JP4947505B2 - 消臭剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、消臭剤及び抗菌剤に関する。更に詳述すると、生活環境中に存在しうるアンモニア又はアミン類、靴の悪臭、口臭、生ごみ臭や糞便臭といった悪臭に対する消臭効果と、高いウレアーゼ活性阻害効果を有し、さらに細菌類の繁殖を抑え、細菌汚染の防止を可能とする消臭剤及び抗菌剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
近年、生活環境中に存在し得る悪臭の発生の予防や発生した悪臭の消臭、また微生物汚染および増殖を防止したいという要望が強くなってきており、実際これらの有害物質により日常生活に被害が生じている。悪臭の例としては、生活環境中に存在し得るアンモニア又はアミン類、靴の悪臭、口臭、生ごみ臭や糞便臭等が挙げられる。
【0003】
この場合、悪臭の発生を予防したり、発生した悪臭を消失させる手段としては、芳香性物質により不快臭をマスキングする方法、不快臭の原因物質を中和、酸化分解その他の化学反応により無臭化する方法、活性炭等の吸着剤に吸着させて固定化する方法などが種々提案されている。
【0004】
また、糞便中の微生物が産生する酵素であるウレアーゼは、生体外に排泄された尿中の尿素が水と反応してアンモニアと炭酸ガスを生じる反応を触媒する酵素であり、人や家畜の糞尿が環境中に放置された場合、尿中の尿素は上記酵素反応を起こし、生成したアンモニアは大気中に拡散して強い不快臭を感じさせることになる。
【0005】
この場合、糞尿で汚れたおむつが交換される前に上記酵素反応が生じると、生成したアンモニアが皮膚のpHを上昇させて、プロテアーゼやリパーゼの活性を高めることによりおむつかぶれを誘発すると考えられている。
【0006】
そこで、尿素からアンモニアが生じる可能性のある場合においてはウレアーゼが作用しないようにしてアンモニアの発生を防止することが、アンモニアによる悪臭やおむつかぶれの防止に有効な手段となる。そのために使用可能なウレアーゼ活性阻害作用を有する物質としては、従来、ヒドロキサム系両性界面活性剤、リン酸アミド誘導体、クエン酸、リンゴ酸、フマル酸、リン酸等が知られている。
【0007】
一方、微生物の増殖や汚染を防ぐ手段としては、加熱処理等の物理的な処理を施すことにより微生物を死滅させる方法、アルコールや塩素剤等の消毒剤を用いる方法、安息香酸やソルビン酸等の抗菌剤を用いて微生物の増殖を抑える方法などが試みられている。
【0008】
しかしながら、これら合成化合物を利用した消臭剤及び抗菌剤を飲食物や化粧品等に用いた場合、安全性の面で問題がある。また、十分な効果が得られる量を添加すると、風味や使用感に対する影響が大きくなるという問題点がある。更に日用雑貨等に用いた場合、環境汚染の問題が生じてしまう。
【0009】
このため、口臭防止、飲食物の風味向上、愛玩動物の糞尿の悪臭防止、或いは人体から発する体臭の防止等を目的として、食品、餌、飼料、口腔用剤、外用剤等に配合可能な消臭剤を安全性の高い植物抽出物に求める研究が進められている。例えば緑茶抽出物(特公平58−18098号公報)、カタバミ、サザンカ、ツガ、サルスベリ、ナンテン、クリ、サネカズラ、ミズメ、ニシキマツ、イチョウからの抽出物を有効成分とする消臭剤(特開昭61−103447号公報)、アカザ科植物の抽出物を利用した消臭剤(特開平1−284257号公報)、キリ、ライラック、シナレンギョウ等の抽出物を有効成分とする消臭剤(特開昭61−218457号公報)、アカバナ科、スギ科、ツツジ科、ミカン科植物の抽出物を有効成分とする消臭剤(特開平3−261479号公報)、ウーロン茶抽出物、ウラジロガシ抽出物、柿タンニン、大豆・穀類抽出物、香辛料抽出物等を有効成分とする消臭剤が提案されている。
【0010】
一方、抗菌剤についても安全性の高い天然植物抽出物を用いることが種々検討されている。例えば天然樹木抽出エキス(特開平9−154929号公報)、わさび抽出物、からし抽出物(特開2000−51339号公報)、タケ科ササ属の葉の抽出液(特開平9−48925号公報)、よもぎエキス、緑茶エキス(特開平11−228325号公報)、杉等の抽出エキス(特開平10−305088号公報)、バラ科バラ属の植物抽出物(特開平10−72358号公報)などが提案されている。
【0011】
しかしながら、安全性、環境性及び生産性に優れ、かつ安価でありながら、高い消臭効果及びウレアーゼ阻害活性を有する消臭剤、及び優れた抗菌効果を有する抗菌剤に対する需要者の要望は極めて強く、未だ十分満足し得るものが提供されていないのが現状である。
【0012】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、使用効果において優れていることは勿論、添加対象物の風味や使用感に対する悪影響がなく、安全性や環境面での問題がない高品質な消臭剤及び抗菌剤を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、藤茶の抽出物が高い消臭効果とウレアーゼ活性阻害効果と抗菌効果とを兼ね備えていることを知見した。
【0014】
即ち、藤茶抽出物を有効成分として含有する消臭剤及び抗菌剤、好ましくは藤茶の枝葉部を水、親水性有機溶媒又はこれらの混合液により抽出処理して得られた抽出物を有効成分として含有する消臭剤及び抗菌剤が有用であること、この場合、その有効成分の主成分がアンペロプシンであることを見出した。これらの消臭剤及び抗菌剤は、生活環境中に存在し得るアンモニア又はアミン類、体臭、汗臭、靴の悪臭に存在するイソ吉草酸、口臭に存在するメチルメルカプタン、生ごみ臭や糞便臭に存在する硫化水素および糞便臭に存在するスカトール等の悪臭に対して優れた消臭効果を有し、また高いウレアーゼ阻害活性を有し、尿素からアンモニアが生じることを防止できることを見出した。さらに抗菌剤として使用されて、グラム陽性細菌、グラム陰性細菌の繁殖を抑え、細菌汚染を防止できる抗菌効果を有することを見出した。しかも添加対象物の風味や使用感に対する悪影響が少なく、自然界に大量に存在しているため、豊富かつ安定供給可能であり安価に製造でき、口腔用剤、化粧品、飲食物、外用剤等に幅広く用いることができることを見出し、本発明をなすに至った。
【0015】
即ち、本発明は、下記の消臭剤を提供する。
請求項1:
藤茶の枝葉部を、水と親水性有機溶媒との混合液により抽出処理して得られた抽出物を有効成分として含有することを特徴とする、体臭、汗臭又は靴の悪臭用消臭剤。
請求項2:
藤茶の枝葉部を、水と親水性有機溶媒との混合液により抽出処理して得られた抽出物を有効成分として含有することを特徴とする口臭用消臭剤。
請求項3:
藤茶の枝葉部を、水と親水性有機溶媒との混合液により抽出処理して得られた抽出物を有効成分として含有することを特徴とする生ごみ臭用消臭剤。
請求項4:
藤茶の枝葉部を、水と親水性有機溶媒との混合液により抽出処理して得られた抽出物を有効成分として含有することを特徴とする糞便臭用消臭剤。
請求項5:
藤茶の枝葉部を、水と親水性有機溶媒との混合液により抽出処理して得られた抽出物を有効成分として含有することを特徴とする、アンモニア又はアミン類の消臭用消臭剤。
請求項6:
藤茶の枝葉部を、水と親水性有機溶媒との混合液により抽出処理して得られた抽出物を有効成分として含有することを特徴とする、イソ吉草酸の消臭用消臭剤。
請求項7:
藤茶の枝葉部を、水と親水性有機溶媒との混合液により抽出処理して得られた抽出物を有効成分として含有することを特徴とする、メチルメルカプタンの消臭用消臭剤。
請求項8:
藤茶の枝葉部を、水と親水性有機溶媒との混合液により抽出処理して得られた抽出物を有効成分として含有することを特徴とする、硫化水素の消臭用消臭剤。
請求項9:
藤茶の枝葉部を、水と親水性有機溶媒との混合液により抽出処理して得られた抽出物を有効成分として含有することを特徴とする、スカトールの消臭用消臭剤
請求項10:
藤茶の枝葉部を、水と親水性有機溶媒との混合液により抽出処理して得られた抽出物を有効成分として含有することを特徴とする、ウレアーゼ活性阻害用である消臭剤。
請求項11:
上記混合液が、水と炭素数1〜5の低級アルコールとの混合液である請求項1〜10のいずれか1項記載の消臭剤。
請求項12:
アンペロプシンを有効成分とすることを特徴とする、体臭、汗臭又は靴の悪臭用消臭剤である消臭剤。
請求項13:
アンペロプシンを有効成分とすることを特徴とする口臭用消臭剤。
請求項14:
アンペロプシンを有効成分とすることを特徴とする、生ごみ臭用消臭剤。
請求項15:
アンペロプシンを有効成分とすることを特徴とする糞便臭用消臭剤
請求項16:
アンペロプシンを有効成分とすることを特徴とする、アンモニア又はア
ミン類の消臭用消臭剤。
請求項17:
アンペロプシンを有効成分とすることを特徴とする、イソ吉草酸の消臭用消臭剤。
請求項18:
アンペロプシンを有効成分とすることを特徴とする、メチルメルカプタンの消臭用消臭剤。
請求項19:
アンペロプシンを有効成分とすることを特徴とする、硫化水素の消臭用消臭剤。
請求項20:
アンペロプシンを有効成分とすることを特徴とする、スカトールの消臭用消臭剤。
請求項21:
アンペロプシンを有効成分とすることを特徴とする、ウレアーゼ活性阻害用である消臭剤。
【0016】
なお、藤茶抽出物に含まれていて消臭効果及び抗菌効果を示す成分は、藤茶の枝葉部に高濃度に含まれているアンペロプシン(ampelopsin)が有効成分の主成分であると考えられているが、藤茶抽出物には、アンペロプシン以外にも種々のフラボノイド、その他の成分も含まれており、これら多成分も相俟って、優れた消臭効果、ウレアーゼ活性阻害効果及び抗菌効果を発揮し得るものと考えられる。
【0017】
以下、本発明について更に詳しく説明する。
本発明の消臭剤及び抗菌剤は、藤茶抽出物を有効成分として含み、特に有効成分の主成分がアンペロプシンであることを特徴とするものである。
【0018】
この場合、藤茶〔Ampelopsis cantoniensis(Hook. et Arn.)Planch.、Ampelopsis grossedentata(Hand.−Mazz.)W.T.Wang〕は、ブドウ科に属する植物であって、中国の中部から南部にわたる広い地域で自生する多年生の蔓性植物であり、台湾では栽培もされており、中国では古来よりその葉をお茶として用いると共に、風邪、のどの痛みなどの治療用の民間薬としても利用されてきた安全性の高い植物である。
【0019】
ここで、本発明の藤茶抽出液よりなる消臭剤及び抗菌剤は、上記藤茶の枝葉部を抽出原料とし、植物の抽出に一般に用いられている抽出方法により得ることができる。
【0020】
例えば、藤茶の枝葉部を生のまま又は乾燥した後、そのまま又は粗砕機を用い粉砕して溶媒抽出に供することにより得ることができる。抽出に用いる溶媒としては、水又は親水性有機溶媒あるいはこれらの混合液を室温乃至溶媒の沸点程度の温度で用いることが好ましい。
【0021】
この場合、親水性有機溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の炭素数1〜5の低級アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等の低級脂肪族ケトン;1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、イソプロピレングリコール、グリセリン等の炭素数2〜5の多価アルコールなどが挙げられ、これら親水性有機溶媒と水との混合溶媒などを用いることができる。なお、水と親水性有機溶媒との混合系溶媒を使用する場合には、低級アルコールの場合は水10質量部に対して1〜90質量部、低級脂肪族ケトンの場合は水10質量部に対して1〜40質量部、多価アルコールの場合は水10質量部に対して10〜90質量部添加することが好ましい。
【0022】
本発明において、消臭剤成分及び抗菌剤成分を抽出するにあたり特殊な抽出方法を採用する必要はなく、室温乃至還流加熱下で、任意の装置を用いて抽出することができる。
【0023】
具体的には、抽出溶媒を満たした処理槽に抽出原料を投入し、時々攪拌して可溶性成分を溶出する。その後、濾過して抽出残渣を除き、得られた抽出液を濃縮、乾燥することにより、有効成分を含有する抽出物を得ることができる。抽出条件は、抽出溶媒として水を用いた場合には、通常50〜90℃で30分〜2時間程度である。また、抽出溶媒として水とエタノールとの混合溶媒を用いた場合には、通常40〜80℃で30分〜2時間程度である。なお、溶媒で抽出することにより得られる抽出液は、抽出溶媒が安全性の高いものであればそのまま本発明の消臭剤及び抗菌剤として用いることができる。
【0024】
また、得られる抽出液を脱色、脱臭、活性向上等を目的として精製することもできる。精製手段としては、特に制限されず、活性炭処理、樹脂吸着処理、イオン交換樹脂処理、液−液向流分配等の方法が挙げられる。例えばセパビーズSP−207、ダイヤイオンHP−20(いずれも三菱化学(株)製)等の多孔性樹脂と濃縮液とを接触させる樹脂吸着精製法などを採用することができる。なお、樹脂に吸着された有効成分は水、エタノール等で溶出させることができる。
【0025】
このようにして得られる藤茶抽出物には、その有効成分の主成分であるアンペロプシンが30質量%以上、好ましくは50質量%以上含まれており、特に抽出液を精製処理した場合には、アンペロプシンが80質量%以上の高濃度に含まれているものである。
【0026】
上述のようにして得られる藤茶の抽出液又は抽出物は、いずれも原料に由来する好ましい風味を有し、そのままでも消臭剤及び抗菌剤として利用可能であるが、必要に応じて、消臭作用、ウレアーゼ活性阻害作用又は抗菌作用を有する他の物質を添加することができる。
【0027】
このような脱臭作用、ウレアーゼ活性阻害作用又は消臭作用を有する他の物質としては、例えば緑茶、ウーロン茶、タマリンドハスク、ウラジロガシ、イチョウ、シソ、コショウ、ショウキョウ、チョウジ、キョウニン、メース、セージ、カキ葉、ソウハクヒ、トウガラシ、ロジン、エラグ酸、クロロフィリン誘導体、メントール、ペパーミント、柿渋、塩酸クロルヘキシジン、アクチゾル、メイラード反応物、サイクロデキストリン、ルスカス、グアバ、マイカイ、ルブス、ヨモギ、ユキノシタ、ビワ等の抽出物などが挙げられ、これらの1種又は2種以上を併用することもできる。
【0028】
本発明の消臭剤及び抗菌剤は、一般的な飲食品、例えば調味料、和洋菓子、氷菓子、清涼飲料水、茶、スプレッド、ペースト、漬物、畜肉加工品、水産加工品、穀物加工品等に対して、これらを製造するに当り通常用いられる補助的な原料や添加物と共に添加することができる。
【0029】
このような補助的な原料及び添加物としては、例えばブドウ糖、果糖、ショ糖、マルトース、ソルビトール、ステビオサイド、ルブソサイド、コーンシロップ、乳糖、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、乳酸、L−アスコルビン酸、di−α−トコフェロール、エリソルビン酸ナトリウム、グリセリン、プロピレングリコール、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、アラビアガム、カラギーナン、カゼイン、ゼラチン、ペクチン、寒天、ビタミンB類、ニコチン酸アミド、パントテン酸カルシウム、アミノ酸類、カルシウム塩類、色素、香料、保存剤などが挙げられ、これらの1種又は2種以上を併用することもできる。
【0030】
本発明の消臭剤及び抗菌剤は、チューイングガム、キャンディ等の菓子類、各種歯磨類、マウスウォッシュ、トローチ、口中清涼剤、口臭防止のための各種エチケット商品等に製造工程の任意の段階で配合するか、又は製造後付着することにより口臭防止に役立たせることができる。これらの用途における本発明消臭剤及び抗菌剤の配合量は0.01〜5質量%程度である。
【0031】
本発明の消臭剤は、特にアンモニア、アミン類の消臭に有効なものであり、アミン類としては、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、イソプロピルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン等が挙げられる。また本発明の消臭剤は、むれた靴の代表的な悪臭の成分であるイソ吉草酸、口臭の代表的な成分であるメチルメルカプタン、糞便臭および生ごみ悪臭の代表的な成分である硫化水素、糞便臭の代表的な成分であるスカトールの消臭に有効なものである。
【0032】
また、本発明の消臭剤は、アンモニア発生防止剤としても好適なものであり、ウレアーゼの存在下に尿素からアンモニアが生成するのを防止することが望まれるあらゆる場所に任意の方法で利用することができる。例えばくみ取り式便所、家畜の畜舎、愛玩動物の飼育室又は排泄場所等におけるアンモニア臭の解消が望まれている場合は発生原因箇所やその周辺に散布又は噴霧する。畜舎の敷藁や愛玩動物の排泄物吸収材等にあらかじめ付着させておいてもよい。尿素から発生するアンモニアによるおむつかぶれの防止に使用する場合は、噴霧、浸漬、塗布等の方法によりおむつに付着させておくことができる。
【0033】
更に、本発明の抗菌剤は、微生物、特に日常生活環境に常在するグラム陽性細菌、グラム陰性細菌に対する抗菌効果に優れたものである。
【0034】
なお、本発明消臭剤及び抗菌剤の用途は、上記の例示に限られず、これら以外にも種々の用途に用いることができる。例えば以下のような利用が可能である。
(1)水産加工品の微生物汚染防止処理、生臭みの消臭処理。
(2)居室、トイレット等の空間に噴霧する抗菌及び消臭スプレーへの配合。
(3)工場廃棄物の抗菌及び消臭処理。
(4)台所等の生ゴミの除菌及び消臭処理。
(5)家畜や愛玩動物の飼料又は餌に配合して下痢の発症を防いだり、糞尿の臭いを消すための抗菌剤、アンモニア発生防止剤及び消臭剤。
(6)頭皮及び頭髪の除菌及び消臭を目的とするヘアトニック、ヘアローション等の頭髪化粧料への配合。
(7)体臭除去を目的とする、シャンプー、リンス、ボディーシャンプー、石鹸等のトイレタリー製品、又はボディーローション、ボディークリーム等のボディーケア化粧料、ヘアートニック、ヘアーローション等のヘアーケア化粧料、又は浴用剤への配合。
(8)靴及び足の悪臭の消臭や、除菌を目的とする脱臭消臭剤への配合。
(9)口臭除去を目的とする、口臭消臭剤への配合。
(10)おむつ等のトイレタリー製品への配合。
【0035】
【実施例】
以下、製造例、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
【0036】
〔製造例1〕
藤茶乾燥枝葉200gに50質量%エタノール2000mlを加え、還流冷却器を付けて、80℃にて1時間抽出を行った後、濾紙にて濾過し、抽出液を得た。得られた抽出液を減圧下に濃縮、乾燥を行い、製造例1の藤茶の抽出物50g(粉末)を得た(収率25%)。
【0037】
〔製造例2〕
藤茶乾燥枝葉200gに水2000mlを加え、90℃にて1時間抽出を行った後、濾紙にて濾過し、抽出液Aを得た。また、抽出残渣に再び水2000mlを加え、同様に90℃で1時間加熱抽出を行った後、濾紙にて濾過し、抽出液Bを得た。得られた抽出液A,Bを合せて抽出液とした。
【0038】
得られた抽出液(A+B)を多孔性樹脂(HP−20;三菱化学(株)製)300mlを充填したガラスカラムに流して、アンペロプシンなど有効成分を吸着させた。
【0039】
続いて有効成分を吸着した多孔性樹脂に600mlの水を流して洗浄した後、80%エタノールを流して吸着成分を脱着、溶出した。得られた溶出液を減圧下で濃縮、乾燥を行い、製造例2の藤茶抽出物20g(粉末)を得た(収率10%)。
【0040】
製造例1,2で得られた藤茶抽出物について、下記条件でアンペロプシンの定量を行った。結果を表1に示す。
【0041】
<高速液体クロマトグラフィーの条件>
検出器 :紫外部吸収検出器(測定波長290nm)
カラム充填剤:10μmの化学結合型オクタデシルシラン
カラム管 :内径4.6mm、長さ250mmのステンレス管
カラム温度 :40℃
移動相 :アセトニトリル/0.1質量%リン酸=15/85(質量比)混液
流速 :1ml/分
【0042】
【表1】
アンペロプシン含有量(質量%)
Figure 0004947505
【0043】
〔実施例1,2、比較例1〕
蒸留水を用いて溶解及び希釈して試料濃度1〜0.05(W/V)%の製造例1の藤茶抽出物(実施例1)、試料濃度0.1〜0.025(W/V)%の製造例2の藤茶抽出物(実施例2)、比較例1として試料濃度0.5〜0.1(W/V)%の緑茶抽出物(緑茶抽出物MF(水抽出液):丸善製薬株式会社製)をそれぞれ調製し、これらを試料溶液とした。
【0044】
得られた各試料溶液20mlを900ml容マヨネーズ瓶に入れた後、0.5質量%アンモニア水溶液を0.5ml添加し、素早くゴム栓で密栓して、37℃の恒温槽中で10分間振盪し、5分間静置した後、マヨネーズ瓶内上部のヘッドスペースのアンモニアガス濃度をガス検知管〔株式会社ガステック(アンモニア;No.3La)〕を用いて測定し、蒸留水を試料として同様に測定した場合のアンモニアガス濃度をガス残存率100%として各試料溶液のアンモニアガス残存率(%)を求めた。結果を表2に示す。
【0045】
【表2】
アンモニアガス残存率(%)
Figure 0004947505
【0046】
〔実施例3,4、比較例2〕
蒸留水を用いて溶解及び希釈して試料濃度0.5〜0.01(W/V)%の製造例1の藤茶抽出物(実施例3)、試料濃度0.1〜0.01(W/V)%の製造例2の藤茶抽出物(実施例4)、比較例2として試料濃度0.2〜0.025(W/V)%の緑茶抽出物(緑茶抽出物MF:丸善製薬株式会社製)をそれぞれ調製し、これらを試料溶液とした。
【0047】
得られた各試料溶液20mlを900ml容マヨネーズ瓶に入れた後、0.6質量%トリメチルアミン水溶液を0.5ml添加し、素早くゴム栓で密栓して、37℃の恒温槽中で10分間振盪し、5分間静置した後、マヨネーズ瓶内上部のヘッドスペースのトリメチルアミンガス濃度をガス検知管〔株式会社ガステック(トリメチルアミン;No.3M)〕を用いて測定し、蒸留水を試料として同様に測定した場合のトリメチルアミンガス濃度をガス残存率100%として各試料溶液のトリメチルアミンガス残存率(%)を求めた。結果を表3に示す。
【0048】
【表3】
トリメチルアミンガス残存率(%)
Figure 0004947505
【0049】
表2,3の結果から、藤茶抽出物は公知の消臭剤である緑茶抽出物よりも強い消臭効果が認められる。また、藤茶抽出物の主成分であるアンペロプシンも強い消臭効果を有することが確認できた。
【0050】
〔実施例5、比較例3〕
試料の数の10ml容のバイアル瓶を準備し、バイアル瓶の底部にろ紙をセットした。固形で3、5、10、及び20mgになるように試料をろ紙上に添加し、60℃の恒温槽にて乾固させた。比較例3として緑茶抽出物(緑茶抽出物MF:丸善製薬株式会社製)を同様に固形で3、5、10、及び20mgになるようにろ紙上に添加し、60℃の恒温槽にて乾固させた。
【0051】
試料を調製したバイアル瓶に、0.1質量%イソ吉草酸水溶液を0.5ml添加し、セプタムとアルミ栓で密栓し、室温で30分間放置後に37℃で10分間加熱した。
【0052】
その後バイアル瓶内上部(ヘッドスペース)の気体をシリンジで0.2ml抜き取り、ガスクロマトグラフィーによってイソ吉草酸を測定した。試料無添加で同様に測定した場合のイソ吉草酸のピーク面積をイソ吉草酸残存率100%として、各試料のイソ吉草酸の残存率(%)をイソ吉草酸のピーク面積から求めた。
結果を表4に示す。
【0053】
<ガスクロマトグラフィーの条件>
装置 :HEWLETT PACKARD 5890 SERIES II
検出器 :FID(水素炎イオン化検出器)
カラム :DBTM−FFAD(J&W社製)
カラム管 :30m×0.25mmI.D,0.25μm
注入温度 :250℃
カラム温度 :100−220℃(温度上昇率8℃/分)
スプリット比:splitless
キャリアガス:He
圧力 :100MPa
【0054】
【表4】
イソ吉草酸残存率(%)
Figure 0004947505
【0055】
表4の結果から、藤茶抽出液は靴の代表的な悪臭成分であるイソ吉草酸に対する消臭効果が認められる。また藤茶抽出物は公知の消臭剤である緑茶抽出物と同程度の消臭効果が認められる。
【0056】
〔実施例6、比較例4〕
試料の数の10ml容のバイアル瓶を準備し、バイアル瓶の底部にろ紙をセットした。固形で5、10、及び20mgになるように試料をろ紙上に添加し、60℃の恒温槽にて乾固させた。比較例4として緑茶抽出物(緑茶抽出物MF:丸善製薬株式会社製)を同様に固形で5、10、及び20mgになるようにろ紙上に添加し、60℃の恒温槽にて乾固させた。
【0057】
試料を調製したバイアル瓶に、15ppmのメチルメルカプタンNa溶液を0.5ml添加し、セプタムとアルミ栓で密栓し、室温で30分間放置後に37℃で10分間加熱した。
【0058】
その後バイアル瓶内上部(ヘッドスペース)の気体をシリンジで0.2ml抜き取り、ガスクロマトグラフィーによってメチルメルカプタンを測定した。試料無添加で同様に測定した場合のメチルメルカプタンのピーク面積をメチルメルカプタン残存率100%として、各試料のメチルメルカプタンの残存率(%)をメチルメルカプタンのピーク面積から求めた。結果を表5に示す。
【0059】
<ガスクロマトグラフィーの条件>
装置 :HEWLETT PACKARD 6890 Series
検出器 :SCD(化学発光硫黄検出器)
カラム :DBTM−1(J&W社製)
カラム管 :30m×0.32mm、I.D,5μm
注入温度 :230℃
カラム温度 :50℃
スプリット比:1:10
キャリアガス:He
流量 :1.8ml/分
【0060】
【表5】
メチルメルカプタン残存率(%)
Figure 0004947505
【0061】
表5の結果から、藤茶抽出液は口臭の代表的な悪臭成分であるメチルメルカプタンに対する消臭効果が認められる。また藤茶抽出物は公知の消臭剤である緑茶抽出物よりも強い消臭効果が認められる。
【0062】
〔実施例7、比較例5〕
試料の数の10ml容のバイアル瓶を準備し、バイアル瓶の底部にろ紙をセットした。固形で5、10、及び20mgになるように試料をろ紙上に添加し、60℃の恒温槽にて乾固させた。比較例5として緑茶抽出物(緑茶抽出物MF:丸善製薬株式会社製)を同様に固形で5、10、及び20mgになるようにろ紙上に添加し、60℃の恒温槽にて乾固させた。
【0063】
試料を調製したバイアル瓶に、1.5ppmの硫化水素溶液を0.5ml添加し、セプタムとアルミ栓で密栓し、室温で30分間放置後に37℃で10分間加熱した。
【0064】
その後バイアル瓶内上部(ヘッドスペース)の気体をシリンジで0.2ml抜き取り、ガスクロマトグラフィーによって硫化水素を測定した。試料無添加で同様に測定した場合の硫化水素のピーク面積を硫化水素残存率100%として、各試料の硫化水素の残存率(%)を硫化水素のピーク面積から求めた。結果を表6に示す。
【0065】
<ガスクロマトグラフィーの条件>
装置 :HEWLETT PACKARD 6890 Series
検出器 :SCD(化学発光硫黄検出器)
カラム :DBTM−1(J&W社製)
カラム管 :30m×0.32mm、I.D,5μm
注入温度 :230℃
カラム温度 :50℃
スプリット比:1:10
キャリアガス:He
流量 :1.8ml/分
【0066】
【表6】
硫化水素残存率(%)
Figure 0004947505
【0067】
表6の結果から、藤茶抽出液は糞便及び生ゴミの代表的な悪臭成分である硫化水素に対する消臭効果が認められる。また藤茶抽出物は公知の消臭剤である緑茶抽出物よりも強い消臭効果が認められる。
【0068】
〔実施例8、比較例6〕
試料の数の20ml容のバイアル瓶を準備し、バイアル瓶の底部にろ紙をセットした。固形で1、3、5、10、及び20mgになるように試料をろ紙上に添加し、60℃の恒温槽にて乾固させた。比較例6として緑茶抽出物(緑茶抽出物MF:丸善製薬株式会社製)を同様に固形で1、3、5、10、及び20mgになるようにろ紙上に添加し、60℃の恒温槽にて乾固させた。
【0069】
試料を調製したバイアル瓶に、500ppmスカトール溶液を100μl添加し、セプタムとアルミ栓で密栓し、室温で30分間放置後に50℃で10分間加熱した。
【0070】
その後バイアル瓶内上部(ヘッドスペース)の気体をシリンジで0.2ml抜き取り、ガスクロマトグラフィーによってスカトールを測定した。試料無添加で同様に測定した場合のスカトールのピーク面積をスカトール残存率100%として、各試料のスカトールの残存率(%)をスカトールのピーク面積から求めた。
結果を表7に示す。
【0071】
<ガスクロマトグラフィーの条件>
装置 :HEWLETT PACKARD 5890 SERIES II
検出器 :FID(水素炎イオン化検出器)
カラム :DBTM−5(J&W社製)
カラム管 :30m×0.25mm、I.D,0.25μm
注入温度 :270℃
カラム温度 :100−260℃(温度上昇率8℃/分)
スプリット比:splitless
キャリアガス:He
圧力 :150MPa
【0072】
【表7】
スカトール残存率(%)
Figure 0004947505
【0073】
表7の結果から、藤茶抽出液は糞便の代表的な悪臭成分であるスカトールに対する消臭効果が認められる。また藤茶抽出物は公知の消臭剤である緑茶抽出物よりも強い消臭効果が認められる。
【0074】
〔実施例9、比較例7〕 ウレアーゼ活性阻害率
製造例1の藤茶抽出物と、緑茶抽出物(緑茶抽出物MF:丸善製薬株式会社製)を試料溶液として用い、下記の方法でウレアーゼ活性阻害率を測定した。
【0075】
<ウレアーゼ活性阻害率の測定法>
▲1▼0.1質量%尿素溶液:20μl
▲2▼ウレアーゼ溶液(20unit/ml,pH7.0リン酸緩衝液):100μl
▲3▼フェノール・ニトロプルシドナトリウム試液(日本薬局方):1.0ml
▲4▼試料溶液(製造例1の藤茶抽出物又は緑茶抽出物):100μl
【0076】
上記▲1▼〜▲4▼の各溶液を試験管中でよく混合し、37℃に15分間加温した後、次亜塩素酸ナトリウム・水酸化ナトリウム(日本薬局方)1.0mlを加えてさらに10分間37℃に加温した。酵素反応終了後、及び上記4種類の溶液を混合した直後の混合液について、フェノール・ニトロプルシドナトリウム試液から生成したインドフェノール量に比例する波長640nmの吸光度を測定した。
【0077】
また、コントロールとして、試料溶液の代わりに水を加えた場合について、同様の操作と吸光度測定を行った。
【0078】
得られた測定結果から、下記の計算式によりウレアーゼ活性阻害率を算出した。結果を表8に示す。試料溶液の試料濃度を100〜1000μg/mlに段階的に変化させて上記ウレアーゼ活性阻害率の測定を行い、ウレアーゼ活性阻害率が50%になる試料溶液の濃度(IC50)を求めた。結果を表9に示す。
【0079】
【数1】
Figure 0004947505
【0080】
【表8】
ウレアーゼ活性阻害率(%)
Figure 0004947505
【0081】
【表9】
Figure 0004947505
【0082】
表8、9の結果から、藤茶抽出物は緑茶抽出物と同等乃至それ以上の高いウレアーゼ活性阻害率を有し、アンモニアの発生を効果的に防止できることが認められる。
【0083】
〔実施例10〕
製造例1の藤茶抽出物について、下記A〜Eの5種類の細菌に対する抗菌活性を標準寒天培地を用いた寒天培地希釈法による最小生育阻止濃度(MIC;μg/ml)で評価した。なお、培養は温度30℃で48時間行い、生育の有無は肉眼で判定した。結果を表10に示す。
【0084】
試験細菌
A:スタフィロコッカス アウレウス
(Staphylococcus aureus)
B:バチルス スブチルス(Bacillus subtilis)
C:エシェリヒア コリ(Escherichia coli)
D:シュードモナス アエルギノーザ
(Pseudomonas aeruginosa)
E:コリネバクテリウム キセロシス
(Corynebacterium xerosis)
【0085】
【表10】
Figure 0004947505
【0086】
表10の結果から、製造例1の藤茶抽出物は、グラム陽性細菌類に対してMIC値が300〜1000μg/ml程度、グラム陰性細菌類に対してMIC値が1000〜2000μg/ml程度の抗菌活性を有していることが認められた。
【0087】
以下、製造例1,2で得られた藤茶抽出物を配合した他の処方例を実施例として下記に示した。
【0088】
〔実施例11〕 抗菌消臭食品(タブレット)
下記の混合物を常法により打錠して、タブレット状の抗菌消臭食品を製造した。
藤茶抽出物(製造例1) 0.2質量部
ペクチン分解物 1.0質量部
サイクロデキストリン 2.0質量部
ユッカフォーム抽出物 1.0質量部
タマリンドハスク抽出物 0.1質量部
イチョウ葉エキス 0.2質量部
クエン酸 0.1質量部
ブドウ糖 30.0質量部
粉糖(ショ糖) 40.0質量部
グリセリン脂肪酸エステル 6.0質量部
ビタミンC 5.0質量部
【0089】
〔実施例12〕 ハードキャンディ
下記の混合物を常法に従い混合してハードキャンディを製造した。
藤茶抽出物(製造例1) 1.0質量部
ポリリジン 0.2質量部
緑茶抽出物 0.1質量部
ウーロン茶抽出物 0.1質量部
ローズマリー抽出物 0.1質量部
銅クロロフィリンNa 0.2質量部
クエン酸 0.5質量部
水飴 35.0質量部
グラニュー糖 75.0質量部
赤キャベツ色素 0.1質量部
赤紫蘇エキス 2.0質量部
【0090】
〔実施例13〕 練歯磨
下記の原料を用い、常法に従って練歯磨を製造した。
藤茶抽出物(製造例2) 2.0質量部
キトサン 0.2質量部
リゾチーム 0.1質量部
カンゾウ油性抽出物 0.1質量部
柿葉エキス 0.1質量部
第二リン酸カルシウム 43.0質量部
CMC−Na 1.0質量部
グリセリン 20.0質量部
ラウリル硫酸ナトリウム 2.0質量部
ショ糖脂肪酸エステル 2.0質量部
l−メントール 1.0質量部
パラオキシ安息香酸ブチル 0.005質量部
水 30.0質量部
【0091】
〔実施例14〕 噴霧式スプレー消臭剤
下記の原料を混合して噴霧式スプレー消臭剤を製造した。
エタノール 65質量部
製造例1の藤茶抽出物 5質量部
水 30質量部
【0092】
【発明の効果】
本発明によれば、藤茶の枝葉部を原料として容易に製造することが可能な、高い安全性を有し、使用し易く、安価な消臭剤及び抗菌剤が得られる。この消臭剤及び抗菌剤は、経口摂取しても何ら安全性に心配がなく、環境性に優れた天然消臭剤及び抗菌剤として、口腔用剤、化粧品、飲食物、外用剤等に幅広く用いることができる。

Claims (21)

  1. 藤茶の枝葉部を、水と親水性有機溶媒との混合液により抽出処理して得られた抽出物を有効成分として含有することを特徴とする、体臭、汗臭又は靴の悪臭用消臭剤。
  2. 藤茶の枝葉部を、水と親水性有機溶媒との混合液により抽出処理して得られた抽出物を有効成分として含有することを特徴とする口臭用消臭剤。
  3. 藤茶の枝葉部を、水と親水性有機溶媒との混合液により抽出処理して得られた抽出物を有効成分として含有することを特徴とする生ごみ臭用消臭剤。
  4. 藤茶の枝葉部を、水と親水性有機溶媒との混合液により抽出処理して得られた抽出物を有効成分として含有することを特徴とする糞便臭用消臭剤。
  5. 藤茶の枝葉部を、水と親水性有機溶媒との混合液により抽出処理して得られた抽出物を有効成分として含有することを特徴とする、アンモニア又はアミン類の消臭用消臭剤。
  6. 藤茶の枝葉部を、水と親水性有機溶媒との混合液により抽出処理して得られた抽出物を有効成分として含有することを特徴とする、イソ吉草酸の消臭用消臭剤。
  7. 藤茶の枝葉部を、水と親水性有機溶媒との混合液により抽出処理して得られた抽出物を有効成分として含有することを特徴とする、メチルメルカプタンの消臭用消臭剤。
  8. 藤茶の枝葉部を、水と親水性有機溶媒との混合液により抽出処理して得られた抽出物を有効成分として含有することを特徴とする、硫化水素の消臭用消臭剤。
  9. 藤茶の枝葉部を、水と親水性有機溶媒との混合液により抽出処理して得られた抽出物を有効成分として含有することを特徴とする、スカトールの消臭用消臭剤
  10. 藤茶の枝葉部を、水と親水性有機溶媒との混合液により抽出処理して得られた抽出物を有効成分として含有することを特徴とする、ウレアーゼ活性阻害用である消臭剤。
  11. 上記混合液が、水と炭素数1〜5の低級アルコールとの混合液である請求項1〜10のいずれか1項記載の消臭剤。
  12. アンペロプシンを有効成分とすることを特徴とする、体臭、汗臭又は靴の悪臭用消臭剤である消臭剤。
  13. アンペロプシンを有効成分とすることを特徴とする口臭用消臭剤。
  14. アンペロプシンを有効成分とすることを特徴とする、生ごみ臭用消臭剤。
  15. アンペロプシンを有効成分とすることを特徴とする糞便臭用消臭剤
  16. アンペロプシンを有効成分とすることを特徴とする、アンモニア又はアミン類の消臭用消臭剤。
  17. アンペロプシンを有効成分とすることを特徴とする、イソ吉草酸の消臭用消臭剤。
  18. アンペロプシンを有効成分とすることを特徴とする、メチルメルカプタンの消臭用消臭剤。
  19. アンペロプシンを有効成分とすることを特徴とする、硫化水素の消臭用消臭剤。
  20. アンペロプシンを有効成分とすることを特徴とする、スカトールの消臭用消臭剤。
  21. アンペロプシンを有効成分とすることを特徴とする、ウレアーゼ活性阻害用である消臭剤。
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