JP4953267B2 - ロケット用電動アクチュエータ及びロケット用電動アクチュエータの制御方法 - Google Patents
ロケット用電動アクチュエータ及びロケット用電動アクチュエータの制御方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、ロケットの可動ノズルを動作させるのに使用される電動アクチュエータおよび電動アクチュエータの制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、上記したような電動アクチュエータとしては、例えば、図3に示すように、機体R1に枢着連結されたハウジング34fに収容されたモータ34eと、このモータ34eに同軸に設けたボールスクリューのリード34dと、モータ34eと同軸に設けたハウジング34bと一体をなすボールスクリューのナット34cと、ハウジング34bのナット34cとは反対側に位置してモータ34eと同軸をなすアーム34aを備えた電動アクチュエータ34があり、モータ34eを回転させることによって、ハウジング34bとともにアーム34aを矢印X方向に移動させるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記した従来の電動アクチュエータ34において、モータ34eに負荷がかかった状態でアーム34aを所定位置に固定する場合には、図示しない位置センサからのフィードバック信号による位置決めサーボによって位置保持を行うようにしている都合上、図4に示すように、インバータAの固定用パワートランジスタ(例えばトランジスタA1)に電流が集中してしまい、このパワートランジスタA1の抵抗損失による発熱が大きくなって、インバータAが損傷してしまう可能性がないとはいえないという問題があり、この問題を解決することが従来の課題となっていた。
【0004】
【発明の目的】
本発明は、上記した従来の課題に着目してなされたもので、パワートランジスタの抵抗損失を減らすことができるのに加えて、熱分布の均一化をも実現でき、その結果、インバータを小型化することが可能であると共に、信頼性を向上させることができる電動アクチュエータおよび電動アクチュエータの制御方法を提供することを目的としている。
【0005】
本発明に係るロケット用電動アクチュエータは、 ロケットの機体と、この機体の尾部において首振り可能に支持された可動ノズルとの間に配置され、その可動ノズルの角度の制御を行うためのものであり、上記機体に収容され、それぞれ定常的に同相回転される第1モータ及び第2モータと、その機体に、作動部を介して枢着連結されたスクリューと、このスクリュー、第1モータ及び第2モータの各回転軸にそれぞれ連結され、その第1モータの速度と第2モータの速度との速度差をスクリューに出力する速度加算出力機構と、上記作動部を移動して可動ノズルの位置を変化させるときには、上記速度差があるように上記第1モータ及び第2モータの双方を回転させる一方、上記作動部の固定状態を維持して可動ノズルの位置を保持するときには、上記第1モータ及び第2モータの双方の速度差がなくなるように回転させるようにしている。
【0006】
本発明に係るロケット用電動アクチュエータの制御方法は、請求項1に記載した作動部を移動して可動ノズルの位置を変化させるときには、上記第1モータ及び第2モータの双方を上記速度差があるように回転させる一方、上記作動部の固定状態を維持して可動ノズルの位置を保持するときには、上記第1モータ及び第2モータの双方の速度差がなくなるように回転させることを特徴とするロケット用電動アクチュエータの制御方法。
【0007】
【発明の作用】
本発明の請求項1に係わる電動アクチュエータでは、上記した構成としているので、作動部の固定状態を維持する場合、第1モータおよび第2モータを同相でそれぞれ回転させれば、1つのパワートランジスタの抵抗損失が従来の1/3となり、パワートランジスタの抵抗損失による発熱が少なく抑えられることとなる。
【0008】
本発明の請求項2に係わる電動アクチュエータの制御方法では、上記した構成としたため、作動部の固定状態を維持する際のパワートランジスタの抵抗損失が従来の1/3に抑えられ、その結果、インバータの小型化および信頼性の向上が図られることとなる。
【0009】
【発明の効果】
本発明の請求項1に記載したロケット用電動アクチュエータでは、上記した構成としているので、作動部を円滑に動作させることができるのは勿論のこと、作動部を移動して可動ノズルの位置を変化させるときには、1つのパワートランジスタの抵抗損失を従来の1/3とすることが可能となる。すなわち、パワートランジスタの発熱を少なく抑えたうえで、インバータの各パワートランジスタにおける熱分布を均一にすることが可能となり、したがって、インバータが損傷し難くなる分だけ信頼性を向上させることができると共に、インバータの小型化をも実現することができるという非常に優れた効果がもたらされる。
また、第1モータ及び第2モータに定常的に付与されている速度の同相回転のみを継続して行わせることにより、第1モータの速度と第2モータの速度との速度差を0とし、スクリューを回転させずに差動部の固定状態を維持させて、可動ノズルの位置を保持することができる。
【0010】
一方、本発明の請求項2に係わる電動アクチュエータの制御方法では、上記した構成としているので、インバータが損傷する懸念を払拭したうえで、作動部の固定状態を維持することが可能であるという非常に優れた効果がもたらされる。
【0011】
【実施例】
以下、本発明を図面に基づいて説明する。
【0012】
図1および図2は本発明に係わる電動アクチュエータの一実施例を示しており、この実施例では、本発明に係わる電動アクチュエータがロケットの可動ノズルを動作させるのに使用される電動アクチュエータである場合を示している。
【0013】
図1に示すように、この電動アクチュエータ1は、機体Rに枢着連結されるハウジング4に互いに同軸をなす状態で対向して収容された第1モータ5および第2モータ6と、第1モータ5および第2モータ6と直交して配置されるボールスクリュー7と、このボールスクリュー7のリード2に第1モータ5および第2モータ6の各回転軸5a,6aの双方に連結する差動歯車機構(速度加算出力機構)9と、ボールスクリュー7のナット3と一体をなすハウジング10にリード2と同軸に設けたアーム(作動部)11を備えており、第1モータ5の速度ω1と第2モータ6の速度ω2との速度差ω3(=ω1−ω2)を差動歯車機構9からボールスクリュー7に出力することによって、ハウジング10とともにアーム11を矢印X方向に移動させるようになっている。
【0014】
この場合、第1モータ5および第2モータ6の双方には、定常的にバイアス速度として速度αの同相回転がそれぞれ付与してある。
【0015】
この電動アクチュエータ1は、図2に示すように、ロケットの機体Rの尾部と、この機体Rの尾部において始点35に首振り可能に支持された可動ノズル33との間に、互いに90°の間隔をおいて2個配置され、これらの電動アクチュエータ1を必要に応じて作動させて各アーム11をそれぞれ矢印X方向に移動させることによって、可動ノズル33の角度の制御を行うようになっている。
【0016】
上記した構成の電動アクチュエータ1において、可動ノズル33の位置を保持する場合には、すなわち、アーム11を移動させないでこの電動アクチュエータ1の長さを一定に保持する場合には、表1に示すように、第1モータ5および第2モータ6の双方に定常的に付与されている速度αの同相回転のみを継続して行わせれば、第1モータ5の速度ω1と第2モータ6の速度ω2との速度差ω3が0となり、ボールスクリュー7が回転せずにアーム11の固定状態が維持されることとなる。
【0017】
【表1】
【0018】
このとき、図示しないインバータでは、1つのパワートランジスタの抵抗損失を従来の1/3にし得ることとなり、各パワートランジスタにおける熱分布をほぼ均一にし得ることとなる。
【0019】
一方、可動ノズル33の位置を変化させる場合には、すなわち、アーム11を移動させる場合には、第1モータ5および第2モータ6間に速度差を生じさせる。
【0020】
例えば、表1に示すように、ボールスクリュー7のリード2の速度ω3の目標値をω3=βとする場合には、ω1=β/2+α、ω2=−β/2+αとすれば、 ω3=ω1−ω2=(β/2+α)−(−β/2+α)=β
となり、目標速度βが得られることとなる。
【0021】
上記した実施例では、本発明に係わる電動アクチュエータがロケットの可動ノズルを動作させるのに使用される電動アクチュエータである場合を示したが、これに限定されるものではなく、本発明に係わる電動アクチュエータを、例えば、操舵翼や開閉ハッチや電気自動車やエレベータの駆動源として採用することも可能である。
【0022】
また、本発明に係わる電動アクチュエータおよび電動アクチュエータの制御方法の詳細な構成は、上記した実施例に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる電動アクチュエータの一実施例を示す概略構成説明図である。
【図2】図1における電動アクチュエータをロケットの可動ノズルの駆動源として採用した状況を示す底面説明図(a)および側方からの部分断面説明図(b)である。
【図3】従来の電動アクチュエータを示す概略構成説明図である。
【図4】図3における電動アクチュエータのインバータを示す回路説明図である。
【符号の説明】
1 電動アクチュエータ
5 第1モータ
5a モータ回転軸
6 第2モータ
6a モータ回転軸
9 差動歯車機構(速度加算出力機構)
11 アーム(作動部)
ω1 第1モータ5の速度
ω2 第2モータ6の速度
ω3 速度差
Claims (2)
- ロケットの機体と、この機体の尾部において首振り可能に支持された可動ノズルとの間に配置され、その可動ノズルの角度の制御を行うためのロケット用電動アクチュエータにおいて、
上記機体に収容され、それぞれ定常的に同相回転される第1モータ及び第2モータと、 上記可動ノズルに連結された作動部を備えたスクリューと、
このスクリュー、第1モータ及び第2モータの各回転軸にそれぞれ連結され、その第1モータの速度と第2モータの速度との速度差をスクリューに出力する速度加算出力機構と、
上記作動部を移動して可動ノズルの位置を変化させるときには、上記速度差があるように上記第1モータ及び第2モータの双方を回転させる一方、
上記作動部の固定状態を維持して可動ノズルの位置を保持するときには、上記第1モータ及び第2モータの双方の速度差がなくなるように回転させることを特徴とするロケット用電動アクチュエータ。 - 請求項1に記載したロケット用電動アクチュエータの制御方法であって、
上記作動部を移動して可動ノズルの位置を変化させるときには、上記第1モータ及び第2モータの双方を上記速度差があるように回転させる一方、
上記作動部の固定状態を維持して可動ノズルの位置を保持するときには、上記第1モータ及び第2モータの双方の速度差がなくなるように回転させることを特徴とするロケット用電動アクチュエータの制御方法。
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