプライン(図示せず)が動力軸と嵌合又は離脱する。
図3及び図4では省略しているが、動力軸が回転してスプラインの嵌合位置に合ったときにスプラインを嵌合させるように、シフトフォークとウォームホイールの間にバネ機構がある。
ウォームホイールWにはまた、ポジションスイッチPが係合している。ポジションスイッチPは、例えば、ウォームホイールWの回転に伴って移動する電極と、固定された電極との接点で構成される。例えば、ウォームホイールWに連動する回転体の側面に、円弧状の帯電極を設けて、アクチュエータ3のハウジングに固定された電極と摺動させ、移動する電極と固定された電極との接触と非接触によってウォームホイールWの回転位置を検出するように構成する。円弧状の帯電極の中心角と方位座標を変えた複数の帯電極と、その複数の帯電極それぞれと接触する複数の固定電極を設けて、それぞれが異なる角度で接触又は非接触するように構成することによって、ウォームホイールWの複数の角度位置を識別することができる。その場合ポジションスイッチPは、アクチュエータ3の角度位置を複数の接点のオンとオフの組み合わせである符号に変換する、一種のロータリエンコーダである。移動する電極はウォームホイールWの側面に設けてもよい。
また、アクチュエータ3にはそれぞれ、シフトフォークF又はスプラインの位置を検出するリミットスイッチLが設けられている。リミットスイッチLは、シフトフォークF又はスプラインの位置がある範囲にあるときにオンになり、その他の範囲でオフになるように設けられている。リミットスイッチLは、例えば、電極が接触するスイッチをシフトフォークF又はスプライン等の一部が機械的に作動させるように構成される。リミットスイッチLは、発光部と受光部とを備え、発光部の光がシフトフォークF又はスプラインの一部によって遮られるか透過して受光するかによって、オンとオフを識別するように構成することもできる。
ポジションスイッチPとリミットスイッチLは、それぞれ係合している部位が異なるが、いずれもアクチュエータ3の動作位置を検出するスイッチである。本発明では、ポジションスイッチP及びリミットスイッチLを総称して、ポジション検知スイッチ4という。
図3のACT1及びACT2では、ポジションスイッチPの移動電極側が接地E(GND)で、固定電極(HL1〜HL3、TL1〜TL3)側がプルアップ抵抗を介して電源の正極に接続されている。ポジションスイッチPの接点がオフの状態ではHL1〜HL3、TL1〜TL3の各端子T1〜T6は電源電圧(Hi)になる。接点がオンの状態では各端子T1〜T6が低電位(Lo)になる。また、リミットスイッチLも端子の一方がGNDに接続され、接点がオフの状態では端子T7(N)及びT8(CDL)は電源電圧(Hi)に、接点がオンの状態では低電位(Lo)となる。
図4のACT3でも、ポジションスイッチPの移動電極側が接地E(GND)で、固定電極(DL1、DL2)側がプルアップ抵抗を介して電源の正極に接続されている。ポジションスイッチPの接点がオフの状態ではT9、T10(DL1、DL2)の各端子は電源電圧(Hi)になる。接点がオンの状態では各端子T9、T10が低電位(Lo)になる。また、リミットスイッチLも端子の一方がGNDに接続され、接点がオフの状態では端子T11(ADD)が電源電圧(Hi)に、接点がオンの状態では低電位(Lo)となる。
なお、アクチュエータ3の動力としてはモータM(電動機)以外であってもよい。例えば、油圧機構を用いてシフトフォークFを作動させてもよい。その他、圧縮空気圧を用いる方法もある。油圧又は空気圧などを用いる場合には、ポジションスイッチPは、油圧又は空気圧で作動するピストンロッドなどに設けることができる。
図5乃至図7は、アクチュエータ3の状態とポジション検知スイッチ4の状態との関係を表す図である。それぞれの端子T1〜T11の状態を太い実線で表す。各端T1〜T11子の状態を表す線の上側がオフ(高電位Hi)を、下側がオン(低電位Lo)を示す。
図5は、アクチュエータACT1のポジションスイッチの各端子T1(HL1)〜T3(HL3)及びリミットスイッチLの端子T7(N)の状態と、アクチュエータ31(ACT1)の動作位置の関係を表す。図5において、ACT1位置のHighは、前述のハイギヤの位置を、Lowはローギヤの位置を示す。また、ACT1位置のNは、いずれのギヤもかみ合わずに駆動力が伝わらないニュートラルの状態を表す。HighとN、NとLowの間の矢印は切替の途中の状態にあることを表す。
図5のSW状態(スイッチ状態)のHL1〜HL3は、図3に示すACT1のポジションスイッチの端子T1〜T3(HL1〜HL3)に対応している。また、SW状態のNは、図3に示すACT1のリミットスイッチLの端子T7(N)に対応している。リミットスイッチLのNがオンの場合に、ACT1のシフトフォークF又はスプラインがニュートラルの状態に対応している。
図5に示すように、ACT1位置がHighの状態では、HL1〜HL3はオン、オフ、オフである。また、Nはオフの状態である。ACT1位置がNの状態では、HL1〜HL3はオフ、オフ、オンであり、Nはオンである。同様に、ACT1位置がLowの状態では、HL1〜HL3はオフ、オン、オフとなり、Nはオフとなる。
さらに、HighとNの間、及びNとLowの間では、HL1〜HL3はそれぞれ、オン、オフ、オン、及びオフ、オン、オンとなる。またSW状態のNはHighとNの間でオフからオンになり、NとLowの間でオンからオフになる。ポジション検知スイッチ4の状態の組み合わせによって、ACT1の動作位置を識別することができる。図5はポジション検知スイッチ4(ポジションスイッチPとリミットスイッチL)の状態の組み合わせを、切替途中の状態を含めたアクチュエータ31の動作位置に対応させたパターンマップになっている。
図5では、HighとLowの外側にそれぞれオーバーランを示す欄が記載されている。本実施の形態では、ACT1はHigh又はLowを越えれば機械的に停止することを想定しているので、オーバーランの状態は特に意味をもたない。オーバーランの状態を機械的に規制するのでなく、切替制御で停止させる必要がある場合には、オーバーランの状態に対応するSW状態の組み合わせを別に設けて、その状態を識別するように構成することができる。
図5では、HL1〜HL3でHigh、N、Low及びそれぞれの中間の5つの状態を区別している。ポジションスイッチは3ビットなので、原理的には8状態まで区別することができる。
図6は、アクチュエータ32(ACT2)のポジションスイッチの各端子T4〜T6(TL1〜TL3)及びリミットスイッチLの端子T8(CDL)の状態と、アクチュエータ32(ACT2)の動作位置の関係を表す。図6において、ACT2位置のH2は、駆動力伝達装置23の2輪駆動の位置を、4Lは4輪駆動の位置を示す。また、ACT2位置のH2と4Lの間の矢印は切替の途中の状態にあることを表す。
図6のSW状態(スイッチ状態)のTL1〜TL3は、図3に示すACT2のポジションスイッチの端子T4〜T6(TL1〜TL3)に対応している。また、SW状態のCDLは、図3に示すACT2のリミットスイッチLの端子T8(CDL)に対応している。リミットスイッチLのCDLがオンの場合に、ACT2のシフトフォークF又はスプラインが4輪駆動の状態に対応している。
図6に示すように、ACT2位置がH2の状態では、TL1〜TL3はオン、オフ、オフである。また、CDLはオフの状態である。ACT2位置が4Lの状態では、TL1〜TL3はオフ、オフ、オンであり、CDLはオンである。
さらに、H2と4Lの間では、TL1〜TL3はそれぞれ、オン、オフ、オンとなる。またSW状態のCDLはH2と4Lの間でオフからオンになる。ポジション検知スイッチ4の状態の組み合わせによって、ACT2の動作位置を識別することができる。図6は、ACT2のポジション検知スイッチ4(ポジションスイッチPとリミットスイッチL)の状態の組み合わせを、切替途中の状態を含めたアクチュエータ32の動作位置に対応させたパターンマップになっている。
図6では、H2と4Lの外側にそれぞれオーバーランを示す欄が記載されている。本実施の形態では、センターデフはロック状態しかないことを想定している。センターデフの切替がある場合は、オーバーラン(4L)のTL3がオフの状態の組み合わせによって、センターデフフリーの位置に対応させることができる。
図7は、アクチュエータ33(ACT3)のポジションスイッチPの各端子T9、T10(DL1、DL2)及びリミットスイッチLの端子T11(ADD)の状態と、アクチュエータ33(ACT3)の動作位置の関係を表す。図7において、ACT3位置の2WDは、前輪差動装置27の2輪駆動(差動装置が切り離された状態)の位置を、4WDは4輪駆動(差動装置が伝達の状態)の位置を示す。また、ACT3位置の2WDと4WDの間の矢印は切替の途中の状態にあることを表す。
図7のSW状態(スイッチ状態)のDL1、DL2は、図4に示すACT3のポジションスイッチPの端子T9、T10(DL1、DL2)に対応している。また、SW状態のADDは、図4に示すACT3のリミットスイッチLの端子T11(ADD)に対応している。リミットスイッチLのADDがオンの場合に、ACT3のシフトフォークF又はスプラインが4輪駆動の状態に対応している。
図7に示すように、ACT3位置が2WDの状態では、DL1、DL2はオフ、オンである。また、CDLはオフの状態である。ACT3位置が4WDの状態では、DL1、DL2はオン、オフであり、ADDはオンである。
さらに、2WDと4WDの間では、DL1、DL2は、オン、オンとなる。またSW状態のADDは2WDと4WDの間でオフからオンになる。ポジション検知スイッチ4の状態の組み合わせによって、ACT3の動作位置を識別することができる。図7は、ACT3のポジション検知スイッチ4(ポジションスイッチPとリミットスイッチL)の状態の組み合わせを、切替途中の状態を含めたアクチュエータ33の動作位置に対応させたパターンマップになっている。
図7では、2WDと4WDの外側にそれぞれオーバーランを示す欄が記載されている。本実施の形態では、ACT3は2WD又は4WDを越えれば機械的に停止することを想定しているので、オーバーランの状態は特に意味をもたない。オーバーランの状態を機械的に規制するのでなく、切替制御で停止させる必要がある場合には、オーバーランの状態に対応するSW状態の組み合わせを別に設けて、その状態を識別するように構成することができる。
通常、駆動切替制御装置1は不揮発性メモリを備えず、車両のイグニッションスイッチが一旦オフになると、その前の駆動切替の情報が失われる。駆動切替制御装置は、イグニッションスイッチがオンになったときに、改めて、駆動切替装置のポジション検知スイッチ4の状態を入力して、そのときの駆動切替装置の状態を判断する。
アクチュエータ3は前述のとおり、シフトフォークFによってスプラインの嵌合と離脱を行い、スプラインは動力を伝えて回転するので、アクチュエータ3には遊びがある。そこで、ポジション検知スイッチ4の状態が駆動切替装置の定位置、例えば上記のACT1で言えば、High、N、Lowなどの状態からずれることがある。その場合、駆動切替制御装置1は、駆動切替装置の状態が定位置にないと判断して、操作スイッチの信号に従って、駆動切替装置を定位置へ切り替える操作を実施してしまう。その結果、駆動切替装置が定位置になったと判断するまでに時間がかかったり、車内の操作スイッチに合わせた切替動作に時間がかかることがある。また、駆動切替装置のアクチュエータに無用の負荷がかかることがある。
本発明の駆動切替制御装置1は、以下に説明するように動作して、イグニッションスイッチがオンになって起動したときに、駆動切替装置の定位置確定動作を行った後、駆動切替操作を行う。
例として、図6に示すACT2について本発明の駆動切替制御装置1の動作を説明する。例えば、イグニッションスイッチがオンになったときに、ポジションスイッチの状態が図6のH2と4Lの中間であったとする。すなわち、TL1〜TL3が、オン、オフ、オンの場合である。その場合、リミットスイッチL(CDL)の状態によって、本来の定位置はH2であるか、4Lであるかを判断する。
CDLがオフの場合は、本来の定位置はH2であると判断して、アクチュエータACT2をH2側へ動作させる。そして、ポジションスイッチの状態TL1〜TL3が、オン、オフ、オフになったところで、H2の状態になったと判断して、アクチュエータの動作を停止する。
CDLがオンの場合は、本来の定位置は4Lであると判断して、アクチュエータを4L側へ動作させる。そして、ポジションスイッチの状態TL1〜TL3が、オフ、オフ、オンになったところで、4Lの状態になったと判断して、アクチュエータの動作を停止する。
こうして、起動時の駆動切替装置の定位置確定動作を行ったのち、操作スイッチから駆動切替の指令である信号を入力して、その指令に従って、駆動切替動作を行う。例えば、定位置確定動作の結果、駆動切替装置がH2の状態で、操作スイッチの指令が2輪駆動なら駆動切替動作を行わない。駆動切替装置がH2の状態で、操作スイッチの指令が4輪駆動ならACT2を4L側へ動作させる。
その結果、駆動切替制御装置1では、起動時に正しくかつ早く駆動切替装置の制御を実施できる。
次に、本実施の形態の駆動切替装置のアクチュエータ3の起動時の処理について、駆動切替制御装置の動作を図8〜10を参照して説明する。なお、上述のように、駆動切替制御装置1の動作は、制御部11が主記憶部12、外部記憶部13、操作部14、表示部15、入力部16、出力部17、操作スイッチ14a、ポジション検知スイッチ4及びアクチュエータ駆動回路3dと協働して行う。
図8は、駆動切替制御装置1の起動時における、ACT1の切替処理の動作を示すフローチャートである。車両のイグニッションスイッチがオンになって、駆動切替制御装置1が起動されると、駆動切替制御装置1の制御部11は、ACT1のポジション検知スイッチ4の状態を入力する(ステップA1)。図5のポジションスイッチPの状態HL1〜HL3と、リミットスイッチL(L/S)の状態Nを入力する。
ついで、ポジションスイッチPのHL1〜HL3の状態によって分岐する(ステップA2)。HL1〜HL3のオンを1、オフを0で表して、HL1〜HL3の状態を3つの数の組で表す。例えば、HL1〜HL3がオン、オフ、オフの場合は、(1、0、0)で表す。
HL1〜HL3が(1、0、0)、すなわち図5のHighの場合は(ステップA2;(1,0,0))、その状態HighでACT1の状態を確定する(ステップA9)。HL1〜HL3が(1、0、1)の場合は(ステップA2;(1,0,1))、図5のHighとNとの間の状態であると判断できるので、リミットスイッチL(L/S)のNの状態を調べる(ステップA3)。
L/SのNがオフの場合は(ステップA3;オフ)、ACT1をHighの状態へ駆動し、HL1〜HL3が(1、0、0)になったところで停止する(ステップA5)。L/SのNがオンの場合は(ステップA3;オン)、ACT1をNの状態へ駆動し、HL1〜HL3が(0、0、1)になったところで停止する(ステップA6)。そして、その状態でACT1の状態を確定する(ステップA9)。
ステップA2で、HL1〜HL3が(0、0、1)、すなわち図5のNの場合は(ステップA2;(0、0、1))、その状態NでACT1の状態を確定する(ステップA9)。HL1〜HL3が(0、1、1)の場合は(ステップA2;(0、1、1))、図5のNとLowの間の状態と判断できるので、L/SのNの状態を調べる(ステップA4)。
L/SのNがオンの場合は(ステップA4;オン)、ACT1をNの状態へ駆動し、HL1〜HL3が(0、0、1)になったところで停止する(ステップA7)。L/SのNがオフの場合は(ステップA4;オフ)、ACT1をLowの状態へ駆動し、HL1〜HL3が(0、1、0)になったところで停止する(ステップA8)。そして、その状態でACT1の状態を確定する(ステップA9)。
ステップA2で、HL1〜HL3が(0、1、0)、すなわち図5のLowの場合は(ステップA2;(0、1、0))、その状態LowでACT1の状態を確定する(ステップA9)。
ステップA9で、ACT1の状態が確定したのちに、操作スイッチ14aの状態を入力し、その状態に合わせた駆動状態とするように、ACT1を駆動する(ステップA10)。
図9は、駆動切替制御装置1の起動時における、ACT2の切替処理の動作を示すフローチャートである。車両のイグニッションスイッチがオンになって、駆動切替制御装置1が起動されると、駆動切替制御装置1の制御部11は、ACT2のポジション検知スイッチ4の状態を入力する(ステップB1)。図6のポジションスイッチPの状態TL1〜TL3と、リミットスイッチL(L/S)の状態CDLを入力する。
ついで、ポジションスイッチPのTL1〜TL3の状態によって分岐する(ステップB2)。TL1〜TL3のオンを1、オフを0で表して、TL1〜TL3の状態を3つの数の組で表す。例えば、TL1〜TL3がオン、オフ、オフの場合は、(1、0、0)で表す。
TL1〜TL3が(1、0、0)、すなわち図6のH2の場合は(ステップB2;(1,0,0))、その状態H2でACT2の状態を確定する(ステップB6)。TL1〜TL3が(1、0、1)の場合は(ステップB2;(1,0,1))、図6のH2と4Lとの間の状態であると判断できるので、リミットスイッチL(L/S)のCDLの状態を調べる(ステップB3)。
L/SのCDLがオフの場合は(ステップB3;オフ)、ACT2をH2の状態へ駆動し、TL1〜TL3が(1、0、0)になったところで停止する(ステップB4)。L/SのCDLがオンの場合は(ステップB3;オン)、ACT2を4Lの状態へ駆動し、TL1〜TL3が(0、0、1)になったところで停止する(ステップB5)。そして、その状態でACT2の状態を確定する(ステップB6)。
ステップB2で、TL1〜TL3が(0、0、1)、すなわち図6の4Lの場合は(ステップB2;(0、0、1))、その状態4LでACT2の状態を確定する(ステップB6)。
ステップB6で、ACT2の状態が確定したのちに、操作スイッチ14aの状態を入力し、その状態に合わせた駆動状態とするように、ACT2を駆動する(ステップB7)。
図10は、駆動切替制御装置1の起動時における、ACT3の切替処理の動作を示すフローチャートである。車両のイグニッションスイッチがオンになって、駆動切替制御装置1が起動されると、駆動切替制御装置1の制御部11は、ACT3のポジション検知スイッチ4の状態を入力する(ステップC1)。図7のポジションスイッチPの状態DL1、DL2と、リミットスイッチL(L/S)の状態ADDを入力する。
ついで、ポジションスイッチPのDL1、DL2の状態によって分岐する(ステップCB2)。DL1、DL2のオンを1、オフを0で表して、DL1、DL2の状態を3つの数の組で表す。例えば、DL1、DL2がオン、オフの場合は、(1、0)で表す。
DL1、DL2が(0、1)、すなわち図7の2WDの場合は(ステップC2;(0、1))、その状態2WDでACT3の状態を確定する(ステップC6)。DL1、DL2が(1、1)の場合は(ステップC2;(1、1))、図7の2WDと4WDとの間の状態であると判断できるので、リミットスイッチL(L/S)のADDの状態を調べる(ステップC3)。
L/SのADDがオフの場合は(ステップC3;オフ)、ACT3を2WDの状態へ駆動し、DL1、DL2が(0、1)になったところで停止する(ステップC4)。L/SのADDがオンの場合は(ステップC3;オン)、ACT3を4WDの状態へ駆動し、DL1、DL2が(1、0)になったところで停止する(ステップC5)。そして、その状態でACT3の状態を確定する(ステップC6)。
ステップC2で、DL1、DL2が(1、0)、すなわち図7の4WDの場合は(ステップC2;(1、0))、その状態4WDでACT3の状態を確定する(ステップC6)。
ステップC6で、ACT3の状態が確定したのちに、操作スイッチ14aの状態を入力し、その状態に合わせた駆動状態とするように、ACT3を駆動する(ステップC7)。
以上で説明したように、駆動切替制御装置1が起動されたときに、駆動切替制御装置1はポジション検知スイッチ4の状態を入力し、ポジション検知スイッチの状態の組み合わせをアクチュエータ3の動作位置に対応させたパターンマップに照らして、起動時のアクチュエータの状態を判断する。そして、ポジション検知スイッチ4の状態がアクチュエータ3の定位置の状態でない場合に、アクチュエータ3を動作させる方向を判定して、アクチュエータ3とポジション検知スイッチの状態が一致するようにアクチュエータ3を動作させる。
その結果、駆動切替制御装置1がオフの状態で、駆動切替装置の状態の情報を保持しない場合でも、起動時に正しくかつ早く駆動切替装置の制御を実施できる。特に、駆動切替装置の切替動作の途中で、イグニッションスイッチがオフになった場合のように、駆動切替装置が定位置でないところで停止していても、駆動切替制御装置1の起動時に正しくかつ早く駆動切替装置の制御を実施できる。
また、アクチュエータ3とポジション検知スイッチ4の状態を一致させたのちに、操作スイッチ14aの状態を入力して、その状態に適合する位置へアクチュエータ3を動作させて、駆動切替装置の切替動作を行うので、操作スイッチ14aの状態に合わせた切替動作を確実に行うことができる。
なお、ポジション検知スイッチ4は、駆動切替装置の駆動力の伝達と遮断との切替の途中のアクチュエータ3の動作位置に対応する状態の組み合わせを有し、ポジション検知スイッチの状態が切替動作の途中の状態であっても、駆動切替装置の本来の定位置状態を判断できる。そのため、駆動切替装置を一旦、特定の状態に戻すなどの制御が不要であり、起動時の位置から最も近い定位置に直接動作させることができる。
さらに、駆動切替装置が、2輪駆動と4輪駆動を切り替えるアクチュエータ32、ハイギヤとローギヤを切り替えるアクチュエータ31、及び前輪差動装置を切り替えるアクチュエータ33のように、複数の駆動切替のためのアクチュエータ3を備える場合に、それぞれのアクチュエータ3に対応して、ポジション検知スイッチ4を備え、複数のポジション検知スイッチのそれぞれの状態の組み合わせをアクチュエータ3の動作位置に対応させたパターンマップに照らして、起動時のアクチュエータの状態を判断する。そして、複数のポジション検知スイッチ4のいずれかの状態がアクチュエータ3の定位置の状態でない場合に、アクチュエータ3を動作させる方向を判定して、アクチュエータ3とポジション検知スイッチの状態が一致するようにアクチュエータ3を動作させる。
その結果、駆動切替装置が複数のアクチュエータ3を備える場合でも、起動時に正しくかつ早く駆動切替装置の制御を実施できる。
その他、前記のハードウエア構成やフローチャートは一例であり、任意に変更及び修正が可能である。
制御部11、主記憶部12、外部記憶部13、操作部14、表示部15、入力部16、出力部17及び内部バス10などから構成される駆動切替制御装置1の処理を行う中心となる部分は、専用のシステムによらず、通常のコンピュータシステムを用いて実現可能である。例えば、前記の動作を実行するためのコンピュータプログラムを、コンピュータが読みとり可能な記録媒体(フレキシブルディスク、CD-ROM、DVD-ROM等)に格納して配布し、当該コンピュータプログラムをコンピュータにインストールすることにより、前記の処理を実行する駆動切替制御装置1を構成してもよい。また、インターネット等の通信ネットワーク上のサーバ装置が有する記憶装置に当該コンピュータプログラムを格納しておき、通常のコンピュータシステムがダウンロード等することで駆動切替制御装置1を構成してもよい。
また、駆動切替制御装置1の機能を、OS(オペレーティングシステム)とアプリケーションプログラムの分担、またはOSとアプリケーションプログラムとの協働により実現する場合などには、アプリケーションプログラム部分のみを記録媒体や記憶装置に格納してもよい。
また、搬送波にコンピュータプログラムを重畳し、通信ネットワークを介して配信することも可能である。たとえば、通信ネットワーク上の掲示板(BBS, Bulletin Board System)に前記コンピュータプログラムを掲示し、ネットワークを介して前記コンピュータプログラムを配信してもよい。そして、このコンピュータプログラムを起動し、OSの制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、前記の処理を実行できるように構成してもよい。
本発明の実施の形態に係る車両駆動力伝達系統の構成概念図である。 本発明の実施の形態に係る駆動切替制御装置のブロック図である。 本発明の実施の形態に係る駆動切替装置におけるアクチュエータとポジション検知スイッチの構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る駆動切替装置の前輪差動切替におけるアクチュエータとポジション検知スイッチの構成を示すブロック図である。 駆動切替装置の駆動力切替におけるポジション検知スイッチの状態の組み合わせとアクチュエータの動作位置の対応を示すパターンマップの一例である。 駆動切替装置の駆動輪切替におけるポジション検知スイッチの状態の組み合わせとアクチュエータの動作位置の対応を示すパターンマップの一例である。 駆動切替装置の前輪差動切替におけるポジション検知スイッチの状態の組み合わせとアクチュエータの動作位置の対応を示すパターンマップの一例である。 本発明の実施の形態に係る駆動切替制御装置の駆動力切替に関する動作の一例を示すフローチャート図である。 駆動切替制御装置の駆動輪切替に関する動作の一例を示すフローチャート図である。 駆動切替制御装置の前輪差動切替に関する動作の一例を示すフローチャート図である。
符号の説明
1 駆動切替制御装置
2 車両駆動力伝達系統
4 ポジション検知スイッチ
10 内部バス
11 制御部(判別手段、判定手段、補正手段)
12 主記憶部
13 外部記憶部
14 操作部
14a 操作スイッチ
15 表示部
16 入力部
17 出力部
23 駆動力伝達装置(駆動切替装置)
27 前輪差動装置(駆動切替装置)
31、32、33 アクチュエータ(駆動切替装置)
L リミットスイッチ(ポジション検知スイッチ)
P ポジションスイッチ(ポジション検知スイッチ)

Claims (5)

  1. 車両の駆動力の伝達と遮断とを切り替える駆動切替装置の切替制御を行う駆動切替制御装置であって、
    前記駆動切替装置は、前記駆動力の伝達と遮断との切り替えを動作させるアクチュエータと、前記アクチュエータの動作位置を検出するポジション検知スイッチとを備え、
    前記駆動切替制御装置は、
    前記ポジション検知スイッチの状態の組み合わせを前記アクチュエータの動作位置に対応させて記憶したパターンマップと、
    前記駆動切替制御装置が起動されたときに、前記ポジション検知スイッチの状態を判別する判別手段と、
    前記パターンマップと前記判別手段で判別した前記ポジション検知スイッチの状態とから、前記アクチュエータを動作させる方向を判定する判定手段と、
    前記判定手段で判定した前記アクチュエータを動作させる方向にアクチュエータを動作させて、前記駆動切替装置の状態と前記ポジション検知スイッチの状態を一致させる補正手段と、
    を備えることを特徴とする駆動切替制御装置。
  2. 車両の駆動力の伝達と遮断とを切り替える駆動切替装置の切替制御を行う駆動切替制御装置であって、
    前記駆動切替装置は、前記駆動力の伝達と遮断との切り替えを動作させるアクチュエータと、前記アクチュエータの動作位置を検出するポジション検知スイッチとを備え、
    前記駆動切替制御装置は、
    前記ポジション検知スイッチの状態の組み合わせを前記アクチュエータの動作位置に対応させて記憶したパターンマップと、
    前記駆動切替制御装置が起動されたときに、前記ポジション検知スイッチの状態を判別する判別手段と、
    前記パターンマップと前記判別手段で判別した前記ポジション検知スイッチの状態とから、前記アクチュエータを動作させる方向を判定する判定手段と、
    前記判定手段で判定した前記アクチュエータを動作させる方向にアクチュエータを動作させて、前記駆動切替装置の状態と前記ポジション検知スイッチの状態を一致させる補正手段と、
    駆動力の切替を指令する操作スイッチと、
    を備え、
    前記補正手段で前記駆動切替装置の状態と前記ポジション検知スイッチの状態を一致させたのちに、前記操作スイッチの状態を入力して、その状態に適合する位置へ前記アクチュエータを動作させて、前記駆動切替装置の切替動作を行うことを特徴とする駆動切替制御装置。
  3. 前記ポジション検知スイッチは、前記駆動切替装置の駆動力の伝達と遮断との切替の途中のアクチュエータの動作位置に対応する状態の組み合わせを備えることを特徴とする請求項1または2に記載の駆動切替制御装置。
  4. 前記駆動切替装置は、
    複数の前記アクチュエータと、該複数のアクチュエータのそれぞれに対応する複数の前記ポジション検知スイッチを備え、
    前記駆動切替制御装置は、
    前記複数のポジション検知スイッチのそれぞれに対応する複数の前記パターンマップを備え、
    前記判別手段は、前記複数のポジション検知スイッチの状態を判別し、
    前記判定手段は、前記複数のパターンマップと前記判別手段で判別した前記複数のポジション検知スイッチの状態とから、前記複数のアクチュエータのそれぞれを動作させる方向を判定し、
    前記補正手段は、前記判定手段で判定した前記複数のアクチュエータのそれぞれを動作させる方向に前記複数のアクチュエータを動作させて、前記駆動切替装置の状態と前記複数のポジション検知スイッチの状態を一致させる、
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の駆動切替制御装置。
  5. 車両の駆動力の伝達と遮断とを切り替える駆動切替装置の切替制御を行う駆動切替制御装置であって、
    前記駆動切替装置は、前記駆動力の伝達と遮断との切り替えを動作させるアクチュエータと、前記アクチュエータの動作位置を検出するポジション検知スイッチとを備え、
    前記駆動切替制御装置は、
    前記ポジション検知スイッチの状態の組み合わせを前記アクチュエータの動作位置に対応させて記憶したパターンマップと、
    前記駆動切替制御装置が起動されたときに、前記ポジション検知スイッチの状態を判別する判別手段と、
    前記パターンマップと前記判別手段で判別した前記ポジション検知スイッチの状態のみから、前記アクチュエータを動作させる方向を判定する判定手段と、
    前記判定手段で判定した前記アクチュエータを動作させる方向にアクチュエータを動作させて、前記駆動切替装置の状態と前記ポジション検知スイッチの状態を一致させる補正手段と、
    を備えることを特徴とする駆動切替制御装置。
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