JP4208037B2 - ベルト用ゴム組成物及びゴムベルト - Google Patents

ベルト用ゴム組成物及びゴムベルト Download PDF

Info

Publication number
JP4208037B2
JP4208037B2 JP2008530257A JP2008530257A JP4208037B2 JP 4208037 B2 JP4208037 B2 JP 4208037B2 JP 2008530257 A JP2008530257 A JP 2008530257A JP 2008530257 A JP2008530257 A JP 2008530257A JP 4208037 B2 JP4208037 B2 JP 4208037B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rubber
polybutadiene
cis
mass
polymerization
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008530257A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2008105415A1 (ja
Inventor
尚美 岡本
和田  隆
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ube Industries Ltd filed Critical Ube Industries Ltd
Application granted granted Critical
Publication of JP4208037B2 publication Critical patent/JP4208037B2/ja
Publication of JPWO2008105415A1 publication Critical patent/JPWO2008105415A1/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L9/00Compositions of homopolymers or copolymers of conjugated diene hydrocarbons
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L21/00Compositions of unspecified rubbers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K2201/00Specific properties of additives
    • C08K2201/016Additives defined by their aspect ratio
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K3/00Use of inorganic substances as compounding ingredients
    • C08K3/01Use of inorganic substances as compounding ingredients characterized by their specific function
    • C08K3/013Fillers, pigments or reinforcing additives
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K7/00Use of ingredients characterised by shape
    • C08K7/02Fibres or whiskers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L2205/00Polymer mixtures characterised by other features
    • C08L2205/02Polymer mixtures characterised by other features containing two or more polymers of the same C08L -group
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L2205/00Polymer mixtures characterised by other features
    • C08L2205/03Polymer mixtures characterised by other features containing three or more polymers in a blend
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L2205/00Polymer mixtures characterised by other features
    • C08L2205/14Polymer mixtures characterised by other features containing polymeric additives characterised by shape
    • C08L2205/16Fibres; Fibrils

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Belt Conveyors (AREA)

Description

本発明は、軽量で、エネルギーロスが小さく、耐屈曲亀裂成長性や低発熱性等の耐久性に優れ、加工性・基本特性・耐久性・省エネ特性等の各物性バランスが良好である工業用ゴムベルトに好適なベルト用ゴム組成物及びゴムベルトに関する。
一般に工業用ゴムベルトは、動力を伝達する伝導ベルトと物を運搬するコンベヤベルトに大別され、ゴム素材としては、例えば、天然ゴム、ポリブタジエンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、クロロプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、ニトリルゴム、水素化ニトリルゴムなどが用いられている。
ゴムベルトに用いられるゴム組成物は、引張強度の大きいこと、適度な硬度で柔軟性や弾性を持ち屈曲性が大きいこと、耐衝撃性が大きいことなどが要求され、さらに、省エネルギ−化や軽量化も求められている。これらの要求を満たすため、無機補強剤や短繊維等での補強が提案されている。短繊維での補強を図るものとしては、例えば特許文献1に、天然ゴムと結晶性シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン樹脂を含むブタジエンゴム(ビニル・シス−ポリブタジエンゴムともいう)とを配合することにより、高破断強度、耐摩耗性等の基本物性を維持しつつ、コンベヤベルトにしたときの消費電力が低減されたコンベヤベルト用ゴム組成物が開示されている。
特開2004−346220号公報
しかしながら硬度や引張応力、破断強度、耐摩耗性等を大きくするため、カーボンブラック等の無機補強剤を増量すると、動的発熱が大きくなってしまい、さらに、配合物の比重が大きくなるため軽量化にふさわしくないという問題がある。一方、特許文献1に記載のゴム組成物では、マトリックス成分であるブタジエンゴム中への1,2−ポリブタジエン短繊維結晶の極微細分散が十分でないため、加工性、引張応力、引張強さ及び耐屈曲亀裂成長性などの点で必ずしも十分な効果を得られないという問題がある。
そこで、上記の課題を解決するため、本発明は、軽量で、エネルギーロスが小さく、耐屈曲亀裂成長性や低発熱性等の耐久性に優れ、加工性・基本特性・耐久性・省エネ特性等の各物性バランスが良好である工業用ゴムベルトに好適なベルト用ゴム組成物及びゴムベルトを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、所定のビニル・シス−ポリブタジエンゴムにゴム補強剤としてカーボンブラック及びシリカを配合し、補強剤におけるシリカの配合量を70質量%以下とすることによって、エネルギーロスが小さく、耐屈曲亀裂成長性等の耐久性に優れた工業用ゴムベルトを提供できることを見出した。すなわち、本発明は、結晶繊維の繊維長の平均が200nm以下であり、アスペクト比の平均が10以下、及び繊維長200nm以下の結晶繊維数が25μm当たり90以上であり、かつ融点が170℃以上である特定のシンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン結晶繊維(b)1〜30質量%、及びシス−ポリブタジエンゴム(a)99〜70質量%のビニル・シス−ポリブタジエンゴム(A)90〜5質量%と、(A)以外のジエン系ゴム(B)10〜95質量%とからなるゴム成分(A)+(B)100質量部に対しゴム補強剤(C)20〜70質量部を配合してなり、前記ゴム補強剤(C)が少なくともカーボンブラック及びシリカを含み、ゴム補強剤中におけるシリカの配合量が70質量%以下であることを特徴とすることを特徴とするベルト用ゴム組成物である。また、本発明に係るゴムベルトは、ベルト用ゴム組成物をゴム基材として用いる。
本発明によれば、エネルギーロスが小さく、耐屈曲亀裂成長性等の耐久性に優れ、加工性・基本特性・耐久性・省エネ特性等の各物性バランスが良好である工業用ゴムベルトに好適なベルト用ゴム組成物及びゴムベルトを提供することができる。
本発明に係るベルト用ゴム組成物をなすビニル・シス−ポリブタジエンゴム(A)は、一般に次のような構成となっている。即ち、融点が170℃以上であるシンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン(以下、「1,2−ポリブタジエン」とする)結晶繊維(b)1〜30質量%、及びシス−ポリブタジエンゴム(a)99〜70質量%からなる。
上記1,2−ポリブタジエンの結晶繊維(b)としては、結晶繊維の繊維長の平均が200nm以下、好ましくは150nm以下であり、また、平均のアスペクト比が10以下、好ましくは4以下であり、繊維長200nm以下の結晶繊維数が25μm当たり90以上、好ましくは100以上であり、かつ融点が170℃以上、好ましくは190〜220℃である。
本発明に係るベルト用ゴム組成物を構成するビニル・シス−ポリブタジエンゴム(A)は、マトリックス成分である上記シス−ポリブタジエンゴム(a)中に、繰り返し単位当たり少なくとも1個の不飽和二重結合を有する不飽和高分子物質(c)が1,2−ポリブタジエン結晶繊維(b)に吸着した状態で分散していることが好ましい。ビニル・シス−ポリブタジエンゴム(A)の沸騰n−ヘキサン不溶分は、1,2−ポリブタジエン結晶繊維(b)と不飽和高分子物質(c)の一部又は全部であり、赤外吸収スペクトル分析により1,2−ポリブタジエン結晶繊維への不飽和高分子物質(c)の吸着割合(グラフト率)が算出できる。1,2−ポリブタジエン結晶繊維(b)への不飽和高分子物質(c)の吸着割合(グラフト率)は5〜200質量%、好ましくは10〜120質量%、特に好ましくは20〜90質量%である。この範囲内であることは、シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン結晶繊維(b)分散性を向上させて、ビニル・シス−ポリブタジエンゴムに生じうる諸物性の低下を抑制する効果があるので好ましい。なお、沸騰n−ヘキサン不溶分は、2gのビニル・シスポリブタジエンゴム(A)を200mlのn−ヘキサンにて4時間ソックスレー法によって沸騰抽出した抽出残部を質量%で示した値である。
上記シス−ポリブタジエンゴム(a)は、高シス−1,4−ポリブタジエンそのもの及び高シス−1,4構造を主要な構造とするポリブタジエンの少なくとも1以上を主成分とするものである。また、シス−ポリブタジエンゴムは、以下の特性を有することが望ましい。即ち、シス−1,4構造含有率が一般に90mol%以上、好ましくは95mol%以上であり、ムーニー粘度(ML1+4,100℃。以下、「ML」という。)が10〜130、好ましくは15〜80であり、トルエン溶液粘度(以下、「T−cp」という。)が10〜200cp、好ましくは10〜150cpであり、実質的にゲル分を含有しないことが望ましい。
前記ビニル・シス−ポリブタジエンゴムにおいて、上記1,2−ポリブタジエン結晶繊維(b)と上記シス−ポリブタジエンゴム(a)の割合は、シス−ポリブタジエンゴム(a)99〜70質量%に対して1,2−ポリブタジエン結晶繊維(b)が1〜30質量%である。1,2−ポリブタジエン結晶繊維(b)の割合が上記を超える場合、シス−ポリブタジエンゴム(a)中の1,2−ポリブタジエン結晶繊維(b)の短繊維結晶が大きくなりやすく、その分散性が悪くなるので好ましくない。また、1,2−ポリブタジエン結晶繊維(b)の割合が上記未満の場合、1,2−ポリブタジエン結晶繊維(b)による補強性が低下し、特長となる加工性、引張応力、引張強さ及び耐屈曲亀裂成長性などの優れた特性が発現し難くなるので好ましくない。上記不飽和高分子物質(c)の割合は、ビニル・シス−ポリブタジエンゴム(A)の0.1〜30質量%、好ましくは1〜20質量%である。この範囲内であることは、1,2−ポリブタジエン結晶繊維(b)の分散性を向上させて、ビニル・シス−ポリブタジエンゴムに生じうる諸物性の低下を抑制する効果があるので好ましい。
前記ビニル・シス−ポリブタジエンゴムは、例えば以下の製造方法により好適に製造される。
前記ビニル・シス−ポリブタジエンゴム(A)の製造においては、一般に炭化水素系溶媒を用いて1,3−ブタジエンの重合を行う。この炭化水素系溶媒としては、溶解度パラメーター(以下、「SP値」という。)が9.0以下である炭化水素系溶媒が好ましく、更に好ましくは8.5以下の炭化水素系溶媒である。SP値が9.0以下である炭化水素系溶媒としては、例えば、脂肪族炭化水素又は脂環族炭化水素であるn−ヘキサン(SP値:7.2)、n−ペンタン(SP値:7.0)、n−オクタン(SP値:7.5)、シクロヘキサン(SP値:8.1)、及びn−ブタン(SP値:6.6)などが挙げられる。中でも、シクロヘキサンなどが好ましく用いられる。
これらの溶媒のSP値は、ゴム工業便覧(第四版、社団法人日本ゴム協会、平成6年1月20日発行、721頁)などの文献で公知である。
SP値が9.0よりも小さい溶媒を使用することで、マトリックス成分であるシス−ポリブタジエンゴム中への1,2−ポリブタジエン短繊維結晶の分散性が向上し、その結果得られるビニル・シス−ポリブタジエンゴムは、加工性、引張応力、引張強さ及び耐屈曲亀裂成長性などの優れた特性を発現することができる。
前記ビニル・シス−ポリブタジエンゴム(A)の製造においては、まず、1,3−ブタジエンと上記炭化水素系溶媒とを混合し、次いで、得られた溶液中の水分の濃度を調節する。水分は、前記溶液中の、シス−1,4重合触媒として用いられる後記有機アルミニウム化合物1モル当たり、好ましくは0.1〜1.0モル、特に好ましくは0.2〜1.0モルの範囲である。この範囲では、充分な触媒活性が得られ、好適なシス−1,4構造含有率及び分子量が得られる。さらに、重合時のゲルの発生が抑制されるため重合槽などへのゲルの付着を防ぐことができ、連続重合時間を延ばすことができるので好ましい。水分の濃度を調節する方法は、公知の方法が適用できる。多孔質濾過材を通して添加・分散させる方法(特開平4−85304号公報)も有効である。
水分の濃度を調節して得られた上記溶液には、シス−1,4重合触媒の一つとして、有機アルミニウム化合物を添加する。有機アルミニウム化合物としては、一般式AlRn3-nで表される化合物が好ましく用いられる。その具体例として、ジエチルアルミニウムモノクロライド、ジエチルアルミニウムモノブロマイド、ジイソブチルアルミニウムモノクロライド、ジシクロヘキシルアルミニウムモノクロライド、ジフェニルアルミニウムモノクロライド、及びジエチルアルミニウムセスキクロライドなどが好適である。有機アルミニウム化合物の使用量としては、1,3−ブタジエンの全量1モル当たり0.1ミリモル以上が好ましく、0.5〜50ミリモルであることがより好ましい。
次いで、有機アルミニウム化合物を添加した混合溶液に、シス−1,4重合触媒として、可溶性コバルト化合物を添加して、1,3−ブタジエンをシス−1,4重合する。可溶性コバルト化合物としては、用いる炭化水素系溶媒又は液体1,3−ブタジエンに可溶なものであるか、又は、均一に分散できる、例えばコバルト(II)アセチルアセトナート、コバルト(III)アセチルアセトナートなどコバルトのβ−ジケトン錯体、コバルトアセト酢酸エチルエステル錯体などコバルトのβ−ケト酸エステル錯体、コバルトオクトエート、コバルトナフテネート、コバルトベンゾエートなど炭素数6以上の有機カルボン酸コバルト塩、塩化コバルトピリジン錯体、塩化コバルトエチルアルコール錯体などのハロゲン化コバルト錯体などが好適である。可溶性コバルト化合物の使用量は、1,3−ブタジエンの1モル当たり0.001ミリモル以上が好ましく、0.005ミリモル以上であることがより好ましい。また、可溶性コバルト化合物に対する有機アルミニウムクロライドのモル比(Al/Co)は10以上であり、特に50以上であることが好ましい。また、可溶性コバルト化合物以外にも、ニッケルの有機カルボン酸塩、ニッケルの有機錯塩、有機リチウム化合物、ネオジウムの有機カルボン酸塩、及びネオジウムの有機錯塩を使用することも可能である。
シス−1,4重合の温度は、0℃を超えて100℃以下、好ましくは10〜100℃、更に好ましくは20〜100℃までの範囲である。重合時間(平均滞留時間)は、10分〜2時間の範囲が好ましい。シス−1,4重合後のポリマー濃度が5〜26質量%となるように、シス−1,4重合を行うことが好ましい。重合槽は、1槽又は2槽以上の槽を連結して行われる。重合は、重合槽(重合器)内にて溶液を攪拌混合して行う。重合に用いる重合槽としては、高粘度液攪拌装置付きの重合槽、例えば特公昭40−2645号公報に記載された装置を用いることができる。
前記ビニル・シス−ポリブタジエンゴムの製造において、シス−1,4重合時に、公知の分子量調節剤、例えばシクロオクタジエン、アレン、メチルアレン(1,2−ブタジエン)などの非共役ジエン類、又はエチレン、プロピレン、ブテン−1などのα−オレフィン類を使用することができる。また、重合時のゲルの生成を更に抑制するために、公知のゲル化防止剤を使用することができる。また、重合生成物のシス−1,4構造含有率は、80mol%以上、好ましくは90mol%以上で、ムーニー粘度は、10〜130、好ましくは15〜80であり、実質的にゲル分を含有しないようにする。
上記の如くして得られたシス−1,4重合反応混合物に、シンジオタクチック−1,2重合(以下、「1,2重合」という。)触媒として、少なくとも一般式AlRで表せる有機アルミニウム化合物及び、必要に応じて上記の可溶性コバルト化合物及び二硫化炭素を添加して、これらの存在下、1,3−ブタジエンを1,2重合させて、ビニル・シス−ポリブタジエンゴムを製造する。この際、前記重合反応混合物に1,3−ブタジエンを添加してもよいし、添加せずに未反応の1,3−ブタジエンを反応させてもよい。一般式AlRで表せる有機アルミニウム化合物としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリn−ヘキシルアルミニウム、及びトリフェニルアルミニウムなどを好適に挙げることができる。有機アルミニウム化合物は、1,3−ブタジエン1モル当たり0.1ミリモル以上、特に0.5〜50ミリモル以上が好ましい。二硫化炭素は、特に限定されないが、水分を含まないものであることが好ましい。二硫化炭素の濃度は、20ミリモル/L以下、特に好ましくは0.01〜10ミリモル/Lである。二硫化炭素の代替として、公知のイソチオシアン酸フェニルやキサントゲン酸化合物を使用してもよい。
1,2重合の温度は、−5〜100℃、好ましくは−5〜70℃、更に好ましくは0〜50℃の温度範囲である。1,2重合を行う際の重合系には、前記のシス−1,4重合反応混合物100質量部当たり1〜50質量部、好ましくは1〜20質量部の1,3−ブタジエンを添加することにより、1,2重合時の1,2−ポリブタジエンの収量を増大させることができる。重合時間(平均滞留時間)は、10分〜2時間の範囲が好ましい。1,2重合後のポリマー濃度が9〜29質量%となるように、1,2重合を行うことが好ましい。重合槽は、1槽又は2槽以上の槽を連結して行われる。重合は、重合槽(重合器)内にて重合溶液を攪拌混合して行う。1,2重合に用いる重合槽としては、1,2重合中に更に高粘度となりポリマーが付着しやすいので、高粘度液攪拌装置付きの重合槽、例えば特公昭40−2645号公報に記載された装置を用いることができる。
上記のようにシス−1,4重合、次いで1,2重合を行ってビニル・シス−ポリブタジエンゴムを製造するにあたり、繰り返し単位当たり少なくとも1個の不飽和二重結合を有する不飽和高分子物質(c)を、ビニル・シス−ポリブタジエンゴムの製造系内に添加する工程を含むことが好ましい。ビニル・シス−ポリブタジエンゴム製造後、例えば配合時に、前記不飽和高分子物質を添加しても本願発明の効果は得られない。前記不飽和高分子物質の製造系内への添加は、前記シス−1,4重合を行う前から、前記1,2重合を行う際までの間の任意の時点で重合反応混合物中に添加することが好ましく、シス−1,4重合の前及び/又は後に添加するのがさらに好ましく、前記1,2重合を行うときに添加することがより好ましい。
前記不飽和高分子物質(c)としては、ポリイソプレン、融点170℃未満の結晶性ポリブタジエン、液状ポリブタジエン、及びそれらの誘導体から選ばれた少なくとも1種であることが好ましい。
ポリイソプレンとしては、通常の合成ポリイソプレン(シス構造90mol%以上のシス−1,4−ポリイソプレン等)、液状ポリイソプレン、トランス−ポリイソプレン、及びその他の変性ポリイソプレン等が挙げられる。
融点170℃未満の結晶性ポリブタジエンは、好ましくは融点0〜150℃の結晶性ポリブタジエンであり、例えば、低融点1,2−ポリブタジエン、トランス−ポリブタジエン等が挙げられる。
液状ポリブタジエンとしては、固有粘度[η]=1以下の極低分子のポリブタジエン等があげられる。ここで、固有粘度[η]は、試料ゴム0.1gとトルエン100mlを三角フラスコに入れて30℃で完全溶解させ、その後、30℃に維持された恒温水槽中で、キャノンフェンスケ動粘度計に上記溶液10mlを入れ、溶液の落下時間(T)を測定し、下記式により求めた値とする。
ηsp=T/T−1(T:トルエンだけの落下時間)
ηsp/c=[η]+k’[η]2
(ηsp:比粘度、k’:ハギンズ定数(0.37)、c:試料濃度(g/ml))
また、これらの誘導体としては、たとえば、イソプレン・イソブチレン共重合体、イソプレン・スチレン共重合体、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体、液状エポキシ化ポリブタジエン、及び液状カルボキシル変性ポリブタジエン等、並びにこれら誘導体の水添物等が挙げられる。
上記の各不飽和高分子物質のうち、イソプレン、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体、及び融点70〜110℃の1,2−ポリブタジエンが好ましく用いられる。また、上記の各不飽和高分子物質は、単独で用いることも、2種以上を混合して用いることもできる。
上記のように不飽和高分子物質(c)を添加すると、得られるビニル・シス−ポリブタジエンゴム(A)において、不飽和高分子物質(c)の相溶効果により、融点が170℃以上の1,2−ポリブタジエンの、マトリックス成分であるシス−ポリブタジエンゴム中への分散性が著しく向上する。その結果得られるビニル・シス−ポリブタジエンゴムは、加工性、引張応力、引張強さ及び耐屈曲亀裂成長性などの物性に優れたものとなる。
上記不飽和高分子物質の添加量は、得られるビニル・シス−ポリブタジエンゴム(A)に対して0.1〜30質量%の範囲であることが好ましく、1〜20質量%の範囲であることが更に好ましい。また、いずれの時点で添加する場合でも、添加後10分〜3時間攪拌することが好ましく、10分〜30分間攪拌することが更に好ましい。
また、ビニル・シス−ポリブタジエンゴムを製造するにあたり、1個以上の酸素結合を含有する有機化合物及び高分子化合物の少なくとも1以上を添加することができる。これらの化合物は、エーテル基、エポキシ基、カルボキシル基、エステル基、水酸基、又はカルボニル基を含有する化合物であることが好ましい。具体的化合物として、例えば、酸無水物、脂肪族アルコール、芳香族アルコール、脂肪族エーテル・芳香族エーテル、脂肪族カルボン酸・芳香族カルボン酸・不飽和カルボン酸、脂肪族カルボン酸エステル・芳香族カルボン酸エステル・不飽和カルボン酸エステル、フェノール樹脂、ナイロン樹脂、ポリウレタン、ポリエチレングリコール、エポキシ化ポリブタジエン、ポリエステル、エポキシ化スチレンブタジエン共重合体、及びポリアリールエーテルなどが挙げられる。
上記1個以上の酸素結合を含有する有機化合物及び高分子化合物の少なくとも1以上を重合系に添加することにより、ビニル・シス−ポリブタジエンゴムのマトリックス成分であるシス−ポリブタジエンと1,2−ポリブタジエン樹脂の界面親和性が変化し、結果として、1,2−ポリブタジエン樹脂の繊維結晶の単分散化及びビニル・シス−ポリブタジエンゴムの上記物性の向上に効果がある。
重合反応が所定の重合率に達した後、常法に従って公知の老化防止剤を添加することができる。老化防止剤としては、フェノール系の2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT)、リン系のトリノニルフェニルフォスファイト(TNP)、硫黄系の4.6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾール、及びジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート(TPL)などが挙げられる。これらを単独でも2種以上組み合わせて用いてもよく、老化防止剤の添加は、ビニル・シス−ポリブタジエンゴム100質量部に対して0.001〜5質量部である。次に、重合停止剤を重合系に加えて、重合反応を停止させる。その方法として、例えば、重合反応終了後、重合反応混合物を重合停止槽に供給し、この重合反応混合物にメタノール及びエタノールなどのアルコール、又は水などの極性溶媒を大量に投入する方法、並びに塩酸及び硫酸などの無機酸、酢酸及び安息香酸などの有機酸、又は塩化水素ガスを重合溶液に導入する方法などは、公知である。次いで、通常の方法に従い、生成したビニル・シス−ポリブタジエンゴムを分離回収し、洗浄、乾燥して目的のビニル・シス−ポリブタジエンゴムを取得する。
上記のビニル・シス−ポリブタジエンゴムの製造方法においては、生成したビニル・シス−ポリブタジエンゴムを分離取得した残余の、未反応の1,3−ブタジエン、炭化水素系溶媒及び二硫化炭素などを含有する重合反応混合物母液から、通常、蒸留により1,3−ブタジエン及び炭化水素系溶媒を分離し、また、二硫化炭素の吸着分離処理、あるいは二硫化炭素付加物の分離処理によって二硫化炭素を分離除去して、二硫化炭素を実質的に含有しない1,3−ブタジエン及び炭化水素系溶媒を回収する。また、前記重合反応混合物母液から、蒸留によって3成分を回収して、この蒸留物から上記の吸着分離あるいは二硫化炭素付着物分離処理によって二硫化炭素を分離除去することによっても、二硫化炭素を実質的に含有しない1,3−ブタジエン及び炭化水素系溶媒を回収することもできる。上記のようにして回収された二硫化炭素と炭化水素系溶媒とは、新たに補充した1,3−ブタジエンを混合して再使用することができる。
上記のビニル・シス−ポリブタジエンゴム(A)を製造する際、上記の方法により得られたシス−ポリブタジエンマトリックス中に1.2ポリブタジエン結晶繊維(b)が10〜60質量%、好ましくは20〜50質量%含有したビニル・シス−ポリブタジエン(e)溶液に、炭化水素系溶媒とシス−1,4構造含有率が80mol%以上であるシス−ポリブタジエン(f)溶液を溶液混合することによって、ビニル・シス−ポリブタジエンゴム(A)を製造することもできる。
なお、シス−ポリブタジエンの5質量%トルエン溶液粘度は、30〜250cp、好ましくは50〜200cp、より好ましくは100〜200cpである。
溶液混合するシス−ポリブタジエン(f)は、上記のシス−1,4重合触媒を添加して1,3−ブタジエンをシス−1,4重合する工程と同様にして得ることができる。
得られたシス−ポリブタジエン(f)は、シス−1,4構造含有率が80mol%以上、好ましくは90mol%以上、特に好ましくは95mol%以上であることが好ましい。また、ムーニー粘度は、10〜130、特に15〜80が好ましく、実質的にゲル分を含有せず、さらに、5質量%トルエン溶液粘度(Tcp)が、10〜250cp、好ましくは30〜200cpである。
ビニル・シス−ポリブタジエン(e)とシス−ポリブタジエン(f)とを溶液混合して得られるビニル・シス−ポリブタジエンゴム(A)における(e)と(f)の割合は(e):(f)=1:1〜9であることが好ましい。
上記のビニル・シス−ポリブタジエンゴム(A)の製造方法によれば、触媒成分の操作性に優れ、高い触媒効率で工業的に有利に、本発明に係るベルト用ゴム組成物をなすビニル・シス−ポリブタジエンゴムを連続的に長時間製造することができる。特に、重合槽内の内壁や攪拌翼、その他攪拌が緩慢な部分に重合溶液が付着することもなく、高い転化率で工業的に有利に連続製造できる。
上記の方法により得られたビニル・シス−ポリブタジエンゴム(A)は、一般に、融点が170℃以上である1,2−ポリブタジエン結晶繊維(b)1〜30質量%、シス−ポリブタジエンゴム(a)99〜70質量%からなる。また、前記シス−ポリブタジエンゴム(a)のミクロ構造は、80mol%以上がシス−1,4−ポリブタジエンであり、その残余がトランス−1,4−ポリブタジエン及びビニル−1,2−ポリブタジエンである。そして、前記融点が170℃以上である1,2−ポリブタジエン結晶繊維(b)は、融点が170〜220℃、結晶繊維の繊維長の平均が200nm以下、平均アスペクト比が10以下、及び繊維長200nm以下の結晶繊維数が25μm当たり90以上であるところの結晶繊維である。また、前記シス−ポリブタジエンゴム(a)のMLは、好ましくは10〜130、さらに好ましくは15〜80である。
さらに、本発明に係るベルト用ゴム組成物を構成するビニル・シス−ポリブタジエンゴム(A)は、以下の特性を有することが望ましい。
(イ)1.2ポリブタジエン結晶繊維(b)の分子量指標ηsp/cが0.5〜4の範囲にあること。
(ロ)シスーポリブタジエン(a)のミクロ構造中のシス構造含有量が90mol%以上であること。
(ハ)シスーポリブタジエン(a)のトルエン溶液粘度とムーニー粘度の関係がT−cp/ML≧1であること。
(ニ)シスーポリブタジエン(a)の固有粘度[η]の値が1.0〜5.0の範囲にあること。
上記のようにして製造したビニル・シス−ポリブタジエンゴムが加工性、引張応力、引張強さ及び耐屈曲亀裂成長性など優れた物性を発現するためには、ビニル・シス−ポリブタジエンゴム中に分散した1,2−ポリブタジエン結晶繊維は、シス−ポリブタジエンゴムのマトリックス中に微細な結晶として単分散化した形態で部分的に分散し、凝集構造を有する大きな1,2−ポリブタジエン結晶繊維と共存していることが好ましい。また、上記融点が170℃以上である1,2−ポリブタジエン結晶繊維に加えて、上記の不飽和高分子物質がシス−ポリブタジエンゴムのマトリックス中に分散していることが好ましい。この不飽和高分子物質は、シス−ポリブタジエンゴムのマトリックス中で、1,2−ポリブタジエン結晶繊維と高い親和性を有し、1,2−ポリブタジエン結晶繊維近傍に物理的、化学的に吸着した状態で分散していることが好ましい。上記のように、融点が170℃以上である1,2−ポリブタジエン結晶繊維と不飽和高分子物質とが共存してシス−ポリブタジエンゴムのマトリックス中に分散されることによって、上記の諸物性が優れたものとなり好ましい。
上記のようにして製造したビニル・シス−ポリブタジエンゴム(A)90〜5質量部に対して、(A)以外のジエン系ゴム(B)10〜95質量部を配合する。ジエン系ゴム(B)としては、天然ゴム及びポリイソプレンのうち少なくとも1種以上であることが好ましい。
本発明に係るベルト用ゴム組成物に配合されるゴム補強剤(C)としては、少なくともカーボンブラック及びシリカが含まれており、その他に各種のホワイトカーボン、活性化炭酸カルシウム、超微粒子珪酸マグネシウム等などを含めても良い。特に好ましいカーボンブラックは、粒子径が90nm以下、ジブチルフタレート(DBP)吸油量が70ml/100g以上のカーボンブラックであり、例えば、FEF、FF、GPF、SAF、ISAF、SRF、HAF等が用いられる。
本発明に係るベルト用ゴム組成物において、上記ゴム補強剤(C)の配合量は、上記ビニル・シス−ポリブタジエンゴム(A)及びジエン系ゴム(B)からなるゴム成分100質量部に対して20〜70質量部、好ましくは30〜60質量部である。また、ゴム補強剤中におけるシリカの配合量が、70質量%以下であることが好ましく、5〜65であることがさらに好ましく、10〜63であることが特に好ましい。シリカの配合量を増やせば、エネルギーロスを小さくできるが、シリカの量が70質量%を越えると、耐屈曲亀裂成長性等の耐久性が劣ってしまう。
本発明に係るベルト用ゴム組成物において、エネルギーロスは、下記数2に示すΔHを指標とすることができる。すなわち、ΔHが小さいとエネルギーロスが少ないと判断でき、ΔHが0.1以下であることが好ましく、0.08以下であることがさらに好ましい。
Figure 0004208037
本発明に係るベルト用ゴム組成物は、上記各成分を通常行われているバンバリー、オープンロール、ニーダー、二軸混練り機などを用いて混練りすることで得られる。
本発明に係るベルト用ゴム組成物には、必要に応じて、加硫剤、加硫助剤、老化防止剤、充填剤、プロセスオイル、亜鉛華、ステアリン酸など、通常ゴム業界で用いられる配合剤を混練してもよい。
加硫剤としては、公知の加硫剤、例えば硫黄、有機過酸化物、樹脂加硫剤、酸化マグネシウムなどの金属酸化物などが用いられる。
加硫助剤としては、公知の加硫助剤、例えばアルデヒド類、アンモニア類、アミン類、グアニジン類、チオウレア類、チアゾール類、チウラム類、ジチオカーバメイト類、キサンテート類などが用いられる。
老化防止剤としては、アミン・ケトン系、イミダゾール系、アミン系、フェノール系、硫黄系及び燐系などが挙げられる。
充填剤としては、炭酸カルシウム、塩基性炭酸マグネシウム、クレー、リサージュ、珪藻土等の無機充填剤、再生ゴム、粉末ゴム等の有機充填剤が挙げられる。
プロセスオイルは、アロマティック系、ナフテン系、パラフィン系のいずれを用いてもよい。
以下、実施例及び比較例を示して、本発明について具体的に説明する。実施例及び比較例において、ビニル・シス−ポリブタジエンゴムの素ゴムの物性、並びに得られたゴム組成物の配合物及び加硫物の物性は、以下のようにして測定した。なお、配合物及び加硫物の物性の評価は、比較例1を100とし、指数を算出して行なった。
[素ゴム物性]
ムーニー粘度(ML1+4,100℃)は、JIS−K6300に準拠し、100℃にて
予熱1分測定4分の値をムーニー粘度計(島津製作所製、SMV−202)により測定した。
固有粘度[η]は、試料ゴム0.1gとトルエン100mlを三角フラスコに入れて30℃で完全溶解させ、その後、30℃に維持された恒温水槽中で、キャノンフェンスケ動粘度計に上記溶液10mlを入れ、溶液の落下時間(T)を測定し、下記式により求めた値とする。
ηsp=T/T−1(T:トルエンだけの落下時間)
ηsp/c=[η]+k’[η]2
(ηsp:比粘度、k’:ハギンズ定数(0.37)、c:試料濃度(g/ml))
トルエン溶液粘度(T−cp)は、ポリマー2.28gをトルエン50mlに溶解した後
、標準液として粘度計校正用標準液(JIS−Z8809)を用い、キャノンフェンスケ粘度計No.400を使用して、25℃で測定した。
ミクロ構造は、赤外吸収スペクトル分析によって行った。シス740cm−1、トランス967cm−1、ビニル910cm−1の吸収強度比からミクロ構造を算出した。
ηsp/cは、1.2ポリブタジエン結晶繊維の分子量の目安として、0.20g/dlのo−ジクロロベンゼン溶液から135℃で還元粘度を測定した。
1.2ポリブタジエン結晶繊維の融点及び含有量は、示差走査熱量計(島津製作所製、DSC−50)を使用し、昇温速度10℃/minで吸熱曲線を求め、そのピーク温度を融点とし、吸熱量から含有量を算出した。
結晶繊維の平均繊維長、繊維長200nm以下の結晶繊維の数、及び結晶繊維の平均アスペクト比は、次のように求めた。ビニル・シス−ポリブタジエンゴムを一塩化硫黄と二硫化炭素の混合溶液中で加硫を行い、その加硫物からウルトラミクロトーム(ライカ社製)により超薄切片を切出した。その切片を透過型電子顕微鏡(日立製作所社製H−7100FA型)で観察し、5000倍の写真を撮影した。その写真を画像解析ソフト(Win ROOF(三谷商事社製))を使用して、25μm範囲で二値化を行い、結晶繊維の繊維長さ、アスペクト比、面積を求めた。次に、平均の繊維長さ、アスペクト比を、それぞれの結晶繊維の値に面積分率を乗じて平均し、結晶繊維の平均繊維長、及び結晶繊維の平均アスペクト比とした。結晶繊維の数は繊維長200nm以下の繊維数を1.2ポリブタジエン結晶繊維含有量1質量%当たりで計算して求めた。
[配合物物性]
ムーニー粘度(ML1+4,100℃)は、JIS−K6300に準拠し、100℃にて
予熱1分測定4分の値をムーニー粘度計(島津製作所製、SMV−202)により測定した。数値が小さいほど粘度が低く、流動性が良好なことを示す。
ダイ・スウェルは、配合物の寸法安定性の目安として、加工性測定装置(モンサント社製、MPT)を用いて、100℃、100sec−1のせん断速度で、押出時の配合物の断面積とダイオリフィス断面積(但し、L/D=1.5mm/1.5mm)の比を測定した。数値が小さいほど押出加工性が良好なことを示す。
[加硫物物性]
硬度は、JIS−K6253に規定されている測定法に従って測定した。
100%引張応力は、JIS−K6251に準拠して100%引張応力を測定した。数値が大きいほど引張応力が高いことを示す。
引張強度は、JIS−K6251に準拠して、破断時の引張強さを測定した。数値が大きいほど引張強度が高いことを示す。
引裂強度は、JIS−K6252に準拠して測定した。数値が大きいほど引裂応力が高いことを示す。
耐屈曲亀裂成長性は、JIS−K6260に準拠し、ディマーチャ屈曲試験機(上島製作所製)を用いて、試験片つかみ具の運動距離を20mmで10万回屈曲したときの亀裂長さを測定した。数値が小さいほど耐屈曲亀裂成長性が良好なことを示す。
[省エネ特性]
M25(MPa)は、JIS K 6251に記載の方法に準拠して、25%伸び時における引張応力を測定した(測定温度23℃)。
損失係数(tanδ)は、RPA2000(アルファテクノロジーズ社製)を使用して、60℃、10Hz、2%歪の条件で測定した。数値が小さいほどエネルギーロスが小さく、良好なことを示す。
比重の測定(SG)は、JIS K 6268に記載の方法に準拠して行った。
ΔHは、上記測定値から、上記数1により求めた。
ΔH(指数)は、比較例1で得られた組成物の各測定値(SG、tanδ、M25)を100とした場合の相対値で表した、SG(指数)、tanδ(指数)およびM25(指数)で規定する数2により求めた。
Figure 0004208037
製造例1(ビニル・シス−ポリブタジエンゴム:サンプルA−1の製造)
窒素ガスで置換した内容量5Lの撹拌機つきステンレス製反応槽中に、重合溶液3.5L(ブタジエン:30質量%、シクロヘキサン:70質量%)を入れ、水5.3mmol、ジエチルアルミニウムクロライド10.5mmol、二硫化炭素1.8mmol、シクロオクタジエン32mmol、及びコバルトオクトエート0.03mmolを加え、50℃で30分間撹拌し、シス−1,4重合を行った(a−1)。得られた重合生成液に、ポリイソプレン(IR)(ML=87、シス−1,4構造=98mol%)を10質量%(得られるビニル・シス−ポリブタジエンゴムに対する百分率)加え、50℃で1時間攪拌を行った。その後、ブタジエン560ml、水4.5mmol、トリエチルアルムニウムクロライド13.4mmol、及びコバルトオクトエート0.07mmolを加え、50℃で30分間撹拌し、1,2重合を行った(b−1)。これに老化防止剤として4,6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾールのメタノール溶液を加え、重合を停止した。その後、未反応のブタジエン及び2−ブテン類を蒸発除去し、105℃で60分間真空乾燥して、ビニル・シス−ポリブタジエンゴム(A−1)を得た。ビニル・シス−ポリブタジエンゴム(A−1)の沸騰n−ヘキサン不溶分は、1,2−ポリブタジエン結晶繊維(b)と不飽和高分子の一部又は全部であり、赤外吸収スペクトル分析により1,2−ポリブタジエンへの不飽和高分子の吸着割合(グラフト率)が算出できる。沸騰n−ヘキサン不溶分は、2gのビニル・シス−ポリブタジエンゴム(A−1)を200mlのn−ヘキサンにて4時間ソックスレー法によって沸騰抽出した抽出残部を質量%で示した値である(不飽和高分子物質添加系以外では、1,2−ポリブタジエン結晶繊維の含有量である)。得られたビニル・シス−ポリブタジエンゴム(A−1)の沸騰n−ヘキサン不溶分の赤外吸収スペクトル分析より算出した1,2−ポリブタジエンへのポリイソプレンの吸着割合(グラフト率)は、67質量%であった。
製造例2(ビニル・シス−ポリブタジエンゴム:サンプルA−2の製造)
炭化水素系溶媒としてシクロヘキサンをベンゼンに変更し、ポリイソプレン(不飽和高分子物質)を添加しなかったこと以外は、サンプルA−1の製造方法と同様にしてビニル・シス−ポリブタジエンゴム(A−2)を得た。
前記サンプルA−1〜A−2の物性を表1に示した。
Figure 0004208037
次に、上記サンプルA−1に、表2の配合表に示す天然ゴム、カーボンブラック及びシリカ並びに表4に示す加硫促進剤及び硫黄以外の配合剤を添加してバンバリーミキサーにより4分混練し、その後オープンロールを用いて加硫促進剤及び硫黄を配合し、実施例1〜8に係る配合物を得た。また、上記サンプルA−1及びA−2を実施例1〜8と同様にして表3配合量で配合し、比較例1〜6に係る配合物を得た。実施例1〜8及び比較例1〜6に係る配合物の物性を測定し、表2及び表3に示した。
Figure 0004208037
Figure 0004208037
Figure 0004208037
さらに、実施例1〜8及び比較例1〜6に係る配合物を150℃で30分間プレス加硫して、加硫物を得た。得られた加硫物の物性を測定し、表2及び表3に示し、ゴム補強剤の配合量が40質量部である実施例1乃至4、並びに比較例2乃至4のダイスウェル、耐屈曲亀裂成長及びΔHの関係を図2に示す。
表2及び表3の結果から、実施例1〜8に係る配合物及び加硫物は、比較例1〜6と比較して、押出加工性、引張応力、引張強度、引裂強度、耐屈曲亀裂成長性、損失係数、ΔHそれぞれについて物性が向上していることが分かる。また、図2からシリカの量を増やすとΔHの値が良くなるが、シリカの量が補強剤中の70質量%を越えると耐屈曲亀裂成長が悪くなることが分かる。
サンプルA−1(a)及びサンプルA−2(b)の5000倍電子顕微鏡写真を画像解析ソフト(Win ROOF,三谷商事社製)により二値化処理したものである。 ゴム補強剤の配合量が40質量部である実施例1乃至4、並びに比較例2乃至4のダイスウェル、耐屈曲亀裂成長及びΔHの関係を示すグラフである。

Claims (5)

  1. 結晶繊維の繊維長の平均が200nm以下であり、アスペクト比の平均が10以下、及び繊維長200nm以下の結晶繊維数が25μm当たり90以上であり、かつ融点が170℃以上である特定のシンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン結晶繊維(b)1〜30質量%、及びシス−ポリブタジエンゴム(a)99〜70質量%のビニル・シス−ポリブタジエンゴム(A)90〜5質量%と、(A)以外のジエン系ゴム(B)10〜95質量%とからなるゴム成分(A)+(B)100質量部に対しゴム補強剤(C)20〜70質量部を配合してなり、
    前記ゴム補強剤(C)が少なくともカーボンブラック及びシリカを含み、ゴム補強剤中におけるシリカの配合量が70質量%以下であることを特徴とすることを特徴とするベルト用ゴム組成物。
  2. 数1に示すΔHが、0.1以下であることを特徴とする請求項1記載のベルト用ゴム組成物。
    Figure 0004208037
  3. 該ビニル・シス−ポリブタジエンゴム(A)が下記(イ)乃至(ニ)の特性を有することを特徴とする請求項1又は2記載のベルト用ゴム組成物。
    (イ)1,2−ポリブタジエン結晶繊維(b)の分子量指標ηsp/cが0.5〜4の範囲にあること。
    (ロ)シス−ポリブタジエンゴム(a)のミクロ構造中のシス構造含有量が90mol%以上であること。
    (ハ)シス−ポリブタジエンゴム(a)のトルエン溶液粘度とムーニー粘度の関係がT−cp/ML≧1であること。
    (ニ)シス−ポリブタジエンゴム(a)の固有粘度[η]の値が1.0〜5.0の範囲にあること。
  4. (A)以外のジエン系ゴム(B)が、天然ゴム及びポリイソプレンの少なくとも1種以上であることを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載のベルト用ゴム組成物。
  5. 請求項1乃至4いずれか記載のベルト用ゴム組成物をゴム基材として用いることを特徴とするゴムベルト。
JP2008530257A 2007-02-27 2008-02-26 ベルト用ゴム組成物及びゴムベルト Expired - Fee Related JP4208037B2 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007047891 2007-02-27
JP2007047891 2007-02-27
JP2007207124 2007-08-08
JP2007207124 2007-08-08
PCT/JP2008/053314 WO2008105415A1 (ja) 2007-02-27 2008-02-26 ベルト用ゴム組成物及びゴムベルト

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP4208037B2 true JP4208037B2 (ja) 2009-01-14
JPWO2008105415A1 JPWO2008105415A1 (ja) 2010-06-03

Family

ID=39721246

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008530257A Expired - Fee Related JP4208037B2 (ja) 2007-02-27 2008-02-26 ベルト用ゴム組成物及びゴムベルト

Country Status (8)

Country Link
US (1) US7872066B2 (ja)
EP (1) EP2116569B1 (ja)
JP (1) JP4208037B2 (ja)
AT (1) ATE539115T1 (ja)
AU (1) AU2008220077B2 (ja)
MY (1) MY141985A (ja)
TW (1) TW200900469A (ja)
WO (1) WO2008105415A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014003052A1 (ja) * 2012-06-29 2014-01-03 Jsr株式会社 ゴム組成物、サイドウォールおよびタイヤ
JP2014224273A (ja) * 2014-09-08 2014-12-04 宇部興産株式会社 ビニル・シス−ポリブタジエンゴムの製造方法及びビニル・シス−ポリブタジエンゴム

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5487567B2 (ja) * 2008-06-24 2014-05-07 横浜ゴム株式会社 コンベヤベルト用ゴム組成物およびコンベヤベルト
WO2010123072A1 (ja) * 2009-04-24 2010-10-28 株式会社ブリヂストン ゴム組成物及び空気入りタイヤ
EP2692423B1 (en) * 2011-03-31 2020-01-15 National University Corporation Toyohashi University of Technology Device for producing composite particles
US8612782B2 (en) * 2011-03-31 2013-12-17 Intel Corporation System and method for determining multiple power levels of the sub-systems based on a detected available power and prestored power setting information of a plurality of different combinations of the sub-systems
JP6009921B2 (ja) * 2012-12-04 2016-10-19 住友ゴム工業株式会社 タイヤ用ゴム組成物、及び空気入りタイヤ
US10011428B2 (en) 2014-04-25 2018-07-03 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Coating rubber composition for conveyer belts

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4561046B2 (ja) 2003-05-23 2010-10-13 横浜ゴム株式会社 コンベヤベルト用ゴム組成物およびコンベヤベルト
JP4433910B2 (ja) * 2004-07-09 2010-03-17 宇部興産株式会社 高硬度配合ゴム組成物
JP2006022243A (ja) 2004-07-09 2006-01-26 Ube Ind Ltd シリカ配合用ゴム組成物
JP2006022245A (ja) 2004-07-09 2006-01-26 Ube Ind Ltd ベーストレッド用ゴム組成物
JP4353013B2 (ja) 2004-07-09 2009-10-28 宇部興産株式会社 タイヤコードコーティング用ゴム組成物
WO2006052035A1 (ja) * 2004-12-21 2006-05-18 Ube Industries, Ltd. ゴム組成物
JP2006249298A (ja) * 2005-03-11 2006-09-21 Ube Ind Ltd ゴム組成物
JP2006249299A (ja) * 2005-03-11 2006-09-21 Ube Ind Ltd ビニル・シス−ポリブタジエンゴム
JP4075911B2 (ja) * 2005-06-22 2008-04-16 宇部興産株式会社 ビニル・シス−ポリブタジエンゴムの製造方法
JP2007031568A (ja) * 2005-07-27 2007-02-08 Ube Ind Ltd ビニス・シス−ポリブタジエンの製造方法
JP4952168B2 (ja) * 2005-09-27 2012-06-13 宇部興産株式会社 ビニル・シス−ポリブタジエン組成物の製造方法
JP4286298B2 (ja) * 2006-07-14 2009-06-24 横浜ゴム株式会社 コンベヤベルト用ゴム組成物およびコンベヤベルト

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014003052A1 (ja) * 2012-06-29 2014-01-03 Jsr株式会社 ゴム組成物、サイドウォールおよびタイヤ
JP2014224273A (ja) * 2014-09-08 2014-12-04 宇部興産株式会社 ビニル・シス−ポリブタジエンゴムの製造方法及びビニル・シス−ポリブタジエンゴム

Also Published As

Publication number Publication date
US7872066B2 (en) 2011-01-18
MY141985A (en) 2010-08-16
AU2008220077B2 (en) 2012-09-13
ATE539115T1 (de) 2012-01-15
EP2116569B1 (en) 2011-12-28
WO2008105415A1 (ja) 2008-09-04
AU2008220077A1 (en) 2008-09-04
JPWO2008105415A1 (ja) 2010-06-03
EP2116569A4 (en) 2010-10-13
EP2116569A1 (en) 2009-11-11
TW200900469A (en) 2009-01-01
US20090312484A1 (en) 2009-12-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3981841B2 (ja) ビニル・シス−ポリブタジエンゴム及びそれを用いたブタジエンゴム組成物
JP4208037B2 (ja) ベルト用ゴム組成物及びゴムベルト
JP4072698B2 (ja) ゴム組成物
JP5928084B2 (ja) ビニル・シス−ポリブタジエンゴムの製造方法及びビニル・シス−ポリブタジエンゴム
JP3855480B2 (ja) 新規なビニル・シスーブタジエンゴムの製造方法及びビ ニル・シスーブタジエンゴム組成物
JP5928058B2 (ja) ビニル・シス−ポリブタジエンゴムの製造方法及びビニル・シス−ポリブタジエンゴム
JP2009227695A (ja) 難燃性防振ゴム組成物
JP2007126649A (ja) 防振ゴム組成物
JP4075911B2 (ja) ビニル・シス−ポリブタジエンゴムの製造方法
JP2006249299A (ja) ビニル・シス−ポリブタジエンゴム
JP2005247899A (ja) ゴム組成物
JP2009127034A (ja) 難燃性ベルト用ゴム組成物および難燃性ベルト
JP2017132959A (ja) ゴム組成物及びタイヤ
JP4433910B2 (ja) 高硬度配合ゴム組成物
JP4353013B2 (ja) タイヤコードコーティング用ゴム組成物
JP2009227696A (ja) クローラ用ゴム組成物
JP5678764B2 (ja) ビニル・シス−ポリブタジエンゴムの製造方法及びビニル・シス−ポリブタジエンゴム
JP4151629B2 (ja) サイドウォール用ゴム組成物
JP2008024952A (ja) ゴム組成物
JP2007119743A (ja) ビニル・シス−ポリブタジエン組成物の製造方法
JP2006022243A (ja) シリカ配合用ゴム組成物
JP2017132958A (ja) ゴム組成物及びタイヤ
JP2009040878A (ja) ゴルフボール用ゴム組成物及びゴルフボール
RU2338756C2 (ru) Винил·цис-полибутадиеновый каучук и бутадиеновая резиновая смесь на его основе
JP2006022248A (ja) 大型車両タイヤ用ゴム組成物

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080930

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081013

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4208037

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111031

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111031

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111031

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121031

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121031

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121031

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131031

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees