JP2008024952A - ゴム組成物 - Google Patents

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Naomi Okamoto
尚美 岡本
Mitsuharu Abe
光春 安部
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Abstract

【課題】高弾性率でありながら押出加工性に優れ且つウェットスキッド性及び耐摩耗性の良好なタイヤ用シリカ配合ゴム組成物の提供。
【解決手段】融点170℃以上の1,2−ポリブタジエンと、シス−ポリブタジエンゴムと、ポリイソプレン、融点150℃以下の結晶性ポリブタジエン、液状ポリブタジエン、及びそれらの誘導体の少なくとも1種からなる不飽和二重結合を有する高分子物質とを含有するビニル・シスポリブタジエンゴム組成物(a)20〜80重量%と、(a)以外のジエン系ゴム(b)80〜20重量%とからなるゴム成分(a)+(b)100重量部と、シリカを40
%以上含むゴム補強剤(c)40〜100重量部からなり、該融点170℃以上の1,2−ポリブタジエンが平均の単分散繊維結晶の短軸長が0.2μm以下、アスペクト比が10以下であり且つ平均の単分散繊維結晶数が400μm2あたり10以上の短繊維状の結晶繊
維であるタイヤ用ゴム組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、タイヤの安全性・経済性などの性能に必要とされるウェットスキッド性能・発熱特性・耐摩耗性に優れながらダイ・スウェルが小さくて押出加工性に優れるタイヤのキャップトレッドに好適なシリカ配合ゴム組成物に関するものである。
また本発明は、ダイスウェルが小さくて押出し加工性に優れ、且つ加硫物の低燃費性を良好にする新規なビニル・シスポリブタジエンによるサイドウォール用ゴム組成物に関するものである。
また本発明は、高弾性率でありながらダイ・スウェルが小さくて押出加工性に優れるゴム組成物をキャップトレッドゴムに使用する乗用車用タイヤに関するものである。
また本発明は、高弾性でありながらダイ・スウェルが小さくて押出加工性に優れるゴム組成物をキャップトレッドゴムに使用する大型車両タイヤ用ゴム組成物に関するものである。
また本発明は、高硬度配合ゴム組成物に関するものであり、さらに詳しくは、高硬度を維持しつつ、押出加工時の寸法安定性(ダイスウェルが小さい)やタイヤの耐久性を改善したタイヤのビードやチェーファーに好適なゴム組成物に関するものである。
また本発明は、ベーストレッド用ゴム組成物に関するものであり、さらに詳しくは、タイヤの内部発熱性と押出し加工性をバランス良く両立させた新規なビニル・シスポリブタジエンによるベーストレッド用ゴム組成物に関するものである。
また本発明は、ダイ・スウェルが小さくて押出加工性に優れ、且つ金属との接着性の良好なカーカス、ベルト等のタイヤコーティングゴムといったタイヤの内部材用ゴム組成物に関するものである。
本発明のゴム組成物は、タイヤにおけるキャップトレッド、サイドウォール、ランフラットタイヤのサイド補強層、カーカス、ベルト、チェーファー、ベーストレッド、ビード、スティフナー、インナーライナー等のタイヤ部材や、防振ゴム、ホース、ベルト、ゴムロール、ゴムクーラー、靴底ゴムなどの工業製品、その他のコンポジット、接着剤、プラスチックの改質剤などにも用いる事ができる。
ポリブタジエンは、いわゆるミクロ構造として、1,4−位での重合で生成した結合部
分(1,4−構造)と1,2−位での重合で生成した結合部分(1,2−構造)とが分子鎖
中に共存する。1,4−構造は、更にシス構造とトランス構造の二種に分けられる。一方
、1,2−構造は、ビニル基を側鎖とする構造をとる。
従来、ビニル・シスポリブタジエンゴム組成物の製造方法は、ベンゼン,トルエン,キシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒で行われてきた。これらの溶媒を用いると重合溶液の粘度が高く撹拌,伝熱,移送などに問題があり,溶媒の回収には過大なエネルギーが必要であった。
上記の製造方法としては、前記の不活性有機溶媒中で水,可溶性コバルト化合物と一般式AlRn3−n(但しRは炭素数1〜6のアルキル基,フェニル基又はシクロアルキル
基であり,Xはハロゲン元素であり,nは1.5〜2の数字)で表せる有機アルミニウムクロライドから得られた触媒を用いて1,3−ブタジエンをシス1,4重合してBRを製造して,次いでこの重合系に1,3−ブタジエン及び/または前記溶媒を添加するか或いは添加しないで可溶性コバルト化合物と一般式AlR(但しRは炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基又はシクロアルキル基である)で表せる有機アルミニウム化合物と二硫化炭素とから得られる触媒を存在させて1,3−ブタジエンをシンジオタクチック1,2
重合(以下,1,2重合と略す)する方法(例えば、特公昭49−17666号公報(特
許文献1),特公昭49−17667号公報(特許文献2)参照)は公知である。
また、例えば、特公昭62−171号公報(特許文献3),特公昭63−36324号公報(特許文献4),特公平2−37927号公報(特許文献5),特公平2−38081号公報(特許文献6),特公平3−63566号公報(特許文献7)には、二硫化炭素の存在下又は不在下に1,3−ブタジエンをシス1,4重合して製造、あるいは製造した後に1,3−ブタジエンと二硫化炭素を分離・回収して二硫化炭素を実質的に含有しない1,3−ブタジエンや前記の不活性有機溶媒を循環させる方法などが記載されている。更に特公平4−48815号公報(特許文献8)には配合物のダイ・スウェル比が小さく,その加硫物がタイヤのサイドウォールとして好適な引張応力と耐屈曲亀裂成長性に優れたゴム組成物が記載されている。
また、特開2000−44633号公報(特許文献9)には、n−ブタン、シス2−ブテン、トランス−2−ブテン、及びブテン−1などのC4留分を主成分とする不活性有機溶媒中で製造する方法が記載されている。この方法でのゴム組成物が含有する1,2−ポ
リブタジエンは短繊維結晶であり、短繊維結晶の長軸長さの分布が繊維長さの98%以上が0.6μm未満であり,70%以上が0.2μm未満であることが記載され、得られたゴム組成物はシス1,4ポリブタジエンゴム(以下,BRと略す)の成形性や引張応力,引張強さ,耐屈曲亀裂成長性などを改良されることが記載されている。しかしながら、用途によっては種々の特性が改良されたゴム組成物が求められていた。
特公昭49−17666号公報 特公昭49−17667号公報 特公昭62−171号公報 特公昭63−36324号公報 特公平2−37927号公報 特公平2−38081号公報 特公平3−63566号公報 特公平4−48815号公報 特開2000−44633号公報
一般に自動車タイヤの性能としては、制動特性としてのウェットスキッド性に優れ、且つ省燃費特性としての転がり抵抗(tanδ)や耐摩耗性に優れることが要求されているが、これらの特性は二律背反の関係である事が知られている。近年、ウェットスキッド性に優れたシリカを配合することで上記特性を高度にバランスさせる提案がなされているが十分でない。シリカ配合は、ウェットスキッド性と省燃費性に優れるが、耐摩耗性や加工性は低下することが知られており、耐摩耗性は高シスBR使用により改善されるが、ウェットスキッド性が低下してしまう懸念があり、改良が望まれていた。
また、一般に自動車の燃費消費量に大きな影響を及ぼす走行抵抗の中で、タイヤの転動抵抗の占める割合は大きく、サイドウォールゴムのエネルギー損失による影響も比較的大きい事が知られている。このため、従来からサイドウォール部には損失係数の小さいゴム、例えば天然ゴム・イソプレンゴム・ブタジエンゴムまたはそれらの混合物などが使用されているが、タイヤの転動抵抗をさらに改善させることが求められている。
サイドウォールゴムの損失係数を低減する方法としては、低補強性のカーボンブラックの使用やカーボンブラックの配合量の低減が考えられるが、押出加工時のダイスウェルが大きくなるといった問題が起こってしまい、サイドウォール部材の薄肉化やタイヤのユニフォーミティー向上を実現する事が難しくなってしまう。そのため、押出物のダイスウェルを小さく保ちながら低燃費性を実現する方法が望まれていた。
また、一般にタイヤは、操縦性、耐久性等に優れることが要求され、特に安全面では湿潤路面での耐ウェットスキッド性に優れることが要求される。また、近年の省資源化の社会的要求に基づき、タイヤにおいては転がり抵抗の小さいタイヤ、即ちエネルギー損失の小さいタイヤの研究開発が行われている。自由回転のタイヤで消費されるエネルギー損失は、タイヤ構造などによっても変化するが、トレッド部で全体の約1/2が消費される。従って、トレッドゴムのエネルギー損失を減少させれば、転がり時のエネルギー損失が小さいタイヤが得られる。
そこで、トレッドゴムのエネルギー損失が小さくなるように改質することが試みられている。しかし、かかるゴムの改質はウェットスキッド性を低下させる傾向にある。転がり抵抗の改良とウェットスキッド性の改良は一般的に相反する事項なので、これらを両立するため、タイヤ構造に種々の改良工夫が試みられている。その工夫の一つとして、トレッドをキャップトレッドとベーストレッドとの二層化することが挙げられる。即ち、ウェットスキッド性に優れるキャップトレッドとエネルギー損失の小さいベーストレッドとにトレッドを二層化して、全体としてのタイヤのウェットスキッド性を高め、且つエネルギー損失を低下させようというものである。
キャップトレッド用ゴムとしては、ウェットスキッド性以外に耐摩耗性や高速走行性からくる高弾性率及び成形安定性が求められる。高弾性率のゴムを得る方法としては従来から種々の方法が試みられている。カーボンブラックを多量配合する方法は、加工工程でのゴムのまとまりが悪いこと、混練や押出時に電力負荷が増大すること、配合物MLが大きくなるので押出成形時に困難が伴うため好ましくない。硫黄を多量配合する方法は、硫黄がブルームすること、架橋密度の増大によって亀裂成長が速くなる等の欠点を有する。熱硬化性樹脂の添加は、熱硬化性樹脂が通常用いられる天然ゴムやジエン系ゴムとの相溶性が低いので多量に配合すると良好な分散が得られ難い。また、この練り生地は未加硫時でも硬いので混練・押出の際、負荷が大きくなったりタイヤの成形加工性が劣ったりする。単繊維を単純にブレンド配合する方法は、短繊維とゴムとの結合が不十分なのでクリープが大きくなったり、疲労寿命が低下したりする。
ベーストレッド用ゴムとしては、低発熱性のゴムが要求される。低発熱性のゴムとしては、天然ゴム、イソプレンゴム、cis1,4−ポリブタジエンゴムが挙げられ、これらのゴムにカーボンブラックを配合したものが用いられる。ゴム以外で低発熱性を引き出すには、粒子径の大きい低補強性のカーボンブラックを使用したりカーボンブラックの配合量の低減が考えられるが、これらの方法はゴムの弾性率や耐疲労性を低下させたり、ダイスウェルが大きくなるという問題が発生してしまう。また、ナイロンやビニロンの短繊維を配合してゴムを高弾性化することで低発熱性を引き出す方法もあるが、これらの短繊維はゴムとの接着が不十分なので疲労寿命が短いという欠点を有している。
一方、乗用車用タイヤにおいてキャップ/ベース方式を採用する際は、キャップトレッドとベーストレッドの共押出時において、両部材間のダイスウェルが異なることで押出物が反り返るという問題が生じる。この問題はベーストレッドゴムのダイスウェルが小さくなれば解消する方向にあり、高補強性のカーボンブラックを多量配合すればダイスウェルは小さくなるが、発熱が大きくなるので、ダイスウェルと低発熱を同時に満足する方法が望まれている。
また、タイヤのビード周りに配置するゴム部材は、高硬度ゴムが使用されており、カーボンブラックの配合量を多くしたゴム組成物・ノボラック型フェノール樹脂を配合したゴム組成物(特公昭57−30856号公報)、短繊維とオレフィン系樹脂を配合したゴム組成物(特開平7−315014号公報)などがある。
高硬度ゴム組成物を得る方法として、カーボンブラックの増加や繊維・樹脂等を配合す
る事が一般的であるが、それぞれ繰り返し変形時の発熱が大きくなり、耐久性・耐疲労性が低下する場合があり、改善が求められている。
また、一般にラジアルタイヤでは、高速耐久性や高速操縦性の点からスチールコードも使用されている。スチールコードを使用する場合、タイヤ走行時にスチールコード近傍のゴムに非常に大きな歪み集中が生じやすい。従って、スチールコード用ゴムとしては高弾性率で金属との接着性に優れることが必要とされる。有機繊維コードを用いるラジアルタイヤ、バイアスタイヤにおいても耐久性の観点からコード用ゴムとしては高弾性率のものが好ましい。
高弾性率のゴムを得る方法としては従来から種々の方法が試みられている。カーボンブラックを多量配合する方法は、加工工程でのゴムのまとまりが悪いこと、混練や押出時に電力負荷が増大すること、配合物MLが大きくなるので押出成形時に困難が伴うため好ましくない。硫黄を多量配合する方法は、硫黄がブルームすること、架橋密度の増大によって亀裂成長が速くなる等の欠点を有する。熱硬化性樹脂の添加は、熱硬化性樹脂がコードコーティングゴムとして一般的に用いられる天然ゴムやジエン系ゴムとの相溶性が低いので分散不良になりやすく耐クラック性に劣る。また、従来公知のタイヤコードコーティングゴム組成物はグリーンストレングスが小さく、成形加工性の点からさらにグリーンストレングスの大きいものが要求されている。
本発明は、高弾性率でありながら押出加工性に優れ、且つウェットスキッド性及び耐摩耗性の良好なタイヤ用シリカ配合ゴム組成物を得ることを目的とする。
また本発明は、加硫物が低燃費性で、ダイスウェルの小さいサイドウォール用ゴム組成物を得ることを目的としている。
また本発明は、高弾性率でありながら押出加工性に優れるキャップトレッド用ゴム組成物を用いることで、押出成形加工性に優れ、高速走行性や湿潤路面把握性及び耐摩耗性の良い乗用車用タイヤを得ることを目的とする。
また本発明は、高弾性率でありながらダイ・スウェルが小さく押出加工性に優れるキャップトレッド用ゴム組成物を用いることにより、成形性に優れ、高速走行性やウェットスキッド性、耐摩耗性が良好な大型車両タイヤ用ゴム組成物を得ることを目的とする。
また本発明は、本発明は、高硬度を維持しつつ押出加工時の寸法安定性やタイヤの耐久性を改善できるゴム組成物を提供することを目的としている。
また本発明は、加硫物が低発熱性で、ダイスウェルの小さいベーストレッド用ゴム組成物を得ることを目的としている。
また本発明は、ダイ・スウェルが小さく、またグリーンストレングスが大きく成形加工性に優れ、且つ加硫物の弾性率が大きい、カーカス、ベルト、ビード等のタイヤコードコーティング用ゴム組成物を得ることを目的とする。
本発明は、(1) 融点170℃以上の1,2−ポリブタジエンと、ポリイソプレン、融点150℃以下の結晶性ポリブタジエン、液状ポリブタジエン、及びそれらの誘導体から選ばれた少なくとも1種からなる、繰り返し単位当り少なくとも1個の不飽和二重結合を有する高分子物質とを含有するビニル・シスポリブタジエンゴム(a)20〜80重量%と、
(a)以外のジエン系ゴム(b)80〜20重量%とからなるゴム成分(a)+(b)
100重量部と、
シリカを40%以上含むゴム補強剤(c)40〜100重量部からなるゴム組成物であって、
該ビニル・シスポリブタジエンゴム(a)のマトリックス成分であるシスポリブタジエンゴム中に、前記1,2−ポリブタジエンが短い結晶繊維状で、前記高分子物質が粒子状で分散しており、且つ、前記1,2−ポリブタジエンの短い結晶繊維が前記高分子物質の粒子の中に分散していることを特徴とするタイヤ用シリカ配合ゴム組成物に関する。
また本発明は、(2) 融点170℃以上の1,2−ポリブタジエンと、ポリイソプレン、融点150℃以下の結晶性ポリブタジエン、液状ポリブタジエン、及びそれらの誘導体から選ばれた少なくとも1種からなる、繰り返し単位あたり少なくとも1個の不飽和二重結合を有する高分子物質とを含有するビニル・シスポリブタジエンゴム(a)20〜80重量%と、
(a)以外のジエン系ゴム(b)80〜20重量%とからなるゴム成分(a)+(b)
100重量部と、
ゴム補強剤(c) 25〜60重量部とからなるゴム組成物であって、
該ビニル・シスポリブタジエンゴム(a)のマトリックス成分であるシスポリブタジエンゴム中に、前記1,2−ポリブタジエンが短い結晶繊維状で、前記高分子物質が粒子状で分散しており、且つ、前記1,2−ポリブタジエンの短い結晶繊維が前記高分子物質の粒子の中に分散していることを特徴とするサイドウォール用ゴム組成物に関する。
また本発明は、(3) 融点170℃以上の1,2−ポリブタジエンと、ポリイソプレン、融点150℃以下の結晶性ポリブタジエン、液状ポリブタジエン、及びそれらの誘導体から選ばれた少なくとも1種からなる、繰り返し単位当り少なくとも1個の不飽和二重結合を有する高分子物質とを含有するビニル・シスポリブタジエンゴム(a)10〜50重量%と、
スチレン−ブタジエンゴム(e) 30〜70重量%と、
(a)と(e)以外のジエン系ゴム(b)0〜60重量%とからなるゴム成分(a)+(e)+(b)100重量部と
ゴム補強剤(d) 40〜100重量部とからなるゴム組成物であって、
該ビニル・シスポリブタジエンゴム(a)のマトリックス成分であるシスポリブタジエンゴム中に、前記1,2−ポリブタジエンが短い結晶繊維状で、前記高分子物質が粒子状で分散しており、且つ、前記1,2−ポリブタジエンの短い結晶繊維が前記高分子物質の粒子の中に分散していることを特徴とする乗用車タイヤ用ゴム組成物に関する。
また本発明は、(4) 融点170℃以上の1,2−ポリブタジエンと、ポリイソプレン、融点150℃以下の結晶性ポリブタジエン、液状ポリブタジエン、及びそれらの誘導体から選ばれた少なくとも1種からなる、繰り返し単位当り少なくとも1個の不飽和二重結合を有する高分子物質とを含有するビニル・シスポリブタジエンゴム(a)10〜60重量%と、
(a)以外のジエン系ゴム(b)90〜40重量%とからなるゴム成分(a)+(b)
100重量部と
ゴム補強剤(c) 45〜70重量部とからなるゴム組成物であって、
該ビニル・シスポリブタジエンゴム(a)のマトリックス成分であるシスポリブタジエンゴム中に、前記1,2−ポリブタジエンが短い結晶繊維状で、前記高分子物質が粒子状で分散しており、且つ、前記1,2−ポリブタジエンの短い結晶繊維が前記高分子物質の粒子の中に分散していることを特徴とする大型車両タイヤ用ゴム組成物に関する。
また本発明は、(5) 融点170℃以上の1,2−ポリブタジエンと、ポリイソプレン、融点150℃以下の結晶性ポリブタジエン、液状ポリブタジエン、及びそれらの誘導体から選ばれた少なくとも1種からなる、繰り返し単位当り少なくとも1個の不飽和二重結合を有する高分子物質とを含有するビニル・シスポリブタジエンゴム(a)20〜80重量%と、
(a)以外のジエン系ゴム(b)80〜20重量%とからなるゴム成分(a)+(b)
100重量部と
ゴム補強剤(c) 60〜100重量部とからなるゴム組成物であって、
該ビニル・シスポリブタジエンゴム(a)のマトリックス成分であるシスポリブタジエンゴム中に、前記1,2−ポリブタジエンが短い結晶繊維状で、前記高分子物質が粒子状で分散しており、且つ、前記1,2−ポリブタジエンの短い結晶繊維が前記高分子物質の粒子の中に分散していることを特徴とする高硬度配合ゴム組成物に関する。
また本発明は、(6) 融点170℃以上の1,2−ポリブタジエンと、ポリイソプレン、融点150℃以下の結晶性ポリブタジエン、液状ポリブタジエン、及びそれらの誘導体から選ばれた少なくとも1種からなる、繰り返し単位当り少なくとも1個の不飽和二重結合を有する高分子物質とを含有するビニル・シスポリブタジエンゴム(a)20〜80重量%と、
(a)以外のジエン系ゴム(b)80〜20重量%とからなるゴム成分(a)+(b)
100重量部と
ゴム補強剤(c) 22〜55重量部とからなるゴム組成物であって、
該ビニル・シスポリブタジエンゴム(a)のマトリックス成分であるシスポリブタジエンゴム中に、前記1,2−ポリブタジエンが短い結晶繊維状で、前記高分子物質が粒子状で分散しており、且つ、前記1,2−ポリブタジエンの短い結晶繊維が前記高分子物質の粒子の中に分散していることを特徴とするベーストレッド用ゴム組成物に関する。
また本発明は、(7) 融点170℃以上の1,2−ポリブタジエンと、ポリイソプレン、融点150℃以下の結晶性ポリブタジエン、液状ポリブタジエン、及びそれらの誘導体から選ばれた少なくとも1種からなる、繰り返し単位当り少なくとも1個の不飽和二重結合を有する高分子物質とを含有するビニル・シスポリブタジエンゴム(a)10〜60重量%と、
(a)以外のジエン系ゴム(b)90〜40重量%とからなるゴム成分(a)+(b)
100重量部と
ゴム補強剤(c) 30〜80重量部とからなるゴム組成物であって、
該ビニル・シスポリブタジエンゴム(a)のマトリックス成分であるシスポリブタジエンゴム中に、前記1,2−ポリブタジエンが短い結晶繊維状で、前記高分子物質が粒子状で分散しており、且つ、前記1,2−ポリブタジエンの短い結晶繊維が前記高分子物質の粒子の中に分散していることを特徴とするタイヤコードコーティング用ゴム組成物に関する。
また本発明は、(8) 該ビニル・シスポリブタジエンゴム(a)が、1,3−ブタジエンを炭化水素系溶媒中にて、シス−1,4重合触媒を用いてシス−1,4重合させ、次いで、得られた重合反応混合物中に1,2重合触媒を共存させて、1,3−ブタジエンを1,2重合させて、融点が170℃以上の1,2−ポリブタジエンを生成せしめ、しかる後、得られた重合反応混合物より生成したビニル・シス−ポリブタジエンゴムを分離回収して取得するビニル・シス−ポリブタジエンゴムの製造方法において、繰り返し単位当たり少なくとも1個の不飽和二重結合を有する高分子物質を、ビニル・シス−ポリブタジエンゴムの製造系内に添加する工程を含むことを特徴とした製造方法で製造されていることを特徴とする前記(1)〜(7)のいずれかに記載のゴム組成物に関する。
また本発明は、(9) 前記ビニル・シスポリブタジエンゴム(a)の製造工程において、前記不飽和高分子物質を1,2−ポリブタジエンの結晶繊維とシス−ポリブタジエン
ゴムの合計に対して0.01〜50質量%の範囲で含まれていることを特徴とする前記(
1)〜(8)のいずれかに記載のゴム組成物に関する。
また本発明は、(10) 該ビニル・シスポリブタジエンゴム(a)中の1,2−ポリブタジエンの短い繊維が、前記高分子物質の粒子に含有されずに前記マトリックス成分であるシス−ポリブタジエンゴム中にも分散しており、該マトリックス中に分散している短い結晶繊維の長軸長が0.2〜1,000μmの範囲であり、かつ、該高分子物質の粒子中に分散している前記1,2−ポリブタジエンの短い結晶繊維の長軸長が0.01〜0.5μmの範囲であることを特徴とする前記(1)〜(9)のいずれかに記載のゴム組成物に関する。
また本発明は、(11) 該ビニル・シスポリブタジエンゴム(a)が下記の特性を有することを特徴とする前記(1)〜(10)のいずれかに記載のゴム組成物に関する。
(1)該ビニル・シス−ポリブタジエンゴムのマトリックス成分であるシス−ポリブタジエ
ンゴムのムーニー粘度が10〜50の範囲にあること。
(2)該ビニル・シス−ポリブタジエンゴム中のマトリックス成分であるシス−ポリブタジ
エンゴムの25℃におけるトルエン溶液粘度が10〜150の範囲にあること。
(3)該ビニル・シス−ポリブタジエンゴム中のマトリックス成分であるシス−ポリブタジ
エンゴムの[η]が1.0〜5.0の範囲にあること。
(4)該ビニル・シス−ポリブタジエンゴムのマトリックス成分であるシス−ポリブタジエ
ンゴムの1,4−シス構造含有率が80%以上の範囲にあること。
(5)該ビニル・シス−ポリブタジエンゴムのマトリックス成分であるシス−ポリブタジエ
ンゴム中に、1,2−ポリブタジエンと高分子物質とが物理的及び/又は化学的に吸着した状態で分散していること。
(6) 該ビニル・シス−ポリブタジエンゴム中の高分子物質が沸騰n−ヘキサン不溶解分であること。
また本発明は、(12) (a)以外のジエン系ゴム(b)が、天然ゴム及び/又はポリイソプレン及び/またはスチレンブタジエンゴムであることを特徴とする前記(1)に記載のゴム組成物に関する。
また本発明は、(13) (a)以外のジエン系ゴム(b)が、天然ゴム及び/又はポリイソプレンであることを特徴とする前記(2)〜(7)のいずれかに記載のゴム組成物に関する。
また本発明は、(14) ゴム補強剤がカーボンブラックであることを特徴とする前記(2)〜(7)のいずれかに記載のゴム組成物に関する。
本発明に使用するタイヤ用シリカ配合ゴム組成物は、高いウェットスキッド性を維持しながらダイ・スウェルが小さく押出加工性及び成形性に優れ、タイヤ製造の作業性を向上せしめ、且つ耐摩耗性と低燃費性にも優れる。
本発明のサイドウォール用ゴム組成物は、加硫物が低燃費性で、ダイスウェルが小さい。
本発明における乗用車タイヤ用ゴム組成物は、ウェットスキッド性を維持しつつ高弾性率や高耐摩耗性を実現できる。
本発明における大型車両タイヤ用ゴム組成物は、高弾性率でありながらダイ・スウェルが小さく押出加工性に優れ、且つウェットスキッド性と耐摩耗性を高度にバランスできる。
本発明における高硬度配合用ゴム組成物は、高硬度を維持しつつ加工時の寸法安定性やタイヤの耐久性を同時に改善し、両性能をバランス良く両立することができる。
本発明におけるベーストレッド用ゴム組成物は、ダイスウェルと低燃費性を同時に改善し、両性能をバランス良く両立することができる。
本発明におけるタイヤコードコーティング用ゴム組成物は、高弾性率でありながらダイ・スウェルが小さく、グリーンストレングスが大きく押出加工性及び成形性に優れ、且つ金属との接着性に優れるなど各特性を高度にバランスできる。
本発明のビニル・シス−ポリブタジエンゴム(a)は、一般に次のような構成となっている。即ち、一般に、(1)融点が170℃以上である1,2−ポリブタジエンが1〜5
0質量部、(2)シス−ポリブタジエンゴム100質量部、及び(3)上記(1)と(2)の総量に対して0.01〜50質量%の不飽和高分子物質からなっている。また、一般に、(1)成分の融点が170℃以上である1,2−ポリブタジエンは、平均の単分散繊維結晶の短軸長が0.2μm以下、アスペクト比が10以下であり、且つ平均の単分散繊維結晶数が10以上の短繊維状であるところの結晶繊維を形成している。
上記(1)成分の1,2−ポリブタジエンの結晶繊維としては、平均の単分散繊維結晶
の短軸長が0.2μm以下、好ましくは、0.1μm以下であり、また、アスペクト比が10以下、好ましくは、8以下であり、且つ平均の単分散繊維結晶数が10以上、好ましくは、15以上の短繊維状であり、かつ、融点が170℃以上、好ましくは、190〜220℃であることが望ましい。
そして本発明のビニル・シス−ポリブタジエンゴム(a)は、上記マトリックス成分である(2)成分のシス−ポリブタジエン中に、上記(1)成分の融点が170℃以上である1,2−ポリブタジエンが短い結晶繊維状で、上記(3)成分の不飽和高分子物質が粒
子状で存在している。また、上記マトリックス成分である(2)成分のシス−ポリブタジエン中に分散している不飽和高分子物質の粒子の長軸径が0.2〜1,000μmの範囲であり、該高分子物質の粒子中に分散している前記1,2−ポリブタジエンの短い結晶繊
維の長軸長が0.01〜0.5μmの範囲である。
上記(2)成分のシス−ポリブタジエンゴムとしては、下記の特性を有することが望ましい。即ち、ムーニー粘度(ML1+4 100℃、以下「ML」と略す)が好ましくは
10〜50、好ましくは10〜40のものとする。そうすることにより、配合時の作業性が向上し、また、上記(1)成分の(2)成分への分散性が向上するなどの効果が得られる。また、(2)成分のシス−ポリブタジエンゴムは、次の特性を有することが望ましい。即ち、トルエン溶液粘度(センチポイズ/25℃、以下「T-cp」と略す)が好ましくは10〜150、より好ましくは10〜100であり、[η](固有粘度)が1.0〜5.0、好ましくは1.0〜4.0であることが望ましい。また、1,4−シス構造含有率が80%以上、好ましくは90%以上であり、実質的にゲル分を含有しないことが望ましい。ここで、実質的にゲル分を含有しないとは、トルエン不溶解分が0.5質量%以下であることを意味する。
ここで、トルエン不溶解分は、試料ゴム10gと400mlのトルエンを三角フラスコに入れてRT(25℃)にて完全溶解させ、その後200メッシュの金網を設置した濾過器を用い上記溶液を濾過し、濾過後に金網に付着したゲル分を言い、上記割合はゲルが付着した金網を真空乾燥し付着量を測定し、試料ゴムに対する百分率で計測した値を指す。
また、[η](固有粘度)は試料ゴム0.1gと100mlのトルエンを三角フラスコに入れ、30℃で完全溶解させ、その後30℃にコントロールされた恒温水槽中で、キャノンフェンスケ動粘度計に10mlの上記溶液を入れ、溶液の落下時間(T)を測定し、下記式により求めた値を[η]とする。
ηsp=T/T0−1 (T0:トルエンだけの落下時間)
ηsp/c=[η]+k'[η]2
(ηsp:比粘度、k':ハギンズ定数(0.37)、C:試料濃度(g/ml))
上記(1)成分の1,2−ポリブタジエン結晶繊維と(2)成分のシス−ポリブタジエ
ンゴムの割合は、上記のとおり(2)成分のシス−ポリブタジエンゴム100質量部に対して(1)成分の1,2−ポリブタジエン結晶繊維が1〜50質量部、好ましくは、1〜
30質量部であることが望ましい。上記範囲内であると、50質量部を超えて多量の場合の、シス−ポリブタジエンゴム中の1,2−ポリブタジエン結晶繊維の短繊維結晶が大き
くなりやすく、その分散性が悪くなることや、1質量部未満の少量の場合、短繊維結晶による補強性が低下することを回避でき、したがって、特長となる弾性率・押出加工性及び成形性等が発現し難く、また加工性が悪化するなどの問題が起こりにくいため好ましい。また、(3)成分の不飽和高分子物質の割合は、上記のとおりビニル・シス−ポリブタジエンゴムの0.01〜50質量%、好ましくは0.01〜30質量%であることが望まし
い。上記範囲内であることは、上記(1)成分の1,2−ポリブタジエン結晶繊維の凝集による分散性向上、それに伴うビニル・シス−ポリブタジエンゴムが引出す諸物性の低下抑制などの点で好ましい。
上記のビニル・シス−ポリブタジエンゴムは、例えば以下の製造方法で好適に得られる。
本発明のビニル・シス−ポリブタジエンゴムの製造においては、一般に炭化水素系溶媒を用いて1,3−ブタジエンの重合を行う。この炭化水素系溶媒としは、溶解度パラメーター(以下「SP値」と略す)が9.0以下である炭化水素系溶媒が好ましく、更に好ま
しくは8.4以下の炭化水素系溶媒である。溶解度パラメーターが9.0以下である炭化水素系溶媒としては、例えば、脂肪族炭化水素、脂環族炭化水素であるn−ヘキサン(SP値:7.2)、n−ペンタン(SP値:7.0)、n−オクタン(SP値:7.5)、シク
ロヘキサン(SP値:8.1)、n−ブタン(SP値:6.6)等が挙げられる。中でも、シクロヘキサンなどが好ましい。
これらの溶媒のSP値は、ゴム工業便覧(第四版、社団法人:日本ゴム協会、平成6年1月20日発行;721頁)などの文献で公知である。
SP値が9.0よりも小さい溶媒を使用することで、シス−ポリブタジエンゴム中への
1,2−ポリブタジエン結晶繊維の短繊維結晶の分散状態が本発明で期待する如く形成さ
れ、優れたダイ・スウェル特性や高弾性、引張強さを発現するので好ましい。
まず、1,3−ブタジエンと前記溶媒とを混合し、次いで、得られた溶液中の水分の濃度を調節する。水分は、該溶液中の、後記シス−1,4重合触媒として用いられる有機アルミニウムクロライド1モル当たり、好ましくは0.1〜1.0モル、特に好ましくは0.2〜1.0モルの範囲である。この範囲では充分な触媒活性得られて好適なシス−1,4構造含有率や分子量が得られつつ、重合時のゲルの発生を抑制できることにより重合槽などへのゲルの付着を防ぐことができ、連続重合時間を延ばすことができるので好ましい。水分の濃度を調節する方法は公知の方法が適用できる。多孔質濾過材を通して添加・分散させる方法(特開平4−85304号公報)も有効である。
水分の濃度を調節して得られた溶液には、シス−1,4重合触媒の一つとして、有機アルミニウムクロライドを添加する。有機アルミニウムクロライドとしては、一般式AlRn3-nで表される化合物が好ましく用いられ、その具体例としては、ジエチルアルミニウムモノクロライド、ジエチルアルミニウムモノブロマイド、ジイソブチルアルミニウムモノクロライド、ジシクロヘキシルアルミニウムモノクロライド、ジフェニルアルミニウムモノクロライド、ジエチルアルミニウムセスキクロライドなどを好適に挙げることができる。有機アルミニウムクロライドの使用量のとしては、1,3−ブタジエンの全量1モル当たり0.1ミリモル以上が好ましく、0.5〜50ミリモルがより好ましい。
次いで、有機アルミニウムクロライドを添加した混合溶液に、シス−1,4重合触媒の他の一つとして、可溶性コバルト化合物を添加して、1,3−ブタジエンをシス−1,4重合させる。可溶性コバルト化合物としては、用いる炭化水素系溶媒又は液体1,3−ブタジエンに可溶なものであるか、又は、均一に分散できる、例えばコバルト(II)アセチルアセトナート、コバルト(III)アセチルアセトナートなどコバルトのβ−ジケトン錯
体、コバルトアセト酢酸エチルエステル錯体のようなコバルトのβ−ケト酸エステル錯体、コバルトオクトエート、コバルトナフテネート、コバルトベンゾエートなどの炭素数6以上の有機カルボン酸コバルト塩、塩化コバルトピリジン錯体、塩化コバルトエチルアルコール錯体などのハロゲン化コバルト錯体などを挙げることができる。可溶性コバルト化合物の使用量は、1,3−ブタジエンの1モル当たり0.001ミリモル以上が好ましく、0.005ミリモル以上であることがより好ましい。また可溶性コバルト化合物に対する有機アルミニウムクロライドのモル比(Al/Co)は10以上であり、特に50以上であることが好ましい。また、可溶性コバルト化合物以外にもニッケルの有機カルボン酸塩、ニッケルの有機錯塩、有機リチウム化合物、ネオジウムの有機カルボン酸塩、ネオジウムの有機錯塩を使用することも可能である。
シス−1,4重合の温度は、一般に0℃を超える温度〜100℃、好ましくは10〜100℃、更に好ましくは20〜100℃までの温度範囲である。重合時間(平均滞留時間)は、10分〜2時間の範囲が好ましい。シス−1,4重合後のポリマー濃度が5〜26質量%となるようにシス−1,4重合を行うことが好ましい。重合槽は1槽、又は2槽以上の槽を連結して行われる。重合は重合槽(重合器)内にて溶液を攪拌混合して行う。重合に用いる重合槽としては高粘度液攪拌装置付きの重合槽、例えば特公昭40−2645号に記載された装置を用いることができる。
本発明のビニル・シス−ポリブタジエンゴムの製造では、シス−1,4重合時に、公知の分子量調節剤、例えばシクロオクタジエン、アレン、メチルアレン(1,2−ブタジエン)などの非共役ジエン類、又はエチレン、プロピレン、ブテン−1などのα−オレフィン類を使用することができる。又重合時のゲルの生成を更に抑制するために、公知のゲル化防止剤を使用することができる。また、重合生成物のシス−1,4構造含有率が一般に80%以上、好ましくは90%以上で、ML10〜50、好ましくは10〜40であり、実質的にゲル分を含有しないようにする。
そして、前記の如くして得られたシス−1,4重合反応混合物に、1,2重合触媒として、一般式AlR3 で表せる有機アルミニウム化合物と二硫化炭素、必要なら前記の可溶性コバルト化合物を添加して、1,3−ブタジエンを1,2重合させて、ビニル・シス−ポリブタジエンゴムを製造する。この際、該重合反応混合物に1,3−ブタジエンを添加
してもよいし、添加せずに未反応の1,3−ブタジエンを反応させてもよい。一般式AlR3で表せる有機アルミニウム化合物としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルア
ルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリn−ヘキシルアルミニウム、トリフェニルアルミニウムなどを好適に挙げることができる。有機アルミニウム化合物は、1,3−ブタジエン1モル当たり0.1ミリモル以上、特に0.5〜50ミリモル以上である。二硫化炭素は特に限定されないが水分を含まないものであることが好ましい。二硫化炭素の濃度は20ミリモル/L以下、特に好ましくは0.01〜10ミリモル/Lである。二硫化炭素の代替として公知のイソチオシアン酸フェニルやキサントゲン酸化合物を使用してもよい。
1,2重合の温度は、一般に0〜100℃、好ましくは10〜100℃、更に好ましくは20〜100℃の温度範囲である。1,2重合を行う際の重合系には、前記のシス−1,4重合反応混合物100質量部当たり1〜50質量部、好ましくは1〜20質量部の1,3−ブタジエンを添加することで、1,2重合時の1,2−ポリブタジエンの収量を増大させることができる。重合時間(平均滞留時間)は、10分〜2時間の範囲が好ましい。1,2重合後のポリマー濃度が9〜29質量%となるように1,2重合を行うことが好ましい。重合槽は1槽、又は2槽以上の槽を連結して行われる。重合は重合槽(重合器)内にて重合溶液を攪拌混合して行う。1,2重合に用いる重合槽としては、1,2重合中に更に高粘度となりポリマーが付着しやすいので、高粘度液攪拌装置付きの重合槽、例えば特公昭40−2645号公報に記載された装置を用いることができる。
本発明のビニル・シス−ポリブタジエンゴムの製造においては、前記のようにシス−1,4重合、次いで1,2重合を行ってビニル・シス−ポリブタジエンゴムを製造するに当たり、ポリイソプレン、融点150℃以下の結晶性ポリブタジエン、液状ポリブタジエン、及びそれらの誘導体から選ばれた少なくとも1種からなる、繰り返し単位当たり少なくとも1個の不飽和二重結合を有する高分子物質を、ビニル・シス−ポリブタジエンゴムの製造系内に添加する工程を含む。ビニル・シス−ポリブタジエンゴム製造後、たとえば配合時に添加しても本願発明の効果は得られない。この不飽和高分子物質の製造系内への添加は、前記シス−1,4重合を行う際から、前記1,2重合を行う際までの間の任意の時点で重合反応混合物中に添加することが好ましく1,2重合を行うときがより好ましい。
上記不飽和高分子物質としては、ポリイソプレン、融点170℃未満の結晶性ポリブタジエン、液状ポリブタジエン、及びそれらの誘導体から選ばれた少なくとも1種が好ましい。
ポリイソプレンとしては、通常の合成ポリイソプレン(シス構造90%以上のシス−1,4−ポリイソプレン等)、液状ポリイソプレン、トランス−ポリイソプレン、その他変性ポリイソプレン等が挙げられる。
融点170℃未満の結晶性ポリブタジエンは、好ましくは融点0〜150℃の結晶性ポリブタジエンであり、たとえば、低融点1,2−ポリブタジエン、トランス−ポリブタジエン等が挙げられる。
液状ポリブタジエンとしては、固有粘度[η]=1以下の極低分子のポリブタジエン等があげられる。
また、これらの誘導体としては、たとえば、イソプレン・イソブチレン共重合体、イソプレン・スチレン共重合体、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体、液状エポキシ化ポリブタジエン、液状カルボキシル変性ポリブタジエン等及びこれら誘導体の水添物等が挙げられる。
上記各不飽和高分子物質の中でも、イソプレン、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体、融点70〜110℃の1,2−ポリブタジエンが好ましく用いられる。また、上記各不飽和高分子物質は、単独で用いることも、2種以上を混合して用いることもできる。
上記のよう不飽和高分子物質を添加すると、前記のとおり、得られるビニル・シス−ポリブタジエンゴムにおいて、不飽和高分子物質の相溶効果により、融点が170℃以上の1,2−ポリブタジエンの、マトリックス成分のシス−ポリブタジエンゴム中への分散性が著しく向上され、その結果得られるビニル・シス−ポリブタジエンゴムの特性が優れたものとなる。
不飽和高分子物質の添加量は、取得されるビニル・シス−ポリブタジエンゴムに対して0.01〜50質量%の範囲であることが好ましく、0.01〜30質量%の範囲であることが更に好ましい。また、いずれの時点での添加でも、添加後10分〜3時間攪拌することが好ましく、更に好ましくは10分〜30分間攪拌することである。
重合反応が所定の重合率に達した後、常法に従って公知の老化防止剤を添加することができる。老化防止剤の代表としては、フェノール系の2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT)、リン系のトリノニルフェニルフォスファイト(TNP)、硫黄系の4.6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾール、ジラウリル−3,3'−チオジプロピオネート(TPL)などが挙げられる。単独でも2種以上組み合わせて用いてもよく、老化防止剤の添加はビニル・シス−ポリブタジエンゴム100質量部に対して0.001〜5質量部である。次に、重合停止剤を重合系に加えて重合反応を停止させる。その方法としては、例えば、重合反応終了後、重合反応混合物を重合停止槽に供給し、この重合反応混合物にメタノール、エタノールなどのアルコール、水などの極性溶媒を大量に投入する方法、塩酸、硫酸などの無機酸、酢酸、安息香酸などの有機酸、塩化水素ガスを重合反応混合物に導入する方法などの、それ自体公知の方法が挙げられる。次いで、通常の方法に従い生成したビニル・シス−ポリブタジエンゴムを分離回収し、洗浄、乾燥して目的のビニル・シス−ポリブタジエンゴムを取得する。
このようにして取得される本発明のビニル・シス−ポリブタジエンゴムは、一般に、その各成分比率、即ち融点が170℃以上である1,2−ポリブタジエン、シス−ポリブタ
ジエンゴム、及び不飽和高分子物質の比率が前記のとおりであり、また、シス−ポリブタジエンゴムのミクロ構造は、80%以上がシス−1,4−ポリブタジエンであり、その残余がトランス−1,4−ポリブタジエン及びビニル−1,2−ポリブタジエンである。そして、このシス−ポリブタジエンゴムと不飽和高分子物質は、沸騰n−ヘキサン可溶分であり、融点が170℃以上の1,2−ポリブタジエンは、沸騰n−ヘキサン不溶分(以下「H.I」と略す)である。この融点が170℃以上の1,2−ポリブタジエンは、一般に融点が170〜220℃であり、前記のような短繊維状の結晶繊維である。また、シス−ポリブタジエンゴムのMLは、前記のように10〜50、好ましくは20〜40である。
また、本発明のビニル・シス−ポリブタジエンゴムは、前記のとおり、融点が170℃以上の1,2−ポリブタジエンと不飽和高分子物質とが、シス−ポリブタジエンゴムのマトリックス中に均一に分散されてなるものである。
本発明のビニル・シス−ポリブタジエンゴムにおいては、一般に、融点が170℃以上の1,2−ポリブタジエンは前記のとおりの結晶繊維として分散されている。また、不飽和高分子物質は、融点が170℃以上の1,2−ポリブタジエンの結晶繊維との関連にお
いて、種々の態様で分散され得る。この分散態様として、図1に概念的に示すように、マトリックス1中に、融点が170℃以上の1,2−ポリブタジエンの結晶繊維2と、不飽和高分子物質の微粒子3とが、それぞれ別個に分散されている態様、図2に概念的に示すように、マトリックス1中に、不飽和高分子物質の微粒子3が1,2−ポリブタジエンの結晶繊維2に付着した状態で分散されている態様、図3に概念的に示すように、マトリックス1中に、1,2−ポリブタジエンの結晶繊維2が不飽和高分子物質の微粒子3に付着した状態で分散されている態様、図4に概念的に示すように、マトリックス1中に、不飽和高分子物質の微粒子3中に1,2−ポリブタジエンの結晶繊維2が包含、分散された状態で分散されている態様などが挙げられ、図1〜4に示す分散態様の2種又はそれ以上が混在している態様もあり得る。図1〜4中、1はマトリックス、2は融点が170℃以上の1,2−ポリブタジエンの結晶繊維、3は不飽和高分子物質の微粒子を表す。
上記本発明のビニル・シス−ポリブタジエンゴムの製造方法においては、生成したビニル・シス−ポリブタジエンゴムを分離取得した残余の、未反応の1,3−ブタジエン、炭化水素系溶媒及び二硫化炭素などを含有する重合反応混合物母液から、通常、蒸留により1,3−ブタジエン、炭化水素系溶媒を分離し、また、二硫化炭素の吸着分離処理、あるいは二硫化炭素付加物の分離処理によって二硫化炭素を分離除去し、二硫化炭素を実質的に含有しない1,3−ブタジエンと炭化水素系溶媒とを回収する。また、上記重合反応混合物母液から、蒸留によって3成分を回収して、この蒸留物から上記の吸着分離あるいは二硫化炭素付着物分離処理によって二硫化炭素を分離除去することによっても、二硫化炭素を実質的に含有しない1,3−ブタジエンと炭化水素系溶媒とを回収することもできる。前記のようにして回収された二硫化炭素と炭化水素系溶媒とは新たに補充した1,3−ブタジエンを混合して再使用することができる。
上記ビニル・シス−ポリブタジエンゴムの製造方法によれば、触媒成分の操作性に優れ、高い触媒効率で工業的に有利に本発明のビニル・シス−ポリブタジエンゴムを連続的に長時間製造することができる。特に、重合槽内の内壁や攪拌翼、その他攪拌が緩慢な部分に付着することもなく、高い転化率で工業的に有利に連続製造できる。
そして、上記のように製造したビニル・シス−ポリブタジエンゴムが優れた所望特性を発現するには、ビニル・シス−ポリブタジエンゴム中に分散した1,2−ポリブタジエン
結晶繊維は、シス−ポリブタジエンゴムのマトリックス中に微細な結晶として単分散化した形態で部分的に分散し、凝集構造を有する大きな1,2−ポリブタジエン結晶繊維と共
存していることが好ましい。即ち、シス−ポリブタジエンゴムのマトリックス中の単分散化1,2−ポリブタジエン結晶繊維は、平均の単分散繊維結晶の短軸長が0.2μm以下であり、また、アスペクト比が10以下であり、且つ平均の単分散繊維結晶数が10以上の短繊維状であり、且つ、融点が170℃以上であることが好ましい。また、上記融点が170℃以上の1,2−ポリブタジエン結晶繊維に加えて、上記不飽和高分子物質がシス−ポリブタジエンゴムのマトリックス中に分散していることが好ましい。この不飽和高分子物質は、シス−ポリブタジエンゴムのマトリックス中に、1,2−ポリブタジエン結晶繊維と高い親和性を持し、該結晶繊維近傍に物理的、化学的に吸着した状態で分散されていること(図2〜4の分散態様)が好ましい。上記のように、融点が170℃以上の1,2−ポリブタジエン結晶繊維と不飽和高分子物質とが共存してシス−ポリブタジエンゴムのマトリックス中に分散されることによって、上記の諸物性が優れたものとなり、好ましい。
次に、本発明に使用されるタイヤ用シリカ配合ゴム組成物は、前記のビニル・シスポリブタジエン(a)、(a)以外のジエン系ゴム(b)、シリカを40%以上含むゴム補強剤(c)を配合してなる。
また本発明に使用される乗用車タイヤのキャップトレッド用ゴム組成物は、前記のビニル・シスポリブタジエン(a)、スチレン−ブタジエンゴム(e)、(a)と(e)以外のジエン系ゴム(b)、ゴム補強剤(d)を配合してなる。
また、本発明に使用されるサイドウォール用ゴム組成物、大型車両タイヤ用ゴム組成物、高硬度配合ゴム組成物、ベーストレッド用ゴム組成物およびタイヤコードコーティング用ゴム組成物は、前記のビニル・シスポリブタジエン(a)、(a)以外のジエン系ゴム(b)、ゴム補強剤(c)を配合してなる。
前記のジエン系ゴム(b)としては、ハイシスポリブタジエンゴム、ローシスポリブタジエンゴム(BR)、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、乳化重合若しくは溶液重合スチレンブタジエンゴム(SBR)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、ニトリルゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)、クロロプレンゴム(CR)などが挙げられる。
また、これらゴムの誘導体、例えば錫化合物で変性されたポリブタジエンゴムやエポキシ変性、シラン変性、マレイン酸変性された上記ゴムなども用いることができ、これらのゴムは単独でも、二種以上組み合わせて用いても良い。
本発明の(c)成分のゴム補強剤としては、粒子径が90nm以下、ジブチルフタレート(DBP)吸油量が70ml/100g以上のカーボンブラックで、例えば、FEF、FF、GPF、SAF、ISAF、SRF、HAF等が挙げられる。また、シリカとしては、乾式法による無水ケイ酸及び湿式法による含水ケイ酸や合成ケイ酸塩などが挙げられる。更にゴム補強剤として、各種のカーボンブラック以外に、ホワイトカーボン、活性化炭酸カルシウム、超微粒子珪酸マグネシウム等の無機補強剤やシンジオタクチック1,2ポリブタジエン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ハイスチレン樹脂、フェノール樹脂、リグニン、変性メラミン樹脂、クマロンインデン樹脂及び石油樹脂等の有機補強剤を混合しても良い。
本発明のタイヤ用シリカ配合ゴム組成物では、前記各成分を、ビニル・シスポリブタジエン(a)20〜80重量%と、(a)以外のジエン系ゴム(b)80〜20重量%とからなるゴム成分(a)+(b)100重量部と、シリカを40%以上含有するゴム補強剤(c)40〜100重量部の条件を満足すべく配合する。
前記ビニル・シスポリブタジエンの量が前記下限より少ないと、ダイ・スウェルが大きくて加硫物の発熱性が低いゴム組成物が得られず、ビニル・シスポリブタジエンの量が前記上限より多いと、組成物のムーニー粘度が大きくなりすぎて成形性が悪くなる。前記ゴム補強剤の量が前記下限より少ないと加硫物の弾性率が低下し、逆に前記上限より多いとムーニー粘度が大きくなりすぎてタイヤ成形性が悪化する傾向にある。また、ゴムの割合が前記範囲外であると加硫物の耐摩耗性などが低下する。
本発明のサイドウォール用ゴム組成物では、前記各成分を、ビニル・シスポリブタジエン(a)20〜80重量%と、(a)以外のジエン系ゴム(b)80〜20重量%とからなるゴム成分(a)+(b)100重量部と、ゴム補強剤(c)25〜60重量部の条件を満足すべく配合する。
前記ビニル・シスポリブタジエンの量が前記下限より少ないと、ダイスウェルが大きくて加硫物の燃費性が低いゴム組成物が得られず、ビニル・シスポリブタジエンの量が前記上限より多いと、組成物のムーニー粘度が大きくなりすぎて成形性が悪くなる。前記ゴム補強剤の量が前記下限より少ないとダイスウェルが大きくなり、逆に前記上限より多いとムーニー粘度が大きくなりすぎて混練りが困難となり、好ましくない。
本発明の乗用車タイヤ用ゴム組成物では、前記各成分を、ビニル・シスポリブタジエン
(a)10〜50重量%と、スチレン−ブタジエンゴム(b)30〜70重量%と、(a)と(b)以外のジエン系ゴム(c)0〜60重量%とからなるゴム成分(a)+(b)+(c)100重量部と、ゴム補強剤(d)40〜100重量部の条件を満足すべく配合する。
前記ビニル・シスポリブタジエンの量が前記下限より少ないと、加硫物の弾性率が大きい組成物が得られず、ビニル・シスポリブタジエンの量が前記上限より多いと、組成物のムーニー粘度が大きくなりすぎて成形性が悪くなる。前記ゴム補強剤の量が前記下限より少ないと加硫物の弾性率が低下し、逆に前記上限より多いとムーニー粘度が大きくなりすぎてタイヤ成形性が悪化する傾向にある。また、ゴムの割合が前記範囲外であると加硫物の耐摩耗性などが低下する。
本発明の大型車両タイヤ用ゴム組成物では、前記各成分を、ビニル・シスポリブタジエン(a)10〜60重量%と、(a)以外のジエン系ゴム(b)90〜40重量%とからなるゴム成分(a)+(b)100重量部と、ゴム補強剤(c)45〜70重量部の条件を満足すべく配合する。
前記ビニル・シスポリブタジエンの量が前記下限より少ないと、加硫物の弾性率が大きい組成物が得られず、ビニル・シスポリブタジエンの量が前記上限より多いと、組成物のムーニー粘度が大きくなりすぎて成形性が悪くなる。前記ゴム補強剤の量が前記下限より少ないと加硫物の弾性率が低下し、逆に前記上限より多いとムーニー粘度が大きくなりすぎてタイヤ成形性が悪化する傾向にある。また、ゴムの割合が前記範囲外であると加硫物の弾性率などが低下したりする。
本発明の高硬度配合ゴム組成物では、前記各成分を、ビニル・シスポリブタジエン(a)20〜80重量%と、(a)以外のジエン系ゴム(b)80〜20重量%とからなるゴム成分(a)+(b)100重量部と、ゴム補強剤(c)40〜100重量部の条件を満足すべく配合する。
前記ビニル・シスポリブタジエンの量が前記下限より少ないと、ダイスウェルが大きくて加硫物の発熱性が低いゴム組成物が得られず、ビニル・シスポリブタジエンの量が前記上限より多いと、組成物のムーニー粘度が大きくなりすぎて成形性が悪くなる。前記ゴム補強剤の量が前記下限より少ないとダイスウェルが大きくなり、逆に前記上限より多いとムーニー粘度が大きくなりすぎて混練りが困難となり、好ましくない。
本発明のベーストレッド用ゴム組成物では、前記各成分を、ビニル・シスポリブタジエン(a)20〜80重量%と、(a)以外のジエン系ゴム(b)80〜20重量%とからなるゴム成分(a)+(b)100重量部と、ゴム補強剤(c)25〜55重量部の条件を満足すべく配合する。
前記ビニル・シスポリブタジエンの量が前記下限より少ないと、ダイスウェルが大きくて加硫物の発熱性が低いゴム組成物が得られず、ビニル・シスポリブタジエンの量が前記上限より多いと、組成物のムーニー粘度が大きくなりすぎて成形性が悪くなる。前記ゴム補強剤の量が前記下限より少ないとダイスウェルが大きくなり、逆に前記上限より多いとムーニー粘度が大きくなりすぎて混練りが困難となり、好ましくない。
本発明のタイヤコードコーティング用ゴム組成物では、前記各成分を、ビニル・シスポリブタジエン(a)10〜60重量%と、(a)以外のジエン系ゴム(b)90〜40重量%とからなるゴム成分(a)+(b)100重量部と、ゴム補強剤(c)30〜80重量部の条件を満足すべく配合する。
前記ビニル・シスポリブタジエンの量が前記下限より少ないと、加硫物の弾性率が大きい組成物が得られず、ビニル・シスポリブタジエンの量が前記上限より多いと、組成物のムーニー粘度が大きくなりすぎて成形性が悪くなる。前記ゴム補強剤の量が前記下限より少ないと加硫物の弾性率が低下し、逆に前記上限より多いとムーニー粘度が大きくなりす
ぎてタイヤ成形性が悪化する傾向にある。また、ゴムの割合が前記範囲外であると加硫物の弾性率などが低下したり、金属との接着性が低下したりする。
本発明のゴム組成物は、前記各成分を通常行われているバンバリー、オープンロール、ニーダー、二軸混練り機などを用いて混練りすることで得られる。
混練温度は、当該ビニル・シスポリブタジエンに含有される1,2ポリブタジエン結晶繊維の融点より低い必要がある。この1,2ポリブタジエン結晶繊維の融点より高い温度で混練すると、ビニル・シスポリブタジエン中の微細な短繊維が溶けて球状の粒子等に変形してしまうから好ましくない。
本発明のゴム組成物には、必要に応じて、加硫剤、加硫助剤、老化防止剤、充填剤、プロセスオイル、亜鉛華、ステアリン酸など、通常ゴム業界で用いられる配合剤を混練してもよい。
加硫剤としては、公知の加硫剤、例えば硫黄、有機過酸化物、樹脂加硫剤、酸化マグネシウムなどの金属酸化物などが用いられる。
加硫助剤としては、公知の加硫助剤、例えばアルデヒド類、アンモニア類、アミン類、グアニジン類、チオウレア類、チアゾール類、チウラム類、ジチオカーバメイト類、キサンテート類などが用いられる。
老化防止剤としては、アミン・ケトン系、イミダゾール系、アミン系、フェノール系、硫黄系及び燐系などが挙げられる。
充填剤としては、炭酸カルシウム、塩基性炭酸マグネシウム、クレー、リサージュ、珪藻土等の無機充填剤、再生ゴム、粉末ゴム等の有機充填剤が挙げられる。
プロセスオイルは、アロマティック系、ナフテン系、パラフィン系のいずれを用いてもよい。
本発明のタイヤ用シリカ配合ゴム組成物は、ウェットスキッド性を維持しつつ、ダイ・スウェル性能、耐摩耗性能及び低燃費性能の向上が図られ、より高度に性能をバランスさせたタイヤのトレッド・サイドウォールなどの用途に好適である。
本発明のサイドウォール用ゴム組成物は、ダイスウェルが小さく、加硫物が低発熱特性のため、従来公知のサイドウォール用ゴム組成物に代えて、乗用車、バス、トラック、飛行機、ランフラットタイヤ等のタイヤ部材として他のタイヤ部材(キャップトレッド、サイドウォール、サイドウォール補強層、ベーストレッド、カーカス、ベルト、ビード等)と組み合わせて使用することができる。
本発明の乗用車タイヤ用ゴム組成物は、押出成形加工性に優れ、高速走行性や湿潤路面把握性及び耐摩耗性の良い特性のため、従来公知のキャップトレッド用ゴム組成物に代えて、乗用車、バス、トラック、飛行機、ランフラットタイヤ等のタイヤ部材として他のタイヤ部材(キャップトレッド、サイドウォール、サイドウォール補強層、ベーストレッド、カーカス、ベルト、ビード等)と組み合わせて使用することができる。
本発明の大型車両タイヤ用ゴム組成物は、高弾性率でありながらダイ・スウェルが小さく押出加工性に優れるため、従来公知のキャップトレッド用ゴム組成物に代えて、乗用車、バス、トラック、飛行機、ランフラットタイヤ等のタイヤ部材として他のタイヤ部材(キャップトレッド、サイドウォール、サイドウォール補強層、ベーストレッド、カーカス、ベルト、ビード等)と組み合わせて使用することができる。
本発明の高硬度配合ゴム組成物は、ダイスウェルが小さく、加硫物が低発熱特性のため、従来公知の高硬度配合ゴム組成物に代えて、乗用車、バス、トラック、飛行機、ランフラットタイヤ等のタイヤ部材として他のタイヤ部材(キャップトレッド、サイドウォール、サイドウォール補強層、ベーストレッド、カーカス、ベルト、ビード等)と組み合わせて使用することができる。
本発明のベーストレッド用ゴム組成物は、ダイスウェルが小さく、加硫物が低発熱特性のため、従来公知のベーストレッド用ゴム組成物に代えて、乗用車、バス、トラック、飛行機、ランフラットタイヤ等のタイヤ部材として他のタイヤ部材(キャップトレッド、サイドウォール、サイドウォール補強層、ベーストレッド、カーカス、ベルト、ビード等)と組み合わせて使用することができる。
本発明のタイヤコードコーティング用ゴム組成物は、高弾性率でありながらダイ・スウェルが小さく、グリーンストレングスが大きくて押出成形加工性及び成形性に優れるため、従来公知のタイヤコードコーティング用ゴム組成物に代えて、乗用車、バス、トラック、飛行機、ランフラットタイヤ等のタイヤ部材として他のタイヤ部材(キャップトレッド、サイドウォール、サイドウォール補強層、ベーストレッド、カーカス、ベルト、ビード等)と組み合わせて使用することができる。
以下、実施例及び比較例を示して、本発明について具体的に説明する。実施例及び比較例において、ビニル・シスポリブタジエンゴムの素ゴムの物性、及び得られたゴム組成物の配合物の物性と加硫物の物性は以下のようにして測定した。
(1)1,2ポリブタジエン結晶繊維含有量;2gのビニル・シスポリブタジエンゴムを200mlのn−ヘキサンにて4時間ソックスレー抽出器によって沸騰抽出した抽出残部を重量部で示した。
(2)1,2ポリブタジエン結晶繊維の融点;沸騰n−ヘキサン抽出残部を示差走査熱量計(DSC)による吸熱曲線のピーク温度により決定した。
(3)結晶繊維形態;ビニル・シスポリブタジエンゴムを一塩化硫黄と二硫化炭素で加硫し、加硫物を超薄切片で切り出して四塩化オスミウム蒸気でビニル・シスポリブタジエンのゴム分の二重結合を染色して、透過型電子顕微鏡で観察して求めた。
(4)ビニル・シスポリブタジエンゴム中のゴム分のミクロ構造;赤外吸収スペクトル分析によって行った。シス740cm-1、トランス967cm-1、ビニル910cm-1の吸収強度比からミクロ構造を算出した。
(5)ビニル・シスポリブタジエンゴム中のゴム分のトルエン溶液粘度;25℃における5重量%トルエン溶液の粘度を測定してセンチポイズ(cp)で示した。
(6)ビニル・シスポリブタジエンゴム中のゴム分の[η];沸騰n−ヘキサン可溶分を乾燥採取し、トルエン溶液にて30℃の温度で測定した。
(7)ムーニー粘度;JIS K6300に準じて100℃にて測定した値である。
(8)ダイ・スウェル;加工性測定装置(モンサント社、MPT)を用いて配合物の押出加工性の目安として100℃、100sec−1のせん断速度で押出時の配合物の径とダイオリフィス径(但し、L/D=1.5mm/1.5mm)の比を測定して求めた。
(9)引張弾性率;JIS K6301に従い、引張弾性率M300を測定した。
(10)ピコ摩耗;ASTM D2228に従い、ピコ摩耗指数を測定した。
(11)ウェットスキッド性;ポータブルウェットスキッドテスターを使用し、スリーエム社のセーフティーウォーク(タイプB)を用いて測定した。
(12)低燃費性(低発熱性,発熱特性);静的荷重196Nの定応力モードで、温度:40℃、周波数:10Hzの条件でゴム組成物の発熱量を測定した。指数の小さい方が燃費性に優れる。
(13)硬度;JIS K6253に準じてタイプAデュロメーターを用いて室温で測定した。
(14)グリーンモジュラス;未加硫ゴムを3号ダンベルに打ち抜いて試験片とし、室温、200mm/minの引張速度で測定した。
(15)金属との接着強さ;ASTM D2229に準じて測定した。
(ビニル・シスポリブタジエンサンプル1の製造)
窒素ガスで置換した内容30Lの攪拌機付ステンレス製反応槽中に、脱水シクロヘキサン18kgに1.3−ブタジエン1.6kgを溶解した溶液を入れ、コバルトオクトエート4mmol、ジエチルアルミニウムクロライド84mmol及び1,5−シクロオクタジエン70mmolを混入、25℃で30分間攪拌し、シス重合を行った。得られたポリマーのMLは33、T-cpは59、ミクロ構造は1,2構造0.9%、トランス−1,4構造0.9%、シス1,4構造98.2%であった。シス重合後、得られた重合生成液に、ポリイソプレン(IR)(ML=87、シス−1,4構造98%)からなる不飽和高分子物質を5質量%(得られるビニル・シスポリブタジエンゴムに対する百分率)加え、25℃で1時間攪拌を行った。その後直ちに重合液にトリエチルアルミニウム90mmol及びニ硫化炭素50mmolを加え、25℃で更に60分間攪拌し、1,2重合を行った。重合終了後、重合生成液を4,6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾール1質量%を含むメタノール18Lに加えて、ゴム状重合体を析出沈殿させ、このゴム状重合体を分離し、メタノールで洗浄した後、常温で真空乾燥した。この様にして得られたビニル・シスポリブタジエンゴムの収率は80%であった。その後、このビニル・シスポリブタジエンゴムを沸騰nーヘキサンで処理、不溶分と可溶分を分離乾燥した。得られた沸騰n−ヘキサン可溶分ポリマーのMLは31、T-cpは57でT-cp/MLの関係は約1.8、ミクロ構造は1,2構造1.0%、トランス−1,4構造0.9%、シス1,4構造98.1%であった。また、[η]は1.7であった。ビニル・シスポリブタジエンゴムに含まれる短軸長0.2μm以下の短分散繊維結晶の数は100個以上で、アスペクト比は10以下、融点は202℃であった。
(ビニル・シスポリブタジエンサンプル2の製造)
不飽和高分子物質(添加剤)を添加しなかったこと以外はサンプル1の製造方法と同様にしてビニル・シスポリブタジエンを得た。
前記サンプル1とサンプル2の物性を表1に示した。
Figure 2008024952
(実施例1−1〜1−4)(比較例1−1〜1−3)
前記サンプル1及びサンプル2を用い、表2に示す配合処方のうち、加硫促進剤、硫黄を除く配合剤を1.7Lの試験用バンバリーミキサーを使用して混練し、タイヤ用シリカ配合ゴム組成物である混練物を得た。この際、最高混練温度を170〜180℃に調節した。次いで、この混練物を10インチロール上で加硫促進剤、硫黄を混練し、これをシート状にロール出しした後、金型に入れて加硫し、加硫物を得た。加硫は150℃、30分で行った。結果をまとめて表2に示す。
実施例の組成物は、比較例にある市販の高シスポリブタジエンを使用した場合と比べ、ウェットスキッド性を維持しつつ低ダイ・スウェル、高耐摩耗性及び低燃費性を実現している。一方、比較例の組成物においては、本発明の特性を満たさないビニル・シスポリブタジエンやシリカの添加量が少ない場合などは、低ダイ・スウェル、高耐摩耗性は実現するものの、ウェットスキッド性の著しい低下が起こり所望の特性を得ることができていない。
Figure 2008024952

(注1)NR;RSS#1
(注2)BR;ポリブタジエン(UBEPOL-BR150、宇部興産(株)製)
(注3)Ultrasil VN3 GR(デグサ社製)
(注4)X50S(N330とSi69の等量混合物;デグサ社製)
Si69;ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)−テトラスルフィド
(注5)老化防止剤;アンテージAS(アミンとケトンの反応物)
(注6)加硫促進剤;ノクセラーCZ(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド
(注7)加硫促進剤;ノクセラーD(N,N'−シフェニルグアニジン)
(実施例2−1〜2−5)(比較例2−1〜2−4)
前記サンプル1及びサンプル2を用い、表3に示す配合処方のうち、加硫促進剤、硫黄を除く配合剤を1.7Lの試験用バンバリーミキサーを使用して混練し、サイドウォール用ゴム組成物である混練物を得た。この際、最高混練温度を170〜180℃に調節した。次いで、この混練物を10インチロール上で加硫促進剤、硫黄を混練し、これをシート状にロール出しした後、金型に入れて加硫し、加硫物を得た。加硫は150℃、30分で行った。結果をまとめて表3に示す。
実施例の組成物は、比較例にある市販の高シスポリブタジエンを使用した場合と比べ、弾性率が大幅に改善されて、且つダイスウェルと低燃費性が高度にバランスしている。一方、比較例の組成物においては、市販のBRを用いるとダイスウェルが大きくなり、カーボンブラックの配合量が多いと発熱特性が悪化する。また、本発明を満たさないビニル・
シスポリブタジエンの使用や、本発明のビニル・シスポリブタジエンの使用量が少ないと改善効果は期待するレベルに到達しなかった。
Figure 2008024952


(注1)NR;RSS#1
(注2)BR;ポリブタジエン(UBEPOL-BR150、宇部興産(株)製)
(注3)Ultrasil VN3 GR(デグサ社製)
(注4)X50S(N330とSi69の等量混合物;デグサ社製)
Si69;ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)−テトラスルフィド
(注5)老化防止剤;アンテージAS(アミンとケトンの反応物)
(注6)加硫促進剤;ノクセラーCZ(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド
(注7)加硫促進剤;ノクセラーD(N,N'−シフェニルグアニジン)
(実施例3−1〜3−4)(比較例3−1〜3−5)
前記サンプル1及びサンプル2を用い、表4に示す配合処方のうち、加硫促進剤、硫黄を除く配合剤を1.7Lの試験用バンバリーミキサーを使用して混練し、乗用車タイヤのキャップトレッド用ゴム組成物である混練物を得た。この際、最高混練温度を170〜180℃に調節した。次いで、この混練物を10インチロール上で加硫促進剤、硫黄を混練し、これをシート状にロール出しした後、金型に入れて加硫し、加硫物を得た。加硫は150℃、30分で行った。結果をまとめて表4に示す。
実施例の組成物は、比較例にある市販の高シスポリブタジエンを使用した場合と比べ、ウェットスキッド性を維持しつつ高弾性率及び高耐摩耗性を実現している。一方、比較例の組成物においては、本発明の特性を満たさないビニル・シスポリブタジエンの使用、またはSBRの添加量が少ない場合など、高弾性率や高耐摩耗性は実現するものの、ウェットスキッド性の著しい低下が起こり所望の特性を得ることができていない。
Figure 2008024952

(注1)NR;RSS#1
(注2)BR;ポリブタジエン(UBEPOL-BR150、宇部興産(株)製)
(注3)Ultrasil VN3 GR(デグサ社製)
(注4)X50S(N330とSi69の等量混合物;デグサ社製)
Si69;ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)−テトラスルフィド
(注5)老化防止剤;アンテージAS(アミンとケトンの反応物)
(注6)加硫促進剤;ノクセラーCZ(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド
(注7)加硫促進剤;ノクセラーD(N,N'−シフェニルグアニジン)
(実施例4−1〜4−3)(比較例4−1〜4−2)
前記サンプル1及びサンプル2を用い、表5に示す配合処方のうち、加硫促進剤、硫黄を除く配合剤を1.7Lの試験用バンバリーミキサーを使用して混練し、大型車両タイヤのキャップトレッド用ゴム組成物である混練物を得た。この際、最高混練温度を170〜180℃に調節した。次いで、この混練物を10インチロール上で加硫促進剤、硫黄を混練し、これをシート状にロール出しした後、金型に入れて加硫し、加硫物を得た。加硫は150℃、30分で行った。結果をまとめて表5に示す。
実施例の組成物は、比較例にある市販の高シスポリブタジエンを使用した場合と比べ、高弾性率でありながらダイ・スウェルが小さく、且つウェットスキッド性と耐摩耗性にも優れている。一方、比較例の組成物においては、本発明の特性を満たさないビニル・シスポリブタジエンを使用しているため、耐摩耗性が向上しなかったり、ウェットスキッド性が低下したりして所望の特性を得ることができていない。
Figure 2008024952

(注1)NR;RSS#1
(注2)BR;ポリブタジエン(UBEPOL-BR150、宇部興産(株)製)
(注3)Ultrasil VN3 GR(デグサ社製)
(注4)X50S(N330とSi69の等量混合物;デグサ社製)
Si69;ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)−テトラスルフィド
(注5)老化防止剤;アンテージAS(アミンとケトンの反応物)
(注6)加硫促進剤;ノクセラーCZ(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド
(注7)加硫促進剤;ノクセラーD(N,N'−シフェニルグアニジン)
(実施例5−1〜5−5)(比較例5−1〜5−4)
前記サンプル1及びサンプル2を用い、表6に示す配合処方のうち、加硫促進剤、硫黄を除く配合剤を1.7Lの試験用バンバリーミキサーを使用して混練し、高硬度配合ゴム組成物である混練物を得た。この際、最高混練温度を170〜180℃に調節した。次いで、この混練物を10インチロール上で加硫促進剤、硫黄を混練し、これをシート状にロール出しした後、金型に入れて加硫し、加硫物を得た。加硫は150℃、30分で行った。結果をまとめて表6に示す。
実施例の組成物は、弾性率が大幅に改善されて、且つダイスウェルと低発熱性が高度にバランスしている。一方、比較例の組成物においては、市販のBRを用いるとダイスウェルが大きくなり、カーボンブラックの配合量が多いと発熱特性が悪化する。また、本発明を満たさないビニル・シスポリブタジエンを使用したり、本発明のビニル・シスポリブタジエンの使用量が少ないと改善効果は期待するレベルに到達しなかった。
Figure 2008024952

(注1)NR;RSS#1
(注2)BR;ポリブタジエン(UBEPOL-BR150、宇部興産(株)製)
(注3)Ultrasil VN3 GR(デグサ社製)
(注4)X50S(N330とSi69の等量混合物;デグサ社製)
Si69;ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)−テトラスルフィド
(注5)老化防止剤;アンテージAS(アミンとケトンの反応物)
(注6)加硫促進剤;ノクセラーCZ(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド
(注7)加硫促進剤;ノクセラーD(N,N‘−シフェニルグアニジン)
(実施例6−1〜6−5)(比較例6−1〜6−5)
前記サンプル1及びサンプル2を用い、表7に示す配合処方のうち、加硫促進剤、硫黄を除く配合剤を1.7Lの試験用バンバリーミキサーを使用して混練し、高硬度配合ゴム組成物である混練物を得た。この際、最高混練温度を170〜180℃に調節した。次いで、この混練物を10インチロール上で加硫促進剤、硫黄を混練し、これをシート状にロール出しした後、金型に入れて加硫し、加硫物を得た。加硫は150℃、30分で行った。結果をまとめて表7に示す。
実施例の組成物は、弾性率が大幅に改善されて、且つダイスウェルと発熱特性が高度にバランスしている。一方、比較例の組成物においては、市販のBRを用いるとダイスウェルが大きくなり、カーボンブラックの配合量が多いと発熱特性が悪化する。また、本発明を満たさないビニル・シスポリブタジエンを使用、あるいは本発明のビニル・シスポリブタジエンの使用量が少ないと改善効果は期待するレベルに到達しなかった。
Figure 2008024952

(注1)NR;RSS#1
(注2)BR;ポリブタジエン(UBEPOL-BR150、宇部興産(株)製)
(注3)Ultrasil VN3 GR(デグサ社製)
(注4)X50S(N330とSi69の等量混合物;デグサ社製)
Si69;ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)−テトラスルフィド
(注5)老化防止剤;アンテージAS(アミンとケトンの反応物)
(注6)加硫促進剤;ノクセラーCZ(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド
(注7)加硫促進剤;ノクセラーD(N,N'−シフェニルグアニジン)
(実施例7−1〜7−3)(比較例7−1〜7−2)
前記サンプル1及びサンプル2を用い、表8に示す配合処方のうち、加硫促進剤、硫黄を除く配合剤を1.7Lの試験用バンバリーミキサーを使用して混練し、タイヤコードコーティング用ゴム組成物である混練物を得た。この際、最高混練温度を170〜180℃に調節した。次いで、この混練物を10インチロール上で加硫促進剤、硫黄を混練し、これをシート状にロール出しした後、金型に入れて加硫し、加硫物を得た。加硫は150℃、30分で行った。結果をまとめて表8に示す。
実施例の組成物は、高弾性率でありながらダイ・スウェルが小さく、グリーンモジュラスが大きく改善しており、且つ金属との接着性にも優れている。一方、比較例の組成物においては、本発明の特性を満たさないビニル・シスポリブタジエンや市販の高シスポリブタジエンを使用しているため、所望の特性を得ることができていない。
Figure 2008024952

(注1)NR;RSS#1
(注2)BR;ポリブタジエン(UBEPOL-BR150、宇部興産(株)製)
(注3)Ultrasil VN3 GR(デグサ社製)
(注4)X50S(N330とSi69の等量混合物;デグサ社製)
Si69;ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)−テトラスルフィド
(注5)老化防止剤;アンテージAS(アミンとケトンの反応物)
(注6)加硫促進剤;ノクセラーCZ(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド
(注7)加硫促進剤;ノクセラーD(N,N‘−シフェニルグアニジン)
本発明に使用するタイヤ用シリカ配合ゴム組成物は、高いウェットスキッド性を維持しながらダイ・スウェルが小さく押出加工性及び成形性に優れ、タイヤ製造の作業性を向上せしめ、且つ耐摩耗性と低燃費性にも優れる。
本発明のサイドウォール用ゴム組成物は、加硫物が低燃費性で、ダイスウェルが小さい。
本発明における乗用車タイヤ用ゴム組成物は、ウェットスキッド性を維持しつつ高弾性率や高耐摩耗性を実現できる。
本発明における大型車両タイヤ用ゴム組成物は、高弾性率でありながらダイ・スウェルが小さく押出加工性に優れ、且つウェットスキッド性と耐摩耗性を高度にバランスできる。
本発明における高硬度配合用ゴム組成物は、高硬度を維持しつつ加工時の寸法安定性やタイヤの耐久性を同時に改善し、両性能をバランス良く両立することができる。
本発明におけるベーストレッド用ゴム組成物は、ダイスウェルと低燃費性を同時に改善し、両性能をバランス良く両立することができる。
本発明におけるタイヤコードコーティング用ゴム組成物は、高弾性率でありながらダイ・スウェルが小さく、グリーンストレングスが大きく押出加工性及び成形性に優れ、且つ金属との接着性に優れるなど各特性を高度にバランスできる。
マトリックス1中に、融点が170℃以上の1,2−ポリブタジエンの結晶繊維2と、不飽和高分子物質の微粒子3とが、それぞれ別個に分散されている態様を示す。 マトリックス1中に、不飽和高分子物質の微粒子3が1,2−ポリブタジエンの結晶繊維2に付着した状態で分散されている態様を示す。 マトリックス1中に、1,2−ポリブタジエンの結晶繊維2が不飽和高分子物質の微粒子3に付着した状態で分散されている態様を示す。 マトリックス1中に、不飽和高分子物質の微粒子3中に1,2−ポリブタジエンの結晶繊維2が包含、分散された状態で分散されている態様を示す。

Claims (13)

  1. 融点170℃以上の1,2−ポリブタジエンと、シス−ポリブタジエンゴムと、ポリイソプレン、融点150℃以下の結晶性ポリブタジエン、液状ポリブタジエン、及びそれらの誘導体から選ばれた少なくとも1種からなる、繰り返し単位当り少なくとも1個の不飽和二重結合を有する高分子物質とを含有するビニル・シスポリブタジエンゴム組成物(a)20〜80重量%と、
    (a)以外のジエン系ゴム(b)80〜20重量%とからなるゴム成分(a)+(b)
    100重量部と、
    シリカを40%以上含むゴム補強剤(c)40〜100重量部からなり、
    該融点170℃以上の1,2−ポリブタジエンが、平均の単分散繊維結晶の短軸長が0.
    2μm以下、アスペクト比が10以下であり、且つ平均の単分散繊維結晶数が400μm2あたり10以上の短繊維状の結晶繊維であることを特徴とするタイヤ用シリカ配合ゴム
    組成物。
  2. 融点170℃以上の1,2−ポリブタジエンと、シス−ポリブタジエンゴムと、ポリイソプレン、融点150℃以下の結晶性ポリブタジエン、液状ポリブタジエン、及びそれらの誘導体から選ばれた少なくとも1種からなる、繰り返し単位あたり少なくとも1個の不飽和二重結合を有する高分子物質とを含有するビニル・シスポリブタジエンゴム組成物(a)20〜80重量%と、
    (a)以外のジエン系ゴム(b)80〜20重量%とからなるゴム成分(a)+(b)
    100重量部と、
    ゴム補強剤(c) 25〜60重量部とからなり、
    該融点170℃以上の1,2−ポリブタジエンが、平均の単分散繊維結晶の短軸長が0.
    2μm以下、アスペクト比が10以下であり、且つ平均の単分散繊維結晶数が400μm2あたり10以上の短繊維状の結晶繊維であることを特徴とするサイドウォール用ゴム組
    成物。
  3. 融点170℃以上の1,2−ポリブタジエンと、シス−ポリブタジエンゴムと、ポリイソプレン、融点150℃以下の結晶性ポリブタジエン、液状ポリブタジエン、及びそれらの誘導体から選ばれた少なくとも1種からなる、繰り返し単位当り少なくとも1個の不飽和二重結合を有する高分子物質とを含有するビニル・シスポリブタジエンゴム組成物(a)10〜50重量%と、
    スチレン−ブタジエンゴム(e) 30〜70重量%と、
    (a)と(e)以外のジエン系ゴム(b)0〜60重量%とからなるゴム成分(a)+(e)+(b)100重量部と
    ゴム補強剤(d) 40〜100重量部とからなり、
    該融点170℃以上の1,2−ポリブタジエンが、平均の単分散繊維結晶の短軸長が0.
    2μm以下、アスペクト比が10以下であり、且つ平均の単分散繊維結晶数が400μm2あたり10以上の短繊維状の結晶繊維であることを特徴とする乗用車タイヤ用ゴム組成
    物。
  4. 融点170℃以上の1,2−ポリブタジエンと、シス−ポリブタジエンゴムと、ポリイソプレン、融点150℃以下の結晶性ポリブタジエン、液状ポリブタジエン、及びそれらの誘導体から選ばれた少なくとも1種からなる、繰り返し単位当り少なくとも1個の不飽和二重結合を有する高分子物質とを含有するビニル・シスポリブタジエンゴム組成物(a)10〜60重量%と、
    (a)以外のジエン系ゴム(b)90〜40重量%とからなるゴム成分(a)+(b)
    100重量部と
    ゴム補強剤(c) 45〜70重量部とからなり、
    該融点170℃以上の1,2−ポリブタジエンが、平均の単分散繊維結晶の短軸長が0.
    2μm以下、アスペクト比が10以下であり、且つ平均の単分散繊維結晶数が400μm2あたり10以上の短繊維状の結晶繊維であることを特徴とする大型車両タイヤ用ゴム組
    成物。
  5. 融点170℃以上の1,2−ポリブタジエンと、シス−ポリブタジエンゴムと、ポリイソプレン、融点150℃以下の結晶性ポリブタジエン、液状ポリブタジエン、及びそれらの誘導体から選ばれた少なくとも1種からなる、繰り返し単位当り少なくとも1個の不飽和二重結合を有する高分子物質とを含有するビニル・シスポリブタジエンゴム組成物(a)20〜80重量%と、
    (a)以外のジエン系ゴム(b)80〜20重量%とからなるゴム成分(a)+(b)
    100重量部と
    ゴム補強剤(c) 60〜100重量部とからなり、
    該融点170℃以上の1,2−ポリブタジエンが、平均の単分散繊維結晶の短軸長が0.
    2μm以下、アスペクト比が10以下であり、且つ平均の単分散繊維結晶数が400μm2あたり10以上の短繊維状の結晶繊維であることを特徴とする高硬度配合ゴム組成物。
  6. 融点170℃以上の1,2−ポリブタジエンと、シス−ポリブタジエンゴムと、ポリイソプレン、融点150℃以下の結晶性ポリブタジエン、液状ポリブタジエン、及びそれらの誘導体から選ばれた少なくとも1種からなる、繰り返し単位当り少なくとも1個の不飽和二重結合を有する高分子物質とを含有するビニル・シスポリブタジエンゴム組成物(a)20〜80重量%と、
    (a)以外のジエン系ゴム(b)80〜20重量%とからなるゴム成分(a)+(b)
    100重量部と
    ゴム補強剤(c) 22〜55重量部とからなり、
    該融点170℃以上の1,2−ポリブタジエンが、平均の単分散繊維結晶の短軸長が0.
    2μm以下、アスペクト比が10以下であり、且つ平均の単分散繊維結晶数が400μm2あたり10以上の短繊維状の結晶繊維であることを特徴とするベーストレッド用ゴム組
    成物。
  7. 融点170℃以上の1,2−ポリブタジエンと、シス−ポリブタジエンゴムと、ポリイソプレン、融点150℃以下の結晶性ポリブタジエン、液状ポリブタジエン、及びそれらの誘導体から選ばれた少なくとも1種からなる、繰り返し単位当り少なくとも1個の不飽和二重結合を有する高分子物質とを含有するビニル・シスポリブタジエンゴム組成物(a)10〜60重量%と、
    (a)以外のジエン系ゴム(b)90〜40重量%とからなるゴム成分(a)+(b)
    100重量部と
    ゴム補強剤(c) 30〜80重量部とからなり、
    該融点170℃以上の1,2−ポリブタジエンが、平均の単分散繊維結晶の短軸長が0.
    2μm以下、アスペクト比が10以下であり、且つ平均の単分散繊維結晶数が400μm2あたり10以上の短繊維状の結晶繊維であることを特徴とするタイヤコードコーティン
    グ用ゴム組成物。
  8. 該ビニル・シスポリブタジエンゴム組成物(a)が、1,3−ブタジエンを炭化水素系溶媒中にて、シス−1,4重合触媒を用いてシス−1,4重合させ、次いで、得られた重合反応混合物中に1,2重合触媒を共存させて、1,3−ブタジエンを1,2重合させて、融点が170℃以上の1,2−ポリブタジエンを生成せしめ、しかる後、得られた重合反応混合物より生成したビニル・シス−ポリブタジエンゴム組成物を分離回収して取得するビニル・シス−ポリブタジエンゴム組成物の製造方法において、繰り返し単位当たり少なくとも1個の不飽和二重結合を有する高分子物質を、ビニル・シス−ポリブタジエンゴ
    ム組成物の製造系内に添加する工程を含むことを特徴とした製造方法で製造されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のゴム組成物。
  9. 該ビニル・シスポリブタジエンゴム組成物(a)中の前記高分子物質の粒子の長軸径が0.2〜1,000μmの範囲であり、かつ、前記1,2−ポリブタジエンの結晶繊維の長軸長が0.01〜0.5μmの範囲であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のゴム組成物。
  10. 該ビニル・シスポリブタジエンゴム組成物(a)が下記の特性を有することを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載のゴム組成物。
    (1)該ビニル・シス−ポリブタジエンゴム組成物のマトリックス成分であるシス−ポリブ
    タジエンゴムのムーニー粘度が10〜50の範囲にあること。
    (2)該ビニル・シス−ポリブタジエンゴム組成物中のマトリックス成分であるシス−ポリ
    ブタジエンゴムの25℃におけるトルエン溶液粘度が10〜150の範囲にあること。
    (3)該ビニル・シス−ポリブタジエンゴム組成物中のマトリックス成分であるシス−ポリ
    ブタジエンゴムの[η]が1.0〜5.0の範囲にあること。
    (4)該ビニル・シス−ポリブタジエンゴム組成物のマトリックス成分であるシス−ポリブ
    タジエンゴムの1,4−シス構造含有率が80%以上の範囲にあること。
    (5)該ビニル・シス−ポリブタジエンゴム組成物のマトリックス成分であるシス−ポリブ
    タジエンゴム中に、1,2−ポリブタジエンと高分子物質とが物理的及び/又は化学的に吸着した状態で分散していること。
    (6) 該ビニル・シス−ポリブタジエンゴム組成物中の高分子物質が沸騰n−ヘキサン不溶解分であること。
  11. (a)以外のジエン系ゴム(b)が、天然ゴム及び/又はポリイソプレン及び/またはスチレンブタジエンゴムであることを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
  12. (a)以外のジエン系ゴム(b)が、天然ゴム及び/又はポリイソプレンであることを特徴とする請求項2〜7のいずれかに記載のゴム組成物。
  13. ゴム補強剤がカーボンブラックであることを特徴とする請求項2〜7のいずれかに記載のゴム組成物。
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