JP2018089769A - 産業用ロボット及びパラレルリンクロボット - Google Patents

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雅浩 白井
Masahiro Shirai
雅浩 白井
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Abstract

【課題】可動部の回転駆動機構部が2つの回転自由度を備え、かつ各駆動機構部を独立に駆動することが可能で、煩雑な同期制御を必要としない安価なパラレルリンクロボットを提供する。
【解決手段】第1可動部と第2可動部の駆動伝達手段を、出力軸と同軸上に配設するとともに、第2可動部の駆動伝達手段の一部にクラッチ手段を備えることを特徴とする。さらに、第2可動部の駆動伝達手段において、クラッチ手段の下流側にセルフロック機構を有するウォームギアを備え、第2可動部は、第1可動部にトルクリミッタを介して回転自在に支持することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、産業用ロボットに関し、特に、パラレルリンクロボットにおける先端可動部の回転駆動機構に関するものである。
産業用ロボットの1種であるパラレルリンクロボットは、本体基礎部となる固定部に複数のアクチュエータを取付け、該アクチュエータの出力部に連結されたリンクアームをそれぞれ駆動して各リンクの先端に形成された可動部の位置を制御するものであり、可動部を高速かつ高精度に位置決めすることが可能である。また、可動部に回転駆動機構を設け、可動部に装着されたエンドエフェクタの位置および姿勢を制御するようにしたものもある。
特許文献1には、図10に示されるパラレルリンクロボットが開示されている。図10に示されるパラレルリンクロボットは、デルタ型と呼ばれる構造を採用しており、固定部材である基部プレート101と可動部である可動プレート102を備えている。基部プレート101には、3つのモータ103が固定され、各モータの回転駆動軸には駆動アーム104と平行リンク105からなる制御アーム106が連結されている。3組の制御アーム106は、可動プレート102に接続されている。可動プレート102には、エンドエフェクタが装着される。これによりエンドエフェクタは、同一の向きを保ったまま3軸並
進運動を行うことが可能である。
可動プレート102には、エンドエフェクタを可動プレート102に対して垂直な軸線回りに回転駆動させることが可能なモータ107が搭載されている。
また特許文献2には、図10と同様なデルタ型のアーム構造において、回転の自由度を増加させたパラレルリンクロボットが開示されている。図11は、このパラレルリンクロボットの可動部に設けられた3自由度を有する回転駆動機構部である。回転駆動機構部を駆動する3つのモータは、本体固定部に配置され、3本の駆動シャフトを介して、回転駆動機構部に設けられた3つの入力軸をそれぞれ回転駆動する。3つの入力軸には、各々ギア4−1、5−1、6−1が固定されており、この3つのギアとそれぞれ噛み合い連結するギア列により駆動が伝達される。ギア4−1と、これと連結するギア4−2により駆動
が伝達されて第1回転部材306が回転する。ギア5−1と、これと連結するギア5−2、5−3、5−4により駆動が伝達されて第2回転部材308が回転する。ギア6−1と、これと連結するギア6−2、6−3、6−4、6−5、6−6により駆動が伝達されて第3回転部材310が回転する。
特開2010−247324号公報 特許第4659098号公報
特許文献1のパラレルリンクロボットでは、可動部に駆動モータを備えることにより、回転駆動機構としては簡単な構造となるが、可動部の重量が増加し、慣性モーメントが大きくなる。その為、ロボットの運動性能が低下してしまう。一方、小型軽量の駆動モータでは、回転駆動部の十分なパワーや速度を得ることが困難である。また、回転の自由度を増やすために複数の駆動モータを搭載することは、さらなる重量の増加となる。
特許文献2のパラレルリンクロボットでは、可動部の回転駆動機構を駆動する3つのモータは固定部側に配設されているが、第1回転部材306、第2回転部材308、第3回転部材310が各々ギアで連結されている為、例えば1つのモータで第1回転部材306のみを軸線306aの周りに回転させた場合、この軸線上にあるギア5−3とギア6−3がそれぞれギア5−4とギア6−4と噛み合っているので、ギア5−4とギア6−4がそれぞれ軸線306aの周りに公転しながら回転する。これにより、第2回転部材308、第3回転部材310がそれぞれ連動して回転するので、この回転をキャンセルする方向に他の2つのモータを駆動させる必要がある。従って、3つのモータの回転量を常に同期させて駆動するため、制御が複雑になる。また、回転駆動機構部が3つの回転自由度を備えているためより複雑な作業に対応することは可能であるが、特異点(可動部の位置決めを行う場合に、演算上の解が一義的に決められない状態)が発生する問題があり、一般的な作業に関しては、2つの回転自由度を備えていれば十分である。
なお、上述した説明では、パラレルリンクロボットを例に挙げたが、上述した課題については、他の組立ロボットや溶接ロボット、加工用ロボットなどの産業用ロボットでも同様に発生するおそれがある。
本発は、ロボットの運動性能を低下させることなく、多種多様な可動が可能な産業用ロボット及びパラレルリンクロボットを提供するものである。なお、パラレルリンクロボットにおいては、ロボットの運動性能を低下させることなく、また各駆動部を独立に駆動することが可能で、煩雑な同期制御を必要としない、可動部の回転駆動機構部が2つの回転自由度を備えたものを提供する。
本発明は、可動部を有する1つの出力部材と、前記出力部材の駆動力を発生する複数のアクチュエータと、前記出力部材及び前記複数のアクチュエータの間を連結するアーム部材と、前記複数のアクチュエータを制御する制御手段と、を備え、前記可動部は、第1軸回りに回動させる第1可動部と、前記可動部を前記第1軸に直交する第2軸回りに回動させる第2可動部とを有し、前記複数のアクチュエータは、前記第1可動部の回転動力を発生する第1駆動源と、前記第2可動部の回転動力を発生する第2駆動源とを含み、
前記制御手段は、前記第1駆動源の駆動力を前記第1可動部に伝達する第1駆動伝達系統と、前記第2駆動源の駆動力を前記第2可動部に伝達する第2駆動伝達系統とを切り替える駆動切替部を制御することを特徴とする産業用ロボットにある。
また、本発明は、可動部を有する1つの出力部材と、前記出力部材の駆動力を発生する複数のアクチュエータと、前記出力部材及び前記複数のアクチュエータの間を連結するリンク部材と、を備え、前記出力部材は、前記可動部を第1軸回りに回動させる第1可動部と、前記可動部を前記第1軸に直交する第2軸回りに回動させる第2可動部とを有し、
前記複数のアクチュエータは、前記第1可動部の回転動力を発生する第1駆動源と、前記第2可動部の回転動力を発生する第2駆動源とを含み、前記出力部材には、前記第1駆動源の駆動力を前記第1可動部に伝達する第1駆動伝達系統と、前記第2駆動源の駆動力を前記第2可動部に伝達する第2駆動伝達系統とを切り替える駆動切替部が設けられたことを特徴とするパラレルリンクロボットにある。
さらに、本発明は、固定部に支持された第1アクチュエータ、第2アクチュエータ、及び第3アクチュエータと、前記第1アクチュエータ、前記第2アクチュエータ、及び前記第3アクチュエータにそれぞれリンク接続され、所定の空間内で位置決め可能な出力軸を有する可動部と、前記可動部に駆動伝達手段を介して接続され、前記出力軸と同軸の第4軸線回りに回転可能な第1可動部と、前記第1可動部に駆動伝達手段を介して接続され、
前記第4軸線に直交する第5軸線回りに回転可能な第2可動部と、前記固定部に支持され、前記第1可動部を前記第4軸線回りに回転駆動させる第4アクチュエータと、前記固定部に支持され、前記第2可動部を前記第5軸線回りに回転駆動させる第5アクチュエータとを備えたパラレルリンクロボットにおいて、前記第1可動部と前記第2可動部の駆動伝達手段は、前記出力軸と同軸上に配設されるとともに、前記第2可動部の駆動伝達手段の一部にクラッチを備えたことを特徴とするパラレルリンクロボットにある。
さらに、前記第2可動部の駆動伝達手段において、前記クラッチの下流側にセルフロック機構を有するウォームギアを備えたことを特徴とする。
また、前記第2可動部は、前記第1可動部にトルクリミッタを介して回転可能に支持されていることを特徴とする。
本発明によれば、ロボットの運動性能を低下させることなく、多種多様な可動が可能な産業用ロボット及びパラレルリンクロボットを実現できる。また、パラレルリンクロボットにおいて可動部の回転駆動機構部を駆動するためのモータを本体の固定部に配設すれば、可動部を軽量化することができるので、ロボットの運動性能を低下させることがない。
また、可動部において第1可動部と第2可動部をそれぞれ独立に駆動するようにすれば、煩雑な同期制御を必要としない。さらに、第1可動部と第2可動部とを独立制御するためにクラッチ等の駆動切替部を設ければ、駆動遮断状態においても第2可動部の位置を保持することが可能であり、位置決め精度を確保することが出来る。
本発明に係るパラレルリンクロボットの概略構成を示す説明図であって、(a)斜視図、(b)正面図、(c)側面図。 パラレルリンクロボットの可動部の回転駆動機構における第4軸線回りの駆動手段を示す斜視図。 パラレルリンクロボットの可動部の回転駆動機構における第5軸線回りの駆動手段を示す斜視図。 第1軸線A回りの駆動手段と動作を説明する平面図。 本発明の第1実施形態に係る回転駆動機構部の構成を示す断面図。 本発明の第1実施形態に係る回転駆動機構部の上面概略図。 本発明の第1実施形態に係る回転駆動機構部の周辺構造を示す要部拡大断面図。 本発明に係るパラレルリンクロボットの駆動部の概略構成を示すブロック図。 本発明の第2実施形態に係る回転駆動機構部の構成を示す断面図。 従来の可動部にモータを搭載したパラレルリンクロボットの概略構成図。 従来の可動部に3自由度を備えた回転駆動機構の概略構成図。 本発明の第3実施形態に係る回転駆動機構部の構成を示す斜視図 本発明の第3実施形態に係る第1軸線A回りの駆動手段と動作を説明する平面図。 本発明の第3実施形態に係る駆動部まわりの部分拡大斜視図。
<第1の実施形態>
図1は、本発明に係る可動部の回転駆動機構を備えたパラレルリンクロボットの概略構成図で、(a)は斜視図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
図1において、パラレルリンクロボット1は、固定部材としての筐体部2と、後述する3組のリンク構造部と、これらリンク構造部が接続された出力軸3と、回転駆動機構部4を含む可動部5が設けられた1つの出力部材Xより構成される。可動部5には、エンドエフェクタであるチャック6が接続されている。また、筐体部2の鉛直方向下方には、筐体部2を支持するスタンド7が配置されている。
筐体部2は箱体形状であり、筐体部2の側面部の左右対称位置には、第1アクチュエータ8および第2アクチュエータ9が、上面部には第3アクチュエータ10がそれぞれ取付部材を介して固定されている。これら第1アクチュエータ8、第2アクチュエータ9、及び第3アクチュエータ10のそれぞれは、詳細は後述するが、出力部材Xを所定の空間内で移動させるための駆動源である。
(パラレルリンク構成)
第1アクチュエータ8、第2アクチュエータ9、第3アクチュエータ10の回転軸には、それぞれ第1回転アーム11、第2回転アーム12、第3回転アーム13が連結されている。回転アーム11、12、13のそれぞれ先端に固定されたジョイント軸11a、12a、13aには、それぞれジョイント部材14b、15b、16bを介して、一対の平行リンクからなる第1リンク14、第2リンク15、第3リンク16(これらを総してリンク部材ともいう)が連結され、さらに各リンク部材の他端は出力軸8にジョイント部材14a、15a、16aを介して,それぞれ接続されている。
箱体形状の筐体部2を囲うように配置された3つのアクチュエータは、第1アクチュエータ8および第2アクチュエータ9が、回転軸が鉛直方向となるように、また第3アクチュエータ10が、回転軸が水平方向となるように支持されている。
出力軸3には、中心軸線上から斜め前方に向かって水平方向に突出した突起軸が設けられ、ジョイント部材14a、15aを介して、第1リンク14および第2リンク15が、それぞれ左右両側から当該出力軸3を挟み込むように連結されている。
また、出力軸3の鉛直方向上端部には、出力軸3と直交する支持軸3aが装着固定されており、この支持軸3aの両端には、ジョイント部材15aを介して、第3リンク16が斜め上方から連結されている。
第1リンク14および第2リンク15の2組の平行リンクにより、第1回転アーム11、第2回転アーム12がどの位置に回転しても、出力軸3の姿勢(傾き)が一定(略鉛直方向)に保持される。また、第3リンク16の平行リンクにより、第3回転アーム13がどの位置に回転しても、出力軸3の軸回りの回転が拘束され、向きが一定に保持される。
本発明の一実施形態におけるパラレルリンクロボットにおいては、ジョイント部材14a、14bおよびジョイント部材15a、15bは回転に対して3自由度を有するボールジョイント、ジョイント部材16a、16bは回転に対して2自由度を有するユニバーサルジョイントを使用している。
これらのジョイント部材は、いずれも2自由度を有していれば機能的に問題ないが、ボールジョイントを使用することでジョイント部材自体をコンパクトにすることが可能である。但し、この場合には、平行リンク機構のねじれを防止するために、第1リンク14および第2リンク15の軸周りの回転を規制する規制部材(連結部材)としてのブリッジ部材17、18が必要となる。
ブリッジ部材17、18は、2本のリンク軸の両端寄りに、それぞれ2本のリンク軸に掛け渡されるように配置される。このようなブリッジ部材17、18は、それぞれ、第1リンク14および第2リンク15に直交する軸を有し、この軸にそれぞれ回動自在に支持される。これにより、2本のリンク軸が平行状態を維持したまま相対移動が可能であり、各リンクの軸回りの自由度を拘束することができる。
第1アクチュエータ8による第1回転アーム11の駆動と、第2アクチュエータ9による第2回転アーム12の駆動を行うことで、出力軸3は略水平方向に移動する。また、第3アクチュエータ10により第3回転アーム13を駆動することで、出力軸3を上下方向に移動させると、第1リンク14と第2リンク15は水平からずれて傾斜する。
このため、出力軸3の3次元空間内(所定の空間内)の位置は、第1リンク14と第2リンク15の傾斜量を考慮して、第1、第2、第3回転アームの駆動量から幾何学的に算出することが可能である。
また、逆運動学の計算により、出力軸3の空間位置座標から第1、第2、第3アクチュエータ8、9、10の駆動量を算出することが可能である。従って、第1アクチュエータ8、第2アクチュエータ9、第3アクチュエータ10の回転量をそれぞれ同期させて制御することにより、出力軸3を含む可動部5は固定部材である筐体部2に対して、3軸並進運動を行うことが可能である。
(可動部の回転駆動)
次に、可動部5の回転駆動機構部4について説明する。図1において、回転駆動機構部4は、出力軸3の軸回りに回転することで、詳細は後述するが、エンドエフェクタであるチャック6の向きと姿勢(角度)を変更も可能となる。
図2は、回転駆動機構部4を駆動して、可動部5を出力軸3の回転軸と同軸の第1軸線A(第1軸)の回りに回転させるための駆動手段の主要部を示すものである。ここで、本実施形態においては、回転駆動機構部4を駆動して、可動部5を第1軸線Aの周りに回転させるための駆動力を第4アクチュエータ(第1駆動源)19により発生させている。この第4アクチュエータ19は、上述した第1乃至第3アクチュエータ8、9、10と異なり、回転駆動機構部4での駆動に対して作用する駆動源となる。具体的には、第4アクチュエータ19は、第2アクチュエータ9の回転軸と同軸上に対向する向きでロボット本体の固定部材側に不図示の取付部材を介して固定されている。第4アクチュエータ19の回転軸にはプーリ20が軸支固定されている。
また、第2アクチュエータ9の回転軸に固定された第2回転アーム12のジョイント軸12aには、プーリ21が回転自在に軸支されている。プーリ20とプーリ21の歯数及びピッチ径は同一であり、2つのプーリ間にはタイミングベルト22が張架されている。プーリ21には、リンクプレート23が連結されている。
一方、回転駆動機構部4においては、出力軸3と平行で斜め前方にオフセットした第2リンク15の2つのジョイント部材15aの仮想的な中心軸を支点として揺動可能な第4入力リンク24が接続されている。
このような第4入力リンク24の一端に連結される第4リンク25は、他端をリンクプレート23にジョイント部材25aを介して接続されている。このため、プーリ21が回転すると、その動力はリングプレート23を介して第4リンク25に伝達されるため、当該第3リンク25の一端にジョイント部25bを通じて接続された第4入力リンク24が水平方向に可動する。このとき、第4リンク25は、第2リンク125と平行リンクを形成するように構成される。ジョイント部材25a、25bは、3自由度を有するボールジョイントまたは2自由度を有するユニバーサルジョイントのどちらでも良い。
図4(a)において、第4アクチュエータ19を矢印C方向に回動させると、プーリ20、21とタイミングベルト22によりリンクプレート23が矢印D方向に回動する。リンクプレート23と連結した第4リンク25により、第4入力リンク24が矢印E方向に回動する。
第4リンク25の長さを第2リンク15の長さと一致させ、かつリンクプレート123と第4入力リンク24の長さを一致させることにより、平行リンク機構が形成され、図4(b)に示すようにリンクプレート23の回動角度と第4入力リンク24の回動角度は常に一致する。
また、図4(c)に示すように、プーリ20とプーリ21の歯数及びピッチ径を同一としているので、図4(b)の状態で第1アクチュエータ8および第2アクチュエータ9を駆動し、第1回転アーム11および第2回転アーム12を回動させて可動部5の位置を移動させても、第4アクチュエータ19を駆動させずに保持すれば、リンクプレート23の角度は一定に保持される。従って、第2リンク15と第4リンク25との平行リンク機構により、第4入力リンク24の角度もまた一定に保持される。
第4入力リンク24の回転角度を制御することによって、後述する回転駆動機構部4における第1軸線A回りの回転制御を行うことが可能である。しかも、第2軸線B回りの回転量は第4アクチュエータ19の駆動量によって一意的に定まり、第1乃至3アクチュエータ8、9、10の駆動量に影響を受けることはない。すなわち、本実施形態では、回転駆動機構4の駆動について第1乃至3アクチュエータ8、9、10の駆動とは独立した制御が可能である。
図3は、回転駆動機構部4を駆動して、可動部5を第2軸線Bの回りに回転するための駆動手段の主要部を示すものである。ここで、本実施形態においては、回転駆動機構部4を駆動して、可動部5を第2軸線Bの周りに回転させるための駆動力を第5アクチュエータ(第2駆動源)26により発生させている。この第5アクチュエータ26は、上述した第1乃至第3アクチュエータ8、9、10と異なり、回転駆動機構部4での駆動に対して作用する駆動源となる。具体的には、第5アクチュエータ26は、第1アクチュエータ8の回転軸と同軸上に対向する向きでロボット本体の固定部材側に不図示の取付部材を介して固定されている。第5アクチュエータ26の回転軸にはプーリ27が軸支固定されている。
また、第1アクチュエータ8の回転軸に固定された第1回転アーム11のジョイント軸11aには、プーリ28が回転自在に軸支されている。プーリ27とプーリ28の歯数及びピッチ径は同一であり、2つのプーリ間にはタイミングベルト29が張架されている。プーリ28には、リンクプレート30が連結されている。
回転駆動機構部4において、出力軸3と平行で斜め前方にオフセットした第1リンク14の2つのジョイント部材14aの仮想的な中心軸を支点として揺動可能な第5入力リンク31が設けられている。第5リンク32は、一端をリンクプレート30にジョイント部材32aを介して接続し、他端を第5入力リンク31にジョイント部材32bを介して接続することで第1リンク14と平行リンクを形成するように構成する。
同様に、第5入力リンク31の回転角度を制御することによって、後述する回転駆動機構部4における第1軸と直交する第2軸線B回りの回転制御を行うことが可能である。しかも、第2軸線B回りの回転量は第5アクチュエータ26の駆動量によって一意的に定まり、第1乃至3アクチュエータ8、9、10の駆動量に影響を受けることはない。すなわち、本実施形態では、回転駆動機構4の駆動について第1乃至3アクチュエータ8、9、10の駆動とは独立した制御が可能である。
次に、図5及び図6を参照して、回転駆動機構部4の構成について詳細に説明する。平行リンク機構による、第4入力リンク24および第5入力リンク31の回転動作においては、各リンク部材と出力軸3との干渉が発生するため、回動角度が制限され可動部の十分な回転量を得ることは困難である。この為、回転駆動機構部4では、第4入力リンク24又は第5入力リンク31の回転角度をそれぞれギアによる駆動伝達手段を用いて増速することにより、回転角度を拡大して第1軸線A回りの回転駆動と第2軸線B回りの回転駆動を行う。
図5及び図6において、出力軸3には、これと同軸上にハウジングケース33が装着固定されている。第4入力リンク24および第5入力リンク31には、それぞれ揺動支点軸24a、31aが連結されており、ハウジングケース33に、それぞれ軸受34を介して回転自在に支持されている。
さらに、揺動支点軸24a、31aには、各々ギア35、ギア36が軸支固定されている。ギア35は、ギア37と噛み合い、ギア37にはキャリアプレート38が一体で形成されている。キャリアプレート38には、同一円周上に等分配置された複数のギア軸39が固定され、各軸には同一の遊星ギア40が回転自在に軸支されている。
ギア37は、軸受41を介して駆動軸(第5軸駆動軸)42に回転自在に軸支されている。遊星ギア40の外側には、これと噛合うリング状の内歯車43がハウジングケース33に固定されている。遊星ギア40の内側には、これと噛合う太陽ギア44が設けられている。
太陽ギア44は、軸受45を介して駆動軸42の軸上に回転自在に軸支され、下端にはボックス形状の第1可動部46が一体で形成されている。第1可動部46は、軸受47を介してハウジングプレート48に回転自在に支持され、ハウジングプレート48はハウジングケース33に固定されている。
一方、ギア36は、ハウジングケース33内に回転自在に軸支されたギア49と噛み合い、ギア49は、駆動軸42の軸上に固定されたギア50と噛み合っている。駆動軸42は、出力軸3と同軸上に軸受51を介してハウジングケース33に回転自在に軸支され、スラスト方向はEリング52によって規制されている。
駆動軸42の下端には、クラッチ手段としての電磁クラッチ53が接続されており、電磁クラッチ53にはクラッチギア54が連結されている。電磁クラッチ53は、内部のコイルに電流をON、OFFさせることにより、駆動軸42の回転駆動力をクラッチギア54に伝達、解除することが可能である。
クラッチギア54は、ギア55と噛み合っている。ギア55は、第1可動部46内に2つの軸受56を介して回転自在に支持されたギア軸57に固定されている。また、ギア軸57には、ウォームギア58が固定されている。第2可動部59は、回転軸60を備え、第1可動部46に回転自在に軸支されており、ウォームギア58は回転軸60の軸上に固定されたウォームホィール61と噛み合っている。第2可動部59には、エンドエフェクタ取付用の装着部59aが設けられており、チャック6が装着されている。
上記構成において、チャック6を第1軸線A回りに回転させる場合には、上述したように、第4アクチュエータ19により第4入力リンク24を回転させると、ギア35が回転する。これと連結するギア37により一体となったキャリアプレート38が回転し、内歯車43は固定されているため、複数の遊星ギア40が公転しながら自転することで太陽ギア44が回転し、第1可動部46を回転駆動させる。
本実施形態では、遊星ギア機構による駆動伝達手段を用いて増速比を4に設定することで、±45°程度の第4リンク24の回転角度に対して、チャック6の回転角度を±180°程度に拡大することが可能である。即ち、正面を基準にして左右にそれぞれ180°回転させることができる。
第1可動部46が回転すると、回転軸上のクラッチギア54とギア55が噛み合っているため、ギア55がクラッチギア54の回りを公転することで回転(自転)する。これにより、ギア軸57に連結するウォームギア58とウォームホィール61に駆動が伝達し、第2可動部59が連動して回転軸60(第2軸線B)の回りに回転する。
そこで本実施形態においては、電磁クラッチ53の接続を解除(励磁OFF)することで、クラッチギア54が空転し、第1可動部46の回転による駆動がギア55に伝達されないようにすることで、第1可動部46のみを回転駆動させることが可能である。
次に、チャック6を第2軸線B回りに回転させる場合には、同様に、第5アクチュエータ26により第5入力リンク31を回転させると、ギア36が回転する。これと連結する
ギア49とギア50によって、駆動軸42が回転駆動する。電磁クラッチ53は接続状態(励磁ON)とすることで、詳細は後述するが、クラッチギア54に駆動が伝達し、ギア55およびウォームギア58とウォームホィール61によって、第2可動部59が回転軸60(第2軸線B)の回りに回転駆動される。
また、本実施形態では、ギア36からウォームホィール61までのギアによる駆動伝達手段の総合的な増速比を2に設定することで、±45°程度の第5リンク31の回転角度に対して、チャック6の回転角度を±90°程度に拡大することが可能である。即ち、鉛直方向を基準にして、それぞれの方向に90°回転させることができる。
(駆動切替え構造)
ここで、図7を参照して、上述した電磁クラッチ53による駆動伝達の切替えについて詳細に説明する。図7は、クラッチ手段である電磁クラッチ53の構成を示す断面図である。図7に示すように、電磁クラッチ53は、電磁コイル531を内蔵したヨーク532と、電磁コイル531内に回転自在に挿通された回転軸533と、回転軸533と一体に回転可能に当該回転軸533に固定されたロータ534と、ロータ534を挟んで電磁コイル531と反対側に、回転軸533上に回転自在に外挿されたクラッチギア54と、クラッチギア54に板バネ部材535を介して固定されたアーマチュア536とを備えている。また、回転軸533および第5軸駆動軸42には、それぞれキー溝が形成されており、これらのキー溝に合わせてキー537が嵌合して装着され、回転軸533と第5軸駆動軸42は一体で回転する。ヨーク532には、回転止め部材532aが設けられており、第5軸回転部材46にビス538で回転不能に固定されている。
上記構成において、図7(a)に示すように、電磁コイル531への非通電(励磁OFF)時には、クラッチギア54およびアーマチュア536は、回転軸533上で空転している。このため、回転軸533の回転は、クラッチギア54に伝達されない。
次に、図7(b)に示すように、電磁コイル531へ通電(励磁ON)されると、アーマチュア536が板バネ部材535の弾性力に抗して電磁コイル531側に吸引されてロータ534に当接し、回転軸533の回転がクラッチギア54に伝達される。電磁コイル531が再び非通電(励磁OFF)状態になると、アーマチュア536に対する電磁コイル531の吸引力が失せるため、板バネ部材535の付勢力によりアーマチュア536はクラッチギア54側に移動して元の位置に戻る。
このように、上述したクラッチ手段である電磁クラッチ53は、第1駆動源となる第4アクチュエータ19の駆動力を第1可動部46の第1軸線A回りの回転動力として伝達する第1駆動伝達系統と、第2駆動源となる第5アクチュエータ26の駆動力を第2可動部59の第2軸線B回りの回転動力として伝達する第2駆動伝達系統とを切り替えるための駆動切替部として機能する。
つまり、詳細は後述するが、所定の空間内での可動部の位置を移動させながら、上述した電磁クラッチ53の切り替え制御によって、第1軸線A及び第2軸線Bの回りで可動部5の姿勢を適宜変更することができる。
また、本実施形態において、電磁クラッチ53は、出力部材が有する第1可動部46内に設けられている。すなわち、この電磁クラッチ53は、OFF状態(図7(a))のとき、第1可動部46と共に第1軸線Aの回りを回動することになる。また、このような電磁クラッチ53をON状態(図7(b))とすれば、第2可動部59への駆動伝達が行われ、第2可動部59の回転駆動が可能となる。したがって、電磁クラッチ53を第1可動部46内、すなわち、可動部5を有する出力部材内に設けることで、出力部材を所定の空間内へ移動するための駆動系と切り離して、独立した可動部の駆動が可能となるだけでな
く、大掛かりな切替機構が不要となるため、全体として小型化に極めて有利である。
また、このような電磁クラッチ53の設置場所については、第5アクチュエータ(第2駆動源)26から第2可動部59の駆動伝達系統の中のどの位置に配置しても、機能上は成立するが、本実施形態のように、第1可動部46と第2可動部59の連結部分に配置することにより、クラッチによる駆動遮断時の駆動伝達部材の空転トルクを最小にすることが可能で、可動部5を効率的に回転駆動させることができる。
特に、本実施形態のように、電磁クラッチ53を、第1可動部46の回転軸である第1軸線Aと同軸上に配置することにより、電磁クラッチ53の重量による回転イナーシャを低減することができる。また、可動部5内に、第2可動部59を回転駆動するための専用の駆動源を備えた場合と比較して、小型軽量化と高出力化を図ることができる。
(パラレルリンクロボット制御)
図8は、本発明に係るパラレルリンクロボットの駆動部のブロック図である。可動部の3軸並進運動を行うための、第1アクチュエータ8、第2アクチュエータ9、第3アクチュエータ10のそれぞれの回転移動量は制御部66により制御される。
制御部66は、CPUやハードウエア回路又はそれらの組合せからなる。同様に、可動部の第1軸線A回りの回転駆動を行う第4アクチュエータ19、第2軸線B回りの回転駆動を行う第5アクチュエータ26の回転移動量の制御および第1軸線Aと第2軸線B回りの回転駆動の切り替えを行うための電磁クラッチ53は制御部66により制御される。
具体的には、制御部66は、各アクチュエータのエンコーダの出力信号により、それぞれの軸の回転量を求め、各回転量の関係などから可動部の位置を算出するか、ルックアップテーブル等により求める。また、制御部66は、電磁クラッチ53の接続状態(ON/OFF)を制御し、指令値に応じて各回転部材の回転量を制御する。
本実施形態においては、第2可動部59の駆動伝達手段において、駆動の連結、解除を行う電磁クラッチ53の駆動伝達方向下流側にセルフロック機構を備えたウォームギア58とウォームホィール61による駆動伝達手段を用いることで、電磁クラッチ53をOFFとし、駆動を遮断した状態でも第2可動部59の回転位置を保持することが可能である。
これにより、高価な電磁ブレーキ等の保持手段を必要とせず、第1可動部46の回転動作中やロボットの電源を切った状態でもエンドエフェクタの姿勢を維持することができるので、可動部の干渉や落下を防止し、位置決め精度や使い勝手を向上させることができる。
そして、このような制御部66は、例えば、本実施形態では、次のような制御を行う。
具体的には、電磁クラッチ(駆動切替部)53による第1駆動伝達系統への切替えにより可動部5を第1軸線A回りに回動させる場合には、第5アクチュエータ(第2駆動源)26を駆動停止した状態で第4アクチュエータ(第1駆動源)19を駆動制御する。また、制御部66は、電磁クラッチ53による第2駆動伝達系統への切替えにより可動部5を第2軸線B回りに回動させる場合には、第4アクチュエータ19を駆動停止した状態で第5アクチュエータ26を駆動制御する。
これにより、本実施形態のパラレルリンクロボットでは、制御部66によって第1乃至第3アクチュエータ8、9、10を駆動制御して所定の空間内における出力部材(可動部5)の位置決めを行うと共に、これら第1乃至第3アクチュエータ8、9、10とは独立して第4アクチュエータ19及び第5アクチュエータ26を駆動制御して可動部5の回転を制御するようにしたので、出力部材の移動と可動部の回転を同時に制御することができる。
<第2の実施形態>
本発明の第2の実施形態について、図9を用いて説明する。本実施形態において、上述した第1の実施形態に対する主要な相違点は、第2可動部の駆動伝達手段にベベルギアを使用し、かつ第2可動部を、第1可動部にトルクリミッタを介して回転可能に支持したものである。前記第1の実施形態と共通する構成要素には同一符号を付して、その説明を省略し、相違点のみを説明する。
図8において、前記第1の実施形態と同様に、駆動軸42の下端には、電磁クラッチ53が接続されており、電磁クラッチ53にはベベルギア62が連結されている。ベベルギア62は、軸角90°で交差する他方のベベルギア63と噛み合っている。
ベベルギア63は、第2軸線Bと同軸に配置された第2可動部59の回転軸64に固定され、回転軸64は第2可動部59に連結固定されている。第2可動部59は、回転軸64上に設けられたトルクリミッタ65を介して、第1可動部46に回転自在に支持されている。また、前記実施例と同様に、ギア36からベベルギア63までのギアによる駆動伝達手段の総合的な増速比を2に設定している。
上記構成において、チャック6を第1軸線A回りに回転させる場合には、前記第1の実施形態と同様に、電磁クラッチ53の接続を解除(励磁OFF)することで、ベベルギア62が空転し、第1可動部46の回転による駆動がベベルギア63に伝達されないようにすることで、第1可動部46のみを回転駆動させることが可能である。
チャック6を第2軸線B回りに回転させる場合には、電磁クラッチ53を接続状態(励磁ON)とすることで、ベベルギア62に駆動が伝達し、ベベルギア63が回転することにより、回転軸64とともに第2可動部59が回転する。
本実施形態においては、トルクリミッタ65により、電磁クラッチ53をOFFとし、駆動を遮断した状態でも第2可動部59の回転位置を保持することが可能である。トルクリミッタ65の回転トルクは、第5アクチュエータ26によるチャック6を含めた第2可動部59の回転駆動トルクよりも小さく、チャック6を含めた第2可動部59の自重による回転トルクよりも大きく設定すればよい。
前記第1の実施形態と比較して、より簡単で低コストな方法で、第2可動部59の回転位置を保持することが可能である。
本発明の各実施形態においては、第4アクチュエータ19を第2アクチュエータ9の回転軸と同軸上に、第5アクチュエータ26を第1アクチュエータ8の回転軸と同軸上に配設したが、各アクチュエータおよびアームとリンクが筐体部2の中心に対して左右対称の位置に配設されているので、第4アクチュエータ19を第1アクチュエータ8の回転軸と同軸上に、第5アクチュエータ26を第2アクチュエータ9の回転軸と同軸上に配設して、第4入力リンク24および第5入力リンク31の配置構成を入れ替えてもよい。
また、第1可動部46の回転駆動に、遊星ギア機構を用いて増速回転を行い、駆動伝達を行っているが、通常のギアトレインにより増速を行い、駆動伝達を行ってもよい。さらに、ギアに限らず、タイミングベルトとプーリや摩擦伝動機構による駆動伝達手段を用いてもよい。
<第3の実施形態>
本発明の第3の実施形態の上述した第1および第2の実施形態に対する主要な相違点は、リンクプレート23およびリンクプレート30をそれぞれ回転駆動するため、第4アクチュエータおよび第5アクチュエータにそれぞれ連結されたプーリとタイミングベルトによる駆動伝達手段をリンク機構による駆動伝達手段に置き換えたものである。
本発明の第3の実施形態について、図12、図13、図14を用いて説明する。前記第1および第2の実施形態と共通する構成要素には同一符号を付して、その説明を省略し、相違点のみを説明する。なお、第1および第2の実施形態と同様に第4リンク25は、第2リンク15と平行リンク機構を形成するように構成され第5リンク32は、第1リンク14と平行リンク機構を形成するように構成される。
図12において、第4アクチュエータ19の回転軸にはリンク部材71が軸支固定されている。また、第2アクチュエータ9の回転軸に固定された第2回転アーム12のジョイント軸12aには、リンクプレート72が回転自在に軸支されている。このリンクプレート72には、第4リンク25がジョイント部材25aを介して接続され、さらに同じリンクプレート72のプレート面に垂直にリンク軸73が固定されている。リンク軸73には、リンク部材74の一端が枢支され、リンク部材74の他端はリンク部材71の先端に固定されたリンク軸71aに枢支されている。
第4アクチュエータ19の回転軸と、第2回転アーム12のジョイント軸12aは、それぞれベアリング75a、75bを介して、リンク部材76によって連結支持されている。リンクプレート72におけるリンク軸73の位置は、リンク部材74とリンク部材76が同じリンク長で、かつ平行となる位置に設定されている。従って、第4アクチュエータ19の回転軸とリンクプレート72のリンク軸73とは、リンク部材74とリンク部材76による平行リンク機構によって連結されている。
第5アクチュエータ26側に関しても、第4アクチュエータ19側と対称配置となり、同様のリンク機構によって構成されるため、説明は省略する。
図13(a)において、第4アクチュエータ19を矢印C方向に回動させると、リンク部材71とリンク部材74によりリンクプレート72が第2回転アーム12のジョイント軸12a回りに矢印D方向に回動する。リンクプレート72と連結した第4リンク25により、第4入力リンク24が矢印E方向に回動する。
第4リンク25の長さを第2リンク15の長さと一致させ、かつリンクプレート72における第4リンク25のジョイント部材25aの位置を第4入力リンク24のリンク長と一致させることにより、平行リンク機構が形成され、図13(b)に示すようにリンクプレート72の回動角度と第4入力リンク24の回動角度は常に一致する。
また、図13(c)に示すように、リンクプレート72は2組の平行リンク機構に連結されているため、図13(b)の状態で第1アクチュエータ8および第2アクチュエータ9を駆動し、第1回転アーム11および第2回転アーム12を回動させて可動部5の位置を移動させても、第4アクチュエータ19を駆動させずに保持すれば、リンク部材76は第2回転アーム12とともに回転するが、リンク部材71の回転位置は変化しないので、リンクプレート72の角度は一定に保持される。従って、第2リンク15と第4リンク25との平行リンク機構により、第4入力リンク24の角度もまた一定に保持される。
第4アクチュエータ19を駆動して、リンク部材71を回転させれば、第1回転アーム11および第2回転アーム12の回動位置即ち可動部5の位置に関係なく、第4入力リンク24の回転角度を制御することが可能である。
同様の構成により、第5アクチュエータ26を駆動して、第5入力リンク31の回転角度を制御することが可能である。
本実施形態においては、プーリとタイミングベルトを使用せずに、リンク機構によりリンクプレート72を駆動することで、タイミングベルトのテンションに起因する回転精度の誤差や、回転方向の違いによる回転誤差を排除することが可能で、メカ的な回転精度を向上させることができる。また、コストダウン効果もある。
さらに、本実施形態において、図14に示すように、リンク部材74とリンク部材76を同一平面上ではなく、リンク部材71を挟んで高さ方向にずらして配置することによりリンク部材74とリンク部材76の干渉を防止することができるので、リンク部材71の回転可動範囲をより広く設定することが可能である。
以上、本発明を各実施形態に基づいて詳細に説明したが、本発明は上述した各実施形態に限定されるものではない。例えば、上述した実施形態では、第1〜第5アクチュエータ8、9、10、19、26により全体の駆動制御を行う構造について例示して説明したが、本発明は勿論これに限定されず、第1〜第3アクチュエータによりパラレルリンクロボットにおける出力部材の移動及び位置決めを制御するようにし、出力部材における可動部の回転を制御すべく、第1〜第3アクチュエータのいずれか1つのアクチュエータの駆動力をクラッチ等で可動部の駆動に伝達できるようにしてもよい。これによれば、アクチュ
エータの駆動を効率的に活用できるため、簡単な構成で各種の駆動制御が実現できる。また、第1、2の実施形態に対して第3の実施形態を組み合わせて、第4アクチュエータ19、第5アクチュエータ26の少なくとも一方のプーリとタイミングベルトを平行リンク機構とすることでもタイミングベルトのテンションに起因する回転精度の誤差等を低減する効果があり、特に、ウォームギアを介しているため、反力の大きな第5アクチュエータ26とリンクプレートとを連結する機構を平行リンク機構とすることによって、タイミングベルトのテンションに起因する回転精度の誤差を低減することができる。
上述した実施形態では、主にパラレルリンクロボットを例に挙げて説明したが、本発明は勿論これに限定されず、例えば、他の組立ロボットや溶接ロボット、塗装用ロボット、加工用ロボットなどの産業用ロボットにも適用可能であり、このよう産業用ロボットに本発明を適用しても、上述した実施形態と実質的に同様の作用効果を奏する。
1 パラレルリンクロボット
2 筐体部
3 出力軸
4 回転駆動機構部
5 可動部
6 チャック
8 第1アクチュエータ
9 第2アクチュエータ
10 第3アクチュエータ
19 第4アクチュエータ
24 第4入力リンク
25 第4リンク
26 第5アクチュエータ
31 第5入力リンク
32 第5リンク
46 第1可動部
53 電磁クラッチ(クラッチ手段)
54 クラッチギア
58 ウォームギア
59 第2可動部
61 ウォームホィール
62、63 ベベルギア
65 トルクリミッタ
66 制御部
71 リンク部材
72 リンクプレート
74 リンク部材
76 リンク部材
A 第1軸線
B 第2軸線

Claims (10)

  1. 可動部を有する1つの出力部材と、
    前記出力部材の駆動力を発生する複数のアクチュエータと、
    前記出力部材及び前記複数のアクチュエータの間を連結するアーム部材と、
    前記複数のアクチュエータを制御する制御手段と、を備え、
    前記可動部は、第1軸回りに回動させる第1可動部と、前記可動部を前記第1軸に直交する第2軸回りに回動させる第2可動部とを有し、
    前記複数のアクチュエータは、前記第1可動部の回転動力を発生する第1駆動源と、前記第2可動部の回転動力を発生する第2駆動源とを含み、
    前記制御手段は、前記第1駆動源の駆動力を前記第1可動部に伝達する第1駆動伝達系統と、前記第2駆動源の駆動力を前記第2可動部に伝達する第2駆動伝達系統とを切り替える駆動切替部を制御することを特徴とする産業用ロボット。
  2. 可動部を有する1つの出力部材と、
    前記出力部材の駆動力を発生する複数のアクチュエータと、
    前記出力部材及び前記複数のアクチュエータの間を連結するリンク部材と、を備え、
    前記出力部材は、前記可動部を第1軸回りに回動させる第1可動部と、前記可動部を前記第1軸に直交する第2軸回りに回動させる第2可動部とを有し、
    前記複数のアクチュエータは、前記第1可動部の回転動力を発生する第1駆動源と、前記第2可動部の回転動力を発生する第2駆動源とを含み、
    前記出力部材には、前記第1駆動源の駆動力を前記第1可動部に伝達する第1駆動伝達系統と、前記第2駆動源の駆動力を前記第2可動部に伝達する第2駆動伝達系統とを切り替える駆動切替部が設けられたことを特徴とするパラレルリンクロボット。
  3. 前記第1駆動源及び前記第2駆動源の駆動を制御する制御手段を備え、
    前記制御手段は、前記駆動切替部による前記第1駆動伝達系統への切替えにより前記可動部を前記第1軸回りに回動させる場合には、前記第2駆動源を駆動停止した状態で前記第1駆動源を駆動制御し、前記駆動切替部による前記第2駆動伝達系統への切替えにより前記可動部を前記第2軸回りに回動させる場合には、前記第1駆動源を駆動停止した状態で前記第2駆動源を駆動制御することを特徴とする請求項2に記載のパラレルリンクロボット。
  4. 前記複数のアクチュエータは、
    前記出力部材を前記所定の空間内で移動させるための第1アクチュエータ、第2アクチュエータ、及び第3アクチュエータと、
    前記可動部を前記第1軸回りに回動させるための前記第1駆動源である第4アクチュエータと、
    前記可動部を前記第2軸回りに回動させるための前記第2駆動源である第5アクチュエータと、
    を有することを特徴とする請求項2又は3に記載のパラレルリンクロボット。
  5. 固定部に支持された第1アクチュエータ、第2アクチュエータ、及び第3アクチュエータと、
    前記第1アクチュエータ、前記第2アクチュエータ、及び前記第3アクチュエータにそれぞれリンク部材によって接続され、所定の空間内で位置決め可能な出力軸を有する可動部と、
    前記可動部に駆動伝達手段を介して接続され、前記出力軸と同軸の第4軸線回りに回転可能な第1可動部と、
    前記第1可動部に駆動伝達手段を介して接続され、前記第4軸線に直交する第5軸線回りに回転可能な第2可動部と、
    前記固定部に支持され、前記第1可動部を前記第4軸線回りに回転駆動させる第4アクチュエータと、
    前記固定部に支持され、前記第2可動部を前記第5軸線回りに回転駆動させる第5アクチュエータと、
    前記第1可動部及び前記第5回転部材を駆動する駆動伝達手段と、
    を備え、
    前記第1可動部駆動伝達手段は、前記出力軸と同軸上に配設されるとともに、前記第2可動部の駆動伝達手段の一部にクラッチ手段を備えたことを特徴とするパラレルリンクロボット。
  6. 前記第2可動部の駆動伝達手段において、前記クラッチ手段の下流側にセルフロック機構を有するウォームギアを備えたことを特徴とする請求項5に記載のパラレルリンクロボット。
  7. 前記第2可動部は、前記第1可動部にトルクリミッタを介して回転可能に支持されていることを特徴とする請求項5に記載のパラレルリンクロボット。
  8. 前記第4アクチュエータの回転軸は、前記第1アクチュエータまたは前記第2アクチュエータのいずれか一方の回転軸と同軸上に配置され、前記第5アクチュエータの回転軸は、前記第1アクチュエータまたは前記第2アクチュエータのいずれか一方の回転軸と同軸上に配置されたことを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項に記載のパラレルリンクロボット。
  9. 前記第2駆動伝達系統は、
    前記第2駆動源の回転軸に連結された平行リンク機構を有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のパラレルリンクロボット。
  10. 前記第1駆動伝達系統は、
    前記第1駆動源の回転軸に連結された平行リンク機構を有することを特徴とする請求項9に記載のパラレルリンクロボット。

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110142771A (zh) * 2018-12-17 2019-08-20 浙江大学山东工业技术研究院 一种机房巡检机器人
WO2020090233A1 (ja) * 2018-11-02 2020-05-07 ソニー株式会社 パラレルリンク装置、マスタ-スレーブシステム、並びに医療用マスタ-スレーブシステム

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