JP4945980B2 - トナー補給装置および画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成に使用されるトナーを補給するトナー補給装置および前記トナー補給装置を備えた複写機、プリンタ、FAX等の電子写真方式の画像形成装置に関し、特に、所謂リザーブタンクのようなトナー容器を有する前記トナー補給装置および画像形成装置に関する。
従来の電子写真方式の画像形成装置では、現像に使用されるトナーを補給するためにユーザが交換可能なトナーカートリッジを使用することが多い。近年、トナーカートリッジ内のトナーが空になっても画像形成動作を継続できるように、トナーを貯留するリザーブタンクを設け、リザーブタンク(トナー容器)内のトナーを使用して画像形成動作を継続しつつトナーカートリッジの交換が可能な画像形成装置が考案されている。
前記リザーブタンクを有するトナー補給装置に関する技術として、下記の従来技術(J01)が公知である。
(J01)特許文献1(特開平3−217879号公報)、特許文献2(特開平4−139473号公報)、特許文献3(特開平4−141681号公報)記載の技術
特許文献1〜3には、トナーカートリッジから供給されたトナーを一時的に貯留するリザーブタンク内でトナーを循環搬送してから排出し、現像装置にトナーを補給する画像形成装置が記載されている。
特開平3−217879号公報(第6図〜第9図) 特開平4−139473号公報(第3図、第4図、第10図) 特開平4−141681号公報(第3図、第4図、第9図)
(従来技術の問題点)
前記従来技術(J01)の画像形成装置では、トナーカートリッジが空になっても、所定の期間か所定の印字枚数まではリザーブタンク内のトナーを使用して画像形成動作を継続できる。このような従来の画像形成装置では、新たなトナーカートリッジが装着されると、一時的に画像形成を中断し、リザーブタンク内にトナー量が所定量になるまでトナーカートリッジからトナーを供給してリザーブタンク内のトナー量を回復させることが多かった。
しかし、近年、画像形成動作の停止時間を極力無くして生産性を高めることが要求されており、トナーカートリッジ交換後の中断時間を無くし、トナーカートリッジを交換しても画像形成を中断せずに画像形成を継続する構成が採用され始めている。この場合、トナーカートリッジ交換後、継続している画像形成により消費される量よりも多いトナーをリザーブタンクに急速に供給しないと、リザーブタンクから現像装置へのトナーの補給が間に合わず、現像装置でトナー濃度が低下し、画像形成不良が発生するという問題がある。
しかし、画像形成装置の構成部材の配列、配置によっては、リザーブタンクのトナー流入口と、トナー排出部とを離して配置しなければならないこともある。特に、高速印刷が可能な画像形成装置で採用される大容量のリザーブタンクでは、トナー流入口とトナー排出部との距離が広くなりやすい。トナーカートリッジが空になった後も画像形成を継続すると、トナーが補給されない状態でトナーをトナー排出部に順次搬送するため、トナー流入口の下流側のトナーが非常に少ない状態になりやすい。この状態でトナーカートリッジが交換され、トナーカートリッジからリザーブタンクへトナーを急速に供給したとしても、トナー流入口からトナー排出部にトナーが搬送されるまでに時間がかかり、現像装置のトナー濃度の低下を十分に防止できないという問題がある。
本発明は、前述の事情に鑑み、次の記載内容(O01)を技術的課題とする。
(O01)トナー容器へのトナー供給が間に合わなくても、トナー容器からのトナーの排出を安定して行うこと。
(本発明)
次に、前記課題を解決した本発明を説明するが、本発明の要素には、後述の実施の形態の具体例(実施例)の要素との対応を容易にするため、実施例の要素の符号をカッコで囲んだものを付記する。また、本発明を後述の実施例の符号と対応させて説明する理由は、本発明の理解を容易にするためであり、本発明の範囲を実施例に限定するためではない。
(第1発明)
前記技術的課題を解決するために、第1発明のトナー補給装置は、下記の構成要件(A01),(A02)を備えたことを特徴とする。
(A01)トナー流入口(RT2a)から流入したトナーを所定の第1搬送方向(Yb)に搬送する第1搬送部材(51)を収容する第1搬送室(47)と、前記トナーを前記第1搬送方向(Yb)とは異なる第2搬送方向(Yc)に搬送する第2搬送部材(52)を収容し且つ前記第1搬送方向(Yb)上流部および下流部で第1搬送室(47)に連通する第2搬送室(48)と、を有し、トナーが循環搬送されるトナー循環室(47+48)と、
前記トナー循環室(47+48)内を循環するトナーが通過するトナー排出部(44a)を有する排出部材収容室(49)であって、前記排出部材収容室(49)内のトナーを排出するトナー排出部材(56)を収容する前記排出部材収容室(49)と、
を有するトナー容器(RT)、
(A02)前記トナー排出部(44a)のトナー循環方向下流側且つ前記トナー流入口(RT2a)のトナー循環方向上流側において、前記トナー循環室(47+48)と前記トナー排出部材収容室(49)とを仕切る部材の重力方向の下端部に形成され、トナー排出部(44a)の下流側のトナー循環室(47+48)内のトナーを前記排出部材収容室(49)に流入させるバイパス口(46c,46c′)。
(第1発明の作用)
前記構成要件(A01),(A02)を備えた第1発明のトナー補給装置では、トナー容器(RT)の第1搬送室(47)には、トナー流入口(RT2a)から流入したトナーを所定の第1搬送方向(Yb)に搬送する第1搬送部材(51)が収容されている。第2搬送室(48)には、前記トナーを前記第1搬送方向(Yb)とは異なる第2搬送方向(Yc)に搬送する第2搬送部材(52)が収容されている。前記第1搬送室(47)と、前記第1搬送方向(Yb)上流部および下流部で第1搬送室(47)に連通する第2搬送室(48)とを有するトナー循環室(47+48)内でトナーは循環搬送される。前記トナー循環室(47+48)内を循環するトナーが通過するトナー排出部(44a)を有する排出部材収容室(49)には、トナー排出部材(56)が収容されている。前記トナー排出部材(56)は、排出部材収容室(49)内のトナーを排出する。前記トナー排出部(44a)のトナー循環方向下流側且つ前記トナー流入口(RT2a)のトナー循環方向上流側において、前記トナー循環室(47+48)と前記トナー排出部材収容室(49)とを仕切る部材の重力方向の下端部に形成されたバイパス口(46c,46c′)は、トナー排出部(44a)の下流側のトナー循環室(47+48)内のトナーを前記排出部材収容室(49)に流入させる。
したがって、トナー流入口(RT2a)からトナーが流入せず、トナー排出部(44a)にトナーが搬送されなくなっても、トナー排出部(44a)の下流側且つ前記トナー流入口(RT2a)のトナー循環方向上流側において、前記トナー循環室(47+48)と前記トナー排出部材収容室(49)とを仕切る部材の重力方向の下端部のバイパス口(46c,46c′)からトナーを排出部材収容室(49)に流入させることができ、トナー容器(RT)からトナーを排出、供給することができる。この結果、トナー容器(RT)へのトナー供給が間に合わなくても、トナー容器(RT)からのトナーの排出を安定して行うことができる。
(第1発明の形態1)
第1発明の形態1のトナー補給装置は、前記第1発明において、下記の構成要件(A03)を備えたことを特徴とする。
(A03)前記第1搬送室(47)の第1搬送方向(Yb)下流端部と前記第2搬送室(48)の第2搬送方向(Yc)上流端部との間に配置された前記トナー排出部(44a)。
(第1発明の形態1の作用)
前記構成要件(A03)を備えた第1発明の形態1のトナー補給装置では、前記トナー排出部(44a)は、前記第1搬送室(47)の第1搬送方向(Yb)下流端部と前記第2搬送室(48)の第2搬送方向(Yc)上流端部との間に配置されている。したがって、第1搬送室(47)で撹拌されたトナーをトナー排出部(44a)から排出できる。
(第1発明の形態2)
第1発明の形態2のトナー補給装置は、前記第1発明または第1発明の形態1のトナー補給装置において、下記の構成要件(A04)を備えたことを特徴とする。
(A04)前記第2搬送室(48)の前記第2搬送方向(Yc)上流側部分に形成され、前記第2搬送室(48)内のトナーを前記排出部材収容室(49)に流入させる前記バイパス口(46c)。
(第1発明の形態2の作用)
前記構成要件(A04)を備えた第1発明の形態2のトナー補給装置では、前記バイパス口(46c)は、前記第2搬送室(48)の前記第2搬送方向(Yc)上流側部分に形成されており、前記第2搬送室(48)内のトナーを前記排出部材収容室(49)に流入させる。したがって、第2搬送室(48)の上流側部分のトナーを排出部材収容室(49)に流入させることができる。
(第1発明の形態3)
第1発明の形態3のトナー補給装置は、前記第1発明および第1発明の形態1,2のいずれかにおいて、下記の構成要件(A05)を備えたことを特徴とする。
(A05)前記第2搬送室(48)の前記第2搬送方向(Yc)下流側部分に形成され、前記第2搬送室(48)内のトナーを前記排出部材収容室(49)に流入させる前記バイパス口(46c′)。
(第1発明の形態3の作用)
前記構成要件(A05)を備えた第1発明の形態3のトナー補給装置では、前記バイパス口(46c′)は、前記第2搬送室(48)の前記第2搬送方向(Yc)下流側部分に形成され、前記第2搬送室(48)内のトナーを前記排出部材収容室(49)に流入させる。したがって、第2搬送室(48)の下流側部分のトナーをバイパス口(46c′)から排出部材収容室(49)に流入させることができる。
(第1発明の形態4)
第1発明の形態4のトナー補給装置は、前記第1発明および第1発明の形態1〜3のいずれかにおいて、下記の構成要件(A06)を備えたことを特徴とする。
(A06)前記トナー流入口(RT2a)に対して前記第1搬送方向(Yb)下流側の前記第1撹拌室に形成された流入側バイパス口(46c″,46d)。
(第1発明の形態4の作用)
前記構成要件(A06)を備えた第1発明の形態4のトナー補給装置では、流入側バイパス口(46c″,46d)は、前記トナー流入口(RT2a)に対して前記第1搬送方向(Yb)下流側の前記第1撹拌室に形成されている。したがって、トナー流入口(RT2a)から流入したトナーを速やかに排出部材収容室(49)に流入させることができる。
(第2発明)
前記技術的課題を解決するために第2発明の画像形成装置は、前記第1発明および第1発明の形態1〜4のいずれかのトナー補給装置を備えたことを特徴とする。
(第2発明の作用)
前記構成要件を備えた第2発明の画像形成装置では、第1発明および第1発明の形態1〜4のいずれかのトナー補給装置を備えているので、トナー流入口(RT2a)からトナーが流入せず、トナー排出部(44a)にトナーが搬送されなくなっても、トナー排出部(44a)の下流側且つ前記トナー流入口(RT2a)のトナー循環方向上流側のバイパス口(46c,46c′)において、前記トナー循環室(47+48)と前記トナー排出部材収容室(49)とを仕切る部材の重力方向の下端部からトナーを排出部材収容室(49)に流入させることができ、トナー容器(RT)からトナーを排出、供給することができる。この結果、トナー容器(RT)へのトナー供給が間に合わなくても、トナー容器(RT)からのトナーの排出を安定して行うことができる。
前述の本発明は、下記の効果(E01)を奏する。
(E01)トナー容器へのトナー供給が間に合わなくても、トナー容器からのトナーの排出を安定して行うことができる。
次に図面を参照しながら、本発明の実施の形態の具体例(実施例)を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、右方、左方、上方、下方、または、前側、後側、右側、左側、上側、下側とする。
また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
(実施例1)
図1は実施例1の画像形成装置の全体説明図である。
図1において、実施例1の画像形成装置(デジタル複写機)Uは、画像読取り部としてのIIT(イメージインプットターミナル)と、画像記録用作動部としてのIOT(イメージアウトプットターミナル)と、前記IITまたはIOTに設けられたIPS(イメージプロセッシングシステム)とを備えた画像形成装置本体U1を有している。画像形成装置本体U1のIITの上面のプラテンガラスPG上には、IITに原稿を搬送する自動原稿搬送装置(ADF、オートドキュメントフィーダ)U2が配置されている。前記IITとIOTとの間には、シート排出トレイTRhが設けられている。そして、前記画像形成装置本体U1には、シートを収容する複数の給紙トレイTR1〜TR4が着脱可能に装着されている。
図1において、前記自動原稿搬送装置U2は、複写しようとする複数の原稿Giが重ねて載置される原稿給紙トレイTG1を有している。前記原稿給紙トレイTG1に載置された複数の各原稿Giは順次プラテンガラスPG上の複写位置を通過して原稿排紙トレイTG2に排出されるように構成されている。
画像形成装置本体U1上面の透明なプラテンガラスPGの下方に配置された原稿読取装置としてのIITは、プラテンレジ位置(OPT位置)に配置された露光系レジセンサ(プラテンレジセンサ)Sp、および露光光学系Aを有している。
前記露光光学系Aは、その移動および停止が露光系レジセンサSpの検出信号により制御され、常時はホーム位置に停止している。
前記自動原稿搬送装置(オートドキュメントフィーダ)U2を使用して複写を行うADFモードの場合は、前記露光光学系Aはホーム位置に停止した状態で、プラテンガラスPG上の複写位置F1を順次通過する各原稿Giを露光する。
原稿Giを作業者が手でプラテンガラスPG上に置いて複写を行うプラテンモードの場合、露光光学系Aは移動しながらプラテンガラスPG上の原稿を露光走査する。
露光された前記原稿Giからの反射光は、前記露光光学系Aを通ってCCD(固体撮像素子)上に収束される。前記CCDは、その撮像面上に収束された原稿反射光を電気信号に変換する。
また、IPSは、前記IITのCCDから入力された読取画像信号をデジタルの画像書込信号に変換してIOTのレーザ駆動信号出力装置DLに出力する。
前記レーザ駆動信号出力装置DLは、入力された画像データに応じたレーザ駆動信号をROS(光書込走査装置、または画像書込装置)に出力する。
前記ROSの下方に配置された感光体ドラム(像担持体)PRは、矢印Ya方向に回転する。前記感光体ドラムPR表面は、帯電領域Q0において帯電ロール(チャージロール)CRにより帯電された後、潜像書込位置Q1において前記ROS(画像書込装置)のレーザビームLにより露光走査されて静電潜像が形成される。前記静電潜像が形成された感光体ドラムPR表面は回転移動して現像領域Q2、シート転写領域Q3を順次通過する。
前記現像領域Q2において前記静電潜像を現像する現像器Gは、トナーおよびキャリアを含む現像剤を現像ロールR0により現像領域Q2に搬送し、前記現像領域Q2を通過する静電潜像をトナー像に現像する。前記感光体ドラムPR表面のトナー像は前記シート転写領域Q3に搬送される。
現像器Gの左方には、前記現像器Gで消費されるトナーを補給するためのトナー補給装置Hが配置されている。前記トナー補給装置HのトナーカートリッジKは、カートリッジ装着部材KSに着脱可能に装着される。前記トナーカートリッジK内のトナーはリザーブタンク(トナー容器)RTで攪拌されてからトナー搬送筒GHを通じて現像器Gに搬送される。
前記シート転写領域Q3において前記感光体ドラムPRに対向して配置された転写ユニット(転写ベルト支持装置)TUは、駆動ロールRdおよび従動ロールRfを有するベルト支持ロール(Rd,Rf)により回転可能に支持され転写ベルトTB、転写ロールTRおよび剥離爪SC、転写ベルトTBをクリーニングするベルトクリーナCLb等を有している。転写ロールTRは、感光体ドラムPR表面のトナー像をシートSに転写する部材であり、現像器Gで使用される現像用のトナーの帯電極性と逆極性の転写電圧が電源回路Eから供給される。前記電源回路EはコントローラCにより制御される。
給紙トレイTR1〜TR4に収容されたシートSは、シート供給路SH1により前記シート転写領域Q3に搬送される。すなわち、前記各トレイTR1〜TR4のシートSは、所定のタイミングでピックアップロールRpにより取り出され、さばきロールRsで1枚づつ分離されて、複数の搬送ロールRaによりレジロールRrに搬送される。また手差しトレイTRtのシートSは、搬送ロールRaにより、レジロールRrに搬送される。
前記レジロールRrに搬送されたシートSは、前記感光体ドラムPR上のトナー像がシート転写領域Q3に移動するのにタイミングを合わせて、転写前シートガイドSG1から転写ユニットTUの転写ベルトTBに搬送される。転写ベルトTBは搬送されたシートSをシート転写領域Q3に搬送する。
前記感光体ドラムPR表面に現像されたトナー像Tnは、前記シート転写領域Q3において、転写ロールTRによりシートSに転写される。転写後、感光体ドラムPR表面は、感光体クリーナCLpによりクリーニングされて残留トナーが除去され、次に前記帯電ロールCRにより再帯電される。
シート転写領域Q3において転写ロールTRによりトナー像が転写された前記シートSは、シート転写領域Q3の下流側のシート剥離爪SCにより転写ベルトTB表面から剥離される。剥離されたシートSは、加熱ロールFhおよび加圧ロールFpを有する定着器Fでトナー像が加熱定着されてから弾性シート製のマイラゲートMGを通ってシート排出路SH2の正逆回転可能な搬送ロールRbに搬送される。マイラゲートMGは弾性変形して、定着器Fを通過したシートSをシート排出路SH2に向かわせる。
排紙トレイTRhに排出されるべきシートSは正逆回転可能な搬送ロールRbが配置されたシート排出路SH2を搬送される。シート排出路SH2の下流端部には切替ゲートGT1が配置されている。切替ゲートGT1は、画像形成装置に後処理装置(図示せず)が接続されている場合には、搬送されてきたシートSを排紙トレイTRhまたは図示しない後処理装置のいずれかに排出するように切替えられる。なお、後処理装置が装着されていない状態では、切替ゲートGT1は、シート排出路SH2の下流端部に搬送されたシートSを、排紙トレイTRhに排出する。
前記正逆回転可能な搬送ロールRbは、両面コピーを行うための片面記録済シートが搬送された場合には、片面記録済シートSの後端が搬送ロールRbを通過する直前に逆回転し、前記片面記録済シートSをスイッチバックさせる。前記マイラゲートMGは、前記搬送ロールRbによりスイッチバックして来たシートSをシート循環搬送路SH3に向かわせる。シート循環搬送路SH3に搬送された片面記録済シートSは表裏反転した状態で前記転写領域Q3に再送される。前記シート転写領域Q3に再送された片面記録済シートSは、2面目にトナー像が転写される。
なお、前記符号SH1〜SH3,Rp,Rs,Rr,Ra,Rb,MG等で示す構成要素から用紙搬送装置SHが構成される。
(カートリッジ装着部材、リザーブタンクおよびカートリッジ)
図2は実施例1の画像形成装置のリザーブタンクおよびカートリッジ装着部の斜視図である。
図3は同実施例1の画像形成装置のトナーカートリッジをカートリッジ装着部に装着する状態を示す断面図である。
図2〜図3において、トナー補給装置Hのカートリッジ装着部KSは、後側円筒部21と前側半円筒部22と、後端壁23とを有している。前側半円筒部22の内面の下部には前後に延びるガイド溝22aと前記ガイド溝22aの後端に接続する補給口22bとが形成されている。前記後端壁23には、円弧状の2個の位置決めピン挿入孔23a,23aが形成されている。前記後端壁23の中央部には、ベアリング24を介して回転軸25が回転可能に支持されている。前記後端壁23を貫通する回転軸25の前端にはカプラ26が固着されており、後端にはギヤG1が固着されている。前記ギヤG1には、図示しないカートリッジモータから回転が伝達される。
図3において、前記カートリッジ装着部KSに着脱可能に装着されるトナーカートリッジKは補給用トナーを収容する容器28を有している。容器28の前端壁の前面には操作用取っ手29が設けられている。容器28の後端壁には位置決めピン30,30が後方に突出して設けられている。容器28の後端壁の中央部にはカプラ軸31aが貫通しており、カプラ軸31aの後端にはカプラ31が形成されている。カプラ軸31aの前端にはアジテータ(トナー供給部材)32の後端が連結されている。容器28の円筒壁の後部にはトナー排出用の開口33、円周方向に延びるガイドレール34、および前記ガイドレール34によりガイドされて円周方向に移動可能なシャッタ35が設けられている。
図3において前記トナーカートリッジKを前方から後方(−X方向)に挿入すると、トナーカートリッジKの前記ガイドレール34およびシャッタ35は前記カートリッジ装着部KSのガイド溝22aにガイドされて後方に移動する。図3の状態から更に、トナーカートリッジKを後方に挿入すると、ピン30,30は円弧状の位置決めピン挿入孔23a,23aに挿入される。その挿入状態では、前記トナーカートリッジKのカプラ31とカートリッジ装着部KSのカプラ26とは結合する。
前記挿入状態でトナーカートリッジKを回転させると、シャッタ35は回転せず停止した状態で容器28およびガイドレール34が回転する。その時、開口33は前記補給口22b(図2、図3参照)に連通する位置に回転移動する。前記補給口22bはリザーブタンクRT内部に連結しているので、トナーカートリッジK内部の補給用のトナーを前記開口33および補給口22bから、リザーブタンクRT内に補給することが可能である。
図4は前記図2に示すリザーブタンクの平面図である。
図5は図4のリザーブタンクのアジテータおよび仕切部材を取り外した状態の説明図である。
図6は図4のVI−VI線断面図である。
図2、図4においてリザーブタンクRTは、容器本体RT1と前記容器本体RT1の上端開口を閉塞するカバーRT2とを有している。
図4〜図6において、容器本体RT1は、左右両側に形成されたトナー搬送部42,43と、前記循環搬送部42,43の内側で下方に凹んで形成された半円筒状の排出部材収容部44とを有する。前記排出部材収容部44の上方には、容器本体RT1よりも前端側が短い仕切部材46が支持されている。したがって、容器本体RT1よりも短い前記仕切部材46により、トナー搬送部42,43の前端部は連通し、仕切部材46の前端と排出部材収容部44との間にはトナー排出部44aが形成される。
前記仕切部材46は、前記排出部材収容部44の上面を被覆して排出部材収容部44とトナー搬送部42,43とを仕切る被覆部46aと、被覆部46aから上方に突出して形成されてトナー搬送部42,43の間を仕切り且つトナー搬送部42,43の前後両端部を連通させる仕切壁46bとを有する。図4において、前記仕切部材46の第2トナー搬送部43側の前側(+X側)部分には、バイパス口46c(図4、図6参照)が形成されており、第1トナー搬送部42側の後側(−X側)部分には、流入側バイパス口46d(図4参照)が形成されている。
したがって、第1トナー搬送部42と仕切壁46bとにより囲まれた空間により第1搬送室47が形成され、第2トナー搬送部43と仕切壁46bとにより囲まれた空間により第2搬送室48が形成される。前記第1搬送室47および第2搬送室48によりトナー循環室(47+48)が構成されている。また、前記被覆部46aと排出部材収容部44により囲まれた空間により前端部にトナー排出部(トナー流入部)44aを有する部材収容室49が形成される。前記排出部材収容室49の前方には、現像器Gまで延びる可撓性のあるトナー搬送筒GHが接続されており、トナー搬送筒GHの先端部には現像器Gにトナーを排出(供給)するトナー排出口GH1が形成されている。
図4において、前記第1搬送室47には第1搬送部材としての螺旋状の第1アジテータ51が収容され、第2搬送室48には第2搬送部材としての螺旋状の第2アジテータ52が収容されている。前記各アジテータ51,52の後端部は、容器本体RT1の後端壁に回転可能に支持されたアジテータ支持部材53,54に支持されている。
図5において、前記排出部材収容室49にはトナー排出部材としての螺旋状の排出アジテータ56が収容されており、排出アジテータ56の先端はトナー搬送筒GHに挿通され、トナー排出口GH1まで延びている。前記排出アジテータ56の後端部は、容器本体RT1の後端壁に回転可能に支持されたアジテータ支持部材57に支持されている。
前記各アジテータ支持部材53,54,57の後端部は容器本体RT1を貫通して外方に突出しており、後端にはギアG2,G3,G4が固定されている。前記ギアG2〜G4はそれぞれ噛合っており、図示しないリザーブタンク用モータから回転が伝達されて、各アジテータ51,52,56は回転する。前記各アジテータ51,52の回転に伴い、第1搬送室47内のトナーは第1搬送方向(図4の矢印Yb参照)に搬送され、第2搬送室48内のトナーは第2搬送方向(図4の矢印Yc参照)に搬送される。この結果、トナー循環室(47+48)内のトナーは、アジテータ51,52により撹拌されながら循環搬送される。したがって、前記アジテータ51,52により循環搬送部材(51+52)が構成されている。なお、実施例1では、前記第2アジテータ52は、第2搬送方向にトナーを搬送し且つ仕切壁46b側にトナーを寄せるようにアジテータの巻き方向や傾斜角、回転方向が設定されている。
また、排出アジテータ56の回転に伴い、排出部材収容室49内のトナーはトナー排出方向(図5の矢印Yd参照)に搬送され、トナー搬送筒GHを搬送される。
リザーブタンクRTのカバーRT2には、前記補給口22b(図2参照)に対応する位置にトナー流入口RT2aが形成されており、トナー流入口RT2aを通じて第1搬送室47の第1搬送方向上流部分にトナーカートリッジKのトナーが流入する。
前記トナー流入口RT2aの下方の第1搬送室47にはトナーセンサユニットSNが配置されており、近傍のトナーを検出する。
(実施例1の作用)
前記構成を備えた実施例1の画像形成装置Uでは、トナー流入口RT2aからリザーブタンクRTに流入したトナーは、トナー循環室(47+48)を撹拌されながら循環搬送される。そして、循環搬送されているトナーがトナー排出部44aに差し掛かると、一部のトナーが排出アジテータ56によりトナー搬送筒GHを通じ、現像器Gに補給される。実施例1のリザーブタンクRTでは、バイパス口46cが形成されているので、トナー排出口44aで第1搬送室47からトナーが流入しなくても、第2搬送室48内を搬送されているトナーの一部がバイパス口46cを通じて排出部材収容室49に流入し、現像器Gに補給される。
なお、前記トナーカートリッジK内のトナーが空になると、トナー流入口RT2aからトナーが流入しなくなり、トナーセンサユニットSNで流入しなくなったことが検出されるが、実施例1の画像形成装置Uでは、リザーブタンクRT内のトナーで画像形成が継続される。
したがって、実施例1の画像形成装置Uでは、トナーカートリッジKが空になった状態で画像形成を継続している場合に、トナーカートリッジKの交換が遅れ、リザーブタンクRT内のトナー量が減少すると、トナー流入口RT2aの下流側のトナーがほとんど無くなる。このとき、トナー排出部44aから排出部材収容室49に流入するトナーが不足しがちになるが、バイパス口46cを通じて排出部材収容室49に流入するトナーにより現像器Gへのトナーの補給を継続できる。この結果、実施例1の画像形成装置Uでは、現像器Gにおけるトナー濃度の低下が発生することを低減でき、画像不良の発生を低減できる。特に、実施例1の画像形成装置Uでは、第2アジテータ52がトナーを仕切壁46b側に寄せるように搬送するので、バイパス口46cにトナーが流入しやすいので、トナー濃度の低下の発生を低減し易い。
また、実施例1の画像形成装置Uでは、画像形成不良を低減できるので、従来に比べてトナーカートリッジKの交換時にリザーブタンクRTにトナーを充填するために画像形成動作を中断したり、トナー濃度が低くなりすぎて画像形成を中断しなければならないといった場合を減らすことができる。したがって、生産性を高めることができる。
さらに、実施例1の画像形成装置Uは、流入側バイパス口46dが形成されているので、トナー排出部44aを通過後、第2搬送室48から第1搬送室47に搬送されたトナーの一部が流入側バイパス口46dを通じて排出部材収容室49に流入して現像器Gに補給することもできる。また、交換後の新たなトナーカートリッジKから補給されたトナーの一部を流入側バイパス口46dから排出部材収容室49に流入させることができるので、バイパス口46dを設けずにトナーが第1搬送室47を搬送される場合に比べ、すこしでも速やかに現像器Gに搬送することも期待できる。
図7は本発明の実施例2の画像形成装置のリザーブタンクの説明図であり、実施例1の図4に対応する図である。
なお、この実施例2の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例2は、下記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成されている。
図7において、実施例2の画像形成装置のリザーブタンクでは、バイパス口46c′の位置が実施例1の場合に比べ、第2搬送方向Ycの下流側に設けられている。
(実施例2の作用)
前記構成を備えた実施例2の画像形成装置Uでは、バイパス口46c′が第2搬送方向Ycの下流側に配置されている。第2アジテータ52により第2搬送方向Ycに搬送されたトナーは下流端部に集中して堆積しやすいので、トナーの分布量が多い下流側にバイパス口46c′が形成された実施例2の画像形成装置Uは、バイパス口46c′から排出部材収容室49にトナーを流入させやすい。また、実施例2の画像形成装置Uは、実施例1に比べ、トナー排出部44aから離れている。したがって、排出部材収容室49のバイパス口46c′に対応する位置からトナー排出部44aの距離が長くなり、排出部材収容室49に収容されるトナー量が多くなるので、より安定してトナーを排出できる。この結果、現像器Gでのトナー濃度の低下の発生をさらに低減できる。
図8は実施例3の画像形成装置のリザーブタンクの説明図であり、実施例1の図4に対応する図である。
なお、この実施例3の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例3は、下記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成されている。
図8において、実施例3のリザーブタンクRTでは、第1搬送室47と第2搬送室48との間に仕切壁46b、46bにより仕切られた排出部材収容室49が配置され、排出部材収容室49のトナー排出方向Ydの下流端部にトナー排出口49aが形成されている。第1搬送室47側の仕切壁46bの第1搬送方向Ybの中央部から下流側部分にかけてバイパス口(流入側バイパス口)46c″が形成されている。
排出部材収容室49には、トナー排出部材としての排出オーガ56′が収容されている。排出オーガ56′の一端部は、排出部材収容室49の仕切壁46bを貫通して、第1搬送室47と第2搬送室48の連通部61に突出しており、連通部61の部分には、第1搬送室47側から第2搬送室48側にトナーを搬送するパドル62が支持されている。
したがって、実施例3のリザーブタンクRTでは、トナーカートリッジKのトナーは、トナー流入口RT2aから第1搬送室47の第1搬送方向Ybの上流端部に流入し、第1搬送室47の下流端部に撹拌されながら搬送される。第1搬送室47のトナーは、パドル62により第2搬送室48の上流端部に搬送される。第2搬送室48の上流端部のトナーは下流端まで搬送され、トナー排出部44aに流入する。トナー排出部44aのトナーは、その一部が排出オーガ56′により排出部材収容室49側(トナー排出方向Yd)に搬送され、トナー排出口49aに搬送される。トナー排出部44aを通過して第1搬送室47の上流端部に流入する。したがって、リザーブタンクRT内のトナーは、トナー循環室(47+48)を循環搬送される。
(実施例3の作用)
前記構成を備えた実施例3の画像形成装置では、前記実施例1、2と同様の作用、効果を有する。
(変更例)
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例(H01)〜(H05)を下記に例示する。
(H01)本発明は、複写機に限定されず、プリンタ、FAX、複合機等の画像形成装置の後処理装置に適用可能である。また、モノクロの画像形成装置に限定されず、フルカラーの画像形成装置にも適用可能である。
(H02)前記実施例において、流入側バイパス口46dは省略可能である。また、逆に、実施例1のバイパス口46cと実施例2のバイパス口46c′の両方を設けることも可能であり、3つ以上のバイパス口を設けることも可能である。
(H03)前記実施例において、バイパス口46c、46c′、46c″の配置する位置は、トナー排出部44bの下流側の任意の位置に変更可能である。但し、トナー流入口RT2aの下流側に配置した場合には、十分に撹拌されずに凝集したトナーが現像器に補給される恐れがあるので、トナー排出部44bの下流側かつトナー流入口RT2aの上流側に配置することが望ましい。
(H04)前記実施例において、トナー搬送部材としてアジテータ51,52,56を例示したが、オーガ等任意のトナー搬送部材を使用可能である。
(H05)前記実施例において、バイパス口46c、46c′、46c″、46dを開閉するシャッタを設け、通常時はシャッタでバイパス口を閉じておき、トナーカートリッジが空になったことを検出してからカートリッジが交換されるまでの間、バイパス口を開放するように構成することも可能である。
図1は実施例1の画像形成装置の全体説明図である。 図2は実施例1の画像形成装置のリザーブタンクおよびカートリッジ装着部の斜視図である。 図3は同実施例1の画像形成装置のトナーカートリッジをカートリッジ装着部に装着する状態を示す断面図である。 図4は前記図2に示すリザーブタンクの平面図である。 図5は図4のリザーブタンクのアジテータおよび仕切部材を取り外した状態の説明図である。 図6は図4のVI−VI線断面図である。 図7は本発明の実施例2の画像形成装置のリザーブタンクの説明図であり、実施例1の図4に対応する図である。 図8は実施例3の画像形成装置のリザーブタンクの説明図であり、実施例1の図4に対応する図である。
符号の説明
44a…トナー排出部、
46c,46c′,46c″,46d…バイパス口、
46c″,46d…流入側バイパス口、
47…第1搬送室、
47+48…トナー循環室、
48…第2搬送室、
49…排出部材収容室、
51…第1搬送部材、
52…第2搬送部材、
56…トナー排出部材、
RT…トナー容器、
RT2a…トナー流入口、
Yb…第1搬送方向、
Yc…第2搬送方向。

Claims (6)

  1. 下記の構成要件(A01),(A02)を備えたことを特徴とするトナー補給装置、
    (A01)トナー流入口から流入したトナーを所定の第1搬送方向に搬送する第1搬送部材を収容する第1搬送室と、前記トナーを前記第1搬送方向とは異なる第2搬送方向に搬送する第2搬送部材を収容し且つ前記第1搬送方向上流部および下流部で前記第1搬送室に連通する第2搬送室と、を有し、トナーが循環搬送されるトナー循環室と、
    前記トナー循環室内を循環するトナーが通過するトナー排出部を有する排出部材収容室であって、前記排出部材収容室内のトナーを排出するトナー排出部材を収容する前記排出部材収容室と、
    を有するトナー容器、
    (A02)前記トナー排出部のトナー循環方向下流側且つ前記トナー流入口のトナー循環方向上流側において、前記トナー循環室と前記トナー排出部材収容室とを仕切る部材の重力方向の下端部に形成され、トナー排出部の下流側のトナー循環室内のトナーを前記排出部材収容室に流入させるバイパス口。
  2. 下記の構成要件(A03)を備えたことを特徴とする請求項1に記載のトナー補給装置、
    (A03)前記第1搬送室の第1搬送方向下流端部と前記第2搬送室の第2搬送方向上流端部との間に配置された前記トナー排出部。
  3. 下記の構成要件(A04)を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載のトナー補給装置、
    (A04)前記第2搬送室の前記第2搬送方向上流側部分に形成され、前記第2搬送室内のトナーを前記排出部材収容室に流入させる前記バイパス口。
  4. 下記の構成要件(A05)を備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のトナー補給装置、
    (A05)前記第2搬送室の前記第2搬送方向下流側部分に形成され、前記第2搬送室内のトナーを前記排出部材収容室に流入させる前記バイパス口。
  5. 下記の構成要件(A06)を備えたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のトナー補給装置、
    (A06)前記トナー流入口に対して前記第1搬送方向下流側の前記第1撹拌室に形成された流入側バイパス口。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載のトナー補給装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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