JP2008109744A - ブラシ付モータのための制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ブラシ付モータMにおいて、昇圧回路を用いることなく、高回転で高トルクの運転を実現すること。
【解決手段】ブラシ変位機構を含むブラシ付モータのための制御装置であって、ブラシ付モータMのロータ軸15の回転速度を検出するための回転速度センサ16を有する。回転速度センサ16の出力信号は、コントローラ10へ与えられる。コントローラ10は、回転速度センサ16により検出されたモータMのロータ軸15の回転速度に応じて、モータMのブラシの位置を調整する。
【効果】ブラシの位置を変化させることで、モータMのトルク定数を変化させ、昇圧回路を用いることなく、高回転領域での高トルクが得られる。
【選択図】図1
【解決手段】ブラシ変位機構を含むブラシ付モータのための制御装置であって、ブラシ付モータMのロータ軸15の回転速度を検出するための回転速度センサ16を有する。回転速度センサ16の出力信号は、コントローラ10へ与えられる。コントローラ10は、回転速度センサ16により検出されたモータMのロータ軸15の回転速度に応じて、モータMのブラシの位置を調整する。
【効果】ブラシの位置を変化させることで、モータMのトルク定数を変化させ、昇圧回路を用いることなく、高回転領域での高トルクが得られる。
【選択図】図1
Description
この発明は、ブラシ付モータのための制御装置に関し、特に、電動パワーステアリング装置に適用することのできるブラシ付モータのための制御装置に関する。
自動車用の電動パワーステアリング装置には、ステアリングホイールを回転させる際の操舵補助力を発生するモータが備えられている。このモータには、たとえばブラシ付モータを採用できるが、ブラシ付モータを決められた電源電圧(バッテリー電圧)のもとで、高回転・高トルク運転するには、昇圧回路の組み込みが必要である。
図9Aは、従来の電動パワーステアリング装置におけるブラシ付モータ50の制御回路構成の一例を示すブロック図である。電動パワーステアリング装置では、直流電源(バッテリー)51の電圧が昇圧回路52に与えられて所定の高電圧にされ、その高電圧が駆動電圧として、ECU53を介してブラシ付モータ50へ与えられる。このように、昇圧回路52を採用すると、図9Bに示すように、ブラシ付モータ50の駆動特性を向上させることができる。
図9Aは、従来の電動パワーステアリング装置におけるブラシ付モータ50の制御回路構成の一例を示すブロック図である。電動パワーステアリング装置では、直流電源(バッテリー)51の電圧が昇圧回路52に与えられて所定の高電圧にされ、その高電圧が駆動電圧として、ECU53を介してブラシ付モータ50へ与えられる。このように、昇圧回路52を採用すると、図9Bに示すように、ブラシ付モータ50の駆動特性を向上させることができる。
ところが、上記従来の回路は、昇圧回路52を用いることで、システムのコストが上昇するという課題がある。また、昇圧回路52の内部抵抗のため、システム全体としての駆動効率の低下が否めない。
ところで、ブラシ付モータにおいて、界磁を可動可能に保持し、電機子の回転の反作用に抗するトルクを作用させることによって、界磁の位置を変化させ、それによってブラシの電気角を変化させて、交流電源印加時の突入電流を抑制する技術が、特許文献1の[0021]等に開示されている。
特許第3693845号公報
ところで、ブラシ付モータにおいて、界磁を可動可能に保持し、電機子の回転の反作用に抗するトルクを作用させることによって、界磁の位置を変化させ、それによってブラシの電気角を変化させて、交流電源印加時の突入電流を抑制する技術が、特許文献1の[0021]等に開示されている。
この発明は、ブラシ付モータにおいて、昇圧回路を用いることなく、高回転で高トルクの運転を実現することが、解決課題である。
この発明は、特許文献1に記載されているようなブラシの位置を変位できる構成を具備するブラシ付モータのための適切な制御を実現することが、他の解決課題である。
この発明の主たる目的は、ブラシ付モータに要求される出力に応じて、ブラシの位置を調整して出力範囲を変更できるようにしたブラシ付モータのための制御装置を提供することである。
この発明は、特許文献1に記載されているようなブラシの位置を変位できる構成を具備するブラシ付モータのための適切な制御を実現することが、他の解決課題である。
この発明の主たる目的は、ブラシ付モータに要求される出力に応じて、ブラシの位置を調整して出力範囲を変更できるようにしたブラシ付モータのための制御装置を提供することである。
請求項1記載の発明は、整流子を含むロータと、ロータの整流子に摺接するブラシと、ロータの回転方向に対するブラシの角度位置を変更するためのブラシ変位機構とを含むブラシ付モータのための制御装置であって、前記ロータ(15、31)の回転速度を検出するための回転速度検出手段(16)と、前記回転速度検出手段(16)によって検出された回転速度に応じて、前記ブラシ変位機構を操作して前記ブラシの角度位置を所定の位置にするブラシ位置調整手段(10、42)と、を含むことを特徴とするブラシ付モータのための制御装置である。
なお、括弧内の英数字は後述の実施形態における対応構成要素の参照符号を表わす。以下、この項において同じ。
上記の構成によれば、モータMのロータ(15、31)の回転速度は、回転速度検出手段(16)によって検出される。そして、検出された回転速度に応じて、ブラシ位置制御手段(10、42)によって、ブラシ付モータ(M)のブラシ位置が所定の位置にされる。これにより、ブラシ付モータ(M)が高回転領域で必要なトルクを発生するように、ブラシ付モータ(M)を駆動制御できる。
上記の構成によれば、モータMのロータ(15、31)の回転速度は、回転速度検出手段(16)によって検出される。そして、検出された回転速度に応じて、ブラシ位置制御手段(10、42)によって、ブラシ付モータ(M)のブラシ位置が所定の位置にされる。これにより、ブラシ付モータ(M)が高回転領域で必要なトルクを発生するように、ブラシ付モータ(M)を駆動制御できる。
請求項2記載の発明は、前記ブラシ位置調整手段(10、42)は、検出された回転速度に対して最大トルクの生じる位置へ前記ブラシを移動させることを特徴とする、請求項1記載のブラシ付モータのための制御装置である。
上記の構成では、回転速度検出手段(16)によって検出された回転速度に対して最大トルクを生じるように、ブラシの位置が変位されるので、ブラシ付モータ(M)の高回転・高トルク駆動を実現できる。
上記の構成では、回転速度検出手段(16)によって検出された回転速度に対して最大トルクを生じるように、ブラシの位置が変位されるので、ブラシ付モータ(M)の高回転・高トルク駆動を実現できる。
請求項3記載の発明は、前記ブラシ位置調整手段(10、42)は、前記ブラシ変位機構に対して作用するステッピングモータ(36)を含むことを特徴とする、請求項1または2記載のブラシ付モータのための制御装置である。
上記の構成によれば、ステッピングモータ(36)およびステッピングモータを制御する簡易な制御回路(42)を利用することによって、ブラシ付モータ(M)のブラシ位置調整を実現することができる。
上記の構成によれば、ステッピングモータ(36)およびステッピングモータを制御する簡易な制御回路(42)を利用することによって、ブラシ付モータ(M)のブラシ位置調整を実現することができる。
この発明に係るブラシ付モータのための制御装置を採用すると、ブラシ付モータおよび制御装置の設計面の自由度が向上する。すなわち、ブラシ付モータを、高トルク設計のモータにし、その上で、ブラシの角度位置を変化できるようにして、モータの出力特性を向上させることができる。
そして、極対数が増えれば、小さな物理角の範囲内でブラシの角度位置を変化させればよく、ブラシの変位機構の簡易化を図ることが可能である。
そして、極対数が増えれば、小さな物理角の範囲内でブラシの角度位置を変化させればよく、ブラシの変位機構の簡易化を図ることが可能である。
以下、この発明の一実施形態として、電動パワーステアリング装置に採用されたブラシ付モータのための制御装置を、添付図面を参照して説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係るブラシ付モータのための制御装置が採用された電動パワーステアリング装置の構成を説明する図である。
電動パワーステアリング装置は、車両の舵取り車輪W(たとえば前左右輪)を転舵させるための舵取り機構1に対して、操舵アクチュエータとしての電動モータM(この電動モータMが、ブラシ位置を可変できるブラシ付モータである。以下、モータMと略称する。)が発生するトルクを伝達するように構成されている。
図1は、この発明の一実施形態に係るブラシ付モータのための制御装置が採用された電動パワーステアリング装置の構成を説明する図である。
電動パワーステアリング装置は、車両の舵取り車輪W(たとえば前左右輪)を転舵させるための舵取り機構1に対して、操舵アクチュエータとしての電動モータM(この電動モータMが、ブラシ位置を可変できるブラシ付モータである。以下、モータMと略称する。)が発生するトルクを伝達するように構成されている。
舵取り機構1は、車両の左右方向に沿うラック軸2と、このラック軸2のギヤ部に噛合するピニオン3とを備えたラック・ピニオン型のものである。ピニオン3には、ステアリングシャフト4の一端が結合されており、このステアリングシャフト4の他端には、ステアリングホイール5が結合されている。従って、ステアリングホイール5を回動操作することによって、この回動がステアリングシャフト4およびピニオン3を介してラック軸2に伝達され、このラック軸2の軸方向変位に変換される。
ラック軸2の両端には、一対のタイロッド6の各一端がそれぞれ結合されている。この一対のタイロッド6の各他端は、一対のナックルアーム7の各一端に結合されている。この一対のナックルアーム7は、一対のキングピン8まわりに回動自在にそれぞれ支持されていて、一対の舵取り車輪Wにそれぞれ結合されている。この構成により、ラック軸2が軸方向に変位すると、ナックルアーム7がキングピン8回りに回動し、これにより、舵取り車輪Wが転舵される。
ステアリングホイール5を回動操作する際に、その操作が容易にできるよう、モータMにより操舵補助力が発生される。モータMは、コントローラ(ECU:電子制御ユニット)10により制御される。コントローラ10には、ステアリングホイール5に加えられる操作トルクを検出するトルクセンサ11の出力信号と、ステアリングシャフト4の回転角を検出することによってステアリングホイール5の操作角を検出する操作角センサ12の出力信号と、当該電動パワーステアリング装置が搭載された車両の車速を検出する車速センサ13の出力信号とが入力される。コントローラ10は、これら入力信号に基づいて、直流電源(バッテリー)14から供給される電力をモータMに与える。電力の供給制御は、電流制御により行われる。
ブラシ付モータの回路方程式は、鉄損を無視すると、次のようになる。
V=R・I+Ke・ω
但し、V:電源電圧(バッテリーの電圧)
R:回路抵抗
I:モータ電流
Ke:逆起電圧定数
ω:回転角速度
また、トルクTは、
T=Kt・I、但し、Ktはトルク定数
よって、電源電圧Vはバッテリー電圧で一定であるから、電流制御によって電流Iを調整することにより、モータMの回転角速度ωを制御することができる。
V=R・I+Ke・ω
但し、V:電源電圧(バッテリーの電圧)
R:回路抵抗
I:モータ電流
Ke:逆起電圧定数
ω:回転角速度
また、トルクTは、
T=Kt・I、但し、Ktはトルク定数
よって、電源電圧Vはバッテリー電圧で一定であるから、電流制御によって電流Iを調整することにより、モータMの回転角速度ωを制御することができる。
また、コントローラ10は、モータMのブラシの位置を調整する。モータMには、そのロータ軸15の回転速度を検出するための回転速度センサ16が備えられている。回転速度センサ16の出力信号は、コントローラ10へ与えられ、コントローラ10は、回転速度センサ16により検出されたモータMのロータ軸15の回転速度に応じて、後述するように、ブラシの位置を調整する。
図2は、モータMへの通電と、回転方向とを説明するための図である。
図2A、Bに示すように、モータMに電流を供給するために、たとえば、4つのFETを有するブリッジ回路が用いられる。ブリッジ回路を構成する4つのFET21、22、23、24のうち、対称に配置された2つのFET21、22がオンされることにより、直流電源(+B)からFET21を経由してモータMのブラシ、整流子および電機子巻線へと電流が流れ、さらに、モータMの整流子、ブラシを通った電流はFET22を経由して接地電位へと流れる。これにより、モータMには、たとえば時計回りのトルク(正トルク)が生じ、モータMは時計回りに回転する。
図2A、Bに示すように、モータMに電流を供給するために、たとえば、4つのFETを有するブリッジ回路が用いられる。ブリッジ回路を構成する4つのFET21、22、23、24のうち、対称に配置された2つのFET21、22がオンされることにより、直流電源(+B)からFET21を経由してモータMのブラシ、整流子および電機子巻線へと電流が流れ、さらに、モータMの整流子、ブラシを通った電流はFET22を経由して接地電位へと流れる。これにより、モータMには、たとえば時計回りのトルク(正トルク)が生じ、モータMは時計回りに回転する。
一方、図2Bに示すように、対称に配置された他方の対をなす2つのFET23、24がオンされ、FET21、22がオフ状態では、モータMの電機子巻線には、逆方向に電流が流れ、それにより、モータMに反時計回りのトルク(負トルク)が生じ、モータMは反時計回りに回転する。
モータMが時計回りまたは反時計回りに回転するときの、回転数とトルクとの関係は、図3に示すグラフで表わされる。図3のグラフは、モータMのブラシ位置を、最もトルクの大きな位置(トルク定数の大きな位置)に固定した場合の、従来の制御下におけるモータMの回転数とトルクとの関係を表わしている。
モータMが時計回りまたは反時計回りに回転するときの、回転数とトルクとの関係は、図3に示すグラフで表わされる。図3のグラフは、モータMのブラシ位置を、最もトルクの大きな位置(トルク定数の大きな位置)に固定した場合の、従来の制御下におけるモータMの回転数とトルクとの関係を表わしている。
モータMに対して、ブラシおよび整流子を通して電機子巻線に流す電流の大きさおよび方向を制御することによって、モータ出力が変化し、図3に示す三角形の範囲(グレーの領域)での出力が得られる。
ところで、ブラシ付モータは、一般に、ブラシと、電機子巻線と、整流子とによって、ロータの磁界の大きさおよび方向が規定される。モータの生じるトルクの大きさは、供給する電流値で制御できる。つまり、ロータによる磁界と、固定子による磁界との関係は変化せず、トルクの値は、電流値で制御することができる。
ところで、ブラシ付モータは、一般に、ブラシと、電機子巻線と、整流子とによって、ロータの磁界の大きさおよび方向が規定される。モータの生じるトルクの大きさは、供給する電流値で制御できる。つまり、ロータによる磁界と、固定子による磁界との関係は変化せず、トルクの値は、電流値で制御することができる。
これに対して、この発明の一実施形態では、図4に示すように、電流の大きさおよび方向を制御して、モータ出力を変化させること(すなわち、従来技術の制御の仕方により「a」で示す領域の出力を得ること)に加えて、モータMのブラシ位置を調整し、図4の「b1」「b2」で示す領域の出力を得るように、モータMの回転数−トルク特性(見かけ上のトルク定数)を変更するものである。
ブラシ付モータMにおいて、ブラシの位置を変えると、回転数−トルクの関係において、出力範囲を示す三角形の面積は変化しないが、その角度(三角形の形状)が変化し、高回転領域での必要なトルクを発生させることができる。
より具体的に説明すると、図5Aに示すように、ブラシ対(ブラシ1およびブラシ2)が、電気角で0度位置では、モータMは最大トルクを発生するのに対し、図5Bに示すように、ブラシ対(ブラシ1およびブラシ2)を、たとえば電気角で60度位置(高回転側)に変位させると、図4のたとえばb2で示す領域、すなわち高回転領域で必要なトルクが得られる。つまり、ブラシ対(ブラシ1およびブラシ2)の位置を変化させることで、モータMのトルク定数を変化させ、ブラシレスモータにおける弱め界磁制御と同じ状態を機械的に作り出して、昇圧回路を用いることなく、高回転領域での高トルクが得られる。
より具体的に説明すると、図5Aに示すように、ブラシ対(ブラシ1およびブラシ2)が、電気角で0度位置では、モータMは最大トルクを発生するのに対し、図5Bに示すように、ブラシ対(ブラシ1およびブラシ2)を、たとえば電気角で60度位置(高回転側)に変位させると、図4のたとえばb2で示す領域、すなわち高回転領域で必要なトルクが得られる。つまり、ブラシ対(ブラシ1およびブラシ2)の位置を変化させることで、モータMのトルク定数を変化させ、ブラシレスモータにおける弱め界磁制御と同じ状態を機械的に作り出して、昇圧回路を用いることなく、高回転領域での高トルクが得られる。
ブラシ対(ブラシ1およびブラシ2)の角度位置の変化は、たとえば簡易な制御回路を有するステッピングモータによって実現することができる。
なお、ブラシ対(ブラシ1およびブラシ2)の角度位置は、電気角で±90度動くようにしておけばよく、これにより、図2Aに示すように正トルクを発生する場合、および、図2Bに示すように負トルクを発生する場合の両方に対応することができる。
なお、ブラシ対(ブラシ1およびブラシ2)の角度位置は、電気角で±90度動くようにしておけばよく、これにより、図2Aに示すように正トルクを発生する場合、および、図2Bに示すように負トルクを発生する場合の両方に対応することができる。
図6は、モータMにおけるブラシ対の角度位置を変更するためのブラシ変位機構の具体的な構成の一例を示す図である。
図6において、モータMには、モータケーシング30内に配置されたロータ31と、ロータ31と一体的に回転し得る整流子32と、整流子32に摺接するブラシ対33(ブラシ1、ブラシ2)と、モータケーシング30の内周面に固定されたステータとしての磁石34とが含まれている。ロータ31は、ロータ軸15に設けられており、ロータ軸15は軸受35で回転自在に保持されて、その先端はモータケーシング30から突出している。
図6において、モータMには、モータケーシング30内に配置されたロータ31と、ロータ31と一体的に回転し得る整流子32と、整流子32に摺接するブラシ対33(ブラシ1、ブラシ2)と、モータケーシング30の内周面に固定されたステータとしての磁石34とが含まれている。ロータ31は、ロータ軸15に設けられており、ロータ軸15は軸受35で回転自在に保持されて、その先端はモータケーシング30から突出している。
モータケーシング30内には、さらに、ブラシ対33の角度位置を変更するためのステッピングモータ36が組み込まれている。ステッピングモータ36は、モータケーシング30に取り付けられた固定子37と、固定子37を中心に回転可能なロータ38と、ロータ38に備えられた1組のブラシ保持部39とを有している。そして1組のブラシ保持部39によって、ブラシ対33(ブラシ1、ブラシ2)が保持されている。
このため、ステッピングモータ36のロータ38が回動されると、モータMにおいて、ステータ34の周方向に対し、ブラシ対33の角度位置が変更される。
ブラシ対33には電力供給経路40が接続されていて、当該供給経路40を介して直流電源41からの電力が与えられる。その場合において、ブラシ対33の角度位置が、ステータ34の周方向に変更可能であるから、モータMのトルク定数を変化させて、昇圧回路を用いることなく、モータMを高回転領域で高トルクで回転させることができる。
ブラシ対33には電力供給経路40が接続されていて、当該供給経路40を介して直流電源41からの電力が与えられる。その場合において、ブラシ対33の角度位置が、ステータ34の周方向に変更可能であるから、モータMのトルク定数を変化させて、昇圧回路を用いることなく、モータMを高回転領域で高トルクで回転させることができる。
ロータ軸15の回転速度は回転速度センサ16で検出され、回転速度センサ16の出力信号は、コントローラ10内に設けられたステッピングモータ制御部42へ与えられる。そしてステッピングモータ制御部42は、ステッピングモータ36のロータ38を回動させ、ブラシ対33の位置を調整する。
図6に示すブラシ対(ブラシ1、ブラシ2)の角度位置の変更をするためのブラシ変位機構は一例にすぎず、ブラシ変位機構はこの構成に限定されるものではない。
図6に示すブラシ対(ブラシ1、ブラシ2)の角度位置の変更をするためのブラシ変位機構は一例にすぎず、ブラシ変位機構はこの構成に限定されるものではない。
図7は、この発明の他の実施形態に係るモータMの制御回路の例を示す図である。図7では、モータMは、FETのブリッジ回路を用いて電流が与えられるのではなく、単独のFET25を用いてモータMに対する通電が制御される。
図7に示すモータMは、図8Aに示すように、ブラシ対(ブラシ1およびブラシ2)の位置が、電気角で0度位置(正の最大トルク側:時計回りに回転する場合における最大トルクを生じる位置)、図8Bに示すように電気角で90度位置(出力トルクが0の位置)、および、図8Cに示すように電気角で180度位置(負の最大トルク側:モータが反時計回りに回転する場合における最大トルクを生じる位置)に変化可能になっている。
図7に示すモータMは、図8Aに示すように、ブラシ対(ブラシ1およびブラシ2)の位置が、電気角で0度位置(正の最大トルク側:時計回りに回転する場合における最大トルクを生じる位置)、図8Bに示すように電気角で90度位置(出力トルクが0の位置)、および、図8Cに示すように電気角で180度位置(負の最大トルク側:モータが反時計回りに回転する場合における最大トルクを生じる位置)に変化可能になっている。
この構成では、FET25により、モータMに流す電流の大きさのみを制御し、モータ出力を変化させる。加えて、モータMの出力および方向は、ブラシ対(ブラシ1およびブラシ2)の位置を所定の角度にすることにより行う。すなわち、ブラシ対(ブラシ1およびブラシ2)が図8Bの位置では、モータトルクは発生せず、モータMは回転しない。一方、この位置から、図8Aの位置に向かってブラシ対の角度位置を変化させ、所望の位置で停止させれば、モータMは時計回りに所望の速度で回転し、かつ、必要なトルクが得られる。
反対に、図8Cに示す位置に向かってブラシ対の角度位置を変化させ、所望の位置で停止させれば、モータMは反時計回りに所望の速度で回転し、必要なトルクが得られる。
このように、ブラシ対(ブラシ1およびブラシ2)の角度位置を、電気角で±180度移動可能にすれば、モータMの回転方向の切り換えを、ブラシ対の位置の変化によって実現できる。このため、図7に示すように、モータMに対する供給電流制御用のFET25は、1つでよく、モータMの制御回路がより簡易化されて、低コストのモータ制御回路とすることができる。
このように、ブラシ対(ブラシ1およびブラシ2)の角度位置を、電気角で±180度移動可能にすれば、モータMの回転方向の切り換えを、ブラシ対の位置の変化によって実現できる。このため、図7に示すように、モータMに対する供給電流制御用のFET25は、1つでよく、モータMの制御回路がより簡易化されて、低コストのモータ制御回路とすることができる。
上述の各実施形態に係るブラシ付モータのための制御装置は、電動パワーステアリング装置においては、次のようにブラシの角度位置を制御する。
すなわち、車が止まっている時はステアリングホイール5(図1参照)の操作が最も重く、大きな操舵補助力が必要である。この場合は、ブラシ位置を図5Aの位置にすることで、大きな操舵補助力を得ることができる。
すなわち、車が止まっている時はステアリングホイール5(図1参照)の操作が最も重く、大きな操舵補助力が必要である。この場合は、ブラシ位置を図5Aの位置にすることで、大きな操舵補助力を得ることができる。
また、低速で急ハンドルを必要なとき、大きな操舵補助力かつ高速の回転が必要である。この場合は、ブラシ位置を図5Bの位置にすることで、高速操舵時でも十分な操舵補助力が得られる。
よって、モータMのロータ軸15の回転速度を速度センサ16で検出し、それに応じて必要なトルクが発生するように、ブラシ位置が変化される。
よって、モータMのロータ軸15の回転速度を速度センサ16で検出し、それに応じて必要なトルクが発生するように、ブラシ位置が変化される。
この発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
5:ステアリングホイール、10:コントローラ、14:直流電源(バッテリー)、15:ロータ軸、16:回転速度センサ、M:ブラシ付モータ
Claims (3)
- 整流子を含むロータと、ロータの整流子に摺接するブラシと、ロータの回転方向に対するブラシの角度位置を変更するためのブラシ変位機構とを含むブラシ付モータのための制御装置であって、
前記ロータの回転速度を検出するための回転速度検出手段と、
前記回転速度検出手段によって検出された回転速度に応じて、前記ブラシ変位機構を操作して前記ブラシの角度位置を所定の位置にするブラシ位置調整手段と、
を含むことを特徴とするブラシ付モータのための制御装置。 - 前記ブラシ位置調整手段は、検出された回転速度に対して最大トルクの生じる位置へ前記ブラシを移動させることを特徴とする、請求項1記載のブラシ付モータのための制御装置。
- 前記ブラシ位置調整手段は、前記ブラシ変位機構に対して作用するステッピングモータを含むことを特徴とする、請求項1または2記載のブラシ付モータのための制御装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006288416A JP2008109744A (ja) | 2006-10-24 | 2006-10-24 | ブラシ付モータのための制御装置 |
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JP (1) | JP2008109744A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104750102A (zh) * | 2015-04-10 | 2015-07-01 | 哈尔滨力盛达机电科技有限公司 | 用于电动助力转向系统控制器的环境应力筛选装置 |
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2006
- 2006-10-24 JP JP2006288416A patent/JP2008109744A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN104750102A (zh) * | 2015-04-10 | 2015-07-01 | 哈尔滨力盛达机电科技有限公司 | 用于电动助力转向系统控制器的环境应力筛选装置 |
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