以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。まず、本実施形態のシステムにおいて入力デバイスとして使用される電子ペンの概要について説明する。
[電子ペン]
図1は電子ペンの使用形態を模式的に示す図であり、図2は電子ペンの構造を示す機能ブロック図である。図1に示すように、電子ペン10は、ドットパターンが印刷された専用ペーパー20と組み合わせて使用される。電子ペン10は、通常のインクペンと同様のペン先部17を備えており、利用者は通常のインクペンと同様に専用ペーパー20上に文字などを書くことになる。
図2に示すように、電子ペン10は、その内部にプロセッサ11、メモリ12、データ通信ユニット13、バッテリー14、LED15、カメラ16及び圧力センサ18を備える。また、電子ペン10は通常のインクペンと同様の構成要素としてインクカートリッジ(図示せず)などを有する。
電子ペン10は、ペン先部17により専用ペーパー20上に描かれたインクの軌跡をデータ化するのではなく、専用ペーパー20上で電子ペン10が移動した軌跡座標をデータ化する。LED15が専用ペーパー20上のペン先部17近傍を照明しつつ、カメラ16が専用ペーパー20に印刷されているドットパターンを読み取り、データ化する。つまり、電子ペン10は専用ペーパー20上で利用者が電子ペン10を移動させることにより生じるストロークを画像データ又はベクトルデータとして取得することができる。ここで、電子ペン10が取得した画像データ又はベクトルデータは、ドットパターン上における軌跡の座標情報の集合体であり、本実施形態では「ストロークデータ」と呼ぶ。このストロークデータは、所定の加工をしなければ業務上意味を成さないが電子ペン10が最初に取得するデータである。
圧力センサ18は、利用者が電子ペン10により専用ペーパー上に文字などを書く際にペン先部17に与えられる圧力、即ち筆圧を検出し、プロセッサ11へ供給する。プロセッサ11は、圧力センサ18から与えられる筆圧データに基づいて、LED15及びカメラ16のスイッチオン/オフの切換を行う。即ち、利用者が電子ペン10で専用ペーパー20上に文字などを書くと、ペン先部17には筆圧がかかる。よって、所定値以上の筆圧が検出されたときに、利用者が記述を開始したと判定して、LED15及びカメラ16を作動する。
カメラ16は専用ペーパー20上のドットパターンを読み取り、そのパターンデータをプロセッサ11に供給する。プロセッサ11は、供給されたドットパターンから、専用ペーパー20上でのX,Y座標を算出する。
プロセッサ11は、利用者の記述が行われる間に、筆圧の配列データ及びX,Y座標データを取得し、時間情報と関連付けてメモリ12に記憶していく。よって、メモリ12内には利用者の記述内容に対応するデータが時系列で記憶されていく。メモリ12の容量は例えば1Mバイト程度とすることができる。
利用者により送信指示がなされるまでは、取得された全てのデータはメモリ12内に保持される。そして、利用者が送信指示を行うと、データ通信ユニット13により、電子ペン10と所定距離内にある端末装置25へメモリ12内のデータが送信される。基本的には、一度送信指示がなされると、電子ペン10はメモリ12内に記憶していた全てのデータを端末装置25へ送信するため、メモリ12内はクリアされる。よって、送信後にもう一度同じ情報を端末装置25へ送信したい場合には、利用者は専用ペーパー20上に再度記述を行う必要がある。なお、この場合、利用者は専用ペーパー20上にインクペンで書かれた文字などをなぞればよいことになる。
電子ペン10自体は、送信ボタンなどの機能ボタンを備えておらず、送信指示その他の指示は、利用者が専用ペーパー20上の所定位置に設けられた専用ボックスを電子ペン10でチェックすることにより実行される。専用ボックスの位置座標には、予め送信指示が対応付けられており、プロセッサ11は専用ボックスの位置座標を受信すると、データ通信ユニット13にメモリ12内のデータを供給し、端末装置25への送信を行わせる。なお、電子ペン10は、データの送信完了を電子ペンの振動により示すことができる。
バッテリー14は電子ペン10内の各要素に電源供給するためのものであり、例えば電子ペンのキャップ(図示せず)により電子ペン10自体の電源のオン/オフを行うことができる。
このように、電子ペン10は利用者が専用ペーパー20上に記述した文字などに対応する座標データ及び筆圧データを取得して近傍の端末装置25へ送信する機能を有するが、電子ペン10のペン先部17は通常のインクペンとなっているため、専用ペーパー20上に記述した内容はオリジナルの原本として残るという特徴がある。即ち、紙の原本に対して記述するのと同時に、その内容を座標データなどの形態でリアルタイムに電子化することができる。
なお、電子ペン10の標準機能によれば、電子ペン10により得られるストロークデータは、原則として座標データ又はベクトルデータの形態であり、テキストデータではない。但し、電子ペン10は標準機能として、専用ペーパー20上に設けられた専用エリアに記述することにより、英数字に限り加工した上でテキスト化する機能は備えている。
また、電子ペン10内には、ペン自体及びその所有者に関するプロパティ情報(ペン情報及びペン所有者情報)を保持することができ、アプリケーションから参照することができる。ペン情報としては、バッテリーレベル、ペンID、ペン製造者番号、ペンソフトウェアのバージョン、サブスクリプションプロバイダのIDなどを保持できる。また、ペン所有者情報としては、国籍、言語、タイムゾーン、emailアドレス、空きメモリ容量、名称、住所、ファックス/電話番号、携帯電話番号などを保持することができる。
なお、上記の例におけるデータ通信ユニット13では、Bluetooth(登録商標)の無線伝送、USBケーブルを使用した有線伝送、端子などの接触によるデータ伝送など、各種の方法によって電子ペン10から端末装置25へのデータ送信を行うことが考えられる。
次に、電子ペンにより利用者が記述した内容のX,Y座標データを取得する方法について説明する。前述のように専用ペーパー20には、所定のドットパターンが印刷されている。電子ペン10のカメラ16は、利用者が専用ペーパー20上に記述したインクの軌跡を読み取るのではなく、専用ペーパー20上のドットパターンを読み取る。実際、図1に示すように、LED15による照明エリア及びカメラ16の撮影エリア(照明エリア内に位置する)は、ペン先部17が専用ペーパー20に接触する位置とはずれている。
ドットパターンはカーボンを含む専用インキなどで印刷されており、カメラ16はその専用インキによるパターンのみを認識することができる。専用インキ以外のインキ(カーボンを含まない)により、専用ペーパー上に罫線や枠などを印刷しても、電子ペンはそれらを認識することはない。よって、専用ペーパーを利用して各種申込書などの帳票を作成する際は、専用インキ以外のインキで入力枠や罫線、注意書きなどを印刷する。
ドットパターンは、図3に例示するように、各ドットの位置がデータに対応付けされている。図3の例では、ドットの位置を格子の基準位置(縦線及び横線の交差点)から上下左右にシフトすることにより、0〜3の2ビット情報を表示した例である。このようにして表現された情報の組合せにより、専用ペーパー上の位置座標が決定される。図4(a)に例示するように、縦横2mmの範囲内に36個のドットが格子状に配置され、これらのドットにより示されるデータの配列(図4(b))が、その専用ペーパー上の位置座標と対応付けされている。よって、電子ペン10のカメラ16が図4(a)に示すようなドットパターンを撮影すると、プロセッサ11はカメラ16から入力されるドットパターンのデータに基づいて図4(b)に示すデータ配列を取得し、それに対応する専用ペーパー上の位置座標(即ち、そのドットパターンがその専用ペーパー上のどの位置にあるのか)をリアルタイムで算出する。なお、ドットパターンを認識する最小単位は2mm×2mmであり、カメラ16は毎秒100回程度の撮影を行う。
次に、専用ペーパーについて説明する。専用ペーパーの構造の一例を図5に示す。図示のように、専用ペーパー20は、台紙30上にドットパターン32が印刷され、その上に罫線などの図案34が印刷されている。台紙30は通常は紙であり、ドットパターン32は前述のようにカーボンを含んだ専用インキにより印刷される。また、通常のインキなどにより図案34が印刷される。ドットパターンと図案とは同時に印刷してもよいし、いずれかを先に印刷してもよい。
図案34の例を図6に示す。図6は、ある申込書36の例であり、複数の記入欄38や送信ボックス39が印刷されている。図6には明確に図示されておらず、詳細は後述するが、実際にはドットパターンが申込書36の全面に印刷されており、その上に記入欄38や送信ボックス39が通常のインキにより印刷されている。利用者は、ドットパターンを意識することなく、従来からある申込書と同様に、電子ペン10を使用して必要事項を申込書36の各記入欄38に記入すればよい。
専用ペーパー20上のエリアは大きく2種類のエリアに分けることができる。1つは記入エリアであり、電子ペン10による記述内容をそのまま情報として取り扱うエリアである。図6の例では複数の記入欄38がこれに該当する。もう1つは機能エレメントであり、対応するエリア内を電子ペン10でチェックした際に、予めそのエリアに対して定義されているアクション、指示などを実行するようになっている。図6の例における送信ボックス39がこれに該当する。
送信ボックス39は前述したように電子ペン10内に記憶されているデータを近傍の端末装置25へ送信するための指示を行う際に使用される。利用者が送信ボックス39内に電子ペン10でチェックを入れると、電子ペン10が送信ボックス内のドットパターンを読み取る。当該パターンは送信指示に対応付けられており、電子ペン10内のプロセッサ11はデータ通信ユニット13にメモリ12内の記憶データの送信命令を発する。
ドットパターンの割り当ては、通常、アプリケーション(用紙の種類)毎に行われる。即ち、ある申込書内のドットパターンは1枚の用紙の中で重複することはないが、同一の申込書には全て同じドットパターンが印刷されている。よって、利用者が電子ペン10で必要事項を入力すると、その入力事項がその申込書のどの項目に対するものであるかを、申込書上の座標データから特定することができる。
このように、ドットパターンを印刷した専用ペーパー上に所定の図案を印刷することにより、専用ペーパーを利用した各種申込書が作成できる。利用者は電子ペン10を使用して通常の要領で必要事項を記入すれば、その電子データが自動的に取得される。
上記の例では、ドットパターンは専用ペーパー上にカーボンを含むインキにより印刷されているが、プリンタ及びカーボンを含むインクを使用してドットパターンを通常の紙上にプリントすることも可能である。さらに、専用ペーパー上の図案も印刷ではなく、プリンタにより形成することも可能である。ドットパターンをプリンタにより紙上に形成する場合には、1枚1枚に異なるドットパターンを形成することが可能である。よって、形成されたドットパターンの違いにより、それらの用紙1枚1枚を識別し、区別することが可能となる。
なお、本明細書においては、「印刷」の語は、通常の印刷のみならず、プリンタによるプリントも含む概念とする。
次に、電子ペンにより取得したデータの送信処理について図2を参照して説明する。電子ペン10が取得したデータは、主として利用者が入力した事項のデータであるが、通常はそのデータの送信先であるサービスサーバがどこであるかの情報は含まれていない。その代わりに、その専用ペーパーに関するアプリケーションやサービスを特定する情報が専用ペーパー上のドットパターンに含まれており、利用者の入力作業中に専用ペーパーからその情報が取得されている。よって、電子ペン10からストロークデータを受け取った端末装置25は、まず、問い合わせサーバ26に対して、その専用ペーパーに対して入力されたデータをどのサービスサーバ27へ送信すべきかの問い合わせを行う。問い合わせサーバ26は、専用ペーパー毎に、対応するサービスサーバの情報を有しており、端末装置25からの問い合わせに応じて、当該専用ペーパーに関するサービスなどを行うサービスサーバ27の情報(URLなど)を端末装置25へ回答する。それから、端末装置25は、電子ペンから取得したストロークデータをそのサービスサーバ27へ送信することになる。
また、上記の例では端末装置25、問い合わせサーバ26及びサービスサーバ27が別個に構成されているが、これらの幾つか又は全てを1つの装置として構成することも可能である。本実施形態において、後述するアプリケーションサーバは、問い合わせサーバ26及びサービスサーバ27を兼ねているものとする。
[処理システム]
次に、本実施形態の処理システムについて説明する。図7に処理システム100の概略構成を示す。図7に示す処理システム100は、利用者の指示に従ってプリントオンデマンドにより電子ペン用帳票(以下、「帳票」と呼ぶ。)3を作成すると共に、作成した帳票の原本性を保証するフォーム証明書を作成するシステムである。また、処理システム100は、電子ペン10により帳票3に記入された記入情報に基づいて所定のデータ処理を行うと共に、帳票3及び記入情報の真正性を保証する記入帳票証明書を作成するシステムである。
なお、プリントオンデマンドとは、利用者による印刷指示に従って、任意のプリンタ4等により内容やデザイン等が毎回異なった帳票3を作成することができる手法である。
図7に示すように、処理システム100は、端末装置25、アプリケーションサーバ5及びPOD(Print On Demand)サーバ6がネットワーク2を通じて接続されることにより構成される。ここで、ネットワーク2の1つの好適な例はインターネットである。
端末装置25は、帳票3を作成するための指示を出すと共に、作成した帳票3への記入を行う利用者が使用するパーソナルコンピュータ等、ネットワーク2を介してデータの授受が可能な端末である。また、端末装置25は、プリンタ4に接続されており、PODサーバ6から取得する印刷情報に基づいてプリントすることにより帳票3を作成することができる。
アプリケーションサーバ5は、電子ペン10により帳票3に記入された記入情報に基づいて所定のデータ処理を行うサーバである。また、アプリケーションサーバ5は、デジタル封筒作成機能を有しており、複数の情報をXML(eXtensible Markup Language)デジタル封筒化し、タイムスタンプを付与することにより、データの原本性を証明する証明書を作成することができる。
ここで、XMLデジタル封筒化技術とは、XML形式の電子封筒を使用して、XMLで定義したタグで囲むことにより複数の情報を1つのファイルにまとめることができる技術である。このようなXMLデジタル封筒化技術を用いることで、複数の情報を1つのファイルにし、管理を簡便にすることができる。具体的に、アプリケーションサーバ5は、帳票3の原本性を保証するフォーム証明書、帳票3及び記入情報の真正性を保証する記入帳票証明書、1人の利用者が記入を行った複数の帳票3を紐付けるユーザ証明書の作成を行う。
また、タイムスタンプとは、例えば、特定時刻認証局業務認定資格を保有する第三者認証機関が発行した時刻を含む電子署名等である。この場合、具体的にアプリケーションサーバ5は、各種証明書を作成する際に、当該証明書のハッシュ値を第三者認証機関に送信することで、作成時刻の証明、即ちタイムスタンプを取得する。利用者が使用する端末装置25等は、このタイムスタンプの有効性を検証することにより、各種証明書に含まれる情報の改ざんの有無を確認することができる。また、各種証明書の作成時刻等を第三者認証機関が認定した時刻として認識することができる。つまり、タイムスタンプにより、特定のデータがある時刻に存在したこと、その時刻から検証した時刻までの間に変更や改ざんが行われていないことを証明することができる。
アプリケーションサーバ5は、差込情報DB51及び記入情報DB52に接続されている。差込情報DB51は、利用者を識別する利用者IDと、当該利用者に関する氏名や住所といった情報を対応付けて記憶している。ここで、利用者に関する情報は、利用者が当該処理システム100を以前から利用しており、そのときに取得した情報である。即ち、差込情報DB51は、以前取得した利用者に関する情報を、利用者IDに対応付けて管理している。換言すると、利用者が当該処理システム100を初めて利用する場合は、差込情報は存在しない。また、記入情報DB52は、帳票3を識別する帳票IDと、当該帳票に記入された記入情報とを対応付けて記憶している。
PODサーバ6は、端末装置25から取得した利用者の指示に基づいて、ドットパターン、背景情報及び差込情報を取得することで、帳票3を作成するために必要な印刷情報を作成するサーバである。また、PODサーバ6は、アプリケーションサーバ5に対し、印刷情報により作成される帳票3の原本性を保証するフォーム証明書の作成依頼を行うサーバである。
PODサーバ6は、ドットパターンDB55、背景情報DB56、フォーム証明書登録DB57及び記入証明書登録DB58に接続されている。ドットパターンDB55は、電子ペン10が認識可能であって、帳票3に印刷されるドットパターンを記憶している。背景情報DB56は、背景情報を識別する背景IDと、背景情報とを対応付けて記憶している。背景情報とは、複数のフィールドから構成されており、帳票3に印刷される画像データ等であって、具体的には、氏名項目や利用規約等を有している。また、背景情報には、画像データを作成してから登録するまでの間にデザイン上の改ざんがされていないことを証明するため、タイムスタンプが付与されている。フォーム証明書登録DB57は、アプリケーションサーバ5が作成したフォーム証明書を記憶し、管理している。また、記入帳票証明書登録DB58は、アプリケーションサーバ5が作成した記入帳票証明書を記憶し、管理している。
まず、図8乃至図10を参照して、本システムにおいて帳票3を作成する方法の概要を述べておく。図8は、背景情報及び差込情報から構成される出力情報の例である。図9は、定義情報のデータ構造を模式的に示す図である。図10は、フォーム証明書の構成を示す図である。
利用者は、まず、端末装置25を使用してPODサーバ6に対し印刷指示を行う。具体的に、端末装置は、作成する帳票3に印刷する背景情報を指定する背景ID及び利用者IDを要求情報としてPODサーバ6へ送信する。PODサーバ6は、取得した要求情報に含まれる背景IDに基づいて、背景情報DB56から対応する背景情報を抽出する。具体的に、背景情報は、図8に示すように、各種項目や利用規約等を有しており、帳票3に印刷される画像データ等である。
また、PODサーバ6は、取得した要求情報に含まれる利用者IDに基づいて、アプリケーションサーバ5に差込情報の要求を行う。アプリケーションサーバ5は、利用者IDに基づいて、差込情報DB51から、対応する差込情報があれば取得し、PODサーバ6へ送信する。換言すると、アプリケーションサーバ5は、対応する差込情報がなければ、PODサーバ6へ何も送信しない。具体的に、差込情報は、図8に示すように、背景情報が有する項目に対応する氏名や住所に関する情報である。
PODサーバ6は、図8に示すように、取得した背景情報及び差込情報から構成される出力情報を作成する。なお、差込情報が存在しなかった場合、出力情報は背景情報のみから構成される。さらに、PODサーバ6は、ドットパターンDB55からオリジナルのドットパターンを自動的に抽出し、当該ドットパターン及び出力情報から構成される印刷情報を作成する。ここで、自動的に抽出されるドットパターンは、帳票毎に異なるため、当該ドットパターンの領域を示すパターンアドレスにより各帳票を識別することが可能である。そこで、本実施形態では、帳票3を識別する帳票IDとして、帳票3に印刷されたドットパターンのパターンアドレスを利用するものとする。これによれば、記入情報に含まれる座標データに基づいてパターンアドレス、即ち帳票IDを特定することが可能となる。
また、PODサーバ6は、背景情報を構成するフィールドと、当該フィールドが配置されたドットパターン上の位置座標との関係を定義した定義情報を作成する。定義情報とは、帳票3においてどこが氏名項目であるか等を電子ペン10が認識するために必要な情報であり、氏名項目等であるフィールドと、帳票3に印刷されるドットパターン上の位置座標との関係性を示す情報である。つまり、帳票3に印刷される背景情報は複数のフィールドを有しているが、本実施形態では、各フィールドが項目に対応しているものとする。そのため、本実施形態の定義情報は、図9に示すように、各項目を識別する項目IDと、各項目のドットパターン上の位置座標を示す座標データとを対応付けた情報を有している。なお、定義情報は、これに限定されるものではなく、フィールドと、当該フィールドのドットパターン上の位置座標との関係性を示すものであれば、データ形式は任意である。
さらに、PODサーバ6は、印刷情報を端末装置25へ送信する。これにより、端末装置25は、取得した印刷情報に基づいて、出力情報及びドットパターンをプリンタ4で所定の紙媒体に印刷することにより、上述の専用ペーパーである帳票3を作成することができる。
また、PODサーバ6は、印刷情報を端末装置25へ送信するタイミングで、アプリケーションサーバ5に出力情報及び定義情報を送信することにより、端末装置25が作成する帳票3の原本性を保証するフォーム証明書の作成依頼を行う。アプリケーションサーバ5は、PODサーバ6から取得した出力情報及び定義情報を一括にXMLデジタル封筒化し、タイムスタンプを付与することで図10に示すようなフォーム証明書を作成する。ここで、フォーム証明書が有するタイムスタンプは、出力情報及び定義情報を1つのファイルとした時間を証明するタイムスタンプであって、換言するとフォーム証明書を作成した時間を証明するタイムスタンプである。
アプリケーションサーバ5は、作成したフォーム証明書をPODサーバ6へ送信する。PODサーバ6は、取得したフォーム証明書を帳票3の原本性を証明するデータとして、フォーム証明書登録DB57に記憶し、管理する。フォーム証明書は、図10に示すように、タイムスタンプ、定義情報及び背景情報が1つのファイルとして作成されているため、当該フォーム証明書の中身を改ざんすることは事実上不可能である。つまり、悪意の第三者により、フォーム証明書を構成する出力情報が改ざんされることはないといえる。
このように、本実施形態の処理システム100は、利用者からの印刷指示を取得すると、PODサーバ6により端末装置25に印刷情報が送信され、端末装置25に接続されたプリンタ4によりオリジナルのドットパターンが印刷された帳票3を作成することが可能となる。また、アプリケーションサーバ5が差込情報を管理していることにより、過去何らかの方法により蓄えられていた利用者に関する情報を、帳票3の指定の箇所に印刷することが可能となる。
また、本実施形態の処理システム100は、フォーム証明書を作成するため、帳票3に印刷された背景情報が改ざんされていないか等を容易に証明することができる。さらに、帳票3に印刷された印刷情報や定義情報が、PODサーバ6から送信されたものと同一であるか否かを証明することも可能となる。
次に、図11を参照して、本システムにおいて帳票3及び記入情報の真正性を確認する方法の概要を述べておく。図11は、記入帳票証明書の構成を示す図である。
処理システム100により端末装置25に接続されたプリンタ4により作成された帳票3に対し、利用者は、電子ペン10を使用して必要事項の記入を行う。電子ペン10は、記入された内容に対応するストロークデータや座標データを取得し、電子ペン10内のメモリに一時的に記憶した後、記入情報として端末装置25へ送信する。端末装置25は、電子ペン10から取得した記入情報を、アプリケーションサーバ5へ送信する。
アプリケーションサーバ5は、取得した記入情報に含まれる座標データに基づいて、帳票3に印刷されたドットパターンのパターンアドレスを特定する。即ち、帳票IDを特定する。さらに、アプリケーションサーバ5は、PODサーバ6に対し、特定した帳票IDに基づいてフォーム証明書を要求する。PODサーバ6は、取得した帳票IDに基づいてフォーム証明書に含まれる定義情報を参照することにより、フォーム証明書登録DB57から対応するフォーム証明書を抽出し、アプリケーションサーバ5へ送信する。アプリケーションサーバ5は、取得したフォーム証明書を構成する出力情報及び定義情報と、記入情報とに基づいて、合成情報を作成する。合成情報とは、定義情報に基づいて、帳票3に印刷されている背景情報及び差込情報と、帳票3に記入された記入情報とを合成した画像データ等である。
なお、合成情報の元になる出力情報及び定義情報は、フォーム証明書を構成するデータであるため、改ざんされていないことが保証されている。また、記入情報からストロークデータを生成してイメージ化したイメージデータに変換したり、ストロークデータをOCR(Optical Character Reader)変換してテキスト化したテキストデータにしたりする。合成情報に基づいて合成画像データを所定の画面上に表示することにより、利用者は、容易に背景情報、差込情報及び記入情報に改ざん等が行われていないかを確認することができる。
また、アプリケーションサーバ5は、帳票IDと、記入情報とを対応付けて記入情報DB52に記憶し、管理する。既に、記入情報が記憶されている場合には、追記、更新を行う。つまり、これによれば、帳票3に電子ペンによる記入を行うことで、アプリケーションサーバ5の運用者側による別途入力なしに、記入情報の新規作成、変更、追記、更新等を容易に行うことができる。
さらに、アプリケーションサーバ5は、フォーム証明書、記入情報及び合成情報を一括にXMLデジタル封筒化し、タイムスタンプを付与することで図11に示すような記入帳票証明書を作成する。ここで、記入帳票証明書が有するタイムスタンプは、フォーム証明書、記入情報及び合成情報を1つのファイルとした時間を証明するタイムスタンプであって、換言すると記入帳票証明書を作成した時間を証明するタイムスタンプである。アプリケーションサーバ5は、作成した記入帳票証明書をPODサーバ6へ送信する。PODサーバ6は、取得した記入帳票証明書を記入帳票証明書登録DB58に記憶し、管理する。記入帳票証明書は、端末装置25が作成した帳票3及び帳票3に記入された記入情報の関連性を示すと共に、タイムスタンプの特性等に基づいて改ざんが行われていないことを証明することができる。つまり、悪意の第三者により、記入帳票証明書を構成する記入情報が改ざんされることはないといえる。
また、アプリケーションサーバ5は、合成情報を端末装置25へ送信する。端末装置25は、取得した合成情報に基づいて、出力情報及び記入情報を合成画像データとして画面上に表示することができる。よって、利用者は、合成情報に基づいて、出力情報及び記入情報に訂正や改ざん等がないことを容易に確認することができる。なお、合成情報に基づく合成画像データは画面上に表示するだけでなく、プリンタ4により印刷することとしてもよい。
このように本実施形態の処理システム100は、記入帳票証明書を作成するため、帳票3に記入された内容をフォーム証明書と1対1で紐付けすることができると共に、悪意のある第三者による改ざん等が行われていないことを証明することができる。
また、記入帳票証明書に合成情報を同封することにより、端末装置25が記入完了後に合成情報に基づいて合成画像データを表示し、記入した帳票3及び記入内容を利用者が最終確認することが可能となる。さらに、その確認した情報は、タイムスタンプにより保証されているため、さらに強固な原本性を保証することができる。
なお、本実施形態では、記入帳票証明書に合成情報を同封しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、記入帳票証明書に合成情報が含まれていないこととしてもよい。また、合成情報は、URIリンクで紐付けする場合等も考えられるが、この場合、合成情報のハッシュ値を記入帳票証明書に同封した上でタイムスタンプを付与する必要がある。
[複数枚の帳票記入]
次に、同一の利用者が電子ペン10を使用して複数枚の帳票3に記入を行う場合について説明する。この場合、今回の記入帳票証明書と今回より前に作成された記入帳票証明書とを関連付けた上で管理する必要がある。
(i)第1管理方法
まず、同一の利用者が複数の帳票3に記入した場合における、今回の記入帳票証明書と今回より前に作成された記入帳票証明書とを関連付けて管理する第1管理方法について、図12を参照して説明する。
第1管理方法において、アプリケーションサーバ5は、初めて利用者が帳票3への記入を行った場合、当該帳票3への記入を行った利用者を一意に特定することができるIDファイルを発行すると共に、帳票3への記入に対応する記入帳票証明書を特定することができるインデックスファイルを作成する。ここで、IDファイルとは、利用者を識別することが可能な情報であって、本実施形態ではアプリケーションサーバ5が管理している利用者IDを使用するが、本発明はこれに限定されるものではなく、任意に設定することができる。各記入帳票証明書は、予め利用者IDを有しているものとする。また、インデックスファイルとは、記入帳票証明書を特定することが可能なハッシュ値やファイル名等であって、任意に設定することができる。
そして、アプリケーションサーバ5は、発行したIDファイルと作成したインデックスファイルを一括にXMLデジタル封筒化し、タイムスタンプを付与することで、図12に示すようなユーザ証明書(1枚目)を作成する。ここで、ユーザ証明書(1枚目)が有するタイムスタンプは、IDファイル及びインデックスファイルを1つのファイルとした時間を証明するタイムスタンプであって、換言するとユーザ証明書を作成した時間を証明するタイムスタンプである。
さらに、アプリケーションサーバ5は、利用者が再び所定の帳票3への記入を行った場合、当該帳票3への記入に対応する記入帳票証明書を特定することができるインデックスファイルを作成する。そして、アプリケーションサーバ5は、既に作成されているユーザ証明書と作成したインデックスファイルを一括にXMLデジタル封筒化し、タイムスタンプを付与することで、図12に示すようなユーザ証明書2枚目を作成する。ここで、ユーザ証明書(2枚目)が有するタイムスタンプは、前回作成されたユーザ証明書及び今回作成したインデックスファイルを1つのファイルとした時間を証明するタイムスタンプであって、換言するとユーザ証明書を作成した時間を証明するタイムスタンプである。
このように、同一利用者に対応する記入帳票証明書を作成するたび、図12に示すように、インデックスファイルの作成、追加及びタイムスタンプの付与を行い、ユーザ証明書を作成することで、一連の作業で発生した記入帳票証明書に対して、記入を行った利用者の同一性及び真正性を保証することが可能となる。
これによれば、各記入帳票証明書をリンクにより紐付けしているため、新たに記入帳票証明書を作成した場合、紐付けするために呼び出すファイルがユーザ証明書のみとなる。そのため、大容量のデータを含まないファイルの受け渡しとなるため、ファイル容量が軽減し、通信的負担を減少させることができる。
なお、本実施形態におけるユーザ証明書は、利用者IDを有するIDファイルを含むこととしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、一意に利用者を特定することができればよい。よって、IDファイルは、ユーザ証明書の必須要件ではない。
(ii)第2管理方法
次に、同一の利用者が複数の帳票3を記入した場合における、今回の記入帳票証明書と、今回より前に作成された記入帳票証明書とを関連付けた上で管理する第2管理方法について、図13を参照して説明する。
第2管理方法において、アプリケーションサーバ5は、今回の記入帳票証明書と、同一の利用者であって、今回より1つ前に作成された記入帳票とを一括にXMLデジタル封筒化し、タイムスタンプを付与することで、図13に示すように、記入帳票証明書を作成する。
このように、最新の記入帳票証明書が前回作成された記入帳票証明書を内包することで、不要なファイルを作成することなく、過去の記入帳票証明書と今回の記入帳票証明書とを紐付けることができる。そのため、結果として、不要なファイルを証明するためのタイムスタンプ付与回数を節約することが可能となり、必要最低回数のタイムスタンプ付与により、記入を行った利用者の同一性及び真正性を保証することが可能となる。換言すると、タイムスタンプ付与には所定の金額が発生するため、運用コストを最小にする手段となりうる。また、ユーザ証明書を作成する場合と異なり、必要な情報が記入帳票証明書にまとまっているため、ユーザ証明書とリンクさせる必要がなく、リンク管理が不要となる。
本実施形態の処理システム100は、上述のようなユーザ証明書又は記入帳票証明書を作成することにより、1人の利用者が複数枚の帳票3に記入を行った場合に、一連の作業の中で関連のある全てのデータに対し、順序関係及び関連性を保証すると共に、改ざん等が行われていないことを証明することが可能となる。
[端末装置]
次に、端末装置25について詳しく説明する。図14は、処理システム100における、特に端末装置25の内部構成を示す。
図示のように、端末装置25は、端末処理プログラム110、要求情報送信機能111、印刷情報取得機能112、帳票作成機能113、記入情報送信機能114及び合成画像データ表示機能115から構成されている。
なお、各機能は、端末装置25が有するCPUが予め用意されたプログラムを実行することにより実現される。
端末処理プログラム110は、要求情報によりPODサーバ6に対して印刷指示を行い、取得した印刷情報に基づいてプリンタ4により帳票3を作成するプログラムである。また、端末処理プログラム110は、作成した帳票3に電子ペン10によって記入された記入情報を電子ペン10から取得し、アプリケーションサーバ5へ送信するプログラムである。
要求情報送信機能111は、端末処理プログラム110を実行することにより、利用者を識別する利用者ID及び帳票3に印刷する背景情報を識別する背景IDを含む要求情報をPODサーバ6に送信する機能である。
印刷情報取得機能112は、要求情報送信機能111が送信した要求情報に基づいて作成され、出力情報及びドットパターンから構成される印刷情報をPODサーバ6から取得する機能である。
帳票作成機能113は、印刷情報取得機能112が取得した印刷情報に基づいて、プリンタ4によりドットパターン及び出力情報を所定の紙媒体に印刷することで帳票3を作成する機能である。
記入情報送信機能114は、帳票作成機能113が作成した帳票3に利用者が記入した内容に対応するストロークデータや座標データを電子ペン10から取得し、記入情報としてアプリケーションサーバ5へ送信する機能である。
合成画像データ表示機能115は、帳票作成機能113が作成した帳票3に印刷された出力情報と、記入情報送信機能114が送信した記入情報とに基づいて作成された合成情報をPODサーバ6から取得し、当該合成情報に基づいて、出力情報及び記入情報を確認するための合成画像データを表示する機能である。
[アプリケーションサーバ]
次に、アプリケーションサーバ5について詳しく説明する。図14は、処理システム100における、特にアプリケーションサーバ5の内部構成を示す。
図示のように、アプリケーションサーバ5は、アプリケーション処理プログラム120、差込情報抽出機能121、フォーム証明書作成機能122、記入情報取得機能123、帳票ID特定機能124、フォーム証明書要求機能125、フォーム証明書取得機能126、合成情報作成機能127、記入帳票証明書作成機能128、合成情報送信機能129及び記入情報記憶機能130から構成されている。
なお、各機能は、アプリケーションサーバ5が有するCPUが予め用意されたプログラムを実行することにより実現される。
アプリケーション処理プログラム120は、利用者IDに基づいて差込情報をPODサーバ6に送信すると共に、PODサーバ6からの依頼に基づいて帳票3の原本性を保証するフォーム証明書を作成するプログラムである。また、アプリケーション処理プログラム120は、帳票3に記入された記入情報に基づいて、帳票3及び記入情報の真正性を保証する記入帳票証明書を作成するプログラムである。さらに、アプリケーション処理プログラム120は、出力情報及び記入情報から構成される合成情報を作成し、確認のため当該合成情報を端末装置25へ送信するプログラムである。
差込情報抽出機能121は、アプリケーション処理プログラム120を実行することにより、PODサーバ6から取得した利用者IDに基づいて差込情報DB51から対応する差込情報を抽出する機能である。抽出した差込情報は、PODサーバ6へ送信される。
ここで、差込情報DB51について、図15を参照して説明する。図15は、差込情報DB51のデータ構造を模式的に示す図である。図示のように、差込情報DB51は、利用者IDをキーとして、氏名や住所といった個人情報等を差込情報として記憶、管理している。
フォーム証明書作成機能122は、アプリケーション処理プログラム120を実行することにより、PODサーバ6から取得した出力情報及び定義情報を一括してXMLデジタル封筒化し、タイムスタンプを付与することで、フォーム証明書を作成する機能である。
記入情報取得機能123は、アプリケーション処理プログラム120を実行することにより、ネットワーク2を介して端末装置25から、電子ペン10により帳票3に記入された内容に対応する記入情報を取得する機能である。
帳票ID特定機能124は、記入情報取得機能123が取得した記入情報に含まれる座標データに基づいて帳票IDを特定する機能である。
フォーム証明書要求機能125は、帳票ID特定機能124が特定した帳票IDに基づいて、PODサーバ6にフォーム証明書を要求する機能である。
フォーム証明書取得機能126は、PODサーバ6からフォーム証明書を取得する機能である。
合成情報作成機能127は、フォーム証明書取得機能126が取得したフォーム証明書を構成する出力情報及び定義情報と、記入情報取得機能123が取得した記入情報とに基づいて合成情報を作成する機能である。
記入帳票証明書作成機能128は、フォーム証明書取得機能126が取得したフォーム証明書と、記入情報取得機能123が取得した記入情報と、合成情報作成機能127が作成した合成情報とを一括してXMLデジタル封筒化し、タイムスタンプを付与することで、記入帳票証明書を作成する機能である。
なお、図示されてはいないが、上述のデジタル封筒化機能により、フォーム証明書作成機能122及び記入帳票証明書作成機能128は実現される。また、上述の第1管理方法によりユーザ証明書形式をとる場合、デジタル封筒化機能によりユーザ証明書は作成される。
合成情報送信機能129は、合成情報作成機能127が作成した合成情報を、利用者確認のため、端末装置25へ送信する機能である。
記入情報記憶機能130は、帳票ID特定機能124が特定した帳票IDと、記入情報取得機能123が取得した記入情報とを対応付けて記入情報DB52に記憶する機能である。また、記入情報記憶機能130は、記入情報取得機能123が既に記憶された帳票IDの記入情報を取得した場合、当該記入情報に基づいて、追加、訂正、更新等を行う。
ここで、記入情報DB52について、図16を参照して説明する。図16は、記入情報DB52のデータ構造を模式的に示す図である。図示のように、記入情報DB52は、帳票IDをキーとして、記入情報を記憶、管理している。これによれば、アプリケーションサーバ5は、帳票IDに基づいて容易に記入情報の追加、訂正、更新等を行うことができる。
[PODサーバ]
次に、PODサーバ6について詳しく説明する。図14は、処理システム100における、特にPODサーバ6の内部構成を示す。
図示のように、PODサーバ6は、POD処理プログラム140、背景情報抽出機能141、差込情報要求機能142、差込情報取得機能143、ドットパターン抽出機能144、定義情報作成機能145、印刷情報作成機能146、フォーム証明書作成依頼機能147、フォーム証明書登録機能148、フォーム証明書抽出機能149及び記入帳票証明書登録機能150から構成されている。
なお、各機能は、PODサーバ6が有するCPUが予め用意されたプログラムを実行することにより実現される。
POD処理プログラム140は、要求情報に基づいて取得した背景情報、差込情報及びドットパターンから構成され、帳票3を作成するために必要な印刷情報を作成し、端末装置25へ送信するプログラムである。また、POD処理プログラム140は、定義情報の作成を行うと共に、アプリケーションサーバ5が作成したフォーム証明書及び記入帳票証明書を登録するプログラムである。
背景情報抽出機能141は、POD処理プログラム140を実行することにより、端末装置25から印刷指示に対応する要求情報を取得し、当該要求情報に含まれる背景IDに基づいて背景情報DB56から対応する背景情報を抽出する機能である。
ここで、背景情報DB56について、図17を参照して説明する。図17は、背景情報DB56のデータ構造を模式的に示す図である。図示のように、背景情報DB56は、背景IDをキーとして、背景情報を記憶、管理している。これによれば、PODサーバ6は、要求情報に含まれる背景IDに基づいて容易に背景情報を取得することができる。なお、背景情報DB56への背景情報登録時及び登録中に、背景情報への改ざんが行われる可能性があるため、事前に背景情報を構成する部品に関する部品情報(画像データ等)に対してタイムスタンプを付与している。これによれば、部品情報及び背景情報に対し、悪意のある第三者により改ざん等が行われていないことを証明することが可能となる。
差込情報要求機能142は、端末装置25から取得した要求情報に含まれる利用者IDに基づき、アプリケーションサーバ5に対して、差込情報の要求を行う機能である。
差込情報取得機能143は、端末装置25から、要求情報に含まれる利用者IDに対応する差込情報を取得する機能である。また、差込情報取得機能143は、取得した差込情報及び背景情報抽出機能141が抽出した背景情報から構成される出力情報を作成する機能である。なお、差込情報がアプリケーションサーバ5に接続された差込情報DB51に格納されていない場合、差込情報取得機能143は、何も取得しない。よって、差込情報が存在しない場合、出力情報は、背景情報のみから構成される。
ドットパターン抽出機能144は、ドットパターンDB55から自動的にオリジナルのドットパターンを抽出する機能である。
定義情報作成機能145は、背景情報抽出機能141が抽出した背景情報を構成するフィールドと、ドットパターン抽出機能144が抽出したドットパターン上における当該フィールドの位置座標との関係を定義した定義情報を作成する機能である。
印刷情報作成機能146は、差込情報取得機能143が取得した差込情報と、ドットパターン抽出機能144が抽出したドットパターンとから構成され、帳票3を作成するために必要な印刷情報を作成する機能である。
フォーム証明書作成依頼機能147は、差込情報取得機能143が取得した差込情報及び定義情報作成機能145が作成した定義情報に基づいて、アプリケーションサーバ5にフォーム証明書の作成を依頼する機能である。
フォーム証明書登録機能148は、アプリケーションサーバ5から取得したフォーム証明書をフォーム証明書登録DB57に記憶する機能である。
フォーム証明書抽出機能149は、アプリケーションサーバ5から取得した帳票IDに基づいて、フォーム証明書を構成する定義情報を参照することにより、フォーム証明書登録DB57から対応するフォーム証明書を抽出する機能である。
記入帳票証明書登録機能150は、アプリケーションサーバ5から取得した記入帳票証明書を記入帳票証明書登録DB58に記憶する機能である。
[帳票作成処理]
次に、処理システム100により実行される帳票作成処理について説明する。図18は、帳票作成処理のフローチャートである。
利用者は、まず、端末装置25を使用して、PODサーバ6に対して印刷指示を行う。具体的に、端末装置25は、利用者を識別する利用者ID及び利用者が指定した背景情報を識別する背景IDを有する要求情報を作成し、PODサーバ6へ送信する(ステップS1)。
PODサーバ6は、端末装置25から要求情報を取得する。そして、PODサーバ6は、取得した要求情報に含まれる背景IDに基づいて、背景情報DB56から対応する背景情報を抽出する(ステップS2)。また、PODサーバ6は、取得した要求情報に含まれる利用者IDに基づいて、アプリケーションサーバ5に対し、差込情報の要求を行う(ステップS3)。アプリケーションサーバ5は、PODサーバ6から取得した利用者IDに基づいて、差込情報DB51から対応する差込情報を抽出する(ステップS4)。そして、アプリケーションサーバ5は、抽出した差込情報をPODサーバ6へ送信する(ステップS5)。
PODサーバ6は、アプリケーションサーバ5から差込情報を取得する(ステップS6)。そして、PODサーバ6は、背景情報及び差込情報から構成される出力情報を作成する。また、PODサーバ6は、ドットパターンDB55から自動的にオリジナルのドットパターンを抽出する(ステップS7)。さらに、PODサーバ6は、背景情報を構成するフィールドと、ドットパターン上における当該フィールドの位置座標との関係を定義した定義情報を作成する(ステップS8)。また、PODサーバ6は、出力情報及びドットパターンから構成され、帳票3を印刷するために必要な印刷情報を作成し(ステップS9)、端末装置25へ送信する(ステップS10)。
端末装置25は、PODサーバ6から印刷情報を取得し(ステップS11)、プリンタ4により、当該印刷情報を構成する出力情報及びドットパターンを所定の紙媒体に印刷することで帳票3を作成する(ステップS12)。
一方、PODサーバ6は、印刷情報を端末装置25に送信すると共に、出力情報及び定義情報に基づき、アプリケーションサーバ5に対して、フォーム証明書の作成依頼を行う(ステップS13)。アプリケーションサーバ5は、PODサーバ6から取得した出力情報及び定義情報を一括してXMLデジタル封筒化し、タイムスタンプを付与することで、フォーム証明書を作成する(ステップS14)。
なお、上述の第1管理方法によりユーザ証明書形式をとる場合、利用者による初回記入時においてフォーム証明書を作成する際に、アプリケーションサーバ5がIDファイルを作成することとしてもよい。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、IDファイルの作成タイミングは任意に設定することができる。
アプリケーションサーバ5は、作成したフォーム証明書をPODサーバ6へ送信する(ステップS15)。PODサーバ6は、アプリケーションサーバ5からフォーム証明書を取得し、フォーム証明書登録DB57に記憶する(ステップS16)。これにより、帳票作成処理は完了する。
なお、本実施形態では、図18に示すように、端末装置25が印刷情報を取得した後にアプリケーションサーバ5がフォーム証明書を作成しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、アプリケーションサーバ5がフォーム証明書を作成した後に端末装置25が印刷情報を取得することとしてもよい。これによれば、端末装置25が印刷情報を取得してからアプリケーションサーバ5がフォーム証明書を作成するまでの間における改ざん等を防止することができる。
また、本実施形態では、図10に示すように、フォーム証明書は、定義情報、出力情報及びフォーム証明書を作成した時間を証明するタイムスタンプを有することとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、端末装置25に接続されたプリンタ4により帳票3が作成された日時やプリンタ設置場所に関する情報を有することとしてもよい。この場合、端末装置25又はプリンタ4がネットワーク2を介してアプリケーションサーバに、帳票3を作成した日時に関する帳票作成日時情報及び帳票3を印刷したプリンタ4の設置場所に関するプリンタ設置場所情報を送信する。そして、アプリケーションサーバ5は、定義情報、出力情報、帳票作成日時情報及びプリンタ設置場所情報を一括してXMLデジタル封筒化し、タイムスタンプを付与することでフォーム証明書を作成する。なお、アプリケーションサーバ5がフォーム証明書を作成した後に端末装置25が印刷情報を取得する場合、定義情報、出力情報及びフォーム証明書を作成した時間を証明するタイムスタンプを有するフォーム証明書と、帳票作成日時情報と、プリンタ設置場所情報とを一括してXMLデジタル封筒化し、帳票3が作成された日時を証明するタイムスタンプを付与することで新たなフォーム証明書とすることとしてもよい。
また、本実施形態では、利用者が指定した背景IDに基づいて背景情報DB56から対応する背景情報を取得することとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、利用者が背景情報を構成する部品を指定することで背景情報を取得することとしてもよい。この場合、PODサーバ6は、背景情報DB56ではなく、部品情報DBに接続されている。部品情報DBは、部品を識別する部品IDと、部品に関する画像データ等が部品情報として記憶、管理されている。利用者は、帳票3に印刷したい背景情報を構成する部品IDを指定し、要求情報としてPODサーバ6へ送信する。PODサーバ6は、要求情報に含まれる部品IDに基づいて部品情報DBから対応する部品情報を抽出すると共に、抽出した部品情報を組み合わせることにより背景情報を作成する。これにより、PODサーバ6は、背景情報を取得する。
[確認処理]
次に、処理システム100により実行される確認処理について説明する。図19は、確認処理のフローチャートである。
利用者は、まず、端末装置25により作成された帳票3に対し、電子ペン10を使用して必要事項の記入を行う。電子ペン10は、帳票3に記入された内容に対応するストロークデータや座標データを端末装置25へ送信する。端末装置25は、電子ペンから取得したデータを記入情報として、アプリケーションサーバ5へ送信する(ステップS21)。
アプリケーションサーバ5は、端末装置25から記入情報を取得する(ステップS22)。さらに、アプリケーションサーバ5は、取得した記入情報に含まれる座標データに基づいて、帳票3に印刷されたドットパターンのパターンアドレスを特定する。即ち、帳票IDを特定する(ステップS23)。そして、アプリケーションサーバ5は、特定した帳票IDに基づき、PODサーバ6に対してフォーム証明書を要求する(ステップS24)。
PODサーバ6は、アプリケーションサーバ5から取得した帳票IDに基づいて、フォーム証明書登録DB57から対応するフォーム証明書を抽出する(ステップS25)。そして、PODサーバ6は、抽出したフォーム証明書をアプリケーションサーバ5へ送信する(ステップS26)。アプリケーションサーバ5は、取得したフォーム証明書を構成する出力情報及び定義情報と、記入情報とに基づいて、合成情報を作成する(ステップS27)。また、アプリケーションサーバ5は、記入情報を記入情報DB52に記憶する(ステップS28)。
そして、アプリケーションサーバ5は、フォーム証明書、記入情報及び合成情報を一括してXMLデジタル封筒化し、タイムスタンプを付与することで、記入帳票証明書を作成する(ステップS29)。さらに、アプリケーションサーバ5は、PODサーバ6に対して、作成した記入帳票証明書の登録を依頼する(ステップS30)。PODサーバ6は、アプリケーションサーバ5から記入帳票証明書を取得し、記入帳票証明書登録DB58に記憶する(ステップS31)。
なお、上述の第1管理方法によりユーザ証明書形式をとる場合、記入帳票証明書を作成する際に、アプリケーションサーバ5が当該記入帳票証明書に対応するインデックスファイルを作成し、先に作成したIDファイル及びインデックスファイルを一括してXMLデジタル封筒化した上でタイムスタンプの付与を行うことで、ユーザ証明書を作成することとしてもよい。
また、アプリケーションサーバ5は、作成した合成情報を、利用者確認のため端末装置25へ送信する(ステップS32)。端末装置25は、アプリケーションサーバ5から合成情報を取得し、当該合成情報に基づいて、記入情報及び出力情報の内容を確認するための合成画像データを表示する(ステップS33)。つまり、作成した帳票3のレイアウトと、自身が記入した内容とを合成画像データを表示することにより確認する。これにより、確認処理は完了する。
なお、本実施形態では、要求情報を送信する者と、要求情報に基づいて作成した帳票に電子ペン10で記入する者を「利用者」としているが、要求情報を送信する者と帳票に記入する者は同一人物であってもよいし、別人であってもよい。別人の場合とは、例えば、社員が要求情報を送信することで任意の代理店において帳票を作成し、顧客が当該帳票に記入を行う等が考えられる。
また、本実施形態では、図11に示すように、記入帳票証明書は、フォーム証明書、記入情報、合成情報及び記入帳票証明書を作成した時間を証明するタイムスタンプを有することとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、合成情報に基づいて出力情報及び記入情報を利用者が承認したこと示す承認情報を有することとしてもよい。この場合、利用者は、合成情報に基づいて端末装置25に表示された合成画像データにより出力情報及び記入情報を確認し、自身が記入した内容及びレイアウトに間違いないと判断した場合、所定のボタンを押下することで承認情報をアプリケーションサーバ5へ送信する。アプリケーションサーバ5は、フォーム証明書、記入情報、合成情報及び承認情報を一括してXMLデジタル封筒化し、タイムスタンプを付与することで記入帳票証明書を作成する。なお、アプリケーションサーバ5が記入帳票証明書を作成した後に利用者による承認が行われた場合、フォーム証明書、記入情報、合成情報及び記入帳票証明書を作成した時間を証明するタイムスタンプを有する記入帳票証明書と、承認情報とを一括してXMLデジタル封筒化し、利用者により承認された日時を証明するタイムスタンプを付与することで新たな記入帳票証明書とすることとしてもよい。
また、本実施形態では記載していないが、複数の帳票3から構成される帳票セットを利用する場合において、1枚目の帳票3は予め印刷会社により同一のドットパターンで大量に製造されており、2枚目以降の帳票3を各利用者がプリントオンデマンドにより作成する運用が考えられる。この場合、フォーム証明書登録DB57には予め印刷会社が作成した汎用的なフォーム証明書が格納されている。そして、アプリケーションサーバ5は、帳票IDに基づいてフォーム証明書DB57から対応する汎用的なフォーム証明書を抽出し、合成情報や記入帳票証明書の作成を行う。なお、汎用的なフォーム証明書は、アプリケーションサーバ5が保有していることとしてもよい。即ち、汎用的なフォーム証明書の格納場所は任意に設定することができる。また、印刷会社により製造された帳票3を使用した場合は、例外的に、記入帳票証明書にフォーム証明書を含めないこととしてもよい。
また、本実施形態においてアプリケーションサーバ5は、合成情報を作成する際に、PODサーバ6からフォーム証明書を取得し、当該フォーム証明書を構成する出力情報及び定義情報に基づいて合成情報を作成することとしている。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、予めPODサーバ6がフォーム証明書を作成する際に、帳票IDをキーとして、定義情報及び出力情報を帳票情報として帳票情報DBに記憶し、管理していることとしてもよい。この場合、アプリケーションサーバ5は、合成情報を作成する際に、PODサーバ6から帳票情報を取得し、当該帳票情報を構成する出力情報及び定義情報に基づいて合成情報を作成することになる。
また、本実施形態においてアプリケーションサーバ5及びPODサーバ6は、図14に示すような機能をそれぞれ有することとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、サーバの数や各サーバが有する機能は任意に設定することができる。例えば、アプリケーションサーバ5やPODサーバ6を2つ以上のサーバに分割したり、アプリケーションサーバ5が有するデジタル封筒化機能を独立した1つのサーバとしたりすることも可能である。また、同様に、各サーバに接続するDBも任意に設定することができる。
このように、本実施形態によれば、フォーム証明書により、プリントオンデマンドで作成した帳票3の原本性を保証することができる。また、記入帳票証明書により、帳票3及び当該帳票3に対する記入情報を関連付けると共に、利用者が記入した帳票3の真正性を保証することができる。よって、プリントオンデマンドにより作成される帳票と、電子ペン10により記入される記入情報を安全に運用することが可能となる。
[変形例]
上記実施形態では記載していないが、利用者は、端末装置25により作成された帳票3に対し、電子ペン10を使用して必要事項の記入を行う際、差込情報が印刷された項目にアンダーラインを記入することで当該差込情報が正しいことを確認することとしてもよい。例えば、利用者は、図20(a)に示すような帳票3aにおいて、住所項目91に差込情報として予め印字されている住所が正しいか否かを確認する。予め印字されている住所が正しい場合、利用者は、図示のように、住所項目91に印字された当該住所に対してアンダーラインを記入する。このように、利用者が帳票3aに印刷・印字されている差込情報が正しいことをアンダーライン記入により確認することで、記入情報には、利用者が正しいことを確認した項目へのアンダーラインが含まれることになる。つまり、記入帳票証明書に、利用者は差込情報が正しいことを確認したという情報を含めることができる。換言すると、記入帳票証明書に基づいて、利用者により差込情報が正しいことが確認されたことを証明することが可能となる。
さらに、利用者は、端末装置25により作成された帳票3に対し、電子ペン10を使用して必要事項の記入を行う際、背景情報が印刷された任意の箇所にアンダーラインを記入することで当該背景情報に対する確認や同意をすることとしてもよい。例えば、利用者は、図20(a)に示すような帳票3aにおいて、背景情報として予め印字されている利用規約を確認する。利用規約に同意する場合、利用者は、利用規約にアンダーラインを記入する。このように、利用者が帳票3aに印刷・印字されている利用規約への同意をアンダーライン記入により示すことで、記入情報には、利用者によって同意された利用規約へのアンダーラインが含まれることになる。つまり、記入帳票証明書に、利用者が利用規約に同意したという情報を含めることができる。換言すると、記入帳票証明書に基づいて、利用者が利用規約に同意したことを証明することが可能となる。
このように、利用者が、帳票3に予め印刷された差込情報及び/又は背景情報にアンダーラインを記入することで、記入帳票証明書に基づいて、任意の項目や利用規約等への確認及び/又は同意を証明することが可能となる。
また、上記実施形態では利用規約を帳票3に印刷することとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、帳票3には利用規約自体は印刷されておらず、利用規約に同意したか否かを示す利用規約項目が印刷されていることとしてもよい。この場合、PODサーバ6は、利用規約を画面上に表示するための利用規約情報を印刷情報と共に端末装置25へ送信する。例えば利用者は、印刷情報に基づいて図20(b)に示すような帳票3bを作成した後、所定の操作により端末装置25の画面上に利用規約を表示させる。利用者は、帳票3bに対し、電子ペン10を使用した必要事項の記入を行う際、画面上の利用規約を確認し、同意した場合に利用規約項目92へチェックマークを記入する。このように、利用者が利用規約に同意した場合に帳票3の利用規約項目92へチェックマークを記入することで、記入情報には、利用者が利用規約に同意したことを示すチェックマークが含まれることになる。つまり、記入帳票証明書に、利用者は利用規約に同意したという情報を含めることができる。換言すると、記入帳票証明書に基づいて、利用者が利用規約に同意したことを証明することが可能となる。