JP4941806B2 - リニア電磁アクチュエータ - Google Patents

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Description

本発明は、永久磁石とコイルとを対向配置させ、前記コイルに電流を流すことにより発生する推力で前記永久磁石を変位させるリニア電磁アクチュエータに関する。
可動磁石型のリニア電磁アクチュエータでは、永久磁石とコイルとを対向配置して、前記コイルに電流を流した際にフレミングの左手の法則に基づいて発生する推力で前記永久磁石を変位させる(特許文献1、2参照)。
特許文献1、2に開示されたリニア電磁アクチュエータでは、前記永久磁石は第1ヨークに固定され、前記第1ヨークはスライダによって支持されている。一方、前記コイルは第2ヨークに固定され、前記第2ヨークはガイドレールによって支持されている。さらに、前記スライダと前記ガイドレールとの間にはガイド部材が介装されている。
ここで、前記永久磁石によって、前記リニア電磁アクチュエータの内部には、前記永久磁石、前記第1ヨーク、該第1ヨークと前記第2ヨークとの間のクリアランス、該第2ヨーク、前記コイル、該コイルと前記永久磁石との間のギャップ、前記永久磁石を経路とする磁路が形成され、前記コイルに電流を流すと、前記コイル、該コイルと前記永久磁石との間のギャップ、前記永久磁石、前記第1ヨーク、該第1ヨークと前記第2ヨークとの間のクリアランス、該第2ヨーク及び前記コイルを経路とする磁路も形成される。これにより、前記電流の方向と前記各磁路を通過する各磁束の方向とに応じて、前記永久磁石に作用する前記推力が発生し、前記永久磁石及び前記スライダは、前記ガイド部材の案内作用下に変位する。
特開平5−227729号公報 特開平10−290560号公報
ところで、特許文献1、2に開示されたリニア電磁アクチュエータを薄型化する場合、第1ヨーク及び第2ヨークにおける磁路の断面積が減少して、前記第1ヨーク及び前記第2ヨーク内で局所的に磁気飽和が発生する。この結果、前記第1ヨーク及び前記第2ヨークより漏れ磁束が発生して、永久磁石に作用する推力が低下するほか、前記漏れ磁束によって前記リニア電磁アクチュエータ周辺の電子回路や電子機器の誤動作や、該リニア電磁アクチュエータ周辺の磁性体の前記リニア電磁アクチュエータへの吸引や、該リニア電磁アクチュエータ内に配置されたエンコーダや電子回路の誤動作が発生するという問題がある。
また、前記磁路を通過する磁束の作用下に磁性体からなる塵埃がガイド部材に付着して、スライダに対する該ガイド部材の摺動抵抗が増大し、その結果、前記スライダを円滑に変位させることが困難となるほか、前記塵埃がリニア電磁アクチュエータから外部に流出して周囲の環境を汚染するという問題がある。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、ヨークにおける磁気飽和の発生を抑制することが可能なリニア電磁アクチュエータを提供することを目的とする。
本発明に係るリニア電磁アクチュエータは、固定部のコイルに電流を流すことにより発生する推力によって永久磁石を含む可動部を変位させるリニア電磁アクチュエータにおいて、前記可動部は、前記永久磁石を支持する第1ヨークを有し、前記固定部は、前記永久磁石に離間して対向配置された前記コイルを支持する第2ヨークを有し、前記第1ヨークの両側部には、前記第2ヨークに向かい第1突出部及び第2突出部が前記可動部の変位方向に沿って突出形成され、前記第1突出部及び前記第2突出部は、前記第2ヨークから僅かに離間し、前記第1突出部と前記第2ヨークとの間には第1ガイド部材が介装され、前記第2突出部と前記第2ヨークとの間には第2ガイド部材が介装されることを特徴とする。
前記構成によれば、前記第1ヨークの両側部より前記第1突出部及び前記第2突出部が前記第2ヨークに向かって突出形成され、前記第1突出部及び前記第2突出部は、前記第2ヨークから僅かに離間している。
この場合、前記永久磁石によって、前記リニア電磁アクチュエータの内部には、前記永久磁石、前記第1ヨーク、該第1ヨークと前記第2ヨークとの間のクリアランス、該第2ヨーク、前記コイル、該コイルと前記永久磁石との間のギャップ及び前記永久磁石を経路とする第1磁路と、前記永久磁石、前記第1ヨーク、前記第1突出部、該第1突出部と前記第2ヨークとの間のクリアランス、該第2ヨーク、前記コイル、該コイルと前記永久磁石との間のギャップ及び前記永久磁石を経路とする第2磁路と、前記永久磁石、前記第1ヨーク、前記第2突出部、該第2突出部と前記第2ヨークとの間のクリアランス、該第2ヨーク、前記コイル、該コイルと前記永久磁石との間のギャップ及び前記永久磁石を経路とする第3磁路とが各々形成される。
さらに、前記コイルに電流を流した場合、前記コイル、該コイルと前記永久磁石との間のギャップ、前記永久磁石、前記第1ヨーク、前記第1ヨークと前記2ヨークとの間のクリアランス、前記第2ヨーク及び前記コイルを経路とする第4磁路と、前記コイル、前記ギャップ、前記永久磁石、前記第1ヨーク、前記第1突出部と前記第2ヨークとの間のクリアランス、前記2ヨーク及び前記コイルを経路とする第5磁路と、前記コイル、前記ギャップ、前記永久磁石、前記第1ヨーク、前記第2突出部と前記第2ヨークとの間のクリアランス、前記2ヨーク及び前記コイルを経路とする第6磁路とが各々形成される。
すなわち、従来技術に係るリニア電磁アクチュエータでは、前記第1及び第4磁路しか形成されないので、前記第1及び第2ヨークにおいて局所的に磁束が集中して磁気飽和が発生するという問題があった。
これに対して、本発明に係るリニア電磁アクチュエータでは、前記第1及び第2突出部が形成されることにより、永久磁石による磁束で前記第1〜第3磁路が形成され、前記コイルに電流を流した際には前記第4〜第6磁路が形成される。そのため、前記永久磁石及び前記コイルにより発生する磁束は、前記第1〜第6磁路に分割されて前記第1及び第2ヨーク内を通過する。これにより、前記第1及び第2ヨーク内における局所的な磁束の集中が回避され、その結果、磁気飽和が緩和される。そのため、漏れ磁束の発生を防止して前記リニア電磁アクチュエータ内外に配置された電子回路や電気機器の誤動作や、該リニア電磁アクチュエータ周辺の磁性体の吸引を回避することができると共に、前記第1及び第2ヨーク内を通過する磁束の総量が増加して、前記永久磁石を駆動させるための推力が増大する。従って、前記永久磁石及び前記第1ヨークは、前記第1及び第2ガイド部材の案内作用下に変位自在となる。
また、前記第1及び第2突出部が、前記第2ヨークから僅かに離間しているので、前記第1及び第2突出部と前記第2ヨークとの間のクリアランスにおける漏れ磁束の発生を抑制することが可能となる。
ここで、前記第2ヨークの両側部には、前記第1ヨークに向かい第3突出部及び第4突出部が前記第1突出部及び第2突出部に沿って突出形成され、前記第1ガイド部材は、前記第1突出部と前記第3突出部との間に介装され、前記第2ガイド部材は、前記第2突出部と前記第4突出部との間に介装されることが好ましい。
前記第3突出部が前記第1突出部に沿って形成され、その一方で前記第4突出部が前記第2突出部に沿って形成されているので、前記第1〜第4突出部における前記第1ヨークと前記第2ヨークとの対向面積が増大して、前記第2、第3、第5及び第6磁路における磁気飽和の発生を抑制することができる。
また、前記第1ガイド部材及び前記第2ガイド部材を複数の転動体で構成し、前記各転動体の一部を磁性体からなる第1転動体とすることにより、前記第2及び第3磁路において、前記磁束は前記第1転動体を介して通過することになり、前記第1及び第2突出部と前記第3及び第4突出部との間のクリアランスにおける漏れ磁束の発生をさらに抑制することができる。
さらに、前記第1ガイド部材及び前記第2ガイド部材を、前記第1転動体と、非磁性体からなる第2転動体とで構成し、前記第1及び前記第2転動体を前記可動部の変位方向に沿って交互に配設すると好適である。
前記第1ガイド部材及び前記第2ガイド部材を全て前記第1転動体で構成すれば、前記永久磁石により発生する磁束に基づいて該第1転動体には磁気力が発生し、この磁気力の作用によって隣接する転動体同士が吸引され、前記可動部に対する前記第1ガイド部材及び前記第2ガイド部材の摺動抵抗が増大して、前記可動部を円滑に変位させることができなくなる。
従って、前記第1及び第2転動体を前記可動部の変位方向に沿って交互に配設すれば、前記各第1転動体に対する前記磁気力の作用が緩和され、前記可動部を円滑に変位させることができる。
さらにまた、前記コイルを前記永久磁石よりも幅広とすることにより、前記永久磁石によって発生した磁束を、前記コイルに確実に鎖交させることが可能となる。
さらにまた、前記第1ヨーク及び前記第2ヨークの厚みを、前記各永久磁石の変位方向の幅よりも小さくすることにより、装置全体の薄型化及び小型化を実現することが可能となる。
さらにまた、前記第1ヨーク及び前記第2ヨークにおける前記第1ガイド部材及び前記第2ガイド部材近傍の箇所には、磁性体からなる塵埃を蓄積する溝が形成されていることが好ましい。
これにより、前記溝に漏れ磁束が発生し、前記第1及び第2ガイド部材に集合する磁性体からなる塵埃や、前記第1及び第2ガイド部材が磁性体からなる場合に該磁性体にて発生する磁性体の塵埃を、前記漏れ磁束によって前記溝に吸引させることが可能となる。その結果、前記第1及び第2ガイド部材に対する前記塵埃の付着を回避して、前記第1及び第2ガイド部材の案内作用下に前記可動部を滑らかに変位させることが可能になると共に、前記リニア電磁アクチュエータから外部への前記塵埃の発散を抑制して周囲環境の汚染を防止することができる。
また、本発明に係るリニア電磁アクチュエータは、コイルに電流を流すことにより発生する推力によって固定部に対し可動部を変位させるリニア電磁アクチュエータにおいて、前記可動部は第1ヨークを有し、前記固定部は第2ヨークを有し、前記固定部と前記可動部との間にはガイド部材が介装され、前記第1ヨーク及び前記第2ヨークの少なくともいずれか一方には前記可動部の変位方向に沿って突出部が設けられ、前記突出部が前記第1ヨークに設けられている場合、該突出部は前記第2ヨークに対向して設けられ、一方で、前記突出部が前記第2ヨークに設けられている場合、該突出部は前記第1ヨークに対向して設けられ、前記コイルが前記第1ヨークに配置されている場合、前記第2ヨークに永久磁石が配置され、一方で、前記コイルが前記第2ヨークに配置されている場合、前記第1ヨークに前記永久磁石が配置されることを特徴とする。
この構成でも、前記永久磁石及び前記コイルにより発生する磁束は、前記突出部によって複数の磁路に分割されて前記第1及び第2ヨーク内を通過するので、前記第1及び第2ヨーク内における局所的な磁束の集中が回避されて磁気飽和を緩和することができる。
ここで、前記突出部は、前記第1ヨーク又は前記第2ヨークと一体的に形成され、あるいは、前記第1ヨーク又は前記第2ヨークに取着された磁性体であることが好ましい。
また、前記ガイド部材は、球体状又は円筒状の複数の転動体で構成されることが好ましい。
さらに、前記可動部と前記固定部との間には、前記各転動体を保持する保持部材が前記可動部の変位方向に沿って設けられていることが好ましい。
さらにまた、前記可動部及び前記固定部の少なくともいずれか一方には、前記可動部の変位方向に沿ってラックが設けられ、前記保持部材には、前記ラックに係合するピニオンが支持されていることが好ましい。これにより、前記保持部材の位置ずれを確実に防止することができる。
本発明に係るリニア電磁アクチュエータによれば、第1ヨークの両側部より第1突出部及び第2突出部が第2ヨークに向かって突出形成され、前記第1突出部及び前記第2突出部は、前記第2ヨークから僅かに離間している。
この場合、永久磁石によって、前記リニア電磁アクチュエータの内部には、前記永久磁石、前記第1ヨーク、該第1ヨークと前記第2ヨークとの間のクリアランス、該第2ヨーク、前記コイル、該コイルと前記永久磁石との間のギャップ及び前記永久磁石を経路とする第1磁路と、前記永久磁石、前記第1ヨーク、前記第1突出部、該第1突出部と前記第2ヨークとの間のクリアランス、該第2ヨーク、前記コイル、該コイルと前記永久磁石との間のギャップ及び前記永久磁石を経路とする第2磁路と、前記永久磁石、前記第1ヨーク、前記第2突出部、該第2突出部と前記第2ヨークとの間のクリアランス、該第2ヨーク、前記コイル、該コイルと前記永久磁石との間のギャップ及び前記永久磁石を経路とする第3磁路とが各々形成される。
さらに、コイルに電流を流した場合、前記コイル、該コイルと前記永久磁石との間のギャップ、前記永久磁石、前記第1ヨーク、前記第1ヨークと前記2ヨークとの間のクリアランス、前記第2ヨーク及び前記コイルを経路とする第4磁路と、前記コイル、前記ギャップ、前記永久磁石、前記第1ヨーク、前記第1突出部と前記第2ヨークとの間のクリアランス、前記2ヨーク及び前記コイルを経路とする第5磁路と、前記コイル、前記ギャップ、前記永久磁石、前記第1ヨーク、前記第2突出部と前記第2ヨークとの間のクリアランス、前記2ヨーク及び前記コイルを経路とする第6磁路とが各々形成される。
すなわち、従来技術に係るリニア電磁アクチュエータでは、前記第1及び第4磁路しか形成されないので、前記第1及び第2ヨークにおいて局所的に磁束が集中して磁気飽和が発生するという問題があった。
これに対して、本発明に係るリニア電磁アクチュエータでは、前記第1及び第2突出部が形成されることにより、前記永久磁石による磁束で前記第1〜第3磁路が形成され、前記コイルに電流を流した際には前記第4〜第6磁路が形成される。そのため、前記永久磁石及び前記コイルによって発生された磁束は、前記第1〜第6磁路に分割されて前記第1及び第2ヨーク内を通過する。これにより、前記第1及び第2ヨーク内における局所的な磁束の集中が回避され、その結果、磁気飽和が緩和される。この結果、漏れ磁束の発生を防止して前記リニア電磁アクチュエータ内外に配置された電子回路及び電子機器の誤動作や、該リニア電磁アクチュエータへの磁性体の吸引を回避することができると共に、前記第1及び第2ヨーク内を通過する磁束の総量が増加して、前記永久磁石を駆動させるための推力が増大する。従って、前記永久磁石及び前記第1ヨークは、前記第1及び第2ガイド部材の案内作用下に変位自在となる。
また、前記第1及び第2突出部が、前記第2ヨークから僅かに離間しているので、前記第1及び第2突出部と前記第2ヨークとの間のクリアランスにおける漏れ磁束の発生を抑制することが可能となる。
本発明に係るリニア電磁アクチュエータについて好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係るリニア電磁アクチュエータ10の斜視図であり、図2は、前記リニア電磁アクチュエータ10の分解斜視図であり、図3及び図4は、前記リニア電磁アクチュエータ10の断面図である。
リニア電磁アクチュエータ10は、図1及び図2に示すように、コイル12が配設された固定部14と、2つの永久磁石16a、16bが前記コイル12に対向して配設された可動部18とを備えている。
固定部14は、図1〜図4に示すように、断面略コ字状のガイドレール(第2ヨーク)20と、前記ガイドレール20の上面略中央部分に配設されるコイル12と、エンコーダ22及び電子回路24が実装された樹脂製の回路基板26とを備えている。
前記ガイドレール20の両側部には、そのベースより可動部18に向かって突出部(第3及び第4突出部)28a、28bが突出形成され、前記各突出部28a、28bの内方には、図1〜図3に示す矢印A方向に沿ってガイド溝30a、30bが形成され、前記ガイド溝30a、30bに転動体としての複数のボール(第1及び第2ガイド部材)32が配設されている。この場合、前記ガイドレール20は、可動部18のスライドテーブル46よりも幅広であり、前記ガイドレール20の各突出部28a、28bは、前記スライドテーブル46の突出部(第1及び第2突出部)74a、74bの外方に形成される(図4参照)。また、前記ガイドレール20及び前記各突出部28a、28bの肉厚は、永久磁石16a、16bの矢印A方向の幅d(図3参照)よりも薄いことことが好ましい。
前記コイル12は、絶縁膜で被覆された導電性の素線を巻回して樹脂からなる絶縁体34によってモールド成形された空芯のコイルである。
ガイドレール20の一端側(矢印A1方向側)の底部には、上方に窪んだ凹部36が形成され、この凹部36に回路基板26が嵌合している。前記回路基板26は、該回路基板26に形成された孔38及び前記ガイドレール20に形成された孔40に螺入されるねじ44により、前記ガイドレール20に固定される。また、前記凹部36の一部は切欠42とされ、この切欠42に前記電子回路24が嵌合する。前記凹部36のコイル12寄りの箇所には孔43が形成され、この孔43にエンコーダ22が挿通する。
前記電子回路24は、コイル12の素線及びエンコーダ22と電気的に各々接続され、図示しない外部装置からの制御信号に基づいて前記素線に対して電流を流し、さらには、前記エンコーダ22から入力された電気信号を前記外部装置に出力する。
前記エンコーダ22は、可動部18のスライドテーブル46の底面に配置されたスケール48に対向して配置され、前記可動部18が矢印A方向に変位した際に、前記スケール48に向けて発光した光に対する反射光を受光し、前記反射光の光量に基づいて前記可動部18の変位量を算出し、算出結果を前記電気信号として電子回路24に出力する。
ガイドレール20の一端側には電子回路24を跨いで橋架部材50が配設され、該橋架部材50には、ボール32が外部に放出されることを防止する断面略コ字状のボール係止部材52がねじ54を介して固定されている。
前記ガイドレール20の他端側には、前記ボール係止部材52と共にボール32の外部への放出を防止する断面略コ字状のボール係止部材56がねじ58を介して固定されている。
さらに、前記ボール係止部材56と前記コイル12との間のガイドレール20の上面には、可動部18が矢印A1方向に変位した際に、前記可動部18がこれ以上変位することを阻止するストッパ60がねじ62を介して固定されている。この場合、前記ストッパ60は、前記スライドテーブル46の他端部に図示しないねじを介して連結されたエンドブロック72の側面と当接することにより、前記可動部18の前記ガイドレール20の矢印A1方向側への変位を阻止する。なお、図1及び図3は、前記ストッパ60と前記エンドブロック72とが当接して、可動部18の矢印A1方向への進行が停止している状態を示している。
さらにまた、図2に示すように、前記ガイドレール20の一端部側及び他端部側には、孔40よりも大径の複数のねじ孔66が形成されており、前記ガイドレール20は、前記各ねじ孔66に螺入する図示しないねじを介して他の部材に固定可能である。
一方、可動部18は、図1〜図4に示すように、断面略コ字状のスライドテーブル46と、該スライドテーブル46の矢印A1方向の一端部にねじ68を介して固定された長方形状の板状部材70と、前記スライドテーブル46の矢印A2方向の他端部に図示しないねじを介して固定されたエンドブロック72と、前記スライドテーブル46の底面略中央部分においてコイル12に対向配置された2つの永久磁石16a、16bと、前記スライドテーブル46の底面にエンコーダ22と対向して配置されたスケール48と、前記永久磁石16a近傍における前記スライドテーブル46の底面に配置されたストッパ73とを備えている。
前記スライドテーブル46の幅はガイドレール20の幅よりも小さく設定され、該スライドテーブル46の両側部には、そのベースより固定部14に向かって突出部(第1及び第2突出部)74a、74bが突出形成されている。また、前記各突出部74a、74bの外方には、矢印A方向に沿ってボール32を配設可能なガイド溝76a、76bが形成されている。この場合、前記スライドテーブル46とガイドレール20とは、前記ボール32を介して連結されている(図4参照)。
すなわち、リニア電磁アクチュエータ10では、ガイド溝76a、76bと、ガイド溝30a、30bとが略同一の高さとなるように、ガイドレール20及びスライドテーブル46が配置され、前記ガイド溝76a、76b及び前記ガイド溝30a、30bによって形成されるクリアランスに、複数のボール32が有限長さのリニアガイドとして収容されている。そのため、各ボール32の回転による案内作用下に、可動部18は、固定部14に対して矢印A方向に変位自在となる。
さらに、略矩形状の永久磁石16a、16bは互いに異なる方向(例えば、異なる上下方向)に着磁され、所定間隔だけ離間してスライドテーブル46の底面に固定されている。この場合、前記各永久磁石16a、16bの幅は、コイル12の幅よりも狭く設定されている。
板状部材70の幅は、可動部18が矢印A2方向に変位した際に矢印A1方向寄りのボール32に当接するような幅とされている。
さらにまた、前記スライドテーブル46の一端部側及び他端部側には、複数のねじ孔78が形成されており、前記スライドテーブル46は、前記各ねじ孔78に螺入する図示しないねじを介して他の部材を固定可能である。一方、エンドブロック72の矢印A2方向の側面には図示しないねじ孔が形成されており、このねじ孔に螺入するねじを介して他の部材を固定可能である。
さらにまた、前記ストッパ73は、ストッパ60の矢印A1方向の側面と当接することにより、ガイドレール20の矢印A2方向側への変位を阻止する。
そして、上述したリニア電磁アクチュエータ10において、ガイドレール20、スライドテーブル46は磁性体から構成され、橋架部材50、ボール係止部材52、56、ストッパ60、板状部材70、エンドブロック72及びねじ44、54、58、62、68は非磁性体から構成される。また、ボール32として用いられる球体は、磁性体からなる鋼球(第1転動体)と非磁性体からなる球体(第2転動体)とであり、前記鋼球及び前記非磁性体からなる球体が矢印A方向に沿って交互に配設されている。
本実施形態に係るリニア電磁アクチュエータ10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその動作について、図1〜図6を参照しながら説明する。
先ず、可動部18が固定部14に対して図1、図2及び図5に示す位置に配置されている状態において、可動部18を矢印A2方向に変位させる場合(ケース1)について説明する。
ケース1において、コイル12に電流が流れていない場合、永久磁石16a、16bにより発生する磁束で、リニア電磁アクチュエータ10内には、前記各磁束が通過する以下に示す磁路(第1〜第3磁路)80a〜80cが形成される。
前記第1磁路80aは、永久磁石16a、スライドテーブル46、該スライドテーブル46の他端部とガイドレール20の他端部との間のクリアランス、該ガイドレール20のベース、コイル12、該コイル12と前記永久磁石16aとの間のギャップ及び前記永久磁石16aを経路とする第1経路82aと、前記永久磁石16a、前記スライドテーブル46、永久磁石16b、該永久磁石16bと前記コイル12との間のギャップ、前記コイル12、前記スライドテーブル46のベース、前記コイル12、前記永久磁石16aと前記コイル12との間のギャップ及び前記永久磁石16aとを経路とする第2経路82bと、前記永久磁石16b、前記スライドテーブル46、該スライドテーブル46の一端部と前記ガイドレール20の一端部との間のクリアランス、該ガイドレール20のベース、コイル12、該コイル12と前記永久磁石16bとの間のギャップ及び前記永久磁石16bを経路とする第3経路82cとから構成される。
また、前記第2磁路80bは、永久磁石16a、16b、スライドテーブル46、該スライドテーブル46の第1突出部74a、ボール(鋼球)32、ガイドレール20の第3突出部28a、前記ガイドレールのベース、コイル12、該コイル12と永久磁石16a、16bとの間のギャップ及び前記永久磁石16a、16bを経路としている。
さらに、前記第3磁路80cは、永久磁石16a、16b、スライドテーブル46、該スライドテーブル46の第2突出部74b、ボール(鋼球)32、ガイドレール20の第4突出部28b、前記ガイドレールのベース、前記コイル12、該コイル12と前記永久磁石16a、16bとの間のギャップ及び前記永久磁石16a、16bを経路としている。
一方、電子回路24よりコイルの素線に電流を流した場合、前記電流によってコイル12は磁束を発生し、この磁束によりリニア電磁アクチュエータ10内には、前述した第1〜第3磁路80a〜80cに加え、以下に示す磁路(第4〜第6磁路)80d〜80fが形成される。
前記第4磁路80dは、コイル12、該コイル12と永久磁石16a、16bとの間のギャップ、該永久磁石16a、16b、スライドテーブル46、該スライドテーブル46の一端部とガイドレール20の一端部との間のクリアランス、該ガイドレール20のベース及び前記コイル12を経路とする第4経路82dと、前記コイル12、該コイル12と前記永久磁石16a、16bとの間のギャップ、該永久磁石16a、16b、前記スライドテーブル46の他端部と前記ガイドレール20との間のクリアランス、前記ガイドレール20のベース及び前記コイル12を経路とする第5経路82eとから構成される。
また、前記第5磁路80eは、コイル12、該コイル12と永久磁石16a、16bとの間のギャップ、前記永久磁石16a、16b、スライドテーブル46、該スライドテーブル46の第1突出部74a、ボール(鋼球)32、ガイドレール20の第3突出部28a、前記ガイドレールのベース、及び前記永久磁石16a、16bを経路としている。
さらに、前記第6磁路80fは、コイル12、該コイル12と永久磁石16a、16bとの間のギャップ、前記永久磁石16a、16b、スライドテーブル46、該スライドテーブル46の第2突出部74b、ボール(鋼球)32、ガイドレール20の第4突出部28b、前記ガイドレールのベース、前記コイル12を経路としている。
これらの第1〜第6磁路80a〜80fを通過する各磁束の方向と、前記コイル12の素線を流れる電流の方向とによって、前記コイル12には、フレミングの左手の法則に基づく矢印A1方向に向かう推力(ローレンツ力)が発生するが、前記固定部14のガイドレール20が他の部材によって固定されている場合、可動部18には前記推力に基づく矢印A2方向への推力が作用して、該可動部18は、前記ボール32の回転に基づく案内作用下に前記矢印A2方向へと変位し、ストッパ60とストッパ73とが当接した位置で停止する。
なお、図5及び図6中で第1〜第6磁路80a〜80fにおける矢印は、コイル16に電流を流した際に発生する磁束及び永久磁石16a、16bによって発生する磁束が通過する方向の一例を示している。
次に、固定部14から矢印A2方向に突出している可動部18を、図1、図3及び図5に示す位置にまで変位させる場合(ケース2)について説明する。
ケース2では、前述したケース1で示した電流に対して逆方向(逆相)の電流を、電子回路24よりコイル12の素線に流す。
この場合、コイル12により発生する磁束の向きは、ケース1において前記コイル12により発生する磁束の向きに対して逆方向となるので、第1〜第6磁路80a〜80fを通過する各磁束の方向と、前記コイル12の素線を流れる電流の方向とによって、前記永久磁石16a、16bには、フレミングの左手の法則に基づく矢印A1方向に向かう推力が発生する。これにより、可動部18は前記ボール32の回転に基づく案内作用下に前記矢印A1方向へと変位し、エンドブロック72の側面とストッパ60の側面とが当接する図1、図3及び図5に示す位置において停止する。
次に、リニア電磁アクチュエータ10における磁束密度分布のシミュレーションの結果について、図7〜図10を参照しながら説明する。
このシミュレーションは、スライドテーブル46の第1及び第2突出部74a、74bと、ガイドレール20の第3及び第4突出部28a、28bとが、図7に示す非磁性体(樹脂)で構成された場合(以下、比較例ともいう。)と、図8に示す磁性体で構成された場合(以下、実施例ともいう。)とにおいて、コイル12の素線に電流を流して磁束を発生させた際の磁束密度分布を比較したものである。ここで、前記比較例とは、従来技術に係るリニア電磁アクチュエータの場合であり、前記実施例とは、本実施形態に係るリニア電磁アクチュエータ10の場合である。
なお、前記シミュレーションでは、磁束密度分布の計算を簡単化する目的で、ボール32やガイド溝30a、30b、76a、76bを省き、第1〜第4突出部28a、28b、74a、74bを断面L字状の形状に設定している。
図9は、比較例のスライドテーブル46における磁束密度分布を示し、図10は、実施例のスライドテーブル46における磁束密度分布を示す。なお、図9及び図10に示す磁束密度分布において、網掛けの濃度が高いほど磁束密度が大きい。
図9に示す比較例の磁束密度分布では、永久磁石16a、16b近傍のスライドテーブル46の箇所で局所的に磁束密度が大きく、この箇所で磁気飽和が発生していることが容易に諒解される。すなわち、前記比較例では、第1〜第4突出部28a、28b、74a、74bが非磁性体(樹脂)で構成されているので(図7参照)、リニア電磁アクチュエータにおける磁路は第1磁路80a及び第4磁路80d(図5参照)のみである。この結果、永久磁石16a、16bにより発生する磁束及びコイル12により発生する磁束で、前述した箇所において磁束の集中と磁気飽和とが発生する。
これに対して、図10に示す実施例の磁束密度分布では、比較例の磁束密度分布(図9参照)と比較して、永久磁石16a、16b近傍のスライドテーブル46の箇所における磁束密度が低下すると共に、磁束密度分布が前記スライドテーブル46のベースや第1及び第2突出部74a、74bの広範囲にわたることが容易に諒解される。
すなわち、前記実施例では、第1〜第4突出部28a、28b、74a、74bが磁性体で構成されているので(図8参照)、リニア電磁アクチュエータ10内では第1〜第6磁路80a〜80fが形成される。この結果、永久磁石16a、16bにより発生した磁束及びコイル12を流れる電流により発生した磁束は、前記第1〜第6磁路80a〜80fに分割されてスライドテーブル46内を通過する。これにより、前記スライドテーブル46内における局所的な磁束の集中や磁気飽和の発生を抑制することが可能となる。
このように、本実施形態に係るリニア電磁アクチュエータ10では、第1ヨークであるスライドテーブル46より第1及び第2突出部74a、74bが、第2ヨークであるガイドレール20に向かって突出形成され、前記第1及び第2突出部74a、74bは、前記ガイドレール20から僅かに離間している。
ここで、コイル12に電流が流れていない場合、永久磁石16a、16bにより発生する磁束で、リニア電磁アクチュエータ10内には、永久磁石16a、スライドテーブル46、該スライドテーブル46の他端部とガイドレール20の他端部との間のクリアランス、該ガイドレール20のベース、コイル12、該コイル12と前記永久磁石16aとの間のギャップ及び前記永久磁石16aを経路とする第1経路82aと、前記永久磁石16a、前記スライドテーブル46、永久磁石16b、該永久磁石16bと前記コイル12との間のギャップ、前記コイル12、前記スライドテーブル46のベース、前記コイル12、前記永久磁石16aと前記コイル12との間のギャップ及び前記永久磁石16aとを経路とする第2経路82bと、前記永久磁石16b、前記スライドテーブル46、該スライドテーブル46の一端部と前記ガイドレール20の一端部との間のクリアランス、該ガイドレール20のベース、コイル12、該コイル12と前記永久磁石16bとの間のギャップ及び前記永久磁石16bを経路とする第3経路82cとから構成される第1磁路80aが形成される。
また、前記リニア電磁アクチュエータ10内には、前記第1磁路80aのほかに、永久磁石16a、16b、スライドテーブル46、該スライドテーブル46の第1突出部74a、ボール(鋼球)32、ガイドレール20の第3突出部28a、前記ガイドレールのベース、コイル12、該コイル12と永久磁石16a、16bとの間のギャップ及び前記永久磁石16a、16bを経路とする前記第2磁路80bが形成される。
さらに、永久磁石16a、16b、スライドテーブル46、該スライドテーブル46の第2突出部74b、ボール(鋼球)32、ガイドレール20の第4突出部28b、前記ガイドレールのベース、前記コイル12、該コイル12と前記永久磁石16a、16bとの間のギャップ及び前記永久磁石16a、16bを経路とする前記第3磁路80cも形成される。
一方、コイル12に電流を流した場合、リニア電磁アクチュエータ10内には、前記コイル12、該コイル12と永久磁石16a、16bとの間のギャップ、該永久磁石16a、16b、スライドテーブル46、該スライドテーブル46の一端部とガイドレール20の一端部との間のクリアランス、前記ガイドレール20のベース及び前記コイル12を経路とする第4経路82dと、前記コイル12、該コイル12と前記永久磁石16a、16bとの間のギャップ、該永久磁石16a、16b、前記スライドテーブル46、該スライドテーブル46の他端部と前記ガイドレール20の他端部との間のクリアランス、前記ガイドレール20のベース及び前記コイル12を経路とする第5経路82eとから構成される第4磁路80dが形成される。
また、前記リニア電磁アクチュエータ10内には、前記第4磁路80dのほかに、コイル12、該コイル12と永久磁石16a、16bとの間のギャップ、前記永久磁石16a、16b、スライドテーブル46、該スライドテーブル46の第1突出部74a、ボール(鋼球)32、ガイドレール20の第3突出部28a、前記ガイドレールのベース、及び前記永久磁石16a、16bを経路とする第5磁路80eと、前記コイル12、該コイル12と前記永久磁石16a、16bとの間のギャップ、前記永久磁石16a、16b、前記スライドテーブル46、該スライドテーブル46の第2突出部74b、ボール(鋼球)32、前記ガイドレール20の第4突出部28b、前記ガイドレールのベース及び前記コイル12を経路とする第6磁路80fとが各々形成される。
従来技術に係るリニア電磁アクチュエータでは、前記第1及び第4磁路80a、80dしか形成されないので、ガイドレール及びスライドテーブルにおいて磁束が集中して磁気飽和が発生するという問題があった。
これに対して、本実施形態に係るリニア電磁アクチュエータ10では、上述したように、コイル12より発生した磁束及び永久磁石16a、16bより発生した磁束が、前記第1〜第6磁路80a〜80fに分割されて前記ガイドレール20及び前記スライドテーブル46内を通過するので、前記ガイドレール20及び前記スライドテーブル46内における局所的な磁束の集中が回避され、その結果、磁気飽和が緩和される。従って、漏れ磁束の発生を防止して前記リニア電磁アクチュエータ10内外に配置された電子回路や電子機器の誤動作や該リニア電磁アクチュエータ10への磁性体の吸引を回避することができると共に、前記ガイドレール20及び前記スライドテーブル46を通過する磁束の総量が増加して、前記永久磁石16a、16bを変位させる推力が増大する。これにより、前記永久磁石16a、16bを含む可動部18は、ボール32の案内作用下に変位自在となる。
また、第1及び第2突出部74a、74bが、ガイドレール20から僅かに離間しているので、前記第1及び第2突出部74a、74bと前記ガイドレール20との間のクリアランスにおける漏れ磁束の発生を抑制することが可能となる。
さらに、第3突出部28aが第1突出部74aに沿って突出形成され、その一方で第4突出部28bが第2突出部74bに沿って突出形成されているので、前記第1〜第4突出部28a、28b、74a、74bにおけるスライドテーブル46とガイドレール20との対向面積が増大して、第2、第3、第5及び第6磁路80b、80c、80e、80fにおける磁束の集中や磁気飽和を抑制することができる。
また、ボール32の一部に磁性体からなる鋼球が用いられているので、第2及び第3磁路80b、80cを通過する磁束は、前記鋼球を介して通過することになり、前記第1及び第2突出部74a、74bと前記第3及び第4突出部28a、28bとの間のクリアランスにおける漏れ磁束の発生をさらに抑制することができる。
さらに、本実施形態に係るリニア電磁アクチュエータ10において、可動部18が複数のボール32の案内作用下に矢印A方向に変位する場合、各ボール32は同一方向に回転しているが、隣接する各ボール32について互いに対向する面で比較すると、前記各ボール32は互いに逆方向に回転している。
ここで、矢印A方向に沿って配設された永久磁石16a、16bは、互いに異なる方向に着磁されている。そのため、全てのボール32を鋼球とすれば、前記リニア電磁アクチュエータ10の中心部よりも矢印A1方向側に配設された鋼球には、永久磁石16bによる磁束に基づく磁気力が矢印A方向に作用し、その一方で、前記中心部よりも矢印A2方向側に配設された鋼球には、永久磁石16aによる磁束に基づく磁気力が矢印A方向に作用する。これにより、前記各鋼球は前記磁気力によって隣接する各鋼球が接触して、前記各鋼球における前記逆方向の回転で摩擦抵抗が発生し、前記各鋼球が回転できなくなる。そのため、可動部18に対するボール32全体の摺動抵抗が増大して、該可動部18を円滑に変位させることが困難となるおそれがある。
そこで、本実施形態に係るリニア電磁アクチュエータ10では、鋼球からなるボール32と非磁性体(例えば、樹脂)の球体からなるボール32とを矢印A方向に沿って交互に配設している。これにより、前記磁気力による前記各鋼球の位置ずれを防止して可動部18を滑らかに変位させることが可能となる。
上述したように、前記磁気力による前記各鋼球の位置ずれを阻止することにより、前記可動部18を円滑に変位させることができるので、前記各球体に代えて、非磁性体からなる複数の円筒体を配置してもよい。また、前記各球体又は前記各円筒体を非磁性体からなる棒状部材で一体的に連結して、前記磁気力による前記鋼球の位置ずれを強制的に阻止してもよい。さらに、第1〜第4突出部28a、28b、74a、74b間のクリアランス内に非磁性体からなるロッド又は板体を配置し、前記ロッド又は前記板体において、矢印A方向に対して所定間隔に形成された複数の孔に前記各鋼球を配設すると好適である。この場合、前記磁気力による前記各鋼球の矢印A方向への位置ずれを、前記ロッド又は板体で阻止することが可能となる。
さらに、本実施形態に係るリニア電磁アクチュエータ10では、前記鋼球に代えて、磁性体からなる円筒部材を、その軸線方向が矢印A方向と略一致するように配設すると好適である。前記円筒部材を配設することにより、前記円筒部材における前記第2及び第3磁路80b、80cの断面積が増加して磁気抵抗が低下するためである。この結果、永久磁石16a、16bに作用する推力がさらに増大する。
さらにまた、コイル12を永久磁石16a、16bよりも幅広とすることにより、前記永久磁石16a、16bによって発生した磁束を前記コイル12に確実に鎖交させることが可能となる。
さらにまた、スライドテーブル46及びガイドレール20の厚みを、前記永久磁石16a、16bの矢印A方向の幅dよりも小さくすることにより、装置全体の薄型化及び小型化を実現することが可能となる。
例えば、永久磁石16a、16bによる磁束密度が0.5〜0.6Tであって、ヨークとしてのガイドレール20及びスライドテーブル46を構成する鉄系材料(純鉄、低炭素鋼、ステンレス鋼)の飽和磁束密度が1.4〜1.8Tである場合、前記ガイドレール20及び前記スライドテーブル46には、前記永久磁石16a、16bより発生する磁束の3倍程度の磁束まで通過させることができる。
ここで、リニア電磁アクチュエータ10では、前記永久磁石16a、16bにより発生する磁束を、前記ガイドレール20及び前記スライドテーブル46内において、矢印A方向に2分割することが可能となる。
従って、前記リニア電磁アクチュエータ10では、永久磁石16a、16bにより発生する磁束に対して6倍程度までの磁束を、前記ガイドレール20及び前記スライドテーブル46内で磁気飽和を発生させることなく通過させることができる。この結果、前記ガイドレール20及び前記スライドテーブル46の厚みを永久磁石16a、16bの幅dに対してd/6まで薄くすることが可能である。
なお、本実施形態では、矢印A方向に沿って2個の永久磁石16a、16bをスライドテーブル46の底面に配設しているが、3個以上の永久磁石を矢印A方向に沿って前記スライドテーブル46に配設することにより、前記可動部18を変位させる推力がさらに増大することは勿論である。
さらにまた、従来技術に係るリニア電磁アクチュエータでは、装置全体を垂直に起立させた状態で長期間使用した場合、ガイド部材としての転動体が下方に移動することにより、各転動体が回転するために必要な所定距離が確保できないので、スライドテーブルを下方に移動しようとしても、前記各転動体は回転することなくガイドレール及びスライドプレートに沿って移動する。この結果、可動部に対する前記ガイド部材の摺動抵抗が増大して、該可動部が上下方向に変位する際に、前記可動部を円滑に変位させることができなくなる。
これに対して、本実施形態に係るリニア電磁アクチュエータ10では、全てのボール32の一部が鋼球とされ、スライドテーブル46で上下方向(矢印A方向)に沿って配設された前記永久磁石16a、16bに対して上方に配設されたボール32には、下方に作用する磁気力が発生し、その一方で、下方に配設されたボール32には、重力に逆らって上方に作用する磁気力が発生する。
この結果、隣接する各ボール32の間では所定のクリアランスを確保でき、前記各ボール32を容易に回転させることができる。従って、長期間にわたり前記リニア電磁アクチュエータ10を使用しても、可動部18を滑らかに変位させることが可能となる。
さらにまた、本実施形態に係るリニア電磁アクチュエータ10では、図11に示すように、スライドテーブル46の両側部から矢印A方向に直交する方向の外方に突出部84a、84bを突出形成させ、該突出部84a、84bの底面、第3及び第4突出部28a、28bの上部、第1及び第2突出部74a、74bの底部及びガイドレール20における前記底部と対向する上部に、溝86を形成すると好適である。
すなわち、前記溝86に漏れ磁束が発生して、ボール32に集合する磁性体からなる塵埃や、前記鋼球が回転することによって発生する磁性体の塵埃を、前記漏れ磁束によって前記溝86に吸引させることが可能となる。その結果、前記ボール32に対する前記塵埃の付着を回避して、前記ボール32の案内作用下に可動部18を滑らかに変位させることが可能になると共に、リニア電磁アクチュエータ10から外部への前記塵埃の発散を抑制して周囲環境の汚染を防止することができる。
本実施形態では、スライドテーブル46の底面に永久磁石16a、16bを配置し、一方で、ガイドレール20の上面にコイル12を配置しているが(図2〜図6参照)、図12に示すように、前記スライドテーブル46の底面に前記コイル12を配置し、一方で、前記ガイドレール20の上面に永久磁石16a、16bを配置しても、上述した作用効果が得られることは勿論である。
また、本実施形態では、スライドテーブル46の両側に第1及び第2突出部74a、74bが設けられ、一方で、ガイドレール20の両側に第3及び第4突出部28a、28bが設けられているが(図2、図4及び図6参照)、図13Aに示す前記第3及び第4突出部28a、28bのみが設けられた構成や、図13Bに示す前記第1及び第2突出部74a、74bのみが設けられた構成でも、前述した作用効果が得られる。なお、図13Aでは、前記第3及び第4突出部28a、28bと前記スライドテーブル46の底面との間に各ボール32が介装され、図13Bでは、前記第1及び第2突出部74a、74bと前記ガイドレール20の上面との間に前記各ボール32が介装されている。
また、図14Aに示す第1及び第2突出部74a、74bを第3及び第4突出部28a、28bの内方に設けた構成でも、あるいは、図14Bに示す第1及び第2突出部74a、74bの内方に第3及び第4突出部28a、28bを設けた構成でも、前述した作用効果が得られる。
さらに、本実施形態では、第1及び第2突出部74a、74bがスライドテーブル46と一体的に形成され、一方で、第3及び第4突出部28a、28bがガイドレール20と一体的に形成されているが(図2、図4及び図6参照)、図15A及び図15Bに示すように、ねじ100a、100bにより前記第1及び第2突出部74a、74bをスライドテーブル46の両側に固定し、一方で、ねじ102a、102bにより前記第3及び第4突出部28a、28bをガイドレール20の両側に固定しても、前述した作用効果が得られる。なお、図15Aは、前記第3及び第4突出部28a、28bの内方に前記第1及び第2突出部74a、74bを配置した場合であり、図15Bは、前記第1及び第2突出部74a、74bの内方に前記第3及び第4突出部28a、28bを配置した場合を示している。
さらに、本実施形態では、スライドテーブル46とガイドレール20との間にガイド部材としての各ボール32が介装されているが(図2、図4及び図6参照)、図16〜図18に示すように、前記各ボール32の代わりにリニアガイド112、124を配置し、該リニアガイド112、124の案内作用下に可動部18を固定部14に対して変位させることも可能である。
なお、図16において、前記リニアガイド112は、第1〜第4突出部28a、28b、74a、74bの外方に配置され、該リニアガイド112を構成するガイドレール110は、ねじ106によりガイドレール20上面に固定され、スライドテーブル108は、ねじ104によりスライドテーブル46底面に固定されている。また、図17において、前記リニアガイド112は、前記第1及び第2突出部74a、74b内方であって、且つ、前記第3及び第4突出部28a、28b上方に配置されている。
さらに、図18において、前記リニアガイド124は、ねじ120により第1及び第2突出部74a、74b内方に固定された略U字状の支持部材126と、ねじ122により第3及び第4突出部28a、28b外方に固定された略U字状の支持部材128と、前記支持部材126、128間で支持された磁性体からなる略円筒状のローラ130と、該ローラ130の上下方向及び矢印A方向(図1〜図3参照)への移動を規制し且つ前記ローラ130を保持する規制部材(保持部材)132とを有している。この場合、前記支持部材126における前記ローラ130との接触部分(支持部材128に対向する箇所)は、第3及び第4突出部28a、28bに向かうテーパ状とされ、前記支持部材128における前記ローラ130との接触部分(支持部材126に対向する部分)は、第1及び第2突出部74a、74bに向かうテーパ状とされている。この結果、前記支持部材126に連結されたスライドテーブル46は、前記ローラ130の案内作用下にガイドレール20に対して変位可能となる。
そして、図16〜図18では、第1〜第4突出部28a、28b、74a、74bの近傍にリニアガイド112、124が配置されているので、前記第1及び第2突出部74a、74bと前記第3及び第4突出部28a、28bとの隙間に漏れ磁束が発生して、リニアガイド112、124に集合する磁性体からなる塵埃や、該リニアガイド112、124が磁性体からなる場合に該磁性体にて発生する磁性体の塵埃を、前記漏れ磁束によって前記隙間に吸引させることが可能となり、この結果、前記リニアガイド112、124に対する前記塵埃の付着を回避して、前記リニアガイド112、124の案内作用下にスライドテーブル46を滑らかに変位させることが可能になる。
さらにまた、図19〜図21に示すように、第1及び第2突出部74a、74bの側部に凹部144を形成し、第3及び第4突出部28a、28bの側部に凹部150を形成し、これらの凹部144、150間に前述したローラ130及び規制部材132やピニオン142を有するガイド部材140を介装させることも可能である。
この場合、前記凹部144、150には、矢印A方向(図20参照)に沿って複数の円柱から構成され且つ前記ピニオン142に係合可能なラック146、148が配置され、前記ローラ130に接触する凹部144、150の一部は、テーパ状に形成されている。この結果、スライドテーブル46は、ローラ130の案内作用と、ピニオン142及びラック146、148の係合作用下にガイドレール20に対して円滑に変位することができる。また、前記ピニオン142と前記ラック146、148とを係合させることにより、規制部材132の位置ずれを防止することができる。なお、各ローラ130は、図19及び図21に示すように、矢印A方向に沿って互い違いに傾斜して配置されている。
図18〜図21では、ローラ130の案内作用下にスライドテーブル46をガイドレール20に対して変位させているが、該ローラ130の代わりに鋼球からなるボール32を配置しても前記スライドテーブル46を変位可能であることは勿論である。
なお、本発明に係るリニア電磁アクチュエータは、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることは勿論である。
本実施形態に係るリニア電磁アクチュエータの斜視図である。 図1のリニア電磁アクチュエータの分解斜視図である。 図1のIII−III線に沿った縦断面図である。 図1のIV−IV線に沿った縦断面図である。 図3に第1及び第4磁路を重畳表示させた縦断面図である。 図4に第2、第3、第5及び第6磁路を重畳表示させた縦断面図である。 比較例で用いたシミュレーションモデルを示す要部斜視図である。 実施例で用いたシミュレーションモデルを示す要部斜視図である。 図7のシミュレーションモデルにおける磁束密度分布を示す要部斜視図である。 図8のシミュレーションモデルにおける磁束密度分布を示す要部斜視図である。 各突出部及びガイドレールに溝が形成されている状況を示す要部縦断面図である。 スライドテーブルにコイルを配置し、ガイドレールに永久磁石を配置した状況を示す断面図である。 図13Aは、第1及び第2突出部を省略した状況を示す断面図であり、図13Bは、第3及び第4突出部を省略した状況を示す断面図である。 図14Aは、第1及び第2突出部の外方に第3及び第4突出部が形成されている状況を示す断面図であり、図14Bは、第1及び第2突出部の内方に第3及び第4突出部が形成されている状況を示す断面図である。 図15A及び図15Bは、スライドテーブルと第1及び第2突出部とを別体とし且つガイドレールと第3及び第4突出部とを別体とした状況を示す断面図である。 第1〜第4突出部の外方にリニアガイドを配置した状況を示す断面図である。 第1〜第4突出部の内方にリニアガイドを配置した状況を示す断面図である。 第1及び第2突出部と第3及び第4突出部との間にリニアガイドを配置した状況を示す断面図である。 第1及び第2突出部と第3及び第4突出部との間にリニアガイドを配置した状況を示す断面図である。 図19のXX−XX線に沿った断面図である。 図19のXXI−XXI線に沿った断面図である。
符号の説明
10…リニア電磁アクチュエータ 12…コイル
14…固定部 16a、16b…永久磁石
18…可動部 20…ガイドレール
28a、28b、74a、74b、84a、84b…突出部
30a、30b、76a、76b…ガイド溝
32…ボール 46…スライドテーブル
50…橋架部材 52、56…ボール係止部材
60…ストッパ 70…板状部材
72…エンドブロック 80a〜80f…磁路
82a〜82e…経路 86…溝

Claims (10)

  1. 固定部のコイルに電流を流すことにより発生する推力によって永久磁石を含む可動部を変位させるリニア電磁アクチュエータにおいて、
    前記可動部は、前記永久磁石を支持する第1ヨークを有し、
    前記固定部は、前記永久磁石に離間して対向配置された前記コイルを支持する第2ヨークを有し、
    前記第1ヨークの両側部には、前記第2ヨークに向かい第1突出部及び第2突出部が前記可動部の変位方向に沿って突出形成され、
    前記第1突出部及び前記第2突出部は、前記第2ヨークから僅かに離間し、
    前記第1突出部と前記第2ヨークとの間には第1ガイド部材が介装され、
    前記第2突出部と前記第2ヨークとの間には第2ガイド部材が介装され、
    前記第1ガイド部材及び前記第2ガイド部材は、磁性体からなる第1転動体と、非磁性体からなる第2転動体とから構成され、
    前記第1転動体及び前記第2転動体は、前記可動部の変位方向に沿って交互に配設され
    前記第1突出部及び前記第2突出部における前記第2ヨークに対向する箇所と、前記第2ヨークにおける前記第1突出部及び前記第2突出部に対向する箇所とのうち、少なくとも一方には、前記可動部の変位方向に沿って溝が形成され、
    前記溝に発生する漏れ磁束によって、塵埃を該溝に吸引する
    ことを特徴とするリニア電磁アクチュエータ。
  2. 請求項1記載のリニア電磁アクチュエータにおいて、
    前記第2ヨークの両側部には、前記第1ヨークに向かい第3突出部及び第4突出部が前記第1突出部及び前記第2突出部に沿って突出形成され、
    前記第1ガイド部材は、前記第1突出部と前記第3突出部との間に介装され、
    前記第2ガイド部材は、前記第2突出部と前記第4突出部との間に介装される
    ことを特徴とするリニア電磁アクチュエータ。
  3. 請求項1又は2記載のリニア電磁アクチュエータにおいて、
    前記コイルは前記永久磁石よりも幅広である
    ことを特徴とするリニア電磁アクチュエータ。
  4. 求項1〜3のいずれか1項に記載のリニア電磁アクチュエータにおいて、
    前記第1ヨーク及び前記第2ヨークの厚みは、前記各永久磁石の変位方向の幅よりも小さい
    ことを特徴とするリニア電磁アクチュエータ。
  5. 請求項2記載のリニア電磁アクチュエータにおいて、
    前記第1突出部及び前記第2突出部における前記第2ヨークに対向する箇所と、前記第2ヨークにおける前記第1突出部及び前記第2突出部に対向する箇所と、前記第3突出部及び前記第4突出部における前記第1ヨークに対向する箇所と、前記第1ヨークにおける前記第3突出部及び前記第4突出部に対向する箇所とには、前記可動部の変位方向に沿って前記溝がそれぞれ形成され、
    前記各溝に発生する漏れ磁束によって、前記塵埃を該各溝にそれぞれ吸引する
    ことを特徴とするリニア電磁アクチュエータ。
  6. コイルに電流を流すことにより発生する推力によって固定部に対し可動部を変位させるリニア電磁アクチュエータにおいて、
    前記可動部は、第1ヨークを有し、
    前記固定部は、第2ヨークを有し、
    前記固定部と前記可動部との間にはガイド部材が介装され、
    前記第1ヨーク及び前記第2ヨークの少なくともいずれか一方には、前記可動部の変位方向に沿って突出部が設けられ、
    前記突出部が前記第1ヨークに設けられている場合、該突出部は、前記第2ヨークに対向して設けられると共に、前記突出部における前記第2ヨークに対向する箇所と、前記第2ヨークにおける前記突出部に対向する箇所とのうち、少なくとも一方に前記可動部の変位方向に沿って溝が形成され、一方で、前記突出部が前記第2ヨークに設けられている場合、該突出部は、前記第1ヨークに対向して設けられると共に、前記突出部における前記第1ヨークに対向する箇所と、前記第1ヨークにおける前記突出部に対向する箇所とのうち、少なくとも一方に前記可動部の変位方向に沿って溝が形成され、
    前記溝に発生する漏れ磁束によって、塵埃を該溝に吸引し、
    前記コイルが前記第1ヨークに配置されている場合、前記第2ヨークに永久磁石が配置され、一方で、前記コイルが前記第2ヨークに配置されている場合、前記第1ヨークに前記永久磁石が配置され、
    前記ガイド部材は、磁性体からなる第1転動体と、非磁性体からなる第2転動体とから構成され、
    前記第1転動体及び前記第2転動体は、前記可動部の変位方向に沿って交互に配設されている
    ことを特徴とするリニア電磁アクチュエータ。
  7. 請求項記載のリニア電磁アクチュエータにおいて、
    前記突出部は、前記第1ヨーク又は前記第2ヨークと一体的に形成され、あるいは、前記第1ヨーク又は前記第2ヨークに取着された磁性体である
    ことを特徴とするリニア電磁アクチュエータ。
  8. 請求項又は記載のリニア電磁アクチュエータにおいて、
    前記各ガイド部材は、球体状又は円筒状の複数の転動体で構成される
    ことを特徴とするリニア電磁アクチュエータ。
  9. 請求項記載のリニア電磁アクチュエータにおいて、
    前記可動部と前記固定部との間には、前記各転動体を保持する保持部材が前記可動部の変位方向に沿って設けられている
    ことを特徴とするリニア電磁アクチュエータ。
  10. 請求項記載のリニア電磁アクチュエータにおいて、
    前記可動部及び前記固定部の少なくともいずれか一方には、前記可動部の変位方向に沿ってラックが設けられ、
    前記保持部材には、前記ラックに係合するピニオンが支持されている
    ことを特徴とするリニア電磁アクチュエータ。
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