JP2010090225A - ベーストレッド用ゴム組成物及びタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】ゴムの使用量を抑制しつつ、優れた低燃費性及び操縦安定性が得られるベーストレッド用ゴム組成物、及び該ゴム組成物を用いたベーストレッドを有する空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】ゴム成分、柱状又は紡錘状のシリカ被覆炭酸カルシウム粒子、及び補強充填剤を含有するベーストレッド用ゴム組成物。好ましくは、シリカ被覆炭酸カルシウム粒子は、平均直径が0.2〜1.0μm、平均長さが1.0〜50μm、長さと直径との比(長さ/直径)の平均値が5〜200である。
【選択図】なし

Description

本発明は、ベーストレッド用ゴム組成物及びそれを用いたタイヤに関する。
近年、省エネルギーの社会的な要請に伴い、タイヤの転がり抵抗を低減して発熱を抑えることにより、自動車を低燃費化することが行われている。特に、タイヤ部材のなかでもタイヤにおける占有比率の高いトレッドに対して、優れた低発熱性が要求されている。また、タイヤは依然として熱源としてのリサイクルが多く、温室化ガスの抑制のため、使用する有機材料、主としてゴムの使用量を低減することが望ましい。
更に、車の走行における安全性の面から、タイヤのトレッドに対して優れたグリップ性能も要求されているが、低燃費性とグリップ性能とは背反性能であるため、一般的にトレッドをキャップトレッド/ベーストレッドの2層構造とし、ベーストレッド用として低発熱性を有するゴムを採用することが一般的に行われている。
すなわち、キャップトレッドのような路面と接する表層部にはグリップ力の高いゴム組成物を用い、ベーストレッドのような内層部には低発熱性を有するゴム組成物を使用することで、タイヤの低燃費性とグリップ性能を両立させるというものである。また、ゴムの使用量の低減のために、トレッドのように路面に接しないベーストレッドに増量材として炭酸カルシウムが使用されることがある(特許文献1参照)。
しかしながら、炭酸カルシウムを増量材として添加した場合、発熱性にあまり寄与せず、転がり抵抗を悪化させることなく、ゴムの使用量を減少させることが可能となるが、一方で加硫ゴム組成物の剛性の低下を引き起こし、自動車の操縦安定性を悪化させてしまうという欠点がある。
特開2005−179572号公報
本発明は、前記課題を解決し、ゴムの使用量を抑制しつつ、優れた低燃費性及び操縦安定性が得られるベーストレッド用ゴム組成物、及び該ゴム組成物を用いたベーストレッドを有する空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、ゴム成分、柱状又は紡錘状のシリカ被覆炭酸カルシウム粒子、及び補強充填剤を含有するベーストレッド用ゴム組成物に関する。
上記シリカ被覆炭酸カルシウム粒子は、平均直径が0.2〜1.0μm、平均長さが1.0〜50μm、長さと直径との比(長さ/直径)の平均値が5〜200であることが好ましい。
上記シリカ被覆炭酸カルシウム粒子において、炭酸カルシウム粒子の表面を被覆するシリカの形状が粒子状であり、該粒子状のシリカの平均粒子径が10〜100nmであることが好ましい。
上記ゴム組成物は、上記ゴム成分100質量部に対して、上記シリカ被覆炭酸カルシウム粒子を1〜60質量部、上記補強充填剤を20〜100質量部を含有することが好ましい。
上記ゴム組成物では、上記ゴム成分100質量%中に天然ゴムが10質量%以上配合されることが好ましい。
本発明はまた、上記ゴム組成物を用いたベーストレッドを有し、該ベーストレッドの容積比率がトレッド全体の10〜50%である空気入りタイヤに関する。
本発明によれば、ゴム成分、柱状又は紡錘状のシリカ被覆炭酸カルシウム粒子、及び補強充填剤を含有するベーストレッド用ゴム組成物であるので、当該ゴム組成物をベーストレッドに使用することにより、ゴムの使用量を抑制しつつ、優れた低燃費性及び操縦安定性が発揮される空気入りタイヤを提供することができる。
本発明のベーストレッド用ゴム組成物は、ゴム成分、柱状又は紡錘状のシリカ被覆炭酸カルシウム粒子、及び補強充填剤を含有する。ベーストレッド用ゴム組成物の成分として、柱状又は紡錘状のシリカ被覆炭酸カルシウム粒子を使用することにより、タイヤの転がり抵抗を低減して発熱を抑えられるため、良好な低燃費性を実現できる。また、当該粒子を使用することでゴムの使用量を減少できると同時に、炭酸カルシウムを使用した場合のような剛性低下の問題も生じないため、優れた操縦安定性も得ることができる。このように、本発明により、ゴムの使用量を抑制し、転がり抵抗を犠牲にすることなく、操縦安定性に優れたベーストレッドを有するタイヤを製造できる。
本発明に使用されるゴム成分としては、一般にタイヤ用ゴム組成物に使用されるジエン系ゴム等が挙げられる。ジエン系ゴムの具体例としては、天然ゴム(NR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)などのジエン系合成ゴムが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、低発熱性と加工性に優れることから、NRを使用することが好ましい。また、NR及びBRを併用することも好ましい。
ゴム成分100質量%中のNRの含有量は、好ましくは10質量%以上、より好ましくは20質量%以上、更に好ましくは40質量%以上である。10質量%未満であると、加工性が悪化する傾向がある。NRの含有量は、好ましくは90質量%以下、より好ましくは80質量%以下、更に好ましくは75質量%以下である。90質量%を超えると、低燃費性が悪化する傾向がある。
ゴム成分100質量%中のBRの含有量は、好ましくは10質量%以上、より好ましくは20質量%以上、更に好ましくは25質量%以上である。10質量%未満であると、低燃費性が悪化する傾向がある。BRの含有量は、好ましくは60質量%以下、より好ましくは50質量%以下、更に好ましくは40質量%以下である。60質量%を超えると、加工性が悪化する傾向がある。
NR及びBRを併用する場合、ゴム成分100質量%中のNR及びBRの合計含有量は、好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上、更に好ましくは100質量%である。80質量%未満であると、低燃費性が悪化する傾向がある。
本発明における柱状又は紡錘状のシリカ被覆炭酸カルシウム粒子は、炭酸カルシウム粒子表面の全部又は一部がシリカで被覆された柱状又は紡錘状粒子である。
柱状又は紡錘状のシリカ被覆炭酸カルシウム粒子は、平均直径が0.2〜1.0μm、平均長さが1.0〜50μm、長さと直径との比(長さ/直径(L/D))の平均値が5〜200であることが好ましい。平均直径が0.2μm未満では、製造が困難で、操縦安定性の向上が認められない傾向があり、平均直径が1.0μmを超えると、高速耐久性能が低下する傾向がある。平均長さが1.0μm未満では、操縦安定性の向上が認められない傾向があり、平均長さが50μmを超えると、成形加工性が低下する傾向がある。L/Dの平均値が5未満では、操縦安定性の向上が得られない傾向があり、L/Dの平均値が200を超えると、ゴムの成形加工性が低下し、生産性が低下する傾向がある。
上記平均直径は、より好ましくは0.8μm以下、更に好ましくは0.6μm以下である。上記平均長さは、より好ましくは30μm以下、更に好ましくは10μm以下である。上記L/Dの平均値は、より好ましくは10以上、更に好ましくは50以上である。
なお、上記シリカ被覆炭酸カルシウム粒子の平均直径、平均長さ、L/Dとは、それぞれ粒子の短径、長径、長径/短径である。
炭酸カルシウム粒子の表面を被覆するシリカの形状は、ゴムとの接触面積を大きくするため、粒子状であることが好ましく、その粒子状のシリカの平均粒子径は、10〜100nmであることが好ましい。10nm未満では、操縦安定性の向上が認められない傾向があり、100nmを超えると、被覆するシリカが炭酸カルシウム粒子から脱落しやすくなり、高速耐久性能が低下する傾向がある。上記平均粒子径の下限は12nmであることがより好ましく、上限は50nmであることがより好ましい。
なお、上記シリカの平均粒子径とは、炭酸カルシウム表面を被覆した粒子状の形態をもつシリカ粒子の直径(形態が球でない場合は長径と短径の平均値)である。
上記シリカ被覆炭酸カルシウム粒子の形状(柱状、紡錘状)や平均直径、平均長さ、L/Dの平均値、及び炭酸カルシウム粒子の表面を被覆するシリカの形状(粒子状)や粒子状のシリカの平均粒子径は、走査型電子顕微鏡による観察や、透過型電子顕微鏡における透過電子像の観察により測定することができる。
上記シリカ被覆炭酸カルシウム粒子100質量%中のシリカ含量は、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上である。また、当該シリカ含量は、好ましくは50質量%以下、より好ましくは30質量%以下である。5質量%未満であると、強度が低下する傾向があり、50質量%を超えると、製造が困難となる傾向がある。
上記シリカ被覆炭酸カルシウム粒子は、例えば、炭酸カルシウム粒子(柱状又は紡錘状)の合成途中に、シリカ(コロイダルシリカ、シリカゲル、無水シリカ、ホワイトカーボン等の合成シリカ等)を添加すること、又はケイ酸アルカリ(ケイ酸ナトリウム等)からシリカを析出させることで炭酸カルシウム表面上にシリカ粒子を固着、結合させて製造することができる。例えば、特開2007−70164号公報や特開2003−63821号公報に記載されている製法等に従って製造できる。
上記シリカ被覆炭酸カルシウム粒子の配合量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは5質量部以上、更に好ましくは10質量部以上である。また、当該配合量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは60質量部以下、より好ましくは55質量部以下、更に好ましくは50質量部以下である。1質量部未満であると、効果が得られず、60質量部を超えると、配合量に見合う効果が小さくなる一方で、ゴムの成形加工性が低下し、生産性が低下するため、好ましくない。
補強充填剤としては、上記シリカ被覆炭酸カルシウム粒子以外で、タイヤ工業で一般的に用いられているものを特に制限なく使用でき、例えば、カーボンブラック、シリカ、クレー、タルク、炭酸マグネシウム等が挙げられる。ゴムに対する補強性が高く、比較的安価であることからカーボンブラックを用いることが好ましい。
カーボンブラックとしては、タイヤ工業において一般的に用いられるSAF、ISAF、HAF、FEFなどを用いることができる。カーボンブラックは単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。
上記カーボンブラックのチッ素吸着比表面積(NSA)は、好ましくは80m/g以上、より好ましくは100m/g以上である。カーボンブラックのNSAが80m/g未満では、充分な補強性が得られない傾向がある。また、カーボンブラックのNSAは、好ましくは250m/g以下、より好ましくは200m/g以下である。カーボンブラックのNSAが250m/gを超えると、発熱が増大し、低燃費性能が低下する傾向がある。
なお、カーボンブラックのチッ素吸着比表面積は、JIS K6217のA法によって求められる。
上記補強充填剤の配合量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは20質量部以上、より好ましくは30質量部以上である。20質量部未満であると、耐久性が劣る傾向がある。また、補強充填剤の配合量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは100質量部以下、より好ましくは60質量部以下である。100質量部を超えると、発熱が大きくなりすぎるため、転がり抵抗が悪化する傾向がある。
上記ゴム組成物には、シランカップリング剤を配合することが好ましい。上記シリカ被覆炭酸カルシウム粒子は表面がシリカで被覆されていることから、シリカと同様にシランカップリング剤との結合反応により、発熱性の低減が期待できる。
シランカップリング剤としては、従来公知のシランカップリング剤を用いることができ、例えば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)トリスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)トリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)ジスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)ジスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリエトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリメトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィドなどのスルフィド系;3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシランなどのメルカプト系;上記メルカプト系のメルカプト基をカルボン酸、例えば、オクチル酸、デカン酸などの脂肪酸でエステル化した3−オクタノイルチオ−プロピルトリエトキシシラン、3−デカノイルチオ−プロピルトリエトキシシランなどの保護化メルカプト系;ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシランなどのビニル系;3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノ系;γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシランなどのグリシドキシ系;3−ニトロプロピルトリメトキシシラン、3−ニトロプロピルトリエトキシシランなどのニトロ系;3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、2−クロロエチルトリメトキシシラン、2−クロロエチルトリエトキシシランなどのクロロ系;などを挙げることができる。これらのシランカップリング剤は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、これらの縮合物でも同様の効果が得られる。商品名としては、Si69(デグッサ社製)(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド)、Si75(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド)、Si363、NXT、NXT−LV、NXT−ULV、NXT−Zなどが好ましく用いられる。
シランカップリング剤の含有量は、シリカ100質量部に対して1質量部以上が好ましく、3質量部以上がより好ましい。1質量部未満であると、ゴム強度が低下する傾向にある。また、シランカップリング剤の含有量は、シリカ100質量部に対して15質量部以下が好ましく、10質量部以下がより好ましい。15質量部を超えると、ゴムの混練り及び押し出し加工性の改善効果は小さい一方、コストが上昇してしまい経済的ではなく、また、ゴム強度が低下する傾向にある。
本発明のゴム組成物には、前記ゴム成分、シリカ被覆炭酸カルシウム粒子、補強充填剤、シランカップリング剤以外にも、従来ゴム工業で使用される配合剤、例えば、酸化亜鉛、ステアリン酸、老化防止剤、オイル、ワックス、硫黄等の加硫剤、加硫促進剤等を適宜配合することができる。
本発明のゴム組成物に用いられるオイルとしては、アロマティック系オイル、ナフテン系オイル等が挙げられるが、加工性に優れるアロマティック系オイルが好ましく用いられる。
上記オイルの配合量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは3質量部以上である。また、当該配合量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは50質量部以下、より好ましくは45質量部であることが好ましい。配合量が1質量部未満では、加工性が低下する傾向があり、50質量部を超えると、発熱量が高くなり、低燃費性が低下する傾向がある。
本発明のゴム組成物の製造方法としては、公知の方法を用いることができ、例えば、前記各成分をオープンロール、バンバリーミキサーなどのゴム混練装置を用いて混練し、その後加硫する方法等により製造できる。
本発明のゴム組成物は、タイヤのベーストレッドとして用いられる。ベーストレッドとは、多層構造を有するトレッドの内層部であり、2層構造〔表面層(キャップトレッド)及び内面層(ベーストレッド)〕からなるトレッドでは内面層である。2層構造とする場合、ベーストレッド用ゴム組成物の50℃におけるtanδは、キャップトレッド用ゴム組成物の50℃におけるtanδより小さい値を示すことが好ましい。
本発明のゴム組成物を用いて得られたベーストレッドの容積比率は、トレッド全体(100%)の10%以上であることが好ましく、20%以上であることがより好ましい。容積比率が10%未満では、発熱を抑制し、転がり抵抗を低減する効果が不充分となる傾向がある。また、該容積比率は50%以下であることが好ましく、40%以下であることがより好ましい。容積比率が50%を超えると、摩耗時にベーストレッドがタイヤの表面に露出するおそれがある。トレッドがベーストレッド及びキャップトレッドの2層構造、又は3層以上の多層構造を取る場合も、ベーストレッドの容積比率は上記範囲内であることが好ましい。
多層構造のトレッドは、シート状にしたものを、所定の形状に張り合わせる方法や、2本以上の押出し機に装入して押出し機のヘッド出口で2層以上に形成する方法により作製することができる。
本発明の空気入りタイヤは、上記ゴム組成物を用いて通常の方法によって製造される。すなわち、必要に応じて各種添加剤を配合したゴム組成物を、未加硫の段階でタイヤのベーストレッドの形状に合わせて押し出し加工し、タイヤ成型機上にて通常の方法にて成形し、他のタイヤ部材とともに貼り合わせ、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧してタイヤを製造できる。
本発明の空気入りタイヤは、乗用車用タイヤ、バス用タイヤ、トラック用タイヤ等として好適に用いられる。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下に、実施例及び比較例で用いた各種薬品について説明する。
天然ゴム(NR):テックビーハング社製のRSS#3
ポリブタジエン(BR):宇部興産(株)製のウベポールBR150B(シス含量:96%)
カーボンブラック:キャボットジャパン(株)製のショウブラックN220(窒素吸着比表面積:125m/g)
炭酸カルシウム:白石工業(株)製の白艶華CC
シリカ被覆炭酸カルシウム粒子:日鉄鉱業(株)製AC−50(粒子の形状:柱状又は紡錘状、平均直径:0.2μm、平均長さ:3.0μm、平均L/D:150、シリカ含量:13質量%、被覆シリカの形状:粒子状、シリカ平均粒子径50nm)
シランカップリング剤:デグッサ社製のSi75(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド)
オイル:出光興産(株)製のダイアナプロセスオイルPS323
ワックス:大内新興化学工業(株)製のサンノックワックス
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック6C(N−1,3−ジメチルブチル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン)
ステアリン酸:日本油脂(株)製
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号
硫黄:鶴見化学工業(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤CZ:大内新興化学工業(株)製のノクセラーCZ(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
実施例1〜3及び比較例1〜2
硫黄及び加硫促進剤以外の薬品を表1に示す配合量添加し、バンバリーミキサーを用いて、140℃で3分間混練りした。その後、得られた混練物に対して、硫黄及び加硫促進剤を表1に示す配合量添加し、2軸オープンロールを用いて、80℃で4分間混練りし、ベーストレッド用ゴム組成物を得た。
得られたゴム組成物をベーストレッド部に用いて未加硫タイヤを作製し、加硫することで試験タイヤ(サイズ:195/65R15)を作製した。このとき、該タイヤのトレッドに対するべーストレッド容積比率が30%となるようにした。
得られた試験タイヤを用いて、以下に示す試験方法により転がり抵抗及び操縦安定性を評価した。また、調製したゴム組成物中のゴム成分の含有率(%)も算出した。結果を表1に示す。
<転がり抵抗>
転がり抵抗試験機を用い、試験タイヤを、リム15×6JJ、内圧230kPa、荷重3.43kN、速度80km/時間の条件で走行させたときの転がり抵抗を測定した。比較例1の転がり抵抗値を100として、それぞれ指数表示した。指数が大きいほど転がり抵抗が小さく、良好である。
<操縦安定性>
試験タイヤを車両(国際FF2000cc)の前輪に装着してテストコースを実車走行し、ドライバーの官能評価により操縦安定性を評価した。評価は10点を満点とし、比較例1を6点として相対評価を行なった。評点が大きいほど操縦安定性が良好である。
Figure 2010090225
シリカ被覆炭酸カルシウム粒子を用いてゴム成分の使用量を抑制した実施例では、優れた転がり抵抗及び操縦安定性が得られた。一方、当該粒子に代えて炭酸カルシウムを用いてゴム使用量を抑制した比較例1では、転がり抵抗や操縦安定性が劣っていた。また、充填剤としてカーボンブラックのみを用い、ゴム使用量をやや多く設計した比較例2でも、転がり抵抗や操縦安定性が劣っていた。

Claims (6)

  1. ゴム成分、柱状又は紡錘状のシリカ被覆炭酸カルシウム粒子、及び補強充填剤を含有するベーストレッド用ゴム組成物。
  2. シリカ被覆炭酸カルシウム粒子は、平均直径が0.2〜1.0μm、平均長さが1.0〜50μm、長さと直径との比(長さ/直径)の平均値が5〜200である請求項1記載のベーストレッド用ゴム組成物。
  3. シリカ被覆炭酸カルシウム粒子において、炭酸カルシウム粒子の表面を被覆するシリカの形状が粒子状であり、該粒子状のシリカの平均粒子径が10〜100nmである請求項1又は2記載のベーストレッド用ゴム組成物。
  4. ゴム成分100質量部に対して、シリカ被覆炭酸カルシウム粒子を1〜60質量部、補強充填剤を20〜100質量部を含有する請求項1〜3のいずれかに記載のベーストレッド用ゴム組成物。
  5. ゴム成分100質量%中に天然ゴムが10質量%以上配合される請求項1〜4のいずれかに記載のベーストレッド用ゴム組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のゴム組成物を用いたベーストレッドを有し、該ベーストレッドの容積比率がトレッド全体の10〜50%である空気入りタイヤ。
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