JP4952168B2 - ビニル・シス−ポリブタジエン組成物の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、タイヤの安全性・経済性などの性能に必要とされるウェットスキッド性能・低燃費性・耐摩耗性・剛性に優れながらダイ・スウェルが小さくて押出加工性に優れるタイヤのカーボンやシリカ配合に適したゴム組成物の製造方法に関するものである。また、本発明で製造されるゴム組成物は、タイヤにおけるサイドウォール、ランフラットタイヤのサイド補強層、カーカス、ベルト、チェーファー、ベーストレッド、ビード、スティフナー、インナーライナー等のタイヤ部材や、防振ゴム、ホース、ベルト、ゴムロール、ゴムクーラー、靴底ゴムなどの工業製品、その他のコンポジット、接着剤、プラスチックの改質剤などにも用いることができる。
ポリブタジエンは、いわゆるミクロ構造として、1,4−位での重合で生成した結合部分(1,4−構造)と1,2−位での重合で生成した結合部分(1,2−構造)とが分子鎖中に共存する。1,4−構造は、更にシス構造とトランス構造の二種に分けられる。一方、1,2−構造は、ビニル基を側鎖とする構造をとる。
従来,ビニル・シス−ポリブタジエン組成物の製造方法は、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、n-ヘキサン、n-ヘプタンなどの脂肪従来、ビニル・シス−ポリブタジエン組成物組成物の製造方法は、ベンゼン,トルエン族炭化水素、シクロヘキサン、シクロペンタンなどの脂肪族炭化水素、及びこれらのハロゲン化族炭化水素、例えばクロルベンゼン、塩化メチレンなどの種々の不活性有機溶媒で行われてきた。
上記の製造方法としては、前記の不活性有機溶媒中で水,可溶性コバルト化合物と一般式AlRn3-n(但しRは炭素数1〜6のアルキル基,フェニル基又はシクロアルキル基であり,Xはハロゲン元素であり,nは1.5〜2の数字)で表せるハロゲン含有有機アルミニウム化合物から得られた触媒を用いて1,3−ブタジエンをシス1,4重合してポリブタジエンを製造して,次いでこの重合系に1,3−ブタジエン及び/または前記溶媒を添加するか或いは添加しないで可溶性コバルト化合物と一般式AlR3(但しRは炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基又はシクロアルキル基である)で表せる有機アルミニウム化合物と二硫化炭素とから得られる触媒を存在させて1,3−ブタジエンをシンジオタクチック1,2重合(以下,1,2重合と略す)する方法(例えば、特公昭49−17666号公報(特許文献1),特公昭49−17667号公報(特許文献2)参照)は公知である。
また、例えば、特公昭62−171号公報(特許文献3),特公昭63−36324号公報(特許文献4),特公平2−37927号公報(特許文献5),特公平2−38081号公報(特許文献6),特公平3−63566号公報(特許文献7)には、二硫化炭素の存在下又は不在下に1,3−ブタジエンをシス1,4重合して製造、あるいは製造した後に1,3−ブタジエンと二硫化炭素を分離・回収して二硫化炭素を実質的に含有しない1,3−ブタジエンや前記の不活性有機溶媒を循環させる方法などが記載されている。更に特公平4−48815号公報(特許文献8)には配合物のダイ・スウェル比が小さく,その加硫物がタイヤのサイドウォールとして好適な引張応力と耐屈曲亀裂成長性に優れたゴム組成物が記載されている。
また、特開2000−44633号公報(特許文献9)には、n−ブタン、シス2−ブテン、トランス−2−ブテン、及びブテン−1などのC4留分を主成分とする不活性有機溶媒中で製造する方法が記載されている。この方法でのゴム組成物が含有するシンジオタクチック−1,2−ポリブタジエンは短繊維結晶であり、短繊維結晶の長軸長さの分布が繊維長さの98%以上が0.6μm未満であり,70%以上が0.2μm未満であることが記載され、得られたゴム組成物はシス1,4ポリブタジエンゴム(以下,BRと略す)の成形性や引張応力,引張強さ,耐屈曲亀裂成長性などが改良されることが記載されている。しかしながら、該製造方法は使用溶媒が限定されており、その制約のない製造方法の期待があり、また、用途によっては種々の特性が改良されたゴム組成物が求められていた。
特公昭49−17666号公報 特公昭49−17667号公報 特公昭62−171号公報 特公昭63−36324号公報 特公平2−37927号公報 特公平2−38081号公報 特公平3−63566号公報 特公平4−48815号公報 特開2000−44633号公報
本発明は、特定の構造を有するシンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン短繊維結晶と特定の構造を有するシス−ポリブタジエンゴムに、特定のポリイソプレンを添加して製造されることを特徴とするビニル・シス−ポリブタジエンの製造方法に関するもので、特に自動車のタイヤトレッド、サイドウォール及びビード用材料として優れた性質を示すビニル・シス−ポリブタジエンの製造方法を提供することを主な目的とする。
本発明は、ポリブタジエンゴムのマトリックス中に、シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン重合体が微細化した短繊維結晶状態で分散しており、シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン重合体の短繊維結晶にグラフト反応によりポリイソプレン重合体が付加し、さらにペルオキシケタール類、過酸化ジアルキル類、過酸化ジアシル類、過酸エステル類、ヒドロ過酸化物類またはケトンペルオキシド類の有機過酸化物を添加することを特徴とするビニル・シス-ポリブタジエンの製造方法に関する。
シス−1,4重合する工程、引き続き、1,2重合する工程から請求項1に記載のビニル・シス-ポリブタジエンの製造方法において、シス−1,4重合する工程の後かつ1,2重合する工程の前にペルオキシケタール類、過酸化ジアルキル類、過酸化ジアシル類、過酸エステル類、ヒドロ過酸化物類またはケトンペルオキシド類の有機過酸化物を添加することを特徴とする前記のビニル・シス-ポリブタジエンの製造方法に関する。
ポリイソプレン重合体をシス−1,4重合する工程の前または1,2重合する工程の前に添加することを特徴とする上記のビニル・シス-ポリブタジエンの製造方法に関する。
該有機過酸化物が、ペルオキシケタール類、過酸化ジアルキル類、過酸化ジアシル類、過酸エステル類、ヒドロ過酸化物類またはケトンペルオキシド類であることを特徴とする上記のビニル・シス-ポリブタジエンの製造方法に関する。
該有機過酸化物を、添加ポリイソプレン重合体に対して、0.001質量%〜5質量%の範囲で添加することを特徴とする上記のビニル・シス-ポリブタジエンの製造方法に関する。
該有機過酸化物の分子量が500以下の範囲であることを特徴とする上記のビニル・シス-ポリブタジエンの製造方法に関する。
酸化防止剤及び/又は重合停止剤として (1) チオエーテル構造を1個以上含有するフェノール系酸化防止剤の一部または全部をビニル・シス-ポリブタジエンの重合時もしくは重合終了時に添加する (2) 該フェノール系酸化防止剤を0.01質量%〜0.5質量%含有することを特徴とする上記のビニル・シス-ポリブタジエンの製造方法に関する。
該ポリイソプレン重合体が合成ポリイソプレン、天然ゴム、官能基で主鎖及び/または側鎖が変性された変性ポリイソプレン等であることを特徴とする上記のビニル・シス-ポリブタジエンの製造方法に関する。
該ポリイソプレン重合体のML粘度が10〜150の範囲であり、ポリイソプレン重合体の含有量が0.01質量%〜50質量%であることを特徴とする上記のビニル・シス-ポリブタジエンの製造方法に関する。
該ポリイソプレン重合体のシス構造体含有量が90%以上であることを特徴とする上記のビニル・シス-ポリブタジエンの製造方法に関する。
該ポリイソプレン重合体のポリスチレン換算で求めた重量平均分子量が30万〜200万の範囲であることを特徴とする上記のビニル・シス-ポリブタジエンの製造方法に関する。
シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン短繊維結晶の含有量が1質量%〜25質量%であることを特徴とする上記のビニル・シス-ポリブタジエンの製造方法に関する。
該シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン短繊維結晶が融点150℃〜230℃であり、ηsp/cが1.0〜5.0であることを特徴とする上記のビニル・シス-ポリブタジエンの製造方法に関する。
該シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン重合体の平均の短繊維結晶の長軸長さが0.2μm以下に微細化した状態で該マトリックスポリブタジエンに分散していることを特徴とする上記のビニル・シス-ポリブタジエンの製造方法に関する。
該マトリックスポリブタジエンのシス構造体含有量が80%以上であることを特徴とする上記のビニル・シス-ポリブタジエンの製造方法に関する。
該マトリックスポリブタジエンのポリスチレン換算で求めた重量平均分子量が30万〜80万の範囲であり、固有粘度 ([η]) が1.0〜5.0であることを特徴とする上記のビニル・シス-ポリブタジエンの製造方法に関する。
該マトリックスポリブタジエンのムーニー粘度ML(ML 1+4 ,100℃)が10〜50であり、25℃における5質量%トルエン溶液の粘度であるT−cpが10〜150であり、更にT−cp/MLが1〜10であることを特徴とする上記のビニル・シス-ポリブタジエンの製造方法に関する。
本発明で製造されるビニス・シス−ポリブタジエン組成物は、高い引張り弾性率を有し、ダイ・スウェルが小さく押出加工性及び成形性に優れ、タイヤ製造の作業性を向上せしめ、且つ耐摩耗性と低燃費性にも優れる。
本発明で製造されるビニル・シス−ポリブタジエン組成物について説明する。
(1)マトリックス成分であるシス−ポリブタジエンとしては、下記の特性を有することが望ましい。
シス構造含有率が80%以上、好ましくは90%以上であり、実質的にゲル分を含有しないことが望ましい。ここで、実質的にゲル分を含有しないとは、トルエン不溶解分が0.5質量%以下であることを意味する。
ムーニー粘度(ML1+4 100℃、以下「ML」と略す)が10〜100、好ましくは10〜50、より好ましくは10〜40のものとする。
トルエン溶液粘度(センチポイズ/25℃、以下「T-cp」と略す)が10から300、好ましくは10〜150、より好ましくは10〜100である。
重量平均分子量が20万〜100万、好ましくは30万〜80万である。
[η](固有粘度)が1.0〜5.0、好ましくは1.0〜4.0である。
T-cp/MLが1〜10であることが好ましい。
(2)マトリックス中に微分散したシンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン短繊維結晶としては、融点が150〜230℃であり、好ましくは、170〜220℃であり、かつ、ηsp/cが1.0〜5.0であることが好ましい。
また、平均の短繊維結晶の長軸長さが0.2μm以下、アスペクト比が10以下であり、好ましくは、8以下であり、且つ平均の短繊維結晶数が10以上、好ましくは、15以上であることが好ましい。
シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエンの短繊維結晶がシス−ポリブタジエンのマトリックス中に微分散していることが好ましい。
(3)ポリイソプレン重合体としては、ML粘度が10〜150であり、好ましくは15〜120である。
ポリイソプレン重合体のML粘度が上記の範囲であると、シス−ポリブタジエンマトリックス中へのシンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン短繊維結晶の分散状態が良好になり、優れたダイ・スウェル特性や高弾性、引張強さの発現に好ましい。
ポリイソプレン重合体のシス構造含有率が90%以上であることが好ましい。
ポリイソプレン重合体のポリスチレン換算で求めた重量平均分子量が30万〜200万の範囲であることが好ましい。
上記(1)成分のシス−ポリブタジエンゴムと(2)成分のシンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン短繊維結晶との割合は、成分(1)及び(2)の合計量100質量部に対して(2)成分のシンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン短結晶繊維1〜25質量%が好ましい。
上記範囲内であると、シス−ポリブタジエンゴム中のシンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン短繊維結晶が大きくなりやすく、その分散性が悪くなることが抑制できる。また1質量%未満の少量の場合、短繊維結晶による補強性が低下するが、これも回避できる。したがって、特長となる弾性率・発熱性・押出加工性及び成形性等が発現し難いとか、また加工性が悪化するなどの問題が起こりにくいため好ましい。
また、(3)成分のポリイソプレン重合体の割合は、ビニル・シス−ポリブタジエン組成物の0.01〜50質量%であることが望ましい。
上記範囲内であることは、上記(2)成分のシンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン短繊維結晶の凝集による分散性の低下、それに伴うビニル・シス−ポリブタジエン組成物が引出す諸物性低下抑制などの点で好ましい。
上記のビニル・シス−ポリブタジエン組成物は、例えば以下の製造方法で好適に得られる。
本発明のビニル・シス−ポリブタジエン組成物の製造においては、一般の不活性炭化水素系溶媒を用いて1,3−ブタジエンの重合を行うが、好ましい炭化水素系溶媒としては、溶解度パラメーター(以下「SP値」と略す)が9.0以下である炭化水素である。更に好ましくは8.4以下の炭化水素系溶媒である。溶解度パラメーターが9.0以下である炭化水素系溶媒としては、例えば、脂肪族炭化水素、脂環族炭化水素であるn−ヘキサン(SP値:7.2)、n−ペンタン(SP値:7.0)、n−オクタン(SP値:7.5)、シクロヘキサン(SP値:8.1)、n−ブタン(SP値:6.6)等が挙げられる。中でも、シクロヘキサンなどが好ましい。
これらの溶媒のSP値は、ゴム工業便覧(第四版、社団法人:日本ゴム協会、平成6年1月20日発行;721頁)などの文献で公知である。
SP値が9.0よりも小さい溶媒を使用することで、シス−ポリブタジエン中へのシンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン短繊維結晶の分散状態が本発明で期待する如く形成され、優れたダイ・スウェル特性や引張弾性率、引張強さ、発熱特性(低燃費性)を発現するので好ましい。
まず、1,3−ブタジエンと前記溶媒とを混合し、次いで、得られた溶液中の水分の濃度を調節する。水分は、該溶液中の、後記シス−1,4重合触媒として用いられるハロゲン含有有機アルミニウム化合物1モル当たり、好ましくは0.1〜1.0モル、特に好ましくは0.2〜1.0モルの範囲である。この範囲では充分な触媒活性得られて好適なシス−1,4構造含有率や分子量が得られつつ、重合時のゲルの発生を抑制できることにより重合槽などへのゲルの付着を防ぐことができ、連続重合時間を延ばすことができるので好ましい。水分の濃度を調節する方法は公知の方法が適用できる。多孔質濾過材を通して添加・分散させる方法(特開平4−85304号公報)も有効である。
水分の濃度を調節して得られた溶液には、シス−1,4重合触媒の一つとして、ハロゲン含有有機アルミニウム化合物を添加する。有機アルミニウムクロライドとしては、一般式AlRn3-nで表される化合物が好ましく用いられ、その具体例としては、ジエチルアルミニウムモノクロライド、ジエチルアルミニウムモノブロマイド、ジイソブチルアルミニウムモノクロライド、ジシクロヘキシルアルミニウムモノクロライド、ジフェニルアルミニウムモノクロライド、ジエチルアルミニウムセスキクロライドなどを好適に挙げることができる。ハロゲン含有有機アルミニウム化合物の使用量のとしては、1,3−ブタジエンの全量1モル当たり0.1ミリモル以上が好ましく、0.5〜50ミリモルがより好ましい。
次いで、ハロゲン含有有機アルミニウム化合物を添加した混合溶液に、シス−1,4重合触媒の他の一つとして、可溶性コバルト化合物を添加して、1,3−ブタジエンをシス−1,4重合させる。可溶性コバルト化合物としては、用いる炭化水素系溶媒又は液体1,3−ブタジエンに可溶なものであるか、又は、均一に分散できる、例えばコバルト(II)アセチルアセトナート、コバルト(III)アセチルアセトナートなどコバルトのβ−ジケトン錯体、コバルトアセト酢酸エチルエステル錯体のようなコバルトのβ−ケト酸エステル錯体、コバルトオクトエート、コバルトナフテネート、コバルトベンゾエートなどの炭素数6以上の有機カルボン酸コバルト塩、塩化コバルトピリジン錯体、塩化コバルトエチルアルコール錯体などのハロゲン化コバルト錯体などを挙げることができる。可溶性コバルト化合物の使用量は、1,3−ブタジエンの1モル当たり0.001ミリモル以上が好ましく、0.005ミリモル以上であることがより好ましい。また可溶性コバルト化合物に対するハロゲン含有有機アルミニウム化合物のモル比(Al/Co)は10以上であり、特に50以上であることが好ましい。また、可溶性コバルト化合物以外にもニッケルの有機カルボン酸塩、ニッケルの有機錯塩、有機リチウム化合物、ネオジウムの有機カルボン酸塩、ネオジウムの有機錯塩を使用することも可能である。その他、プラゼオジム(Pr)、ジスプロシウム(Dy)、ランタン(La)、ガドリニウム(Gd)、イットリウム(Y)などの化合物を用いた触媒系も挙げることができる。
また、マトリックス成分であるシス-ポリブタジエンとして、(1)1,3
-ブタジエンと炭化水素系有機溶剤を主成分としてなる混合物に、(a)遷移金属化合物のメタロセン型錯体、及び(b)非配位性アニオンとカチオンとのイオン性化合物及び/又はアルモキサンからなる触媒を用いた重合により製造され、シス-1,4構造が65〜95%、かつ、ビニル構造が40〜4%である高シス-高ビニルポリブタジエンであってもよい。
シス−1,4重合の温度は、一般に0℃〜100℃、好ましくは10〜100℃、更に好ましくは20〜100℃までの温度範囲である。重合時間(平均滞留時間)は、10分〜2時間の範囲が好ましい。シス−1,4重合後のポリマー濃度が5〜26質量%となるようにシス−1,4重合を行うことが好ましい。重合槽は1槽、又は2槽以上の槽を連結して行われる。重合は重合槽(重合器)内にて溶液を攪拌混合して行う。重合に用いる重合槽としては高粘度液攪拌装置付きの重合槽、例えば特公昭40−2645号に記載された装置を用いることができる。
本発明のビニル・シス−ポリブタジエン組成物の製造では、シス−1,4重合時に、公知の分子量調節剤、例えばシクロオクタジエン、アレン、メチルアレン(1,2−ブタジエン)などの非共役ジエン類、又はエチレン、プロピレン、ブテン−1などのα−オレフィン類を使用することができる。又重合時のゲルの生成を更に抑制するために、公知のゲル化防止剤を使用することができる。また、重合生成物のシス−1,4構造含有率が一般に80%以上、好ましくは90%以上で、ML10〜100、好ましくは10〜50、より好ましくは10〜40であり、実質的にゲル分を含有しないようにする。
そして、前記の如くして得られたシス−1,4重合反応混合物に、1,2重合触媒として、一般式AlR3 で表せる有機アルミニウム化合物と二硫化炭素、必要なら前記の可溶性コバルト化合物を添加して、1,3−ブタジエンを1,2重合させて、ビニル・シス−ポリブタジエン組成物を製造する。この際、該重合反応混合物に1,3−ブタジエンを添加してもよいし、添加せずに未反応の1,3−ブタジエンを反応させてもよい。一般式AlR3で表せる有機アルミニウム化合物としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリn−ヘキシルアルミニウム、トリフェニルアルミニウムなどを好適に挙げることができる。有機アルミニウム化合物は、1,3−ブタジエン1モル当たり0.1ミリモル以上、特に0.5〜50ミリモル以上である。二硫化炭素は特に限定されないが水分を含まないものであることが好ましい。二硫化炭素の濃度は20ミリモル/L以下、特に好ましくは0.01〜10ミリモル/Lである。また、二硫化炭素はシス1,4重合前に添加してもよい。二硫化炭素の代替として公知のイソチオシアン酸フェニルやキサントゲン酸化合物を使用してもよい。
1,2重合の温度は、一般に−20〜100℃、好ましくは10〜100℃、更に好ましくは20〜100℃の温度範囲である。1,2重合を行う際の重合系には、前記のシス−1,4重合反応混合物100質量部当たり1〜50質量部、好ましくは1〜20質量部の1,3−ブタジエンを添加することで、1,2重合時のシンジオタクチック-1,2−ポリブタジエンの収量を増大させることができる。重合時間(平均滞留時間)は、10分〜2時間の範囲が好ましい。1,2重合後のポリマー濃度が9〜29質量%となるように1,2重合を行うことが好ましい。重合槽は1槽、又は2槽以上の槽を連結して行われる。重合は重合槽(重合器)内にて重合溶液を攪拌混合して行う。1,2重合に用いる重合槽としては、1,2重合中に更に高粘度となりポリマーが付着しやすいので、高粘度液攪拌装置付きの重合槽、例えば特公昭40−2645号公報に記載された装置を用いることができる。
本発明のビニル・シス−ポリブタジエン組成物の製造においては、前記のようにシス−1,4重合、次いで1,2重合を行ってビニル・シス−ポリブタジエン組成物を製造するに当たり、ビニル・シス−ポリブタジエン組成物の製造系内にポリソプレン重合体を添加する工程を含むことが望ましい。ビニル・シス−ポリブタジエン組成物製造後、たとえば配合時に添加しても本願発明の効果は得られない場合がある。また、ポリイソプレン重合体を重合し、引き続きシス重合し、続いて1,2重合を行って製造することもできる。
ポリイソプレン重合体としては、通常の合成ポリイソプレン(シス構造90%以上のシス−1,4−ポリイソプレン等)、天然ゴム、液状ポリイソプレン、トランス−ポリイソプレン、官能基で主鎖及び/または側鎖が変性された変性ポリイソプレン変性ポリイソプレン等が挙げられる。
上記のようにポリイソプレン重合体を添加すると、前記のとおり、得られるビニル・シス−ポリブタジエン組成物において、不飽和高分子物質の相溶効果により、融点が150℃以上のシンジオタクチック-1,2−ポリブタジエン短繊維結晶の、マトリックス成分のシス−ポリブタジエンゴム中への分散性が向上し、その結果得られるビニル・シス−ポリブタジエン組成物の特性が改善する。
ポリイソプレン重合体の添加は、いずれの時点での添加でも、添加後5分〜3時間攪拌することが好ましく、更に好ましくは10分〜30分間攪拌することである。この操作により、ポリイソプレン重合体が均一に溶解混合する。
本発明の製造方法においては、有機過酸化物を添加する。添加は、シス−1,4重合する工程の後かつ1,2重合する工程の前に有機過酸化物を添加することが好ましい。
有機過酸化物としては、ペルオキシケタール類、過酸化ジアルキル類、過酸化ジアシル類、過酸エステル類、ヒドロ過酸化物類、ケトンペルオキシド類などが挙げられる。有機過酸化物の分子量が500以下の範囲であることが好ましい。
有機過酸化物の添加量は、添加ポリイソプレン重合体に対して、0.001質量%〜5質量%の範囲であることが好ましい。
重合反応が所定の重合率に達した後、重合停止時もしくは停止後に該硫黄含有フェノール系酸化防止剤を添加することができる。その方法としては、例えば、重合反応終了後、重合反応混合物を重合停止槽に供給し、この重合反応混合物にメタノール、エタノールなどのアルコール、水などの極性溶媒を大量に投入する方法、塩酸、硫酸などの無機酸、酢酸、安息香酸などの有機酸、塩化水素ガスを重合反応混合物に導入する方法などの、それ自体公知の方法が挙げられる。次いで、通常の方法に従い生成したビニル・シス−ポリブタジエン組成物を分離回収し、洗浄、乾燥して目的のビニル・シス−ポリブタジエン組成物を取得する。
該硫黄含有フェノール系酸化防止剤としては、チオエーテル構造を1個以上含有するフェノール系酸化防止剤が好ましい。
該チオエーテル構造を1個以上有するフェノール系酸化防止剤として、具体的には、2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス[(オクチルチオ)メチル]−オルト−クレゾールなどが挙げられる。
中でも、2,4−ビス[(オクチルチオ)メチル]−オルト−クレゾールが好ましい。
酸化防止剤の添加量は、ビニル・シス−ポリブタジエンに対して0.01〜1.0質量%、好ましくは0.01〜0.5質量%である。
上記本発明のビニル・シス−ポリブタジエン組成物の製造方法においては、生成したビニル・シス−ポリブタジエン組成物を分離取得した残余の、未反応の1,3−ブタジエン、炭化水素系溶媒及び二硫化炭素などを含有する重合反応混合物母液から、通常、蒸留により1,3−ブタジエン、炭化水素系溶媒を分離し、また、二硫化炭素の吸着分離処理、あるいは二硫化炭素付加物の分離処理によって二硫化炭素を分離除去し、二硫化炭素を実質的に含有しない1,3−ブタジエンと炭化水素系溶媒とを回収する。また、上記重合反応混合物母液から、蒸留によって3成分を回収して、この蒸留物から上記の吸着分離あるいは二硫化炭素付着物分離処理によって二硫化炭素を分離除去することによっても、二硫化炭素を実質的に含有しない1,3−ブタジエンと炭化水素系溶媒とを回収することもできる。前記のようにして回収された二硫化炭素と炭化水素系溶媒とは新たに補充した1,3−ブタジエンを混合して再使用することができる。
上記ビニル・シス−ポリブタジエン組成物の製造方法によれば、触媒成分の操作性に優れ、高い触媒効率で工業的に有利に本発明のビニル・シス−ポリブタジエン組成物を連続的に長時間製造することができる。特に、重合槽内の内壁や攪拌翼、その他攪拌が緩慢な部分に付着することもなく、高い転化率で工業的に有利に連続製造できる。
以下、実施例及び比較例を示して、本発明について具体的に説明するが、これらは本発明の目的を限定するものではない。実施例及び比較例において、ビニル・シス−ポリブタジエン組成物の素ゴムの物性、及び配合物の物性と加硫物の物性は以下のようにして測定した。
(1)1,2ポリブタジエン短繊維結晶含有量;2gのビニル・シス−ポリブタジエン組成物を200mlのn−ヘキサンにて4時間ソックスレー抽出器によって沸騰抽出した不溶分(抽出残部)を質量%で示した。該沸騰n-ヘキサン不溶分がシンジオタクチック-1,2-ポリブタジエン短繊維結晶である。
(2)1,2ポリブタジエン短繊維結晶の融点;沸騰n−ヘキサン抽出残部を示差走査熱量計(DSC)による吸熱曲線のピーク温度により決定した。
(3)1,2ポリブタジエン短繊維結晶のηsp/c;分子量の目安として、沸騰n−ヘキサン抽出残部の0.20g/dlのテトラリン溶液から135℃で還元粘度を測定した。
(4)短繊維結晶形態及び短繊維結晶数;ビニル・シス−ポリブタジエン組成物を一塩化硫黄と二硫化炭素で加硫し、加硫物を超薄切片で切り出して四塩化オスミウム蒸気でビニル・シスポリブタジエンのゴム分の二重結合を染色して、透過型電子顕微鏡で観察して求めた。短繊維結晶数は、透過型電子顕微鏡より求めた400μ当りの長軸長さ0.2μ以下の数で表す。
(5)ビニル・シス−ポリブタジエン組成物中のゴム分(沸騰n−ヘキサン可溶分)のミクロ構造;赤外吸収スペクトル分析によって行った。シス740cm-1、トランス967cm-1、ビニル910cm-1の吸収強度比からミクロ構造を算出した。
(6)ビニル・シス−ポリブタジエン組成物中のゴム分のトルエン溶液粘度;25℃における5質量%トルエン溶液の粘度を測定してセンチポイズ(cp)で示した。
(7)ビニル・シス−ポリブタジエン組成物中のゴム分の分子量(Mw);沸騰n-ヘキサン可溶分のテトラヒドロフラン溶液にてゲル浸透クロマトグラフィー(GPC、トーソー社HLC-802A)により、40℃標準ポリスチレンを使用した検量線より重量平均分子量(Mw)を求めた。
(8)ビニル・シス−ポリブタジエン組成物中のゴム分の[η];沸騰n−ヘキサン可溶分を乾燥採取し、トルエン溶液にて30℃の温度で測定した。
(9)ムーニー粘度;JIS K6300に準じて100℃にて測定した値である。
(10)ポリイソプレンのグラフト率:沸騰n−ヘキサン不溶分中のシンジオタクチック-1,2-ポリブタジエン(SPB)含有量とポリイソプレン(IR)含有量の比を赤外吸収スペクトル分析(SPB及びIR、それぞれ906cm-1及び1375cm-1の吸光度)より算出し、グラフト率を求めた。
(11)引張り弾性率(M100);JIS K6301に従い、100%伸張時の弾性率を測定した。指数の大きい方が弾性率が高く、優れる。
(12)スウェル:加工性測定装置(モンサント社、MPT)を用いて配合物の押出加工性の目安として、100℃、100sec-1 のせん断速度で押出し時の配合物の径とダイオリフィス径(L/D=1.5mm/1.5mm)の比を測定して求めた。指数の小さい方が加工性に優れる。
(13)発熱特性:グッドリッチフレクソメーターを用い、ASTMD623に従い、歪0.175インチ、荷重5.5ポンド、100℃35分の条件で測定した。指数の小さい方が発熱が少なく、優れる。
(実施例1)
窒素ガスで置換した内容30Lの攪拌機付ステンレス製反応槽中に、不飽和高分子物質であるポリイソプレン(IR:Mw=97.7×104、シス構造98
%)67gを加え、脱水シクロヘキサン/nーヘキサン(50/50)18kg、1.3−ブタジエン1.6kgを添加して1時間攪拌、溶解させた後、水48mmol、ジエチルアルミニウムクロライド84mmol、1.5−シクロオクタジエン70mmol及びコバルトオクトエート4mmolを添加、50℃で30分間攪拌し、シス重合を行った。シス重合後、重合液にトリエチルアルミニウム90mmol及びニ硫化炭素50mmol、更に1,1'−ジ−(Tert−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(IRに対して0.1質量%)を加え、50℃で更に60分間攪拌し、1,2重合を行った。重合終了後、重合生成液を4,6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾール1質量%を含むエタノール/シクロヘキサン混合溶液(ポリマー中に0.1質量%含まれる様に調整)を加えた後、60℃で真空乾燥した。この様にして得られたビニル・シスポリブタジエンゴムの収率は80%であった。その後、このビニル・シスポリブタジエンゴムの一部を沸騰nーヘキサンで処理、不溶分と可溶分を分離乾燥した。
得られた沸騰n−ヘキサン可溶分ポリマー(マリックスポリブタジエンゴム)のMLは31、Tcpは57でTcp/MLの関係は約1.8、ミクロ構造は1,2(ビニル)構造1.3%、トランス−1,4構造1.2%、シス−1,4構造97.5%であった。また、ポリスチレン換算質量平均分子量は40×104、[η]は1.7であった。一方、沸騰n−ヘキサン不溶分ポリマー(シンジオタクチック-1,2-ポリブタジエン)のηsp/c=1.5であり、IRのグラフト反応性を示すグラフト率は42%であった。また、ビニル・シスポリブタジエンゴムに含まれる短繊維結晶は均一性が高く分散し、長軸長さ0.2μm以下の短繊維結晶の数は100個以上で、アスペクト比は10以下、融点は202℃であった。
結果をまとめて表1及び表2に示した。
(実施例2〜10)
表1に示した条件以外は、実施例1と同様に行った。表2に結果を示す。
(比較例1〜
表3に示した条件以外は、実施例1と同様に行った。表4に結果を示す。
得られたゴム組成物の配合物及び加硫物の物性を表5に示す。









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Claims (15)

  1. ポリブタジエンゴムのマトリックス中に、シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン重合体が微細化した短繊維結晶状態で分散しており、シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン重合体の短繊維結晶にグラフト反応によりポリイソプレン重合体が付加し、さらにペルオキシケタール類、過酸化ジアルキル類、過酸化ジアシル類、過酸エステル類、ヒドロ過酸化物類またはケトンペルオキシド類の有機過酸化物を添加することを特徴とするビニル・シス-ポリブタジエンの製造方法。
  2. シス−1,4重合する工程、引き続き、1,2重合する工程から請求項1に記載のビニル・シス-ポリブタジエンの製造方法において、シス−1,4重合する工程の後かつ1,2重合する工程の前にペルオキシケタール類、過酸化ジアルキル類、過酸化ジアシル類、過酸エステル類、ヒドロ過酸化物類またはケトンペルオキシド類の有機過酸化物を添加することを特徴とする請求項1に記載のビニル・シス-ポリブタジエンの製造方法。
  3. ポリイソプレン重合体をシス−1,4重合する工程の前または1,2重合する工程の前に添加することを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載のビニル・シス-ポリブタジエンの製造方法。
  4. 該有機過酸化物を、添加ポリイソプレン重合体に対して、0.001質量%〜5質量%の範囲で添加することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のビニル・シス-ポリブタジエンの製造方法。
  5. 該有機過酸化物の分子量が500以下の範囲であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のビニル・シス-ポリブタジエンの製造方法。
  6. 該ポリイソプレン重合体が合成ポリイソプレン、天然ゴム、官能基で主鎖及び/または側鎖が変性された変性ポリイソプレンであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のビニル・シス-ポリブタジエンの製造方法。
  7. 該ポリイソプレン重合体のムーニー粘度ML(ML1+4,100℃)が10〜150の範囲であり、ポリイソプレン重合体の含有量が0.01質量%〜50質量%であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のビニル・シス-ポリブタジエンの製造方法。
  8. 該ポリイソプレン重合体のシス構造体含有量が90%以上であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のビニル・シス-ポリブタジエンの製造方法。
  9. 該ポリイソプレン重合体のポリスチレン換算で求めた重量平均分子量が30万〜200万の範囲であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のビニル・シス-ポリブタジエンの製造方法。
  10. シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン重合体の含有量が1質量%〜25質量%であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のビニル・シス-ポリブタジエンの製造方法。
  11. 該シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン重合体が融点170℃〜230℃の結晶性重合体であり、ηsp/cが1.0〜5.0であることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載のビニル・シス-ポリブタジエンの製造方法。
  12. 該シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン重合体の平均の短繊維結晶の長軸長さが0.2μm以下に微細化した状態で該マトリックスポリブタジエンに分散していることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載のビニル・シス-ポリブタジエンの製造方法。
  13. 該マトリックスポリブタジエンのシス構造体含有量が80%以上であることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載のビニル・シス-ポリブタジエンの製造方法。
  14. 該マトリックスポリブタジエンのポリスチレン換算で求めた重量平均分子量が30万〜80万の範囲であり、固有粘度([η])が1.0〜5.0であることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載のビニル・シス-ポリブタジエンの製造方法。
  15. 該マトリックスポリブタジエンのムーニー粘度ML(ML1+4,100℃)が10〜50であり、25℃における5質量%トルエン溶液の粘度であるT−cpが10〜150であり、更にT−cp/MLが1〜10であることを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載のビニル・シス-ポリブタジエンの製造方法。
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