JP4947273B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、駆動源としてモータを備えると共に、ハンドルの操舵に対する負荷トルク及び車速等に応じて、モータへの駆動電流を制御する電動パワーステアリング装置に関する。
従来、この種の電動パワーステアリング装置として、ハンドルの操舵に対する負荷トルク及び車速等に応じて電流指令値を決定し、その電流指令値に基づいてモータへの駆動電流をフィードバック制御するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平7−329799号公報(段落[0045]、[0046]、第1図)
ところで、車両の走行中における車線変更のように、ハンドルを僅かに切ってゆっくり中立点に切り戻す動作を行う際に、操舵の補助に必要なモータの出力トルク(所謂、アシストトルク)が0になる場合が生じ得る。そして、このような場合、従来の電動パワーステアリング装置では、電流指令値及び駆動電流も0になる。
しかしながら、モータの出力トルクには、駆動電流に応じた駆動トルク以外に、駆動電流とは無関係なコギングトルクも含まれるので、駆動電流と共に駆動トルクが0になると、コギングトルクが負荷トルクの振幅変動として運転者に伝わり、ハンドルの切り戻し時に操舵フィーリングが悪化する事態が生じ得た。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、ハンドルの切り戻し時における操舵フィーリングを向上させることが可能な電動パワーステアリング装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明は、モータ(20)を駆動源として備えた電動パワーステアリング装置(10)であって、ハンドル(35)の操舵に対する負荷トルク(Tj)を検出するトルクセンサ(57)、ハンドル(35)の操舵角(θh)を検出する舵角センサ(33)及び車速(Vj)を検出する車速センサ(14)の各検出結果(Tj,θh,Vj)を受けて、負荷トルク(Tj)が操舵角(θh)の変化に対してヒステリシス状に変化するように、モータ(20)への駆動電流(Im)を制御する電動パワーステアリング装置(10)において、ハンドル(35)を基準角速度(ω1)以下で中立点に切り戻す際に、操舵の補助に必要なモータ(20)の出力トルクが所定値以下になるアシスト不要状態を検出するためのアシスト不要状態検出手段(S1〜S3)と、アシスト不要状態である場合に、トルクセンサ(57)によって検出される負荷トルク(Tj)を0に近づけるようにモータ(20)の電流指令値を決定するコギングトルク低減手段(S5)とを備え、アシスト不要状態検出手段(S1〜S3)は、車速(Vj)が下限基準車速(V1)と上限基準車速(V2)との間の値である第1条件(S1)と、操舵角(θh)がハンドル(35)の中立点に対して基準操舵角(θ1)以内である第2条件(S2)と、ハンドル(35)を基準角速度(ω1)以下で中立点に切り戻し動作中である第3条件(S3)との全ての条件を満たした場合を、アシスト不要状態であると判断するところに特徴を有する。
請求項2の発明は、モータ(20)を駆動源として備えた電動パワーステアリング装置(10)であって、ハンドル(35)の操舵に対する負荷トルク(Tj)を検出するトルクセンサ(57)、ハンドル(35)の操舵角(θh)を検出する舵角センサ(33)及び車速(Vj)を検出する車速センサ(14)の各検出結果(Tj,θh,Vj)を受けて、負荷トルク(Tj)が操舵角(θh)の変化に対してヒステリシス状に変化するように、モータ(20)への駆動電流(Im)を制御する電動パワーステアリング装置(10)において、ハンドル(35)を基準角速度(ω1)以下で中立点に切り戻す際に、操舵の補助に必要なモータ(20)の出力トルクが所定値以下になるアシスト不要状態を検出するためのアシスト不要状態検出手段(S1〜S3)と、アシスト不要状態である場合に、モータ(20)のコギングトルクがモータ(20)の駆動トルクによってキャンセルされるようにモータ(20)の電流指令値を決定するコギングトルクキャンセル手段(S50,Map1)とを備え、アシスト不要状態検出手段(S1〜S3)は、車速(Vj)が下限基準車速(V1)と上限基準車速(V2)との間の値である第1条件(S1)と、操舵角(θh)がハンドル(35)の中立点に対して基準操舵角(θ1)以内である第2条件(S2)と、ハンドル(35)を基準角速度(ω1)以下で中立点に切り戻し動作中である第3条件(S3)との全ての条件を満たした場合を、アシスト不要状態であると判断するところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項2に記載の電動パワーステアリング装置(10)において、モータ(20)の回転位置(θm)を検出するための回転位置センサ(26)を設け、コギングトルクキャンセル手段(S50,Map1)は、モータ(20)の回転位置(θm)と電流指令値とを対応させたコギングトルク対応マップ(Map1)を備え、回転位置センサ(26)の検出結果に基づいて、コギングトルク対応マップ(Map1)から電流指令値を決定するところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項3に記載の電動パワーステアリング装置(10)において、アシスト不要状態である場合に、回転位置センサ(26)及びトルクセンサ(57)の検出結果に基づき、コギングトルク対応マップ(Map1)を作成するマップ自動作成手段(S52)を備えたところに特徴を有する。
請求項の発明は、請求項1乃至4のうち何れか1の請求項に記載の電動パワーステアリング装置(10)において、下限基準車速(V1)を40[km/h]、上限基準車速(V2)を60[km/h]、基準操舵角(θ1)を中立点に対して±10°、基準角速度(ω1)を1[rad/s]としたところに特徴を有する。
[請求項1の発明]
運転中にハンドルを基準角速度以下で中立点に切り戻す際に、操舵の補助に必要なモータの出力トルクが所定値以下になるアシスト不要状態が発生し得る。すると、モータの出力トルクのうち、モータへの駆動電流により発生する駆動トルクの割合が小さくなり或いは0になり、駆動電流とは無関係に発生するコギングトルクの割合が増す。これに対し、本発明の電動パワーステアリング装置は、アシスト不要状態になると、トルクセンサにて検出される負荷トルクを0に近づけるようにモータの電流指令値を決定する。これにより、その電流指令値に応じたモータの駆動トルクが、コギングトルクによる負荷トルクの振幅変動を抑え、ハンドルの切り戻し時における操舵フィーリングが向上させることが可能になる。
また、本発明では、車速が下限基準車速と上限基準車速との間の値である第1条件と、操舵角がハンドルの中立点に対して基準操舵角以内である第2条件と、ハンドルを基準角速度以下で中立点に切り戻し動作中である第3条件との全ての条件を満たした場合を、アシスト不要状態であると判断するので、車線変更時に生じるアシスト不要状態を確実に検出することができる。
[請求項2の発明]
運転中にハンドルを基準角速度以下で中立点に切り戻す際に、操舵の補助に必要なモータの出力トルクが所定値以下になるアシスト不要状態が発生し得る。すると、モータの出力トルクのうち、モータへの駆動電流により発生する駆動トルクの割合が小さくなり或いは0になり、駆動電流とは無関係に発生するコギングトルクの割合が増す。これに対し、本発明の電動パワーステアリング装置では、モータのコギングトルクが駆動トルクによってキャンセルされるようにモータの電流指令値を決定する。これにより、その電流指令値に応じたモータの駆動トルクが、コギングトルクによる負荷トルクの振幅変動を抑え、ハンドルの切り戻し時における操舵フィーリングが向上させることが可能になる。
また、本発明では、車速が下限基準車速と上限基準車速との間の値である第1条件と、操舵角がハンドルの中立点に対して基準操舵角以内である第2条件と、ハンドルを基準角速度以下で中立点に切り戻し動作中である第3条件との全ての条件を満たした場合を、アシスト不要状態であると判断するので、車線変更時に生じるアシスト不要状態を確実に検出することができる。
[請求項3の発明]
請求項3の電動パワーステアリング装置によれば、モータの回転位置と電流指令値とを対応させたコギングトルク対応マップを備え、回転位置センサにて検出したモータの回転位置に基づいて、コギングトルク対応マップから電流指令値を決定することができる。
[請求項4の発明]
請求項4の構成によれば、自動でコギングトルク対応マップを作成するので、電動パワーステアリング装置におけるモータや制御部分を交換するメンテナンス作業を容易に行うことができる。
なお、上記した第1条件の下限基準車速を40[km/h]、上限基準車速を60[km/h]とし、第2条件の基準操舵角を中立点に対して±10°とし、第3条件の基準角速度を1[rad/s]とすることが好ましい(請求項の発明)。
[第1実施形態]
以下、本発明の一実施形態を図1〜図5に基づいて説明する。
図1に示すように電動パワーステアリング装置10は、筒形ハウジング11の内部に直動シャフト12を挿通して備えている。そして、直動シャフト12の両端部がタイロッド(図示せず)を介して転舵輪13,13に連結されている。また、転舵輪13の近傍には、転舵輪13の回転に基づいて車速Vjを検出するための車速センサ14が設けられている。
筒形ハウジング11は、図示しない車両本体に固定され、その軸方向の中間部分にはモータ20が内蔵されている。モータ20は、ブラシレス三相交流モータであり、巻線21Jを有したステータ21の内側に、中空円筒状のロータ22を備えている。ロータ22の両端部はベアリング22Bによって筒形ハウジング11に回転可能に軸支され、ロータ22の内側には直動シャフト12が挿通されている。また、筒形ハウジング11の内部には、モータ20におけるロータ22の回転位置θmを検出するための回転位置センサ26(例えば、レゾルバ)が備えられている。
ロータ22の内面には、ボールネジナット23が組み付けられている。これに対し、直動シャフト12の軸方向の中間部分はボールネジシャフト24になっており、これらボールネジナット23とボールネジシャフト24とが螺合してボールネジ機構25が構成されている。そして、ロータ22と共にボールネジナット23が回転してボールネジシャフト24が直動し、これにより転舵輪13,13が転舵する。
直動シャフト12の一端寄り位置にはラック30が形成されている。これに対し、筒形ハウジング11の一端寄り位置にはピニオン34が回転可能に軸支され、そのピニオン34とラック30とが噛合してラックアンドピニオン機構35が構成されている。
ピニオン34には、ハンドル53から下方に延びたステアリングシャフト32が連結されている。ステアリングシャフト32とピニオン34との連結部分には、ハンドル53の操舵に対する負荷トルクTjを検出するためのトルクセンサ57が備えられている。また、ステアリングシャフト32の上端寄り位置には、ハンドル53の操舵角を検出するための舵角センサ33が備えられている。
なお、本実施形態においてハンドル53の操舵角θhとは、中立位置からのハンドル53の回転角度をいい、その中立位置とは、車両が直進可能なハンドル53の位置をいう。
電動パワーステアリング装置10には、モータ20への駆動電流Imを制御するためのモータ駆動制御部70が備えられている。そして、車速センサ14、回転位置センサ26、舵角センサ33及びトルクセンサ57の各検出結果(Vj,θm,θh,Tj)がモータ駆動制御部70に取り込まれている。モータ駆動制御部70は、これら各センサの検出結果に基づいてモータ20に対する電流指令値を決定し、その電流指令値に応じた三相交流電流の駆動電流Imをモータ20に付与する。
具体的には、モータ駆動制御部70は、図2に示したメインプログラムPG1を所定周期で実行している。このメインプログラムPG1が実行されると、車速センサ14にて検出した車速Vjが予め設定された下限基準車速V1と上限基準車速V2との間の値である第1条件(S1)と、舵角センサ33にて検出した操舵角θhがハンドル53の中立点に対して予め設定された基準操舵角θ1以内である第2条件(S2)と、ハンドル53を予め設定された基準角速度ω1以下で中立点に切り戻し動作中である第3条件(S3)との3つの条件を全て満たしているか否かが判別される。
なお、上記した各基準値は、例えば、下限基準車速V1が40[km/h]、上限基準車速V2が60[km/h]、基準操舵角θ1が中立点に対して±10°、基準角速度ω1が1[rad/s]になっている。また、上記したステップS1〜S3が、本発明に係る「アシスト不要状態検出手段」に相当する。
上記第3条件(S3)の判別を行うための具体的な処理は、図3に示されている。即ち、第3条件(S3)を判別するためには、操舵角θhを微分して操舵速度ωh(=d/dt・θh)を求め(S30)、その操舵速度ωhの絶対値が基準角速度ω1以下であるか否かを判別する(S31)。ここで、操舵速度ωhの絶対値が基準角速度ω1より大きい場合には(S31:NO)、上記した第3条件(S3)を満たしていないと判断する(S34)。一方、操舵速度ωhの絶対値が基準角速度ω1以下であった場合には(S31:YES)、操舵角θhが正でかつ操舵速度ωhが負であるか否かが判別されると共に(S32)、操舵角θhが負でかつ操舵速度ωhが正であるか否かが判別される(S33)。そして、操舵角θhが正でかつ操舵速度ωhが負である場合(S32:YES)、或いは、操舵角θhが負でかつ操舵速度ωhが正である場合(S33:YES)の何れかの場合には、上記した第3条件(S3)を満たしていると判断し(S35)、その以外の場合には、上記した第3条件(S3)を満たしていないと判断して(S34)、この処理(S3)を抜ける。
図2に示すように、第1〜第3の全ての条件の何れか一つでも満たしていない場合は(S1:NO、又は、S2:NO、又は、S3:NO)、第1電流指令値決定処理(S4)が実行される。一方、第1〜第3の全ての条件を満たした場合には(S1:YES,S2:YES,S3:YES)、操舵の補助に必要なモータ20の出力トルクが所定値以下のアシスト不要状態であると判断して、本発明に係る「コギングトルク低減手段」に相当する第2電流指令値決定処理(S5)が実行される。
第1電流指令値決定処理(S4)が実行されると、負荷トルクTj、車速Vj及び操舵角θhに基づき、モータ20の電流指令値が決定される。このとき、電流指令値は、負荷トルクTjの増加に従って増加し、車速Vjの増加に従って減少する値に決定される。また、電流指令値は、負荷トルクTjが操舵角θhの変化に対して図4に示したヒステリシスH1を描いて変化するように決定される。
第2電流指令値決定処理(S5)が実行されると、トルクセンサ57にて検出した負荷トルクTjを0に近づけるように電流指令値が決定される。ここで、第2電流指令値決定処理(S5)が実行されるアシスト不要状態では、仮に従来のようにモータ20への駆動電流を0にすると、図4に示したヒステリシスH2のように、モータ20のコギングトルクにより、負荷トルクTjが操舵角θjの変化に応じて振幅変動する。従って、第2電流指令値決定処理(S5)において、負荷トルクTjを0に近づけるように決定される電流指令値は、負荷トルクTjの振幅変動に対応して操舵角θjに応じて振幅変動する値に決定される。
次いで、図2に示すように、メインプログラムPG1では、第1又は第2の何れかの電流指令値決定処理(S4,S5)で決定された電流指令値をモータ駆動制御部70に備えた図示しないモータ駆動回路に付与する(S6)。すると、電流指令値に応じた三相交流電流の駆動電流Imがモータ20に付与され、モータ20が駆動される。
本実施形態の構成は以上である。次に本実施形態の作用効果について説明する。
本実施形態の電動パワーステアリング装置10を備えた車両を走行すると、運転状況に応じてモータ駆動制御部70がモータ20への駆動電流Imを制御する。ここで、車両を駐車場に出し入れする場合や、車両がコーナーを曲がる場合の操舵時には、上記した第1〜第3の条件(S1〜S3)の何れかを満たさないので、モータ駆動制御部70は、メインプログラムPG1(図2参照)における第1電流指令値決定処理(S4)にて電流指令値を決定する。即ち、電流指令値を、負荷トルクTjの増加に従って増加し、車速Vjの増加に従って減少する値に決定し、その電流指令値に応じた駆動電流Imをモータ20に付与する。このとき、モータ20の出力トルクのうち駆動電流Imに応じた駆動トルクが比較的大きくなるので、駆動電流Imとは無関係なコギングトルクの割合が小さくなり、コギングトルクは運転者に伝わり難い。即ち、コギングトルクによる操舵フィーリングへの悪影響は抑えられる。
さて、車両を中速で走行させて車線変更した後、ハンドル35を切り戻した際に、上記した第1〜第3の条件(S1〜S3)の全てを満たしてアシスト不要状態になる場合がある。このような場合、従来の電動パワーステアリング装置では、コギングトルクが運転者に伝わり易くなり、操舵フィーリングが悪化していた。しかしながら、本実施形態の電動パワーステアリング装置10では、上記したアシスト不要状態を検出して、メインプログラムPG1(図2参照)における第2電流指令値決定処理(S5)を実行し、トルクセンサ57にて検出される負荷トルクTjを0に近づけるようにモータ20の電流指令値を決定する。これにより、その電流指令値に応じたモータの駆動トルクが、コギングトルクによる負荷トルクの振幅変動を抑え、ハンドル35の切り戻し時における操舵フィーリングが向上させることが可能になる。また、例えばコギングトルクは大きいが小型のモータ20を電動パワーステアリング装置10に採用することもできる。
[第2実施形態]
本実施形態は、図5及び図6に示されており、前記第1実施形態とは、第2電流指令値決定処理の構成のみが異なる。以下、第1実施形態と異なる構成に関してのみ説明し、第1実施形態と同じ構成に関しては、同一符号を付して重複した説明を省略する。
本実施形態の第2電流指令値決定処理(S50)は、本発明に係る「コギングトルクキャンセル手段」に相当し、この処理(S50)が実行されると、図5に示すように、モータ駆動制御部70は、回転位置センサ26にて検出したモータ20の回転位置θmを取得する(S55)。そして、その回転位置θmに基づいて、図6の実線で概念的に示したコギングトルク対応マップMap1からモータ20の電流指令値を決定する(S56)。このコギングトルク対応マップMap1は、モータ20のコギングトルク(図6の破線グラフg2参照)を実測し、そのコギングトルクを打ち消すための電流指令値を求めて回転位置θmに対応させた構成になっている。
本実施形態の構成は以上である。本実施形態の電動パワーステアリング装置10では、上記したアシスト不要状態を検出すると、第2電流指令値決定処理(S50)により、モータ20のコギングトルクが駆動トルクにてキャンセルされるように電流指令値が決定される。これにより、その電流指令値に応じたモータ20の駆動トルクが、コギングトルクによる負荷トルクの振幅変動を抑え、ハンドルの切り戻し時における操舵フィーリングが向上させることが可能になる。また、コギングトルクをキャンセルするだけであるので、路面から受ける負荷トルクTjは残り、例えば、図4のヒステリシスH2における破線L1で示したように、アシスト不要状態におけるハンドル35の切り戻し時にも、適度な負荷トルクTjを運転者に付与して操舵フィーリングをより一層向上させることができる。
[第3実施形態]
本実施形態は、図7に示されており、所謂、学習機能によりコギングトルク対応マップMap1を作成する処理が備えられている点が第2実施形態と異なる。以下、第1及び2の実施形態と異なる構成に関してのみ説明し、第1及び第2の実施形態と同じ構成に関しては、同一符号を付して重複した説明を省略する。
本実施形態の電動パワーステアリング装置10には、出荷時にコギングトルク対応マップMap1(図6参照)が備えられておらず、その旨を示すためのFLAG1を備えている。そして、コギングトルク対応マップMap1が未作成である場合には、FLAG1が「0」になっている。
また、本実施形態の第2電流指令値決定処理(S50)は、図7に示すように、最初にFLAG1が「1」であるか否かを判別する(S51)。ここで、FLAG1が「1」でなかった場合には(S51:NO)、本発明に係る「マップ自動作成手段」に相当するMap作成処理(S52)を実行する。Map作成処理(S52)が実行されると、第1実施形態で説明したアシスト不要状態で走行中に、モータ20の電流指令値を「0」にして、トルクセンサ57が検出した負荷トルクTjと、回転位置センサ26が検出したモータ20の回転位置θmとをバッファリングする。
ここで、Map作成処理(S52)の実行中は、図4のヒステリシスH2で示したように、操舵角θhの変化に応じて負荷トルクTjがコギングトルクにより振幅する。これと同様に、Map作成用にバッファリングされた負荷トルクTjも回転位置θmの変化に応じて振幅する。
そこで、Map作成処理(S52)では、負荷トルクTjの振幅をキャンセルし、負荷トルクTjを回転位置θmの変化に応じてなだらかに変化させるための電流指令値を演算にて求め、コギングトルク対応マップMap1を作成する。そして、図1に示すように、Map作成処理(S52)を終了後に、FLAG1に「1」が設定され、第2電流指令値決定処理(S50)から抜ける。これにより、次に第2電流指令値決定処理(S50)を実行した際には、FLAG1が「1」であると判別され(S51:YES)、以下、第1実施形態と同様に回転位置センサ26が検出した回転位置θmとコギングトルク対応マップMap1とからモータ20の電流指令値が決定される。
本実施形態の構成によれば、自動でコギングトルク対応マップMap1を作成するので、モータや制御部分を交換するメンテナンス作業を容易に行うことができる。
[他の実施形態]
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、上記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
本発明の第1実施形態に係る電動パワーステアリング装置の概念図 メインプログラムのフローチャート 切り戻し動作の判別処理のフローチャート 負荷トルクと操舵角との関係を示したグラフ 第2実施形態における第2電流指令値決定処理のフローチャート コギングトルク対応マップの概念図 第3実施形態における第2電流指令値決定処理のフローチャート
符号の説明
10 電動パワーステアリング装置
14 車速センサ
20 モータ
22 ロータ
26 回転位置センサ
33 舵角センサ
35 ハンドル
57 トルクセンサ
70 モータ駆動制御部
Tj 負荷トルク
Vj 車速
V1 下限基準車速
V2 上限基準車速
θ1 基準操舵角
θh 操舵角
θm 回転位置
ω1 基準角速度
ωh 操舵速度

Claims (5)

  1. モータを駆動源として備えた電動パワーステアリング装置であって
    ンドルの操舵に対する負荷トルクを検出するトルクセンサ、前記ハンドルの操舵角を検出する舵角センサ及び車速を検出する車速センサの各検出結果を受けて、前記負荷トルクが前記操舵角の変化に対してヒステリシス状に変化するように、前記モータへの駆動電流を制御する電動パワーステアリング装置において、
    前記ハンドルを基準角速度以下で前記中立点に切り戻す際に、操舵の補助に必要な前記モータの出力トルクが所定値以下になるアシスト不要状態を検出するためのアシスト不要状態検出手段と、
    前記アシスト不要状態である場合に、前記トルクセンサによって検出される負荷トルクを0に近づけるように前記モータの電流指令値を決定するコギングトルク低減手段とを備え
    前記アシスト不要状態検出手段は、車速が下限基準車速と上限基準車速との間の値である第1条件と、前記操舵角が前記ハンドルの中立点に対して基準操舵角以内である第2条件と、前記ハンドルを基準角速度以下で前記中立点に切り戻し動作中である第3条件との全ての条件を満たした場合を、前記アシスト不要状態であると判断することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. モータを駆動源として備えた電動パワーステアリング装置であって
    ンドルの操舵に対する負荷トルクを検出するトルクセンサ、前記ハンドルの操舵角を検出する舵角センサ及び車速を検出する車速センサの各検出結果を受けて、前記負荷トルクが前記操舵角の変化に対してヒステリシス状に変化するように、前記モータへの駆動電流を制御する電動パワーステアリング装置において、
    前記ハンドルを基準角速度以下で前記中立点に切り戻す際に、操舵の補助に必要な前記モータの出力トルクが所定値以下になるアシスト不要状態を検出するためのアシスト不要状態検出手段と、
    前記アシスト不要状態である場合に、前記モータのコギングトルクが前記モータの駆動トルクによってキャンセルされるように前記モータの電流指令値を決定するコギングトルクキャンセル手段とを備え
    前記アシスト不要状態検出手段は、車速が下限基準車速と上限基準車速との間の値である第1条件と、前記操舵角が前記ハンドルの中立点に対して基準操舵角以内である第2条件と、前記ハンドルを基準角速度以下で前記中立点に切り戻し動作中である第3条件との全ての条件を満たした場合を、前記アシスト不要状態であると判断することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  3. 前記モータの回転位置を検出するための回転位置センサを設け、
    前記コギングトルクキャンセル手段は、前記モータの回転位置と前記電流指令値とを対応させたコギングトルク対応マップを備え、前記回転位置センサの検出結果に基づいて、前記コギングトルク対応マップから前記電流指令値を決定することを特徴とする請求項2に記載の電動パワーステアリング装置。
  4. 前記アシスト不要状態である場合に、前記回転位置センサ及び前記トルクセンサの検出結果に基づき、前記コギングトルク対応マップを作成するマップ自動作成手段を備えたことを特徴とする請求項3に記載の電動パワーステアリング装置。
  5. 前記下限基準車速を40[km/h]、前記上限基準車速を60[km/h]、前記基準操舵角を前記中立点に対して±10°、前記基準角速度を1[rad/s]としたことを特徴とする請求項1乃至4のうち何れか1の請求項に記載の電動パワーステアリング装置。
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